JP2004194908A - 血液測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置(パルスオキシメータ)1Aであって、第1波長の第1検査光(赤外光)及び第2波長の第2検査光(赤色光)を強度変調した第1入射光及び第2入射光を生体(指F)内の動脈に向けて入射する光入射手段10,11,12と、生体外から出た第1波長の第1検出光及び第2波長の第2検出光を検出する検出手段13と、第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに第1検査光又は第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との位相変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、酸素飽和度及び光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段(データプロセッサ)25とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動脈血中のヘモグロビンの濃度を測定する血液測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
貧血検査は、スポーツ選手のみならず、一般の人でも健康管理する指標として重要である。貧血検査は、動脈血中のヘモグロビンの濃度を測定する検査であり従来、採血による方法が採られている。採血は、伝染病等の感染の恐れがあったり、病院や保健所等に出向く必要があったり、有資格者にしか行えなかったり、あるいは、検査結果がでるまでに時間を要したりと、様々な問題がある。
【0003】
そこで、採血による方法でなく、光学的な方法による血液測定装置が開発されている。このような血液測定装置の中には、動脈血中のヘモグロビンを測定する装置もあり、例えば、非侵襲的にヘモグロビンを測定するパルスオキシメータがある。パルスオキシメータは、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとにおける赤色光と赤外光とに対する吸光度の違いを利用してヘモグロビンの酸素飽和度を測定する装置である。このパルスオキシメータの一般的な構成は、例えば、特許文献1に開示されている。この他にも、光学的な血液測定装置について開示している文献がある(例えば、特許文献2〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−269116号公報
【特許文献2】
特開平11−323号公報
【特許文献3】
特許第2750023号公報
【特許文献4】
特開昭50−128387号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパルスオキシメータでは、CW(Continuous Wave:連続波)光を用いているので、動脈の脈動による動脈血管径の変化を検出することができない。そのため、従来のパルスオキシメータでは、ヘモグロビンの濃度を測定することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、ヘモグロビンの濃度を測定することができる血液測定装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る血液測定装置は、動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、第1波長の第1検査光を変調した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、第1波長とは異なる第2波長の第2検査光を変調した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに第1検査光又は第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、酸素飽和度及び光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この血液測定装置では、酸化ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第1波長の第1検査光(例えば、赤外光)を変調し、その変調された第1入射光を生体内の動脈に向けて入射し、生体から出た第1波長の光を検出する。また、血液測定装置では、還元ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第2波長の第2検査光(例えば、赤色光)を変調し、その変調された第2入射光を生体内の動脈に向けて入射し、生体から出た第2波長の光を検出する。そして、血液測定装置では、第1検出光に含まれる脈動に起因する成分と直流成分及び第2検出光に含まれる脈動に起因する成分と直流成分に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出する。また、血液測定装置では、動脈拡張時の検出光の変調成分と動脈収縮時の検出光の変調成分との変化から動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化(動脈血管径の変化)を算出する。そして、血液測定装置では、ヘモグロビンの酸素飽和度と光路長の変化からヘモグロビンの濃度を算出する。
【0009】
本発明に係る血液測定装置は、動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、第1波長の第1検査光を強度変調した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、第1波長とは異なる第2波長の第2検査光を強度変調した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに第1検査光又は第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との位相変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、酸素飽和度及び光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この血液測定装置では、酸化ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第1波長の第1検査光(例えば、赤外光)をサイン波等によって強度変調し、その強度変調された第1入射光を生体内の動脈に向けて入射し、生体から出た第1波長の光を検出する。また、血液測定装置では、還元ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第2波長の第2検査光(例えば、赤色光)をサイン波等によって強度変調し、その強度変調された第2入射光を生体内の動脈に向けて入射し、生体から出た第2波長の光を検出する。そして、血液測定装置では、第1検出光に含まれる脈動に起因する成分と直流成分及び第2検出光に含まれる脈動に起因する成分と直流成分に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出する。また、血液測定装置では、動脈拡張時の検出光の強度変調成分と動脈収縮時の検出光の強度変調成分との位相変化から動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化(動脈血管径の変化)を算出する。そして、血液測定装置では、ヘモグロビンの酸素飽和度と光路長の変化からヘモグロビンの濃度を算出する。
【0011】
本発明の上記血液測定装置は、動脈拡張時及び動脈収縮時の第1入射光と第1検出光との位相差又は/及び動脈拡張時及び動脈収縮時の第2入射光と第2検出光との位相差を検出する位相検出手段を備え、処理手段では、位相検出手段で検出した動脈拡張時の位相差及び動脈収縮時の位相差に基づいて、第1検査光又は第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との位相変化を算出するように構成してもよい。
【0012】
この血液測定装置では、動脈拡張時の第1入射光と第1検出光の強度変調成分との位相差及び動脈収縮時の第1入射光と第1検出光の強度変調成分との位相差を検出し、又は/及び、動脈拡張時の第2入射光と第2検出光の強度変調成分との位相差及び動脈収縮時の第2入射光と第2検出光の強度変調成分との位相差を検出する。そして、この血液測定装置では、動脈拡張時の位相差と動脈収縮時の位相差とにより動脈拡張時の検出光と動脈収縮時の検出光との位相変化を算出する。
【0013】
本発明の上記血液測定装置は、第1検出光及び第2検出光の強度変調成分を通過させる第1フィルタと、第1検出光及び第2検出光の動脈の脈動に起因する成分を通過させる第2フィルタと、第1検出光及び第2検出光の直流成分を通過させる第3フィルタとを備える構成としてもよい。
