JP2004202998A - ブロー成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形性が良好で、耐久性に優れ異音抑制効果の高いブロー成形品を高い生産性と経済性をもって効率的に得ることができる、ブロー成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】押出機で溶融可塑化された熱可塑性樹脂がブロー成形用ダイスからパリソンとして開いている金型内に押し出され、その後金型を閉じ、エアブローすることで製品を得るブロー成形品の製造方法において、押出機とダイスとの間にアキュムレーターを備えたブロー成形機を用い、熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステルエラストマーを押出機内に供給し、溶融可塑化すると共に、溶融可塑化された樹脂に対し、酸化防止剤、摺動改良剤、粘度調整剤、着色剤から選ばれる少なくとも1種以上を連続添加することを特徴とするブロー成形品の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】押出機で溶融可塑化された熱可塑性樹脂がブロー成形用ダイスからパリソンとして開いている金型内に押し出され、その後金型を閉じ、エアブローすることで製品を得るブロー成形品の製造方法において、押出機とダイスとの間にアキュムレーターを備えたブロー成形機を用い、熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステルエラストマーを押出機内に供給し、溶融可塑化すると共に、溶融可塑化された樹脂に対し、酸化防止剤、摺動改良剤、粘度調整剤、着色剤から選ばれる少なくとも1種以上を連続添加することを特徴とするブロー成形品の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐久性に優れ異音抑制効果が高いブロー成形品を、良好な成形性、高い生産性と経済性をもって効率的に得ることができるブロー成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車用フレキシブルブーツの成形には、滑剤、安定剤等を配合したフレキシブルブーツ成形用組成物のように、製品の特性に合わせ、熱可塑性樹脂原料および各種の添加剤を混合した材料をブロー成形機にて溶融可塑化し、製品を得るといった方法が用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
特に高信頼性が要求されるフレキシブルブーツ用には、各種添加剤が均一に配合される必要があるため、混練押出機にてコンパウンドした材料が使用されてきた。
【0004】
しかしながら、このような従来技術では、添加剤による改質を施されたブロー成形品を得るためには、押出機による高温での添加剤の溶融混合過程を一旦経る必要がある。したがって、そのための手間や時間と費用およびエネルギーが必要となり、効率性や経済性および省エネルギーの観点からも、その改善が望まれていた。またコンパウンド工程を経ることで樹脂の熱分解に起因して粘度低下が起きやすく、このことはブロー成形性や成形品の耐久性の面で不利であった。
【0005】
本発明者らは、この点を解決するため、コンパウンドによらず、全添加剤を
ドライブレンド後、一括してブロー成形機に投入し、ブロー成形することを試みたが、成形安定性や得られた製品中での添加剤の均一性に問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−177971公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果なされたものである。
【0008】
したがって本発明の目的は、耐久性や異音抑制に必要な添加剤が均一に含まれるブロー成形品を、効率的かつ経済的に得ることのできるブロー成形品の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明のブロー成形品の製造方法では、押出機で溶融可塑化された熱可塑性樹脂がブロー成形用ダイスからパリソンとして開いている金型内に押し出され、その後金型を閉じ、エアブローすることで製品を得るブロー成形品の製造方法において、押出機とダイスとの間にアキュムレーターを備えたブロー成形機を用い、熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステルエラストマーを押出機内に供給し、溶融可塑化すると共に、溶融可塑化された樹脂に対し、酸化防止剤、摺動改良剤、粘度調整剤、着色剤から選ばれる少なくとも1種以上を連続添加する。
【0010】
また更に前記滑摺動改良剤として脂肪族ポリエーテル化合物、脂肪族ポリエステル化合物、脂肪族ポリラクトン化合物、脂肪酸アミド化合物、およびパラフィン油から選ばれた少なくとも1種以上を溶融樹脂へ直接添加すること、前記熱可塑性ポリエステルエラストマーの溶融粘度(MFR値)が、熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点から
式To=R(Tm)+20・・・(1)
(ただし、Tmは熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点、R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。)
で定められる温度Toにおいて、ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した場合、5g/10分以下であることが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用した場合には一層優れた効果の取得を期待することができる。
【0011】
また、本発明のブロー成形品の製造方法は、樹脂製フレキシブルブーツを成形することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0013】
本発明のブロー成形品の製造方法に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーは、高融点結晶性ポリエステル重合体セグメントと低融点重合体セグメントからなるポリエステルブロック共重合体を主体とするものである。
【0014】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するポリエステルブロック共重合体の高融点結晶性ポリエステル重合体セグメントは、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、あるいはこれらのエステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量300以下のジオール、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロールなどの脂環式ジオール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。また、アジピン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を共重合しても良い。さらに、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以下の範囲で共重合することも可能である。
