JP2004194170A - ノイズフィルタ - Google Patents

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Naotsugu Yoneda
尚継 米田
Hidekazu Uryu
英一 瓜生
Shogo Nakayama
祥吾 中山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】実装面積を小さくすることができるノイズフィルタを提供することを目的とする。
【解決手段】第1の絶縁シート11と、この第1の絶縁シート11の下方に設けられた第1のコイル状導体13aとによりインダクタ部を構成するとともに、第1の絶縁シート11の上方に設けられかつ第1のコイル状導体13aと一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体13bと、この第2のコイル状導体13bと電気的に絶縁されるように第2のコイル状導体13bの上方に第2の絶縁シート15を介して設けた第1の金属膜16とによりコンデンサ部の対向電極を構成しかつ第1のコイル状導体13aの他端部に第1の引出電極14aを設けるとともに、前記第2のコイル状導体13bの他端部に第2の引出電極14bを設け、さらに第1の金属膜16に、第1,第2の引出電極14a,14bの方向とは異なる方向の位置に第3,第4の引出電極17a,17bを設けたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に使用されるノイズフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来のノイズフィルタの分解斜視図である。
【0003】
図11に示すように、従来のノイズフィルタは、方形状の絶縁シート1と、この絶縁シート1の上方と下方に設けられ、かつ一端部同士が絶縁シート1に設けた貫通孔2を介して電気的に接続される上方および下方のコイル状導体3a,3bと、このコイル状導体3a,3bの他端部に設けられた引出電極4a,4bと、前記上方のコイル状導体3aの上方と下方のコイル状導体3bの下方に設けられた方形状の絶縁シート5a,5bとを備え、これらを積層して一体化することにより、インダクタ部を構成していた。
【0004】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−138941号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のノイズフィルタは、コンデンサと組み合わせて、より高周波帯域のノイズを除去したり、急峻な減衰特性を得ようとした場合、コンデンサ部を別個に用意して実装基板に取り付ける必要があるため、実装面積が大きくなってしまうという課題を有していた。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、実装面積を小さくすることができるノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0009】
本発明の請求項1に記載の発明は、第1の絶縁シートと、この第1の絶縁シートの下方に設けられた第1のコイル状導体とによりインダクタ部を構成するとともに、前記第1の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体と、この第2のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第2のコイル状導体の上方に前記第1の絶縁シートとは別個の第2の絶縁シートを介して設けた第1の金属膜とによりコンデンサ部の対向電極を構成し、かつ前記第1のコイル状導体の他端部に第1の引出電極を設けるとともに、前記第2のコイル状導体の他端部に第2の引出電極を設け、さらに前記第1の金属膜に、前記第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第3,第4の引出電極を設けたもので、この構成によれば、インダクタ部を構成する第1の絶縁シートおよび第1のコイル状導体と、コンデンサ部の対向電極を構成する第2のコイル状導体および第1の金属膜とが上下方向に配置され、かつ一体化されているため、インダクタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層したものを得ることができ、これにより、インダクタ部とコンデンサ部とを実装基板に取り付ける際、従来のようにコンデンサ部を別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなるため、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、第1の金属膜をシート状に構成することにより、このシート状の第1の金属膜が第2のコイル状導体を覆うようにしたもので、この構成によれば、第1の金属膜と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体、すなわちコンデンサ部の対向電極の片方となる第2のコイル状導体の全体を第1の金属膜で覆うことができるため、コンデンサ部の対向電極を構成する第1の金属膜と第2のコイル状導体との対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0011】
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、第1の金属膜と第2のコイル状導体との間の第2の絶縁シートの誘電率を、第1の絶縁シートの誘電率より高くしたもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極を構成する第1の金属膜と、この第1の金属膜と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体との間の誘電率を高くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0012】
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、第1の金属膜と第2のコイル状導体の上方に配設された第2の絶縁シートとの間に導体層と第3の絶縁シートを設け、前記導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートの誘電率を、前記第2の絶縁シートの誘電率より高くしたもので、この構成によれば、導体層がシールドとなって、焼成時に第2の絶縁シートの構成物質が導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートへ拡散するのを防止することができるため、第3の絶縁シートの誘電率が低下するということはなく、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0013】
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、上方から見て第1の金属膜を導体層の外周縁より内側に設けたもので、この構成によれば、焼成時に第2の絶縁シートの構成物質が導体層と第1の金属膜との間の第3の絶縁シートへ拡散した場合、第1の金属膜の周囲には拡散しても、第1の金属膜の下方の第3の絶縁シートへの拡散は抑えることができるため、誘電率の低下をある程度防止でき、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0014】
本発明の請求項6に記載の発明は、特に、第1の金属膜をコイル状に構成することにより、このコイル状の第1の金属膜が上方から見て第2のコイル状導体と略重なるようにしたもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極の片方となる第2のコイル状導体の全体を第1の金属膜と対向させることができるため、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜と第2のコイル状導体との対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0015】
本発明の請求項7に記載の発明は、特に、第1のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体の下方に第4の絶縁シートを介して第2の金属膜を設け、かつこの第2の金属膜には、第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けたもので、この構成によれば、インダクタ部となるコイル状導体1個と、コンデンサ部の対向電極の片側となる金属膜を2個設けているため、インダクタ部1個に対してコンデンサ部を2個備えた形となり、これにより、より高周波帯域のノイズを除去したり、急峻な減衰特性を得ることができ、また、インダクタ部1個とコンデンサ部2個が上下方向に配置され、かつ一体的に設けられることになるため、インダクタ部1個とコンデンサ部2個を実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0016】
