JP2004203860A - 水中油型乳化ネイルトリートメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時安定性に優れ、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性が高く、べたつきがなく、エモリエント感に加えうるおい感に優れた水中油型乳化ネイルトリートメントの提供。
【解決手段】次の成分(a)〜(d);
(a)オレイルアルコール 0.05〜2質量%
(b)HLB14以上の非イオン性界面活性剤 0.1〜5質量%
(c)オレイルアルコール以外の油性成分
(d)水性成分
を含有することを特徴とする水中油型乳化ネイルトリートメント。更に、油性成分(c)中に成分(e)シリコーン油、更にまた、成分(f)グリセリンのジ及び/又はトリ直鎖脂肪酸エステルを含有する水中油型乳化ネイルトリートメント。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、爪又は爪の周りの指先をトリートメントすることを目的とする水中油型乳化トリートメントに関するものである。詳細には、経時での安定性に優れ、伸び広がりが良く、みずみずしく、爪への親和性が高く、エモリエント感に加えうるおい感に優れた水中油型乳化ネイルトリートメントに関する。
美爪料を爪から除去するためには、有機溶剤を含有する除去剤を使用することが多い。近年、美爪料にラメを配合する、美爪料の持ちを良くするなど、美爪料の多様化に伴い、除去剤の使用頻度は増えてきている。除去剤は、爪や爪の周りの指先の水分や油分まで取り去り、爪の白化の原因や指先の肌荒れなどの原因ともなり、またくり返し使用していると、爪が硬くなったり、折れたり、また二枚爪になったりすることがある。これらを防ぐため、従来からネイルトリートメントが使用されている。例えば、爪に水分、油分両方を与える水中油型乳化タイプ(非特許文献1参照)や、特定のシリコーンゲル組成物を含有し、べとつかずさっぱりとした使用感で爪にツヤを与える油性タイプ(特許文献1参照)や、その他、特定の薬効成分、例えば、ラノリンと尿素の複合体(特許文献2参照)、ヒドロキシカルボン酸(特許文献3、同4参照)を含有し爪をトリートメントするもの等があった。
しかしながら、ネイルトリートメントにおいて、油分のみ、もしくは油分を主に含有するトリートメントは、爪に油分を補給すること、すなわち、エモリエント感を付与することはできるが、水分の補給、すなわち、うるおい感の付与は充分ではなく、更に、油分の感触が出るため、使用時の伸び広がりは良いが、みずみずしさに欠け、べたつきや油感が残る等の欠点があった。一方、従来からある水中油型乳化タイプのものは、みずみずしさ、うるおい感は有してはいたが、エモリエント感やその持続性には欠けていた。また使用感の面からは、特に爪への親和性に欠けているものであった。
特許2700816号公報(実施例8) 特開平06−092822号公報(請求項、産業上の利用分野) 特開平09−104608号公報(請求項、産業上の利用分野) 特開平11−193217号公報(請求項、産業上の利用分野、実施例6) 池田鉄作著「化粧品学」南山堂 1987年01月05日6刷発行(P273〜274 処方例)
従って、水分、油分の両方を爪に補給することができ、みずみずしさ、伸び広がりの良さを持ちながら、従来の水中油型乳化ネイルトリートメントにはない、爪や指先への親和性に優れ、エモリエント感及びその持続性にも優れる水中油型乳化ネイルトリートメントの開発が望まれていた。
このような事情に鑑み、本発明者は上記欠点を克服すべく鋭意研究を行った結果、オレイルアルコール、HLB14以上の非イオン性界面活性剤、オレイルアルコール以外の油性成分及び水性成分を組み合わせて含有することにより、水分、油分を爪に補給でき、使用時には、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪や指先への親和性が高く、使用後には、べとつかずエモリエント感に加えうるおい感があるといった優れた使用感、効果をあわせ持ち、また、経時的に安定である水中油型乳化ネイルトリートメントが得られることを見出した。また、上記の油性成分中にシリコーン油を含有させるとべたつき感が更に改善されること、更にまた、グリセリンのジ及び/又はトリ脂肪酸エステルを含有させると伸び広がり、親和性、うるおい感が著しく向上し、使用感、効果が相乗的に向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)オレイルアルコール 0.05〜2質量%
(b)HLB14以上の非イオン性界面活性剤 0.1〜5質量%
(c)成分(a)以外の油性成分
(d)水性成分
を含有することを特徴とする水中油型乳化ネイルトリートメントに関するものである。更に、成分(c)中にシリコーン油を、また更には、成分(f)グリセリンのジ及び/又はトリ脂肪酸エステルを含有する水中油型乳化ネイルトリートメントに関するものである。また、成分(b)がポリエチレングリコール脂肪酸エステルである水中油型乳化ネイルトリートメントに関するものである。また、成分(f)のエステルを構成する脂肪酸が、炭素数8〜10の直鎖脂肪酸である水中油型乳化ネイルトリートメントに関するものである。
なお、本発明品の水中油型乳化ネイルトリートメントの使用部位は、爪はもちろんのこと、爪の周りの指先部分をも含むものである。従って、以後単に「爪」と記載しても、爪とその周りの指先部分をも含む場合もある。
