JP2004205369A - 超音波式渦流量計 - Google Patents

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Koichi Tashiro
耕一 田代
Hiroshi Yoshikura
博史 吉倉
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Abstract

【課題】本発明は、流量計本体及び渦発生体を伝搬した漏洩超音波が受信されることを課題とする。
【解決手段】超音波式渦流量計10の駆動回路44は、一定周期の駆動信号を出力する発振回路45と、発振回路45から出力された駆動信号を反転させて逆位相の駆動信号を出力するインバータ46とを有する。一対の送信側超音波センサ30,32には、夫々逆位相の駆動信号が駆動回路44から入力されており、発振回路46からの駆動信号により振動して通路18,20内の流体中に逆位相の超音波を送信する。渦発生体16の内部を貫通する通路18,20内を伝搬した超音波は、受信側超音波センサ34,36に受信される。一対の送信側超音波センサ30,32から逆位相の超音波が送信されるため、流量計本体14及び渦発生体16を伝搬した漏洩超音波をキャンセルすることが可能になり、しかもインバータ46を設けるだけなので、構成が複雑化するおそれもない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波式渦流量計に係り、特に被測流体中に超音波を送信して渦発生体の下流に発生するカルマン渦を検出して被測流体の流量を測定する超音波式渦流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、従来の超音波式渦流量計では、被測流体が流れる流路内に流れ方向と直交する方向に延在形成された渦発生体を設け、渦発生体の下流には1組または2組の超音波センサを設けて渦発生体の下流に発生するカルマン渦を検出するように構成されている。1組の超音波センサは、互いに対向するように流路内に設けられており、一方が超音波を送信する送信側であり、他方が被測流体中を伝搬した超音波を受信する受信側となる。
【0003】
この種の超音波式渦流量計では、流路中に流速に比例して交番的に発生するカルマン渦の中を伝搬して受信された超音波の受信信号と、送信側に供給される超音波の送信信号とを位相比較することで超音波がカルマン渦から受けるドップラー効果を正弦波的な位相変調量として検出している。
【0004】
また、2組の超音波センサを用いた超音波式渦流量計では、カルマン渦の流れに対して相対的な相反する方向から流体を伝搬した2つの超音波信号同士を位相比較することにより、被測流体の音速変化の影響をキャンセルしてカルマン渦から受ける位相変化のみを抽出するように構成されている。
【0005】
上記のように構成された従来の超音波式渦流量計では、理論的には超音波がカルマン渦から受けるドップラー効果を位相変化として抽出する構成であるため、被測流体の種類によらずカルマン渦を検出することができる。
【0006】
ところが、上記のように被測流体が流れる管路に超音波センサを設ける超音波式渦流量計においては、送信側超音波センサから送信された超音波が流量計本体(管路)や渦発生体にも漏洩超音波として伝達されてしまい、受信側超音波センサには被測流体を伝搬した超音波と、管路を伝搬した信号とが合成された合成信号を受信することになる。
【0007】
そのため、上記合成信号を受信して流量パルスを生成する過程で管路を伝搬した漏洩超音波がノイズとなって検出されることになり、計測精度の低下を引き起こしたり,低流量検出感度が悪化したりする。
【0008】
このような問題を解消する手段としては、例えば、以下に挙げる特許文献1〜3に開示されたものがある。
▲1▼ 管路の流体中の超音波伝搬経路から外れた部分に、管路を介して超音波送信器から伝搬される超音波を受信する超音波センサを設け、超音波受信器と復調器との間に超音波センサの出力信号を超音波受信器で受信された合成信号から減算する減算器を設けたものである。
【0009】
この減算器が出力信号を合成信号から減算して流体中の超音波伝搬経路を通過した超音波に対応する信号を復調器に出力するので、管路を伝搬して超音波受信器に受信される超音波の影響を受けることがなくなって計測精度を向上できる(例えば、特許文献1参照)。
▲2▼ 流量計本体に、内部を貫通する通路を有する一対の柱状部材からなる渦発生体を流路に形成する。一対の柱状部材を軸方向に延在するように形成し、柱状部材間には僅かな隙間を設ける。そして、一対の柱状部材の外周側端部には、超音波発信器および超音波受信器が設けられている。
【0010】