【0015】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するポリエステルブロック共重合体の低融点重合体セグメントは、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルである。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリカプロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルのなかで、得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリカプロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量としては共重合された状態において300〜6000程度であることが好ましい。ポリエステルブロック共重合体における低融点重合体セグメントの共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ましくは15〜75重量%である。
【0016】
本発明に用いられる酸化防止剤としては、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を、粘度調整剤としては、2官能以上のエポキシ化合物を、摺動改良剤としては、脂肪族ポリエーテル化合物、脂肪族ポリエステル化合物、脂肪族ポリラクトン化合物、脂肪酸アミド化合物、およびパラフィン油などを上げることができる。
【0017】
本発明に用いられる酸化防止剤としての、芳香族アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニルナフチルアミン、4,4’−ジメトキシジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、および4−イソプロポキシジフェニルアミンなどが挙げられるが、これらの中でもジフェニルアミン系化合物の使用が好ましい。
【0018】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸のジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸のジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、およびトリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレートなどが挙げられる。これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
【0019】
本発明で用いられる酸化防止剤としてのイオウ系酸化防止剤の具体例としては、チオエーテル系、ジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、およびチオジプロピオンエステル系などのイオウを含む化合物を挙げることができる。これらの中でも、特にチオジプロピオンエステル系化合物の使用が好ましい。
【0020】
本発明で用いられる酸化防止剤としてのリン系酸化防止剤の具体例としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアリールペンタエリスリトールジホスファイト、およびジアルキルビスフェノールAジホスファイトなどのリンを含む化合物を挙げることができる。これらの中でも、分子中にリン原子とともにイオウ原子も有する化合物、あるいは分子中に2つ以上のリン原子を有する化合物の使用が好ましい。
【0021】
本発明で用いられる粘度調整剤としての2官能以上のエポキシ化合物の具体的には、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応によって生成するビスフェノールA型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどのグリコールのジグリシジルエーテル化合物、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどのポリオールのポリグリシジルエーテル化合物、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ナフタレンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ビ安息香酸ジグリシジルエステル、メチルテレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、ドデカンジカルボン酸ジグリシジルエステル、オクタデカンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどのジカルボン酸のジグリシジルエステル化合物、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ピロメリット酸テトラグリシジルエステルなどのポリカルボン酸のポリグリシジルエステル化合物などが挙げられる。これらの中でも化合物中に2個のグリシジル基を有する2官能性のエポキシ化合物が好ましい。また、グリシジルエステル化合物が好ましい。
【0022】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリエーテル化合物の具体例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレンオキシド付加重合体、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、ネオペンチルオキシドとエチレンオキシドの共重合体、ネオペンチルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ネオペンチルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体のエチレンオキシド付加共重合体、ネオペンチルオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、ネオペンチルオキシドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレンオキシド付加重合体、ポリ(ネオペンチルオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体などを挙げることができる。
