JP2004202346A - 汚染土壌浄化方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来、土壌からの分離が困難とされていた汚染物質である難分解性油汚染土壌(高濃度・銃質油汚染土壌や、高含水比土壌・高粘性土壌等の各種組み合わされた油汚染土壌)の浄化を低温加熱によって可能とする汚染土壌浄化方法及びその装置の提供。
【解決手段】油で汚染された土壌を分析ユニット(50)で分析し、乾燥用回転ドラム(3)で加熱され、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌を浄化土壌サイロ(7)に投入して、排出・再処理の選択可能なコンベア(80)を介して排出し、排出する際には、分析により汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると判定された場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替える制御を行い、汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却の際に水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には冷却の際に水を供給しない制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】油で汚染された土壌を分析ユニット(50)で分析し、乾燥用回転ドラム(3)で加熱され、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌を浄化土壌サイロ(7)に投入して、排出・再処理の選択可能なコンベア(80)を介して排出し、排出する際には、分析により汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると判定された場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替える制御を行い、汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却の際に水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には冷却の際に水を供給しない制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油で汚染された土壌を浄化処理するための加熱浄化工法で実施される油汚染土壌中の油分除去方法において、特に、重質油汚染土壌(高濃度油汚染土壌)及び高シルト質土壌(高含水比土壌中の油汚染土壌)の再処理式油分除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
油で汚染された土壌を乾燥用回転ドラムへ投入して熱で土壌中の油を蒸発させて分離し、乾燥用回転ドラムで油が蒸発された土壌を冷却用回転ドラムへ投入して水で土壌を冷却し、そして土壌の水分量を調整し、乾燥用回転ドラムから排出される排気ガスを乾燥ガスバグフィルタへ送り、乾燥ガスバグフィルタで集塵されたダストをダストフィーダを介して乾燥用回転ドラムへ投入するダスト再加熱式残留式油分除去方法(特願2001-278530号)が、本出願人によって提案されている。
【0003】
上述の方法(特願2001−278530号)は、油汚染土壌の加熱装置として、低温加熱浄化装置を使用しており、この低温加熱浄化装置は、本来、灯油・軽油等に汚染された油汚染土壌の浄化に適するように作られている。従って、重質油のように難分解性の油汚染土壌の浄化には十分な効果をあげる事が出来なかった。
すなわち、そのような装置を用いて難分解性の油汚染土壌から油膜・油臭を除去し、油分濃度を期待する程度に除去することは出来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、従来、土壌からの分離が困難とされていた汚染物質である難分解性油汚染土壌(高濃度・重質油汚染土壌や、高含水比土壌・高粘性土壌等の各種組み合わされた油汚染土壌)の浄化を低温加熱によって可能とする汚染土壌浄化方法及びその装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の汚染土壌浄化方法は、油で汚染された土壌を分析ユニット(第1の分析ユニット50)で分析する工程と、乾燥用回転ドラム(3)へ投入して加熱する工程と、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌を冷却用回転ドラム(5)へ投入して冷却する工程と、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌を浄化土壌サイロ(7、7A)に投入して、排出・再処理の選択可能なコンベア(80、85)を介して排出する工程とを有し、該排出する工程では、前記分析する工程で汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると判定された場合には前記コンベア(80、85)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替える制御を行い、前記冷却する工程では、前記分析する工程で汚染物質が重質油であると判定された場合には水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されている(請求項1)。
【0006】
また、本発明の汚染土壌浄化装置は、油で汚染された土壌を分析する分析ユニット(第1の分析ユニット50)と、分析された土壌が投入され加熱する乾燥用回転ドラム(3)と、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌を冷却し且つ給水可能に構成された冷却用回転ドラム(5)と、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌が投入される浄化土壌サイロ(7)と、該浄化土壌サイロ(7)に連続して設けられて且つ排出側或いは再処理側へ選択可能に連続しているコンベア(80)と、制御手段(60)とを有し、該制御手段(60)は、汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると分析ユニット(50)で判定された場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替え、汚染物質が重質油であると分析ユニットで判定された場合には冷却用回転ドラム(5)へ水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されている(請求項3)。
【0007】
係る構成を具備する本発明によれば、分析ユニット(第1の分析ユニット50)における判定結果に基いて、汚染された土壌は繰り返し処理が必要である場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替えて汚染土壌処理を再度繰り返し、繰り返し処理は不要であると判定された場合には前記コンベア(80)を排出側に切り替えて、処理済みの土壌をそのまま系外に排出するようになっている。
従って、必要に応じて、再処理、排出を切り替えられるので、汚染物質が残存した未処理土壌が系外に排出されてしまう危険性を防止することが出来る。それと共に、再処理の必要が無い土壌を再処理することによる処理コストの高騰を防止することが出来る。
なお、繰り返し回数3回程度で、重質油が大部分剥ぎ取れるので、繰り返し回数を3回行った後に浄化を完了することを浄化作業終了の目標回数とする。
【0008】
重質油汚染土壌では加水プロセスがないと重質油分が除去出来ない。理由は水の蒸発により、重質油の成分が連行され、土壌粒子から剥ぎ取られるからである。重質油汚染土壌に加水して繰り返し低温加熱処理をすることによって浄化することが特徴である。