【0014】
この血液測定装置では、第1フィルタによって第1検出光及び第2検出光から強度変調成分を抽出し、第1入射光と第1検出光の強度変調成分との位相差又は/及び第2入射光と第2検出光の強度変調成分との位相差を検出する。また、この血液測定装置では、第2フィルタによって第1検出光及び第2検出光から動脈の脈動に起因する成分を抽出するとともに第3フィルタにより第1検出光及び第2検出光から直流成分を抽出し、その動脈の脈動に起因する成分を直流成分で除算した除算値を算出し、その除算値からヘモグロビンの酸素飽和度を算出する。
【0015】
本発明に係る血液測定装置は、動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、第1波長の第1検査光をパルス駆動した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、第1波長とは異なる第2波長の第2検査光をパルス駆動した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに第1検査光又は第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との時間変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、酸素飽和度及び光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
この血液測定装置では、酸化ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第1波長の第1検査光(例えば、赤外光)をパルス駆動し、パルス光からなる第1入射光を生体内の動脈に向けて繰り返し入射し、生体から出た第1波長の光を検出する。また、血液測定装置では、還元ヘモグロビンに対する吸光度の大きい第2波長の第2検査光(例えば、赤色光)をパルス駆動し、そのパルス光からなる第2入射光を生体内の動脈に向けて繰り返し入射し、生体から出た第2波長の光を検出する。そして、血液測定装置では、第1検出光の検出光量の変化の脈動に起因する成分と直流成分及び第2検出光の検出光量の変化の脈動に起因する成分と直流成分に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出する。また、血液測定装置では、動脈拡張時の検出光と動脈収縮時の検出光との時間変化から動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化(動脈血管径の変化)を算出する。そして、血液測定装置では、ヘモグロビンの酸素飽和度と光路長の変化からヘモグロビンの濃度を算出する。
【0017】
本発明の上記血液測定装置は、動脈拡張時及び動脈収縮時の第1入射光の入射時間と第1検出光の検出時間との時間差又は/及び動脈拡張時及び動脈収縮時の第2入射光の入射時間と第2検出光の検出時間との時間差を検出する時間検出手段を備え、処理手段では、時間検出手段で検出した動脈拡張時の時間差及び動脈収縮時の時間差に基づいて、動脈拡張時と動脈収縮時との時間変化を算出する構成としてもよい。
【0018】
この血液測定装置では、動脈拡張時の第1入射光の入射時間と第1検出光の検出時間との時間差及び動脈収縮時の第1入射光の入射時間と第1検出光の検出時間との時間差を検出し、又は/及び、動脈拡張時の第2入射光の入射時間と第2検出光の検出時間との時間差及び動脈収縮時の第2入射光の入射時間と第2検出光の検出時間との時間差を検出する。そして、この血液測定装置では、動脈拡張時の時間差と動脈収縮時の時間差とにより動脈拡張時の検出光と動脈収縮時の検出光との時間変化を求める。
【0019】
本発明の上記血液測定装置は、第1検出光及び前記第2検出光の光強度を積分する積分手段と、積分手段における積分強度で形成される波から動脈の脈動に起因する成分を通過させる第4フィルタと、積分手段における積分強度で形成される波から直流成分を通過させる第5フィルタとを備える構成としてもよい。
【0020】
この血液測定装置では、積分手段によって第1検出光の検出光量及び第2検出光の検出光量を求める。そして、この血液測定装置では、第4フィルタによって積分手段から出力される第1検出光の検出光量の時間変化及び第2検出光の検出光量の時間変化から動脈の脈動に起因する成分を抽出するとともに第5フィルタにより積分手段から出力される第1検出光の検出光量の時間変化及び第2検出光の検出光量の時間変化から直流成分を抽出し、その動脈の脈動に起因する成分を直流成分で除算した除算値を求め、その除算値からヘモグロビンの酸素飽和度を算出する。
【0021】
なお、第1波長は、酸化ヘモグロビンに対する吸光度の大きい波長であり、例えば、赤外光の波長である。第2波長は、還元ヘモグロビンに対する吸光度の大きい波長であり、例えば、赤色光の波長である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る血液測定装置の実施の形態を説明する。
【0023】
本発明は、非侵襲的にヘモグロビンの酸素飽和度のみならずヘモグロビンの濃度も測定するために、ヘモグロビンの濃度の算出に必要な動脈収縮時の動脈血管径と動脈拡張時の動脈血管径との差に相当する動脈収縮時と動脈拡張時との光路長差を求める構成を有する。そのために、本発明では、2つ異なる波長の検査光を強度変調して生体内の動脈に向かって入射させ、動脈を通過した光の動脈収縮時と動脈拡張時との位相変化から光路長差を求める。また、本発明では、2つ異なる波長の検査光をパルス駆動して生体内の動脈に向かって入射させ、動脈を通過した光の動脈収縮時と動脈拡張時との時間変化から光路長差を求める。
【0024】
本実施の形態では、本発明に係る血液測定装置を、動脈血液中のヘモグロビンの酸素飽和度及びヘモグロビン濃度を非侵襲的に測定する2つの形態のパルスオキシメータに適用する。第1の実施の形態に係るパルスオキシメータは、赤色光及び赤外光を強度変調して指に入射し、指から出た光の動脈収縮時と動脈拡張時との位相変化を求めるための手段を備えている。一方、第2の実施の形態に係るパルスオキシメータは、赤色光及び赤外光をパルス駆動して指に入射し、指から出た光の動脈収縮時と動脈拡張時との時間変化を求めるための手段を備えている。
【0025】
本実施の形態に係るパルスオキシメータについて説明する前に、図7乃至図10を参照して、パルスオキシメータの原理について説明しておく。図7は、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光スペクトルである。図8は、パルスオキシメータにおける吸光度を示す図である。図9は、パルスオキシメータにおけるヘモグロビンの酸素飽和度に対する赤色光及び赤外光の波形を示す図である。図10は、パルスオキシメータにおける入射光の光強度と検出光の光強度との関係を示す図であり、(a)が動脈収縮時であり、(b)が動脈拡張時である。
【0026】
血液は、ヘモグロビンの作用によって、酸素を多く含むほど明るい赤色となり、酸素が少ないほど暗い赤色になる。明るい赤色の血液は、赤色光をよく通し、赤外光を通し難い。図7は、横軸が光の波長、縦軸が吸光度であり、明るい赤色である酸化ヘモグロビン(破線)と暗い赤色である還元ヘモグロビン(実線)の吸光度を示している。酸化ヘモグロビンは、赤外光(940nm付近)に対する吸光度が大きく、赤外光を通し難く、赤色光を通し易い。一方、還元ヘモグロビンは、赤色光(660nm付近)に対する吸光度が大きく、赤色光を通し難く、赤外光を通し易い。
【0027】
また、吸光度は、動脈の脈動によって変化する。図8は、動脈が脈動している場合の生体内の組織、静脈血、動脈血での各吸光度を示している。組織での吸光度(X部分)及び静脈血での吸光度(Y部分)は、脈動に関係なく、一定である。しかし、動脈血での吸光度(Z部分)は、脈動に応じて変化する。これは、脈動に応じて動脈血管が収縮と拡張とを繰り返すため、収縮時には動脈血管における光路長が短くなり、血液量の減少により吸光度が小さくなり、一方、拡張時には動脈血管における光路長が長くなり、血液量の増加により吸光度が大きくなるからである。
【0028】
さらに、図9には、動脈血に含まれるヘモグロビンの酸素飽和度(SaO2)が0%、85%、100%の場合の赤色光(660nm)と赤外光(940nm)との図8のX部分の脈動波形及びその赤色光の脈動波成分に対する赤外光の脈動波成分の比(R/IR比)を示している。図9から判るように、赤色光の脈動波の振幅が大きいほど(赤色光の吸光度が大きいほど)、酸素飽和度が小さく(すなわち、還元ヘモグロビンが多い)、赤外光の脈動波が大きいほど(赤外光の吸光度が大きいほど)、酸素飽和度が大きい(すなわち、酸化ヘモグロビンが多い)。つまり、パルスオキシメータでは、赤色光を多く検出できるほど酸素飽和度が大きく、赤外光を多く検出できるほど酸素飽和度が小さい。
【0029】
