JP2004195277A - 水質浄化用ポーラスコンクリートブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】副資材を使用しなくても、ポーラスコンクリートブロックを安全に効率良く積層し、各ブロックの全表面と水とを接触させ効率良く水質を浄化するポーラスコンクリートブロックを提供する。
【解決手段】水質浄化用に用いられるポーラスコンクリートブロックであって、ポーラスコンクリートブロックの底面、又は底面及び側面に、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状の突起状物を夫々複数個一体成型したことを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
【選択図】 図3
【解決手段】水質浄化用に用いられるポーラスコンクリートブロックであって、ポーラスコンクリートブロックの底面、又は底面及び側面に、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状の突起状物を夫々複数個一体成型したことを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、池、湖沼、河川等の水中叉は水際に設置してその水質を浄化するために用いるポーラスコンクリートブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
水質浄化には、従来からポーラスコンクリートブロックが使用されている。水質浄化にポーラスコンクリートが使用される主な理由は、ポーラスコンクリートの連続空隙に基づく比表面積の大きさにある。即ち連続空隙を含めたポーラスコンクリートの全表面に微生物等が附着し、この微生物等が水中の有機物等を分解し水をきれいに浄化しているのである。付着した微生物等が多ければ、それに比例して水質浄化機能も高くなるので、ポーラスコンクリートの比表面積が大きい程、言い換えれば、水との接触面積が大きい程、水質浄化に有効となる。一方で、ポーラスコンクリートの空隙率は、強度、使用骨材の粒径、配合等によって略固定される。そこで、ポーラスコンクリートブロックの形状を考慮することによって、水との接触面積を大きくすることも考えられている。その例としては、球状のポーラスコンクリートブロックがあげられる(たとえば、特許文献1)。また、ポーラスコンクリートブロックを網板等の副資材で多段に仕切り、水溜まりを形成する方法(たとえば、特許文献2)等も実施されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−317425号公報
【特許文献2】
特開2000−176447号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
直方体形状のポーラスコンクリートブロックを直接積み重ねて水質浄化を試みる場合、最外側のポーラスコンクリートブロックの外側表面と各ポーラスコンクリートブロックの連続空隙しか水と接触せず、ポーラスコンクリートブロック同士の積層面は殆ど水と接触し辛い状態である。
また、積層されて輸送されて来た直方体形状のポーラスコンクリートブロックを抱え挙げて移動したりする場合、ポーラスコンクリートブロック同士が密着しており、ブロック同士の間に指が入れづらく抱え挙げ難いものであった。更に、現場で積上げたりする場合、ポーラスコンクリートブロックの底面から指を貫く場合も指を詰めないように注意深く行う必要があった。
【0005】
更には、直方体形状のポーラスコンクリートブロックを直接積み重ねて水質浄化を試みる場合、井桁状に組んだり、ポーラスコンクリートの間に副資材を設けたりしている。
【0006】
本発明の目的は、直方体形状のポーラスコンクリートブロックを積み重ねて水質浄化を試みる場合、副資材を使用せずに上下のポーラスコンクリートブロック同士の間に隙間を設けることによって、水との接触面積を増やすと共に、上下のポーラスコンクリートブロック同士の間に容易に指を入れることができて施工が容易となるポーラスコンクリートブロックを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面に、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、該ポーラスコンクリートブロックと該突起状物が一体成型されたものであることを特徴とするものである。
【0008】
この突起状物の形状は、特に限定されるものではなく、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状であっても良い。好ましくは、半球状又は蒲鉾状が良い。
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
【0009】
この突起状物の数は、特に限定されるものではないが、3個、又は4個が好ましい。積層する場合は、好ましくは、底面の突起状物は3個が好ましい。布積みする場合は、好ましくは、4個が好ましい。
また、側面の突起状物の数は、特に限定されるものではない。
【0010】
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
【0011】
さらに、この突起状物のある面は、特に限定されるものではないが、好ましくは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面であって良い。更に好ましくは、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面が良い。
【0012】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの形状・寸法は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、施工性を考慮をして決めれば良い。