一方、汚染物質が軽質油である場合には、水を加えなくても汚染土壌を処理できる場合が多い。即ち、土壌を加熱処理した際に相当量の軽質油が揮発してしまうからである。
本発明では、分析ユニット(第1の分析ユニット50)で汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却用回転ドラム(5)へ水を供給し、再処理に際して、水分の蒸発により、汚染物質である重質油が連行されて、土壌から除去されるようにしている。一方、分析ユニット(第1の分析ユニット50)で汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しないので、仮に再処理が必要な場合でも、軽質油が加熱により効率良く除去される。
この様に、汚染物質に対応して加水するか否かが決定されるので、汚染物質の除去効率が向上する。
【0009】
ここで、水を加えるか否かの判断、換言すれば、汚染物質は重質油であるか軽質油であるかの判断をリアルタイムで行うためには、第1の分析ユニット(50)で判断するのみでは不可能である場合が多い。加水するか否かは、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間で、汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを分析しなければ、リアルタイムの判断は困難である。
そのため、本発明の汚染土壌浄化方法の実施に際しては、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間に設けられた第2の分析ユニット(70)により、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるか(すなわち、乾燥用回転ドラム3で加熱された直後の土壌中に、重質油と軽質油のどちらが多く残存しているか)を判定する工程と、当該判定する工程の判定結果に基き、前記冷却する工程で水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0010】
また、本発明の汚染土壌浄化装置の実施に際しては、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間に、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるか(すなわち、乾燥用回転ドラム3で加熱された直後の土壌中に、重質油と軽質油のどちらが多く残存しているか)を判定する第2の分析ユニット(70)を設け、前記制御手段(60)は、第2の分析ユニット(70)の判定結果をも参照して、冷却用回転ドラム(5)に水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項4)。
【0011】
そのような構成の本発明の汚染土壌浄化方法及び装置によれば、処理対象汚染土壌に軽質油が多く残っていれば、加水せずに繰返し処理を行えば良く、そのような場合は加水に用いる水の消費を抑制することが出来る(尚、軽質油でも土壌の種類によっては繰り返す必要は有る)。
一方、処理対象汚染土壌に重質油が残っていれば、多く加水して繰り返えせば良く、加熱直後の土壌の状態に応じて、適切な制御が可能となる。
すなわち、汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニット(50、70)で常時分析し、その分析結果に基づいて制御手段(60)が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ(11)及び排出・再処理切替コンベア(80)を制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来る。そのため、全体として処理効率が大幅に向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1〜図3を参照して、第1実施形態を説明する。
図1に示すように、再処理式油分除去方法が実施される油分除去工法の装置の構成として、処理対象汚染土壌の一定量を分析する分析ユニット50を有しており、その分析ユニット50は、入力信号ラインLi1によって制御手段60に接続されている。
【0014】
その他、分析後の処理対象汚染土壌を投入するグリズリフィーダ1の下側に土壌ホッパ2が設けられ、土壌ホッパ2の排出口2aと乾燥用回転ドラム3の投入口3aとはベルトコンベア4で接続されている。
【0015】
そして、乾燥用回転ドラム3の排出口3bと冷却用回転ドラム5の投入口5aとはホットエレベータ6で接続され、冷却用回転ドラム5には浄化土壌サイロ7が付設され、浄化土壌サイロ7の排出口7aには再処理を選択出来る例えば排出・再処理切替コンベア80が設けられている。
該排出・再処理切替コンベア80の再処理側排出端80aは再処理土エレベータ31によって再浄化土壌サイロ30の投入口30aと接続されている。
【0016】
前記冷却用回転ドラム5には冷却用水槽9からのパイプ10が接続され、パイプ10にはポンプ11が介装されている。
【0017】
前記制御装置60は、前記排出・再処理切替えコンベア80と出力信号ラインLo1によって、前記ポンプ11と出力信号ラインLo2によって夫々接続されている。
【0018】
前記乾燥用回転ドラム3の排気口3cはパイプ12を介して乾燥ガスバグフィルタ13に接続され、乾燥ガスバグフィルタ13の排出口13aはダストフィーダ14を介して乾燥用回転ドラム3の排出口3bの近傍に接続されている。
乾燥ガスバグフィルタ13の排気口13bは排風機18が介装されたパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20に接続され、乾燥ガス脱臭炉20には乾燥ガス排気塔21が付設されている。
【0019】
また、浄化土壌サイロ7の排気口7bはパイプ22を介して冷却ガスバグフィルタ23に接続され、冷却ガスバグフィルタ23の排出口23aはダストフィーダ24を介して乾燥用回転ドラム3の排出口3bの近傍に接続されている。そして、冷却ガスバグフィルタ23の排気口23bは排風機25が介装されたパイプ26を介して冷却ガス排気塔27に接続されている。なお、パイプ22と乾燥ガス排気塔21とを接続しているパイプ28は、結露防止用煙道である。
【0020】
前記再浄化土壌サイロ30の排出口30bは、例えばバーフィーダのように防塵のために密閉することが出来る構造のコンベアフィーダ32によって前記ベルトコンベア4の途中に接続している。
【0021】
また、前記再浄化土壌サイロ30の排気口30cは、パイプ33を介して、前記パイプ12の分岐点12aに接続している。該パイプ33には分岐点33aが設けられ、該分岐点33aとパイプ12側の分岐点12aとの間の領域には開閉弁V1が介装されている。
【0022】
前記パイプ22には方向切替弁V2を介装した分岐点22aが存在し、該分岐点22aと前記パイプ33側の分岐点33aはバイパスライン34で接続されている。
【0023】
次に、図2を参照して、上述した構成の汚染土壌浄化(制御)方法(再処理式油分除去方法)を説明する。
【0024】
ステップS1では、処理対象の汚染土壌を分析ユニット50で分析し、ステップS2において制御装置60は、上記分析結果に基づき処理対象土壌が重質油で汚染されているか、軽質油で汚染されているかを判断する。
分析結果、軽質油で汚染されていると判明した場合はステップS3に進み、重質油で汚染されていると判明した場合はステップS4に進む。
【0025】
ステップS3では、制御手段60は出力信号ラインLo2を介して、ポンプ11にポンプ11を作動させないように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水しないでステップS5に進む。一方、ステップS4では、制御手段60は、ポンプ11にポンプ11を作動させるように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水した後ステップS5に進む。
【0026】
