JP2004207663A - 樹脂硬化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この樹脂硬化装置は、樹脂が塗布されたテープ基板4を搬送する搬送路(最下段、中段、最上段の各ガイドレール11,10,9)と、これら搬送路に沿って設けられ加熱炉1内を加熱する加熱手段(発熱体17,27、32や熱板19,29,32など)と、加熱炉1内にガイドレール敷設方向(水平方向)に沿って設けられ、搬送路や加熱手段などの構成部材を取り付ける第1から第4の仕切り板12〜15とを有し、樹脂の塗布されたテープ基板4を、加熱して樹脂を硬化させる。そして、第1から第4の仕切り板12〜15は、加熱炉1内の温度上昇の際、水平方向の伸びが許容されるように支持されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂がポッティングされたテープ基板を加熱することによってその樹脂を硬化させる樹脂硬化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、半導体の実装装置として、フィルム状のテープ基板を走行させて、半導体素子を搬送するTAB(Tape Automated Bonding)方式を採用したものが普及している。このTAB方式の半導体実装装置は、テープ基板にインナリードボンディングされた半導体素子をポッティング装置によって樹脂封止したのち、樹脂硬化手段で加熱して樹脂を硬化させ、その熱硬化処理の終了したテープ基板をテープ基板巻取り装置で巻き取るようになっている。たとえば、特許文献1、2にその種の装置が開示されている。
【0003】
このような半導体実装装置における樹脂硬化装置は、通常、摂氏150度(以下、温度は摂氏で表示する)程度の温度で加熱するのが一般的であり、樹脂硬化装置の加熱炉やその構成部材は150度程度の温度には十分耐えられる構造となっている。
【0004】
【特許文献1】特開平08−017854号公報(図1)
【特許文献2】特開平11−163041号公報(図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近では樹脂硬化させる際の加熱温度を200度にまで上昇させたいとの要望があり、それに対応した樹脂硬化装置の開発が必要とされつつあるが、加熱温度が200度にまで達すると、従来の150度対応の加熱炉のままでは種々の問題が発生することがわかってきた。
【0006】
たとえば、加熱温度が200度といった高温となることによって、加熱炉内に設けられた各種部材に熱変形が生じる問題や、加熱炉を収納する加熱炉筐体に設けられる扉の表面が熱くなって、傍にいるオペレータが不快を感じるばかりでなく、操作性が悪くなるなどの問題が発生することがわかってきた。特に、加熱炉内が200度といった高温になると、加熱炉内に水平方向、つまり、加熱炉内に設けられた搬送路の敷設方向に沿って設けられた長尺部材としての構成部材取り付け板がその長尺方向に大きく伸び、従来の構造では対応できない種々の問題が発生する。
【0007】
すなわち、加熱炉内を加熱するための発熱体やその発熱体の熱を加熱炉内に均等に拡散するための熱板、あるいは、搬送路としてのガイドレールやこのガイドレールの裏側にまで熱を効率よく当てる働きをする熱反射板などが取り付けられる構成部材取り付け板は、高熱が加えられると、熱膨張によって、主に、その長手方向(ガイドレールの敷設方向)に従来以上に大きく伸びる傾向にある。
【0008】
このとき、その構成部材取り付け板の長手方向の両端が固定されていると、長手方向にそれ以上伸びることができず、この構成部材取り付け板は、自重のほかに、上述した各種の構成部材の重みが加わるため、下方向つまり重力方向へのたわみが生じる結果となる。
【0009】
このように、加熱炉内に水平方向に設けられる長尺部材である構成部材取り付け板に下方向のたわみが生じると、それに取り付けられている上述した各種構成部材も同様に下方向にたわむことになり、テープ基板の正常な搬送動作やテープ基板に対する適正な加熱動作が行えなくなる場合も発生する。
【0010】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、加熱炉内の加熱温度を従来の温度(約150度)よりも高い温度(約200度)とした場合でも、加熱炉内に水平方向に設けられる構成部材取り付け板の熱膨張によるたわみを防止できる樹脂硬化装置を提供することを目的とする。また、他の発明は、加熱炉内が高温になったとしても、オペレータに不快感を与えることなく操作性の向上をもはかることができる樹脂硬化装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明の樹脂硬化装置は、樹脂が塗布されたテープ基板の走行を加熱炉内でガイドする搬送路と、この搬送路に沿って設けられ加熱炉内の温度を上昇させる加熱手段と、加熱炉内に搬送路の敷設方向に沿って設けられ、搬送路や加熱手段などの構成部材を取り付ける構成部材取り付け板とを有し、搬送路上を走行する樹脂が塗布されたテープ基板を、加熱してその塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化装置において、構成部材取り付け板は、熱変形による搬送路の敷設方向への伸びを許容するように取り付けられている。
【0012】
これによって、加熱炉内が高温となっても、加熱炉内において搬送路の敷設方向(水平方向)に設けられる長尺部材である構成部材取り付け板は、熱変形が水平方向の伸びとして許容されるので、重力方向にたわむのを防止することができる。それによって、構成部材取り付け板に取り付けられる搬送路や加熱手段などの構成部材は、構成部材取り付け板とともに重力方向にたわむことがなくなり、その取り付け状態を常に適正な状態に保持することができる。
【0013】
このような樹脂硬化装置において、構成部材取り付け板は、搬送路の敷設方向における中途部が固定され、その固定箇所を基点に搬送路の敷設方向の両端部がその搬送路の敷設方向に伸びることができるように支持されるのが好ましい。
【0014】
このように、構成部材取り付け板は、搬送路の敷設方向、つまり、その長手方向の中途部が固定されていると、構成部材取り付け板の位置を適正に確保することができ、構成部材取り付け板が不用意に動いてしまうのを防止することができる。また、その固定箇所以外が搬送路の敷設方向(水平方向)に伸びることができるよう保持されていると、構成部材取り付け板の熱変形は水平方向の伸びとして許容され、構成部材取り付け板が重力方向にたわむのを未然に防止することができる。
【0015】
また、構成部材取り付け板の搬送路の敷設方向の端部が、加熱炉を形成する筐体の内壁に接する場合は、その端部と筐体の内壁との間に隙間を設け、その隙間に弾性を有するパッキング部材を介在させるのが好ましい。
【0016】
この構成を採用すると、構成部材取り付け板が水平方向に伸びようとする動きを阻害することなく、しかも、パッキング部材の存在により構成部材取り付け板と加熱炉筐体との間を常に密着状態に保持することができる。
【0017】
