JP2004195902A - 着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法 - Google Patents

着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法 Download PDF

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Takayuki Suzuki
隆行 鈴木
Kiyoshi Endo
喜芳 遠藤
Tomohiko Sakai
智彦 坂井
Masako Kikuchi
雅子 菊地
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Abstract

【課題】本発明の目的は、着色樹脂微粒子を含有する高堅牢度で、色再現性に優れた水性インクの利点を維持し、更にインクの定着性、インク吸収性に優れ、かつ光沢性等の性能に優れた着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有する着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体であって、該着色樹脂微粒子含有インクが、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクであり、かつ該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有することを特徴とする着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法に関し、詳しくは、色材を含有するポリマーコアとその表面を被覆するポリマーシェルとからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクにより、耐擦過性、インク吸収性、光沢性に優れた画像を形成するインクジェット用記録媒体及びインクジェット画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の利点を有している。
【0003】
近年、インクジェット記録方式で問題となっていたノズルの目詰まりとメンテナンスに対する改良がインク及び装置の両面から進み、現在では、インクジェット記録方式が、各種プリンター、ファクシミリ、コンピューター端末等さまざまな分野に急速に普及している。
【0004】
このインクジェット記録方式で使用されるインクジェット記録媒体としては、形成した画像の印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重なった場合でもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと等の品質が要求される。
【0005】
これらの要求を解決するため、従来から多くの技術が提案されている。例えば、特開昭52−53012号公報に記載されている低サイズ原紙に、表面加工用の塗料を湿潤させたインクジェット記録媒体、特開昭55−5830号に記載されている支持体表面にインク吸収性の塗層を設けたインクジェット記録媒体、特開昭56−157号公報に記載されている被覆層中の顔料として非膠質シリカ粉末を含有するインクジェット記録媒体、特開昭57−107878号に記載されている無機顔料と有機顔料を併用したインクジェット記録媒体、特開昭58−110287号公報に記載されている2つの空孔分布ピークを有するインクジェット記録媒体、特開昭62−111782号に記載されている上下2層の多孔質層からなるインクジェット記録媒体、特開昭59−68292号、同59−123696号及び同60−18383号公報などに記載されている不定形亀裂を有するインクジェット記録媒体、特開昭61−135786号、同61−148092号及び同62−149475号公報等に記載されている微粉末層を有するインクジェット記録媒体、特開昭63−252779号、特開平1−108083号、同2−136279号、同3−65376号及び同3−27976号等に記載されている特定の物性値を有する顔料や微粒子シリカを含有するインクジェット記録媒体、特開昭57−14091号、同60−219083号、同60−210984号、同61−20797号、同61−188183号、特開平5−278324号、同6−92011号、同6−183134号、同7−137431号、同7−276789号等に記載されているコロイド状シリカ等の微粒子シリカを含有するインクジェット記録媒体、及び特開平2−276671号公報、同3−67684号、同3−215082号、同3−251488号、同4−67986号、同4−263983号及び同5−16517号公報などに記載されているアルミナ水和物微粒子を含有するインクジェット記録媒体等が多数知られている。
【0006】
一方、インクジェット画像記録方法に適用するインクとしては、上述のインクジェット記録媒体やインクジェット画像記録方法に適合して用いられ、例えば、水性インク、顔料インク、色素含有低融点固形ワックスインク、油溶性染料インクなど様々なものが知られている。水溶性色素を含む水性インクは、ノズルの目詰まりを起こしにくいという長所を有しているが、形成した画像が滲みやすく耐水性に劣るという問題点を抱えている。一方、顔料を含む顔料インクは、滲みにくく耐水性は好ましいが画質の鮮やかさに劣り、またノズルの目詰まりも起こしやすい。色素を含有した低融点固形ワックスを含むワックスインクは、記録材料に付着させた後、熱溶融させて画像を完成させるという煩雑さが伴う。
【0007】
また、油溶性染料を含むインクには、有機溶剤等の油性媒を用いる油性インクと水性溶媒を用いる水性インクとがあるが、前者の油性インクは環境面から用途に制限があり、後者の水性インクでは、滲みが少なく耐水性に優れた水性インクの開発が待望されている。
【0008】
上記課題に対し、油溶性染料をポリマー(樹脂)微粒子中に含浸させた水性インクが、滲みにくく、かつ耐水性にも優れることに加え、ノズル目詰まりを起こしにくいことから、近年注目されている。このような水性インクとしては、例えば、特開昭54−58504号公報に、ビニルモノマーを乳化重合したラテックスに有機溶媒に溶解した油溶性染料を加え、撹拌後、有機溶剤を蒸発させて油溶性染料を含浸させたポリマー微粒子を用いた水性インクが開示されている。また、特開昭55−139471号、同62−172076号、同62−184072号等の各公報に、ビニルモノマーを低分子界面活性剤で乳化重合したラテックス(ポリマー微粒子)に、油溶性染料を加え、加熱撹拌したポリマー微粒子を用いた水性インクが開示されている。
【0009】
しかしながら、これら油溶性染料をポリマー微粒子に含浸させたインクは、滲みにくく、耐水性に優れ、ノズル目詰まりを起こしにくいものの、インクジェット記録媒体にインクを吐出させて画像記録したのちに、インクジェット記録媒体を重ね合わせて保存すると、画像の一部が重ねあわせた相手に転写したり、インクジェット記録媒体の表面に付着した着色ポリマー(樹脂)微粒子が十分な定着性を得られず、少しの摩擦によりとれてしまうことがある。
【0010】
更に、空隙層を有するインク吸収層を有するインクジェット記録媒体と、染料を含有した樹脂微粒子との組み合わせで、インク吸収性、滲み耐性が改良されたインクジェット画像記録方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ポリマー、沸点150℃以上の疎水性高沸点有機溶媒および油溶性染料を含有する着色微粒子を用いたインクが提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
【0011】
しかしながら、上記提案されている方法では、インクをインクジェット記録媒体上に吐出した際のインク吸収性や、形成された画像の定着性(耐擦過性)や光沢性が、写真画像に比較すると、未だ充分な品質とは言えず、更なる改良が要望されている。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−127586号公報 (特許請求の範囲)
【0013】
【特許文献2】
特開2001−335734号公報 (特許請求の範囲)
【0014】
【特許文献3】
特開2002−80772号公報 (特許請求の範囲)
【0015】
【特許文献4】
特開2002−161225号公報 (特許請求の範囲)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、色材含有の着色樹脂微粒子を含有する高堅牢度で、色再現性に優れた水性インクの利点を維持しながら、更にインクの定着性(耐擦過性)、インク吸収性に優れ、かつ光沢性等の性能に優れた着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
【0018】
1.支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有する着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体であって、該着色樹脂微粒子含有インクが、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクであり、かつ該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有することを特徴とする着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【0019】
2.支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有する着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体であって、該着色樹脂微粒子含有インクが、色材を含有するポリマーコア及びポリマーシェルとからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクであり、かつ該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有することを特徴とする着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【0020】
3.前記シリカ微粒子の平均粒径が、100nm〜350nmであることを特徴とする前記1または2項に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【0021】
4.前記シリカ微粒子の平均粒径をy(nm)、該シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数をx(個)としたとき、下式(1)の条件を満たすことを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【0022】
式(1)
150<y+17・ln(x)<500
5.前記インク吸収層を有する面側のJIS Z 8741による75度鏡面光沢度が、40〜80%であることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
【0023】
6.支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有し、該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクを、インクジェット記録ヘッドよりインク液滴として吐出させて画像記録することを特徴とするインクジェット画像記録方法。
