JP2004203797A - 超音波口腔洗浄器用液剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】口腔洗浄を行うため、超音波振動を利用した超音波口腔洗浄器があるが、その洗浄効果をさらに向上させる超音波口腔洗浄器用液剤組成物の提供。
【解決手段】超音波口腔洗浄器具の使用時に、水不溶性粒状物質を含有する口腔洗浄器用液剤組成物を用いることで口腔洗浄効果を向上させることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】超音波口腔洗浄器具の使用時に、水不溶性粒状物質を含有する口腔洗浄器用液剤組成物を用いることで口腔洗浄効果を向上させることができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波作用を利用した口腔洗浄の効果を向上させるための超音波口腔洗浄器用液剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
虫歯や歯周炎の原因である歯垢(プラーク)の除去、すなわちプラークコントロールは、口腔衛生において重要である。そのため、プラーク細菌を殺菌する目的でカチオン性抗菌剤や非イオン性抗菌剤などを配合した口腔用組成物が提案されている。しかしながら、通常、歯磨剤や洗口剤といった口腔用組成物は露出した歯面に付着した歯垢に対しては有効であるが、歯間部や歯と歯茎の間(歯周ポケット)の歯垢に対しては、組成物が到達しないため効果が期待できない。従って、歯間部に対してはフロスや歯間ブラシなどによる物理的な歯垢除去が行われており、また歯周ポケットのプラークコントロールは、歯科医などの専門家によって、スケーラーや水流洗浄器などの器具を用いて行われる。
【0003】
薬剤や歯ブラシによるブラッシングによって到達しない部位の口腔洗浄器を行うため、超音波振動を利用した、口腔洗浄器用具が開示されている。交流信号の周波数による機械的振動で、一般的に近接できない歯の周りの浄化効果が得られることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また超音波振動の作用で歯の隅々の歯垢を除去することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、他にも超音波振動を利用した、口腔洗浄器用具が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照)。しかし、これらは全て超音波振動を伝える媒体として水、または不特定の洗浄剤を用いられており、超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤については言及されていない。
【0004】
超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤については、工業分野、特に精密加工部品の製造過程で用いる洗浄剤が開示されている。特定のアミン類、オキシ酸類、界面活性剤およびアルカリ化合物からなる水溶液系洗浄用組成物を超音波洗浄浴中に入れた後、精密加工部品を浸漬して超音波をかけつつ精密加工部品に付着した汚染物質を洗浄除去する方法が提案されている(例えば、特許文献9参照)。しかし、工業分野で用いられる洗浄薬剤は強アルカリや強酸などを用いるため、人体に使用することはできない。
【0005】
ナイロン末、セルロース末、シルク末、ポリアクリル酸アルキル、ポリエチレン末、澱粉および脂肪酸グリセリンエステルは従来口腔用組成物として配合されていた。(例えば、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15参照)。しかし、これらは全て研磨剤、安定剤、使用感の改善用物質または増粘剤として用いられており、超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤として用いられた例は見当たらない。
【0006】
【特許文献1】
特開昭56−121511号公報
【特許文献2】
特開昭57−173052号公報
【特許文献3】
特開昭63−82656号公報
【特許文献4】
特開昭63−102708号公報
【特許文献5】
特開昭63−109807号公報
【特許文献6】
特開平1−238806号公報
【特許文献7】
特表平7−509151号公報
【特許文献8】
特開平9−206130号公報
【特許文献9】
特開平6−192687号公報
【特許文献10】
特開平9−040537号公報
【特許文献11】
特開2002−255770号公報
【特許文献12】
特開平8−333228号公報
【特許文献13】
特開2002−114657号公報
【特許文献14】
特開平11−035435号公報
【特許文献15】
特開平11−152217号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明は超音波作用を利用した口腔洗浄の効果を向上する超音波口腔洗浄器用液剤組成物を提供するものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
本発明者らはかかる事情に鑑み鋭意検討をかさねた結果、液剤組成物中において水不溶性粒状物質を含有する超音波口腔洗浄器用液剤組成物が超音波洗浄の効果を向上させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物で用いる薬液中において水不溶性粒状物質は、特に限定されるものではないが、ナイロン末、セルロース末、シルク末、ポリアクリル酸アルキル、ポリエチレン末、澱粉またはラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリルが好ましい。これらの平均粒径は0.1〜100μm、中でも1〜20μmが好ましい。またこれらの比重は0.80〜1.60、中でも0.90〜1.2が好ましい。そして配合量は、組成物全量に対して0.001〜1.0重量%、中でも0.1〜0.5重量%が好ましく、0.001重量%より少ないと、充分な洗浄器効果が得られない場合があり、1.0重量%より多いと、超音波伝導率の低下や流動性の低下、苦味などの問題が起こることがある。
【0010】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は、液状、低粘度ジェルなどの形態で提供できる。ここでいう液状とは、粘性の無い液体およびやや粘性を帯びた液体であることを示す。また低粘度ジェルは保型性が低く、流動性のあるジェルであることを示す。
