JP2004195182A - 吸収性材料及び吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gであり、全細孔表面積が0.1m2/g以上であるる細孔を有し、一次粒子が融着した構造を有し、かつ平均粒子径が100〜1,000μmである吸収性樹脂を主成分とする吸収性材料及び吸収性物品に関する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる吸収性材料及び吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パンティライナーや生理用ナプキン等の血液吸収用物品としては、不織布等からなる液体透過性の表面材と、ポリエチレンシート又はポリエチレンシートラミネート不織布等からなる液体不透過性の防漏材との間に、物理的に血液を吸収し保持する親水性の吸収紙や綿状パルプからなる吸収体を介在したものが知られていた。この中で、吸収体の素材に関しては、吸収紙やパルプ等に替えて、吸水性樹脂を用いることによる血液の吸収容量の向上と、吸収後の血液の保持による漏れ防止が提案されてきた。
【0003】
この種の吸水性樹脂としては、これまで、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物やカルボキシメチルセルロース架橋体、ポリアクリル酸(塩)架橋体、アクリル酸(塩)−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンオキサイド架橋体等が知られている。しかし、これら従来からある吸水性樹脂は、血液ではなく尿を吸収するために開発されたものであるため、血液に対しては血液中のタンパク質や血球成分、組織分解物の高吸水性樹脂表面における吸着によって粒子間の粘着が高められ、ゲルブロッキングが促進されるので、血液吸収特性が著しく低下する問題点があった。
【0004】
本問題点を解決し、吸水性樹脂の血液に対する吸収性を改良する処方の1つとして、吸水性樹脂の表面積を大きくする改質方法が知られている。そのような表面積の大きい吸水性樹脂凝集体を調製する1つの方法として、リン酸エステル系界面活性剤を含む疎水性有機溶媒中に、リン酸エステル系界面活性剤を含む水溶性重合性モノマーの水溶液を供給して懸濁重合させる手法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)が、本方法も主に尿に対する吸収特性を改良等するために開発されたものであるため、血液の吸収特性を改善するまでには至らなかった。
【0005】
また、正電荷供給化合物、および非イオン性化合物を含む吸水性重合体に水を吸収膨潤させ、フリーズドドライ法等により膨潤状態を維持しながら、水を除去することにより得られる多孔性吸収性材料が開示されている(例えば、特許文献2参照。)が、上記多孔性吸収性材料は吸水性重合体に水を吸収膨潤させ、再びフリーズドライさせて得られるものであり、その構造体はもろく、圧力などがかかると多孔質構造が壊れやすいという欠点があった。
このようなことから、構造体として強度を有し、かつ血液成分により、吸収特性が著しく低下することのない吸収性材料の開発が切望されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−2712号公報(第2頁、特許請求の範囲、第4頁及び5頁)
【特許文献2】
特表平9−509592号公報(第28−32頁、第37−40頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、特に構造体として強度を有し、かつ血液に対する吸収特性を改善した吸収性材料及び吸収性物品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の樹脂で構成され、特定の細孔を有する吸収性樹脂を用いることにより構造体として強度を有すると共に、血液に対するぬれ性を改善することが可能になり、血液の吸収特性を改善出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有する吸収性樹脂を主成分とする吸収性材料を提供するものである。
【0010】
また本発明は、吸収性材料と繊維材料とを含む吸収体の両面にシート状材料を配してなる吸収性物品において、該吸収性材料が、樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有する吸収性樹脂を主成分とする吸収性材料であることを特徴とする吸収性物品を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を具体的かつ詳細に説明する。
本発明に使用する吸収性樹脂は、樹脂の構成成分として、ポリ酸性アミノ酸を含むものである。
【0012】
かかるポリ酸性アミノ酸としては、ポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸が挙げられる。これらの化合物は線状構造を有するものであっても、分岐状構造を有するものであっても構わない。
更に、ポリ酸性アミノ酸の基本骨格中に、アミド結合、及びグルタミン酸、アスパラギン酸以外のアミノ酸単位を含んでいてもよい。
【0013】
グルタミン酸、アスパラギン酸以外のアミノ酸単位としては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、リジン、オルニチン、システイン、シスチン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン等の脂肪族α−アミノ酸、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン等の芳香族α−アミノ酸、これらα−アミノ酸の側鎖官能基が置換されたもの、β−アラニン、γ−アミノ酪酸等のアミノカルボン酸、グリシル−グリシン、アスパルチル−フェニルアラニン等のジペプチド(二量体)、グルタチオン等のトリペプチド(三量体)等のアミノ酸の単位が挙げられる。これらのアミノ酸は光学活性体(L体、D体)でも、ラセミ体でもよい。また、これらのアミノ酸単位は、グルタミン酸、アスパラギン酸と結合しランダム共重合体として存在していても、ブロック共重合体として存在していてもよい。
【0014】
本発明に使用するポリ酸性アミノ酸は、その塩を含むものである。ポリ酸性アミノ酸の塩としては、上記ポリ酸性アミノ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩等が挙げられ、アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
【0015】
また本発明に使用する吸収性樹脂は、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gであり、好ましくは0.5〜3.0cm3/gである細孔を有するものである。