次のステップS5では、制御手段60は、繰り返し処理が必要か否かを判断し、必要でない場合(ステップS5のNO)は、ステップS6に進み、必要な場合(ステップS5のYES)は、ステップS7に進む。
【0027】
ステップS6では、排出・再処理切替えコンベア80を排出側へ切り替え、ステップS8に進む。一方ステップS7では、排出・再処理切替えコンベア80を再処理側へ切り替え、ステップS8に進む。
【0028】
ステップS8では、制御装置60は稼動を停止するか否かを判断しており、停止しない場合(ステップS8のNO)は、ステップS1に戻り、停止すると判断した場合(ステップS8のYES)は、制御を終了する。
【0029】
ここで、土壌を汚染しているのが重質油である場合、繰り返し回数3回程度で、汚染物質である重質油の大部分剥ぎ取れる。換言すれば、重質油汚染土壌では水分の添加がないと汚染物質は除去出来ない。そして、ポンプ11を作動して、加水する必要がある。
理由としては、水が蒸発する際に重質油の成分を連行するので、当該重質油成分が土壌粒子から剥ぎ取られることを利用しているためである。
【0030】
一方、土壌を汚染しているのが軽質油である場合は、汚染物質である軽質油の除去には水は不要である。その場合は、ポンプ11を作動して加水する必要は無い。
【0031】
上述したように、制御手段60が介在して当該汚染土壌浄化装置を動作させる以外の基本的な当該汚染土壌浄化装置の動作の流れを以下に示す。
(1) 対象汚染土壌をグリズリフィーダ1に投入し、塊を除去する。
(2) 塊を除去された汚染土壌は、土壌ホッパ2から一定量ずつ排出され、ベルトコンベア4により乾燥ドラム3の投入口3aに投入される。
(3) 乾燥ドラム3に投入された汚染土壌は乾燥ドラム3内で加熱(180〜230℃)し、軽質油、或いは軽質油の一部を蒸発させる。
(4) 乾燥ドラム3内で蒸発した軽質油及びダストを含む排気ガスは、パイプ12を流過し、バグフィルタ13においてダスト類の集塵が行われた後、パイプ19に介装された排風機18によって脱臭炉20へ送られる。
(5) 脱臭炉20へ送られた排気ガスは脱臭炉20中の高温燃焼ガスにより、完全燃焼され、乾燥ガス排気塔21から大気に排気される。
(6) 一方、乾燥ドラム3で軽質油、或いは軽質油の一部を除去された土壌はホットエレベータ6を介して冷却ドラム5に送られ再処理が不要であれば、排出・再処理切替えコンベアを排出側に切り替え、そのまま排出する。一方、再処理される場合は(軽質油を未だ含む場合は加水冷却を行わず、重質油で汚染された土壌が残っている場合であれば加水して)、排出・再処理切替コンベア80を再処理側の動作に切り替えて再処理側排出端80aから、再処理土エレベータ31を介して再浄化土壌サイロ30に送られる。
(7) また、浄化土壌サイロ7から排出される油分を含んだガスは、パイプ22、切替弁V2、バイパス34、分岐点33a、パイプ33、開閉弁V1、分岐点12aを介して乾燥ガスバグフィルタ13に流入し、更にパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20に送られる。
(8) 一方、浄化土壌サイロ7に落とされ、再処理される土壌は排出・再処理切替コンベア80で再処理土エレベータ31を介して、再浄化土壌サイロ30へ排出され一定量蓄えられる。
(9) このとき、再浄化土壌サイロ30から排出される油分を含んだガスは、開閉弁V1を図示のように開放とし、パイプ33、開閉弁V1、分岐点12a、乾燥ガスバグフィルタ13、排風機18を介装したパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20へ送られる。
(10) ここで、(9)のステップにおいて、再浄化土壌サイロ30へ一定量蓄えられた再浄化を要する処理不充分の土壌は、密閉されたフィーダ32より再び乾燥ドラム3へ送られる。
(11) 処理不充分土壌が乾燥ドラム3へ再投入された際には、未処理土の投入は停止される。
前述したように、再処理を行おうとする汚染土壌が重質油を含んでいる場合に、加水処理を行った上で乾燥用回転ドラムに投入されるので、重質油が高温の蒸気に晒され、その蒸気に重質油が連行されて処理土壌から重質油が除去される。
(12) 脱油処理の完了した土壌は冷却ドラム5に送られ、重質油が残留する場合、或いは必要に応じ、加水により冷却される。
(13) この時、浄化土壌サイロ7から排出される水蒸気、ダストを含んだガスは、パイプ22から切替弁V2によってそのままパイプ22を流過し、冷却ガスバグフィルタ23に送られ、ダストを分離された水蒸気及び無害な排気は排風機25を介装したパイプ26を介して冷却ガス排気塔27から大気に排出される。一方、ダストは冷却ガスバグフィルタ23の排出口23aからダストフィーダ24を介してホットエレベータ6に再び投入される。
(14) 水分量を調整された処理済土壌は浄化土壌サイロ7の排出口7aから排出・再処理切替コンベア80を処理済側の動作に切り替えて処理済土壌置き場Yに排出される。
(15) 処理済土壌は図示しない公定分析によって、浄化されていることを確認された後、埋立て土等として再利用される。
【0032】
そのような構成の第1実施形態の汚染土壌浄化方法及び装置によれば、処理対象汚染土壌に軽質油が多く残っていれば、加水せずに繰り返し処理を行えば良く、そのような場合は加水に用いる水の消費を抑制することが出来る(尚、軽質油でも土壌の種類によっては繰り返す必要は有る)。
一方、処理対象汚染土壌に重質油が残っていれば、多く加水して繰り返えせば良く、加熱直後の土壌の状態に応じて、適切な制御が可能となる。
すなわち、汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニット50で常時分析し、その分析結果に基づいて制御手段60が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ11及び排出・再処理切替コンベア80を制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来る。そのため、全体として処理効率が大幅に向上する。
【0033】
また、処理対象土壌の大半が軽質油で汚染されたものであり、土壌に再浄化が必要な場合には冷却用回転ドラム5では加水処理されないので、土壌が湿潤しない上、過分に冷却されることも無く、一旦、再浄化土壌サイロ7に蓄えられた後、コンベアフィーダ32により定量的に乾燥用回転ドラム3へ再投入、再処理出来るようにしているので、再処理時の再加熱に要する熱エネルギを最小限に抑えることが出来る。
そして、再浄化土壌サイロ30から再び乾燥用回転ドラム3に再浄化土壌を搬出するコンベアフィーダ32は再浄化土壌が外気と接触しないように密閉してあるので、粉塵の外気への漏洩が防止出来る。
【0034】
図3は、第1実施形態のその他の例である。図1との相違点は、図1が浄化土壌サイロ7と再浄化土壌サイロ30の二つの土壌サイロを有する所謂「土壌サイロ2層システム」に対して、図3はひとつの浄化土壌サイロ7Aのみの所謂「土壌サイロ1層システム」である点である。
【0035】
冷却ドラム5に接続された浄化土壌サイロ7Aの下端には、定量計量装置7Aaが設けられ、その定量計量装置7Aaの下端は二股に分岐(85)し、図示の左側には、繰返し側開閉扉85Aを介してフード40a付繰返し側ベルトコンベア40が乾燥ドラム3に接続している。
他方、図示の右側には、排出側開閉扉85Bを介してフード87a付排出用ベルトコンベア87が接続されており、該排出用ベルトコンベア87の開放端部87bから搬出用トラックTに処理済の土壌が積載されるように構成されている。
【0036】
図示しない制御手段によって再処理と判断された場合は、制御手段から繰返し側開閉扉85Aに制御信号が送られ、繰返し側開閉扉85Aが自動的に開放され、土壌サイロ7Aに貯留されていた一次処理済みの土壌がフード付ベルトコンベア40によって再び乾燥ドラム3に搬送されて再処理が行われる。
