JP2004201195A - ヘッドホン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッドホンをしたまま、プレイヤから出力される音楽と、携帯電話機から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声とを明確に聞き分けられるようにする。
【解決手段】音楽用プレイヤから出力される音楽の音像を、信号処理回路によって、ヘッドホンを装着した受聴者の頭外に定位させ、携帯電話機から出力される通話の相手方の声の音像を、同受聴者の頭内に定位させる。
【選択図】 図12
【解決手段】音楽用プレイヤから出力される音楽の音像を、信号処理回路によって、ヘッドホンを装着した受聴者の頭外に定位させ、携帯電話機から出力される通話の相手方の声の音像を、同受聴者の頭内に定位させる。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音楽、人の声等の音声を聴くために用いられるヘッドホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、カセットテープ、コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、DVDなどに記録された音楽情報を再生する携帯型プレイヤが、広く普及している。さらに、MP3プレイヤのように、音楽情報をフラッシュメモリやハードディスクに圧縮して記録し、これを再生する携帯型プレイヤも普及している。受聴者は、通常、これらの携帯型プレイヤにヘッドホンを接続し、携帯型プレイヤにより再生される音楽を、ヘッドホンを介して聴く。
【0003】
一方、現在では、携帯電話機が広く普及している。携帯電話機は、通話の相手方の声を出力する内蔵スピーカと、通話者本人の声を入力する内蔵マイクロホンを備えており、通常の通話は、これらスピーカとマイクロホンを用いて行う。これに加え、多くの携帯電話機は、ヘッドホンマイクないしイヤホンマイクを接続するための端子が設けられている。ヘッドホンマイクないしイヤホンマイクを携帯電話機に接続し、それを通話者本人の頭ないし耳に装着することにより、通話者本人は、携帯電話機を手で持たなくても、通話することができる。このように手を使わずに電話機その他の通信機器を介して通話をすることができる機能を、ハンズフリー機能と呼ぶことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型プレイヤから出力される音楽と、携帯電話機から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声とを、1つのヘッドホンで聴けるようにすれば、便利である。例えば、携帯型プレイヤで音楽を聴きいている途中でも、携帯電話機で通話することができれば、携帯型プレイヤの利用と携帯電話機の利用との双方を促進させることができる。
【0005】
しかし、これを実現するために、携帯型プレイヤからの音声出力と、携帯電話機からの音声出力を単に合成してヘッドホンに供給するだけでは、両音声が1つの音場で混ざり合ってしまう。この結果、受聴者ないし通話者は、両音声を明確に聞き分けることができないという問題がある。
【0006】
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、オーディオ機器からの音声出力と、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声出力とを明確に聞き分けることができるヘッドホン装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載のヘッドホン装置は、オーディオ機器からの音声信号を入力する第1入力手段と、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声信号を入力する第2入力手段と、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外に定位させる第1定位手段と、前記第1定位手段により音像が定位された音声信号と、前記第2入力手段に入力された音声信号とを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された音声信号を出力する出力手段と、前記受聴者の声を前記通信機器に入力するための第3入力手段とを備えている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第1ヘッドホン装置」という。)の構成を示している。なお、図1は、本発明の実施形態に係る構成要素等を、その技術思想を説明する限りにおいて具体化したものであり、各構成要素等の形状、位置、接続関係などは、これに限定されるものではない。このことは、以下、本発明の実施形態の説明に用いる図2ないし図9についても同様である。
【0010】
図1に示す第1ヘッドホン装置10は、音楽、人の声等の音声を聴くために用いられるヘッドホン装置である。第1ヘッドホン装置10は、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。
【0011】
第1入力手段11は、オーディオ機器から音声信号を入力する手段である。オーディオ機器は、例えば、カセットプレイヤ、CDプレイヤ、MDプレイヤ、DVDプレイヤ、MP3プレイヤなど、主として音楽を再生するための再生装置であるが、音声信号を再生することのできる機能を有する他の装置でもよい。また、オーディオ機器は、携帯型であると据え置き型であるとを問わない。オーディオ機器から出力され、第1入力手段11に入力される音声信号は、モノラル、2チャンネルステレオ、5チャンネルサラウンド、又はそれ以上のチャンネル数を有するマルチチャンネルの音声信号でもよい。また、この音声信号は、デジタル信号であるとアナログ信号であるとを問わない。第1入力手段11は、具体的には、ジャック又はプラグ等の接続端子により構成してもよい。例えば、オーディオ機器の音声出力ジャックに、第1入力手段としてのプラグを接続すれば、オーディオ機器から出力される音声信号を第1入力手段に入力することができる。
【0012】
第2入力手段12は、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声信号を入力する手段である。言葉又は合図を受け取るための通信機器は、例えば電話機、特に携帯電話である。また、この通信機器は、トランシーバ、ポケットベル、無線通信機でもよく、言葉又は合図を受け取る機能が付加された他の装置でもよい。通信機器から出力され、第2入力手段に入力される音声信号は、通信機器が電話機である場合には、通常、呼び出し音及び通話の相手方の声であるが、通信機器によって受信された音声であって、言葉又は合図を伝達するものであれば、何でもよい。例えば、人の声をコンピュータによって再現したものでもよいし、事前に録音された人の声を再生したものでもよい。受聴者に何らかの注意を促すためのブザー音でもよい。第2入力手段は、具体的には、ジャック又はプラグ等の接続端子により構成してもよい。例えば、通信機器の音声出力ジャックに、第2入力手段としてのプラグを接続すれば、オーディオ機器から出力される音声信号を第2入力手段に入力することができる。
【0013】
第1定位手段13は、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者・通話者等(以下、これを単に「受聴者」という。)の頭外に定位させる手段である。受聴者がヘッドホンをしてヘッドホンに設けられた2つのスピーカユニットから出力される音声を聴く場合、その音声が単なるモノラル又はステレオ2チャンネルの音声であるときには、その音声は、自然に、受聴者の頭内に定位する。しかし、ヘッドホンのスピーカユニットに供給する音声信号に適切な信号処理を施すことにより、ヘッドホンから出力される音声があたかも受聴者の頭外、例えば、受聴者の前方向、横方向又は後方向から出力されているかのような錯覚を生じさせることができる。このように、ヘッドホンに供給する音声信号に信号処理を施すことによって、ヘッドホンから出力される音声を受聴者の頭外に定位させる技術(以下、これを「頭外音像定位技術」という。)は、いくつか知られている(例えば、特開平11−557999号公報参照)。
【0014】
図2ないし図4は、一般的な頭外音像定位技術の一例を示している。図2において、受聴者Lの前方向左側には音声発生源1Lがあり、受聴者Lの前方向右側には音声発生源1Rがある。音声発生源1L及び1Rは、それぞれ現実に存在する音源であり、例えば、オーディオ装置に接続されたスピーカである。音声発生源1Lからは音声SLが出力され、音声発生源1Rからは音声SRが出力される。そこで、まず、音声発生源1Lから受聴者Lの左耳ELに至る音声SLの伝達関数TF1、音声発生源1Lから受聴者Lの右耳ERに至る音声SLの伝達関数TF2、音声発生源1Rから受聴者Lの左耳ELに至る音声SRの伝達関数TF3、及び、音声発生源1Rから受聴者Lの右耳ERに至る音声SRの伝達関数TF4を求める。
【0015】