【0023】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリエステル化合物の具体例としては、ポリエチレンアジペート、およびポリブチレンアジペートなどを挙げることができる。
【0024】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリラクトン化合物としては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、およびポリカプリロラクトンなどを挙げることができる。
【0025】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪酸アミド化合物の具体例としては、オレイルオレイン酸アミド、オレイルステアリン酸アミド、ステアリルステアリン酸アミドなどのモノアミド化合物、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、メチレンジアミンステアリン酸オレイン酸混合ビスアミド、エチレンジアミンステアリン酸オレイン酸混合ビスアミドなどのビスアミド化合物、および高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンとの反応によって得られるカルボン酸アマイド系ワックスなどを挙げることができる。
【0026】
本発明で用いられる摺動改良剤としてのパラフィン油としては、数平均分子量200〜2000、動粘度100〜1000mm2/sのものが好ましい。この動粘度は、25℃の雰囲気温度でJIS K7117に準拠し、B型粘度計を使用して測定される。
【0027】
これらの滑剤の添加方法は、溶融した樹脂への連続添加が製品の均一性といった点から特に好ましい。
【0028】
本発明においては、押出機とダイスとの間にアキュムレータを設けることが必須である。添加剤の添加が連続的であるのに対し成形機への樹脂供給は間欠的であるため、アキュムレータを設置しない場合は、樹脂中の添加剤濃度が一定せず周期的に変動しやすくなる。
【0029】
本発明のブロー成形品の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、押出ブロー、射出ブロー、プレスブローなどのブロー成形法などがあげられる。
【0030】
本発明のブロー成形品の製造方法を適用することによって、コンパウンド工程を省略することによる省エネルギーと低コスト化を実践しつつ、成形の安定性と製品の均一性をはかることが可能となり、外観が良好で耐久性に優れるブロー成形品を、提供することができる。そして、特に等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどのフレキシブルブーツをはじめとする自動車部品、電気・電子部品などのブロー成形用途に適している。
【0031】
【実施例】
以下に実施例によって本発明の構成・効果をさらに説明する。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない場合すべて重量基準である。また、実施例中に示される物性は次のように測定した。
[融点]
差動走査熱量計(Du Pont社製DSC−910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。
[硬度(ショアDスケール)]
JIS K−7215に従って測定した。
[溶融粘度指数(MFR)]
熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の融点から、下記式(1)で定められる温度Toにおいて、ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した。
【0032】
To=R(Tm)+20 ・・・(1)
Tmは熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の融点
R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。
[製品寸法安定性]
定量供給機を設置したプレスブロー成形機(オスバーガー社製SBE50/140型)を用いて、シリンダー温度230℃、ノズル温度230℃、金型温度15℃の成形条件で、大口径部と小口径部を、5つの山と5つの谷を有する肉厚1.0mmの蛇腹部によって連結した形状を有する等速ジョイント用フレキシブルブーツに成形した。50個の成形品のうち蛇腹部の各山部の厚みがすべての測定部位において目標肉厚1.0±0.1mm内に収まる成形品数で評価した。
[耐久性]
上記条件でブロー成形したフレキシブルブーツを成形後24時間以上静置した後、等速ジョイントに装着し、以下の条件で30時間ジョイントを駆動させた。
その後、フレキシブルブーツを等速ジョイントからはずし、外観を観察し、亀裂発生数の数を評価した。
[異音抑制効果]
フレキシブルブーツを等速ジョイントに装着し、以下の条件で異音発生時間を測定し、30分以上異音が発生しない成形品数を評価した。なお、ブーツ表面
には水が常に付着するようにした。
【0033】
試験温度 :23℃
試験回転速度 :150rpm
作動角度 :47度
[参考例1]
テレフタル酸419部、1,4−ブタンジオール409部および数平均分子量が約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール(デュポン社製“テラタン”1400)476部を、チタンテトラブトキシド2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なった。
【0034】
この反応混合物にイルガノックス”1010(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで40分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で2時間40分重合を行わせてポリエーテルエステルブロック共重合体(X−1)を得た。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングしてペレット化した。このペレットの融点は198℃で、220℃で測定した溶融粘度指数(MFR)は48g/10分であった。このペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170〜180℃で10時間回転させながら加熱して固相重合を行なった。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170〜180℃で72時間回転させながら加熱して固相重合を行なった。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)の220℃で測定したMFRは0.8g/10分、硬度は47Dであった。