パルスオキシメータでは、上記に示す酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとにおける赤色光と赤外光とに対する吸光度の違い及び動脈の脈動による吸光度の変化を利用して、ヘモグロビンの酸素飽和度を測定している。以下に、パルスオキシメータにおけるヘモグロビンの酸素飽和度の算出式について説明する。
【0030】
例えば、以下に示す算出式では、図10に示すように、パルスオキシメータで指F(生体)に第1波長(940nm)の入射光(赤外光)と第2波長(660nm)の入射光(赤色光)とを入射させ、動脈ARを通った後に指Fから出た光を検出した場合の入射光の光強度Iinや検出光の光強度Iα,Iβを利用して算出する。検出光としては、図(a)に示す動脈収縮時の検出光の光強度Iαと図(b)に示す動脈拡張時の検出光の光強度Iβが利用される。動脈拡張時(血管径最大時)の血管径は、動脈収縮時(血管径最小時)の血管径Dに対してΔD分大きくなるとする。
【0031】
第1波長の入射光を入射した場合、動脈収縮時における光が通る測定系全体(指Fの組織、静脈血、動脈血を含む)の吸光度A1αsは、以下に示す式(1)によって求められる。また、第1波長の入射光を入射した場合、動脈拡張時における光が通る測定系全体の吸光度A1βsは、以下の式(2)によって求められる。なお、第2波長の入射光を入射した場合の吸光度A2αs、吸光度A2βsも、式(1)、(2)と同様の式によって求められる。
【0032】
【数1】
【0033】
式(1)と式(2)から、第1波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA1は、以下に示す式(3)によって求められる。なお、第2波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA2も、式(3)と同様の式によって求められる。
【0034】
【数2】
【0035】
ここで、第1波長の場合の動脈収縮時の検出光の光強度I1αと動脈拡張時の検出光の光強度I1βとの変化分ΔI1(式(4))とは、以下に示す式(5)の関係が成立する。したがって、第1波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA1は、以下に示す式(6)で表すことができる。同様に、第2波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA2は、以下に示す式(7)で表すことができる。
【0036】
【数3】
【0037】
そして、第1波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA1と第2波長の場合の動脈拡張時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA2との比ΔAは、以下に示す式(8)で表される。さらに、式(8)から、ヘモグロビンの酸素飽和度Yは、以下に示す式(9)で表される。
【0038】
【数4】
【0039】
したがって、パルスオキシメータでは、式(6)に示す(第1波長の動脈収縮時の検出光の光強度と動脈拡張時の検出光の光強度との変化分ΔI1/動脈収縮時の第1波長の検出光の光強度I1α)及び式(7)に示す(第2波長の動脈収縮時の検出光の光強度と動脈拡張時の検出光の光強度との変化分ΔI2/動脈収縮時の第2波長の検出光の光強度I2α)を求め、第1波長の場合の動脈収縮時の吸光度と動脈拡張時の吸光度との変化分ΔA1及び第2波長の場合の動脈収縮時の吸光度と動脈拡張時の吸光度との変化分ΔA2を算出し、さらに、その比ΔAを算出することによって、ヘモグロビンの酸素飽和度Yを算出する。
【0040】
ここで、動脈血管内を通る光は直進するとみなし、動脈血管内での光路長が動脈血管径に等しいとする。というのは、動脈血管内では血液濃度が非常に高いため、少しでも散乱された光は吸収され、パルスオキシメータの検出器には散乱光が到達しないと考えられるからである。したがって、散乱の影響を殆ど受けない直進した光のみを検出器に到達するとみなすことができる。そのため、動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差は、拡張時の動脈血管径と収縮時の動脈血管径との差ΔDとみなすことができる。
【0041】
ヘモグロビンの濃度Cは、式(8)から変形した式(10)又は式(11)によって算出することができる。式(10)、式(11)によってヘモグロビンの濃度Cを算出する場合、拡張時の動脈血管径と収縮時の動脈血管径との差ΔDが必要となる。本実施の形態に係るパルスオキシメータでは、ヘモグロビンの酸素飽和度Yを算出した後に、式(10)、式(11)中のΔDを動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差としてヘモグロビンの濃度Cを算出する。そのため、本実施の形態に係るパルスオキシメータは、動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差を求める手段を有している。
【0042】
【数5】
【0043】
さらに、算出したヘモグロビンの酸素飽和度Yと濃度Cとによって、酸化ヘモグロビンの濃度Coと還元ヘモグロビンの濃度CRとを以下に示す式(12)と式(13)で算出することができる。
【0044】
【数6】
【0045】
それでは、図1を参照して、本実施の形態に係るパルスオキシメータ1について説明する。図1は、パルスオキシメータの外観図である。
【0046】
パルスオキシメータ1は、装置本体2とプローブ3とを備えており、装置本体2とプローブ3とがケーブル4で接続されている。パルスオキシメータ1では、プローブ3に挿入された指Fに向けて赤色光(660nm)と赤外光(940nm)とを入射させ、指Fを通過した赤色光(660nm)と赤外光(940nm)とを検出する。さらに、パルスオキシメータ1では、装置本体2において、その検出した赤色光(660nm)と赤外光(940nm)とに基づいてヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を求め、装置本体2の前面の表示部2aにヘモグロビンの酸素飽和度(SaO2:%)、ヘモグロビンの濃度(Hb:g/dl)を表示する。ちなみに、図1に示す表示部2aにはパルスレート(パルス/分)も表示しているが、これは第2の実施の形態に係るパルスオキシメータにおけるパルス駆動時の毎分当たりの発振パルス数である。なお、パルスオキシメータ1では、酸化ヘモグロビンの濃度及び還元ヘモグロビンの濃度を求め、表示するようにしてもよい。
【0047】
装置本体2は、各種回路、データプロセッサ、ディスプレイドライバ、ディスプレイ等を備えている。装置本体2では、プローブ3の光源を駆動するとともに、プローブ3で検出した検出光に各種処理を施す。そして、装置本体2では、その検出光に基づくデータを用いてヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を算出し、ヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を表示する。
【0048】
プローブ3は、光源、検出器等を備えている。プローブ3では、光源から指Fに向かって赤色光及び赤外光を出射し、検出器で指Fを通過した赤色光及び赤外光を受光する。プローブ3は、前面に開口部3aを有し、その内部に指Fを挿入できる挿入穴(図示せず)を有している。
【0049】
第1の実施の形態について説明する。図1乃至図3を参照して、第1の実施の形態に係るパルスオキシメータ1Aの構成について説明する。図2は、第1の実施の形態に係るパルスオキシメータの構成図である。図3は、図2のパルスオキシメータにおける光波形であり、(a)が入射光の波形であり、(b)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(c)が動脈拡張時の検出光の波形である。
【0050】
パルスオキシメータ1Aは、第1検査光としての赤外光(940nm)及び第2検査光としての赤色光(660nm)をサイン波で強度変調し、その強度変調した赤外光の第1入射光及び赤色光の第2入射光を指Fに入射させる。そして、パルスオキシメータ1Aでは、指Fから出た赤外光(第1検出光)及び赤色光(第2検出光)を検出し、その第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を算出する。そのために、パルスオキシメータ1Aは、発振器10、2波長用光源駆動回路11、光源12、検出器13、電流−電圧コンバータ14、ハイパスフィルタ15、増幅器16、バンドパスフィルタ17、増幅器18、ローパスフィルタ19、増幅器20、位相検波器21、アナログーデジタルコンバータ22、除算器23、アナログ−デジタルコンバータ24、データプロセッサ25、ディスプレイドライバ26、ディスプレイ27を備えている。なお、光源12及び検出器13がプローブ3に設けられ、それ以外のものが装置本体2に設けられる。
【0051】
