JP2004206820A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カード状の磁気ディスク装置等において、外部装置との導通(グランド)を簡易に、かつ、確実に取る構造をもつディスク装置を提供することにある。
【解決手段】ディスク装置の駆動部品を搭載した矩形板状のベースと、このベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、このプリント回路基板に接続されるとともにベースから外れて位置したコネクタと、ベースとプリント回路基板を覆った板状の装置筐体とを備え、この装置筐体にコネクタを挟持するコネクタ支持部と、このコネクタ支持部につながって延出して、外部装置と導通をとる導通部を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】ディスク装置の駆動部品を搭載した矩形板状のベースと、このベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、このプリント回路基板に接続されるとともにベースから外れて位置したコネクタと、ベースとプリント回路基板を覆った板状の装置筐体とを備え、この装置筐体にコネクタを挟持するコネクタ支持部と、このコネクタ支持部につながって延出して、外部装置と導通をとる導通部を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード状のディスク装置に関し、特に外部装置と電気的な導通を取るための筐体構造を有するディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁気ディスク装置は、上面の開口した矩形箱状のケースと、複数のねじによりケースにねじ止めされているケースの上面開口を閉塞したトップカバーと、を有している。
【0003】
ケース内には、磁気記録媒体としての磁気ディスク、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動手段としてのスピンドルモータ、磁気ディスクに対して情報の書込み、読出しを行う複数の磁気ヘッド、これらの磁気ヘッド磁気ディスクに対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ、ヘッドIC等を有する基板ユニット等が収納されている。
【0004】
また、ケース底壁外面には、基板ユニットを介してスピンドルモータ、ボイスコイルモータ、および磁気ヘッドの動作を制御するプリント回路基板がねじ止めされている。プリント回路基板の端部には、磁気ディスク装置を他の外部機器に接続するためのインターフェース(I/F)コネクタが半田付けされている。
【0005】
近年、磁気ディスク装置として、カード状に薄く形成され、例えばパーソナルコンピュータのカードスロットに装填可能としてものが提供されている。このようなカード状の磁気ディスク装置は、従来の磁気ディスク装置に比較して薄型、かつ、小型にする必要があるため、板状のベースに種々の構成要素を実装するとともに、ベースの周縁に沿って合成樹脂からなる支持枠を固定し、更に、この支持枠に板状のトップカバーを取付けている。また、ベース裏面側にプリント回路基板を設け、プリント回路基板上のI/Fコネクタは、支持枠に設けられた専用の固定部材により位置決めされ保持されている。
【0006】
一方、ボイスコイルモータは通常、ベース側に設けられ互いに対抗した一対のヨークと、一方のヨークに取付けられた磁石と、ヘッドアクチュエータ側に設けられたボイスコイルと、を有している。カード状の磁気ディスク装置では、薄型化を図るためにヨーク、磁石およびボイスコイルなどの部品自体を薄くするか、ベース側に孔を開けてヨークを取付ける方法が取られている。
【0007】
カード状の磁気ディスク装置においては、そのコネクタをコンピュータ等のホスト装置に接続し、そのグランド(GND)ピンにより電気的なグランドを取ることが多い。しかし、このグランドピンによるグランド取得では不十分な場合が多く、磁気ディスク装置のグランド対策が求められている。
【0008】
磁気ディスク装置のグランド対策として、以下に説明する特許文献1の技術が先行技術として開示されている。この特許文献1は、磁気ディスク装置をパーソナルコンピュータ等の情報機器のシステムに搭載して取付けるための取付け方法および取付け構造において、システム筐体からのノイズの回り込みを効果的に阻止し、かつ、磁気ディスク装置からの電磁波の放射量を抑制することを目的として、磁気ディスク装置の筐体に設けられた複数の取付け部のうち、少なくとも1の取付け部を電気的に導通させ、かつ、少なくとも1つの取付け部を電気的に絶縁させてシステム筐体に取付ける構造が記載されている。
【0009】
しかしながら、上記した先行技術においては、2.5インチ型以上の磁気ディスク装置のように取付け部としてメスネジ部を有しているものを対象としており、1.8インチ型以下の小型磁気ディスク装置、特にカード状の磁気ディスク装置では、このようなネジ部を有していないため、外部情報機器との筐体の接続を持って電気的な導通を取ることができない。
【0010】
また、カード状の磁気ディスク装置においては、耐振動性、耐衝撃性を考えて、磁気ディスク装置全体を緩衝材で被い、その緩衝材を介して外部情報機器に取付けられる場合もあり、このような構造をとった場合、外部情報機器との接触による電気的な導通が取れなくなる。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−203161号公報(請求項1、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決するために成されたものであり、カード状の磁気ディスク装置において外部装置との導通(グランド)を簡易にかつ確実に取る構造を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク装置は、矩形板状のベースと、前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、前記ベースと前記プリント回路基板を覆い、前記コネクタを挟持するコネクタ支持部と、前記コネクタ支持部から延出した導通部を有する装置筐体とを有することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成にすることで、外部装置との電気的な導通(グランド)を容易に、かつ、確実に取ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明をハードディスクドライブ(以下HDDと称する)に適用した実施形態について詳細を説明する。