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの骨材及び空隙率は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、強度、コストを考慮して決めれば良い。
但し、空隙率は、好ましくは、25%以上35%未満が良い。空隙率25%以下だと連続空隙の通水(透水)性が劣り、逆に空隙率35%以上だと強度不足の問題が生じて来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のポーラスコンクリートブロックについて説明する。
本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面とに、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、該ポーラスコンクリートブロックと該突起状物が一体成型されたものである。
本発明のポーラスコンクリートブロックは、突起状物の型をも含むブロックの型枠に所定のポーラスコンクリートの配合材料を投入後、振動締固め、脱枠、蒸気養生を経て製造される。
【0014】
本発明のポーラスコンクリートブロックの突起状物の形状は、特に限定されるものではなく、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状であっても良い。好ましくは、半球状又は蒲鉾状が良い。
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
ポーラスコンクリートの性質上、突起状物の形状・寸法は、鋭角的なものや小さいものは難しい。道路用6号砕石を使用する場合は、φ30〜50mm、高さ5〜20mmの半球状のものが好ましい。また、突起状物が蒲鉾状で該突起状物の端部とブロック上面とが同じ平面にあれば脱枠が容易であり、好ましい。
【0015】
この突起状物の数は、特に限定されるものではないが、3個、又は4個が好ましい。積層する場合は、好ましくは、底面の突起状物は3個が好ましい。布積みする場合は、好ましくは、4個が好ましい。
積層する場合、底面の突起状物が3個であれば、この3個の突起状物全てが必ず直下のブロック上面と接触し、不安定となることがない。4個の場合は、そのうちの1個が直下のブロック上面と接触しない場合もあり、この場合は不安定となる。
布積みする場合の底面の突起状物は、3個でも良いが、4個の方が好ましい。これは、直下の2個のブロックを跨ぐため、4個の方が応力的にも安定なためである。
また、側面の突起状物の数は、特に限定されるものではなく、隣のブロックとの間に隙間をとる為であるため、複数個であれば良い。1個の場合はブロックがズレル為、好ましくない。
【0016】
さらに、この突起状物のある面は、特に限定されるものではないが、積上げた時に底面となる側の1面のみだけでなく、好ましくは、お互いに隣合う1組の側面と底面との3面、又は側面と底面の2面にもこの突起状物があるのが好ましい。これによって、上下左右の隣り合うブロックとの間に隙間を容易につくることができる。
【0017】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの形状・寸法は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、施工性、設置効率を考慮して決めれば良い。例えば、ブロックの厚さを60〜100mmとし、突起状物の高さを15mmとすれば80%以上の実容積となり設置効率が高まる。また、突起状物の高さが15mmであれば指先がかかるので問題はない。人が持てるブロックの最大重量を30kgと考えれば、400mm×400mm×100mmのブロック(約29kg)が1例としてあげられる。
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの骨材及び空隙率は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、強度、コストを考慮して決めれば良い。
但し、空隙率は、好ましくは、25%以上35%未満が良い。空隙率25%以下だと連続空隙の通水(透水)性が劣り、逆に空隙率35%以上だと強度不足の問題が生じて来る。
【0018】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの材料は、特に限定されるものではなく、セメント、粗骨材、混和剤、水から製造される。強度、空隙率、製造効率等からの要求に応じて、必要に応じて細骨材、混和材等を加えれば良い。
また、製造方法は、振動・締固めによる即時脱枠でも流し込みでも良い。養生方法は蒸気養生でも非蒸気養生でも良い。
【0019】
本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の1面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面との2面とに、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、ブロックと突起状物が一体製造して製造されたことを特徴とする。これにより、ブロックを積層した場合、上下左右の隣合うブロックとの間に容易に隙間を形成することができる。
これによって、ブロック表面と水との接触面積が大きくなり、水質浄化能力が高まる。ブロックの移動や積み上げ時にブロック下面に容易に指先が係り施工性が向上する。
これらの効果により、施工性が良く、水質浄化能力の高いポーラスコンクリートブロックを提供するものである。
【0020】
上述したポーラスコンクリートブロック製造例について説明する。
【0021】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0022】
ポーラスコンクリートブロックの製造例について説明する。
【0023】
【0024】
実施例3
ポーラスコンクリートブロックの製造:
型枠(400×400×80mm)内に、上記配合のコンクリートを詰め、Vicon(櫻井建材産業(株)製、VIPAO−156)で成型した。