また、制御手段が排出と判断した場合は、制御手段から排出側開閉扉85Bに制御信号が送られ、排出側開閉扉85Bが自動的に開放され、土壌サイロ7Aに貯留されていた処理完了の土壌がフード付ベルトコンベア40によって搬出用トラックTに排出する。その他の構成については図1と同様である。
【0037】
次に図4及び図5を参照して、第2実施形態を説明する。
図1〜図3の第1実施形態では、加水するか否かの判断は、第1の分析ユニットの判断のみで行っており、正確さを欠くこととなる。何故ならば、乾燥用回転ドラム3と冷却用回転ドラム5との間で、汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを分析しなければ、リアルタイムの判断は困難であるからである。
【0038】
そこで、図4及び図5の第2実施形態では、図1及び図2の第1実施形態に対して、ホットエレベータ6の下端の投入口近傍に第2の分析ユニット70を装備した。そのように第2の分析ユニット70を加えることにより、第1の分析ユニットの分析結果のみならず、第2の分析ユニットの分析結果にも基いて汚染土壌処理を繰り返すか否か、水を加えるか否か、を判断する。
なお、第2の分析ユニット70は、ホットエレベータ6への投入口(A位置)から冷却用回転ドラム5への投入口5a(B位置)の間であれば何れに配置してもよい。
その他の構成については第1実施形態と同様である。
【0039】
第2実施形態の制御のポイントは、乾燥用回転ドラム3から排出され、冷却用回転ドラム5に投入されるまでの間に、軽質油が残っていれば、加水せずに繰り返し(なお、軽質油でも土壌の種類によっては、汚染土壌処理を複数回繰り返す必要有り)、重質油が残っていれば、加水して繰り返す点である。
【0040】
図5を参照して、第2実施形態の汚染土壌の浄化(制御)方法を説明する。
ステップS11では、処理対象の汚染土壌を第1の分析ユニット50で分析し、ステップS12において制御装置60は、上記分析結果に基づき処理対象土壌が重質油で汚染されているか、軽質油で汚染されているかを判断する。
分析結果、軽質油で汚染されていると判明した場合はステップS13に進み、重質油で汚染されていると判明した場合はステップS14に進む。
【0041】
ステップS13では、制御手段60は出力信号ラインLo2を介して、ポンプ11にポンプ11を作動させないように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水しないでステップS15に進む。一方、ステップS14では、制御手段60は、ポンプ11にポンプ11を作動させるように出力信号を送り、その結果、冷却用回転ドラム5では加水した後ステップS5に進む。
【0042】
次のステップS15では、制御手段60は、繰り返し処理が必要か否かを判断し、必要でない場合(ステップS15のNO)は、ステップS16に進み、必要な場合(ステップS15のYES)は、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS16では、排出・再処理切替えコンベア80を排出側へ固定し、ステップS18に進む。一方ステップS17では、排出・再処理切替えコンベア80を再処理側へ固定し、ステップS18に進む。
【0044】
ステップS18では、第2の分析ユニットでホットエレベータ6内で移動中の対象土壌の分析を行い、次のステップS19に進む。
【0045】
ステップS19では、制御手段60は第1の分析ユニットによる分析結果(α)は維持できるか否か、すなわち、軽質油と重質油との比率が逆転していないか否かを判断しており、維持出来る場合はS20に進み、維持出来ない(ステップS12とは逆転している)場合はステップS21に進む。
【0046】
ステップS20ではステップS13、ステップS14の処理はそのまま維持してステップS22に進み、ステップS21では、ステップS13、ステップS14の処理を逆にした後ステップS22に進む。
ステップS22では、制御装置60は稼動を停止するか否かを判断しており、停止しない場合(ステップS22のNO)は、ステップS1に戻り、停止すると判断した場合(ステップS22のYES)は、制御を終了する。
【0047】
そのように構成され、制御される第2実施形態の汚染土壌浄化方法は、グリズリフィーダに投入される前に第1の分析ユニットで軽質油を多く含むものか、或いは重質油を多く含むのかを判断し、更に乾燥用回転ドラムで加熱された後にも第2の分析ユニットで同様の分析を行うので、刻々と変化する処理対象土壌の性状がリアルタイムで且つ正確に把握することが出来、一層効率的な汚染土壌の処理が行われる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の再処理式油分除去方法の効果を、以下に列挙する。
(1) 分析ユニットにおける判定結果に基いて、汚染された土壌は繰り返し処理が必要である場合には前記コンベアを再処理側に切り替えて汚染土壌処理を再度繰り返し、繰り返し処理は不要であると判定された場合には前記コンベアを排出側に切り替えて、処理済みの土壌をそのまま系外に排出するようになっているので、必要に応じて、再処理、排出を切り替えられ、汚染物質が残存した未処理土壌が系外に排出されてしまう危険性を防止することが出来る。
(2) 再処理の必要が無い土壌を再処理することによる処理コストの高騰を防止することが出来る。
(3) 分析ユニットで汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却用回転ドラムへ水を供給し、再処理に際して、水分の蒸発により、汚染物質である重質油が連行されて、土壌から除去される。一方、分析ユニットで汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しないので、仮に再処理が必要な場合に、軽質油が加熱により効率良く除去される。また、加水に用いる水の消費を抑制することが出来る。
(4) 汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニットでリアルタイムで分析し、その分析結果に基づいて制御手段が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ及び排出・再処理切替コンベアを制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来、全体として処理効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による汚染土壌城下装置の全体構成の一例を表した全体構成図。
【図2】本発明の第1実施形態の浄化制御方法の流れを示すフローチャート。
【図3】本発明の第1実施形態による汚染土壌城下装置の全体構成の他の例を表した全体構成図。
【図4】本発明の第2実施形態の汚染土壌城下装置の全体構成を表した全体構成図。
【図5】本発明の第2実施形態の浄化制御方法の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1・・・グリズリフィーダ
2・・・土壌ホッパ
3・・・乾燥用回転ドラム
4・・・ベルトコンベア
5・・・冷却用回転ドラム
6・・・ホットエレベータ
7、7A・・・浄化土壌サイロ
9・・・冷却用水槽
11・・・ポンプ
13・・・乾燥ガスバグフィルタ
14、24・・・ダストフィーダ
30・・・再浄化土壌サイロ
31・・・再処理土エレベータ
32・・・コンベアフィーダ
50・・・第1の分析ユニット
60・・・制御手段
70・・・第2の分析ユニット
V1・・・改閉弁
V2・・・切替弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、油で汚染された土壌を浄化処理するための加熱浄化工法で実施される油汚染土壌中の油分除去方法において、特に、重質油汚染土壌(高濃度油汚染土壌)及び高シルト質土壌(高含水比土壌中の油汚染土壌)の再処理式油分除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