以上の如く、オレイルアルコール 0.05〜2質量%、HLB値14以上の非イオン性界面活性剤 0.1〜5質量%、オレイルアルコール以外の油性成分、水性成分を含有する水中油型乳化ネイルトリートメントは、みずみずしく、伸び広がりが良く、爪への親和性が高いなどの使用感に優れ、また、べたつきがなくうるおい感やその持続性も高いなどの肌効果にも優れ、経時的にも安定なものであった。
更に、油性成分中にシリコーン油を含有されることで、べたつきが更に軽減され、また更に、グリセリンのジ及び/又はトリ直鎖脂肪酸エステルを配合することで、伸び広がり、親和性、うるおい感が一段と向上するなど、使用感、効果が著しく向上した水中油型乳化ネイルトリートメントであった。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明における成分(a)のオレイルアルコールは、高級アルコールの一種であり常温で液状を呈するものであり、爪に対して親和性を有しており、爪に柔軟性、うるおい感を付与させるために含有されるものである。ことに、成分(a)と成分(b)とを組み合わせて用いることで、爪への親和性、うるおい感が相乗的に向上する。
本発明における成分(a)のオレイルアルコールの含有量は、全組成分中0.05〜2質量%(以下、単に「%」と記す)であり、好ましくは0.1〜2%である。この範囲にあると、爪への親和性があり、うるおい感が向上したものとなる。成分(a)の含有量が、0.05%未満では爪への親和性が弱くなり、また、2%を超えて含有すると油感が強くなり、べたついたり、また、原料臭が強くなり、製品としての良好な品質、安定性に欠ける場合がある。
本発明に用いられる成分(b)のHLB14以上の非イオン性界面活性剤は、水中油型乳化ネイルトリートメントの乳化剤として含有される他、使用中のみずみずしさの付与、爪への親和性の向上、湿潤剤として爪にうるおい感を付与することを目的として配合されるものであり、通常化粧料に使用されるものであれば、特に制限されない。
本発明における成分(b)のHLB14以上の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(20EO)モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレン(30EO)モノステアリン酸グリセリル等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノラウリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(20EO)モノオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20EO)モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20EO)モノパルミチン酸ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(60EO)硬化ひまし油、ポリオキシエチレン(80EO)硬化ひまし油等のポリオキシエチレン硬化ひまし油;ポリオキシエチレン(24EO)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(30EO)コレステリルエーテル等のポリオキシエチレンコレステリルエーテル;ポリオキシエチレン(20EO)フィトステロール;ポリオキシエチレン(30EO)コレスタノール;モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55EO)等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(21EO)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(15EO)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20EO)ステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン(20EO)ポリオキシプロピレン(4PO)セチルエーテル等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン(15EO)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(30EO)オクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどが挙げられ、これらの非イオン性界面活性剤は必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
これらの中でも、使用中のみずみずしさ、爪への親和性、うるおい感や安定性の観点から好ましいものとしては、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが挙げられる。HLB値14以上のものであれば、特に限定はされないが、例えば、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(30EO)、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(20EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(45EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55EO)等が特に好ましいものとして挙げられる。