また、加熱炉は、最上段加熱ゾーンと中段加熱ゾーンと最下段加熱ゾーンの3段炉で構成され、構成部材取り付け板は、最上段加熱ゾーンの上面を形成するとともに、最上段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段がその下側面に取り付けられる第1の仕切り板と、最上段加熱ゾーンと中段加熱ゾーンとを仕切るとともに、その上面側にはテープ基板の最上段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路が取り付けられ、その下面側にはテープ基板の中段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路が取り付けられる第2の仕切り板と、中段加熱ゾーンと最下段加熱ゾーンとを仕切るとともに、その上面側には中段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段が取り付けられ、その下面側には最下段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段が取り付けられる第3の仕切り板と、最下段加熱ゾーンの下面を形成するとともに、テープ基板の最下段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路がその上面側に取り付けられる第4の仕切り板で構成されるのが好ましい。
【0018】
このように、加熱炉を3段炉とすると、十分な加熱が可能となり、樹脂硬化も確実となる。また、加熱炉を3段炉とした場合、この3段炉を形成するそれぞれの仕切り板を長手方向への伸びを許容する構成部材取り付け板とすることで、各仕切り板が高温を受けて熱変形する際、その熱変形を重力方向でなく、水平方向の伸びとすることができる。これによって、それぞれの仕切り板に取り付けられるガイドレールや加熱手段などの構成部材は、構成部材取り付け板とともに重力方向にたわむことがなくなり、その取り付け状態を常に適正な状態に保持することができる。
【0019】
また、加熱炉を形成する加熱炉筐体の前面および背面の少なくとも一方に設けられる扉部とこの扉部以外の上記加熱炉筐体の側面部の少なくとも一方は、上下方向の空気の流通を可能とした中空部を有する構造とするのが好ましい。
【0020】
この構成とすると、加熱炉内の熱が扉や加熱炉筐体の表面にまで伝わりにくくなり、加熱炉筐体の表面が熱くなるのを極力防止することができる。このため、オペレータがその熱の影響を受けにくくなり、オペレータが操作しやすい環境を作り出すことができる。
【0021】
また、他の発明の樹脂硬化装置は、樹脂が塗布されたテープ基板の走行を加熱炉内でガイドする搬送路と、この搬送路に沿って設けられ加熱炉内の温度を上昇させる加熱手段と、加熱炉内に搬送路の敷設方向に沿って設けられ、搬送路や加熱手段などの構成部材を取り付ける構成部材取り付け板とを有し、搬送路上を走行する樹脂が塗布されたテープ基板を加熱してその塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化装置において、加熱炉を形成する加熱炉筐体の前面および背面の少なくとも一方に設けられる扉部は、上下方向の空気の流通を可能とした中空部を有する構造としている。
【0022】
本発明では、加熱炉内の熱が扉の表面まで伝わりにくくなり、オペレータが扉を操作しやすくなる。また、扉の周囲は温度が高くならないので、オペレータとしては、熱による不快感を感じることが少なくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂硬化装置を図1から図13を参照しながら説明する。なお、まず、図1から図8に基づいて第1の実施の形態の樹脂硬化装置について説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る樹脂硬化装置を正面から見た構成図で、図2は、図1のA−A線矢視拡大断面図であり、主として、この図2と図1により樹脂硬化装置の構成について説明する。
【0025】
樹脂硬化装置は、大きく分けると、加熱炉1を形成する筐体2(以下、加熱炉筐体2と呼ぶ)と、加熱炉筐体2の台座としての役目をなし、各種計器や操作パネルなどが設けられるとともに各種雑用物が収納される収納部を形成する筐体(これを加熱炉支持筐体と呼ぶ)3を有した構成となっている。なお、本来は、これら加熱炉筐体2や加熱炉支持筐体3には扉が設けられているがこの図1および図2ではその扉は図示を省略してある。
【0026】
加熱炉1は、下方に配置される最下段加熱ゾーンZ1、中央に配置される中段加熱ゾーンZ2、上方に配置される最上段加熱ゾーンZ3の3つの加熱ゾーンからなる3段炉の構成となっている。
【0027】
図示しないポッティング装置によって樹脂が塗布されたテープ基板4は、そのポッティング装置から送られてきて、加熱炉1のテープ基板入り口5から入り、最下段加熱ゾーンZ1を走行して第1の折り返しローラ6で折り返される。その後、テープ基板4は、中段加熱ゾーンZ2を走行し、第2の折り返しローラ7で折り返されたのち、最上段加熱ゾーンZ3を走行する。これらの各加熱ゾーンZ1,Z2,Z3を走行することでテープ基板4は加熱処理されたのちに、テープ基板出口8から送出され、テープ基板巻き取り装置(図示省略)に供給される。
【0028】
また、この加熱炉1には、それぞれの加熱ゾーンZ1,Z2,Z3に設けられる搬送路としてのガイドレール(最下段ガイドレール11、中段ガイドレール10、最上段ガイドレール9)や後に説明する加熱手段などの構成部材を取り付けるとともに、それぞれの加熱ゾーンZ1,Z2,Z3の仕切りとしての役目も果たす構成部材取り付け板としての第1から第4の仕切り板12,13,14,15が設けられる。
【0029】
これら第1から第4の仕切り板12,13,14,15は、それぞれステンレス材などでなり、図2に示すように、内部にはグラスウールなどの断熱材16が詰められている。
【0030】
加熱炉1の上方に配置される第1の仕切り板12は、加熱炉1の上面を形成する役目をなし、ガイドレール敷設方向(水平方向かつ長手方向)に沿って、加熱炉1の図1における左端から右端(加熱炉筐体2の左側内壁2Lから右側内壁2R)まで設けられている。
【0031】
また、この第1の仕切り板12は、各種の構成部材を取り付ける構成部材取り付け板の役目もなし、その下面側には、最上段加熱ゾーンZ3内を加熱する加熱手段の一部としての板状の複数の発熱体17がそれぞれ支持部材18によって吊り下げられた状態でガイドレール敷設方向に沿って断続的に設けられている。これら発熱体17の下方には、加熱手段の一部であり、各発熱体17から発生する熱を受け取り、その熱を内部で拡散し、テープ基板4をまんべんなく加熱する熱板19がガイドレール敷設方向に沿って設けられている。
【0032】
この熱板19は、複数の熱板高さ調整部20によって第1の仕切り板12に複数箇所で吊り下げられた状態で取り付けられ、この熱板高さ調整部20によって高さの微調整が可能となっている。
【0033】
加熱炉1の中央上部に配置される第2の仕切り板13は、最上段加熱ゾーンZ3と中段加熱ゾーンZ2を仕切る役目をなし、図1に示す加熱炉1内のガイドレール敷設方向に沿って加熱炉筐体2の図示右側内壁2Rから第2の折り返しローラ7の直前まで設けられている。
【0034】
また、この第2の仕切り板13は、各種の構成部材を取り付ける構成部材取り付け板の役目もなし、その上面側には、テープ基板4を第2の折り返しローラ7からテープ基板出口8方向への走行をガイドするための最上段ガイドレール9が上述した熱板19と対向するように支持部材21によって取り付けられている。この支持部材21には、最上段ガイドレール9の幅を調整するためのガイドレール幅調整部22が複数箇所に設けられている。さらに、この最上段ガイドレール9の下方には、加熱手段の一部であり、上述の発熱体17によって発生された熱(熱板19で拡散された熱を含む)をテープ基板4の裏面にまで効率よく照射するための熱反射板23が設けられている。
【0035】
この第2の仕切り板13には、その下面側に、テープ基板4の第1の折り返しローラ6から第2の折り返しローラ7への走行をガイドするための中段ガイドレール10が支持部材24によって取り付けられている。この支持部材24には、中段ガイドレール10の幅を調整するためのガイドレール幅調整部25が複数箇所に設けられ、さらに、この中段ガイドレール10の上方には、熱反射板26が設けられている。