【0024】
7.支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有し、該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、色材を含有するポリマーコア及びポリマーシェルとからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクを、インクジェット記録ヘッドよりインク液滴として吐出させて画像記録することを特徴とするインクジェット画像記録方法。
【0025】
8.前記着色樹脂微粒子の体積平均粒子径が、5〜500nmであることを特徴とする前記6または7項に記載のインクジェット画像記録方法。
【0026】
9.前記体積平均粒子径の変動係数が、80%以下であることを特徴とする前記8項に記載のインクジェット画像記録方法。
【0027】
10.前記ポリマーシェルの色材含有率が、ポリマーコアの色材含有率の0.8以下であることを特徴とする前記7項に記載のインクジェット画像記録方法。
【0028】
11.前記ポリマーシェルを構成するポリマーが、着色樹脂微粒子で用いられている総ポリマー量の5〜95質量%であることを特徴とする前記7項に記載のインクジェット画像記録方法。
【0029】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有し、該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、色材を含有するポリマーなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクを、インクジェット記録ヘッドよりインク液滴として吐出させて、画像形成することにより、着色樹脂微粒子の持つ高堅牢度で、色再現性に優れた水性インクの利点を維持しながら、インクの定着性(耐擦過性)、インク吸収性に優れ、かつ光沢性等の性能に優れた着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体と、それを用いたインクジェット画像記録方法を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
【0030】
更に、インクジェット記録媒体としては、シリカ微粒子の平均粒径が、100nm〜350nmであること、シリカ微粒子の平均粒径と該シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数との関係が特定の条件範囲内であること、インク吸収層を有する面側のJIS Z 8741による75度鏡面光沢度が、40〜80%であること、あるいは着色樹脂微粒子として、体積平均粒子径が、5〜500nmであること、体積平均粒子径の変動係数が、80%以下であること、ポリマーシェルの色材含有率が、ポリマーコアの色材含有率の0.8以下であること、ポリマーシェルを構成するポリマーが、着色樹脂微粒子で用いられている総ポリマー量の5〜95質量%であることにより、上記目的効果がより一層発揮されることを見出したものである。
【0031】
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体(以下、本発明のインクジェット記録媒体、あるいは本発明の記録媒体ともいう)は、支持体上に少なくとも1層のインク吸収層を有するものである。
【0032】
本発明の記録媒体に用いられる支持体は、吸水性支持体と非吸水性支持体のいずれも用いることができるが、プリント後にシワの発生が無く、平滑性に差が生ぜずに高品位のプリントが得られること、あるいは、容易に光沢面を形成できることから、非吸水性支持体が好ましい。
【0033】
吸水性支持体としては、特に、天然パルプを主体とした紙支持体が代表的であるが、合成パルプと天然パルプの混合物であってもよい。
【0034】
一方、非吸水性支持体としては、例えば、プラスチック樹脂フィルム支持体、あるいは紙の両面をプラスチック樹脂で被覆した支持体が挙げられる。
【0035】
プラスチック樹脂フィルム支持体としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルム、あるいはこれらを積層したフィルム支持体等が挙げられる。これらのプラスチック樹脂フィルムは、透明、または半透明なものも使用できる。
【0036】
本発明で特に好ましい支持体は、紙の両面をプラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好ましいのは紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体である。
【0037】
以下、本発明で特に好ましく用いることのできる支持体である紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体について説明する。
【0038】
本発明に係る支持体に用いられる紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及び/またはLDPの比率は10〜70%が好ましい。上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
【0039】
抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好ましい。
【0040】
紙の坪量は50〜250gが好ましく、特に70〜200gが好ましい。紙の厚さは50〜210μmが好ましい。紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7〜1.2g/cm3(JIS P 8118)が一般的である。更に、原紙剛度はJIS P 8143に規定される条件で、20〜200gが好ましい。紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては上記原紙中に添加できるのと同様のサイズ剤を使用できる。
【0041】
紙のpHはJIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
【0042】
次に、この紙の両面を被覆するポリオレフィン樹脂について説明する。
この目的で用いられるポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられるが、プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
【0043】
以下、特に好ましいポリエチレンについて説明する。
紙表面及び/または裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であることが好ましく、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。特に、インク吸収層面側のポリオレフィン層は、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量は、ポリオレフィンに対して概ね1〜20%、好ましくは2〜15%である。
【0044】
ポリオレフィン層中には、白地の調整を行うための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することができる。着色顔料としては、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。蛍光増白剤としては、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
【0045】
紙の表裏面におけるポリエチレンの使用量は、インク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化でのカールを最適化するように選択されるが、一般には、ポリエチレン層の厚さは、インク吸収層面側で15〜40μm、バック層面側で10〜30μmの範囲である。表裏面のポリエチレンの比率は、インク吸収層の種類や厚さ、中紙の厚み等により変化するカールを調整する様に設定されるのが好ましく、通常、表/裏のポリエチレンの比率は、厚みで概ね3/1〜1/3である。
【0046】
更に、上記ポリエチレンで被覆した紙支持体は、下記の(1)〜(7)の特性を有していることが好ましい。
【0047】
(1)引っ張り強さは、JIS P 8113で規定される強度で縦方向が19.6〜294N、横方向が9.8〜196Nであることが好ましい、
(2)引き裂き強度は、JIS P 8116で規定される強度で縦方向が0.20〜2.94N、横方向が0.098〜2.45Nが好ましい、
(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cm2が好ましい、
(4)不透明度は、JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい、
(5)白さは、JIS Z 8727で規定されるL*、a*、b*が、L*=80〜96、a*=−3〜+5、b*=−7〜+2であることが好ましい、
(6)クラーク剛直度は、記録媒体の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100である支持体が好ましい、
(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%が好ましい、
本発明のインクジェット記録媒体は、上記支持体上にインク吸収層を有するものである。
【0048】
次に、上記支持体上に設けられるインク吸収層について説明する。
インク吸収層は、支持体の片面のみでも、両面に設けてもよい。この時、支持体の両面に設けられるインク吸収層は、同じでも異なっていてもよい。
【0049】
インク吸収層は、大きく膨潤層型インク吸収層と空隙型インク吸収層に分けられるが、本発明においては膨潤型のインク吸収層と空隙型のインク吸収層を組み合わせてもよい。また、インク吸収層以外の機能付与層、例えば、光沢発現層等と組み合わせてもよい。例えば、支持体に近い側に膨潤型インク吸収層を設け、支持体から離れた位置に、空隙型インク吸収層を設けた層構成や、この逆の層構成を用いることもできる。更には、支持体の両面にインク吸収層を設けた記録媒体の場合には、表裏で同じタイプの吸収層にしても良く、異なったタイプのインク吸収層であってもよい。
【0050】
本発明で特に好ましいのは、空隙型のインク吸収層である。これは単にインク吸収速度が速く、ムラの発生が少ないために高品位のプリントが得られるだけでなく、空隙型インク吸収層表面は非常に微細な凹凸が形成されるために、インク吸収層表面で凝集した着色樹脂微粒子群との接着面積が増大し、着色樹脂微粒子の耐擦過性が改善されるため好ましい。
【0051】
一般に、着色樹脂微粒子をインク吸収層中へ浸透させるのは困難であり、これを浸透させるため、より大サイズの細孔をインク吸収層に与えると光沢が低下する問題がある。着色樹脂微粒子は、インク吸収層表面に存在するだけでは表面が擦られたときに取れ易いが、表面との接着性を高めることである程度改善することができる。このような観点から、着色樹脂微粒子の平均粒子径(r)が、インク吸収層の表面の凹凸のサイズに比較的近い範囲であることが好ましい。インク吸収層が、無機または有機微粒子で形成される多孔質層である場合には、インク吸収層の微粒子の平均粒径(L)と着色樹脂微粒子の平均粒子径(r)の比L/rは、0.05〜10.0の範囲であることが、適度の光沢性を維持しながら着色樹脂微粒子含有インクの耐擦過性を改善する上で好ましい。
