JP2004196544A - 搬送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】適用する現場のレイアウトに応じて搬送距離の設定変更を可能にして、、かつ、ワークをスムーズに搬送する。
【解決手段】分割可能な水平搬送部16aおよび16bは、連結板120と支柱22とによって連結され、水平搬送部16aおよび16bのそれぞれのレール28は段差や隙間なく接続される。連結搬送車12は、水平搬送部16aおよび16bのそれぞれの水平搬送用環状チェーン30によって、チェーン押圧板242を介して力を受けて搬送される。チェーン押圧板242のうち最後部が水平搬送部16aの水平搬送用環状チェーン30から離間するとき、先頭の第1搬送車200のチェーン押圧板242は水平搬送部16bにおける水平搬送用環状チェーン30に到達しており、連結搬送車12は連続的に搬送される。
【選択図】図23

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送車によってワークを搬送する搬送システムに関し、特に、適用する現場のレイアウトに応じて搬送距離を増減することのできる搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工場においてワークを加工する工程が複数あるとき、各工程に対応した加工設備は直線状に配置されることが多い。これらの加工設備の間でワークの授受を行うために、複数の加工設備に沿った直線状の搬送路を有する搬送システムが使用されている。
【0003】
直線状にワークを搬送する搬送システムとしては、例えば、コンベヤシステムを挙げることができる。
【0004】
また、複数のコンベヤを連結して搬送路を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、隣接するコンベヤ同士にオーバラップ部が必要で構成が複雑であるとともに、搬送を行うことができるのは1方向のみである。
【0005】
【特許文献1】
特開昭55−66414号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
搬送システムは、適用される工場内の加工設備のレイアウトに合わせて個別に設定されることが一般的である。これは、従来の搬送システムにおける搬送距離が柔軟に設定変更できないことによる。
【0007】
従って、例えば、加工設備のレイアウトを変更するという場合には、搬送システムを新規に設定するか、または既存の搬送システムを改造する必要がある。
【0008】
複数のコンベヤを直列に配設することによってワークを搬送する場合には、コンベヤの数を増減して搬送距離を自在に設定することができるが、コンベヤとコンベヤとの間でワークを中継する別の装置が必要である。また、この中継により搬送速度が制限されるとともに、ワークが損傷を受けるおそれがある。
【0009】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、適用する現場のレイアウトに応じて搬送距離の設定変更が可能であり、かつ、搬送車と該搬送車に積まれたワークとをスムーズに搬送することを可能にする搬送システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る搬送システムは、ワークを積む搬送車と、前記搬送車が搬送される搬送部と、を備える搬送システムであって、前記搬送車は、受動部を有し、前記搬送部は、ユニット毎に分割可能であり、前記ユニットは、前記搬送車を案内するレールと、前記レールに対応して設けられ、前記受動部を介して前記搬送車を駆動する駆動部と、を有し、前記受動部のうち最後部が前記駆動部の移動範囲から離間するとき、前記受動部のうち少なくとも最前部が隣接する前記ユニットの前記駆動部に中継され、前記搬送車は連続的に搬送されることを特徴とする。
【0011】
このように搬送部がユニット毎に分割可能であると、適用する現場のレイアウトに応じて搬送距離の設定変更が可能である。また、搬送車の受動部は、駆動部間で確実に中継される。従って、レール同士を段差や隙間なく接続することにより搬送車およびワークをスムーズに通過させることができる。さらに、ユニット毎に分割および接続ができるのでユニットを製造する工場内における組立および品質管理が可能となり、稼動テスト後の出荷となるため、ユニットを据え付ける現場での据付工事の時間短縮が可能である。
【0012】
この場合、前記ユニットは、2つの前記レールと、2つの前記レールにそれぞれ対応する2つの前記駆動部と、を含み、2つの前記レールは平行に設定され、2つの前記駆動部は、前記搬送車を搬送する方向が互いに逆方向となるようにしてもよい。このようにすると1つの搬送システムで順方向と逆方向の搬送を行うことができ、省スペース化を図ることができる。
【0013】
また、前記ユニットは、前記搬送車を直線的に搬送する水平搬送部と、前記搬送車を上昇勾配および/または下降勾配で搬送する勾配搬送部と、前記搬送車の搬送方向を反転させる方向反転部と、の3種類のユニットであり、このうちの複数種類のユニットを組み合わせて用いるとよい。
【0014】
水平搬送部の数を増減することによって搬送距離を調整することができ、また、方向反転部を設けることにより搬送車を循環搬送させることができる。さらに、勾配搬送部を設けることにより障害物を迂回する経路の設定や、横断通路を設定することができる。
【0015】
前記駆動部は、スプロケットを介して循環駆動される環状チェーンであり、前記受動部は、前記環状チェーンに噛合するスプロケット、または、前記環状チェーンのローラ部を押圧する押圧板とすると、搬送システムを汎用の部品によって構成することができる。
【0016】
前記レールは、搬送方向に長尺に延在する板形状であり、前記搬送車は、前記レールの横側を移動するとともに、前記レールの反対側にワークを積載すると、搬送システムの横側面からワークの授受を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る搬送システムについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図23を参照しながら説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係る搬送システム10は、ワークを搬送することが可能な連結搬送車12と、連結搬送車12を搬送するとともに搬送路を形成する搬送部14とを有する。
【0019】
このうち、まず搬送部14について説明する。
【0020】
図2に示すように、搬送部14は、図2の上方において連結搬送車12を右方向へ搬送し、図2の下方において連結搬送車12を左方向へ移送する機能を持つ。また、搬送部14は、左右の端部において連結搬送車12の移送方向を反転させる機能を持つ。連結搬送車12は、複数台が同時に搬送され得る。
【0021】
搬送部14において、連結搬送車12を右方向へ搬送する機構と左方向へ搬送する機構は、基本的に同じ機構であるから、以下の説明においては、特に断りのない場合、連結搬送車12を右方向へ搬送する機構について説明し、連結搬送車12を左方向へ搬送する機能については詳細な説明を省略する。また、以下の説明においては、図2における上下方向を幅方向とする。さらに、搬送システム10の中心線Cに近い側を内側とし、中心線Cから離間する方向を外側とする。
【0022】
図1に戻り、搬送部14は、連結搬送車12を略水平の左右方向に搬送する複数の水平搬送部(ユニット)16と、水平搬送部16の間を連結する勾配搬送部(ユニット)18と、連結搬送車12の搬送方向(以下、単に搬送方向という)を反転させる方向反転部(ユニット)20と、水平搬送部16、勾配搬送部18、方向反転部20を支持する複数の支柱22と、水平搬送部16、勾配搬送部18、方向反転部20のほぼ全面を覆うカバー24とを有する。水平搬送部16と勾配搬送部18とは連結板120(図3参照)によって接続されている。
【0023】
また、搬送部14は、連結搬送車12を停止させる搬送車停止機構(図示せず)を有し、この搬送車停止機構の近傍には、連結搬送車12に対してワークの授受を行うステーション26が設けられている。カバー24は、ステーション26の前面部分が開口しており、この開口部を通して連結搬送車12とステーション26とのワークの授受が行われる。ステーション26は、ワークの加工を行う加工機械(図示せず)と連係し、未加工のワークを加工機械に受け渡すとともに加工後のワークを連結搬送車12に装着する。
【0024】
次に、水平搬送部16について説明する。
【0025】