図1ないし図2に示すように、HDDはカード状に形成され、例えば、PCカードタイプII或いはタイプIIIの規格に合わせて厚さ5.0mm乃至8.0mmに構成されている。すなわち図1ないし図5に示すように、HDDは矩形板状のベース10を備え、このベースには、周縁部を除いて、後述する種々の部材が装着される凹部が形成され、上面側が開口している。また、HDDは、ベース10の上面側を閉塞した板上のトップカバー12、ベースの裏面側に設けられたプリント回路基板14、プリント回路基板およびベースの裏面側を覆ったボトムカバー15を備え、これらを積層することにより、全体としてカード状に形成されている。
【0016】
図2に示すように、ベース10の凹部には、情報記録媒体として機能する1.8インチの磁気ディスク16、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動モータとしてのスピンドルモータ18、磁気ディスクに対して情報の書込み、読出しを行う複数の磁気ヘッド、これらの磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ22、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24、磁気ヘッドが磁気ディスクの最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した位置に保持するランプロード機構25、ヘッドアクチュエータを退避位置に保持するイナーシャラッチ機構27、ヘッドIC等を有する基板ユニット21、およびパック状のエアフィルタ28が収納されている。
【0017】
ベース10は、磁性材料、例えば冷間圧延鋼板などの鉄系材料をプレス成形して成形され、その周縁部は、裏面側に向かって絞り成形されている。ベース10の底面上には、後述するスピンドルモータ18の軸受を嵌合するための円筒状の受け部76が垂直に立設されているとともに、受け部の周囲には、スピンドルモータのコイルを収納するための環状の凹所77が形成されている。この凹所77はベース10の裏面側に突出した第1突出部78を形成している。また、ベース10の底面上には、後述するヘッドアクチュエータ22の軸受組立体を装着するためのほぼ円形の凹所80が形成され、この凹所はベースの裏面側に突出した第2突出部81を形成している。
【0018】
ベース10の周縁部には、トップカバー12をねじ止めするための複数のねじ孔82や後述するシール60を位置決めするための位置決め孔83が形成されている。そして、ベース10はプレス成形した後、受け部76およびねじ孔82のみ切削加工を施すことにより形成され、容易にベースを得ることができる。
【0019】
スピンドルモータ18は、ベース10の凹所77内に装着された複数のコイル88と、ベースの受け部76内に嵌合された軸受85によって回転自在に支持されたスピンドル軸87と、スピンドル軸と一体形成されたハブ86と、を備えている。磁気ディスク16は、ハブ86の上端部に同軸的に勘合されているとともにクランプばね17により保持されている。そして、磁気ディスク16は、スピンドルモータ18によって所定の速度で回転駆動される。
【0020】
ヘッドアクチュエータ22は、ベース10の凹所80に固定された軸受組立体26と、軸受組立体から延出した2本のアーム32と、各アームの先端から延出した磁気ヘッド組立体36と、軸受組立体からアーム32と反対方向に延出しているとともにボイスコイルを支持した支持フレーム44と、を備えている。各磁気ヘッド組立体36は、細長い板状のサスペンションと、サスペンションの先端に図示しないジンバル部を介して固定された磁気ヘッド40と、を備えている。
【0021】
上記構成のヘッドアクチュエータ22をベース10に組み込んだ状態において、磁気ディスク16は2本のアーム32間に位置している。そして、一対の磁気ヘッド40は、磁気ディスク16の上面および下面にそれぞれ対向し、磁気ディスク16を両面側から挟持している。各磁気ヘッド40は、サスペンションのばね力により磁気ディスク表面に向かって所定のヘッド荷重が印加されている。
【0022】
また、ヘッドアクチュエータ22を回動させるVCM24は、ヘッドアクチュエータの支持フレーム44に固定されたボイスコイル45と、このボイスコイルに対向してベース10上に設けられた上ヨーク48と、上ヨークの内面に固定されボイスコイルに対向した磁石49と、を備えている。そして、磁性材料からなるベース10は、VCM24の下ヨークを兼ねている。
【0023】
図2に示すように、各磁気ヘッド40は、フレキシブルケーブル52を介して、基板ユニット21に電気的に接続されている。基板ユニット21は、フレキシブルプリント回路基板により形成され、その底面には、プリント回路基板14と接続するためのコネクタ53が実装されている。そして、基板ユニット21はベース10にねじ止めされ、コネクタ53は、ベース10に形成された矩形状の信号線挿通開口54と対向している。
【0024】
ベース10において、凹部の1つの角部には、ベース内外を連通するための通気孔58が形成され、エアフィルタ28は、この通気孔と対向して配置されている。そして、この通気孔58により、ベース10内部と外部との圧力差を無くすとともに、その際、エアフィルタ28により、外部からの塵等の侵入を防止する。
【0025】
図2に示すように、ベース10の裏面側に設けられたプリント回路基板14は、ベース10よりも僅かに小さな寸法の矩形状に形成されている。プリント回路基板14の内、ベース10の第1突出部78と対向する部分にはこの第1突出部を挿通する円形の開口14aが形成され、また、ベースの第2突出部81と対向する部分は切り欠かれている。
【0026】
プリント回路基板14上にはコネクタ56が実装され、このコネクタ56は、ベース10の信号線挿通口54を通して、ベース内の基板ユニット21に設けられたコネクタ53と接続されている。
【0027】
また、プリント回路基板14の長手方向一端には、HDDを外部装置に接続するためのI/Fコネクタ57が接続されている。I/Fコネクタ57は、偏平な矩形状の本体57aを有し、この本体はプリント回路基板14から平行に突出している。本体57aから延出した多数のリード線57bがプリント回路基板14に半田付けされている。そして、プリント回路基板14をベース10の裏面側に配置した状態において、I/Fコネクタ57はベース10から外れて位置している。