次に、図3に示すような信号処理回路20を用意する。すなわち、信号処理回路20には、フィルタ21、22、23及び24と、合成器25及び26を設ける。フィルタ21及び22には、音声SLに対応する音声信号をそれぞれ入力する。フィルタ23及び24には、音声SRに対応する音声信号をそれぞれ入力する。フィルタ21には伝達関数TF1に基づいたフィルタ係数を設定し、フィルタ22には伝達関数TF2に基づいたフィルタ係数を設定する。フィルタ23には伝達関数TF3に基づいたフィルタ係数を設定し、フィルタ24には伝達関数TF4に基づいたフィルタ係数を設定する。さらに、フィルタ21及びフィルタ23から出力される音声信号を合成器25で合成し、合成された音声信号を図4に示すヘッドホン2の左側スピーカユニット2Lに供給する。また、フィルタ22及びフィルタ24から出力される音声信号を合成器26で合成し、合成された音声信号をヘッドホン2の右側スピーカユニット2Rに供給する。これにより、図4に示すように、ヘッドホン2をした受聴者Lがヘッドホン2のスピーカユニット2L及び2Rから出力される音声SL及びSRを聴くと、音声SLの音像が受聴者Lの前方向左側位置PLに定位し、音声SRの音像が受聴者Lの前方向右側位置PRに定位する。この結果、受聴者は、あたかも、音声SL及びSRが、受聴者Lの前方向左側及び前方向右側から発しているような錯覚を覚える。
【0016】
なお、図2ないし図4の例では、2つの音声を受聴者の頭外における前方向左側と前方向右側の2つの位置に定位させる場合を例に挙げたが、この技術は、1つ以上の音声を受聴者の頭外における1箇所以上の任意の位置に定位させる場合にも応用することができる。例えば、ヘッドホンをしている受聴者に、いわゆる5チャンネルのサラウンドの音場を感じさせるには、各チャンネルと受聴者の各耳との間に成立する伝達関数を求め、合計10個のフィルタに10個の伝達関数に基づくフィルタ係数をそれぞれ設定し、フィルタからの出力を適宜合成して2チャンネルの出力を得て、これらをヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットにそれぞれ供給すればよい。
【0017】
第1ヘッドホン装置10の第1定位手段13は、以上説明したような頭外音像定位技術を採用することによって実現することができる。具体的には、第1定位手段13は、DSPを備えており、このDSPにより頭外音像定位技術を再現している。なお、第1定位手段13を専用のDSPで構成するのではなく、汎用のコンピュータに設けられたCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)その他の回路にソフトウェアを読み込ませることにより、上記頭外音像定位技術を再現する構成としてもよい。
【0018】
第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号を受聴者の頭外においてどのような位置に定位させるかは、第1ヘッドホン装置10の用途・仕様又は入力される信号のチャンネル数等に基づいて適宜選択することができる。例えば、第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外における2つの位置に定位させる構成としてもよい。また、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外における5つ以上の位置に定位させる構成としてもよい。より具体的には、図5に示すように、第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置及び前方向右側位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。また、図6に示すように、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置、前方向中央位置、前方向右側位置、横方向左側位置及び横方向右側位置を含む5つ以上の位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。さらには、図7に示すように、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置、前方向中央位置、前方向右側位置、横方向左側位置、横方向右側位置、後方向左側位置、後方向中央位置及び後方向右側位置を含む8つ以上の位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。また、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外の任意の1箇所に定位させる構成としてもよい。
【0019】
図1に戻り、合成手段14は、第1定位手段13により音像が定位された音声信号と、第2入力手段12に入力された音声信号とを合成する手段である。合成手段14は、例えばミキサー等により実現することができる。また、第1定位手段13又は第2入力手段12から出力される音声信号がデジタル信号である場合には、合成手段14の入力部又は出力部等にデジタル−アナログコンバータを設けてもよい。合成手段14から出力される音声信号は少なくとも2チャンネルである。
【0020】
出力手段15は、合成手段14により合成された音声信号を出力する手段である。出力手段15は、例えば、受聴者の耳元に装着するスピーカユニットを含む。より具体的には、出力手段15は、ヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットを含む。合成手段14により合成された2チャンネルの音声信号は、ヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットにそれぞれ出力される。
【0021】
第3入力手段16は、受聴者の声を通信機器に入力するための手段であり、例えばマイクロホンである。通信機器が携帯電話である場合には、マイクロホンを携帯電話の音声入力端子に接続する。ハンズフリー機能を実現するためには、マイクロホンは、出力手段と場所的に一体的に設けられていることが望ましい。
【0022】
このような構成を有する第1ヘッドホン装置10によれば、例えば図5ないし図7に示すように、第1入力手段11及び第1定位手段13を介して入力された音声信号は、ヘッドホンをした受聴者の頭外に定位する。一方、第2入力手段12を介して入力された音声信号は、受聴者の頭内に定位する。このように、第1入力手段11から入力された音声信号と、第2入力手段12から入力された音声信号とが、異なる位置に定位される。したがって、受聴者は、オーディオ機器から出力され第1入力手段11へ入力された音声と、通信機器から出力され第2入力手段12へ入力された音声とがヘッドホンから同時に出力された場合であっても、両音声を明確に聞き分けることができる。
【0023】
これにより、例えば、頭外で鳴っている音楽を聴いている途中に、携帯電話機の呼び出し音が頭内で鳴り始めれば、受聴者は、携帯電話機に着信があったことを明確に認識することができる。また、携帯電話機で通話する場合でも、音楽は頭外で聞こえ、通話の相手方の声は頭内で聞こえるので、音楽を鳴らした状態で、通話をしても、通話内容を明確に把握することができる。
【0024】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図8を参照して説明する。図2は本発明の第2実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第2ヘッドホン装置」という。)を示している。
【0025】
図2に示すように、第2ヘッドホン装置30は、第1ヘッドホン装置10と同様に、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。さらに、第2ヘッドホン装置30は、第2定位手段31を備えている。
【0026】
第2定位手段31は、第2入力手段12に入力された音声信号の音像を、第1定位手段13により定められた音像の位置と異なる位置に定位させる手段である。第2定位手段31は、第1定位手段13と同様に、周知の頭外音像定位技術を採用することによって実現することができ、具体的な実現方法は、DSP等によるものであると、ソフトウェアによるものであるとを問わない。
【0027】
第2定位手段31によって定位される音像の位置は、第1定位手段13により定位される音像の位置と異なる位置であれば、いかなる位置でもよい。すなわち、第2定位手段31によって定位される音像の位置は、受聴者の頭内であっても、頭外であってもよい。また、音像を定位させる位置の個数も1箇所であっても、複数箇所であってもよい。
【0028】
第2定位手段31により音像が定位された音声信号は、合成手段15によって、第1定位手段13により音像が定位された音声信号と合成され、出力手段15に供給される。
【0029】
このような構成を有する第2ヘッドホン装置30によっても、第1入力手段11及び第1定位手段13を介して入力される音声信号の音像と、第2入力手段12及び第2定位手段31を介して入力される音声信号の音像とが、相互に異なる位置に定位されるので、ヘッドホンをした受聴者はこれら2つの音声を明確に聞き分けることができる。特に、第2ヘッドホン装置30によれば、第1入力手段11に入力される音声信号の音像の位置だけでなく、第2入力手段12に入力される音声信号の音像の位置も設定することができるので、2つ以上の音声の発生方向を自在に制御することができ、単に受聴者が2つ以上の音声を識別できるだけでなく、音声の発生方向を特定して、複数の音声に発生方向と関連した意味合いを持たせることも可能である。
【0030】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図9を参照して説明する。図9は本発明の第3実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第3ヘッドホン装置」という。)を示している。
【0031】
