JP2004196465A - 給紙装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが補正などを行うことなく容易に用紙トレイに収納された用紙の残量を把握できる給紙装置を提供する。
【解決手段】ピックアップローラ3と回転板6とをアーム5に取り付けて、用紙Pの残量に応じてピックアップローラ3が移動すると、それに伴って回転板6が移動するように構成する。検出器7は、ピックアップローラ3の回転速度だけでなく、回転板6の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラ3の回転速度を一定に保つことができ、用紙Pを一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出器7は、回転板6の位置を検出することで用紙Pの残量も検出できるので、従来のように用紙Pの残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンを図ることが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】ピックアップローラ3と回転板6とをアーム5に取り付けて、用紙Pの残量に応じてピックアップローラ3が移動すると、それに伴って回転板6が移動するように構成する。検出器7は、ピックアップローラ3の回転速度だけでなく、回転板6の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラ3の回転速度を一定に保つことができ、用紙Pを一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出器7は、回転板6の位置を検出することで用紙Pの残量も検出できるので、従来のように用紙Pの残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンを図ることが可能となる。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置などに用紙を給紙する給紙装置の用紙残量検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置などの給紙装置には、用紙トレイに収納された用紙の残量を検出するための機構が設けられている。用紙の残量を検出するための機構としては、従来、用紙収容部に積載された用紙に対して光を斜めに照射し、用紙の残りが僅かになれば、反射部材でこの光を反射させて、受光部材でこの反射光を検出する構成のものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、用紙の積載高の変化に追従して回動するアクチュエータによって用紙残量を検出する構成があった(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−328242号公報(第2,3頁、第1−5図)。
【0005】
【特許文献2】
特開平8−119490号公報(第3,4頁、第3,4図)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、用紙のニアエンドは検知できるが、用紙残量の変化を表示することができないという問題があった。また、特許文献2に記載の構成では、アクチュエータが回動した際の位置を検出するために可変抵抗を用いていた。そのため、アクチュエータの位置を正確に検出するためには、温度変化などに対する抵抗値の補正を行わなければいけないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために、ユーザが補正などを行うことなく容易に用紙トレイに収納された用紙の残量を把握できる給紙装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0009】
(1)用紙トレイに収納された用紙を繰り出すピックアップローラが取り付けられ、回動自在に配置されたアームと、前記ピックアップローラの回転速度に比例した速度で回転する回転板と、この回転板の回転速度を検出する検出手段と、この検出手段が検出した回転速度を用いて前記ピックアップローラの回転速度を制御する検出手段と、を備えた給紙装置において、
前記回転板は、アームに取り付けられ、
前記検出手段は、さらに前記回転板の位置を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記回転板の位置に基づいて前記用紙トレイに収納された用紙の残量を判定することを特徴とする。
【0010】
この構成においては、ピックアップローラと回転板とがアームに取り付けられており、用紙の残量に応じてピックアップローラが移動すると、それに伴って回転板が移動する。検出手段は、ピックアップローラの回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラの回転速度を一定に保つことができ、用紙を一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出手段は、回転板の位置を検出することで用紙の残量も検出できるので、従来のように用紙の残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンを図ることが可能となる。
【0011】
(2)前記ピックアップローラは、前記アームの端部近傍に設けられ、前記回転板は、前記アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられたことを特徴とする。
【0012】
この構成においては、ピックアップローラは、アームの端部近傍に設けられ、回転板は、アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられるので、回転板のサイズに応じて回転板を設ける位置を調整して、用紙残量を正確に検出することができる。
【0013】
(3)前記回転板は、その回転速度及び位置を前記検出手段で検出可能な形状の複数のスリットを備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成においては、スリットの形状が回転板の回転速度及び位置を検出できる形状であり、用紙残量に応じて回転板が移動する構成なので、従来のように用紙の残量を検出するために別の検出機構を設ける必要がなくなり、装置の構成を簡略化できる。
