JP2004195979A - 版およびその濡れ特性を変えるための方法 - Google Patents

版およびその濡れ特性を変えるための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より強い疎水性を有するか、強い疎水性状態にある領域を備えた別の版を提供し、その濡れ特性を局所的に、かつ繰り返し変えるための方法を提示する
【解決手段】ケイ素またはケイ素セラミックからなる表面(12)を備えた版(10)が提供され、この版は、親水性および疎水性からなる図案を担っていて、親水性領域は、第1の化学的状態を、疎水性領域は、第1の化学的状態とは異なる第2の化学的状態を有し、疎水性領域では、表面(12)は、それぞれ少なくとも1個の末端基が結合しているケイ素原子を有しており、有機末端基は、特に非置換またはハロゲン化アリール末端基またはアルキル末端基であってよく、Si−C−、Si−O−C−またはSi−O−Si−C結合を介して付加されていてよく、また、版の濡れ特性を変える方法が開示されていて、表面(12)の化学的末端基を変えることにより、表面(12)を、第1の濡れ特性を有する第1の化学的状態にし、表面(12)の全領域の一部を、第2の濡れ特性を有する第2の化学的状態にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機的に結合したケイ素を有し、親水性および疎水性領域からなる図案を担う表面を備えた版であって、親水性領域が第1の化学的状態を有し、疎水性領域が第1の状態とは異なる第2の化学的状態を有する版に関する。さらに本発明は、無機的に結合しているケイ素を有する表面を備えた版の濡れ特性を変える方法であって、表面の化学的末端基を変化させることにより、その表面を第1の濡れ特性を有する第1の化学的状態にし、表面全領域の一部を、第2の濡れ特性を有する第2の化学的状態にする方法に関する。
米国特許第3678852号から、非晶質半導体で被覆されている版が知られている。レーザー光線を用いると、半導体の無秩序な非晶質状態を高度に秩序化された結晶質状態に変えることができる。結晶質状態では、半導体表面は粗いので、半導体表面を再秩序化すると、非晶質の滑らかな領域よりも、より粗い表面に液体はよく付着する。この方法によって製造される版は、結晶領域の最低サイズによって制限を受ける。
ケイ素を有する表面を備えた版を、第1の濡れ特性を有する第1の化学的状態に、かつ第2の濡れ特性を有する第2の化学的状態にすることができることが、特許WO00/21753号から知られている。対応する異なる電気的特性を有する表面の化学的末端基を変えることを介して、版の局所的な濡れ特性、即ち、局所的な親水性もしくは疎水性濡れ特性を制御することができる。先ず、好ましくは実質的に単一な親水性または疎水性濡れ特性を有する第1の化学的構造を有する表面を製造する。次いでこの表面を、局所的に限られた部分面で化学的構造(末端基)を局所的に変えることにより、濡れ特性のそれぞれ他方の状態に、即ち、親水性から疎水性へ、もしくは疎水性から親水性に移行させる。
好ましい実施形態では、特許WO第00/21753号は、半導体としてケイ素を選択している。先ず、表面を疎水性状態にし、その際、表面には例えば、SiH−、SiH2−および/またはSiH3−基が存在する。次いで、疎水性特性を変えるために、疎水性末端基を局所的に親水性末端基に交換するか、これに変換して、例えば疎水性末端基をSiOH−、SiOSi−および/またはSiO−末端基に代える。
米国特許第3678852号明細書 特許WO00/21753号明細書
本発明の課題は、より強い疎水性を有するか、強い疎水性状態にある領域を備えた別の版を提供し、その濡れ特性を局所的に、かつ繰り返し変えるための方法を提示することである。
本発明によれば、この課題は、請求項1に記載の特徴を有する版および請求項10に記載の特徴部を有する方法によって解決される。本発明の好ましい発展形態は、従属請求項に特徴付けられている。
本発明による版、特にオフセット版は、無機的に結合しているケイ素を有し、親水性および疎水性領域からなり、その際、親水性領域が第1の化学的状態を有し、疎水性領域が第1の化学的状態とは異なる第2の化学的状態を有する図案を担っている表面を包含する。少なくとも1つの疎水性領域、好ましくは全ての疎水性領域で表面は、それぞれ少なくとも1個の有機末端基が結合している、好ましくは、それぞれの数の規定の有機末端基が結合しているケイ素原子を有することを、本発明による版は特徴とする。ケイ素原子は、CH3−基またはOCH3基だけで置換されているのではない。
好ましくは、末端基中でケイ素原子に結合している原子の原子量の和が、33.5u以下である場合、有機末端基は、CH3−基だけを有するのではない。ケイ素原子ではない、末端基中でケイ素原子に結合している元素の原子量の和は、好ましくは33.5uよりも大きく、特に、有機末端基は、33.5uよりも重くてよい。原子量は、相対原子質量単位uで示されている。メチル末端基は、原子質量単位約15uを有し、メタノール末端基は約31uを有し、フルオロ原子は、約19uを有する。