[参考例2]
[参考例1]のポリエステルエラストマー(Y−1)を80℃で5時間乾燥し、ポリエステルエラストマー(Y−1)100部に対し、”イルガノックス”1010を0.5部、”ナウガード”445(ユニロイヤル社製ジフェニルアミン系酸化防止剤)1.5部、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル0.5部、数平均分子量2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール3部、カーボンブラック1部をヘンシェルミキサー中に混合した後、45mmのスクリューを有する2軸押出機を用いて、240℃で溶融混練を行い、水中にストランド状で吐出、カッティングしてペレット化したポリエステルエラストマー組成物(Z−1)の220℃で測定したMFRは、0.6g/10分、硬度は、46Dであった。
[酸化防止剤]
実施例において使用した酸化防止剤は以下のとおりである。
【0035】
D−1:ユニロイヤル社製ジフェニルアミン系酸化防止剤“ナウガード”445
E−1:チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤“イルガノックス”1010(分子量:1177.7)
[2官能以上のエポキシ化合物]
実施例において使用した2官能以上のエポキシ化合物は以下のとおりである。
【0036】
F−1:ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル
[摺動性改良剤]
実施例において使用した摺動性改良剤は以下のとおりである。
【0037】
G−1:数平均分子量約2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール
[実施例1]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)と酸化防止剤(D−1)、(E−1)及び2官能以上エポキシ化合物(F−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようドライブレンドした混合物をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から摺動性改良材(G−1)を表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレット混合物と溶融混合し、ブロー成形機にてブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[実施例2]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)と酸化防止剤(D−1)、(E−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようドライブブレンドした混合物をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)を表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレット混合物と溶融混合し、ブロー成形機にてブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[実施例3]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から、酸化防止剤(D−1)、(E−1)、2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレットと溶融混合し、ブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[比較例1]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)、酸化防止剤(D−1)、(E−1)、2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようにドライブレンドし、アキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入し、ブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[比較例2]
参考例2で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物(Z−1)をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入し、ブロー成形を行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
表2の結果から明らかなように、本発明の成形法にて成形したブロー成形品は、比較例2のように一旦、均一に溶融混練したペレットを用いた場合と同様に、製品寸法も安定し、ブーツの耐久性、異音抑制効果にもばらつきはみられない。
これに対し、本発明と異なる成形法である比較例1の場合、製品寸法、耐久性及び異音抑制効果にばらつきが大きかった。又、比較例2では、ポリエステルエラストマーと添加剤を溶融混練する工程を得るためのエネルギーが必要となり、本発明の方法に比べ、経済性に劣る。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブロー成形法を用いることで、製品寸法性が良好で耐久性に優れ、異音抑制効果の高いブロー成形品を、効率的かつ経済的に、得ることができる。そして、特に等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどのフレキシブルブーツをはじめとする自動車部品、電気・電子部品などのブロー成形用途に適している。
【0042】
また通常行われるコンパウンド後にブロー成形する場合に比べ、樹脂の分解による粘度低下が小さいため、ブロー成形の安定性、成形品の耐久性が損なわれず、耐疲労特性の優れた製品を得ることが出来る。
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐久性に優れ異音抑制効果が高いブロー成形品を、良好な成形性、高い生産性と経済性をもって効率的に得ることができるブロー成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車用フレキシブルブーツの成形には、滑剤、安定剤等を配合したフレキシブルブーツ成形用組成物のように、製品の特性に合わせ、熱可塑性樹脂原料および各種の添加剤を混合した材料をブロー成形機にて溶融可塑化し、製品を得るといった方法が用いられている(特許文献1参照)。
【0003】