【0015】
(4)前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ径方向に放射状に形成され、一部のスリットは、径方向にそれぞれ異なる長さで形成されたことを特徴とする。
【0016】
この構成においては、回転板に形成された複数のスリットのうちの一部は、径方向の長さがそれぞれ異なる長さに形成されているので、回転板を回転させてスリットの有無を検出手段で検出することで、回転板の回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置を容易に検出できる。
【0017】
(5)前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ放射状に所定の長さで形成され、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状であることを特徴とする。
【0018】
この構成においては、回転板に形成されたスリットが、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状であるので、回転板を回転させてスリットの有無を検出手段で検出することで、回転板の回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置を容易に検出できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態に係る給紙装置について、図を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る給紙装置の概略の構成図である。
【0020】
図1(A)に示すように、本発明の給紙装置1は、用紙トレイ2、ピックアップローラ3、モータ4、アーム5、回転板6、及び検出器7を備えた構成である。
【0021】
用紙トレイ2は、複数の用紙Pを収納する。ピックアップローラ3は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの表面に当接して、ピックアップローラ3やアーム5の自重による圧力で用紙Pを押圧しながら、用紙Pを1枚ずつ繰り出す。モータ4は、ピックアップローラ3を回転させるための動力源である。ピックアップローラ3は、モータ4の回転速度に比例した速度で回転する。
【0022】
アーム5は、一方の端部近傍にピックアップローラ3が取り付けられ、他方の端部近傍にモータ3が取り付けられている。また、アーム5は、モータ4の回転をピックアップローラ3に伝達する複数の歯車10を内蔵する。さらに、アーム5の両端間における所定の位置には、回転板7が取り付けられている。アーム5が内蔵する複数の歯車10は、モータ4の回転を回転板7にも伝達する。アーム5は、ピックアップローラ4が取り付けられた端部とは反対側の端部が軸支され、ここを支点として回動自在である。
【0023】
回転板6は、複数のスリットが形成され、複数の歯車10によってモータ4の回転が伝達され、モータ4の回転速度に比例した速度で回転する。また、回転板6は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量に応じて、その位置が変化する。これは、上記のように回転板6がアーム5に取り付けられ、また、ピックアップローラ3が用紙トレイ2に収納された用紙Pの表面に当接するので、用紙Pの残量に応じてアーム5が回動し、これに伴って回転板6が移動するからである。なお、前記のようにピックアップローラ3はモータ4の回転速度に比例した速度で回転するので、回転板6は、ピックアップローラ3の回転速度に比例した速度で回転している。
【0024】
検出器7は、発光部及び受光部を備えた透過型または反射型のセンサを有している。検出器7は、透過型の場合、回転板6に対して発光手段から投光し、スリットを通過した光を受光部で受光して、回転板6の回転速度及び回転板6の位置を検出する。また、検出器7は、反射型の場合、回転板6に対して発光手段から投光し、スリット以外の部分で反射した光を受光部で受光して、回転板6の回転速度及び回転板6の位置を検出する。
【0025】
また、図1(B)に示したように、給紙装置1において、一端が軸支された、くの字型のアーム8を設けて、このアーム8が回動するように構成し、このアーム8の支点と反対側の一方の端部近傍にピックアップローラ3を設け、さらにアーム8の支点と反対側の他方の端部近傍に回転板6を設けるようにしても良い。このような構成でも、用紙Pの残量に応じてアーム8を、支点を中心に回動させて回転板6を移動させ、用紙Pの残量を検出することができる。もちろん、回転板6は、モータ4の回転速度に比例して回転するように構成することは言うまでもない。
【0026】
次に、給紙装置1の制御系の構成を説明する。図2は、給紙装置の制御系の構成を示したブロック図である。図2に示すように、給紙装置1の制御部11は、モータ4、検出器7、表示部9に接続されている。制御部11は、用紙Pを繰り出す際に、モータ4を回転させる。モータ4の回転はアーム5が内蔵する複数の歯車10を介してピックアップローラ3に伝達され、ピックアップローラ3が用紙Pの繰り出しを開始する。また、制御部11は、一定の速度で用紙Pを繰り出すために、検出器7が検出した回転板6の回転速度情報を用いて、モータ4の回転速度を一定に保つようにフィードバック制御を行う。さらに、制御部11は、検出器7が検出した回転板6の位置情報に基づいて、用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量を判定し、用紙Pの残量がどれくらいあるかを表示部9に表示させる。
【0027】
なお、給紙装置1を画像形成装置に設ける場合は、画像形成装置の制御部が、給紙装置1の制御部11を兼ねるように構成しても良い。また、画像形成装置の表示部が、給紙装置1の表示部9を兼ねるようにしても良い。
【0028】
次に、給紙装置の用紙残量を検出する機構の詳細について説明する。図3は、回転板の形状を示した正面図である。図4は、用紙トレイに収納された用紙と用紙残量検出機構との位置関係、及び検出器の出力信号を示した図である。
【0029】