なお、第1の実施の形態では、発振器10、2波長用光源駆動回路11及び光源12が第1光入射手段及び第2光入射手段に相当し、検出器13が第1検出手段及び第2検出手段に相当し、ハイパスフィルタ15が第1フィルタに相当し、バンドパスフィルタ17が第2フィルタに相当し、ローパスフィルタ19が第3フィルタに相当し、位相検波器21が位相検出手段に相当し、データプロセッサ25が処理手段に相当する。
【0052】
発振器10は、赤外光及び赤色光を強度変調するためのサイン波を発生させる発振器である。サイン波の周波数は、動脈の脈動に起因する周波数よりの高い周波数である10MHz〜1GHz程度の周波数とする。
【0053】
2波長用光源駆動回路11は、光源12を駆動する回路である。2波長用光源駆動回路11では、光源12から赤外光及び赤色光を発生させ、発振器10で発生したサイン波により赤外光及び赤色光を各々強度変調し、強度変調した第1入射光(赤外光)及び第2入射光(赤色光)を生成する。第1入射光と第2入射光とは、図3(a)に示す光波形を有し、同じ光強度を有する。なお、第1入射光と第2入射光とは、同一の位相でもよいし、あるいは、異なる位相でもよい。
【0054】
光源12は、940nmの波長を有する赤外光と660nmの波長を有する赤色光とを発生する2個の光源からなり、例えば、レーザダイオードや発光ダイオード等で構成される。光源12では、発生した赤外光及び赤色光が2波長用光源駆動回路11によって各々強度変調され、赤外光からなる第1入射光及び赤色光からなる第2入射光を指Fに向かって各々出射する。
【0055】
検出器13は、940nmの波長を有する赤外光と660nmの波長を有する赤色光とを光電変換する2個の光電変換素子からなり、例えば、フォトダイオードや光電子増倍管等で構成される。検出器13では、指Fから出た赤外光(第1検出光)及び赤色光(第2検出光)を受光し、その光強度に応じた電流量に各々変換する。
【0056】
第1検出光及び第2検出光は、生体中(指F)での散乱及び吸収によって、第1入射光あるいは第2入射光に対して位相がずれるとともに光強度が減少する。第1検出光と第2検出光とは、図3(b),(c)に示すような同様の光波形を有し、生体内(指F)の組織及び静脈血による直流成分(Iα,Iβ)と、動脈の脈動による周波数成分(PWα,PWβ(破線の波))と、強度変調波成分(SWα,SWβ(実線の波))とが合成された波形となっている。さらに、第1検出光及び第2検出光は、ヘモグロビンの酸素飽和度に応じて光強度が変化する。第1検出光の光強度が大きい場合にはヘモグロビンの酸素飽和度が小さく、第2検出光の光強度が大きい場合にはヘモグロビンの酸素飽和度が大きい。
【0057】
動脈収縮時には、第1検出光及び第2検出光は、動脈血管径が最小となるので、光路長が短くなり、図3(b)に示すように、第1入射光あるいは第2入射光に対して位相ずれ(φα)が最小となるとともに、血液量の減少によって光吸収が減少し、検出される光強度が最大となる。動脈拡張時には、第1検出光及び第2検出光は、動脈血管径が最大となるので、光路長が長くなり、図3(c)に示すように、第1入射光あるいは第2入射光に対して位相ずれ(φβ)が最大となるとともに、血液量の増加によって光吸収が増加し、検出される光強度が最小となる。
【0058】
電流−電圧コンバータ14は、検出器13から出力される第1検出光の光強度に応じた電流及び第2検出光の光強度に応じた電流を電圧に各々変換するコンバータである。
【0059】
ハイパスフィルタ15は、第1検出光及び第2検出光の光強度に応じた各電圧波から、強度変調波(サイン波)の成分である高周波成分(例えば、10MHz〜1GHz)のみを通過させるフィルタである。動脈収縮時には、ハイパスフィルタ15では、図3(b)に示す強度変調波SWαに応じた電圧波を抽出する。動脈拡張時には、ハイパスフィルタ15では、図3(c)に示す強度変調波SWβに応じた電圧波を抽出する。このハイパスフィルタ15で抽出された電圧波は、増幅器16によって増幅され、位相検波器21に入力される。
【0060】
バンドパスフィルタ17は、第1検出光及び第2検出光の光強度に応じた各電圧波から、動脈の脈動に起因する低周波成分(例えば、1〜2Hz)のみを通過させるフィルタである。動脈収縮時には、バンドパスフィルタ17では、図3(b)に示す脈動波PWαに応じた電圧波を抽出する。動脈拡張時には、バンドパスフィルタ17では、図3(c)に示す脈動波PWβに応じた電圧波を抽出する。このバンドパスフィルタ17で抽出された電圧波は、増幅器18によって増幅され、除算器23に入力される。
【0061】
ローパスフィルタ19は、第1検出光及び第2検出光の光強度に応じた各電圧波から、その直流成分のみを通過させるフィルタである。動脈収縮時には、ローパスフィルタ19では、図3(b)に示す直流電圧Iαを抽出する。動脈拡張時には、ローパスフィルタ19では、図3(c)に示す直流電圧Iβを抽出する。このローパスフィルタ19で抽出された電圧は、増幅器20によって増幅され、除算器23に入力される。
【0062】
位相検波器21は、第1入射光に対する第1検出光の位相ずれ及び第2入射光に対する第2検出光の位相ずれを検出する位相検波回路であり、例えば、ホモダイン方式やヘテロダイン方式等によって構成される。位相検波器21では、発振器10から第1入射光を強度変調するためのサイン波(電圧波)と増幅器16から第1検出光の強度変調波成分(電圧波)とが入力され、その2つ波の動脈収縮時と動脈拡張時の位相ずれを各々検出する。また、位相検波器21では、発振器10から第2入射光を強度変調するためのサイン波(電圧波)と増幅器16から第2検出光の強度変調波成分(電圧波)とが入力され、その2つ波の動脈収縮時と動脈拡張時の位相ずれを各々検出する。この検出された位相ずれは、アナログ−デジタルコンバータ22でアナログ量からデジタル量に変換されて、データプロセッサ25に入力される。位相検波器21では、動脈収縮時と動脈拡張時とを、位相ずれが最小時(収縮時)と最大時(拡張時)とで判別している。図3に示す例では、位相検波器21では、動脈収縮時には図3(b)に示す位相ずれφαを検出し、動脈拡張時には図3(c)に示す位相ずれφβを検出する。
【0063】
なお、ホモダイン方式の場合、高周波成分と同じ変調周波数を用いて位相検波する。ヘテロダイン方式の場合、高周波成分に1KHz等の低い変調周波数をミキシングし、そのビートから位相検波する。
【0064】
除算器23は、第1検出光の脈動に起因する脈動波の振幅を第1検出光の直流成分で除算及び第2検出光の脈動に起因する脈動波の振幅を第2検出光の直流成分で除算する除算回路である。除算器23では、増幅器18から第1検出光の脈動波(電圧波)と増幅器20から第1検出光の直流成分の電圧とが入力されると、動脈収縮時の脈動波(電圧波)の振幅電圧を直流成分電圧で除算する。また、除算器23では、増幅器18から第2検出光の脈動波(電圧波)と増幅器20から第2検出光の直流成分の電圧とが入力されると、動脈収縮時の脈動波(電圧波)の振幅電圧を直流成分電圧で除算する。この除算値は、アナログ−デジタルコンバータ24でアナログ量からデジタル量に変換されて、データプロセッサ25に入力される。除算器23では、動脈収縮時と動脈拡張時とを、脈動波の振幅の最大時(収縮時)と最小時(拡張時)とで判別している。ちなみに、図3に示す例では、除算器23では、動脈収縮時に図3(b)に示す脈動波PWαの振幅電圧ΔIを直流電圧Iαで除算する。なお、この除算器23で算出している除算値は、赤外光の場合には式(6)の動脈拡大時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA1であり、赤色光の場合には式(7)の動脈拡大時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA2である。
【0065】
データプロセッサ25は、ヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を演算するためのコンピュータであり、例えば、マイクロコンピュータ等で構成される。データプロセッサ25では、アナログ−コンバータ22,24から入力されたデジタルデータ等を一時記憶するためのメモリ25aを備えており、一時記憶しているデータに基づいて演算するとともに演算したデータを一時記憶する。データプロセッサ25では、アナログ−デジタルコンバータ24から入力された赤外光の吸光度の変化分ΔA1と赤色光の吸光度の変化分ΔA2とに基づいて、式(8)により吸光度の変化分の赤外光と赤色光との比ΔAを演算する。さらに、データプロセッサ25では、吸光度の変化分の赤外光と赤色光との比ΔAに基づいて、式(9)によりヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)を演算する。なお、式(8)、式(9)の吸光係数は、定数である。
【0066】