超音波発信器から柱状部材に伝搬した漏洩超音波(ノイズ)は、隙間により遮断され柱状部材に伝わらないので、超音波受信器の受信信号のS/N比が向上する(例えば、特許文献2参照)。
尚、超音波センサのS/N比が悪化するとは、受信される超音波のうち流体中を伝搬してカルマン渦から位相変調を受けた超音波に対し、変調を受けずに本体中を伝搬した漏洩超音波の比率が高くなることをいう。
【0011】
また、超音波センサのS/N比の悪化により引き起こされる現象としては、以下の(a)(b)がある。
(a)カルマン渦により変調を受けた流量信号の振幅値が小さくなり回路上の検出限界値を下回るおそれがある。特に低流量時は、カルマン渦による変調が小さいのでパルスの欠落等が発生し、低流量検出感度の悪化を引き起こすおそれがある。
(b)S/N比の状態によっては、流量信号が不安定になり精度低下や計測不能状態となる。
▲3▼ 流量計本体の流路を横切るように設けた渦発生体内に計測通路を形成して孔によって流路に連通させる。渦発生体の両端部には、計測通路をはさんで互いに対向する一対の超音波送受信器が設けられている。
【0012】
超音波送受信器のセンサホルダの円筒部を結合部によって溶接した分割構造とする。そして、センサホルダの円筒部を伝搬する超音波は、結合部の境界面によって反射、減衰されるので、渦発生体および流量計本体を伝搬する漏洩超音波(ノイズ)が低減されて、S/N比が向上する(例えば、特許文献3参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−190816号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平7−243882号公報
【0015】
【特許文献3】
特開2000−180227号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼では、超音波振動センサの出力信号を超音波受信器で受信された合成信号から減算する減算器を設ける構成であるので、演算処理が複雑化するという問題がある。
【0017】
また、上記▲2▼では、渦発生体が微小な隙間を介して突き合わされた一対の柱状部材からなるため、超音波発信器からの振動が渦発生体を伝搬することを防止できるものの管路を伝搬して超音波受信器に受信されることを防止できない。
【0018】
また、上記▲3▼では、超音波送受信器を保持するセンサホルダの円筒部を結合部によって溶接したため、センサホルダの円筒部を伝搬する超音波が、結合部の境界面によって反射、減衰される構成であるが、管路への伝搬を無くすことができず、しかも構成が複雑化している。
そこで、本発明は、上記課題を解決した超音波式渦流量計を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1記載の発明は、送信駆動部が、一対の超音波送信器の一方に第1の送信信号を供給すると共に、一対の超音波送信器の他方に第1の送信信号とほぼ逆位相となる第2の送信信号を供給するものであり、管路を伝搬する漏洩超音波をキャンセルすることができるので、計測精度を高められる。
【0020】
上記請求項2記載の発明によれば、送信駆動部が、所定周期の第1の送信信号を生成する第1の駆動部と、第1の送信信号を反転させてほぼ逆位相となる第2の送信信号を生成する第2の駆動部と、を有するものであり、比較的簡単な回路構成により請求項1の作用効果を実現しうる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の回路構成を示すブロック図である。また、図2は超音波式渦流量計の横断面図である。
【0023】
図1及び図2に示されるように、超音波式渦流量計10は、被測流体としての気体(ガス)が流れる流路12を有し管路を形成する流量計本体14と、流量計本体14の流路12内で被測流体の流れ方向(図2中矢印で示す)と直交する垂直方向に延在する渦発生体16とを有する。この渦発生体16は、上方からみると水平方向の断面が概略五角形になっている。
【0024】
そして、上流側に対向する渦発生体16の正面16aに被測流体が衝突しながら下流側へ流れる過程において、カルマン渦が渦発生体16の下流側左右で交互に発生する。このカルマン渦が発生する周波数が被測流体の流速に比例しているため、被測流体中に発生するカルマン渦の数を検出することにより被測流体の流速を求めることができ、あらかじめ入力された口径から流量を算出する。
【0025】
渦発生体16は、長手方向に延在する一対の通路18,20が超音波伝搬経路として貫通している。この通路18,20は、夫々渦発生体16の下流側に形成された斜辺16b,16cに開口する第1乃至第4の圧力導入路22,24,26,28と連通されている。尚、各圧力導入路22,24,26,28は、夫々渦発生体16の長手方向(高さ方向)にずらしてあり、夫々が互いに交差しないように設けられている。