【0028】
種々の構成要素が装着されたベース10の上面は、ベースにねじ止めされたトップカバー12によって閉塞されている。図1ないし図2に示すように、トップカバー12は、ベース10よりも長手方向の寸法が大きな矩形状に形成されている。そして、トップカバー12をベースにねじ止めされた状態において、トップカバーの長手方向の一端部は、ベースから突出したコネクタ支持部12aを構成している。このコネクタ支持部12aは、後述するように、I/Fコネクタ57の上面側と対向しているとともに、コネクタ本体57aとほぼ等しい寸法に形成されている。また、コネクタ57を位置決めするための係合爪12bがそれぞれ突設されている。更に、トップカバー12には、コネクタ支持部12aに連なってI/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部12cが設けられている。この導通部12cはHDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0029】
ベース10とトップカバー12との間には、ベース10の内部を気密に保持するためのシール60が挟持されている。このシール60は、ベース10の周縁部に対応した形状に形成された枠状の本体62と、それぞれ本体から内側に突出した第1、第2、および第3シール部63、64、65と、を一体に備えている。
【0030】
本体62は、形状固定材としての薄い金属シートあるいは樹脂シート、例えば、ゴム等からなるシール材で上下から挟み込んで形成されている。第1ないし第3シール部63、64、65はシール材のみで形成されている。なお、シール60の形状を維持可能であれば、シール全体をシール材のみで形成してもよい。
【0031】
図2に示すように、シール60の本体62の複数箇所には、ベース10側に突出した複数の位置決め突起66が一体に形成されている。本体62は、これらの位置決め突起66をベース10の上面周縁部に設けられた複数の位置決め孔83に嵌合させることにより、ベース10に対し所定位置に位置決めされた状態でベースの上面周縁部に沿って配置されている。そして、この状態でトップカバー12をベース10にねじ止めすることにより、シール60の本体62は、ベース10の上面周縁部とトップカバー12の下面周縁部との間、つまり、ベースおよびトップカバーの当接面の間に挟持され、これら当接面間を気密にシールしている。
【0032】
シール60の第1シール部63は、基板ユニット21とほぼ同一の大きさで全体としてほぼ矩形状に形成され、本体62よりも僅かにベース10側へずれて設けられている。また、第1シール部63には、ベース10の信号線挿通開口54に対応した形状および大きさを有する矩形状の開口68と、基板ユニット21をベース10にねじ止めするねじを挿通するための開口71と、が形成されている。
【0033】
そして、第1シール部63は、開口68が信号線挿通開口54と整列した状態でベース10の凹所内面上に位置し、基板ユニット21をベース10にねじ止めすることにより、ベースと基板ユニットとの間に挟持されている。これにより、第1シール部63は信号線挿通開口54の周囲を気密にシールし、外部からベース10内へのゴミ等の侵入を防止している。
【0034】
図2に示すように、第2シール部64は、本体62の1つの角部に跨って形成され、本体62よりも僅かにベース10側へずれて設けられている。また、第2シール部64には、ベース10の通気孔58に対応した大きさを有する透孔70が形成されている。
【0035】
そして、第2シール部64は、透孔70が通気孔58と整列した状態でベース10の凹所内面上に位置し、エアフィルタ28をベース10に取付けることにより、ベースとエアフィルタとの間に挟持されている。これにより、第2シール部64は通気孔58の周囲を気密にシールし、外部からベース10内へのゴミ等の侵入を防止している。
【0036】
また、図2に示すように、第3シール部65はアーム部を介して本体60に連結された円筒部を有している。シール60をベース10に装着した状態において、この円筒部はベース10のストッパピン50の外周に嵌合され、緩衝材として機能する。
【0037】
一方、ベース10およびプリント回路基板14の裏面側を覆ったボトムカバー15は、図1ないし図2に示すように、ベース10よりも長手方向の寸法が大きな矩形状に形成されている。そして、ボトムカバー15によりベース10およびプリント回路基板14の裏面側を覆った状態において、ボトムカバーの長手方向一端部は、ベース10から突出しコネクタ支持部15aを構成している。このコネクタ支持部15aは、I/Fコネクタ57の裏面側と対向しているとともに、コネクタの本体57aとほぼ等しい寸法に形成されている。また、コネクタ支持部15aの先端縁の両端部には、I/Fコネクタ57を位置決めするための係合爪15bがそれぞれ突出されている。更に、ボトムカバー15には、コネクタ支持部15aに連なってI/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部15cが設けられている。この導通部15cはHDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0038】
ボトムカバー15の内面側には、プリント回路基板14に対応したほぼ矩形状の凹所90が形成され、プリント回路基板の厚さ方向の少なくとも一部を収納可能となっている。また、ボトムカバー15には、ベース10の裏面側から突出した第1および第2突出部78、81にそれぞれ対応する第1および第2開口92、93が形成されている。
【0039】
更に、ボトムカバー15の各長辺の内、コネクタ支持部15aと導通部15cを除く部分には、プリント回路基板14の側壁を覆うように側壁94が一体的に形成されている。各側壁94は、ボトムカバー15に対して垂直に延出しているとともに、その延出端部94aは、他方の側壁に向かって直角に折り曲げられている。
【0040】
上記ボトムカバー15は、プリント回路基板14の裏面に重ねて配置され、各側壁94の延出端部94aをトップカバー12の上面側縁部に嵌合させることにより、ベース10およびトップカバー12に取付けられる。このように、ボトムカバー15の両側壁部を断面がほぼU字状に形成し、これらの側壁部によってベース10およびトップカバー12を同時に挟み込んで勘合することにより、装置全体の強度を高めるとともに、ねじや専用の支持部材を用いることなくボトムカバーを固定することができる。同時に、ボトムカバー15の側壁94によってHDDの側面全体を覆うことにより、外部からの磁気ノイズや電界による影響を低減することができる。