【0052】
空隙型インク吸収層は、無機または有機の微粒子と少量の親水性ポリマーから形成される空隙層を有する多孔質皮膜のものが好ましく、本発明においては、特にインク定着性が良好で、インク吸収速度が速く、かつ光沢のあるインク吸収層が形成できることから、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を用いることが、1つの特徴である。
【0053】
本発明でいう沈殿法とは、周知の通りであり、まずケイ酸ソーダと硫酸とを混合する。このときの混合条件(例えば、温度、シリカ濃度、時間等)を制御することにより、シリカを溶液中に析出させる。析出したシリカを沈殿させ、熟成させた後、濾過、水洗、乾燥、粉砕及び分級することにより、合成非晶質シリカを製造する方法である。
【0054】
また、本発明でいうゲル化法とは、周知の通りであり、まずケイ酸ソーダと硫酸とを瞬時に混合してヒドロゾルからヒドロゲルに成長させる。成長したヒドロゲルを水洗した後、熱処理することにより、その表面積を制御した後、このヒドロゲルを乾燥し、分級することにより合成非晶質シリカを製造する方法である。
【0055】
本発明で用いる沈降法またはゲル法で製造されたシリカは、粉砕分散した微粒子として用いることを特徴としており、粉砕分散とは、例えば、1.0〜50μm程度のシリカ凝集体を、分散媒体中で機械的手段により細分化することを意味する。粉砕分散前の平均粒径としては1.0〜10μmであることが好ましい。これらのシリカとしては、トクヤマ(株)社のファインシール、トクシールや日本シリカ工業(株)のNIPGEL、NIPSIL等が市販されている。
【0056】
粉砕分散方法としては、予備分散工程と本分散工程を有することが好ましく、用いることのできる粉砕分散方法としては、高速攪拌分散機、超音波分散機、ローラミルタイプ、ニーダータイプ、ピンミキサータイプ、高圧式ホモジナイザー、湿式メディア型粉砕機(サンドミル、ボールミル)等を挙げることができる。
【0057】
粉砕分散する際のシリカ濃度として、生産効率とハンドリング性を考慮して、20質量%以上、50質量%以下が好ましく、更に好ましくは25質量%以上、40質量%以下である。粉砕分散されたシリカ微粒子は、粗大粒子を制御する工程を経てもよく、方法としては、遠心分離による方法、フィルターによる方法等を用いることができる。遠心分離の方法としては、例えば、クレテック社製のマイクロカット等が利用できる。フィルターとしては、例えば、日本ポール(株)製のプロファイル、アドバンテック東洋(株)製のTCPD等が挙げられる。
【0058】
前記分散媒体としては、特に制限は無いが、水性媒体が好ましく、前記水性媒体としては、水以外にカチオン性ポリマー、硬膜剤が含有されていることが好ましい。
【0059】
前記カチオン性ポリマーとしては、例えば、特開2000−47454号公報等に記載されたカチオン性ポリマーを挙げることができる。
【0060】
前記硬膜剤としては、一般的には前記親水性ポリマーと反応し得る基を有する化合物あるいは親水性ポリマーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物が好ましく、親水性ポリマーの種類に応じて適宜選択して用いられる。前記硬膜剤としては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ほう酸、ほう酸塩、ほう砂、アルミ明礬等が挙げられる。
【0061】
更には各種の添加剤を、分散媒体に添加しても良く、例えば、ノニオン性又はカチオン性の各種の界面活性剤、消泡剤、ノニオン性の親水性ポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、各種の糖類、ゼラチン、プルラン等)、ノニオン性又はカチオン性のラテックス分散液、水混和性有機溶媒(酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、アセトンなど)、無機塩類、pH調整剤など、必要に応じて適宜使用することができる。
【0062】
粉砕分散されたシリカ微粒子の平均粒径は、100〜350nmであることが好ましい。100nm以上であればインク吸収性が向上し、350nm以下であれば、良好な光沢を得ることができる。
【0063】
また、本発明においては、粉砕分散されたシリカ微粒子の平均粒径y(nm)とシリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数x(個)の関係が、下式(1)を満足することが好ましい。
【0064】
式(1)
150<y+17・ln(x)<500
式(1)で表されるy+17・ln(x)の値が150を超える値であれば、良好なインク吸収性が得られ、また、500未満であれば、良好な光沢を得ることができる。
【0065】
ここで、シリカ微粒子の平均粒径は、例えば、マルバーン社製ゼータサイザー1000HSを用いて求めることができる。また、シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数は、例えば、PacificScientific社製、HIAC/ROYCO Model8000A ParticleCounterで測定して求めることができる。
【0066】
シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数の測定は、具体的には、シリカ微粒子分散液を希釈してシリカ微粒子の濃度で0.25質量%の液を調製し、上記測定器で、0.25質量%液の10ml中の10μm以上の粒子数を測定し、シリカ微粒子1g当たりの10μm以上の粒子数に換算して求める。測定レンジは、2〜100μmレンジで測定する。
【0067】
本発明の記録媒体において、インク吸収層面側の光沢度としては、JIS Z8741による75度鏡面光沢度測定で40〜80%である。
【0068】
本発明に係るインク吸収層には、上記説明した無機微粒子と共に、他の無機微粒子を含有してもよく、このような無機微粒子の例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。無機微粒子は、一次粒子のまま用いても、あるいは二次凝集粒子を形成した状態で使用することもできる。
【0069】
本発明に係るインク吸収層に用いられる好ましい親水性ポリマーは、ポリビニルアルコールである。本発明で用いられるポリビリルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ましく、特に1000〜5000のものが好ましい。ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。インク吸収層が空隙型である場合、親水性ポリマーと前記無機または有機の微粒子の質量比率は、通常1:10〜1:3であり、特に好ましくは1:8〜1:5である。
【0070】
本発明に係るインク吸収層が、親水性ポリマーとしてポリビニルアルコールを含有する場合には、皮膜の造膜性を改善し、皮膜の耐水性や強度を高めるために、硬膜剤を添加することが好ましい。硬膜剤としては、一般的には、用いる親水性ポリマーと反応し得る基を有する化合物、あるいは親水性ポリマーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物が好ましく、親水性ポリマーの種類に応じて適宜選択して用いられる。硬膜剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ほう酸、ほう酸塩、ほう砂、アルミ明礬等が挙げられる。
【0071】
親水性ポリマーとしてポリビニルアルコールを使用する場合には、ほう酸、ほう酸塩またはエポキシ系硬膜剤から選ばれる硬膜剤を使用するのが好ましい。上記硬膜剤の使用量は親水性ポリマーの種類、硬膜剤の種類、シリカ微粒子の種類、親水性ポリマーに対する比率等により変化するが、通常親水性ポリマー1g当たり5〜500mg、好ましくは10〜300mgである。また複数の種類の硬膜剤を併用することもできる。
【0072】
本発明のインクジェット記録媒体のインク吸収層には、上記以外の各種の添加剤を適宜選択して添加することができる。中でもカチオン媒染剤は、印字後の耐水性や耐湿性を改良するために好ましい。カチオン媒染剤としては、第1〜第3級アミノ基及び第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が用いられるが、長期保存中での変色や耐光性の劣化が少ないこと、染料の媒染能が充分高いこと等から、第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好ましい。好ましいポリマー媒染剤は、上記第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他のモノマーとの共重合体または縮重合体として得られる。カチオン系媒染剤の具体例は、例えば、「インクジェットプリンター技術と材料」268頁(株式会社 シーエムシー発行 1998年)に記載されている。
【0073】
上記以外に、例えば、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたは非イオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
【0074】
インク吸収層を支持体に塗布するに際しては、表面と塗布層との間の接着強度を大きくする等の目的で、支持体にコロナ放電処理や下引き層を設けることが好ましい。下引き層としては、ゼラチンやポリビニルアルコール等の親水性ポリマーを必要に応じて硬化剤と併用して設けられる。好ましい下引き層の厚さは0.01〜1μmの範囲である。本発明のインクジェット記録媒体が片面にのみ記録する用途である場合には、インク吸収層を有する面側とは反対側の面に、カール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けることができる。バック層の構成は支持体の種類や厚み、表側の構成や厚みによっても変わるが、一般には親水性バインダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚みは、通常は0.1〜10μmの範囲である。また、バック層には他の記録媒体とのくっつき防止、筆記性改良、更にはインクジェット記録装置内での搬送性改良のために表面を粗面化できる。この目的で好ましく用いられるのは、粒径が0.5〜20μmの有機または無機の微粒子である。これらのバック層は、予め設けていても良く、反対側のインク吸収層を塗布した後で設けてもよい。
【0075】
インク吸収層や他の各構成層の支持体への塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
【0076】
支持体としてポリオレフィン樹脂を被覆した紙支持体を使用する場合には、乾燥は概ね0〜80℃の範囲で乾燥することが好ましい。80℃を越えるとポリオレフィン樹脂が軟化して搬送を困難にしたり記録層表面の光沢にムラが出たりする。より好ましい乾燥温度は0〜60℃である。
【0077】
次に、本発明に係る色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子を含有する水性インクについて、その詳細を説明する。
