JP2004194158A - 監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】監視サイトの人員に対してプライバシー情報が漏洩することを防ぐことができ、かつ異常事態の見落としを可及的に防止可能な監視システムを提供できるようにする。
【解決手段】被監視サイトにおいて詳細な監視情報を記録媒体に蓄積しておき、通常は上記記録媒体に蓄積している監視情報を簡略化した監視情報を監視サイトに伝送するようにして、監視サイトの監視員に対して必要以上の情報が与えられないようにするとともに、異常事態が発生した場合には、上記被監視サイトの記録媒体に蓄積しておいた詳細な情報を上記確認サイトに送るようにして、異常事態の見落としを確実に防止できるようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は監視システムに関し、特に、公衆回線、内線、LAN等の通信回線を介して遠隔地の監視を第3者が行う監視システムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は、一般的な監視システムの概念図である。図16において、被監視サイト(1701)は、監視の対象となる場所に置かれ、ビデオカメラやセンサなどで必要な監視情報が収集される。そして、収集された監視情報は、公衆回線などを介して監視サイト(1702)に送信される。上記監視サイト(1702)には、いわゆる監視員が滞在しており、上記被監視サイト(1701)から常時ないし定期的に送信されてくる監視情報をチェックし、異常事態が発生した時には適切な対処を行うことを可能にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなこのような監視システムにおける問題は、監視される側のプライバシーに関する情報が監視員には丸見えとなることである。それでも、被監視サイト(1701)の所有者自身が監視員となる場合は問題はないが、第3者が監視員となる場合には、監視される側のプライバシーの保護に関して大きな問題となっていた。
【0004】
また、この問題を回避するために、監視員に提供する情報を制限するような監視システムも存在するが、このような監視システムの場合には誤報や異常の見逃しなどが発生する等の別の問題が発生してしまう不都合があった。
【0005】
本発明は上述の問題点にかんがみてなされたもので、監視サイトの人員に対してプライバシー情報が全て漏洩してしまうことを防ぐことができ、かつ異常事態の見落としを可及的に防止可能な監視システムを提供できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の監視システムは、被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを有し、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムであって、上記被監視サイトは、所定の情報監視手段によって詳細な監視情報を収集し、上記収集した詳細な監視情報を記録媒体に記録するとともに、上記記録媒体に記録した詳細な情報を簡略化した情報を上記監視サイトに送信するようにし、
上記監視サイトは、上記被監視サイトから送信される簡略化された情報を元にして異常が発生したか否かを判定し、異常が発生した可能性があると判定した場合には上記確認サイトにそれを通知するようにし、
上記確認サイトは、上記被監視サイト経由で転送されてきた詳細な監視情報を元にして、上記被監視サイトに異常が発生したのが間違いないか判定するとともに、上記記録媒体に記録されている詳細な情報を上記監視サイトに送信することを上記被監視サイトに指示するようにしたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照しながら本発明の監視システムの実施の形態について説明する。
図2は、本発明の実施の形態を示し、監視システムの概要を説明するための図である。本実施の形態における監視システムは、被監視サイト(201)、監視サイト(202)、確認サイト(203)の3種類のサイトから構成される。
【0008】
上記被監視サイト(201)は、監視の対象となる場所に置かれている。そして、ビデオカメラやセンサなどで必要な情報を収集し、収集した監視情報を監視サイト(202)に送信する。
【0009】
本実施の形態では、このとき、プライバシー等にかかわる情報を削除(簡略化と呼ぶ)してから監視サイト(202)に送信するようにしている(図2の(a)に示す)。また、後で詳細な情報が必要となったときのために、簡略化する前の情報も二次記憶装置等に蓄積しておき、必要に応じていつでも取り出して送信できるようにしている(図2の(e)に示す)。
【0010】
ただし、この簡略化前の詳細な情報は監視サイト(202)からは自由にアクセスすることはできないようにしている。監視サイト(202)が簡略化されていない詳細な情報にアクセスするためには、確認サイト(203)による許可が必要である。
したがって、通常においては、監視サイト(202)は簡略化された情報を元に異常が発生したか否かを判定する。
【0011】
監視サイト(202)は、異常が発生した可能性があると判断した場合、確認サイト(203)に通知を行う(図の(b)に示す)。このとき、本実施の形態では監視サイト(202)から直接確認サイト(203)に通知を行うのではなく、被監視サイト(201)を経由して通知を行うようにしている。このようにすることで、通知により詳しい情報や監視サイト(202)に簡略化されていない詳細な情報へのアクセスを許可するために必要な情報を付加するようにすることができる。
【0012】
上記確認サイト(203)は、監視サイト(202)よりも詳細な情報へのアクセスが許されている。例えば、被監視サイト(201)の所有者などに詳細な情報へのアクセスが許されている。確認サイト(203)では、被監視サイト(201)経由で転送されてきた情報を元にして、異常の発生が間違いないか判断したり、より詳しい情報を監視サイト(202)に提供したりして(図の(c)に示す)、状況の調査を依頼するなどの対処を行うようにしている(図2の(d)に示す)。
【0013】
以上の処理を実現するために各サイトは以下の手段を有している。
被監視サイト(201)は、ビデオカメラ及び様々なセンサなどにより構成される「情報収集手段」と、上記情報収集手段」により取得した情報からプライバシーにかかわる情報を削除する手段である「情報簡略化手段」と、上記「情報収集手段」により取得した情報を蓄積保存する「情報蓄積手段」と、監視サイト及び確認サイトに収集した情報を送信する「情報送信手段」と、監視サイト(202)及び確認サイト(203)からの指令を受信し、実行する「指令実行手段」と、必要に応じてユーザ認証を行う「認証手段」とを有している。