【0026】
第1の圧力導入路22は、一端が斜辺16bに開口し、他端が通路18に連通されている。また、第2の圧力導入路24は、一端が斜辺16cに開口し、他端が通路20に連通されている。また、第3の圧力導入路26は、一端が斜辺16bに開口し、他端が通路20に連通されている。また、第4の圧力導入路28は、一端が斜辺16cに開口し、他端が通路18に連通されている。
【0027】
従って、渦発生体16の下流を流れる被測流体中にカルマン渦が発生したとき、カルマン渦の発生に伴う圧力変化により渦発生体16の左右両側で圧力差が生じ、この圧力差によって通路18,20内に被測流体の流れが生じる。すなわち、通路18,20内においては、カルマン渦の発生と同じ周期で交互に逆向きの流れが生じる。
【0028】
渦発生体16の上端には、一対の送信側超音波センサ(超音波送信器)30,32を保持する保持部材38が設けられている。また、渦発生体16の下端には、一対の受信側超音波センサ(超音波受信器)34,36を保持する保持部材40が設けられている。各超音波センサ30,32,34,36は、保持部材38,40に設けられた取付孔38a,38b,40a,40bに挿入される。
【0029】
尚、超音波センサ30,32,34,36は、図1において、左右対称となる位置に設けられている。すなわち、左側に配置された送信側超音波センサ30と受信側超音波センサ34との離間距離と、右側に配置された送信側超音波センサ32と受信側超音波センサ36との離間距離とが同一になるように配置されている。
【0030】
各超音波センサ30,32,34,36が挿入される取付孔38a,38b,40a,40bは、通路18,20の上端開口及び下端開口に連通している。送信側超音波センサ30,32から送信された超音波は、通路18,20内の流体中を伝搬して受信側超音波センサ34,36で受信される。その際、通路18,20内を伝搬する超音波は、カルマン渦の発生に伴う渦発生体16の左右両側の圧力差によって通路18,20内を流れる被測流体の流速により変調される。そのため、受信側超音波センサ34,36から出力された検出信号を復調してカルマン渦の発生周波数を検出し、この周波数に基づいて流路12内を流れる被測流体の流量を計測することができる。
【0031】
図1に示されるように、一対の送信側超音波センサ30,32は、駆動回路44から出力された駆動信号により一定周期の超音波を送信する。駆動回路44は、一定周期の駆動信号(第1の送信信号)を出力する発振回路(第1の駆動部)45と、発振回路45から出力された駆動信号を反転させて逆位相(位相差180度)の駆動信号(第2の送信信号)を出力するインバータ(第2の駆動部)46とを有する。
【0032】
一方の送信側超音波センサ30には、インバータ46から出力された駆動信号が供給され、同時に他方の送信側超音波センサ32には、発振回路45から出力された駆動信号が供給される。
【0033】
このように、一対の送信側超音波センサ30,32には、夫々逆位相の駆動信号が駆動回路44から入力されており、発振回路46からの駆動信号により振動して通路18,20内の流体中に逆位相の超音波を送信する。
【0034】
そして、渦発生体16の内部を貫通する通路18,20内を伝搬した超音波は、受信側超音波センサ34,36に受信される。
【0035】
このように、一対の送信側超音波センサ30,32から逆位相の超音波が送信されるため、後述するように流量計本体14を伝搬した漏洩超音波をキャンセルすることが可能になり、しかもインバータ46を設けるだけなので、構成が複雑化するおそれもない。
【0036】
そのため、受信側超音波センサ34,36で受信される超音波信号は、送信側超音波センサ30,32から受信側超音波センサ34,36に通路18,20内を伝搬してきた超音波のみが受信されるようになっている。また、受信側超音波センサ34,36は、流量を演算する演算部47に接続されている。
【0037】
演算部47は、受信増幅回路48,50、波形整形回路52,54、位相比較回路56、流量演算部60を有する。そして、流量演算部60では、受信側超音波センサ34,36から出力された受信信号の位相差から得られたカルマン渦の周波数に基づいて流路12を流れる被測流体の流量を演算する。
【0038】
ここで、送信側超音波センサ30,32から送信された超音波の伝搬経路について説明する。
【0039】
図3は送信側超音波センサ30,32の取付構造を拡大して示す縦断面図である。
【0040】
図3に示されるように、送信側超音波センサ30,32は、圧電素子61と、圧電素子61を保持するセンサホルダ62とからなる。圧電素子61は、センサホルダ62の円筒部62aの内部62bに収納されている。
【0041】