回転板6には、従来のエンコーダ用の回転板に形成されていたスリットとは、異なる形状のスリットが形成されている。具体的には、図3(A)に示したように、回転板(円盤)6aには、モータの回転速度を検出するための回転検出領域20と、用紙Pの残量を検出するための位置検出領域21と、が設けられている。すなわち、回転検出領域20は、回転板6aの周方向の約2/3の領域であり、中心部から外周部へ放射状に、扇形のスリット22が一定間隔で複数形成されている。各スリットは、同じ形状である。図3(A)に示した回転板6は、一例として、回転検出領域20にスリット22が12個形成されている。また、位置検出領域21は、回転板(円盤)6における周方向の残り約1/3の領域であり、中心部から外周部へ放射状に、径方向の長さが異なる扇形のスリットが一定間隔で、径方向の長さが徐々に短くなるように形成されている。図3(A)に示した回転板6aは、一例として、位置検出領域21にスリット23〜26が形成されている。スリット22〜25の径方向の長さは、4段階に変化させた形状にしてあり、回転板6aでは、100%〜75%、75%〜50%、50%〜25%、25%〜0%の4段階で用紙Pの残量を検出できるようなっている。
【0030】
なお、回転板6では、検出器7で各領域を容易に検出できるように、回転検出領域20と位置検出領域21との間に、所定の幅の間隙を設けている。
【0031】
図4(A)〜(C)に示したように、本発明の給紙装置1では用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量に応じて回転板6が移動するので、検出器7から出力される回転板6の位置検出領域21の検出信号を監視することで、回転板6の位置、すなわち用紙Pの残量を検出することができる。
【0032】
例えば、図4(A)に示したように、用紙Pの残量が90%の場合、検出器7は、回転板6の移動範囲における外周部から90%の位置に対向している。モータ4が一定速度で回転している場合、検出器7は、回転検出領域20の検出波形として一定間隔で連続したパルス(複数のスリット22の検出波形:以下、連続パルス31と称する。)を出力する。また、位置検出領域21の検出波形(以下、残量検出パルス32と称する。)としてスリット23の検出波形である1パルスを出力する。したがって、検出器7は、図4(D)に示したような波形を出力する。制御部11は、一定間隔で連続して出力されるパルス31を用いて、モータ4の回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行う。
【0033】
また、制御部11は、連続パルス31の後に出力されるパルス32の数に応じて、用紙Pの残量を判定する。すなわち、図4(D)に示したように、残量検出パルス32が1パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が100%〜75%である旨の表示をさせる。図4(E)に示したように、残量検出パルス32が2パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が75%〜50%である旨の表示をさせる。残量検出パルス32が3パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が50%〜25%である旨の表示をさせる。図4(F)に示したように、残量検出パルス32が4パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が、25%〜0%である旨の表示をさせる。
【0034】
このように、回転板6に回転検出領域20と位置検出領域21とを設けることで、用紙Pの残量及びモータ4(ピックアップローラ3)の回転速度の制御を行うことができる。
【0035】
また、回転板(円盤)6に、回転検出領域20と、位置検出領域21と、を設けずに、スリットの形状を工夫することで、用紙Pの残量及びモータ4(ピックアップローラ3)の回転速度の制御を行うことができる。具体的には、図3(B)に示した回転板6bのように、中心部から外周部へ放射状に、スリット41を一定間隔で複数形成する(図3(B)に示した回転板6bには、一例として、スリット41,46をそれぞれ4つ形成している。)。このスリット41は、中心部から外周部まで、周方向の幅が等しくなるように形成されており、各スリット41はほぼ矩形である。
【0036】
また、図3(C)に示した回転板6cのように、中心部から外周部へ放射状に、スリット46を一定間隔で複数形成しても良い(図3(C)に示した回転板6cには、一例として、スリット41,46をそれぞれ4つ形成している。)。このスリット46は、外周側ほど周方向の幅が狭くなるように形成されており、各スリット46はほぼ三角形である。
【0037】
回転板6b,6cに示したような形状のスリットを設けることで、回転板6b,6cが移動した際の位置を無段階に(アナログ的に)検出することができる。すなわち、図4(H)〜(J)に示したように、回転板6が一定に回転している場合、回転板6の位置に応じて、つまり用紙Pの残量に応じて、検出器7の出力パルスの幅が異なる値になる。例えば、用紙Pの残量が100%の場合、出力パルスのデューティ比は、50%になり、図4(A)に示したように、用紙Pの残量が90%の場合、出力パルスのデューティ比は45%になる。また、図4(B)に示したように、用紙Pの残量が40%の場合、出力パルスのデューティ比は20%になる。さらに、図4(C)に示したように、用紙Pの残量が10%の場合、出力パルスのデューティ比は5%になる。このように、検出器7の出力パルスのデューティ比は、用紙Pの残量に比例した値になるので、制御部11でこのデューティ比に基づいて用紙Pの残量を判定することで、表示部9に用紙Pの残量を正確に表示させることができるようになる。
【0038】
また、パルス波形の周期は、回転板6の回転速度に比例した値になるので、制御部11でこの周期を監視することで、モータの回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行うことができる。
【0039】
なお、本発明の給紙装置が備える用紙Pの残量を検出する機構は、用紙Pの残量が1枚の場合と、0枚の場合とを判定することができない。しかしながら、用紙Pの残量が0となった場合、紙送り動作を行っても用紙を送ることができないので、所定の時間(例えば3秒)が経過すると、画像形成装置の制御部が用紙Pの残量が無くなったことを示す信号を出力するように設定することで、用紙切れをユーザに伝えることができる。また、給紙装置のコストアップに繋がるが、従来の給紙装置と同様に、用紙Pの有無を検出するセンサを設けることで、用紙切れを検出することができる。