有機末端基には、当業者が通常は有機末端基と称する炭素誘導体の他に、本発明の考えに関連して、非有機ベース鎖、特にSi−O−鎖も包含され、その際、ベース鎖の原子価に、有機置換基、特にCH3−基が結合している末端基であってもよい。
疎水性領域では、本発明による版は好ましくは、強疎水性末端基を有する。特に、表面の一部領域の濡れ特性、疎水性が、有機末端基の特性によって決定されるように、多くの有機末端基が置換されていてよい。有機末端基を選択すると、親水性および疎水性領域の濡れ特性の差を様々にすることができ、特に、非常にコントラストを豊かに、または強くすることができる。有機末端基は、反応剤により生じていてよいか、反応剤から生じていてよい。
無機的に結合しているケイ素を有する版の表面は、非晶質、ナノ結晶質または多結晶質または結晶質の純粋なケイ素からなってよい。純粋なケイ素の他に、窒化ケイ素セラミックまたはその層系を使用することもできる。
特に、ケイ素は、炭素高分子とのコポリマーとして有機的に結合しているのではない。窒化ケイ素セラミックは、化学量論的にSi34からなるか、非化学量論的に窒化ケイ素(Sixy)からなってよい。窒化ケイ素セラミックは、非晶質であってもよい。さらに、版の表面は、化学量論的または非化学量論的な酸化ケイ素セラミック(ガラスセラミック)からなるか、ケイ素、酸素および窒素からなる混相、オキシ窒化ケイ素セラミック(Sixyz)からなってもよい。セラミックの形でも、ケイ素は無機的に結合している。好ましくは、このような表面の上で、多様な有機末端基の選択および考えうる配置を実現、変化および/または制御することができる。特に、窒化ケイ素セラミックは、純粋なケイ素よりも高い機械的強度を有する。
好ましい一実施形態では、本発明による版の表面は、薄い非晶質フィルムとして、例えば、チタン(好ましい)、アルミニウム、クロムまたは金を有する金属キャリヤに収められている。特に、キャリヤは、金属薄板、例えばチタン薄板であってよい。キャリヤは、プレート形、シリンダー形またはソケット形であってよい。非晶質フィルムは、厚さ500マイクロメートル未満であり、好ましくは、フィルム厚は、0.5から10マイクロメートルである。もしくは、版は、完全に非晶質材料からなってもよい。無機的に結合しているケイ素を有する表面の親水性状態は、オキシド−および/またはヒドロキシド末端基、例えば、シラノール基(SiOH)により実現することができる。通常、このような表面は、1平方ナノメートル(nm2)当たり複数のOH基を有する。窒化ケイ素セラミックを包含する表面では、シラノール基の他に、付加的に親水性シリルアミン末端基(−SiNH2、=SiNH)が表面に生じる。顕著な親水性を有するこの状態は、例えば、その開示を本記載に参照して援用することができる特許WO第00/21753号に記載されている湿式化学反応により、または、熱による加熱または光化学により、例えば、気圧下に、酸素および/または水素分子を用いるオゾン化により、または光解離により達成することができる。熱による加熱のためには好ましくは、赤外線または可視スペクトル領域で放射されるレーザー光源を使用することができる。光化学的反応は、UV−またはVUV照射(200nm未満、特に100nmを上回る波長を有する真空紫外放射)により生じさせることができる。
無機的に結合しているケイ素を有する表面の疎水性状態は、水素末端停止、例えばSiH−、SiH2−および/またはSiH3−基により生じさせることもできる(ヒドロシラン)。本発明では、末端停止をメチル末端基、特に−Si(CH33、−O−Si(CH33、または≡Si−C(CH33で、または末端停止を非置換の、および/または部分的にまたは完全にハロゲン化された、特に塩素化またはフッ素化されたアルキル末端基、例えばCF3−基で実施することで、ケイ素を有する表面を、強疎水性状態に変えることができる。疎水性領域では、表面の所のケイ素原子は、複数の有機末端基を担持してもよい。言い換えると、表面の所のケイ素原子は、複数回置換されていてもよい。疎水性領域の有機末端基は特に、21個未満の炭素原子を有してよい。言い換えると、炭素原子の数は、1から20の範囲(範囲限界)からの自然数であってよい。特に好ましくは、有機末端基の鎖中には、1から6個の炭素原子が存在してよい。除去に必要な時間およびエネルギー量が少なくなるので、短い鎖が好ましい。
本発明による版の疎水性領域では、有機末端基、特に環状または鎖状末端基は、Si−C−結合および/またはSi−O−C−結合および/またはSi−O−Si−C−結合により結合していてよい。
本発明の考えでは、無機的に結合しているケイ素を有する表面を備えた版の濡れ特性を変えるための本発明による方法も存在し、この際、化学的表面末端基を変えることにより、表面(好ましくは、印刷面を形成している表面の全領域)を、第1の濡れ特性を有する第1の化学的状態にし、表面の一部を、特に全領域の一部を、第2の濡れ特性を有する第2の化学的状態にする。ケイ素原子が、CH3−基またはOCH3−基だけで置換されているのではないように、表面の所のケイ素原子に、有機末端基を結合させることを、本発明による方法は特徴とする。特に、表面の所のケイ素原子に結合している、ケイ素原子ではない原子の原子量の合計は、33.5uを上回ってよい。特に、第1の濡れ特性が親水性で、第2の濡れ特性が疎水性であってよいか、第1の濡れ特性が疎水性で、第2の濡れ特性が親水性であってよい。