【0014】
監視サイト(202)は、被監視サイト(201)で収集された監視情報を受信するための「情報受信手段」と、被監視サイト(201)で収集された監視情報をディスプレイ等に表示するための「情報表示手段」と、被監視サイト(201)に対する指令を入力するための「指令入力手段」と、被監視サイト(201)に指令を送信するための「指令送信手段」とを有している。
【0015】
確認サイト(203)は、被監視サイト(201)で収集された監視情報を受信するための「情報受信手段」と、被監視サイト(201)で収集された監視情報をディスプレイ等に表示するための「情報表示手段」と、被監視サイト(201)に対する指令を入力するための「指令入力手段」と、被監視サイト(201)に指令を送信するための「指令送信手段」と、被監視サイト(201)から通知された異常と思われる状況の報告を受信するための「通知受信手段」と、上記「通知受信手段」が受信した通知に応じて、より詳しい情報を要求する等の処理を行う「通知解析手段」とを有している。
【0016】
以上の構成及び各構成に設けられた各手段により、通常は簡略化された情報を伝送することで監視員(監視サイトの人員)に対して必要以上の情報が与えられないようにすることができるので、プライバシー情報の漏洩を防ぎ、かつ異常事態では確認サイトで適当な対処を行うことで異常事態の見落としを防ぐことが可能な監視システムを実現できるようにしている。
【0017】
次に、本発明の監視システムの実施の形態を説明する。
ここでは、実施の形態として、インターネットと携帯電話を使用した本発明の適用例について説明する。
【0018】
図3は、本実施の形態の監視システムの概念を示す図である。
図3において、(301)はインターネット(本実施の形態において、インフラとしてはアナログ電話回線やISDN回線などを用いる)を介して映像を送信することの可能な監視カメラである(図2における被監視サイト201に相当する)。
【0019】
この映像送信機能は、監視カメラ自体に組み込まれていても良いし、監視カメラ301のように、カメラに別の機器を接続することによって実現してもよい。
また、本実施の形態では、監視カメラ(301)はビデオカメラだけでなく適当なセンサ(接触センサや赤外線センサなど)も接続されるものとする。このセンサが検知した情報もインターネット経由で送信される。
【0020】
(302)は監視サイトである。本実施の形態では一般的なパソコン(PC)上で動作するソフトウェアとして実現されている。上記監視サイト(302)は、上記監視カメラ(301)から画像データやセンサ情報を取得し、内容をディスプレイなど監視担当者(監視員)がチェックするための出力機器に出力する(図2における監視サイト202に相当する)。
【0021】
(303)は携帯電話サイトである。この携帯電話サイト(303)も、上記監視サイト(302)からの通知や監視カメラ(301)からの画像データ、センサ情報を受信し、表示することができる(図2における確認サイト203に相当する)。
【0022】
図6は、本実施の形態の動作手順の概略をフローチャートであらわしたものである。
通常、なにも特別な事件が発生していない状況において、上記監視カメラ(301)は、画像データ及びセンサ情報を監視サイト(302)に送信する(通常監視処理:ステップS601)。
【0023】
この時点では、画像データには適当な簡略化処理が施されており、監視サイト(302)は簡略化された画像のみ受信する。監視サイト(302)では、監視員が常時ないし定期的に簡略画像及びセンサ情報を監視する。そして、監視員は簡略画像やセンサ情報になんらかの異常を見つけた場合(ステップS602、本実施の形態では以降この異常検知を「イベントの検知」と呼ぶ)、イベント検知を携帯電話サイト(303)に通知する(イベント通知処理、ステップS603)。
【0024】
なお、この監視員の作業を自動化することも可能である。センサ情報や簡略画像から異常を検知する手段を追加してやればよい。異常検知の方式としてはセンサ入力がある一定の値を越えた場合や、簡略画像に一定以上の大きさの動物体を検知するなどのものが適用可能である。
【0025】
携帯電話サイト(303)側では、詳しい情報を監視カメラ(301)から取得し本当に異常が発生しているのかを確認する(ステップS604、イベント確認処理)。
【0026】
次に、監視カメラ(301)、監視サイト(302)、携帯電話サイト(303)の詳細について説明する。
図1は、監視カメラ(301)の構成例を示すブロック図である。
本実施の形態では、監視カメラ(301)はビデオカメラ(102)、監視ボックス(101)、センサ(103)等から構成されている。
【0027】
ビデオカメラ(102)は、監視ボックス(101)に接続され設置場所付近の撮影に使用される。
上記センサ(103)も監視ボックス(101)に接続され、適当な現象を検知することができる。本実施の形態はこのセンサの種類を特定するものではないが、本実施の形態では仮に赤外線センサを使用する。
【0028】
赤外線センサは、例えば、自動ドア等で使用されており、物体の通過を検知することができる。なお、本実施の形態では、1つの監視ボックスにビデオカメラとセンサが1つずつ接続されているが、これを複数のビデオカメラ及びセンサを接続可能に拡張する場合も、以下で説明する方式がそのまま適用可能である。
【0029】
監視ボックス(101)は、以下の手段から構成されている。図1では、特にハードウェア上の構成は明記されていないが、一般的なパソコンPCなどCPU、主記憶、二次記憶装置を備えたコンピュータを仮定している。入出力装置については、上記ビデオカメラ(102)とセンサ(103)以外のものは必須ではない。また、「画像キャプチャ手段(104)」と「画像伝送手段(107)」など、矢印で結ばれている手段の間ではデータのやりとりが行われる。
【0030】
画像キャプチャ手段(104)は、ビデオカメラ(102)からNTSC形式やPAL形式のビデオ信号を取得し、これをビットマップ形式、JPEGやMPEGなどコンピュータで処理しやすい画像データ形式に変換する手段である。
【0031】