全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有することにより、血液に対するぬれ性を高めることができ、かつ構造体としての強度を保つことが可能になる。さらに全細孔表面積が0.1m2/g以上であることにより、血液に対するぬれ性をより向上させ、血液吸収量をより高めることができる。
【0016】
後記の製造方法において、最初に1〜50μmの平均粒子径を有する一次粒子が形成され、かかる一次粒子が製造工程中徐々に融着することにより、吸収性樹脂粒子が形成されるものである。図1の電子顕微鏡写真に示すとおり一次粒子が融着した構造を有することにより、吸収性樹脂粒子の中に細孔が形成され、吸収性樹脂粒子の表面積が大きくなるため、血液に対するぬれ性を高めることができる。
【0017】
本発明に使用する吸収性樹脂の細孔は、一次粒子が融着することにより形成される一次粒子間の隙間であり、血液中の血球やタンパク質等を吸着したり、血液を吸収性樹脂粒子の内部へ移動させるのに寄与するものである。かかる細孔は概ね一次粒子の平均粒子径より大きく、その直径は1〜100μmである。
【0018】
本発明における水銀圧入方式は、試料を真空処理できる容器に入れ、容器内を真空にして細孔に入っている水分やガス等を取り除いた後、上記容器に水銀を注入し、次いで水銀に圧力を加えて試料の細孔中に圧入し、そのときに加えた圧力と、押し込まれた水銀容積との関係を測定することにより細孔の大きさやその容積等を求める方式である。
具体的には、後記実施例における水銀圧入方式による細孔径測定装置(ポロシメータ)を用いて測定する方式である。水銀に加えられた圧力と圧力により水銀が侵入し得る細孔直径とは反比例の関係にあり、水銀にかける圧力を増やすにしたがって、大きい孔から順に小さい孔にも水銀が入っていくので、圧力を連続的に増加させながら細孔への水銀侵入量を検出していけば固体表面の細孔の大きさとその体積を求めることができる。
【0019】
水銀圧入方式でいう細孔は、外部とつながっている細かい孔を意味する。
本発明における全細孔体積は、測定時の最大圧力まで水銀が圧入された積算値を材料の重量で割った値によって計算される値に基づくものである。また本発明における全細孔表面積は細孔形状が幾何学的な円筒であると仮定した場合に、測定範囲内における圧力と圧入された水銀量との関係から計算される値に基づくものである。
【0020】
また本発明に使用する吸収性樹脂は、血液のぬれ性を高めかつままこを形成しにくくするためには、平均粒子径が100〜1000μmの粒子状であることが好ましい。
ここで本発明における平均粒子径は、後記実施例における平均粒子径の測定方法にしたがって求められた数値に基づくものである。
【0021】
また本発明に使用する吸収性樹脂は、血液のぬれ性を高くするためには、かさ密度が0.1〜0.6g/mlであることが好ましい。
かさ密度とは、気泡、空隙等を含む材料の見掛け密度をいう。本発明におけるかさ密度(ρk)の数値は、材料の真の密度をρとし、空間率をεとし、材料固有の孔隙率をpとすることにより式(A)によって計算される値に基づくものである。
ρk=ρ(1−ε)(1−p) (A)
空間率εの値は、材料への物質のつめ方により変わりうる数値である。
【0022】
本発明に使用する吸収性樹脂は、樹脂粒子の構成成分として、ビニル系重合体及びポリ酸性アミノ酸を含むものが好ましい。ポリ酸性アミノ酸により血液に対する親和性が得られ、さらにビニル系重合体を含んでいることにより、イオン浸透圧による血液吸収力が付与される。
ビニル系重合体は、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を重合してなるものである。エチレン性不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸及び/又はそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルスルホン酸及び/又はそのアルカリ金属塩等のイオン性モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の非イオン性モノマー;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和モノマーやそれらの四級化物等を挙げることができる。これらのうち一種又は二種以上を混合して用いることができる。
【0023】
これらの中で、(メタ)アクリル酸及び/又はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、(メタ)アクリルアミドが好ましい。アルカリ金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩等が挙げられ、またアルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
ここで「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル」及び「メタクリル」を意味するものとする。
【0024】
また本発明に使用する吸収性樹脂は、ビニル系重合体にエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸がグラフトした構造を有するものが、1回の血液吸収によりポリ酸性アミノ酸が吸収性樹脂中から溶出せず、該樹脂中に残存し、繰り返しの吸血性に優れるので好ましい。
【0025】
本発明に使用するエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸としては、特に制限されるものではないが、例えば末端基としてマレイミド末端基を有するポリこはく酸イミドの加水分解物(イ)、及びポリ酸性アミノ酸と、分子内にエチレン性不飽和二重結合及びポリ酸性アミノ酸と反応性を有する官能基を有する化合物とを反応させて得られる化合物(ロ)等が挙げられる。
【0026】
かかるマレイミド末端基を有するポリこはく酸イミドは、例えば、無水マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸等とアンモニアを加熱反応させ、マレイミドもしくはマレアミド酸を経ることにより得ることができる。
マレイミド末端基を有するポリこはく酸イミドの加水分解物(イ)は、上記で得られたポリこはく酸イミドを、通常アルカリ水溶液を加えて、加水分解反応することにより得られる。このときの反応温度は、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜95℃の範囲である。
【0027】