また、データプロセッサ25では、アナログ−デジタルコンバータ22から入力された動脈収縮時の位相ずれφαと動脈拡張時の位相ずれφβとに基づいて、動脈拡張時の第1検出光(又は第2検出光)と動脈収縮時の第1検出光(又は第2検出光)との位相変化Δφ(=φβ―φα)を演算する(図3(b),(c)参照)。さらに、データプロセッサ25では、位相変化Δφに基づいて、以下に示す式(14)により動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差(拡張時の動脈血管径と収縮時の動脈血管径との差)ΔDを演算する。なお、式(14)に示す屈折率nは、定数である。また、式(14)に示す強度変調周波数fは、強度変調する際のサイン波の周波数である。
【0067】
【数7】
【0068】
例えば、強度変調周波数fが1GHz、位相変化Δφが1°の場合、式(14)より、光路長差ΔDが0.63mmとなる。但し、動脈血管中の屈折率は、1.33である。
【0069】
さらに、データプロセッサ25では、アナログ−デジタルコンバータ24から入力された赤外光の吸光度の変化分ΔA1と演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(10)によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。あるいは、データプロセッサ25では、アナログ−デジタルコンバータ24から入力された赤色光の吸光度の変化分ΔA2と演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(11)によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。
【0070】
必要な場合には、データプロセッサ25では、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び濃度Cに基づいて、式(12)により酸化ヘモグロビンの濃度Co(g/dl)を演算する。また、データプロセッサ25では、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Yと濃度C及び酸化ヘモグロビン濃度Coに基づいて、式(13)により還元ヘモグロビンの濃度CR(g/dl)を演算する。
【0071】
ディスプレイドライバ26は、データプロセッサ25で演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び濃度Cを表示するために、ディスプレイ27を駆動するドライバである。
【0072】
ディスプレイ27は、装置本体2の表示部2aに表示するヘモグロビンの酸素飽和度(SaO2:%)、ヘモグロビンの濃度(Hb:g/dl)の各数値を表示する液晶ディスプレイである。
【0073】
図1乃至図3参照して、パルスオキシメータ1Aの動作について説明する。
【0074】
プローブ3の開口部3aから挿入穴に指Fが挿入され、装置本体2の電源スイッチ2bがオンされると(図1参照)、パルスオキシメータ1Aでは、サイン波によって強度変調した第1入射光(赤外光)と第2入射光(赤色光)とを指Fに出射する(図3(a)参照)。第1入射光と第2入射光とは、指F内の動脈血以外では一定の吸光度によって同様に吸光されるが、動脈血ではヘモグロビンの酸素飽和度に応じた異なる吸光度かつ動脈の脈動に応じた吸光度で各々吸光される。また、第1入射光及び第2入射光は、動脈の脈動に応じて入射時に比べて位相がずれて検出される。したがって、指Fから出る強度変調された赤外光と赤色光とは、ヘモグロビンの酸素飽和度に応じて異なる光強度を有し、動脈収縮時と動脈拡張時とで異なる光強度及び位相ずれを有してる。
【0075】
指Fから赤外光及び赤色光が出ると、パルスオキシメータ1Aでは、赤外光(第1検出光)を受光して電流量に変換し、赤色光(第2検出光)を受光して電流量に変換する(図3(b),(c)参照)。そして、パルスオキシメータ1Aでは、第1検出光及び第2検出光の電流量を電圧量に変換後、その各電圧波から強度変調成分、動脈の脈動に起因した成分、直流成分に分離して抽出する。さらに、パルスオキシメータ1Aでは、強度変調成分に基づいて、第1入射光に対する第1検出光(又は、第2入射光に対する第2検出光)の動脈収縮時の位相ずれφα及び動脈拡張時の位相ずれφβを検出する(図3(b),(c)参照)。また、パルスオキシメータ1Aでは、動脈の脈動に起因した成分及び直流成分に基づいて、動脈収縮時における第1検出光の脈動に起因する脈動波の振幅ΔI1を第1検出光の直流成分I1αで除算した吸光度の変化分ΔA1及び第2検出光の脈動に起因する脈動波の振幅ΔI2を第2検出光の直流成分I2βで除算した吸光度の変化分ΔA2を求める。
【0076】
そして、パルスオキシメータ1Aでは、赤外光の吸光度の変化分ΔA1と赤色光の吸光度の変化分ΔA2とに基づいて、式(8)により吸光度の変化分の比ΔAを演算し、さらに、式(9)によりヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)を演算する。また、パルスオキシメータ1Aでは、動脈収縮時の位相ずれφαと動脈拡張時の位相ずれφβとに基づいて、動脈拡張時の第1検出光(又は第2検出光)と動脈収縮時の第1検出光(又は第2検出光)との位相変化Δφ(=φβ―φα)を演算し、式(14)により動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDを演算する。さらに、パルスオキシメータ1Aでは、赤外光の吸光度の変化分ΔA1(又は、赤色光の吸光度の変化分ΔA2)、ヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(10)(又は、式(11))によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。
【0077】
そして、パルスオキシメータ1Aでは、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)及び濃度C(g/dl)を表示する。
【0078】
このパルスオキシメータ1Aによれば、赤外光及び赤色光をサイン波で強度変調して指Fに入射し、動脈収縮時と動脈拡張時とにおける光路長差に起因する位相変化を検出することにより、動脈拡張時の動脈血管径と動脈収縮時の動脈血管径との差を求めることができ、その血管径差によりヘモグロビンの濃度を算出することができる。そのため、パルスオキシメータ1Aでは、採血を行うことなく非侵襲的にヘモグロビンの酸素飽和度のみならずヘモグロビンの濃度を求めることができ、安全かつ容易に貧血検査を行うことができる。また、パルスオキシメータ1Aは、従来のパルスオキシメータに強度変調をする手段や位相ずれを検出する手段等を設けるだけなので、装置を小型かつ安価に構成でき、屋外を含む各種運動施設や家庭内での使用も可能である。
【0079】
パルスオキシメータ1Aでは、位相検波器21によって第1入射光に対する第1検出光の動脈収縮時の位相ずれと動脈拡張時の位相ずれ及び第2入射光に対する第2検出光の動脈収縮時の位相ずれと動脈拡張時の位相ずれを検出することができ、その検出した動脈収縮時の位相ずれと動脈拡張時の位相ずれとにより動脈収縮時と動脈拡張時での位相変化を簡単に算出することができる。また、パルスオキシメータ1Aでは、ハイパスフィルタ15、バンドパスフィルタ17、ローパスフィルタ19によって検出光を強度変調成分、動脈の脈動に起因した成分と直流成分とに簡単に分離及び抽出できる。
【0080】
第2の実施の形態について説明する。図1及び図4乃至図6を参照して、第2の実施の形態に係るパルスオキシメータ1Bの構成について説明する。図4は、第2の実施の形態に係るパルスオキシメータの構成図である。図5は、図4のパルスオキシメータにおける光波形であり、(a)が入射光の波形であり、(b)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(c)が動脈拡張時の検出光の波形である。図6は、図4のパルスオキシメータにおける検出光を積分した積分強度による積分波形であり、(a)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(b)が動脈拡張時の検出光の波形である。
【0081】
パルスオキシメータ1Bは、第1検査光としての赤外光(940nm)及び第2検査光としての赤色光(660nm)をパルス駆動し、そのパルス駆動した赤外光の第1入射光及び赤色光の第2入射光を指Fに入射する。そして、パルスオキシメータ1Bでは、指Fから出た赤外光(第1検出光)及び赤色光(第2検出光)を検出し、その第1検出光及び第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を算出する。そのために、パルスオキシメータ1Bは、トリガ発生器30、2波長用パルス光源駆動回路31、光源32、検出器33、増幅器34、時間重心検出器35、アナログ−デジタルコンバータ36、積分器37、バンドパスフィルタ38、ローパスフィルタ39、除算器40、アナログーデジタルコンバータ41、データプロセッサ42、ディスプレイドライバ43、ディスプレイ44を備えている。なお、光源32及び検出器33がプローブ3に設けられ、それ以外のものが装置本体2に設けられる。