特に高信頼性が要求されるフレキシブルブーツ用には、各種添加剤が均一に配合される必要があるため、混練押出機にてコンパウンドした材料が使用されてきた。
【0004】
しかしながら、このような従来技術では、添加剤による改質を施されたブロー成形品を得るためには、押出機による高温での添加剤の溶融混合過程を一旦経る必要がある。したがって、そのための手間や時間と費用およびエネルギーが必要となり、効率性や経済性および省エネルギーの観点からも、その改善が望まれていた。またコンパウンド工程を経ることで樹脂の熱分解に起因して粘度低下が起きやすく、このことはブロー成形性や成形品の耐久性の面で不利であった。
【0005】
本発明者らは、この点を解決するため、コンパウンドによらず、全添加剤を
ドライブレンド後、一括してブロー成形機に投入し、ブロー成形することを試みたが、成形安定性や得られた製品中での添加剤の均一性に問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−177971公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果なされたものである。
【0008】
したがって本発明の目的は、耐久性や異音抑制に必要な添加剤が均一に含まれるブロー成形品を、効率的かつ経済的に得ることのできるブロー成形品の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明のブロー成形品の製造方法では、押出機で溶融可塑化された熱可塑性樹脂がブロー成形用ダイスからパリソンとして開いている金型内に押し出され、その後金型を閉じ、エアブローすることで製品を得るブロー成形品の製造方法において、押出機とダイスとの間にアキュムレーターを備えたブロー成形機を用い、熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステルエラストマーを押出機内に供給し、溶融可塑化すると共に、溶融可塑化された樹脂に対し、酸化防止剤、摺動改良剤、粘度調整剤、着色剤から選ばれる少なくとも1種以上を連続添加する。
【0010】
また更に前記滑摺動改良剤として脂肪族ポリエーテル化合物、脂肪族ポリエステル化合物、脂肪族ポリラクトン化合物、脂肪酸アミド化合物、およびパラフィン油から選ばれた少なくとも1種以上を溶融樹脂へ直接添加すること、前記熱可塑性ポリエステルエラストマーの溶融粘度(MFR値)が、熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点から
式To=R(Tm)+20・・・(1)
(ただし、Tmは熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点、R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。)
で定められる温度Toにおいて、ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した場合、5g/10分以下であることが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用した場合には一層優れた効果の取得を期待することができる。
【0011】
また、本発明のブロー成形品の製造方法は、樹脂製フレキシブルブーツを成形することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0013】
本発明のブロー成形品の製造方法に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーは、高融点結晶性ポリエステル重合体セグメントと低融点重合体セグメントからなるポリエステルブロック共重合体を主体とするものである。
【0014】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するポリエステルブロック共重合体の高融点結晶性ポリエステル重合体セグメントは、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、あるいはこれらのエステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量300以下のジオール、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロールなどの脂環式ジオール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。また、アジピン酸やセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を共重合しても良い。さらに、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以下の範囲で共重合することも可能である。
【0015】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するポリエステルブロック共重合体の低融点重合体セグメントは、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルである。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリカプロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルのなかで、得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリカプロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量としては共重合された状態において300〜6000程度であることが好ましい。ポリエステルブロック共重合体における低融点重合体セグメントの共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ましくは15〜75重量%である。
【0016】
本発明に用いられる酸化防止剤としては、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を、粘度調整剤としては、2官能以上のエポキシ化合物を、摺動改良剤としては、脂肪族ポリエーテル化合物、脂肪族ポリエステル化合物、脂肪族ポリラクトン化合物、脂肪酸アミド化合物、およびパラフィン油などを上げることができる。
【0017】
本発明に用いられる酸化防止剤としての、芳香族アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニルナフチルアミン、4,4’−ジメトキシジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、および4−イソプロポキシジフェニルアミンなどが挙げられるが、これらの中でもジフェニルアミン系化合物の使用が好ましい。
