JP2004205063A - 貯蔵庫およびその制御方法 - Google Patents
貯蔵庫およびその制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004205063A JP2004205063A JP2002371353A JP2002371353A JP2004205063A JP 2004205063 A JP2004205063 A JP 2004205063A JP 2002371353 A JP2002371353 A JP 2002371353A JP 2002371353 A JP2002371353 A JP 2002371353A JP 2004205063 A JP2004205063 A JP 2004205063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage
- temperature
- interior
- fan
- turned
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
Abstract
【課題】一般家庭でも使用できる程度に低コストで加温機能を備えた貯蔵庫を提供する。
【解決手段】庫内照明である庫内灯5を、庫内9を加温するための熱源として用いた貯蔵庫1を提供する。加温機能を付加するために、本発明の貯蔵庫1においては、温度が低下したら庫内灯5を点灯する制御ユニット3を設けるだけ良く、極めて低コストで提供できる。このため、本発明により、一般家庭において、穀物や野菜などを屋外に保管するのに好適な貯蔵庫1を提供できる。
【選択図】 図1
【解決手段】庫内照明である庫内灯5を、庫内9を加温するための熱源として用いた貯蔵庫1を提供する。加温機能を付加するために、本発明の貯蔵庫1においては、温度が低下したら庫内灯5を点灯する制御ユニット3を設けるだけ良く、極めて低コストで提供できる。このため、本発明により、一般家庭において、穀物や野菜などを屋外に保管するのに好適な貯蔵庫1を提供できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物や野菜などを貯蔵するのに適した貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
穀物などを貯蔵する貯蔵庫として、外気温変動にもかかわらず室内を恒温状態に保つために、冷房や暖房を含めて複数の運転形態を切り換え実施できるように室外熱交換器を付加したものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−109344号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
穀物や野菜などを貯蔵物として貯蔵する場合、冬季に外気温が低下したときに貯蔵庫の庫内温度も低下してしまうと、貯蔵物の品質に悪影響を及ぼす可能性がある。たとえば、貯蔵物に含有されている水分が凍結し、傷みや、割れが発生してしまう可能性がある。したがって、上記のような冷房および暖房の運転形態を変えられる室外熱交換器を設けることは貯蔵物の品質を維持する点で非常に好ましい。しかしながら、一般の家庭や農家において、穀物や野菜などを保管するために、リビングの冷暖房と同様にヒートポンプ機能のある空調機付きの貯蔵庫を用意することは経済的に不可能である。
【0005】
一方、冷蔵庫のように、簡易な冷却器付きの貯蔵庫は一般の家庭や農家において購入可能な価格帯で提供することが可能である。しかしながら、冬季に温度が低下したときは対処できない。特に、真冬日が続く地域であると日中でも氷点下が続く期間があり、断熱性に優れた貯蔵庫であっても庫内温度は氷点下に低下してしまう。一般家庭の冷蔵庫のように、室内に設置され、夜間などの短時間だけ氷点下になる環境に設置される貯蔵庫であれば、十分な断熱性を持った貯蔵庫を提供することにより、庫内が氷点下になるのを防止できる。しかしながら、秋に収穫した一年分の米袋を貯蔵したり、その他の食料を長期間保存するような目的の貯蔵庫は、比較的大型であり、それを室内に設置しようとすると、やはり経済的に無理がある。また、ヒートポンプ機能のある空調機を貯蔵庫に設置しないにしても、ヒータなどの加熱装置を設置しようとすれば、貯蔵庫のコストは上がり、ランニング費用は上がり、さらに、加熱装置が過熱して火災の要因にならないようにする保安上の機能も必要になる。したがって、暖房機能付きにしようとしたとたん貯蔵庫のコストは上がり、安心して使い難くなる。
【0006】
このため、一般家庭や農家などにおいて、特に、冬場に氷点下が続く地域の家庭や農家においては、大量の食料を貯蔵するような貯蔵庫はそれほど有用ではなく、一年分の米袋は、保管料を払って大型の倉庫に預けたり、野菜は土に埋めて凍るのを避けるなどの方策が取られている。したがって、米が終わりそうになれば配達を頼んだり、野菜が必要になると外に出て雪を掻き分けて取ってくるといった作業が行われており、そのような状況を簡単に、そして経済的に解決することができていない。
【0007】
また、近年、農家が高年齢化するにつれて、冬季に外へ出て雪の中から野菜を取ってくるといった作業は無理があり、手近で、凍結することもなく、野菜や穀物を安心して保管できる貯蔵庫の要望がある。しかしながら、暖房機能を備え、手軽な値段で購入できるような貯蔵庫は提供されていない。
【0008】