【0082】
なお、第2の実施の形態では、トリガ発生器30、2波長用パルス光源駆動回路31及び光源32が第1光入射手段及び第2光入射手段に相当し、検出器33が第1検出手段及び第2検出手段に相当し、時間重心検出器35が時間検出手段に相当し、積分器37が積分手段に相当し、バンドパスフィルタ38が第4フィルタに相当し、ローパスフィルタ39が第5フィルタに相当し、データプロセッサ42が処理手段に相当する。
【0083】
トリガ発生器30は、赤外光及び赤色光をパルス駆動するためのトリガ信号を一定の周期で繰り返し発生させる発生器である。パルス駆動では繰り返しパルスを発生させるので、そのパルスの発振周波数(トリガ信号の発振周波数)は、脈拍より十分に速い周波数である数10Hz〜数100Hz程度の周波数とする。
【0084】
2波長用パルス光源駆動回路31は、光源32を駆動する回路である。2波長用パルス光源駆動回路31では、光源32から赤外光及び赤色光を発生させ、トリガ発生器30で発生したトリガ信号により赤外光及び赤色光を各々パルス駆動し、パルス駆動した第1入射光(赤外光)及び第2入射光(赤色光)を生成する。第1入射光と第2入射光とは、図5(a)に示す光波形を有し、同じ光強度と同じ発振周波数に応じて繰り返し発振するインパルス光からなる。なお、第1入射光と第2入射光とは、同一の発振タイミングでもよいし、異なる発振タイミングでもよい。
【0085】
光源32は、940nmの波長を有する赤外光と660nmの波長を有する赤色光とを発生する2個の光源からなり、例えば、レーザダイオードや発光ダイオードで構成される。光源32では、発生した赤外光及び赤色光が2波長用パルス光源駆動回路31によって各々パルス駆動され、赤外光からなる第1入射光及び赤色光からなる第2入射光を指Fに向かって各々出射する。
【0086】
検出器33は、940nmの波長を有する赤外光と660nmの波長を有する赤色光とを光電変換する2個の光電変換素子からなり、例えば、フォトダイオードや光電子増倍管で構成される。検出器33では、指Fから出た赤外光(第1検出光)及び赤色光(第2検出光)を各々受光し、その光強度に応じた電流量に各々変換する。
【0087】
第1検出光及び第2検出光は、生体中(指F)での散乱及び吸収によって、第1入射光あるいは第2入射光に対して時間が遅れて検出されるとともに光強度が減少する。第1検出光及び第2検出光は、図5(b),(c)に示すような同様の光波形を有し、時間的に広がった波形となる。また、第1検出光及び第2検出光は、ヘモグロビンの酸素飽和度に応じて光強度が変化する。第1検出光の光強度が大きい場合にはヘモグロビンの酸素飽和度が小さく、第2検出光の光強度が大きい場合にはヘモグロビンの酸素飽和度が大きい。
【0088】
動脈収縮時には、第1検出光及び第2検出光は、動脈血管径が最小となるので、光路長が短くなり、図5(b)に示すように、時間遅れ(tα)が最小となるとともに、血液量の減少によって光吸収が減少し、検出される光強度が最大となる。動脈拡張時には、第1検出光及び第2検出光は、動脈血管径が最大となるので、光路長が長くなり、図5(c)に示すように、時間遅れ(tβ)が最大となるとともに、血液量の増加によって光吸収が増加し、検出される光強度が最小となる。
【0089】
なお、図5(b),(c)に示す時間遅れtα,tβは、第1入射光又は第2入射光のインパルス光の入射時間tinから第1検出光又は第2検出光の波形の重心時間tgα,tgβまでの時間である。この重心時間tgα,tgβは、時間的な広がりを有する第1検出光や第2検出光における検出光量の二分の一となる時間である。
【0090】
増幅器34は、検出器33から出力された第1検出光及び第2検出光の光強度に応じた電流量を増幅する増幅器である。
【0091】
時間重心検出器35は、第1入射光に対する第1検出光の時間遅れ及び第2入射光に対する第2検出光の時間遅れを検出する検出回路である。時間重心検出器35では、トリガ発生器30から第1入射光をパルス駆動するためのトリガ信号と増幅器34から第1検出光(電流波)とが入力され、その第1検出光の重心時間を検出し、さらに、第1入射光の入射時間から重心時間までの動脈収縮時及び動脈拡張時の時間遅れを各々検出する。また、時間重心検出器35では、トリガ発生器30から第2入射光をパルス駆動するためのトリガ信号と増幅器34から第2検出光(電流波)とが入力され、その第2検出光の重心時間を検出し、さらに、第2入射光の入射時間から重心時間までの動脈収縮時及び動脈拡張時の時間遅れを各々検出する。この検出された時間遅れは、アナログ−デジタルコンバータ36でアナログ量からデジタル量に変換されて、データプロセッサ42に入力される。時間重心検出器35では、動脈収縮時と動脈拡張時とを、時間ずれが最小時(収縮時)と最大時(拡張時)とで判別している。ちなみに、図5に示す例では、時間重心検出器35では、赤外光又は赤色光に対して、動脈収縮時には図5(b)に示す時間遅れtαを検出し、動脈拡張時には図5(c)に示す時間遅れtβを検出する。
【0092】
積分器37は、第1検出光及び第2検出光の電流波の電流量を時間積分する積分回路である。積分器37では、増幅器34から第1検出光が入力される毎にその電流量を時間積分して積分強度(検出光量)を求め、時間とともに変化する積分強度からなる積分波を生成する。また、積分器37では、増幅器34から第2検出光が入力される毎にその電流量を時間積分して積分強度(検出光量)を求め、時間とともに変化する積分強度からなる積分波を生成する。
【0093】
第1検出光による積分波及び第2検出光による積分波は、図6(a),(b)に示すような同様の波形を有し、生体内(指F)の組織及び静脈血による直流成分(Iα,Iβ)と、動脈の脈動による周波数成分(PWα,PWβ)とが合成された波形となっている。第1検出光による積分波と第2検出光による積分波とは、その動脈血に対する吸光度の違いにより、直流成分(Iα,Iβ)と動脈の脈動による周波数成分(PWα、PWβ)の振幅電流(ΔI)との比率が異なるとともに、その検出光量(積分強度)が異なる。なお、図6(a)、(b)に示す各ドットは、入射光の一つのインパルス光の入射に対して検出される検出光の検出光量(積分器37で積分した積分強度)を示している。
【0094】
動脈収縮時には、第1検出光による積分波及び第2検出光による積分波は、動脈血管径が最小となるので、光路長が短くなり、図6(a)に示すように、第1入射光あるいは第2入射光に対して、血液量の減少によって光吸収が減少し、検出光量が最大となる。動脈拡張時には、第1検出光による積分波及び第2検出光による積分波は、動脈血管径が最大となるので、光路長が長くなり、図6(b)に示すように、第1入射光あるいは第2入射光に対して、血液量の増加によって光吸収が増加し、検出光量が最小となる。
【0095】
バンドパスフィルタ38は、第1検出光及び第2検出光の各積分波から、動脈の脈動に起因する周波数成分(例えば、1〜2Hz)のみを通過させるフィルタである。動脈収縮時には、バンドパスフィルタ38では、図6(a)に示す脈動波PWαを抽出する。動脈拡張時には、バンドパスフィルタ38では、図6(b)に示す脈動波PWβを抽出する。
【0096】
ローパスフィルタ39は、第1検出光及び第2検出光の各積分波から、その直流成分のみを通過させるフィルタである。動脈収縮時には、ローパスフィルタ39では、図6(a)に示す直流成分Iαを抽出する。動脈拡張時には、ローパスフィルタ39では、図6(b)に示す直流成分Iβを抽出する。
【0097】
除算器40は、第1検出光の積分波の脈動に起因する脈動波の振幅を第1検出光の積分波の直流成分で除算及び第2検出光の積分波の脈動に起因する脈動波の振幅を第2検出光の積分波の直流成分で除算する除算回路である。除算器40では、バンドパスフィルタ38から第1検出光の積分波の脈動波とローパスフィルタ39から第1検出光の積分波の直流成分とが入力されると、動脈収縮時の脈動波の振幅を直流成分で除算する。また、除算器40では、バンドパスフィルタ38から第2検出光の積分波の脈動波とローパスフィルタ39から第2検出光の積分波の直流成分とが入力されると、動脈収縮時の脈動波の振幅を直流成分で除算する。この除算値は、アナログ−デジタルコンバータ41でアナログ量からデジタル量に変換されて、データプロセッサ42に入力される。除算器40では、動脈収縮時と動脈拡張時とを、脈動波の振幅の最大時(収縮時)と最小時(拡張時)とで判別している。ちなみに、図6に示す例では、除算器40では、赤外光及び赤色光に対して、動脈収縮時には図6(a)に示す脈動波PWαの振幅電圧ΔIを直流成分Iαで除算する。なお、この除算器40で算出している除算値は、赤外光の場合には式(6)の動脈拡大時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA1であり、赤色光の場合には式(7)の動脈拡大時の吸光度と動脈収縮時の吸光度との変化分ΔA2である。