表面が、非晶質、ナノ結晶質、多結晶質または結晶質のケイ素からなるか、酸素および/または窒素を有する化学量論的または非化学量論的ケイ素セラミックである版で、本発明の方法を特に好ましく実施することができる。本発明による方法により、版の疎水領域には、非置換の、および/またはハロゲン化、例えば部分的におよび/または完全に塩素化および/または部分的にフッ素化および/または完全にフッ素化された末端基、特にアリール末端基またはアルキル末端基が、有機末端基として結合していてよい。特に、疎水領域の有機末端基は、CH3−末端基および/またはCF3−末端基であってよい。特に鎖分子は、CH3−末端基および/またはCF3−末端基を有してもよい。
版の濡れ特性を変えるための本発明による方法は、版の上に親水性および疎水性領域からなる構造を生じさせるために役立つので、オフセット印刷法で、多様な構造を製造することができる。本発明では、濡れ特性を変えるための方法で、印刷されるべきイメージ情報またはそのネガ(印刷されるべきイメージ情報ではない)に対応するような第2の化学的状態が生じるように、制御された光源で局所的に処理することにより、第2の化学的状態を生じさせる。
Si−C結合を介しての版の表面へのアルキル基またはフルオロアルキル基の直接的な結合は、ハロゲンシラン、例えばCl−Si(CH33、アルコール、アルケンおよび/またはアルキンの光開始により行うことができる。溶液中では、反応性ハロゲン含有分子、例えばヨードホルムとの結合が可能である。
人および環境への危険性が低い物質なので好ましくは鎖中に4個または5個の炭素原子を有するアルコール(R−OH)またはアルデヒド(R−CHO)と、ケイ素を有する水素末端停止されているか、ハロゲン末端停止されているか、オキシド末端停止されている表面との反応を介して、Si−O−C−結合を介して表面に固定されているアルコキシル単分子層、言い換えるとアルキル基を得ることができる。この場合、Rは、非置換のアルキル基あるいはアリール基あるいは部分的にまたは完全にフッ素化されたアルキル基またはアリール基である。炭化水素基は、鎖状または環状、特に芳香族、例えばフェニル環(C65−)または置換されたフェニル環であってよい。光化学を活性化させるために、光の作用により、好ましくは、UV−光を用いて、反応を開始および/または促進させることができる。鎖状または環状の芳香族非置換またはフッ素化炭素末端基は、様々な数の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子を有してよい。
もしくはアルキル基の結合は、ケイ素を有する酸化物被覆された表面でのアルキルクロロシラン、アルキルアルコキシシランおよび/またはアルキルアミノシランとのシロキサン化学により、Si−O−Si−C結合を介して行うことができる。非置換またはフッ素化アルキル基は、複数の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子からなる鎖を有してよく、そこに、1個のCH3−またはCF3−末端基または複数のCH3−またはCF3−末端基が存在してよい。言い換えると、少なくとも1つの疎水領域で、有機末端基は、複数の炭素原子からなるそれぞれ1本の鎖を有し、そこに、CH3−またはCF3−基が存在する。疎水性特性は、炭素鎖の長さにほとんど影響を受けない。鎖が長いと(20個の炭素原子まで)、有機末端基の十分に高い表面密度および適切な鎖構造では好ましくは、外側のファンデルワールス作用による付加的な安定が生じ、自己組織化短分子層(自己集合単分子層、SAM)を形成させることができる。しかし印刷プロセスには、短い炭素鎖と、各表面原子のそれぞれが有機末端基を有しない配置でも十分である。言い換えると、配置は、有機末端基の相対的に低い表面密度を有してもよい。通常の濃度は、cm2当たり末端基1014から1011である。鎖の長さに関わらず、十分に強い疎水性を得るために十分に高い濃度を達成すべきであり、同時に、濃度は可能な限りもしくは必要な限り低くなければならない。それというのも、好ましくは、小さい末端基分子および/または低い表面密度で、後に続く有機末端基の除去を容易にするためである。
メチル−および/またはメチレン含有および/またはフルオロ含有疎水性有機末端基を版の表面に結合させる際に、基本的に反応性の、特にラジカル出発分子との反応で、より早い反応速度を達成することができる。例えば、ヨードホルムおよび/または3重項および/または双極性1重項状態で生じていてよいトリメチレンメタン誘導体との反応により、有機末端基を結合させることができる。このような反応性の物質を実際に取り扱うためには、安定な前駆体分子を使用することが好ましい。好ましくは、これは、1,1−ジアルコキシ−2−メチレンシクロプロパン(DMCP)である。メチレンシクロプロパン誘導体から、熱により、または照射により、双極性トリメチレン誘導体を生じさせることができる。本発明の更なる利点および好ましい実施形態および進展を、次の例により説明する。