本発明における成分(b)のHLB14以上の非イオン性界面活性剤の含有量は、全組成分中0.1〜5%であり、好ましくは0.5〜3%である。この範囲であると、経時安定性も良く、使用中にみずみずしさがあり、爪への親和性やうるおい感の高い水中油型乳化ネイルトリートメントが得られる。成分(b)の含有量が、0.1%未満では、爪への親和性や経時安定性に欠け、また、5%を超えて含有すると伸び広がりが悪くなる場合がある。
本発明に用いられる成分(c)のオレイルアルコール以外の油性成分は、水中油型乳化ネイルトリートメントの油相を構成する成分としての他、爪にエモリエント効果を与える成分として含有されるもので、通常化粧料に使用される油剤であれば、特に制限されない。例えば、炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリイソブテン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等;エステル油としては、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、オクタン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セチル、コハク酸−2−エチルヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸アルキレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル等;天然由来のロウ類として、ミツロウ、ゲイロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油;フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられ、これらの油剤は必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
これらの中でも、エモリエント効果や経時安定性向上の観点から、好ましいものとして、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、パルミチン酸イソプロピル等のエステル油が挙げられる。
本発明における成分(c)オレイルアルコール以外の油性成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは全組成分中2〜30%である。この範囲であると経時的に安定となり、エモリエント効果に優れるものが得られる。
本発明における成分(d)の水性成分は、水中油型乳化ネイルトリートメントの水相の構成成分であると共に、爪にうるおい感を与える成分として、また、伸び広がりの軽さ、みずみずしさの向上、べたつきを軽減、さっぱり感の付与等の使用感を向上させるための成分として配合されるものであり、通常化粧料に使用されるものであれば、特に制限されない。例えば、精製水;エタノール;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;ブドウ糖、白糖、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール等の糖又は糖アルコール;等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。一般的には、精製水又は、精製水とエタノール、多価アルコール類、糖類とを組み合わせたものが用いられる。
本発明の成分(a)〜(d)を組み合わせて含有することで、経時安定性が確保されると共に、使用時には、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性が高く、使用後には、べとつかず、エモリエント感に加えうるおい感に優れた水中油型乳化ネイルトリートメントを得ることができる。
また本発明においては、成分(c)中に成分(e)としてシリコーン油を含有させると、伸び広がりが更に向上し、使用後のべたつき感が一段と減少し、さっぱり感を著しく向上させることができる。成分(e)としては、通常化粧料に使用されるものであれば、特に制限されない。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーンレジン、フッ素変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられ、これらのシリコーン油は必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。これらの中では、べたつきを軽減し、さっぱり感を著しく向上させるものとして、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(e)シリコーン油の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは全組成分中0.1〜10%である。この範囲であると、経時安定性に悪影響を与えることなく、使用後のべたつきやさっぱり感の著しい向上につながる。
従って、本発明の成分(a)〜(d)と更に成分(e)を組み合わせて含有させることで、使用時の伸び広がりの向上、使用後のべたつきの軽減、さっぱり感の著しい向上など、相乗的に使用感が向上した水中油型乳化ネイルトリートメントを得ることができる。