本発明の請求項8に記載の発明は、特に、第1の金属膜の上方に第5の絶縁シートを介して第3のコイル状導体を設けるとともに、この第3のコイル状導体の上方に第6の絶縁シートを介して第3の金属膜を設け、かつ前記第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極は第2の引出電極と同じ位置に、かつ前記第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極は第3,第4の引出電極と同じ位置にそれぞれ設け、さらに前記第3のコイル状導体および第7の引出電極と、前記第3の金属膜および第8,第9の引出電極とを互いに電気的に絶縁されるように構成したもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極を構成するコイル状導体と金属膜がそれぞれ複数交互に設けられ、かつコンデンサ部の対向電極の片方が複数の金属膜で構成され、もう片方が複数のコイル状導体で構成されるため、対向電極の面積が広くなり、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0017】
本発明の請求項9に記載の発明は、特に、第1の金属膜の上方に第7の絶縁シートを設け、かつこの第7の絶縁シートには第10の引出電極を設けた第1の導体と、第11の引出電極を設けた第2の導体を備え、前記第1の導体と、第2の導体は、第1の導体に設けた第10の引出電極が第2の引出電極と同じ方向に位置し、かつ第2の導体に設けた第11の引出電極が第4の引出電極と同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設したもので、この構成によれば、インダクタ部に接続された第2の引出電極とコンデンサ部に接続された第4の引出電極との間にサージが印加されたとしても、そのサージは第1の導体と第2の導体間に流れて、インダクタ部とコンデンサ部には流れないため、インダクタ部の一方に接続される電子機器をサージから保護することができ、また、インダクタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層したノイズフィルタに、さらに上記サージに対する保護機能が一体となるように積層した構成としているため、インダクタ、コンデンサ、サージ保護機能素子とを実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0018】
本発明の請求項10に記載の発明は、第1の絶縁シートの下方に設けられた第1のコイル状導体からなる第1の積層部と、前記第1の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体とこの第2のコイル状導体の上方に第2の絶縁シートを介して設けられた第3のコイル状導体とからなる第2の積層部と、前記第3のコイル状導体の上方に位置する第3の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第3のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第4のコイル状導体からなる第3の積層部と、前記第4のコイル状導体の上方に第4の絶縁シートを介して設けられた第1の金属膜とを有し、前記第1,第2のコイル状導体の他端部に第1,第2の引出電極を設けるとともに、前記第3,第4のコイル状導体の他端部に第3,第4の引出電極を設け、かつ前記第2,第3のコイル状導体は上方から見て同じ向きに電流が流れるように設けて、前記第2,第3の引出電極を同じ方向に引き出し、さらに前記第1の金属膜には、前記第1〜第4の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けたもので、この構成によれば、第2のコイル状導体と、第3のコイル状導体が第2の積層部において互いに近接して設けられ、かつこの第2のコイル状導体と第3のコイル状導体は上方から見て同じ向きに電流が流れるように設けて、第2,第3の引出電極を同じ方向に引き出しているため、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体に上方から見て同じ向き(例えば時計回り)にコモンモード電流が流れると、それぞれで発生する磁束を互いに強め合うことができ、これにより、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体に流れるコモンモードのインピーダンスを高くすることができ、また、第1のコイル状導体と第4のコイル状導体は互いに離間して設けられているため、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体に上方から見て反対向き(例えば反時計回り)にノーマルモード電流が流れた場合、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体でそれぞれ発生する磁束を互いに弱め合うことがあっても、第1のコイル状導体と第4のコイル状導体でそれぞれ発生する磁束を互いに弱め合うことはなくなり、これにより、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体に流れるノーマルモードのインピーダンスを高くすることができる。このように、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体に流れるコモンモード、ノーマルモード両方のインピーダンスを高くすることができるため、コモンモード、ノーマルモード両方のノイズを除去することができる。
【0019】
また、上記コモンモード、ノーマルモード両方のノイズを除去できる2モードノイズフィルタ部となる第1〜第4のコイル状導体と、コンデンサ部の対向電極となる第4のコイル状導体および第1の金属膜とが上下方向に配置され、かつ一体的に設けられるため、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層でき、これにより、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部とを実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなるため、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0020】
本発明の請求項11に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜をシート状に構成することにより、このシート状の第1の金属膜が第4のコイル状導体を覆うようにしたもので、この構成によれば、第1の金属膜と最も近い位置に設けられた第4のコイル状導体、すなわちコンデンサ部の対向電極の片方となる第4のコイル状導体の全体を第1の金属膜で覆うことができるため、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜と第4のコイル状導体との対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0021】
本発明の請求項12に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜と第4のコイル状導体との間の第4の絶縁シートの誘電率を、第3の絶縁シートの誘電率より高くしたもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極を構成する第1の金属膜と、この第1の金属膜と最も近い位置に設けられた第4のコイル状導体との間の誘電率を高くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0022】
本発明の請求項13に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜と第4のコイル状導体の上方に配設された第4の絶縁シートとの間に導体層と第3の絶縁シートを設け、前記導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートの誘電率を、前記第4の絶縁シートの誘電率より高くしたもので、この構成によれば、導体層がシールドとなって、焼成時に第4の絶縁シートの構成物質が導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートへ拡散するのを防止することができるため、第3の絶縁シートの誘電率が低下するということはなく、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0023】
本発明の請求項14に記載の発明は、特に、上方から見て第1の金属膜を導体層の外周縁より内側に設けたもので、この構成によれば、焼成時に第4の絶縁シートの構成物質が導体層と第1の金属膜との間の絶縁シートへ拡散した場合、第1の金属膜の周囲には拡散しても、第1の金属膜の下方の絶縁シートへの拡散は抑えることができるため、誘電率の低下をある程度防止でき、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0024】
本発明の請求項15に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜をコイル状に構成することにより、このコイル状の第1の金属膜が上方から見て第4のコイル状導体と略重なるようにしたもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極の片方となる第4のコイル状導体の全体を第1の金属膜と対向させることができるため、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜と第4のコイル状導体との対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0025】