【0040】
次に、本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作をフローチャートに基づいて説明する。図5は、本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
給紙装置1は、画像形成装置に接続されており、給紙装置1の制御を画像形成装置の制御部が行い、用紙Pの残量や用紙切れの表示を画像形成装置の表示部が行うものとする。なお、以下の動作説明では、画像形成装置の制御部を制御部11、画像形成装置の表示部を表示部9と称する。
【0042】
まず、画像形成装置の制御部11は、ユーザがコピーなどを行うために図外の操作部の操作を行ったことを検出すると(s1)、所定のタイミングでモータ4を回転させる(s2)。この時、モータ4の回転は、アーム8に内蔵された複数の歯車10を介してピックアップローラ3に伝達され、ピックアップローラ3は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの繰り出し動作を開始する。また、モータ4が回転を始めると、複数の歯車10を介して回転板6もモータ4の回転速度に応じた回転を始める。
【0043】
検出器7は、回転板6の回転に応じた信号を出力する。制御部11は、検出器7から出力された信号を用いて、回転板6の回転速度を検出する(s3)。前記のように、回転板6の回転速度は、モータ6の回転速度に比例しているので、制御部11は、この回転板6の回転速度に基づいてモータの回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行う(s4)。
【0044】
また、制御部11は、検出器7から出力された信号を用いて、用紙Pの残量を判定する(s5)。前記のように、回転板の位置は、用紙Pの残量に応じて変化するので、制御部11は、表回転板の位置検出情報に基づいて、表示部9に用紙Pの残量を表示させる(s6)。
【0045】
制御部11は、用紙Pの繰り出し動作が完了すると、引き続いて用紙Pを繰り出すか否かを確認する(s7)。
【0046】
制御部11は、引き続き画像形成動作を行う場合は、ステップs2以降の処理を行う。一方、画像形成動作が一端終了した場合は、次の画像形成動作の指示があるまで待機する(s1)。
【0047】
以上のように、本発明の給紙装置は、ピックアップローラ3の回転速度を制御するために設けた回転板を、用紙Pの残量に応じて、その位置が変化するように構成したので、用紙Pの残量検出機構を別に設けることなく、用紙Pの残量表示させるようにすることができる。したがって、構成部品を削減することができ、給紙装置のコストダウンを図ることができる。
【0048】
なお、図3に示した回転板6のスリットの形状は一例であり、これに限るものではなく、用紙Pの残量表示を容易に掲出できる形状であれば、当然他の形状であっても良い。また、ピックアップローラと回転板との配置は、図1に示した構成に限るものではなく、用紙Pの残量に応じて移動するピックアップローラの移動に応じて回転板が移動する構成であれば、他の構成であっても良い。例えば、図6に示したように、アーム5の先端にピックアップローラ3を設けるとともに、用紙Pの面方向に対して垂直にアーム5を配置する。また、アーム5の両端間における任意の位置に回転板6を設けるようにする。これにより、用紙Pの残量に応じて、ピックアップローラ3、アーム5、回転板6が用紙Pの面方向に対して垂直に移動する。したがってこのような構成でも、回転板6の移動を検出することで用紙Pの残量を検出することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピックアップローラと回転板とがアームに取り付けられており、用紙の残量に応じてピックアップローラが移動すると、それに伴って回転板が移動する。検出手段は、ピックアップローラの回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラの回転速度を一定に保つことができ、用紙を一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出手段は、回転板の位置を検出することで用紙の残量も検出できるので、従来のように用紙の残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンが実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る給紙装置の概略の構成図である。
【図2】給紙装置の制御系の構成を示したブロック図である。
【図3】回転板の形状を示した正面図である。
【図4】用紙トレイに収納された用紙と用紙残量検出機構との位置関係、及び検出器の出力信号を示した図である。
【図5】本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1−給紙装置
2−用紙トレイ
3−ピックアップローラ
4−モータ
5−アーム
6−回転板
7−検出器
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置などに用紙を給紙する給紙装置の用紙残量検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置などの給紙装置には、用紙トレイに収納された用紙の残量を検出するための機構が設けられている。用紙の残量を検出するための機構としては、従来、用紙収容部に積載された用紙に対して光を斜めに照射し、用紙の残りが僅かになれば、反射部材でこの光を反射させて、受光部材でこの反射光を検出する構成のものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、用紙の積載高の変化に追従して回動するアクチュエータによって用紙残量を検出する構成があった(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−328242号公報(第2,3頁、第1−5図)。
【0005】
【特許文献2】