画像一次蓄積手段(105)は、上記画像キャプチャ手段(104)によって取得された画像データを二次記憶装置に記録する。本実施の形態では、10分間だけ保持され、10分経過するとより新しい画像データに置き換えられるものとする。ここで、10分という記録期間は、二次記憶装置の記憶容量と画像データのサイズによって適当に変更してよい。仮に、二次記憶装置が非常に大きな記憶容量を持ち、数ヶ月〜年分の画像データを保持することが可能ならば、記録期間の制限は不要となる。この場合、後述する画像二次蓄積手段(108)も不要となる。
【0032】
画像簡略化手段(106)は、上記画像キャプチャ手段(104)によって取得された画像データを簡略化して監視サイトに見られても良い形式に変換する手段である。
本発明では簡略化の方式については特に規定しないが、本実施の形態では一般的なモザイク化方式を用いて画像データにモザイクをかけるものとする。
【0033】
画像伝送手段(107)は、上記画像キャプチャ手段(104)や画像簡略化手段(106)が生成した画像データを、上記監視サイト(302)や携帯電話サイト(303)に伝送する手段である。本実施の形態では、画像データの伝送にTCP/IP及びその上で実現されているFTP、HTTPなどの一般的なプロトコルを使用する。このため、本手段はsocket等一般的なプロセス間通信手段を用いて実装する。
【0034】
画像二次蓄積手段(108)は、画像一次蓄積手段(105)と同じく画像データを二次記憶装置などに記録する手段である。これは、上記画像一次蓄積手段(105)とは異なり、10分経過してもデータは削除されない。上記画像一次蓄積手段(105)に保持されていたデータを本手段に転送してやれば、10分後に削除されてしまうのを防ぐことが可能となる。
【0035】
センサ制御手段(109)は、上記センサ(103)からセンサ情報(物体の通過検知などの情報)を取得する手段である。センサから取得した情報を適当な内部データ形式に変換して他の手段が扱えるようにしている。
【0036】
センサ情報蓄積手段(110)は、センサ制御手段(103)が取得したセンサ情報を蓄積する手段である。通常、センサ情報は画像データに比べると非常にサイズが小さいので、本実施の形態では一次蓄積手段と二次蓄積手段に分割する方式は採用しないが、採用しても特に問題はない。
【0037】
センサ情報伝送手段(111)は、センサ制御手段(109)が生成した画像データを監視サイト(302)や携帯電話サイト(303)に伝送する手段である。画像伝送手段(107)と同じく一般的なプロセス間通信手段を用いて実現可能である。
【0038】
サンプル画像作成手段(112)は、画像二次蓄積手段(108)に保持されている画像データから、もっとも特徴的な画像を抽出する手段である。例えば、動く物体をセンサが検知した場合、動物体が真ん中に表示されている画像をサンプルとするなどの方式でサンプル画像を作成する。上記作成されたサンプル画像は、携帯電話サイト(303)で異常発生を判定するために使用される。
【0039】
上記サンプル画像作成手段(112)は、携帯電話サイトの能力が低く、画像二次蓄積手段に蓄積された画像をそのまま処理できない状況を仮定している。将来的には、携帯電話サイトが一般的なパソコンPCと同等な能力を持ち、さらに監視カメラと携帯電話サイト間の伝送路が大量の画像データを扱うことができるようになれば、本手段によるサンプル作成機能は不要となる。
【0040】
コマンド受信手段(113)は、監視サイト(302)や携帯電話サイト(303)から送信されてくる命令(コマンド)を受信する手段である。画像伝送手段(107)等と同じく、一般的なプロセス間通信手段を用いて実現される。
【0041】
コマンド解釈・実行手段(114)は、コマンド受信手段(113)が受信したコマンドを解釈し、適切な処理を行う手段である。本実施の形態のコマンドは、人間が理解することが可能なASCII文字列形式を採用する。よって、本手段は一般的な文字列処理を行うことで実現可能である。
【0042】
ユーザ認証手段(115)は、コマンドの種類によってはユーザ認証が必要なものがある。例えば、画像一次蓄積手段に蓄積されている簡略化されていない画像データをダウンロードするためのコマンドは、プライバシーの侵害となりうるため、ユーザ認証が必要となる。本手段はこのユーザ認証を行うための手段である。
認証方式としては、パスワードや暗証番号によるユーザ認証が使用可能であるが、本実施の形態では後述のOne-timeパスワード発行手段(116)を追加することにより、安全性を高めている。
【0043】
One-timeパスワード発行手段(116)は、上記ユーザ認証手段(115)などからの要求に従って、一時的に使用可能なパスワードを作成する手段である。実現方式としては、ランダムな文字列ないしデータを単に生成するものでさしつかえない。
本手段の役割については後で詳しく説明する。
【0044】
イベント通知手段(117)は、本実施の形態では、イベント(異常かもしれない状況)を監視サイト(302)が検知した時に、監視カメラ(301)を経由して携帯電話サイト(303)に通知する。本手段はこの機能を実現するために導入されたものである。本手段の詳しい機能については後で説明する。
【0045】
図4は、監視サイト(302、図4では401)のソフトウェア構成図である。監視サイトのソフトウェアは以下の6つの手段(モジュール)から構成されている。
画像情報受信手段(402)は、上記画像伝送手段(107)から送信されてくる画像データを受信するための手段である。本手段も一般的なプロセス間通信手段を用いて実装する。
【0046】
画像表示手段(403)は、画像情報受信手段(402)が受信した画像データを表示する手段である。本実施の形態では、監視サイトのハードウェア構成(一般的なパソコンPC)に含まれるディスプレイに画像を表示する。
【0047】
センサ情報受信手段(404)は、センサ情報伝送手段(111)から送信されてくるセンサ情報を受信するための手段である。本手段も一般的なプロセス間通信手段を用いて実装する。
【0048】
センサ情報表示手段(405)は、上記センサ情報受信手段(404)が受信したセンサ情報を表示する手段である。本実施の形態では監視サイトのハードウェア構成(一般的なパソコンPC)に含まれるディスプレイにセンサ情報を文字列で表示する。
【0049】
コマンド入力手段(406)は、監視員が監視カメラ(301)にコマンドを送信するためのユーザインタフェースを提供する。本実施の形態では、ディスプレイに表示されたボタンなどの形式で実現される。
【0050】
コマンド送信手段(407)は、上記コマンド入力手段(406)を用いて監視員が発行したコマンドを、コマンド解釈・実行手段(114)が解釈できるデータ形式に変換し、コマンド受信手段(113)に送信するための手段である。送信部分は、他の同種の手段(モジュール)と同じくプロセス間通信機能を用いて実現する。