【0011】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物で用いる超音波口腔洗浄器は、特に限定されるものではないが、歯ブラシヘッド部から超音波振動が出るように超音波振動子を内蔵した超音波歯ブラシや、マウスピース状の装置に超音波振動子を配し、マウスピース部を歯に装着させて使用する洗浄器具、または水流洗浄器に超音波振動が伝わるように超音波振動子を内蔵した洗浄器具などが例示できる。
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は、超音波洗浄器の洗浄部分と被洗浄物との間を満たすための超音波口腔洗浄器具用液剤であって、超音波口腔洗浄器を使用する直前に口中に含んで使用するか、超音波口腔洗浄器につける、または超音波口腔洗浄器に貯留させる、または超音波口腔洗浄器使用時に供給されるなどの態様で用いることができる。
【0012】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は前記の成分に加えて、さらに組成物の形態に応じた以下のような適当な成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0013】
例えば、界面活性剤として、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤または両性界面活性剤から選べられる。例えば、アニオン界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリルトリルサルコシン酸ナトリウムなどのアシルサルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン塩、N−メチル−N−アシルアラニン塩などのアシルアミノ酸塩、ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩などが挙げられる。ノニオン界面活性剤としてはショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン付加係数が8〜10、アルキル基の炭素数が13〜15であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系またはポリオキシエチレン付加係数が10〜18、アルキル基の炭素数が9であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系ノニオン界面活性剤などが挙げられる。両性イオン界面活性剤としては、N-ラウリルジアミノエチルグリシン、N-ミリスチルジエチルグリシンなどのN-アルキルジアミノエチルグリシン、N-アルキル-N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウムがあげられる。これらの界面活性剤は、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。その配合量は、通常、組成物全量に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0014】
香味剤として、メントール、カルボン酸、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油などの香料を、単独または2種以上を組み合わせて組成物全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%程度の割合で配合することができる。
【0015】
また、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニルメチルエステル、ρ−メトキシシンナミックアルデヒドなどの甘味剤を、組成物全量に対して0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の割合で配合することができる。
【0016】
本発明の組成物においては、使用感を損なわない程度の粘性を持たせるために、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギーナンなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機粘結剤などの1種又は2種以上が配合され得る。これらの配合量は通常0.1重量%以下である。
【0017】
さらに、湿潤剤として、ソルビット、グリセリン、キシリット、マルチット、ラクチットなどを単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。配合量は、通常、組成物全量に対して3〜70重量%である
【0018】
なお、本発明の組成物には薬効成分として、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムなどのカチオン性殺菌剤、ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノールなどの非イオン性殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物などを、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0019】
【実施例】
以下の実施例により本発明をさらに詳細するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中、[%]は特に断らない限り[重量%]である。
以下に評価方法を示す。
1.歯垢除去試験
ハイドロキシアパタイトペレット(HA)をブレインハートインフージョン液体培地に浸漬し滅菌する。ストレプトコッカス ミュータンス培養液を加え、24時間培養する。HAを取り出し、滅菌蒸留水で余分な菌を除去し、実施例または比較例に示した試験液が500ml入ったビーカーに吊るす。HAに向けて超音波振動を3分間当てる。HAを取り出し、3mlの1規定水酸化ナトリウムに入れ、よく撹拌した後、懸濁液を遠心分離(10,000回転、10分間)し、別の試験管に上清を500μl取る。0.5%フェノール水溶液を500μl加えた後、硫酸を2.5ml加え、強く撹拌する。25℃で20分間静置後、測定波長492nmで吸光度を測定する。試験液の代わりに蒸留水で同様の操作を行ったサンプルをコントロールとし、次に示す数式でコントロールに対して付加的な除去効果を求め、評価基準により評価した。
付加的除去効果(%)=100-{(A1−A2)/A1}×100
