JP2001215139A - 超音波式渦流量計 - Google Patents

超音波式渦流量計

Info

Publication number
JP2001215139A
JP2001215139A JP2000023042A JP2000023042A JP2001215139A JP 2001215139 A JP2001215139 A JP 2001215139A JP 2000023042 A JP2000023042 A JP 2000023042A JP 2000023042 A JP2000023042 A JP 2000023042A JP 2001215139 A JP2001215139 A JP 2001215139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
holder
vortex
ultrasonic sensor
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000023042A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniyoshi Okamoto
邦良 岡本
Yoji Ohashi
洋史 大橋
Hiroshi Yoshikura
博史 吉倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd, Tokico Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2000023042A priority Critical patent/JP2001215139A/ja
Publication of JP2001215139A publication Critical patent/JP2001215139A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、超音波センサのシール性を確保す
ると共に、振動特性の変動を防止することを課題とす
る。 【解決手段】 超音波式渦流量計10は、被測流体が流
れる流路12を有する流量計本体14と、流量計本体1
4の流路12内に設けられた渦発生体16とを有する。
渦発生体16の上端及び下端には、送信用超音波センサ
30,32及び受信用超音波センサ34,36を保持す
る保持部材38,40が設けられている。各超音波セン
サ30,32,34,36は、保持部材38,40に設
けられた取付孔38a,38b,40a,40bに挿入
され、さらに環状に形成されたゴムパッキン42と、ゴ
ムパッキン42を押圧する押圧部材44とにより保持さ
れる。そのため、ゴムパッキン42によりシールされる
と共に、保持部材38及び渦発生体16に振動が伝搬す
ることがなく、受信用超音波センサ34,36で受信信
号のS/N比を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波式渦流量計に
係り、特に超音波センサを用いて被測流体としてのガス
の流量を測定する超音波式渦流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の超音波式渦流量計では、
被測流体が流れる流路内に流れ方向と直交する方向に延
在形成された渦発生体を設け、渦発生体の下流には1組
または2組の超音波センサを設けて渦発生体の下流に発
生するカルマン渦を検出するように構成されている。1
組の超音波センサは、互いに対向するように流路内に設
けられており、一方が超音波を送信する送信側であり、
他方が被測流体中を伝播した超音波を受信する受信側と
なる。
【0003】この種の超音波式渦流量計では、被測流体
の温度変化による音速変化の影響を回路的に補正した
り、2組の超音波センサを用いて夫々の音波を比較する
ことにより音速変化をキャンセルしていた。
【0004】しかし、実際には、液体など超音波の伝播
特性が良い被測流体を計測するときには、超音波センサ
の受信信号のS/N比(被測流体中を伝播した信号と流
量計本体中を伝播した音)が良いため、2組の超音波セ
ンサの受信信号同士を比較する上で上述したような回路
構成の工夫によって十分に被測流体の温度や圧力の変化
による影響度をキャンセルすることができた。
【0005】そのため、超音波センサを流量計本体に固
定する方法としては、シール性の高いOリングを用いて
気密性を確保していた。
【0006】図8は従来の超音波式渦流量計に適用され
た超音波センサの取り付け構造を示す縦断面図である。
【0007】図8に示されるように、従来の超音波式渦
流量計に用いられる超音波センサは、圧電素子1をホル
ダ2内に収容してなり、ホルダ2の底部に形成された振
動板8を振動させることにより被測流体中に超音波を伝
搬させるように構成されている。また、従来の超音波式
渦流量計においては、超音波センサのホルダ2を流量計
本体(図示せず)に固定される保持部材3の取付孔4内
に挿入しており、ホルダ2の外周2aに形成された溝2