【0051】
図17は、上記監視サイト(302)に設置されたディスプレイの表示の概要である。図17において、ディスプレイ(1801)上の表示は3つの領域に分割されている。画像表示領域(1802)は監視カメラ(301)から送信されてくる画像データが表示される。
【0052】
センサ情報表示領域(1803)にはセンサ情報が表示される。1805はセンサ情報の表示例である。センサが異常を検知した日付と時刻が表示されている。コマンド入力領域(1804)にはボタン(図17では6つ)が配置されている。このボタンを操作することで、監視カメラにコマンドを送信することができる。
【0053】
図5は、携帯電話サイト(303、図5では501)のソフトウェア構成を表す機能構成図である。なお、ハードウェア構成は図5に記載されていないが、パソコンPCと同様なCPU、主記憶装置及び画像と文字表示が可能な出力手段となんらかのコマンド入力が可能な入力手段を仮定している。
【0054】
携帯電話サイトのソフトウェアは、以下の7つの手段(モジュール)から構成されている。508、509を除き、機能においても実装においても監視サイト(401)内の同名手段とおなじものである。
【0055】
画像情報受信手段(502)は、画像伝送手段(107)から送信されてくる画像データを受信するための手段である。本手段も一般的なプロセス間通信手段を用いて実装する。
【0056】
画像表示手段(503)は、画像情報受信手段(502)が受信した画像データを表示する手段である。本実施の形態では携帯電話サイトのハードウェア構成に含まれるディスプレイに画像を表示する。
【0057】
センサ情報受信手段(504)は、センサ情報伝送手段(111)から送信されてくるセンサ情報を受信するための手段である。本手段も一般的なプロセス間通信手段を用いて実装する。
【0058】
センサ情報表示手段(505)は、センサ情報受信手段(504)が受信したセンサ情報を表示する手段である。本実施の形態では携帯電話サイトのハードウェア構成に含まれるディスプレイにセンサ情報を文字列で表示する。
【0059】
コマンド入力手段(506)は、携帯電話サイト(303)の利用者が監視カメラ(301)にコマンドを送信するためのユーザインタフェースを提供する。本実施の形態では携帯電話のボタンなどで実現される。
【0060】
コマンド送信手段(507)は、上記コマンド入力手段(505)を用いて監視員が発行したコマンドを、コマンド解釈・実行手段(114)が解釈できるデータ形式に変換し、コマンド受信手段(113)に送信するための手段である。送信部分は、他の同種の手段(モジュール)と同じくプロセス間通信機能を用いて実現する。
【0061】
イベント通知受信手段(508)は、イベント(異常の可能性がある出来事)の発生通知を受信するためのモジュールである。監視カメラサイト(301)におけるコマンド受信手段(113)とほぼ同等の機能を実現する。
【0062】
イベント通知解釈・実行手段(509)は、イベント発生通知の内容を解析し、その内容に応じた処理を行う。機能的には監視カメラサイト(301)におけるコマンド解釈・実行手段(114)とほぼ同等の機能を実現する。
【0063】
次に、以上の構成をもった本実施の形態の処理の流れについて図6〜図16のフローチャートを用いて説明する。図6で説明したように、本実施の形態の処理の流れは大きく以下の3つに分割できる。
【0064】
すなわち、通常監視処理(ステップS601)、イベント通知処理(ステップS603)、イベント確認処理(ステップS604)である。
まず、通常監視処理(ステップS601)の詳細について説明する。
通常監視処理(ステップS601)において、監視カメラサイト(301)内では以下の3種類の処理が実行される。
【0065】
第1は、画像送信処理である。これは、ビデオカメラ(102)の映像を監視サイト(302)に送信する処理である(図7参照)。
第2は、センサ情報送信処理である。これは、センサ(103)から取得したデータを監視サイト(302)に送信する処理である(図8参照)。
第3は、コマンド実行処理である。これは、監視サイト(302)や携帯電話サイト(303)から送信されてきたコマンドを解釈実行する処理である(図9参照)。
【0066】
上記「画像送信処理」の詳細は以下のとおりである。
まず、画像キャプチャ手段(104)がビデオカメラ(102)から画像データをキャプチャし、ビットマップ形式やJPEG形式など画像処理が容易なデータ形式に変換する。(ステップS701)
【0067】
キャプチャされた画像データは、画像一次蓄積手段(105)によって二次記憶装置に蓄積される(ステップS702)。同時に、10分まえに蓄積された画像データは削除される。
【0068】
画像データは、画像簡略化手段(106)にも同時に転送され、ここで簡略化(本実施の形態ではモザイク処理)を施される(ステップS703)。簡略化された画像データは画像伝送手段(107)を経由して監視サイト(302)に送信される(ステップS704)。
【0069】
上記ステップS701〜ステップS704の処理は監視カメラサイト(301、厳密には監視ボックス101)が停止するか、「画像送信停止」コマンドを受信するまで繰り返される。
【0070】
「センサ情報送信処理」の詳細は以下の通りである。
まず、センサ制御手段(109)はセンサ(103)からの入力を待つ(ステップS801)。
そして、センサ入力を検知すると(ステップS802)、日付、時刻及びセンサ入力の内容(「物体を検知」、「物体の検知終了」など)をセンサ情報蓄積手段(ステップS803)を経由して二次記憶装置に記録する(ステップS803)。
【0071】
また、同時にセンサ入力の内容をセンサ情報伝達手段(111)を経由して監視サイト(302)に送信する(ステップS804)。上記ステップS801〜ステップS804の処理は、監視カメラサイト(301、厳密には監視ボックス101)が停止するか、「センサ情報送信終了」コマンドを受信するまで繰り返される。
【0072】
「コマンド実行処理」の詳細は以下の通りである。
まず、コマンド受信手段(113)がコマンドの受信を待つ(ステップS901)。そして、コマンドを受信すると(ステップS902)、コマンド解釈・実行手段(114)でコマンドの内容を解析する(ステップS903)。
【0073】