また更に、本発明においては、成分(c)中に成分(f)としてグリセリンのジ及び/又はトリ脂肪酸エステルを含有させると、伸び広がり、爪への親和性が更に向上し、うるおい感を一段と高めることができる。成分(f)は、通常化粧料に使用されるものであれば、特に制限されない。例えば、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、茶実油、月見草油、パーシック油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、パーム油、硬化パーム油、ヒマワリ油、ブドウ油、マカデミアナッツ油、綿実油、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、ジカプリン酸グリセリル等が挙げられ、必要に応じて、一種又は二種以上用いることができる。
これらの中でも、爪への伸び広がり、親和性、うるおい感の更なる向上の観点から、グリセリンと炭素数が8〜10の直鎖脂肪酸のジ及び/又はトリエステルが好ましいものとして挙げられ、例えば、ジカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等が特に好ましいものとして挙げられる。
本発明に用いられる成分(f)グリセリンのジ及び/又はトリ脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは全組成分中1〜15%である。この範囲にあると、伸び広がりの良さ、爪への親和性、うるおい感の更なる向上が得られる。
従って、本発明の成分(a)〜(e)更には成分(f)を組み合わせて含有させることで、使用時の伸び広がり良く、みずみずしさがあり、爪への親和性が向上し、使用後にはべたつきがなくさっぱり感がありながら、うるおい感が著しく向上する等、相乗的に使用感、効果が向上した水中油型乳化ネイルトリートメントを得ることができる。
本発明の水中油型乳化ネイルトリートメントには、上記した必須成分の他に通常の化粧料に使用される成分、例えば、成分(b)以外の界面活性剤、紫外線吸収剤、高分子類、粉体、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
実施例1〜8および比較例1〜4:水中油型ネイルクリーム
表1に示す組成および下記に示す製造方法にて水中油型ネイルクリームを調製した。得られたネイルクリームの使用感(伸び広がり、みずみずしさ、親和性、使用後のべたつきのなさ)、効果(うるおい感)、経時安定性について下記の方法により評価し結果をあわせて、表1に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(11)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(12)〜(16)を70℃で加熱溶解後、Aを添加し、乳化する。
C:Bを室温まで冷却し、水中油型ネイルクリームを得た。
(評価方法:使用感、効果)
専門評価パネル15名により、実施例1〜8および比較例1〜4の各試料について、(1)使用感(伸び広がり、みずみずしさ、親和性、使用後のべたつきのなさ)、(2)効果(うるおい感、)について、下記(a)評価基準にて5段階評価し、各評価の評点の平均値を下記(b)4段階判定基準を用いて判定した。
(a)5段階評価基準
(評点): (評価)
4 : 非常に良い(ある)
3 : 良い(ある)
2 : 変わらない
1 : やや悪い(ない)
0 : 悪い(ない)
(b)4段階判定基準
(評点の平均値) :(判定)
3.5以上 : ◎
2.5以上、3.5未満 : ○
1.5以上、2.5未満 : △
1.5未満 : ×
得られた結果を表1に併せて示す。
(評価方法:経時安定性)
各試料を5℃、40℃の恒温槽に一ヶ月間保管し、調製直後の状態を基準として、外観変化の有無(分離、変色)、匂いの変化の有無を以下の(c)4段階判定基準を用いて判定した。
(c)4段階判定基準
(評価) : (判定)
変化なし : ◎
軽微な変化がある : ○
やや変化がある : △
かなり変化がある : ×
表1の結果から明らかなように、本発明の水中油型乳化ネイルクリームは、比較例に比べ、経時安定性が良好で、使用時の伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性も高く、使用後にはべたつきもなく、うるおい感に優れるものであった。
実施例9 水中油型ネイルクリーム
(成分) (%)
(1)ベヘニルアルコール 1.5
(2)ジメチルポリシロキサン(注1) 10.0
(3)トリカプリン酸グリセリル 3.0
(4)ジカプリル酸グリセリル 2.0
(5)ワセリン 2.0
(6)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 1.0
(7)モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20EO)
ソルビタン 1.0
(8)パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 1.0
(9)オレイルアルコール 1.5
(10)ポリオキシエチレン(20EO)ポリオキシ
プロピレン(4PO)セチルエーテル 0.5
(11)ポリオキシエチレン(60EO)硬化ひまし油 0.5
(12)1,3−ブチレングリコール 10.0
(13)防腐剤 適量