図3に示すように、水平搬送部16は、連結搬送車12を支えるとともに連結搬送車12を搬送される方向(右方向)に案内するレール28と、連結搬送車12を右方向に搬送する水平搬送用環状チェーン(駆動部)30と、水平搬送用環状チェーン30の駆動源としてのモータ32とを有する。モータ32は、連結搬送車12を左方向へ搬送する水平搬送用環状チェーン(駆動部)33と駆動スプロケット37(図6参照)の駆動源を兼ねる。モータ32および後述のモータ164、165は、減速器を内蔵しており十分なトルクを発生する。
【0026】
なお、図3ではカバー24の図示を省略している。また、図3は、説明の便宜上、中心線C(図2参照)の位置から見た側面を図示している。後述する図8、図9、図16、図19、図20および図23についても同様である。
【0027】
レール28は、幅d(図15参照)、高さh(図16参照)の長板形状であり水平搬送部16の全長にわたって延在している。レール28の上面および下面は水平に設定されている。
【0028】
また、水平搬送部16は、モータ32に連結した駆動傘歯車94(図5参照)と、該駆動傘歯車94の作用下に水平搬送用環状チェーン30を循環駆動する駆動スプロケット36と、水平搬送用環状チェーン30の循環駆動に対応して従動回転する従動スプロケット38とを有する。中心線C(図2参照)の位置から見た場合、駆動スプロケット36は水平搬送用環状チェーン30を時計方向に回転させる。
【0029】
水平搬送用環状チェーン30はレール28のやや内側に配設され、水平搬送用環状チェーン30とレール28は、幅方向において平行である(図10参照)。
【0030】
モータ32の回転軸は鉛直に設定されており、このモータ32の回転軸の回転は、回転軸が90°変換され鉛直面上における回転となる。従って駆動スプロケット36および従動スプロケット38は鉛直面上で回転する。駆動スプロケット36と従動スプロケット38は、同じ高さに設定されている。
【0031】
さらに、水平搬送部16は、水平搬送用環状チェーン30のうち連結搬送車12に駆動力を与える上側部分で水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30a(図10参照)を下から支える水平部上ガイド40と、下側部分で水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30aを下から支える水平部下ガイド42とを有する。水平部上ガイド40および水平部下ガイド42とレール28とは、支持部材44(図15参照)によって連結されている。
【0032】
水平部上ガイド40は、駆動スプロケット36と従動スプロケット38との間のほぼ全長にわたって水平搬送用環状チェーン30を支えており、水平搬送用環状チェーン30の上側部分は水平に保たれる。
【0033】
水平部下ガイド42は、駆動スプロケット36と従動スプロケット38との間において、駆動スプロケット36に近い所定区間を除くほぼ全長にわたって水平搬送用環状チェーン30を支えている。駆動スプロケット36と水平部下ガイド42との間には、3つの小スプロケット46、48、50、リンク52およびねじ機構54からなるテンション機構が設けられている。このテンション機構は、ねじ機構54の調整により水平搬送用環状チェーン30の弛みまたは張力を調整可能である。
【0034】
複数の水平搬送部16は、基本的に同構造であるが、勾配搬送部18と接続される部分には、端部を基準として、搬送方向のやや逆側にカム板56が設けられている。カム板56は、搬送方向に沿って延在している。カム板56の下面は、搬送方向に向かって斜め下に変位するように延在する傾斜面56aと、傾斜面56aから連続していてレール28と平行の平行面56bとからなる。
【0035】
次に、水平搬送部16の両端部の構成について図4〜図8を参照しながら詳細に説明する。
【0036】
水平搬送部16において、駆動スプロケット36および37が設けられている側である一端部は、図4に示すように、両側のレール28が2つの中間板60および62によって接続されている。中間板60は、上下方向および左右の幅方向に凸の十字形状であり、両側面がレール28とボルト61で締結されている。中間板62は、平板形状であり、中間板60より端部に近い側に設けられている。中間板62の両側面はレール28にそれぞれボルト61で締結される。中間板60および62のそれぞれの下面は、渡り板64で連結されている。渡り板64の上面には、ベアリングボックス66が溶接されている。ベアリングボックス66内には2つのベアリングが設けられており、これらのベアリングによって2つの回転軸68および70がそれぞれ個別に軸支されている。回転軸68および70は同一線上に設定されており、ベアリングボックス66から左右に延在している。
【0037】
回転軸68および70には、ベアリングボックス66を挟んで対向する第1従動傘歯車72および第2従動傘歯車74が設けられている。第1従動傘歯車72および第2従動傘歯車74は同形状であり、歯を有する側がそれぞれ内向きに設定されている。回転軸68および70には、第1従動傘歯車72および第2従動傘歯車74のそれぞれ外側に駆動スプロケット36および37が設けられている。渡り板64の下面には、ベアリングボックス66内へ通ずるグリスニップル(図示せず)が設けられている。
【0038】
左右のレール28にはそれぞれ孔76が設けられ、この孔76に挿入されるベアリング78によって回転軸68および70の端部が軸支される。ベアリング78の外側は、固定部材80によってレール28に固定されている。固定部材80には、後述するストッパ238が通過する溝80aが設けられている。
【0039】
中間板60および62の上面には、モータユニット82(図5参照)が配設される。なお、図4および後述の図7においては、水平搬送用環状チェーン30、33、水平部上ガイド40および水平部下ガイド42等の図示を省略している。
【0040】
また、方向反転部20(図1および図2参照)の端部も図4に示す構造と同構造となっている。
【0041】
図5に示すように、モータユニット82は、モータ32を含み、該モータ32の回転駆動力を第1従動傘歯車72および第2従動傘歯車74へ伝達するためのユニットである。
【0042】
モータユニット82は、下方の接続板84が中間板60および62(図4参照)の上面と接続される。接続板84の中央部には上方に延在する円筒カバー86が設けられており、該円筒カバー86の上下両端にはベアリング88および90が設けられている。
【0043】
この2つのベアリング88および90によって延長軸92が軸支されており、該延長軸92の下端で、接続板84より下方には駆動傘歯車94が設けられている。駆動傘歯車94は、歯を有する側が下向きに設定されている。
【0044】
延長軸92の上端はカップリング96を介してモータ32の回転軸と接続されている。カップリング96は、箱形カバー98で覆われており、該箱形カバー98は、モータ32を支持している。接続板84の上面、円筒カバー86の側面および箱形カバー98の下面には、2枚の補強板100が溶接されて、補強されている。
【0045】
モータ32と駆動傘歯車94との間を延長軸92で接続することにより、箱形カバー98およびモータ32はレール28の上面の高さよりやや上方に位置することとなり、連結搬送車12が通過する際の障害とならない。
【0046】
図6に示すように、接続板84を中間板60、62のそれぞれの上面にわたってボルト61により締結させると、駆動傘歯車94の左右両側部分が、それぞれ第1従動傘歯車72の上部および第2従動傘歯車74の上部と噛合する。
【0047】
モータ32の作用下に、延長軸92が上面から見て時計方向に回転することにより、第1従動傘歯車72は図6における時計方向に回転する。また、第2従動傘歯車74は図6における反時計方向に回転する。
【0048】
駆動スプロケット36は第1従動傘歯車72と一体的に回転し、水平搬送用環状チェーン30を上方から引き込み、下方から送出する。駆動スプロケット37は第2従動傘歯車74と一体的に回転し、水平搬送用環状チェーン33を下方から引き込み、上方から送出する。
【0049】
このようにして、2つの水平搬送用環状チェーン30および33はそれぞれ反対方向に循環駆動することとなり、結果として連結搬送車12を逆方向へ搬送することができる。
【0050】
次に、水平搬送部16において、従動スプロケット38が設けられている側である一端部は、図7に示すように、両側のレール28が2つの中間板102および104によって接続されている。中間板102は、上下方向の高さが従動スプロケット38の直径より小さい板形状である。中間板104は、下面の左右端に切欠きのある略平板形状であり、中間板102より端部に近い側に設けられている。
【0051】