【0041】
トップカバー12のコネクタ支持部12aおよびボトムカバーのコネクタ支持部15aは、予め所定角度、例えば、3度だけベース10側に折り曲げ加工されている。そして、ベース10にトップカバー12およびボトムカバー15を取付けることにより、プリント回路基板14に接続されたI/Fコネクタ57は、トップカバーおよびボトムカバーのコネクタ支持部12a、15aによって上下から挟持されている。
【0042】
ここで、I/Fコネクタ57は、プリント回路基板14に対し多数のリード線57bのみにより接続され、これらのリード線の変形により、ベース10の厚さ方向に対し多少の位置自由度を有している。同時に、一対のコネクタ支持部12a、15aによってI/Fコネクタ57を上下から挟持することにより、これらのコネクタ支持部12a、15aは互いに開く方向に弾性変形し、その弾性によりI/Fコネクタ57を保持するとともに、I/Fコネクタをベース10の厚さ方向に沿った所定位置に位置決めしている。更に、コネクタ支持部12a、15aの係合爪12b、15bがそれぞれI/Fコネクタ57の本体57aに設けられた係合凹所に係合し、I/Fコネクタをベース10の面方向に沿った所定位置に位置決めしている。
【0043】
ベース10およびトップカバー12にボトムカバー15を取付けた状態において、プリント回路基板14は、ボトムカバー
凹所90内にほぼ収容されている。また、ベース10の裏面から突出した第1突出部78は、プリント回路基板14の開口14aを通り、その突出端部はボトムカバー15の第1開口92内に嵌合している。その際、ボトムカバー15の内、第1開口92の周縁部は、第1突出部78の中腹部に設けられた受け座78aに当接し、受け部92aを構成している。
【0044】
ベース10の裏面から突出した第2突出部81は、プリント回路基板14の切り欠き部を通り、その突出端部はボトムカバー15の第2開口93内に嵌合している。その際、ボトムカバー15の内、第2開口93の周縁部は、第2突出部81の中腹部に設けられた受け座81aに当接し、受け部93aを構成している。
【0045】
このように、ベース10の第1および第2突出部78、81の突出端部は、ボトムカバー15の第1および第2開口部92、93に嵌合することにより、ボトムカバーとほぼ同一平面上に位置している。これにより、ボトムカバー15を取付けた状態においても、ベース10およびボトムカバー全体の厚さを、ベース10の厚みと同じにすることができる。言いかえると、第1および第2突出部78、81を含むベース10の厚さを、HDDの規定厚さのほぼ限界まで大きくすることができる。
【0046】
また、ボトムカバー15の受け部92a、93aをベース10側の受け座78a、81aにそれぞれ当接させることにより、ボトムカバー15のベース側への変形を防止することができる。
【0047】
図5は本実施形態の変形例で、ボトムカバー15の側壁94のI/Fコネクタ側端部を、I/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部94aが設けられている。この導通部94aも、上述の実施形態で説明したトップカバー12に設けた導通部12c、あるいは、ボトムカバー15に設けた導通部15cと同様に、HDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0048】
このボトムカバー15の側壁94に設けられた導通部94aは、一方の側壁にのみ設けることも、両方の側壁に設けることも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、カード状の磁気ディスク装置において外部装置との導通(グランド)を特別な部品等を必要とせずに、簡易にかつ確実に取ることができるディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るHDDの上面側を示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係るHDDの分解斜視図。
【図3】本発明の実施形態に係るHDDのトップカバーの導通部を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係るHDDのボトムカバーの導通部を示す斜視図。
【図5】本発明の実施形態に係るHDDの変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
10……ベース
12……トップカバー
14……プリント回路基板
15……ボトムカバー
12a、15a…コネクタ支持部
12c、15c…導通部
16……磁気ディスク
18……スピンドルモータ
21……基板ユニット
22……ヘッドアクチュエータ
24……VCM
25……ランプロード機構
26……イナーシャラッチ機構
57……I/Fコネクタ
60……シール
76……受け部
78……第1突出部
81……第2突出部
78a、81a…受け座
85……軸受
92……第1開口
93……第2開口
92a、93a…受け部
94……側壁
94a…延出端部
94c…導通部
【発明の属する技術分野】
本発明は、カード状のディスク装置に関し、特に外部装置と電気的な導通を取るための筐体構造を有するディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁気ディスク装置は、上面の開口した矩形箱状のケースと、複数のねじによりケースにねじ止めされているケースの上面開口を閉塞したトップカバーと、を有している。
【0003】
ケース内には、磁気記録媒体としての磁気ディスク、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動手段としてのスピンドルモータ、磁気ディスクに対して情報の書込み、読出しを行う複数の磁気ヘッド、これらの磁気ヘッド磁気ディスクに対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ、ヘッドIC等を有する基板ユニット等が収納されている。
【0004】
また、ケース底壁外面には、基板ユニットを介してスピンドルモータ、ボイスコイルモータ、および磁気ヘッドの動作を制御するプリント回路基板がねじ止めされている。プリント回路基板の端部には、磁気ディスク装置を他の外部機器に接続するためのインターフェース(I/F)コネクタが半田付けされている。
【0005】