油で汚染された土壌を乾燥用回転ドラムへ投入して熱で土壌中の油を蒸発させて分離し、乾燥用回転ドラムで油が蒸発された土壌を冷却用回転ドラムへ投入して水で土壌を冷却し、そして土壌の水分量を調整し、乾燥用回転ドラムから排出される排気ガスを乾燥ガスバグフィルタへ送り、乾燥ガスバグフィルタで集塵されたダストをダストフィーダを介して乾燥用回転ドラムへ投入するダスト再加熱式残留式油分除去方法(特願2001-278530号)が、本出願人によって提案されている。
【0003】
上述の方法(特願2001−278530号)は、油汚染土壌の加熱装置として、低温加熱浄化装置を使用しており、この低温加熱浄化装置は、本来、灯油・軽油等に汚染された油汚染土壌の浄化に適するように作られている。従って、重質油のように難分解性の油汚染土壌の浄化には十分な効果をあげる事が出来なかった。
すなわち、そのような装置を用いて難分解性の油汚染土壌から油膜・油臭を除去し、油分濃度を期待する程度に除去することは出来なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、従来、土壌からの分離が困難とされていた汚染物質である難分解性油汚染土壌(高濃度・重質油汚染土壌や、高含水比土壌・高粘性土壌等の各種組み合わされた油汚染土壌)の浄化を低温加熱によって可能とする汚染土壌浄化方法及びその装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の汚染土壌浄化方法は、油で汚染された土壌を分析ユニット(第1の分析ユニット50)で分析する工程と、乾燥用回転ドラム(3)へ投入して加熱する工程と、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌を冷却用回転ドラム(5)へ投入して冷却する工程と、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌を浄化土壌サイロ(7、7A)に投入して、排出・再処理の選択可能なコンベア(80、85)を介して排出する工程とを有し、該排出する工程では、前記分析する工程で汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると判定された場合には前記コンベア(80、85)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替える制御を行い、前記冷却する工程では、前記分析する工程で汚染物質が重質油であると判定された場合には水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されている(請求項1)。
【0006】
また、本発明の汚染土壌浄化装置は、油で汚染された土壌を分析する分析ユニット(第1の分析ユニット50)と、分析された土壌が投入され加熱する乾燥用回転ドラム(3)と、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌を冷却し且つ給水可能に構成された冷却用回転ドラム(5)と、冷却用回転ドラム(5)で冷却された土壌が投入される浄化土壌サイロ(7)と、該浄化土壌サイロ(7)に連続して設けられて且つ排出側或いは再処理側へ選択可能に連続しているコンベア(80)と、制御手段(60)とを有し、該制御手段(60)は、汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると分析ユニット(50)で判定された場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替え、汚染物質が重質油であると分析ユニットで判定された場合には冷却用回転ドラム(5)へ水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されている(請求項3)。
【0007】
係る構成を具備する本発明によれば、分析ユニット(第1の分析ユニット50)における判定結果に基いて、汚染された土壌は繰り返し処理が必要である場合には前記コンベア(80)を再処理側に切り替えて汚染土壌処理を再度繰り返し、繰り返し処理は不要であると判定された場合には前記コンベア(80)を排出側に切り替えて、処理済みの土壌をそのまま系外に排出するようになっている。
従って、必要に応じて、再処理、排出を切り替えられるので、汚染物質が残存した未処理土壌が系外に排出されてしまう危険性を防止することが出来る。それと共に、再処理の必要が無い土壌を再処理することによる処理コストの高騰を防止することが出来る。
なお、繰り返し回数3回程度で、重質油が大部分剥ぎ取れるので、繰り返し回数を3回行った後に浄化を完了することを浄化作業終了の目標回数とする。
【0008】
重質油汚染土壌では加水プロセスがないと重質油分が除去出来ない。理由は水の蒸発により、重質油の成分が連行され、土壌粒子から剥ぎ取られるからである。重質油汚染土壌に加水して繰り返し低温加熱処理をすることによって浄化することが特徴である。
一方、汚染物質が軽質油である場合には、水を加えなくても汚染土壌を処理できる場合が多い。即ち、土壌を加熱処理した際に相当量の軽質油が揮発してしまうからである。
本発明では、分析ユニット(第1の分析ユニット50)で汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却用回転ドラム(5)へ水を供給し、再処理に際して、水分の蒸発により、汚染物質である重質油が連行されて、土壌から除去されるようにしている。一方、分析ユニット(第1の分析ユニット50)で汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しないので、仮に再処理が必要な場合でも、軽質油が加熱により効率良く除去される。
この様に、汚染物質に対応して加水するか否かが決定されるので、汚染物質の除去効率が向上する。
【0009】
ここで、水を加えるか否かの判断、換言すれば、汚染物質は重質油であるか軽質油であるかの判断をリアルタイムで行うためには、第1の分析ユニット(50)で判断するのみでは不可能である場合が多い。加水するか否かは、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間で、汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを分析しなければ、リアルタイムの判断は困難である。
そのため、本発明の汚染土壌浄化方法の実施に際しては、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間に設けられた第2の分析ユニット(70)により、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるか(すなわち、乾燥用回転ドラム3で加熱された直後の土壌中に、重質油と軽質油のどちらが多く残存しているか)を判定する工程と、当該判定する工程の判定結果に基き、前記冷却する工程で水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0010】
また、本発明の汚染土壌浄化装置の実施に際しては、乾燥用回転ドラム(3)と冷却用回転ドラム(5)との間に、乾燥用回転ドラム(3)で加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるか(すなわち、乾燥用回転ドラム3で加熱された直後の土壌中に、重質油と軽質油のどちらが多く残存しているか)を判定する第2の分析ユニット(70)を設け、前記制御手段(60)は、第2の分析ユニット(70)の判定結果をも参照して、冷却用回転ドラム(5)に水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されているのが好ましい(請求項4)。
【0011】
そのような構成の本発明の汚染土壌浄化方法及び装置によれば、処理対象汚染土壌に軽質油が多く残っていれば、加水せずに繰返し処理を行えば良く、そのような場合は加水に用いる水の消費を抑制することが出来る(尚、軽質油でも土壌の種類によっては繰り返す必要は有る)。
