JP2004201101A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着し、デジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラで撮影された画像の内でプライバシーを保護するために主要被写体以外のものを、外部機器のモニタに表示させないようにできるデジタルカメラ用の画像表示システムを提供する。
【解決手段】制御手段38は、操作部34がPCカメラモードに設定されたときに、絞り駆動部16を制御して光学絞り16を全開に切り換えることにより被写界深度を浅くした画像データを出力するように切り換えて、デジタルカメラ10で撮影された画像の内で、焦点を合わせた被写体以外の背景に当たる部分に焦点が合わないようにしてぼやかした画像データを出力する。
【選択図】 図2
【解決手段】制御手段38は、操作部34がPCカメラモードに設定されたときに、絞り駆動部16を制御して光学絞り16を全開に切り換えることにより被写界深度を浅くした画像データを出力するように切り換えて、デジタルカメラ10で撮影された画像の内で、焦点を合わせた被写体以外の背景に当たる部分に焦点が合わないようにしてぼやかした画像データを出力する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルカメラを、クレードルにセットすると共にパーソナルコンピュータ等の外部機器に接続して動画の撮影を行なうPCカメラモード(PCカメラ機能)で使用する際に、パーソナルコンピュータ等の外部機器のモニタに表示される画像の内容を変更して表示可能にした、デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のデジタルカメラでは、撮影した静止画像をメモリ内に記録するスチル撮影モード、及び記録された画像データを画像表示用LCDに表示する再生モードを備えている。
【0003】
さらに従来のデジタルカメラの中には、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続し、動画入力に使用するための、PCカメラモード(PCカメラ機能)を備えたものがある。
【0004】
このようなデジタルカメラでは、例えば使用者自身をパーソナルコンピュータが設置されている場所(机上等)から撮影するためデジタルカメラをPCカメラモード(PCカメラ機能)で使用する場合に、まずパーソナルコンピュータのUSB端子に接続されたクレードル(ドッキングステーション)にデジタルカメラを装着する。
【0005】
すると、デジタルカメラでは、USBコネクタを介してパーソナルコンピュータに接続され、自動的にPCカメラモードにセットされる。これに連動してデジタルカメラの撮影レンズを広角側に移動してセットし、メディアコントローラ及び画像表示用LCDの動作が停止される。
【0006】
さらにこのデジタルカメラでは、操作部の操作ボタンが無効化され、設定表示用LCDにモード名称が表示される。
【0007】
また、このデジタルカメラでは、撮影された画像データが、圧縮伸張処理回路にてパーソナルコンピュータで伸張可能なフォーマットに圧縮,変換され、記録中とは別のメモリ空間としてのバッファメモリの3個のフレーム0〜2に記憶され、さらにパーソナルコンピュータからの要求に応じて順次送信されるよう構成されている。
【0008】
このように構成したデジタルカメラでは、PCカメラモードのセットを容易に行なうことができ、誤操作による撮影ミス等も発生しないようにし、外部機器の処理能力に応じて画像データを転送することを可能にして、コマ落ちなく、高フレームレートの動画入力を行うことができるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−232769(P2002−232769A)公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のデジタルカメラでは、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードル(ドッキングステーション)にデジタルカメラを装着し、デジタルカメラの撮影レンズを広角にして使用者自身を撮影し、その画像データを転送することにより、高フレームレートの動画像を外部機器のモニタに表示させることができる。
【0011】
しかし従来のデジタルカメラでは、外部機器のモニタに表示された画像内容を変更することができなかったため、デジタルカメラで撮影された使用者の背景となる部屋の中の様子も外部機器のモニタに表示されてしまい、さらに使用者がデジタルカメラの前から外れるように移動すると使用者がいた部屋全体の様子が外部機器のモニタに表示されてしまい、プライバシーを保護する上で問題がある。
【0012】
本発明は上記事実に鑑み、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラが装着され、デジタルカメラがPCカメラモードにされて使用される際、デジタルカメラで撮影された画像の内で主要被写体以外の部分を、プライバシーを保護するために外部機器のモニタに表示させないようにできるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、光学絞りを備えたレンズユニットと、光学絞りの切り換え操作を行うための絞り駆動部と、レンズユニットからの入射光に基づき被写体を撮影する撮像部と、PCカメラモードを設定するための操作部と、PCカメラモードに設定されたときに、絞り駆動部を制御して光学絞りを全開に切り換える制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、絞り駆動部を制御して光学絞りを全開に切り換えることにより、被写界深度が浅くなってデジタルカメラで撮影された画像の内で、焦点を合わせた被写体以外の背景に当たる部分に焦点が合わないようにしてぼやかした画像データを出力するようにして、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0015】
また、絞りを全開にした際に、撮像部への入射光量が適正光量を超える場合には、シャッタスピードが早くなるように調整するのが好ましい。
【0016】
本発明の請求項2に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、PCカメラモードを設定するための操作部と、額縁状のフレーム画像データを格納した画像記憶部と、被写体を撮影する撮像部と、PCカメラモードに設定されたときに、画像記憶部から額縁状のフレーム画像データを読み出して、フレーム画像内に撮像部で撮影された主要被写体が表示されるように合成する画像合成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、画像記憶部から額縁状のフレーム画像データを読み出して、フレーム画像設定された動画像表示領域に撮影した被写体が嵌まって表示されるように、画像合成手段で合成するので、被写体の背景に当たる部分がフレーム画像で隠された合成画像データを出力することになって、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0018】
本発明の請求項3に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、PCカメラモードを設定するための操作部と、全画面の画像データを格納した画像記憶部と、被写体を撮影する撮像部と、クレードルに設けた画像切換スイッチと、画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、画像記憶部から全画面の画像データを読み出して、撮像部で撮影された画像に代えて出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用しているときに、画像切換スイッチの切り換え指令が入力された際に、出力手段が画像記憶部から読み出した全画面の画像データを出力するように切り換えて、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、制御手段が、クレードルに設けた画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、外部機器に合成画像データを入力させるように切り換えることを特徴とする。
【0021】
上述のように構成することにより、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用しているときに、使用者は、画像切換スイッチを操作することにより、画像合成手段で合成された合成画像データを出力させるようにして、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のデジタルカメラに係わる実施の形態について、図1乃至図6により説明する。
【0023】
本実施の形態に係わるデジタルカメラでは、図1に例示するようなデジタルカメラ(電子カメラ)10と、クレードル12とを利用する。
【0024】
このデジタルカメラ10は、全体を略矩形状に形成し、その頂面部にシャッターボタン14を配置し、その前面部に撮影用のレンズユニット16、ストロボ18、ファインダ20、及び調光センサー22等を配置して構成されている。このレンズユニット16は、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されている。
【0025】
また、デジタルカメラ10には、図示しないが、その底面側の側部に、クレードル12との電気的な接続を行うためのカメラコネクタが設けられている。
【0026】
図1に示すように、クレードル12の上部には、デジタルカメラ10の装着部として凹部状に形成した受け穴が形成されており、図示しないが、この受け穴内にデジタルカメラ10にあるカメラコネクタと切り離し可能に嵌合して電気的に接続するクレードルコネクタが設けられている。
【0027】
このクレードル12の受け穴内にデジタルカメラ10を装着すると、その装着動作に連動してカメラコネクタがクレードルコネクタに連結され、両者が電気的に接続されるようになっている。
【0028】
デジタルカメラ10とクレードル12の間の通信インターフェースには、USB、IrDA、IEEE1394その他のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等各種のインターフェースを適用できる。
【0029】
さらに、デジタルカメラ10の電源に充電式電池を使用する態様においては、クレードルコネクタ及びカメラコネクタを、USB端子と充電用電源端子並びに必要に応じてその他の信号伝達端子が一つのコネクタにまとめられた複合端子で構成する。
【0030】
また、クレードル12は、外部機器であるパーソナル・コンピュータ24等との間でデータの送受信を行うため、パーソナル・コンピュータ24側の通信コネクタと接続する通信端子であるUSB端子26(図2に図示)を有しており、通信コネクタを介して接続されるパーソナル・コンピュータ24との間で双方向通信を可能に構成する。
【0031】
さらに、クレードル12は、商用電源のコンセントに差し込むことによって入力されるAC電源をDC電源に変換する電源アダプタから引き出された外部電力コネクタと接続するDC入力端子28(図2に図示)を有しており、DC入力端子28を介して電源アダプタから供給される電力を電源として使用してデジタルカメラ10に再充電を行えるように構成されている。
【0032】
次に、デジタルカメラ10をクレードル12に接続した状態で組み合わせて用いるデジタルカメラについて、図2のブロック図により説明する。
【0033】
このデジタルカメラ10には、被写体像を結像させるためのズームレンズ群と共に、複数段の光学絞りを備えた、絞り付きのレンズユニット16と、このレンズユニット16のズームレンズ鏡筒を移動調整して光学ズーム倍率及び焦点(ピント)を調整すると共に、光学絞りを複数段で切り換える操作を行うためのレンズ、絞り駆動部40と、レンズユニット16の光軸後方に配設されたCCD(Charge Coupled Device)である撮像部30と、デジタルカメラ10の撮影によって得られた画像や各種情報を表示するためのLCDである表示部32と、撮影者によって操作される操作部34と、撮像部30による撮影によって得られたデジタル画像データを一時的に記憶するためのSRAMやSDRAMなどの画像データの一時記憶手段としての内蔵メモリ36と、デジタルカメラ10全体の動作を司る制御手段としてのシステム制御回路38(このシステム制御回路38は、制御を司るCPUを備え、さらに各種プログラム、パラメータ、変換テーブルなどが予め記憶されたROMを有する)と、を備えて構成されている。
【0034】
なお、操作部34は、静止画や動画撮影の実行を指示する際に操作されるレリーズボタン、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード及びPCカメラモード(いわゆるPCカメラ機能であって、パーソナルコンピュータに接続して動画入力用のカメラとして機能するモード)の何れかを選択するために操作される撮影モード選択手段としてのモード切替スイッチ、各種パラメータを設定したり、再生モード選択時には再生対象の画像を指定するために操作されるカーソルボタン、本デジタルカメラ10の電源をON/OFFするために操作される電源スイッチなどが含まれる。
【0035】
また、システム制御回路38は、図示しないが、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、レンズユニット16の光学ズーム倍率及び焦点を調整するためのA/F制御回路と、光学絞りを駆動制御するための絞り制御回路と、撮像部30の電子シャッタのスピードを制御する電子シャッタ制御回路と、表示部32のLCDを駆動するLCD駆動回路と、デジタル画像データの圧縮・伸長をする圧縮伸長回路等を有する。
【0036】
さらに、システム制御回路38には、内蔵メモリ36に対するデータの読み書きを制御するメモリ制御回路42と、入力されたデジタル画像データに対して所定のデジタル信号処理を施す信号処理回路と補正処理をするための補正回路とを有する画像処理部44と、クレードル12との間で各種データの送受信を行うためのクレードルインタフェース46と、予め用意された例えば第1フレーム画像及び第2フレーム画像を収めたフレーム画像記憶部であるフレーム画像記憶ROM48とが接続されている。
【0037】
この画像処理部44では、例えば12ビットRGBの画像データに色変換やγ変換等を施して8ビットRGBの画像データに変換し、Y−C処理をする。なお、このデジタルカメラ10には、電力を供給するための電源50が設けられている。
【0038】
このデジタルカメラ10では、レンズユニット16をA/F制御回路で制御されたレンズ駆動部40により所望のズーム倍率に操作するオートフォーカス(AF)機構が構成されている。これにより、撮像部30では、レンズユニット16のレンズを通過した被写体像を示す入射光に基づき被写体を撮影して被写体像を示すアナログ画像信号を出力する。
【0039】
さらに、このデジタルカメラ10では、レリーズボタンが半押しされることによって、自動的に合焦制御が行われる。
【0040】
また、このデジタルカメラ10では、静止画撮影モードが選択され、レリーズボタンが全押しされた場合に、所定のシャッタスピード及び露出光量で撮影が1回行われ、被写体像を示す静止画像が撮影される。
【0041】
このデジタルカメラ10では、撮像部30のCCDにより撮影されて出力された被写体像を示すアナログ画像信号がA/Dコンバータに入力され、アナログ画像信号がデジタル画像信号に変換された後、画像処理部44に入力され、所定のデジタル信号処理が施される。さらに、画像処理部44の補正回路で所定の補正処理がされた画像データは、内蔵メモリ36に格納される。
【0042】
このデジタルカメラ10では、内蔵メモリ36に格納された補正後のデジタル画像データをメモリ制御回路42により読み出し、圧縮伸長回路に転送して所定の圧縮形式(例えばJPEG)により圧縮してから図示しない記録メディアに記憶可能に構成する。
【0043】
また、デジタルカメラ10では、LCD駆動回路で処理した表示したいデジタル画像データを、表示部32のLCDに供給することで、このLCDに画像を表示させる。
【0044】
このデジタルカメラ10は、そのシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムによって、PCカメラモードにされた際の通常撮影状態としての撮影画角が広く被写界深度の深いパンフォーカスとなる広角側に自動的に操作する制御動作と、PCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態としての撮影画角が広く被写界深度を最も浅くする状態となる広角側に自動的に操作する制御動作とを実行するように構成する。
【0045】
また、このデジタルカメラ10には、そのシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムによって実行される、PCカメラモードにされた際に、背景となる部分に予め用意された額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態に自動的に移行させる機能(一般に行われている、いわゆるフレーム合成の機能)と、PCカメラモードで撮影中に、画像の選択切り換え指令に基づいてデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する機能(一般に行われている、いわゆるフレーム画の置き換え機能)とが備えられている。
【0046】
このデジタルカメラ10における額縁状の第1フレーム画像により背景を隠す機能の構成は、例えば、制御手段としてのシステム制御回路38に備えた画像合成手段により、内蔵メモリ36に格納されたデジタル画像データをメモリ制御回路42により読み出し、フレーム画像記憶ROM48から予め用意された第1フレーム画像を読み出して、図5に例示するように、第1フレーム画像部分Fの中央に丸い窓状に設定された動画像表示領域にデジタル画像データの対応する中央部が嵌まって表示されるように合成された合成画像データを出力する構成とすることができる。
【0047】
また、PCカメラモードで撮影中に、画像の選択切り換え指令に基づいてデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する機能は、例えばPCカメラモードで撮影中に、制御手段としてのシステム制御回路38に対して、使用者が主要被写体以外のものが見えないようにした画像データを出力させるように選択的に切り換えさせる指令を入力するため、後述する画像切換スイッチ58を操作し、画像の選択切り換え指令を与えると、制御手段としてのシステム制御回路38が撮影された画像データを出力する動作を停止し、フレーム画像記憶ROM48から読み出した予め用意された第2フレーム画像データを出力する出力手段として構成することができる。
【0048】
次に、デジタルカメラにおけるクレードル12について、図2のブロック図により説明する。
【0049】
このクレードル12は、カメラインタフェース52を備える。このカメラインタフェース52には、前述したUSB端子26が接続され、デジタルカメラ10とパーソナル・コンピュータ24(図1に図示)とをクレードル12を介して接続可能に構成されている。
【0050】
さらにクレードル12のカメラインタフェース52には、前述したDC入力端子28が接続され、電源アダプタから供給される電力をデジタルカメラ10に供給可能に構成されている。このクレードル12のカメラインタフェース52には、テレビジョンセットに画像データを出力するためのビデオ出力端子54が接続されている。
【0051】
また、このクレードル12には、その受け穴内にデジタルカメラ10が装着されたことを検出するカメラ検出スイッチ56が設置されている。このカメラ検出スイッチ56は、カメラインタフェース52に接続されていて、クレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出したときにカメラ検出信号をデジタルカメラ10の制御手段としてのシステム制御回路38に送信可能に構成されている。なお、このカメラ検出スイッチ56は、デジタルカメラ10側に設けても良い。
【0052】
このクレードル12の外面には、押しボタン式の画像切換スイッチ58が設置されている。この画像切換スイッチ58は、カメラインタフェース52に接続されていて、画像切換用の指令信号をデジタルカメラ10の制御手段としてのシステム制御回路38に送信可能に構成されている。なお、この画像切換スイッチ58は、デジタルカメラ10側に設置しても良い。
【0053】
次に、デジタルカメラ10におけるシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムに従って実行される、デジタルカメラ10をPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラ10で撮影された画像の内でプライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにするための制御内容について、図3に例示するフローチャートにより説明する。
【0054】
ステップ60では、クレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことをカメラ検出スイッチ56が検出したか否かを判断し、カメラ検出スイッチ56がクレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出していない場合には、カメラ検出スイッチ56からデジタルカメラ10がセットされたことを検出するまで待機し、カメラ検出スイッチ56がクレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出した場合には、ステップ62へ進む。
【0055】
ステップ62では、操作部34が操作されてPCカメラモードに設定されているか否かを判断し、PCカメラモードに設定されていない場合には、操作部34が操作されてPCカメラモードに設定されるまで待機し、PCカメラモードに設定されている場合には、ステップ64へ進む。
【0056】
ステップ64では、制御手段としてのシステム制御回路38の制御により、デジタルカメラ10がPCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)となるように設定し、次のステップ66へ進む。
【0057】
この背景ぼかし状態とする場合には、システム制御回路38の制御により、絞りを開き、いわゆる電子シャッタのシャッタスピードを早くした状態とする。
【0058】
このため、制御手段としてのシステム制御回路38は、レンズ、絞り駆動部40に制御信号を送信して、レンズユニット16の光学絞りを全開に切り換える。これに対応して制御手段としてのシステム制御回路38は、撮像部30を制御して、電子シャッタのシャッタスピードを全開の光学絞りに対応して早くする制御を実行する。
【0059】
このデジタルカメラ10で電子シャッタのシャッタスピードを早くするときには、撮像素子(CCD)の画素に光が当たったときの電荷蓄積時間を短くして、電気信号として取り出すことによって行うことができる。すなわち、撮像素子(CCD)の各画素に光が当たったときの電荷の大きさを電気信号として取り出すタイミグを早めに設定することになる。
【0060】
また、このデジタルカメラ10では、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)において、例えば、レンズユニット16が焦点距離40cmで被写体に焦点を合わせたときに、被写体から手前(被写体よりレンズユニット16側)に例えば10cmの位置から被写体の後方例えば10cmの位置まで被写界深度が浅くなって、図4に示すように実線で示す被写体の近傍だけに焦点が合い、その後方に当たる想像線で示す周囲の背景がぼやけて撮影される状態となるように設定する。
【0061】
このように、デジタルカメラ10が背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)にセットされたときには、デジタルカメラ10のオートフォーカス機能により例えば焦点距離40cm程度の近くにいる被写体としての実線で示す使用者(主要被写体)に焦点が合っている状態となり、その後方に当たる想像線で示す周囲の背景がぼやけて撮影される状態にあるので、デジタルカメラ10のレンズユニット16の撮影範囲から主要被写体としての使用者が移動して離れない限り、その後方に当たる周囲の背景が鮮明に写し出される可能性は低い。
【0062】
なお、この背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)にセットされたときには、デジタルカメラ10がフォーカス位置を固定して(フォーカスロック)被写体となっている使用者が移動したときに、その背景が写らないようにすることが望ましい。
【0063】
よって、この場合には、被写体としての使用者の顔部分以外の背景が、例えば使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに判別できないようにぼやけて表示されることになるから使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止できるので、この使用者のプライバシーが損なわれることもない。
【0064】
次に、ステップ66では、操作部34における画像切換スイッチ58がオフからオンにされるまで待機し、画像切換スイッチ58がオフからオンに操作されると、ステップ68へ進み、iに1をインクリメントし、ステップ70へ進む。
【0065】
ステップ70では、i=2か否かを判断し、i=2の場合には、ステップ72へ進んで、所定時間経過するのを待ってから、ステップ74へ進む。
【0066】
ステップ74では、PCカメラモードにおいて、出力手段によりデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて出力し表示させる処理を実行し、次のステップ76へ進む。なお、ステップ70でi=2と判断された場合に、ステップ72を省略して所定の待ち時間を置かずに直ちにステップ74へ進んでデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する処理を実行するようにしても良い。
【0067】
この全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する処理では、PCカメラモードで撮影中のデジタルカメラ10の前から被写体としての使用者(主要被写体)が立ち退くようなときに、例えば使用者が画像切換スイッチ58の操作等によって画像の選択切り換え指令を制御手段としてのシステム制御回路38に送ると、使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに図6(A)に示すように、使用者(主要被写体)が表示された状態から、所定時間の間だけ図6(B)に示すように、使用者(主要被写体)が表示され、次に図6(C)に示すように第2フレーム画像を表示させるように制御され、使用者が写されていない画面全体に使用者の部屋の内部等が写し出される事態を回避して使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止し、この使用者のプライバシーが損なわれないようにできる。
【0068】
また、ステップ70で、i=2でないと判断された場合には、ステップ78へ進み、下記の表1に示す、iに対応する画像を表示する処理を実行し、ステップ76へ進む。
【0069】
この下記の表1に示す、iに対応する画像を表示する処理では、i=1のとき、第1フレーム画像合成表示処理を実行する。これは、PCカメラモードでデジタルカメラ10が撮影している画像における背景となる部分に、予め用意された額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態に切り換えて表示させる処理である。
【0070】
すなわち、この額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態では、図5に示すように、画像合成手段により被写体の近傍だけが第1フレーム画像部分Fの中央に丸い窓状に設定された動画像表示領域に表示され、その周囲の背景が第1フレーム画像部分Fで隠された合成画像データが製作され出力される。
【0071】
よって、この場合には、被写体としての使用者の周囲の情景が、例えば使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに第1フレーム画像部分Fで隠されて表示されることになるから使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止できるので、この使用者のプライバシーが損なわれることもない。
【0072】
また、iに対応する画像を表示する処理で、i=3のときは、全景表示処理として、デジタルカメラ10がPCカメラモードにされた際の通常撮影状態であるパンフォーカスの状態に切り換えて表示させる処理をする。
【0073】
このパンフォーカスの状態では、PCカメラモードにされた際の通常撮影状態において、例えば、レンズユニット16が焦点距離40cmで被写体に焦点を合わせたときに、被写体から手前(被写体よりレンズユニット16側)に10cmの位置から被写体の後方3mの位置まで被写界深度が深くなる状態とする。
【0074】
このPCカメラモードにおけるパンフォーカスの状態では、被写体の後方3mまでの所にあるものが鮮明に撮影され、パーソナル・コンピュータのモニタに表示されることになる。
【0075】
さらに、iに対応する画像を表示する処理で、i=4のときは、デジタルカメラ10が前述したPCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)に切り換えて表示させる処理をする。
【0076】
次に、ステップ76では、iが4以上か否かを判断し、iが4以上の場合にはステップ80に進んでi=0にリセットしてからステップ82へ進み、iが4以下の場合には次のステップ82へ進む。
【0077】
ステップ82では、デジタルカメラ10の電源50がオフか否かを判断し、電源50がオフの場合には、この処理を終了し、電源50がオフでない場合には、ステップ66へ戻って、次に画像切換スイッチ58がオフからオンに操作されるまで待機する。
【0078】
なお、上述したフローチャートにおけるステップ64において、第1フレーム画像合成表示状態、又は第2フレーム画像表示状態となるように設定しても良い。
【0079】
【表1】
要するに、このデジタルカメラ10をクレードル12に接続した状態で組み合わせて用いるデジタルカメラでは、デジタルカメラ10がクレードル12にセットされ、かつデジタルカメラ10がPCカメラモードに設定されると、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)とする。
【0080】
次に、使用者が画像切換スイッチ58を操作する度に、第1フレーム画像合成表示状態、第2フレーム画像表示状態、全景表示状態、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)というサイクルで、表示状態を順次切り換えて移行させるように制御する。
【0081】
【発明の効果】
本発明のデジタルカメラでは、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラで撮影された画像の内でプライバシーを保護するために隠したいところを、外部機器のモニタに表示させないようにできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラにおけるデジタルカメラを装着したクレードルにパーソナル・コンピュータを接続して使用する状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラにおいて、組み合わせて用いられるデジタルカメラとクレードルとのブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、デジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラで撮影された画像の内でプライバシーを保護するために隠したいところを、外部機器のモニタに表示させないようにするための動作順序を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、モニタに被写体となる使用者を背景ぼかし状態で映し出したところを示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、モニタに額縁状の第1フレーム画像を表示させて被写体となる使用者の背景を隠す状態で映し出したところを示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、デジタルカメラで撮影されている使用者が移動する際に、モニタに第2フレーム画像を表示させるように切り換える状態を、(A)乃至(C)に例示する説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
12 クレードル
16 レンズユニット
24 パーソナルコンピュータ
26 USB端子
30 撮像部
34 操作部
36 内蔵メモリ
38 システム制御回路
40 レンズ、絞り駆動部
46 クレードルインタフェース
52 カメラインタフェース
56 カメラ検出スイッチ
58 画像切換スイッチ
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルカメラを、クレードルにセットすると共にパーソナルコンピュータ等の外部機器に接続して動画の撮影を行なうPCカメラモード(PCカメラ機能)で使用する際に、パーソナルコンピュータ等の外部機器のモニタに表示される画像の内容を変更して表示可能にした、デジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のデジタルカメラでは、撮影した静止画像をメモリ内に記録するスチル撮影モード、及び記録された画像データを画像表示用LCDに表示する再生モードを備えている。
【0003】
さらに従来のデジタルカメラの中には、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続し、動画入力に使用するための、PCカメラモード(PCカメラ機能)を備えたものがある。
【0004】
このようなデジタルカメラでは、例えば使用者自身をパーソナルコンピュータが設置されている場所(机上等)から撮影するためデジタルカメラをPCカメラモード(PCカメラ機能)で使用する場合に、まずパーソナルコンピュータのUSB端子に接続されたクレードル(ドッキングステーション)にデジタルカメラを装着する。
【0005】
すると、デジタルカメラでは、USBコネクタを介してパーソナルコンピュータに接続され、自動的にPCカメラモードにセットされる。これに連動してデジタルカメラの撮影レンズを広角側に移動してセットし、メディアコントローラ及び画像表示用LCDの動作が停止される。
【0006】
さらにこのデジタルカメラでは、操作部の操作ボタンが無効化され、設定表示用LCDにモード名称が表示される。
【0007】
また、このデジタルカメラでは、撮影された画像データが、圧縮伸張処理回路にてパーソナルコンピュータで伸張可能なフォーマットに圧縮,変換され、記録中とは別のメモリ空間としてのバッファメモリの3個のフレーム0〜2に記憶され、さらにパーソナルコンピュータからの要求に応じて順次送信されるよう構成されている。
【0008】
このように構成したデジタルカメラでは、PCカメラモードのセットを容易に行なうことができ、誤操作による撮影ミス等も発生しないようにし、外部機器の処理能力に応じて画像データを転送することを可能にして、コマ落ちなく、高フレームレートの動画入力を行うことができるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−232769(P2002−232769A)公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のデジタルカメラでは、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードル(ドッキングステーション)にデジタルカメラを装着し、デジタルカメラの撮影レンズを広角にして使用者自身を撮影し、その画像データを転送することにより、高フレームレートの動画像を外部機器のモニタに表示させることができる。
【0011】
しかし従来のデジタルカメラでは、外部機器のモニタに表示された画像内容を変更することができなかったため、デジタルカメラで撮影された使用者の背景となる部屋の中の様子も外部機器のモニタに表示されてしまい、さらに使用者がデジタルカメラの前から外れるように移動すると使用者がいた部屋全体の様子が外部機器のモニタに表示されてしまい、プライバシーを保護する上で問題がある。
【0012】
本発明は上記事実に鑑み、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラが装着され、デジタルカメラがPCカメラモードにされて使用される際、デジタルカメラで撮影された画像の内で主要被写体以外の部分を、プライバシーを保護するために外部機器のモニタに表示させないようにできるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、光学絞りを備えたレンズユニットと、光学絞りの切り換え操作を行うための絞り駆動部と、レンズユニットからの入射光に基づき被写体を撮影する撮像部と、PCカメラモードを設定するための操作部と、PCカメラモードに設定されたときに、絞り駆動部を制御して光学絞りを全開に切り換える制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、絞り駆動部を制御して光学絞りを全開に切り換えることにより、被写界深度が浅くなってデジタルカメラで撮影された画像の内で、焦点を合わせた被写体以外の背景に当たる部分に焦点が合わないようにしてぼやかした画像データを出力するようにして、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0015】
また、絞りを全開にした際に、撮像部への入射光量が適正光量を超える場合には、シャッタスピードが早くなるように調整するのが好ましい。
【0016】
本発明の請求項2に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、PCカメラモードを設定するための操作部と、額縁状のフレーム画像データを格納した画像記憶部と、被写体を撮影する撮像部と、PCカメラモードに設定されたときに、画像記憶部から額縁状のフレーム画像データを読み出して、フレーム画像内に撮像部で撮影された主要被写体が表示されるように合成する画像合成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、画像記憶部から額縁状のフレーム画像データを読み出して、フレーム画像設定された動画像表示領域に撮影した被写体が嵌まって表示されるように、画像合成手段で合成するので、被写体の背景に当たる部分がフレーム画像で隠された合成画像データを出力することになって、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0018】
本発明の請求項3に記載のデジタルカメラは、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像をモニタに表示可能なデジタルカメラであって、PCカメラモードを設定するための操作部と、全画面の画像データを格納した画像記憶部と、被写体を撮影する撮像部と、クレードルに設けた画像切換スイッチと、画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、画像記憶部から全画面の画像データを読み出して、撮像部で撮影された画像に代えて出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
上述のように構成することにより、モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用しているときに、画像切換スイッチの切り換え指令が入力された際に、出力手段が画像記憶部から読み出した全画面の画像データを出力するように切り換えて、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、制御手段が、クレードルに設けた画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、外部機器に合成画像データを入力させるように切り換えることを特徴とする。
【0021】
上述のように構成することにより、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用しているときに、使用者は、画像切換スイッチを操作することにより、画像合成手段で合成された合成画像データを出力させるようにして、プライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにできる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のデジタルカメラに係わる実施の形態について、図1乃至図6により説明する。
【0023】
本実施の形態に係わるデジタルカメラでは、図1に例示するようなデジタルカメラ(電子カメラ)10と、クレードル12とを利用する。
【0024】
このデジタルカメラ10は、全体を略矩形状に形成し、その頂面部にシャッターボタン14を配置し、その前面部に撮影用のレンズユニット16、ストロボ18、ファインダ20、及び調光センサー22等を配置して構成されている。このレンズユニット16は、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されている。
【0025】
また、デジタルカメラ10には、図示しないが、その底面側の側部に、クレードル12との電気的な接続を行うためのカメラコネクタが設けられている。
【0026】
図1に示すように、クレードル12の上部には、デジタルカメラ10の装着部として凹部状に形成した受け穴が形成されており、図示しないが、この受け穴内にデジタルカメラ10にあるカメラコネクタと切り離し可能に嵌合して電気的に接続するクレードルコネクタが設けられている。
【0027】
このクレードル12の受け穴内にデジタルカメラ10を装着すると、その装着動作に連動してカメラコネクタがクレードルコネクタに連結され、両者が電気的に接続されるようになっている。
【0028】
デジタルカメラ10とクレードル12の間の通信インターフェースには、USB、IrDA、IEEE1394その他のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等各種のインターフェースを適用できる。
【0029】
さらに、デジタルカメラ10の電源に充電式電池を使用する態様においては、クレードルコネクタ及びカメラコネクタを、USB端子と充電用電源端子並びに必要に応じてその他の信号伝達端子が一つのコネクタにまとめられた複合端子で構成する。
【0030】
また、クレードル12は、外部機器であるパーソナル・コンピュータ24等との間でデータの送受信を行うため、パーソナル・コンピュータ24側の通信コネクタと接続する通信端子であるUSB端子26(図2に図示)を有しており、通信コネクタを介して接続されるパーソナル・コンピュータ24との間で双方向通信を可能に構成する。
【0031】
さらに、クレードル12は、商用電源のコンセントに差し込むことによって入力されるAC電源をDC電源に変換する電源アダプタから引き出された外部電力コネクタと接続するDC入力端子28(図2に図示)を有しており、DC入力端子28を介して電源アダプタから供給される電力を電源として使用してデジタルカメラ10に再充電を行えるように構成されている。
【0032】
次に、デジタルカメラ10をクレードル12に接続した状態で組み合わせて用いるデジタルカメラについて、図2のブロック図により説明する。
【0033】
このデジタルカメラ10には、被写体像を結像させるためのズームレンズ群と共に、複数段の光学絞りを備えた、絞り付きのレンズユニット16と、このレンズユニット16のズームレンズ鏡筒を移動調整して光学ズーム倍率及び焦点(ピント)を調整すると共に、光学絞りを複数段で切り換える操作を行うためのレンズ、絞り駆動部40と、レンズユニット16の光軸後方に配設されたCCD(Charge Coupled Device)である撮像部30と、デジタルカメラ10の撮影によって得られた画像や各種情報を表示するためのLCDである表示部32と、撮影者によって操作される操作部34と、撮像部30による撮影によって得られたデジタル画像データを一時的に記憶するためのSRAMやSDRAMなどの画像データの一時記憶手段としての内蔵メモリ36と、デジタルカメラ10全体の動作を司る制御手段としてのシステム制御回路38(このシステム制御回路38は、制御を司るCPUを備え、さらに各種プログラム、パラメータ、変換テーブルなどが予め記憶されたROMを有する)と、を備えて構成されている。
【0034】
なお、操作部34は、静止画や動画撮影の実行を指示する際に操作されるレリーズボタン、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード及びPCカメラモード(いわゆるPCカメラ機能であって、パーソナルコンピュータに接続して動画入力用のカメラとして機能するモード)の何れかを選択するために操作される撮影モード選択手段としてのモード切替スイッチ、各種パラメータを設定したり、再生モード選択時には再生対象の画像を指定するために操作されるカーソルボタン、本デジタルカメラ10の電源をON/OFFするために操作される電源スイッチなどが含まれる。
【0035】
また、システム制御回路38は、図示しないが、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、レンズユニット16の光学ズーム倍率及び焦点を調整するためのA/F制御回路と、光学絞りを駆動制御するための絞り制御回路と、撮像部30の電子シャッタのスピードを制御する電子シャッタ制御回路と、表示部32のLCDを駆動するLCD駆動回路と、デジタル画像データの圧縮・伸長をする圧縮伸長回路等を有する。
【0036】
さらに、システム制御回路38には、内蔵メモリ36に対するデータの読み書きを制御するメモリ制御回路42と、入力されたデジタル画像データに対して所定のデジタル信号処理を施す信号処理回路と補正処理をするための補正回路とを有する画像処理部44と、クレードル12との間で各種データの送受信を行うためのクレードルインタフェース46と、予め用意された例えば第1フレーム画像及び第2フレーム画像を収めたフレーム画像記憶部であるフレーム画像記憶ROM48とが接続されている。
【0037】
この画像処理部44では、例えば12ビットRGBの画像データに色変換やγ変換等を施して8ビットRGBの画像データに変換し、Y−C処理をする。なお、このデジタルカメラ10には、電力を供給するための電源50が設けられている。
【0038】
このデジタルカメラ10では、レンズユニット16をA/F制御回路で制御されたレンズ駆動部40により所望のズーム倍率に操作するオートフォーカス(AF)機構が構成されている。これにより、撮像部30では、レンズユニット16のレンズを通過した被写体像を示す入射光に基づき被写体を撮影して被写体像を示すアナログ画像信号を出力する。
【0039】
さらに、このデジタルカメラ10では、レリーズボタンが半押しされることによって、自動的に合焦制御が行われる。
【0040】
また、このデジタルカメラ10では、静止画撮影モードが選択され、レリーズボタンが全押しされた場合に、所定のシャッタスピード及び露出光量で撮影が1回行われ、被写体像を示す静止画像が撮影される。
【0041】
このデジタルカメラ10では、撮像部30のCCDにより撮影されて出力された被写体像を示すアナログ画像信号がA/Dコンバータに入力され、アナログ画像信号がデジタル画像信号に変換された後、画像処理部44に入力され、所定のデジタル信号処理が施される。さらに、画像処理部44の補正回路で所定の補正処理がされた画像データは、内蔵メモリ36に格納される。
【0042】
このデジタルカメラ10では、内蔵メモリ36に格納された補正後のデジタル画像データをメモリ制御回路42により読み出し、圧縮伸長回路に転送して所定の圧縮形式(例えばJPEG)により圧縮してから図示しない記録メディアに記憶可能に構成する。
【0043】
また、デジタルカメラ10では、LCD駆動回路で処理した表示したいデジタル画像データを、表示部32のLCDに供給することで、このLCDに画像を表示させる。
【0044】
このデジタルカメラ10は、そのシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムによって、PCカメラモードにされた際の通常撮影状態としての撮影画角が広く被写界深度の深いパンフォーカスとなる広角側に自動的に操作する制御動作と、PCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態としての撮影画角が広く被写界深度を最も浅くする状態となる広角側に自動的に操作する制御動作とを実行するように構成する。
【0045】
また、このデジタルカメラ10には、そのシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムによって実行される、PCカメラモードにされた際に、背景となる部分に予め用意された額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態に自動的に移行させる機能(一般に行われている、いわゆるフレーム合成の機能)と、PCカメラモードで撮影中に、画像の選択切り換え指令に基づいてデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する機能(一般に行われている、いわゆるフレーム画の置き換え機能)とが備えられている。
【0046】
このデジタルカメラ10における額縁状の第1フレーム画像により背景を隠す機能の構成は、例えば、制御手段としてのシステム制御回路38に備えた画像合成手段により、内蔵メモリ36に格納されたデジタル画像データをメモリ制御回路42により読み出し、フレーム画像記憶ROM48から予め用意された第1フレーム画像を読み出して、図5に例示するように、第1フレーム画像部分Fの中央に丸い窓状に設定された動画像表示領域にデジタル画像データの対応する中央部が嵌まって表示されるように合成された合成画像データを出力する構成とすることができる。
【0047】
また、PCカメラモードで撮影中に、画像の選択切り換え指令に基づいてデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する機能は、例えばPCカメラモードで撮影中に、制御手段としてのシステム制御回路38に対して、使用者が主要被写体以外のものが見えないようにした画像データを出力させるように選択的に切り換えさせる指令を入力するため、後述する画像切換スイッチ58を操作し、画像の選択切り換え指令を与えると、制御手段としてのシステム制御回路38が撮影された画像データを出力する動作を停止し、フレーム画像記憶ROM48から読み出した予め用意された第2フレーム画像データを出力する出力手段として構成することができる。
【0048】
次に、デジタルカメラにおけるクレードル12について、図2のブロック図により説明する。
【0049】
このクレードル12は、カメラインタフェース52を備える。このカメラインタフェース52には、前述したUSB端子26が接続され、デジタルカメラ10とパーソナル・コンピュータ24(図1に図示)とをクレードル12を介して接続可能に構成されている。
【0050】
さらにクレードル12のカメラインタフェース52には、前述したDC入力端子28が接続され、電源アダプタから供給される電力をデジタルカメラ10に供給可能に構成されている。このクレードル12のカメラインタフェース52には、テレビジョンセットに画像データを出力するためのビデオ出力端子54が接続されている。
【0051】
また、このクレードル12には、その受け穴内にデジタルカメラ10が装着されたことを検出するカメラ検出スイッチ56が設置されている。このカメラ検出スイッチ56は、カメラインタフェース52に接続されていて、クレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出したときにカメラ検出信号をデジタルカメラ10の制御手段としてのシステム制御回路38に送信可能に構成されている。なお、このカメラ検出スイッチ56は、デジタルカメラ10側に設けても良い。
【0052】
このクレードル12の外面には、押しボタン式の画像切換スイッチ58が設置されている。この画像切換スイッチ58は、カメラインタフェース52に接続されていて、画像切換用の指令信号をデジタルカメラ10の制御手段としてのシステム制御回路38に送信可能に構成されている。なお、この画像切換スイッチ58は、デジタルカメラ10側に設置しても良い。
【0053】
次に、デジタルカメラ10におけるシステム制御回路38に備えたROMに記憶されたプログラムに従って実行される、デジタルカメラ10をPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラ10で撮影された画像の内でプライバシーを保護するために主要被写体以外のものを外部機器のモニタに表示させないようにするための制御内容について、図3に例示するフローチャートにより説明する。
【0054】
ステップ60では、クレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことをカメラ検出スイッチ56が検出したか否かを判断し、カメラ検出スイッチ56がクレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出していない場合には、カメラ検出スイッチ56からデジタルカメラ10がセットされたことを検出するまで待機し、カメラ検出スイッチ56がクレードル12にデジタルカメラ10がセットされたことを検出した場合には、ステップ62へ進む。
【0055】
ステップ62では、操作部34が操作されてPCカメラモードに設定されているか否かを判断し、PCカメラモードに設定されていない場合には、操作部34が操作されてPCカメラモードに設定されるまで待機し、PCカメラモードに設定されている場合には、ステップ64へ進む。
【0056】
ステップ64では、制御手段としてのシステム制御回路38の制御により、デジタルカメラ10がPCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)となるように設定し、次のステップ66へ進む。
【0057】
この背景ぼかし状態とする場合には、システム制御回路38の制御により、絞りを開き、いわゆる電子シャッタのシャッタスピードを早くした状態とする。
【0058】
このため、制御手段としてのシステム制御回路38は、レンズ、絞り駆動部40に制御信号を送信して、レンズユニット16の光学絞りを全開に切り換える。これに対応して制御手段としてのシステム制御回路38は、撮像部30を制御して、電子シャッタのシャッタスピードを全開の光学絞りに対応して早くする制御を実行する。
【0059】
このデジタルカメラ10で電子シャッタのシャッタスピードを早くするときには、撮像素子(CCD)の画素に光が当たったときの電荷蓄積時間を短くして、電気信号として取り出すことによって行うことができる。すなわち、撮像素子(CCD)の各画素に光が当たったときの電荷の大きさを電気信号として取り出すタイミグを早めに設定することになる。
【0060】
また、このデジタルカメラ10では、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)において、例えば、レンズユニット16が焦点距離40cmで被写体に焦点を合わせたときに、被写体から手前(被写体よりレンズユニット16側)に例えば10cmの位置から被写体の後方例えば10cmの位置まで被写界深度が浅くなって、図4に示すように実線で示す被写体の近傍だけに焦点が合い、その後方に当たる想像線で示す周囲の背景がぼやけて撮影される状態となるように設定する。
【0061】
このように、デジタルカメラ10が背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)にセットされたときには、デジタルカメラ10のオートフォーカス機能により例えば焦点距離40cm程度の近くにいる被写体としての実線で示す使用者(主要被写体)に焦点が合っている状態となり、その後方に当たる想像線で示す周囲の背景がぼやけて撮影される状態にあるので、デジタルカメラ10のレンズユニット16の撮影範囲から主要被写体としての使用者が移動して離れない限り、その後方に当たる周囲の背景が鮮明に写し出される可能性は低い。
【0062】
なお、この背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)にセットされたときには、デジタルカメラ10がフォーカス位置を固定して(フォーカスロック)被写体となっている使用者が移動したときに、その背景が写らないようにすることが望ましい。
【0063】
よって、この場合には、被写体としての使用者の顔部分以外の背景が、例えば使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに判別できないようにぼやけて表示されることになるから使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止できるので、この使用者のプライバシーが損なわれることもない。
【0064】
次に、ステップ66では、操作部34における画像切換スイッチ58がオフからオンにされるまで待機し、画像切換スイッチ58がオフからオンに操作されると、ステップ68へ進み、iに1をインクリメントし、ステップ70へ進む。
【0065】
ステップ70では、i=2か否かを判断し、i=2の場合には、ステップ72へ進んで、所定時間経過するのを待ってから、ステップ74へ進む。
【0066】
ステップ74では、PCカメラモードにおいて、出力手段によりデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて出力し表示させる処理を実行し、次のステップ76へ進む。なお、ステップ70でi=2と判断された場合に、ステップ72を省略して所定の待ち時間を置かずに直ちにステップ74へ進んでデジタルカメラ10で撮影中の画像と予め用意された全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する処理を実行するようにしても良い。
【0067】
この全画面の第2フレーム画像とを切り換えて表示する処理では、PCカメラモードで撮影中のデジタルカメラ10の前から被写体としての使用者(主要被写体)が立ち退くようなときに、例えば使用者が画像切換スイッチ58の操作等によって画像の選択切り換え指令を制御手段としてのシステム制御回路38に送ると、使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに図6(A)に示すように、使用者(主要被写体)が表示された状態から、所定時間の間だけ図6(B)に示すように、使用者(主要被写体)が表示され、次に図6(C)に示すように第2フレーム画像を表示させるように制御され、使用者が写されていない画面全体に使用者の部屋の内部等が写し出される事態を回避して使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止し、この使用者のプライバシーが損なわれないようにできる。
【0068】
また、ステップ70で、i=2でないと判断された場合には、ステップ78へ進み、下記の表1に示す、iに対応する画像を表示する処理を実行し、ステップ76へ進む。
【0069】
この下記の表1に示す、iに対応する画像を表示する処理では、i=1のとき、第1フレーム画像合成表示処理を実行する。これは、PCカメラモードでデジタルカメラ10が撮影している画像における背景となる部分に、予め用意された額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態に切り換えて表示させる処理である。
【0070】
すなわち、この額縁状の第1フレーム画像を表示させて背景を隠す状態では、図5に示すように、画像合成手段により被写体の近傍だけが第1フレーム画像部分Fの中央に丸い窓状に設定された動画像表示領域に表示され、その周囲の背景が第1フレーム画像部分Fで隠された合成画像データが製作され出力される。
【0071】
よって、この場合には、被写体としての使用者の周囲の情景が、例えば使用者が使用しているパーソナル・コンピュータと通信中である相手のパーソナル・コンピュータのモニタに第1フレーム画像部分Fで隠されて表示されることになるから使用者の部屋の内部等を他人に見られることを防止できるので、この使用者のプライバシーが損なわれることもない。
【0072】
また、iに対応する画像を表示する処理で、i=3のときは、全景表示処理として、デジタルカメラ10がPCカメラモードにされた際の通常撮影状態であるパンフォーカスの状態に切り換えて表示させる処理をする。
【0073】
このパンフォーカスの状態では、PCカメラモードにされた際の通常撮影状態において、例えば、レンズユニット16が焦点距離40cmで被写体に焦点を合わせたときに、被写体から手前(被写体よりレンズユニット16側)に10cmの位置から被写体の後方3mの位置まで被写界深度が深くなる状態とする。
【0074】
このPCカメラモードにおけるパンフォーカスの状態では、被写体の後方3mまでの所にあるものが鮮明に撮影され、パーソナル・コンピュータのモニタに表示されることになる。
【0075】
さらに、iに対応する画像を表示する処理で、i=4のときは、デジタルカメラ10が前述したPCカメラモードにされた際の背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)に切り換えて表示させる処理をする。
【0076】
次に、ステップ76では、iが4以上か否かを判断し、iが4以上の場合にはステップ80に進んでi=0にリセットしてからステップ82へ進み、iが4以下の場合には次のステップ82へ進む。
【0077】
ステップ82では、デジタルカメラ10の電源50がオフか否かを判断し、電源50がオフの場合には、この処理を終了し、電源50がオフでない場合には、ステップ66へ戻って、次に画像切換スイッチ58がオフからオンに操作されるまで待機する。
【0078】
なお、上述したフローチャートにおけるステップ64において、第1フレーム画像合成表示状態、又は第2フレーム画像表示状態となるように設定しても良い。
【0079】
【表1】
要するに、このデジタルカメラ10をクレードル12に接続した状態で組み合わせて用いるデジタルカメラでは、デジタルカメラ10がクレードル12にセットされ、かつデジタルカメラ10がPCカメラモードに設定されると、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)とする。
【0080】
次に、使用者が画像切換スイッチ58を操作する度に、第1フレーム画像合成表示状態、第2フレーム画像表示状態、全景表示状態、背景ぼかし状態(被写界深度を最も浅くする状態)というサイクルで、表示状態を順次切り換えて移行させるように制御する。
【0081】
【発明の効果】
本発明のデジタルカメラでは、パーソナルコンピュータ等の外部機器に接続されたクレードルにデジタルカメラを装着してデジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラで撮影された画像の内でプライバシーを保護するために隠したいところを、外部機器のモニタに表示させないようにできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラにおけるデジタルカメラを装着したクレードルにパーソナル・コンピュータを接続して使用する状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラにおいて、組み合わせて用いられるデジタルカメラとクレードルとのブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、デジタルカメラをPCカメラモードにして使用する際、デジタルカメラで撮影された画像の内でプライバシーを保護するために隠したいところを、外部機器のモニタに表示させないようにするための動作順序を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、モニタに被写体となる使用者を背景ぼかし状態で映し出したところを示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、モニタに額縁状の第1フレーム画像を表示させて被写体となる使用者の背景を隠す状態で映し出したところを示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る、デジタルカメラで、デジタルカメラで撮影されている使用者が移動する際に、モニタに第2フレーム画像を表示させるように切り換える状態を、(A)乃至(C)に例示する説明図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
12 クレードル
16 レンズユニット
24 パーソナルコンピュータ
26 USB端子
30 撮像部
34 操作部
36 内蔵メモリ
38 システム制御回路
40 レンズ、絞り駆動部
46 クレードルインタフェース
52 カメラインタフェース
56 カメラ検出スイッチ
58 画像切換スイッチ
Claims (4)
- モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像を前記モニタに表示可能なデジタルカメラであって、
光学絞りを備えたレンズユニットと、
前記光学絞りの切り換え操作を行うための絞り駆動部と、
前記レンズユニットからの入射光に基づき被写体を撮影する撮像部と、
前記PCカメラモードを設定するための操作部と、
前記PCカメラモードに設定されたときに、前記絞り駆動部を制御して光学絞りを全開に切り換える制御手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像を前記モニタに表示可能なデジタルカメラであって、
前記PCカメラモードを設定するための操作部と、
額縁状のフレーム画像データを格納した画像記憶部と、
被写体を撮影する撮像部と、
前記PCカメラモードに設定されたときに、画像記憶部から前記額縁状のフレーム画像データを読み出して、前記フレーム画像内に前記撮像部で撮影された主要被写体が表示されるように合成する画像合成手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - モニタを備えた外部機器に接続されたクレードルに装着された際に、外部機器に画像を入力するPCカメラモードにして撮影した画像を前記モニタに表示可能なデジタルカメラであって、
前記PCカメラモードを設定するための操作部と、
全画面の画像データを格納した画像記憶部と、
被写体を撮影する撮像部と、
前記クレードルに設けた画像切換スイッチと、
前記画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、前記画像記憶部から前記全画面の画像データを読み出して、前記撮像部で撮影された画像に代えて出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記制御手段が、前記クレードルに設けた画像切換スイッチの画像データ切り換え指令に応じて、前記外部機器に合成画像データを入力させるように切り換えることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002368373A JP2004201101A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | デジタルカメラ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008523641A (ja) * | 2004-12-06 | 2008-07-03 | 三菱電機株式会社 | 入力画像シーケンスを安全に処理する方法及びシステム |
JP4786547B2 (ja) * | 2004-12-06 | 2011-10-05 | 三菱電機株式会社 | 入力画像を安全に処理する方法 |
JP2015519101A (ja) * | 2012-04-16 | 2015-07-09 | エアストリップ アイピー ホールディングス リミテッド ライアビリティ カンパニー | 患者データを収集し、見るためのシステムおよび方法 |
JP2017184243A (ja) * | 2017-04-21 | 2017-10-05 | オリンパス株式会社 | 画像合成装置及び画像合成方法 |
-
2002
- 2002-12-19 JP JP2002368373A patent/JP2004201101A/ja active Pending
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