図9に示すように、第3ヘッドホン装置40は、第1ヘッドホン装置10と同様に、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。さらに、第3ヘッドホン装置40は、第1定位手段13により音像が定位された音声信号を無線送信する無線送信手段41と、無線送信手段41により無線送信された音声信号を受信し、この音声信号を合成手段14に供給する無線受信手段42とを備えている。無線送信手段41及び無線受信手段42は、例えば、赤外線、光、電波、電磁波等を用いた送信器、受信器から構成することができる。また、デジタル信号を送信し、受信する送信器・受信器であっても、アナログ信号を送信し、受信する送信機・受信器であってもよい。これにより、第1入力手段11に入力され、第1定位手段13により音像が定位された音声信号は、無線送信手段41から無線送信される。無線送信された音声信号は、無線受信手段42により受信され、合成手段14により、第2入力手段12に入力された他の音声信号と合成され、合成された音声信号は、出力手段15を介して受聴者の耳元に出力される。
【0032】
このような構成を有する第3ヘッドホン装置40によれば、無線送信手段41と無線受信手段42を設ける構成としたから、第1入力手段11、第1定位手段13及び無線送信手段41を備えたユニットと、第2入力手段12、合成手段14、出力手段15、第3入力手段16及び無線受信手段42を備えたユニットとを場所的に分離することができる。例えば、第3ヘッドホン装置40を、第1入力手段11、第1定位手段13及び無線送信手段41を含む信号処理ユニットと、第2入力手段12、無線受信手段42、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を含むヘッドホンユニットとを備え、信号処理ユニットとヘッドホンユニットとを場所的に相互に分離する構成とすることができる。
【0033】
これにより、信号処理ユニットをオーディオ機器に一体的に又は短いコード等を介して接続し、一方、ヘッドホンユニットを通信機器に短いコード等を介して接続すれば、オーディオ機器と信号処理ユニットとからなるユニットと、通信機器とヘッドホンユニットからなるユニットとをそれぞれ、ワイヤレスに分離することができる。このようにすれば、これらの機器を携帯するのに便利である。また、例えば、比較的消費電力の大きい第1定位手段13を含む信号処理ユニットと、比較的消費電力の小さいヘッドホンユニットとで、それぞれ異なる電源供給方式を採用することが可能となる。さらに、信号処理ユニット等をヘッドホンユニットから分離させることにより、ヘッドホンユニットのコンパクト化又は軽量化を図ることができる。
【0034】
なお、第2ヘッドホン装置30とほぼ同様に、第3ヘッドホン装置40に第2定位手段を追加してもよい。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の実施例は、本発明のヘッドホン装置をMDプレイヤと携帯電話機に接続し、ハンズフリーヘッドホン装置として用いた場合の例である。
【0036】
まず、図10は、本発明の実施例に係るヘッドホン装置、MDプレイヤ、携帯電話機を示している。
【0037】
図10中の携帯電話機100は、内蔵マイクと内蔵スピーカ(図示せず)を備えており、通常、通話や呼び出し音出力は、これら内蔵マイクと内蔵スピーカによって行う。しかし、図10に示すように、音声入出力ジャック101(入力・出力一体型のジャック)にプラグを接続すると、内蔵マイクと内蔵スピーカへの信号線路が遮断される。そして、通話の相手方の声及び呼び出し音に係る音声信号(以下、これを「呼び出し・通話信号」という。)は、携帯電話機100から音声入出力ジャック101を介してヘッドホンユニット140へ出力される。さらに、マイクロホン146を介して入力される受聴者(通話者)本人の声に係る音声信号は、音声入出力ジャック101を介して携帯電話機100に入力される。
【0038】
MDプレイヤ110は、MDに記録された音楽情報を再生し、これを、オーディオ信号として、2チャンネルステレオのオーディオ信号出力ジャック111を介して出力する。
【0039】
ヘッドホン装置120は、図10に示すように、信号処理ユニット130及びヘッドホンユニット140を備えている。
【0040】
信号処理ユニット130は、MDプレイヤ110から出力されるオーディオ信号を受け取り、MDプレイヤ110によって再生される音楽の音像が受聴者の頭外に定位するようにオーディオ信号に処理を加え、処理が加えられたオーディオ信号をヘッドホンユニット140へ無線送信する装置である。信号処理ユニット130は、外観上、箱状のケース135及びプラグ136を備えている。ケース135は、MDプレイヤ110に取り付けられている。ケース135は、MDプレイヤ110に対して着脱可能であり、例えば、ねじ、取付フック等により取り付けられている。ケース135の内部には、回路及び電池等が収納されている。また、プラグ136は、ケース135内の回路と短いコードを介して接続されている。プラグ136の先端は、MDプレイヤ110のオーディオ信号出力ジャック111に接続されている。プラグ136は、例えば2チャンネルステレオのミニプラグである。
【0041】
ヘッドホンユニット140は、携帯電話機100から出力される呼び出し・通話信号と、MDプレイヤ110から出力され信号処理ユニット130から無線送信されるオーディオ信号とを受け取り、これらを合成して受聴者の耳元に出力すると共に、受聴者の声に係る音声信号を携帯電話機100に入力する装置である。ヘッドホンユニット140は、外観上は、ハンズフリー機能を有するマイク付きのステレオヘッドホンないしイヤホンである。ヘッドホンユニット140は、外観上、左側スピーカユニット144、右側スピーカユニット145、マイクロホン146、コントローラ151及びプラグ152を備えている。スピーカユニット144、145には、ハンガ148、149がそれぞれ設けられており、受聴者は、ハンガ148、149をそれぞれの耳にかけることにより、スピーカユニット144、145をそれぞれの耳に装着することができる。マイクロホン146は、左側スピーカユニット144とコントローラ151とを接続するコードの途中に配置されている。コントローラ151は、その一方の端部に接続されたコードを介してスピーカユニット144、145及びマイクロホン146と接続されており、他方の端部に接続されたコードを介してプラグ152と接続されている。コントローラ151の内部には回路等が設けられている。また、コントローラ151のケース外面には、スイッチ151A、151B及びつまみ151C、151Dが設けられており、これらはコントローラ151内の回路等と接続されている。プラグ152の先端は、携帯電話機100の音声入出力ジャック101に接続されている。プラグ152は、例えば、コントローラ151内に設けられた回路と携帯電話機100との間において、モノラル音声入力線路の接続と、モノラル音声出力線路の接続とを可能にするミニプラグである。
【0042】
次に、図11はヘッドホン装置120の内部構造を示している。
【0043】
図11に示すように、信号処理ユニット130は、オーディオ信号入力部131、信号処理部132及び赤外線送信部133を備えている。
【0044】
オーディオ信号入力部131は、MDプレイヤ110からのオーディオ信号を受け取り、これを信号処理部132に供給する接続回路であり、具体的にはプラグ136である。オーディオ信号は2チャンネルステレオの音声信号であり、MDプレイヤ110から出力された段階ではアナログ信号である。
【0045】
信号処理部132は、2チャンネルステレオのオーディオ信号に係る音声の音像を受聴者の頭外における所定の位置に定位させる信号処理回路である。より詳しくは、信号処理部132は、まず、オーディオ信号入力部131から供給されたオーディオ信号を受け取り、これを内蔵のアナログ−デジタルコンバータによってデジタル信号に変換する。次に、信号処理部132は、基本的には2チャンネルステレオヘッドホンであるヘッドホンユニット140を装着した受聴者にとって、2チャンネルステレオのオーディオ信号のうち、左側チャンネルのオーディオ信号に係る音声が受聴者の前方向左側に、右側チャンネルのオーディオ信号に係る音声が受聴者の前方向右側にそれぞれ定位するように、オーディオ信号に対して頭外音像定位処理を行う。頭外音像定位処理を行う回路は、例えば、上述したように、音像定位を実現するための適切な伝達関数に基づくフィルタ係数を設定した4個のフィルタを設けることによって実現することができる。また、これらフィルタはDSPにより形成することができる。次に、信号処理部132は、頭外音像定位処理が行われたオーディオ信号を、頭外音像定位が実現できるように、2チャンネルの線路に分配・統合し、分配・統合された2チャンネルの音声信号を、デジタル信号の状態で、赤外線送信部133に供給する。
【0046】
赤外線送信部133は、赤外線方式の無線送信器である。赤外線送信部133は、信号処理部132から供給されたオーディオ信号を赤外線信号に変換し、これをヘッドホンユニット140へ送信する。
【0047】
ヘッドホンユニット140は、赤外線受信部141、ヘッドホン入力部142、合成回路143、左側スピーカユニット144、右側スピーカユニット145、マイクロホン146及びマイクロホン出力部147を備えている。
【0048】
赤外線受信部141は、赤外線方式の無線受信器である。赤外線受信部141は、赤外線送信部133から送信された赤外線信号を受信し、これを変換してオーディオ信号を復元し、復元したオーディオ信号を合成回路143に供給する。
【0049】
ヘッドホン入力部142は、携帯電話機100から出力される呼び出し・通話信号を受け取り、これを合成回路143に供給する接続回路であり、具体的にはプラグ152である。呼び出し・通話信号はモノラルの音声信号であり、アナログ信号である。
【0050】