そこで、本発明においては、暖房機能があり、安全で使い勝手が良く、さらに低コストで供給可能な貯蔵庫を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、庫内照明を有する貯蔵庫において、庫内温度の低下を防止する目的で庫内照明を点灯する。すなわち、本発明においては、庫内照明と、庫内温度または庫外温度が低下したときに庫内照明を点灯する制御ユニットとを有する貯蔵庫を提供する。そして、貯蔵庫の庫内照明の制御方法に、庫内温度が低下したときに庫内照明を点灯する加温工程を設けることを可能とする。庫内照明は、庫内にアクセスする際に手動で、または、自動で点灯するものであるが、庫内照明が点灯することにより庫内照明は発熱し、熱源となる。したがって、本発明においては、庫内照明を照明だけではなく、庫内照明を熱源としても利用することにより、庫内温度の低下を防止したり、抑制可能とする。温度が急激に低下したときに庫内照明を点灯すれば、庫内温度の急変を緩和でき、また、十分な断熱能力のある貯蔵庫において、庫内温度または外気温度が所定の値より低下したときに連続または断続的に点灯することにより庫内温度が氷点下になることを防止できる。
【0010】
このため、本発明においては、庫内温度または庫外温度、たとえば、外気温度が低下したときに庫内照明を点灯する温度制御ユニットを設けるだけで、氷点下になるような環境に設置されても、庫内温度を零度以上に保つことができる貯蔵庫を提供できる。したがって、付加する機器は非常に少なく、低コストで、冬季でも貯蔵物を凍らさずに保存できる貯蔵庫を提供できる。さらに、庫内照明を熱源として利用することにより、庫内照明を点灯させることで熱源の健全性をチェックできる。また、庫内照明は、それ自体が安全な設計になっているので、熱源を追加することにより安全性が低下することも殆どない。さらに、庫内照明は、それ自体が、電灯の交換などを考慮して設計されているので、メンテナンスも極めて容易である。
【0011】
したがって、本発明により、低コストで、安全であり、さらに、機能確認およびメンテナンスも容易な暖房機能つきの貯蔵庫を提供できる。このため、本発明の貯蔵庫は、経済的に一般家庭や農家でも容易に入手できるものとなり、戸外に設置して冬季でも安心して穀物や野菜などを貯蔵できる貯蔵庫となる。さらに、この貯蔵庫は管理も容易なので、誰にでも手軽に取り扱いが可能であり、この貯蔵庫を導入することにより、冬季の穀物や野菜の保管の不便さや、そのための労力の軽減を図ることが可能となる。
【0012】
貯蔵庫が、庫内の空気を循環するファンを備えている場合は、温度制御ユニットが庫内照明を点灯するときにファンも駆動することにより、庫内温度の均一化を図ることができる。したがって、部分的に氷点下になるような事態を防止できる。また、貯蔵庫は、冷蔵庫のように庫内を冷却する冷却装置を設けることは比較的低コストで可能であり、夏季の高温対策として有効である。そのような貯蔵庫においても、庫内温度の均一化を図るためにファンを冷却装置が駆動するときにも駆動することが望ましい。
【0013】
庫内照明は、手動で点灯するものであっても良く、扉の開閉に連動して点灯するものであっても良い。庫内照明が扉の開閉に連動して点灯する場合は、開閉する都度、庫内照明の点灯の有無が自動的に確認されるので、本発明の貯蔵庫においては暖房機能の正常性が共に確認できる。したがって、庫内温度を維持する機能の信頼性の高い貯蔵庫を提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明に係る貯蔵庫1の概略構成を示してある。本例の貯蔵庫1は、断熱性の壁面2aにより囲われ、内部が貯蔵空間(庫内)9となった断熱箱2と、庫内9を冷却可能な冷却装置20と、庫内9を照明可能な庫内灯5と、冷却装置20および庫内灯5を制御する制御ユニット3とを備えている。断熱箱2は、庫内9に米袋などの比較的大きな貯蔵物99を収納可能なサイズとなっており、底にスノコ98を設置したり、貯蔵物99と壁面2aとの間を開けておくことにより、庫内9の空気(内気)12を効率よく循環させることができる。冷却装置20は断熱箱2の上部に設置されており、冷媒を圧縮する圧縮機22と、圧縮された冷媒を外気11で冷却する凝縮器23と、冷媒が膨張したときの熱により庫内9の内気12を冷却する蒸発器24と、外気11を循環する外気ファン25と、内気12を循環する庫内ファン26と、これら外気ファン25および庫内ファン26を駆動するファンモータ21とを備えている。
【0015】
庫内9には、さらに、庫内温度tを検出するサーミスタなどの温度センサ7と、断熱箱2を開閉する扉の動きを検出可能なリミットスイッチあるいは光センサなどの開閉センサ6とが設置されている。制御ユニット3は、庫内温度tにより冷却装置20の圧縮機22を作動させる圧縮機制御部50と、庫内灯5の点灯を制御する庫内灯制御部40と、ファンモータ21を制御するファン制御部60とを備えている。
【0016】
図2に、各制御部と制御対象とを抜き出して示してある。庫内灯制御部40は、開閉センサ6からの信号を受けて、扉4が開いたときに自動的に庫内灯5を点灯する。さらに、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以下になったときも庫内灯5を点灯し、庫内9の温度低下を防止または抑制するために庫内灯5を使用する。圧縮機制御部50は、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以上になったときに圧縮機22を駆動し、庫内9の温度上昇を防止または抑制する。さらにファン制御部60は、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以下になって庫内灯5が点灯するときと、庫内温度tが所定の値以上になって圧縮機22が作動するときにファンモータ21を駆動して内気12を循環させる。
【0017】