ここで、認証が必要なコマンドであった場合(ステップS904、本実施の形態では「一次蓄積画像の送信」コマンドと「二次蓄積画像の送信」コマンドが認証の必要なコマンドである)、コマンドに付加されているはずの認証情報(具体的にはOne-timeパスワード発行手段(116)が生成したパスワード)を抽出する(ステップS906)。
【0074】
抽出されたパスワードがOne-timeパスワード発行手段(116)内に保持されているパスワードと一致すれば(ステップS907)、コマンドの処理を実施する(ステップS905)。
【0075】
本実施の形態では以下のコマンドを実行可能である。
(イ)簡易画像の送信開始-簡略化画像データの送信を開始するコマンド。
(ロ)簡易画像の送信終了-簡略化画像データの送信を終了するコマンド。
(ハ)センサ情報の送信開始-センサ情報の送信を開始するコマンド。
(ニ)センサ情報の送信終了-センサ情報の送信を終了するコマンド。
(ホ)二次蓄積画像の送信開始-画像二次蓄積手段(108)によって管理されている画像データ(二次蓄積画像)の送信を開始するコマンド。
(ヘ)二次蓄積画像の送信終了-二次蓄積画像の送信を終了するコマンド。
(ト)イベント発生通知-イベント(異常の可能性のある出来事)を携帯電話サイトに通知するコマンド。
(チ)その他カメラの操作、例えばビデオカメラのズーム倍率等を操作するコマンドである。ただし、これらの機能を実装するためには「カメラ操作手段」を監視ボックス(101)内に追加する必要がある。
【0076】
上記通常監視処理(ステップS601)において、監視サイト(302)内では以下の3種類の処理が実行される。
第1の処理としては画像受信処理である。これは、監視カメラサイト(301)から画像データを受信して表示する(図10参照)処理である。
第2の処理としては、センサ情報受信処理である。これは、監視カメラサイト(301)からセンサ情報データを受信して表示する処理である(図11参照)。
第3の処理としては、コマンド送信処理である。これは、監視カメラサイト(301)にコマンドを送信する(図12参照)。
【0077】
上記「画像受信処理」の詳細は以下のとおりである。
まず、画像情報受信手段(402)が画像データの受信を待つ(ステップS1001)
監視カメラサイト(301)から画像データが送信されてくると(ステップS1002)、送信されてきた画像データをディスプレイに表示する(ステップS1003)。
【0078】
上記「センサ情報受信処理」の詳細は以下のとおりである。
まず、センサ情報受信手段(404)がセンサ情報データの受信を待つ(ステップS1101)。そして、監視カメラサイト(301)からセンサ情報データが送信されてくると(ステップS1102)、送信されてきたセンサ情報データを文字列としてディスプレイに表示する(ステップS1103)。
【0079】
上記「コマンド送信処理」の詳細は以下のとおりである。
まず、コマンド入力手段(406)は監視員がコマンド入力操作を行うのを待つ(ステップS1201)。そして、監視員がコマンド操作を行うと(ステップS1202)、コマンド送信手段(407)を経由してコマンドを監視カメラサイト(303)に送信する(ステップS1203)。
【0080】
通常監視処理(ステップS601)においては、携帯電話サイトは特に処理を行わない。
【0081】
イベント通知処理(ステップS603)は、監視サイト(302)の監視員がイベント発生通知コマンドを入力すると処理が開始される。上記監視サイト側の処理は、図12におけるステップS1201〜ステップS1203の処理と同じである。
【0082】
上記イベント発生通知を受信した監視カメラサイト(301)では以下の処理が行われる。
すなわち、コマンドを受信すると(ステップS1401、詳細は省略するが、その処理内容は上記ステップS901〜ステップS905の処理と同じである。このコマンドは認証の必要はないので、上記ステップS906及びステップS907の処理は省略される。)、画像一次蓄積手段(105)の管理下にある10分間の画像データを画像二次蓄積手段(108)に転送する。
【0083】
画像二次蓄積手段(108)では、転送した画像データを管理下に置く(ステップS1402、このとき、以前のイベント発生通知で蓄積された二次蓄積画像データは削除されるものとする。)。
【0084】
次に、コマンド解釈・実行手段(114)は、One-timeパスワード発行手段(116)に新しいパスワードの作成を指示する。One-timeパスワード発行手段(116)ではあたらしいパスワードを生成し、自己の管理下に置く(ステップS1403)。
【0085】
次に、画像二次蓄積手段(108)に転送された画像データを元に、サンプル画像作成手段(112)によってサンプル画像が作成される(ステップS1404)。また、同時に、センサ情報蓄積手段(110)の管理下にあるセンサ情報データから、過去10分間のセンサ情報を抽出する(ステップS1405)。
【0086】
最後に、イベント通知メッセージを携帯電話サイト(303)に送信する(ステップS1406)。このとき、イベント通知メッセージには生成されたパスワードとサンプル画像が添付されるものとする。
【0087】
携帯電話サイト(303)がイベント通知メッセージを受信すると(ステップS1501、ステップS1502)、イベント通知解釈・実行手段(509)はイベント通知から、サンプル画像、センサ情報データ、パスワードを抽出し(ステップS1503)、サンプル画像とセンサ情報をディスプレイ等に表示する(ステップS1504)。
【0088】
ディスプレイに表示されたサンプル画像及びセンサ情報の内容から、携帯電話サイトのユーザが確認の必要ありと判断した場合、ユーザは携帯電話サイトにイベント確認処理(ステップS604)を実行させることができる。
【0089】
ユーザがイベント確認処理コマンドを入力すると(ステップS1601、ステップS1602)、「二次蓄積画像の送信開始」コマンドを作成する(ステップS1603)。
このコマンドはユーザ認証が必要なので、ステップS1503で取得したパスワード情報をコマンドに付加する(ステップS1604)。
【0090】
さらに、画像情報の送信先情報(本実施の形態ではTCP/IPのポート番号及び送信先のIPアドレス)を付加する(ステップS1605)。送信先として携帯電話サイト(303)を指定すれば、携帯電話サイトに二次蓄積画像が送信されることになる。また、送信先として監視サイト(302)を指定すると、簡略化されていない二次蓄積画像が監視サイトに送信される。
【0091】
以上のようにして監視を行うようにしたので、本実施の形態の監視システムによれば、通常はプライバシーの漏洩を防ぐことができ、かつ緊急時には必要な情報を漏らすことなく監視することができる。