合成回路143は、赤外線受信部141から供給されたオーディオ信号と、ヘッドホン入力部142から供給された呼び出し・通話信号とを合成する信号合成回路である。より詳しくは、合成回路143は、まず、オーディオ信号を内蔵のデジタル−アナログコンバータによりアナログ信号に変換する。次に、オーディオ信号は2チャンネルであり、呼び出し・通話信号はモノラルの1チャンネルであり、合成回路143の出力は2チャンネルであるから、合成回路143は、呼び出し・通話信号を2チャンネルに分配し、分配したそれぞれの信号をオーディオ信号のそれぞれのチャンネルに加算する。そして、その結果得られた2チャンネルの合成音声信号を、左側スピーカユニット144及び右側スピーカユニット145にそれぞれ供給する。
【0051】
左側スピーカユニット144は、合成回路143から供給された一方のチャンネルの音声信号を出力する。右側スピーカユニット155は、合成回路143から供給された他方のチャンネルの音声信号を出力する。これにより、呼び出し・通話信号に係る音声とオーディオ信号に係る音声とが、受聴者の右耳及び左耳にそれぞれ届く。
【0052】
マイクロホン146は、受聴者の声を入力するマイクロホンである。マイクロホン146に入力された受聴者の声に係る音声信号は、コントローラ151を通過してマイクロホン出力部147に供給される。マイクロホン出力部147は、この音声信号を携帯電話機100に送る。マイクロホン出力部147は、例えばプラグ152であり、機構的にはヘッドホン入力部142と一体である。
【0053】
このような構成を有するヘッドホン装置120によれば、図12に示すように、オーディオ信号に係る音声、すなわちMDプレイヤ110により再生される音楽は、信号処理部132の頭外音像定位処理により、ヘッドホンユニット140を装着した受聴者Mの頭外における前方向左側及び前方向右側にそれぞれ定位する。一方、呼び出し・通話信号に係る音声、すなわち呼び出し音及び通話の相手方の声は、何ら音像定位処理が施されることなく、モノラルのまま単に2チャンネルに分配出力されるので、自然に、受聴者Mの頭内に定位する。
【0054】
したがって、受聴者は、音楽と呼び出し音及び通話の相手方の声とがヘッドホンユニット140のスピーカユニット144及び145から同時に出力された場合であっても、両音声を明確に聞き分けることができる。これにより、受聴者は、音楽を聴いている最中に、携帯電話機100の呼び出し音が鳴れば、直ちにそのことに気が付く。また、音楽を聴きながら、通話をしても、通話の内容を明確に把握することができる。通話をするために音楽を止める必要がないので、MDプレイヤ110の停止スイッチを押すなどの動作は不要となる。この結果、ハンズフリーの効果がより一層発揮される。
【0055】
また、オーディオ信号の伝送経路の途中に、赤外線送信部133及び赤外線受信部141を設けることにより、ヘッドホン装置120を、信号処理ユニット130とヘッドホンユニット140とに場所的に分離したから、以下の点で有利である。すなわち、図10に示すように、信号ユニット130をMDプレイヤ110に取り付ければ、MDプレイヤ110と信号処理ユニット130とからなるユニットと、携帯電話機100とヘッドホンユニット140とからなるユニットとを、分離することができる。これにより、各ユニットの持ち運びが容易となり、携帯性を高めることができる。また、MDプレイヤ110がヘッドホンユニット140に対してワイヤレスなので、接続コードが絡まることもない。
【0056】
さらに、信号処理ユニット130とヘッドホンユニット140とを分離したことにより、両ユニットのコンパクト化、軽量化、省電力化を図ることができる。
【0057】
なお、ヘッドホン装置120に、携帯電話機100から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声と、MDプレイヤ110から出力される音楽とを、任意に切り替えることができる機能を付加してもよい。具体的には、赤外線受信部141から出力されるオーディオ信号をデジタル−アナログ変換してスピーカユニット144及び145に直接供給する線路と、ヘッドホン入力部142に入力された呼び出し・通話信号をスピーカユニット144及び145に直接供給する線路とを、合成回路143と並列に設け、合計3つの線路の入力側と出力側とにそれぞれ切換スイッチ回路を設ける。そして、これら切換スイッチ回路を、コントローラ151のケース外面に設けられたスイッチ151A又は151Bにより切換制御できるようにすればよい。
【0058】
また、ヘッドホン装置120に、携帯電話機100から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声の音量と、MDプレイヤ110から出力される音楽の音量とをそれぞれ調節する機能を付加してもよい。具体的には、合成回路143の入力側にボリューム回路を設け、このボリューム調節をコントローラ151に設けられたつまみ151C及び151Dに行うようにすればよい。
【0059】
さらに、上述したヘッドホン装置120は、信号処理ユニット130を、ヘッドホンユニット140に対してワイヤレスとしたが、図10中の点線で示したように、信号処理ユニット130をヘッドホンユニット140と、コード等を介して接続する構成としてもよい。
【0060】
さらに、ヘッドホン装置120において、スピーカユニット144、145をハンガ148、149によって受聴者の耳に装着する構成を例に挙げたが、スピーカユニット144、145を接続するヘッドバンドやネックバンド等を介して受聴者の頭部に装着する構成としてもよいし、スピーカユニット144、145を小型にし、スピーカユニット144、145自体を受聴者の耳穴に挿入する構成としてもよい。
【0061】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うヘッドホン装置及びゲームヘッドホン装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】頭外音像定位技術を示す説明図である。
【図3】頭外音像定位技術を実現するための回路を示す回路図である。
【図4】頭外音像定位技術を示す説明図である。
【図5】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図6】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図7】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施例に係るヘッドホン装置をMDプレイヤ及び携帯電話機に接続した状態を示す外観図である。
【図11】本発明の実施例に係るヘッドホン装置の内部構成を示すブロック図である。
【図12】音楽の音像と通話の相手方の声等の音像とがそれぞれ分離して定位している状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10、30、40、120…ヘッドホン装置
11…第1入力手段
12…第2入力手段
13…第1定位手段
14…合成手段
15…出力手段
16…第3入力手段
31…第2定位手段
41…無線送信手段
42…無線受信手段
100…携帯電話機(通信機器)
110…MDプレイヤ(オーディオ機器)
130…信号処理ユニット
131…オーディオ信号入力部(第1入力手段)
132…信号処理部(第1定位手段)
133…赤外線送信部(無線送信手段)
140…ヘッドホンユニット
141…赤外線受信部(無線受信手段)
142…ヘッドホン入力部(第2入力手段)
143…合成回路(合成手段)
144,145…スピーカユニット(出力手段)
146…マイクロホン(第3入力手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、音楽、人の声等の音声を聴くために用いられるヘッドホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、カセットテープ、コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、DVDなどに記録された音楽情報を再生する携帯型プレイヤが、広く普及している。さらに、MP3プレイヤのように、音楽情報をフラッシュメモリやハードディスクに圧縮して記録し、これを再生する携帯型プレイヤも普及している。受聴者は、通常、これらの携帯型プレイヤにヘッドホンを接続し、携帯型プレイヤにより再生される音楽を、ヘッドホンを介して聴く。
【0003】
一方、現在では、携帯電話機が広く普及している。携帯電話機は、通話の相手方の声を出力する内蔵スピーカと、通話者本人の声を入力する内蔵マイクロホンを備えており、通常の通話は、これらスピーカとマイクロホンを用いて行う。これに加え、多くの携帯電話機は、ヘッドホンマイクないしイヤホンマイクを接続するための端子が設けられている。ヘッドホンマイクないしイヤホンマイクを携帯電話機に接続し、それを通話者本人の頭ないし耳に装着することにより、通話者本人は、携帯電話機を手で持たなくても、通話することができる。このように手を使わずに電話機その他の通信機器を介して通話をすることができる機能を、ハンズフリー機能と呼ぶことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型プレイヤから出力される音楽と、携帯電話機から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声とを、1つのヘッドホンで聴けるようにすれば、便利である。例えば、携帯型プレイヤで音楽を聴きいている途中でも、携帯電話機で通話することができれば、携帯型プレイヤの利用と携帯電話機の利用との双方を促進させることができる。
