JP2004207430A - 極異方性リング磁石およびそれを用いた回転機 - Google Patents
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Abstract
【課題】極異方性リング磁石において、極間隔や表面磁束密度のばらつきを小さくしコギングトルクを小さくすること。また、機械加工を少なくすること。
【解決手段】磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、表面磁束密度が極大となる極位置と極位置との隣合う極間の距離あるいは角度のばらつきが10%以下である、また極位置付近の表面磁束密度のピーク値のばらつきが5%以下である極異方性リング磁石である。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、表面磁束密度が極大となる極位置と極位置との隣合う極間の距離あるいは角度のばらつきが10%以下である、また極位置付近の表面磁束密度のピーク値のばらつきが5%以下である極異方性リング磁石である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い誘起電圧が必要でかつコギングトルクが小さな表面磁石モータ等に用いる極異方性リング磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の極異方性リング磁石は、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、磁化方向が回転角と共に連続的に変化するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−269062号公報
【特許文献2】
特開2000−195714号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献では、磁石の極間隔(極と極の距離あるいは角度)のばらつきに関する開示はない。また、表面磁束密度の極大値(または極小値)のばらつきに関する開示もない。さらに極異方性リング磁石の内外周の形状に関する記載もされていない。極異方性リング磁石を製造する工程の中で、配向工程や焼結工程において配向のばらつきと熱膨張係数の異方性は、NdFeB系材料の焼結後の容易磁化方向を分散させることになる。その結果、表面磁束密度を測定してみると、極間および表面磁束密度の極大(または極小)値のばらつきがあり、その要因となっていると考えられる。本発明の第1の課題は、このばらつきを小さくしコギングトルクを小さくすることである。そして、コギングトルクの小さい回転機を提供することである。
【0005】
また、NdFeB系材料を使用した場合、熱膨張係数の異方性のために焼結後にリング形状の内周と外周が変形し、真円ではなくなる。この真円からの変形が生じるため、内周および外周を真円に近づけるために機械加工を施している。この機械加工により加工費の占める割合が大きくなる。本発明の第2の課題は、このような機械加工工程をできるだけ少なくすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、表面磁束密度が極大となる極位置と極位置との隣合う極間の距離あるいは角度のばらつきが10%以下である極異方性リング磁石である。
【0007】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、極位置付近の表面磁束密度のピーク値のばらつきが5%以下である極異方性リング磁石である。
【0008】
上記極異方性リング磁石は、磁性粉を配向させる際、磁性粉に加える磁界の強さを極位置において4kOe以上とすると良く、8kOe以上がさらに望ましい。
【0009】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、リング形状の内周側あるいは外周側のどちらか一方の径が周方向の角度に対して変化する極異方性リング磁石である。
【0010】
本発明は、上記した何れかに記載の極異方性リング磁石を回転子に用いたモータである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の極異方性リング磁石は、磁性粉を配向させる工程において磁性粉に加える磁界の強さを極位置において4kOe以上にする配向金型を使用するものである。極位置においては、磁性粉を配向させるための磁界の方向はほぼ径方向になっており、この磁界の大きさが強いほど、極位置での磁性粉の配向ばらつきが小さくなる。そのため、極位置における磁界の強さを確保することで、極付近の磁性粉の配向ばらつきが減少するものである。その結果、極間隔および極位置での表面磁束密度のピーク値のばらつきが小さくなる。このような極間隔および極位置での表面磁束密度のピーク値のばらつきは、モータのコギングトルクに影響する。逆に言えばコギングトルクを小さくすることにより、モータの振動や音、損失を小さくすることに繋がり、高い誘起電圧と小さなコギングトルクを実現したモータ等の回転機とすることが出来る。
【0012】
本発明の極異方性リング磁石は、リング形状の内周側あるいは外周側のどちらか一方の径が周方向の角度に対して変化するものであるから、外周側にギャップがくる回転子では内周側を加工せず、内周側にギャップがくる回転子では外周側を加工しないで回転子を作成する。言い換えれば、外周側にギャップがくる場合は、外周側のみを真円に近くなるように加工するだけで、内周側にギャップがくる場合は、内周側のみを真円に近い形に加工するものである。これにより加工費の低減が可能である。尚、内周および外周の焼結工程後の形状は、磁性紛の粒径、成形時の磁界の強さ、成形圧力、焼結温度などにより変化するので、これらの条件を最適にすれば、焼結後の円形からのずれは、ほぼ一定にすることが可能であり、表面磁束密度の形やピーク値の変動も小さくなる。