A1:コントロールの吸光度 A2:試験液の吸光度
【0020】
2.評価基準:
付加的除去効果の式に応じて下記の通りに評した。
評価基準を示す。
付加的除去効果が30%以上 :4
20%以上〜30%未満 :3
10%以上〜20%未満 :2
0%以上〜10%未満 :1
評価基準の数値が大きいほど付加的除去効果が高いことを示す。
結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
表1の結果により、薬液中において水不溶性粒状物質としてポリアクリル酸アルキル、ナイロン末、セルロース末、ラウリン酸プロピレングリコールまたはジステアリン酸エチレングリコールを0.001%〜1.0%配合した実施例1〜7の試験サンプルは、付加的効果が3〜4と高かった。微粒子を配合しない比較例1は付加的効果のスコアが2であった。
【0023】
実施例6
以下の処方により、液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
グリセリン 5.0
ナイロン末 0.2
エタノール 3.0
香料 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
塩化セチルピリジニウム 0.01
クエン酸ナトリウム 0.05
精製水 残部
合計 100.0
得られた液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0024】
実施例7
以下の処方により、液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
ソルビット 15.0
ポリアクリル酸アルキル 0.1
香料 0.05
1、3-ブチレングリコール 1.0
サッカリンナトリウム 0.01
グルコン酸クロルヘキシジン 0.05
クエン酸ナトリウム 0.05
カルボキシメチルセルロース 0.001
精製水 残部
合計 100.0
得られた液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0025】
実施例8
以下の処方により、低粘度ジェル状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
ソルビット 10.0
シルク末 0.1
香料 0.2
エタノール 0.5
サッカリンナトリウム 0.01
グルコン酸クロルヘキシジン 0.05
ヒドロキシエチルセルロース 0.01
精製水 残部
合計 100.0
得られた低粘度ジェル状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0026】
【発明の効果】
薬液中において水不溶性粒状物質を配合する本発明によれば、超音波口腔洗浄器と用いることで口腔洗浄の効果を向上する超音波口腔洗浄器用液剤組成物を提供できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波作用を利用した口腔洗浄の効果を向上させるための超音波口腔洗浄器用液剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
虫歯や歯周炎の原因である歯垢(プラーク)の除去、すなわちプラークコントロールは、口腔衛生において重要である。そのため、プラーク細菌を殺菌する目的でカチオン性抗菌剤や非イオン性抗菌剤などを配合した口腔用組成物が提案されている。しかしながら、通常、歯磨剤や洗口剤といった口腔用組成物は露出した歯面に付着した歯垢に対しては有効であるが、歯間部や歯と歯茎の間(歯周ポケット)の歯垢に対しては、組成物が到達しないため効果が期待できない。従って、歯間部に対してはフロスや歯間ブラシなどによる物理的な歯垢除去が行われており、また歯周ポケットのプラークコントロールは、歯科医などの専門家によって、スケーラーや水流洗浄器などの器具を用いて行われる。
【0003】
薬剤や歯ブラシによるブラッシングによって到達しない部位の口腔洗浄器を行うため、超音波振動を利用した、口腔洗浄器用具が開示されている。交流信号の周波数による機械的振動で、一般的に近接できない歯の周りの浄化効果が得られることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また超音波振動の作用で歯の隅々の歯垢を除去することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、他にも超音波振動を利用した、口腔洗浄器用具が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照)。しかし、これらは全て超音波振動を伝える媒体として水、または不特定の洗浄剤を用いられており、超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤については言及されていない。
【0004】
超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤については、工業分野、特に精密加工部品の製造過程で用いる洗浄剤が開示されている。特定のアミン類、オキシ酸類、界面活性剤およびアルカリ化合物からなる水溶液系洗浄用組成物を超音波洗浄浴中に入れた後、精密加工部品を浸漬して超音波をかけつつ精密加工部品に付着した汚染物質を洗浄除去する方法が提案されている(例えば、特許文献9参照)。しかし、工業分野で用いられる洗浄薬剤は強アルカリや強酸などを用いるため、人体に使用することはできない。
【0005】
ナイロン末、セルロース末、シルク末、ポリアクリル酸アルキル、ポリエチレン末、澱粉および脂肪酸グリセリンエステルは従来口腔用組成物として配合されていた。(例えば、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15参照)。しかし、これらは全て研磨剤、安定剤、使用感の改善用物質または増粘剤として用いられており、超音波洗浄の効果を向上させるための薬剤として用いられた例は見当たらない。
【0006】
【特許文献1】
特開昭56−121511号公報
【特許文献2】
特開昭57−173052号公報
【特許文献3】
特開昭63−82656号公報
【特許文献4】
特開昭63−102708号公報
【特許文献5】
特開昭63−109807号公報
【特許文献6】
特開平1−238806号公報
【特許文献7】
特表平7−509151号公報
【特許文献8】
特開平9−206130号公報
【特許文献9】
特開平6−192687号公報
【特許文献10】
特開平9−040537号公報
【特許文献11】
特開2002−255770号公報