【0036】
加熱炉1の中央下部に配置される第3の仕切り板14は、中段加熱ゾーンZ2と最下段加熱ゾーンZ1を仕切る役目をなし、図1に示す加熱炉1内のガイドレール敷設方向に沿って加熱炉筐体2の図示左側内壁2Lから第1の折り返しローラ6の直前まで設けられている。
【0037】
この第3の仕切り板14は、各種の構成部材を取り付ける構成部材取り付け板の役目もなし、その上面側に、中段加熱ゾーンZ2内を加熱するための板状の複数の発熱体27がそれぞれ支持部材28によってガイドレール敷設方向に沿って断続的に取り付けられている。これら発熱体27の上方には、各発熱体27から発生する熱を受け取り、テープ基板4に対し、その熱をまんべんなく与える熱板29が中段ガイドレール10と対向するようにガイドレール敷設方向に沿って設けられている。なお、この熱板29は、熱板高さ調整プレート30(詳細は後に説明する)によって第3の仕切り板14に取り付けられている。
【0038】
さらに、この第3の仕切り板14には、その下面側に、最下段加熱ゾーンZ1内を加熱するための板状の複数の発熱体31がそれぞれ支持部材31aによって吊り下げられた状態でガイドレール敷設方向に沿って断続的に設けられている。これら発熱体31の下方には、各発熱体31から発生する熱を拡散する熱板32がテープ基板4の搬送方向に沿って設けられている。なお、この熱板32は、熱板高さ調整プレート33によって第3の仕切り板14に吊り下げられた状態で設けられている。
【0039】
加熱炉1の最下方に配置される第4の仕切り板15は、加熱炉1の底面を形成する役目をなし、加熱炉1の水平方向かつ長手方向に沿って加熱炉1の図示左端から右端(加熱炉筐体2の左側内壁2Lから右側内壁2R)まで設けられている。
【0040】
この第4の仕切り板15は、各種の構成部材を取り付ける構成部材取り付け板の役目もなし、その上面側には、テープ基板入り口5から第1の折り返しローラ6へのテープ基板4の走行をガイドするための最下段ガイドレール11が設けられるとともに、最下段ガイドレール11の幅を調整するためのガイドレール幅調整部34が設けられている。さらに、この最下段ガイドレール11の下方には、上述の発熱体31によって発生された熱をテープ基板4の裏面にまで効率よく照射するための熱反射板35が設けられている。
【0041】
また、第1の折り返しローラ6の近傍には、この第1の折り返しローラ6を通過するテープ基板4を加熱するための発熱体37が設けられるとともに、その発熱体37からの熱を拡散するための熱板38が第1の折り返しローラ6をほぼ半周分囲むように設けられている。同様に、第2の折り返しローラ7の近傍にはこの第2の折り返しローラ7を通過するテープ基板4を加熱するための発熱体39が設けられるとともに、その発熱体39からの熱を拡散するための熱板40が第2の折り返しローラ7をほぼ半周分囲むように設けられている。
【0042】
ところで、第1の仕切り板12は、上述したように、加熱炉1内の上面であって、水平方向に加熱炉1内の左端から右端、つまり、加熱炉筺体2の左側内壁2Lから右側内壁2Rまで設けられているが、この第1の仕切り板12は、図1における左右両端部12L,12Rが、加熱炉筺体2に対して固定されるものではない。すなわち、第1の仕切り板12は、左側内壁2Lおよび右側内壁2Rに固定されたL字金具401L,401Rによって、図1における左右方向に伸び縮み可能に支持され、かつ、第1の仕切り板12の左側端部12Lと加熱炉筐体2の左側内壁2Lとの間および第1の仕切り板12の右側端部12Rと加熱炉筺体2の右側内壁2Rとの間には、それぞれ所定の隙間Sを設けた状態で支持される。
【0043】
そして、これらそれぞれの隙間Sには第1の仕切り板12の左右両端部12L,12Rと加熱炉筺体2との間を密着させるための弾性を有するパッキング部材41が介在される。
【0044】
なお、この第1の仕切り板12をL字金具401L,401Rに支持する際の支持の仕方は、たとえば、L字金具401L,401Rに長孔401La、401Ra(図3参照)を設けるとともに第1の仕切り板12にボルト通し孔(図示せず)を設ける。そして、これら長孔401La、401Raとボルト通し穴とを一致させて、ボルトを通して反対側からナットを螺合させることによって、第1の仕切り板12をL字金具401L,401Rに取り付けるが、このとき、L字金具401L,401Rと第1の仕切り板12とが動かないようにボルトとナットを締め付けるのではなく、ボルトとナットの締め具合に遊びを持たせた状態としておく。
【0045】
このように、この第1の仕切り板12は、その左右両端部12L,12Rが加熱炉筐体2側に固定されたそれぞれのL字金具401L,401Rによって、図1における左右方向に伸び縮み可能な状態で支持されている。
【0046】
また、この第1の仕切り板12は、その長手方向の中途部において、3箇所がL字金具421,431,441(図3にて後に説明する)で支持されている。すなわち、加熱炉筐体2には、その前面側と背面側のそれぞれ3箇所にそれぞれ対をなす支柱45,46,47が設けられ、これら各支柱45,46,47においてL字金具421,431,441で支持されている。
【0047】
なお、説明の都合上、これらの3箇所の支柱45,46,47に対し、加熱炉1の長手方向の中央部に設けられる一対の支柱を中央支柱45といい、この中央支柱45と加熱炉筐体2の左端部との間に設けられる一対の支柱を左支柱46といい、中央支柱45と加熱炉筐体2の右端部との間に設けられる一対の支柱を右支柱47という。
【0048】
これら中央支柱45、左支柱46および右支柱47は、加熱炉筐体2の上下方向の補強部材としての役目をなすとともに、この図1および図2では図示されていない観音開きの扉を支持する役目をなす。なお、本発明は、この扉についても特徴を有するがそれについては後に説明する。
【0049】
ところで、これら中央支柱45には、第1から第3の仕切り板12,13,14を固定するためのL字金具421,422,423と第4の仕切り板15を固定するためのL字金具(図示省略)が固定されている。左支柱46には、第1から第3の仕切り板12,13,14を支持するためのL字金具431,432,433と第4の仕切り板15を固定するためのL字金具(図示省略)が固定され、右支柱47には、第1から第3の仕切り板12,13,14を支持するためのL字金具441,442,443と第4の仕切り板15を固定するためのL字金具(図示省略)が固定されている。なお、第4の仕切り板15の固定は、第1の仕切り板12と同様な固定方法であり、図示を省略する。
【0050】
以下、中央支柱45に固定されたL字金具421,422,423および左支柱46に固定されたL字金具431,432,433、右支柱に固定されたL字金具441,442,443に対する第1から第3の仕切り板12,13,14の支持の仕方について図3、図4、図5を参照しながら説明する。なお、第4の仕切り板15は、上述したように、第1の仕切り板12と同様に支持可能であるので、ここでは、第1から第3の仕切り板12,13,14の支持の仕方について説明する。
【0051】
なお、図3から図5は、第1から第3の仕切り板12,13,14を加熱炉1内において下側から見た図である。この図3から図5では、第1から第3の仕切り板12,13,14と中央支柱45、左支柱46、右支柱47、これら中央支柱45、左支柱46、右支柱47に固定されたL字金具421〜423,431〜434,441〜443、加熱炉筐体2に固定された401L,402L,401R,402Rのみが図示されており、そのほかの構成部材の図示は省略されている。
【0052】