【0013】
本発明によるNdFeB系磁性粉の径は1〜100μm、成形時の磁界は少なくとも4kOe以上で8kOe以上、成形圧力は2t/cm2以上、焼結温度は1000〜1150℃とすることにより、焼結工程後の極異方性リング磁石の寸法変動が少なくなる。内周側あるいは外周側を機械加工しない磁石の場合、あらかじめ加工したシャフトに上記磁石を接着することは困難である。そこで、シャフト材を構成する材料と一緒に成形して焼結するか、あるいは成形した磁石を焼結工程の前にシャフト材と組み合わせるか、あるいは焼結後にシャフト材を極異方性リング磁石を型にして成形することにより、シャフト材との一体成形が可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
NdFeB磁性粉を配向金型に入れて、配向時には外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜100μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置のうち極位置において最小磁界が8000 Oeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔のばらつきと、極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。配向圧縮工程、焼結工程を経て最後に内周、外周両側を加工して、図3のような極異方性リング磁石を作製できる。図3において、極異方性リング磁石1の磁性粉の配向方向2は周方向に連続的に変化している。
【0015】
図3の極異方性リング磁石は8極であり、極と極の角度は理想的には45度である。しかし、磁性粉の配向の分散や焼結時の収縮により、極間隔(極位置と極位置との間隔)にはばらつきが生じる。極間隔のばらつきをΔθとすると、Δθとコギングトルクの間には図1のような関係にあることが測定から判明した。ここでΔθは、(最大極間隔―最小極間隔)/平均極間隔である。図1よりコギングトルクを1%以下にするためには、Δθを10%以下にする必要がある(この時の表面磁束密度のピーク値のばらつきは5%)。Δθを10%以下にするためには、配向時の磁界を極位置(径方向に平行な磁界)において8000 Oe以上にすることが望ましい。極位置の配向磁界を高めることで、Δθを小さくし、コギングトルクを小さくすることができる。よって、高誘起電圧と低コギングトルクを両立できる回転子用極異方性リング磁石となる。
【0016】
他の実施例を説明する。NdFeB磁性粉を配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入し、磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBの容易磁化方向であるc軸の方向が配向方向に沿って配列し、外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は3〜50μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。磁性粉はNdFeB系、NdDyFeB系、NdDyTbFeB系、NdDyFeCoB系等を使用する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置の極位置において最小磁界が8kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔と極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。上記磁界を確保するためにコイルの電流密度を1MA/cm2以上にしている。配向圧縮工程、焼結工程を経て最後に内周、外周両側を加工して、図3のような極異方性リング磁石を作製し、極異方性リング磁石1の磁性粉の配向方向2は周方向に連続的に変化している。図3のような8極の極異方性リング磁石では、極と極の角度は理想的には45度でありかつ極位置における表面磁束密度の値は一定である。
【0017】
表面磁束密度は極異方性リング磁石の外周側の軸中心部を回転させながらホール素子で測定した磁束の値であり、磁石表面(塗装、保護膜を除く)からホール素子までの距離は1mm以下である。ホール素子と磁石表面の距離を1mmにして表面磁束密度を回転角に対して測定することにより、表面磁束密度の波形が得られる。この波形のピーク値のばらつきが小さい方がコギングトルクが小さく、表面磁束密度のピーク値のばらつきΔBとコギングトルクの関係は、図2に示すような間系にあることが分かった。図2の極異方性リング磁石のΔθは10%以下である。図2からコギングトルクが1%以下になるためには、ΔBは5%以下であることが必要である。ΔBを5%以下にするためには、配向時の磁界を極位置(径方向に平行な磁界)において8kOe以上にすることが望ましい。
以上のことより、極位置の配向磁界を高めることで、ΔB及びΔθを小さくし、コギングトルクを小さくすることでき、高誘起電圧と低コギングトルクを両立できることが分かった。
【0018】
本発明のさらに他の実施例を説明する。
