JP2004205439A - 撮影システム - Google Patents

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篤孝 伊藤
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Abstract

【課題】煩雑な支持台移動作業を行うことなく、被写体の寸法に関する情報を取得可能な撮影システムを提供する。
【解決手段】デジタルカメラ10は、撮影指示を与えられると、支持台20に取り付けられた駆動機構によって駆動されて、撮影位置A,A’で連続して撮影を行う。撮影位置A,A’の撮影範囲はそれぞれ撮影範囲AR,AR’である。撮影範囲AR,AR’の2枚の画像から、撮影画像に関する解像度情報が算出され、撮影された画像データと関連付けられて記憶される。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の載置場所に載置された被写体をその上方側の近距離から撮影して表示する撮影システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
この発明の背景となる先行技術文献としては下記のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−45125号公報
【0004】
紙原稿等をデジタルカメラで撮影して得られた電子的な画像データを様々な用途に利用することが一般的に行われている。たとえば、該画像データをディスプレイに表示あるいはプロジェクタでスクリーンに投影してプレゼンテーションを行ったり、該画像データをプリンタで別の紙に印刷して印刷物を得たりすることが行われている。このとき、該画像データに含まれる被写体の実寸法が閲覧者にわかるようにしたい場合がある。そのために、被写体の実寸法に関する情報を該画像データに関する画像に重畳して表示あるいは印刷したり、被写体を実物大で表示あるいは印刷することが望まれる場合がある。ここで、被写体の実寸法に関する情報とは、画像の縦方向、横方向または縦横両方向に一定寸法間隔で並んだ直線群(グリッド)や、一定寸法間隔で目盛りがつけられた定規状の直線(スケール)が代表例としてあげられる。
【0005】
デジタルカメラによる撮影において被写体の実寸法に関する情報を取得する方法としては、デジタルカメラと被写体との相対位置を手動によって変化させ、変化前後に撮影した2枚の画像から被写体の実寸法を算出する方法がある。たとえば、特開平5−45125(特許文献1)には、デジタルカメラと被写体との相対位置を手動で変えて取得した2枚の画像から被写体の実寸法を算出する技術が開示されている。しかし、この技術では相対位置の変化に伴って被写体までの距離も変化する可能性が大きいため、距離情報が必要であったが、デジタルカメラでは十分な精度をもつ距離情報を得ることは難しかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方、デジタルカメラを上述のプレゼンテーションなどの用途に使用する場合、載置された被写体の上方にデジタルカメラを支持可能な支持台にデジタルカメラを結合することによって撮影システムを構成して、撮影を行うことが知られている。
【0007】
前述のような距離情報に関する問題点を解決するために、このような支持台に結合されたデジタルカメラを用いて実寸法算出用の2枚の画像を撮影することが考えられるが、その場合、被写体の実寸法を算出するために2回の撮影を行うには、1回目の撮影を行った後に支持台を手動で移動させてから2回目の撮影を行うという作業が必要となり、非常に煩雑であった。
【0008】
本発明はこの問題点を解決するためになされたもので、手動による煩雑な支持台移動作業を行うことなく、被写体の実寸法に関する情報を取得可能な撮影システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、被写体載置面に載置された被写体を撮影して画像データを生成する撮影システムにおいて、撮影レンズを通して得られる被写体像を光電変換して画像データを生成する撮像装置と、前記撮像装置を前記被写体載置面の上方に支持する支柱と、前記被写体載置面に対する前記撮像装置の相対位置を、第1位置と第2位置との間で変化させる駆動機構と、撮影開始指示に応じて、前記撮像装置は前記駆動機構により変化させられる前記第1位置と前記第2位置とにおいて連続して撮影を行い、前記撮像装置が前記第1位置で生成した第1画像データと、前記撮像装置が前記第2位置で生成した第2画像データとから、前記被写体の実寸法に関する寸法情報を算出する寸法算出手段とを有する。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る撮影システムにおいて、前記駆動機構は、前記被写体載置面に対する前記撮像装置の相対位置を、前記被写体載置面に平行な面内で変化させる。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る撮影システムにおいて、前記撮像装置の光軸は前記被写体載置面に垂直であり、前記駆動機構は、前記撮像装置を前記光軸に垂直な面内で、前記光軸とは異なる軸のまわりに回転させる。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1の発明に係る撮影システムにおいて、前記支柱が、前記撮像装置を着脱可能に結合する結合手段をさらに備え、前記撮像装置が、前記結合手段と着脱可能な結合部と、前記結合手段と前記結合部とが結合されたことを検知する検知手段とをさらに備えるとともに、前記検知手段が結合を検知している場合に、前記撮像装置の撮影モードが比較的に近傍の被写体載置面に載置された被写体の撮影に適した書画撮影モードとなり、前記検知手段が結合を検知していない場合に、前記撮像装置の撮影モードが比較的に遠方に位置する被写体の撮影に適した通常撮影モードとなる。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る撮影システムにおいて、前記結合手段が、前記撮像装置との間で制御信号を送受信可能な第1インターフェースをさらに備え、前記結合部が、前記第1インターフェースに接続される第2インターフェースをさらに備えるとともに、前記駆動機構が、前記第1および第2インターフェースを介して前記撮像装置で制御される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
<撮影システムの全体構成>
図1は、実施形態に係る撮影システム1の全体構成を示す図である。
【0016】
撮影システム1は、書画(ドキュメント)や小物品などの被写体OBを被写体載置場所Pに載置し、当該被写体載置場所Pの上方の比較的近距離から、当該被写体OBを撮影するダウンフェース撮影用の近接撮影システムである。また、撮影システム1は、被写体載置場所Pに載置された紙原稿等の被写体OBを一定の距離を保ちながら撮影して、電子的な静止画像データを生成可能なように構成される。撮影システム1は、後述するインターフェースに電気的ないしは光通信によって信号の送受信が可能に接続されたプロジェクタやディスプレイ等の表示装置およびプリンタ等の印刷装置に、生成した静止画像データを出力可能である。
【0017】
撮影システム1は、被写体OBの像を光電変換して電子的な静止画像データを生成するデジタルカメラ10と、デジタルカメラ10を被写体OBから一定距離だけ上方に離れた位置に支持する支持台20とを備える。デジタルカメラ10は、図5に示すように、支持台20から着脱可能であり、分離された場合は、比較的に遠方に位置する被写体の撮影も可能な通常の携帯型デジタルカメラとして使用可能である。支持台20は、被写体載置場所Pの辺縁に沿って伸びた接地脚を持つ、ダウンフェース撮影用のカメラ支持スタンドである。なお、図1および以後の関係図には、被写体載置面に平行な水平面内の2方向H1,H2と、これらに垂直な方向Vとによって規定される直角座標系が示されている。
【0018】
以下では、撮影システム1を構成するデジタルカメラ10および支持台20の構成をまず別々に説明する。その後に、デジタルカメラ10および支持台20の両方に関係する構成上の特徴を説明する。さらに続けて、撮影システム1の撮影動作を説明する。
【0019】
<デジタルカメラの構成>
図2および図3は、本実施形態に係るデジタルカメラ10の外観構成を示す図である。図2はデジタルカメラ10をその前面側から見た斜視図であり、図3はデジタルカメラ10をその背面側から見た斜視図である。
【0020】