それぞれのレール28において、中間板102および104が接続される箇所の略中間には、孔106が設けられている。それぞれの孔106には、支軸108の両端部が挿入される。支軸108の両端部は、直径がやや細い段差部110を有し、この段差部110にはそれぞれベアリング112が嵌められる。ベアリング112の外周には、従動スプロケット38が止め輪114によって係止されている。段差部110で、ベアリング112とレール28との間には、円筒スペーサ116が設けられており、ベアリング112の位置が設定される。
【0052】
このような構成により、2つの従動スプロケット38はそれぞれ回転自在であり、水平搬送用環状チェーン30および33を案内することができる。また、中間板102の高さは従動スプロケット38の直径より小さいので、水平搬送用環状チェーン30、33と中間板102とが干渉することがない。
【0053】
図8に示すように、2つの水平搬送部16(以下、左側を水平搬送部16aとし、右側を水平搬送部16bとして区別する)は、2つの連結板120および支柱22によって連結される。すなわち、支柱22の最上部には、左右に突出する支持板22aが設けられており、この支持板22aの一端部と水平搬送部16aの中間板62の下面とがボルト61で締結される。また、支持板22aの他端部と水平搬送部16bの中間板104の下面とがボルト61で締結される。
【0054】
さらに、水平搬送部16aのレール28と水平搬送部16bのレール28とは、互いの端面を接触させた状態で、内側面に連結板120を当てて、連結板120に設けられたねじ孔を用いてボルト61で締結される。さらにまた、ボルト61に代えて一部に位置決めピンを用いて連結を行うと、連結板120とレール28との位置決めをより正確に行うことができ、レール28同士を正確に接合させることができる。結果として、レール28の接続部において、上面が段差や隙間のない連続面となり、連結搬送車12がスムーズに通過できる。
【0055】
このように、2つの水平搬送部16a、16bは、2つの連結板120および支柱22によって連結される。このときの作業は基本的にボルト61の締結および位置決めピンの挿入のみであり、簡便に連結させることができる。また、モータ32、水平搬送用環状チェーン30、33、モータユニット82等を分離する必要がなく、水平搬送部16を1つのユニットとして扱うことができる。
【0056】
次に、勾配搬送部18について説明する。
【0057】
図1、図3および図9に示すように、勾配搬送部18は、一部を除き左右対称の上に凸の山型であり、勾配搬送部18の中央部の下には人またはフォークリフト等が往来することが可能な高さが確保される。
【0058】
勾配搬送部18は、連結搬送車12を支えるとともに連結搬送車12の搬送される方向を案内するレール160と、連結搬送車12を搬送する勾配搬送用環状チェーン(駆動部)162と、勾配搬送用環状チェーン162の駆動源としてのモータ164とを有する。このモータ164は、右搬送用の勾配搬送用環状チェーン162の専用の駆動源であり、左方向への勾配搬送用環状チェーン163(図10参照)の駆動源としては別のモータ165が使用される。すなわち、モータ164と勾配搬送用環状チェーン162との連結箇所、およびモータ165と勾配搬送用環状チェーン163との連結箇所はそれぞれ図6に示す構造と類似の構造であり、第1従動傘歯車72または第2従動傘歯車74に相当する傘歯車のいずれか一方が省かれた構造となっている。
【0059】
レール160は、水平搬送部16におけるレール28と同じ幅d(図15参照)および高さh(図16参照)に設定されている。レール28とレール160は、連結板120によって連結されている。この連結板120は、水平搬送部16同士を連結する連結板120(図8参照)と同じ部材である。
【0060】
図10に示すように、幅方向において水平搬送用環状チェーン30と勾配搬送用環状チェーン162と配設位置が異なり、勾配搬送用環状チェーン162は水平搬送用環状チェーン30より幅w内側に設定されている。
【0061】
図9に戻り、レール160のうち、登り勾配の傾斜導入部160aは、中央に向かって上り勾配の比較的小さい円弧形状であり、水平搬送部16のレール28の端部と連続するように接続されている。レール160の中央部160bは、上に凸の比較的大きい円弧形状である。傾斜導入部160aと中央部160bは、傾斜値が一定で登り傾斜の一定傾斜部160cで接続されている。レール160は左右対称の形状であり、中央部160bは、傾斜値が一定で下り勾配の一定傾斜部160dと接続されている。一定傾斜部160dは、比較的小さい円弧形状の傾斜導入部160eと接続されている。傾斜導入部160aおよび160eは同形状であり、一定傾斜部160cおよび160dは同形状である。
【0062】
勾配搬送部18は、モータ164に連結した駆動傘歯車(図示せず)と、該駆動傘歯車の作用下に勾配搬送用環状チェーン162を循環駆動する駆動スプロケット170と、勾配搬送用環状チェーン162の循環駆動に対応して従動回転する従動スプロケット172とを有する。中心線C(図2参照)の位置から見た場合、駆動スプロケット170は勾配搬送用環状チェーン162を時計方向に回転させて、連結搬送車12を右方向に搬送する。駆動スプロケット170は傾斜導入部160eと一定傾斜部160dの接続部分近傍に設けられている。従動スプロケット172は傾斜導入部160aと一定傾斜部160cの接続部分近傍に設けられている。
【0063】
モータ164の回転軸は搬送方向に対して垂直に設定されており、このモータ164の回転軸の回転は、回転軸が90°変換され、鉛直面上における回転となる。従って駆動スプロケット170および従動スプロケット172は鉛直面上で回転する。
【0064】
さらに、勾配搬送部18は、勾配搬送用環状チェーン162の上側部分のチェーンローラ162a(図10参照)を下から支える勾配部上ガイド174と、勾配搬送用環状チェーン162の下側部分のチェーンローラ162aを下から支える勾配部下ガイド176とを有する。
【0065】
勾配部上ガイド174および勾配部下ガイド176は、それぞれレール160の上面および下面にほぼ沿った形状であり、勾配搬送用環状チェーン162は、勾配部上ガイド174および勾配部下ガイド176に案内されて山型に循環動作することとなる。
【0066】
従動スプロケット172における勾配搬送用環状チェーン162を送出する送出部172aは、レール160の上面高さよりやや下面側に位置しており、レール160のほぼ上面に沿って進入する横歯スプロケット246(後述する)がスムーズに導入される。
【0067】
従動スプロケット172の軸心の位置は、テンション機構178によって移動調整が可能であり、勾配搬送用環状チェーン162の弛みまたは張力を調整することができる。
【0068】
勾配搬送部18における下り勾配部には、カム板180が設けられている。カム板180は、搬送方向に沿って延在している。カム板180の下面は、搬送方向に向かって斜め下に変位するように延在する傾斜面180aと、傾斜面180aから連続していてレール160と平行の平行面180bとからなる。なお、図1および図9に示すカム板181は、カム板180と同形状のものであり、連結搬送車12の左方向への搬送時に使用される。
【0069】
また、水平搬送部16と勾配搬送部18との接続は、水平搬送部16同士の接続(図8参照)と同様に行われる。すなわち、水平搬送部16のレール28と勾配搬送部18のレール160とを連結板120(図3参照)で接続し、さらに支柱22によって下から固定支持すればよい。
【0070】
さらに、水平搬送部16と方向反転部20(図1および図2参照)との接続、並びに、方向反転部20と勾配搬送部18との接続についても同様に行うことができる。
【0071】
次に、方向反転部20について説明する。
【0072】
図11および図12に示すように、方向反転部20は、回転軸370と、ねじ372a、372bを介して該回転軸370にそれぞれ連結され、該回転軸370が回転動作することに伴って回転する第1ディスク部材374および第2ディスク部材376を有し、これら第1ディスク部材374および第2ディスク部材376の側周壁部には、Oリング378(図12参照)が装着されている。
【0073】
この方向反転部20には、往路用チェーン330および復路用チェーン332が配設されており、これらは、図1に示すモータ32bの作用下に、水平搬送部16における水平搬送用環状チェーン30および33と同様に周回動作する。連結搬送車12は、水平搬送用環状チェーン33から往路用チェーン330に移るように搬送され、方向反転部20に進入する。また方向反転部20で方向を反転した連結搬送車12は、復路用チェーン332から水平搬送用環状チェーン30に移るように搬送される。
【0074】