【0092】
本実施の形態では、特に、画像蓄積手段を二重化することにより大規模な二次記憶装置を使用することなく必要な画像データを保持することを可能にしている。また、画像情報とセンサ情報とを併用することにより異常発見の精度と誤報の減少を可能にしている。そして、認証に必要なパスワードを毎回生成・変更することにより、パスワードの漏洩に影響されないシステムの構築が可能になっている。
【0093】
さらに、サンプル画像を使用することでハードウェアの能力の低い携帯電話を確認サイトとして使用することを可能にしている。また、確認サイトのハードウェアとして携帯電話を使用すすることにより、確認サイトの利用者が何時でも異常発生を確認することが可能となる。
【0094】
(本発明の他の実施の形態)
本発明は複数の機器から構成されるシステムに適用しても1つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0095】
また、上述した実施の形態の機能を実現するように各種のデバイスを動作させるように、上記各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0096】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0097】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態で説明した機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等の共同して上述の実施の形態で示した機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることは言うまでもない。
【0098】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれる。
【0099】
本発明の実施態様を以下に列挙する。
〔実施態様1〕 被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを有し、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムであって、
上記被監視サイトは、所定の情報監視手段によって詳細な監視情報を収集し、上記収集した詳細な監視情報を記録媒体に記録するとともに、上記記録媒体に記録した詳細な情報を簡略化した情報を上記監視サイトに送信するようにし、
上記監視サイトは、上記被監視サイトから送信される簡略化された情報を元にして異常が発生したか否かを判定し、異常が発生した可能性があると判定した場合には上記確認サイトにそれを通知するようにし、
上記確認サイトは、上記被監視サイト経由で転送されてきた詳細な監視情報を元にして、上記被監視サイトに異常が発生したのが間違いないか判定するとともに、上記記録媒体に記録されている詳細な情報を上記監視サイトに送信することを上記被監視サイトに指示することを特徴とする監視システム。
【0100】
〔実施態様2〕 被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを有し、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムであって、
上記被監視サイトは、監視の対象となる場所や物体に関する監視情報を収集するための情報収集手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報から不必要な情報を削除するための情報簡略化手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報を蓄積保存する情報蓄積手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報を上記監視サイト及び確認サイトに送信する監視情報送信手段と、上記監視サイト及び確認サイトからの指令を受信して実行する指令実行手段と、必要に応じてユーザ認証を行う認証手段とを有し、
上記監視サイトは、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信手段と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示手段と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力手段と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信手段とを有し、
上記確認サイトは、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信手段と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示手段と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力手段と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信手段と、上記被監視サイトから通知された異常と思われる状況の報告を受信するための通知受信手段と、上記通知受信手段が受信した通知に応じて、より詳しい情報を要求する処理を含む処理を行う通知解析手段とを有することを特徴とする監視システム。
【0101】
〔実施態様3〕 上記被監視サイトにおける情報収集手段として、ビデオカメラを使用することを特徴とする実施態様2に記載の監視システム。
【0102】
〔実施態様4〕 上記被監視サイトにおける情報収集手段として、赤外線センサを含むセンサ機器を使用することを特徴とする実施態様2に記載の監視システム。
【0103】
〔実施態様5〕 上記被監視サイトにおける情報簡略化手段として、画像のモザイク化処理を行うモザイク手段を使用することを特徴とする実施態様2に記載の監視システム。
【0104】
〔実施態様6〕 上記被監視サイトにおける情報蓄積手段が、一定期間のみ監視情報を蓄積する一次蓄積手段と、期間に関係なく監視情報を蓄積する二次蓄積手段とから構成されていることを特徴とする実施態様2〜5の何れか1項に記載の監視システム。
【0105】
〔実施態様7〕 上記被監視サイトにおける認証手段は、必要に応じて新しい認証情報を生成することを特徴とする実施態様2〜5の何れか1項に記載の監視システム。
【0106】