本発明の請求項16に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体の下方に第4の絶縁シートを介して第2の金属膜を設け、かつこの第2の金属膜には、第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けたもので、この構成によれば、2モードノイズフィルタ部1個と、コンデンサ部の対向電極の片側となる金属膜を2個設けているため、2モードノイズフィルタ部1個に対してコンデンサ部を2個備えた形となり、これにより、より高周波帯域のノイズを除去したり、急峻な減衰特性を得ることができ、また、2モードノイズフィルタ部1個とコンデンサ部2個が上下方向に配置され、かつ一体的に設けられることになるため、2モードノイズフィルタ部1個とコンデンサ部2個を実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0026】
本発明の請求項17に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜の上方に第5の絶縁シートを介して第3のコイル状導体を設けるとともに、この第3のコイル状導体の上方に第6の絶縁シートを介して第3の金属膜を設け、かつ前記第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極は第4の引出電極と同じ位置に、かつ前記第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極は第5,第6の引出電極と同じ位置にそれぞれ設け、さらに前記第3のコイル状導体およびこの第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極と、前記第3の金属膜およびこの第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極とを互いに電気的に絶縁されるように構成したもので、この構成によれば、コンデンサ部の対向電極を構成するコイル状導体と金属膜がそれぞれ複数交互に設けられ、かつコンデンサ部の対向電極の片方が複数の金属膜で構成され、もう片方が複数のコイル状導体で構成されるため、対向電極の面積が広くなり、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0027】
本発明の請求項18に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第2のコイル状導体と第3のコイル状導体を、上方から見て互いに重なるように構成したもので、この構成によれば、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体の互いの距離を最も近づけることができるため、発生する磁束を互いにより強め合うことができ、これにより、第1のコイル状導体と第2のコイル状導体および第3のコイル状導体と第4のコイル状導体に流れるコモンモードのインピーダンスをより高くすることができるという作用効果が得られるものである。
【0028】
本発明の請求項19に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第2のコイル状導体と第3のコイル状導体の形状をそれぞれ渦巻き状にしたもので、この構成によれば、第2のコイル状導体と第3のコイル状導体の長さを長くできるため、発生する磁束を互いにより強め合うことができ、これにより、第1のコイル状導体と第2のコイル状導体および第3のコイル状導体と第4のコイル状導体に流れるコモンモードのインピーダンスをより高くすることができるという作用効果が得られるものである。
【0029】
本発明の請求項20に記載の発明は、特に、請求項10に記載の第1の金属膜の上方に第7の絶縁シートを設け、かつこの第7の絶縁シートには第10の引出電極を設けた第1の導体と、第11の引出電極を設けた第2の導体を備え、前記第1の導体と、第2の導体は、第1の導体に設けた第10の引出電極が第1〜第4の引出電極のいずれか1個と同じ方向に位置し、かつ第2の導体に設けた第11の引出電極が第5,第6の引出電極と同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設したもので、この構成によれば、2モードノイズフィルタ部に接続された第1〜第4の引出電極のうちのいずれかとコンデンサ部に接続された第5,第6の引出電極との間にサージが印加されたとしても、そのサージは第1の導体と第2の導体間に流れて、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部には流れないため、2モードノイズフィルタ部の一方に接続される電子機器をサージから保護することができ、また、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層したノイズフィルタに、さらに上記サージに対する保護機能が一体となるように積層した構成としているため、2モードノイズフィルタ、コンデンサ、サージ保護機能素子とを実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜8に記載の発明について説明する。
【0031】
図1(a)は本発明の実施の形態1におけるノイズフィルタの分解斜視図、図1(b)は同ノイズフィルタの斜視図、図2は同ノイズフィルタの等価回路図である。
【0032】
本発明の実施の形態1におけるノイズフィルタは、図1(a)に示すように、方形状の第1の絶縁シート11と、この第1の絶縁シート11の下方と上方に設けられ、かつ一端部同士が第1の絶縁シート11に設けたバイア電極12を介して電気的に接続される第1のコイル状導体13aおよび第2のコイル状導体13bと、この第1のコイル状導体13aおよび第2のコイル状導体13bの他端部に設けられ、かつ銀、銅等の導電体からなる第1の引出電極14aおよび第2の引出電極14bと、前記第1,第2のコイル状導体13a,13bおよび第1,第2の引出電極14a,14bと電気的に絶縁されるように前記第2のコイル状導体13bの上方に前記第1の絶縁シート11とは別個の第2の絶縁シート15を介して設けられた第1の金属膜16と、この第1の金属膜16に接続され、かつ前記第1,第2の引出電極14a,14bと異なる方向の位置に設けられた第3,第4の引出電極17a,17bと、前記第1のコイル状導体13aの下方と前記第1の金属膜16の上方に設けられた方形状の絶縁シート18a,18bとを備え、これらを積層して一体化することにより、図1(b)に示すようなノイズフィルタ本体19を構成している。また、前記第1の金属膜16は、第1の金属膜16と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bを覆うように設けられているものである。そして、前記ノイズフィルタ本体19の両端部にはインダクタ部と接続される第1,第2の外部電極20a,20bが設けられ、かつノイズフィルタ本体19の側面部にはコンデンサ部と接続される第3,第4の外部電極21a,21bが設けられている。
【0033】
上記のような構成とすることによって、図2に示すように、インダクタ部Lと、このインダクタ部Lを対向電極の1つとするコンデンサ部Cとが形成される。
【0034】
前記方形状の第1の絶縁シート11、第2の絶縁シート15、絶縁シート18a,18bは、セラミック、ガラス等の絶縁材料で構成され、前記第1のコイル状導体13a、第2のコイル状導体13b、第1の金属膜16をそれぞれ電気的に絶縁しているものである。また、前記第1のコイル状導体13aの下方に設けられた方形状の絶縁シート18aおよび第1の金属膜16の上方に設けられた方形状の絶縁シート18bは、第1のコイル状導体13aと第1の金属膜16の信頼性を向上させるために設けられているものである。なお、第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bとの間、および第2のコイル状導体13bと第1の金属膜16との間には方形状の絶縁シートを複数枚設けてもよいものである。
【0035】
前記第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bは、銀、銅等の導電体により構成されているもので、他端部に第1,第2の引出電極14a,14bを設けてインダクタ部を構成している。また、第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bは、それぞれ1ターン以上の渦巻き状をなしているもので、印刷、めっき等によって形成する。
【0036】
なお、前記第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bは、渦巻き状でなくても、インダクタ要素となり得るようなコイル状であればよく、例えば螺旋状でも構わない。この場合は、複数の絶縁シートに1ターン未満の導体を設け、そしてこれらの導体をバイア電極で接続して1個のコイル状の導体とする。
【0037】
上記したように、前記第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bを渦巻き状に構成した場合は、第1の金属膜16と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bの全部が、第1の金属膜16とともにコンデンサ部の対向電極となるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。これに対して、第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bを螺旋状に構成した場合は、第1の金属膜16と近接するのは、最も上方に位置する1ターン未満の導体のみであるため、コンデンサ部の容量を大きくすることはできない。