ここで、方向反転部20には、連結搬送車12を水平搬送部16から第1ディスク部材374および第2ディスク部材376へ、または、第1ディスク部材374および第2ディスク部材376から水平搬送部16へと搬送するための補助走行機構390が配設されている。
【0075】
この補助走行機構390は、往路用チェーン330が巻回された反転部第1従動スプロケット392と、復路用チェーン332が巻回された反転部第2従動スプロケット394と、これら反転部第1従動スプロケット392および反転部第2従動スプロケット394に連動して回転動作する小スプロケット396と、前記回転軸370に嵌合された大スプロケット398と、小スプロケット396と大スプロケット398に掛架されたチェーン400とを有する。
【0076】
図12に示すように、方向反転部20および補助走行機構390は、支柱22上に設置された架台402に組み込まれている。この架台402には、前記小スプロケット396が装着された回転軸404が鉛直方向に延在するように軸止されている。
【0077】
回転軸404の先端部には、図11および図13に示すように、反転部主傘歯車406が嵌合されている。この反転部主傘歯車406は、反転部従傘歯車408に噛合されている。
【0078】
反転部従傘歯車408には貫通孔が設けられており、該貫通孔には、その一端部が突出するように軸部材410が通されている。反転部第2従動スプロケット394は、この突出した一端部に嵌合されており、一方、軸部材410の他端部には、前記反転部第1従動スプロケット392が嵌合されている。したがって、モータ32bの作用下に方向反転部20の駆動スプロケット36b(図1参照)が回転動作した際、往路用チェーン330(図11および図13参照)が周回動作することに追従して反転部第1従動スプロケット392が回転動作すると、反転部主傘歯車406および反転部従傘歯車408が回転動作し、最終的に、反転部第2従動スプロケット394、回転軸404および小スプロケット396が回転動作する。
【0079】
勿論、これに伴って回転軸370に嵌合された大スプロケット398が回転動作し、その結果、第1ディスク部材374および第2ディスク部材376が回転動作する。
【0080】
なお、図11においては、補助走行機構390を露呈して示しているが、実際には、該補助走行機構390は架台402に囲繞されている(図12および図13参照)。
【0081】
図11および図14に示すように、第1ディスク部材374の周囲には、該第1ディスク部材374とともに上面ローラ232を挟んで支持するための第1案内部材412が配設されている。すなわち、第1案内部材412の湾曲部は、上面ローラ232が進入可能な間隔で第1ディスク部材374の側周壁部から離間して該側周壁部を囲繞している。また、第1案内部材412の長尺な直線部の内側には、往路用の第2案内部材414と、復路用の第3案内部材416とが配設されている。これら第1〜第3案内部材412、414、416は、架台402(図12および図13参照)によって支持されている。
【0082】
以上の構成は、第2ディスク部材376の周囲においても同様であり、したがって、同一の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。なお、図11における参照符号418は、チェーン400の張力を調整するためのテンショナを構成する歯車を示す。
【0083】
次に、連結搬送車12について説明する。
【0084】
図1に示すように、連結搬送車12は、搬送方向から順に4つの搬送車、つまり、第1搬送車200、第2搬送車202、第3搬送車204および第4搬送車206と、第1〜第4搬送車200、202、204、206のそれぞれの間を連結する3つの連結棒208とからなる。このように、連結搬送車12を複数の搬送車で構成することにより、搬送車の数に応じてワークの積載数を増やすことができる。搬送車の数は、ワークの積載数に応じて適宜増減してもよい。
【0085】
図15〜図17に示すように、第1搬送車200は、基本部分であるベースプレート210と、該ベースプレート210の外側に設けられ、コネクティングロッド212などのワークを着脱する着脱機構部214と、レール28(またはレール160)の上面に当接しながら搬送方向に転がり可能な2つの上部ローラ216と、2つの上部ローラ216のそれぞれの鉛直下方に設けられ、レール160の下面に当接しながら搬送方向に転がり可能な2つの下部ローラ218とを有する。
【0086】
2つの上部ローラ216は、ベースプレート210における比較的上方の部分から内側に延在する前方軸220および後方軸222(図18参照)にそれぞれ軸支されている。2つの下部ローラ218は、ベースプレート210における比較的下方の部分から内側に延在する2つの下方軸224にそれぞれ軸支されている。
【0087】
また、第1搬送車200は、水平搬送用環状チェーン30および勾配搬送用環状チェーン162から駆動力を受ける駆動力伝達部226と、最前部に設けられる衝突緩衝材228と、後端部に設けられ、連結棒208と接続されるジョイント230とを有する。
【0088】
駆動力伝達部226は、上部ローラ216とともに前方軸220および後方軸222に軸支されている。ジョイント230は、連結棒208を左右および上下の任意の方向へ揺動可能なボールジョイント(またはユニバーサルジョイント等)である。ジョイント230は、例えば、上下左右の方向に弾性変形可能な弾性体を用いてもよい。このジョイント230により、第1〜第4搬送車200、202、204、206は、勾配搬送部18における上下方向の傾動が可能になるとともに、方向反転部20の水平面における回動動作が可能になる。
【0089】
さらに、第1搬送車200は、ステーション26におけるブレーキ操作および方向反転部20における方向反転操作で用いられる2つの上面ローラ232が設けられている。上面ローラ232の鉛直下方には2つの下面ローラ234が設けられ、該下面ローラ234は方向反転部20における方向反転操作で用いられる。ベースプレート210の内側面には、ステーション26における停止操作で用いられるストッパ238が設けられている。
【0090】
図18に示すように、駆動力伝達部226は、2枚の平行な横長板240a、240bが上面板240cで連接された枠体240と、横長板240aおよび240bとの隙間に下から嵌合するチェーン押圧板(受動部)242と、枠体240に対してチェーン押圧板242を下方へ押し下げる2つのばね244と、枠体240の内側(図18における手前側)に接して設けられる横歯スプロケット(受動部)246とを有する。
【0091】
チェーン押圧板242の下面は、前後両側が円弧状となっており、前面および後面と連続した滑らかな面となっている。チェーン押圧板242の上面には、幅方向に横断する2つのU字溝242aが形成されており、この2つのU字溝242aにはベースプレート210の前方軸220および後方軸222が嵌められる。また、2つのU字溝242aの間には2つの有底の穴242bが設けられている。2つの穴242bのそれぞれの直径はばね244の直径よりやや大きい。2つの穴242bの深さはばね244の自然長(外力がない状態における長さをいう)より浅い。チェーン押圧板242の側面におけるほぼ中央には、幅方向に横断するやや縦長の長孔242cが設けられている。チェーン押圧板242の幅は、水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30aの幅d(図15参照)よりやや狭い幅に設定されている。
【0092】
枠体240の2つの横長板240a、240bには、前方軸220が嵌合する孔240dと、後方軸222が嵌合する孔240eとが設けられている。また、2つの横長板240a、240bにおけるほぼ中央には、抜け止めピン248が固定される小孔240fが設けられている。抜け止めピン248は、2つの小孔240fと、その間に配置されるチェーン押圧板242の長孔242cとに嵌合し、チェーン押圧板242は、長孔242cと抜け止めピン248とのそれぞれの縦方向における寸法差に応じて上下動が可能になる。
【0093】
2つの横長板240aおよび240bのうち、内側(図18における手前側)の横長板240aの側面で、小孔240fと孔240dとの間には、固定ピン250が嵌合する小穴240gが設けられている。
【0094】
横歯スプロケット246の側面におけるやや前方部には前方軸220が嵌合する孔246aが設けられ、やや後方部には固定ピン250が嵌合する小孔246bが設けられている。
【0095】