特開平8−119490号公報(第3,4頁、第3,4図)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、用紙のニアエンドは検知できるが、用紙残量の変化を表示することができないという問題があった。また、特許文献2に記載の構成では、アクチュエータが回動した際の位置を検出するために可変抵抗を用いていた。そのため、アクチュエータの位置を正確に検出するためには、温度変化などに対する抵抗値の補正を行わなければいけないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために、ユーザが補正などを行うことなく容易に用紙トレイに収納された用紙の残量を把握できる給紙装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0009】
(1)用紙トレイに収納された用紙を繰り出すピックアップローラが取り付けられ、回動自在に配置されたアームと、前記ピックアップローラの回転速度に比例した速度で回転する回転板と、この回転板の回転速度を検出する検出手段と、この検出手段が検出した回転速度を用いて前記ピックアップローラの回転速度を制御する検出手段と、を備えた給紙装置において、
前記回転板は、アームに取り付けられ、
前記検出手段は、さらに前記回転板の位置を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記回転板の位置に基づいて前記用紙トレイに収納された用紙の残量を判定することを特徴とする。
【0010】
この構成においては、ピックアップローラと回転板とがアームに取り付けられており、用紙の残量に応じてピックアップローラが移動すると、それに伴って回転板が移動する。検出手段は、ピックアップローラの回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラの回転速度を一定に保つことができ、用紙を一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出手段は、回転板の位置を検出することで用紙の残量も検出できるので、従来のように用紙の残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンを図ることが可能となる。
【0011】
(2)前記ピックアップローラは、前記アームの端部近傍に設けられ、前記回転板は、前記アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられたことを特徴とする。
【0012】
この構成においては、ピックアップローラは、アームの端部近傍に設けられ、回転板は、アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられるので、回転板のサイズに応じて回転板を設ける位置を調整して、用紙残量を正確に検出することができる。
【0013】
(3)前記回転板は、その回転速度及び位置を前記検出手段で検出可能な形状の複数のスリットを備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成においては、スリットの形状が回転板の回転速度及び位置を検出できる形状であり、用紙残量に応じて回転板が移動する構成なので、従来のように用紙の残量を検出するために別の検出機構を設ける必要がなくなり、装置の構成を簡略化できる。
【0015】
(4)前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ径方向に放射状に形成され、一部のスリットは、径方向にそれぞれ異なる長さで形成されたことを特徴とする。
【0016】
この構成においては、回転板に形成された複数のスリットのうちの一部は、径方向の長さがそれぞれ異なる長さに形成されているので、回転板を回転させてスリットの有無を検出手段で検出することで、回転板の回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置を容易に検出できる。
【0017】
(5)前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ放射状に所定の長さで形成され、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状であることを特徴とする。
【0018】
この構成においては、回転板に形成されたスリットが、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状であるので、回転板を回転させてスリットの有無を検出手段で検出することで、回転板の回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置を容易に検出できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態に係る給紙装置について、図を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る給紙装置の概略の構成図である。
【0020】
図1(A)に示すように、本発明の給紙装置1は、用紙トレイ2、ピックアップローラ3、モータ4、アーム5、回転板6、及び検出器7を備えた構成である。
【0021】
用紙トレイ2は、複数の用紙Pを収納する。ピックアップローラ3は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの表面に当接して、ピックアップローラ3やアーム5の自重による圧力で用紙Pを押圧しながら、用紙Pを1枚ずつ繰り出す。モータ4は、ピックアップローラ3を回転させるための動力源である。ピックアップローラ3は、モータ4の回転速度に比例した速度で回転する。
【0022】
アーム5は、一方の端部近傍にピックアップローラ3が取り付けられ、他方の端部近傍にモータ3が取り付けられている。また、アーム5は、モータ4の回転をピックアップローラ3に伝達する複数の歯車10を内蔵する。さらに、アーム5の両端間における所定の位置には、回転板7が取り付けられている。アーム5が内蔵する複数の歯車10は、モータ4の回転を回転板7にも伝達する。アーム5は、ピックアップローラ4が取り付けられた端部とは反対側の端部が軸支され、ここを支点として回動自在である。
【0023】