bには取付孔4内との間をシールするOリング5が装着
され、ホルダ2の鍔部2cが当接する保持部材3の外壁
3aの溝3bには鍔部2cとの間をシールするOリング
6が装着されている。
【0008】そして、ホルダ2の鍔部2cは、ボルト7
の締め付けにより保持部材3の外壁3aに固定される。
その際、外壁3aの溝3bに装着されたOリング6は、
鍔部2cに押圧されて圧縮されることにより鍔部2cと
外壁3aとの間をシールする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来の超音波センサの取り付け構造で
は、ホルダ2と保持部材3との間をOリング5,6でシ
ールする構成であるので、Oリング5,6による気密性
を確保するために、溝2b,3bの寸法を精密に管理す
る必要があり、且つホルダ2と保持部材3との間の隙間
が小さ<、ホルダ2の外周2a及び鍔部2cが保持部材
3に金属同士で直接的に接触することになる。
【0010】そのため、超音波は金属に伝搬しやすいこ
とから、上記のような従来の超音波式渦流量計では、圧
電素子1がホルダ2の底部に形成された振動板8を振動
させて超音波を発する際、振動板8の振動が被測流体だ
けでなくホルダ2の外周2a及び鍔部2cから保持部材
3にも伝搬してしまうといった問題が生じる。
【0011】特に被測流体が気体の場合には、被測流体
中の超音波の伝搬特性が保持部材3を構成する金属に比
べて非常に悪いために、ホルダ2と保持部材3が金属同
士で接触している部分が多い場合、被測流体中を伝搬し
た超音波を受信する受信側の超音波センサ(送信側と同
じ構成)では、保持部材3を介して流量計本体に伝搬し
た振動による信号をも検出してしまい、受信される超音
波信号のS/N比(信号対雑音比)が悪化して、流量計
測に必要な流体の情報を十分に得ることができなくなる
おそれがある。
【0012】また、2組の超音波センサを用いてそれぞ
れの受信信号を比較することで被測流体中の音速変化の
影響をキャンセルする構成とされた超音波式渦流量計に
おいては、2組の超音波センサ組のS/N比が著しく違
う場合には、当然音速変化から受ける影響度合いがそれ
ぞれ違うために受信信号同士を比較しても音速変化の影
響はキャンセルする事ができないおそれがあった。
【0013】さらに、ホルダ2と保持部材3との間をO
リング5,6でシールする場合には、Oリング固定用の
溝2b,3bを形成するために超音波センサの特性(共
振周波数)を決めるホルダ2の構造が複雑になり特性が
安定しないなどの問題も発生するおそれがあった。
【0014】そこで、本発明は、上記課題を解決した超
音波式渦流量計を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。
【0016】上記請求項1記載の発明は、被測流体とし
てのガスが流れるガス流路が形成された流量計本体と、
該ガス流路内に流れ方向と直交するように設けられた渦
発生体と、前記渦発生体の下流に発生するカルマン渦を
検出する超音波センサと、前記流量計本体または前記渦
発生体に固定され前記超音波センサが挿入保持される取
付孔を有する保持部材と、を備えてなる超音波式渦流量
計において、前記取付孔へ気密に挿入される環状の弾性
部材と、前記弾性部材の内周が前記超音波センサの外周
に密着すると共に、前記弾性部材を介在させて前記超音
波センサの外周を保持するように前記弾性部材を挿入方
向に圧縮する押圧部材と、を備えてなることを特徴とす
るものである。
【0017】従って、請求項1記載の発明によれば、押
圧部材により弾性部材を挿入方向に圧縮して弾性部材の
内周を超音波センサの外周に密着させて超音波センサと
流量計本体とのシールを確保すると共に、弾性部材を介
在させて超音波センサの外周を保持するため、超音波セ
ンサの振動が流量計本体や渦発生体に直接伝搬すること
を防止でき、受信側の超音波センサで受信される信号の
S/N比(信号対雑音比)を向上させることが、音速変
化の影響を十分キャンセルさせることができる。 ま
た、超音波センサのホルダにOリングを装着するための
溝を設けるための加工が不要になる。
【0018】また、請求項2記載の発明は、前記複数の
弾性部材間に環状の剛性部材を挿入し、前記剛性部材を
介して前記複数の弾性部材を圧縮することを特徴とする
ものである。
【0019】従って、請求項2記載の発明によれば、複
数の弾性部材間に環状の剛性部材を挿入し、剛性部材を
介して複数の弾性部材を圧縮するため、弾性部材を全周
に亘り均一に圧縮することが可能になり、弾性部材の内
周が全周で超音波センサの外周に密着して超音波センサ
の外周を保持することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】図1は本発明になる超音波式渦流量計の一
実施例の横断面図である。また、図2は本発明になる超
音波式渦流量計の一実施例の縦断面図である。
【0022】図1及び図2に示されるように、超音波式
渦流量計10は、被測流体としての都市ガスが流れる流
路12を有する流量計本体14と、流量計本体14の流