【特許文献12】
特開平8−333228号公報
【特許文献13】
特開2002−114657号公報
【特許文献14】
特開平11−035435号公報
【特許文献15】
特開平11−152217号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明は超音波作用を利用した口腔洗浄の効果を向上する超音波口腔洗浄器用液剤組成物を提供するものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
本発明者らはかかる事情に鑑み鋭意検討をかさねた結果、液剤組成物中において水不溶性粒状物質を含有する超音波口腔洗浄器用液剤組成物が超音波洗浄の効果を向上させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物で用いる薬液中において水不溶性粒状物質は、特に限定されるものではないが、ナイロン末、セルロース末、シルク末、ポリアクリル酸アルキル、ポリエチレン末、澱粉またはラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリルが好ましい。これらの平均粒径は0.1〜100μm、中でも1〜20μmが好ましい。またこれらの比重は0.80〜1.60、中でも0.90〜1.2が好ましい。そして配合量は、組成物全量に対して0.001〜1.0重量%、中でも0.1〜0.5重量%が好ましく、0.001重量%より少ないと、充分な洗浄器効果が得られない場合があり、1.0重量%より多いと、超音波伝導率の低下や流動性の低下、苦味などの問題が起こることがある。
【0010】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は、液状、低粘度ジェルなどの形態で提供できる。ここでいう液状とは、粘性の無い液体およびやや粘性を帯びた液体であることを示す。また低粘度ジェルは保型性が低く、流動性のあるジェルであることを示す。
【0011】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物で用いる超音波口腔洗浄器は、特に限定されるものではないが、歯ブラシヘッド部から超音波振動が出るように超音波振動子を内蔵した超音波歯ブラシや、マウスピース状の装置に超音波振動子を配し、マウスピース部を歯に装着させて使用する洗浄器具、または水流洗浄器に超音波振動が伝わるように超音波振動子を内蔵した洗浄器具などが例示できる。
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は、超音波洗浄器の洗浄部分と被洗浄物との間を満たすための超音波口腔洗浄器具用液剤であって、超音波口腔洗浄器を使用する直前に口中に含んで使用するか、超音波口腔洗浄器につける、または超音波口腔洗浄器に貯留させる、または超音波口腔洗浄器使用時に供給されるなどの態様で用いることができる。
【0012】
本発明の超音波口腔洗浄器用液剤組成物は前記の成分に加えて、さらに組成物の形態に応じた以下のような適当な成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0013】
例えば、界面活性剤として、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤または両性界面活性剤から選べられる。例えば、アニオン界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリルトリルサルコシン酸ナトリウムなどのアシルサルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン塩、N−メチル−N−アシルアラニン塩などのアシルアミノ酸塩、ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩などが挙げられる。ノニオン界面活性剤としてはショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン付加係数が8〜10、アルキル基の炭素数が13〜15であるポリオキシエチレンアルキルエーテル系またはポリオキシエチレン付加係数が10〜18、アルキル基の炭素数が9であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系ノニオン界面活性剤などが挙げられる。両性イオン界面活性剤としては、N-ラウリルジアミノエチルグリシン、N-ミリスチルジエチルグリシンなどのN-アルキルジアミノエチルグリシン、N-アルキル-N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウムがあげられる。これらの界面活性剤は、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。その配合量は、通常、組成物全量に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0014】
香味剤として、メントール、カルボン酸、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油などの香料を、単独または2種以上を組み合わせて組成物全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%程度の割合で配合することができる。
【0015】
また、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニルメチルエステル、ρ−メトキシシンナミックアルデヒドなどの甘味剤を、組成物全量に対して0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の割合で配合することができる。
【0016】
本発明の組成物においては、使用感を損なわない程度の粘性を持たせるために、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギネート、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギーナンなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機粘結剤などの1種又は2種以上が配合され得る。これらの配合量は通常0.1重量%以下である。
【0017】
さらに、湿潤剤として、ソルビット、グリセリン、キシリット、マルチット、ラクチットなどを単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。配合量は、通常、組成物全量に対して3〜70重量%である