まず、図3によって第1の仕切り板12の支持の仕方について説明する。この図3からもわかるように、1対の中央支柱45に固定された1対のL字金具421は、その長孔421aが加熱炉1内の奥行き方向に長い長孔となっている。一方、1対の左支柱46と1対の右支柱47に固定された1対のL字金具431、1対のL字金具441の各長孔431a,441aや、加熱炉筐体2に固定されたそれぞれのL字金具401L,401Rの長孔401La,401Raは、加熱炉1内の左右方向(ガイドレール敷設方向)に長い長孔となっている。この左右方向に長い長孔は、後述するように、仕切り板12,13,14,15の左右方向への伸びを許容するためのものである。
【0053】
そして、中央支柱45に固定されたL字金具421に対しては、第1の仕切り板12は、ボルトを締め付けた状態で固定されるが、左支柱46および右支柱47に固定されたL字金具431,441や加熱炉筐体2に固定されたそれぞれのL字金具401L,401Rに対しては、ボルトを締め付けずに遊びを有した状態で支持される。
【0054】
なお、中央支柱45に固定されたL字金具421の長孔421aを奥行き方向に長くしたのは、この第1の仕切り板12を加熱炉1内に取り付ける際、各L字金具421,431,441(加熱炉筐体2の左右の内壁2L,2Rに固定されたL字金具401L,401Rを含む)と自身に設けられたボルト孔などの位置合わせなどが容易に行えるようにするためである。
【0055】
このように、この第1の仕切り板12は、中央支柱45に固定されたL字金具421に対しては固定された状態となるが、そのほかの支柱(左支柱46および右支柱47)に固定されたL字金具431,441や加熱炉筐体2の左右両内壁2L,2Rに固定されたL字金具401L,401Rに対しては遊びを持った状態で支持されている。
【0056】
これによって、この第1の仕切り板12は、加熱炉1内が200度という高温になった場合、その熱を受けて熱変形するが、その熱変形は、主に、中央支柱45を基点に左右両側水平方向に伸びる変形として現れる。なお、この第1の仕切り板12の左右両端部12L,12Rと加熱炉筐体2との間には隙間Sが設けられ、その隙間Sには弾性を有するパッキング部材41が設けられているので、この第1の仕切り板12が左右両側水平方向に伸びる際は、そのパッキング部材41を押圧した状態で伸びる。第1の仕切り板12の奥行き方向への変形(伸び)は、左右方向に比べると少なく、従来と同様の考え方や構造でも問題は生じない。
【0057】
第1の仕切り板12は、左右方向への伸びが許容されているため、その熱変形が、自重による重力方向へのたわみではなく、水平方向の伸びとして現れてくる。このため、第1の仕切り板12が重力方向にたわむのが防止されるとともに、第1の仕切り板12に取り付けられている様々な構成部材(発熱体17、熱板19、熱板高さ調整部20など)が重力方向にたわむのを防止することができる。
【0058】
これら各構成部材は、重力方向へたわむとそれぞれの動作に悪影響を及ぼす可能性が高いが、本実施の形態によれば、それを未然に防止できる。なお、第1の仕切り板12が水平方向に伸びると、それに取り付けられている上述の各構成部材も原理的には水平方向に位置がずれることとなるが、第1の仕切り板12の水平方向の伸びによって、上述の構成部材の位置が実用上問題となるほどずれることはない。
【0059】
また、第2の仕切り板13は、上述したように、図1に示す加熱炉1内のガイドレール敷設方向に沿って、加熱炉筺体2の右側内壁2Rから第2の折り返しローラ7の直前まで設けられている。加熱炉筺体2の右側内壁2R側に位置する第2の仕切り板13の端部13Rは、第1の仕切り板12と同様、加熱炉筺体2の右側内壁2Rに固定されたL字金具402Rによって、左右方向に伸び縮み可能に支持され、かつ、この第2の仕切り板13の右側端部13Rと加熱炉筐体2の右側内壁2Rとの間には、所定の隙間Sを設けた状態で支持される。そして、この隙間Sには第2の仕切り板13の右側端部13Rと加熱炉筺体2との間を密封させるための弾性を有するパッキング部材41が介在される。
【0060】
一方、この第2の仕切り板13の左側端部13L、つまり、第2の折り返しローラ7側の端部には、熱遮蔽板48が取り付けられている。この熱遮蔽板48は、その上下方向のほぼ中心位置で第2の仕切り板13の左側端部13Lに固定され、最上段加熱ゾーンZ3と中段加熱ゾーンZ2のそれぞれ左側端壁を形成している。熱遮蔽板48の上方向端部は、第1の仕切り板12の下面との間にわずかな隙間を形成するように位置し、下方向端部は第3の仕切り板14の上面との間にわずかな隙間を形成するように位置している。
【0061】
このように、この熱遮蔽板48は、この第2の仕切り板13に取り付けられているのみであり、他の部材への取り付けはなされていない。なお、この熱遮蔽板48は、テープ基板4の搬送路を横切るように配置されるが、これら搬送路を横切る部分は、図示しない切り欠き孔が設けられ、テープ基板4はその切り欠き孔を通って走行できるようになっている。
【0062】
この第2の仕切り板13の支持の仕方について、図4により説明する。この図4からもわかるように、1対の中央支柱45に固定された1対のL字金具422は、それぞれの長孔422aが加熱炉1内の奥行き方向に長い長孔となっている。一方、1対の左支柱46と1対の右支柱47に固定された1対のL字金具432、1対のL字金具442の各長孔432a,442aや、加熱炉筐体2に固定されたL字金具402Rの長孔402Raは、加熱炉1内の左右方向(ガイドレール敷設方向)に長い長孔となっている。
【0063】
そして、中央支柱45に固定されたL字金具422に対しては、第2の仕切り板13は、ボルトを締め付けた状態で固定されるが、左支柱46および右支柱47に固定されたL字金具432,442や加熱炉筐体2に固定されたそれぞれのL字金具402Rに対しては、ボルトを締め付けずに遊びを有した状態で支持される。
【0064】
このように、この第2の仕切り板13は、中央支柱45に固定されたL字金具422に対しては固定された状態であるが、左右の支柱46,47に固定されたL字金具432,442に対しては遊びを有した状態で支持されている。
【0065】
また、この第2の仕切り板13の左右両端部13L,13Rのうち、右側端部13Rは、加熱炉筐体2の右内壁2Rに固定されたL字金具402Rに対して伸び縮み可能に支持されている。また、左側端部13Lには熱遮蔽板48が取り付けられているが、この熱遮蔽板48は、この第2の仕切り板13に取り付けられているのみであり、他の部材への取り付けはなされていないので、この第2の仕切り板13の左側端部13Lは右側端部13Rと同様に、左右方向へ伸び縮み可能となっている。
【0066】
これによって、この第2の仕切り板13は、第1の仕切り板12と同様、加熱炉内が200度という高温になった場合、その熱を受けて熱変形するが、それによって生じる熱変形は、主に、中央支柱45を基点に左右両側に伸びる変形として現れる。なお、この第2の仕切り板13の右側端部13Lと加熱炉筐体2との間には隙間Sが設けられ、その隙間Sには弾性を有するパッキング部材41が設けられているので、この第2の仕切り板13が右方向に伸びる際は、そのパッキング部材41を押圧して伸びる。
【0067】
このように、第2の仕切り板13は、その左右方向への伸びが許容されるように支持されているので、その熱変形が、自重による重力方向へのたわみではなく、水平方向の伸びとして現れる。このため、第2の仕切り板13は、重力方向にたわむのが防止されるとともに、この第2の仕切り板13の上面側と下面側にそれぞれ取り付けられている様々な構成部材(ガイドレール9,10、反射板23,26、ガイドレール幅調整部22,25など)も重力方向にたわむのが防止される。
【0068】