図2に示すように、直方体形状の筐体を有するデジタルカメラ10の前面側には、被写体像を取得するための撮影レンズ101が、光軸が筐体に対して垂直となるように設けられている。
【0021】
さらに、デジタルカメラ10の前面側には、撮影時に被写体に照明光を照射する内蔵フラッシュ109が設けられている。内蔵フラッシュ109は、デジタルカメラ10の筐体内に設けられて、デジタルカメラ10と一体化されている。
【0022】
さらに、デジタルカメラ10は光学ファインダを備えており、デジタルカメラ10の前面には、光学ファインダのファインダ対物窓151が設けられている。
【0023】
また、デジタルカメラ10の上面側には電源スイッチ152とシャッタボタン153とが設けられている。電源スイッチ152は、電源のオン状態とオフ状態とを切り替えるためのスイッチである。この電源スイッチ152を1回押下するたびに、オン状態とオフ状態とが順次に切り替わっていく。シャッタボタン153は、銀塩カメラで広く採用されているように、半押し状態(以後、S1状態と略記する)と全押し状態(以後、S2状態と略記する)とが検出可能な2段階スイッチになっている。このシャッタボタン153の押下によって被写体に関する画像を取得できる。
【0024】
また、デジタルカメラ10の側面には、インターフェース110が設けられている。インターフェース110は、たとえばUSB規格のインターフェースであり、電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器へ画像データを出力したり、制御信号を送受信することが可能である。この端子があるために、デジタルカメラ10は、支持台20と分離して単独で使用した場合でも、外部機器と接続して使用できる。
【0025】
また、図2に図示しないデジタルカメラ10の別の側面には、挿抜自在な記憶媒体であるメモリカード113を装着するカードスロットと、デジタルカメラ10の電源となる電池を内蔵させる電池室が設けられる。カードスロットおよび電池室は、デジタルカメラ10の筐体表面に設けられたクラムシェルタイプの蓋により開閉自在となっている。
【0026】
一方、図3に示すように、デジタルカメラ10の背面側には、撮影画像のモニタ表示や記録画像の再生表示等を行うための液晶モニタ112が設けられる。また、デジタルカメラ10の背面側には、光学ファインダのファインダ接眼窓154が設けられる。操作者は、液晶モニタ112またはファインダ接眼窓154によって被写体を確認しつつ撮影を行う。
【0027】
さらに、デジタルカメラ10の背面側には、メニューボタン155が設けられており、撮影モード時にメニューボタン155が押下されると、撮影条件や、後述するグリッドやスケールの表示方法を設定するためのメニュー画面が液晶モニタ112に表示される。
【0028】
さらに、デジタルカメラ10の背面側には、スケールモード選択ボタン157が設けられている。スケールモード選択ボタン157は、撮影画像の解像度取得要否をオン状態(要)とオフ状態(不要)との間で切り替えるためのスイッチである。このスケールモード選択ボタン157を1回押下するたびに、スケールモードのオン状態とオフ状態とが順次に切り替わっていく。
【0029】
さらに、デジタルカメラ10の背面側には、実行ボタン156と、液晶モニタ112における表示カーソルを4方向に移動させるための十字カーソルボタン158U,158D,158R,158Lで構成されるコントロールボタン158とが設けられる。実行ボタン156およびコントロールボタン158を用いて各種撮影パラメータの設定操作が行われる。また、十字カーソルボタン158U,158Dは、撮影モードにおいては、それぞれ撮影レンズ101のズーム倍率をテレ側、ワイド側に移動させるためにも使用される。
【0030】
さらに、デジタルカメラ10の背面側には、「撮影モード」と「再生モード」との間でデジタルカメラ10の動作モードを切り替えるモード切り替えバー159が設けられる。モード切り替えバー159は、2接点のスライドスイッチであり、図3において右にセットすると、デジタルカメラ10の動作モードは「撮影モード」に設定され、左にセットすると「再生モード」に設定される。動作モードが「撮影モード」に設定されると、CCD103(後述)に結像している被写体像の画像データが比較的高速に更新されながら液晶モニタ112に連続的に表示される(いわゆるライブビュー表示)。また、シャッタボタン153の操作によって撮影を行って被写体に関する画像データを生成することが可能となる。一方、動作モードが「再生モード」に設定されると、メモリカード113に記録された画像データが読み出されて液晶モニタ112に再生表示される。再生表示される画像は、コントロールボタン158Rおよび158Lで選択可能である。
【0031】
また、デジタルカメラ10の底面には、支持台20との機械的な結合に用いられる結合部160と、支持台20とが結合されたことを検知する結合検知部114と、制御信号やデジタルカメラ10が生成した画像データを送受信するデータ送受信部115とが設けられる。
【0032】
結合部160は導電性の金属部材からなる。該金属部材には、底面に垂直な円筒穴が形成されており、円筒穴の内面にねじ溝が切られてめねじとなっている。これは、汎用の三脚にデジタルカメラを固定する際に使用されるねじ穴と兼用されている。支持台20のカメラ結合部250に設けられたおねじ251(後述)が、このめねじと螺合することによって、デジタルカメラ10は支持台20と機械的に結合される。さらに、結合部160は、該金属部材がデジタルカメラ10の内部の電子回路の基準電位点(以後、GNDと略記する)と電気的に接続されており、デジタルカメラ10と支持台20との内部の電子回路のGNDを共通にする役割も兼ねている。
【0033】
結合検知部114およびデータ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが機械的に結合されたときに、支持台20に設けられた信号ピン(後述)との間で電気的な導通が得られるように構成された電気接点を備える。ここで、結合部160によってデジタルカメラ10と支持部20とのGNDが共通化されているので、結合検知部114およびデータ送受信部115の電気接点は、それぞれひとつだけで構成することも可能である。
【0034】
次に、デジタルカメラ10の機能構成を説明する。図4は、デジタルカメラ10の機能構成を示すブロック図である。
【0035】
図4に示すように、デジタルカメラ10は、被写体像を結像させる撮影レンズ101を備える。撮影レンズ101は、ズームレンズであり、合焦状態およびズーム倍率を変化させるためにレンズ群が移動可能となっている。また、撮影レンズ101は、入射光量を変化させるために、絞りの開口径が調整可能となっている。
【0036】
レンズ駆動部102は、後述する全体制御部120から入力される制御信号にしたがって、レンズ群の移動および絞りの開口径の調整を行う。
【0037】
CCD103は、撮影レンズ101の後方適所に、撮影レンズ101の光軸に垂直に設けられる撮像素子である。CCD103は、横方向w画素、縦方向h画素の(w×h)画素を有しており、各画素は縦横とも略等間隔でマトリクス状に配列されており、その縦方向および横方向は、それぞれデジタルカメラ10の筐体の縦方向および横方向と一致している。CCD103は、撮影レンズ101によって結像された被写体像をR(赤),G(緑),B(青)の各色成分の画像信号(各画素から出力された画素信号の信号列)に変換して出力する。
【0038】
信号処理部104は、CDS(相関二重サンプリング)回路およびAGC(オートゲインコントロール)回路を有し、CCD103から出力される画像信号に所定の信号処理を施す。具体的には、CDS回路により画像信号のノイズ低減が行われ、AGC回路により画像信号のレベル調整が行われる。
【0039】
A/D変換部105は、信号処理部104から出力されるアナログの画像信号を10ビットのデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された画像データは、画像処理部106へ出力される。
【0040】
画像処理部106は、A/D変換部105から入力された画像データに、黒レベル補正、ホワイトバランス補正およびγ補正を行う。黒レベル補正は、画像データの黒レベルを所定の基準レベルに補正する。ホワイトバランス補正は、γ補正後の画像データでホワイトバランスがとれるように、画素データのR,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。このレベル変換は、全体制御部120から入力されるレベル変換テーブルを用いて行われる。レベル変換テーブルの変換係数は全体制御部120により撮影ごとに設定される。γ補正は、画素データの階調を補正するものである。なお、黒レベル補正が行われた画像データは、全体制御部120へも出力され、露出制御、オートフォーカス(以後、AFと略記する)制御、フラッシュ制御および上述のレベル変換テーブル設定のための測光演算および測色演算に用いられる。