【0018】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸のジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸のジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、およびトリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレートなどが挙げられる。これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
【0019】
本発明で用いられる酸化防止剤としてのイオウ系酸化防止剤の具体例としては、チオエーテル系、ジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、およびチオジプロピオンエステル系などのイオウを含む化合物を挙げることができる。これらの中でも、特にチオジプロピオンエステル系化合物の使用が好ましい。
【0020】
本発明で用いられる酸化防止剤としてのリン系酸化防止剤の具体例としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアリールペンタエリスリトールジホスファイト、およびジアルキルビスフェノールAジホスファイトなどのリンを含む化合物を挙げることができる。これらの中でも、分子中にリン原子とともにイオウ原子も有する化合物、あるいは分子中に2つ以上のリン原子を有する化合物の使用が好ましい。
【0021】
本発明で用いられる粘度調整剤としての2官能以上のエポキシ化合物の具体的には、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの縮合反応によって生成するビスフェノールA型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどのグリコールのジグリシジルエーテル化合物、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどのポリオールのポリグリシジルエーテル化合物、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ナフタレンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ビ安息香酸ジグリシジルエステル、メチルテレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、ドデカンジカルボン酸ジグリシジルエステル、オクタデカンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどのジカルボン酸のジグリシジルエステル化合物、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ピロメリット酸テトラグリシジルエステルなどのポリカルボン酸のポリグリシジルエステル化合物などが挙げられる。これらの中でも化合物中に2個のグリシジル基を有する2官能性のエポキシ化合物が好ましい。また、グリシジルエステル化合物が好ましい。
【0022】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリエーテル化合物の具体例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレンオキシド付加重合体、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、ネオペンチルオキシドとエチレンオキシドの共重合体、ネオペンチルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ネオペンチルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体のエチレンオキシド付加共重合体、ネオペンチルオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、ネオペンチルオキシドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレンオキシド付加重合体、ポリ(ネオペンチルオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体などを挙げることができる。
【0023】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリエステル化合物の具体例としては、ポリエチレンアジペート、およびポリブチレンアジペートなどを挙げることができる。
【0024】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪族ポリラクトン化合物としては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、およびポリカプリロラクトンなどを挙げることができる。
【0025】
本発明で用いられる摺動改良剤としての脂肪酸アミド化合物の具体例としては、オレイルオレイン酸アミド、オレイルステアリン酸アミド、ステアリルステアリン酸アミドなどのモノアミド化合物、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、メチレンジアミンステアリン酸オレイン酸混合ビスアミド、エチレンジアミンステアリン酸オレイン酸混合ビスアミドなどのビスアミド化合物、および高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンとの反応によって得られるカルボン酸アマイド系ワックスなどを挙げることができる。
【0026】
本発明で用いられる摺動改良剤としてのパラフィン油としては、数平均分子量200〜2000、動粘度100〜1000mm2/sのものが好ましい。この動粘度は、25℃の雰囲気温度でJIS K7117に準拠し、B型粘度計を使用して測定される。
【0027】
これらの滑剤の添加方法は、溶融した樹脂への連続添加が製品の均一性といった点から特に好ましい。
【0028】
本発明においては、押出機とダイスとの間にアキュムレータを設けることが必須である。添加剤の添加が連続的であるのに対し成形機への樹脂供給は間欠的であるため、アキュムレータを設置しない場合は、樹脂中の添加剤濃度が一定せず周期的に変動しやすくなる。
【0029】
本発明のブロー成形品の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、押出ブロー、射出ブロー、プレスブローなどのブロー成形法などがあげられる。
【0030】