【0025】
次にポラースコンクリートブロックの設置について説明する。
実施例4
実施例3で製造したポーラスコンクリートブロックを積層しておいて、このブロックを人手で持ち上げて別の場所に積層した。ブロックを持ち上げる際、指をかける前にブロックをずらすことなく容易にブロック下面に指がかかり持ち上げることができ、また、積層した際に指を挟まれることもなく、安全に、しかも効率的に積み替えが行えた。
【0026】
次にポーラスコンクリートブロックによる水質浄化について説明する。
実施例5
実施例3で製造したポーラスコンクリートブロックを水路に積層し、水を流した。水はブロック同士の全ての隙間を流れ、各ブロック表面と水とが効率良く接触していることが伺えた。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明した本発明にかかるポーラスコンクリートブロックによれば、副資材を使用しなくても、効率良く安全にブロックを積層することができ、且つ各ブロックの全表面と水とを効率良く接触させ効率良く水質を浄化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポーラスコンクリートブロックの一実施形態を示す側面図と底面図。図中の突起状物2はポーラスコンクリート製の半球状突起状物である。
【図2】本発明に係るポーラスコンクリートブロックの一実施形態を示す側面図と底面図。図中の側面の突起状物2はポーラスコンクリート製の蒲鉾状突起状物である。図中の底面の突起状物2はポーラスコンクリート製の半球状突起状物である。
【図3】本発明に係るポーラスコンクリートブロックを積層した時の一実施形態を示す概略斜視図。
図中のブロック1および突起状物2はポーラスコンクリート製である。図2で例示したブロックを積層した状態を示す。
【符号の説明】
1;ポーラスコンクリートブロック
2;突起状物
【発明の属する技術分野】
本発明は、池、湖沼、河川等の水中叉は水際に設置してその水質を浄化するために用いるポーラスコンクリートブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
水質浄化には、従来からポーラスコンクリートブロックが使用されている。水質浄化にポーラスコンクリートが使用される主な理由は、ポーラスコンクリートの連続空隙に基づく比表面積の大きさにある。即ち連続空隙を含めたポーラスコンクリートの全表面に微生物等が附着し、この微生物等が水中の有機物等を分解し水をきれいに浄化しているのである。付着した微生物等が多ければ、それに比例して水質浄化機能も高くなるので、ポーラスコンクリートの比表面積が大きい程、言い換えれば、水との接触面積が大きい程、水質浄化に有効となる。一方で、ポーラスコンクリートの空隙率は、強度、使用骨材の粒径、配合等によって略固定される。そこで、ポーラスコンクリートブロックの形状を考慮することによって、水との接触面積を大きくすることも考えられている。その例としては、球状のポーラスコンクリートブロックがあげられる(たとえば、特許文献1)。また、ポーラスコンクリートブロックを網板等の副資材で多段に仕切り、水溜まりを形成する方法(たとえば、特許文献2)等も実施されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−317425号公報
【特許文献2】
特開2000−176447号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
直方体形状のポーラスコンクリートブロックを直接積み重ねて水質浄化を試みる場合、最外側のポーラスコンクリートブロックの外側表面と各ポーラスコンクリートブロックの連続空隙しか水と接触せず、ポーラスコンクリートブロック同士の積層面は殆ど水と接触し辛い状態である。
また、積層されて輸送されて来た直方体形状のポーラスコンクリートブロックを抱え挙げて移動したりする場合、ポーラスコンクリートブロック同士が密着しており、ブロック同士の間に指が入れづらく抱え挙げ難いものであった。更に、現場で積上げたりする場合、ポーラスコンクリートブロックの底面から指を貫く場合も指を詰めないように注意深く行う必要があった。
【0005】
更には、直方体形状のポーラスコンクリートブロックを直接積み重ねて水質浄化を試みる場合、井桁状に組んだり、ポーラスコンクリートの間に副資材を設けたりしている。
【0006】
本発明の目的は、直方体形状のポーラスコンクリートブロックを積み重ねて水質浄化を試みる場合、副資材を使用せずに上下のポーラスコンクリートブロック同士の間に隙間を設けることによって、水との接触面積を増やすと共に、上下のポーラスコンクリートブロック同士の間に容易に指を入れることができて施工が容易となるポーラスコンクリートブロックを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面に、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、該ポーラスコンクリートブロックと該突起状物が一体成型されたものであることを特徴とするものである。
【0008】
この突起状物の形状は、特に限定されるものではなく、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状であっても良い。好ましくは、半球状又は蒲鉾状が良い。
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
【0009】
この突起状物の数は、特に限定されるものではないが、3個、又は4個が好ましい。積層する場合は、好ましくは、底面の突起状物は3個が好ましい。布積みする場合は、好ましくは、4個が好ましい。
また、側面の突起状物の数は、特に限定されるものではない。
【0010】
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
【0011】