かかるアルカリ水溶液に使用するアルカリ化合物としては、アルカリ金属化合物、及び/又はアルカリ土類金属化合物が挙げられる。アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物としては、上記のうち、水酸化物または炭酸塩が代表的なものとして挙げられ、具体的には、LiOH、NaOH、KOH、Mg(OH)2、Ca(OH)2、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、MgCO3、CaCO3等が挙げられる。一般的には、水酸化ナトリウム、もしくは水酸化カリウムが用いられ、これらの化合物の0.1〜40重量%水溶液を用いることが好ましい。アルカリ化合物の使用量は、イミド環基1つに対して、0.4〜1.0モルを用いることが好ましい。
【0028】
また、マレイミド末端基を有するポリこはく酸イミドの加水分解物(イ)は、pHを調整する目的で塩酸、硫酸、燐酸等のプロトン酸により中和を行ってもよい。
またポリ酸性アミノ酸と、分子内にエチレン性不飽和二重結合及びポリ酸性アミノ酸と反応性を有する官能基を有する化合物とを反応させて得られる化合物(ロ)に使用するポリ酸性アミノ酸としては、上記のポリ酸性アミノ酸を使用することができる。
【0029】
また上記の分子内にエチレン性不飽和二重結合及びポリ酸性アミノ酸と反応性を有する官能基を有する化合物は、特に制限されないが、本発明の目的を達成するためには、例えば下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
【0030】
【化2】
[但し、一般式(2)中、R1はアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、イミノ基、イソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも1種類の基を示し、Qは炭素原子数が1〜10のアルキレン基を示し、R2は水素又は炭素原子数が1〜4のアルキル基を示す。)
【0031】
前記一般式(2)で表される化合物としては、具体的には、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、2−メタクロイルオキシエチルイソシアネート、2−イソシアネートメチルアクリレート等が挙げられる。
【0032】
次ぎに本発明の吸収性樹脂の製造方法について説明する。
製造方法としては、例えば一般式(1)で表されるリン酸系界面活性剤の存在下に、▲1▼分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)と、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)とを油中逆相懸濁重合させる方法、または▲2▼分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)の存在下に、エチレン性不飽和化合物(B)を油中逆相懸濁重合させる方法が挙げられる。
【0033】
【化3】
[式中、R1は炭素原子数が8〜30のアルキル基又はアルキルアリール基を示し、nは1〜30の整数を示し、R2は水酸基又はR1O−(CH2CH2O)n−(R1及びnは前記と同様のものを示す)を示す。]
これらの方法のいずれでもよいが、上記▲1▼の方法を用いた場合、得られる吸収性樹脂の、繰り返し吸血性を大きくすることができる点で、好ましい。
【0034】
また、かかる反応の際、上記リン酸エステル系界面活性剤の存在下で行うと、一次粒子が融着して細孔が形成されることにより、樹脂粒子の表面積が大きくなり、血液のぬれ性を大きくすることができる。
【0035】
本発明に使用するエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)としては、上記エチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸を使用することができる。
また本発明に使用するエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)としては、上記ポリ酸性アミノ酸のポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸が挙げられる。
【0036】
本発明で使用されるリン酸エステル系界面活性剤は、上記一般式(1)で表される構造を有する。
上記式中、R1は炭素原子数が8〜30のアルキル基又はアルキルアリール基を示すが、工業的な入手し易さの点で炭素原子数が8〜23のアルキル基又はモノアルキルフェニル基であることが好ましい。これらの好ましいR1 の例としては、ノニルフェニル基、オクチルフェニル基、トリデシル基、ラウリル基、2−エチルヘキシル基、オクタデシル基、及びドデシルフェニル基等が挙げられる。上記式中、nは1〜30の整数を示すが、2〜15であるのが好ましい。またR2は水酸基又はR1O−(CH2CH2O)n−(R1及びnは前記と同様のものを示す)を示すが、R1O−(CH2CH2O)n−である場合、2つのR1 O−(CH2CH2 O)n− は同一であるのが好ましい。
このリン酸エステル系界面活性剤の市販品は、通常はリン酸モノエステルとリン酸ジエステルとの混合物である。
【0037】
本発明で使用するエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)の具体例としては、上記のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を使用することができる。
【0038】
またエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)は、2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する多官能エチレン性不飽和化合物もしくは2個以上の反応性基を有する化合物を架橋剤として併用することにより、吸水特性を発現することができる。
かかる多官能エチレン性不飽和化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性不飽和化合物であれば基本的にはすべての化合物を用いることが可能である。
【0039】
具体的には、例えばN,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0040】