NdFeB磁性粉を用いて極異方性リング磁石を製造する例を図5に示す。(1)はNdFeB磁性粉を配向金型に入れて配向、成形された成形磁石を示しており、配向時には外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜100μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向2に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置において最小磁界が4kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔と極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。必要最低磁界は磁性粉の大きさや形状などにより異なり、磁界が強いほうが磁性粉の配向が揃いやすく、焼結時の収縮量の変動を小さくするには8kOe以上の磁界が磁性粉挿入部において必要である。このような磁界を用いることにより、c軸の方向の分散が小さくなり、径方向にc軸が正弦波的にそろった極異方性リング磁石1のようになり、かつ焼結後の収縮量が周方向に対して一定になる。
【0019】
図5(2)は、1100℃で焼結した後の極異方性リング磁石1を示しているが、この様に外周側および内周側の径が周方向に対して周期的に変化している。この図では8極のリング磁石になっているので、配向方向2が8回/周になっており、収縮も8回/周になっている。従来は焼結後に内周および外周側の両側ともに機械加工して内外径比が一定のリング磁石のみ量産していた。本実施例では、外周側を磁気ギャップにする場合は、図5(3)に示すように、外周側のみ点線3に沿って加工して真円に近い形状にする。内周側は機械加工しないで、図5(4)の形状の極異方性リング磁石1を回転子に用いる。
【0020】
逆に内周側が磁気ギャップの場合には、図5(3)において外周側を機械加工せずに、内周側のみ真円に近づけるように機械加工する。この場合配向方向2も内周側に磁束が出るような配向にするための磁界方向とする必要がある。磁界方向と機械加工位置が図5と異なる以外は前記実施例と同一工程で作製できる。内周側のみを機械加工した場合には、外径が周方向に対して周期的に変化することになる。この場合も配向磁界は4kOe以上必要であり、配向磁界によってNdFeB磁性粉を配向磁界方向に揃えることが重要である。
【0021】
他の実施例を説明する。NdFeBにCoあるいはDyを添加した磁性粉を図5(1)に示す磁性粉挿入位置に磁性粉を入れ、外部磁界により磁性粉を配向させる。外部磁界は磁石挿入位置の外側に配置したコイルに電流を流すことにより発生させる。配向時には外部から磁界を印加すると共に、2t/cm2以上の圧力で圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜50μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入後成形する。コイルからの電流磁界は、磁性粉挿入部内の磁界方向が正弦波状の配向方向2になるようにコイル配置と電流密度を最適化してある。磁界の大きさは、磁性粉挿入位置において最小磁界が8kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくる。図5(2)に1100℃で焼結した後の極異方性リング磁石1を示す。水素処理した磁性粉の場合は焼結温度は800℃以下で良い。焼結後、外周側および内周側の径が周方向に対して周期的に変化している。図5(2)では8極のリング磁石になっているので、配向方向2が8回/周になっており、収縮も8回/周になっている。、外周側を磁気ギャップにする場合は、図5(3)に示すように、外周側のみ点線3に沿って機械加工して真円に近い形状にする。よって内周側は機械加工しないで、図5(4)の形状の極異方性リング磁石1を回転子に用いる。
【0022】
図5(4)に示すように、極異方性リング磁石1の内径は8ヶ所が大きく、c軸が径方向にそろう極位置で小さくなっている。すなわち、極位置において極異方性リング磁石の内径/外径比が小さくなっており、極位置において極異方性リング磁石の径方向厚さが厚いことを示している。このように極異方性リング磁石の径方向厚さが周方向で異なる場合、表面磁束密度は図6に示すようになる。図6は上記実施例(内周未加工)の8極磁石をホール素子を用いて軸方向に平行な側面の中心位置において、磁石表面の磁束密度を測定した結果を示している。内外径比が大きくなると径方向の磁石厚さが小さくなるために、表面磁束密度は減少する。内外周を加工する極異方性リング磁石では、図3に示すように、内径と外径の値が一定である。極異方性リング磁石1の内径および外径は真円に近いように機械加工されており、配向方向2が周方向で変化するが、内径/外径比は変化しない。これに対し、実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石は、図4に示すように、内径が周期的に周方向に変化している。極異方性リング磁石1の周方向に配向方向2が変化し、内径の値も周方向に周期的に変化している。
【0023】