【0005】
しかし、これを実現するために、携帯型プレイヤからの音声出力と、携帯電話機からの音声出力を単に合成してヘッドホンに供給するだけでは、両音声が1つの音場で混ざり合ってしまう。この結果、受聴者ないし通話者は、両音声を明確に聞き分けることができないという問題がある。
【0006】
本発明は上記に例示したような問題点に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、オーディオ機器からの音声出力と、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声出力とを明確に聞き分けることができるヘッドホン装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1に記載のヘッドホン装置は、オーディオ機器からの音声信号を入力する第1入力手段と、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声信号を入力する第2入力手段と、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外に定位させる第1定位手段と、前記第1定位手段により音像が定位された音声信号と、前記第2入力手段に入力された音声信号とを合成する合成手段と、前記合成手段により合成された音声信号を出力する出力手段と、前記受聴者の声を前記通信機器に入力するための第3入力手段とを備えている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第1ヘッドホン装置」という。)の構成を示している。なお、図1は、本発明の実施形態に係る構成要素等を、その技術思想を説明する限りにおいて具体化したものであり、各構成要素等の形状、位置、接続関係などは、これに限定されるものではない。このことは、以下、本発明の実施形態の説明に用いる図2ないし図9についても同様である。
【0010】
図1に示す第1ヘッドホン装置10は、音楽、人の声等の音声を聴くために用いられるヘッドホン装置である。第1ヘッドホン装置10は、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。
【0011】
第1入力手段11は、オーディオ機器から音声信号を入力する手段である。オーディオ機器は、例えば、カセットプレイヤ、CDプレイヤ、MDプレイヤ、DVDプレイヤ、MP3プレイヤなど、主として音楽を再生するための再生装置であるが、音声信号を再生することのできる機能を有する他の装置でもよい。また、オーディオ機器は、携帯型であると据え置き型であるとを問わない。オーディオ機器から出力され、第1入力手段11に入力される音声信号は、モノラル、2チャンネルステレオ、5チャンネルサラウンド、又はそれ以上のチャンネル数を有するマルチチャンネルの音声信号でもよい。また、この音声信号は、デジタル信号であるとアナログ信号であるとを問わない。第1入力手段11は、具体的には、ジャック又はプラグ等の接続端子により構成してもよい。例えば、オーディオ機器の音声出力ジャックに、第1入力手段としてのプラグを接続すれば、オーディオ機器から出力される音声信号を第1入力手段に入力することができる。
【0012】
第2入力手段12は、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声信号を入力する手段である。言葉又は合図を受け取るための通信機器は、例えば電話機、特に携帯電話である。また、この通信機器は、トランシーバ、ポケットベル、無線通信機でもよく、言葉又は合図を受け取る機能が付加された他の装置でもよい。通信機器から出力され、第2入力手段に入力される音声信号は、通信機器が電話機である場合には、通常、呼び出し音及び通話の相手方の声であるが、通信機器によって受信された音声であって、言葉又は合図を伝達するものであれば、何でもよい。例えば、人の声をコンピュータによって再現したものでもよいし、事前に録音された人の声を再生したものでもよい。受聴者に何らかの注意を促すためのブザー音でもよい。第2入力手段は、具体的には、ジャック又はプラグ等の接続端子により構成してもよい。例えば、通信機器の音声出力ジャックに、第2入力手段としてのプラグを接続すれば、オーディオ機器から出力される音声信号を第2入力手段に入力することができる。
【0013】
第1定位手段13は、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者・通話者等(以下、これを単に「受聴者」という。)の頭外に定位させる手段である。受聴者がヘッドホンをしてヘッドホンに設けられた2つのスピーカユニットから出力される音声を聴く場合、その音声が単なるモノラル又はステレオ2チャンネルの音声であるときには、その音声は、自然に、受聴者の頭内に定位する。しかし、ヘッドホンのスピーカユニットに供給する音声信号に適切な信号処理を施すことにより、ヘッドホンから出力される音声があたかも受聴者の頭外、例えば、受聴者の前方向、横方向又は後方向から出力されているかのような錯覚を生じさせることができる。このように、ヘッドホンに供給する音声信号に信号処理を施すことによって、ヘッドホンから出力される音声を受聴者の頭外に定位させる技術(以下、これを「頭外音像定位技術」という。)は、いくつか知られている(例えば、特開平11−557999号公報参照)。
【0014】
図2ないし図4は、一般的な頭外音像定位技術の一例を示している。図2において、受聴者Lの前方向左側には音声発生源1Lがあり、受聴者Lの前方向右側には音声発生源1Rがある。音声発生源1L及び1Rは、それぞれ現実に存在する音源であり、例えば、オーディオ装置に接続されたスピーカである。音声発生源1Lからは音声SLが出力され、音声発生源1Rからは音声SRが出力される。そこで、まず、音声発生源1Lから受聴者Lの左耳ELに至る音声SLの伝達関数TF1、音声発生源1Lから受聴者Lの右耳ERに至る音声SLの伝達関数TF2、音声発生源1Rから受聴者Lの左耳ELに至る音声SRの伝達関数TF3、及び、音声発生源1Rから受聴者Lの右耳ERに至る音声SRの伝達関数TF4を求める。
【0015】
次に、図3に示すような信号処理回路20を用意する。すなわち、信号処理回路20には、フィルタ21、22、23及び24と、合成器25及び26を設ける。フィルタ21及び22には、音声SLに対応する音声信号をそれぞれ入力する。フィルタ23及び24には、音声SRに対応する音声信号をそれぞれ入力する。フィルタ21には伝達関数TF1に基づいたフィルタ係数を設定し、フィルタ22には伝達関数TF2に基づいたフィルタ係数を設定する。フィルタ23には伝達関数TF3に基づいたフィルタ係数を設定し、フィルタ24には伝達関数TF4に基づいたフィルタ係数を設定する。さらに、フィルタ21及びフィルタ23から出力される音声信号を合成器25で合成し、合成された音声信号を図4に示すヘッドホン2の左側スピーカユニット2Lに供給する。また、フィルタ22及びフィルタ24から出力される音声信号を合成器26で合成し、合成された音声信号をヘッドホン2の右側スピーカユニット2Rに供給する。これにより、図4に示すように、ヘッドホン2をした受聴者Lがヘッドホン2のスピーカユニット2L及び2Rから出力される音声SL及びSRを聴くと、音声SLの音像が受聴者Lの前方向左側位置PLに定位し、音声SRの音像が受聴者Lの前方向右側位置PRに定位する。この結果、受聴者は、あたかも、音声SL及びSRが、受聴者Lの前方向左側及び前方向右側から発しているような錯覚を覚える。
【0016】
なお、図2ないし図4の例では、2つの音声を受聴者の頭外における前方向左側と前方向右側の2つの位置に定位させる場合を例に挙げたが、この技術は、1つ以上の音声を受聴者の頭外における1箇所以上の任意の位置に定位させる場合にも応用することができる。例えば、ヘッドホンをしている受聴者に、いわゆる5チャンネルのサラウンドの音場を感じさせるには、各チャンネルと受聴者の各耳との間に成立する伝達関数を求め、合計10個のフィルタに10個の伝達関数に基づくフィルタ係数をそれぞれ設定し、フィルタからの出力を適宜合成して2チャンネルの出力を得て、これらをヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットにそれぞれ供給すればよい。
【0017】
第1ヘッドホン装置10の第1定位手段13は、以上説明したような頭外音像定位技術を採用することによって実現することができる。具体的には、第1定位手段13は、DSPを備えており、このDSPにより頭外音像定位技術を再現している。なお、第1定位手段13を専用のDSPで構成するのではなく、汎用のコンピュータに設けられたCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)その他の回路にソフトウェアを読み込ませることにより、上記頭外音像定位技術を再現する構成としてもよい。
【0018】