図3に、圧縮機制御部50における制御の概要をフローチャートにより示してある。圧縮機制御部50は、ステップ51において、温度センサ7から得られる庫内温度tが第1の設定値(θ1+α)以上になると、ステップ52において、圧縮機22を稼動させる。また、ステップ53において、庫内温度tが第2の設定値θ1以下になると、ステップ54において、圧縮機22を停止する。したがって、貯蔵庫1においては、図4に示すように、庫内温度tが第1の設定値(θ1+α)以上になると冷却装置20が稼動して庫内9の冷却を開始し、庫内温度tが第2の設定値θ1以下になると冷却装置20を停止する。このため、圧縮機制御部50により、庫内温度tが第1の設定値以上の高温になると、冷却により庫内温度の上昇は抑制される。そして、庫内9を冷却することにより庫内温度tが第2の設定値以下になると、冷却装置20を停止して冷えすぎを防止する。
【0018】
図5に、庫内灯制御部40における制御の概要をフローチャートにより示してある。庫内灯制御部40は、ステップ41において、温度センサ7から得られる庫内温度tが第3の設定値(θ2−β)以下となると、ステップ43aにおいて、加温フラグをオンにする。また、ステップ42において、庫内温度tが第4の設定値θ2以上となると、ステップ43bにおいて、加温フラグをオフにする。そして、ステップ44において、扉開閉センサ6から扉4が開であるか、または、ステップ45において、加温フラグがオンのときに、ステップ46において、庫内灯5を点灯する。一方、ステップ47において、扉4が閉であり、さらに、ステップ48において、加温フラグがオフのときにステップ49において、庫内灯5を消灯する。すなわち、温度条件で加温の要求をセット・リセットし、加温要と扉開の論理和で庫内灯5をオンし、加温不要と扉閉の論理積で庫内灯5をオフすることにより所望の温度条件で庫内灯を暖房用に利用できる。したがって、貯蔵庫1においては、図6に示すように、庫内温度tが第3の設定値(θ2−β)以下になると庫内灯5が点灯して庫内9を加温する。また、庫内温度tが第4の設定値θ2以上になると庫内灯5を消灯する。このため、庫内灯制御部40により、庫内温度tが第3の設定値以下の低温になると、庫内灯の発熱により庫内温度の低下が抑制される。そして、庫内9を加温することにより庫内温度tが第4の設定値以上になると、庫内灯5を消灯して加温しすぎを防止する。
【0019】
図7に、ファン制御部60における制御の概要をフローチャートにより示してある。ファン制御部60は、圧縮機22が稼動するとき、および、温度が低下して庫内灯5が点灯するときにファンモータ21を駆動する。したがって、ステップ61において温度センサ7から得られる庫内温度tが、圧縮機22が稼動する第1の設定値(θ1+α)以上になると、ステップ63aでファンモータ21を稼動し(冷却時ファンオン)、ステップ62において庫内温度tが庫内照明が点灯する第3の設定値(θ2−β)以下になると、ステップ63bにおいてファンモータ21を稼動させる(加温時ファンオン)。これにより、内気12を庫内9に循環させる。また、ステップ64において、冷却時ファンオンであって庫内温度tが第2の設定値θ1以下になるか、ステップ65において、加温時ファンオンであって庫内温度tが第4の設定値θ2以上になると、ステップ66において、ファンモータ21を停止し、庫内ファン26を停止する。したがって、貯蔵庫1においては、庫内温度tが冷却装置20により冷却する条件になるか、または、庫内灯5により加温する条件になると、庫内ファン26が作動し、庫内9の空気12を循環して庫内9の全体に冷気または暖気を供給し、庫内温度tが均一になるようにしている。
【0020】
本例の冷却装置20に組み込まれた外気ファン25および庫内ファン26は、両軸タイプのモータ21により駆動されるようになっているので、庫内ファン26と同じ条件で外気ファン25も動作する。したがって、冷却装置20が作動する条件では外気ファン25も動作するので、外気11の循環も確保される。その一方で、庫内灯5を点灯する場合は、外気ファン25を稼動させる必要はないが、庫内ファン26と共に外気ファン25が稼動される。したがって、庫内灯5が点灯する機会が多い場合は、庫内ファン用のモータと、外気ファン用のモータを別に設けるか、適当なアクチュエータなどにより駆動するファンの切り替え、消費電力を低減できるようにしておくことが望ましい。
【0021】
これらの制御部40、50および60を備えた制御ユニット3により、本例の貯蔵庫1は、庫内温度tが設定温度θ2からθ1の範囲内では、冷却も加温もされず、庫内温度は自然に保たれ、穀物や野菜などの貯蔵物99を自然の条件で保持できる。一方、庫内温度tがいったん第1の設定温度(θ1+α)以上になると、冷却装置20が作動し、庫内温度tが上昇するのを抑制することができる。したがって、夏季において外気温度が高くなっても、庫内9を貯蔵に適当な範囲に維持することが可能であり、貯蔵物99の品質が劣化するのを防止できる。また、庫内温度tがいったん第3の設定温度(θ2−β)以下になると、庫内灯5が点灯し、庫内灯5を熱源として庫内温度tが低下するのを抑制することができる。したがって、冬季において外気温度が氷点下になっても、庫内9を氷点下以上の適当な範囲に維持することが可能であり、凍結により貯蔵物99の品質が劣化するのを防止できる。
【0022】
さらに、この貯蔵庫1は、暖房あるいは加温用の熱源として庫内灯5を利用しているので、庫内灯5のオンオフを制御する庫内灯制御部40に対し、庫内温度9が低下したら庫内灯5を点灯する制御機能を加えるだけで加温機能を付加することができる。したがって、非常に低コストで加温機能を備えた貯蔵庫1として市場に供給することができる。さらに、庫内灯5は、貯蔵物99の保管、搬出入に邪魔にならないように配置あるいはデザインされているので、それを熱源として利用し加温機能を追加しても、保管スペースの削減や搬出入を阻害するような要素となることがない。また、庫内灯5は、白熱球や蛍光灯などの発光源の点検あるいは取替えなどのメンテナンスができるように配置あるいはデザインされているので、それを加温用の熱源として利用して加温機能を追加しても、メンテナンスの容易さは変わりない。さらに、庫内灯5は、ある程度の期間、連続点灯したり、万一、貯蔵物99が接触しても、それにより火災などが発生することがないように配置あるいはデザインされているので、それを加温用の熱源として利用して加温機能を追加しても、安全性には変わりない。したがって、この貯蔵庫1は、極めて低コストの、加温機能を備えた貯蔵庫であるだけではなく、貯蔵スペースは十分に確保でき、貯蔵物の搬出入は容易で、メンテナンスも容易であり、また、安全な貯蔵庫となる。