〔実施態様8〕 上記監視サイトにおける指令入力手段は、簡略化された情報の送信開始/終了の指令、簡略化されていない情報の送信開始/終了の指令、上記確認サイトへの通知の指令のうち、少なくとも1つの指令の入力が可能であることを特徴とする実施態様2〜6の何れか1項に記載の監視システム。
【0107】
〔実施態様9〕 上記監視サイトにおける指令入力手段は、上記ビデオカメラのパン、チルト、ズームを含む種々の操作を指令することが可能であることを特徴とする実施態様2〜6の何れか1項に記載の監視システム。
【0108】
〔実施態様10〕 上記確認サイトへの通知指令によって、上記被監視サイトが確認サイトへの通知を行うことを特徴とする実施態様2〜8の何れか1項に記載の監視システム。
【0109】
〔実施態様11〕 上記確認サイトへの通知には、上記情報収集手段によって収集された監視情報と、上記認証手段によって生成された情報を含むことを特徴とする実施態様10に記載の監視システム。
【0110】
〔実施態様12〕 上記確認サイトとして携帯電話を使用することを特徴とする実施態様2〜11の何れか1項に記載の監視システム。
【0111】
〔実施態様13〕 上記確認サイトの指令入力手段は、簡略化されていない情報の送信開始/終了の指令の入力が可能に構成されていることを特徴とする実施態様2〜12の何れか1項に記載の監視システム。
【0112】
〔実施態様14〕 上記確認サイトの指令入力手段は、上記簡略化されていない情報の送信開始指令に、情報の送信先として上記確認サイト自身ないし上記監視サイトを指定することが可能なことを特徴とする実施態様13に記載の監視システム。
【0113】
〔実施態様15〕 上記被監視サイトは、上記情報蓄積手段によって蓄積された情報からサンプルとなる代表的な情報を取り出してサンプル情報を作成するサンプル情報作成手段を有することを特徴とする実施態様2〜13の何れか1項に記載の監視システム。
【0114】
〔実施態様16〕 監視サイト及び確認サイトとともに、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムを構成するための被監視サイトであって、
監視の対象となる場所や物体に関する監視情報を収集するための情報収集手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報から不必要な情報を削除するための情報簡略化手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報を蓄積保存する情報蓄積手段と、上記情報収集手段により収集した監視情報を上記監視サイト及び確認サイトに送信する監視情報送信手段と、上記監視サイト及び確認サイトからの指令を受信して実行する指令実行手段と、必要に応じてユーザ認証を行う認証手段とを有することを特徴とする被監視サイト。
【0115】
〔実施態様17〕 被監視サイト及び確認サイトとともに、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムを構成するための監視サイトであって、
上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信手段と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示手段と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力手段と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信手段とを有することを特徴とする監視サイト。
【0116】
〔実施態様18〕 被監視サイト及び監視サイトとともに、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムを構成するための確認サイトであって、
上記確認サイトは、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信手段と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示手段と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力手段と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信手段と、上記被監視サイトから通知された異常と思われる状況の報告を受信するための通知受信手段と、上記通知受信手段が受信した通知に応じて、より詳しい情報を要求する処理を含む処理を行う通知解析手段とを有することを特徴とする確認サイト。
【0117】
〔実施態様19〕 被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを利用して、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視方法であって、
上記被監視サイトは、監視の対象となる場所や物体に関する監視情報を収集するための情報収集処理と、上記情報収集処理により取得した監視情報から不必要な情報を削除するための情報簡略化処理と、上記情報収集処理により取得した監視情報を蓄積保存する情報蓄積処理と、上記情報収集処理により取得した監視収集した情報を上記監視サイト及び確認サイトに送信する監視情報送信処理と、上記監視サイト及び確認サイトからの指令を受信して実行する指令実行処理と、必要に応じてユーザ認証を行う認証処理とを行い、
上記監視サイトは、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信処理と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示処理と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力処理と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信処理とを行い、
上記確認サイトは、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信処理と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示処理と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力処理と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信処理と、上記被監視サイトから通知された異常と思われる状況の報告を受信するための通知受信処理と、上記通知受信処理が受信した通知に応じて、より詳しい情報を要求する処理を含む処理を行う通知解析処理とを行うことを特徴とする監視方法。