また2個以上の反応性基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングルコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルアルコール、ジエタノールアミン、トリジエタノールアミン、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、ソルビット、ソルビタン等の糖アルコール、グルコース、マンニット、マンニタン、ショ糖、ブドウ糖等の糖類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル;エピクロロヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;グルタールアルデヒド、グリオキザール等のポリアルデヒド;エチレンジアミン等のポリアミン類;水酸化カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、塩化硼砂マグネシウム、酸化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛および塩化ニッケル等の周期律表2A族、3B族、8族の金属の水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、酸化物、硼砂等の硼酸塩、アルミニウムイソプロピラート等の多価金属化合物等が挙げられる。
これらの、2個以上のエチレン性不飽和基を有する多官能エチレン性不飽和化合物、もしくは2個以上の反応性基を有する化合物の1種又は2種以上を、反応性を考慮した上で用いることができる。
【0041】
さらに本発明に使用する吸収性樹脂の製造方法をより具体的に説明する。
すなわち、本発明に使用する吸収性樹脂は、上記一般式(1)で表されるリン酸エステル系界面活性剤を含む不活性溶媒中に、上記リン酸エステル系界面活性剤を含み、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)及び/又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)および架橋剤を含む水溶液[以下エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液という]と、ラジカル開始剤とを供給して、油中水滴型逆相懸濁重合させて得た重合体粒子に、表面架橋処理を施すことにより製造することができる。
【0042】
本発明に使用する不活性溶媒とは、水に溶け難い疎水性溶媒を意味する。かかる不活性溶媒は、本発明の樹脂粒子を製造する際の重合反応において不活性であれば如何なるものも使用可能であり、特に限定されない。かかる不活性溶媒としては、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環状炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらのうち、さらさらとしたべと付きのない吸収性樹脂が得られる点で、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、または環状式炭化水素が好ましい。
【0043】
不活性溶媒中のリン酸エステル系界面活性剤の使用量は、通常0.01〜5重量%であるのが好ましい。本範囲での使用量であれば、本発明の吸収性樹脂の吸血特性を低下させることなく、また所望の分散効果が得られる。
上記不活性溶媒の使用量は、反応に使用されるエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液に対して、0.5〜10重量倍の範囲が好ましい。
【0044】
エチレン性不飽和化合物(B)水溶液中のリン酸エステル系界面活性剤の使用量は、不活性溶媒中のリン酸エステル系界面活性剤の濃度(X)と、エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液中のリン酸エステル系界面活性剤剤の濃度(Y)との比(X/Y)が
【式2】
0<X/Y≦10
となるように添加されるのが好ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液中のリン酸エステル系界面活性剤の量が上記範囲であれば、得られる吸収性樹脂の平均粒子径を100〜1000μmに制御することができ、吸血特性を向上することが可能になる。
【0045】
エチレン性不飽和化合物(B)水溶液中の界面活性剤は、必要に応じて得られる吸収性樹脂の表面構造をより複雑に制御する目的で、リン酸エステル系界面活性剤にアニオン性界面活性剤、及び/または非イオン性界面活性剤を併用することもできる。
かかるアニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤が挙げられる。また、非イオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0046】
さらに、エチレン性不飽和化合物(B)水溶液中に吸収性樹脂粒子の表面構造をより複雑に制御する目的で、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子を少量添加しても良い。
【0047】
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば無機過酸化物(過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等)、有機過酸化物(過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート等)、アゾ化合物(アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ハイドロクロライド等)及びレドックス触媒(アルカリ金属の亜硫酸塩若しくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸等の還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化物等の酸化剤の組み合わせよりなるもの)が挙げられる。
【0048】
なお、不活性溶媒中のリン酸エステル系界面活性剤と、エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液中のリン酸エステル系界面活性剤とは同一であっても、異っていてもよい。
【0049】
本発明に使用する油中水滴型逆相懸濁重合は、リン酸エステル系界面活性剤を含む不活性溶媒中に、リン酸エステル系界面活性剤を含むエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を供給して、油中に水溶液を液滴状に分散させて重合させることにより行うものである。
【0050】
上記重合反応はエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を全量不活性溶媒中に供給してから開始させても、重合中にエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を分割して逐次供給してもよいが、分割して逐次供給する後者の方法が好ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の全量を供給してから重合反応を開始する前者の方法では、所望の吸収性樹脂粒子を製造し得る操作範囲が狭くなり、また重合による発熱の除去が困難となる。