【0023】
さらに、庫内灯5は扉4を開いたときに自動的に点灯して庫内9を照明する。したがって、扉4を開いたときに点灯しなければ、庫内灯5に異常があることが明白であり、庫内灯5の異常の有無は、日常の扉4を開閉する作業により確認できる。このため、庫内灯5を加温機能の熱源とする貯蔵庫1においては、日常の扉4の開閉により、加温機能のチェックがなされ、冬季になって温度が低下したときに加温機能が動作しないという事態を未然に防止できる。したがって、信頼性が高く、冬季に貯蔵物を凍結させることなく、貯蔵物の品質の劣化を確実に防ぐことができる。
【0024】
そして、本例の貯蔵庫1における、これらの加温または加熱機能の利点は、だれにでも使いやすいようにデザインされている庫内灯5の機能がそのまま利用される。したがって、だれにでも使い勝手の良い加温機能付の貯蔵庫1を本発明により提供できる。このため、本発明により、一般家庭や農家において、穀物や野菜などの食料品を貯蔵物として屋外に貯蔵するのに好適な貯蔵庫を提供することができ、本発明の貯蔵庫を利用することにより、冬季でも手軽に、品質の良い食品を入手することが可能となる。
【0025】
なお、本例においては、庫内温度tを検出して、冷却機能を発揮する冷却装置20および加温機能を発揮する庫内灯5を制御しているが、外気温度を検出してこれらの機能を制御することも可能である。外気温度により冷却機能および加温機能を制御することにより、庫内温度の変化に先行した制御を行うことができ、夏季に高温になったり、冬季に低温になるのをさらに確実に防止することができる。しかしながら、庫内温度が低いにもかかわらず冷却機能が働いたり、庫内温度が高いにもかかわらず加温機能が働く可能性もあるので、そのような事態が発生しないように設定温度をセットすることが重要である。また、本例では、冷却装置20がオンオフする温度差αと、加温するために庫内灯5がオンオフする温度差βを設けて、温度制御の境界条件において冷却装置20および庫内灯5がオンオフを繰り返すのを避けるようにしている。境界条件においてオンオフが頻発するのを避けるために、温度差を設ける代わりに、冷却装置20や庫内灯5にそれほど悪影響を与えない適当なオンオフインターバルを設定するなどの他の制御方法を採用することも可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、庫内照明を、庫内を加温するための熱源として用いた貯蔵庫を提供している。したがって、加温機能を付加するために、本発明の貯蔵庫においては、温度が低下したら庫内照明を点灯する制御ユニットを設けるだけ良く、極めて低コストで提供できる。このため、本発明により、一般家庭や農家において、穀物や野菜などを屋外に保管するのに好適な貯蔵庫を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貯蔵庫の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す貯蔵庫の制御系統を抜き出して示す図である。
【図3】圧縮機制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【図4】圧縮機がオンオフするタイミングを示す図である。
【図5】庫内灯制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【図6】庫内灯がオンオフするタイミングを示す図である。
【図7】ファン制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 貯蔵庫
3 制御ユニット
5 庫内灯
9 庫内
20 冷却装置
21 ファンモータ、 25 外気ファン、 26 庫内ファン
99 貯蔵物
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀物や野菜などを貯蔵するのに適した貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
穀物などを貯蔵する貯蔵庫として、外気温変動にもかかわらず室内を恒温状態に保つために、冷房や暖房を含めて複数の運転形態を切り換え実施できるように室外熱交換器を付加したものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−109344号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
穀物や野菜などを貯蔵物として貯蔵する場合、冬季に外気温が低下したときに貯蔵庫の庫内温度も低下してしまうと、貯蔵物の品質に悪影響を及ぼす可能性がある。たとえば、貯蔵物に含有されている水分が凍結し、傷みや、割れが発生してしまう可能性がある。したがって、上記のような冷房および暖房の運転形態を変えられる室外熱交換器を設けることは貯蔵物の品質を維持する点で非常に好ましい。しかしながら、一般の家庭や農家において、穀物や野菜などを保管するために、リビングの冷暖房と同様にヒートポンプ機能のある空調機付きの貯蔵庫を用意することは経済的に不可能である。
【0005】