路12内で被測流体の流れ方向(図1中矢印で示す)と
直交する垂直方向に延在する渦発生体16とを有する。
この渦発生体16は、上方からみると水平方向の断面が
概略三角形になっている。
【0023】そして、上流側に対向する渦発生体16の
正面16aに被測流体が衝突しながら下流側へ流れる過
程において、カルマン渦が渦発生体16の下流側左右で
交互に発生する。このカルマン渦が発生する周期が被測
流体の流速に比例しているため、被測流体中に発生する
カルマン渦を検出することにより被測流体の流量を求め
ることができる。
【0024】渦発生体16は、長手方向に延在する一対
の通路18,20が貫通している。この通路18,20
は、夫々渦発生体16の下流側に形成された斜辺16
b,16cに開口する第1乃至第4の圧力導入路22,
24,26,28と連通されている。尚、各圧力導入路
22,24,26,28は、夫々渦発生体16の長手方
向(高さ方向)にずらしてあり、夫々が互いに交差しな
いように設けられている。第1の圧力導入路22は、一
端が斜辺16bに開口し、他端が通路18に連通されて
いる。また、第2の圧力導入路24は、一端が斜辺16
cに開口し、他端が通路20に連通されている。また、
第3の圧力導入路26は、一端が斜辺16bに開口し、
他端が通路20に連通されている。また、第4の圧力導
入路28は、一端が斜辺16cに開口し、他端が通路1
8に連通されている。
【0025】従って、渦発生体16の下流を流れる被測
流体中にカルマン渦が発生したとき、カルマン渦の発生
に伴う圧力変化により渦発生体16の左右両側で圧力差
が生じ、この圧力差によって通路18,20内に被測流
体の流れが生じる。すなわち、通路18,20内におい
ては、カルマン渦の発生と同じ周期で交互に逆向きの流
れが生じる。
【0026】そして、渦発生体16の上端及び下端に
は、送信用超音波センサ30,32及び受信用超音波セ
ンサ34,36を保持する保持部材38,40が設けら
れている。各超音波センサ30,32,34,36は、
保持部材38,40に設けられた取付孔38a,38
b,40a,40bに挿入され、さらに後述するように
環状に形成されたゴムパッキン(弾性部材)42と、ゴ
ムパッキン42を押圧する押圧部材44とにより保持さ
れる。
【0027】尚、ゴムパッキン42は、スポンジ状また
はゴム等の弾性材からなり、押圧部材44により押圧さ
れて圧縮されると、各超音波センサ30,32,34,
36の外周に密着して被測流体の漏れを防止するように
シールすると共に、各超音波センサ30,32,34,
36を取付孔38a,38b,40a,40b内に保持
する。また、ゴムパッキン42の材質としての弾性材に
は、テフロン系のゴムバッキンや、石綿にテフロンを含
有させた樹脂製リングも含まれる。
【0028】また、本実施例では、送信用超音波センサ
30,32及び受信用超音波センサ34,36を保持部
材38,40に取り付ける構成としたが、保持部材3
8,40が流量計本体14及び渦発生体16と一体的に
固定されるため、保持部材38,40に振動が伝搬され
ると、流量計本体14及び渦発生体16にも振動が伝搬
されてしまう。
【0029】各超音波センサ30,32,34,36が
挿入される取付孔38a,38b,40a,40bは、
通路18,20の上端開口及び下端開口に連通してい
る。送信用超音波センサ30,32から送信された超音
波は、通路18,20内の流体中を伝搬して受信用超音
波センサ34,36で受信される。その際、通路18,
20内を伝搬する超音波は、カルマン渦の発生に伴う渦
発生体16の左右両側の圧力差によって通路18,20
内を流れる被測流体の流速により変調される。そのた
め、受信用超音波センサ34,36から出力された検出
信号を復調してカルマン渦の発生周波数を検出し、この
周波数に基づいて流路12内を流れる被測流体の流量を
計測することができる。
【0030】図3は各超音波センサ30,32,34,
36に接続された回路構成を示すブロック図である。
【0031】図3に示されるように、送信用超音波セン
サ30,32は、発振回路46に接続されており、発振
回路46からの信号により振動して通路18,20内の
流体中に超音波を送信する。そして、通路18,20内
を伝搬した超音波は、受信用超音波センサ34,36に
受信される。また、受信用超音波センサ34,36は、
流量を演算する演算部47に接続されている。
【0032】演算部47は、アンプ回路48,50、波
形整形回路52,54、位相比較回路56、アンプ回路
58、フィルタ回路60、流量演算回路62、表示回路
64、出力回路66を有する。そして、流量演算回路6
2では、後述するように受信用超音波センサ34,36
から出力された検出信号の位相差から得られたカルマン
渦の周波数に基づいて流路12を流れる被測流体の流量
を演算する。
【0033】ここで、本発明の要部を構成する超音波セ
ンサの取付構造について説明する。尚、上記超音波セン
サ30,32,34,36は、夫々同一構造であり、取
付構造も同一であるので、以下超音波センサ30の取付