本発明のブロー成形品の製造方法を適用することによって、コンパウンド工程を省略することによる省エネルギーと低コスト化を実践しつつ、成形の安定性と製品の均一性をはかることが可能となり、外観が良好で耐久性に優れるブロー成形品を、提供することができる。そして、特に等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどのフレキシブルブーツをはじめとする自動車部品、電気・電子部品などのブロー成形用途に適している。
【0031】
【実施例】
以下に実施例によって本発明の構成・効果をさらに説明する。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない場合すべて重量基準である。また、実施例中に示される物性は次のように測定した。
[融点]
差動走査熱量計(Du Pont社製DSC−910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。
[硬度(ショアDスケール)]
JIS K−7215に従って測定した。
[溶融粘度指数(MFR)]
熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の融点から、下記式(1)で定められる温度Toにおいて、ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した。
【0032】
To=R(Tm)+20 ・・・(1)
Tmは熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の融点
R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。
[製品寸法安定性]
定量供給機を設置したプレスブロー成形機(オスバーガー社製SBE50/140型)を用いて、シリンダー温度230℃、ノズル温度230℃、金型温度15℃の成形条件で、大口径部と小口径部を、5つの山と5つの谷を有する肉厚1.0mmの蛇腹部によって連結した形状を有する等速ジョイント用フレキシブルブーツに成形した。50個の成形品のうち蛇腹部の各山部の厚みがすべての測定部位において目標肉厚1.0±0.1mm内に収まる成形品数で評価した。
[耐久性]
上記条件でブロー成形したフレキシブルブーツを成形後24時間以上静置した後、等速ジョイントに装着し、以下の条件で30時間ジョイントを駆動させた。
その後、フレキシブルブーツを等速ジョイントからはずし、外観を観察し、亀裂発生数の数を評価した。
[異音抑制効果]
フレキシブルブーツを等速ジョイントに装着し、以下の条件で異音発生時間を測定し、30分以上異音が発生しない成形品数を評価した。なお、ブーツ表面
には水が常に付着するようにした。
【0033】
試験温度 :23℃
試験回転速度 :150rpm
作動角度 :47度
[参考例1]
テレフタル酸419部、1,4−ブタンジオール409部および数平均分子量が約1400のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール(デュポン社製“テラタン”1400)476部を、チタンテトラブトキシド2部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なった。
【0034】
この反応混合物にイルガノックス”1010(チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤)0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで40分かけて系内の圧力を27Paの減圧とし、その条件下で2時間40分重合を行わせてポリエーテルエステルブロック共重合体(X−1)を得た。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングしてペレット化した。このペレットの融点は198℃で、220℃で測定した溶融粘度指数(MFR)は48g/10分であった。このペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170〜180℃で10時間回転させながら加熱して固相重合を行なった。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレットを、回転可能な反応容器に仕込み、系内の圧力を27Paの減圧とし、170〜180℃で72時間回転させながら加熱して固相重合を行なった。得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)の220℃で測定したMFRは0.8g/10分、硬度は47Dであった。
[参考例2]
[参考例1]のポリエステルエラストマー(Y−1)を80℃で5時間乾燥し、ポリエステルエラストマー(Y−1)100部に対し、”イルガノックス”1010を0.5部、”ナウガード”445(ユニロイヤル社製ジフェニルアミン系酸化防止剤)1.5部、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル0.5部、数平均分子量2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール3部、カーボンブラック1部をヘンシェルミキサー中に混合した後、45mmのスクリューを有する2軸押出機を用いて、240℃で溶融混練を行い、水中にストランド状で吐出、カッティングしてペレット化したポリエステルエラストマー組成物(Z−1)の220℃で測定したMFRは、0.6g/10分、硬度は、46Dであった。
[酸化防止剤]
実施例において使用した酸化防止剤は以下のとおりである。
【0035】
D−1:ユニロイヤル社製ジフェニルアミン系酸化防止剤“ナウガード”445
E−1:チバガイギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤“イルガノックス”1010(分子量:1177.7)
[2官能以上のエポキシ化合物]
実施例において使用した2官能以上のエポキシ化合物は以下のとおりである。
【0036】
F−1:ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル
[摺動性改良剤]
実施例において使用した摺動性改良剤は以下のとおりである。
【0037】
G−1:数平均分子量約2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール
[実施例1]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)と酸化防止剤(D−1)、(E−1)及び2官能以上エポキシ化合物(F−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようドライブレンドした混合物をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から摺動性改良材(G−1)を表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレット混合物と溶融混合し、ブロー成形機にてブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[実施例2]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)と酸化防止剤(D−1)、(E−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようドライブブレンドした混合物をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)を表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレット混合物と溶融混合し、ブロー成形機にてブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[実施例3]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入した。また、定量供給機から、酸化防止剤(D−1)、(E−1)、2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようにスクリュー回転数から求められる供給量に調整し、先のペレットと溶融混合し、ブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[比較例1]
参考例1で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマーペレット(Y−1)を80℃で5時間乾燥した。ついで、このペレット(Y−1)、酸化防止剤(D−1)、(E−1)、2官能以上エポキシ化合物(F−1)及び摺動性改良材(G−1)、カーボンブラックを表1に示す配合となるようにドライブレンドし、アキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入し、ブロー成形を行った。
製品寸法安定性、耐久性、異音抑制効果について評価した結果を表2に示す。
[比較例2]
参考例2で得られた熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物(Z−1)をアキュムレータを備えたブロー成形機の供給口に投入し、ブロー成形を行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
表2の結果から明らかなように、本発明の成形法にて成形したブロー成形品は、比較例2のように一旦、均一に溶融混練したペレットを用いた場合と同様に、製品寸法も安定し、ブーツの耐久性、異音抑制効果にもばらつきはみられない。
これに対し、本発明と異なる成形法である比較例1の場合、製品寸法、耐久性及び異音抑制効果にばらつきが大きかった。又、比較例2では、ポリエステルエラストマーと添加剤を溶融混練する工程を得るためのエネルギーが必要となり、本発明の方法に比べ、経済性に劣る。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブロー成形法を用いることで、製品寸法性が良好で耐久性に優れ、異音抑制効果の高いブロー成形品を、効率的かつ経済的に、得ることができる。そして、特に等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどのフレキシブルブーツをはじめとする自動車部品、電気・電子部品などのブロー成形用途に適している。
【0042】
また通常行われるコンパウンド後にブロー成形する場合に比べ、樹脂の分解による粘度低下が小さいため、ブロー成形の安定性、成形品の耐久性が損なわれず、耐疲労特性の優れた製品を得ることが出来る。
Claims (4)
- 押出機で溶融可塑化された熱可塑性樹脂がブロー成形用ダイスからパリソンとして開いている金型内に押し出され、その後金型を閉じ、エアブローすることで製品を得るブロー成形品の製造方法において、押出機とダイスとの間にアキュムレーターを備えたブロー成形機を用い、熱可塑性樹脂として熱可塑性ポリエステルエラストマーを押出機内に供給し、溶融可塑化すると共に、溶融可塑化された樹脂に対し、酸化防止剤、摺動改良剤、粘度調整剤、着色剤から選ばれる少なくとも1種以上を連続添加することを特徴とするブロー成形品の製造方法。
- 前記摺動改良剤として脂肪族ポリエーテル化合物、脂肪族ポリエステル化合物、脂肪族ポリラクトン化合物、脂肪酸アミド化合物、およびパラフィン油から選ばれた少なくとも1種以上を溶融樹脂へ直接添加することを特徴とする請求項1項に記載のブロー成形品の製造方法。
- 前記熱可塑性ポリエステルエラストマーの溶融粘度(MFR値)が、熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点から
式To=R(Tm)+20・・・(1)
(ただし、Tmは熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点、R(x)はxを10の位まで切り上げた値と定義する。)
で定められる温度Toにおいて、ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した場合、5g/10分以下であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のブロー成形品の製造方法。 - 前記ブロー成形品が樹脂製フレキシブルブーツであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のブロー成形品の製造方法。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2018036504A1 (zh) * | 2016-08-24 | 2018-03-01 | 唐靖 | 一种热塑性聚酯弹性体发泡用前体、发泡体及其制备方法 |
KR20200088905A (ko) * | 2017-12-08 | 2020-07-23 | 도요보 가부시키가이샤 | 폴리에스테르 엘라스토머 수지 조성물 |
-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002378074A patent/JP2004202998A/ja active Pending
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US11814476B2 (en) | 2017-12-08 | 2023-11-14 | Toyobo Mc Corporation | Polyester elastomer resin composition |
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