【0051】
これに対し、後者の方法ではエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の一部、通常は1〜25%を先ず不活性溶媒中に供給して重合を開始し、この化合物の重合がある程度進行してから残りのエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を逐次供給しつつ重合を行わせるものである。
また上記の方法以外の方法として、予め重合条件下に設定した不活性溶媒中に最初からエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を逐次供給しながら、同時に重合を進行させるようにしてもよい。
【0052】
これらの方法を実施するに際し、エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液として、エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液と不活性溶媒の一部との混合物を用い、この混合物を残りの不活性溶媒中に供給するようにしてもよい。
エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の供給は、通常は全重合時間の20%以上の時間、好ましくは40%以上の時間に亘って行う。
【0053】
エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の供給は、通常、定速度で行うが、所望ならば途中で供給速度を変化させてもよく、更に途中で供給を一時的に中断することもできる。例えば重合条件下の疎水性有機溶媒中にエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を連続的に供給することにより重合を開始させ、エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の1〜25%を供給した時点で3〜60分間、好ましくは5〜30分間エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液の供給を停止して重合だけを進行させ、次いで再び以前と同一速度でエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を供給することができる。この方法は、本発明の吸収性樹脂を製造するための好ましい態様の一つである。
【0054】
重合温度は、重合開始剤にもよるが、通常は40〜150℃で行われる。高温に過ぎると自己架橋が進行し生成する樹脂粒子の吸水能が低下する。逆に低温に過ぎると重合に長時間を要するばかりでなく、突発的な重合を引き起して塊状物を生成する恐れがある。好適な重合温度は60〜90℃であり、特に不活性溶媒の還流条件下で重合を行うのが好ましい。
【0055】
分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)を不活性溶媒中に添加する方法としては、特に制限はないが、▲1▼少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)の水溶液をエチレン性不飽和化合物(B)の水溶液と予め混合した後に、添加する方法;▲2▼エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液と同時に、添加する方法;▲3▼エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を添加した後に、添加する方法等が挙げられる。
これらのいずれの方法でもよいが、系の安定性がより保持できる点で、▲3▼の方法が好ましい。
【0056】
エチレン性不飽和化合物(B)の水溶液を添加した後、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)を添加する場合は、この水溶液をそのまま添加するか、又はこれらの分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)の水溶液に界面活性剤を溶解させた不活性溶媒を加え、攪拌分散させた後、添加する。樹脂粒子同士が凝集を起こすこともなく、重合安定性が良好になることから後者の方法が好ましい。
【0057】
この時分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸(A−1)又は分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有さないポリ酸性アミノ酸(A−2)の水溶液に溶解させる界面活性剤は、特に制限されず、前記の逆相懸濁重合法に使用するリン酸エステル系界面活性剤の1種又は2種以上を混合して用いることができる。
【0058】
逆相懸濁重合における撹拌条件のうち、撹拌回転数は、用いる撹拌翼の種類、重合反応槽のスケールによってその絶対値は異なってくるので一義的には示すことは出来ない。攪拌速度が樹脂粒子の平均粒子径に影響すること、及び本発明の目的を達成するためには、その平均粒子径が100μm〜1000μmの範囲であることが好ましいことから、通常100〜1000rpmの範囲の撹拌回転数であることが好ましく、200〜1000rpmの範囲であることがより好ましい。この範囲の撹拌回転数で、撹拌翼の種類、攪拌動力を適宜選択することにより、一次粒子が融着した構造を有し、血液に対するぬれ面積の大きい吸収性樹脂粒子を得ることができる。
【0059】
上記の逆相懸濁重合法により、含水ゲル、過剰の界面活性剤及び不活性溶媒からなるスラリー状の吸収性樹脂粒子の混合物が生成される。このスラリー状混合物は、公知の方法、例えば直接脱水或いは不活性溶媒との共沸脱水を経て、乾燥、篩等による分級等を経て、ゲル状の吸収性樹脂粒子を得ることができる。
【0060】
本発明の吸収性材料は、上記で得られる吸収性樹脂粒子に、表面架橋剤を用いて、その粒子の表面近傍を架橋反応させることが好ましい。樹脂粒子の表面近傍を架橋することにより血液に対する浸透圧を一層高めることができ、血液に対する吸収特性を一層高めることが可能となる。
かかる表面架橋剤としては、吸収性樹脂粒子の表面近傍の官能基と反応可能な2個以上の官能基を有する化合物が挙げられる。また血液吸収用物品等に使用した場合、粒子の表面に残存するため、人体に対して安全性の高いものが好ましい。
【0061】
そのような化合物としては、例えば、ポリアミンやポリグリシジルエーテル等の2個以上のカルボキシル基(カルボキシレート基)と反応し得る反応性基を有する化合物、及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランといったシランカプリング剤、シラノール縮合触媒であるジブチル錫ジラウリレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート等、グリシジルメタクリレート等の反応性基を有するエチレン性不飽和化合物が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0062】