【0041】
画像メモリ107は、画像処理部106で処理が終了した画像データを一時的に記憶するバッファメモリである。画像メモリ107は、少なくとも1フレーム分の記憶容量を有する。
【0042】
撮影モードにおける撮影待機状態においては、CCD103により所定時間間隔ごとに取得された被写体像の画像データは、信号処理部104、A/D変換部105、画像処理部106で処理され、画像メモリ107に記憶される。画像メモリ107に記憶された画像データは、全体制御部120によって液晶モニタ112に転送されて、視認可能に表示される(ライブビュー表示)。液晶モニタ112に表示される画像は、上述の所定時間間隔で更新されるので、操作者は液晶モニタ112に表示された画像により被写体を視認することができる。ここで、撮影待機状態とは、シャッタボタン153がS1状態となる前の状態をいう。
【0043】
また、再生モードにおいては、全体制御部120に接続された、不揮発性メモリを備えるメモリカード113から読み出された画像データが、全体制御部120で所定の信号処理が施された後に液晶モニタ112に転送されて、視認可能に表示される。
【0044】
続いて、デジタルカメラ10のその他の機能構成を説明する。
【0045】
フラッシュ発光回路108は、全体制御部120の制御信号に基づいて、内蔵フラッシュ109にフラッシュ発光のための電力を供給する。これにより、内蔵フラッシュの発光の有無、発光タイミングおよび発光量が制御可能となる。
【0046】
操作部111は、上述したメニューボタン155、実行ボタン156、スケールモード選択ボタン157、コントロールボタン158、シャッタボタン153および電源スイッチ152を包括する。操作者が操作部111に所定の操作を行うと、その操作内容は全体制御部120に伝達され、デジタルカメラ10の動作状態に反映される。
【0047】
結合検知部114は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に全体制御部120へ結合を示す信号を出力する。たとえば、非結合時には電位がGNDレベルとなっており、結合時には電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。これは、結合検知部114の電気接点をGNDに抵抗でプルダウンしておき、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されると、該電気接点と支持台20の信号ピン(結合時に電源電圧レベルとなるように構成しておく)との間に電気的導通が生じるような構造にしておくことによって実現できる。
【0048】
データ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に、デジタルカメラ10の全体制御部120と支持台20の全体制御部220との間で所定の通信方式で制御信号および画像データを送受信するために設けられる。これによって、デジタルカメラ10で撮影して得られた画像データは、後述する支持台20の全体制御部220およびインターフェース203を介して、パーソナルコンピュータ、プリンタおよびプロジェクタ等の外部機器EXTへ出力可能である。また、デジタルカメラ10は、支持台20に設けられた操作部204によっても操作可能である。また、デジタルカメラ10は、支持台20の状態を変化させるための制御信号を支持台20へ出力可能である。
【0049】
全体制御部120は、RAM130およびROM140を備えたマイクロコンピュータである。該マイクロコンピュータがROM140に格納されたプログラム141を実行することにより、全体制御部120はデジタルカメラ10の各部を統括的に制御する制御手段として機能する。なお、ROM140は電気的にデータの書き換えが不可能な不揮発性メモリである。また、RAM130の記憶領域の一部には、撮影条件記憶部131および解像度記憶部132が設けられる。撮影条件記憶部131には、後述する支柱長さセンサ210の検出結果や撮影レンズ101のズーム倍率等の撮影条件が撮影条件として記憶される。解像度記憶部132には、後述する解像度算出部121が算出した解像度を記憶するために設けられる。
【0050】
図4の全体制御部120のブロック内に図示される解像度算出部121、グリッド・スケール生成部122および印刷サイズ制御部123は、全体制御部120によって実現される機能の一部を機能ブロックとして模式的に示したものである。
【0051】
解像度算出部121は、デジタルカメラ10と被写体OBとの相対位置が異なる2枚の画像から解像度を算出する。ここでいう解像度とは、被写体における一定距離に対応する画像データ上の画素数である。たとえば、実際の長さaの画素方向に水平な直線状の被写体が、画像データ上で長さ方向がn画素間隔にわたる直線として撮影される場合、解像度はn/aとなる。解像度は、CCD103の画素ピッチのほか、デジタルカメラ10と被写体OBとの距離および撮影レンズ101のズーム倍率によっても変化する。
【0052】
グリッド・スケール生成部122は、画像の縦方向、横方向または縦横両方向に一定寸法間隔で並んだ直線群(グリッド)や、一定寸法間隔で目盛りがつけられた定規状の直線(スケール)の画像を、取得した画像データに関する画像に重畳してグリッド・スケール重畳画像を生成する。グリッドやスケールの種類、寸法間隔および表示位置は、上述のメニューにおいて操作者が指示可能である。グリッドやスケールの画像データ上での画素間隔は上述した解像度n/aと、操作者が指示した寸法間隔b(実際の被写体上で距離bに相当する寸法)より、(nb)/aと定められる。一般には、グリッドやスケールに限らず、表示画像上における長さと被写体の実際の長さとの関係を示す種々の幾何学的な距離指標パターンを使用できる。
【0053】
印刷サイズ制御部123は、外部機器EXTにプリンタが接続されている場合に、印刷される被写体の大きさが実物大となるように、画像を拡大または縮小、あるいは、プリンタの解像度を制御する。
【0054】
<支持台の構成>
図5は本実施形態に係る支持台20の外観構成を示す斜視図である。
【0055】
図5に示すように、支持台20は、デジタルカメラ10の結合場所となるカメラ結合部250を備える。カメラ結合部250は、伸縮可能な支柱260と接続され、被写体載置場所Pから一定距離だけ上方に離れた位置に支持されている。また、支柱260は、被写体載置場所Pと同一平面内(以後、被写体載置面と略記する)に載置されているL型の台座270と、接続部280によって接続されている。
【0056】
次に、カメラ結合部250について説明する。カメラ結合部250は、デジタルカメラ10の結合部160のめねじと螺合可能なおねじがきられた結合ねじ251を備える。結合ねじ251は、ハウジング250hに設けられた貫通穴に挿通されており、ハウジング250hに対して回転可能である。このため、結合ねじ251においてデジタルカメラ10との結合端の反対端に設けられた図示しないつまみを回転させることによって、デジタルカメラ10と支持台20とを結合可能である。さらに、結合ねじ251は導電性の金属部材からなり、支持台20の内部の電子回路のGNDと電気的に接続されている。このため、上述したように、デジタルカメラ10および支持台20の内部の電子回路のGNDは、結合時には共通となる。
【0057】
さらにカメラ結合部250は、結合検知部201およびデータ送受信部202を備える。結合検知部201およびデータ送受信部202は、ハウジング250hに設けられた穴から突出した信号ピンを備える。該信号ピンは、圧力を印加することによってハウジング250hに設けられた穴へ所定長さ分だけ圧入可能である。また、該信号ピンは、印加している圧力を取り除けば、圧入した長さ分が再度突出して元の形状が復元するように、バネ等の弾性部材を用いて付勢されている。また、結合検知部201およびデータ送受信部202の信号ピンは、それぞれ、デジタルカメラ10と支持台20とを結合したときに、デジタルカメラ10の結合検知部114およびデータ送受信部115の電気接点と電気的な導通が得られる位置に設けられる。これらの構成によって、デジタルカメラ10の結合部160のめねじとカメラ結合部250の結合ねじ251との螺合が深くなるにつれて、ハウジング250hから突出している信号ピンは、デジタルカメラ10の電気接点と電気的な導通を維持しながら、ハウジング250hに設けられた穴に圧入されてゆくことになる。さらに、結合検知部201は、その信号ピンが所定長さだけ圧入されると、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたことを示す信号を出力する。たとえば、信号ピンが所定長さだけ圧入されると、内部に設けられたスイッチによって、信号ピンの電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。