【0038】
また、前記コイル状導体は、図1(a)に示したように、渦巻き状をなす第1のコイル状導体13aと、第2のコイル状導体13bの2個に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、渦巻き状をなす第2のコイル状導体13bの1個だけでもよい。もちろん、3個以上でも構わない。
【0039】
上記図3においては、第2のコイル状導体13bを渦巻き状に構成し、かつ第1のコイル状導体13aを板状に構成し、そして第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bは、一端部同士をバイア電極12を介して電気的に接続し、かつ他端部に銀、銅等の導電体からなる第1,第2の引出電極14a,14bを設けている。また、前記第1,第2の引出電極14a,14bは、互いに第1の絶縁シート11の対向する周縁に設けられるもので、それぞれ図1(b)に示す第1,第2の外部電極20a,20bと接続されている。なお、前記第1の引出電極14aと第1のコイル状導体13aおよび前記第2の引出電極14bと第2のコイル状導体13bは、それぞれ同時に同じ材料で形成するのが好ましい。
【0040】
前記第1の金属膜16は、銀、銅等の導電体によりシート状に構成されているもので、第2のコイル状導体13bの上方に第2の絶縁シート15を挟んで設けられている。そしてこの第1の金属膜16は第2の絶縁シート15の周縁に位置しないように配設して、前記第1のコイル状導体13a、第1の引出電極14a、第2のコイル状導体13b、第2の引出電極14bと電気的に絶縁されるようにしている。なお、この第1の金属膜16は、印刷、めっき等の方法を用いて形成するが、メッシュ状に構成してもよい。
【0041】
また、前記第1の金属膜16と、この第1の金属膜16と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bは、コンデンサ部の対向電極となるため、第1の金属膜16とこの第1の金属膜16と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bとの間の第2の絶縁シート15の誘電率を、他の絶縁シートである第1の絶縁シート11の誘電率より高くすれば、コンデンサ部の対向電極となる第1の金属膜16と、第2のコイル状導体13bとの間の誘電率を高くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。この誘電率の高い絶縁シートとしては、チタン酸バリウム、酸化チタン等の誘電体粉を主成分とした絶縁性のセラミック誘電体シートを使用する。
【0042】
さらに、図4に示すように、第1の金属膜16と第2のコイル状導体13bの上方に配設された方形状の第2の絶縁シート15との間に導体層22と方形状の第3の絶縁シート23を設け、そしてこの導体層22と第1の金属膜16との間の第3の絶縁シート23の誘電率を、第2の絶縁シート15の誘電率より高くすれば、導体層22がシールドとなって、焼成時に第2の絶縁シート15の構成物質が導体層22と第1の金属膜16との間の第3の絶縁シート23へ拡散するのを防止できるため、誘電率が低下するということはなくなり、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0043】
また、上方から見て第1の金属膜16を導体層22の外周縁より内側に設ければ、焼成時に第2の絶縁シート15の構成物質が導体層22と第1の金属膜16との間の第3の絶縁シート23へ拡散した場合、第1の金属膜16の周囲には拡散しても、第1の金属膜16の下方に位置する第3の絶縁シート23への拡散を抑えることができるため、誘電率の低下をある程度防止でき、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0044】
なお、前記導体層22は、銀、銅等の金属でめっきによって構成されるもので、その厚みは拡散を防止できる最も薄い厚みに、かつ面積はデラミネーションが発生しない最大の大きさに形成する。そしてこの導体層22には、前記第3,第4の引出電極17a,17bと同じ位置に引出電極を設けてもよい。また、前記導体層22はめっきによって形成するため、焼成時に第2の絶縁シート15の構成物質が誘電率の高い第3の絶縁シート23へ拡散するのを導体層22自体によって防止することができるものである。
【0045】
また、前記導体層22は、第1の金属膜16と最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bを覆うように設けているため、第2のコイル状導体13bの全体を第1の金属膜16で覆うことができ、これにより、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜16と第2のコイル状導体13bとの対向面積を広くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0046】
そしてまた、第2のコイル状導体13bの形状をコイル状でなく膜状にすれば、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜16と第2のコイル状導体13bとの対向面積を広くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0047】
なお、上記図1(a)に示した第1の金属膜16の代わりに、図5に示すようなコイル状の第1の金属膜16aを用い、このコイル状の第1の金属膜16aを、第1の金属膜16aと最も近い位置に設けられた第2のコイル状導体13bと上方から見て重なるようにすれば、第2のコイル状導体13bの全体をコイル状の第1の金属膜16aと対向させることができるため、コンデンサ部の対向電極であるコイル状の第1の金属膜16aと第2のコイル状導体13bとの対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。この場合、コイル状の第1の金属膜16aにおける第3,第4の引出電極17a,17bは第2のコイル状導体13bの第2の引出電極14bと異なる方向の位置に設けられているため、実際は、第2のコイル状導体13bにおける第2の引出電極14bは覆っていないが、この第2の引出電極14bと対応する部分を除いた主要部のみは第2のコイル状導体13bと同じ形状にしている。そしてこのコイル状の第1の金属膜16aの場合は、面積を小さくできるため、材料コストの低減ができるものである。
【0048】
また、図5に示す第3,第4の引出電極17a,17bは、第2の絶縁シート15の両端部に位置してコイル状の第1の金属膜16aとそれぞれ接続されるように設けられるもので、銀、銅等の導電体からなる。なお、この第3,第4の引出電極17a,17bとコイル状の第1の金属膜16aは同時に同じ材料で形成するのが好ましく、かつこの第3,第4の引出電極17a,17bは、図1(b)に示した第3,第4の外部電極21a,21bと接続されている。また、前記2個の第3,第4の引出電極17a,17bは、互いに対向するように第2の絶縁シート15の異なる辺に設けられているもので、このような構成とすることにより、基板実装時においては、第1,第2の外部電極20a,20bに対する第3,第4の外部電極21a,21bの位置を規定しなくて済むため、基板実装性を向上させることができるものである。基板実装性を考慮する必要が無ければ、第3,第4の引出電極17a,17bは1個でも構わない。
【0049】
そしてまた、前記第3,第4の引出電極17a,17bは第1,第2の引出電極14a,14bと異なる方向の位置に設けられているもので、このようにすることにより、第3,第4の引出電極17a,17bと接続された第3,第4の外部電極21a,21bが、第1,第2の引出電極14a,14bと接続された第1,第2の外部電極20a,20bと接触しないようにしている。このように、第1,第2の引出電極14a,14bと異なる方向の位置に第3,第4の引出電極17a,17bを設けることにより、インダクタ部の出力位置とコンデンサ部の出力位置を異ならせることができるものである。このとき、第1,第2の引出電極14a,14bと第3,第4の引出電極17a,17bを第1の絶縁シート11、第2の絶縁シート15の異なる辺に設ければ、第1,第2の外部電極20a,20bと第3,第4の外部電極21a,21bをノイズフィルタ本体19の異なる面に形成できるため、生産が容易で、かつ実装基板への実装も容易にできるものである。
【0050】
前記バイア電極12は、第1の絶縁シート11に設けられた貫通孔に、銀、銅等の導電材料を充填して構成しているものである。なお、この場合、導電材料は充填しなくても構わないが、第1のコイル状導体13aと第2のコイル状導体13bの接続を確実にするためには、導電材料を充填した方が好ましい。また、バイア電極12は面積を大きくすれば、バイア電極12と第1の金属膜16とをコンデンサ部の対向電極とすることもできるものである。
【0051】
前記第1,第2の外部電極20a,20bおよび第3,第4の外部電極21a,21bは、銀を印刷することにより形成しているもので、さらにその表面にニッケル、すずを順にめっきしてもよいものである。
【0052】