第1の例は、Si−C−結合による、アルキル末端基もしくはフルオロアルキル末端基を有する疎水性層の結合に関する。Si−C−結合は、相対的に高い安定性を有する。
反応性炭化水素、例えば、アルケンおよび/またはアルキンは、光活性化により直接、ケイ素に付加させて、Si−C−結合を生じさせることができる(≡Si−R)。言い換えると、ケイ素表面原子に、R−末端基を生じさせるか、結合させ、その際、Rは、アリール−またはアルキル基を意味する。このような結合のための出発点は特に好ましくは、水素末端停止されたケイ素表面であってよい。このような水素末端停止されたケイ素表面を得ることができるような方法は、特許WO第00/21753号に記載されている。この特許は、開示内容を参照して、本記載に援用することができる。純粋な化学薬品および反応性の前駆体分子、例えばラジカルを使用すると、通常の条件下では同時に、ケイ素表面の部分的な酸化が始まりうる比較的ゆっくりとした反応経過の問題を回避することができる。このような反応性の前駆体分子を使用すると、アルキル化プロセスがかなり促進される。
アリール−またはアルキル基もしくはフッ素化アリール−またはアルキル基を有する表面のほぼ均一に安定した末端停止から開始して、レーザー照射でのイメージ付与のために、表面を空間的に選択的に、即ち、部分領域で、酸化させて、親水性にすることができる。最後に、表面全体を酸化および/または再び水素末端停止して、出発状態に戻すことにより、イメージの消去を達成することができる。
大気中で赤外線、可視または紫外線スペクトル領域のレーザーを用いて、親水性ドメインでイメージ付与するための、即ち、疎水性の濡れ特性を親水性濡れ特性へと変える方法の第1の実施形態では、アリール−もしくはアルキル末端基、特に、メチル−もしくはフルオロメチル末端基は、照射時間、照射効率および波長に応じて、有機末端基中の炭素原子の数が増すにつれて、完全とは限らないが、部分的に酸化および除去される。残りのメチレン−、メチル−もしくはフルオロメチル末端基がこの場合、アルデヒド−もしくはカルボキシル基に酸化されて、親水性になる。有機鎖を全て除去することなく、有機末端基、例えば、CH3を、有機鎖に変えることにより、疎水性から親水性へと切り替えることも可能である。
非常に簡単な末端基分子および/またはUV−レーザーまたはVUV−レーザー(特に、200nmより短い波長を有する真空UV)を使用する場合、親水性ドメインまたは部分領域でのイメージ付与ステップでイメージ付与するための方法の第2の有効な実施形態では、光崩壊で、全てのC−C−およびC−Hの結合を分離するか、酸化することにより、ケイ素まで、またはSi−O−Si結合までの全部の末端基を迅速に除去することができる。酸素の協力により、誘導されたラジカル反応の揮発性反応生成物として、主に、H2OおよびCO2および、場合によってはさらにCOも生じる。このような有機末端基を除去されたケイ素表面には、親水基、例えばシラノール基が生じる。窒化ケイ素−セラミックからなる表面の場合には、付加的なシリルアミン基が生じることもある。したがって、簡単に除去するためには、可能な限り短い鎖のアルキル基を選択することが重要である。1から5個の炭素原子からなる鎖長が好ましい。新たなイメージ付与のために、アルキル基を完全に除去する。除去を、光化学的にUV−またはVUV−光源、特にレーザーを用いて、または光熱的(輻射熱的)に赤外線または可視光源、特にレーザーを用いて達成することができる。
第2の例は、Si−O−C−結合により疎水性層とアリール−またはアルキル末端基もしくはフルオロアルキル末端基とを結合させることに関する。
1級アルコール(R−OH)および/または2級アルコール(R−(OH)2)および/またはアルデヒド(R−CHO)と水素末端停止されているか、ハロゲン末端停止されているか、オキシド末端停止されているケイ素表面との反応に基づき、アリール基またはアルキル基もしくはフルオロアルキル基と表面との結合を、炭素の所での酸素ブリッジ(Si−O−R)を介して行う。したがって、第1の例で既に記載したように、親水性領域でイメージ付与することができる、アリール−またはアルキル末端基もしくはフッ素化アルキル末端基を有する疎水性表面が生じる。
3または4個の炭素原子を有する2級アルコールが好ましい。2級アルコールは、一定の条件下に、2個の有機末端基の間にO−ブリッジ結合を形成するので、改質された表面に付加的な安定性をもたらしうる。最初の例に記載されたプロセスと同じく、出発末端停止を再び回復させることができる。
第3の例は、Si−O−Si−C−結合による、アリール−またはアルキル末端基もしくはフルオロアルキル末端基との疎水性層の結合に関する。