近年、磁気ディスク装置として、カード状に薄く形成され、例えばパーソナルコンピュータのカードスロットに装填可能としてものが提供されている。このようなカード状の磁気ディスク装置は、従来の磁気ディスク装置に比較して薄型、かつ、小型にする必要があるため、板状のベースに種々の構成要素を実装するとともに、ベースの周縁に沿って合成樹脂からなる支持枠を固定し、更に、この支持枠に板状のトップカバーを取付けている。また、ベース裏面側にプリント回路基板を設け、プリント回路基板上のI/Fコネクタは、支持枠に設けられた専用の固定部材により位置決めされ保持されている。
【0006】
一方、ボイスコイルモータは通常、ベース側に設けられ互いに対抗した一対のヨークと、一方のヨークに取付けられた磁石と、ヘッドアクチュエータ側に設けられたボイスコイルと、を有している。カード状の磁気ディスク装置では、薄型化を図るためにヨーク、磁石およびボイスコイルなどの部品自体を薄くするか、ベース側に孔を開けてヨークを取付ける方法が取られている。
【0007】
カード状の磁気ディスク装置においては、そのコネクタをコンピュータ等のホスト装置に接続し、そのグランド(GND)ピンにより電気的なグランドを取ることが多い。しかし、このグランドピンによるグランド取得では不十分な場合が多く、磁気ディスク装置のグランド対策が求められている。
【0008】
磁気ディスク装置のグランド対策として、以下に説明する特許文献1の技術が先行技術として開示されている。この特許文献1は、磁気ディスク装置をパーソナルコンピュータ等の情報機器のシステムに搭載して取付けるための取付け方法および取付け構造において、システム筐体からのノイズの回り込みを効果的に阻止し、かつ、磁気ディスク装置からの電磁波の放射量を抑制することを目的として、磁気ディスク装置の筐体に設けられた複数の取付け部のうち、少なくとも1の取付け部を電気的に導通させ、かつ、少なくとも1つの取付け部を電気的に絶縁させてシステム筐体に取付ける構造が記載されている。
【0009】
しかしながら、上記した先行技術においては、2.5インチ型以上の磁気ディスク装置のように取付け部としてメスネジ部を有しているものを対象としており、1.8インチ型以下の小型磁気ディスク装置、特にカード状の磁気ディスク装置では、このようなネジ部を有していないため、外部情報機器との筐体の接続を持って電気的な導通を取ることができない。
【0010】
また、カード状の磁気ディスク装置においては、耐振動性、耐衝撃性を考えて、磁気ディスク装置全体を緩衝材で被い、その緩衝材を介して外部情報機器に取付けられる場合もあり、このような構造をとった場合、外部情報機器との接触による電気的な導通が取れなくなる。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−203161号公報(請求項1、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題を解決するために成されたものであり、カード状の磁気ディスク装置において外部装置との導通(グランド)を簡易にかつ確実に取る構造を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク装置は、矩形板状のベースと、前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、前記ベースと前記プリント回路基板を覆い、前記コネクタを挟持するコネクタ支持部と、前記コネクタ支持部から延出した導通部を有する装置筐体とを有することを特徴とするものである。
【0014】
このような構成にすることで、外部装置との電気的な導通(グランド)を容易に、かつ、確実に取ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明をハードディスクドライブ(以下HDDと称する)に適用した実施形態について詳細を説明する。
図1ないし図2に示すように、HDDはカード状に形成され、例えば、PCカードタイプII或いはタイプIIIの規格に合わせて厚さ5.0mm乃至8.0mmに構成されている。すなわち図1ないし図5に示すように、HDDは矩形板状のベース10を備え、このベースには、周縁部を除いて、後述する種々の部材が装着される凹部が形成され、上面側が開口している。また、HDDは、ベース10の上面側を閉塞した板上のトップカバー12、ベースの裏面側に設けられたプリント回路基板14、プリント回路基板およびベースの裏面側を覆ったボトムカバー15を備え、これらを積層することにより、全体としてカード状に形成されている。
【0016】
図2に示すように、ベース10の凹部には、情報記録媒体として機能する1.8インチの磁気ディスク16、この磁気ディスクを支持および回転させる駆動モータとしてのスピンドルモータ18、磁気ディスクに対して情報の書込み、読出しを行う複数の磁気ヘッド、これらの磁気ヘッドを磁気ディスク16に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ22、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24、磁気ヘッドが磁気ディスクの最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した位置に保持するランプロード機構25、ヘッドアクチュエータを退避位置に保持するイナーシャラッチ機構27、ヘッドIC等を有する基板ユニット21、およびパック状のエアフィルタ28が収納されている。
【0017】
ベース10は、磁性材料、例えば冷間圧延鋼板などの鉄系材料をプレス成形して成形され、その周縁部は、裏面側に向かって絞り成形されている。ベース10の底面上には、後述するスピンドルモータ18の軸受を嵌合するための円筒状の受け部76が垂直に立設されているとともに、受け部の周囲には、スピンドルモータのコイルを収納するための環状の凹所77が形成されている。この凹所77はベース10の裏面側に突出した第1突出部78を形成している。また、ベース10の底面上には、後述するヘッドアクチュエータ22の軸受組立体を装着するためのほぼ円形の凹所80が形成され、この凹所はベースの裏面側に突出した第2突出部81を形成している。
【0018】
ベース10の周縁部には、トップカバー12をねじ止めするための複数のねじ孔82や後述するシール60を位置決めするための位置決め孔83が形成されている。そして、ベース10はプレス成形した後、受け部76およびねじ孔82のみ切削加工を施すことにより形成され、容易にベースを得ることができる。