一方、冷蔵庫のように、簡易な冷却器付きの貯蔵庫は一般の家庭や農家において購入可能な価格帯で提供することが可能である。しかしながら、冬季に温度が低下したときは対処できない。特に、真冬日が続く地域であると日中でも氷点下が続く期間があり、断熱性に優れた貯蔵庫であっても庫内温度は氷点下に低下してしまう。一般家庭の冷蔵庫のように、室内に設置され、夜間などの短時間だけ氷点下になる環境に設置される貯蔵庫であれば、十分な断熱性を持った貯蔵庫を提供することにより、庫内が氷点下になるのを防止できる。しかしながら、秋に収穫した一年分の米袋を貯蔵したり、その他の食料を長期間保存するような目的の貯蔵庫は、比較的大型であり、それを室内に設置しようとすると、やはり経済的に無理がある。また、ヒートポンプ機能のある空調機を貯蔵庫に設置しないにしても、ヒータなどの加熱装置を設置しようとすれば、貯蔵庫のコストは上がり、ランニング費用は上がり、さらに、加熱装置が過熱して火災の要因にならないようにする保安上の機能も必要になる。したがって、暖房機能付きにしようとしたとたん貯蔵庫のコストは上がり、安心して使い難くなる。
【0006】
このため、一般家庭や農家などにおいて、特に、冬場に氷点下が続く地域の家庭や農家においては、大量の食料を貯蔵するような貯蔵庫はそれほど有用ではなく、一年分の米袋は、保管料を払って大型の倉庫に預けたり、野菜は土に埋めて凍るのを避けるなどの方策が取られている。したがって、米が終わりそうになれば配達を頼んだり、野菜が必要になると外に出て雪を掻き分けて取ってくるといった作業が行われており、そのような状況を簡単に、そして経済的に解決することができていない。
【0007】
また、近年、農家が高年齢化するにつれて、冬季に外へ出て雪の中から野菜を取ってくるといった作業は無理があり、手近で、凍結することもなく、野菜や穀物を安心して保管できる貯蔵庫の要望がある。しかしながら、暖房機能を備え、手軽な値段で購入できるような貯蔵庫は提供されていない。
【0008】
そこで、本発明においては、暖房機能があり、安全で使い勝手が良く、さらに低コストで供給可能な貯蔵庫を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、庫内照明を有する貯蔵庫において、庫内温度の低下を防止する目的で庫内照明を点灯する。すなわち、本発明においては、庫内照明と、庫内温度または庫外温度が低下したときに庫内照明を点灯する制御ユニットとを有する貯蔵庫を提供する。そして、貯蔵庫の庫内照明の制御方法に、庫内温度が低下したときに庫内照明を点灯する加温工程を設けることを可能とする。庫内照明は、庫内にアクセスする際に手動で、または、自動で点灯するものであるが、庫内照明が点灯することにより庫内照明は発熱し、熱源となる。したがって、本発明においては、庫内照明を照明だけではなく、庫内照明を熱源としても利用することにより、庫内温度の低下を防止したり、抑制可能とする。温度が急激に低下したときに庫内照明を点灯すれば、庫内温度の急変を緩和でき、また、十分な断熱能力のある貯蔵庫において、庫内温度または外気温度が所定の値より低下したときに連続または断続的に点灯することにより庫内温度が氷点下になることを防止できる。
【0010】
このため、本発明においては、庫内温度または庫外温度、たとえば、外気温度が低下したときに庫内照明を点灯する温度制御ユニットを設けるだけで、氷点下になるような環境に設置されても、庫内温度を零度以上に保つことができる貯蔵庫を提供できる。したがって、付加する機器は非常に少なく、低コストで、冬季でも貯蔵物を凍らさずに保存できる貯蔵庫を提供できる。さらに、庫内照明を熱源として利用することにより、庫内照明を点灯させることで熱源の健全性をチェックできる。また、庫内照明は、それ自体が安全な設計になっているので、熱源を追加することにより安全性が低下することも殆どない。さらに、庫内照明は、それ自体が、電灯の交換などを考慮して設計されているので、メンテナンスも極めて容易である。
【0011】
したがって、本発明により、低コストで、安全であり、さらに、機能確認およびメンテナンスも容易な暖房機能つきの貯蔵庫を提供できる。このため、本発明の貯蔵庫は、経済的に一般家庭や農家でも容易に入手できるものとなり、戸外に設置して冬季でも安心して穀物や野菜などを貯蔵できる貯蔵庫となる。さらに、この貯蔵庫は管理も容易なので、誰にでも手軽に取り扱いが可能であり、この貯蔵庫を導入することにより、冬季の穀物や野菜の保管の不便さや、そのための労力の軽減を図ることが可能となる。
【0012】
貯蔵庫が、庫内の空気を循環するファンを備えている場合は、温度制御ユニットが庫内照明を点灯するときにファンも駆動することにより、庫内温度の均一化を図ることができる。したがって、部分的に氷点下になるような事態を防止できる。また、貯蔵庫は、冷蔵庫のように庫内を冷却する冷却装置を設けることは比較的低コストで可能であり、夏季の高温対策として有効である。そのような貯蔵庫においても、庫内温度の均一化を図るためにファンを冷却装置が駆動するときにも駆動することが望ましい。
【0013】
庫内照明は、手動で点灯するものであっても良く、扉の開閉に連動して点灯するものであっても良い。庫内照明が扉の開閉に連動して点灯する場合は、開閉する都度、庫内照明の点灯の有無が自動的に確認されるので、本発明の貯蔵庫においては暖房機能の正常性が共に確認できる。したがって、庫内温度を維持する機能の信頼性の高い貯蔵庫を提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明に係る貯蔵庫1の概略構成を示してある。本例の貯蔵庫1は、断熱性の壁面2aにより囲われ、内部が貯蔵空間(庫内)9となった断熱箱2と、庫内9を冷却可能な冷却装置20と、庫内9を照明可能な庫内灯5と、冷却装置20および庫内灯5を制御する制御ユニット3とを備えている。断熱箱2は、庫内9に米袋などの比較的大きな貯蔵物99を収納可能なサイズとなっており、底にスノコ98を設置したり、貯蔵物99と壁面2aとの間を開けておくことにより、庫内9の空気(内気)12を効率よく循環させることができる。冷却装置20は断熱箱2の上部に設置されており、冷媒を圧縮する圧縮機22と、圧縮された冷媒を外気11で冷却する凝縮器23と、冷媒が膨張したときの熱により庫内9の内気12を冷却する蒸発器24と、外気11を循環する外気ファン25と、内気12を循環する庫内ファン26と、これら外気ファン25および庫内ファン26を駆動するファンモータ21とを備えている。