出発点は、少なくとも部分的にシラノール−および/またはシリルアミン−基で被覆されている酸化親水性ケイ素−、酸化ケイ素−または窒化ケイ素表面である。この表面に、疎水性アルキル末端基もしくはフッ化アルキル末端基を有する分子を化学吸着させる(Si−O−Si−R)。アルキルトリメトキシシラン、例えば、CH3−(CH22−Si−(OCH33またはフルオロアルキルメトキシシラン、例えば、CF3−(CH22−Si−(OCH33を用いて、これらの疎水性表面を製造することができる。この際、Si−O−Si−アンカー基のケイ素原子は付加的に、酸素ブリッジを介して相互に架橋していてもよい。もしくは、ハロゲン原子あるいは一−、二−または三官能性アルキルジメチルシランのNR2−、OH−またはOR−基を反応させて、例えば、アルキルジメチルシリル基(Si−O−Si−(CH32−R、特にSi−O−Si−(CH33)を生じさせることができる。この場合、アンカー−もしくは末端停止性有機末端分子の表面密度は、ケイ素表面原子の密度と同じではなく、それより少なくてもよい。負飽和化合物、例えば、トリメチレンメタン誘導体を用いると、表面を疎水化するためにより高い反応速度を達成することができる。最初の例で既に記載したように、レーザーを用いると、親水性部分領域またはドメインでの疎水性の版のイメージ付与を達成することができる。表面全体を光、特にレーザーにより惹起して酸化させることにより、親水性出発状態を回復する。
本発明のさらなる利点および好ましい実施形態および発展形態を、次の図面ならびにその説明により述べる。
図1に、本発明が図示されている。版10は、プレート形で実施されていて、版シリンダー、特に印刷装置に収めることができる。版10は、表面12を有し、これは、無機的に結合しているケイ素を有する。この版10は、出発状態では、特に、その製造プロセスの後には通常、本来の、数ナノメートル厚の酸化物層で覆われている。
第1の本発明による方法ステップで、版10に、規定の実質的に疎水性の表面を与える。この目的のために、版10の表面12を、有機末端基またはフッ素化有機末端基で末端停止させる。ケイ素表面原子の自由原子価を、対応する末端基、特に、アリール末端基、アルキル末端基またはフルオロアルキル−末端基で飽和させる。
次いで、更なる方法ステップで、版10の疎水性領域14を部分領域で親水性にする。これは、例えば前記の、とくに例1から3に記載の化学的反応のいずれかを用いて行うことができる。疎水性表面14を局所的に改質するために、2つの方法が特に適していることが判明している。図1に例示されているように、レーザー16により、局所的なエネルギーを供給して、化学的な変換プロセスを起させる。このために、小さいレーザー断面を有するレーザー(連続波方式またはパルス)が特に適していて、化学反応を空間的に限られた領域で実施することができる。これは、レーザー断面よりも小さくてもよい。例えば、フルオロレーザー(Fluorlaser)は、約157nmの波長を有するVUV光を生じる。もしくは、より長い波長を有する光から非線形光学プロセスを用いて、このスペクトル範囲内の短い波長を有する光を生じさせることもできる。このレーザーまたは他の短波光源を用いて、光化学的な表面改質を達成することができる。前記のように、光熱(輻射熱)改質には、多数の光波長が該当し、例えば、ガスレーザー(エキシマーレーザー)または固体レーザー(例えば、周波数逓倍Nd−レーザー)またはダイオードレーザを使用することができる。
制御ユニット18により、レーザー16を駆動することができる。レーザー16から放射された光線20が、印刷面である版10の表面の全ての点に少なくとも1回当たるか、達することができるように、レーザー16と版10との間に、相対運動を生じさせるための手段が備えられている。例えば、版10を、印刷装置中の版シリンダーに載せるか、これに収めて、回転軸を中心にシリンダーを回転させ、シリンダーの回転軸に対して実質的に平行にレーザー16を並進させると、光線20を版10の表面全体に当てることができる。版の上に供給されている間に、光線20もしくはレーザー16のスイッチを入れたり切ったりするか、徐々に入れるか、消すかして、印刷すべき図案22または図案のネガを、親水性イメージとして、疎水性表面に生じさせることができる。通常、版10の表面上での分子的な特性変化は、裸眼で観察することはできない。それというのも、これは、表面の顕微鏡的改質であるためである。施与された、印刷されるべき図案22は、モデルイメージ21に対応し、これは、様々な方法で製造することができる。例えば、デジタル化方法により、または直接、例えば、グラフィックプログラムまたはデジタルカメラを用いて、モデルイメージ21を製造することができる。通常、モデルイメージ21を、いわゆるRIP(ラスタ画像処理装置)で処理し、記憶する。メモリは、制御ユニット18の内部または外部におくことができる。次いで、RIPで決定および記憶されたデータに基づき、印刷されるべき図案22が版10に生じるように、光線20を制御する。
構造化された表面14にこうして生じさせた親水性イメージを消去するためには、第1の実施形態のもう1つの方法ステップで、疎水性表面14の他の全ての点に、レーザー16を用いて局所的なエネルギーを供給して、最終的に版14の表面全体を親水性に改質して、特に単一に親水性または未構造化することができる。第2の実施形態では、エネルギーを幅広く、様々なUV波長を有するランプ、例えばUV−ランプ、特に市販のエキシマーランプを用いて供給する。