実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石の場合、外径は一つの磁石で一定値であり、内径が周期的に変化し、最大の内径の値と外径値を用いて測定値をプロットした。図6からわかるように、実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石の方が、内外径比が大きくなっても表面磁束密度が減少しにくいということがわかる。これは磁石使用量を減らして設計する場合、大きな効果があり、径方向の厚さ薄くなっても、内径が周期的に変化する図5(4)のような形状の磁石では、高い表面磁束密度を確保することが可能であるということを示している。また、このように高い表面磁束密度を確保でき、かつこのような内径が周期的に変化している場合でも、コギングトルク値は内外周を加工した極異方性リング磁石と同じであり、磁石量が少なく、内径の加工が要らないことから、極異方性リング磁石の価格を低減することが可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明の極異方性リング磁石は、極間のばらつき、極位置における磁束密度ピーク値のばらつきを低減させ、コギングトルクを小さくすることができる。また、内周あるいは外周のどちらか片方を機械加工無しの安価な極異方性リング磁石を提供できる。よって、本発明の極異方性リング磁石は、高誘起電圧と低コギングトルクが必要な産業用、自動車用、半導体装置などの搬送用、発電機などの回転機に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】極間隔ばらつき(Δθ)とコギングトルクの関係を示す図である。
【図2】表面磁束密度ピーク値(ΔB)とコギングトルクの関係を示す図である。
【図3】極異方性リング磁石を示す斜視図である。
【図4】内周加工無しの極異方性リング磁石を示す斜視図である。
【図5】極異方性リング磁石の工程による形状変化を示す図である。
【図6】極異方性リング磁石の表面磁束密度ピーク値と内外径比の関係を示す図である。
【符号の説明】
1:極異方性リング磁石
2:磁製粉の配向方向
3:加工位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い誘起電圧が必要でかつコギングトルクが小さな表面磁石モータ等に用いる極異方性リング磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の極異方性リング磁石は、特許文献1及び特許文献2に記載されているように、磁化方向が回転角と共に連続的に変化するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−269062号公報
【特許文献2】
特開2000−195714号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献では、磁石の極間隔(極と極の距離あるいは角度)のばらつきに関する開示はない。また、表面磁束密度の極大値(または極小値)のばらつきに関する開示もない。さらに極異方性リング磁石の内外周の形状に関する記載もされていない。極異方性リング磁石を製造する工程の中で、配向工程や焼結工程において配向のばらつきと熱膨張係数の異方性は、NdFeB系材料の焼結後の容易磁化方向を分散させることになる。その結果、表面磁束密度を測定してみると、極間および表面磁束密度の極大(または極小)値のばらつきがあり、その要因となっていると考えられる。本発明の第1の課題は、このばらつきを小さくしコギングトルクを小さくすることである。そして、コギングトルクの小さい回転機を提供することである。
【0005】
また、NdFeB系材料を使用した場合、熱膨張係数の異方性のために焼結後にリング形状の内周と外周が変形し、真円ではなくなる。この真円からの変形が生じるため、内周および外周を真円に近づけるために機械加工を施している。この機械加工により加工費の占める割合が大きくなる。本発明の第2の課題は、このような機械加工工程をできるだけ少なくすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、表面磁束密度が極大となる極位置と極位置との隣合う極間の距離あるいは角度のばらつきが10%以下である極異方性リング磁石である。
【0007】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、極位置付近の表面磁束密度のピーク値のばらつきが5%以下である極異方性リング磁石である。
【0008】
上記極異方性リング磁石は、磁性粉を配向させる際、磁性粉に加える磁界の強さを極位置において4kOe以上とすると良く、8kOe以上がさらに望ましい。
【0009】
本発明は、磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、リング形状の内周側あるいは外周側のどちらか一方の径が周方向の角度に対して変化する極異方性リング磁石である。
【0010】
本発明は、上記した何れかに記載の極異方性リング磁石を回転子に用いたモータである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の極異方性リング磁石は、磁性粉を配向させる工程において磁性粉に加える磁界の強さを極位置において4kOe以上にする配向金型を使用するものである。極位置においては、磁性粉を配向させるための磁界の方向はほぼ径方向になっており、この磁界の大きさが強いほど、極位置での磁性粉の配向ばらつきが小さくなる。そのため、極位置における磁界の強さを確保することで、極付近の磁性粉の配向ばらつきが減少するものである。その結果、極間隔および極位置での表面磁束密度のピーク値のばらつきが小さくなる。このような極間隔および極位置での表面磁束密度のピーク値のばらつきは、モータのコギングトルクに影響する。逆に言えばコギングトルクを小さくすることにより、モータの振動や音、損失を小さくすることに繋がり、高い誘起電圧と小さなコギングトルクを実現したモータ等の回転機とすることが出来る。
【0012】