【0098】
データプロセッサ42は、ヘモグロビンの酸素飽和度及び濃度を演算するためのコンピュータであり、例えば、マイクロコンピュータ等で構成される。データプロセッサ42では、アナログ−コンバータ36,41から入力されたデジタルデータ等を一時記憶するためのメモリ42aを備えており、一時記憶しているデータに基づいて演算するとともに演算したデータを一時記憶する。データプロセッサ42では、アナログ−デジタルコンバータ41から入力された赤外光の吸光度の変化分ΔA1と赤色光の吸光度の変化分ΔA2とに基づいて、式(8)により吸光度の変化分の赤外光と赤色光との比ΔAを演算する。さらに、データプロセッサ42では、吸光度の変化分の赤外光と赤色光との比ΔAに基づいて、式(9)によりヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)を演算する。なお、式(8)、式(9)の吸光係数は、定数である。
【0099】
また、データプロセッサ42では、アナログ−デジタルコンバータ36から入力された動脈収縮時の時間遅れtαと動脈拡張時の時間遅れtβとに基づいて、動脈拡張時の第1検出光(又は第2検出光)と動脈収縮時の第1検出光(又は第2検出光)との時間変化Δt(=tβ―tα)を演算する(図5(b),(c)参照)。さらに、データプロセッサ42では、時間変化Δtに基づいて、以下に示す式(15)により動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差(拡張時の動脈血管径と収縮時の動脈血管径との差)ΔDを演算する。なお、式(15)に示す屈折率nは、定数である。
【0100】
【数8】
【0101】
さらに、データプロセッサ42では、アナログ−デジタルコンバータ41から入力された赤外光の吸光度の変化分ΔA1と演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(10)によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。あるいは、データプロセッサ42では、アナログ−デジタルコンバータ41から入力された赤色光の吸光度の変化分ΔA2と演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(11)によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。
【0102】
必要な場合には、データプロセッサ42では、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び濃度Cに基づいて、式(12)により酸化ヘモグロビンの濃度Co(g/dl)を演算する。また、データプロセッサ42では、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Yと濃度C及び酸化ヘモグロビン濃度Coに基づいて、式(13)により還元ヘモグロビンの濃度CR(g/dl)を演算する。
【0103】
ディスプレイドライバ43は、データプロセッサ42で演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y及び濃度C並びにパルス駆動する際の発振周波数を表示するために、ディスプレイ44を駆動するドライバである。
【0104】
ディスプレイ44は、装置本体2の表示部2aに表示するヘモグロビンの酸素飽和度(SaO2:%)、ヘモグロビンの濃度(Hb:g/dl)、パルスの発振周波数(Pulse Rate:pulse/min)の各数値を表示する液晶ディスプレイである。
【0105】
図1及び図4乃至図6参照して、パルスオキシメータ1Bの動作について説明する。
【0106】
プローブ3の開口部3aから挿入穴に指Fが挿入され、装置本体2の電源スイッチ2bがオンされると(図1参照)、パルスオキシメータ1Bでは、パルス駆動した第1入射光(赤外光)と第2入射光(赤色光)とを指Fに出射する(図5(a)参照)。第1入射光と第2入射光とは、指F内の動脈血以外では一定の吸光度によって同様に吸光されるが、動脈血ではヘモグロビンの酸素飽和度に応じた異なる吸光度かつ動脈の脈動に応じた吸光度で各々吸光される。また、第1入射光及び第2入射光は、動脈の脈動に応じて入射時に比べて時間が遅れて検出される。したがって、指Fから出たパルス駆動された赤外光と赤色光とは、ヘモグロビンの酸素飽和度に応じて異なる光強度を有し、動脈収縮時と動脈拡張時とで異なる光強度及び時間遅れを有してる。
【0107】
指Fから赤外光及び赤色光が出ると、パルスオキシメータ1Bでは、赤外光を第1検出光として受光して電流量に変換し、赤色光を第2検出光として受光して電流量に変換する(図5(b),(c)参照)。
【0108】
そして、パルスオキシメータ1Bでは、第1検出光及び第2検出光の電流波に基づいて、第1入射光に対する第1検出光(又は、第2入射光に対する第2検出光)の動脈収縮時の時間遅れtα及び動脈拡張時の時間遅れtβを検出する(図5(b),(c)参照)。
【0109】
また、パルスオキシメータ1Bでは、第1検出光の電流波を順次時間積分し、時間とともに変化する積分強度(検出光量)からなる積分波を生成するとともに、第2検出光の電流波を順次時間積分し、時間とともに変化する積分強度(検出光量)からなる積分波を生成する。そして、パルスオキシメータ1Bでは、第1検出光及び第2検出光の各積分波から、動脈の脈動に起因した成分、直流成分に分離して抽出する。さらに、パルスオキシメータ1Bでは、動脈の脈動に起因した成分及び直流成分に基づいて、動脈収縮時における第1検出光の脈動に起因する脈動波の振幅ΔI1を第1検出光の直流成分I1αで除算した赤外光の吸光度の変化分ΔA1及び第2検出光の脈動に起因する脈動波の振幅ΔI2βを第2検出光の直流成分I2αで除算した赤色光の吸光度の変化分ΔA2を求める。
【0110】
そして、パルスオキシメータ1Bでは、赤外光の吸光度の変化分ΔA1と赤色光の吸光度の変化分ΔA2とに基づいて、式(8)により吸光度の変化分の比ΔAを演算し、さらに、式(9)によりヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)を演算する。また、パルスオキシメータ1Bでは、動脈収縮時の時間遅れtαと動脈拡張時の時間遅れtβとに基づいて、動脈拡張時の第1検出光(又は第2検出光)と動脈収縮時の第1検出光(又は第2検出光)との時間変化Δt(=tβ―tα)を演算し、式(15)により動脈血管内での最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDを演算する。さらに、パルスオキシメータ1Bでは、赤外光の吸光度の変化分ΔA1(又は、赤色光の吸光度の変化分ΔA2)、ヘモグロビンの酸素飽和度Y及び最大時の光路長と最小時の光路長との差ΔDと基づいて、式(10)(又は、式(11))によりヘモグロビンの濃度C(g/dl)を演算する。
【0111】
そして、パルスオキシメータ1Bは、演算したヘモグロビンの酸素飽和度Y(%)及び濃度C(g/dl)を表示する。
【0112】
このパルスオキシメータ1Bによれば、赤外光及び赤色光をパルス駆動して指Fに入射し、動脈収縮時と動脈拡張時とにおける光路長差に起因する時間変化を検出することにより、動脈拡張時の動脈血管径と動脈収縮時の動脈血管径との差を求めることができ、その血管径差によりヘモグロビンの濃度を算出することができる。そのため、パルスオキシメータ1Bでは、採血を行うことなく非侵襲的にヘモグロビンの酸素飽和度のみならずヘモグロビンの濃度を求めることができ、安全かつ容易に貧血検査を行うことができる。また、パルスオキシメータ1Bは、従来のパルスオキシメータにパルス駆動をする手段や時間遅れを検出する手段等を設けるだけなので、装置も小型かつ安価に構成でき、屋外を含む各種運動施設や家庭内での使用も可能とする。
【0113】
パルスオキシメータ1Bでは、時間重心器35によって第1入射光に対する第1検出光の動脈収縮時の時間遅れと動脈拡張時の時間遅れ及び第2入射光に対する第2検出光の動脈収縮時の時間遅れと動脈拡張時の時間遅れを検出することができ、その検出した動脈収縮時の時間遅れと動脈拡張時の時間遅れとにより動脈収縮時と動脈拡張時での時間変化を簡単に算出することができる。また、パルスオキシメータ1Bでは、積分器37によって検出光の検出光量を求めることができ、動脈の脈動に起因した成分と直流成分とを示す積分波を生成することができる。さらに、パルスオキシメータ1Bでは、バンドパスフィルタ38、ローパスフィルタ39によって検出光による積分波を動脈の脈動に起因した成分と直流成分とに簡単に分離及び抽出できる。
【0114】
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では生体を通過した光を検出する構成としたが、生体を反射した光を検出し、その検出光を利用してヘモグロビン濃度等を測定する構成としてもよい。
また、本実施の形態では指を対象としてが、腕等の他の箇所を測定対象としてもよい。