【0015】
庫内9には、さらに、庫内温度tを検出するサーミスタなどの温度センサ7と、断熱箱2を開閉する扉の動きを検出可能なリミットスイッチあるいは光センサなどの開閉センサ6とが設置されている。制御ユニット3は、庫内温度tにより冷却装置20の圧縮機22を作動させる圧縮機制御部50と、庫内灯5の点灯を制御する庫内灯制御部40と、ファンモータ21を制御するファン制御部60とを備えている。
【0016】
図2に、各制御部と制御対象とを抜き出して示してある。庫内灯制御部40は、開閉センサ6からの信号を受けて、扉4が開いたときに自動的に庫内灯5を点灯する。さらに、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以下になったときも庫内灯5を点灯し、庫内9の温度低下を防止または抑制するために庫内灯5を使用する。圧縮機制御部50は、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以上になったときに圧縮機22を駆動し、庫内9の温度上昇を防止または抑制する。さらにファン制御部60は、温度センサ7からの信号を受けて、庫内温度tが所定の値以下になって庫内灯5が点灯するときと、庫内温度tが所定の値以上になって圧縮機22が作動するときにファンモータ21を駆動して内気12を循環させる。
【0017】
図3に、圧縮機制御部50における制御の概要をフローチャートにより示してある。圧縮機制御部50は、ステップ51において、温度センサ7から得られる庫内温度tが第1の設定値(θ1+α)以上になると、ステップ52において、圧縮機22を稼動させる。また、ステップ53において、庫内温度tが第2の設定値θ1以下になると、ステップ54において、圧縮機22を停止する。したがって、貯蔵庫1においては、図4に示すように、庫内温度tが第1の設定値(θ1+α)以上になると冷却装置20が稼動して庫内9の冷却を開始し、庫内温度tが第2の設定値θ1以下になると冷却装置20を停止する。このため、圧縮機制御部50により、庫内温度tが第1の設定値以上の高温になると、冷却により庫内温度の上昇は抑制される。そして、庫内9を冷却することにより庫内温度tが第2の設定値以下になると、冷却装置20を停止して冷えすぎを防止する。
【0018】
図5に、庫内灯制御部40における制御の概要をフローチャートにより示してある。庫内灯制御部40は、ステップ41において、温度センサ7から得られる庫内温度tが第3の設定値(θ2−β)以下となると、ステップ43aにおいて、加温フラグをオンにする。また、ステップ42において、庫内温度tが第4の設定値θ2以上となると、ステップ43bにおいて、加温フラグをオフにする。そして、ステップ44において、扉開閉センサ6から扉4が開であるか、または、ステップ45において、加温フラグがオンのときに、ステップ46において、庫内灯5を点灯する。一方、ステップ47において、扉4が閉であり、さらに、ステップ48において、加温フラグがオフのときにステップ49において、庫内灯5を消灯する。すなわち、温度条件で加温の要求をセット・リセットし、加温要と扉開の論理和で庫内灯5をオンし、加温不要と扉閉の論理積で庫内灯5をオフすることにより所望の温度条件で庫内灯を暖房用に利用できる。したがって、貯蔵庫1においては、図6に示すように、庫内温度tが第3の設定値(θ2−β)以下になると庫内灯5が点灯して庫内9を加温する。また、庫内温度tが第4の設定値θ2以上になると庫内灯5を消灯する。このため、庫内灯制御部40により、庫内温度tが第3の設定値以下の低温になると、庫内灯の発熱により庫内温度の低下が抑制される。そして、庫内9を加温することにより庫内温度tが第4の設定値以上になると、庫内灯5を消灯して加温しすぎを防止する。
【0019】
図7に、ファン制御部60における制御の概要をフローチャートにより示してある。ファン制御部60は、圧縮機22が稼動するとき、および、温度が低下して庫内灯5が点灯するときにファンモータ21を駆動する。したがって、ステップ61において温度センサ7から得られる庫内温度tが、圧縮機22が稼動する第1の設定値(θ1+α)以上になると、ステップ63aでファンモータ21を稼動し(冷却時ファンオン)、ステップ62において庫内温度tが庫内照明が点灯する第3の設定値(θ2−β)以下になると、ステップ63bにおいてファンモータ21を稼動させる(加温時ファンオン)。これにより、内気12を庫内9に循環させる。また、ステップ64において、冷却時ファンオンであって庫内温度tが第2の設定値θ1以下になるか、ステップ65において、加温時ファンオンであって庫内温度tが第4の設定値θ2以上になると、ステップ66において、ファンモータ21を停止し、庫内ファン26を停止する。したがって、貯蔵庫1においては、庫内温度tが冷却装置20により冷却する条件になるか、または、庫内灯5により加温する条件になると、庫内ファン26が作動し、庫内9の空気12を循環して庫内9の全体に冷気または暖気を供給し、庫内温度tが均一になるようにしている。
【0020】
本例の冷却装置20に組み込まれた外気ファン25および庫内ファン26は、両軸タイプのモータ21により駆動されるようになっているので、庫内ファン26と同じ条件で外気ファン25も動作する。したがって、冷却装置20が作動する条件では外気ファン25も動作するので、外気11の循環も確保される。その一方で、庫内灯5を点灯する場合は、外気ファン25を稼動させる必要はないが、庫内ファン26と共に外気ファン25が稼動される。したがって、庫内灯5が点灯する機会が多い場合は、庫内ファン用のモータと、外気ファン用のモータを別に設けるか、適当なアクチュエータなどにより駆動するファンの切り替え、消費電力を低減できるようにしておくことが望ましい。