構造について説明する。
【0034】図4は超音波センサの取付構造の第1実施
例を示す縦断面図である。
【0035】図4に示されるように、円筒状に形成され
たホルダ66は、内部空間66aに圧電素子68が挿入
されており、内部空間66aの底面が振動板66bにな
っている。また、ホルダ66は、底部外周より半径方向
に突出する鍔部66cが設けられている。この鍔部66
cは、ゴムパッキン42の内径よりも大径であるので、
被測流体の圧力によって抜け出ることを防止する。
【0036】圧電素子68は、振動板66bに固着され
た状態で上記発振回路46から供給される信号により励
振されて振動板66bを振動させる。振動板66bは、
通路18内に充填された被測流体に接しており、超音波
を被測流体中に伝搬させる。
【0037】ホルダ66が挿入される取付孔38aに
は、ゴムパッキン42が当接するシール用段差部70
と、ホルダ66の鍔部66cより小径なストッパ用段差
部72とが形成されている。シール用段差部70には、
環状に形成された複数のゴムパッキン42(図4では4
枚)が積重されており、ゴムパッキン42間には、金属
製の剛体リング(剛性部材)74が介在されている。
【0038】シール用段差部70に載置された複数のゴ
ムパッキン42は、押圧部材44により押圧される。こ
の押圧部材44は、取付孔38aに挿入される筒状部4
4aと、筒状部44aの上部外周より半径方向に突出す
る鍔部44bとを有する。尚、筒状部44aの内周に
は、ホルダ66を挿入するための中空部44cが形成さ
れており、鍔部44bには、保持部材38の壁面38c
に固定するためのボルト76が挿通される挿通孔44d
が設けられている。
【0039】押圧部材44は、ボルト76の締め付けに
より鍔部44bが保持部材38の壁面38cに対して固
定されると共に、筒状部44aがシール用段差部70に
載置された複数のゴムパッキン42を押圧する。その
際、押圧部材44の鍔部44bは、望ましくは保持部材
38の壁面38cに対し微小なクリアランスで離間して
おり、メンテナンス時にボルト76を増し締めできるよ
う取り付けられている。
【0040】複数のゴムパッキン42は、押圧部材44
の筒状部44aにより軸方向に押圧されると、シール用
段差部70との間で圧縮されるため、外周側が取付孔3
8aの内壁に密着すると共に、内周側がホルダ66の外
周66dに密着する。また、複数のゴムパッキン42間
に剛体リング74が介在しているため、複数のゴムパッ
キン42を全周に亘り均一に圧縮することができ、ホル
ダ66と取付孔38aとの間のシール性を向上させるこ
とができる。
【0041】上記のように、ホルダ66は、押圧部材4
4が環状に形成された複数のゴムパッキン42を圧縮す
ることにより、外周66dが気密にシールされると共
に、保持されるため、保持部材38と非接触状態に固定
される。そのため、圧電素子68が振動しても従来のよ
うに保持部材38及び流量計本体14及び渦発生体16
に振動が伝搬することがなく、受信用超音波センサ3
4,36で受信される信号のS/N比(信号対雑音比)
を向上させることができ、音速変化の影響を十分キャン
セルさせることができる。また、従来(図8参照)のよ
うに、ホルダ66にOリングを装着するための溝を設け
るための加工が不要になり、溝加工に要するコストを削
減することができる。
【0042】さらに、ストッパ用段差部72には、ホル
ダ66の鍔部66cが当接した場合の衝撃を緩和するた
めのゴムリング78が固着されている。尚、ホルダ66
の鍔部66cは、通常、通路18内の圧力によりゴムリ
ング78から離間しており、振動板66bの振動が流量
計本体14に伝搬しないようになっている。また、ホル
ダ66を保持部材38,40に組み付ける際、ホルダ6
6の位置調整を行なっているときに鍔部66cがゴムリ
ング78に当接した場合でも、ゴムリング78が緩衝材
になって振動板66bの振動が流量計本体14に伝搬し
ないようになっている。
【0043】次に、上記のように構成された超音波式渦
流量計10の計測動作を説明する。流量計本体14の流
路12内に被測流体が流れると、渦発生体16の下流に
は被測流体の流速に比例した規則的に交番的なカルマン
渦が発生する。
【0044】このように被測流体中にカルマン渦が発生
すると、渦発生体16の下流側の斜辺16b,16cに
は、カルマン渦に同期した圧力変化が発生する。そし
て、渦発生体16の左右流側の圧力差に応じて通路1
8,20には、渦発生体16の長手方向にカルマン渦に
同期した交番的な流れが発生する。
【0045】ここで、発振回路46で生成された超音波
信号は、送信側超音波センサ30,32に伝達され、圧
電素子68を励振させる。その振動は、ホルダ66の振
動板66cを介して通路18内の被測流体中に超音波と
して伝搬される。被測流体中を伝搬した超音波は、カル
マン渦に同期した通路18内の流れの情報(伝搬速度が
加速または減速)を持って受信側超音波センサ34,3
6で受信され超音波信号としてアンプ回路48,50で
増幅された後に波形整形回路52,54で矩形波に変換