センサホルダ62は、円筒部62aの底面が振動板62cになっており、振動板62cが通路18,20に対向するように取り付けられる。従って、送信側超音波センサ30,32の圧電素子61に一定周期の駆動信号が供給されると、振動板62cを加振して通路18,20に向けて超音波を送信する。
【0042】
また、センサホルダ62は、保持部材38,40の取付孔38a,38b,40a,40bに挿入されるため、円筒部62aの外周に取付孔38a,38b,40a,40bとの間をシールするシール部材(Oリング)64が装着されている。また、円筒部62aの上端から半径方向に突出する鍔部62dには、保持部材38,40の端面との間をシールするシール部材(Oリング)66が装着されている。
【0043】
従って、センサホルダ62は、シール部材64,66を介してフローティングされており、保持部材38,40と直接的に接触しないように取り付けられている。しかしながら、シール部材64,66が低温により硬化すると、圧電素子61の加振力がセンサホルダ62及びシール部材64,66を介して保持部材38,40に伝搬し、音波漏洩が生じる。
【0044】
このような音波漏洩が生じた場合、送信側超音波センサ30,32から送信された超音波は、3方向に分散して伝搬する。すなわち、超音波の第1の伝搬経路30a,32aは、振動板62cを介して通路18,20に向けて超音波を伝搬させ、カルマン渦により位相変調を受けた超音波の伝搬経路である。超音波の第2の伝搬経路30b,32bは、保持部材38を介して流量計本体14に沿って反時計回りを伝搬する漏洩超音波伝搬経路である。そして、超音波の第3の伝搬経路30c,32cは、保持部材38を介して流量計本体14に沿って時計回りを伝搬する漏洩超音波伝搬経路である。
【0045】
図4は送信側超音波センサ30,32から送信された超音波の伝搬経路を説明するための縦断面図である。
【0046】
図4に示されるように、第1の伝搬経路30a,32aの超音波は、圧電素子61が駆動されて振動板62cが振動することにより、通路18,20内の流体中を伝搬して受信側超音波センサ34,36で受信される。
【0047】
一方、保持部材38を介して流量計本体14に沿って反時計回りを伝搬する第2の伝搬経路30b,32b、及び保持部材38を介して流量計本体14に沿って時計回りを伝搬する第3の伝搬経路30c,32cの超音波のうち保持部材38を介して渦発生体16に伝搬する超音波の第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとが互いに逆位相の信号であるので、第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとの距離が同一となる保持部材38の中間位置でキャンセルされる。
【0048】
また、保持部材38を介して流量計本体(管路)14の周方向に伝搬する超音波の第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとは、略同一距離となるように設けられている。そのため、保持部材38を介して流量計本体(管路)14の周方向に伝搬する超音波の第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとが受信側の保持部材40において、180度の位相差で伝搬されるため、第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとを伝搬した漏洩超音波がキャンセルされる。
【0049】
ここで、漏洩超音波の伝搬強度を比較すると、流量計本体(管路)14の周方向に伝搬する漏洩超音波よりも渦発生体16に伝搬する漏洩超音波の方が強い。すなわち、流量計本体(管路)14の周方向に伝搬する漏洩超音波は、伝搬経路が複雑、且つ広大であるので、伝搬途中の接合部などで拡散が起こりやすく、減衰する割合が高い。
【0050】
これに対し、保持部材38を介して渦発生体16に伝搬する漏洩超音波は、伝搬距離が短く、渦発生体16内部で反射しながら伝搬するので、減衰する割合が低く、受信信号のS/N比に与える影響が大きい。尚、S/N比の影響としては、低流量時、カルマン渦による変調が小さいのでパルスの欠落等が発生し、低流量検出感度の悪化を引き起こしたり、あるいは、流量信号が不安定になり精度低下や計測不能となる。
【0051】
そのため、保持部材38を介して渦発生体16に伝搬する漏洩超音波の第2の伝搬経路32bと第3の伝搬経路30cとをキャンセルすることが重要である。
【0052】
図5は保持部材38及び流量計本体14に伝搬する第2の伝搬経路と第3の伝搬経路の両信号がキャンセルされることを示す波形図である。
【0053】