駆動力伝達部226を組み立てる際には、まず、チェーン押圧板242の2つの穴242bにそれぞればね244を挿入する。次に、小孔240fと長孔242cの位置が合うように、チェーン押圧板242を枠体240に嵌める。このとき、ばね244の上面が枠体240の上面板の下面に当接するので、ばね244を圧縮させながらチェーン押圧板242を枠体240に嵌める。チェーン押圧板242を枠体240に嵌めた後、ばね244を圧縮させたまま、抜け止めピン248を小孔240fと長孔242cとに通す。抜け止めピン248と小孔240fとは圧入によって固定される。チェーン押圧板242と枠体240とを嵌め合わせる力を開放すると、チェーン押圧板242は、ばね244の弾発力によって枠体240に対して下方に押し下げられ、長孔242cと抜け止めピン248の縦方向の寸法差に応じて下方へ変位する。このとき、孔240d、240eの位置とU字溝242aの位置が整合している。
【0096】
次に、前方軸220および後方軸222にそれぞれ上部ローラ216とスペーサ252とを嵌合した後、枠体240の孔240d、240eおよびチェーン押圧板242のU字溝242aを嵌合させる。前方軸220には、さらに横歯スプロケット246の孔246aを嵌合させる。また、横歯スプロケット246の小孔246bと横長板240aの小孔240fとが合わされて形成される孔に固定ピン250を圧入する。
【0097】
次いで、2つのボルト254を前方軸220および後方軸222のそれぞれの先端に設けられたねじ穴220a、222aに螺合させて固定する。
【0098】
このようにして駆動力伝達部226は組み立てられ、ベースプレート210から延在する前方軸220および後方軸222に固定される。なお、駆動力伝達部226における横歯スプロケット246とチェーン押圧板242との幅は、幅wに設定されている。この幅wは、水平搬送用環状チェーン30と勾配搬送用環状チェーン162との幅方向における配置差の幅w(図10および図17参照)と同じである。
【0099】
連結搬送車12を水平搬送部16に取り付けると、駆動力伝達部226におけるチェーン押圧板242の下面は水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30aに当接する。ばね244はやや圧縮され、チェーン押圧板242と水平部上ガイド40とにより水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30aを挟み込む。水平搬送用環状チェーン30が循環駆動されると、チェーンローラ30aは水平部上ガイド40の上面を転がる。チェーン押圧板242はチェーンローラ30aの上面から力を受け、所謂、ころの原理で移動する。このようにして連結搬送車12は搬送されることになる。このとき、水平部上ガイド40の上面を基準にすると、水平搬送用環状チェーン30の速度はチェーンローラ30aの半径に対応し、チェーン押圧板242の速度はチェーンローラ30aの直径に対応する。従って、半径と直径との比から、チェーン押圧板242の速度、つまり連結搬送車12の速度は、水平搬送用環状チェーン30の速度の2倍となる。
【0100】
また、勾配搬送部18においては、横歯スプロケット246と勾配搬送用環状チェーン162とが噛み合うことにより連結搬送車12は、勾配搬送用環状チェーン162によって搬送される。
【0101】
さらに、水平搬送部16および勾配搬送部18の両方において、上部ローラ216と下部ローラ218によりレール28(またはレール160)を挟み込んでいるので、連結搬送車12は、レール28(またはレール160)に確実に保持される。
【0102】
図19に示すように、第2搬送車202および第3搬送車204は、第1搬送車200とほぼ同様の構造であり、第1搬送車200と比較して、衝突緩衝材228および横歯スプロケット246が存在しない点およびストッパ238がない点で異なる。第2搬送車202および第3搬送車204の先頭部分には、衝突緩衝材228の代わりにジョイント230が設けられている。このジョイント230は、後端部に設けられているものと同じであり、連結棒208と接続されている。第1搬送車200と同構造の部分については同符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0103】
図20および図21に示すように、第4搬送車206は、第1搬送車200とほぼ同様の構造であり、第1搬送車200と比較して、衝突緩衝材228が後方に設けらている点、ジョイント230が前方に設けられている点、駆動力伝達部226の代わりに駆動力伝達部256が設けられている点およびストッパ238がない点で異なる。第1搬送車200と同構造の部分については同符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0104】
第4搬送車206に設けられる駆動力伝達部256について説明する。
【0105】
図22に示すように、駆動力伝達部256は、前方がやや厚肉の横長板258と、横長板258の内側(図22における手前側)に設けられ、前方軸220に軸支される揺動板260と、横長板258に対して揺動板260を上方に押圧するばね262と、揺動板260の後方に設けられた孔260aに嵌合する軸264と、該軸264によって揺動板260とともに軸支される小枠体266と、揺動板260に対して小枠体266を下方に押圧する2つのばね268と、前記カム板56または180(図1参照)によって下方に押圧されるローラ270とを有する。
【0106】
横長板258には、前方軸220が嵌合する孔258aと、ベースプレート210の後方軸223が嵌合する孔258bとが設けられている。後方軸223は、第1搬送車200における後方軸222(図18参照)に相当する位置に設けられており、後方軸222より短い。孔258bは直径がやや大きい内側の部分とその外側の直径のやや小さい部分とからなり、径方向の段差をもつ。また、横長板258における上面ほぼ中央には、有底の穴258cが設けられている。穴258cの直径はばね262の直径よりやや大きく、穴258cの深さはばね262の自然長より浅い。
【0107】
揺動板260には、比較的前方に前方軸220が嵌合する孔260bが設けられ、比較的後方に軸264が嵌合する孔260aが設けられている。孔260aよりやや前方の下面には、幅方向に横断する形状の凹部260cが設けられ、凹部260cの下面には天井面を有する2つの穴260dが設けられている。2つの穴260dにはそれぞればね268が挿入される。2つの穴260dのそれぞれの直径はばね268の直径よりやや大きく、2つの穴260dのそれぞれの深さはばね268の自然長より浅い。揺動板260の上面ほぼ中央には、横長板258の方向に延在する小板274が2つのビス275によって取り付けられる。
【0108】
小枠体266は、全長のうち中央より前方が上方向にやや長い2つの側板266aと、2つの側板266aの下部における前方約半分の部分を連接する底板266bと、底板266bの下面内側(図22における手前側)に設けられる横歯スプロケット(受動部)266cと、底板266bの下面外側に設けられる横歯スプロケット(受動部)266dとを有する。2つの側板266aは互いに平行に設定されている。横歯スプロケット266cおよび266dは互いに平行に設定されており、横歯スプロケット266cと横歯スプロケット266dとの幅は、幅wに設定されている。この幅wは、水平搬送用環状チェーン30と勾配搬送用環状チェーン162との幅方向における配置差の幅w(図10参照)と同じである。横歯スプロケット266dは水平搬送用環状チェーン30と噛合する形状であり、横歯スプロケット266cは勾配搬送用環状チェーン162と噛合する形状である。
【0109】
2つの側板266aにおける中央より前方で、上方向にやや長い箇所には、2つの固定ピン276がそれぞれ圧入される2つの小孔266eが設けられている。固定ピン276は、揺動板260と小枠体266とが組み合わされた状態で圧入され、揺動板260の上面を通り2つの側板266aを連接するように設定される。
【0110】
駆動力伝達部256を組み立てる際には、まず、前方軸220および後方軸223にそれぞれ上部ローラ216とスペーサ277とを嵌合した後、横長板258の孔258a、258bを嵌合させる。ボルト278を後方軸223の先端に設けられたねじ穴223aに螺合させて固定する。ボルト278の頭部は、孔258bのうち直径の比較的大きい部分に収まるので、ボルト278の頭部が横長板258の側面に突出することがない。このボルト278には六角穴付きボルトなどを用いるとよい。
【0111】
次に、揺動板260の2つの穴260dにばね268をそれぞれ挿入した後、小枠体266の底板266bを凹部260cに嵌め込む。このとき、ばね268の下面が小枠体266の底板266bの上面に当接するので、ばね268を圧縮させながら小枠体266を揺動板260に嵌め込む。小枠体266を揺動板260に嵌めた後、ばね268を圧縮させたまま固定ピン276を小孔266eに通して圧入する。固定ピン276は、揺動板260の上面を通り2つの側板266aを連接するように設定される。