された後、位相比較回路56でそれぞれを位相比較す
る。位相比較回路56に入力されるそれぞれの信号は、
互いに反対方向の位相変調を受けた信号同士であり、カ
ルマン渦により発生した空間内の流れに同期して位相差
が発生する。位相差信号は、アンプ回路58で増幅さ
れ、フィルタ回路60でノイズを除去した後に流量演算
回路62に入力される。
【0046】この位相差信号は、カルマン渦に同期して
いるので、流量演算回路62ではカルマン渦の周波数か
ら流速を演算し、体積流量を算出して表示回路64で表
示したり、流量信号を出力回路66に出力する。
【0047】ここで、被測流体の温度変化や圧力変化に
より流体の音速が変化したとすると、通路18,20を
伝搬した超音波は、同じ環境を伝搬することから位相差
としては検出されない。そのため、被測流体の温度や圧
力の変化による影響を受けずにカルマン渦により発生し
た通路18,20内の流れの変化のみを安定して検出で
きる構造になっている。
【0048】しかし、従来の構造(図8参照)のよう
に、Oリング5,6のみで気密を確保する構造では、ホ
ルダ2と保持部材3とが金属同士で接触しやすく、ホル
ダ2の振動板8から被測流体中に放出される超音波以外
にホルダ2から保持部材3を介して流量計本体または渦
発生体(共に図示せず)に直接超音波が伝搬し、受信側
超音波センサでは、被測流体中を伝搬して流れの情報を
含んだ超音波と流量計本体2中を伝搬してきた超音波が
合成して検出される。その場合、音速変化が発生すると
受信される2つの超音波信号が受ける音速変化の影響が
違うために、それぞれを位相比較しても被測流体の温度
や圧力の変化による音速変化の影響を完全にキャンセル
することができない。
【0049】本発明においては、超音波を発生する超音
波センサ30,32,34,36のホルダ66は、ゴム
パッキン42およびゴムリング78にのみ接触してお
り、流量計本体14及び渦発生体16と非接触である。
そのため、ホルダ66から振動が伝搬されるゴムパッキ
ン42およびゴムリング78は、音波減衰が大きいため
にホルダ66から渦発生体16や流量計本体14に伝達
される超音波を非常に小さくすることが出来る。
【0050】そのため、受信側超音波センサ34,36
で受信される超音波は、通路18,20内の被測流体中
を伝搬した超音波がほとんどである。従って、通路1
8,20内を伝搬する2つの信号は、同じ音速変化の影
響を受けた信号であることから、お互いを位相比較すれ
ば被測流体中の音速変化の影響をキャンセルすることが
出来る。
【0051】また、従来のように、Oリング装着用の溝
加工をホルダ66に施す必要がなくなり、ホルダ66の
加工が容易となり、加工コストを安価に抑えることがで
きる。また、ホルダ66の形状が簡単化されることによ
り、共振付近のスプリアスを減らすことが出来るために
超音波センサ30,32,34,36の送受信特性を安
定させることができる。
【0052】尚、上記実施例では、超音波センサ30,
32,34,36を渦発生体16の端面に設置した構成
を一例として挙げたが、これに限らず、例えば、渦発生
体16の内部に形成された通路18,20に流れを引き
込まずに、超音波センサ30,32,34,36を渦発
生体16の下流で流量計本体14の円周上に送信された
超音波がカルマン渦を横切るように設置し、渦発生体1
6の下流にできるカルマン渦を直接検出するように構成
された超音波式渦流量計にも適用できるのは勿論であ
る。
【0053】図5は本発明の第2実施例を示す縦断面図
である。尚、図5において、上記実施例と同一部分に
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0054】図5に示されるように、超音波センサ3
0,32,34,36のホルダ66は、外周66dがテ
ーパ状に形成されている。すなわち、ホルダ66の外周
66dは、上端外径Daが下端外径Dbよりも小径(D
a<Db)となるように形成されている。また、外周6
6dの上端外径Daは、上記ゴムパッキン42の内径と
ほぼ同一寸法である。そのため、複数のゴムパッキン4
2は、押圧部材44により押圧されて圧縮されると、内
径が縮小されてホルダ66の外周66dに密着する。
【0055】これにより、複数のゴムパッキン42の内
径がホルダ66の下端外径Dbよりも小径になるため、
通路18,20内の圧力が増大してもホルダ66が上方
に移動せず、抜け防止される。また、通路18,20内
の圧力が増大するのに伴ってホルダ66の外周66dが
ゴムパッキン42の内周に食い込んで気密性が向上す
る。よって、第2実施例のものは、高圧流体を計測する
のに好適である。
【0056】図6はホルダ66の変形例1を示す縦断面
図である。
【0057】図6に示されるように、ホルダ66は、外
周66dの上端に外周66dの外側を覆うように延在形
成された筒状カバー80が一体的に設けられている。こ
の筒状カバー80は、筒状の溝82を介して外周66d
に対向する延在形成された円筒部80aと、円筒部80
aの下端外周より半径方向に突出する鍔部80bを有す
