JP4080376B2 - 焼結リング磁石及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、永久磁石モータのインナーロータに使用される異方性配向の焼結リング磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石モータのインナーロータに使用されるラジアル配向リング磁石は、コギングトルク等の回転むらを低減するために、磁極を軸方向に対して斜めに形成するスキュー着磁を行うことが多かった。しかし、ラジアル配向されたリング磁石は磁化分布は矩形であるため、この磁石を永久磁石モータのインナーロータに使用した場合には、高次成分を多く含み、スキュー着磁だけでは十分にコギングトルクを低減する効果が得られない場合が多かった。
【0003】
そこで、樹脂磁石において、リング磁石の外周に凹凸を形成し、さらに、凹凸部を軸方向にスキューする方法がある。この方法によれば、回転方向の磁化分布の歪を低減した上で、さらに、凹凸部のスキューによってコギングトルクを低減することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
永久磁石モータのインナーロータに使用される磁石には、上述のラジアル配向した磁石以外に、極配向した極異方性磁石がある。極配向によれば磁化分布が正弦波に近づいて歪が少なくなり、コギングトルクは小さくなる。さらに、スキュー着磁ができれば、コギングトルクをさらに下げることができるが、極異方性磁石は、磁束が磁石外周から磁石内部を通って再び外周にでるように配向しているため、スキュー着磁ができない。
【0005】
そこで、極異方性磁石を軸方向に2個以上に分割し、コギングトルクで決まる角度の半周期あるいはそれ以上、分割した極異方性磁石を周方向にずらしてスキューした磁石が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−35933号公報(第3−6頁、図1−図4)
【特許文献2】
特開2001−314050号公報(第4−5頁、図5)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の樹脂磁石では、特殊な押出成形機が必要になり、また、成形時に磁界を印加することができないので、異方性配向ができず、強い磁石を必要とする小型、高出力モータへ適用できないという問題がある。
【0008】
また、上記極異方性磁石では、ロータ組立後に着磁することができないので、着磁した複数のリング磁石をロータのシャフトに固定する際に、磁石の吸引力及び反発力のために決められたスキュー角度に精度よく配置することが困難になるとともに、モータ製造工程が複雑になるという問題がある。
【0009】
この発明は、ロータ組立後の着磁が容易で、異方性配向が可能なリング磁石で、かつ、回転方向の磁化分布の歪の低減及びスキューによりコギングトルクを低減することができるリング磁石の提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る焼結リング磁石は、複数個のリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石において、
上記複数個のリングの各々は、ラジアル配向された磁極がその外周に所定間隔で交互に配置されるとともに、軸方向に対してスキュー着磁して形成されており、その外周に所定間隔で切り欠き部が設けられ、
上記切り欠き部に磁極の境界を有するとともに、上記複数のリングは、上記軸と垂直な断面形状は互いに同一であり、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転されて積み重ねられているものである。
【0011】
この発明に係る焼結リング磁石の製造方法は、複数個のリング状に成形されたリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石の製造方法において、 上記軸と垂直な断面形状が同一であり、外周部に所定間隔で切り欠き部が設けられた複数個のリングを個別に成形し、ラジアル配向する工程と、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転するように上記ラジアル配向した複数個のリングを積み重ねる工程と、
上記積み重ねられたリングを焼結する工程と、