これら各構成部材は重力方向へたわむとそれぞれの動作に悪影響を及ぼす可能性が高いが、本実施の形態によれば、それを未然に防止できる。なお、第2の仕切り板13が水平方向に伸びると、それに取り付けられている上述の各構成部材も原理的には水平方向に位置がずれることとなるが、第2の仕切り板13の水平方向の伸びは、第1の仕切り板12と同様にわずかであり、上述の構成部材の位置が実用上問題となるほどずれることはない。
【0069】
また、第3の仕切り板14は、図1に示す熱加熱炉1内のガイドレール敷設方向に沿って、加熱炉筐体2の左側内壁2Lから第1の折り返しローラ6の直前まで設けられている。加熱炉筺体2の左側内壁2L側に位置する第3の仕切り板14の左側端部14Lは、図5に示すように、第1の仕切り板12と同様、加熱炉筺体2の左側内壁2Lに固定されたL字金具402Lに対し、左右方向に伸び縮み可能な状態で支持されている。
【0070】
このとき、第3の仕切り板14の左側端部14Lと加熱炉筺体2の左側内壁2Lとの間には、所定の隙間Sが設けられる。そして、この隙間Sには第3の仕切り板14の左側端部14Lと加熱炉筺体2との間を密着させるための弾性を有するパッキング部材41が介在される。
【0071】
一方、この第3の仕切り板14の右側端部14R、つまり、第1の折り返しローラ6側の端部には、熱遮蔽板50が取り付けられている。この熱遮蔽板50はその上下方向のほぼ中心位置で第3の仕切り板14の右側端部14Rに固定され、中段加熱ゾーンZ2と最下段加熱ゾーンZ1のそれぞれ右側端壁を形成している。熱遮蔽板50の上方向端部は、第2の仕切り板13の下面との間にわずかな隙間を形成するように位置し、下方向端部は第4の仕切り板15の上面との間にわずかな隙間を形成するように位置している。このように、この熱遮蔽板50は、この第3の仕切り板14に取り付けられているのみであり、他の部材への取り付けはなされていない。
【0072】
この第3の仕切り板14の支持の仕方について、図5により説明する。この図5からもわかるように、1対の中央支柱45に固定された1対のL字金具423は、それぞれの長孔423aが加熱炉1内の奥行き方向に長い長孔となっている。一方、1対の左支柱46と1対の右支柱47に固定された1対のL字金具433、1対のL字金具443の各長孔433a,443aや、加熱炉筐体2に固定されたL字金具402Lの長孔402Laは、加熱炉1内の左右方向(ガイドレール敷設方向)に長い長孔となっている。
【0073】
そして、中央支柱45に固定されたL字金具423に対しては、第3の仕切り板14はボルトを締め付けた状態で固定されるが、左支柱46および右支柱47に固定されたL字金具433,443や加熱炉筐体2に固定されたそれぞれのL字金具402Lに対しては、ボルトを締め付けずに遊びを有した状態で支持される。
【0074】
このように、この第3の仕切り板14は、中央支柱45に固定されたL字金具423に対しては固定された状態であるが、左右の支柱46,47に固定されたL字金具433,444に対しては遊びを有した状態で支持されている。また、この第3の仕切り板13の左右両端部14L,14Rのうち、左側端部14Lは、加熱炉筐体2の左側内壁2Lに固定されたL字金具402Lに対して左右方向に伸び縮み可能に支持されており、また、右側端部14Rには熱遮蔽板50が取り付けられている。この熱遮蔽板50は、この第3の仕切り板14に取り付けられているのみであり、他の部材への取り付けはなされていない。つまり、この第3の仕切り板14の右側端部14Rは、左右方向へ伸び縮み可能となっている。
【0075】
これによって、この第3の仕切り板14は、第1の仕切り板12や第2の仕切り板13と同様、加熱炉1内が200度という高温になった場合、その熱を受けて熱変形するが、それによって生じる熱変形は、主に、中央支柱45を基点に左右両側に伸びる変形として現れる。なお、この第3の仕切り板14の左側端と加熱炉筐体2との間には隙間Sが設けられ、その隙間Sには弾性を有するパッキング材41が設けられているので、この第3の仕切り板が左方向に伸びる際は、そのパッキング材41を押圧した状態で伸びる。
【0076】
このように、第3の仕切り板14は、左右方向への伸びが許容される状態で支持されているので、その熱変形が自重による重力方向へのたわみではなく、水平方向の伸びとして現れる。このため、第3の仕切り板14に取り付けられている様々な構成部材(発熱体27,31、熱板29,32、熱板高さ調整部30,31など)も重力方向にたわむのを防止することができる。これら各構成部材は重力方向へたわむとそれぞれの動作に悪影響を及ぼす可能性が高いが、本実施の形態によれば、それを未然に防止できる。
【0077】
なお、第3の仕切り板14が水平方向に伸びると、それに取り付けられている上述の各構成部材も原理的には水平方向に位置がずれることとなるが、第3の仕切り板14の水平方向の伸びはわずかであり、上述の構成部材の位置が実用上問題となるほどずれることはない。
【0078】
また、第4の仕切り板15は、この図3から図5では図示されていないが、上述したように、熱加熱炉1内の下面を形成し、ガイドレール敷設方向に沿って加熱炉1内の左端から右端、つまり、加熱炉筺体2の左側内壁2Lから右側内壁2Rまで設けられているが、この第4の仕切り板15も第1の仕切り板12と同様、1対の中央支柱45に対して固定され、その左右両端部15L,15Rは水平方向へ伸び縮み可能に支持されている。
【0079】
そして、この第4の仕切り板15の左側端部15Lと加熱炉筐体2の左側内壁2Lとの間および第4の仕切り板15の右側端部15Rと加熱炉筺体2の右側内壁2Rとの間には、それぞれ所定の隙間Sが設けられる。これらそれぞれの隙間Sには、第4の仕切り板15の左右両端部15L,15Rと加熱炉筺体2との間を密着させるための弾性を有するパッキング部材41が介在される。
【0080】
これによって、この第4の仕切り板15は、加熱炉1内が200度という高温になった場合、その熱を受けて熱変形するが、この第4の仕切り板15は、中央支柱45を中心として左右両方向へ伸び縮み可能に支持されているため、高温で加熱されると、それによって生じる熱変形は、中央支柱45を中心に左右両側に伸びる変形として現れる。
【0081】
このように、第4の仕切り板15は、その熱変形が自重による重力方向へのたわみではなく、水平方向の伸びとして現れるので、この第4の仕切り板15に取り付けられている様々な構成部材(最下段ガイドレール11、熱反射板35、ガイドレール幅調整部34など)も重力方向にたわむのを防止することができる。これら各構成部材は、重力方向へたわむとそれぞれの動作に悪影響を及ぼす可能性が高いが、本実施の形態によれば、それを未然に防止できる。なお、第4の仕切り板15が水平方向に伸びると、それに取り付けられている上述の各構成部材も原理的には水平方向に位置がずれることとなるが、第4の仕切り板15の水平方向の伸びはわずかであり、上述の構成部材の位置が実用上問題となるほどずれることはない。
【0082】
なお、これまでの説明は、主に第1から第4の仕切り板12,13,14,15とその取り付け方について説明したが、この樹脂硬化装置が有するその他の構成部材の一部としては、たとえば、前述したように、それぞれのガイドレール(最上段ガイドレール9、中段ガイドレール10、最下段ガイドレール11)の幅を調整するためのガイドレール幅調整部22,25,34や熱板19、29、32の上下方向位置(高さ)を調整するための熱板高さ調整部20,30,33が、最上段加熱ゾーンZ3,中段加熱ゾーンZ2、最下段加熱ゾーンZ1において、それぞれガイドレール敷設方向に沿って複数箇所ずつ設けられている。
【0083】
これらそれぞれのガイドレール幅調整部22,25,34は、それぞれのガイドレール9,10,11を構成する2本のレールのうち、奥行き側のレールと手前側のレールをそれぞれその搬送方に対して直角方向にずらすことができるようになっており、それによってレール間隔を調整可能としている。