【0078】
本発明に係る着色樹脂微粒子は、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子、または色材を含有するポリマーコア及びポリマーシェルからなる着色樹脂微粒子であるということを特徴としている。
【0079】
更に、本発明に係る着色樹脂微粒子は、色材を含有するポリマーコアと、該コアよりも色材含有率の少ないポリマーシェルを有することが大きな特徴である。ポリマーコアは、主として色材を包含し、その堅牢性や色調を保持するのに寄与する。一方、ポリマーシェルは色材を包含した微粒子のインクサスペンションとしての安定性を増すことに寄与し、更に、記録媒体上での色材の定着を促進し、凝集を防止し、画質の向上に寄与し、加えて、色材の堅牢性、色調の保持にも貢献するものである。
【0080】
本発明においては、シェルにおける色材含有率(濃度)が、コア部における色材含有率(濃度)の0.8以下であることが好ましく、より好ましくは0.5以下であり、更に好ましくは0.2以下である。
【0081】
本発明でいう色材含有率(濃度)は、TOF−SIMSのような質量分析装置を用いて測定することができる。TOF−SIMSでは、個々の微粒子表面について、先ず質量数1〜1000のイオンの総量を測定し、その中で色材に起因するイオンの総量から、色材含有率を求めることができる。シェルとコア/シェル化を行っていないコア、それぞれの色材含有率を比較する。TOF−SIMSでは、表面から深さ方向に数nmの元素分析ができるため、本発明の様なコア/シェル構造を有する微粒子の分析が可能となる。
【0082】
本発明において、着色樹脂微粒子は、体積平均粒子径が5nm以下であると、単位体積あたりの表面積が非常に大きくなるため、色材をポリマー中に封入する効果が小さくなる。一方、400nmを越える大きな粒子では、印字の際に記録ヘッドで目詰まりを起こしやすくなり、また、インク液の保存過程で沈降が起き易く、停滞安定性が劣化する。よって、着色樹脂微粒子の体積平均粒子径としては5〜400nmが好ましく、10〜300nmが更に好ましい。
【0083】
体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真の投影面積(少なくとも100粒子以上に対して求める)の平均値から得られた円換算平均粒径を、球形換算して求めることができる。更に、体積平均粒子径とその標準偏差を求め、標準偏差を体積平均粒子径で割ることにより体積平均粒子径の変動係数を求めることができる。一方、動的光散乱法を利用して体積平均粒子径の変動係数を求めることもできる。例えば、大塚電子製レーザー粒径解析システムやマルバーン社製ゼータサイザーを用いて求めることが出来る。
【0084】
体積平均粒子径の変動係数は、この値が大きいほど粒子径の分布が広いことを意味する。体積粒子径の変動係数が80%を超えると、粒径分布が非常に広くなり、コアシェルの厚みが不均一となり易く、粒子間の表面物性にばらつきが生じ易くなる。表面物性のばらつきは粒子の凝集を招きやすく、インクジェット記録ヘッドでの目詰まりを起こし易い。また、この粒子の凝集は、記録媒体上での色材の光散乱を招き易く、画質の低下を引き起こす。
【0085】
よって、本発明に係る着色樹脂微粒子においては、体積平均粒子径の変動係数は80%以下であることが好ましく、より好ましくは50%以下であり、30%以下であることが特に好ましい。
【0086】
本発明の着色樹脂微粒子においては、シェルの形成に用いられるポリマー量が、総ポリマー量の5〜95質量%であることが好ましい。ポリマー量が5質量%以上であれば、シェルの厚みとしては十分であり、色材を多く含有するコアの一部が粒子表面に現れ難くなる。また、シェルのポリマーが95質量%以下であれば、コアの色材保護能を発揮することができる。本発明では、更に好ましくは10〜90質量%である。
【0087】
色材の総量は、総ポリマー量に対して20〜1000質量%であることが好ましい。色材量がポリマーに対し少なすぎると、形成した画像濃度が上がらず、また、色材質量が多すぎるとポリマーの保護能が十分に得られない。
【0088】
本発明において、コア/シェル構造を形成する方法としては、主に、最初に色材を含有するポリマーコアを作製した後、ポリマーシェルを設ける方法と、コア及びシェルを同時に設ける方法とが挙げられる。
【0089】
《微粒子コアを調製した後、シェルを被覆する方法》
コアとなる色材含有ポリマーは、種々の方法により調製することができる。例えば、色材として油溶性染料を用いる場合、モノマー中に油溶性染料を溶解させ、水中で乳化後、重合によりポリマー中に染料を封入する方法、ポリマーと色材を有機溶剤中に溶解し、水中で乳化後有機溶剤を除去する方法、染料溶液に多孔質のポリマー微粒子を添加し、染料を微粒子に吸着、含浸させる方法等がある。
【0090】
また、ポリマーコア上に、ポリマーシェルを被覆する方法しては、コアとなるポリマーの水性サスペンションに、水溶性のポリマー分散剤を添加して吸着させる方法、モノマーを徐々に滴下し、重合と同時にコア表面に沈着させる方法、あるいは、有機溶剤に溶解したポリマーを徐々に滴下し、析出と同時にコア表面に吸着させる方法などがある。
【0091】
あるいは、顔料をポリマーと混練し、その後水系で分散してポリマー被覆顔料コアを調製し、更に上記の方法によりポリマーによるシェリング行うことも可能である。
【0092】
《微粒子形成時に、コアとシェルを同時に形成する方法》
コアとなるポリマーと色材を重合した後、シェルとなるモノマーに溶解または分散し、水中で懸濁後重合する方法や、その液を活性剤ミセルを含有する水中に徐々に滴下しながら乳化重合していく方法などがある。モノマーがコア、ポリマーがシェルとなってもよい。あるいは、重合後にコアとなりうるモノマーとシェルとなりうるモノマーの混合液に色材を溶解または分散し、懸濁重合あるいは乳化重合する方法もある。
【0093】
《コアシェル化の評価》
本発明においては、実際にコアシェル化されているかを評価することは重要である。本発明においては、個々の粒子径が500nm以下と非常に微小であるため、分析手法は分解能の観点から限られる。このような目的に沿う分析手法としては、TEMやTOF−SIMSなどが適用できる。TEMによりコアシェル化した微粒子を観察する場合、カーボン支持膜上に分散液を塗布、乾燥させ観察することができる。TEMの観察像は、有機物であるポリマーの種類のみではコントラスト差が小さいため、コアシェル化されているかどうかを評価するために、微粒子を、4酸化オスミウム、4酸化ルテニウム、クロロスルホン酸/酢酸ウラニル、硫化銀等を用いて染色する必要がある。コアだけの微粒子を染色しそのTEM観察を行い、シェルを設けたものと比較する。更に、シェルを設けた微粒子と設けていない微粒子を混合後、染色し、染色度合いの異なる微粒子の割合がシェルの有無に一致しているかの確認を行う。
【0094】
TOF−SIMSような質量分析装置では、粒子表面にシェルを設けることで表面近傍の色材量がコアだけの時よりも減少していることを確認する。色材にコアシェルのポリマーに含有されていない元素がある場合、その元素をプローブとして色材含有量の少ないシェルが設けられたかを確認することができる。
【0095】
即ち、色材含有率(濃度)は、TOF−SIMSを用いて個々の微粒子表面について、先ず質量数1〜1000のイオンの総量を測定し、その中で色材に含有されていて、コアシェルのポリマーに含有されていない元素に由来するイオンの総量との比から求めることができる。この方法により、シェルとコア/シェル化を行っていないコア、それぞれの色材含有率を比較することによりそれぞれの色素含有率(濃度)を測定できる。TOF−SIMSでは、表面から深さ方向に数nmの元素分析ができるため、本発明の様なコア/シェル構造からなる微粒子の分析が可能である。
【0096】
そのような元素がない場合、適当な染色剤を用いてシェル中の色材含有量がシェルを設けていないものと比較することができる。
【0097】
あるいは、コアシェル粒子をエポキシ樹脂内に埋胞し、ミクロトームで超薄切片を作製し、染色を行うことでコアシェル化はより明瞭に観察できる。上記のように、ポリマーや色材にプローブとなりうる元素がある場合、TOF−SIMSやTEMによってコアシェルの組成、色材のコアとシェルへの分布量を見積もることもできる。
【0098】
本発明においては、前述のようにシェルにおける色材含有率(濃度)が、コア部における色材含有率(濃度)の0.8以下であることが好ましいが、より好ましくは0.5以下であり、更に好ましくは0.2以下である(勿論0或いは限りなく0に近い値であってもよい)。これにより、ポリマーコアが、色材の主たる部分を包含することで、その堅牢性や色調を保持するのに寄与し、一方ポリマーシェルは色材を包含したこれら微粒子のインクサスペンションとしての安定性を増す事に寄与すると共にメディア上での色材の定着促進、凝集の防止、画質の向上や色材の堅牢性、色調の保持にも貢献する。
【0099】
必要な粒子径を得るには、処方の最適化と、適当な乳化法の選定が重要である。乳化方法は、用いる色材、ポリマーによって異なるが、水中のサスペンションであるので、コアを構成するポリマーよりシェルを構成するポリマーの方が一般的に親水性が高いことが必要である。また、シェルを構成するポリマーに含有される色材は、上記のようにコアを構成するポリマー中より少ないことが好ましく、色材もシェルを構成するポリマーよりも親水性の低いことが必要である。親水性、疎水性は、例えば、溶解性パラメータ(SP)を用いて見積もることができる。溶解性パラメータは、その値や、測定、計算法がPOLYMER HANDBOOK 第4版(JOHN WILEY & SONS,INC.)675ページからの記載が参考になる。
【0100】
本発明で用いられる各々のポリマーは、その数平均分子量が500〜100000、特に1000〜30000であることが、印字後の成膜性、耐久性及びサスペンションの形成性の観点から好ましい。
【0101】
本発明においては、ポリマーのTgは、特に制限はないが、用いるポリマーのうち、少なくとも1種はTgが10℃以上であるものを用いる方が好ましい。
【0102】
本発明においては、一般に知られているすべてのポリマーを使用することが可能であるが、特に好ましいポリマーは、主な官能基としてアセタール基を含有するポリマー、炭酸エステル基を含有するポリマー、水酸基を含有するポリマー及びエステル基を有するポリマーである。上記のポリマーは、置換基を有していてもよく、その置換基は直鎖状、分岐、あるいは環状構造をとっていてもよい。また、上記の官能基を有するポリマーは、各種のものが市販されているが、当業者公知の方法によって合成することもできる。また、これらの共重合体は、例えば、1つのポリマー分子中にエポキシ基を導入しておき、後に他のポリマーと縮重合させたり、光や放射線を用いてグラフト重合を行っても得られる。
【0103】
主な官能基としてアセタールを含有するポリマーとしては、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられる。例えば、電気化学工業(株)製の#2000−L、#3000−1、#3000−2、#3000−4、#3000−K、#4000−1、#4000−2、#5000−A、#6000−C、#6000−EP、あるいは積水化学工業(株)製のBL−1、BL−1H、BL−2、BL−2H、BL−5、BL−10、BL−S、BL−SH、BX−10、BX−L、BM−1、BM−2、BM−5、BM−S、BM−SH、BH−3、BH−6、BH−S、BX−1、BX−3、BX−5、KS−10、KS−1、KS−3、KS−5などがある。