【0058】
また、カメラ結合部250は、被写体載置面にたいして略平行なH1−H2面内で回転可能となるように支柱260に接続されている。この回転機構について、その内部構造を模式的に示した図6および図7の内部透視図を用いて説明する。図6は、カメラ結合部250を水平方向から見た場合の内部透視図であり、図7はカメラ結合部250を上方から見た場合の内部透視図である。
【0059】
カメラ結合部250は、支柱260の上端部に固定された軸252によって、支柱260に接続されている。軸252は、結合ねじ251の軸方向が被写体載置面に対して水平となるように、被写体載置面に対して鉛直に設けられている。これにより、カメラ結合部250にデジタルカメラ10が結合された場合、デジタルカメラ10の光軸は被写体載置面に垂直となる。
【0060】
軸252は、カメラ結合部250のハウジング250hに設けられた穴およびハウジング250h内に設けられた軸受256に挿通されており、ハウジング250h内で円板形状の平歯車253に接続されている。
【0061】
ハウジング250h内には、カメラ結合部250の駆動力源となるモータMが設けられている。モータMは、ハウジング250hの内面に固定される。また、モータMの駆動軸254には、平歯車255が接続される。平歯車255と平歯車253とはかみ合っているので、駆動軸254が回転すると、カメラ結合部250は軸252を中心に回転することになる。また、モータMは、後述する全体制御部220に接続されており、全体制御部220から出力される制御信号によって駆動される。
【0062】
また、ハウジング250h内には、歯車253の回転角を検出する回転検出器257が固定されている。回転検出器257は、光源と光センサとを備えており、平歯車253の主面に円周に沿って等間隔で設けられた光学格子253aを透過する光量を検出可能である。平歯車253のハウジング250hに対する回転によって生じる周期的な光量変化は回転検出器257によって電気信号に変換されて後述する全体制御部220へ出力される。この電気信号に所定の演算処理を行うことによって、平歯車253のハウジング250hに対する回転角を算出可能となっている。言い換えれば、歯車253と回転検出器257によって、光学式のロータリーエンコーダが形成されている。なお、回転角の検出手段はこれに限られることなく、磁気式のロータリーエンコーダやポテンショメータであってもよい。あるいは、回転検出器257を設けるかわりに、モータMをステッピングモータとして回転角を管理してもよい。
【0063】
続いて、支柱260について説明する。支柱260は、径の異なる管状部材260aおよび260bからなり、カメラ結合部250が取り付けられる管状部材260aは、台座270と接続される管状部材260bに緩挿されている。支柱260は、操作者が管状部材260aおよび260bの緩挿状態を変化させることにより、長さを変更可能に構成される。また、支柱の長さは、支柱260の内部に設けられた支柱長さセンサ210(図5には図示せず)によって検出可能である。
【0064】
また、支柱260は、副照明205を備える。副照明205は、被写体OBの補助的な照明手段または後述する操作部の照明手段として用いられる。
【0065】
続いて、台座270について説明する。台座270には、インターフェース203が設けられる。インターフェース203は、電気的に接続された外部機器EXT、すなわち、プロジェクタやディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置に生成した画像を出力可能である。
【0066】
また、台座270は、操作部204を備える。操作部204は、複数のボタン群を備える。デジタルカメラ10と支持台20の結合時には、これらのボタンはデジタルカメラ10に設けられた操作部111と同等の機能を有する。このため、結合時には、デジタルカメラ10に触れることなく、台座270の操作部204の操作によって、デジタルカメラ10の撮影および設定操作が可能である。
【0067】
次に、支持台20の機能構成を説明する。図8は、支持台20の機能構成を示すブロック図である。図8に示すように、支持台20は、支持台20の各部の動作を統括制御する全体制御部220を備える。全体制御部220は、RAM230およびROM240を備えたマイクロコンピュータである。該マイクロコンピュータがROM240に格納されたプログラム241を実行することにより、全体制御部220は支持台20の各部を統括的に制御する制御手段として機能する。なお、ROM240は電気的にデータの書き換えが不可能な不揮発性メモリである。
【0068】
結合検知部201は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に全体制御部220およびデジタルカメラ10の結合検知部114へ結合を示す信号を出力する。たとえば、非結合時には電位がGNDレベルとなっており、結合時には電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。
【0069】
データ送受信部202は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に、デジタルカメラ10の全体制御部120と支持台20の全体制御部220との間で所定の通信方式で制御信号および画像データを送受信するために設けられる。これによって、デジタルカメラ10で撮影して得られた画像データは、支持台20の全体制御部220およびインターフェース203を介して外部機器EXTへ出力可能である。また、デジタルカメラ10は、支持台20に設けられた操作部204によっても操作可能である。また、デジタルカメラ10は、支持台20の状態を変化させるための制御信号を支持台20へ出力可能である。
【0070】
支持台20には操作部204が設けられており、操作者が操作部204に所定の操作を行うと、その操作内容は全体制御部220へ出力され、支持台20の動作状態に反映される。また、操作部204の操作は、全体制御部220および後述するデータ送受信部202を介してデジタルカメラ10の全体制御部120にも転送可能である。これにより、上述したように、操作部204の操作によって、デジタルカメラ10の撮影および設定操作も可能である。
【0071】
副照明205は、全体制御部220の制御信号に基づいて点灯する。より具体的には、操作者が操作部204に対して所定の操作を行うと、全体制御部220から副照明205を点灯させるための制御信号が出力されて、副照明205が点灯する。
【0072】
モータMは、全体制御部220から出力される制御信号に基づいて駆動される。この制御信号は、デジタルカメラ10から指示が与えられた場合に出力される。なお、全体制御部220がカメラ結合部250の回転角を算出しながら、モータMの制御を行うことにより、カメラ結合部250を所定の角度だけ回転して停止することが可能になる。
【0073】
支柱長さセンサ210の検出結果は、全体制御部220に出力されたのちに、データ送受信部202および115を介して、デジタルカメラ10のRAM130に設けられた撮影条件記憶部131に転送され、保持される。
【0074】
<デジタルカメラおよび支持台の両方に関係する構成上の特徴>
デジタルカメラ10の撮影レンズ101および結合部160を設ける位置、およびカメラ結合部250の形状に関する特徴について、図9の模式図を参照しながら説明する。図9は、撮影システム1のカメラ結合部250とデジタルカメラ10とが結合された状態を上方から見た図である。上述したように、カメラ結合部250に結合されたデジタルカメラ10は、被写体載置面に水平なH1−H2面内(デジタルカメラ10の光軸に垂直な面内)で、デジタルカメラ10の光軸とは異なる軸(カメラ支持部250)のまわりに所定の角度だけ回転可能である。たとえば、撮影位置Aのデジタルカメラ10を上方から見て時計まわりに90°回転して、撮影位置A’へ移動させることが可能である。このとき、撮影位置Aにおける撮影レンズ101の中心C1と撮影位置A’における撮影レンズ101の中心C2とを結ぶ直線が、撮影位置Aのデジタルカメラ10の筐体の縦方向と一致するように、デジタルカメラ10の撮影レンズ101および結合部160を設ける位置、およびカメラ結合部250の形状を決定することが望ましい。これにより、中心C1と中心C2とを結ぶ直線が、CCD103の縦横の画素配列のうちの縦方向、一般には撮像素子の2次元的画素配列を規定する2つの基準方向のうちのひとつと一致する。本実施形態においては、この条件が満たされているものとして、以下の説明を行う。このような特徴により、後述する解像度算出の演算が簡略化できるとともに、駆動機構を簡略化できる。