【0084】
一方、熱板高さ調整部20,30,33のうち、最上段加熱ゾーンZ3に設けられる熱板高さ調整部20は、第1の仕切り板12から吊り下げられるようにして加熱炉1の前面側と背面側に対をなして設けられている。中段加熱ゾーンZ2に設けられる熱板高さ調整部30は、第3の仕切り板14から上方へ突出するようにして加熱炉1の前面側と背面側に対をなして設けられ、最下段加熱ゾーンZ1に設けられる熱板高さ調整部33は、第3の仕切り板14から吊り下げられるようにして加熱炉1の前面側と背面側に対をなして設けられている。これら熱板高さ調整部20,30,33は、それぞれ対応する熱板19,29,32を前面側と背面側で高さを微調整できるようになっている。
【0085】
また、加熱炉筐体2には、加熱炉1内で発生する有害なガス(テープ基板4に付着している有機溶剤などから発生するガス)を図示しないブロアによって吸引するためのガス吸入孔61aが設けられる。このガス吸入孔61aは、加熱炉筐体2の左端側、つまり、テープ基板入り口5側の加熱炉筐体2の左側面に上下方向に沿って複数箇所設けられている。図示していないが、ガス吸入孔が最下段加熱ゾーンZ1の左側面にも設けられている。
【0086】
なお、このガス吸入孔61aを加熱炉筐体2においてテープ基板入り口5の存在する側の側面に設けたのは、ポッティングされたばかりのテープ基板4の方がより多くの有害なガスを発生するからであり、そのガスを加熱炉1内に多くの時間を滞留させることなく速やかに吸入して外部に排出することが好ましいからである。
【0087】
この加熱炉1内で発生するガスは、ブロアによって吸引されることによって、ガス吸入孔61aから図示しない吸入パイプ(加熱炉筐体2の左端側に配置されている)を通ってブロアに送られたのち、図示しない排出パイプ(加熱炉筐体2の左端側に配置されている)を通ってガス排出孔61bを通過したのち、外部排出口62から外部に排出される。
【0088】
次に、この樹脂硬化装置の加熱炉1に設けられる扉について説明する。
【0089】
この樹脂硬化装置は、図6から図8に示すように、加熱炉1の前面と背面にそれぞれ2組ずつの観音開きの扉71が設けられる。
【0090】
この扉71は、それぞれが加熱炉1の表面側に配置される表面板と加熱炉1の内部側に配置される裏面板の2枚の板からなり、両者の間には空間部72が形成される2重構造となっている。そして、表面板と裏面板との間にはいくつかの桟73が補強用として扉71の縦方向に設けられている。桟73と桟73の間の空間部72の上端側と下端側は開口となっている。
【0091】
そして、これらの扉71は、加熱炉筐体2に対して図6から図8に示すように取り付けられる。なお、図7において、扉71が開けられている様子(半開き状態)は2点鎖線で示されている。
【0092】
扉71の裏面板に接する加熱炉筐体2の枠体部分には、弾性を有する細長いパッキング部材74が設けられ、図7の実線で示すように扉71が閉じられた状態では、裏面板と加熱炉筐体2の枠体部分はそのパッキング部材74によって密着状態となり、加熱炉1内の密封状態が保持されるようにしている。
【0093】
ところで、この樹脂硬化装置が稼動、つまり、加熱炉1が加熱動作を行っている際は、扉71は閉じられている状態となっている。このとき、加熱炉1の加熱温度は、この場合、200度にも達する。この加熱温度は、その一部が扉71にも伝わって、扉71の表面も高温となり、そばにいるオペレータに不快感を与えることとなるが、本実施の形態では、扉71の内部に設けられる空間部72によって空気の上下方向の流通路が形成されるので、外部の空気が自然対流によってその流通路(空間部72内)を流れ、扉71の表面温度が高くなるのを極力抑えることができる。
【0094】
すなわち、上述したように、扉71は、その内部に上下方向に連なる空間部72が形成されるとともに、その上端面と下端面が開口となっているので、扉71の上下方向に空気の流通が可能となっている。したがって、加熱炉1内の温度が上昇してその温度が扉71に伝わることによって、扉71内の温度も上昇するが、扉71内の空間部72内で上昇気流が発生して、図8の破線矢印Yで示すように、扉71の下端面側の開口部から室温の空気が入って、その空気が扉71の上端面側の開口部に抜けるといった空気の自然対流が起こる。このとき、扉71内を下方向から上方向へと流通する空気は、加熱炉1内の熱を受けてその温度が上昇するが、常に空気が流通しているので、扉71の表面がそれほど高温となることはない。
【0095】
なお、扉71の下端部側の開口部に入る空気は、この樹脂硬化装置の外部からの空気のほかに、加熱炉支持筐体3内の空気も、その上端に設けられた空気流通孔(図示省略)を通って扉71の下端部に設けられた開口、すなわち、空間部72の下端部分に入って行く。
【0096】
このように、扉71内部に空間部72を形成し、上下方向の空気の流通路を形成することによって、扉71表面の温度が高温となるのを防ぐことができ、オペレータに不快感を与えることがなくなる。
【0097】
次に、本発明の樹脂硬化装置の第2の実施の形態について説明する。
【0098】
この第2の実施の形態の樹脂硬化装置が上述の第1の実施の形態の樹脂硬化装置と異なるのは、図9および図10に示すように、主に、第1の仕切り板12と加熱炉筐体2の上端内壁との間に断熱板81が設けられている点であり、それに伴い、第1の仕切り板12の加熱炉筐体2への取り付けの仕方も少し異なる。
【0099】
なお、第2から第4の仕切り板13,14,15の取り付けの仕方や、その他の構造などは第1の実施例と同じあるので、ここでは、第1の実施の形態と異なる部分、すなわち、断熱板81の加熱炉筐体2への取り付けの仕方と第1の仕切り板12の加熱炉筐体2への取り付けの仕方について、図9から図12を参照して説明する。なお、この図9から図12において、図1から8と同一部分には同一符号が付されている。
【0100】
図9は、図1における樹脂硬化装置の左上隅部、すなわち、加熱炉1内で発生するガスを外部に排出する外部排出口62と第2の折り返しローラ7付近を拡大して示す図、図10は図9のA−A線矢視断面図、図11は図9における破線枠P1部分を拡大して示す平面図、図12は図9における破線枠P2部分を拡大して示す一部断面図である。
【0101】
この第2の実施の形態に係る樹脂硬化装置は、上述したように、第1の仕切り板12と加熱炉筐体2の上端内壁との間に断熱板81が設けられている。
【0102】
まず、断熱板81の取り付け構造について説明する。断熱板81は、第1の仕切り板12と平行に加熱炉1の図9における左端から右端まで設けられ、加熱炉筐体2の左端側および右端側でそれぞれ2個ずつの平板状取付金具82,83によって支持されている。具体的には、図9および図11からもわかるように、加熱炉筐体2の左端側および右端側(この図9では右端側は示されていないが、左端側と同様の構造となっている)には、それぞれ角パイプ部材84が加熱炉1内の奥行き方向に設けられており、断熱板81は、その長手方向左端側および右端側がそれぞれ2個ずつの平板状取付金具82,83によって角パイプ部材84の上端面に支持されている。
【0103】
この角パイプ部材84は、断熱板81や第1の仕切り板12を支持(この第1の仕切り板12の支持構造については後述する)する役目だけではなく、加熱炉筐体2の補強部材としての役目もなしている。そして、この角パイプ部材84の下端部は、加熱炉筐体2内の左右両端側に設けられた側面側断熱板85に取り付けられている。
【0104】