上記したように本発明の実施の形態1におけるノイズフィルタは、第1の絶縁シート11と、この第1の絶縁シート11の下方に設けられた第1のコイル状導体13aとによりインダクタ部を構成するとともに、前記第1の絶縁シート11の上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体13aと一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体13bと、この第2のコイル状導体13bと電気的に絶縁されるように第2のコイル状導体13bの上方に前記第1の絶縁シート11とは別個の第2の絶縁シート15を介して設けた第1の金属膜16とによりコンデンサ部の対向電極を構成し、かつ前記第1のコイル状導体13aの他端部に第1の引出電極14aを設けるとともに、前記第2のコイル状導体13bの他端部に第2の引出電極14bを設け、さらに前記第1の金属膜16に、前記第1,第2の引出電極14a,14bの方向とは異なる方向の位置に第3,第4の引出電極17a,17bを設けているもので、インダクタ部を構成する第1の絶縁シート11および第1のコイル状導体13aと、コンデンサ部の対向電極を構成する第2のコイル状導体13bおよび第1の金属膜16とが上下方向に配置され、かつ一体化されているため、インダクタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層したものを得ることができ、これにより、インダクタ部とコンデンサ部とを実装基板に取り付ける際、従来のようにコンデンサ部を別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなるため、実装面積を小さくすることができるものである。
【0053】
また、図6に示すように、第1の金属膜16とは別個に、第1のコイル状導体13aと電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体13aの下方に第4の絶縁シート24を介して第2の金属膜25を設けることにより、コンデンサ部を2個形成してもよく、この場合、第2の金属膜25には、第1,第2の引出電極14a,14bの方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極26a,26bを設けているものである。
【0054】
このような構成にすれば、インダクタ部となる1個の第1,第2のコイル状導体13a,13bと、コンデンサ部の対向電極の片側となる2個の第1,第2の金属膜16,25が設けられる形となるため、インダクタ部1個に対してコンデンサ部を2個備えることができ、これにより、より高周波帯域のノイズを除去したり、急峻な減衰特性を得ることができ、また、インダクタ部1個とコンデンサ部2個が上下方向に配置され、かつ一体的に設けられることになるため、インダクタ部1個とコンデンサ部2個を実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるものである。
【0055】
このとき、2個の第1,第2の金属膜16,25に接続された第3,第4の引出電極17a,17bおよび第5,第6の引出電極26a,26bと、第1,第2の引出電極14a,14bとを全て異なる位置に設けることによって、それぞれの引出電極に接続される外部電極が接触しなくなるものである。また、第5,第6の引出電極26a,26bは第3,第4の引出電極17a,17bと同じ位置に設けられ、第3,第4の外部電極21a,21bによってそれぞれ接続されている。なお、この場合、第3,第4の引出電極17a,17bと第5,第6の引出電極26a,26bをそれぞれ1個ずつにして、その位置が異なるようにしてもよい。
【0056】
また、図7に示すように、第1の金属膜16の上方に第5の絶縁シート27を介して第3のコイル状導体28を設けるとともに、この第3のコイル状導体28の上方に第6の絶縁シート29を介して第3の金属膜30を設け、かつ前記第3のコイル状導体28に設けた第7の引出電極31は第2の引出電極14bと同じ位置に、かつ前記第3の金属膜30に設けた第8,第9の引出電極32a,32bは第3,第4の引出電極17a,17bと同じ位置にそれぞれ設け、さらに前記第3のコイル状導体28および第7の引出電極31と、前記第3の金属膜30および第8,第9の引出電極32a,32bとを互いに電気的に絶縁されるように構成すれば、コンデンサ部の対向電極を構成するコイル状導体と金属膜が、第2のコイル状導体13b、第1の金属膜16、第3のコイル状導体28、第3の金属膜30という具体にそれぞれ複数交互に設けられ、かつコンデンサ部の対向電極の片方が複数の第1,第3の金属膜16,30で構成され、もう片方が複数の第2,第3のコイル状導体13b,28で構成されるため、対向電極の面積が広くなり、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。そして、この図7に示す第3のコイル状導体28はシート状に構成しているため、コンデンサ部の対向電極の面積を非常に広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量をより大きくできるものである。また、前記第1の金属膜16、第3のコイル状導体28、第3の金属膜30は、それぞれ第5,第6の絶縁シート27,29で電気的に絶縁されている。そしてまた、第7の引出電極31を第2の引出電極14bと同じ位置に設けることによって、第2のコイル状導体13bと第3のコイル状導体28とが第2の外部電極20bによって接続される。これと同様に、第8,第9の引出電極32a,32bを第3,第4の引出電極17a,17bと同じ位置に設けることによって、第1の金属膜16と第3の金属膜30とが第3,第4の外部電極21a,21bによって接続される。
【0057】
なお、上記図7では、第3のコイル状導体28と第3の金属膜30は1個ずつ示されているが、それぞれ複数設けてもよく、さらに、第3のコイル状導体28はシート状でなく、渦巻き状としてもよいものである。
【0058】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項9に記載の発明について説明する。
【0059】
図8(a)は本発明の実施の形態2におけるノイズフィルタの分解斜視図、図8(b)は同ノイズフィルタの等価回路図である。
【0060】
なお、本発明の実施の形態2において、上記本発明の実施の形態1のノイズフィルタと同様の構成を有するものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
【0061】
図8(a)において、本発明の実施の形態1のノイズフィルタと相違する点は、第1の金属膜16の上方に第7の絶縁シート33を設け、かつこの第7の絶縁シート33には第10の引出電極34aを設けた第1の導体35aと、第11の引出電極34bを設けた第2の導体35bを備え、そしてこの第1の導体35aと、第2の導体35bは、第1の導体35aに設けた第10の引出電極34aが第2の引出電極14bと同じ方向に位置し、かつ第2の導体35bに設けた第11の引出電極34bが第4の引出電極17bと同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設した点である。
【0062】
前記第1,第2の導体35a,35bは、銀、銅等の導電材料で構成され、かつ前記第1の金属膜16、第2のコイル状導体13b、第1のコイル状導体13aとは、第7,第2,第1の絶縁シート33,15,11により電気的に絶縁されている。また、その形状は直線状で、かつ先端部が細くなっているもので、この場合、先端部を直線状やジグザグ状に形成してもよい。
【0063】
前記第1の導体35aに接続された第10の引出電極34aは第2の引出電極14bと同じ位置に設けられ、一方、第2の導体35bに接続された第11の引出電極34bは第4の引出電極17bと同じ位置に設けられているもので、このように、第10の引出電極34aと第2の引出電極14bを同じ位置に設けるとともに、第11の引出電極34bと第4の引出電極17bを同じ位置に設けることにより、第1の導体35aと第2のコイル状導体13bとが第2の外部電極20bによって接続されるとともに、第2の導体35bと第1の金属膜16とが第4の外部電極21bによって接続されるものである。
【0064】
また、前記第1の導体35aと第2の導体35bは、各先端部を互いが接触しないように対向させて配設しているもので、各先端部間のギャップが放電部となっている。このような構成とすることにより、図8(b)に示すように、インダクタ部Lと、このインダクタ部Lを対向電極の1つとするコンデンサ部Cと、前記インダクタ部Lおよびコンデンサ部Cを通らない放電部Dが形成されるものである。
【0065】
このように、第2の引出電極14bと同じ位置に第1の導体35aに接続された第10の引出電極34aを設け、かつ第4の引出電極17bと同じ位置に第2の導体35bに接続された第11の引出電極34bを設ければ、第2の引出電極14bと第4の引出電極17bとの間にサージが印加されたとしても、このサージは、第10の引出電極34a、第11の引出電極34bから第1,第2の導体35a,35b間の放電部へと流すことができ、これにより、サージがインダクタ部、コンデンサ部に流れるのを防止することができるものである。
【0066】