回転板6は、複数のスリットが形成され、複数の歯車10によってモータ4の回転が伝達され、モータ4の回転速度に比例した速度で回転する。また、回転板6は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量に応じて、その位置が変化する。これは、上記のように回転板6がアーム5に取り付けられ、また、ピックアップローラ3が用紙トレイ2に収納された用紙Pの表面に当接するので、用紙Pの残量に応じてアーム5が回動し、これに伴って回転板6が移動するからである。なお、前記のようにピックアップローラ3はモータ4の回転速度に比例した速度で回転するので、回転板6は、ピックアップローラ3の回転速度に比例した速度で回転している。
【0024】
検出器7は、発光部及び受光部を備えた透過型または反射型のセンサを有している。検出器7は、透過型の場合、回転板6に対して発光手段から投光し、スリットを通過した光を受光部で受光して、回転板6の回転速度及び回転板6の位置を検出する。また、検出器7は、反射型の場合、回転板6に対して発光手段から投光し、スリット以外の部分で反射した光を受光部で受光して、回転板6の回転速度及び回転板6の位置を検出する。
【0025】
また、図1(B)に示したように、給紙装置1において、一端が軸支された、くの字型のアーム8を設けて、このアーム8が回動するように構成し、このアーム8の支点と反対側の一方の端部近傍にピックアップローラ3を設け、さらにアーム8の支点と反対側の他方の端部近傍に回転板6を設けるようにしても良い。このような構成でも、用紙Pの残量に応じてアーム8を、支点を中心に回動させて回転板6を移動させ、用紙Pの残量を検出することができる。もちろん、回転板6は、モータ4の回転速度に比例して回転するように構成することは言うまでもない。
【0026】
次に、給紙装置1の制御系の構成を説明する。図2は、給紙装置の制御系の構成を示したブロック図である。図2に示すように、給紙装置1の制御部11は、モータ4、検出器7、表示部9に接続されている。制御部11は、用紙Pを繰り出す際に、モータ4を回転させる。モータ4の回転はアーム5が内蔵する複数の歯車10を介してピックアップローラ3に伝達され、ピックアップローラ3が用紙Pの繰り出しを開始する。また、制御部11は、一定の速度で用紙Pを繰り出すために、検出器7が検出した回転板6の回転速度情報を用いて、モータ4の回転速度を一定に保つようにフィードバック制御を行う。さらに、制御部11は、検出器7が検出した回転板6の位置情報に基づいて、用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量を判定し、用紙Pの残量がどれくらいあるかを表示部9に表示させる。
【0027】
なお、給紙装置1を画像形成装置に設ける場合は、画像形成装置の制御部が、給紙装置1の制御部11を兼ねるように構成しても良い。また、画像形成装置の表示部が、給紙装置1の表示部9を兼ねるようにしても良い。
【0028】
次に、給紙装置の用紙残量を検出する機構の詳細について説明する。図3は、回転板の形状を示した正面図である。図4は、用紙トレイに収納された用紙と用紙残量検出機構との位置関係、及び検出器の出力信号を示した図である。
【0029】
回転板6には、従来のエンコーダ用の回転板に形成されていたスリットとは、異なる形状のスリットが形成されている。具体的には、図3(A)に示したように、回転板(円盤)6aには、モータの回転速度を検出するための回転検出領域20と、用紙Pの残量を検出するための位置検出領域21と、が設けられている。すなわち、回転検出領域20は、回転板6aの周方向の約2/3の領域であり、中心部から外周部へ放射状に、扇形のスリット22が一定間隔で複数形成されている。各スリットは、同じ形状である。図3(A)に示した回転板6は、一例として、回転検出領域20にスリット22が12個形成されている。また、位置検出領域21は、回転板(円盤)6における周方向の残り約1/3の領域であり、中心部から外周部へ放射状に、径方向の長さが異なる扇形のスリットが一定間隔で、径方向の長さが徐々に短くなるように形成されている。図3(A)に示した回転板6aは、一例として、位置検出領域21にスリット23〜26が形成されている。スリット22〜25の径方向の長さは、4段階に変化させた形状にしてあり、回転板6aでは、100%〜75%、75%〜50%、50%〜25%、25%〜0%の4段階で用紙Pの残量を検出できるようなっている。
【0030】
なお、回転板6では、検出器7で各領域を容易に検出できるように、回転検出領域20と位置検出領域21との間に、所定の幅の間隙を設けている。
【0031】
図4(A)〜(C)に示したように、本発明の給紙装置1では用紙トレイ2に収納された用紙Pの残量に応じて回転板6が移動するので、検出器7から出力される回転板6の位置検出領域21の検出信号を監視することで、回転板6の位置、すなわち用紙Pの残量を検出することができる。
【0032】
例えば、図4(A)に示したように、用紙Pの残量が90%の場合、検出器7は、回転板6の移動範囲における外周部から90%の位置に対向している。モータ4が一定速度で回転している場合、検出器7は、回転検出領域20の検出波形として一定間隔で連続したパルス(複数のスリット22の検出波形:以下、連続パルス31と称する。)を出力する。また、位置検出領域21の検出波形(以下、残量検出パルス32と称する。)としてスリット23の検出波形である1パルスを出力する。したがって、検出器7は、図4(D)に示したような波形を出力する。制御部11は、一定間隔で連続して出力されるパルス31を用いて、モータ4の回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行う。
【0033】
また、制御部11は、連続パルス31の後に出力されるパルス32の数に応じて、用紙Pの残量を判定する。すなわち、図4(D)に示したように、残量検出パルス32が1パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が100%〜75%である旨の表示をさせる。図4(E)に示したように、残量検出パルス32が2パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が75%〜50%である旨の表示をさせる。残量検出パルス32が3パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が50%〜25%である旨の表示をさせる。図4(F)に示したように、残量検出パルス32が4パルスの場合は、表示部に用紙Pの残量が、25%〜0%である旨の表示をさせる。