上記各リングの切り欠き部の中心が磁極の境界に位置するように、上記焼結されたリングをスキュー着磁する工程とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づいて、この発明の実施の形態を説明する。この発明は、リングを積み重ねた構成を基本的な構成要素としており、以下の説明では、上記リングを4個積み重ねた例を示しているが、4個に限らず、n個(nは2以上の整数)積み重ねたリング磁石に適用できるものである。また、リング磁石の磁極数を6個の場合と8個の場合について説明しているが、これに限られるものではなく、磁極数が2m個(mは整数)のリング磁石に適用できるものである。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る焼結リング磁石の平面図(a)及び側面図(b)である。同図に示したように、リング磁石1は、軸方向に4つのリング2を積み重ね、焼結によって一体化されており、各リング2は、ラジアル配向されており、外周を直線で切り欠いた切り欠き部2aが形成されている。この実施の形態では、隣り合う切り欠き部2a間の円弧部が磁極の中央部となり、切り欠き部2aが磁極の極間となる6極のリング磁石を示している。切り欠き部2aの間の磁極中興部を磁極部2bと呼ぶ。各リング2は、軸方向には同一の形状を有し、上部から順次、切り欠き部2aが所定の角度αだけ、軸を中心にして回転されて積み重ねられている。
【0013】
図2は、各リング2を展開して示す平面図及び側面図であり、図1に示した最上部のリング2から最下部のリング2を順次、(a)〜(d)に示している。同図に示したように、(a)に示した最上部のリング2から(d)に示した最下部のリング2は順次、軸中心に回転され、切り欠き部2aの中心が周方向に回転角度αづつずれている。
【0014】
図3は、図1に示したリング磁石を着磁して、磁極を形成した状態を示している。同図において、点線は形成された磁極の境界である。境界は、最上部のリング2の上端から最下部のリング2の下端まで、リング磁石1の軸を中心として回転する角度であるスキュー角θs傾いており、隣り合うリング2の回転角度αがα=θs/4となるようにしている。リング2の個数がn個の場合には、α=θs/nとなるようにαを選択する。
【0015】
この実施の形態1によれば、径方向厚さが薄く、磁化の小さい切り欠き部2aを常に磁極間に配置できるので、起磁力分布の歪を小さく保つことができる。この起磁力分布の歪の低減とスキューの効果で、コギングトルクを大きく低減することができる。
【0016】
なお、上記αは厳密にθs/nである必要はなく、切り欠き部2aの中心角をθcとしたときに、θs/n−θc/2<α<θs/n+θc/2の範囲であれば、この実施の形態1の効果が得られる。
【0017】
また、S極とN極との境界は、各リング2の切り欠き部2aの中心と正確に一致していなくても、略中心にあれば、起磁力分布を正弦波に近づけることができる。
【0018】
実際のモータにおいて、回転角度αはコギングトルクの周期に応じて決まる。コギングトルクの周期はステータのスロット数と磁極数で決まる。スロット数9、磁極数6、リング磁石1のリング2の個数を4個とした場合、回転角度αを5〜10゜とすることによってコギングトルクを半減することができる。
【0019】
具体的な磁石の例を示す。磁石外径φ23mm、全軸長28mm、6極に着磁したネオジ焼結リング磁石で、リング2の個数が4個であり、各リング2の径方向厚さは磁極の中心部で3mm,切り欠き部で最小値が2mmである。
【0020】
このネオジ焼結リング磁石は、各リング2が回転角αを6゜として積み重ねられ、スキュー角24゜で着磁されている。着磁の時のN極とS極との極間は、各リング2における切り欠き部の径方向厚さが最小の位置にほぼ一致するようにしている。
【0021】
上記のネオジ焼結リング磁石は、Nd、Fe、B等を所定の組成割合で真空鋳造する工程、鋳造合金を粉砕して微粉砕粉末を作製する工程、微粉砕粉末を所定のリング形状に磁場成形する工程、焼結・熱処理工程、外形加工工程等を経て製造される。
【0022】
磁場成形の工程は、図1に示したリング2の形状を有するダイ中に微粉砕粉末を充填し、充填された微粉砕粉末をダイと同一断面形状を有するパンチで加圧して所定の密度の成形体とするとともに、成形体に配向磁場を印加して配向処理をする。配向磁場の向きはリングの径方向としてラジアル配向する。
【0023】
ラジアル配向された成形体を回転角αを6゜として積み重ね、必要に応じて軸方向に加圧した後、焼結・熱処理を施し、リングが一体化されたリング磁石が製造され、このリング磁石は着磁される。
【0024】