【0104】
樹脂は、PVA(ポリビニルアルコール)の誘導体として得られるが、もとのPVAの水酸基のアセタール化度は最大でも80mol%程度であり、通常は50〜80mol%程度である。なお、ポリビニルブチラールの場合には、アセタール基として1,1′−ブチレンジオキシ基が形成されるが、ここでアセタール化度という場合は、この様な狭義のアセタールを指すのではなく、より一般的なアセタール基を意味し、水酸基を有する化合物(この場合、ポリビニルアルコール)とアルデヒド基を有する化合物(この場合、ブタナール)とから形成されるアセタール基を有する化合物を指す。水酸基については、特に規定はないが、10〜40mol%含有されていることが好ましい。また、アセチル基の含有率については、特に規定はないが、10mol%以下であることが好ましい。主な官能基としてアセタール基を含有するポリマーとは、ポリマー中に含まれる酸素原子のうち、少なくとも30mol%以上がアセタール基を形成していることをいう。他に、主な官能基としてアセタールを基含有するポリマーとして、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のユピタールシリーズなども使用可能である。
【0105】
主な官能基として炭酸エステルを含有するポリマーとしては、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。例えば、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のユーピロンシリーズ、ノバレックスシリーズがある。ユーピロンシリーズはビスフェノールAを原料として作られており、測定法によってその値は異なるが、各種の分子量のものを用いることができる。ノバレックスシリーズでは、分子量が20000〜30000、ガラス転移点150℃付近のものを用いることができるが、これらに限るものではない。
【0106】
主な官能基として炭酸エステル基を含有するポリマーとは、ポリマー中に含まれる酸素原子のうち、少なくとも30mol%以上が炭酸エステル基の形成に寄与していることをいう。
【0107】
主な官能基として水酸基を含有するポリマーとしては、例えば、PVAが挙げられる。PVAの有機溶剤への溶解度は小さいものが多いが、けん化価の小さいPVAであれば、有機溶剤への溶解度は上昇する。水溶性が高いPVAは水相中に添加しておき有機溶剤を除去した後に、ポリマーのサスペンションに吸着させるようにして使用することもできる。
【0108】
PVAとしては市販のものを用いることができ、例えば、クラレ社製のポバールPVA−102、PVA−117、PVA−CSA、PVA−617、PVA−505などのほか、特殊銘柄のサイズ剤用PVA、熱溶融成形用PVA、その他機能性ポリマーとして、KL−506、C−118、R−1130、M−205、MP−203、HL−12E、SK−5102などを用いることができる。
【0109】
PVAのけん化度としては、50mol%以上のものが一般的であるが、LM−10HD(クラレ社製)のように40mol%程度であっても、これを用いることも可能である。このようなPVA以外でも、主な官能基として水酸基を有するものが使用可能であるが、ポリマー中に含まれる酸素原子のうち少なくとも20mol%以上が水酸基を形成しているものが使用可能である。
【0110】
主な官能基としてエステル基を含有するポリマーとしては、例えば、メタクリル樹脂が挙げられる。旭化成社製のデルペットシリーズの560F、60N、80N、LP−1、SR8500、SR6500などを用いることができる。主な官能基としてエステル基を含有するポリマーとは、ポリマー中に含まれる酸素原子のうち、少なくとも30mol%以上がエステル基を形成していることをいう。これらのポリマーをそれぞれ1種乃至2種以上を混合して用いてもよい。また、これらのポリマーが質量比で50%以上含まれていれば、他のポリマーや無機物のフィラーが含有されていてもよい。
【0111】
これらのポリマーの共重合体を用いることも好ましいが、例えば、水酸基を含有するポリマーと、各種のポリマーを共重合させる方法として、水酸基をグリシジルメタクリレートのようなエポキシ基を有するモノマーと反応させ、その後、懸濁重合でメタクリル酸エステルモノマーと共重合させて得ることができる。
【0112】
次に、上記ポリマーによって封入される色材について説明する。
本発明で用いることのできる色材としては、上記ポリマーによって封入され得る色材であれば、特に制限なく用いることができ、例えば、油溶性染料、分散染料、直接染料、酸性染料、塩基性染料及び各種顔料を挙げることができるが、良好な封入性の観点から油溶性染料及び分散染料を用いることが好ましい。
【0113】
本発明で用いることのできる分散染料として、特に好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0114】
具体例としては、C.I.ディスパーズイエロー5、42、54、64、79、82、83、93、99、100、119、122、124、126、160、184:1、186、198、199、204、224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ13、29、31:1、33、49、54、55、66、73、118、119及び163;C.I.ディスパーズレッド54、60、72、73、86、88、91、92、93、111、126、127、134、135、143、145、152、153、154、159、164、167:1、177、181、204、206、207、221、239、240、258、277、278、283、311、323、343、348、356及び362;C.I.ディスパーズバイオレッド33;C.I.ディスパーズブルー56、60、73、87、113、128、143、148、154、158、165、165:1、165:2、176、183、185、197、198、201、214、224、225、257、266、267、287、354、358、365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン6:1及び9等が挙げられる。
【0115】
一方、本発明で用いることのできる油溶性染料の一例を以下に列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0116】
具体例としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック3、7、27、29及び34;C.I.ソルベント・イエロー14、16、19、29、56及び82;C.I.ソルベント・レッド1、3、8、18、24、27、43、51、72、73、132及び218;C.I.ソルベント・バイオレット3;C.I.ソルベント・ブルー2、11及び70;C.I.ソルベント・グリーン3及び7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ2等が挙げられる。
【0117】
また、色材として、以下に挙げる水溶性染料も使用可能である。
本発明で用いることのできる水溶性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができ、その具体的化合物を以下に示す。ただし、これら例示した化合物に限定されるものではない。
【0118】
〔C.I.アシッドイエロー〕
1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、42、44、49、59、61、65、67、72、73、79、99、104、110、114、116、118、121、127、129、135、137、141、143、151、155、158、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、220、230、232、235、241、242、246
〔C.I.アシッドオレンジ〕
3、7、8、10、19、24、51、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168
〔C.I.アシッドレッド〕
1、6、8、9、13、18、27、35、37、52、54、57、73、82、88、97、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415
〔C.I.アシッドバイオレット〕
17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126
〔C.I.アシッドブルー〕
1、7、9、15、23、25、40、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350
〔C.I.アシッドグリーン〕
9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109
〔C.I.アシッドブラウン〕
2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413
〔C.I.アシッドブラック〕
1、2、3、24、26、31、50、52、58、60、63、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222
〔C.I.ダイレクトイエロー〕
8、9、10、11、12、22、27、28、39、44、50、58、86、87、98、105、106、130、132、137、142、147、153
〔C.I.ダイレクトオレンジ〕
6、26、27、34、39、40、46、102、105、107、118
〔C.I.ダイレクトレッド〕
2、4、9、23、24、31、54、62、69、79、80、81、83、84、89、95、212、224、225、226、227、239、242、243、254
〔C.I.ダイレクトバイオレット〕
9、35、51、66、94、95
〔C.I.ダイレクトブルー〕
1、15、71、76、77、78、80、86、87、90、98、106、108、160、168、189、192、193、199、200、201、202、203、218、225、229、237、244、248、251、270、273、274、290、291
〔C.I.ダイレクトグリーン〕
26、28、59、80、85
〔C.I.ダイレクトブラウン〕
44、106、115、195、209、210、222、223
〔C.I.ダイレクトブラック〕
17、19、22、32、51、62、108、112、113、117、118、132、146、154、159、169
〔C.I.ベイシックイエロー〕
1、2、11、13、15、19、21、28、29、32、36、40、41、45、51、63、67、70、73、91
〔C.I.ベイシックオレンジ〕
2、21、22
〔C.I.ベイシックレッド〕
1、2、12、13、14、15、18、23、24、27、29、35、36、39、46、51、52、69、70、73、82、109
〔C.I.ベイシックバイオレット〕
1、3、7、10、11、15、16、21、27、39
〔C.I.ベイシックブルー〕
1、3、7、9、21、22、26、41、45、47、52、54、65、69、75、77、92、100、105、117、124、129、147、151
〔C.I.ベイシックグリーン〕
1、4