上記したように本発明の実施の形態2におけるノイズフィルタは、第1の金属膜16の上方に第7の絶縁シート33を設け、かつこの第7の絶縁シート33には第10の引出電極34aを設けた第1の導体35aと、第11の引出電極34bを設けた第2の導体35bを備え、この第1の導体35aと、第2の導体35bは、第1の導体35aに設けた第10の引出電極34aが第2の引出電極14bと同じ方向に位置し、かつ第2の導体35bに設けた第11の引出電極34bが第4の引出電極17bと同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設しているため、インダクタ部に接続された第2の引出電極14bとコンデンサ部に接続された第4の引出電極17bとの間にサージが印加されたとしても、そのサージは第1の導体35aと第2の導体35b間の放電部に流れることになり、これにより、インダクタ部とコンデンサ部にはサージが流れないため、インダクタ部の一方に接続される電子機器をサージから保護することができ、また、インダクタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層したノイズフィルタに、さらに上記サージに対する保護機能が一体となるように積層した構成としているため、インダクタ、コンデンサ、サージ保護機能素子とを実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるものである。
【0067】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項10〜20に記載の発明について説明する。
【0068】
図9は本発明の実施の形態3におけるノイズフィルタの分解斜視図、図10は同ノイズフィルタの斜視図である。
【0069】
本発明の実施の形態3におけるノイズフィルタは、図9、図10に示すように、第1の絶縁シート41の下方に設けられた第1のコイル状導体42aからなる第1の積層部43と、前記第1の絶縁シート41の上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体42aと一端部同士を前記第1の絶縁シート41に設けたバイア電極44を介して電気的に接続してなる第2のコイル状導体42bとこの第2のコイル状導体42bの上方に第2の絶縁シート45を介して設けられた第3のコイル状導体42cとからなる第2の積層部46と、前記第3のコイル状導体42cの上方に位置する第3の絶縁シート47の上方に設けられ、かつ前記第3のコイル状導体42cと一端部同士を前記第3の絶縁シート47に設けたバイア電極48を介して電気的に接続してなる第4のコイル状導体42dからなる第3の積層部49と、前記第4のコイル状導体42dの上方に第4の絶縁シート50を介して設けられた第1の金属膜51とを有し、前記第1,第2のコイル状導体42a,42bの他端部に第1,第2の引出電極52a,52bを設けるとともに、前記第3,第4のコイル状導体42c,42dの他端部に第3,第4の引出電極52c,52dを設け、かつ前記第2,第3のコイル状導体42b,42cは上方から見て同じ向きに電流が流れるように設けて、前記第2,第3の引出電極52b,52cを同じ方向に引き出し、さらに前記第1の金属膜51には、前記第1〜第4の引出電極52a,52b,52c,52dの方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極53a,53bを設けている。そしてまた前記第1のコイル状導体42aの下方と前記第1の金属膜51の上方にそれぞれ方形状の絶縁シート54a,54bを設け、これらを積層して一体化することにより、図10に示すようなノイズフィルタ本体55を構成している。
【0070】
前記第1〜第4のコイル状導体42a,42b,42c,42dは、それぞれ第1〜第4の引出電極52a,52b,52c,52dと接続され、かつ第1の金属膜51は第5,第6の引出電極53a,53bと接続されているもので、これらの第1〜第6の引出電極52a,52b,52c,52d,53a,53bは、それぞれ図10に示す第1〜第6の外部電極56a,56b,56c,56d,56e,56fと接続されている。
【0071】
なお、前記第1,第4の引出電極52a,52dは同じ方向に引き出され、第2,第3の引出電極52b,52cの引き出し方向とは対向するようになっている。すなわち、第1,第4の外部電極56a,56dはノイズフィルタ本体55の一方の同一端面に設けられ、かつ第2,第3の外部電極56b,56cはノイズフィルタ本体55の他方の同一端面に設けられている。さらに、前記第1,第2の外部電極56a,56bは互いに斜め向かいに対向し、そして第3,第4の外部電極56c,56dも互いに斜め向かいに対向している。この場合、これとは逆に、第1,第3の外部電極56a,56cが互いに斜め向かいに対向するようにしてもよいものである。また、第5,第6の引出電極53a,53bは第1〜第4の引出電極52a,52b,52c,52dと異なる位置に設けられているため、それぞれの引出電極52a,52b,52c,52d,53a,53bに接続される外部電極56a,56b,56c,56d,56e,56fが接触するということはないものである。
【0072】
上記したように本発明の実施の形態3におけるノイズフィルタは、第2のコイル状導体42bと、第3のコイル状導体42cが第2の積層部46において互いに近接して設けられ、かつこの第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cは上方から見て同じ向きに電流が流れるように設けて、第2,第3の引出電極52b,52cを同じ方向に引き出しているため、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cに上方から見て同じ向き(例えば時計回り)にコモンモード電流が流れると、それぞれで発生する磁束を互いに強め合うことができ、これにより、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cに流れるコモンモードのインピーダンスを高くすることができ、また、第1のコイル状導体42aと第4のコイル状導体42dは互いに離間して設けられているため、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cに上方から見て反対向き(例えば反時計回り)にノーマルモード電流が流れた場合、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cでそれぞれ発生する磁束を互いに弱め合うことがあっても、第1のコイル状導体42aと第4のコイル状導体42dでそれぞれ発生する磁束を互いに弱め合うことはなくなり、これにより、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cに流れるノーマルモードのインピーダンスを高くすることができる。このように、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cに流れるコモンモード、ノーマルモード両方のインピーダンスを高くすることができるため、コモンモード、ノーマルモード両方のノイズを除去することができるものである。
【0073】
また、上記コモンモード、ノーマルモード両方のノイズを除去できる2モードノイズフィルタ部となる第1〜第4のコイル状導体42a,42b,42c,42dと、コンデンサ部の対向電極となる第4のコイル状導体42dおよび第1の金属膜51とが上下方向に配置され、かつ一体的に設けられるため、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層でき、これにより、2モードノイズフィルタ部とコンデンサ部とを実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなるため、実装面積を小さくすることができるものである。
【0074】
そしてまた、前記第1の金属膜51はシート状に構成し、このシート状の第1の金属膜51で第4のコイル状導体42dを覆うようにしているため、第1の金属膜51と最も近い位置に設けられた第4のコイル状導体42d、すなわちコンデンサ部の対向電極の片方となる第4のコイル状導体42dは全体が第1の金属膜51で覆われることになり、これにより、コンデンサ部の対向電極である第1の金属膜51と第4のコイル状導体42dとの対向面積を広くすることができるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0075】
なお、前記第1の金属膜51と第4のコイル状導体42dとの間の第4の絶縁シート50の誘電率を、第3の絶縁シート47の誘電率より高くすれば、コンデンサ部の対向電極を構成する第1の金属膜51と、この第1の金属膜51と最も近い位置に設けられた第4のコイル状導体42dとの間の誘電率を高くできるため、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0076】
また、本発明の実施の形態3において、上記本発明の実施の形態1で図4を用いて説明したものと同様に、第1の金属膜51と第4のコイル状導体42dの上方に配設された第4の絶縁シート50との間に、図4に示すような導体層22と第3の絶縁シート23を設け、前記導体層22と第1の金属膜51との間に位置する第3の絶縁シート23の誘電率を、前記第4の絶縁シート50の誘電率より高くすれば、導体層22がシールドとなって、焼成時に第4の絶縁シート50の構成物質が導体層22と第1の金属膜51との間に位置する第3の絶縁シート23へ拡散するのを防止することができるため、第3の絶縁シート23の誘電率が低下するということはなく、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0077】
そしてまた、本発明の実施の形態3において、上方から見て第1の金属膜51を導体層22の外周縁より内側に設ければ、焼成時に第4の絶縁シート50の構成物質が導体層22と第1の金属膜51との間の第3の絶縁シート23へ拡散した場合、第1の金属膜51の周囲には拡散しても、第1の金属膜51の下方の第3の絶縁シート23への拡散は抑えることができるため、誘電率の低下をある程度防止でき、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0078】