【0034】
このように、回転板6に回転検出領域20と位置検出領域21とを設けることで、用紙Pの残量及びモータ4(ピックアップローラ3)の回転速度の制御を行うことができる。
【0035】
また、回転板(円盤)6に、回転検出領域20と、位置検出領域21と、を設けずに、スリットの形状を工夫することで、用紙Pの残量及びモータ4(ピックアップローラ3)の回転速度の制御を行うことができる。具体的には、図3(B)に示した回転板6bのように、中心部から外周部へ放射状に、スリット41を一定間隔で複数形成する(図3(B)に示した回転板6bには、一例として、スリット41,46をそれぞれ4つ形成している。)。このスリット41は、中心部から外周部まで、周方向の幅が等しくなるように形成されており、各スリット41はほぼ矩形である。
【0036】
また、図3(C)に示した回転板6cのように、中心部から外周部へ放射状に、スリット46を一定間隔で複数形成しても良い(図3(C)に示した回転板6cには、一例として、スリット41,46をそれぞれ4つ形成している。)。このスリット46は、外周側ほど周方向の幅が狭くなるように形成されており、各スリット46はほぼ三角形である。
【0037】
回転板6b,6cに示したような形状のスリットを設けることで、回転板6b,6cが移動した際の位置を無段階に(アナログ的に)検出することができる。すなわち、図4(H)〜(J)に示したように、回転板6が一定に回転している場合、回転板6の位置に応じて、つまり用紙Pの残量に応じて、検出器7の出力パルスの幅が異なる値になる。例えば、用紙Pの残量が100%の場合、出力パルスのデューティ比は、50%になり、図4(A)に示したように、用紙Pの残量が90%の場合、出力パルスのデューティ比は45%になる。また、図4(B)に示したように、用紙Pの残量が40%の場合、出力パルスのデューティ比は20%になる。さらに、図4(C)に示したように、用紙Pの残量が10%の場合、出力パルスのデューティ比は5%になる。このように、検出器7の出力パルスのデューティ比は、用紙Pの残量に比例した値になるので、制御部11でこのデューティ比に基づいて用紙Pの残量を判定することで、表示部9に用紙Pの残量を正確に表示させることができるようになる。
【0038】
また、パルス波形の周期は、回転板6の回転速度に比例した値になるので、制御部11でこの周期を監視することで、モータの回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行うことができる。
【0039】
なお、本発明の給紙装置が備える用紙Pの残量を検出する機構は、用紙Pの残量が1枚の場合と、0枚の場合とを判定することができない。しかしながら、用紙Pの残量が0となった場合、紙送り動作を行っても用紙を送ることができないので、所定の時間(例えば3秒)が経過すると、画像形成装置の制御部が用紙Pの残量が無くなったことを示す信号を出力するように設定することで、用紙切れをユーザに伝えることができる。また、給紙装置のコストアップに繋がるが、従来の給紙装置と同様に、用紙Pの有無を検出するセンサを設けることで、用紙切れを検出することができる。
【0040】
次に、本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作をフローチャートに基づいて説明する。図5は、本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作を説明するためのフローチャートである。
【0041】
給紙装置1は、画像形成装置に接続されており、給紙装置1の制御を画像形成装置の制御部が行い、用紙Pの残量や用紙切れの表示を画像形成装置の表示部が行うものとする。なお、以下の動作説明では、画像形成装置の制御部を制御部11、画像形成装置の表示部を表示部9と称する。
【0042】
まず、画像形成装置の制御部11は、ユーザがコピーなどを行うために図外の操作部の操作を行ったことを検出すると(s1)、所定のタイミングでモータ4を回転させる(s2)。この時、モータ4の回転は、アーム8に内蔵された複数の歯車10を介してピックアップローラ3に伝達され、ピックアップローラ3は、用紙トレイ2に収納された用紙Pの繰り出し動作を開始する。また、モータ4が回転を始めると、複数の歯車10を介して回転板6もモータ4の回転速度に応じた回転を始める。
【0043】
検出器7は、回転板6の回転に応じた信号を出力する。制御部11は、検出器7から出力された信号を用いて、回転板6の回転速度を検出する(s3)。前記のように、回転板6の回転速度は、モータ6の回転速度に比例しているので、制御部11は、この回転板6の回転速度に基づいてモータの回転速度を一定に保つためのフィードバック制御を行う(s4)。
【0044】
また、制御部11は、検出器7から出力された信号を用いて、用紙Pの残量を判定する(s5)。前記のように、回転板の位置は、用紙Pの残量に応じて変化するので、制御部11は、表回転板の位置検出情報に基づいて、表示部9に用紙Pの残量を表示させる(s6)。
【0045】
制御部11は、用紙Pの繰り出し動作が完了すると、引き続いて用紙Pを繰り出すか否かを確認する(s7)。
【0046】
制御部11は、引き続き画像形成動作を行う場合は、ステップs2以降の処理を行う。一方、画像形成動作が一端終了した場合は、次の画像形成動作の指示があるまで待機する(s1)。
【0047】
以上のように、本発明の給紙装置は、ピックアップローラ3の回転速度を制御するために設けた回転板を、用紙Pの残量に応じて、その位置が変化するように構成したので、用紙Pの残量検出機構を別に設けることなく、用紙Pの残量表示させるようにすることができる。したがって、構成部品を削減することができ、給紙装置のコストダウンを図ることができる。
【0048】