【0112】
次いで、ばね268を圧縮させたまま、揺動板260の孔260aと小枠体266の孔266fとを合わせ、孔260aと孔266fとが連続して形成される孔に軸264を嵌合させる。このとき、軸264には予めローラ270を嵌合しておき、ローラ270が小枠体266の内側に配置されるようにする。
【0113】
小枠体266と揺動板260とを嵌め合わせる力を開放すると、小枠体266は、ばね268の弾発力によって揺動板260に対して下方に押し下げられ、固定ピン276が揺動板260の上面に当接する位置まで、軸264を中心として揺動する。
【0114】
さらに、ビス275によって小板274を揺動板260の上面に取り付けるとともに横長板258の穴258cにばね262を挿入した後、揺動板260の孔260bに前方軸220を挿入する。小板274の下面は、ばね262によって弾性的に支えられるので、横長板258と揺動板260とは非平行になり、揺動板260は後方へ向かってやや登り勾配に設定される。
【0115】
次に、ボルト280を前方軸220の先端に設けられたねじ穴220aに螺合させて固定する。
【0116】
このようにして駆動力伝達部256は組み立てられ、ベースプレート210から延在する前方軸220および後方軸223に固定される。
【0117】
連結搬送車12を搬送部14に取り付けると、水平の搬送時においては、駆動力伝達部256は水平搬送用環状チェーン30と接触することがなく、従って駆動力も受けない。つまり、後述するように、ローラ270がカム板56または180によって押圧されていない場合、駆動力伝達部256を有する第4搬送車206は、自走せずに第3搬送車204によって連結棒208を介して牽引されることになる。
【0118】
次に、このように構成される搬送システム10において、連結搬送車12が水平搬送部16aから水平搬送部16bへ移る手順について図23を参照しながら説明する。
【0119】
直列に接続された水平搬送部16aおよび水平搬送部16bのそれぞれのモータ32は所定速度で回転しており、これらのモータ32の作用下に、水平搬送用環状チェーン30は環状駆動される。中心線C(図2参照)の位置から見た場合、水平搬送用環状チェーン30は時計方向に環状駆動される。
【0120】
まず、連結搬送車12が水平搬送部16aに存在するとき、連結搬送車12のうち第1〜第3搬送車200、202、204の有するチェーン押圧板242の下面は、ばね244の弾発力によってチェーンローラ30aを押圧している(図15参照)。水平搬送用環状チェーン30のチェーンローラ30aは、水平部上ガイド40の上面を転動しているので、チェーン押圧板242は、ころの原理によって水平方向へ搬送される。結果として、第1〜第3搬送車200、202、204は右方向へ搬送され、連結棒208によって第3搬送車204に連結された第4搬送車206は牽引される。
【0121】
このとき、チェーン押圧板242は、水平搬送用環状チェーン30のピッチ、つまり、チェーンローラ30a間の相互距離と比較して十分に長いので、チェーン押圧板242の下面は、常に複数のチェーンローラ30aと接していることとなり、チェーンローラ30aと同期する振動が発生しにくい。また、チェーン押圧板242の下面は搬送方向の前端部が円弧状となっているので、チェーンローラ30aは、チェーン押圧板242と水平部上ガイド40との隙間に対してスムーズに導入される。
【0122】
次に、連結搬送車12の先頭部、つまり第1搬送車200が水平搬送部16aの端部まで搬送され、水平搬送用環状チェーン30から離間する。このとき、第2搬送車202および第3搬送車204のチェーン押圧板242は、水平搬送用環状チェーン30と接触しているので連結搬送車12は搬送が継続される。
【0123】
第1搬送車200は、レール28に沿って搬送が続けられ、水平搬送部16aから水平搬送部16bへ移る。このとき、水平搬送部16aおよび16bのそれぞれのレール28の継ぎ目部分は、上面が段差や隙間のない滑らかな面となっているので、第1搬送車200はスムーズに通過することができ、しかも連結搬送車12の搬送速度が低下することがない。
【0124】
次いで、第2搬送車202が水平搬送部16aから水平搬送部16bへ移る。このとき、チェーン押圧板242を有する搬送車のうち最後尾の第4搬送車206が水平搬送部16aの端部に達し、水平搬送用環状チェーン30から離間する。従って、第3搬送車206に対して、水平搬送部16aから力が供給されないこととなるが、このとき、第1搬送車200および第2搬送車202のチェーン押圧板242は、水平搬送部16bの水平搬送用環状チェーン30と接触しているので、連結搬送車12は搬送が継続される。
【0125】
この後、第3搬送車204および第4搬送車206も水平搬送部16bに移り、水平搬送部16b上を連結搬送車12が搬送されることとなる。
【0126】
連結搬送車12が右方向へ搬送される場合について説明したが、連結搬送車12が左方向へ搬送される場合も同様である。つまり、図23において、連結搬送車12の向き、および水平搬送用環状チェーン30の回転方向がそれぞれ逆であると想定すれば、右方向への搬送と同様に、連結搬送車12が左方向へスムーズに搬送されることが諒解される。
【0127】
なお、連結搬送車12が水平搬送部16aから水平搬送部16bへ移る際、ワークの着脱や授受の処理が不要であることはもちろんである。
【0128】
次に、連結搬送車12が、2つの水平搬送部16の間に配置された勾配搬送部18を通過する手順について図3を参照しながら説明する。
【0129】
連結搬送車12が水平搬送部16から勾配搬送部18へ移る際には、水平搬送部16の端部近傍に設けられたカム板56によって第4搬送車206の横歯スプロケット266cおよび横歯スプロケット266dが押し下げられる。このうち外側の横歯スプロケット266dが水平搬送用環状チェーン30と噛合するのでスリップすることがなく、先頭の第1搬送車200を自重に抗して押し上げることができる。カム板56によって横歯スプロケット266dが押し下げられる際、該横歯スプロケット266dと水平搬送用環状チェーン30との位相が不一致の場合、ばね268(図20参照)が圧縮されるので、横歯スプロケット266dの歯がチェーンローラ30aを無理に押圧することがなく、横歯スプロケット266d、チェーンローラ30aおよびカム板56等が破損することがない。
【0130】
第1搬送車200は、レール160の勾配に沿って上昇し、第1搬送車200の横歯スプロケット246が勾配搬送用環状チェーン162と噛合する。これとほぼ同時に第4搬送車206はカム板56の終端に達し、横歯スプロケット266dはカム板56から開放されて水平搬送用環状チェーン30の上方へ復帰する。この後、第1搬送車200の横歯スプロケット246が勾配搬送用環状チェーン162とが噛み合うことにより、連結搬送車12が搬送される。
【0131】
連結搬送車12が勾配搬送部18における後半部分、つまり下り勾配の部分に入ると、勾配搬送部18の下り勾配に設けられたカム板180によって第4搬送車206の横歯スプロケット266cおよび横歯スプロケット266dが押し下げられる。このうち内側の横歯スプロケット266cが勾配搬送用環状チェーン162と噛合し、連結搬送車12が滑落することを防止できる。すなわち、先頭の第1搬送車200が勾配搬送部18の終端に達するときには、第1搬送車200の横歯スプロケット246は勾配搬送用環状チェーン162から離間するが、このとき、第4搬送車206の横歯スプロケット266cが勾配搬送用環状チェーン162と噛合しているので、連結搬送車12は滑落することがない。また、カム板180によって横歯スプロケット266cを押し下げる際、横歯スプロケット266cと勾配搬送用環状チェーン162との位相が不一致の場合、ばね268が圧縮されることとなる。従って、横歯スプロケット266cの歯がチェーンローラ162aを無理に押圧することがなく、横歯スプロケット266c、チェーンローラ162aおよびカム板180等が破損することがない。
【0132】
なお、モータ164のギヤ減速部(図示せず)に、ワンウェイクラッチを設けることにより、不慮の電源遮断時においても連結搬送車12が滑落することを防止できる。
【0133】