本発明の極異方性リング磁石は、リング形状の内周側あるいは外周側のどちらか一方の径が周方向の角度に対して変化するものであるから、外周側にギャップがくる回転子では内周側を加工せず、内周側にギャップがくる回転子では外周側を加工しないで回転子を作成する。言い換えれば、外周側にギャップがくる場合は、外周側のみを真円に近くなるように加工するだけで、内周側にギャップがくる場合は、内周側のみを真円に近い形に加工するものである。これにより加工費の低減が可能である。尚、内周および外周の焼結工程後の形状は、磁性紛の粒径、成形時の磁界の強さ、成形圧力、焼結温度などにより変化するので、これらの条件を最適にすれば、焼結後の円形からのずれは、ほぼ一定にすることが可能であり、表面磁束密度の形やピーク値の変動も小さくなる。
【0013】
本発明によるNdFeB系磁性粉の径は1〜100μm、成形時の磁界は少なくとも4kOe以上で8kOe以上、成形圧力は2t/cm2以上、焼結温度は1000〜1150℃とすることにより、焼結工程後の極異方性リング磁石の寸法変動が少なくなる。内周側あるいは外周側を機械加工しない磁石の場合、あらかじめ加工したシャフトに上記磁石を接着することは困難である。そこで、シャフト材を構成する材料と一緒に成形して焼結するか、あるいは成形した磁石を焼結工程の前にシャフト材と組み合わせるか、あるいは焼結後にシャフト材を極異方性リング磁石を型にして成形することにより、シャフト材との一体成形が可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
NdFeB磁性粉を配向金型に入れて、配向時には外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜100μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置のうち極位置において最小磁界が8000 Oeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔のばらつきと、極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。配向圧縮工程、焼結工程を経て最後に内周、外周両側を加工して、図3のような極異方性リング磁石を作製できる。図3において、極異方性リング磁石1の磁性粉の配向方向2は周方向に連続的に変化している。
【0015】
図3の極異方性リング磁石は8極であり、極と極の角度は理想的には45度である。しかし、磁性粉の配向の分散や焼結時の収縮により、極間隔(極位置と極位置との間隔)にはばらつきが生じる。極間隔のばらつきをΔθとすると、Δθとコギングトルクの間には図1のような関係にあることが測定から判明した。ここでΔθは、(最大極間隔―最小極間隔)/平均極間隔である。図1よりコギングトルクを1%以下にするためには、Δθを10%以下にする必要がある(この時の表面磁束密度のピーク値のばらつきは5%)。Δθを10%以下にするためには、配向時の磁界を極位置(径方向に平行な磁界)において8000 Oe以上にすることが望ましい。極位置の配向磁界を高めることで、Δθを小さくし、コギングトルクを小さくすることができる。よって、高誘起電圧と低コギングトルクを両立できる回転子用極異方性リング磁石となる。
【0016】
他の実施例を説明する。NdFeB磁性粉を配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入し、磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBの容易磁化方向であるc軸の方向が配向方向に沿って配列し、外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は3〜50μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。磁性粉はNdFeB系、NdDyFeB系、NdDyTbFeB系、NdDyFeCoB系等を使用する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置の極位置において最小磁界が8kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔と極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。上記磁界を確保するためにコイルの電流密度を1MA/cm2以上にしている。配向圧縮工程、焼結工程を経て最後に内周、外周両側を加工して、図3のような極異方性リング磁石を作製し、極異方性リング磁石1の磁性粉の配向方向2は周方向に連続的に変化している。図3のような8極の極異方性リング磁石では、極と極の角度は理想的には45度でありかつ極位置における表面磁束密度の値は一定である。
【0017】
表面磁束密度は極異方性リング磁石の外周側の軸中心部を回転させながらホール素子で測定した磁束の値であり、磁石表面(塗装、保護膜を除く)からホール素子までの距離は1mm以下である。ホール素子と磁石表面の距離を1mmにして表面磁束密度を回転角に対して測定することにより、表面磁束密度の波形が得られる。この波形のピーク値のばらつきが小さい方がコギングトルクが小さく、表面磁束密度のピーク値のばらつきΔBとコギングトルクの関係は、図2に示すような間系にあることが分かった。図2の極異方性リング磁石のΔθは10%以下である。図2からコギングトルクが1%以下になるためには、ΔBは5%以下であることが必要である。ΔBを5%以下にするためには、配向時の磁界を極位置(径方向に平行な磁界)において8kOe以上にすることが望ましい。
以上のことより、極位置の配向磁界を高めることで、ΔB及びΔθを小さくし、コギングトルクを小さくすることでき、高誘起電圧と低コギングトルクを両立できることが分かった。