なお、図3に示した回転板6のスリットの形状は一例であり、これに限るものではなく、用紙Pの残量表示を容易に掲出できる形状であれば、当然他の形状であっても良い。また、ピックアップローラと回転板との配置は、図1に示した構成に限るものではなく、用紙Pの残量に応じて移動するピックアップローラの移動に応じて回転板が移動する構成であれば、他の構成であっても良い。例えば、図6に示したように、アーム5の先端にピックアップローラ3を設けるとともに、用紙Pの面方向に対して垂直にアーム5を配置する。また、アーム5の両端間における任意の位置に回転板6を設けるようにする。これにより、用紙Pの残量に応じて、ピックアップローラ3、アーム5、回転板6が用紙Pの面方向に対して垂直に移動する。したがってこのような構成でも、回転板6の移動を検出することで用紙Pの残量を検出することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ピックアップローラと回転板とがアームに取り付けられており、用紙の残量に応じてピックアップローラが移動すると、それに伴って回転板が移動する。検出手段は、ピックアップローラの回転速度だけでなく、回転板の移動後の位置も検出するので、ピックアップローラの回転速度を一定に保つことができ、用紙を一定速度で繰り出すことができ、ジャムの発生を防止できる。また、検出手段は、回転板の位置を検出することで用紙の残量も検出できるので、従来のように用紙の残量を検出するための機構を設ける必要がなくなり、構成部品を削減して、コストダウンが実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る給紙装置の概略の構成図である。
【図2】給紙装置の制御系の構成を示したブロック図である。
【図3】回転板の形状を示した正面図である。
【図4】用紙トレイに収納された用紙と用紙残量検出機構との位置関係、及び検出器の出力信号を示した図である。
【図5】本発明の給紙装置における用紙Pの残量検出動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1−給紙装置
2−用紙トレイ
3−ピックアップローラ
4−モータ
5−アーム
6−回転板
7−検出器
Claims (6)
- 用紙トレイに収納された用紙を繰り出すピックアップローラが取り付けられ、回動自在に配置されたアームと、前記ピックアップローラの回転速度に比例した速度で回転する回転板と、この回転板の回転速度を検出する検出手段と、この検出手段が検出した回転速度を用いて前記ピックアップローラの回転速度を制御する検出手段と、を備えた給紙装置において、
前記回転板は、アームに取り付けられ、
前記検出手段は、さらに前記回転板の位置を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記回転板の位置に基づいて前記用紙トレイに収納された用紙の残量を判定し、
前記ピックアップローラは、前記アームの端部近傍に設けられ、前記回転板は、前記アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられ、
前記回転板は、その回転速度及び位置を前記検出手段で検出可能な形状の複数のスリットを備え、
前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ径方向に放射状に形成され、一部のスリットは、径方向にそれぞれ異なる長さで形成されたか、
または、前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ放射状に所定の長さで形成され、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状であることを特徴とする給紙装置。 - 用紙トレイに収納された用紙を繰り出すピックアップローラが取り付けられ、回動自在に配置されたアームと、前記ピックアップローラの回転速度に比例した速度で回転する回転板と、この回転板の回転速度を検出する検出手段と、この検出手段が検出した回転速度を用いて前記ピックアップローラの回転速度を制御する検出手段と、を備えた給紙装置において、
前記回転板は、アームに取り付けられ、
前記検出手段は、さらに前記回転板の位置を検出し、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記回転板の位置に基づいて前記用紙トレイに収納された用紙の残量を判定することを特徴とする給紙装置。 - 前記ピックアップローラは、前記アームの端部近傍に設けられ、前記回転板は、前記アームの支点から所定の距離だけ離れた位置に設けられた請求項2に記載の給紙装置。
- 前記回転板は、その回転速度及び位置を前記検出手段で検出可能な形状の複数のスリットを備えた請求項2または3に記載の給紙装置。
- 前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ径方向に放射状に形成され、一部のスリットは、径方向にそれぞれ異なる長さで形成された請求項4に記載の給紙装置。
- 前記複数のスリットは、前記回転板の中心部から外周部へ放射状に所定の長さで形成され、中心部から外周部まで幅が等しい形状か、または外周部ほど幅が狭い形状である請求項4に記載の給紙装置。
Priority Applications (1)
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JP2002365507A JP2004196465A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 給紙装置 |
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Cited By (1)
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KR20160010361A (ko) * | 2014-07-18 | 2016-01-27 | 캐논 가부시끼가이샤 | 시트 공급 장치 및 인쇄 장치 |
-
2002
- 2002-12-17 JP JP2002365507A patent/JP2004196465A/ja active Pending
Cited By (2)
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KR20160010361A (ko) * | 2014-07-18 | 2016-01-27 | 캐논 가부시끼가이샤 | 시트 공급 장치 및 인쇄 장치 |
KR101889139B1 (ko) | 2014-07-18 | 2018-08-16 | 캐논 가부시끼가이샤 | 시트 공급 장치 및 인쇄 장치 |
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