上記のように構成されたネオジ焼結リング磁石を、図4に示すようなモータのロータ3のリング磁石1に用い、9スロットのスロット内に巻線9aを備えたステータ4内に組み込み、コギングトルクを測定し、従来の円筒状ラジアル配向リング磁石(磁石外径φ23mm、全軸長28mm、6極に着磁したネオジ焼結リング磁石)をロータに用いた場合と比較した。比較の結果、コギングトルクの18周期成分は、従来の円筒状ラジアル配向リング磁石の1/4に低減した。
【0025】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2における磁極を形成したリング磁石の構成を示す平面図である。同図において、角度θpは1つの磁極の両隣りにある切り欠き部2aにおける極間境界の間の中心角を示し、ほぼ1個の磁極の中心角に相当する。角度θcは切り欠き部2aの中心角を示している。
【0026】
図6は、θc/θpに対する起磁力分布の基本波の振幅A1、5次高調波の基本波に対する割合A5/A1、7次高調波の基本波に対する割合A7/A1を示している。基本波は、モータのトルクを決めるので、大きい方がよい。5次高調波及び7次高調波はコギングトルクやトルクリップルの発生要因であるので、小さい方がよい。図6に示されているように、θc/θpが0.33〜0.66において、基本波の減衰が抑制され、かつ、5次及び7次高調波の大きな抑制効果が得られ、トルクを低下させることなくコギングトルクやトルクリップルが低減される。
【0027】
実施の形態3.
図7は、磁極を8個に増やしたリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)であり、図8は、図7に示したリング磁石に磁極を形成した状態を示した平面図(a)及び側面図(b)である。
【0028】
図7及び図8のように、磁極数が増えた場合には、磁極部(磁極の中央部)2bの径方向厚さに対する切り欠き部2aの径方向の厚さ変化が小さいので、磁化分布の歪低減の効果が小さくなる。
【0029】
図9は、この発明の実施の形態3におけるリングの構成を示す平面図であり、起磁力分布の歪低減の効果を大きくするものである。同図に示したように、リング2は、切り欠き部2aの形状をV字形状にして、径方向厚さの最小値をmbとし、磁極部2bの径方向厚さmrに対する厚さ変化を大きくしている。
【0030】
図10は、mb/mrに対する起磁力分布の基本波の振幅A1、5次高調波の基本波に対する割合A5/A1、7次高調波の基本波に対する割合A7/A1を示している。同図から、mb/mr<0.6とすることによって5次高調波を5割低減することができ、コギングトルク等のトルクむらを大きく低減することができる。一方、リング2の成形体を製造する工程において、成形体の強度を保つためには、0.2<mb/mrであることが必要である。
【0031】
実施の形態4.
図9に示したように、切り欠き部2aをV字形状のような直線の組合せで形成した場合、焼結時における収縮による形状の歪が大きくなることがある。磁化分布は形状で制御しているので、高調波の低減率が収縮による形状の歪によってばらつきが生じる。
【0032】
図11は、この発明の実施の形態4におけるリングを示す平面図である。同図に示したように、切り欠き部2aは円弧とし、切り欠き部2aにおける径方向厚さの最小値をmb、磁極部2bの径方向厚さをmrとしている。
【0033】
このように、切り欠き部2aの形状を円弧形状の曲線とすることによって、焼結による形状歪を低減することができる。
【0034】
また、図11では、切り欠き部2aの形状を円弧としたが、双曲線あるいは楕円の一部など、連続的に変化する曲線としてもよい。
【0035】
また、図11では切り欠き部2aを凹形状にしたが、極数が少ない場合やリング磁石の径方向厚さが薄い場合には、図12の平面図に示すように、凸形状の切り欠き部2aとしてもよい。
【0036】
実施の形態5.
リング磁石の径方向の厚さが比較的薄い場合、切り欠き部の両端を結ぶ線分を、直線または直線に近い円弧形状に対して、磁極部の径方向厚さmrと切り欠き部の最小厚さmbの比、mb/mrを適切な値に選択して形状を決めることができる。この時の形状は、図11に示した凹の円弧形状または図12に示した凸の円弧形状において、円弧の半径が大きくなった場合になる。
【0037】
また、上記図1、2、3、5及び7は、この一例であり、円弧の半径が無限大となった直線の場合を示している。
【0038】
この切り欠き部の形状の場合、磁場成形において、成形時の磁粉の移動が非常に容易で、成形体の密度が均一になるので、燒結後の歪が少なく形状精度が高くなるので、磁化分布のばらつきが少なくなるとともに、配向も容易なため、配向率が高くなり、より大きな磁束密度が得られるので、安定した低コギングトルクで、効率の高いモータを実現することができるリング磁石が得られる。
【0039】
実施の形態6.