次いで、連結搬送車12のうち、先頭の第1搬送車200が進行方向の水平搬送部16に進入し、第1搬送車200のチェーン押圧板242が水平搬送用環状チェーン30に接触する。この後、第4搬送車206はカム板56の終端に達し、横歯スプロケット266cはカム板180から開放されて水平搬送用環状チェーン30の上方へ復帰する。このとき、少なくとも先頭の第1搬送車200のチェーン押圧板242が水平搬送用環状チェーン30と接触しているので、連結搬送車12は滑落することがない。さらにこの後、後続の第2〜第4搬送車202、204、206も水平搬送部16に進入し、第2搬送車202および第3搬送車204のチェーン押圧板242が水平搬送用環状チェーン30と接触して、連結搬送車12の搬送が継続される。
【0134】
さらに、連結搬送車12は、搬送システム10の両端で方向反転部20(図1および図2参照)において搬送方向が反転するとともに、搬送箇所が2つの対向するレール28の間で入れ替わるので、結果として循環搬送されることになる。
【0135】
このように本実施の形態に係る搬送システム10によれば、水平搬送部16aにおいて、第3搬送車204が水平搬送用環状チェーン30の移動範囲の終端にまで到達したとき、少なくとも第1搬送車200のチェーン押圧板242は、隣接する水平搬送部16bに中継されているので、連結搬送車12は連続的に搬送される。
【0136】
また、連結搬送車12が、水平搬送部16から勾配搬送部18へ移る際には、第4搬送車206の横歯スプロケット266dが水平搬送用環状チェーン30に噛合することによって押し出され、第1搬送車200の横歯スプロケット246が勾配搬送用環状チェーン162に噛合することによって搬送が継続される。
【0137】
さらに、連結搬送車12が勾配搬送部18から水平搬送部16へ移る際には、第4搬送車206の横歯スプロケット266cが勾配搬送用環状チェーン162に噛合することによって滑落が防止されるとともに、第1搬送車200のチェーン押圧板242が水平搬送用環状チェーン30に当接することによって搬送が継続される。
【0138】
また、上部ローラ216と下部ローラ218とがレール28または160の端面に沿って回転するので、連結搬送車12は安定して、かつ、連続的に搬送される。
【0139】
次に、方向反転部20の作用について図11〜図14を参照しながら説明する。なお、本実施の形態においては、図2、図11、図14における矢印A方向に走行してきた連結搬送車12が、方向反転部20によって矢印B方向に反転する場合を例とする。また、方向反転部20の説明にあたり、便宜上、方向反転部20において連結搬送車12が進入する側のレール28を往路用レール28aとし、離脱する側のレール28を復路用レール28bとする。
【0140】
モータ32bおよび駆動スプロケット36bの作用下に往路用チェーン330および復路用チェーン332が周回動作している。これにより、方向反転部20の往路用チェーン330および復路用チェーン332は周回動作している。
【0141】
さらに、往路用チェーン330が方向反転部20(図11参照)に配設された反転部第1従動スプロケット392に巻回されているため、該反転部第1従動スプロケット392、反転部第2従動スプロケット394、回転軸404も回転動作しており、これに伴って回転動作する小スプロケット396および大スプロケット398に掛架されたチェーン400の作用下に、回転軸370、第1ディスク部材374および第2ディスク部材376も回転動作している。すなわち、補助走行機構390も稼動状態にあり、かつ第1ディスク部材374および第2ディスク部材376は、連結搬送車12が方向反転部20に到達しているか否かに関わらず、回転動作を常時継続して行っている。
【0142】
連結搬送車12は、上記したように、上部ローラ216および下部ローラ218で往路用レール28aを挟持しており、かつ周回動作する往路用チェーン330をチェーン押圧板242(図16参照)が押圧している。このため、連結搬送車12は、往路用レール28aに案内されながら、往路用チェーン330の作用下に図11における矢印A方向に進行する。
【0143】
連結搬送車12が方向反転部20まで走行した場合、第1搬送車200のチェーン押圧板242は、水平搬送部16の水平搬送用環状チェーン33から、方向反転部20の往路用チェーン330に乗り移る。その後、連結搬送車12は、方向反転部20の往路用チェーン330の作用下に走行する。
【0144】
方向反転部20では、該連結搬送車12を構成する第1搬送車200の下面ローラ234、上面ローラ232が第1案内部材412、412と第2案内部材414、414との間にそれぞれ進入する。連結搬送車12がさらに進行すると、第1搬送車200の下面ローラ234および上面ローラ232は、第1案内部材412、412の湾曲部と、第1ディスク部材374または第2ディスク部材376とによって挟持される。
【0145】
下面ローラ234および上面ローラ232は、前記Oリング378との摩擦力によって、図12および図14に示すように、第1ディスク部材374または第2ディスク部材376に同伴されながら移動する。最終的に、第1搬送車200の下面ローラ234、上面ローラ232は、第1案内部材412、412と第3案内部材416、416との間に進入する(図14参照)。
【0146】
第4搬送車206のチェーン押圧板242が往路用チェーン330から離脱するとともに上部ローラ216および下部ローラ218が往路用レール28aから離脱する一方で、第1搬送車200の上部ローラ216および下部ローラ218が復路用レール28bに嵌合される。そして、第1搬送車200に準じて、第2〜第4搬送車202、204、206が第1ディスク部材374または第2ディスク部材376に同伴されながら順次移動し、これにより、第1搬送車200は、転回する第4搬送車206に押し出されて復路用レール28bに案内されながら移動する。最終的に、第4搬送車206の上部ローラ216および下部ローラ218が復路用レール28bに嵌合され、かつチェーン押圧板242が復路用チェーン332を押圧して、連結搬送車12の転回動作が終了する。
【0147】
連結搬送車12は、方向反転部20の復路用チェーン332から水平搬送部16の水平搬送用環状チェーン30に乗り移り、以降、水平搬送部16の水平搬送用環状チェーン30の作用下に、図11における矢印B方向に指向してレール28上を走行する。すなわち、連結搬送車12は、往路用レール28aに案内されて図11における矢印A方向に移動した後、方向反転部20によって方向を反転され、復路用レール28bに案内されながら矢印B方向に移動する。
【0148】
このように、本実施の形態においては、下面ローラ234、上面ローラ232の形状を円柱体としたので、方向反転部20にて第1〜第4搬送車200、202、204、206を容易に転回させることができる。
【0149】
また、下面ローラ234、上面ローラ232の個数がそれぞれ2個であるので、連結搬送車12を転回させる駆動力が1個の場合に比して大きくなる。一方、3個以上であると、3個目の下面ローラ234および上面ローラ232が、第1案内部材412と第1ディスク部材374、第2ディスク部材376との間に進入することが困難となり、その結果、連結搬送車12の転回動作が困難となる。
【0150】
換言すれば、上面ローラ232、下面ローラ234の数を2個とすることにより、連結搬送車12を確実かつ容易に転回させることができる。
【0151】
また、方向反転部20は、該方向反転部20の往路用チェーン330および復路用チェーン332を周回動作するモータ32bの作用下に稼動させることができる。すなわち、方向反転部20を稼動させるための付勢手段を、往路用チェーン330および復路用チェーン332の付勢手段と別にする必要がない。このため、方向反転部20の構成を簡素なものとすることができる。
【0152】
さらに、連結搬送車12が往路用レール28aおよび往路用チェーン330から離脱する際、転回動作する際、復路用レール28bおよび復路用チェーン332によって走行開始する際のいずれにおいても、連結搬送車12に衝撃が加わることはない。すなわち、方向反転部20を設けて連結搬送車12を転回動作させる場合であっても、連結搬送車12に衝撃を与えることなく往路用チェーン330から復路用チェーン332に乗り換えさせることができる。このため、コネクティングロッド212が搬送車から脱落することや、損傷することを回避することができる。
【0153】
本実施の形態に係る搬送システム10によれば、水平搬送部16、勾配搬送部18はユニット毎に分割可能であるので、加工機械のレイアウトに応じて水平搬送部16、勾配搬送部18の数を増減して搬送距離を調整することができる。水平搬送部16、勾配搬送部18および方向反転部20は、それぞれユニットとして分割および接続ができるので組立および管理の上で便利であるとともに、故障時等におけるユニット毎の交換が容易である。
【0154】