また、本実施の形態では強度変調する際にサイン波を用いたが、方形波等の他の波形のものを用いてもよい。
また、本実施の形態では変調光としては強度変調やパルス駆動(パルス光源)による変調光を用いたが、パルス光源に替えて方形波光源を使用し、その方形波による変調光を用いてもよい。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、動脈収縮時と動脈拡張時との光路長差による変調光の変化を検出する構成を有することにより、動脈収縮時と動脈拡張時との変調光の変化から光路長差を算出できるので、この光路長差によりヘモグロビンの濃度を算出することができる。
【0116】
特に、本発明によれば、動脈収縮時と動脈拡張時との光路長差による位相変化を検出する構成を有することにより、動脈収縮時と動脈拡張時との位相変化から光路長差を算出できるので、この光路長差によりヘモグロビンの濃度を算出することができる。
【0117】
また、本発明によれば、動脈収縮時と動脈拡張時との光路長差による時間変化を検出する構成を有することにより、動脈収縮時と動脈拡張時との時間変化から光路長差を算出できるので、この光路長差によりヘモグロビンの濃度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパルスオキシメータの外観図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るパルスオキシメータの構成図である。
【図3】図2のパルスオキシメータにおける光波形であり、(a)が入射光の波形であり、(b)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(c)が動脈拡張時の検出光の波形である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るパルスオキシメータの構成図である。
【図5】図4のパルスオキシメータにおける光波形であり、(a)が入射光の波形であり、(b)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(c)が動脈拡張時の検出光の波形である。
【図6】図4のパルスオキシメータにおける検出光を積分した積分強度による積分波形であり、(a)が動脈収縮時の検出光の波形であり、(b)が動脈拡張時の検出光の波形である。
【図7】酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光スペクトルである。
【図8】パルスオキシメータにおける吸光度を示す図である。
【図9】パルスオキシメータにおけるヘモグロビンの酸素飽和度に対する赤色光及び赤外光の波形を示す図である。
【図10】パルスオキシメータにおける入射光の強度と検出光の強度との関係を示す図であり、(a)が動脈収縮時であり、(b)が動脈拡張時である。
【符号の説明】
1,1A,1B…パルスオキシメータ、2…装置本体、2a…表示部、2b…電源スイッチ、3…プローブ、3a…開口部、4…ケーブル、10…発振器、11…2波長用光源駆動回路、12,32…光源、13,33…検出器、14…電流−電圧コンバータ、15…ハイパスフィルタ、16,18,20,34…増幅器、17,38…バンドパスフィルタ、19,39…ローパスフィルタ、21…位相検波器、22,24,36,41…アナログーデジタルコンバータ、23,40…除算器、25,42…データプロセッサ、25a,42a…メモリ、26,43…ディスプレイドライバ、27,44…ディスプレイ、30…トリガ発生器、31…2波長用パルス光源駆動回路、35…時間重心検出器、37…積分器、F…指
Claims (7)
- 動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、
第1波長の第1検査光を変調した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、
第1波長とは異なる第2波長の第2検査光を変調した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、
前記生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、
前記生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、
前記第1検出光及び前記第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに前記第1検査光又は前記第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、前記酸素飽和度及び前記光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段と
を備えることを特徴とする血液測定装置。 - 動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、
第1波長の第1検査光を強度変調した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、
第1波長とは異なる第2波長の第2検査光を強度変調した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、
前記生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、
前記生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、
前記第1検出光及び前記第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに前記第1検査光又は前記第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との位相変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、前記酸素飽和度及び前記光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段と
を備えることを特徴とする血液測定装置。 - 動脈拡張時及び動脈収縮時の前記第1入射光と前記第1検出光との位相差又は/及び動脈拡張時及び動脈収縮時の前記第2入射光と前記第2検出光との位相差を検出する位相検出手段を備え、
前記処理手段では、前記位相検出手段で検出した動脈拡張時の位相差及び動脈収縮時の位相差に基づいて、前記第1検査光又は前記第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との位相変化を算出すること
を特徴とする請求項2に記載する血液測定装置。 - 前記第1検出光及び前記第2検出光の強度変調成分を通過させる第1フィルタと、
前記第1検出光及び前記第2検出光の動脈の脈動に起因する成分を通過させる第2フィルタと、
前記第1検出光及び前記第2検出光の直流成分を通過させる第3フィルタと
を備えること特徴とする請求項2又は3に記載する血圧測定装置。 - 動脈血中のヘモグロビンを光学的に測定する血液測定装置であって、
第1波長の第1検査光をパルス駆動した第1入射光を生体内の動脈に向けて入射する第1光入射手段と、
第1波長とは異なる第2波長の第2検査光をパルス駆動した第2入射光を生体内の動脈に向けて入射する第2光入射手段と、
前記生体から出た第1波長の第1検出光を検出する第1検出手段と、
前記生体から出た第2波長の第2検出光を検出する第2検出手段と、
前記第1検出光及び前記第2検出光に基づいてヘモグロビンの酸素飽和度を算出するとともに前記第1検査光又は前記第2検査光の動脈拡張時と動脈収縮時との時間変化に基づいて動脈拡張時と動脈収縮時との光路長の変化を算出し、前記酸素飽和度及び前記光路長の変化に基づいてヘモグロビンの濃度を算出する処理手段と
を備えることを特徴とする血液測定装置。 - 動脈拡張時及び動脈収縮時の前記第1入射光の入射時間と前記第1検出光の検出時間との時間差又は/及び動脈拡張時及び動脈収縮時の前記第2入射光の入射時間と前記第2検出光の検出時間との時間差を検出する時間検出手段を備え、
前記処理手段では、前記時間検出手段で検出した動脈拡張時の時間差及び動脈収縮時の時間差に基づいて、動脈拡張時と動脈収縮時との時間変化を算出すること
を特徴とする請求項5に記載する血液測定装置。 - 前記第1検出光及び前記第2検出光の光強度を積分する積分手段と、
前記積分手段における積分強度で形成される波から動脈の脈動に起因する成分を通過させる第4フィルタと、
前記積分手段における積分強度で形成される波から直流成分を通過させる第5フィルタと
を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載する血液測定装置。
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