【0021】
これらの制御部40、50および60を備えた制御ユニット3により、本例の貯蔵庫1は、庫内温度tが設定温度θ2からθ1の範囲内では、冷却も加温もされず、庫内温度は自然に保たれ、穀物や野菜などの貯蔵物99を自然の条件で保持できる。一方、庫内温度tがいったん第1の設定温度(θ1+α)以上になると、冷却装置20が作動し、庫内温度tが上昇するのを抑制することができる。したがって、夏季において外気温度が高くなっても、庫内9を貯蔵に適当な範囲に維持することが可能であり、貯蔵物99の品質が劣化するのを防止できる。また、庫内温度tがいったん第3の設定温度(θ2−β)以下になると、庫内灯5が点灯し、庫内灯5を熱源として庫内温度tが低下するのを抑制することができる。したがって、冬季において外気温度が氷点下になっても、庫内9を氷点下以上の適当な範囲に維持することが可能であり、凍結により貯蔵物99の品質が劣化するのを防止できる。
【0022】
さらに、この貯蔵庫1は、暖房あるいは加温用の熱源として庫内灯5を利用しているので、庫内灯5のオンオフを制御する庫内灯制御部40に対し、庫内温度9が低下したら庫内灯5を点灯する制御機能を加えるだけで加温機能を付加することができる。したがって、非常に低コストで加温機能を備えた貯蔵庫1として市場に供給することができる。さらに、庫内灯5は、貯蔵物99の保管、搬出入に邪魔にならないように配置あるいはデザインされているので、それを熱源として利用し加温機能を追加しても、保管スペースの削減や搬出入を阻害するような要素となることがない。また、庫内灯5は、白熱球や蛍光灯などの発光源の点検あるいは取替えなどのメンテナンスができるように配置あるいはデザインされているので、それを加温用の熱源として利用して加温機能を追加しても、メンテナンスの容易さは変わりない。さらに、庫内灯5は、ある程度の期間、連続点灯したり、万一、貯蔵物99が接触しても、それにより火災などが発生することがないように配置あるいはデザインされているので、それを加温用の熱源として利用して加温機能を追加しても、安全性には変わりない。したがって、この貯蔵庫1は、極めて低コストの、加温機能を備えた貯蔵庫であるだけではなく、貯蔵スペースは十分に確保でき、貯蔵物の搬出入は容易で、メンテナンスも容易であり、また、安全な貯蔵庫となる。
【0023】
さらに、庫内灯5は扉4を開いたときに自動的に点灯して庫内9を照明する。したがって、扉4を開いたときに点灯しなければ、庫内灯5に異常があることが明白であり、庫内灯5の異常の有無は、日常の扉4を開閉する作業により確認できる。このため、庫内灯5を加温機能の熱源とする貯蔵庫1においては、日常の扉4の開閉により、加温機能のチェックがなされ、冬季になって温度が低下したときに加温機能が動作しないという事態を未然に防止できる。したがって、信頼性が高く、冬季に貯蔵物を凍結させることなく、貯蔵物の品質の劣化を確実に防ぐことができる。
【0024】
そして、本例の貯蔵庫1における、これらの加温または加熱機能の利点は、だれにでも使いやすいようにデザインされている庫内灯5の機能がそのまま利用される。したがって、だれにでも使い勝手の良い加温機能付の貯蔵庫1を本発明により提供できる。このため、本発明により、一般家庭や農家において、穀物や野菜などの食料品を貯蔵物として屋外に貯蔵するのに好適な貯蔵庫を提供することができ、本発明の貯蔵庫を利用することにより、冬季でも手軽に、品質の良い食品を入手することが可能となる。
【0025】
なお、本例においては、庫内温度tを検出して、冷却機能を発揮する冷却装置20および加温機能を発揮する庫内灯5を制御しているが、外気温度を検出してこれらの機能を制御することも可能である。外気温度により冷却機能および加温機能を制御することにより、庫内温度の変化に先行した制御を行うことができ、夏季に高温になったり、冬季に低温になるのをさらに確実に防止することができる。しかしながら、庫内温度が低いにもかかわらず冷却機能が働いたり、庫内温度が高いにもかかわらず加温機能が働く可能性もあるので、そのような事態が発生しないように設定温度をセットすることが重要である。また、本例では、冷却装置20がオンオフする温度差αと、加温するために庫内灯5がオンオフする温度差βを設けて、温度制御の境界条件において冷却装置20および庫内灯5がオンオフを繰り返すのを避けるようにしている。境界条件においてオンオフが頻発するのを避けるために、温度差を設ける代わりに、冷却装置20や庫内灯5にそれほど悪影響を与えない適当なオンオフインターバルを設定するなどの他の制御方法を採用することも可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、庫内照明を、庫内を加温するための熱源として用いた貯蔵庫を提供している。したがって、加温機能を付加するために、本発明の貯蔵庫においては、温度が低下したら庫内照明を点灯する制御ユニットを設けるだけ良く、極めて低コストで提供できる。このため、本発明により、一般家庭や農家において、穀物や野菜などを屋外に保管するのに好適な貯蔵庫を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貯蔵庫の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す貯蔵庫の制御系統を抜き出して示す図である。
【図3】圧縮機制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【図4】圧縮機がオンオフするタイミングを示す図である。
【図5】庫内灯制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【図6】庫内灯がオンオフするタイミングを示す図である。
【図7】ファン制御部の概略機能を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 貯蔵庫