〔C.I.ベイシックブラウン〕

〔C.I.リアクティブイエロー〕
2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176
〔C.I.リアクティブオレンジ〕
1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107
〔C.I.リアクティブレッド〕
2、3、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、228、235
〔C.I.リアクティブバイオレット〕
1、2、4、5、6、22、23、33、36、38
〔C.I.リアクティブブルー〕
2、3、4、5、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236
〔C.I.リアクティブグリーン〕
8、12、15、19、21
〔C.I.リアクティブブラウン〕
2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46
〔C.I.リアクティブブラック〕
5、8、13、14、31、34、39
等が挙げられ、これら上記に列挙した染料は、「染色ノート第21版」(出版;色染社)等に記載されている。
【0119】
これら水溶性染料のなかでも、フタロシアニン染料が好ましい。
フタロシアニン染料としては、無置換あるいは中心元素を有するものが挙げられ、中心元素としては金属、非金属のものが挙げられ、好ましくは銅であり、より好ましくは、C.I.ダイレクトブルー199が挙げられる。
【0120】
また、水や各種有機溶剤に不溶な顔料を用いることも可能である。
本発明に使用できる顔料としては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できる。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
【0121】
具体的な有機顔料を以下に列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0122】
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0123】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0124】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0125】
色材として、上記に記載した化合物の他に、特開平9−277693号、特開平10−20559号、特開平10−30061号に示されるような、金属錯体色素も使用可能であり、例えば、特開平10−20559号に記載の下記一般式(1)及び一般式(2)で表される色素を用いることができる。
【0126】
【化1】
Figure 2004195902
【0127】
上記一般式(1)において、X1は、金属イオンと少なくとも2座の配位結合を形成可能な構造を有する原子の集まりを表し、Y1は芳香族炭化水素環、5員或いは6員の複素環または−L4=Y2を表し、Y2は含窒素の5員或いは6員の複素環を表す。L1、L4は、各々置換または非置換のメチン基並びに窒素原子を表し、L2、L3は各々置換または非置換のメチン基を表す。Mは金属イオンを表し、X1で形成される原子の集まりと少なくとも2座の配位結合を形成している。mは0、1、2または3の整数を表し、n1は1、2または3の整数を表す。また、上記一般式(2)において、X3、Y3、M及びn2はそれぞれ上記一般式(1)におけるX1、Y1、M及びn1と同義である。
【0128】
以下に、上記一般式(1)及び(2)で表される色素の具体例を列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0129】
【化2】
Figure 2004195902
【0130】
【化3】
Figure 2004195902
【0131】
【化4】
Figure 2004195902
【0132】
【化5】
Figure 2004195902
【0133】
【化6】
Figure 2004195902
【0134】
【化7】
Figure 2004195902
【0135】
【化8】
Figure 2004195902
【0136】
【化9】
Figure 2004195902
【0137】
【化10】
Figure 2004195902
【0138】
【化11】
Figure 2004195902
【0139】
【化12】
Figure 2004195902
【0140】
【化13】
Figure 2004195902
【0141】
【化14】
Figure 2004195902
【0142】
【化15】
Figure 2004195902
【0143】
本発明に係る色材含有の着色樹脂微粒子は、ポリマー量として、本発明に係る着色樹脂微粒子が分散されたインク中に0.5〜50質量%配合されることが好ましく、0.5〜30質量%配合されることが更に好ましい。上記ポリマーの配合量が0.5質量%以上であれば、色材の保護能が十分であり、50質量%以下であれば、サスペンションのインクとしての良好な保存安定性、ノズル先端部でのインク蒸発に伴うインクの粘度安定性やサスペンションの凝集を伴うプリンター記録ヘッドでの目詰りを防止することができ好ましい。
【0144】
一方、本発明に係るインクにおいては、色材は、該インク中に1〜30質量%配合されることが好ましく、1.5〜25質量%配合されることが更に好ましい。上記色材の配合量が1質量%以上であれば十分な印字濃度を得ることができ、また、30質量%以下であれば、サスペンションの経時安定性や凝集等による粒径増大を防止することができ好ましい。
【0145】
本発明に係るインクは、水を媒体とし、上記色材を封入したポリマーのサスペンションからなり、該サスペンションには従来公知の各種添加剤、例えば、多価アルコール類のような湿潤剤、分散剤、シリコーン系等の消泡剤、クロロメチルフェノール系等の防黴剤及び/またはEDTA等のキレート剤、また、亜硫酸塩等の酸素吸収剤等が含有されていてもよい。
【0146】
ここで、湿潤剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ジエチルカルビトール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール及びそのエーテル、アセテート類、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、トリエタノールアミン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等の含窒素化合物類、ジメチルサルフォキサイドの一種または二種以上を使用することができる。これらの湿潤剤の配合量に特に制限はないが、上記インク中に好ましくは0.1〜50質量%配合することができ、更に好ましくは0.1〜30質量%配合することができる。
【0147】
また、分散剤としては、特に制限されるものではないが、そのHLB値が8〜18であることが、分散剤としての効果が発現し、サスペンションの粒子径の増大抑制効果がある点から好ましい。
【0148】
分散剤として市販品も使用することができる。そのような市販品としては、例えば、花王(株)製の分散剤デモールSNB,MS,N,SSL,ST,P(商品名)が挙げられる。
【0149】
分散剤の配合量に特に制限はないが、本発明に係る着色樹脂微粒子が分散された水性インク中に、0.01〜10質量%配合されることが好ましい。該化合物の配合量が0.01質量%以上であればサスペンションの小粒径化が可能となり、10質量%以下であれば、サスペンションの粒径安定性の維持やサスペンションの安定性の低下によるゲル化を防止することができる。
【0150】
また、消泡剤としては、特に制限なく、市販品を使用することができる。そのような市販品としては、例えば、信越シリコーン社製のKF96、66、69、KS68、604、607A、602、603、KM73、73A、73E、72、72A、72C、72F、82F、70、71、75、80、83A、85、89、90、68−1F、68−2F(商品名)等が挙げられる。これら化合物の配合量に特に制限はないが、本発明に係る着色樹脂微粒子が分散された水性インク中に、0.001〜2質量%配合されることが好ましい。該化合物の配合量が0.001質量%以上であればインク調製時に泡の発生を抑制でき、また、インク内での小泡の除去が容易となる。また、2質量%以下であれば、泡の発生を抑制することもに、印字の際、インク内でハジキが発生や印字品質の低下を押さえることができる。
【0151】
次に、本発明に係る着色樹脂微粒子が分散されたインクの製造方法について説明する。
【0152】
本発明に係るインクは、各種の乳化法で製造することができる。乳化法としては、各種の方法を用いることができる。それらの例は、例えば、「機能性乳化剤・乳化技術の進歩と応用展開 シー エム シー」の86ページの記載にまとめられている。本発明においては、特に、超音波、高速回転せん断、高圧による乳化分散装置を使用することが好ましい。
【0153】
超音波による乳化分散では、いわゆるバッチ式と連続式の2通りが使用可能である。バッチ式は、比較的少量のインク調製に適し、連続式は大量のインク調製に適する。連続式の乳化装置としては、例えば、UH−600SR(株式会社エスエムテー製)のような装置を用いることができる。このような連続式の場合、超音波の照射時間は、分散室容積/流速×循環回数で求めることができる。超音波照射装置が複数ある場合は、それぞれの照射時間の合計として求められる。超音波の照射時間は、実際上は10000秒以下である。また、10000秒以上必要であると、工程の負荷が大きく、実際上は乳化剤の再選択などにより乳化分散時間を短くする必要がある。そのため10000秒以上は必要でなく、更に好ましくは、10秒以上、2000秒以内である。
【0154】
高速回転せん断による乳化分散装置としては、「機能性乳化剤・乳化技術の進歩と応用展開 シー エム シー」の255〜256ページに記載されているような、ディスパーミキサーや、251ページに記載されているようなホモミキサー、256ページに記載されているようなウルトラミキサーなどが使用できる。これらの型式は、乳化分散時の液粘度によって使い分けることができる。これらの高速回転せん断による乳化分散機では、攪拌翼の回転数が重要である。ステーターを有する装置の場合、攪拌翼とステーターとのクリアランスは通常0.5mm程度で、極端に狭くはできないので、せん断力は主として攪拌翼の周速に依存する。周速が5m/S以上、150m/S以内であれば、本発明における乳化・分散に使用できる。周速が遅い場合、乳化時間を延ばしても小粒径化が達成できない場合が多く、150m/Sにするにはモーターの性能を極端に上げる必要があるため、更に好ましくは、20〜100m/sである。
【0155】
高圧による乳化分散では、LAB2000(エスエムテー社製)などが使用できるが、その乳化・分散能力は、乳化液に付与する圧力に依存する。圧力は1×104〜5×105kPaの範囲が好ましい。また、必要に応じて数回乳化・分散を行い、所望の分散粒径を得ることができる。圧力が低すぎる場合、何度乳化分散を行っても目的の粒径は達成できない場合が多く、また、圧力を5×105kPaにするためには、装置に大きな負荷がかかり実用的ではないため、更に好ましくは5×104〜2×105kPaの範囲である。
【0156】