図2では、本発明による版を用いる本発明による方法の特に好ましい実施形態が説明されている。無機的に結合しているケイ素を有する表面12から出発していて、これは、(二)酸化ケイ素を包含する(部分図I)。(二)酸化ケイ素との表記は、1ナノメートル以下の超薄酸化物層では、亜酸化物SiOx(x<2)が存在し、比較的厚い酸化物層の場合にだけ、二酸化ケイ素(SiO2)が存在することに関している。表面は、表面限界の所に、酸化された表面層26を有し、その厚さは通常、ナノメートル範囲である。表面12の原子価28に、ヒドロキシル基(OH基)が結合している。表面12は、親水性である。このような表面12は様々な方法で得ることができる。間接的に、キャリヤ材料に堆積させた非晶質ケイ素層の本来の酸化物層(自発表面酸化)を生じさせることにより、表面12を得る。液相または気相から、キャリヤ材料の上に、(二)酸化ケイ素フィルムを析出させることもできる。酸化ケイ素を、ガラスとして使用することもできる。キャリヤ材料もしくはガラスを、特に印刷装置で使用するためのプレート、シリンダーまたはソケットとして成形することもできる。版が、印刷機に収められている場合には、次に記載のステップは特に、印刷装置内で行うこともできる。
次のステップで、疎水性末端停止の前に、表面12を清浄化する。好ましくは、200nm以下の波長、好ましくは172nmの波長で、ランプのVUV光を用いる全面照射により、これを行う。このプロセスは、自己限定性である;室温では、表面は、僅かな単分子層からなる厚さの酸化物スキンで覆われる。UV光を照射する代わりに、オゾン(O3)または他の酸化剤、例えば、濃硝酸(HNO3)、過酸化水素溶液(H22)などを用いる処理により、清浄化を行うこともできる。さらにもしくは、プラズマ処理が有効である。酸化による清浄化は通常は、約10分間で終えることができる。
直後に続くステップ32で行う末端停止により、表面を、好ましくは表面全体を、疎水性に、即ち撥水性にする。末端停止を、トリメチルシリル誘導体、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、クロロトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、エトキシトリメチルシランまたはジメチルアミノトリメチルシランを用いて行う。
このような末端停止反応は、次のような一般的な反応スキームにより進行しうる。
Si−O−H + Y−Si(CH33 → Si−O−Si(CH33 + HY
上式中、Yは、適切な脱離基である。例えば、Yは、OH−基、ハロゲン原子、NH2−基などであってよい。メチル基を有さないSi原子が、表面12の中に、もしくは上面に存在する。
ヘキサメチルジシロキサン、2級C原子の所で完全にハロゲン化されたエタノールおよび濃硫酸(約90%濃度)からなる調製混合物が好ましい。ヘキサメチルジシロキサン1.0から1.6g、トリフルオロエタノール4.5から8.0gおよび90%濃度硫酸0.8から1.5g、特に、ヘキサメチルジシロキサン1.3g、トリフルオロエタノール6.0gおよび90%濃度硫酸1.2gからなる混合物が特に好ましい。経済的な理由から、トリフルオロエタノール濃度を最小限にすることができる。混合比を変える際には、ヘキサメチルジシロキサンの濃度が高すぎ、他の成分の濃度が低すぎて、相分離が生じないように気をつけなければならない。硫酸が多すぎると、望ましくない副反応が生じることがある。
液体混合物を、末端停止のために、清浄化された酸化ケイ素表面に施与する。例えば、プラスチック製のスクレーパーを用いて、混合物を表面の上に塗布することができる。もしくは、表面をゆっくりと、調製混合物に浴させ、調製混合物を満たされた浴を通過させることができる。反応時間は、約10秒である。末端停止された表面から、調製溶液を自然に流れさせるか、もしくは、小さな液滴に集めて、これを、水ですすぐか、ろうそく芯の原理(Dochtprinzip)により、表面から吸収除去することができる。
前記の調製混合物の代わりに、ヘキサメチルジシラザンを使用することも特に好ましい。この物質は直接、即ち、更なる成分を伴わずに使用することができる。蒸気として表面に供給するのがよく、吸引装置が好ましい。それというのも、アンモニアガス(NH3)が、放出されるためである。ヘキサメチルジシラザンは、高い蒸気圧を有するので、引き続き、表面をすすぐ必要はない。反応時間は、この場合も約10秒である。
末端停止の結果は、無機的に結合されているケイ素および酸化表面層26((二)酸化ケイ素)を有し、この表面層の上で、表面が完全に疎水性特性を有するような規模で、ヒドロキシル基がトリメチルシロキシ基に代わっている表面12である。図2では、有機末端基30は部分図IIに、図示されている。
直後のステップで、疎水性末端停止を、イメージ付与またはエネルギー作用により局所的に除去して、イメージ付与された所に再び、親水性(二)酸化ケイ素表面を生じさせる(構造化ステップ34、図2の部分図III)。イメージ付与を好ましくは、レーザーで行うが、その際、IR−、NIR−、可視またはUV−照射を使用することができる。(二)酸化ケイ素層の下に、高い吸収係数を有する材料、例えば、金属またはセラミック層を使用して、少ない量の照射を、高い作用効率で吸収させることができる。可視またはUVスペクトル範囲では、(ドーピングされた)非晶質ケイ素が吸収層として作用しうる。