上記の吸収性樹脂粒子の表面架橋は、スラリー状の混合物から、共沸脱水又は加熱等の適当な方法により直接脱水することにより、所定の含水率まで乾燥せしめた粉末状の樹脂粒子と表面架橋剤とを混合することにより行うことができる。この時、樹脂粒子と表面架橋剤とを均一に混合させるために、水及び親水性溶媒を使用することが好ましい。水及び親水性溶媒は、樹脂100重量部に対して、水を50重量部以下で、親水性溶媒を60重量部以下混合して用いてもよい。
【0063】
上記親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、およびイソブタノールのような低級アルコール類、アセトン、およびメチルエチルケトンのようなケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、およびジエチルエーテルのようなエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジエチルホルムアミドのようなアミド類およびジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類等が挙げられる。
【0064】
樹脂粒子と表面架橋剤との混合方法は、特に制限されず、例えば公知の混合装置を用いることができる。
公知の混合装置としては、例えば円筒型混合機、二重壁円錐型混合機、高速攪拌型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリュー型混合機、流動型炉ロータリーデスク型混合機、気流型混合機、双腕型ニーダー、内部混合機、粉砕型ニーダー、回転式混合機、スクリュー型押出機等の混合装置等を挙げることができる。これらの混合装置で混合するには、樹脂粒子を攪拌しながら表面架橋剤を添加することが好ましく、さらに表面架橋剤を噴霧しながら添加することがより好ましい。
【0065】
表面架橋の際の加熱時間は、加熱温度により適宜選択されるが、熱劣化を起こさずに吸水性能の高い吸収性樹脂粒子を得るためには、60℃〜300℃の温度で、5分から100時間以下であることが好ましい。
加熱する際の加熱装置としては、特に限定はしないが、通常、乾燥機又は加熱炉を用いることができる。具体的には、例えば、溝型混合乾燥機、ロータリー乾燥機、ディスク乾燥機、流動層乾燥機、気流型乾燥機、赤外線乾燥機、減圧乾燥機等が挙げられる。
【0066】
本発明の吸収性材料は、特に血液に対して優れた吸収特性を示すものである。血液吸収量は特に制限されないが、6g/g以上のものであることが好ましい。
【0067】
次に、本発明の吸収性物品について説明する。
本発明の吸収性物品とは、吸収性材料と繊維材料とを含む吸収体の両面にシート状材料を配してなる吸収性物品において、該吸収性材料が、樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有する吸収性樹脂粒子を主成分とする吸収性材料を用いてなることを特徴とするものである。
【0068】
本発明の吸収性物品を構成するシート状材料としては、例えば、不織布、織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド等の材料からなる合成フィルム、これらの合成樹脂と不織布または織布との複合材からなるフィルム、後記の繊維材料シート等が挙げられる。
【0069】
また、本発明の吸収性物品を構成する吸収性材料は、上記の吸収性材料を使用することができる。
【0070】
本発明の吸収性物品を構成する繊維材料としては、疎水性の繊維材料、親水性の繊維材料が挙げられるが、親水性の繊維材料が被吸収液との親和性に優れる点で好ましい。親和性の繊維材料としては、例えば、木材から得られるメカニカルパルプ、セミケミカルパルプ等のセルロース繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維、熱可塑性樹脂を親水化した繊維材料等が挙げられる。
【0071】
また、繊維材料の形状については、繊維状のもの、あるいはティッシュペーパーやパルプマットのようにシート状に形を整えたもの等、任意に選択でき、特に限定はしない。
【0072】
吸収性物品の具体的な製法としては、上記吸収体を2枚のシート状材料の間にサンドイッチ状に挟み、該シート状材料の外縁部をホットメルト系接着剤等の接着剤やヒートシール等の接着手段により接合する方法などが挙げられる。
【0073】
吸収性材料と繊維材料とを含む吸収体の製法としては、例えば1)繊維材料をシート状に堆積させ、得られた繊維シートを折り曲げて吸収性材料を包む方法、2)繊維材料をシート状に堆積させ、得られた繊維シートに吸収性材料を散布し、この上に繊維シートを被覆し、一体的に貼り合わせる方法、3)多層の繊維シートの上に吸収性材料を散布する方法、4)繊維材料と吸収性材料とを混合し、これをシート状に堆積させる方法等が挙げられる。
【0074】
上記吸収性物品は、例えば、生理用ナプキン、タンポン、医療用血液吸収シート、ドリップ吸収剤、創傷保護材、創傷治癒材、手術用廃液処理剤等々の血液吸収特性が要求される物品が挙げられる。また、血液と同様にタンパク質を含む水、例えば、牛乳、母乳、おりもの等に対しても優れた吸収特性を示す他、従来の吸収性材料と同様の尿、海水、セメント水、土壌水、肥料含有水、雨水、排水等に対しても優れた吸収特性を有するため、その適用分野は広範囲である。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を実施例と比較例により、一層、具体的に説明する。以下において、%は、特にことわりのない限り、全て重量基準であるものとする。材料の諸性質は以下に概略を示した方法で測定した。実施例1〜3及び比較例1、比較例2の仕込組成を表1にまとめた。
【0076】
[血液吸引量の測定方法]
内径95mmのシャーレ中の馬脱繊血(株式会社日本生物材料センターより入手)20mlに浸した15枚重ねのトイレットペーパー(55mm×75mm)上に、後記実施例で得られた吸収性樹脂粒子約1gを加え、5分間吸液させた後、樹脂の膨潤ゲルを採取してその重量を測定した。吸液後の膨潤ゲルの重量を、吸液前の樹脂粒子の重量で除して、血液吸引量(g/g)を算出した。
【0077】
[全細孔体積および全細孔表面積の測定方法]
後記実施例で得られた吸収性樹脂粒子を試料として、ポアサイザ9320(マイクロメリテックスポロシメータ、水銀圧入方式による細孔径測定装置、株式会社島津製作所製)を用いて測定を行った。
【0078】
[平均粒子径の測定方法]