これらの乳化・分散装置は単独で用いてもよいが、必要に応じて組み合わせて使用することが可能である。
【0157】
また、本発明に係るインクでは、上記の装置を用いる他、いわゆる転相乳化によっても製造することができる。ここでいう転相乳化とは、ポリマーを、色材と共にエステル、ケトンなどの有機溶剤に溶解させ、必要に応じて中和剤を加えてポリマー中のカルボキシル基をイオン化し、次いで水相を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相することからなる。転相が完了した後、系を減圧下に加熱することにより、前記エステル、ケトン系溶剤を除去すると共に、所定量の水を除去して、所望の濃度を有する本発明に係る着色樹脂微粒子が分散された水性インクが得られる。
【0158】
本発明において、本発明に係るインクジェット記録媒体に、本発明に係る着色樹脂微粒子が分散された水性インクを使用してインクジェット記録を行う方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ピエゾ方式やサーマル方式の各種インクジェットプリンターを使用することにより、印字または画像を得ることができる。本発明のインクジェット画像記録方法で用いることのできるインクジェットヘッドとしては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(R)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0159】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0160】
《インクジェット記録媒体の作製》
〔支持体の作製〕
含水率6.5%、坪量170g/m2の写真用原紙の裏面に、溶融押し出し塗布法により密度0.92の低密度ポリエチレンを30μmの厚さで塗布した。次いで、表側にアナターゼ型酸化チタン5.5%を含有する密度0.92の低密度ポリエチレンを35μmの厚さで溶融押し出し法で塗布して、両面をポリエチレンで被覆した支持体を作製した。
【0161】
表側にコロナ放電を行い、ゼラチン下引き層を厚さ0.3g/m2、裏面にもコロナ放電を行った後、ラテックス層を厚さ0.2g/m2になるように塗布した。
【0162】
《各分散液の調製》
〈酸化チタン分散液1の調製〉
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)を、pH=7.5のトリポリリン酸ナトリウム150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオンポリマー(P−1)150g及びサンノブコ株式会社の消泡剤SN381を10g含有する水溶液90Lに添加し、高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散した後、全量を100Lに仕上げて均一な酸化チタン分散液1を得た。
【0163】
【化16】
Figure 2004195902
【0164】
〈蛍光増白剤分散液1の調製〉
チバガイギー株式会社製の油溶性蛍光増白剤UVITEX−OBの400gを、ジイソデシルフタレートの9000g及び酢酸エチルの12Lに加熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオンポリマー(P−1)、サポニン50%水溶液6Lとを含有する水溶液65Lに添加混合し、三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで乳化分散し、減圧下で酢酸エチルを除去した後、全量を100Lに仕上げて、蛍光増白剤分散液1を調製した。
【0165】
〈シリカ分散液1の調製〉
水を80L、ほう酸を0.27kg、ほう砂を0.23kg、5%の硝酸を0.4L、エタノールを1.8L、カチオン性ポリマー(P−1 25質量%水溶液)を5Lとを、混合、溶解して、水系媒体(以降、A液と称す)を調製した。
【0166】
次いで、シリカとして沈降法シリカ(トクヤマ社製:商品名:T−32、平均2次粒径1.5μm 以後T−32と称す)32kgを用意し、以下のように分散して、シリカ分散液1を得た。上記A液を1.56kg/min、T−32を0.44kg/minの割合で分散機1としてフロージェットミキサー300型(ピンミキサータイプ、粉研パウテックス製、以下FJMと称す)に供給した。その後、分散機2としてファインフローミルFM−25(連続式高速撹拌型分散機、大平洋機工製、以下FMと称す)に供給した。その後、分散機3としてLMK−4(連続式湿式メディア型粉砕機、アシザワ製、以後LMKと称す)を用い、分散機2から吐出される分散液を、モノーポンプを用いLMKに2.0kg/minで供給した。FJMの条件は、周速25m/sec、滞留時間20sec、FMの条件は周速25m/sec、滞留時間0.15sec、LMKの条件は、ビーズ径0.5mmジルコニア、滞留時間5min、ロータ回転周速11m/secで行った。その後、LMKから吐出される分散液を、フィルター処理を行った。フィルターは日本ポール社製のプロファイルを用いた。
【0167】
〈シリカ分散液2の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、LMKで2回処理した以外は同様にして、シリカ分散液2を調製した。
【0168】
〈シリカ分散液3の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、LMKのロータ回転周速を7m/secに変更した以外は同様にして、シリカ分散液3を調製した。
【0169】
〈シリカ分散液4の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、フィルター処理を行わなかった以外は同様にして、シリカ分散液4を調製した。
【0170】
〈シリカ分散液5の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、LMKのロータ回転周速を15m/secに変更した以外は同様にして、シリカ分散液5を調製した。
【0171】
〈シリカ分散液6の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、LMKを高圧ホモジナイザーに変更し、処理圧力を35MPaで1回分散し、フィルター処理を行わなかった以外は同様にして、シリカ分散液6を調製した。
【0172】
〈シリカ分散液7の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、シリカをゲル法シリカ(日本シリカ社製、商品名:AZ−204、平均2次粒径1.3μm)に変更した以外は同様にして、シリカ分散液7を調製した。
【0173】
〈シリカ分散液8の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、分散機1〜3による粉砕分散に代えて、ホモミキサーによる分散を行った以外は同様にして、シリカ分散液8を調製した。
【0174】
〈シリカ分散液9の調製〉
上記シリカ分散液1の調製において、シリカを気相法シリカ(日本アエロジル社製、商品名:アエロジル300)に変更した以外は同様にして、シリカ分散液9を調製した。
【0175】
〈シリカ分散液1〜9の平均粒径及び式(1)に係る値の測定〉
上記調製した各シリカ分散液について、シリカの平均粒径と、前記式(1)に係る〔y+17・ln(x)〕の値を求めた。
【0176】
平均粒径は、マルバーン社製ゼータサイザー1000HSで測定して求めた。また、前記式(1)で定義する〔y+17・ln(x)〕の値は、下記の方法に従って算出した。
【0177】
上記方法で求めたシリカ微粒子の平均粒径をy(nm)、シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数をx(個)とする。10μm以上の粒子数は、PacificScientific社製のHIAC/ROYCO Model8000A ParticleCounterで測定した値である。10μm以上の粒子数の測定は、シリカ分散液を希釈してシリカ微粒子の濃度が0.25質量%となる液を調製し、上記測定装置により0.25質量%液10ml中の10μm以上の粒子数を測定し、シリカ微粒子1g当たりの10μm以上の粒子数に換算して求めた。測定レンジは2〜100μmレンジで測定した。
【0178】
以上により、得られた結果を表1に示す。
《インクジェット記録媒体1の作製》
(塗布液の調製)
第1層、第2層、第3層の各塗布液を、以下の手順で調製した。
【0179】
〈第1層用塗布液〉
上記シリカ分散液1を、シリカ濃度が10質量%となるように調整した調整分散液560mlを40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0180】
Figure 2004195902
純水で全量を1000mlに仕上げた。
【0181】
〈第2層用塗布液〉
上記シリカ分散液1を、シリカ濃度が10質量%になるように調整した調整分散液630mlを40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0182】
Figure 2004195902
純水で全量を1000mlに仕上げた。
【0183】
〈第3層用塗布液〉
上記シリカ分散液1を、シリカ濃度が10質量%になるように調整した調整分散液を40℃で攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0184】
Figure 2004195902
純水で全量を1000mlに仕上げた。
【0185】
(塗布)
上記のように調製した各塗布液を、前記作製した支持体の表側に、第1層(40μm)、第2層(110μm)、第3層(30μm)の順になるように各層を同時塗布した。かっこ内の数値は、それぞれの湿潤膜厚を示す。塗布は、それぞれの塗布液を40℃で3層式カーテンコーターで同時塗布を行い、塗布直後に8℃に保持した冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃の風で60秒間、45℃の風で60秒間、50℃の風で60秒間順次乾燥した。なお、恒率乾燥域における皮膜温度は8〜25℃であり、減率乾燥域では皮膜温度を徐々に上昇した後、23度、相対湿度40〜60%で調湿した。
【0186】
次に、酢酸エチルに溶解したイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製コロネート3041と、住友バイエルウレタン株式会社製スミジュールN3300の2:8(質量比)の混合物)を2.0g/m2になるようにオーバーコートし、インクジェット記録媒体1を作製した。
【0187】
《インクジェット記録媒体2〜9の作製》
上記インクジェット記録媒体1の作製において、シリカ分散液1をシリカ分散液2〜9に変更した以外は同様にして、表1に記載のインクジェット記録媒体2〜9を作製した。
【0188】
【表1】
Figure 2004195902
【0189】
《着色樹脂微粒子分散液の調製》
〔着色樹脂微粒子分散液1の調製〕