一方、処理対象汚染土壌に重質油が残っていれば、多く加水して繰り返えせば良く、加熱直後の土壌の状態に応じて、適切な制御が可能となる。
すなわち、汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニット(50、70)で常時分析し、その分析結果に基づいて制御手段(60)が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ(11)及び排出・再処理切替コンベア(80)を制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来る。そのため、全体として処理効率が大幅に向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1〜図3を参照して、第1実施形態を説明する。
図1に示すように、再処理式油分除去方法が実施される油分除去工法の装置の構成として、処理対象汚染土壌の一定量を分析する分析ユニット50を有しており、その分析ユニット50は、入力信号ラインLi1によって制御手段60に接続されている。
【0014】
その他、分析後の処理対象汚染土壌を投入するグリズリフィーダ1の下側に土壌ホッパ2が設けられ、土壌ホッパ2の排出口2aと乾燥用回転ドラム3の投入口3aとはベルトコンベア4で接続されている。
【0015】
そして、乾燥用回転ドラム3の排出口3bと冷却用回転ドラム5の投入口5aとはホットエレベータ6で接続され、冷却用回転ドラム5には浄化土壌サイロ7が付設され、浄化土壌サイロ7の排出口7aには再処理を選択出来る例えば排出・再処理切替コンベア80が設けられている。
該排出・再処理切替コンベア80の再処理側排出端80aは再処理土エレベータ31によって再浄化土壌サイロ30の投入口30aと接続されている。
【0016】
前記冷却用回転ドラム5には冷却用水槽9からのパイプ10が接続され、パイプ10にはポンプ11が介装されている。
【0017】
前記制御装置60は、前記排出・再処理切替えコンベア80と出力信号ラインLo1によって、前記ポンプ11と出力信号ラインLo2によって夫々接続されている。
【0018】
前記乾燥用回転ドラム3の排気口3cはパイプ12を介して乾燥ガスバグフィルタ13に接続され、乾燥ガスバグフィルタ13の排出口13aはダストフィーダ14を介して乾燥用回転ドラム3の排出口3bの近傍に接続されている。
乾燥ガスバグフィルタ13の排気口13bは排風機18が介装されたパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20に接続され、乾燥ガス脱臭炉20には乾燥ガス排気塔21が付設されている。
【0019】
また、浄化土壌サイロ7の排気口7bはパイプ22を介して冷却ガスバグフィルタ23に接続され、冷却ガスバグフィルタ23の排出口23aはダストフィーダ24を介して乾燥用回転ドラム3の排出口3bの近傍に接続されている。そして、冷却ガスバグフィルタ23の排気口23bは排風機25が介装されたパイプ26を介して冷却ガス排気塔27に接続されている。なお、パイプ22と乾燥ガス排気塔21とを接続しているパイプ28は、結露防止用煙道である。
【0020】
前記再浄化土壌サイロ30の排出口30bは、例えばバーフィーダのように防塵のために密閉することが出来る構造のコンベアフィーダ32によって前記ベルトコンベア4の途中に接続している。
【0021】
また、前記再浄化土壌サイロ30の排気口30cは、パイプ33を介して、前記パイプ12の分岐点12aに接続している。該パイプ33には分岐点33aが設けられ、該分岐点33aとパイプ12側の分岐点12aとの間の領域には開閉弁V1が介装されている。
【0022】
前記パイプ22には方向切替弁V2を介装した分岐点22aが存在し、該分岐点22aと前記パイプ33側の分岐点33aはバイパスライン34で接続されている。
【0023】
次に、図2を参照して、上述した構成の汚染土壌浄化(制御)方法(再処理式油分除去方法)を説明する。
【0024】
ステップS1では、処理対象の汚染土壌を分析ユニット50で分析し、ステップS2において制御装置60は、上記分析結果に基づき処理対象土壌が重質油で汚染されているか、軽質油で汚染されているかを判断する。
分析結果、軽質油で汚染されていると判明した場合はステップS3に進み、重質油で汚染されていると判明した場合はステップS4に進む。
【0025】
ステップS3では、制御手段60は出力信号ラインLo2を介して、ポンプ11にポンプ11を作動させないように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水しないでステップS5に進む。一方、ステップS4では、制御手段60は、ポンプ11にポンプ11を作動させるように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水した後ステップS5に進む。
【0026】
次のステップS5では、制御手段60は、繰り返し処理が必要か否かを判断し、必要でない場合(ステップS5のNO)は、ステップS6に進み、必要な場合(ステップS5のYES)は、ステップS7に進む。
【0027】
ステップS6では、排出・再処理切替えコンベア80を排出側へ切り替え、ステップS8に進む。一方ステップS7では、排出・再処理切替えコンベア80を再処理側へ切り替え、ステップS8に進む。
【0028】
ステップS8では、制御装置60は稼動を停止するか否かを判断しており、停止しない場合(ステップS8のNO)は、ステップS1に戻り、停止すると判断した場合(ステップS8のYES)は、制御を終了する。
【0029】
ここで、土壌を汚染しているのが重質油である場合、繰り返し回数3回程度で、汚染物質である重質油の大部分剥ぎ取れる。換言すれば、重質油汚染土壌では水分の添加がないと汚染物質は除去出来ない。そして、ポンプ11を作動して、加水する必要がある。
理由としては、水が蒸発する際に重質油の成分を連行するので、当該重質油成分が土壌粒子から剥ぎ取られることを利用しているためである。
【0030】
一方、土壌を汚染しているのが軽質油である場合は、汚染物質である軽質油の除去には水は不要である。その場合は、ポンプ11を作動して加水する必要は無い。
【0031】
上述したように、制御手段60が介在して当該汚染土壌浄化装置を動作させる以外の基本的な当該汚染土壌浄化装置の動作の流れを以下に示す。
(1) 対象汚染土壌をグリズリフィーダ1に投入し、塊を除去する。
(2) 塊を除去された汚染土壌は、土壌ホッパ2から一定量ずつ排出され、ベルトコンベア4により乾燥ドラム3の投入口3aに投入される。
(3) 乾燥ドラム3に投入された汚染土壌は乾燥ドラム3内で加熱(180〜230℃)し、軽質油、或いは軽質油の一部を蒸発させる。
(4) 乾燥ドラム3内で蒸発した軽質油及びダストを含む排気ガスは、パイプ12を流過し、バグフィルタ13においてダスト類の集塵が行われた後、パイプ19に介装された排風機18によって脱臭炉20へ送られる。
(5) 脱臭炉20へ送られた排気ガスは脱臭炉20中の高温燃焼ガスにより、完全燃焼され、乾燥ガス排気塔21から大気に排気される。
(6) 一方、乾燥ドラム3で軽質油、或いは軽質油の一部を除去された土壌はホットエレベータ6を介して冷却ドラム5に送られ再処理が不要であれば、排出・再処理切替えコンベアを排出側に切り替え、そのまま排出する。一方、再処理される場合は(軽質油を未だ含む場合は加水冷却を行わず、重質油で汚染された土壌が残っている場合であれば加水して)、排出・再処理切替コンベア80を再処理側の動作に切り替えて再処理側排出端80aから、再処理土エレベータ31を介して再浄化土壌サイロ30に送られる。
(7) また、浄化土壌サイロ7から排出される油分を含んだガスは、パイプ22、切替弁V2、バイパス34、分岐点33a、パイプ33、開閉弁V1、分岐点12aを介して乾燥ガスバグフィルタ13に流入し、更にパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20に送られる。