る。筒状カバー80は、振動板66bから離間した位置
にあるので、圧電素子68の励振動作を妨げないように
形成されている。
【0058】筒状カバー80の円筒部80aの外周は、
押圧部材44の押圧により複数のゴムパッキン42の内
周が密着しており、気密にシールされている。すなわ
ち、複数のゴムパッキン42は、振動板66bから離間
した筒状カバー80の外周に密着して気密を保持するた
め、振動板66bの振動特性を変化させないようにシー
ル性を確保している。
【0059】また、筒状カバー80は、ゴムパッキン4
2に対向する鍔部80bが下端外周に設けられているの
で、通路18,20の圧力が増大しても鍔部80bがゴ
ムパッキン42に当接して抜け防止される。
【0060】図7はホルダ66の変形例2を示す縦断面
図である。
【0061】図7に示されるように、ホルダ66は、外
周66dの上端におねじ66eが設けられている。そし
て、筒状カバー84は、ホルダ66と別体に形成されて
おり、下端外周には抜け防止用の鍔部84bが設けら
れ、円筒部84aの上端内周には、めねじ84cが設け
られている。
【0062】そして、筒状カバー84は、めねじ84c
をホルダ66のおねじ66eに螺合させて結合させた
後、めねじ84cとおねじ66eとの間を溶接86で固
着する。これで、筒状カバー84は、ホルダ66と一体
化される。
【0063】この変形例2の場合も上記変形例1の場合
と同様に、筒状カバー84は、筒状の溝82を介して外
周66dに対向するように設けられており、振動板66
bから離間した位置にあるので、圧電素子68の励振動
作を妨げないように設けられている。
【0064】また、筒状カバー84の外周には、押圧部
材44の押圧により複数のゴムパッキン42の内周が密
着しており、気密にシールされている。すなわち、複数
のゴムパッキン42は、振動板66bから離間した筒状
カバー84の外周に密着して気密を保持するため、振動
板66bの振動特性を変化させないようにシール性を確
保している。
【0065】上記実施例並びに変形例においては、ホル
ダ66の鍔部66c若しくは筒状カバー84の鍔部84
bと剛性リング74とを設けたことにより、流路12内
の圧力上昇によってホルダ66若しくは筒状カバー84
が保持部材38の外側に移動して鍔部66c若しくは鍔
部84bが最内部に設けられたゴムパッキン42に当接
した場合でも、剛性リング74がゴムパッキン42の過
大な変形を防ぎ、ホルダ66若しくは筒状カバー84の
さらなる移動を阻止することが可能になっている。
【0066】上記実施例では、超音波センサ30,3
2,34,36を保持部材38,40に取り付ける構成
を一例として挙げたが、超音波センサ30,32,3
4,36を流量計本体14あるいは渦発生体16に取り
付ける構成のものにも適用できるのは勿論である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、押圧部材により弾性部材を挿入方向に圧縮
して弾性部材の内周を超音波センサの外周に密着させて
超音波センサと流量計本体とのシールを確保すると共
に、弾性部材を介在させて超音波センサの外周を保持す
るため、超音波センサの振動が流量計本体や渦発生体に
直接伝搬することを防止でき、受信側の超音波センサで
受信される信号のS/N比(信号対雑音比)を向上させ
ることが、音速変化の影響を十分キャンセルさせること
ができる。また、超音波センサのホルダにOリングを装
着するための溝を設けるための加工を不要にできるの
で、加工コストを安価に抑えることができる。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、複数
の弾性部材間に環状の剛性部材を挿入し、剛性部材を介
して複数の弾性部材を圧縮するため、弾性部材を全周に
亘り均一に圧縮することが可能になり、弾性部材の内周
が全周で超音波センサの外周に密着して超音波センサの
外周を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の横
断面図である。
【図2】本発明になる超音波式渦流量計の一実施例の縦
断面図である。
【図3】各超音波センサ30,32,34,36に接続
された回路構成を示すブロック図である。
【図4】超音波センサの取付構造の第1実施例を示す縦
断面図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図6】ホルダ66の変形例1を示す縦断面図である。
【図7】ホルダ66の変形例2を示す縦断面図である。
【図8】従来の超音波式渦流量計に適用された超音波セ