【0075】
<解像度算出の方法>
デジタルカメラ10と被写体OBとの相対位置が異なる2枚の画像から被写体の寸法を算出する方法を説明する。本実施形態においては、被写体OBが固定されており、デジタルカメラ10が移動して2枚の画像を取得する場合を例として説明する。また、この実施形態での「被写体OBとの相対位置」の変更は、被写体載置面に平行な面内(換言すればデジタルカメラ10の光軸に垂直な方向)における相対位置の変更である。
【0076】
図10は、撮影システム1を上方から見た図である。図10は、2枚の画像を取得したデジタルカメラ10の位置(撮影位置AおよびA’)と撮影範囲(撮影範囲ARおよびAR’)を示す。撮影範囲ARおよびAR’はそれぞれ、撮影位置AおよびA’における撮影範囲である。撮影位置A’は、撮影位置Aを上方から見てカメラ支持部250のまわりに時計まわり方向に90°回転させたものである。撮影範囲ARの中心PCと撮影範囲AR’との中心PC’とを結ぶ直線が、撮影範囲ARの縦方向(CCD103の画素配列の縦方向)と一致する。
【0077】
次に、被写体OBを撮影位置AおよびA’で撮影して得られる撮影画像AIおよびAI’を、それぞれ図11および図12に示す。ここで、図11の撮影画像AIは、デジタルカメラ10が取得した画像を反時計まわりに90°回転して示している。混乱を避けるため、デジタルカメラ10が取得した画像に関して、CCD103の画素配列における水平方向をx方向、垂直方向をy方向として、デジタルカメラ10(CCD103)に固定されたx−yローカル座標系(以下「カメラ座標系」)を定める。既に定義したH1−H2−V座標系は被写体載置面に固定された絶対座標系であり、カメラ座標系のxy方向は絶対座標系におけるH1−H2面内にある。また、このカメラ座標系における座標は、デジタルカメラ10が取得した画像の元々の画像の左下を原点とした画素数とする。
【0078】
図10に示すように、撮影範囲ARの中心PCと撮影範囲AR’の中心PCとは、距離Iだけ離れているので、撮影画像AIにおいて中心に表示される被写体OBの特定の点POBは、撮影画像AI’においては、中心PC’からずれて表示される。このずれに相当する画素数(以下、ずれ画素数と略記する)をnとすると、解像度はn/Iで与えられる。したがって、ずれ画素数nを決定すれば、解像度を算出可能である。以下の説明において、ずれ画素数nの決定方法を説明する。
【0079】
本実施形態に係るずれ画素数nの決定は、撮影画像ARにおける第1基準点P1と第2基準点P2とを結ぶ線分L(図11参照)と、撮影画像AR’においてこれらに対応する第1基準点P1’と第1基準点P2’を結ぶ線分L’(図12参照)のそれぞれの線上の画素の輝度値配列を比較して、輝度値配列が最も類似している位置を探すことにより行う。ただし、線分Lは、撮影画像AIのx軸方向に平行であり、中点が撮影画像AIの中心PCと一致している。一方、線分L’は、撮影画像AI’のy軸方向に平行であり、中点のx座標がjである。基準点P1,P2,P1’,P2’の座標を数1に示す。
【0080】
【数1】
Figure 2004205439
【0081】
以下、解像度算出方法について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。この方法では、図11の線分Lの位置はy方向についてその中心(画角の端部からy方向にh/2の位置)に固定される一方で、図12の線分L’はx方向に順次に移動(走査)させてゆく。そして、それぞれの線分L’の位置において、線分L’上の画素の輝度値と、図11における線分L上の画素の輝度値とを画素ごとに比較し、その差の絶対値を線分全体にわたって積算ないしは累積することによって、固定された線分L上の画素列に輝度値の配列状況が最も近くなっているような、線分L’のx位置を画像AI’上で特定する。そのときの線分L’と線分Lとの位置的なずれが、ずれ画素数nを与えることになる。
【0082】
図示例の場合に、一方の撮影画像AIにおいて線分Lの長さが画角のx方向の長さよりも小さいのは、撮影画像AI,AI’が正方形ではないために、基準線分L,L’が伸びる方向での長さがより短い側の撮影画像(図示例では画像AI’)での長さに合わせて線分L,L’の長さを決めているためである。
【0083】
以下では、撮影画像AIの座標点(x,y)の画素における輝度値をYA[x,y]、撮影画像AI’の座標点(x,y)の画素における輝度値をYA’[x,y]とする。
【0084】
ステップS1〜S4においては、基準画素配列B[i]の取り込みを行う。ここで、基準画素配列とは、撮影画像AIの基準部(線分L)の画素列(基準点P1〜P2)の輝度値配列である。
【0085】
最初のステップS1では、変数iを数2のように初期化してステップS2へ移行する。ステップS1で初期化した変数iは、基準点P1のx座標に相当する。
【0086】
【数2】
Figure 2004205439
【0087】
ステップS2では、変数iの大きさによって分岐処理を行う。すなわち、変数が数3の条件を満たせば(輝度値を取り込む画素が線分Lの範囲外となっていれば)、ステップS5へ移行して、基準画素配列B[i]の取り込みを終了する。そうでなければ、ステップS3へ移行する。
【0088】
【数3】
Figure 2004205439
【0089】
ステップS3では、数4に示すように基準画素配列B[i]を取り込んだ後、ステップS4へ移行する。
【0090】
【数4】
Figure 2004205439
【0091】
ステップS4では、数5に示すように、変数iを1画素相当分インクリメントした後にステップS2へ移行する。そして、ステップS2〜S4のループを繰り返すことによって、基準画素配列B[i]の取り込みが完了する。
【0092】
【数5】
Figure 2004205439
【0093】
ステップS5では、線分L,L’上の輝度値の比較を順次に行ってゆくための変数の初期化を行う。すなわち、線分L’のその時点でのx位置において、
1) 撮影画像AIにおける基準画素配列B[i]と、
2) 撮影画像AI’上の線分L’上の画素列の輝度値配列(以後、「比較画素配列」と略記する)と、
の全体的な不一致の程度を表現するパラメータ変数Dが定義されるが、このステップS5では、
a) 「変数Dの最小値」を記憶する最小ずれ量DMinと、
b) 「上記の最小ずれ量DMinを与えるような比較画素配列のx座標j」を記憶する最小ずれ量ラインDMinLineと、
のそれぞれについて、データ長との関係でそれらがとり得る最大値を初期値として与える(数6)。また。撮影画像AI’の中心PC’のx座標値に相当するw/2の値によってjを初期化する。
【0094】
【数6】
Figure 2004205439
【0095】
本実施形態においては、DMinおよびDMinLineは、16ビット変数である。変数の初期化終了後、ステップS6へ移行する。
【0096】
ステップS6〜S9においては、基準画素配列B[i]と、比較画素配列との全体的な不一致の程度を表現するパラメータ変数Dを算出する。
【0097】
ステップS6では、変数iおよびDを数7のように初期化して、ステップS7へ移行する。ステップS6で初期化したiは、撮影画像AI’の基準点P1’のy座標に対応する。
【0098】
【数7】
Figure 2004205439
【0099】
ステップS7では、変数iの大きさによって分岐処理を行う。すなわち、変数いが数8の条件を満たせば、(輝度値を取り込む画素が線分L’の範囲外となっていれば)、ステップS10へ移行して、変数Dの算出を終了する。そうでなければ、ステップS8へ移行する。
【0100】
【数8】
Figure 2004205439
【0101】
ステップS8では、数9のように、
・撮影画像AI’の線分L’上の座標点(j,i)にある画素Qの輝度値と、
・線分L’の座標点(j,i)に対応する、撮影画像AIの線分L上の座標点(w/2−h/2+i,h/2)にある画素Q’の輝度値と、
の差の絶対値、つまりこれらの2つの対比画素について、輝度値の不一致度を反映する量を変数Dに加算し、ステップS9へ移行する。
【0102】
【数9】