(8) 一方、浄化土壌サイロ7に落とされ、再処理される土壌は排出・再処理切替コンベア80で再処理土エレベータ31を介して、再浄化土壌サイロ30へ排出され一定量蓄えられる。
(9) このとき、再浄化土壌サイロ30から排出される油分を含んだガスは、開閉弁V1を図示のように開放とし、パイプ33、開閉弁V1、分岐点12a、乾燥ガスバグフィルタ13、排風機18を介装したパイプ19を介して乾燥ガス脱臭炉20へ送られる。
(10) ここで、(9)のステップにおいて、再浄化土壌サイロ30へ一定量蓄えられた再浄化を要する処理不充分の土壌は、密閉されたフィーダ32より再び乾燥ドラム3へ送られる。
(11) 処理不充分土壌が乾燥ドラム3へ再投入された際には、未処理土の投入は停止される。
前述したように、再処理を行おうとする汚染土壌が重質油を含んでいる場合に、加水処理を行った上で乾燥用回転ドラムに投入されるので、重質油が高温の蒸気に晒され、その蒸気に重質油が連行されて処理土壌から重質油が除去される。
(12) 脱油処理の完了した土壌は冷却ドラム5に送られ、重質油が残留する場合、或いは必要に応じ、加水により冷却される。
(13) この時、浄化土壌サイロ7から排出される水蒸気、ダストを含んだガスは、パイプ22から切替弁V2によってそのままパイプ22を流過し、冷却ガスバグフィルタ23に送られ、ダストを分離された水蒸気及び無害な排気は排風機25を介装したパイプ26を介して冷却ガス排気塔27から大気に排出される。一方、ダストは冷却ガスバグフィルタ23の排出口23aからダストフィーダ24を介してホットエレベータ6に再び投入される。
(14) 水分量を調整された処理済土壌は浄化土壌サイロ7の排出口7aから排出・再処理切替コンベア80を処理済側の動作に切り替えて処理済土壌置き場Yに排出される。
(15) 処理済土壌は図示しない公定分析によって、浄化されていることを確認された後、埋立て土等として再利用される。
【0032】
そのような構成の第1実施形態の汚染土壌浄化方法及び装置によれば、処理対象汚染土壌に軽質油が多く残っていれば、加水せずに繰り返し処理を行えば良く、そのような場合は加水に用いる水の消費を抑制することが出来る(尚、軽質油でも土壌の種類によっては繰り返す必要は有る)。
一方、処理対象汚染土壌に重質油が残っていれば、多く加水して繰り返えせば良く、加熱直後の土壌の状態に応じて、適切な制御が可能となる。
すなわち、汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニット50で常時分析し、その分析結果に基づいて制御手段60が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ11及び排出・再処理切替コンベア80を制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来る。そのため、全体として処理効率が大幅に向上する。
【0033】
また、処理対象土壌の大半が軽質油で汚染されたものであり、土壌に再浄化が必要な場合には冷却用回転ドラム5では加水処理されないので、土壌が湿潤しない上、過分に冷却されることも無く、一旦、再浄化土壌サイロ7に蓄えられた後、コンベアフィーダ32により定量的に乾燥用回転ドラム3へ再投入、再処理出来るようにしているので、再処理時の再加熱に要する熱エネルギを最小限に抑えることが出来る。
そして、再浄化土壌サイロ30から再び乾燥用回転ドラム3に再浄化土壌を搬出するコンベアフィーダ32は再浄化土壌が外気と接触しないように密閉してあるので、粉塵の外気への漏洩が防止出来る。
【0034】
図3は、第1実施形態のその他の例である。図1との相違点は、図1が浄化土壌サイロ7と再浄化土壌サイロ30の二つの土壌サイロを有する所謂「土壌サイロ2層システム」に対して、図3はひとつの浄化土壌サイロ7Aのみの所謂「土壌サイロ1層システム」である点である。
【0035】
冷却ドラム5に接続された浄化土壌サイロ7Aの下端には、定量計量装置7Aaが設けられ、その定量計量装置7Aaの下端は二股に分岐(85)し、図示の左側には、繰返し側開閉扉85Aを介してフード40a付繰返し側ベルトコンベア40が乾燥ドラム3に接続している。
他方、図示の右側には、排出側開閉扉85Bを介してフード87a付排出用ベルトコンベア87が接続されており、該排出用ベルトコンベア87の開放端部87bから搬出用トラックTに処理済の土壌が積載されるように構成されている。
【0036】
図示しない制御手段によって再処理と判断された場合は、制御手段から繰返し側開閉扉85Aに制御信号が送られ、繰返し側開閉扉85Aが自動的に開放され、土壌サイロ7Aに貯留されていた一次処理済みの土壌がフード付ベルトコンベア40によって再び乾燥ドラム3に搬送されて再処理が行われる。
また、制御手段が排出と判断した場合は、制御手段から排出側開閉扉85Bに制御信号が送られ、排出側開閉扉85Bが自動的に開放され、土壌サイロ7Aに貯留されていた処理完了の土壌がフード付ベルトコンベア40によって搬出用トラックTに排出する。その他の構成については図1と同様である。
【0037】
次に図4及び図5を参照して、第2実施形態を説明する。
図1〜図3の第1実施形態では、加水するか否かの判断は、第1の分析ユニットの判断のみで行っており、正確さを欠くこととなる。何故ならば、乾燥用回転ドラム3と冷却用回転ドラム5との間で、汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを分析しなければ、リアルタイムの判断は困難であるからである。
【0038】
そこで、図4及び図5の第2実施形態では、図1及び図2の第1実施形態に対して、ホットエレベータ6の下端の投入口近傍に第2の分析ユニット70を装備した。そのように第2の分析ユニット70を加えることにより、第1の分析ユニットの分析結果のみならず、第2の分析ユニットの分析結果にも基いて汚染土壌処理を繰り返すか否か、水を加えるか否か、を判断する。
なお、第2の分析ユニット70は、ホットエレベータ6への投入口(A位置)から冷却用回転ドラム5への投入口5a(B位置)の間であれば何れに配置してもよい。
その他の構成については第1実施形態と同様である。
【0039】
第2実施形態の制御のポイントは、乾燥用回転ドラム3から排出され、冷却用回転ドラム5に投入されるまでの間に、軽質油が残っていれば、加水せずに繰り返し(なお、軽質油でも土壌の種類によっては、汚染土壌処理を複数回繰り返す必要有り)、重質油が残っていれば、加水して繰り返す点である。
【0040】
図5を参照して、第2実施形態の汚染土壌の浄化(制御)方法を説明する。
ステップS11では、処理対象の汚染土壌を第1の分析ユニット50で分析し、ステップS12において制御装置60は、上記分析結果に基づき処理対象土壌が重質油で汚染されているか、軽質油で汚染されているかを判断する。
分析結果、軽質油で汚染されていると判明した場合はステップS13に進み、重質油で汚染されていると判明した場合はステップS14に進む。
【0041】
ステップS13では、制御手段60は出力信号ラインLo2を介して、ポンプ11にポンプ11を作動させないように出力信号を送り、その結果冷却用回転ドラム5では加水しないでステップS15に進む。一方、ステップS14では、制御手段60は、ポンプ11にポンプ11を作動させるように出力信号を送り、その結果、冷却用回転ドラム5では加水した後ステップS5に進む。
【0042】
次のステップS15では、制御手段60は、繰り返し処理が必要か否かを判断し、必要でない場合(ステップS15のNO)は、ステップS16に進み、必要な場合(ステップS15のYES)は、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS16では、排出・再処理切替えコンベア80を排出側へ固定し、ステップS18に進む。一方ステップS17では、排出・再処理切替えコンベア80を再処理側へ固定し、ステップS18に進む。
【0044】
ステップS18では、第2の分析ユニットでホットエレベータ6内で移動中の対象土壌の分析を行い、次のステップS19に進む。