親水性および疎水性領域での構造化を行った後に、複写イメージまたは色分解に応じて、版を、慣用の印刷インキを使用するオフセット印刷法で印刷することができる。印刷の終了後に、印刷作業に慣用の洗浄剤または溶剤を用いて、印刷インキの残りを除去することができる。通常の洗浄には、約5分間が必要である。
最後に、構造を消去することができる。消去プロセスでは、インキの残りまたは溶剤の残りなどの有機不純物、さらに表面の疎水性末端停止部を除去する(図2の消去ステップ36)。消去プロセスは、未構造親水性表面の再製造に役立つ。この意味では、有機末端基30が全面的に除去され、表面12が原子価28に再びOH−基を有すると、図2の部分図IVは、図2の部分図Iと同じである。しかし、有機末端基のSi−O成分は、表面12の酸化表面層26の所に残って、表面限界24は、新たな表面限界38に代わる。言い換えると、組成または濡れ特性を基本的に変えることなく、(二)酸化ケイ素をゆっくりと、表面12の上で成長させる。好ましくは、レーザーでエネルギーを作用させることにより、消去を行うことができ、言い換えると、前記のように、UV光を用いて全面的なイメージ付与または清浄化を実施することができる。
前記の方法を用いると、様々な実施形態で、局所的に光で惹起される反応プロセスにより、版10の疎水性表面14を部分領域で、別の第2の化学的状態に、特に親水性状態に変えることができる。版10の表面を全面的に、再び第1の化学的状態または第2の化学的状態に変えて、印刷されるべき図案22を再び除去し、新たな構造化を行うことができる。判10は、再記入可能な版または再利用可能な版と称することができる。本発明による版は、特に、オフセット版である。
本発明による方法を示す図である。 方法の特に好ましい実施形態を示す詳細図である。
符号の説明
10 版
12 表面
14 疎水性領域
16 レーザー
18 制御ユニット
20 光線
21 モデル
22 印刷されるべき図案
24 表面限界
26 酸化表面層
28 原子価
30 有機末端基
32 末端停止ステップ
34 構造化ステップ
36 消去ステップ
38 新たな表面限界

Claims (24)

  1. 無機的に結合したケイ素を有し、親水性および疎水性領域からなる図案を担っている表面(12)を備えた版(10)であって、親水性領域が、第1の化学的状態を有し、疎水性領域が、第1の状態とは異なる第2の化学的状態を有する版において、少なくとも1つの疎水性領域で、表面(12)は、それぞれ少なくとも1個の有機末端基が結合しているケイ素原子を有し、ケイ素原子は、CH3−基またはOCH3−基だけで置換されているのではないことを特徴とする版。
  2. 表面(12)が、非晶質、ナノ結晶質、多結晶質または結晶質のケイ素あるいは酸素および/または窒素を有する化学量論的または非化学量論的ケイ素セラミックであることを特徴とする、請求項1に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  3. 表面(12)が、薄い非晶質フィルムとして、金属キャリヤに収められていることを特徴とする、請求項1または2に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  4. 少なくとも1つの親水性領域で、表面(12)が、オキシド−および/またはヒドロキシ−および/またはシリルアミン−および/またはアルデヒド−および/またはカルボキシル−末端基が結合しているケイ素原子を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  5. 少なくとも1つの疎水性領域で、有機末端基が、非置換の、および/または部分的に塩素化および/または完全に塩素化および/または部分的にフッ素化および/または完全にフッ素化されている末端基であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  6. 少なくとも1つの疎水性領域で、有機末端基が、CH3−またはCF3−基が存在する複数の炭素原子からなるそれぞれ1本の鎖を有することを特徴とする、請求項5に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  7. 少なくとも1つの疎水性領域で、有機末端基が、21個未満の炭素原子を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  8. 少なくとも1つの疎水性領域で、有機末端基が、Si−C結合および/またはSi−O−C結合および/またはSi−O−Si−C結合により結合していることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  9. 少なくとも1つの疎水性領域で、表面(12)の所のケイ素原子が、複数の有機末端基を担持していることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  10. 少なくとも1つの疎水性領域で、ケイ素原子が、3個のメチル基または1個のO−Si−(CH33−基を担持することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の、無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)。