さらに、本発明の実施の形態3においては、第2の積層部46において、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cの形状をそれぞれ渦巻き状に構成しているため、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cの長さを長くすることができ、これにより、発生する磁束を互いにより強め合うことができるため、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dに流れるコモンモードのインピーダンスをより高くすることができるものである。
【0079】
さらにまた、前記第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cの形状が螺旋状のときは、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cは交互に構成されるため、第1のコイル状導体42a、第2のコイル状導体42b、第3のコイル状導体42c、第4のコイル状導体42dは交互に構成されることになる。これにより、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dにコモンモード電流が流れると、それぞれで発生する磁束を互いに強め合うことができるため、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dに流れるコモンモードのインピーダンスを高くすることができる。このとき、複数の第1の絶縁シート41と第3の絶縁シート47に1ターン未満の導体を設け、各導体をバイア電極44,48で接続する。
【0080】
また、本発明の実施の形態3において、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cを、上方から見て互いに重なるように構成すれば、第2のコイル状導体42bと第3のコイル状導体42cの互いの距離を最も近づけることができるため、発生する磁束を互いにより強め合うことができ、これにより、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dに流れるコモンモードのインピーダンスをより高くすることができるものである。
【0081】
そしてまた、本発明の実施の形態3において、上記本発明の実施の形態1で図5を用いて説明したものと同様に、第1の金属膜51を図5に示すようなコイル状に構成し、このコイル状の第1の金属膜16aが上方から見て第4のコイル状導体42dと略重なるようにすれば、コンデンサ部の対向電極の片方となる第4のコイル状導体42dの全体をコイル状の第1の金属膜16aと対向させることができるため、コンデンサ部の対向電極であるコイル状の第1の金属膜16aと第4のコイル状導体42dとの対向面積を広くすることができ、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0082】
さらに、本発明の実施の形態3において、上記本発明の実施の形態1で図6を用いて説明したものと同様に、第1のコイル状導体42aと電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体42aの下方に、図6に示すような第4の絶縁シート24および第2の金属膜25を設け、かつこの第2の金属膜25に、第1,第2の引出電極52a,52bの方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極26a,26bを設ければ、2モードノイズフィルタ部1個と、コンデンサ部の対向電極の片側となる2個の金属膜51,25が設けられることになるため、2モードノイズフィルタ部1個に対してコンデンサ部を2個備えた形となり、これにより、より高周波帯域のノイズを除去したり、急峻な減衰特性を得ることができ、また、2モードノイズフィルタ部1個とコンデンサ部2個が上下方向に配置され、かつ一体的に設けられることになるため、2モードノイズフィルタ部1個とコンデンサ部2個を実装基板に取り付ける際、別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるものである。
【0083】
さらにまた、前記第2の金属膜25に、第1〜第4の引出電極52a〜52dの方向とは異なる方向の位置に図6に示すような第5,第6の引出電極26a,26bを設ければ、2モードノイズフィルタ部1個とコンデンサ部2個の出力位置が互いに異なるようにすることができるとともに、第1のコイル状導体42a、第2のコイル状導体42b、第3のコイル状導体42c、第4のコイル状導体42d、第1,第2の金属膜51,25におけるそれぞれの引出電極に接続される図10に示す外部電極56a〜56fが接触するということはなくなるものである。
【0084】
また、上記のような構成にすれば、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dに、コンデンサ部の片側を構成する第1の金属膜51および第2の金属膜25が接続されるため、第1のコイル状導体42aと第2のコイル状導体42bおよび第3のコイル状導体42cと第4のコイル状導体42dにおいて、より高周波帯域のノイズの除去と、より急峻な減衰特性を得ることができるものである。
【0085】
そしてまた、本発明の実施の形態3において、上記本発明の実施の形態1で図7を用いて説明したものと同様に、第1の金属膜51の上方に、図7に示すような第5の絶縁シート27を介して第3のコイル状導体28を設けるとともに、この第3のコイル状導体28の上方に第6の絶縁シート29を介して第3の金属膜30を設け、かつ前記第3のコイル状導体28に設けた第7の引出電極31は図9に示す第4のコイル状導体42dにおける第4の引出電極52dと同じ位置に、かつ前記第3の金属膜30に設けた第8,第9の引出電極32a,32bは図9に示す第1の金属膜51における第5,第6の引出電極53a,53bと同じ位置にそれぞれ設け、さらに図7に示す第3のコイル状導体28およびこの第3のコイル状導体28に設けた第7の引出電極31と、図7に示す第3の金属膜30およびこの第3の金属膜30に設けた第8,第9の引出電極32a,32bとを互いに電気的に絶縁されるように構成すれば、コンデンサ部の対向電極を構成するコイル状導体と金属膜が、第4のコイル状導体42d、第1の金属膜51、第3のコイル状導体28、第3の金属膜30という具合にそれぞれ複数交互に設けられ、かつコンデンサ部の対向電極の片方が複数の第1,第3の金属膜51,30で構成され、もう片方が複数の第4,第3のコイル状導体42d,28で構成されるため、対向電極の面積が広くなり、これにより、コンデンサ部の容量を大きくすることができるものである。
【0086】
さらに、本発明の実施の形態3において、上記本発明の実施の形態2で図8(a)を用いて説明したものと同様に、図9に示す第1の金属膜51の上方に図8(a)に示すような第7の絶縁シート33を設け、かつこの第7の絶縁シート33には第10の引出電極34aを設けた第1の導体35aと、第11の引出電極34bを設けた第2の導体35bを備え、そして前記第1の導体35aと、第2の導体35bは、第1の導体35aに設けた第10の引出電極34aが図9に示す第1〜第4の引出電極52a〜52dのいずれか1個と同じ方向に位置し、かつ第2の導体35bに設けた第11の引出電極34bが図9に示す第5,第6の引出電極53a,53bと同じ方向に位置するように各先端部を互いに接触しないように対向させて配設した場合においても、上記本発明の実施の形態2と同様の効果が得られるものである。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1の絶縁シートと、この第1の絶縁シートの下方に設けられた第1のコイル状導体とによりインダクタ部を構成するとともに、前記第1の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体と、この第2のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第2のコイル状導体の上方に前記第1の絶縁シートとは別個の第2の絶縁シートを介して設けた第1の金属膜とによりコンデンサ部の対向電極を構成し、かつ前記第1のコイル状導体の他端部に第1の引出電極を設けるとともに、前記第2のコイル状導体の他端部に第2の引出電極を設け、さらに前記第1の金属膜に、前記第1、第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第3、第4の引出電極を設けた構成としているため、インダクタ部を構成する第1の絶縁シートおよび第1のコイル状導体と、コンデンサ部の対向電極を構成する第2のコイル状導体および第1の金属膜とが上下方向に配置され、かつ一体化されることになり、これにより、インダクタ部とコンデンサ部とを上下方向に一体に積層されたものを得ることができるため、インダクタ部とコンデンサ部とを実装基板に取り付ける際、従来のようにコンデンサ部を別個に用意して実装基板に取り付けるという必要は無くなり、これにより、実装面積を小さくすることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるノイズフィルタの分解斜視図
(b)同ノイズフィルタの斜視図
【図2】同ノイズフィルタの等価回路図
【図3】同ノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図
【図4】同ノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図