第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号を受聴者の頭外においてどのような位置に定位させるかは、第1ヘッドホン装置10の用途・仕様又は入力される信号のチャンネル数等に基づいて適宜選択することができる。例えば、第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外における2つの位置に定位させる構成としてもよい。また、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外における5つ以上の位置に定位させる構成としてもよい。より具体的には、図5に示すように、第1定位手段13により、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置及び前方向右側位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。また、図6に示すように、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置、前方向中央位置、前方向右側位置、横方向左側位置及び横方向右側位置を含む5つ以上の位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。さらには、図7に示すように、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、受聴者の前方向左側位置、前方向中央位置、前方向右側位置、横方向左側位置、横方向右側位置、後方向左側位置、後方向中央位置及び後方向右側位置を含む8つ以上の位置にそれぞれ定位させる構成としてもよい。また、第1入力手段11に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外の任意の1箇所に定位させる構成としてもよい。
【0019】
図1に戻り、合成手段14は、第1定位手段13により音像が定位された音声信号と、第2入力手段12に入力された音声信号とを合成する手段である。合成手段14は、例えばミキサー等により実現することができる。また、第1定位手段13又は第2入力手段12から出力される音声信号がデジタル信号である場合には、合成手段14の入力部又は出力部等にデジタル−アナログコンバータを設けてもよい。合成手段14から出力される音声信号は少なくとも2チャンネルである。
【0020】
出力手段15は、合成手段14により合成された音声信号を出力する手段である。出力手段15は、例えば、受聴者の耳元に装着するスピーカユニットを含む。より具体的には、出力手段15は、ヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットを含む。合成手段14により合成された2チャンネルの音声信号は、ヘッドホンの左側スピーカユニット及び右側スピーカユニットにそれぞれ出力される。
【0021】
第3入力手段16は、受聴者の声を通信機器に入力するための手段であり、例えばマイクロホンである。通信機器が携帯電話である場合には、マイクロホンを携帯電話の音声入力端子に接続する。ハンズフリー機能を実現するためには、マイクロホンは、出力手段と場所的に一体的に設けられていることが望ましい。
【0022】
このような構成を有する第1ヘッドホン装置10によれば、例えば図5ないし図7に示すように、第1入力手段11及び第1定位手段13を介して入力された音声信号は、ヘッドホンをした受聴者の頭外に定位する。一方、第2入力手段12を介して入力された音声信号は、受聴者の頭内に定位する。このように、第1入力手段11から入力された音声信号と、第2入力手段12から入力された音声信号とが、異なる位置に定位される。したがって、受聴者は、オーディオ機器から出力され第1入力手段11へ入力された音声と、通信機器から出力され第2入力手段12へ入力された音声とがヘッドホンから同時に出力された場合であっても、両音声を明確に聞き分けることができる。
【0023】
これにより、例えば、頭外で鳴っている音楽を聴いている途中に、携帯電話機の呼び出し音が頭内で鳴り始めれば、受聴者は、携帯電話機に着信があったことを明確に認識することができる。また、携帯電話機で通話する場合でも、音楽は頭外で聞こえ、通話の相手方の声は頭内で聞こえるので、音楽を鳴らした状態で、通話をしても、通話内容を明確に把握することができる。
【0024】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図8を参照して説明する。図2は本発明の第2実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第2ヘッドホン装置」という。)を示している。
【0025】
図2に示すように、第2ヘッドホン装置30は、第1ヘッドホン装置10と同様に、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。さらに、第2ヘッドホン装置30は、第2定位手段31を備えている。
【0026】
第2定位手段31は、第2入力手段12に入力された音声信号の音像を、第1定位手段13により定められた音像の位置と異なる位置に定位させる手段である。第2定位手段31は、第1定位手段13と同様に、周知の頭外音像定位技術を採用することによって実現することができ、具体的な実現方法は、DSP等によるものであると、ソフトウェアによるものであるとを問わない。
【0027】
第2定位手段31によって定位される音像の位置は、第1定位手段13により定位される音像の位置と異なる位置であれば、いかなる位置でもよい。すなわち、第2定位手段31によって定位される音像の位置は、受聴者の頭内であっても、頭外であってもよい。また、音像を定位させる位置の個数も1箇所であっても、複数箇所であってもよい。
【0028】
第2定位手段31により音像が定位された音声信号は、合成手段15によって、第1定位手段13により音像が定位された音声信号と合成され、出力手段15に供給される。
【0029】
このような構成を有する第2ヘッドホン装置30によっても、第1入力手段11及び第1定位手段13を介して入力される音声信号の音像と、第2入力手段12及び第2定位手段31を介して入力される音声信号の音像とが、相互に異なる位置に定位されるので、ヘッドホンをした受聴者はこれら2つの音声を明確に聞き分けることができる。特に、第2ヘッドホン装置30によれば、第1入力手段11に入力される音声信号の音像の位置だけでなく、第2入力手段12に入力される音声信号の音像の位置も設定することができるので、2つ以上の音声の発生方向を自在に制御することができ、単に受聴者が2つ以上の音声を識別できるだけでなく、音声の発生方向を特定して、複数の音声に発生方向と関連した意味合いを持たせることも可能である。
【0030】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図9を参照して説明する。図9は本発明の第3実施形態に係るヘッドホン装置(以下、これを「第3ヘッドホン装置」という。)を示している。
【0031】
図9に示すように、第3ヘッドホン装置40は、第1ヘッドホン装置10と同様に、第1入力手段11、第2入力手段12、第1定位手段13、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を備えている。さらに、第3ヘッドホン装置40は、第1定位手段13により音像が定位された音声信号を無線送信する無線送信手段41と、無線送信手段41により無線送信された音声信号を受信し、この音声信号を合成手段14に供給する無線受信手段42とを備えている。無線送信手段41及び無線受信手段42は、例えば、赤外線、光、電波、電磁波等を用いた送信器、受信器から構成することができる。また、デジタル信号を送信し、受信する送信器・受信器であっても、アナログ信号を送信し、受信する送信機・受信器であってもよい。これにより、第1入力手段11に入力され、第1定位手段13により音像が定位された音声信号は、無線送信手段41から無線送信される。無線送信された音声信号は、無線受信手段42により受信され、合成手段14により、第2入力手段12に入力された他の音声信号と合成され、合成された音声信号は、出力手段15を介して受聴者の耳元に出力される。
【0032】
このような構成を有する第3ヘッドホン装置40によれば、無線送信手段41と無線受信手段42を設ける構成としたから、第1入力手段11、第1定位手段13及び無線送信手段41を備えたユニットと、第2入力手段12、合成手段14、出力手段15、第3入力手段16及び無線受信手段42を備えたユニットとを場所的に分離することができる。例えば、第3ヘッドホン装置40を、第1入力手段11、第1定位手段13及び無線送信手段41を含む信号処理ユニットと、第2入力手段12、無線受信手段42、合成手段14、出力手段15及び第3入力手段16を含むヘッドホンユニットとを備え、信号処理ユニットとヘッドホンユニットとを場所的に相互に分離する構成とすることができる。
【0033】
これにより、信号処理ユニットをオーディオ機器に一体的に又は短いコード等を介して接続し、一方、ヘッドホンユニットを通信機器に短いコード等を介して接続すれば、オーディオ機器と信号処理ユニットとからなるユニットと、通信機器とヘッドホンユニットからなるユニットとをそれぞれ、ワイヤレスに分離することができる。このようにすれば、これらの機器を携帯するのに便利である。また、例えば、比較的消費電力の大きい第1定位手段13を含む信号処理ユニットと、比較的消費電力の小さいヘッドホンユニットとで、それぞれ異なる電源供給方式を採用することが可能となる。さらに、信号処理ユニット等をヘッドホンユニットから分離させることにより、ヘッドホンユニットのコンパクト化又は軽量化を図ることができる。
【0034】
なお、第2ヘッドホン装置30とほぼ同様に、第3ヘッドホン装置40に第2定位手段を追加してもよい。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の実施例は、本発明のヘッドホン装置をMDプレイヤと携帯電話機に接続し、ハンズフリーヘッドホン装置として用いた場合の例である。
【0036】
まず、図10は、本発明の実施例に係るヘッドホン装置、MDプレイヤ、携帯電話機を示している。
【0037】