Figure 2004205439
【0103】
ステップS9では、数10に示すように、変数iを1画素相当分インクリメントした後にステップS7へ移行する。
【0104】
【数10】
Figure 2004205439
【0105】
ステップS10〜S11においては、変数Dの最小値と、変数Dが最小値を与えるj(つまり線分L’の位置)とを決定する。ステップS10では、DがDMinより小さいかどうかにより分岐処理を行う。DMin>Dならば(Dがこれまでの最小値ならば)ステップS11へ移行する。そうでなければ、ステップS12へ移行する。ステップS11では、DMin,DMinLineにそれぞれD,jを代入して、次のステップS12へ移行する。
【0106】
ステップS12では、変数jの大きさによって分岐処理を行う。すなわち、変数jが数11の条件を満たせば、(線分L’のx座標が撮影画像AI’の範囲外となっていれば)、ステップS14へ移行する。そうでなければ、ステップS13へ移行する。
【0107】
【数11】
Figure 2004205439
【0108】
ステップS13では、数12のように変数jを1画素相当分デクリメントしたのち、ステップS6へ移行する。これにより、線分L’をx軸の負の方向に1画素分ずらして変数Dの算出をさらに行うことになる。
【0109】
【数12】
Figure 2004205439
【0110】
ステップS14では、ずれ画素数および解像度の算出を行い、処理を完了する。ずれ画素数および解像度は数13で与えられる。
【0111】
【数13】
Figure 2004205439
【0112】
つまり、この実施形態では、2つの撮影画像AI,AI’のうちの一方の画像AIに固定的に設定した基準線分Lと、他方の画像AI’内を移動する基準線分L’とにおいて、どの位置に線分L’があるときに線分L,L’上の輝度値の不一致度が最も小さくなるか(換言すれば、線分L,L’上の輝度値の一致度が最も大きくなるか)を変数DMinによって特定するとともに、そのときの線分L,L’の相互距離を変数DMinLineによって取得して、それを「ずれ画素数n」として得ていることになる。
【0113】
<撮影システムの撮影動作>
撮影システム1の撮影動作を図14および図15のフローチャートを参照しながら説明する。
【0114】
最初のステップS101においては、電源スイッチ152のON操作の有無によって分岐処理が行われる。ON操作がなされない場合、ON操作がなされるまでステップS101を繰り返す。ON操作がなされた場合、ステップS102へ移行する。
【0115】
ステップS102では、支柱長さセンサ210の検出結果が、データ送受信部115および202を介してデジタルカメラ10の全体制御部120によって取得される。このとき、撮影条件記憶部131に記憶されている前回撮影時の支柱長さと取得した支柱長さとの比較が行われる。これらの差が所定範囲内の場合、ステップS104へ移行する。所定範囲外の場合、ステップS103へ移行する。ここで、支柱長さの差が所定範囲内とは、支柱長さの差が解像度に影響を与えない範囲内であることを意味し、それを表現する閾値があらかじめ設定されている。
【0116】
ステップS103では、解像度が算出済であることを示す解像度算出フラグがクリアされたのちに、ステップS104へ移行する。
【0117】
ステップS104では、ズーム倍率の変更操作の有無によって分岐処理が行われる。コントロールボタン158によってテレズーム操作が行われた場合、ステップS105へ移行する。ワイドズーム操作が行われた場合、ステップS106へ移行する。ズーム操作が行われなかった場合、ステップS108へ移行する。
【0118】
ステップS105,S106では、それぞれ、撮影レンズ101のレンズ群をレンズ駆動部102が移動させることにより、テレズーム処理およびワイドズーム処理が行われ、ステップS107へ移行する。
【0119】
ステップS107では、解像度算出フラグがクリアされ、ステップS108へ移行する。
【0120】
ステップS108では、スケールモード選択ボタン157がON状態かOFF状態かによって分岐処理が行われる。ON状態の場合(解像度取得が必要な場合)は、ステップS110へ移行する。OFF状態の場合(解像度取得が不要な場合)、ステップS109へ移行する。
【0121】
ステップS109においては、解像度取得を行わない通常の撮影動作の待機状態となり、操作者の撮影指示によって適宜撮影が行われたのちに、ステップS101へ移行する。
【0122】
ステップS110においては、シャッタボタン153の操作による撮影指示の有無によって分岐処理が行われる。撮影指示がなされない場合、ステップS111へ移行する。撮影指示がなされた場合、ステップS112へ移行する。
【0123】
ステップS111においては、解像度算出フラグがクリアされていない場合のみ、解像度記憶部132に記憶されている解像度が読み出されて、液晶モニタ112のライブビュー表示に寸法情報が重畳されて表示されたのち、ステップS101へ移行する。なお、寸法情報の重畳については後に詳細説明を行う。また、解像度算出フラグがクリアされている場合は、寸法情報を重畳しないでライブビュー表示を行う。
【0124】
ステップS112においては、所定の撮影位置Aで、露光制御、合焦制御およびホワイトバランス調整の後にデジタルカメラ10による撮影が行われ、次のステップS113へ移行する。
【0125】
ステップS113では、解像度算出フラグがクリアされているかどうかによって分岐処理が行われる。クリアされていない場合は、ステップS121へ移行する。クリアされている場合は、ステップS114へ移行する。
【0126】
ステップS114では、液晶モニタ112に撮影条件が変化した旨の警告表示がなされたのち、ステップS115へ移行する。
【0127】
ステップ115では、デジタルカメラ10の全体制御部120が、撮影位置Aにあるデジタルカメラ10を上方から見て時計まわりに撮影位置A’へ90°回転することを指示する制御信号をデータ送受信部115および202を介して支持台20へ送信する。また、90°回転の所定時間経過後に回転検出器257の検出結果を全体制御部120が取得して90°回転が正常になされたかどうかにより分岐処理が行われる。制御が正常になされた場合は、ステップS117へ移行する。正常になされなかった場合はステップS116へ移行する。
【0128】
ステップS116では、液晶モニタ112に90°回転が失敗したことを示す回転失敗警告表示を行って、処理を中止する。
【0129】
ステップS117では、撮影位置A’でデジタルカメラ10による撮影が行われ、ステップS118へ移行する。このとき、露光制御、合焦制御およびホワイトバランス調整は撮影位置Aでの撮影時と同じ条件で撮影を行い、これらの制御のための演算処理や撮影レンズ101の駆動は行わない。
【0130】
ステップS118では、撮影位置A’にあるデジタルカメラ10を上方から見て反時計まわりに撮影位置Aへ90°回転することを指示する制御信号をデータ送受信部115および202を介して支持台20へ送信する。また、90°回転の所定時間経過後に回転検出器257の検出結果を全体制御部120が取得して90°回転が正常になされたかどうかにより分岐処理が行われる。制御が正常になされた場合は、ステップS119へ移行する。正常になされなかった場合はステップS116へ移行する。
【0131】
ステップS119では、撮影位置A,A’で取得された2つの撮影画像AI,AI’から、上述の方法で解像度を算出して、ステップS120へ移行する。
【0132】
ステップS120では、解像度算出フラグをセットして算出した解像度を解像度記憶部132に記憶した後に、ステップS121へ移行する。
【0133】
ステップS121では、撮影画像に解像度情報を関連付けてメモリカード113に記憶してステップS101へ戻る。関連付ける解像度は、今回撮影で新たに解像度が算出された場合はその解像度、算出がなされなかった場合は、解像度記憶部132に記憶されている解像度である。
【0134】
なお、本実施形態においては、撮影画像はJPEG圧縮がなされたexif規格のファイル形式で記憶される。より具体的には、撮影画像に関するファイルのタグ情報部分に解像度情報が記述される。ファイルの構造を図16の模式図に示す。
【0135】