【0019】
スピンドルモータ18は、ベース10の凹所77内に装着された複数のコイル88と、ベースの受け部76内に嵌合された軸受85によって回転自在に支持されたスピンドル軸87と、スピンドル軸と一体形成されたハブ86と、を備えている。磁気ディスク16は、ハブ86の上端部に同軸的に勘合されているとともにクランプばね17により保持されている。そして、磁気ディスク16は、スピンドルモータ18によって所定の速度で回転駆動される。
【0020】
ヘッドアクチュエータ22は、ベース10の凹所80に固定された軸受組立体26と、軸受組立体から延出した2本のアーム32と、各アームの先端から延出した磁気ヘッド組立体36と、軸受組立体からアーム32と反対方向に延出しているとともにボイスコイルを支持した支持フレーム44と、を備えている。各磁気ヘッド組立体36は、細長い板状のサスペンションと、サスペンションの先端に図示しないジンバル部を介して固定された磁気ヘッド40と、を備えている。
【0021】
上記構成のヘッドアクチュエータ22をベース10に組み込んだ状態において、磁気ディスク16は2本のアーム32間に位置している。そして、一対の磁気ヘッド40は、磁気ディスク16の上面および下面にそれぞれ対向し、磁気ディスク16を両面側から挟持している。各磁気ヘッド40は、サスペンションのばね力により磁気ディスク表面に向かって所定のヘッド荷重が印加されている。
【0022】
また、ヘッドアクチュエータ22を回動させるVCM24は、ヘッドアクチュエータの支持フレーム44に固定されたボイスコイル45と、このボイスコイルに対向してベース10上に設けられた上ヨーク48と、上ヨークの内面に固定されボイスコイルに対向した磁石49と、を備えている。そして、磁性材料からなるベース10は、VCM24の下ヨークを兼ねている。
【0023】
図2に示すように、各磁気ヘッド40は、フレキシブルケーブル52を介して、基板ユニット21に電気的に接続されている。基板ユニット21は、フレキシブルプリント回路基板により形成され、その底面には、プリント回路基板14と接続するためのコネクタ53が実装されている。そして、基板ユニット21はベース10にねじ止めされ、コネクタ53は、ベース10に形成された矩形状の信号線挿通開口54と対向している。
【0024】
ベース10において、凹部の1つの角部には、ベース内外を連通するための通気孔58が形成され、エアフィルタ28は、この通気孔と対向して配置されている。そして、この通気孔58により、ベース10内部と外部との圧力差を無くすとともに、その際、エアフィルタ28により、外部からの塵等の侵入を防止する。
【0025】
図2に示すように、ベース10の裏面側に設けられたプリント回路基板14は、ベース10よりも僅かに小さな寸法の矩形状に形成されている。プリント回路基板14の内、ベース10の第1突出部78と対向する部分にはこの第1突出部を挿通する円形の開口14aが形成され、また、ベースの第2突出部81と対向する部分は切り欠かれている。
【0026】
プリント回路基板14上にはコネクタ56が実装され、このコネクタ56は、ベース10の信号線挿通口54を通して、ベース内の基板ユニット21に設けられたコネクタ53と接続されている。
【0027】
また、プリント回路基板14の長手方向一端には、HDDを外部装置に接続するためのI/Fコネクタ57が接続されている。I/Fコネクタ57は、偏平な矩形状の本体57aを有し、この本体はプリント回路基板14から平行に突出している。本体57aから延出した多数のリード線57bがプリント回路基板14に半田付けされている。そして、プリント回路基板14をベース10の裏面側に配置した状態において、I/Fコネクタ57はベース10から外れて位置している。
【0028】
種々の構成要素が装着されたベース10の上面は、ベースにねじ止めされたトップカバー12によって閉塞されている。図1ないし図2に示すように、トップカバー12は、ベース10よりも長手方向の寸法が大きな矩形状に形成されている。そして、トップカバー12をベースにねじ止めされた状態において、トップカバーの長手方向の一端部は、ベースから突出したコネクタ支持部12aを構成している。このコネクタ支持部12aは、後述するように、I/Fコネクタ57の上面側と対向しているとともに、コネクタ本体57aとほぼ等しい寸法に形成されている。また、コネクタ57を位置決めするための係合爪12bがそれぞれ突設されている。更に、トップカバー12には、コネクタ支持部12aに連なってI/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部12cが設けられている。この導通部12cはHDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0029】
ベース10とトップカバー12との間には、ベース10の内部を気密に保持するためのシール60が挟持されている。このシール60は、ベース10の周縁部に対応した形状に形成された枠状の本体62と、それぞれ本体から内側に突出した第1、第2、および第3シール部63、64、65と、を一体に備えている。
【0030】
本体62は、形状固定材としての薄い金属シートあるいは樹脂シート、例えば、ゴム等からなるシール材で上下から挟み込んで形成されている。第1ないし第3シール部63、64、65はシール材のみで形成されている。なお、シール60の形状を維持可能であれば、シール全体をシール材のみで形成してもよい。
【0031】
図2に示すように、シール60の本体62の複数箇所には、ベース10側に突出した複数の位置決め突起66が一体に形成されている。本体62は、これらの位置決め突起66をベース10の上面周縁部に設けられた複数の位置決め孔83に嵌合させることにより、ベース10に対し所定位置に位置決めされた状態でベースの上面周縁部に沿って配置されている。そして、この状態でトップカバー12をベース10にねじ止めすることにより、シール60の本体62は、ベース10の上面周縁部とトップカバー12の下面周縁部との間、つまり、ベースおよびトップカバーの当接面の間に挟持され、これら当接面間を気密にシールしている。
【0032】
シール60の第1シール部63は、基板ユニット21とほぼ同一の大きさで全体としてほぼ矩形状に形成され、本体62よりも僅かにベース10側へずれて設けられている。また、第1シール部63には、ベース10の信号線挿通開口54に対応した形状および大きさを有する矩形状の開口68と、基板ユニット21をベース10にねじ止めするねじを挿通するための開口71と、が形成されている。
【0033】
そして、第1シール部63は、開口68が信号線挿通開口54と整列した状態でベース10の凹所内面上に位置し、基板ユニット21をベース10にねじ止めすることにより、ベースと基板ユニットとの間に挟持されている。これにより、第1シール部63は信号線挿通開口54の周囲を気密にシールし、外部からベース10内へのゴミ等の侵入を防止している。
【0034】
図2に示すように、第2シール部64は、本体62の1つの角部に跨って形成され、本体62よりも僅かにベース10側へずれて設けられている。また、第2シール部64には、ベース10の通気孔58に対応した大きさを有する透孔70が形成されている。
【0035】
そして、第2シール部64は、透孔70が通気孔58と整列した状態でベース10の凹所内面上に位置し、エアフィルタ28をベース10に取付けることにより、ベースとエアフィルタとの間に挟持されている。これにより、第2シール部64は通気孔58の周囲を気密にシールし、外部からベース10内へのゴミ等の侵入を防止している。
【0036】
また、図2に示すように、第3シール部65はアーム部を介して本体60に連結された円筒部を有している。シール60をベース10に装着した状態において、この円筒部はベース10のストッパピン50の外周に嵌合され、緩衝材として機能する。
【0037】
一方、ベース10およびプリント回路基板14の裏面側を覆ったボトムカバー15は、図1ないし図2に示すように、ベース10よりも長手方向の寸法が大きな矩形状に形成されている。そして、ボトムカバー15によりベース10およびプリント回路基板14の裏面側を覆った状態において、ボトムカバーの長手方向一端部は、ベース10から突出しコネクタ支持部15aを構成している。このコネクタ支持部15aは、I/Fコネクタ57の裏面側と対向しているとともに、コネクタの本体57aとほぼ等しい寸法に形成されている。また、コネクタ支持部15aの先端縁の両端部には、I/Fコネクタ57を位置決めするための係合爪15bがそれぞれ突出されている。更に、ボトムカバー15には、コネクタ支持部15aに連なってI/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部15cが設けられている。この導通部15cはHDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0038】
ボトムカバー15の内面側には、プリント回路基板14に対応したほぼ矩形状の凹所90が形成され、プリント回路基板の厚さ方向の少なくとも一部を収納可能となっている。また、ボトムカバー15には、ベース10の裏面側から突出した第1および第2突出部78、81にそれぞれ対応する第1および第2開口92、93が形成されている。
【0039】
更に、ボトムカバー15の各長辺の内、コネクタ支持部15aと導通部15cを除く部分には、プリント回路基板14の側壁を覆うように側壁94が一体的に形成されている。各側壁94は、ボトムカバー15に対して垂直に延出しているとともに、その延出端部94aは、他方の側壁に向かって直角に折り曲げられている。
【0040】
上記ボトムカバー15は、プリント回路基板14の裏面に重ねて配置され、各側壁94の延出端部94aをトップカバー12の上面側縁部に嵌合させることにより、ベース10およびトップカバー12に取付けられる。このように、ボトムカバー15の両側壁部を断面がほぼU字状に形成し、これらの側壁部によってベース10およびトップカバー12を同時に挟み込んで勘合することにより、装置全体の強度を高めるとともに、ねじや専用の支持部材を用いることなくボトムカバーを固定することができる。同時に、ボトムカバー15の側壁94によってHDDの側面全体を覆うことにより、外部からの磁気ノイズや電界による影響を低減することができる。
【0041】
トップカバー12のコネクタ支持部12aおよびボトムカバーのコネクタ支持部15aは、予め所定角度、例えば、3度だけベース10側に折り曲げ加工されている。そして、ベース10にトップカバー12およびボトムカバー15を取付けることにより、プリント回路基板14に接続されたI/Fコネクタ57は、トップカバーおよびボトムカバーのコネクタ支持部12a、15aによって上下から挟持されている。
【0042】
ここで、I/Fコネクタ57は、プリント回路基板14に対し多数のリード線57bのみにより接続され、これらのリード線の変形により、ベース10の厚さ方向に対し多少の位置自由度を有している。同時に、一対のコネクタ支持部12a、15aによってI/Fコネクタ57を上下から挟持することにより、これらのコネクタ支持部12a、15aは互いに開く方向に弾性変形し、その弾性によりI/Fコネクタ57を保持するとともに、I/Fコネクタをベース10の厚さ方向に沿った所定位置に位置決めしている。更に、コネクタ支持部12a、15aの係合爪12b、15bがそれぞれI/Fコネクタ57の本体57aに設けられた係合凹所に係合し、I/Fコネクタをベース10の面方向に沿った所定位置に位置決めしている。
【0043】
ベース10およびトップカバー12にボトムカバー15を取付けた状態において、プリント回路基板14は、ボトムカバー
凹所90内にほぼ収容されている。また、ベース10の裏面から突出した第1突出部78は、プリント回路基板14の開口14aを通り、その突出端部はボトムカバー15の第1開口92内に嵌合している。その際、ボトムカバー15の内、第1開口92の周縁部は、第1突出部78の中腹部に設けられた受け座78aに当接し、受け部92aを構成している。
【0044】
ベース10の裏面から突出した第2突出部81は、プリント回路基板14の切り欠き部を通り、その突出端部はボトムカバー15の第2開口93内に嵌合している。その際、ボトムカバー15の内、第2開口93の周縁部は、第2突出部81の中腹部に設けられた受け座81aに当接し、受け部93aを構成している。
【0045】
このように、ベース10の第1および第2突出部78、81の突出端部は、ボトムカバー15の第1および第2開口部92、93に嵌合することにより、ボトムカバーとほぼ同一平面上に位置している。これにより、ボトムカバー15を取付けた状態においても、ベース10およびボトムカバー全体の厚さを、ベース10の厚みと同じにすることができる。言いかえると、第1および第2突出部78、81を含むベース10の厚さを、HDDの規定厚さのほぼ限界まで大きくすることができる。
【0046】
また、ボトムカバー15の受け部92a、93aをベース10側の受け座78a、81aにそれぞれ当接させることにより、ボトムカバー15のベース側への変形を防止することができる。