また、この角パイプ部材84は、加熱炉筐体2の奥行き方向だけではなく、図9では図示されていないが、加熱炉筐体2内部の上端面の前面側と裏面側にも、第1の仕切り板12の長手方向に沿って設けられている。なお、この加熱炉筐体2内部の上端面の前面側と裏面側に設けられた角パイプ部材に対して図10に示すように符号86,87が付されている。
【0105】
図11は、図9における破線枠P1部分を上方向から平面的に見た拡大図であり、この図11によって、断熱板81の角パイプ部材84への取り付けの仕方について説明する。
【0106】
断熱板81の長手方向端部の角部には、長孔82a,83aが設けられた平板状取付金具82,83が溶接などによって固定されている。図11において、溶接部分をCで表している。
【0107】
一方、角パイプ部材84の上端面には、ボルト88の取り付けが可能なネジ孔(図示省略)が設けられている。そして、断熱板81に固定された平板状取付金具82,83の長孔82a,83aに、上方からボルト88を通し、そのボルト88を角パイプ部材84の上端面に設けられたネジ孔に螺合させることによって、平板状取付金具82,83を角パイプ部材84に取り付ける。このとき、ボルト88の締め付け具合は、平板状取付金具82,83が図11の左右方向(矢印x−x’方向)に移動可能な程度の締め付け具合とし、断熱板81は、角パイプ部材84に対して、左右方向の伸びが許容された状態で取り付けられる。
【0108】
これによって、断熱板81は、加熱炉1内が200度という高温になった場合でも、その熱変形が水平方向の伸びとして許容されるので、自重により重力方向へのたわむのを防止することができる。
【0109】
次に、第1の仕切り板12の取り付けの仕方について説明する。この第1の仕切り板12の取り付けの仕方は、その長手方向の左右両端部の取り付けの仕方が第1の実施の形態と少し異なるだけで、中央支柱45や左支柱46、右支柱47への取り付けの仕方は、前述の第1の実施の形態と同じであるので、ここでは、長手方向の左右両端部の取り付けの仕方について図12を参照しながら説明する。なお、この第1の仕切り板12の場合も、断熱板81の場合と同様、図9ではその右端側は示されていないが、左端側と同様の構造となっているので、左端側の取り付けの仕方について説明する。
【0110】
第1の仕切り板12の長手方向端部には、ボルト取り付け用のネジ孔90を有する平板状取付金具91が溶接などによって固定されている。この場合も、その溶接部分をCで表す。
【0111】
一方、角パイプ部材84には、L字金具92がボルト93などによって固定されている。このL字金具92はその水平方向部に長孔92aが設けられている。
【0112】
そして、第1の仕切り板12側に固定された平板状取付板金具91のネジ孔90を角パイプ部材84側に固定されたL字金具92の長孔92aに対向させるように、平板状取付金具91とL字金具92の水平方向部とを互いに面接触させて、長孔92aの上方からボルト94を平板状取付金具91のネジ孔90に螺合させる。このとき、ボルト94の締め付け具合は、平板状取付金具91が図12の左右方向(矢印x−x’方向)に移動可能となる程度の締め付け具合とし、第1の仕切り板12は、角パイプ部材84に対して、左右方向の伸びが許容された状態で取り付けられる。
【0113】
これによって、この第1の仕切り板12は、加熱炉1内が200度という高温になった場合、その熱を受けて熱変形するが、その熱変形は、第1の実施の形態で説明したように、主に、中央支柱45を基点に左右両側水平方向に伸びる変形として現れる。なお、この第1の仕切り板12が左右両側水平方向に伸びる際は、加熱炉筐体2の内壁面との間に介在されたパッキング部材41(図9参照)を押圧した状態で伸びる。
【0114】
このように、第1の仕切り板12は、左右方向(矢印x−x’方向)への伸びが許容されているため、その熱変形が、自重による重力方向へのたわみではなく、水平方向の伸びとして現れてくる。このため、第1の仕切り板12が重力方向にたわむのが防止されるとともに、第1の仕切り板12に取り付けられている様々な構成部材(発熱体17、熱板19、熱板高さ調整部20など)が重力方向にたわむのを防止することができる。
【0115】
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は上述の各実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、上述の各実施の形態では、樹脂硬化装置は、その加熱炉1が最下段加熱ゾーンZ1、中段加熱ゾーンZ2、最下段加熱ゾーンZ3で構成された3段炉の加熱炉である場合を説明したが、本発明の樹脂硬化装置を1段炉の加熱炉として用いるようにすることも可能である。
【0116】
この場合、最下段加熱ゾーンZ1のみを用いた加熱処理を行う。したがって、テープ基板入り口5から入って来た樹脂の塗布されたテープ基板4は、最下段ガイドレール11上を搬送されることによって加熱処理される。その加熱処理されたテープ基板4は、中段加熱ゾーンZ2に入らずにそのまま加熱炉1から送出されるようにする。
【0117】
これを実現するため、各実施の形態で示した樹脂硬化装置において、第1の折り返しローラ6とこの第1の折り返しローラ6部分を加熱する発熱体37(この第1の折り返しローラ6とこの第1の折り返しローラ6部分を加熱する発熱体37を1つのセットとしたものをここでは折り返しローラユニットという)を容易に着脱できるようにし、この折り返しローラユニットに代わるものとして、図13に示すように、この最下段加熱ゾーンZ1を引き継ぐ加熱ゾーン引継ぎユニット100を用意する。
【0118】
この加熱ゾーン引継ぎユニット100は、折り返しローラユニットと同様に容易に着脱できるようにする。また、樹脂硬化装置の加熱炉筐体2には、最下段加熱ゾーンZ1での加熱処理の終了したテープ基板4、つまり、最下段加熱ゾーンZ1を通過して加熱処理されたのち、加熱ゾーン引継ぎユニット100を通過して加熱処理されたテープ基板4をそのまま外部に送出するためのテープ基板出口101を新たに設ける。
【0119】
なお、加熱ゾーン引継ぎユニット100は、最下段加熱ゾーンZ1に存在する構成部材、すなわち、発熱体31、熱板32、最下段ガイドレール11、熱反射板35(図13では図示せず)、ガイドレール幅調整部34、熱板高さ調整部33などが1セットとして設けられたものである。そして、これらの構成部材が下部プレート102と、この下部プレート102の両端部に取り付けられたそれぞれの支柱103,104とこれら支柱103,104の上端部に取り付けられた上部プレート105で構成される枠体内に収められ、下部プレート102を第4の仕切り板15にねじ止めすることによって固定されるようになっている。
【0120】
このような加熱ゾーン引継ぎユニット100を図13のように取り付けることによって、樹脂がポッティングされたテープ基板4は、最下段加熱ゾーンZ1内を最下段ガイドレール11のガイドによって搬送されて加熱処理された後に、加熱ゾーン引継ぎユニット100に設けられたガイドレール11を通過することで、この加熱ゾーン引継ぎユニット100内でもさらに加熱処理される。そして、この加熱ゾーン引継ぎユニット100を通過して加熱処理されたテープ基板4は、テープ基板出口101から送出される。
【0121】
このような構成とすることで、第1および第2の実施の形態で説明した樹脂硬化装置は、その加熱炉を3段炉の加熱炉として用いることは勿論、1段炉の加熱炉として用いることもできる。
【0122】
また、第1から第4の仕切り板12,13,14,15の支持の仕方も前述の各実施の形態の例に限られるものではなく、種々の方法が考えられる。要は、加熱炉筐体2から簡単に外れたりすることなく、かつ、高温による熱変形が水平方向(図1における左右方向)への伸びとして現れるような支持の仕方であればよい。
【0123】