3 制御ユニット
5 庫内灯
9 庫内
20 冷却装置
21 ファンモータ、 25 外気ファン、 26 庫内ファン
99 貯蔵物
Claims (7)
- 庫内照明と、庫内温度または庫外温度が低下したときに前記庫内照明を点灯する制御ユニットとを有する貯蔵庫。
- 請求項1において、庫内の空気を循環するファンをさらに有し、前記制御ユニットは、前記庫内照明を点灯するときに前記ファンも駆動する貯蔵庫。
- 請求項2において、庫内を冷却する冷却装置をさらに有し、前記ファンは前記冷却装置が駆動するときにも駆動される貯蔵庫。
- 請求項1において、前記庫内照明は、扉の開閉に連動して点灯する貯蔵庫。
- 貯蔵庫の庫内照明の制御方法であって、
庫内温度または庫外温度が低下したときに前記庫内照明を点灯する加温工程を有する制御方法。 - 請求項5において、前記貯蔵庫は、庫内の空気を循環するファンを備えており、
前記加温工程では、前記庫内照明を点灯するときに前記ファンも駆動する制御方法。 - 請求項6において、前記貯蔵庫は、庫内を冷却する冷却装置を備えており、
前記庫内温度が上昇したときに前記冷却装置および前記ファンを駆動する冷却工程をさらに有する制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371353A JP2004205063A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002371353A JP2004205063A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004205063A true JP2004205063A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32810251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002371353A Withdrawn JP2004205063A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 貯蔵庫およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004205063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007064497A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Hoshizaki Electric Co Ltd | 冷却貯蔵庫 |
JP2010107159A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Iseki & Co Ltd | 保温室付き保冷庫 |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371353A patent/JP2004205063A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007064497A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Hoshizaki Electric Co Ltd | 冷却貯蔵庫 |
JP2010107159A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Iseki & Co Ltd | 保温室付き保冷庫 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8418485B2 (en) | Refrigerator | |
US6601394B2 (en) | Storage condition controller | |
RU2350858C1 (ru) | Холодильник | |
WO2014017050A1 (ja) | 冷蔵庫 | |
JP2007057160A (ja) | 冷蔵庫 | |
KR20150098339A (ko) | 저온저장고 및 그 제어방법 | |
US7191827B2 (en) | Low ambient temperature refrigerator | |
JP2004205063A (ja) | 貯蔵庫およびその制御方法 | |
JP2007032860A (ja) | 冷蔵庫 | |
WO2014129143A1 (ja) | 冷蔵庫 | |
JP2006322670A (ja) | 冷蔵庫 | |
JP3885156B2 (ja) | 冷蔵庫 | |
CN218096768U (zh) | 冷藏冷冻装置 | |
JPH10267493A (ja) | 穀物冷蔵方法および穀物冷蔵装置 | |
JP2005114186A (ja) | 冷蔵庫 | |
CN111657671B (zh) | 一种调料台的控制系统及方法 | |
JP2008070034A (ja) | 保冷庫及びその制御方法 | |
JP3606632B2 (ja) | 冷蔵庫等の庫内ファン制御方法 | |
JPH05187762A (ja) | 冷温蔵庫 | |
JPH0285672A (ja) | 冷蔵庫の運転制御方法 | |
JP2003227673A (ja) | 冷蔵庫 | |
JP2000055529A (ja) | 食品の冷凍冷蔵装置 | |
JP4756917B2 (ja) | 冷蔵庫 | |
JP4429949B2 (ja) | 冷蔵庫 | |
KR20110008206U (ko) | 농수산물의 냉장/건조 겸용장치의 기능전환장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |