JP2004196792A - 1,3−ベンゾチアジノン誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

1,3−ベンゾチアジノン誘導体、その製造法および用途 Download PDF

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正博 梶野
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豊 中山
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Abstract

【課題】 安全で、優れた細胞死抑制作用、MIF結合作用を有する循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患、腎疾患等の予防・治療剤の提供。
【解決手段】 本発明では、式
【化1】
Figure 2004196792

〔式中、R1はハロゲン原子等、R2は式
【化2】
Figure 2004196792

(式中、R3は水素原子、置換基を有していてもよいアルコキシ等、R4は水素原子、臭素原子、シアノ等、R5は水素原子、ヒドロキシ等、R6は等、R7は水素原子等を示す)で表される基等、nは0ないし4の整数を示す〕で表される化合物またはその塩により、上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は医薬として有用な新規1,3-ベンゾチアジノン誘導体、その製造法および用途に関する。
アポトーシスは、生体の発生過程での形態、組織の形成、ホメオスタシスの維持、生体の防御等に深く関わり、個体の生命維持に重要な役割を持つ細胞の死である。遺伝子によって制御されたこの死の過程が、先天的または後天的に障害されると、アポトーシスが過剰に誘発または抑制され、様々な臓器の機能障害を引き起こして病気に至る(非特許文献1)。
近年、種々の心疾患の発症または進展に、アポトーシスが深く関わっていることが明らかとなってきた(非特許文献2)。哺乳動物の心臓においては、心筋細胞は最終分化した細胞であり、増殖能を失っているといわれており、心筋細胞がアポトーシスを起こして脱落すると、生き残った心筋細胞のみで心臓の収縮機能を維持しなければならなくなる。従って、心臓の収縮機能維持に必要な閾値を超えて心筋細胞の脱落が起こると、心機能に異常をきたし、疾患へと進行するものと考えられている。実際、動物を用いた種々の心不全モデルやヒト心不全患者では、心筋細胞のアポトーシスが観察されており、アポトーシスによる心筋細胞の消失・脱落が心不全の発症や進展に関わっている可能性が指摘されている(非特許文献3)。また、ヒト心不全患者の心筋細胞では、アポトーシス抑制因子Bcl-2の過剰発現が認められ、これが心不全の代償機構である可能性が示されている(非特許文献4)ことが、アポトーシス誘発性受容体として知られるFas受容体の膜貫通部分が欠損した可溶性Fas(sFas;アポトーシス抑制活性を有する)の血漿中の濃度が、基礎疾患に無関係にNYHA(New York Heart Association Functional Class)分類の重症度に比例して有意に上昇することから、血漿sFas濃度の上昇が、心不全時のアポトーシスの亢進を抑制する代償性機序と考えられる(非特許文献5)ことが知られている。拡張型心筋症(congestive cardiomyopathy)を起こした心臓では、正常人に比べて、アポトーシスの指標の一つと考えられるDeoxyribonuclease I(DNase I)を7倍以上含有する(非特許文献6)ことも知られている。
次に、臓器レベルでみると、ヒトの心疾患では心筋の機能が低下し、心筋の収縮不全によって生命の維持を危うくする状況がしばしば発生する。心不全の発症に繋がる異常としては、心筋の障害、心臓ポンプ機能の異常、高血圧等による圧負荷、急性腎炎等による容量負荷、これらによってもたらされる血液の拍出不全等があげられる。これらに対し、交感神経系、内分泌系等が一体となった代償機序が作動し、心筋細胞の肥大を伴う心肥大へと発展する。しかし、これらの異常が単独または複合して持続的・慢性的に生起した場合、肥大した心筋細胞に十分な血液が供給されず、心筋細胞のアポトーシス等による脱落が生じ、代償機序が破綻して、心筋収縮不全等の心筋障害、拍出量の低下、臓器循環障害、静脈鬱血、体液貯留等を伴う心不全症候群に陥る。
現在、心不全症候群の治療には、強心薬としてジゴキシン等の強心配糖体、ドブタミン等の交感神経作動薬、アムリノン等のホスホジエステラーゼ阻害薬が、血管拡張薬としてヒドララジン、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬等が、また、拡張型心筋症の治療にはβブロッカー等が使用されている。
一方、非特許文献7〜19、特許文献1には、1,3-ベンゾチアジノンの2位がフェニル基で置換されている化合物が報告されているものの、マクロファージ遊走阻止因子との関連については報告されていない。
また、特許文献2には、心筋細胞アポトーシス抑制作用を有する1,3-ベンゾチアジノン化合物が開示され、具体的には、2-(2-ピリジル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(3-ピリジル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-ピリジル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-1,3-ベンゾチアジン-2-イリデン)酢酸エチル、2-[2-オキソ-2-(1-ピペリジニル)エチリデン]-2,3-ジヒドロ-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンが記載されている。
特開平3-229241号公報 国際公開第WO 02/18356号パンフレット 最新医学 第54巻、825頁、1999年 The New England Journal of Medicine 第341巻、759頁、1999年 The New England Journal of Medicine 第335巻、1182頁、1996年 The New England Journal of Medicine 第336巻、1131頁、1997年 Journal of the American College of Cardiology 第29巻、1214頁、1997年 Journalof Molecular & Cell Cardiology 第28巻、95頁、1996年 Chemical Abstracts 119:122687 Chemical Abstracts 119:16999 Chemical Abstracts 117:200467 Chemical Abstracts 116:214422 Chemical Abstracts 116:21013 Chemical Abstracts 112:215913 Tetrahedron 第44巻、2985-2992頁、1988年 Chemical Abstracts 105:144960 Chemical Abstracts 103:37436 Chemische Berichte 第108巻、2523-2530頁、1975年 Chemical Abstracts 93:167097 Chemical Abstracts 85:21262 Chemical Abstracts 71:91408
従来使用されている心不全症候群の治療薬は十分な効果をあげていない。そのため、心不全症候群に対する予防・治療に優れた安全な薬剤が望まれている。
本発明者は、心筋細胞のアポトーシスの抑制を図ることが、心不全症候群の予防及び治療に有効であると考え、種々検討した結果、1,3-ベンゾチアジノン骨格の2位に、(1)置換基を有していてもよい分枝状アルキル、(2)置換基を有していてもよいシクロアルキル、(3)置換基を有していてもよい縮合同素環基または(4)特定の置換基を有するフェニルを有することに化学構造上の特徴を有する、式
Figure 2004196792
〔式中、R1はハロゲン原子、ヒドロキシ、ニトロ、ハロゲン化されていてもよいアルキル、アシルまたは置換基を有していてもよいアミノ、R2は置換基を有していてもよい分枝状アルキル、置換基を有していてもよいシクロアルキル、置換基を有していてもよい縮合同素環基または式
Figure 2004196792
(式中、R3およびR7はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ニトロ、(v)シアノ、(vi)置換基を有していてもよいアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(xii)置換基を有していてもよいアミノ、R4およびR6はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニルおよびアリールカルボニルアミノから選ばれる置換基を有するアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、(xii)置換基を有していてもよいアミノまたは(xiii)置換基を有していていてもよいアルコキシカルボニル、R5は(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)ヒドロキシ、(iv)シアノ、(v)ハロゲン原子で置換されたアルキル、(vi)置換基を有していてもよいアリール、(vii)アシル、(viii)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(ix)置換基を有していてもよいアミノを示す(但し、R3〜R7の全てが水素原子である場合を除く))で表される基、nは0ないし4を示す〕で表される化合物またはその塩〔以下、化合物(I)と略称することがある〕を初めて合成し、この化合物(I)が予想外にもその特異的な化学構造に基づいて優れた細胞死抑制作用や、マクロファージ遊走阻止因子に結合する能力を有し、さらに心不全症候群等に対する予防治療用医薬として優れた性質を有することを見い出し、これに基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
〔1〕式
Figure 2004196792
〔式中、R1は(1)ハロゲン原子、(2)ヒドロキシ、(3)ニトロ、(4)ハロゲン化されていてもよいアルキル、(5)アシルまたは(6)置換基を有していてもよいアミノ、R2は(1)置換基を有していてもよい分枝状アルキル、(2)置換基を有していてもよいシクロアルキル、(3)置換基を有していてもよい縮合同素環基または(4)式
Figure 2004196792
(式中、R3およびR7はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ニトロ、(v)シアノ、(vi)置換基を有していてもよいアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(xii)置換基を有していてもよいアミノ、R4およびR6はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニルおよびアリールカルボニルアミノから選ばれる置換基を有するアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、(xii)置換基を有していてもよいアミノまたは(xiii)置換基を有していていてもよいアルコキシカルボニル、R5は(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)ヒドロキシ、(iv)シアノ、(v)ハロゲン原子で置換されたアルキル、(vi)置換基を有していてもよいアリール、(vii)アシル、(viii)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(ix)置換基を有していてもよいアミノを示す(但し、R3〜R7の全てが水素原子である場合を除く))で表される基、nは0ないし4の整数を示す〕で表される化合物またはその塩;
〔2〕R4およびR6がそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシで置換されたアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、または(xii)置換基を有していてもよいアミノである前記〔1〕記載の化合物;
〔3〕R1
(1)ハロゲン原子、
(2)ヒドロキシ、
(3)ニトロ、
(4)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、
(5)(1')ハロゲン原子、(2')C1-3アルキレンジオキシ、(3')ニトロ、(4')シアノ、(5')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル、(6')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2-6アルケニル、(7')カルボキシ-C2-6アルケニル、(8')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2-6アルキニル、(9')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、(10')C6-14アリール、(11')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ、(12')C1-6アルコキシ-カルボニル-C1-6アルコキシ、(13')ヒドロキシ、(14')C6-14アリールオキシ、(15')C7-16アラルキルオキシ、(16')メルカプト、(17')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルチオ、(18')C6-14アリールチオ、(19')C7-16アラルキルチオ、(20')アミノ、(21')モノ-C1-6アルキルアミノ、(22')モノ-C6-14アリールアミノ、(23')ジ-C1-6アルキルアミノ、(24')ジ-C6-14アリールアミノ、(25')ホルミル、(26')カルボキシ、(27')C1-6アルキル-カルボニル、(28')C3-8シクロアルキル-カルボニル、(29')C1-6アルコキシ-カルボニル、(30')C6-14アリール-カルボニル、(31')C7-16アラルキル-カルボニル、(32')C6-14アリールオキシ-カルボニル、(33')C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、(34')5または6員複素環カルボニル、(35')カルバモイル、(36')モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、(37')ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、(38')モノ-C6-14アリール-カルバモイル、(39')5または6員複素環カルバモイル、(40')C1-6アルキルスルホニル、(41')C6-14アリールスルホニル、(42')ホルミルアミノ、(43')C1-6アルキル-カルボニルアミノ、(44')C6-14アリール-カルボニルアミノ、(45')C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ、(46')C1-6アルキルスルホニルアミノ、(47')C6-14アリールスルホニルアミノ、(48')C1-6アルキル-カルボニルオキシ、(49')C6-14アリール-カルボニルオキシ、(50')C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ、(51')モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、(52')ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、(53')モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ、(54')ニコチノイルオキシ、(55')5ないし7員飽和環状アミノ、(56')5ないし10員芳香族複素環基および(57')スルホ(以下、置換基A群と略記する)から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
(6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
(7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
(8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
(9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
(10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
(11)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル(この複素環-カルボニルは、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい)または
(12)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ、
R2
(1)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい分枝状C3-6アルキル、
(2)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、
(3)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC9-14縮合同素環基または
(4)式
Figure 2004196792
(式中、
R3およびR7はそれぞれ
(1)水素原子、
(2)フッ素原子、
(3)臭素原子、
(4)ニトロ、
(5)シアノ、
(6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、
(7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ、
(8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
(9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
(10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
(11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
(12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
(13)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
(14)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
(15)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
(16)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキルスルホニル、
(17)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイルまたは
(18)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ、
R4およびR6はそれぞれ
(1)水素原子、
(2)フッ素原子、
(3)臭素原子、
(4)ヒドロキシ、
(5)シアノ、
(6)カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ-カルボニルおよびC6-14アリール-カルボニルアミノから選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル、
(7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ、
(8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
(9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
(10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
(11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
(12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
(13)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
(14)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
(15)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
(16)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキルスルホニル、
(17)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイル、
(18)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノまたは
(19) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル、
R5
(1)水素原子、
(2)フッ素原子、
(3)ヒドロキシ、
(4)シアノ、
(5)1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、
(6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
(7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
(8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
(9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
(10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
(11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
(12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
(13)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
(14)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイルまたは
(15)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノを示す)で表される基、
nが0ないし4の整数である前記〔1〕記載の化合物;
〔4〕R2が分枝状C3-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは式
Figure 2004196792
(式中、R3'は(1)水素原子、(2)C1-6アルコキシまたは(3)1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、R4'は(1)水素原子、(2)臭素原子、(3)シアノ、(4)カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ-カルボニルおよびC6-14アリール-カルボニルアミノから選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル、(5)C1-6アルコキシ-カルボニルで置換されたC1-6アルコキシまたは(6)C1-6アルキル-カルボニル-アミノ、R5'は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、C6-14アリール、C1-6アルキル-カルボニル、ジC1-6アルキル-カルバモイルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基、nが0である前記〔1〕記載の化合物;
〔5〕R2がC3-8シクロアルキルである前記〔1〕記載の化合物;
〔6〕R2が式
Figure 2004196792
(式中、R4''は水素原子またはシアノ、R5''は水素原子、C1-6アルキル-カルボニルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基である前記〔1〕記載の化合物;
〔7〕2-(3-シアノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-メチルスルホニルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルアミノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンまたは2-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンである前記〔1〕記載の化合物;
〔8〕マクロファージ遊走阻止因子に結合する能力を有する前記〔1〕記載の化合物;
〔9〕前記〔1〕記載の化合物からなるマクロファージ遊走阻止因子結合剤;
〔10〕前記〔1〕記載の化合物のプロドラッグ;
〔11〕前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;
〔12〕細胞死抑制剤または細胞保護剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔13〕アポトーシス抑制剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔14〕心筋細胞死抑制剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔15〕細胞死に起因する疾患の予防・治療剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔16〕マクロファージ遊走阻止因子に起因する疾患の予防・治療剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔17〕循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療剤である前記〔11〕記載の医薬;
〔18〕哺乳動物に対して、前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療方法;
〔19〕循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療剤を製造するための、前記〔1〕記載の化合物またはそのプロドラッグの使用等に関する。
化合物(I)中、R1はハロゲン原子、ヒドロキシ、ニトロ、ハロゲン化されていてもよいアルキル、アシルまたは置換基を有していてもよいアミノを示す。
R1で示される「ハロゲン原子」とは、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
R1で示される「ハロゲン化されていてもよいアルキル」としては、例えば1ないし5個、好ましくは1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよいアルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)等が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6-トリフルオロヘキシル等が挙げられる。
R1で示される「アシル」とは、例えば、ホルミル、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル、置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル、置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルカルボニル、置換基を有していてもよい複素環カルボニル等が挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」のアルキルカルボニルとしては、例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニル等のC1-6アルキル-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基としては、(1)ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(2)C1-3アルキレンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、(3)ニトロ、(4)シアノ、(5)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよいメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、(6)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよいビニル、プロペニル、イソプロペニル、2-ブテン-1-イル、4-ペンテン-1-イル、5-ヘキセン-1-イル等)、(7)カルボキシ-C2-6アルケニル(例、2-カルボキシエテニル、2-カルボキシ-2-メチルエテニル等)、(8)ハロゲン化されていてもよいC2-6アルキニル(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよい2-ブチン-1-イル、4-ペンチン-1-イル、5-ヘキシン-1-イル等)、(9)ハロゲン化されていてもよいC3-8シクロアルキル(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等)、(10)C6-14アリール(例、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、2-ビフェニリル、3-ビフェニリル、4-ビフェニリル、2-アンスリル等)、(11)ハロゲン化されていてもよいC1-8アルコキシ(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよいメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、ヘキシロキシ等)、(12)C1-6アルコキシ-カルボニル-C1-6アルコキシ(例、エトキシカルボニルメチルオキシ等)、(13)ヒドロキシ、(14)C6-14アリールオキシ(例、フェニルオキシ、1-ナフチルオキシ、2-ナフチルオキシ等)、(15)C7-16アラルキルオキシ(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等)、(16)メルカプト、(17)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ(例、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有していてもよいメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等)、(18)C6-14アリールチオ(例、フェニルチオ、1-ナフチルチオ、2-ナフチルチオ等)、(19)C7-16アラルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ等)、(20)アミノ、(21)モノ-C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ等)、(22)モノ-C6-14アリールアミノ(例、フェニルアミノ、1-ナフチルアミノ、2-ナフチルアミノ等)、(23)ジ-C1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ等)、(24)ジ-C6-14アリールアミノ(例、ジフェニルアミノ等)、(25)ホルミル、(26)カルボキシ、(27)C1-6アルキル-カルボニル(例、アセチル、プロピオニル等)、(28)C3-8シクロアルキル-カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニル等)、(29)C1-6アルコキシ-カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等)、(30)C6-14アリール-カルボニル(例、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイル等)、(31)C7-16アラルキル-カルボニル(例、フェニルアセチル、3-フェニルプロピオニル等)、(32)C6-14アリールオキシ-カルボニル(例、フェノキシカルボニル等)、(33)C7-16アラルキルオキシ-カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等)、(34)5または6員複素環カルボニル(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジン-1-イルカルボニル、ピロリジン-1-イルカルボニル等)、(35)カルバモイル、(36)モノ-C1-6アルキル-カルバモイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等)、(37)ジ-C1-6アルキル-カルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等)、(38)モノ-C6-14アリール-カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、1-ナフチルカルバモイル、2-ナフチルカルバモイル等)、(39)5または6員複素環カルバモイル(例、2-ピリジルカルバモイル、3-ピリジルカルバモイル、4-ピリジルカルバモイル、2-チエニルカルバモイル、3-チエニルカルバモイル等)、(40)C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、(41)C6-14アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル、1-ナフチルスルホニル、2-ナフチルスルホニル等)、(42)ホルミルアミノ、(43)C1-6アルキル-カルボニルアミノ(例、アセチルアミノ等)、(44)C6-14アリール-カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等)、(45)C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等)、(46)C1-6アルキルスルホニルアミノ(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ等)、(47)C6-14アリールスルホニルアミノ(例、フェニルスルホニルアミノ、2-ナフチルスルホニルアミノ、1-ナフチルスルホニルアミノ等)、(48)C1-6アルキル-カルボニルオキシ(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ等)、(49)C6-14アリール-カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ等)、(50)C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ等)、(51)モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ等)、(52)ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ(例、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等)、(53)モノC6-14アリール-カルバモイルオキシ(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ等)、(54)ニコチノイルオキシ、(55)5ないし7員飽和環状アミノ、(56)5ないし10員芳香族複素環基(例、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、8-キノリル、1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、2-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾ[b]チエニル、3-ベンゾ[b]チエニル、2-ベンゾ[b]フラニル、3-ベンゾ[b]フラニル等)、(57)スルホ等が挙げられ、置換可能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル」のアルケニルカルボニルとしては、例えば、ビニルカルボニル、アリルカルボニル、イソプロペニルカルボニル、1-ブテニルカルボニル、2-ブテニルカルボニル、3-ブテニルカルボニル、2-メチル-2-プロペニルカルボニル、1-メチル-2-プロペニルカルボニル、2-メチル-1-プロペニルカルボニル等のC2-6アルケニル-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル」のアルキニルカルボニルとしては、例えば、エチニルカルボニル、プロパルギルカルボニル、1-ブチニルカルボニル、2-ブチニルカルボニル、3-ブチニルカルボニル、1-ヘキシニルカルボニル等のC2-6アルキニル-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル」のシクロアルキルカルボニルとしては、例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニル等のC3-8シクロアルキル-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいアリールカルボニル」のアリールカルボニルとしては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイル等のC6-14アリール-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアリールカルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよいアラルキルカルボニル」のアラルキルカルボニルとしては、例えば、フェニルアセチル、3-フェニルプロピオニル等のC7-16アラルキル-カルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアラルキルカルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「アシル」としての「置換基を有していてもよい複素環カルボニル」の複素環カルボニルとしては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル(例えば、2-チエニルカルボニル、3-チエニルカルボニル、2-フリルカルボニル、3-フリルカルボニル、2-ピリジルカルボニル、3-ピリジルカルボニル、4-ピリジルカルボニル、2-キノリルカルボニル、3-キノリルカルボニル、4-キノリルカルボニル、5-キノリルカルボニル、8-キノリルカルボニル、1-イソキノリルカルボニル、3-イソキノリルカルボニル、4-イソキノリルカルボニル、5-イソキノリルカルボニル、ピラジニルカルボニル、2-ピリミジニルカルボニル、4-ピリミジニルカルボニル、3-ピロリルカルボニル、2-イミダゾリルカルボニル、3-ピリダジニルカルボニル、3-イソチアゾリルカルボニル、3-イソオキサゾリルカルボニル、1-インドリルカルボニル、2-インドリルカルボニル、3-インドリルカルボニル、2-ベンゾチアゾリルカルボニル、2-ベンゾ[b]チエニルカルボニル、3-ベンゾ[b]チエニルカルボニル、2-ベンゾ[b]フラニルカルボニル、3-ベンゾ[b]フラニルカルボニル等の芳香族複素環-カルボニル;1-ピロリジニルカルボニル、2-ピロリジニルカルボニル、3-ピロリジニルカルボニル、2-イミダゾリニルカルボニル、4-イミダゾリニルカルボニル、2-ピラゾリジニルカルボニル、3-ピラゾリジニルカルボニル、4-ピラゾリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、2-ピペリジルカルボニル、3-ピペリジルカルボニル、4-ピペリジルカルボニル、1-ピペラジニルカルボニル、2-ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル等の非芳香族複素環-カルボニル等)が挙げられる。
該「置換基を有していてもよい複素環カルボニル」の置換基としては、前記の「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」としては、例えば、(1)置換基を有していてもよいアルキル、(2)置換基を有していてもよいアルケニル、(3)置換基を有していてもよいアルキニル、(4)置換基を有していてもよいシクロアルキル、(5)置換基を有していてもよいアリール、(6)置換基を有していてもよいアラルキル、(7)置換基を有していてもよい複素環基、(8)置換基を有していてもよいアルキルカルボニル、(9)置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル、(10)置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル、(11)置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル、(12)置換基を有していてもよいアリールカルボニル、(13)置換基を有していてもよいアラルキルカルボニルおよび(14)置換基を有していてもよい複素環カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノを示す。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアルキル」のアルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアルケニル」のアルケニルとしては、例えば、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、2-ブテン-1-イル、4-ペンテン-1-イル、5-ヘキセン-1-イル等のC2-6アルケニルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルケニル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアルキニル」のアルキニルとしては、例えば、2-ブチン-1-イル、4-ペンチン-1-イル、5-ヘキシン-1-イル等のC2-6アルキニルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキニル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいシクロアルキル」のシクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等のC3-8シクロアルキルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアリール」のアリールとしては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、2-ビフェニリル、3-ビフェニリル、4-ビフェニリル、2-アンスリル等のC6-14アリールが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアリール」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアラルキル」のアラルキルとしては、例えば、ベンジルチオ、フェネチルチオ等のC7-16アラルキルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアラルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよい複素環基」の複素環基としては、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基(例えば、2-チエニル、3-チエニル、2-フリル、3-フリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、8-キノリル、1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、ピラジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、3-ピロリル、2-イミダゾリル、3-ピリダジニル、3-イソチアゾリル、3-イソオキサゾリル、1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、2-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾ[b]チエニル、3-ベンゾ[b]チエニル、2-ベンゾ[b]フラニル、3-ベンゾ[b]フラニル等の芳香族複素環基;2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、2-イミダゾリニル、4-イミダゾリニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、2-ピペリジル、3-ピペリジル、4-ピペリジル、2-ピペラジニル等の非芳香族複素環基等)が挙げられる。
該「置換基を有していてもよい複素環基」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」の置換基としての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル」、「置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアリールカルボニル」、「置換基を有していてもよいアラルキルカルボニル」および「置換基を有していてもよい複素環カルボニル」としては、前記のR1で示されるアシル基としての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアルケニルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアルキニルカルボニル」、「置換基を有していてもよいシクロアルキルカルボニル」、「置換基を有していてもよいアリールカルボニル」、「置換基を有していてもよいアラルキルカルボニル」および「置換基を有していてもよい複素環カルボニル」と同様のものが挙げられる。
化合物(I)中、R2は置換基を有していてもよい分枝状アルキル、置換基を有していてもよいシクロアルキル、置換基を有していてもよい縮合同素環基または式
Figure 2004196792
(式中、R3およびR7はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ニトロ、(v)シアノ、(vi)置換基を有していてもよいアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(xii)置換基を有していてもよいアミノ、R4およびR6はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニルおよびアリールカルボニルアミノから選ばれる置換基を有するアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、(xii)置換基を有していてもよいアミノまたは(xiii)置換基を有していていてもよいアルコキシカルボニル、R5は(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)ヒドロキシ、(iv)シアノ、(v)ハロゲン原子で置換されたアルキル、(vi)置換基を有していてもよいアリール、(vii)アシル、(viii)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(ix)置換基を有していてもよいアミノを示す(但し、R3〜R7の全てが水素原子である場合を除く))で表される基を示す。
R2で示される「置換基を有していてもよい分枝状アルキル」の分枝状アルキルとは、例えば、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル等の分枝状C3-6アルキル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよい分枝状アルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R2で示される「置換基を有していてもよいシクロアルキル」のシクロアルキルとは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等のC3-8シクロアルキル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいシクロアルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R2で示される「置換基を有していてもよい縮合同素環基」の縮合同素環基とは、例えば、1-インデニル、2-インデニル、3-インデニル、4-インデニル、5-インデニル、6-インデニル、7-インデニル、1-インダニル、2-インダニル、4-インダニル、5-インダニル、3-インデニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロ-5-ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ナフチル等のC9-14縮合同素環基等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよい縮合同素環基」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R3およびR7で示される「置換基を有していてもよいアルキル」のアルキルとは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R3、R4、R6およびR7で示される「置換基を有していてもよいアルコキシ」のアルコキシとは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ等のC1-6アルコキシが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルコキシ」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R3、R4、R5、R6およびR7で示される「置換基を有していてもよいアリール」のアリールとは、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、2-ビフェニリル、3-ビフェニリル、4-ビフェニリル、2-アンスリル等のC6-14アリールが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアリール」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R3、R4、R5、R6およびR7で示される「アシル」とは、前記のR1で示される「アシル」と同様のものが挙げられる。
R3、R4、R6およびR7で示される「置換基を有していてもよいアルキルスルホニル」のアルキルスルホニルとは、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル等のC1-6アルキルスルホニルが挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルキルスルホニル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R3、R4、R5、R6およびR7で示される「置換基を有していてもよいカルバモイル」とは、例えば、カルボニルと置換基を有していてもよいアミノが結合してなる基が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアミノ」とは、前記のR1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」と同様のものが挙げられる。
R3、R4、R5、R6およびR7で示される「置換基を有していてもよいアミノ」とは、前記のR1で示される「置換基を有していてもよいアミノ」と同様のものが挙げられる。
R4およびR6で示される「カルボキシ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニルおよびアリールカルボニルアミノから選ばれる置換基を有するアルキル」とは、例えば、カルボキシ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、C1-6アルコキシ-カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル等)、C6-14アリール-カルボニルアミノ(例、ベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等)から選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル等が挙げられる。
R4およびR6で示される「置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル」のアルコキシカルボニルとは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチロキシカルボニル、ヘキシロキシカルボニル等のC1-6アルコキシカルボニル等が挙げられる。
該「置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル」の置換基としては、R1で表されるアシルとしての「置換基を有していてもよいアルキルカルボニル」の置換基と同様のものが同数個挙げられる。
R5で示される「ハロゲン原子で置換されたアルキル」とは、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を1ないし5個(好ましくは1ないし3個)有するC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)が挙げられる。具体的には、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2,2-ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
化合物(I)中、nは0ないし4の整数を示す。なかでもnは0が好ましい。
R1として好ましくは、(1)水素原子、(2)ハロゲン原子および(3)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等が挙げられる。特に水素原子が好ましい。
R2として好ましくは、(1)置換基を有していてもよい分枝状アルキル、(2)置換基を有していてもよいシクロアルキルおよび式
Figure 2004196792
(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表される基が挙げられ、より好ましくは、(1)分枝状C3-6アルキル、(2)C3-8シクロアルキルおよび(3)式
Figure 2004196792
(式中、R3'は(1')水素原子、(2')C1-6アルコキシまたは(3)1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、R4'は(1)水素原子、(2)臭素原子、(3)シアノ、(4)カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ-カルボニルおよびC6-14アリール-カルボニルアミノから選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル、(5)C1-6アルコキシ-カルボニルで置換されたC1-6アルコキシまたは(6)C1-6アルキル-カルボニル-アミノ、R5'は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、C6-14アリール、C1-6アルキル-カルボニル、ジC1-6アルキル-カルバモイルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基が挙げられる。なかでも、(1)C3-8シクロアルキルおよび(2)式
Figure 2004196792
(式中、R4''は水素原子またはシアノ、R5''は水素原子、C1-6アルキル-カルボニルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基が好ましく、特に式
Figure 2004196792
(式中、R4''は水素原子またはシアノ、R5''は水素原子、C1-6アルキル-カルボニルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基が好ましい。
化合物(I)として具体的には、2-(3-シアノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-メチルスルホニルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルアミノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンまたはそれらの塩等が好ましい例として挙げられる。
化合物(I)の塩としては、例えば金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩,カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩,マグネシウム塩,バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
化合物(I)は水和物および非水和物の何れであってもよい。該水和物としては、例えば、0.5水和物、1水和物、1.5水和物および2水和物等が挙げられる。
また、化合物(I)のR2が置換基を有していてもよい分枝状アルキルまたは置換基を有していてもよいシクロアルキルである場合には、共鳴構造を有していてもよい。
化合物(I)が光学活性体の混合物(ラセミ体)として得られる場合には、自体公知の光学分割手段により目的とする(R)体、(S)体に分離することができる。
化合物(I)は同位元素(例、3H、14C、35S)などで標識されていてもよい。
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物〔例、化合物(I)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等〕、化合物(I)のヒドロキシがアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物〔例、化合物(I)のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等〕、または、化合物(I)のカルボキシがエステル化、アミド化された化合物〔例、化合物(I)のカルボキシがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等〕等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
化合物(I)の製造法について以下に述べる。
化合物(I)は、下記の反応式1および反応式2で示される方法またはそれに準じた方法等により得られる。反応式中の化合物は塩を形成している場合も含み、該塩としては、例えば化合物(I)の塩と同様のもの等が挙げられる。
反応式1
Figure 2004196792
〔式中Rは水素原子またはアルキル(好ましくは、メチル、エチル等のC1-6アルキル)を、その他の記号は前記と同意義を示す〕
化合物(I)は化合物(II)と化合物(III)とを塩基の存在下に反応させることにより得られる。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約0.4ないし2.0モル、好ましくは約0.8ないし1.2モルである。塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約1ないし2.5モル、好ましくは約1ないし1.5モルである。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
本反応は、無溶媒中または反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば芳香族アミン類、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。なかでも好ましくは、ピリジン、トルエン等である。例えば、ピリジン中で反応を行う場合は、必ずしも塩基は必要ではない。
反応温度は、通常約100ないし150℃、好ましくは110ないし120℃である。使用する溶媒の沸点で反応時間は通常約3時間ないし72時間、好ましくは約8ないし24時間である。
本反応は、好ましくは、使用する溶媒の沸点で還流下に行う。
化合物(II)は、市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知の方法またはこれらに準じた方法に従って製造することもできる。例えば、化合物(II)に相当するアントラニル酸より、公知の方法(例、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー、第18巻、1380頁、1953年等)に従い、あるいは、化合物(II)に相当するサリチル酸より、公知の方法(例、ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー、第31巻、3980頁、1966年等)に従い、目的とする化合物(II)を得ることができる。
化合物(III)は、市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知の方法またはこれらに準じた方法に従って製造することもできる。
反応式2
Figure 2004196792
〔式中、Xはハロゲン原子およびR2CO2-で表される基等の脱離基、Lはハロゲン原子等の脱離基、R'はアルキル(好ましくは、メチル、エチル等のC1-6アルキル)、R''はアルキル(好ましくは、メチル、エチル等のC1-6アルキル)またはアリール(好ましくは、フェニル等のC6-10アリール)、その他の記号は前記と同意義を示す〕
化合物(I)は、Chem. Ber. 118巻、4632-4636頁、1985年に記載の方法に準ずることにより製造することができる。
化合物(IV)の製造
本反応は塩基の存在下に行ってもよい。
R2COXで表されるアシル化剤の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約1.0ないし2.0モル、好ましくは約1.0ないし1.5モルである。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約2.0ないし3.0モル、好ましくは約2.2ないし2.5モルである。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
本反応は、無溶媒中または反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば芳香族アミン類、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応温度は、通常約-5℃ないし50℃、好ましくは-5℃ないし10℃である。反応時間は通常約0.5時間ないし4時間、好ましくは約0.5ないし1時間である。
化合物(V)の製造
本反応は塩基の存在下に行ってもよい。
LCO2R'で表されるハロゲノギ酸エステルの使用量は、化合物(IV)1モルに対し、約1.0ないし2.0モル、好ましくは約1.0ないし1.5モルである。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、約1ないし2.5モル、好ましくは約1ないし1.5モルである。該「塩基」としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基性塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
本反応は、無溶媒中または反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば芳香族アミン類、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応温度は、通常約-5℃ないし50℃、好ましくは-5℃ないし10℃である。反応時間は通常約0.5時間ないし4時間、好ましくは約0.5ないし1時間である。
化合物(VI)の製造
アジ化ナトリウムの使用量は、化合物(V)1モルに対し、約1.0ないし2.0モル、好ましくは約1.0ないし1.5モルである。
本反応は、水性溶媒中で行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば水、アルコール類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応温度は、通常約-5℃ないし50℃、好ましくは-5℃ないし10℃である。反応時間は通常約0.5時間ないし4時間、好ましくは約0.5ないし1時間である。
化合物(I)の製造
R'' 3Pで表される3級ホスフィンの使用量は化合物(VI)1モルに対し、約1.0ないし2.0モル、好ましくは約1.0ないし1.5モルである。
本反応は、無溶媒中または反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例えば芳香族アミン類、ハロゲン化炭化水素類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アミド類またはこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応は、通常約-20℃ないし0℃、好ましくは-10℃で3級ホスフィンを加え、その後、反応液を使用する溶媒の沸点で約0.1時間ないし2時間、好ましくは約0.1ないし0.5時間還流することで行う。
前記反応において、原料化合物が置換基としてアミノ、カルボキシ、ヒドロキシを有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノの保護基としては、例えばホルミルまたはそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル等)、フェニルカルボニル、C1-6アルコキシ-カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-10アラルキルオキシ-カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、トリチルもしくはフタロイル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個である。
カルボキシの保護基としては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、2-トリメチル等)、フェニル、トリチルもしくはシリル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミル、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチルカルボニル等)、ニトロ、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル等)等が用いられ、置換基の数は1ないし3個である。
ヒドロキシの保護基としては、例えばそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、ホルミル、C1-6アルキル-カルボニル(例えば、アセチル、プロピオニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-11アラルキルオキシ-カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルまたはシリル等が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル等)、C7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし4個である。
また、保護基の除去方法としては、自体公知またはそれに準じる方法が用いられ、例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム等で処理する方法または還元反応が用いられる。
いずれの場合にも、さらに所望により、公知の脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)を合成することができる。これらの反応は、例えば、新実験化学講座14、15巻、1977年(丸善出版)等に記載の方法が採用される。
前記「芳香族アミン類」としては、例えば、ピリジン、ルチジン、キノリン等が挙げられる。
前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素等が挙げられる。
前記「脂肪族炭化水素類」としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。
前記「芳香族炭化水素類」としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等が挙げられる。
前記「エーテル類」としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等が挙げられる。
前記「アミド類」としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が挙げられる。
前記「アルコール類」としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
上記反応により、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分留、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反応溶液から単離、精製することができる。
化合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー等として存在する場合には、所望により、前記の分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段により(S)体および(R)体に分離することができる。
化合物(I)に立体異性体が存在する場合には、この異性体が単独の場合およびそれらの混合物の場合も本発明に含まれる。
本発明の化合物(I)は、動物とりわけ哺乳動物(例、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、ラット、マウス等)に対して優れた細胞死抑制作用(例、アポトーシス抑制作用、心筋細胞抑制作用等)を有し、毒性(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性)は低い。さらに本発明の化合物(I)は、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)に結合する能力を有し、例えば、酸化ストレスによる細胞死、血清除去による細胞死、増殖因子の欠乏による細胞死、HMG-CoA還元酵素阻害薬による細胞死、抗がん剤による細胞死、NOによる細胞死、アミロイドβ蛋白質による細胞死等を抑制する。例えば、種々の原因により心筋細胞に誘発されるアポトーシスは、心筋からの心筋細胞の脱落として観察され、これは心機能へ悪影響を及ぼすため、心筋細胞アポトーシス抑制作用を有する化合物は、心筋細胞の脱落による心機能への悪影響を未然に防ぐことができる。また、本発明の化合物(I)は、腫瘍増殖抑制作用、血管新生阻害作用等も有する。
さらに、MIFに結合する能力を有する物質は、Antioxidant response element(ARE)制御下にある遺伝子(例、種々のストレスから細胞を防御する因子の遺伝子等)発現促進作用、ARE制御下にある遺伝子タンパク質(遺伝子産物)の産生亢進(促進)作用または活性促進用などを有する。
ARE制御下にある遺伝子としては、ヘムオキシゲナーゼ-1(Heme oxygenase-1)、Liver glutathione S-transferase Ya subunit、Liver glutathione S-transferase Yc subunit、Glutathione S-transferase Yb subunit、Glutathione S-transferase Yc1 subunit、Gammma-glutamylcysteine synthetase、NAD(P)H:quinone reductase、UDP-glucuronosyltransferase, exon 1、Bilirunin-specific UDP-glucuronosyltransferase、NAD(P)H-menadione oxidereductaseなどが挙げられる。
このようにMIFに結合する能力を有する化合物は、ストレスから細胞を防御する因子を増加させることによって様々な原因による細胞死を強力に抑制する。
これより、化合物(I)は、安全な医薬品として有用であり、例えば、循環器系疾患〔例、心筋症(例、拡張型心筋症(congestive cardiomyopathy)、肥大型閉塞性心筋症(hypertrophic obstructive cardiomyopathy)、肥大型非閉塞性心筋症(hypertrophic cardiomyopathy)、特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy)、収縮性心筋症(constrictive cardiomyopathy)、糖尿病性心筋症(diabetic cardiomyopathy)等)、心不全(例、慢性心不全(chronic heart failure)、慢性うっ血性心不全(chronic congestive heart failure)、急性心不全(acute heart failure)、心代償不全(cardiac decompensation)、左心不全(left cardiac failure)、右心不全(right heart failure)、うっ血性心不全(congestive heart failure)、急性うっ血性心不全(acute congestive heart failure)、代謝性心不全(metabolic heart failure)、拡張型心不全(congestive heart failure)、高拍出性心不全(high output heart failure)、低拍出性心不全(low output heart failure)、難治性心不全(intractable heart failure)、筋梗塞予後不全等)、狭心症、心筋梗塞等〕、神経変性疾患〔例、パーキンソン病、アルツハイマー病、トリプレットリピート病(例、ハンチントン病、脊髄小脳失調症1型、Machado-Joseph病、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症等)、プリオン病(例、クロイツフェルト-ヤコブ病、狂牛病等)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、小脳変性、色素性網膜炎等〕 、脳血管疾患(例、脳梗塞等)、中枢神経感染症(例、HIV脳炎、細菌性髄膜炎等)、外傷性疾患(例、脊髄損傷、脳損傷等)、脱髄疾患(例、多発性硬化症等)、骨・関節疾患(例、骨粗鬆症、変形性関節症、リウマチ等)、腎疾患(例、虚血性急性腎不全、溶血性尿毒症症候群、急性尿細管壊死、水腎症、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、移植拒絶腎等)、肝疾患(例、ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎等)、骨髄異形成疾患(例、再生不良性貧血等)、エイズ、動脈硬化症、糖尿病、肺高血圧症、敗血症、感染症(例、免疫機能不全、肺炎、インフルエンザ等)、炎症性疾患(例、(1)疼痛発熱、網膜症、腎症、神経障害等の糖尿病性合併症、(2)慢性関節リウマチ、リウマチ様脊髄炎、痛風性関節炎、骨膜炎等の関節炎、(3)潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患、(4)肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核等の炎症性肺疾患、(5)腰痛、(6)痛風、(7)神経痛、(8)咽頭炎、(9)膀胱炎、(10)慢性肝炎、(11)急性膵炎、(12)慢性膵炎、(13)クローン病、(14)髄膜炎、(15)炎症性眼疾患等)、自己免疫性疾患(例、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎等)、移植臓器の拒絶時の障害、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍等)等の予防・治療剤として有用である。
化合物(I)を上記の予防および(または)治療剤として使用する場合、自体公知の方法に従い、経口投与または非経口投与のいずれも可能であり、薬学的に許容される担体と混合し、通常、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等固形製剤として経口投与されるか、静脈内、皮下、筋肉内等に注射剤、坐薬または舌下錠等として非経口投与される。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放製剤として、舌下、皮下および筋肉内等に投与してもよい。
化合物(I)の投与量は、投与対象、投与ルート、症状によっても異なり、特に限定されないが、例えば心不全の治療の目的で成人患者に経口投与する場合、通常1回量として、約0.001ないし10mg/kg、好ましくは0.001ないし0.2mg/kg、さらに好ましくは、0.001ないし0.02mg/kg程度であり、これらの服用量を症状に応じて1日約1ないし3回程度投与するのが望ましい。
化合物(I)の本発明の医薬中の含有量は、医薬全体の約0.01ないし100重量%である。
上記薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
上記賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。上記崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等が挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油等が挙げられる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール等が挙げられる。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。上記防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。上記抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸等が挙げられる。
化合物(I)に、懸濁化剤、溶解補助剤、安定化剤、等張化剤、保存剤等を添加し、自体公知の方法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とすることができる。その際必要により自体公知の方法により凍結乾燥物とすることも可能である。 本発明化合物を例えばヒトに投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬として経口的または非経口的に安全に投与することができる。
上記医薬としては、経口剤(例、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤等)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)等が挙げられる。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
化合物(I)は分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)等と共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
経口投与製剤とするには、自体公知の方法に従い、化合物(I)を、例えば賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニック F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色素(例、ベンガラ、二酸化チタン等)等が用いられる。腸溶性製剤とする場合、腸溶相と薬剤含有相との間に両相の分離を目的として、自体公知の方法により中間相を設けることもできる。
外用剤とするには、自体公知の方法に従い、化合物(I)またはその塩を固状、半固状または液状の外用投与剤とすることができる。例えば、上記固状のものとしては、化合物(I)またはその塩をそのまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、マンニトール、デンプン、微結晶セルロース等)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合体等)等を添加、混合して粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とする。半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。また、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウム等)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム等)等を加えてもよい。
例えば坐剤とするには、自体公知の方法に従い、化合物(I)を油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)等〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)等〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油等)等が挙げられる。また、水性基剤としては、例えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース誘導体、ビニル重合体、アクリル酸重合体等が挙げられる。
化合物(I)と併用して投与することが可能な薬物としては、例えば、以下のものが挙げられるが、各薬物は、経口的に又は非経口的に(例えば、経鼻剤、注射剤、坐剤等として)投与してもよく、また、各薬物を一つの製剤に配合してもよいが、各薬物を薬理学的に許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤等と混合して製剤化し、別々にあるいは同時に投与してもよい。薬物を別々に製剤化した場合、別々に製剤化したものを使用時に希釈剤等を用いて混合して投与することもできるが、別々に製剤化した個々の製剤を、同時に、あるいは時間差をおいて別々に、同一対象に投与してもよい。
化合物(I)との併用により、相乗効果が得られる薬物の例としては、例えば、強心薬(例、ジゴキシン等の強心配糖体、ドパミン、ドブタミン等のβ作動薬、アムリノン、ミルリノン等のホスホジエステラー ゼ阻害薬);抗不整脈(例、ジソピラミド、リドカイン、プロカインアミド等のクラスI抗不整脈薬、アミオダロン、ソタロール等のクラスIII抗不整脈薬、プロプラノロール等のβブロッカー);血管拡張薬(例、カプトプリル、エナラプリル等のアンジオテンシン変換酵素阻害薬、ニトロプルシド、二硝酸イソソルビド等の亜硝酸薬、ベラパミル、ジルチアゼム、ニカルジピン、ニフェジピン等のカルシウム受容体拮抗薬、ロサルタン、カンデサルタン等のアンジオテンシンII受容体拮抗薬);利尿薬(例、フロセミド、ブメタニド等のループ利尿薬、クロロチアジド、ベンドロフルアジド等のサイアザイド利尿薬、アミロライド、スピロノラクトン等のカリウム保持性利尿薬)等が挙げられる。
また、化合物(I)と、HMG-CoA還元酵素阻害薬(例、シンバスタチン(Simvastatin)、アトロバスタチン(Atorvastatin)等)、フィブラート系高脂血症薬(例、ゲムフィブロジル(Gemfibrozil)等)、抗がん剤(例、イホスファミド(Ifosfamide)、UFT、アドリアマイシン(Adriamycin)、ドキソルビシン(Doxorubicin)、ペプロマイシン(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)、シクロフォスファミド(Cyclophosphamide)、5-FU、メトレキセート(Methotrexate)、マイトマイシンC(Mitomycin C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)等)等と併用して用いると、HMG-CoA還元酵素阻害薬、フィブラート系高脂血症薬、抗がん剤等の、正常細胞に障害を及ぼす副作用が軽減される。
本願明細書の配列表の配列番号は、以下の配列を示す。
〔配列番号:1〕
実験例2で使用したラットGlutathione S-transferase Ya subunit 遺伝子のAREの塩基配列を示す。
〔配列番号:2〕
実験例2で使用したラットGlutathione S-transferase Ya subunit 遺伝子のAREに変異を導入したmutant AREの塩基配列を示す。
以下に参考例、実施例、製剤例および実験例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
以下の参考例、実施例中の「%」は特記しない限り重量パーセントを意味する。
1H-NMRスペクトルは内部標準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AVANCE DPX-300(300 MHz)型スペクトルメーターで測定した。全δ値をppmで示す。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を表す。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
dd :ダブルダブレット(double doublet)
t :トリプレット(triplet)
tt :トリプルトリプレット(triple triplet)
q :カルテット(quartet)
m :マルチプレット(multiplet)
br :ブロード(broad)
J :カップリング定数(coupling constant)
Hz :ヘルツ(Hertz)
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
CDCl3 :重クロロホルム
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
IR:赤外吸収スペクトル
WSC:塩酸1-エチル-3-(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
室温下とは、通常約10℃ないし35℃の範囲を示すが、特に厳密に限定されるものではない。
製剤例で用いられる乳糖、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプンとしては、第十四改正日本薬局方適合品を用いた。
参考例1 2-[(シクロブチルカルボニル)チオ]安息香酸
Figure 2004196792
室温下チオサリチル酸(6.17 g, 40 mmol)をtert-ブチルメチルエーテル(100 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(7.91 g, 100 mmol)、続いてシクロブタンカルボニルクロリド(5.00 g, 42 mmol)を滴下した。反応混合物を2時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。tert-ブチルメチルエーテル-テトラヒドロフラン(3:1,v/v)で抽出し(100 ml×3)、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することによって標記化合物(9.11 g, 96 %)を得た。一部(1.0 g)を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶することにより、無色結晶(0.81 g)を得た。
融点 92.6-95.5 ℃
IR(KBr): 2988, 2946, 1701, 1586, 1474, 1437, 1406, 1298, 1265, 1144, 1109, 1053, 959, 816, 748 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.83-2.58 (6H, m), 3.40-3.60 (1H, m), 7.33-7.64 (3H, m), 8.09 (1H, d, J=7.2 Hz).
元素分析値 C12H12O3Sとして
計算値 C, 61.00; H, 5.12.
実測値 C, 60.88; H, 5.20.
参考例2 tert-ブチル(3-シアノフェノキシ)アセテート
Figure 2004196792
3-シアノフェノール(5.0 g, 42 mmol)、炭酸カリウム(13.82 g, 100 mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド(40 ml)の混合物にかき混ぜながら、ブロモ酢酸 tert-ブチル(9.01 g, 46 mmol)を室温で滴下した。8時間かき混ぜた後、反応混合物を氷水中にあけ、エチルエーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に濃縮した。残留物をシリカゲル(200 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(3:1, v/v)の溶出部から標記化合物(9.70 g, 99 %)を油状物として得た。
IR: 2230, 1748, 1580, 1483, 1433, 1370, 1229, 1152, 1078, 845 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.49 (9H, s), 4.54 (2H, s), 7.12 (1H, s), 7.13-7.37 (3H, m).
参考例3 3-[3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]プロピオン酸 tert-ブチル
Figure 2004196792
3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸 tert-ブチル (0.74 g, 3.2 mmol) とチオサリチル酸メチル(1.1 g, 6.4 mmol)、トリエチルアミン(0.67 ml, 4.8 mmol) 及びトルエン(3 ml)の混合物を窒素気流中 27 時間加熱還流した。反応液をシリカゲル (50 g) を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(2:1, v/v)で溶出される画分を集めて濃縮し、標記化合物 (0.19 g, 16 %) を結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (9H, s), 2.61 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.02 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.44-7.69 (5H, m), 8.04 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.10 (1H, s), 8.55 (1H, d, J = 7.6 Hz).
参考例4 2-{[4-(アセチルアミノ)ベンゾイル]チオ}安息香酸
Figure 2004196792
チオサリチル酸(1.28 g, 8.3 mmol)をテトラヒドロフラン(10 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(1.64 g, 21 mmol)、続いて4-(アセチルアミノ)ベンゾイルクロリド(1.67 g, 9.1 mmol)のテトラヒドロフラン溶液 (5ml) を滴下した。反応混合物を15時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。酢酸エチルで抽出し(50 ml×2)、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を酢酸エチル-イソプロピルエーテルより再結晶することによって標記化合物(1.38 g, 53 %)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ:2.65 (3H, s), 7.60-7.69 (3H, m), 7.96 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.07-8.16 (4H, m), 13.19 (1H, br s).
参考例5 2-{[2-(メトキシ)ベンゾイル]チオ}安息香酸
Figure 2004196792
チオサリチル酸(1.38 g, 9.0 mmol)をテトラヒドロフラン(10 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(1.77 g, 22 mmol)、続いて2-メトキシベンゾイルクロリド(1.68 g, 9.9 mmol)のテトラヒドロフラン溶液 (5ml) を滴下した。反応混合物を15時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。酢酸エチルで抽出し(50 ml×2)、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物をテトラヒドロフラン-イソプロピルエーテルより再結晶することによって標記化合物(2.08 g, 73 %)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ:3.94 (3H, m), 6.98-7.03 (2H, m), 7.49-7.66 (4H, m), 7.84 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.09 (1H, d, J = 7.6 Hz).
参考例6 2-[(1,1'-ビフェニル-4-イルカルボニル)チオ]安息香酸
Figure 2004196792
チオサリチル酸(1.06 g, 6.9 mmol)をテトラヒドロフラン(10 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(1.36 g, 17 mmol)、続いて1,1'-ビフェニルカルボニルクロリド(1.64 g, 7.6 mmol)のテトラヒドロフラン溶液 (5ml) を滴下した。反応混合物を14時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。酢酸エチル-テトラヒドロフラン (3:1, v/v) で抽出し(50 ml×2)、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルより再結晶することによって標記化合物(1.29 g, 56 %)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ:7.46-7.56 (3H, m), 7.60-7.68 (3H, m), 7.78 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.91 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.92 (1H, m), 8.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 13.15 (1H, br s).
参考例7 2-アミノ-4-(アミノカルボニル)安息香酸メチル
Figure 2004196792
2-アミノテレフタル酸 1-メチル(8.0 g, 41.0 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(40 mL)に、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾトリアゾール・アンモニウム塩(6.86 g, 45.1 mmol)および1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(8.64 g, 45.1 mmol)を氷冷下加え、同温下1.5時間、室温で30分間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、析出した結晶をろ取、水およびジエチルエーテルで洗浄した。ろ液を、炭酸水素ナトリウムを用いて中和し、テトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液で4回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を水−酢酸エチルから結晶化させて標記化合物(7.32 g, 92%)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 3.80 (3H, s), 6.74 (2H, s), 6.94 (1H, dd, J = 8.4, 1.8 Hz), 7.24 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.37 (1H, br s), 7.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.91 (1H, br s).
参考例8 4-シアノ-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸メチル
Figure 2004196792
2-アミノ-4-(アミノカルボニル)安息香酸メチル(4.02 g, 20.7 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(40 mL)に、トリエチルアミン(6.43 mL, 45.5 mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(6.34 mL, 45.5 mmol)を氷冷下加え、同温下30分間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10:1)に供し、標記化合物 (5.65 g, 定量的)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 4.03 (3H, s), 7.53 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.2 Hz), 9.04 (1H, d, J = 1.4 Hz), 12.30 (1H, br s).
参考例9 2-アミノ-4-シアノ安息香酸メチル
Figure 2004196792
4-シアノ-2-[(トリフルオロアセチル)アミノ]安息香酸メチル(108 g, 397 mmol)のメタノール懸濁液(850 mL)に、炭酸カリウム(60.3 g, 436 mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した。冷後、メタノールを減圧留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を0.5M塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて標記化合物(53.9 g, 76%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.90 (3H, s), 5.93 (2H, br s), 6.87 (1H, dd, J = 8.4, 1.8 Hz), 6.94 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.4 Hz).
参考例10 4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸メチル
Figure 2004196792
2-アミノ-4-シアノ安息香酸メチル(3.04 g, 17.3 mmol)の酢酸溶液(10 mL)に、アセトアルデヒド(90%)(10 mL)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.71 g, 36.4 mmol)を氷冷下加え、同温下1時間、室温で2時間攪拌した。反応混合物に氷水を加え、炭酸水素ナトリウムで中和、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。得られた結晶をジイソプロピルエーテル−ヘキサンで洗浄し、標記化合物 (800 mg, 23%) を得た。母液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 50:1の後 30:1)に供し、得られた結晶をヘキサンで洗浄して標記化合物(920 mg, 26%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.34 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.16-3.29 (2H, m), 3.88 (3H, s), 6.77-6.82 (1H, m), 6.90 (1H, s), 7.77 (1H, br s), 7.95 (1H, d, J = 7.6 Hz).
参考例11 3-[(5-オキソ-2-フェニル-1,3-オキサゾール-4(5H)-イリデン)メチル]ベンゾニトリル
Figure 2004196792
3-シアノベンズアルデヒド(1.32 g, 10.1 mmol)、馬尿酸(1.81 g, 10.1 mmol)および酢酸ナトリウム(826 mg, 10.1 mmol)の無水酢酸懸濁液(10 mL)を、100℃で30分間攪拌した。反応混合物を放冷後、ジエチルエーテルを加えて固体をろ取、ろ液を減圧濃縮した。得られた固体と残渣を合わせて酢酸エチル-水混合液に懸濁後ろ過、固体をジクロロメタンに溶解し、水洗、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して標記化合物(2.04 g, 74%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.17 (1H, s), 7.53-7.73 (5H, m), 8.18-8.28 (3H, m), 8.67 (1H, t, J = 1.7 Hz).
参考例12 2-(ベンゾイルアミノ)-3-(3-シアノフェニル)-2-プロペン酸メチル
Figure 2004196792
3-[(5-オキソ-2-フェニル-1,3-オキサゾール-4(5H)-イリデン)メチル]ベンゾニトリル(1.98 g, 9.01 mmol)および炭酸ナトリウム(26 mg, 0.25 mmol)のメタノール懸濁液を2.5時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチルと水を加え、有機層を分離、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水洗、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル 80:20から33:67の勾配溶出)に付し、アセトン-ジイソプロピルエーテルから再結晶して標記化合物(1.63 g, 74%) を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.91 (3H, s), 7.39-7.61 (6H, m), 7.63-7.68 (1H, m), 7.70-7.72 (1H, m), 7.81-7.86 (2H, m), 8.02 (1H, br s).
参考例13 2-(ベンゾイルアミノ)-3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸メチル
Figure 2004196792
2-(ベンゾイルアミノ)-3-(3-シアノフェニル)-2-プロペン酸メチル(300 mg, 0.979 mmol)および5%パラジウム/硫酸バリウム(60 mg)のテトラヒドロフラン(3 mL)懸濁液を水素雰囲気下、50℃で7.5時間攪拌した。触媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、5%パラジウム/硫酸バリウム(90 mg)を加え、水素雰囲気下、50℃で8時間攪拌した。触媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサンから結晶化させて標記化合物(273 mg, 90%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.24 (1H, dd, J = 14.0, 5.6 Hz), 3.37 (1H, dd, J = 14.0, 5.6 Hz), 3.79 (3H, s), 5.09 (1H, dt, J = 6.8, 5.6 Hz), 6.63 (1H, br d, J = 6.8 Hz), 7.38-7.48 (5H, m), 7.50-7.57 (2H, m), 7.70-7.76 (2H, m).
実施例1 2-シクロプロピル-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(シクロプロピルカルボニル)チオ]安息香酸(11.11 g, 50 mmol)をアセトン(150 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(5.10 g, 50 mmol)、続いてクロロぎ酸エチル(6.68 g, 62 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(5.00 g, 77 mmol)水溶液(15 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-15 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(10.50 g, 52 mmol)のトルエン溶液(10 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した。残留物をシリカゲル(300 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(2:1, v/v)の溶出し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶して標記化合物(2.85 g, 28 %)を結晶として得た。
融点 119.5-119.6 ℃
IR(KBr): 1651, 1574, 1537, 1433, 1381, 1296, 1235, 1204, 1136, 1094, 1069, 1013, 866, 745 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.09-1.33 (2H, m), 1.15-1.76 (2H, m), 1.95-2.16 (1H, m), 7.34-7.71 (3H, m), 8.36-8.56 (1H, m).
元素分析値 C11H9NOSとして
計算値 C, 65.00; H, 4.46; N, 6.89.
実測値 C, 65.13; H, 4.52; N, 7.00.
実施例2 2-シクロブチリデン-2,3-ジヒドロ-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(シクロブチルカルボニル)チオ]安息香酸(9.01 g, 38 mmol)をアセトン(150 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(4.25 g, 42 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(4.88 g, 45 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(2.92 g, 45 mmol)水溶液(15 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-15 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(7.70 g, 38 mmol)のトルエン溶液(15 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、10分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した。残留物をトルエン-イソプロピルエーテルから再結晶して標記化合物(3.32 g, 40 %)を結晶として得た。
融点 146.7-149.4 ℃
IR(KBr): 3169, 1671, 1588, 1466, 1443, 1383, 1275, 1246, 1231, 1190, 1159, 1107, 1064, 1034, 976, 955, 814 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.85-209 (2H, m), 2.43-2.85 (4H, m), 7.13-7.56 (3H, m), 7.94 (1H, d, J=7.8 Hz), 10.13 (1H, br s).
元素分析値 C12H11NOSとして
計算値 C, 66.33; H, 5.10; N, 6.45.
実測値 C, 66.23; H, 5.21; N, 6.51.
実施例3 2-シクロペンチリデン-2,3-ジヒドロ-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(シクロペンチルカルボニル)チオ]安息香酸(11.53 g, 46 mmol)をアセトン(150 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(5.10 g, 50 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(6.68 g, 62 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(5.00 g, 77 mmol)水溶液(15 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-15 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(10.50 g, 52 mmol)のトルエン溶液(10 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した。残留物をアセトン-酢酸エチルから再結晶して標記化合物(2.02 g, 19 %)を結晶として得た。
融点 190.4-191.4 ℃
IR(KBr):3163, 3040, 2870, 1647, 1590, 1447, 1379, 1244, 1177, 1065, 1030, 893, 775 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.53-1.76 (4H, m), 2.18 (2H, br s), 2.34 (2H, br s), 7.18-7.52 (3H, m), 7.94 (1H, d, J = 7.7 Hz), 9.90 (1H, br s).
元素分析値 C13H13NOSとして
計算値 C, 67.50; H, 5.66; N, 6.06.
実測値 C, 67.46; H, 5.73; N, 6.13.
実施例4 2-シクロヘキシリデン-2,3-ジヒドロ-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(シクロヘキシルカルボニル)チオ]安息香酸(14.77 g, 56 mmol)をアセトン(150 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(5.10 g, 50 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(6.70 g, 62 mmol)を滴下した。同温度で40分かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(5.00 g, 77 mmol)水溶液(20 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-15 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(10.37 g, 51 mmol)のトルエン溶液(10 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した。残留物をシリカゲル(150 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(2:1, v/v)で溶出し、アセトン-酢酸エチルから結晶化して標記化合物(1.16 g, 10 %)を結晶として得た。
融点 145.6-147.1 ℃
IR(KBr):1655 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.19-2.07 (8H, m), 1.72-2.43 (3H, m), 7.13-7.30 (2H, m), 7.38 (1H, t, J=6.2 Hz), 8.09 (1H, d, J=7.4 Hz).
元素分析値 C14H15NOSとして
計算値 C, 68.54; H, 6.16; N, 5.71.
実測値 C, 68.59; H, 5.94; N, 5.77.
実施例5 2-イソプロピリデン-2,3-ジヒドロ-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(イソプロピルカルボニル)チオ]安息香酸(11.20 g, 50 mmol)をアセトン(150 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(5.10 g, 50 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(6.68 g, 62 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(5.00 g, 77 mmol)水溶液(15 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-15 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(10.50 g, 52 mmol)のトルエン溶液(10 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した。残留物をエタノール-酢酸エチルから再結晶して標記化合物(3.03 g, 30 %)を結晶として得た。
融点 187.1-188.3 ℃
IR(KBr):3169, 3042, 1644, 1588, 1445, 1387, 1366, 1258, 1194, 1067, 910, 777 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:1.81 (3H, s), 1.84 (3H, s), 7.08-7.25 (2H, m), 7.39 (1H, dt, J = 1.5, 7.6 Hz), 8.09 (1H, br s), 8.11 (1H, dd, J= 1.5, 7.8 Hz).
元素分析値 C11H11NOSとして
計算値 C, 64.36; H, 5.40; N, 6.82.
実測値 C, 64.35; H, 5.29; N, 6.65.
実施例6 tert-ブチル (3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェノキシ)アセテート
Figure 2004196792
tert-ブチル(3-シアノフェノキシ)アセテート (4.64 g, 20 mmol) とチオサリチル酸メチル(3.70 g, 24 mmol)、トリエチルアミン(2.54 g, 25 mmol)及びトルエン(15 ml)の混合物を窒素気流中20時間加熱還流した。溶媒を減圧下に留去後、残留物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(3:1, v/v)で溶出される画分から標記化合物 (1.46 g, 20 %)を結晶として得た。
IR: 1750, 1655, 1570, 1522, 1437, 1368, 1289, 1231, 1155, 1098, 1030, 912 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.51 (9H, s), 4.63 (2H, s), 7.13-7.23 (1H, m), 7.44 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.50-7.83 (5H, m), 8.49-8.55 (1H, m).
実施例7 3-[3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]プロピオン酸
Figure 2004196792
3-[3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]プロピオン酸 tert-ブチル (0.19 g, 0.52 mmol) をトリフルオロ酢酸 (1.0 ml) に溶解し、室温で 2 時間撹拌した。反応液にイソプロピルエーテルを加えて析出した結晶を濾取し、エタノール-イソプロピルエーテルより再結晶して標記化合物 (0.056 g, 35 %) を結晶として得た。
融点 179.8-180.2 ℃
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.63 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.97 (2H, t, J = 7.4 Hz), 7.53-7.63 (2H, m), 7.74-7.87 (3H, m), 7.99 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.02 (1H, s), 8.36 (1H, d, J = 8.1 Hz), 12.16 (1H, s).
IR: 3229, 1732, 1630, 1512, 1439 cm-1.
元素分析値 C17H13NO3S・0.5H2Oとして
計算値 C, 63.73; H, 4.40; N, 4.37.
実測値 C, 63.72; H, 4.16; N, 4.42.
実施例8 2-(3-シアノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
イソフタロニトリル (1.00 g, 7.8 mmol) とチオサリチル酸メチル(1.97 g, 12 mmol)、トリエチルアミン(1.34 g, 13 mmol)及びトルエン(5 ml)の混合物を窒素気流中5時間加熱還流した。析出した結晶をろ取し、テトラヒドロフラン-エタノールより再結晶して標記化合物 (0.07 g, 2 %)を結晶として得た。
融点 199.6-199.7 ℃
IR: 2230, 1667, 1587, 1570, 1520, 1477, 1440, 1294, 1149, 1097, 1028, 912 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.58-7.74 (4H, m), 7.90 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.45 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.51 (1H, s), 8.57 (1H, d, J = 7.6 Hz).
元素分析値 C15H8N2OS・0.25H2Oとして
計算値 C, 67.02; H, 3.19; N, 10.42.
実測値 C, 67.32; H, 3.22; N, 10.40.
実施例9 2-(4-トリフルオロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
4-トリフルオロメチルベンゾニトリル (2.00 g, 12 mmol) とチオサリチル酸メチル(3.93 g, 23 mmol)、トリエチルアミン(2.40 g, 24 mmol)及びトルエン(10 ml)の混合物を窒素気流中52時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物をシリカゲル(100 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(5:1, v/v)で溶出される画分を減圧下に濃縮した。残留物をイソプロピルエーテルより再結晶して標記化合物 (0.58 g, 16 %)を結晶として得た。
融点 122.5-122.6 ℃
IR: 1651, 1587, 1570, 1522, 1458, 1439, 1408, 1332, 1316, 1159, 1113, 1068, 1013, 930 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.57-7.73 (3H, m), 7.81 (2H, d, J = 8.3 Hz), 8.33 (2H, d, J = 8.3 Hz), 8.57 (1H, d, J = 7.5 Hz).
元素分析値 C15H8NOSF3 として
計算値 C, 58.63; H, 2.62; N, 4.56
実測値 C, 58.42; H, 2.70; N, 4.48
実施例10 2-(4-アセチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
4-アセチルベンゾニトリル (2.00 g, 14 mmol) とチオサリチル酸メチル(4.63 g, 28 mmol)、トリエチルアミン(2.79 g, 28 mmol)及びトルエン(10 ml)の混合物を窒素気流中72時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物をシリカゲル(100 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(3:1, v/v)で溶出される画分を減圧下に濃縮した。残留物をイソプロピルエーテルより再結晶して標記化合物 (0.07 g, 2 %)を結晶として得た。
融点 197.5-197.6 ℃
IR: 1678, 1661, 1587, 1578, 1524, 1440, 1404, 1358, 1287, 1275, 1242, 1098, 927 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.68 (3H, s), 7.57-7.72 (3H, m), 8.10 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.32 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.57 (1H, d, J = 7.5 Hz).
元素分析値 C16H11NO2S・0.2H2Oとして
計算値 C, 67.44; H, 4.03; N, 4.92.
実測値 C, 67.73; H, 3.79; N, 4.86.
実施例11 2-(3-ブロモフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
3-ブロモベンゾニトリル (2.00 g, 11 mmol) とチオサリチル酸メチル(2.87 g, 17 mmol)、トリエチルアミン(1.95 g, 19 mmol)及びトルエン(10 ml)の混合物を窒素気流中40時間加熱還流した。析出した結晶をろ取し、テトラヒドロフラン-酢酸エチルより再結晶して標記化合物 (0.72 g, 21 %)を結晶として得た。
融点 161.6-161.7 ℃
IR: 1655, 1591, 1572, 1518, 1464, 1442, 1420, 1294, 1217, 1101, 1074, 1026 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.41 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.57-7.75 (4H, m), 8.13 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.39 (1H, s), 8.57 (1H, d, J = 7.6 Hz).
元素分析値 C14H8NOSBrとして
計算値 C, 52.85; H, 2.53; N, 4.40.
実測値 C, 52.76; H, 2.52; N, 4.33.
実施例12 2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
4-アセトキシベンゾニトリル (1.35 g, 8.4 mmol) とチオサリチル酸メチル(2.12 g, 13 mmol)、トリエチルアミン(1.50 g, 15 mmol)及びトルエン(10 ml)の混合物を窒素気流中26時間加熱還流した。析出した結晶をろ取し、テトラヒドロフラン-酢酸エチルより再結晶して標記化合物 (0.34 g, 16 %)を結晶として得た。
融点 275 ℃ (分解)
IR: 3150, 1626, 1604, 1587, 1570, 1493, 1458, 1327, 1289, 1252, 1240, 1178, 1103 cm-1.
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.67-7.84 (3H, m), 8.07 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.32 (1H, d, J = 7.7 Hz).
元素分析値 C14H9NO2S・0.2H2Oとして
計算値 C, 64.95; H, 3.66; N, 5.41.
実測値 C, 65.26; H, 3.78; N, 5.38.
実施例13 N-[3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]アセトアミド
Figure 2004196792
N-(3-シアノフェニル)アセトアミド (2.00 g, 13 mmol) とチオサリチル酸メチル(3.20 g, 19 mmol)、トリエチルアミン(2.30 g, 23 mmol)及びトルエン(15 ml)の混合物を窒素気流中25時間加熱還流した。溶媒を減圧下に濃縮し、残留物をイソプロピルエーテル及びエタノールで洗浄した後、テトラヒドロフラン-酢酸エチルより再結晶して標記化合物 (0.07 g, 2 %)を結晶として得た。
融点 241.4-241.5 ℃
IR: 3256, 1686, 1642, 1591, 1570, 1518, 1485, 1443, 1406, 1367, 1298, 1250, 1192, 1103, 993 cm-1.
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.10 (3H, s), 7.56 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.72-7.92 (5H, m), 8.36 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.51 (1H, s), 10.29 (1H, s).
実施例14 2-(4-シアノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
テレフタロニトリル (1.50 g, 12 mmol) とチオサリチル酸メチル(2.95 g, 18 mmol)、トリエチルアミン(2.10 g, 21 mmol)及びトルエン(20 ml)の混合物を窒素気流中48時間加熱還流した。析出した結晶をろ取し、テトラヒドロフランより再結晶して標記化合物 (0.98 g, 32 %)を結晶として得た。
融点 241.3-241.4 ℃
IR: 2230, 1659, 1587, 1574, 1520, 1440, 1402, 1298, 1281, 1238, 1128, 1094, 924 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.57-7.74 (3H, m), 7.84 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.32 (2H, d, J = 8.6 Hz), 8.57 (1H, d, J = 7.5 Hz).
実施例15 N,N-ジエチル-4-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)ベンズアミド
Figure 2004196792
4-シアノ-N,N-ジエチルベンズアミド (0.60 g, 3.0 mmol) とチオサリチル酸メチル(0.75 g, 4.5 mmol)、トリエチルアミン(0.54 g, 5.3 mmol)及びトルエン(5 ml)の混合物を窒素気流中70時間加熱還流した。反応液に酢酸エチルを加えて析出した固体をろ別し、ろ液を氷冷した後、析出した結晶をろ取し、酢酸エチルより再結晶して標記化合物 (0.31 g, 30 %)を結晶として得た。
融点 180.0-180.1 ℃
IR: 1662, 1628, 1572, 1522, 1458, 1439, 1310, 1287, 1236, 1095, 926 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.13 (3H, m), 1.26 (3H, m), 3.25 (2H, m), 3.58 (2H, m), 7.54 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.55-7.71 (3H, m), 8.25 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.56 (1H, d, J = 7.5 Hz).
実施例16 N-[4-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]アセトアミド
Figure 2004196792
2-{[4-(アセチルアミノ)ベンゾイル]チオ}安息香酸(1.10 g, 3.5 mmol)をアセトン(10 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(0.50 g, 4.9 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(0.53 g, 3.8 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(0.34 g, 5.2 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過した。トルエン溶液を約-10 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(0.85 g, 4.2 mmol)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮し、イソプロピルエーテルで洗浄した後、テトラヒドロフラン-エタノールから再結晶して標記化合物(0.30 g, 29 %)を結晶として得た。
融点 231.4-231.5 ℃
IR(KBr): 3438, 1678, 1667, 1587, 1578, 1523, 1440, 1404, 1360, 1286, 1242, 1095, 1030, 927 cm-1.
1H-NMR (DMSO-d6)δ:2.67 (3H, s), 7.74-7.93 (3H, m), 8.17 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.28 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.38 (1H, d, J = 7.6 Hz).
元素分析値 C16H12N2O2Sとして
計算値 C, 64.85; H, 4.08; N, 9.45.
実測値 C, 64.57; H, 4.13; N, 9.75.
実施例17 2-(2-メトキシフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-{[2-(メトキシ)ベンゾイル]チオ}安息香酸(1.90 g, 3.5 mmol)をアセトン(10 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(0.93 g, 9.2 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(0.99 g, 7.3 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(0.64 g, 9.9 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過した。トルエン溶液を約-10 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(1.60 g, 7.9 mmol)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した後、エタノールから再結晶して標記化合物(0.99 g, 56 %)を結晶として得た。
融点 144.2-144.3 ℃
IR(KBr): 1639, 1591, 1582, 1497, 1458, 1443, 1318, 1294, 1251, 1120, 1018, 928 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:4.00 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.09 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.51-7.66 (4H,m), 8.15 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.54 (1H, d, J = 7.5 Hz).
実施例18 2-(1,1'-ビフェニル-4-イル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
2-[(1,1'-ビフェニル-4-イルカルボニル)チオ]安息香酸(1.15 g, 3.4 mmol)をアセトン(10 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(0.49 g, 4.8 mmol)続いてクロロぎ酸エチル(0.52 g, 3.8 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(0.34 g, 5.2 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(100 ml×2)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過した。トルエン溶液を約-10 ℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(0.84 g, 4.2 mmol)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、15分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮した後、酢酸エチル-エタノールから再結晶して標記化合物(0.67 g, 61 %)を結晶として得た。
融点 170.5-170.9 ℃
IR(KBr): 1655, 1599, 1570, 1510, 1485, 1439, 1404, 1315, 1298, 1246, 1098, 928 cm-1.
1H-NMR (CDCl3)δ:7.44-7.69 (8H, m), 7.76 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.31 (2H, d, J = 8.5 Hz), 8.56 (1H, d, J = 7.5 Hz).
実施例19 2-(2-トリフロロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
チオサリチル酸(4.62 g, 30 mmol)をジエチルエーテル(40 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(6.00 g, 76 mmol)、続いて塩化2-トリフロロベンゾイル(7.30 g, 35 mmol)を滴下した。反応混合物を同温度で1時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。ジエチルエーテル-酢酸エチル(1:2,v/v)で抽出し(100 ml×2)、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することによって2-[(2-トリフロロメチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸を得た。
上記で得た2-[(2-トリフロロメチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸をアセトン(90 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(2.53 g, 25 mmol)続いてクロロぎ酸イソブチル(4.10 g, 30 mmol)を滴下した。同温度で40分かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(2.31 g, 36 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(30 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-10℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(6.07 g, 30 mmol)のトルエン溶液(10 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、10分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮し、トルエンから結晶化した。酢酸エチル-イソプロピルエーテルから再結晶して標記化合物(3.47g, 38 %)を結晶として得た。
融点 139.6-139.8 ℃
元素分析値 C15H8NOSF3として
計算値 C, 58.63; H, 2.62; N, 4.56
実測値 C, 58.80; H, 2.84; N, 4.58
実施例20 2-(3-トリフロロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
チオサリチル酸(2.91 g, 19 mmol)をイソプロピルエーテル(40 ml)に懸濁し、氷冷下かき混ぜながらピリジン(3.80 g, 48 mmol)、続いて塩化3-トリフロロベンゾイル(4.60 g, 22 mmol)を滴下した。反応混合物を同温度で1時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することによって2-[(3-トリフロロメチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸(7.30 g)を得た。
上記で得た2-[(3-トリフロロメチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸をアセトン(40 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(1.60 g, 16 mmol)続いてクロロぎ酸イソブチル(2.58 g, 19 mmol)を滴下した。同温度で40分かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(1.47 g, 22 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(30 mlx3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-10℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(3.82 g, 19 mmol)のトルエン溶液(6 ml)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、10分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮し、シリカゲル(150 g)を用いたカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン-酢酸エチル(2:1, v/v)で溶出し、トルエン-イソプロピルエーテルから再結晶して標記化合物(1.86g, 32 %)を得た。
融点 114.6-114.7 ℃
元素分析値 C15H8NOSF3として
計算値 C, 58.63; H, 2.62; N, 4.56
実測値 C, 58.71; H, 2.73; N, 4.55
実施例21 3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)安息香酸メチル
Figure 2004196792

3-シアノ安息香酸メチル(967 mg, 6.00 mmol)、チオサリチル酸メチル(1.51 g, 8.98 mmol)、トリエチルアミン(1.5 mL, 11 mmol)およびキシレン(6 mL)の混合物を窒素雰囲気下 145℃で22時間攪拌した。反応混合物を放冷後、結晶をろ取、メタノールより再結晶して標記化合物(519 mg, 29 %)を得た。
融点 164.3-164.4 ℃
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.98 (3H, s), 7.56-7.74 (4H, m), 8.30 (1H, dt, J = 7.8, 1.4 Hz), 8.44 (1H, ddd, J = 8.0, 2.0, 1.3 Hz), 8.53-8.58 (1H, m), 8.83 (1H, t, J = 1.5 Hz).
元素分析値 C16H11NO3S として
計算値 C, 64.63; H, 3.73; N, 4.71
実測値 C, 64.62; H, 3.64; N, 4.70
実施例22 2-(ベンゾイルアミノ)-3-[3-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)フェニル]プロピオン酸メチル
Figure 2004196792
2-(ベンゾイルアミノ)-3-(3-シアノフェニル)プロピオン酸メチル(201 mg, 0.652 mmol)とチオサリチル酸メチル(165 mg, 0.981 mmol)、トリエチルアミン(0.18 mL, 1.3 mmol)およびキシレン(0.65 mL)の混合物を窒素雰囲気下、145℃で15時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル 67:33から50:50の勾配溶出)に付し、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから結晶化させて標記化合物(49.7 mg, 17 %)を得た。
融点 130.9-131.0 ℃
1H-NMR (CDCl3)δ: 3.32 (1H, dd, J = 13.9, 5.5 Hz), 3.44 (1H, dd, J = 13.9, 5.5 Hz), 3.82 (3H, s), 5.15 (1H, dt, J = 7.0, 5.5 Hz), 6.66 (1H, br d, J = 7.0 Hz), 7.49-7.53 (6H, m), 7.59-7.71 (2H, m), 7.75-7.80 (2H, m), 8.02 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.10 (1H, dt, J = 7.3, 1.8 Hz), 8.51-8.56 (1H, m).
元素分析値 C25H20N2O4S として
計算値 C, 67.55; H, 4.54; N, 6.30
実測値 C, 67.53; H, 4.39; N, 6.00
参考例14 2-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン
Figure 2004196792
4-クロロ-2-メチル安息香酸(5.00 g, 29 mmol)をクロロホルム(30 ml)に溶解し、塩化チオニル(10 ml)を加え一晩加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮し、チオサリチル酸(4.00 g, 26 mmol)、ピリジン(5.13 g, 65 mmol)及びtert-ブチルメチルエーテル(50 ml)の混合物中に氷冷下かき混ぜながら滴下した。反応混合物を同温度で3時間かき混ぜた後、水で希釈し、6N塩酸で液性を酸性とした。析出した結晶をろ取し、水洗後、乾燥して2-[(4-クロロ-2-メチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸(5.73 g, 72 %)を得た。
上記で得た2-[(4-クロロ-2-メチルフェニル)カルボニル]チオ安息香酸(5.50 g, 18 mmol)をアセトン(80 ml)に懸濁し、氷冷撹拌下にトリエチルアミン(1.81 g, 18 mmol)続いてクロロぎ酸イソブチル(2.73 g, 20 mmol)を滴下した。同温度で1時間かき混ぜた後、アジ化ナトリウム(1.30 g, 20 mmol)水溶液(10 ml)を滴下し、さらに1時間かき混ぜた。反応混合物を水で希釈し、トルエン(20 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。トルエン溶液を約-10℃まで冷却し、トリブチルホスフィン(4.05 g, 20 mmol)を滴下した。滴下終了後、反応温度を室温まで戻した後、10分間加熱還流した。反応溶液を減圧下に濃縮し、酢酸エチルから再結晶して標記化合物(0.75g, 15 %)を結晶として得た。
融点 134.1-134.2 ℃
1H-NMR (CDCl3)δ:2.55 (3H, s), 7.26-7.51 (2H, m), 7.51-7.71 (4H, m), 8.58 (1H, dd, J=1.5 Hz, 7.2 Hz).
元素分析値 C15H10NOSClとして
計算値 C, 62.61; H, 3.50; N, 4.87
実測値 C, 62.46; H, 3.37; N, 4.88
参考例15 2-(エチルアミノ)-4-(4-オキソ-4H-1,3-ベンゾチアジン-2-イル)安息香酸メチル
Figure 2004196792

4-シアノ-2-(エチルアミノ)安息香酸メチル(1.23 g, 6.02 mmol)とチオサリチル酸メチル(1.52 g, 9.04 mmol)、トリエチルアミン(1.7 mL, 12 mmol)およびキシレン(6 mL)の混合物を窒素雰囲気下145℃で18時間攪拌した。反応混合物を放冷後、結晶をろ取、メタノールより再結晶して標記化合物(450 mg, 22 %)を得た。
融点 170.8-178.2 ℃
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.37 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.37 (2H, qd, J = 7.2, 5.0 Hz), 3.90 (3H, s), 7.31 (1H, dd, J = 8.6, 1.7 Hz), 7.48 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.54-7.58 (1H, m), 7.61-7.80 (3H, m), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.54-8.58 (1H, m).
元素分析値 C18H16N2O3S として
計算値 C, 63.51; H, 4.74; N, 8.23
実測値 C, 63.65; H, 4.60; N, 8.03
実験例1
心筋細胞アポトーシス抑制作用
日本チャールスリバー社より購入した妊娠ウイスター・ラットより新生仔(生後1日以内のもの)を得、これをエーテル麻酔し、70%エタノールで消毒後、ピンセットで心臓を摘出した。摘出した心臓を、リン酸緩衝生理食塩水(タカラ社製、T900)で洗浄後、手術用のハサミで細片化した。この組織片を、リン酸緩衝生理食塩水で4〜5回洗浄し、大部分の血液由来の非心筋細胞を除去した。この新生仔10匹分の組織片に対し、5mlの酵素液〔リン酸緩衝液(PBS)(1 ml)に、トリプシン(1.25 mg)(ディフコ社製)およびコラゲナーゼ(0.25 mg)(シグマ社製)を溶解したもの〕を加え、37℃に保ちながらスターラーで15分間攪拌した。これに、2.5 mlの酵素液を追加し、さらに15分間攪拌し、この操作を2回繰り返した。続いて、10%牛胎仔血清(バイオウィカー社製)を含むMedium 199(ギブコ社製)を、酵素液の1/2量添加して酵素反応を停止させ、これをセルストレイナー(ファルコン社製)で濾過後、400×gで5分間遠心分離して細胞を集めた。
このように集めた新生仔10匹分の細胞を、50 mlの10%牛胎仔血清を含むMedium 199に懸濁し、100 mmシャーレ(イワキ社製)に10 mlずつ播種し、5% CO2、37℃に設定したCO2インキュベーター中で1時間培養した。その後、細胞を回収してセルストレイナーで濾過後、400×gで5分間遠心分離し、ラット新生仔由来の初代心筋細胞を集めた。
次に、ラット新生仔(10匹分)由来の初代心筋細胞を、2mlの低張液〔水(1L)に、NH4Cl(8.29 g)、KHCO3(1.0 g)およびEDTA/2Na(ethylenediaminetetraacetic acid disodium;同仁化学研究所製)(37 mg)を溶かしたもの〕に懸濁し、3分間放置して赤血球を破砕した。これに10mlの10%牛胎仔血清を含むMedium 199を加え、400×gで5分間遠心分離し、ラット新生仔由来初代心筋細胞を集めた。これを、10%牛胎仔血清を含むMedium 199に懸濁してセルストレイナーで濾過した。得られた心筋細胞懸濁液の一部を取り、これに0.3%のトリパンブルーを添加し、軽く混合して心筋細胞数を、血球計算板を用いて計数した。
ラット新生仔由来初代心筋細胞を3×106個/mlとなるように、10%牛胎仔血清を含むMedium 199に懸濁し、96穴プレートに0.1ml/wellずつ播種し、5% CO2、37℃に設定したCO2インキュベーター中で1日培養した。これをマイクロミキサー(大洋化学工業社製)で攪拌後、血清を含まないMedium 199と3回交換して血清を除去し、被検化合物を加えてさらに4日間培養してアポトーシスを誘導した。その後、これに牛胎仔血清を10%となるように添加し、5% CO2、37℃に設定したCO2インキュベーター中でさらに約17時間培養した後、WST-8〔2-(2-methoxy-4-nitrophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium, monosodium salt〕を発色基質とする細胞数計測キット(同仁化学研究所社製)を用いて生細胞数を測定することにより、心筋細胞アポトーシス抑制作用を調べた。
上記実験を独立して3回行った。
各実験の被検化合物の最小有効濃度の平均値(±SD)を〔表1〕に示す。化合物無添加群の測定値を50%増加させる被検化合物の濃度を最小有効濃度とした。
〔表1〕
Figure 2004196792
この結果より、実施例化合物は、心筋細胞アポトーシス抑制活性を有することがわかる。
実験例2
Antioxidant response element(ARE)依存性転写活性化作用
(1)Antioxidant response element (ARE)を含むルシフェラーゼレポーターベクターの構築
AREを含むルシフェラーゼレポーターベクターpGL3-AREおよびpGL3-ARE 694Gの構築は、The Journal of Biological Chemistry 266巻、11632頁、1999年、およびThe Journal of Biological Chemistry 275巻、40134頁、2000年をもとに、ラットGlutathione S-transferase Ya subunit 遺伝子のARE (配列番号:1)とこれに変異を導入したmutant ARE(694G) (配列番号:2)オリゴヌクレオチドを合成した後、これらをpGL3-Promoter Vector (プロメガ社製)のNheI/BglIIサイトに組みこんで構築した。
(2)Antioxidant response element(ARE)依存性転写活性化作用の測定
ラットH9c2細胞を7×104 個/mlとなるように5% 熱不活化牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地 (10 % FBS、D-MEM培地)に懸濁し、細胞培養用シャーレに18 mlづつ播種して5 % CO2、37℃で約16時間培養した。これにFuGENE6 Transfection reagent(ロッシュ社製)を用いて36 μlのAREを含むルシフェラーゼレポーターベクターpGL3-ARE、またはpGL3-ARE 694Gをトランスフェクションし、さらに約7 時間培養した。培養終了後、細胞を回収し、10 % FBS、D-MEM培地に1×105 個/mlとなるように懸濁して96ウェル白色オパックプレート (ファルコン社製)の各ウェルに100 μlづつ播種して5 % CO2、37℃で約17時間培養した。次にD-MEM培地で洗浄して血清を除去した後、試験化合物を含むD-MEM培地を添加して5 % CO2、37 ℃で約24時間培養した。培養終了後、Steady-Glo Reagent(プロメガ社製)を各ウェルに80 μlづつ添加し、40分間室温で放置した後、ルシフェラーゼによる発光量をWALLAC ARVO SX(パーキンエルマ社製)で測定した。 ARE依存性転写活性化作用は、試験化合物無添加群の発光を100%にしたとき、200%の発光を生じさせる化合物濃度(EC200:μM)で示した。結果を表2に示す。
〔表2〕
Figure 2004196792
これより実施例化合物は、ARE依存性の転写活性化作用を示すことがわかる。
製剤例1
カプセル剤
(1)実施例16で得られた化合物 30 mg
(2)乳糖 60 mg
(3)結晶セルロース 9 mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
1カプセル 100 mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
製剤例2
(1)実施例16で得られた化合物 30 mg
(2)乳糖 48 mg
(3)トウモロコシデンプン 18 mg
(4)結晶セルロース 3.5 mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5 mg
1錠 100 mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
本発明により、安全で、優れた細胞死抑制作用、MIF結合作用等を有するため、循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患、腎疾患等の予防・治療剤として有用な新規1,3-ベンゾチアジノン誘導体が提供される。

Claims (19)


  1. Figure 2004196792
    〔式中、R1は(1)ハロゲン原子、(2)ヒドロキシ、(3)ニトロ、(4)ハロゲン化されていてもよいアルキル、(5)アシルまたは(6)置換基を有していてもよいアミノ、R2は(1)置換基を有していてもよい分枝状アルキル、(2)置換基を有していてもよいシクロアルキル、(3)置換基を有していてもよい縮合同素環基または(4)式
    Figure 2004196792
    (式中、R3およびR7はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ニトロ、(v)シアノ、(vi)置換基を有していてもよいアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(xii)置換基を有していてもよいアミノ、R4およびR6はそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシ、ハロゲン原子、アルコキシカルボニルおよびアリールカルボニルアミノから選ばれる置換基を有するアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、(xii)置換基を有していてもよいアミノまたは(xiii)置換基を有していていてもよいアルコキシカルボニル、R5は(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)ヒドロキシ、(iv)シアノ、(v)ハロゲン原子で置換されたアルキル、(vi)置換基を有していてもよいアリール、(vii)アシル、(viii)置換基を有していてもよいカルバモイルまたは(ix)置換基を有していてもよいアミノを示す(但し、R3〜R7の全てが水素原子である場合を除く))で表される基、nは0ないし4の整数を示す〕で表される化合物またはその塩。
  2. R4およびR6がそれぞれ(i)水素原子、(ii)フッ素原子、(iii)臭素原子、(iv)ヒドロキシ、(v)シアノ、(vi)カルボキシで置換されたアルキル、(vii)置換基を有していてもよいアルコキシ、(viii)置換基を有していてもよいアリール、(ix)アシル、(x)置換基を有していてもよいアルキルスルホニル、(xi)置換基を有していてもよいカルバモイル、または(xii)置換基を有していてもよいアミノである請求項1記載の化合物。
  3. R1
    (1)ハロゲン原子、
    (2)ヒドロキシ、
    (3)ニトロ、
    (4)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、
    (5)(1')ハロゲン原子、(2')C1-3アルキレンジオキシ、(3')ニトロ、(4')シアノ、(5')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル、(6')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2-6アルケニル、(7')カルボキシ-C2-6アルケニル、(8')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC2-6アルキニル、(9')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、(10')C6-14アリール、(11')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ、(12')C1-6アルコキシ-カルボニル-C1-6アルコキシ、(13')ヒドロキシ、(14')C6-14アリールオキシ、(15')C7-16アラルキルオキシ、(16')メルカプト、(17')1ないし5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルチオ、(18')C6-14アリールチオ、(19')C7-16アラルキルチオ、(20')アミノ、(21')モノ-C1-6アルキルアミノ、(22')モノ-C6-14アリールアミノ、(23')ジ-C1-6アルキルアミノ、(24')ジ-C6-14アリールアミノ、(25')ホルミル、(26')カルボキシ、(27')C1-6アルキル-カルボニル、(28')C3-8シクロアルキル-カルボニル、(29')C1-6アルコキシ-カルボニル、(30')C6-14アリール-カルボニル、(31')C7-16アラルキル-カルボニル、(32')C6-14アリールオキシ-カルボニル、(33')C7-16アラルキルオキシ-カルボニル、(34')5または6員複素環カルボニル、(35')カルバモイル、(36')モノ-C1-6アルキル-カルバモイル、(37')ジ-C1-6アルキル-カルバモイル、(38')モノ-C6-14アリール-カルバモイル、(39')5または6員複素環カルバモイル、(40')C1-6アルキルスルホニル、(41')C6-14アリールスルホニル、(42')ホルミルアミノ、(43')C1-6アルキル-カルボニルアミノ、(44')C6-14アリール-カルボニルアミノ、(45')C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ、(46')C1-6アルキルスルホニルアミノ、(47')C6-14アリールスルホニルアミノ、(48')C1-6アルキル-カルボニルオキシ、(49')C6-14アリール-カルボニルオキシ、(50')C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ、(51')モノ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、(52')ジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ、(53')モノ-C6-14アリール-カルバモイルオキシ、(54')ニコチノイルオキシ、(55')5ないし7員飽和環状アミノ、(56')5ないし10員芳香族複素環基および(57')スルホ(以下、置換基A群と略記する)から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
    (6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
    (7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
    (8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
    (9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
    (10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
    (11)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル(この複素環-カルボニルは、前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい)または
    (12)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ、
    R2
    (1)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよい分枝状C3-6アルキル、
    (2)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、
    (3)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC9-14縮合同素環基または
    (4)式
    Figure 2004196792
    (式中、
    R3およびR7はそれぞれ
    (1)水素原子、
    (2)フッ素原子、
    (3)臭素原子、
    (4)ニトロ、
    (5)シアノ、
    (6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、
    (7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ、
    (8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
    (9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
    (10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
    (11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
    (12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
    (13)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
    (14)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
    (15)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
    (16)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキルスルホニル、
    (17)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイルまたは
    (18)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ、
    R4およびR6はそれぞれ
    (1)水素原子、
    (2)フッ素原子、
    (3)臭素原子、
    (4)ヒドロキシ、
    (5)シアノ、
    (6)カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ-カルボニルおよびC6-14アリール-カルボニルアミノから選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル、
    (7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ、
    (8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
    (9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
    (10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
    (11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
    (12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
    (13)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
    (14)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
    (15)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
    (16)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキルスルホニル、
    (17)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイル、
    (18)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノまたは
    (19) 前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルコキシ-カルボニル、
    R5
    (1)水素原子、
    (2)フッ素原子、
    (3)ヒドロキシ、
    (4)シアノ、
    (5)1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、
    (6)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、
    (7)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、
    (8)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、
    (9)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、
    (10)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、
    (11)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、
    (12)前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニル、
    (13)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニル、
    (14)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイルまたは
    (15)(1')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル、(2')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル、(3')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル、(4')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル、(5')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール、(6')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル、(7')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環基、(8')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル、(9')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルケニル-カルボニル、(10')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC2-6アルキニル-カルボニル、(11')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC3-8シクロアルキル-カルボニル、(12')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC6-14アリール-カルボニル、(13')前記置換基A群から選ばれる置換基を1ないし5個有していてもよいC7-16アラルキル-カルボニルおよび(14')炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1または2種の1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の複素環-カルボニルから選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノを示す)で表される基、
    nが0ないし4の整数である請求項1記載の化合物。
  4. R2が分枝状C3-6アルキル、C3-8シクロアルキルまたは式
    Figure 2004196792
    (式中、R3'は(1)水素原子、(2)C1-6アルコキシまたは(3)1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、R4'は(1)水素原子、(2)臭素原子、(3)シアノ、(4)カルボキシ、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ-カルボニルおよびC6-14アリール-カルボニルアミノから選ばれる置換基を1ないし3個有するC1-6アルキル、(5)C1-6アルコキシ-カルボニルで置換されたC1-6アルコキシまたは(6)C1-6アルキル-カルボニル-アミノ、R5'は水素原子、ヒドロキシ、シアノ、1ないし5個のハロゲン原子で置換されたC1-6アルキル、C6-14アリール、C1-6アルキル-カルボニル、ジC1-6アルキル-カルバモイルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基、nが0である請求項1記載の化合物。
  5. R2がC3-8シクロアルキルである請求項1記載の化合物。
  6. R2が式
    Figure 2004196792
    (式中、R4''は水素原子またはシアノ、R5''は水素原子、C1-6アルキル-カルボニルまたはC1-6アルキル-カルボニル-アミノを示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
  7. 2-(3-シアノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-メチルスルホニルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オン、2-(4-アセチルアミノフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンまたは2-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4H-1,3-ベンゾチアジン-4-オンである請求項1記載の化合物。
  8. マクロファージ遊走阻止因子に結合する能力を有する請求項1記載の化合物。
  9. 請求項1記載の化合物からなるマクロファージ遊走阻止因子結合剤。
  10. 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  11. 請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  12. 細胞死抑制剤または細胞保護剤である請求項11記載の医薬。
  13. アポトーシス抑制剤である請求項11記載の医薬。
  14. 心筋細胞死抑制剤である請求項11記載の医薬。
  15. 細胞死に起因する疾患の予防・治療剤である請求項11記載の医薬。
  16. マクロファージ遊走阻止因子に起因する疾患の予防・治療剤である請求項11記載の医薬。
  17. 循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療剤である請求項11記載の医薬。
  18. 哺乳動物に対して、請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療方法。
  19. 循環器系疾患、骨・関節疾患、感染症疾患、炎症性疾患または腎疾患の予防・治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはそのプロドラッグの使用。
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