ンサの取り付け構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 超音波式渦流量計 12 流路 14 流量計本体 16 渦発生体 18,20 通路 22,24,26,28 圧力導入路 30,32 送信用超音波センサ 34,36 受信用超音波センサ 38,40 保持部材 38a,38b,40a,40b 取付孔 42 ゴムパッキン 44 押圧部材 46 発振回路 47 演算部 48,50 アンプ回路 52,54 波形整形回路 56 位相比較回路 62 流量演算回路 66 ホルダ 68 圧電素子 70 シール用段差部 72 ストッパ用段差部 74 剛体リング 78 ゴムリング 80,84 筒状カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 洋史 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 吉倉 博史 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測流体としてのガスが流れるガス流路
    が形成された流量計本体と、該ガス流路内に流れ方向と
    直交するように設けられた渦発生体と、前記渦発生体の
    下流に発生するカルマン渦を検出する超音波センサと、
    前記流量計本体または前記渦発生体に固定され前記超音
    波センサが挿入保持される取付孔を有する保持部材と、
    を備えてなる超音波式渦流量計において、 前記取付孔へ気密に挿入される環状の弾性部材と、 前記弾性部材の内周が前記超音波センサの外周に密着す
    ると共に、前記弾性部材を介在させて前記超音波センサ
    の外周を保持するように前記弾性部材を挿入方向に圧縮
    する押圧部材と、を備えてなることを特徴とする超音波
    式渦流量計。
  2. 【請求項2】 前記複数の弾性部材間に環状の剛性部材
    を挿入し、前記剛性部材を介して前記複数の弾性部材を
    圧縮することを特徴とする請求項1記載の超音波式渦流
    量計。
JP2000023042A 2000-01-31 2000-01-31 超音波式渦流量計 Pending JP2001215139A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023042A JP2001215139A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 超音波式渦流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023042A JP2001215139A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 超音波式渦流量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001215139A true JP2001215139A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18549261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000023042A Pending JP2001215139A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 超音波式渦流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001215139A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002365104A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Osaka Gas Co Ltd 超音波式渦流量計
JP2005031084A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 General Electric Co <Ge> ガス用超音波変換器の短絡ノイズ軽減装置及び方法
US7387040B2 (en) * 2005-08-19 2008-06-17 Honeywell International Inc. Methods and systems for mounting sensors for use in a harsh vibration environment
KR101135213B1 (ko) * 2011-10-24 2012-04-16 온라인인스트루먼트 주식회사 초음파 유량계용 초음파 검출기
KR101600843B1 (ko) * 2014-10-25 2016-03-09 한국생산기술연구원 천연가스 발열량 측정장치
DE102016105338A1 (de) * 2016-03-22 2017-09-28 Endress+Hauser Flowtec Ag Ultraschallwandler zur Verwendung in einem Ultraschall- Durchflussmessgerät oder in einem Ultraschall-Füllstandsmessgerät