さらに、ユニットを製造する工場内における組立および品質管理が可能となり、稼動テスト後の出荷となるため、ユニットを据え付ける現場での据付工事の時間短縮が可能である。
【0155】
水平搬送部16の相互間での接続および分離は、連結板120、支柱22およびボルト61を用いて簡便に行うことができる。このとき、モータ、水平搬送用環状チェーン等を分離したり、加工などの処理は不要である。また、水平搬送部16、勾配搬送部18および方向反転部20のそれぞれの相互接続および分離についても同様に行うことができる。水平搬送部16の長さは、例えば、2m程度にすると好適である。
【0156】
水平搬送部16は、平行に設定される2つのレール28と、それぞれのレール28に対応する2つの水平搬送用環状チェーン30、33とを備えており、これらの2つの水平搬送用環状チェーン30、33は互いに逆方向に回転する。これにより連結搬送車12を順方向および逆方向の2方向に搬送することができる。
【0157】
一般的な用途として、順方向でワークを搬送し終えた連結搬送車12は、逆方向へ戻ることが多いが、水平搬送部16では、1つのユニットで順方向および逆方向の搬送を行うことができるので省スペース化を図ることができる。また、勾配搬送部18においても同様に、順方向および逆方向の搬送を行うことができる。
【0158】
レール28および160は、搬送方向に長尺な板形状であり、連結搬送車12は、レール28および160の横側を移動するとともに、レール28および160の反対側にワークを積載するので、ステーション26などにおいて、ワークを側面から着脱することが可能である。
【0159】
また、上記の例では、複数の水平搬送部16における各モータ32は、それぞれ同じ速度で回転している例について説明したが、各モータ32はそれぞれ異なる速度で回転していてもよい。この場合、連結搬送車12のチェーン押圧板242とチェーンローラ30aとが多少スリップしながら水平搬送部16同士の接続箇所を通過することができる。
【0160】
搬送システム10における駆動機構は、モータ32、モータ164、駆動スプロケット36、駆動スプロケット170、従動スプロケット38、従動スプロケット172、水平搬送用環状チェーン30、勾配搬送用環状チェーン162などの廉価かつ汎用の部品によって構成することができる。
【0161】
連結搬送車12における動作部品は、上部ローラ216、下部ローラ218、ローラ270、ばね262、ばね268など他の部分から力を受ける受動の部品のみであることから、モータ、シリンダ等のアクチュエータおよびこれらのアクチュエータに接続される配管、配線が不要である。
【0162】
さらに、勾配搬送部18は上に凸の山型であるので、勾配搬送部18の中央下部には空間が設けられ、人またはフォークリフト等が通過可能である。
【0163】
本発明に係る搬送システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0164】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る搬送システムによれば、適用する現場のレイアウトに応じて搬送距離の設定変更が可能であり、かつ、搬送車と該搬送車に積まれたワークとをスムーズに搬送することができるという効果を達成することができる。
【0165】
また、本発明に係る搬送システムは、モータ、スプロケットおよびチェーン等の比較的廉価でしかも一般的な部品を用いており、簡便な構造の搬送システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る搬送システムの一部省略側面図である。
【図2】本実施の形態に係る搬送システムの一部省略平面図である。
【図3】搬送システムの中心線から見た水平搬送部と勾配搬送部との接合部分の側面断面図である。
【図4】水平搬送部の一端部の分解斜視図である。
【図5】モータユニットの分解斜視図である。
【図6】水平搬送部の一端部の一部省略断面斜視図である。
【図7】水平搬送部における図4に示す部分に対する他端部の分解斜視図である。
【図8】2つの水平搬送部の端部と、2つの連結板と、支柱とを示す一部省略斜視図である。
【図9】水平搬送部の一部および勾配搬送部の側面概略図である。
【図10】水平搬送部と勾配搬送部との接合部分の平面概略断面図である。
【図11】方向反転部の要部概略斜視説明図である。
【図12】図11に示す方向反転部の概略縦断面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線矢視断面図である。
【図14】方向反転部の平面図である。
【図15】レール、水平部上ガイド、水平部下ガイドおよび第1搬送車の一部断面正面図である。
【図16】搬送システムの中心線の位置から見た第1搬送車の一部断面側面図である。
【図17】第1搬送車の斜視図である。
【図18】第1搬送車の駆動力伝達部の分解斜視図である。
【図19】搬送システムの中心線の位置から見た第2搬送車の一部断面側面図である。
【図20】搬送システムの中心線の位置から見た第4搬送車の一部断面側面図である。
【図21】第4搬送車の斜視図である。
【図22】第4搬送車の駆動力伝達部の分解斜視図である。
【図23】搬送システムの中心線から見た2つの水平搬送部の接合部分の側面断面図である。
【符号の説明】
10…搬送システム 12…連結搬送車
14…搬送部 16、16a、16b…水平搬送部
18…勾配搬送部 20…方向反転部
22…支柱 24…カバー
28、160…レール 38、172…従動スプロケット
30、33…水平搬送用環状チェーン
30a、162a…チェーンローラ
32、32b、164、165…モータ
36、36b、37、170…駆動スプロケット
40…水平部上ガイド 42…水平部下ガイド
60、62、102、104…中間板
72、74…従動傘歯車 92…延長軸
94…駆動傘歯車 120…連結板
162…勾配搬送用環状チェーン
200、202、204、206…搬送車
208…連結棒 216…上部ローラ
218…下部ローラ 242…チェーン押圧板
246、266c、266d…横歯スプロケット
330…往路用チェーン 332…復路用チェーン
374、376…ディスク部材 392…反転部第1従動スプロケット
394…反転部第2従動スプロケット
396…小スプロケット 398…大スプロケット
406…反転部主傘歯車 408…反転部従傘歯車
412、414、416…案内部材

Claims (5)

  1. ワークを積む搬送車と、
    前記搬送車が搬送される搬送部と、
    を備える搬送システムであって、
    前記搬送車は、受動部を有し、
    前記搬送部は、ユニット毎に分割可能であり、
    前記ユニットは、前記搬送車を案内するレールと、
    前記レールに対応して設けられ、前記受動部を介して前記搬送車を駆動する駆動部と、
    を有し、
    前記受動部のうち最後部が前記駆動部の移動範囲から離間するとき、前記受動部のうち少なくとも最前部が隣接する前記ユニットの前記駆動部に中継され、前記搬送車は連続的に搬送されることを特徴とする搬送システム。
  2. 請求項1記載の搬送システムにおいて、
    前記ユニットは、2つの前記レールと、
    2つの前記レールにそれぞれ対応する2つの前記駆動部と、
    を含み、
    2つの前記レールは平行に設定され、
    2つの前記駆動部は、前記搬送車を搬送する方向が互いに逆方向であることを特徴とする搬送システム。
  3. 請求項2記載の搬送システムにおいて、
    前記ユニットは、前記搬送車を直線的に搬送する水平搬送部と、
    前記搬送車を上昇勾配および/または下降勾配で搬送する勾配搬送部と、
    前記搬送車の搬送方向を反転させる方向反転部と、
    の3種類のユニットであり、このうちの複数種類のユニットを組み合わせたことを特徴とする搬送システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送システムにおいて、
    前記駆動部は、スプロケットを介して循環駆動される環状チェーンであり、
    前記受動部は、前記環状チェーンに噛合するスプロケット、または、前記環状チェーンのローラ部を押圧する押圧板であることを特徴とする搬送システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送システムにおいて、
    前記レールは、搬送方向に長尺に延在する板形状であり、
    前記搬送車は、前記レールの横側を移動するとともに、前記レールの反対側にワークを積載することを特徴とする搬送システム。
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