さらに、この突起状物のある面は、特に限定されるものではないが、好ましくは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面であって良い。更に好ましくは、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面が良い。
【0012】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの形状・寸法は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、施工性を考慮をして決めれば良い。
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの骨材及び空隙率は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、強度、コストを考慮して決めれば良い。
但し、空隙率は、好ましくは、25%以上35%未満が良い。空隙率25%以下だと連続空隙の通水(透水)性が劣り、逆に空隙率35%以上だと強度不足の問題が生じて来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のポーラスコンクリートブロックについて説明する。
本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面となる側の面との2面とに、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、該ポーラスコンクリートブロックと該突起状物が一体成型されたものである。
本発明のポーラスコンクリートブロックは、突起状物の型をも含むブロックの型枠に所定のポーラスコンクリートの配合材料を投入後、振動締固め、脱枠、蒸気養生を経て製造される。
【0014】
本発明のポーラスコンクリートブロックの突起状物の形状は、特に限定されるものではなく、半球状、台形状、円錐状、円柱状、角柱状、棒状、方形状、蒲鉾状であっても良い。好ましくは、半球状又は蒲鉾状が良い。
また、この突起状物の大きさは、特に限定されるものではなく、幅は10mm〜50mm程度、高さは5〜20mmであって良い。好ましくは、道路用6号砕石を使用する場合は、幅30〜50mm、高さ5〜20mmが良い。
ポーラスコンクリートの性質上、突起状物の形状・寸法は、鋭角的なものや小さいものは難しい。道路用6号砕石を使用する場合は、φ30〜50mm、高さ5〜20mmの半球状のものが好ましい。また、突起状物が蒲鉾状で該突起状物の端部とブロック上面とが同じ平面にあれば脱枠が容易であり、好ましい。
【0015】
この突起状物の数は、特に限定されるものではないが、3個、又は4個が好ましい。積層する場合は、好ましくは、底面の突起状物は3個が好ましい。布積みする場合は、好ましくは、4個が好ましい。
積層する場合、底面の突起状物が3個であれば、この3個の突起状物全てが必ず直下のブロック上面と接触し、不安定となることがない。4個の場合は、そのうちの1個が直下のブロック上面と接触しない場合もあり、この場合は不安定となる。
布積みする場合の底面の突起状物は、3個でも良いが、4個の方が好ましい。これは、直下の2個のブロックを跨ぐため、4個の方が応力的にも安定なためである。
また、側面の突起状物の数は、特に限定されるものではなく、隣のブロックとの間に隙間をとる為であるため、複数個であれば良い。1個の場合はブロックがズレル為、好ましくない。
【0016】
さらに、この突起状物のある面は、特に限定されるものではないが、積上げた時に底面となる側の1面のみだけでなく、好ましくは、お互いに隣合う1組の側面と底面との3面、又は側面と底面の2面にもこの突起状物があるのが好ましい。これによって、上下左右の隣り合うブロックとの間に隙間を容易につくることができる。
【0017】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの形状・寸法は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、施工性、設置効率を考慮して決めれば良い。例えば、ブロックの厚さを60〜100mmとし、突起状物の高さを15mmとすれば80%以上の実容積となり設置効率が高まる。また、突起状物の高さが15mmであれば指先がかかるので問題はない。人が持てるブロックの最大重量を30kgと考えれば、400mm×400mm×100mmのブロック(約29kg)が1例としてあげられる。
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの骨材及び空隙率は、特に限定されるものではなく、製造し易さ、強度、コストを考慮して決めれば良い。
但し、空隙率は、好ましくは、25%以上35%未満が良い。空隙率25%以下だと連続空隙の通水(透水)性が劣り、逆に空隙率35%以上だと強度不足の問題が生じて来る。
【0018】
本発明に用いるポーラスコンクリートブロックの材料は、特に限定されるものではなく、セメント、粗骨材、混和剤、水から製造される。強度、空隙率、製造効率等からの要求に応じて、必要に応じて細骨材、混和材等を加えれば良い。
また、製造方法は、振動・締固めによる即時脱枠でも流し込みでも良い。養生方法は蒸気養生でも非蒸気養生でも良い。
【0019】
本発明のポーラスコンクリートブロックは、積上げた時に底面となる側の1面のみ、お互いに隣合う1組の側面と底面となる側の面との3面、又は側面と底面との2面とに、夫々の面に複数の突起状物を有するものであって、ブロックと突起状物が一体製造して製造されたことを特徴とする。これにより、ブロックを積層した場合、上下左右の隣合うブロックとの間に容易に隙間を形成することができる。
これによって、ブロック表面と水との接触面積が大きくなり、水質浄化能力が高まる。ブロックの移動や積み上げ時にブロック下面に容易に指先が係り施工性が向上する。
これらの効果により、施工性が良く、水質浄化能力の高いポーラスコンクリートブロックを提供するものである。