【0018】
本発明のさらに他の実施例を説明する。
NdFeB磁性粉を用いて極異方性リング磁石を製造する例を図5に示す。(1)はNdFeB磁性粉を配向金型に入れて配向、成形された成形磁石を示しており、配向時には外部から磁界を印加すると共に、圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜100μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入する。挿入された磁性粉は磁界を外部から印加することにより、NdFeBのc軸の方向が配向方向2に沿って配列する。このとき、磁性粉には圧縮力が加わり、成形磁石ができる。圧縮力は2t/cm2以上であり、磁性粉挿入位置において最小磁界が4kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくるとともに、配向ばらつきによる極間隔と極位置での表面磁束密度のばらつきに繋がる。必要最低磁界は磁性粉の大きさや形状などにより異なり、磁界が強いほうが磁性粉の配向が揃いやすく、焼結時の収縮量の変動を小さくするには8kOe以上の磁界が磁性粉挿入部において必要である。このような磁界を用いることにより、c軸の方向の分散が小さくなり、径方向にc軸が正弦波的にそろった極異方性リング磁石1のようになり、かつ焼結後の収縮量が周方向に対して一定になる。
【0019】
図5(2)は、1100℃で焼結した後の極異方性リング磁石1を示しているが、この様に外周側および内周側の径が周方向に対して周期的に変化している。この図では8極のリング磁石になっているので、配向方向2が8回/周になっており、収縮も8回/周になっている。従来は焼結後に内周および外周側の両側ともに機械加工して内外径比が一定のリング磁石のみ量産していた。本実施例では、外周側を磁気ギャップにする場合は、図5(3)に示すように、外周側のみ点線3に沿って加工して真円に近い形状にする。内周側は機械加工しないで、図5(4)の形状の極異方性リング磁石1を回転子に用いる。
【0020】
逆に内周側が磁気ギャップの場合には、図5(3)において外周側を機械加工せずに、内周側のみ真円に近づけるように機械加工する。この場合配向方向2も内周側に磁束が出るような配向にするための磁界方向とする必要がある。磁界方向と機械加工位置が図5と異なる以外は前記実施例と同一工程で作製できる。内周側のみを機械加工した場合には、外径が周方向に対して周期的に変化することになる。この場合も配向磁界は4kOe以上必要であり、配向磁界によってNdFeB磁性粉を配向磁界方向に揃えることが重要である。
【0021】
他の実施例を説明する。NdFeBにCoあるいはDyを添加した磁性粉を図5(1)に示す磁性粉挿入位置に磁性粉を入れ、外部磁界により磁性粉を配向させる。外部磁界は磁石挿入位置の外側に配置したコイルに電流を流すことにより発生させる。配向時には外部から磁界を印加すると共に、2t/cm2以上の圧力で圧縮成形する。使用する磁性粉は1〜50μmの粒径であり、配向するための金型の磁性粉挿入部に前記磁性粉を挿入後成形する。コイルからの電流磁界は、磁性粉挿入部内の磁界方向が正弦波状の配向方向2になるようにコイル配置と電流密度を最適化してある。磁界の大きさは、磁性粉挿入位置において最小磁界が8kOeになるような磁界を印加する。この磁界が小さいと、磁性粉は十分に配向することが困難であり、後の焼結工程において収縮量にばらつきが出てくる。図5(2)に1100℃で焼結した後の極異方性リング磁石1を示す。水素処理した磁性粉の場合は焼結温度は800℃以下で良い。焼結後、外周側および内周側の径が周方向に対して周期的に変化している。図5(2)では8極のリング磁石になっているので、配向方向2が8回/周になっており、収縮も8回/周になっている。、外周側を磁気ギャップにする場合は、図5(3)に示すように、外周側のみ点線3に沿って機械加工して真円に近い形状にする。よって内周側は機械加工しないで、図5(4)の形状の極異方性リング磁石1を回転子に用いる。
【0022】
図5(4)に示すように、極異方性リング磁石1の内径は8ヶ所が大きく、c軸が径方向にそろう極位置で小さくなっている。すなわち、極位置において極異方性リング磁石の内径/外径比が小さくなっており、極位置において極異方性リング磁石の径方向厚さが厚いことを示している。このように極異方性リング磁石の径方向厚さが周方向で異なる場合、表面磁束密度は図6に示すようになる。図6は上記実施例(内周未加工)の8極磁石をホール素子を用いて軸方向に平行な側面の中心位置において、磁石表面の磁束密度を測定した結果を示している。内外径比が大きくなると径方向の磁石厚さが小さくなるために、表面磁束密度は減少する。内外周を加工する極異方性リング磁石では、図3に示すように、内径と外径の値が一定である。極異方性リング磁石1の内径および外径は真円に近いように機械加工されており、配向方向2が周方向で変化するが、内径/外径比は変化しない。これに対し、実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石は、図4に示すように、内径が周期的に周方向に変化している。極異方性リング磁石1の周方向に配向方向2が変化し、内径の値も周方向に周期的に変化している。
【0023】