【0018】
なお、本発明の組成物には薬効成分として、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウムなどのカチオン性殺菌剤、ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノールなどの非イオン性殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物などを、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0019】
【実施例】
以下の実施例により本発明をさらに詳細するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中、[%]は特に断らない限り[重量%]である。
以下に評価方法を示す。
1.歯垢除去試験
ハイドロキシアパタイトペレット(HA)をブレインハートインフージョン液体培地に浸漬し滅菌する。ストレプトコッカス ミュータンス培養液を加え、24時間培養する。HAを取り出し、滅菌蒸留水で余分な菌を除去し、実施例または比較例に示した試験液が500ml入ったビーカーに吊るす。HAに向けて超音波振動を3分間当てる。HAを取り出し、3mlの1規定水酸化ナトリウムに入れ、よく撹拌した後、懸濁液を遠心分離(10,000回転、10分間)し、別の試験管に上清を500μl取る。0.5%フェノール水溶液を500μl加えた後、硫酸を2.5ml加え、強く撹拌する。25℃で20分間静置後、測定波長492nmで吸光度を測定する。試験液の代わりに蒸留水で同様の操作を行ったサンプルをコントロールとし、次に示す数式でコントロールに対して付加的な除去効果を求め、評価基準により評価した。
付加的除去効果(%)=100-{(A1−A2)/A1}×100
A1:コントロールの吸光度 A2:試験液の吸光度
【0020】
2.評価基準:
付加的除去効果の式に応じて下記の通りに評した。
評価基準を示す。
付加的除去効果が30%以上 :4
20%以上〜30%未満 :3
10%以上〜20%未満 :2
0%以上〜10%未満 :1
評価基準の数値が大きいほど付加的除去効果が高いことを示す。
結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
表1の結果により、薬液中において水不溶性粒状物質としてポリアクリル酸アルキル、ナイロン末、セルロース末、ラウリン酸プロピレングリコールまたはジステアリン酸エチレングリコールを0.001%〜1.0%配合した実施例1〜7の試験サンプルは、付加的効果が3〜4と高かった。微粒子を配合しない比較例1は付加的効果のスコアが2であった。
【0023】
実施例6
以下の処方により、液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
グリセリン 5.0
ナイロン末 0.2
エタノール 3.0
香料 0.01
サッカリンナトリウム 0.01
塩化セチルピリジニウム 0.01
クエン酸ナトリウム 0.05
精製水 残部
合計 100.0
得られた液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0024】
実施例7
以下の処方により、液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
ソルビット 15.0
ポリアクリル酸アルキル 0.1
香料 0.05
1、3-ブチレングリコール 1.0
サッカリンナトリウム 0.01
グルコン酸クロルヘキシジン 0.05
クエン酸ナトリウム 0.05
カルボキシメチルセルロース 0.001
精製水 残部
合計 100.0
得られた液状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0025】
実施例8
以下の処方により、低粘度ジェル状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物を製造した。
成分名 配合量(%)
ソルビット 10.0
シルク末 0.1
香料 0.2
エタノール 0.5
サッカリンナトリウム 0.01
グルコン酸クロルヘキシジン 0.05
ヒドロキシエチルセルロース 0.01
精製水 残部
合計 100.0
得られた低粘度ジェル状の超音波口腔洗浄器用液剤組成物については、上記の歯垢除去試験で評価したところ、優れた除去効果を示した。
【0026】
【発明の効果】
薬液中において水不溶性粒状物質を配合する本発明によれば、超音波口腔洗浄器と用いることで口腔洗浄の効果を向上する超音波口腔洗浄器用液剤組成物を提供できる。
Claims (6)
- 水不溶性粒状物質を配合することを特徴とする超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
- 水不溶性粒状物質の平均粒径が0.1〜100μm、比重が0.80〜1.60であることを特徴とする1項記載の超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
- 水不溶性粒状物質がナイロン末、セルロース末、シルク末、ポリアクリル酸アルキル、ポリエチレン末、澱粉、及び脂肪酸の炭素数が10〜20である脂肪酸エステルからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1、2項の何れか1項に記載の超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
- 脂肪酸エステルが、炭素数10〜20のモノ-またはジ−の脂肪酸グリセリンエステル類であることを特徴とする請求項3記載の超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
- 炭素数10〜20のモノ-またはジ−の脂肪酸グリセリンエステル類が、ラウリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリルから選ばれる請求項3、4の何れか1項に記載の超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
- 水不溶性粒状物質の配合量が0.001〜1.0重量%である請求項1、2及び3の何れか1項に記載の超音波口腔洗浄器用液剤組成物。
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