図13は、この発明の実施の形態6におけるリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)である。同図に示したように、この実施の形態のリング磁石は、8極の花びら状の磁極部2cを有するリング2を4段積み重ねた構造である。
【0040】
この実施の形態における磁極部2bは、リング2の径より小さい径の円弧とすることによって形成することができる。
【0041】
図14は、各リング2を展開して示す平面図及び側面図であり、図13に示した最上部のリング2から最下部のリング2を順次、(a)〜(d)に示している。同図に示したように、(a)の最上部分の割リング2から(d)の最下部のリング2は順次、切り欠き部2aの中心が周方向に回転角度αずつずれている。
【0042】
各リング2の回転角度αは、11.25゜としている。8極の磁極を形成した場合、疑似的に磁極を32極に多極化した効果が得られる。疑似的に磁極が多極となることによってコギングトルクが低減される。
【0043】
実施の形態7.
図15は、実施の形態7のリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)である。同図に示したように、この実施の形態のリング磁石は、上記実施の形態1ないし6において、各リング2間を保持部2cで一体に保持し、各リング2間に空気層を設けている。この空気層によってリング2間が電気的に絶縁されるため、ステータ内で回転した時にリング磁石1内を通る磁束密度の時間変化が生じ、この磁束密度の時間変化によって、リング磁石1内に流れる渦電流を抑制することができるので、モータ効率が向上する。
【0044】
なお、空気層は磁極部2bの間に設け、保持部2cは磁極部2bの中央に設けることによって、渦電流の抑制効果をより大きくすることができる。
【0045】
また、保持部2cは、図15に示した形状に限られるものではなく、各リング2間の一部が接続される構造であればよい。
【0046】
また、この実施の形態によれば、パルス磁界を用いたリング磁石の着磁において、渦電流を抑制することができるので、着磁磁界の減衰を防止することができ、リング磁石が完全着磁され、より効率のよいモータが得られる。
【0047】
実施の形態8.
上記実施の形態1ないし5において、リングの外形である円弧状の磁極部2bのみを研削加工する。この研削によって、モータとして組み立てた時のエアギャップの間隔を一定にし、コギングトルクの要因となる磁極部2b中心位置におけるエアギャップの不均一を防止することができるので、コギングトルクが低減される。
【0048】
【発明の効果】
この発明に係るリング磁石によれば、複数個のリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石において、
上記複数個のリングの各々は、ラジアル配向された磁極がその外周に所定間隔で交互に配置されるとともに、軸方向に対してスキュー着磁して形成されており、その外周に所定間隔で切り欠き部が設けられ、
上記切り欠き部に磁極の境界を有するとともに、上記複数のリングは、上記軸と垂直な断面形状は互いに同一であり、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転されて積み重ねられているものであるので、切り欠き部によって起磁力分布の歪を小さく保ち、この起磁力分布の歪の低減とスキューの効果で、コギングトルクを大きく低減することができる。
【0049】
この発明に係る焼結リング磁石の製造方法は、複数個のリング状に成形されたリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石の製造方法において、上記軸と垂直な断面形状が同一であり、外周部に所定間隔で切り欠き部が設けられた複数個のリングを個別に成形し、ラジアル配向する工程と、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転するように上記ラジアル配向した複数個のリングを積み重ねる工程と、
上記積み重ねられたリングを焼結する工程と、
上記各リングの切り欠き部の中心が磁極の境界に位置するように、上記焼結されたリングをスキュー着磁する工程とを備えたものであるので、切り欠き部によって起磁力分布の歪を小さく保ち、この起磁力分布の歪の低減とスキューの効果で、コギングトルクを大きく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるリング磁石の構成を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
【図2】 図1に示したリング磁石のリングを展開して示す平面図及び側面図である。
【図3】 図1に示したリング磁石に磁極を形成した状態を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1におけるリング磁石を適用したモータを示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における磁極を形成したリング磁石の構成を示す平面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2における、θc/θpに対する磁化分布の基本波の振幅、5次高調波の基本波に対する割合及び7次高調波の基本波に対する割合を示す図である。