【0047】
図5は本実施形態の変形例で、ボトムカバー15の側壁94のI/Fコネクタ側端部を、I/Fコネクタ57を越えるように延出して形成された導通部94aが設けられている。この導通部94aも、上述の実施形態で説明したトップカバー12に設けた導通部12c、あるいは、ボトムカバー15に設けた導通部15cと同様に、HDDが外部装置のコネクタや回路基板に接続されたときに、I/Fコネクタ57を越えて外部装置や回路基板の導通部(グランド部)に直接接触し、HDD自身の導通を取るように設けられている。
【0048】
このボトムカバー15の側壁94に設けられた導通部94aは、一方の側壁にのみ設けることも、両方の側壁に設けることも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、カード状の磁気ディスク装置において外部装置との導通(グランド)を特別な部品等を必要とせずに、簡易にかつ確実に取ることができるディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るHDDの上面側を示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係るHDDの分解斜視図。
【図3】本発明の実施形態に係るHDDのトップカバーの導通部を示す斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係るHDDのボトムカバーの導通部を示す斜視図。
【図5】本発明の実施形態に係るHDDの変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
10……ベース
12……トップカバー
14……プリント回路基板
15……ボトムカバー
12a、15a…コネクタ支持部
12c、15c…導通部
16……磁気ディスク
18……スピンドルモータ
21……基板ユニット
22……ヘッドアクチュエータ
24……VCM
25……ランプロード機構
26……イナーシャラッチ機構
57……I/Fコネクタ
60……シール
76……受け部
78……第1突出部
81……第2突出部
78a、81a…受け座
85……軸受
92……第1開口
93……第2開口
92a、93a…受け部
94……側壁
94a…延出端部
94c…導通部
Claims (5)
- 矩形板状のベースと、
前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、
前記ベースと前記プリント回路基板を覆い、前記コネクタを挟持するコネクタ支持部と、前記コネクタ支持部から延出した導通部を有する装置筐体と
を有することを特徴とするディスク装置。 - 矩形板状のベースと、
前記ベースに取付けられ上面部開口を閉じた板状のトップカバーと、
前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、
前記プリント回路基板の裏面側に設けられ、前記プリント回路基板およびベースの裏面側を覆った板状のボトムカバーとを備え、
前記トップカバーおよびボトムカバーは、互いに対向したコネクタ支持部をそれぞれ一体に有し、
前記コネクタは、前記プリント回路基板から突出しているとともに、前記コネクタ支持部間に挟持されて位置決め保持され、
前記トップカバーは、前記コネクタ支持部から延出た導通部を有する
ことを特徴とするディスク装置。 - 矩形板状のベースと、
前記ベースに取付けられ上面部開口を閉じた板状のトップカバーと、
前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、
前記プリント回路基板の裏面側に設けられ、前記プリント回路基板およびベースの裏面側を覆った板状のボトムカバーとを備え、
前記トップカバーおよびボトムカバーは、互いに対向したコネクタ支持部をそれぞれ一体に有し、
前記コネクタは、前記プリント回路基板から突出しているとともに、前記コネクタ支持部間に挟持されて位置決め保持され、
前記ボトムカバーは、前記コネクタ支持部から延出した導通部を有する
ことを特徴とするディスク装置。 - 矩形板状のベースと、
前記ベースに取付けられ上面部開口を閉じた板状のトップカバーと、
前記ベースの裏面側にベースと対向して設けられたプリント回路基板と、
前記プリント回路基板に接続されるとともに前記ベースから外れて位置したコネクタと、
前記プリント回路基板の裏面側に設けられ、前記プリント回路基板およびベースの裏面側を覆った板状のボトムカバーとを備え、
前記トップカバーおよびボトムカバーは、互いに対向したコネクタ支持部をそれぞれ一体に有し、
前記コネクタは、前記プリント回路基板から突出しているとともに、前記コネクタ支持部間に挟持されて位置決め保持され、
前記ボトムカバーは、前記プリント回路基板の側壁を覆う側壁部を有し、前記側壁部は、前記コネクタ支持部から延出した導通部を有する
ことを特徴とするディスク装置。 - 前記ボトムカバーは、前記回路基板の側壁を覆う2つの側壁部を有し、前記2つの側壁部は前記コネクタ支持部から延出した複数の導通部を有する
ことを特徴とする請求項4記載のディスク装置。
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JP2002375975A JP2004206820A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | ディスク装置 |
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JP2004206820A true JP2004206820A (ja) | 2004-07-22 |
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JP2002375975A Pending JP2004206820A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | ディスク装置 |
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-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002375975A patent/JP2004206820A/ja active Pending
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