実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石の場合、外径は一つの磁石で一定値であり、内径が周期的に変化し、最大の内径の値と外径値を用いて測定値をプロットした。図6からわかるように、実施例の内周側を加工しない極異方性リング磁石の方が、内外径比が大きくなっても表面磁束密度が減少しにくいということがわかる。これは磁石使用量を減らして設計する場合、大きな効果があり、径方向の厚さ薄くなっても、内径が周期的に変化する図5(4)のような形状の磁石では、高い表面磁束密度を確保することが可能であるということを示している。また、このように高い表面磁束密度を確保でき、かつこのような内径が周期的に変化している場合でも、コギングトルク値は内外周を加工した極異方性リング磁石と同じであり、磁石量が少なく、内径の加工が要らないことから、極異方性リング磁石の価格を低減することが可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明の極異方性リング磁石は、極間のばらつき、極位置における磁束密度ピーク値のばらつきを低減させ、コギングトルクを小さくすることができる。また、内周あるいは外周のどちらか片方を機械加工無しの安価な極異方性リング磁石を提供できる。よって、本発明の極異方性リング磁石は、高誘起電圧と低コギングトルクが必要な産業用、自動車用、半導体装置などの搬送用、発電機などの回転機に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】極間隔ばらつき(Δθ)とコギングトルクの関係を示す図である。
【図2】表面磁束密度ピーク値(ΔB)とコギングトルクの関係を示す図である。
【図3】極異方性リング磁石を示す斜視図である。
【図4】内周加工無しの極異方性リング磁石を示す斜視図である。
【図5】極異方性リング磁石の工程による形状変化を示す図である。
【図6】極異方性リング磁石の表面磁束密度ピーク値と内外径比の関係を示す図である。
【符号の説明】
1:極異方性リング磁石
2:磁製粉の配向方向
3:加工位置
Claims (5)
- 磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、表面磁束密度が極大となる極位置と極位置との隣合う極間の距離あるいは角度のばらつきが10%以下であることを特徴とする極異方性リング磁石。
- 磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、極位置付近の表面磁束密度のピーク値のばらつきが5%以下であることを特徴とする極異方性リング磁石。
- 請求項1又は2記載の極異方性リング磁石は、磁性粉を配向させる際、磁性粉に加える磁界の強さを極位置において4kOe以上としたことを特徴とする極異方性リング磁石。
- 磁性粉の配向方向あるいは磁化方向が周方向の角度に対して正弦波的に配列した極異方性リング磁石であって、リング形状の内周側あるいは外周側のどちらか一方の径が周方向の角度に対して変化することを特徴とする極異方性リング磁石。
- 請求項1〜4の何れかに記載の極異方性リング磁石を回転子に用いたことを特徴とする回転機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002373726A JP2004207430A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 極異方性リング磁石およびそれを用いた回転機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002373726A JP2004207430A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 極異方性リング磁石およびそれを用いた回転機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004207430A true JP2004207430A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32811930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002373726A Pending JP2004207430A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 極異方性リング磁石およびそれを用いた回転機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004207430A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006087204A (ja) * | 2004-09-15 | 2006-03-30 | Tdk Corp | リング状磁石及びその製造方法 |
US10573440B2 (en) | 2015-11-19 | 2020-02-25 | Nitto Denko Corporation | Rare-earth permanent magnet-forming sintered body, and rare-earth permanent magnet obtained by magnetizing said sintered body |
JP2020078231A (ja) * | 2018-10-04 | 2020-05-21 | 日東電工株式会社 | 複数のモータ製品、モータ、モータ群、駆動装置、および磁石群 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373726A patent/JP2004207430A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040526 |