図5に示されるように、送信側超音波センサ32に発振回路45からの送信信号が供給されると共に、送信側超音波センサ30に発振回路45からの送信信号をインバータ46で反転させた逆位相の送信信号が供給されるため、第2の伝搬経路30b,32bの超音波Iと第3の伝搬経路30c,32cの超音波IIとは、逆位相の波形となり、逆位相の両信号を合成した合成信号IIIの最大振幅が殆どゼロに近い数値になることが分かる。
【0054】
従って、第1の伝搬経路30a,32aの超音波を除く第2の伝搬経路30b,32bの超音波Iと第3の伝搬経路30c,32cの超音波IIとがキャンセルされることにより、受信側超音波センサ34,36では、通路18,20内の流体中を伝搬する第1の伝搬経路30a,32aの超音波のみが受信される。
【0055】
このように、保持部材38及び流量計本体14に伝搬する2方向の漏洩超音波がキャンセルされることにより、受信信号に重畳されるノイズを減少させて流量計測精度が向上する。
【0056】
また、本実施例の超音波式渦流量計10では、低温によりセンサホルダ62のシール部材64,66が硬化して漏洩超音波が大きくなったとしても、前述の通り当該漏洩超音波はキャンセルされる。このため、低温領域での流量計測精度を確保することができるので、比較的気温の低い寒冷地、あるいは冷蔵施設などの低温環境下でも被測流体の流量を正確に計測することができる。
【0057】
なお、上記実施例では、一対の送信側超音波センサ30,32それぞれより出力されるそれぞれの超音波を逆位相(位相差180度)とすることにより漏洩超音波をキャンセルするようにしているが、本発明は完全に逆位相にする場合に限るものではなく、例えば一対の送信側超音波センサ30,32のうち一の送信側超音波センサより発信される超音波に対して他の送信側超音波センサより発信される超音波の位相を180度から所定の範囲でずらすようにしても漏洩超音波をキャンセルできるのであれば、そのようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、送信駆動部が、一対の超音波送信器の一方に第1の送信信号を供給すると共に、一対の超音波送信器の他方に第1の送信信号とほぼ逆位相となる第2の送信信号を供給するため、管路及び渦発生体を伝搬する漏洩超音波をキャンセルすることができ、計測精度を高められる。
【0059】
上記請求項2記載の発明によれば、送信駆動部が、所定周期の第1の送信信号を生成する第1の駆動部と、第1の送信信号を反転させてほぼ逆位相となる第2の送信信号を生成する第2の駆動部と、を有するため、比較的簡単な回路構成により請求項1の作用効果を実現しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の横断面図である。
【図3】送信側超音波センサ30,32の取付構造を拡大して示す縦断面図である。
【図4】送信側超音波センサ30,32から送信された超音波の伝搬経路を説明するための縦断面図である。
【図5】保持部材38及び流量計本体14に伝搬する第2の伝搬経路と第3の伝搬経路の両信号がキャンセルされることを示す波形図である。
【符号の説明】
10 超音波式渦流量計
12 流路
14 流量計本体
16 渦発生体
18,20 通路
22,24,26,28 圧力導入路
30,32 送信側超音波センサ
34,36 受信側超音波センサ
38,40 保持部材
44 駆動回路
45 発振回路
46 インバータ
47 演算部
48,50 受信増幅回路
52,54 波形整形回路
56 位相比較回路
60 流量演算部
61 圧電素子
62 センサホルダ
64,66 シール部材

Claims (2)

  1. 被測流体としてのガスが流れるガス流路が形成された流量計本体と、
    前記ガス流路内に流れ方向と直交するように設けられた渦発生体と、
    所定周期の送信信号を生成する送信駆動部と、
    該送信駆動部からの送信信号により超音波を送信する一対の超音波送信器と、
    該一対の超音波送信器から送信された超音波を受信する一対の超音波受信器と、
    該一対の超音波受信器で受信された受信信号と前記一対の超音波送信器に供給された送信信号との位相差から前記渦発生体の下流に発生するカルマン渦の周期を検出し流量信号を出力する演算部と、
    を備えてなる超音波式渦流量計において、
    前記送信駆動部は、前記一対の超音波送信器の一方に第1の送信信号を供給すると共に、前記一対の超音波送信器の他方に前記第1の送信信号とほぼ逆位相となる第2の送信信号を供給することを特徴とする超音波式渦流量計。
  2. 前記送信駆動部は、所定周期の第1の送信信号を生成する第1の駆動部と、前記第1の送信信号を反転させてほぼ逆位相となる第2の送信信号を生成する第2の駆動部と、を有することを特徴とする請求項1記載の超音波式渦流量計。
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