この撮影動作によれば、1回の撮影指示で解像度算出に必要な2回の撮影が自動的に連続して行われるので、支持台20を手動で移動させる必要がなく利便性が高い。また、デジタルカメラ10の制御によって支持台20が動作するので操作性も良好である。さらに、解像度に影響を与える支柱の長さやズーム倍率に変化がない場合、前回撮影時の解像度を利用して新たに解像度算出を行わないので、デジタルカメラ10の撮影回数や演算処理量を減らすことが可能となり、撮影時間間隔の短縮や消費電力の削減が可能である。また、2回目の撮影の露光制御、合焦制御およびホワイトバランス調整を1回目撮影と同じ条件で行うことにより、撮影時間間隔を短縮可能である。また、上述のような支持台にデジタルカメラ10を結合しているので、正確な距離Iを取得することができ、解像度を正確に算出可能である。
【0136】
<撮影画像の出力>
次に、取得した撮影画像を外部機器へ出力する方法について検討する。
【0137】
図17は、デジタルカメラ10のインターフェース110に外部機器EXTとして、プリンタ301を接続した状態を示す。プリンタ301は、接続ケーブル302を介してインターフェース110に接続される。また、デジタルカメラ10は、メモリカード113に解像度情報と関連付けて記憶された画像を読み出して、プリンタ301に出力可能である。ここで、画像の解像度がX[pixels/inch]、プリンタ301の解像度がY[dpi]とする。この場合、デジタルカメラ10の全体制御部120が、画像のX画素がプリンタ301のYドットに対応するように画像処理を行ったのちにプリンタ301に画像を出力することによって、プリンタ301から実物大の印刷物303が得られる。あるいは、全体制御部120がプリンタ301を制御してプリンタ301の解像度をX[dpi]へ変更することによっても実物大の印刷物が得られる。この場合、画像の1画素がプリンタ301の1ドットに1:1に対応している。このように実物大の印刷を行うことによって、印刷物の閲覧者は被写体の寸法Δ[inch]を把握することが可能になる。
【0138】
また、デジタルカメラ10のインターフェース110に、外部機器EXTとしてプロジェクタやディスプレイなどの表示装置も、互いに信号の送受信が可能に接続可能である。この場合、表示画像は必ずしも実物大ではないが、被写体の寸法情報を画像に重畳して表示することにより、閲覧者は被写体の寸法を知ることが可能になる。ここでは、被写体の寸法情報として、グリッドまたはスケールを表示する例を説明する。なお、グリッドおよびスケールの表示は、デジタルカメラ10のメニューにおいて操作者が任意に選択可能であり、全体制御部120のグリッド・スケール生成部122は指定された寸法情報を画像に重畳して外部機器EXTに出力する。また、寸法情報を非表示にすることも可能である。
【0139】
図18は、取得した画像データに関する画像IMGにグリッドGLを重畳表示した様子を示す。図18には、グリッドGLの間隔がグリッド間隔GLSとして表示されている。グリッド間隔GLSは、グリッド間隔の被写体載置面における相当距離である。グリッド間隔GLSやグリッドGLの位置は、デジタルカメラ10のメニューにおいて操作者が変更可能である。
【0140】
また、図19は、取得した画像データに関する画像IMGにスケールSCを重畳表示した様子を示す。図19には、スケールSCの間隔が、スケール間隔SCSとして表示されている。スケール間隔SCSやスケールSCの位置は、デジタルカメラ10のメニューにおいて操作者が変更可能である。
【0141】
次に、グリッドやスケールの表示方法の変更について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
【0142】
最初のステップS201では、操作者がメニューで指定した寸法情報重畳の要否と表示する寸法情報の種類の読み取りが全体制御部120によって行われる。寸法情報の非表示が指定されている場合、ステップS202へ移行する。グリッド表示が指定されている場合、ステップS203へ移行する。スケール表示が指定されている場合、ステップS207へ移行する。
【0143】
ステップS202では、画像に寸法情報を重畳せずに外部機器EXTへ出力して、ステップS201へ戻る。
【0144】
ステップS203では、操作者がメニューで指定したグリッド間隔GLS、表示方向(縦方向、横方向または縦横両方向)を読み出して、ステップS204へ移行する。
【0145】
ステップS204では、表示対象の画像データに関連付けられてメモリカード113に記憶されている解像度X[pixels/cm]が読み出される。読み出された解像度Xからグリッドを表示する画素間隔がX×GLSで算出されて、この画素間隔でグリッドGLが画像IMGに重畳されて外部機器EXTに出力される。これらの処理が終了後、ステップS205へ移行する。
【0146】
ステップS205では、操作者によるグリッド表示位置の変更指示の有無によって分岐処理が行われる。変更指示がない場合、ステップS201へ戻る。変更指示がある場合、ステップS206へ移行する。なお、変更指示は、位置変更のためのメニュー画面において、移動方向に対応するコントロールボタン158を押下することによって行う。
【0147】
ステップS206では、ステップS205で指示された方向に所定画素分だけグリッドの表示位置をずらしたグリッド重畳画像を再生成し外部機器EXTに出力して、ステップS201へ戻る。
【0148】
ステップS207では、操作者がメニューで指定したスケール間隔SCS、表示方向(縦方向または横方向)を読み出して、ステップS208へ移行する。
【0149】
ステップS208では、表示対象の画像データに関連付けられてメモリカード113に記憶されている解像度X[pixels/cm]が読み出される。読み出された解像度Xからスケールを表示する画素間隔がx×SCSで算出されて、この画素間隔のスケールSCの画像が画像IMGに重畳されて外部機器に出力される。これらの処理が終了後、ステップS209へ移行する。なお、図19のスケールにおいては、スケールの中点に目盛りスケールがある、3つの目盛りを有するスケールが例示されているが、表示されるスケールはこれに限定されず、さらに目盛り数を増やしてもよい。
【0150】
ステップS209では、操作者によるスケール表示位置の変更指示の有無によって分岐処理が行われる。変更指示がない場合、ステップS201へ戻る。変更指示がある場合、ステップS210へ移行する。なお、変更指示は、位置変更のためのメニュー画面において、移動方向に対応するコントロールボタン158を押下することによって行う。
【0151】
ステップS210では、ステップS208で指示された方向に所定画素分だけスケールの表示位置をずらしたスケール重畳画像を再生成して外部機器EXTに出力し、ステップS201へ戻る。
【0152】
このようなグリッドやスケール、一般には幾何学的な距離指標パターンの表示を行うことによって、画像の閲覧者は外部機器で表示されている画像の大きさが実物大でない場合でも被写体の実際の大きさを把握することが可能になる。また、図21に示すように、表示装置上に同じ大きさで表示されている被写体でも、グリッドによって実際の大きさが違うことを閲覧者は把握することが可能である。さらに、グリッドやスケールの間隔を操作者が変更可能であるために、閲覧者は被写体の寸法をより正確に把握可能である。
【0153】
<変形例>
本実施形態においては、被写体OBとデジタルカメラ10の相対位置の変更をデジタルカメラ10を回転させることにより行ったが、平行移動を行ってもよい。また、被写体載置面に可動テーブルを設けて被写体載置面を移動させてもよい。
【0154】
被写体の実寸法を算出するための複数回の撮影に際してのデジタルカメラと被写体載置面との相対的移動としては、被写体載置面に平行な面内での回転または平行移動が演算の高速化のために好ましいが、デジタルカメラの光軸方向についての被写体載置面とデジタルカメラとの距離を変化させるような移動成分を含むことを禁ずるものではない。
【0155】
いずれの態様の移動の場合も、被写体が書画のような平面物であるか、あるいは比較的高さが低いものであることが多いため、デジタルカメラの光軸の方向を維持(上記の実施形態では(−V)方向に維持)したままでそのような移動を行うことが好ましく、上記実施形態もそのように構成されている。光軸の方向がずれるとデジタルカメラから被写体表面までの距離が変化してしまうため、その補正処理が必要になるためである。
【0156】
なお、本実施形態においては、寸法情報として、解像度すなわち被写体における一定距離に対応する画像データ上の画素数を用いたが、使用できる寸法情報はこれに限られない。たとえば、画角の各辺の長さや画素配列の間隔等の情報であってもよい。すなわち、被写体の実際の大きさと画像上での大きさを関連付けることができる情報であれば特にその内容は制限されない。
【0157】
◎上述した実施形態には以下の構成を備える発明(1)〜(7)が含まれている。
【0158】
(1) 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