【0045】
ステップS19では、制御手段60は第1の分析ユニットによる分析結果(α)は維持できるか否か、すなわち、軽質油と重質油との比率が逆転していないか否かを判断しており、維持出来る場合はS20に進み、維持出来ない(ステップS12とは逆転している)場合はステップS21に進む。
【0046】
ステップS20ではステップS13、ステップS14の処理はそのまま維持してステップS22に進み、ステップS21では、ステップS13、ステップS14の処理を逆にした後ステップS22に進む。
ステップS22では、制御装置60は稼動を停止するか否かを判断しており、停止しない場合(ステップS22のNO)は、ステップS1に戻り、停止すると判断した場合(ステップS22のYES)は、制御を終了する。
【0047】
そのように構成され、制御される第2実施形態の汚染土壌浄化方法は、グリズリフィーダに投入される前に第1の分析ユニットで軽質油を多く含むものか、或いは重質油を多く含むのかを判断し、更に乾燥用回転ドラムで加熱された後にも第2の分析ユニットで同様の分析を行うので、刻々と変化する処理対象土壌の性状がリアルタイムで且つ正確に把握することが出来、一層効率的な汚染土壌の処理が行われる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の再処理式油分除去方法の効果を、以下に列挙する。
(1) 分析ユニットにおける判定結果に基いて、汚染された土壌は繰り返し処理が必要である場合には前記コンベアを再処理側に切り替えて汚染土壌処理を再度繰り返し、繰り返し処理は不要であると判定された場合には前記コンベアを排出側に切り替えて、処理済みの土壌をそのまま系外に排出するようになっているので、必要に応じて、再処理、排出を切り替えられ、汚染物質が残存した未処理土壌が系外に排出されてしまう危険性を防止することが出来る。
(2) 再処理の必要が無い土壌を再処理することによる処理コストの高騰を防止することが出来る。
(3) 分析ユニットで汚染物質が重質油であると判定された場合には冷却用回転ドラムへ水を供給し、再処理に際して、水分の蒸発により、汚染物質である重質油が連行されて、土壌から除去される。一方、分析ユニットで汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しないので、仮に再処理が必要な場合に、軽質油が加熱により効率良く除去される。また、加水に用いる水の消費を抑制することが出来る。
(4) 汚染土壌が軽質油、重質油の何れか(或いは双方を含みその割合)で汚染しているかを分析ユニットでリアルタイムで分析し、その分析結果に基づいて制御手段が再処理、及び加水の要否有無を判断し、ポンプ及び排出・再処理切替コンベアを制御しており、したがって、当該汚染土壌浄化装置を止めることなく連続して稼動することが出来、全体として処理効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による汚染土壌城下装置の全体構成の一例を表した全体構成図。
【図2】本発明の第1実施形態の浄化制御方法の流れを示すフローチャート。
【図3】本発明の第1実施形態による汚染土壌城下装置の全体構成の他の例を表した全体構成図。
【図4】本発明の第2実施形態の汚染土壌城下装置の全体構成を表した全体構成図。
【図5】本発明の第2実施形態の浄化制御方法の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1・・・グリズリフィーダ
2・・・土壌ホッパ
3・・・乾燥用回転ドラム
4・・・ベルトコンベア
5・・・冷却用回転ドラム
6・・・ホットエレベータ
7、7A・・・浄化土壌サイロ
9・・・冷却用水槽
11・・・ポンプ
13・・・乾燥ガスバグフィルタ
14、24・・・ダストフィーダ
30・・・再浄化土壌サイロ
31・・・再処理土エレベータ
32・・・コンベアフィーダ
50・・・第1の分析ユニット
60・・・制御手段
70・・・第2の分析ユニット
V1・・・改閉弁
V2・・・切替弁
Claims (4)
- 油で汚染された土壌を分析ユニットで分析する工程と、乾燥用回転ドラムへ投入して加熱する工程と、乾燥用回転ドラムで加熱された土壌を冷却用回転ドラムへ投入して冷却する工程と、冷却用回転ドラムで冷却された土壌を浄化土壌サイロに投入して、排出・再処理の選択可能なコンベアを介して排出する工程とを有し、該排出する工程では、前記分析する工程で汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると判定された場合には前記コンベアを再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替える制御を行い、前記冷却する工程では、前記分析する工程で汚染物質が重質油であると判定された場合には水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されていることを特徴とする汚染土壌浄化方法。
- 乾燥用回転ドラムと冷却用回転ドラムとの間に設けられた第2の分析ユニットにより、乾燥用回転ドラムで加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを判定する工程と、当該判定する工程の判定結果に基き、前記冷却する工程で水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されている請求項1の汚染土壌浄化方法。
- 油で汚染された土壌を分析する分析ユニットと、分析された土壌が投入され加熱する乾燥用回転ドラムと、乾燥用回転ドラムで加熱された土壌を冷却し且つ給水可能に構成された冷却用回転ドラムと、冷却用回転ドラムで冷却された土壌が投入される浄化土壌サイロと、該浄化土壌サイロに連続して設けられて且つ排出側或いは再処理側へ選択可能に連続しているコンベアと、制御手段とを有し、該制御手段は、汚染された土壌は繰り返し処理が必要であると分析ユニットで判定された場合には前記コンベアを再処理側に切り替え、繰り返し処理は不要であると判定された場合には排出側に切り替え、汚染物質が重質油であると分析ユニットで判定された場合には冷却用回転ドラムへ水を供給し、汚染物質が軽質油であると判定された場合には水を供給しない制御を行う様に構成されていることを特徴とする汚染土壌浄化装置。
- 乾燥用回転ドラムと冷却用回転ドラムとの間に、乾燥用回転ドラムで加熱された土壌中の汚染物質が重質油であるか軽質油であるかを判定する第2の分析ユニットを設け、前記制御手段は、第2の分析ユニットの判定結果をも参照して、冷却用回転ドラムに水を供給するか否かを決定する制御を行う様に構成されている請求項3の汚染土壌浄化装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002373845A JP2004202346A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 汚染土壌浄化方法及び装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011156500A (ja) * | 2010-02-02 | 2011-08-18 | Okawara Mfg Co Ltd | 汚染土壌の加熱処理方法 |
CN104307865A (zh) * | 2014-11-11 | 2015-01-28 | 武汉都市环保工程技术股份有限公司 | 一种污染土壤热驱脱附修复方法 |
CN104324936A (zh) * | 2014-10-24 | 2015-02-04 | 北京建筑材料科学研究总院有限公司 | 一种回转式污染土热解析实验装置和实验方法 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373845A patent/JP2004202346A/ja active Pending
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