【図7】 磁極を8個に増やしたリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
【図8】 図7に示したリング磁石に磁極を形成した状態を示した平面図(a)及び側面図(b)である。
【図9】 この発明の実施の形態3におけるリングの構成を示す平面図である。
【図10】 この発明の実施の形態3における、mb/mrに対する起磁力分布の基本波の振幅、5次高調波の基本波に対する割合及び7次高調波の基本波に対する割合を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4におけるリングを示す平面図である。
【図12】 この発明の実施の形態4におけるリングの他の例を示す平面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6におけるリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
【図14】 図13に示したリング磁石のリングを展開して示す平面図及び側面図である。
【図15】 この発明の実施の形態7におけるリング磁石を示す平面図(a)及び側面図(b)である。
【符号の説明】
1 リング磁石、2 リング、2a 切り欠き部、2b 磁極部、2c 保持部、
3 ロータ、4 ステータ、9a コイル。
Claims (12)
- 複数個のリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石において、
上記複数個のリングの各々は、ラジアル配向された磁極がその外周に所定間隔で交互に配置されるとともに、軸方向に対してスキュー着磁して形成されており、その外周に所定間隔で切り欠き部が設けられ、
上記切り欠き部に磁極の境界を有するとともに、上記複数のリングは、上記軸と垂直な断面形状は互いに同一であり、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転されて積み重ねられているものであることを特徴とする焼結リング磁石。 - 上記極間の外周における境界線が、最上部のリングの上端から最下部のリングの下端までの間で上記軸の周りに角θs回転した時、上記一定の方向に回転された回転角αは、
α=θs/n (ただし、nは積み重ねられた複数個のリングの個数)
とすることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。 - 上記リングの上記磁極の両隣りにある上記切り欠き部の中央間の中心角をθp、上記切り欠き部の中心角をθcとしたときに、
0.33<θc/θp<0.66
であることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。 - 上記磁極中央における径方向の厚さをmr、上記切り欠き部における径方向の最小の厚さをmbとしたときに、
0.2<mb/mr<0.6
であることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。 - 上記切り欠き部の形状は、円弧であることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。
- 上記切り欠き部の形状は、上記切り欠き部の両端を結ぶ直線であることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。
- 上記磁極の中央部の形状は、径が上記リングの径よりも小さい円弧であることを特徴とする請求項1記載の焼結リング磁石。
- 上記リング間に空気層を有するようにしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の焼結リング磁石。
- 上記空気層は、上記リング同士を局部的に保持し一体化する保持部を設けることにより形成されていることを特徴とする請求項8記載の焼結リング磁石。
- 上記保持部は、上記磁極の中央に設けられ、上記空気層は上記磁極間に設けられていることを特徴とする請求項9記載の焼結リング磁石。
- 上記磁極が研削加工されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の焼結リング磁石。
- 複数個のリング状に成形されたリングが軸の方向に積み重ねられて焼結により一体化された焼結リング磁石の製造方法において、上記軸と垂直な断面形状が同一であり、外周部に所定間隔で切り欠き部が設けられた複数個のリングを個別に成形し、ラジアル配向する工程と、
上記切り欠き部が、隣り合うリングの切り欠き部に対して上記軸を中心として一定の方向に逐次回転するように上記ラジアル配向した複数個のリングを積み重ねる工程と、
上記積み重ねられたリングを焼結する工程と、
上記各リングの切り欠き部の中心が磁極の境界に位置するように、上記焼結されたリングをスキュー着磁する工程とを備えたことを特徴とする焼結リング磁石の製造方法。
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