前記撮像装置が、
前記画像データを記憶する画像メモリをさらに備え、
前記画像データを前記解像度と関連付けて前記画像メモリに記憶させることを特徴とする撮影システム。
【0159】
(1)の発明によれば、解像度情報と画像との関連が明確になる。
【0160】
(2) 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
前記撮像装置が、被写体の寸法に関する被写体寸法情報を前記画像データに関する画像に重畳した寸法情報重畳画像を生成することを特徴とする撮影システム。
【0161】
(2)の発明によれば、実物大でない画像でも閲覧者が被写体の大きさを容易に把握可能である。
【0162】
(3) (2)に記載の撮影システムにおいて、
前記被写体寸法情報が、幾何学的な距離指標パターンであることを特徴とする撮影システム。
【0163】
(4) (2)または(3)に記載の撮影システムにおいて、
画像を表示する表示装置との間で信号の送受信が可能な表示装置インターフェースをさらに備え、
前記寸法情報重畳画像を前記表示装置インターフェースを介して出力可能であることを特徴とする撮影システム。
【0164】
(4)の発明によれば、表示画像から被写体の寸法を把握可能である。
【0165】
(5) 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
画像を印刷するプリンタとの間で信号の送受信が可能なプリンタインターフェースをさらに備え、
前記画像データに関する画像が前記プリンタで実物大で印刷可能であることを特徴とする撮影システム。
【0166】
(5)の発明によれば、印刷物から被写体の寸法を把握可能である。
【0167】
(6) 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
前記解像度に影響を与える撮影条件を記憶する撮影条件記憶手段をさらに備え、
前記第1画像データおよび前記第2画像データから前記解像度を算出した第1撮影の後に行われる第2撮影において、
前記撮影条件の変化が、前記第1撮影および前記第2撮影の間で所定範囲内である場合には、前記第1撮影時に算出された前記解像度を、前記第2撮影に関する画像データの解像度とすることを特徴とする撮影システム。
【0168】
(6)の発明によれば、実寸法情報算出に必要な撮影回数を減少させることができる。
【0169】
(7)被写体載置面に載置された被写体を撮影して画像データを生成する撮影システムに内蔵されたマイクロコンピュータにインストールされたプログラムであって、
支柱によって前記被写体載置面の上方に支持され、撮影レンズを通して得られる被写体像を光電変換して画像データを生成する撮像装置の、前記被写体載置面に対する相対位置を、撮影開始指示に応じて第1位置と第2位置との間で変化させ連続して撮影を行う手順と、
前記撮像装置が前記第1位置で生成した第1画像データと、前記撮像装置が前記第2位置で生成した第2画像データとから、前記被写体の実寸法に関する寸法情報を算出する手順と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0170】
【発明の効果】
請求項1ないし5の発明によれば、撮像装置が撮影した被写体の実寸法に関する情報を支持台を移動させる作業なしに算出できるので、利便性が高い。
【0171】
また、請求項2または3の発明によれば、実寸法情報の演算処理が簡略化できるので、撮影時間間隔を短縮可能である。
【0172】
また、請求項3の発明によれば、機構を簡略化可能である。
【0173】
また、請求項4の発明によれば、撮像装置を支持台から取り外して使用することも可能となり利便性が高い。
【0174】
また、請求項5の発明によれば、操作を撮像装置から行うことができるので、操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影システム1の全体構成を示す図である。
【図2】デジタルカメラ10をその前面側から見た斜視図である。
【図3】デジタルカメラ10をその背面側から見た斜視図である。
【図4】デジタルカメラ10の機能構成を示すブロック図である。
【図5】支持台20の外観構成を示す斜視図である。
【図6】カメラ結合部250の詳細を示す内部透視図である。
【図7】カメラ結合部250の詳細を示す内部透視図である。
【図8】支持台20の機能構成を示すブロック図である。
【図9】デジタルカメラ10の撮影位置の移動を示す図である。
【図10】デジタルカメラ10の撮影範囲の移動を示す図である。
【図11】撮影範囲ARにおける撮影画像AIを示す図である。
【図12】撮影範囲AR’における撮影画像AI’を示す図である。
【図13】解像度の算出方法を説明するフローチャートである。
【図14】撮影システム1の撮影動作を示すフローチャートである。
【図15】撮影システム1の撮影動作を示すフローチャートである。
【図16】出力画像のフォーマットを模式的に示す図である。
【図17】撮影システム1とプリンタ301が接続された状態を示す図である。
【図18】グリッド表示の状態を例示する図である。
【図19】スケール表示の状態を例示する図である。
【図20】寸法情報の表示状態を変更する方法を説明するフローチャートである。
【図21】グリッド表示の状態を例示する図である。
【符号の説明】
1 撮影システム
10 デジタルカメラ
20 支持台
110 インターフェース
155 メニューボタン
156 スケールモード選択ボタン
157 実行ボタン
158 コントロールボタン
160 結合部
250 カメラ結合部
251 結合ねじ
252 軸
253,255 平歯車
253a 光学格子
254 駆動軸
257 回転検出器
260 支柱
IMG 画像
GL グリッド
GLS グリッド間隔
SC スケール
SCS スケール間隔
L 基準画素配列
L’ 比較画素配列
C,PC’ 撮影範囲の中心
EXT 外部機器
M モータ
P 被写体載置場所
OB 被写体

Claims (5)

  1. 被写体載置面に載置された被写体を撮影して画像データを生成する撮影システムであって、
    撮影レンズを通して得られる被写体像を光電変換して画像データを生成する撮像装置と、
    前記撮像装置を前記被写体載置面の上方に支持する支柱と、
    前記被写体載置面に対する前記撮像装置の相対位置を、第1位置と第2位置との間で変化させる駆動機構と、
    撮影開始指示に応じて、前記撮像装置は前記駆動機構により変化させられる前記第1位置と前記第2位置とにおいて連続して撮影を行い、前記撮像装置が前記第1位置で生成した第1画像データと、前記撮像装置が前記第2位置で生成した第2画像データとから、前記被写体の実寸法に関する寸法情報を算出する寸法情報算出手段と、
    を有することを特徴とする撮影システム。
  2. 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
    前記駆動機構は、前記被写体載置面に対する前記撮像装置の相対位置を、前記被写体載置面に平行な面内で変化させることを特徴とする撮影システム。
  3. 請求項2に記載の撮影システムにおいて、
    前記撮像装置の光軸は前記被写体載置面に垂直であり、
    前記駆動機構は、前記撮像装置を前記光軸に垂直な面内で、前記光軸とは異なる軸のまわりに回転させることを特徴とする撮影システム。
  4. 請求項1に記載の撮影システムにおいて、
    前記支柱が、前記撮像装置を着脱可能に結合する結合手段をさらに備え、
    前記撮像装置が、前記結合手段と着脱可能な結合部と、前記結合手段と前記結合部とが結合されたことを検知する検知手段とをさらに備えるとともに、
    前記検知手段が結合を検知している場合に、前記撮像装置の撮影モードが比較的に近傍の被写体載置面に載置された被写体の撮影に適した書画撮影モードとなり、
    前記検知手段が結合を検知していない場合に、前記撮像装置の撮影モードが比較的に遠方に位置する被写体の撮影に適した通常撮影モードとなることを特徴とする撮影システム。
  5. 請求項4に記載の撮影システムにおいて、
    前記結合手段が、前記撮像装置との間で制御信号を送受信可能な第1インターフェースをさらに備え、
    前記結合部が、前記第1インターフェースに接続される第2インターフェースをさらに備えるとともに、
    前記駆動機構が、前記第1および第2インターフェースを介して前記撮像装置で制御されることを特徴とする撮影システム。
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