【図5】同ノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図
【図6】同ノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図
【図7】同ノイズフィルタの他の例を示す分解斜視図
【図8】(a)本発明の実施の形態2におけるノイズフィルタの分解斜視図
(b)同ノイズフィルタの等価回路図
【図9】本発明の実施の形態3におけるノイズフィルタの分解斜視図
【図10】同ノイズフィルタの斜視図
【図11】従来のノイズフィルタの分解斜視図
【符号の説明】
11 第1の絶縁シート
13a 第1のコイル状導体
13b 第2のコイル状導体
14a 第1の引出電極
14b 第2の引出電極
15 第2の絶縁シート
16 第1の金属膜
16a コイル状の第1の金属膜
17a 第3の引出電極
17b 第4の引出電極
22 導体層
23 第3の絶縁シート
24 第4の絶縁シート
25 第2の金属膜
26a 第5の引出電極
26b 第6の引出電極
27 第5の絶縁シート
28 第3のコイル状導体
29 第6の絶縁シート
30 第3の金属膜
31 第7の引出電極
32a 第8の引出電極
32b 第9の引出電極
33 第7の絶縁シート
34a 第10の引出電極
34b 第11の引出電極
35a 第1の導体
35b 第2の導体
41 第1の絶縁シート
42a 第1のコイル状導体
42b 第2のコイル状導体
42c 第3のコイル状導体
42d 第4のコイル状導体
43 第1の積層部
45 第2の絶縁シート
46 第2の積層部
47 第3の絶縁シート
49 第3の積層部
50 第4の絶縁シート
51 第1の金属膜
52a 第1の引出電極
52b 第2の引出電極
52c 第3の引出電極
52d 第4の引出電極
53a 第5の引出電極
53b 第6の引出電極

Claims (20)

  1. 第1の絶縁シートと、この第1の絶縁シートの下方に設けられた第1のコイル状導体とによりインダクタ部を構成するとともに、前記第1の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体と、この第2のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第2のコイル状導体の上方に前記第1の絶縁シートとは別個の第2の絶縁シートを介して設けた第1の金属膜とによりコンデンサ部の対向電極を構成し、かつ前記第1のコイル状導体の他端部に第1の引出電極を設けるとともに、前記第2のコイル状導体の他端部に第2の引出電極を設け、さらに前記第1の金属膜に、前記第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第3,第4の引出電極を設けたノイズフィルタ。
  2. 第1の金属膜をシート状に構成することにより、このシート状の第1の金属膜が第2のコイル状導体を覆うようにした請求項1記載のノイズフィルタ。
  3. 第1の金属膜と第2のコイル状導体との間の第2の絶縁シートの誘電率を、第1の絶縁シートの誘電率より高くした請求項1記載のノイズフィルタ。
  4. 第1の金属膜と第2のコイル状導体の上方に配設された第2の絶縁シートとの間に導体層と第3の絶縁シートを設け、前記導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートの誘電率を、前記第2の絶縁シートの誘電率より高くした請求項1記載のノイズフィルタ。
  5. 上方から見て第1の金属膜を導体層の外周縁より内側に設けた請求項4記載のノイズフィルタ。
  6. 第1の金属膜をコイル状に構成することにより、このコイル状の第1の金属膜が上方から見て第2のコイル状導体と略重なるようにした請求項1記載のノイズフィルタ。
  7. 第1のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体の下方に第4の絶縁シートを介して第2の金属膜を設け、かつこの第2の金属膜には、第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けた請求項1記載のノイズフィルタ。
  8. 第1の金属膜の上方に第5の絶縁シートを介して第3のコイル状導体を設けるとともに、この第3のコイル状導体の上方に第6の絶縁シートを介して第3の金属膜を設け、かつ前記第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極は第2の引出電極と同じ位置に、かつ前記第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極は第3,第4の引出電極と同じ位置にそれぞれ設け、さらに前記第3のコイル状導体および第7の引出電極と、前記第3の金属膜および第8,第9の引出電極とを互いに電気的に絶縁されるように構成した請求項1記載のノイズフィルタ。
  9. 第1の金属膜の上方に第7の絶縁シートを設け、かつこの第7の絶縁シートには第10の引出電極を設けた第1の導体と、第11の引出電極を設けた第2の導体を備え、前記第1の導体と、第2の導体は、第1の導体に設けた第10の引出電極が第2の引出電極と同じ方向に位置し、かつ第2の導体に設けた第11の引出電極が第4の引出電極と同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設した請求項1記載のノイズフィルタ。
  10. 第1の絶縁シートの下方に設けられた第1のコイル状導体からなる第1の積層部と、前記第1の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第1のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第2のコイル状導体とこの第2のコイル状導体の上方に第2の絶縁シートを介して設けられた第3のコイル状導体とからなる第2の積層部と、前記第3のコイル状導体の上方に位置する第3の絶縁シートの上方に設けられ、かつ前記第3のコイル状導体と一端部同士を接続してなる第4のコイル状導体からなる第3の積層部と、前記第4のコイル状導体の上方に第4の絶縁シートを介して設けられた第1の金属膜とを有し、前記第1,第2のコイル状導体の他端部に第1,第2の引出電極を設けるとともに、前記第3,第4のコイル状導体の他端部に第3,第4の引出電極を設け、かつ前記第2,第3のコイル状導体は上方から見て同じ向きに電流が流れるように設けて、前記第2,第3の引出電極を同じ方向に引き出し、さらに前記第1の金属膜には、前記第1〜第4の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けたノイズフィルタ。
  11. 第1の金属膜をシート状に構成することにより、このシート状の第1の金属膜が第4のコイル状導体を覆うようにした請求項10記載のノイズフィルタ。
  12. 第1の金属膜と第4のコイル状導体との間の第4の絶縁シートの誘電率を、第3の絶縁シートの誘電率より高くした請求項10記載のノイズフィルタ。
  13. 第1の金属膜と第4のコイル状導体の上方に配設された第4の絶縁シートとの間に導体層と第3の絶縁シートを設け、前記導体層と第1の金属膜との間に位置する第3の絶縁シートの誘電率を、前記第4の絶縁シートの誘電率より高くした請求項10記載のノイズフィルタ。
  14. 上方から見て第1の金属膜を導体層の外周縁より内側に設けた請求項13記載のノイズフィルタ。
  15. 第1の金属膜をコイル状に構成することにより、このコイル状の第1の金属膜が上方から見て第4のコイル状導体と略重なるようにした請求項10記載のノイズフィルタ。
  16. 第1のコイル状導体と電気的に絶縁されるように第1のコイル状導体の下方に第4の絶縁シートを介して第2の金属膜を設け、かつこの第2の金属膜には、第1,第2の引出電極の方向とは異なる方向の位置に第5,第6の引出電極を設けた請求項10記載のノイズフィルタ。
  17. 第1の金属膜の上方に第5の絶縁シートを介して第3のコイル状導体を設けるとともに、この第3のコイル状導体の上方に第6の絶縁シートを介して第3の金属膜を設け、かつ前記第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極は第4の引出電極と同じ位置に、かつ前記第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極は第5,第6の引出電極と同じ位置にそれぞれ設け、さらに前記第3のコイル状導体およびこの第3のコイル状導体に設けた第7の引出電極と、前記第3の金属膜およびこの第3の金属膜に設けた第8,第9の引出電極とを互いに電気的に絶縁されるように構成した請求項10記載のノイズフィルタ。
  18. 第2のコイル状導体と第3のコイル状導体を、上方から見て互いに重なるように構成した請求項10記載のノイズフィルタ。
  19. 第2のコイル状導体と第3のコイル状導体の形状をそれぞれ渦巻き状にした請求項10記載のノイズフィルタ。
  20. 第1の金属膜の上方に第7の絶縁シートを設け、かつこの第7の絶縁シートには第10の引出電極を設けた第1の導体と、第11の引出電極を設けた第2の導体を備え、前記第1の導体と、第2の導体は、第1の導体に設けた第10の引出電極が第1〜第4の引出電極のいずれか1個と同じ方向に位置し、かつ第2の導体に設けた第11の引出電極が第5,第6の引出電極と同じ方向に位置するように各先端部を互いが接触しないように対向させて配設した請求項10記載のノイズフィルタ。
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