後記実施例で得られた吸収性樹脂粒子を、目開き16メッシュ(1000μm)、30メッシュ(500μm)、100メッシュ(150μm)、140メッシュ(106μm)、235メッシュ(63μm)のふるい(JIS−Z8801)、受け皿の順に組み合わせ、最上のふるいに樹脂粒子を約20g入れ、充分振とうさせた。各ふるいに残った樹脂粒子の重量を秤量し、全重量を100%として、重量分率より粒径分布を求め、重量基準の50%粒子径を平均粒子径とした。
【0079】
[かさ密度の測定方法]
後記実施例で得られた吸収性樹脂粒子を用い、JIS・K−6721に準拠して行った。測定は3回実施し、それらの平均値をかさ密度の値とした。
[血液戻り量の測定方法]
後記実施例で得られた吸収性シートに、上部より馬脱繊血約3gをスポイトで滴下し、約2分間経過後、表面に4枚重ねのろ紙をのせ、さらに1000gのおもりをのせることにより荷重をかけた。10秒後ろ紙に移った血液量を測定し、それを血液戻り量とした。
【0080】
《参考例1》ポリこはく酸イミドの製造例
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した1Lの4ツ口フラスコに、無水マレイン酸96g、イオン交換水50gを加えた。次いで55℃に加温し無水マレイン酸を溶解させた後、一旦冷却して無水マレイン酸のスラリーを得た。再び系内を加温し、55℃になったところで、28%アンモニア水60.8gを添加した。その後、系内の温度を80℃に昇温した。3時間反応させた後、得られた水溶液を乾燥し反応中間体を得た。2Lのナスフラスコに反応中間体100gおよび85%燐酸10gを仕込み、エバポレーターを用い、オイルバス浴温中で、200℃で減圧の下、4時間反応させた。得られた生成物を水およびメタノールで数回洗浄した。得られたポリこはく酸イミドをGPCで測定した結果、重量平均分子量は3000であった。
【0081】
《実施例1》
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、水酸化ナトリウム20.6gを溶解させた水溶液75gを加えた後、参考例1で得られたポリこはく酸イミドの粉末50gを添加することによりポリこはく酸イミドの水溶液を得た。次いで、温度を90℃に昇温した後、グリシジルメタクリレート5.0gを加え、1時間反応を行うことにより、メタクリロイル基を導入したポリこはく酸イミドの加水分解物を含有する水溶液を得た。
【0082】
500mlの三角フラスコにアクリル酸30gを加え、外部より冷却しつつ水酸化リチウム・1水和物8.74gを溶解した水酸化リチウム水溶液81.5gを滴下してアクリル酸の50モル%を中和した。この液に、プライサーフA210G(リン酸エステル系界面活性剤 ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル 第一工業製薬株式会社製)1.12gを添加し溶解した。更に、この液にN,N’−メチレンビスアクリルアミド23.4mg、過硫酸アンモニウム0.05gを加えて溶解した。
【0083】
これとは別に、攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164gを加え、これにプライサーフA210G 0.82gを添加して500rpmで撹拌しながら分散させた。次に、フラスコを窒素置換した後、75℃に昇温し、上記で調製したアクリル酸水溶液を60分間で滴下した。滴下後、先に得られたメタクリロイル基を導入したポリこはく酸イミドの加水分解物を含有する水溶液7.8gを一括添加した。次いで70〜75℃で3時間保持した後、シクロヘキサンとの共沸によって生成した樹脂の含水率が10%になるまで脱水を行った。尚、攪拌は500rpmの回転数で一定して行った。反応終了後、デカンテーションでシクロヘキサン相を分離し、続いて得られた含水樹脂粒子から減圧乾燥により水を除去し、重合体粉末を得た。
【0084】
500mlフラスコに得られた重合体粒子30gを秤量し、そこへアセトン1.2g、イオン交換水2.1g、グリシジルメタクリレート0.09g、過硫酸アンモニウム0.09gからなる混合溶液と、親水性シリカ(日本アエロジル株式会社製、200CF)0.3gを均一散布した。含水樹脂粒子を108℃で1時間減圧乾燥することにより樹脂粒子の表面架橋を行った。得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡観察を行ったところ、図1に示すように一次粒子が融着した構造を有していた。得られた樹脂粒子の全細孔体積、全細孔表面積、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。
上記の吸収性樹脂粒子から得られる本発明の吸収性材料の特性評価結果を、表1−1に示す。実施例1で得られた吸収性材料は、表−1に示すように血液吸収力に優れ、血液に対して親和性を有することが判る。
【0085】
《実施例2》
N,N’−メチレンビスアクリルアミド量を93.6mgにした以外は実施例1と同様の操作により吸収性樹脂粒子を得た。得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡観察を行ったところ、一次粒子が融着した構造を有していた。得られた粒子の全細孔体積、全細孔表面積、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。本発明の吸収性材料の特性評価結果を表−1に示す。実施例2で得た吸収性材料は、表−1に示すように血液吸収能力に優れ、血液に対して親和性を有することが判る。
【0086】
《実施例3》
アクリル酸の水酸化リチウム中和水溶液に、プライサーフAL(ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルリン酸エステル、第一工業製薬株式会社製) 0.84gを添加し、シクロヘキサンにプライサーフA212C(ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル、第一工業製薬株式会社製) 0.41gを添加した以外は実施例1と同様の操作により吸収性樹脂粒子を得た。得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡観察を行ったところ、一次粒子が融着した構造を有していた。得られた粒子の全細孔体積、全細孔表面積、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。本発明の吸収性材料の特性評価結果を表−1に示す。実施例3で得た吸収性材料は、表−1に示すように血液吸収能力に優れ、血液に対して親和性を有することが判る。
【0087】
《実施例4》