(14)トリエタノールアミン 0.2
(15)カルボキシビニルポリマー 0.2
(16)精製水 残量
(17)ラズベリー抽出液 0.1
(18)香料 適量
(注1):KF−96(6CS)(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(11)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(12)〜(16)を70℃で加熱溶解し、Aを加え、乳化する。
C:Bを冷却し、60℃にて、成分(17)及び(18)を添加混合し、更に室温まで冷却し、水中油型ネイルクリームを得た。
実施例9の本発明品は、経時安定性が良好で、使用時には、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性も良く、使用後には、べたつきもなく、うるおい感の高い優れた水中油型ネイルクリームであった。
実施例10 水中油型ネイルクリーム
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.0
(2)ステアリルアルコール 1.0
(3)ジメチルポリシロキサン(注1) 2.0
(4)硬化パーム油 4.0
(5)トリカプリル酸グリセリル 1.0
(6)パルミチン酸セチル 2.0
(7)モノステアリン酸ソルビタン 0.3
(8)トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20EO)
ソルビタン 5.0
(9)オレイルアルコール 0.5
(10)モノラウリン酸デカグリセリル 0.5
(11)モノステアリン酸
ポリエチレングリコール(20EO) 0.5
(12)プロピレングリコール 5.0
(13)防腐剤 適量
(14)エデト酸ニナトリウム 適量
(15)水酸化ナトリウム 0.2
(16)精製水 残量
(17)香料 適量
(注1):KF−96(50CS)(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(11)を70℃で加熱溶解する。
B:成分(12)〜(16)を70℃で加熱溶解し、Aを加え乳化する。
C:Bを冷却し、50℃にて成分(17)を添加混合し、更に、室温まで冷却し、水中油型ネイルクリームを得た。
実施例10の本発明品は、経時安定性が良好で、使用時には、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性も良く、使用後には、べたつきもなく、うるおい感の高い優れた水中油型ネイルクリームであった。
実施例11 水中油型ネイル乳液
(成分) (%)
(1)モノステアリン酸
ポリエチレングリコール(55EO) 1.5
(2)モノラウリン酸
ポリエチレングリコール(30EO) 0.5
(3)セトステアリルアルコール 0.6
(4)オレイルアルコール 0.4
(5)スクワラン 1.0
(6)ジ−2−エチルヘキサン酸セチル 0.5
(7)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 0.5
(8)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 1.0
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン(注1) 1.0
(10)1,3−ブチレングリコール 5.0
(11)エリスリトール 1.0
(12)エタノール 5.0
(13)防腐剤 適量
(14)トリエタノールアミン 0.1
(15)カルボキシビニルポリマー 0.1
(16)精製水 残量
(17)香料 適量
(注1):DC-345(東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を50℃で加熱溶解する。
B:成分(10)〜(16)を50℃で加熱溶解し、Aを加え乳化する。
C:Bに成分(17)を添加混合し、室温まで冷却し、水中油型ネイル乳液を得た。
実施例11の本発明品は、経時安定性が良好で、使用時には、伸び広がりが良く、みずみずしさがあり、爪への親和性も良く、使用後には、べたつきもなく、うるおい感の高い優れた水中油型ネイル乳液であった。

Claims (5)

  1. 次の成分(a)〜(d);
    (a)オレイルアルコール 0.05〜2質量%
    (b)HLB14以上の非イオン性界面活性剤 0.1〜5質量%
    (c)成分(a)以外の油性成分
    (d)水性成分
    を含有することを特徴とする水中油型乳化ネイルトリートメント。
  2. 成分(c)中に、成分(e)シリコーン油を含有することを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化ネイルトリートメント。
  3. 更に成分(c)中に、成分(f)グリセリンのジ及び/又はトリ脂肪酸エステルを含有することを特徴とする請求項1または2記載の水中油型乳化ネイルトリートメント。
  4. 成分(b)が、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の水中油型乳化ネイルトリートメント。
  5. 成分(f)を構成する脂肪酸が、炭素数8〜10の直鎖脂肪酸であることを特徴とする請求項3または4の何れか1項に記載の水中油型ネイルトリートメント。
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