また、前述の各実施の形態では、扉71を2重構造として内部で空気の流通が可能となるようにすることによって、扉71の表面温度があまり高くならないようにすることについて説明したが、扉71だけでなく、加熱炉筐体2の側面部も扉71と同じような2重構造として、空気が下から上へと流通できるようにすることによって、加熱炉筐体2全体で熱を発散させるようにすることもできる。
【0124】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、加熱炉内に搬送路敷設方向(水平方向)に設けられる長尺部材としての構成部材取り付け板(搬送路や加熱手段などの構成部材が取り付けられる構成部材取り付け板)は、加熱炉内での高温加熱による熱変形が水平方向の伸びとして現れるように、加熱炉筐体で支持されるようにしたので、加熱炉内が高温となっても、その構成部材取り付け板は、熱変形が水平方向の伸びとして現れ、重力方向にたわむのを防止することができる。それによって、構成部材取り付け板に取り付けられる搬送路や加熱手段などの構成部材は、構成部材取り付け板とともに重力方向にたわむことがなくなり、その取り付け状態を常に適正に保持することができる。
【0125】
また、他の発明によれば、加熱炉を形成する加熱炉筐体の前面および背面の少なくとも一方に設けられる扉部とこの扉部以外の加熱炉筐体の少なくとも一方は、上下方向の空気の流通を可能とした中空部を有する二重構造としたので、加熱炉内の熱が扉や加熱炉筐体の表面にまで伝わりにくく、扉や加熱炉筐体表面が熱くなるのを極力防止することができ、オペレータがその熱の影響を受けにくくなり、オペレータが操作しやすい環境を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る樹脂硬化装置を扉を外した状態で正面から見た構成図である。
【図2】図1のA−A線矢視拡大断面図である。
【図3】図1および図2で示した第1の仕切り板12を加熱炉1内において下側から見た図であり、主要部のみを示す図である。
【図4】図1および図2で示した第2の仕切り板13を加熱炉1内において下側から見た図であり、主要部のみを示す図である。
【図5】図1および図2で示した第3の仕切り板14を加熱炉1内において下側から見た図であり、主要部のみを示す図である。
【図6】図1で示した樹脂硬化装置の扉を加えた状態の正面図である。
【図7】図1で示した樹脂硬化装置の平面図である。
【図8】図6を矢印A方向から見た側面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る樹脂硬化装置を示す図であり、樹脂硬化装置の左上隅部付近を拡大して示す図である。
【図10】図9のA−A線矢視断面図である。
【図11】図9における破線枠P1部分を拡大して示す平面図である。
【図12】図9における破線枠P2部分を拡大して示す一部断面図である。
【図13】本発明の各実施の形態の樹脂硬化装置の加熱炉を1段炉としても使用可能とする例について説明する図であり、図1における主要部を拡大して示す図である。
【符号の説明図】
1 加熱炉
2 加熱炉筐体
3 加熱炉支持筐体
4 テープ基板
5 テープ基板入り口
6 第1の折り返しローラ
7 第2の折り返しローラ
8 テープ基板出口
9 最上段ガイドレール(搬送路)
10 中段ガイドレール(搬送路)
11 最下段ガイドレール(搬送路)
12 第1の仕切り板(構成部材取り付け板)
13 第2の仕切り板(構成部材取り付け板)
14 第3の仕切り板(構成部材取り付け板)
15 第4の仕切り板(構成部材取り付け板)
41 パッキング部材
401L,402L 加熱炉筐体2の左側内壁に固定されるL字金具
401R,402R 加熱炉筐体2の右側内壁に固定されるL字金具
45 中央支柱
46 左支柱
47 右支柱
421,422,423 中央支柱に固定されるL字金具
431,432,433 左支柱に固定されるL字金具
441,442,443 右支柱に固定されるL字金具
S 隙間
Z1 最下段加熱ゾーン
Z2 中段加熱ゾーン
Z3 最上段加熱ゾーン
Claims (6)
- 樹脂が塗布されたテープ基板の走行を加熱炉内でガイドする搬送路と、この搬送路に沿って設けられ上記加熱炉内の温度を上昇させる加熱手段と、上記加熱炉内に上記搬送路の敷設方向に沿って設けられ、上記搬送路や上記加熱手段などの構成部材を取り付ける構成部材取り付け板とを有し、上記搬送路上を走行する樹脂が塗布された上記テープ基板を加熱して上記塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化装置において、
上記構成部材取り付け板は、熱変形による上記搬送路の敷設方向への伸びを許容するように、取り付けられていることを特徴とする樹脂硬化装置。 - 前記構成部材取り付け板は、前記搬送路の敷設方向における中途部が固定され、その固定箇所を基点に上記搬送路の敷設方向の両端部がその搬送路の敷設方向に伸びることができるように支持されることを特徴とする請求項1記載の樹脂硬化装置。
- 前記構成部材取り付け板の前記搬送路の敷設方向の端部が、前記加熱炉を形成する筐体の内壁に接する場合は、その端部と筐体の内壁との間に隙間を設け、その隙間に弾性を有するパッキング部材を介在させることを特徴とする請求項1または2記載の樹脂硬化装置。
- 前記加熱炉は、最上段加熱ゾーンと中段加熱ゾーンと最下段加熱ゾーンの3段炉で構成され、前記構成部材取り付け板は、上記最上段加熱ゾーンの上面を形成するとともに、上記最上段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段がその下面側に取り付けられる第1の仕切り板と、上記最上段加熱ゾーンと中段加熱ゾーンとを仕切るとともに、その上面側には前記テープ基板の上記最上段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路がその上面側に取り付けられ、その下面側には前記テープ基板の上記中段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路が取り付けられる第2の仕切り板と、上記中段加熱ゾーンと最下段加熱ゾーンとを仕切るとともに、その上面側には上記中段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段が取り付けられ、その下面側には上記最下段加熱ゾーン内を加熱する加熱手段が取り付けられる第3の仕切り板と、上記最下段加熱ゾーンの下面を形成するとともに、前記テープ基板の上記最下段加熱ゾーン内での走行が可能な搬送路がその上面側に取り付けられる第4の仕切り板で構成されることを特徴とする請求項1、2または3記載の樹脂硬化装置。
- 前記加熱炉を形成する加熱炉筐体の前面および背面の少なくとも一方に設けられる扉部とこの扉部以外の上記加熱炉筐体の側面部の少なくとも一方は、上下方向の空気の流通を可能とした中空部を有する構造としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂硬化装置。
- 樹脂が塗布されたテープ基板の走行を加熱炉内でガイドする搬送路と、この搬送路に沿って設けられ上記加熱炉内の温度を上昇させる加熱手段と、上記加熱炉内に上記搬送路の敷設方向に沿って設けられ、上記搬送路や上記加熱手段などの構成部材を取り付ける構成部材取り付け板とを有し、上記搬送路上を走行する樹脂が塗布された上記テープ基板を加熱して上記塗布された樹脂を硬化させる樹脂硬化装置において、
上記加熱炉を形成する加熱炉筐体の前面および背面の少なくとも一方に設けられる扉部は、上下方向の空気の流通を可能とした中空部を有する構造としたことを特徴とする樹脂硬化装置。
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