  11. 無機的に結合したケイ素を有する表面(12)を備えた版(10)の濡れ特性を変える方法であって、表面(12)の化学的末端基を変化させることにより、表面(12)を、第1の濡れ特性を有する第1の化学的状態にし、表面(12)の一部分を、第2の濡れ特性を有する第2の化学的状態にする方法において、ケイ素原子が、CH3−基またはOCH3−基だけで置換されているのではないように、疎水性表面(12)の所のケイ素原子に、有機末端基を結合させることを特徴とする方法。
  12. 第1の濡れ特性が親水性で、第2の濡れ特性が疎水性であるか、第1の濡れ特性が疎水性で、第2の濡れ特性が親水性であることを特徴とする、請求項11に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  13. 表面(12)が、非晶質であるか、ナノ結晶質、多結晶質または結晶質のケイ素を含有するか、酸素および/または窒素を有する化学量論的または非化学量論的ケイ素セラミックであることを特徴とする、請求項11または12に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  14. 少なくとも1つの疎水性領域で、非置換の、および/または部分的に塩素化および/または完全に塩素化および/または部分的にフッ素化および/または完全にフッ素化されたアルキル末端基が、有機末端基として結合していることを特徴とする、請求項11から13までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  15. 少なくとも1つの疎水性領域で、CH3−またはCF3−基が存在する複数の炭素原子からなる鎖が、有機末端基として結合していることを特徴とする、請求項14に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  16. 印刷されるべきイメージ情報またはそのネガに対応するような第2の化学的状態が生じるように、制御された光源を用いて局所的に処理することにより、第2の化学的状態を生じさせることを特徴とする、請求項11から15までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  17. 熱による加熱または光化学により、親水性濡れ特性を有する化学状態を達成することを特徴とする、請求項11から16までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  18. ハロゲンシラン、アルコール、アルケンまたはアルキンとの光開始により、Si−C結合を介してアリール基および/またはアルキル基および/またはフルオロアルキル基および/またはクロロアルキル基を結合させることを特徴とする、請求項11から17までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  19. ヨードホルムおよび/またはトリメチレンメタン誘導体および/またはメチレンシクロプロパン誘導体および/または1,1−ジアルコキシ−2−メチレンシクロプロパン(DMCP)および/またはトリメチルシリル誘導体との反応により、有機末端基を結合させることを特徴とする、請求項11から17までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  20. トリメチルシリル誘導体が、ヘキサメチルジシロキサンまたはヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする、請求項19に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  21. 1級アルコールおよび/または2級アルコールおよび/またはアルデヒドの反応により、Si−O−C結合を介してアリール基および/またはアルキル基を結合させることを特徴とする、請求項11から17までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  22. 光作用により、反応を開始および/または促進させることを特徴とする、請求項21に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  23. アルキルアルコキシシラン、アルキルアルカミノシランおよび/またはアルキルクロロシランとの反応により、Si−O−Si−C結合を介してアルキル基を結合させることを特徴とする、請求項11から17までのいずれか1項に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。
  24. アルキルトリメトキシシランおよび/またはフルオロアルキルメトキシシランとの反応により、Si−O−Si−C結合を介してアルキル基を結合させることを特徴とする、請求項23に記載の版(10)の濡れ特性を変える方法。

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