ポリマーとして、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製BL−S、平均重合度350)15g、ジョンクリル67(ジョンソンポリマー(株)製)5g、色材として、シアン染料(C.I.Solvent Blue 70)10g、及び酢酸エチル150gをセパラブルフラスコに入れ、フラスコ内をN2で置換した後、攪拌して上記各ポリマー及び染料を完全溶解させた。次いで、ジョンクリル67を中和するのに必要な水酸化ナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウム3gを含む水溶液150gを滴下、撹拌した後、超音波分散機(UH−150型、株式会社エスエムテー製)を用いて70℃、300秒間乳化した。その後、減圧下で酢酸エチルを除去して染料を含浸する着色樹脂微粒子分散液1を得た。この着色樹脂微粒子分散液1におけるシェルポリマーはジョンクリル67で、総ポリマーに対する比率は25質量%である。
【0190】
〔着色樹脂微粒子分散液2の調製〕
ポリマーとして、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製BL−S、平均重合度350)15g、色材として、シアン染料(C.I.Solvent Blue 70)10g、及び酢酸エチル150gをセパラブルフラスコに入れ、フラスコ内をN2で置換した後、攪拌して上記ポリマー及び染料を完全溶解させた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂(MP−203、クラレ(株)製)3g及びラウリル硫酸ナトリウム3gを含む水溶液150gを滴下、撹拌した後、超音波分散機(UH−150型、株式会社エスエムテー製)を用いて70℃、300秒間乳化した。その後、減圧下で酢酸エチルを除去し、染料を含浸する着色樹脂微粒子分散液2を得た。この着色樹脂微粒子分散液2におけるシェルポリマーはMP−203で、総ポリマーに対する比率は16.7質量%である。
【0191】
〔着色樹脂微粒子分散液3の調製〕
上記着色樹脂微粒子分散液1の調製において、ジョンクリル67及び水酸化ナトリウムを添加しなかった以外は同様にして、着色樹脂微粒子分散液3を調製した。
【0192】
《水性インクの調製》
上記調製した着色樹脂微粒子分散液1〜3を用いて、下記の方法に従って水性インク1〜3を調製した。
【0193】
着色樹脂微粒子分散液1〜3 69.9質量%
エチレングリコール 15質量%
グリセリン 15質量%
サーフィノール465(日信化学工業社) 0.1質量%
上記各添加剤を混合した後、0.8μmのメンブレンフィルターによって濾過してゴミ及び粗大粒子を除去し、インクジェット用の水性インク1〜3を調製した。
【0194】
〈インクの各特性値の測定〉
上記調製した着色樹脂微粒子を含有する水性インクについて、下記の方法に従って、体積平均粒径、その変動係数、コアシェル化の確認及びコアとシェルの色材濃度比について算出し、得られた結果を表2に示す。
【0195】
1:体積平均粒径は、大塚電子製レーザー粒径解析システムを用いて測定した。
【0196】
2:TEM写真の投影面積の平均値から得られた円換算平均粒径を、球形換算して体積平均粒径とその標準偏差を求め体積平均粒径で割ることで変動係数を求めた。
【0197】
3:コアシェル化の確認は、サスペンションの超薄切片をカーボン支持膜付きメッシュに固定後、RuO4で染色し、各々比較例と比べ、染色度合から確認した。
【0198】
4:コア/シェルにおける色材の色材含有率(濃度)比の算出は、以下のようにして行った。
【0199】
Si−ウェーファー上に調製した着色樹脂微粒子を塗布乾燥し、Physical Electrinics社製のTRIFT−IIを用いて、以下の条件で色材としての色素の質量数+1のエリア強度を、0.5〜1000a.m.u.の全検出イオン強度で割り、この値をコアのみの粒子とコア/シェル粒子とをそれぞれ比較することで、コアとシェルの色材含有率(濃度)比を算出した。
【0200】
装置名;TRIFT−II
メーカー;Physical Electrinics社
一次イオン;Ga+
加速電圧;15kV
測定質量範囲;0.5〜1000a.m.u.
測定エリア;60μm×60μm
検出イオン;正二次イオン検出
積算時間;5分間
測定温度;液体窒素で冷却
ステージ電圧;3000V
【0201】
【表2】
Figure 2004195902
【0202】
《インクジェット画像の記録》
上記調製した水性インク1〜3を、インクジェットカートリッジに収納した後、カラーインクジェットプリンターPM800C(セイコーエプソン製)により、前記作製した記録媒体1〜9に、表3に記載の組み合わせで画像記録した。出力画像としては、出力濃度を0%から100%の間を16段階に分割したウェッジ画像(各濃度について3cm×3cmのパッチ状に出力)を記録した。
【0203】
《記録画像の評価》
以上のようにして記録した各画像について、以下の項目の特性評価を行った。
【0204】
(定着性:耐擦過性の評価)
上記出力した各画像の出力濃度100%のパッチ部について、画像が表面になるように平面性が保たれた定盤に張り付け、消毒用ガーゼを付けた板(3cm角)に19.6Nの荷重をかけた器具を画像表面に押しあて、画像表面を100往復して擦った。次いで、擦る前と擦った後での画像の光学反射濃度を3点測定し、その平均値を求めた。擦る前の光学反射濃度をA及び擦った後の光学反射濃度をBとした時、各反射濃度より下式に従って画像残存率(%)を求め、これを耐擦過性評価の尺度とした。
【0205】
画像残存率(%)=光学反射濃度B/光学反射濃度A×100
(インク吸収性の評価)
上記出力した各画像の出力濃度100%のパッチ部について、記録直後(約10秒後)にコピー紙を接触し、インクの記録媒体への吸収性及び紙への転写状況を目視観察し、下記の基準に則りインク吸収性の評価を行った。
【0206】
A:インクの吸収速度が早く、インクがコピー紙に転写されなかった
B:インクの吸収は早いが、インクがわずかにコピー紙に転写された
C:インクの吸収がやや遅く、インクがコピー紙に転写された
D:インクの吸収が遅く、インク溢れが認められる
(光沢度の測定)
上記出力した各画像の出力濃度100%のパッチ部について、日本電色工業(株)製VGS−1001DP型光沢度計を用いて、入射角75°、受光角75°でJIS Z 8741に準じた方法により光沢度を測定した。
【0207】
以上により得られた各評価結果を、表3に示す。
【0208】
【表3】
Figure 2004195902
【0209】
表3より明らかなように、本発明のインクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法により形成した画像は、比較例に対し、光沢性に優れ、かつ色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクに対して、インク定着性及びインク吸収性に優れていることが分かる。
【0210】
【発明の効果】
本発明により、着色樹脂微粒子を含有する高堅牢度で、色再現性に優れた水性インクの利点を維持しながら、更にインクの定着性(耐擦過性)、インク吸収性に優れ、かつ光沢性等の性能に優れた着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体及びインクジェット画像記録方法を提供することができた。

Claims (11)

  1. 支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有する着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体であって、該着色樹脂微粒子含有インクが、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクであり、かつ該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有することを特徴とする着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
  2. 支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有する着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体であって、該着色樹脂微粒子含有インクが、色材を含有するポリマーコア及びポリマーシェルとからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクであり、かつ該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有することを特徴とする着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
  3. 前記シリカ微粒子の平均粒径が、100nm〜350nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
  4. 前記シリカ微粒子の平均粒径をy(nm)、該シリカ微粒子1g中の10μm以上の粒子数をx(個)としたとき、下式(1)の条件を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
    式(1)
    150<y+17・ln(x)<500
  5. 前記インク吸収層を有する面側のJIS Z 8741による75度鏡面光沢度が、40〜80%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色樹脂微粒子含有インク用のインクジェット記録媒体。
  6. 支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有し、該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、色材を含有するポリマーからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクを、インクジェット記録ヘッドよりインク液滴として吐出させて画像記録することを特徴とするインクジェット画像記録方法。
  7. 支持体上に、少なくとも1層のインク吸収層を有し、該インク吸収層が、粉砕分散された沈降法またはゲル法で製造されたシリカ微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、色材を含有するポリマーコア及びポリマーシェルとからなる着色樹脂微粒子が分散された水性インクを、インクジェット記録ヘッドよりインク液滴として吐出させて画像記録することを特徴とするインクジェット画像記録方法。
  8. 前記着色樹脂微粒子の体積平均粒子径が、5〜500nmであることを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェット画像記録方法。
  9. 前記体積平均粒子径の変動係数が、80%以下であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット画像記録方法。
  10. 前記ポリマーシェルの色材含有率が、ポリマーコアの色材含有率の0.8以下であることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット画像記録方法。
  11. 前記ポリマーシェルを構成するポリマーが、着色樹脂微粒子で用いられている総ポリマー量の5〜95質量%であることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット画像記録方法。
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