図10中の携帯電話機100は、内蔵マイクと内蔵スピーカ(図示せず)を備えており、通常、通話や呼び出し音出力は、これら内蔵マイクと内蔵スピーカによって行う。しかし、図10に示すように、音声入出力ジャック101(入力・出力一体型のジャック)にプラグを接続すると、内蔵マイクと内蔵スピーカへの信号線路が遮断される。そして、通話の相手方の声及び呼び出し音に係る音声信号(以下、これを「呼び出し・通話信号」という。)は、携帯電話機100から音声入出力ジャック101を介してヘッドホンユニット140へ出力される。さらに、マイクロホン146を介して入力される受聴者(通話者)本人の声に係る音声信号は、音声入出力ジャック101を介して携帯電話機100に入力される。
【0038】
MDプレイヤ110は、MDに記録された音楽情報を再生し、これを、オーディオ信号として、2チャンネルステレオのオーディオ信号出力ジャック111を介して出力する。
【0039】
ヘッドホン装置120は、図10に示すように、信号処理ユニット130及びヘッドホンユニット140を備えている。
【0040】
信号処理ユニット130は、MDプレイヤ110から出力されるオーディオ信号を受け取り、MDプレイヤ110によって再生される音楽の音像が受聴者の頭外に定位するようにオーディオ信号に処理を加え、処理が加えられたオーディオ信号をヘッドホンユニット140へ無線送信する装置である。信号処理ユニット130は、外観上、箱状のケース135及びプラグ136を備えている。ケース135は、MDプレイヤ110に取り付けられている。ケース135は、MDプレイヤ110に対して着脱可能であり、例えば、ねじ、取付フック等により取り付けられている。ケース135の内部には、回路及び電池等が収納されている。また、プラグ136は、ケース135内の回路と短いコードを介して接続されている。プラグ136の先端は、MDプレイヤ110のオーディオ信号出力ジャック111に接続されている。プラグ136は、例えば2チャンネルステレオのミニプラグである。
【0041】
ヘッドホンユニット140は、携帯電話機100から出力される呼び出し・通話信号と、MDプレイヤ110から出力され信号処理ユニット130から無線送信されるオーディオ信号とを受け取り、これらを合成して受聴者の耳元に出力すると共に、受聴者の声に係る音声信号を携帯電話機100に入力する装置である。ヘッドホンユニット140は、外観上は、ハンズフリー機能を有するマイク付きのステレオヘッドホンないしイヤホンである。ヘッドホンユニット140は、外観上、左側スピーカユニット144、右側スピーカユニット145、マイクロホン146、コントローラ151及びプラグ152を備えている。スピーカユニット144、145には、ハンガ148、149がそれぞれ設けられており、受聴者は、ハンガ148、149をそれぞれの耳にかけることにより、スピーカユニット144、145をそれぞれの耳に装着することができる。マイクロホン146は、左側スピーカユニット144とコントローラ151とを接続するコードの途中に配置されている。コントローラ151は、その一方の端部に接続されたコードを介してスピーカユニット144、145及びマイクロホン146と接続されており、他方の端部に接続されたコードを介してプラグ152と接続されている。コントローラ151の内部には回路等が設けられている。また、コントローラ151のケース外面には、スイッチ151A、151B及びつまみ151C、151Dが設けられており、これらはコントローラ151内の回路等と接続されている。プラグ152の先端は、携帯電話機100の音声入出力ジャック101に接続されている。プラグ152は、例えば、コントローラ151内に設けられた回路と携帯電話機100との間において、モノラル音声入力線路の接続と、モノラル音声出力線路の接続とを可能にするミニプラグである。
【0042】
次に、図11はヘッドホン装置120の内部構造を示している。
【0043】
図11に示すように、信号処理ユニット130は、オーディオ信号入力部131、信号処理部132及び赤外線送信部133を備えている。
【0044】
オーディオ信号入力部131は、MDプレイヤ110からのオーディオ信号を受け取り、これを信号処理部132に供給する接続回路であり、具体的にはプラグ136である。オーディオ信号は2チャンネルステレオの音声信号であり、MDプレイヤ110から出力された段階ではアナログ信号である。
【0045】
信号処理部132は、2チャンネルステレオのオーディオ信号に係る音声の音像を受聴者の頭外における所定の位置に定位させる信号処理回路である。より詳しくは、信号処理部132は、まず、オーディオ信号入力部131から供給されたオーディオ信号を受け取り、これを内蔵のアナログ−デジタルコンバータによってデジタル信号に変換する。次に、信号処理部132は、基本的には2チャンネルステレオヘッドホンであるヘッドホンユニット140を装着した受聴者にとって、2チャンネルステレオのオーディオ信号のうち、左側チャンネルのオーディオ信号に係る音声が受聴者の前方向左側に、右側チャンネルのオーディオ信号に係る音声が受聴者の前方向右側にそれぞれ定位するように、オーディオ信号に対して頭外音像定位処理を行う。頭外音像定位処理を行う回路は、例えば、上述したように、音像定位を実現するための適切な伝達関数に基づくフィルタ係数を設定した4個のフィルタを設けることによって実現することができる。また、これらフィルタはDSPにより形成することができる。次に、信号処理部132は、頭外音像定位処理が行われたオーディオ信号を、頭外音像定位が実現できるように、2チャンネルの線路に分配・統合し、分配・統合された2チャンネルの音声信号を、デジタル信号の状態で、赤外線送信部133に供給する。
【0046】
赤外線送信部133は、赤外線方式の無線送信器である。赤外線送信部133は、信号処理部132から供給されたオーディオ信号を赤外線信号に変換し、これをヘッドホンユニット140へ送信する。
【0047】
ヘッドホンユニット140は、赤外線受信部141、ヘッドホン入力部142、合成回路143、左側スピーカユニット144、右側スピーカユニット145、マイクロホン146及びマイクロホン出力部147を備えている。
【0048】
赤外線受信部141は、赤外線方式の無線受信器である。赤外線受信部141は、赤外線送信部133から送信された赤外線信号を受信し、これを変換してオーディオ信号を復元し、復元したオーディオ信号を合成回路143に供給する。
【0049】
ヘッドホン入力部142は、携帯電話機100から出力される呼び出し・通話信号を受け取り、これを合成回路143に供給する接続回路であり、具体的にはプラグ152である。呼び出し・通話信号はモノラルの音声信号であり、アナログ信号である。
【0050】
合成回路143は、赤外線受信部141から供給されたオーディオ信号と、ヘッドホン入力部142から供給された呼び出し・通話信号とを合成する信号合成回路である。より詳しくは、合成回路143は、まず、オーディオ信号を内蔵のデジタル−アナログコンバータによりアナログ信号に変換する。次に、オーディオ信号は2チャンネルであり、呼び出し・通話信号はモノラルの1チャンネルであり、合成回路143の出力は2チャンネルであるから、合成回路143は、呼び出し・通話信号を2チャンネルに分配し、分配したそれぞれの信号をオーディオ信号のそれぞれのチャンネルに加算する。そして、その結果得られた2チャンネルの合成音声信号を、左側スピーカユニット144及び右側スピーカユニット145にそれぞれ供給する。
【0051】
左側スピーカユニット144は、合成回路143から供給された一方のチャンネルの音声信号を出力する。右側スピーカユニット155は、合成回路143から供給された他方のチャンネルの音声信号を出力する。これにより、呼び出し・通話信号に係る音声とオーディオ信号に係る音声とが、受聴者の右耳及び左耳にそれぞれ届く。
【0052】
マイクロホン146は、受聴者の声を入力するマイクロホンである。マイクロホン146に入力された受聴者の声に係る音声信号は、コントローラ151を通過してマイクロホン出力部147に供給される。マイクロホン出力部147は、この音声信号を携帯電話機100に送る。マイクロホン出力部147は、例えばプラグ152であり、機構的にはヘッドホン入力部142と一体である。
【0053】
このような構成を有するヘッドホン装置120によれば、図12に示すように、オーディオ信号に係る音声、すなわちMDプレイヤ110により再生される音楽は、信号処理部132の頭外音像定位処理により、ヘッドホンユニット140を装着した受聴者Mの頭外における前方向左側及び前方向右側にそれぞれ定位する。一方、呼び出し・通話信号に係る音声、すなわち呼び出し音及び通話の相手方の声は、何ら音像定位処理が施されることなく、モノラルのまま単に2チャンネルに分配出力されるので、自然に、受聴者Mの頭内に定位する。
【0054】
したがって、受聴者は、音楽と呼び出し音及び通話の相手方の声とがヘッドホンユニット140のスピーカユニット144及び145から同時に出力された場合であっても、両音声を明確に聞き分けることができる。これにより、受聴者は、音楽を聴いている最中に、携帯電話機100の呼び出し音が鳴れば、直ちにそのことに気が付く。また、音楽を聴きながら、通話をしても、通話の内容を明確に把握することができる。通話をするために音楽を止める必要がないので、MDプレイヤ110の停止スイッチを押すなどの動作は不要となる。この結果、ハンズフリーの効果がより一層発揮される。
【0055】
また、オーディオ信号の伝送経路の途中に、赤外線送信部133及び赤外線受信部141を設けることにより、ヘッドホン装置120を、信号処理ユニット130とヘッドホンユニット140とに場所的に分離したから、以下の点で有利である。すなわち、図10に示すように、信号ユニット130をMDプレイヤ110に取り付ければ、MDプレイヤ110と信号処理ユニット130とからなるユニットと、携帯電話機100とヘッドホンユニット140とからなるユニットとを、分離することができる。これにより、各ユニットの持ち運びが容易となり、携帯性を高めることができる。また、MDプレイヤ110がヘッドホンユニット140に対してワイヤレスなので、接続コードが絡まることもない。
【0056】
さらに、信号処理ユニット130とヘッドホンユニット140とを分離したことにより、両ユニットのコンパクト化、軽量化、省電力化を図ることができる。
【0057】
なお、ヘッドホン装置120に、携帯電話機100から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声と、MDプレイヤ110から出力される音楽とを、任意に切り替えることができる機能を付加してもよい。具体的には、赤外線受信部141から出力されるオーディオ信号をデジタル−アナログ変換してスピーカユニット144及び145に直接供給する線路と、ヘッドホン入力部142に入力された呼び出し・通話信号をスピーカユニット144及び145に直接供給する線路とを、合成回路143と並列に設け、合計3つの線路の入力側と出力側とにそれぞれ切換スイッチ回路を設ける。そして、これら切換スイッチ回路を、コントローラ151のケース外面に設けられたスイッチ151A又は151Bにより切換制御できるようにすればよい。
【0058】
また、ヘッドホン装置120に、携帯電話機100から出力される呼び出し音及び通話の相手方の声の音量と、MDプレイヤ110から出力される音楽の音量とをそれぞれ調節する機能を付加してもよい。具体的には、合成回路143の入力側にボリューム回路を設け、このボリューム調節をコントローラ151に設けられたつまみ151C及び151Dに行うようにすればよい。
【0059】
さらに、上述したヘッドホン装置120は、信号処理ユニット130を、ヘッドホンユニット140に対してワイヤレスとしたが、図10中の点線で示したように、信号処理ユニット130をヘッドホンユニット140と、コード等を介して接続する構成としてもよい。
【0060】
さらに、ヘッドホン装置120において、スピーカユニット144、145をハンガ148、149によって受聴者の耳に装着する構成を例に挙げたが、スピーカユニット144、145を接続するヘッドバンドやネックバンド等を介して受聴者の頭部に装着する構成としてもよいし、スピーカユニット144、145を小型にし、スピーカユニット144、145自体を受聴者の耳穴に挿入する構成としてもよい。
【0061】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うヘッドホン装置及びゲームヘッドホン装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】頭外音像定位技術を示す説明図である。
【図3】頭外音像定位技術を実現するための回路を示す回路図である。
【図4】頭外音像定位技術を示す説明図である。
【図5】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図6】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図7】受聴者の頭外及び頭内に音像が定位している状態を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るヘッドホン装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施例に係るヘッドホン装置をMDプレイヤ及び携帯電話機に接続した状態を示す外観図である。
【図11】本発明の実施例に係るヘッドホン装置の内部構成を示すブロック図である。
【図12】音楽の音像と通話の相手方の声等の音像とがそれぞれ分離して定位している状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10、30、40、120…ヘッドホン装置
11…第1入力手段
12…第2入力手段
13…第1定位手段
14…合成手段
15…出力手段
16…第3入力手段
31…第2定位手段
41…無線送信手段
42…無線受信手段
100…携帯電話機(通信機器)
110…MDプレイヤ(オーディオ機器)
130…信号処理ユニット
131…オーディオ信号入力部(第1入力手段)
132…信号処理部(第1定位手段)
133…赤外線送信部(無線送信手段)
140…ヘッドホンユニット
141…赤外線受信部(無線受信手段)
142…ヘッドホン入力部(第2入力手段)
143…合成回路(合成手段)
144,145…スピーカユニット(出力手段)
146…マイクロホン(第3入力手段)
Claims (16)
- オーディオ機器からの音声信号を入力する第1入力手段と、言葉又は合図を受け取るための通信機器からの音声信号を入力する第2入力手段と、
前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外に定位させる第1定位手段と、
前記第1定位手段により音像が定位された音声信号と、前記第2入力手段に入力された音声信号とを合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された音声信号を出力する出力手段と、
前記受聴者の声を前記通信機器に入力するための第3入力手段と
を備えたことを特徴とするヘッドホン装置。 - 前記第1定位手段は、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を前記受聴者の頭外における2つの位置に定位させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン装置。
- 前記第1定位手段は、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を前記受聴者の頭外における5つ以上の位置に定位させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン装置。
- 前記第1定位手段は、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を前記受聴者の頭外であって、前記受聴者の前方向左側位置及び前方向右側位置にそれぞれ定位させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン装置。
- 前記第1定位手段は、前記第1入力手段に入力された音声信号の音像を受聴者の頭外であって、前記受聴者の前方向左側位置、前方向中央位置、前方向右側位置、横方向左側位置及び横方向右側位置を含む5つ以上の位置にそれぞれ定位させることを特徴とする請求項1に記載のヘッドホン装置。
- 前記第1定位手段はDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)により構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記第2入力手段に入力された音声信号の音像を、前記第1定位手段により定められた音像の位置と異なる位置に定位させる第2定位手段を備え、
前記合成手段は、前記第1定位手段により音像が定位された音声信号と、前記第2定位手段により音像が定位された音声信号とを合成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のヘッドホン装置。 - 前記第2定位手段はDSPにより構成されていることを特徴とする請求項7に記載のヘッドホン装置。
- 前記出力手段は、受聴者の耳元に装着するスピーカユニットであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記第1定位手段により音像が定位された音声信号を無線送信する無線送信手段と、
前記無線送信手段により無線送信された音声信号を受信し、この音声信号を合成手段に供給する無線受信手段と
を備えたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のヘッドホン装置。 - 前記第1入力手段、前記第1定位手段及び前記無線送信手段を含む信号処理ユニットと、
前記第2入力手段、前記無線受信手段、前記合成手段、前記出力手段及び前記第3入力手段を含むヘッドホンユニットとを備え、
前記信号処理ユニットと前記ヘッドホンユニットとは場所的に相互に分離していることを特徴とする請求項10に記載のヘッドホン装置。 - 前記オーディオ機器は、音楽を再生する再生装置であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記通信機器は、電話機であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記通信機器からの音声信号は、通話の相手方の声を含むことを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記通信機器からの音声信号は、呼び出し音を含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載のヘッドホン装置。
- 前記第3入力手段はマイクロホンであり、前記マイクロホンは、前記出力手段と場所的に一体的に設けられていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載のヘッドホン装置。
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