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002365104A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Osaka Gas Co Ltd 超音波式渦流量計
JP4675503B2 (ja) * 2001-06-12 2011-04-27 大阪瓦斯株式会社 超音波式渦流量計
JP2005031084A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 General Electric Co <Ge> ガス用超音波変換器の短絡ノイズ軽減装置及び方法
JP4647944B2 (ja) * 2003-07-09 2011-03-09 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 超音波変換器用の振動減衰装置
US7387040B2 (en) * 2005-08-19 2008-06-17 Honeywell International Inc. Methods and systems for mounting sensors for use in a harsh vibration environment
KR101135213B1 (ko) * 2011-10-24 2012-04-16 온라인인스트루먼트 주식회사 초음파 유량계용 초음파 검출기
KR101600843B1 (ko) * 2014-10-25 2016-03-09 한국생산기술연구원 천연가스 발열량 측정장치
DE102016105338A1 (de) * 2016-03-22 2017-09-28 Endress+Hauser Flowtec Ag Ultraschallwandler zur Verwendung in einem Ultraschall- Durchflussmessgerät oder in einem Ultraschall-Füllstandsmessgerät
US10620026B2 (en) 2016-03-22 2020-04-14 Endress+Hauser Flowtec Ag Ultrasonic transducer for application in an ultrasonic, flow measuring device or in an ultrasonic, fill-level measuring device
DE102016105338B4 (de) 2016-03-22 2022-01-05 Endress+Hauser Flowtec Ag Ultraschallwandler zur Verwendung in einem Ultraschall- Durchflussmessgerät oder in einem Ultraschall-Füllstandsmessgerät

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5394506B2 (ja) 渦振動センサプレートを持つ渦流量計
US8074521B2 (en) Enhanced static-dynamic pressure transducer suitable for use in gas turbines and other compressor applications
KR101919872B1 (ko) 도관에 흐르는 유체의 유동 속도를 판정하기 위한 측정 장치 및 방법
HUT73364A (en) Fluid flow meter
US5918285A (en) Coriolis mass flow meter having a thick-walled measuring tube
CA1090606A (en) Vibrating diaphragm fluid pressure sensor device
JP2001215139A (ja) 超音波式渦流量計
JP2004286514A (ja) 渦流量計センサ及び渦流量計
JP2000337940A (ja) 流量計
JP3533941B2 (ja) 超音波流量計測装置
JP4441076B2 (ja) 超音波式渦流量計
JP2002236042A (ja) 流量計
JP4178346B2 (ja) 超音波渦流量計
ITPR20000038A1 (it) Misuratore di portata a vibrazioni di guscio con masse aggiunte
JP3646875B2 (ja) 超音波流量計
JP3144177B2 (ja) 渦流量計
JP2005337937A (ja) 気泡センサ
JP2000193502A (ja) 流量計
JPH10239126A (ja) 流量計
JP2011007539A (ja) 超音波流量計
JP2011085407A (ja) 振動式圧力センサ
JP2000193503A (ja) 流量計
RU2120111C1 (ru) Расходомер
JP2004205369A (ja) 超音波式渦流量計
JPH09229729A (ja) 圧力センサ、流体振動検出センサ及び流量検出装置