【0020】
上述したポーラスコンクリートブロック製造例について説明する。
【0021】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0022】
ポーラスコンクリートブロックの製造例について説明する。
【0023】
【0024】
実施例3
ポーラスコンクリートブロックの製造:
型枠(400×400×80mm)内に、上記配合のコンクリートを詰め、Vicon(櫻井建材産業(株)製、VIPAO−156)で成型した。
【0025】
次にポラースコンクリートブロックの設置について説明する。
実施例4
実施例3で製造したポーラスコンクリートブロックを積層しておいて、このブロックを人手で持ち上げて別の場所に積層した。ブロックを持ち上げる際、指をかける前にブロックをずらすことなく容易にブロック下面に指がかかり持ち上げることができ、また、積層した際に指を挟まれることもなく、安全に、しかも効率的に積み替えが行えた。
【0026】
次にポーラスコンクリートブロックによる水質浄化について説明する。
実施例5
実施例3で製造したポーラスコンクリートブロックを水路に積層し、水を流した。水はブロック同士の全ての隙間を流れ、各ブロック表面と水とが効率良く接触していることが伺えた。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明した本発明にかかるポーラスコンクリートブロックによれば、副資材を使用しなくても、効率良く安全にブロックを積層することができ、且つ各ブロックの全表面と水とを効率良く接触させ効率良く水質を浄化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポーラスコンクリートブロックの一実施形態を示す側面図と底面図。図中の突起状物2はポーラスコンクリート製の半球状突起状物である。
【図2】本発明に係るポーラスコンクリートブロックの一実施形態を示す側面図と底面図。図中の側面の突起状物2はポーラスコンクリート製の蒲鉾状突起状物である。図中の底面の突起状物2はポーラスコンクリート製の半球状突起状物である。
【図3】本発明に係るポーラスコンクリートブロックを積層した時の一実施形態を示す概略斜視図。
図中のブロック1および突起状物2はポーラスコンクリート製である。図2で例示したブロックを積層した状態を示す。
【符号の説明】
1;ポーラスコンクリートブロック
2;突起状物
Claims (5)
- ポーラスコンクリートブロックの少なくとも1面に複数の突起状物を有することを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
- ポーラスコンクリートブロックを積上げた時に底面となる側の面と、お互いに隣合う1組の側面との3面に、夫々複数の突起状物を有することを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
- ポーラスコンクリートブロックの底面に3個又は4個の突起状物を有することを特徴とするポーラスコンクリートブロック。
- 突起状物の形状が半球状、または蒲鉾状であることを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3記載のポーラスコンクリートブロック。
- 水質浄化用に用いられることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3及び請求項4記載のポーラスコンクリートブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363340A JP2004195277A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | 水質浄化用ポーラスコンクリートブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002363340A JP2004195277A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | 水質浄化用ポーラスコンクリートブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004195277A true JP2004195277A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32761510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002363340A Pending JP2004195277A (ja) | 2002-12-16 | 2002-12-16 | 水質浄化用ポーラスコンクリートブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004195277A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009197567A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Sugiaki Kusatake | 護岸用ブロック |
JP2012144846A (ja) * | 2011-01-06 | 2012-08-02 | Lixil Corp | 保水設備 |
-
2002
- 2002-12-16 JP JP2002363340A patent/JP2004195277A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009197567A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Sugiaki Kusatake | 護岸用ブロック |
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