アクリル酸の水酸化リチウム中和水溶液に、プライサーフA213B(ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、第一工業製薬株式会社製) 1.68g、エマール20C(ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステル、花王株式会社製)0.78gを添加し、シクロヘキサンにプライサーフAL 0.41gを添加した以外は実施例1と同様の操作により吸収性樹脂粒子を得た。得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡観察を行ったところ、一次粒子が融着した構造を有していた。得られた粒子の全細孔体積、全細孔表面積測定結果、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。本発明の吸収性材料の特性評価結果を表−1に示す。実施例4で得た吸収性材料は、表−1に示すように血液吸収能力に優れ、血液に対して親和性を有することが判る。
【0088】
《実施例5》
攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、水酸化ナトリウム20.6gを溶解させた水溶液75gを加えた後、参考例1で得られたポリこはく酸イミドの粉末50gを添加することによりポリこはく酸イミドの加水分解物を含有する水溶液を得た。実施例1のメタクリロイル基を導入したポリこはく酸イミドの加水分解物を含む水溶液の代わりに本操作により得たポリこはく酸イミドの加水分解物を含む水溶液を用いる以外は実施例1と同様の操作により吸収性樹脂粒子を得た。得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡観察を行ったところ、一次粒子が融着した構造を有していた。得られた粒子の全細孔体積、全細孔表面積、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。実施例5で得た吸収性材料は、表−1に示すように血液吸収能力に優れ、血液に対して親和性を有することが判る。
【0089】
《比較例1》
500mlの三角フラスコにアクリル酸30gを加え、外部より冷却しつつ水酸化リチウム・1水和物8.74gを溶解した水酸化リチウム水溶液81.5gを滴下してアクリル酸の50モル%を中和した。この液にN,N’−メチレンビスアクリルアミド23.4mgを添加し、更に過硫酸アンモニウム0.05gを加えて溶解した。
【0090】
これとは別に、攪拌装置、温度計、還流装置、窒素ガス吹き込み装置を装着した500mlの4ツ口フラスコに、シクロヘキサン164gを加え、プライサーフA210G 0.82gを添加して500rpmの回転数で撹拌しながら分散させた。次に、フラスコを窒素置換した後、75℃に昇温し、上記で調製したアクリル酸水溶液を60分間で滴下した。
【0091】
次いで70〜75℃で3時間保持した後、シクロヘキサンとの共沸によって生成した樹脂粒子の含水率が10%になるまで脱水を行った。尚、攪拌は500rpmの回転数で一定のまま行った。反応終了後、デカンテーションでシクロヘキサン相を分離し、続いて含水樹脂粒子から減圧乾燥により水を除去し、重合体粉末を得た。
【0092】
500mlフラスコに得られた重合体粒子30gを秤量し、実施例1と同様の操作により表面架橋処理を行った。得られた吸収性樹脂粒子の顕微鏡観察を行ったところ一次粒子が融着した構造を有していたが、表−1に示すように優れた血液吸収能力を得ることは出来なかった。得られた粒子の全細孔体積、全細孔表面積、平均粒子径及びかさ密度は表−1のとおりであった。
【0093】
《比較例2》
アクアリックCA−K4(ポリアクリル酸架橋体、日本触媒製)の全細孔体積、全細孔表面積及びかさ密度を表−1に示す。また上記の平均粒子径の測定方法に従って測定した平均粒子径は表−1のとおりであった。
【0094】
《比較例3》
アクアリックCA−K4 10gに、イオン交換水150gにポリエチレングリコール(分子量600)を0.2g溶解させた水溶液を吸収膨潤させた。本膨潤樹脂をナスフラスコに移し、液体窒素を用い凍結させた。次いで凍結された膨潤樹脂が入った状態のナスフラスコを凍結乾燥機に設置し72時間凍結乾燥させた。得られた樹脂を粉砕機で粉砕し1000μmの篩を通過する吸収性樹脂粒子を得た。上記の吸収性樹脂粒子の全細孔体積、全細孔表面積及びかさ密度を表−1に示す。上記で得られた吸収性材料を血液で浸したトイレットペーパー上に加えたところ、トイレットペーパー表面と接した部分は非常に急速な吸血が見られたが、血液の樹脂全体へのぬれは見られなかった。また血液に膨潤した部分を採取したところ血液に濡れたことによりかさ高い構造がつぶれていた。
【0095】
【表1】
表−1
【0096】
《実施例6》
4cm×5cmに裁断したポリエチレン製シートの上部に、同じく4cm×5cmに裁断した0.075gのパルプシート(目付37.5g/m2)をのせ、さらにその上部に実施例1で得られた吸収性材料0.3g(目付150g/m2)を均一になるように堆積させた。その上部に4cm×5cmに裁断した0.075gのパルプシートをのせ、それらをテープで巻くことにより吸収性シ−トを組み立てた。上記で得られた吸収性シートについて、上記の血液戻り量の測定方法にしたがって測定を行ったところ、ろ紙に移った血液量は0.087gであった。
【0097】
【発明の効果】
本発明の吸収性材料及び吸収性物品は、血液の吸収特性に優れ、さらにタンパク質を含む水等の吸収性にも優れるので、生理用ナプキン、タンポン、医療用血液吸収性シート、ドリップ吸収剤等の血液、血液吸収特性等が要求される種々の用途に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた吸収性樹脂粒子の電子顕微鏡写真である。
Claims (8)
- 樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有することを特徴とする吸収性樹脂を主成分とする吸収性材料。
- 吸収性樹脂が、水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gであり、かつ全細孔表面積が0.1m2/g以上である細孔を有する請求項1記載の吸収性材料。
- 吸収性樹脂が、樹脂の構成成分として、ビニル系重合体及びポリ酸性アミノ酸を含む請求項1又は2記載の吸収性材料。
- 吸収性樹脂が、ビニル系重合体に、エチレン性不飽和二重結合を有するポリ酸性アミノ酸がグラフトした構造を有する請求項3記載の吸収性材料。
- 吸収性樹脂のかさ密度が、0.1〜0.6g/mlである請求項1又は2記載の吸収性材料。
- 吸収性樹脂が、平均粒子径が100〜1,000μmの粒子状である請求項1又は2記載の吸収性材料。
- 吸収性材料と繊維材料とを含む吸収体の両面にシート状材料を配してなる吸収性物品において、該吸収性材料が、樹脂の構成成分としてポリ酸性アミノ酸を含み、一次粒子が融着した構造を有し、かつ水銀圧入方式により測定される全細孔体積が0.5〜5.0cm3/gである細孔を有する吸収性樹脂を主成分とする吸収性材料であることを特徴とする吸収性物品。
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