【0118】
〔実施態様20〕 被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを利用して、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
上記被監視サイトには、監視の対象となる場所や物体に関する監視情報を収集するための情報収集処理と、上記情報収集処理により取得した監視情報から不必要な情報を削除するための情報簡略化処理と、上記情報収集処理により取得した監視情報を蓄積保存する情報蓄積処理と、上記情報収集処理により取得した監視収集した情報を上記監視サイト及び確認サイトに送信する監視情報送信処理と、上記監視サイト及び確認サイトからの指令を受信して実行する指令実行処理と、必要に応じてユーザ認証を行う認証処理とを実行させ、
上記監視サイトには、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信処理と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示処理と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力処理と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信処理とを実行させ、
上記確認サイトには、上記被監視サイトで収集された監視情報を受信するための情報受信処理と、上記被監視サイトで収集された監視情報を表示するための情報表示処理と、上記被監視サイトに対する指令を入力するための指令入力処理と、上記被監視サイトに指令を送信するための指令送信処理と、上記被監視サイトから通知された異常と思われる状況の報告を受信するための通知受信処理と、上記通知受信処理が受信した通知に応じて、より詳しい情報を要求する処理を含む処理を行う通知解析処理とを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【0119】
〔実施態様21〕 上記実施態様20に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【0120】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、被監視サイトにおいて詳細な監視情報を記録媒体に蓄積しておき、通常は上記記録媒体に記録している監視情報を簡略化した監視情報を監視サイトに伝送するようにしたので、監視サイトの監視員に対して必要以上の情報が与えられないようにすることができ、プライバシー情報が過剰に漏洩するのを防ぐことができる。また、異常事態が発生した場合には、上記被監視サイトの記録媒体に記録しておいた詳細な情報を上記確認サイトに送るようにしたので、異常事態の見落としを確実に防止することが可能な監視システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、ソフトウェアによって構成される監視カメラサイトの主要な手段を表すブロック図である。
【図2】実施の形態の監視システムの概要をあらわす概念図である。
【図3】実施の形態の監視システム全体の概要をあらわす概念図である。
【図4】実施の形態の構成要素の1つである監視サイトのソフトウェア構成を表すブロック図である。
【図5】実施の形態の構成要素の1つである確認サイトのソフトウェア構成を表すブロック図である。
【図6】実施の形態の大まかな処理のながれをあらわすフローチャートである。
【図7】監視カメラサイト内で行われる処理を表すフローチャートである。
【図8】監視カメラサイト内で行われる処理を表すフローチャートである。
【図9】監視カメラサイト内で行われる処理を表すフローチャートである。
【図10】監視サイト内でおこなわれる処理を表すフローチャートである。
【図11】監視サイト内でおこなわれる処理を表すフローチャートである。
【図12】監視サイト内でおこなわれる処理を表すフローチャートである。
【図13】イベント(異常の可能性がある事象)を検知した時に監視サイトで実施される処理をあらわすフローチャートである。
【図14】イベントを検知した時に、確認サイトで実施される処理をあらわすフローチャートである。
【図15】図14の処理の後で実施される確認処理の流れをあらわすフローチャートである。
【図16】一般的な監視システムの例を示す概念図である。
【図17】実施の形態における監視サイトでのディスプレイの表示例を示す図である。
【符号の説明】
101 監視カメラサイトを構成するハードウェアをあらわす監視ボックス
102 監視ボックスに接続されているビデオカメラ
103 監視ボックスに接続されているセンサ
104 ビデオカメラからの画像をキャプチャする画像キャプチャ手段
105 画像データを一定期間保存するための画像一次蓄積手段
106 画像データを簡略画像に変換する画像簡略化手段
107 は画像データを監視サイトに送信する画像伝送手段
108 画像データを期間に関係なく保存するための画像二次蓄積手段
109 センサから情報を取得するセンサ制御手段
110 センサから取得した情報を保存するためのセンサ情報蓄積手段
111 センサの情報を監視サイトに送信するためのセンサ情報伝送手段
112 画像データのサンプルを作成するためのサンプル画像作成手段、
113 監視サイトからの指令コマンドを受信するためのコマンド受信手段
114 受信したコマンドを実行するコマンド解釈・実行手段
115 ユーザ認証を行うユーザ認証手段
116 必要に応じて認証のためのパスワードを生成するパスワード生成手段
117 イベントの発生を確認サイトに通知するためのイベント通知手段

Claims (1)

  1. 被監視サイト、監視サイト及び確認サイトの3種類のサイトを有し、通信回線を介して遠隔地の監視を行う監視システムであって、
    上記被監視サイトは、所定の情報監視手段によって詳細な監視情報を収集し、上記収集した詳細な監視情報を記録媒体に記録するとともに、上記記録媒体に記録した詳細な情報を簡略化した情報を上記監視サイトに送信するようにし、
    上記監視サイトは、上記被監視サイトから送信される簡略化された情報を元にして異常が発生したか否かを判定し、異常が発生した可能性があると判定した場合には上記確認サイトにそれを通知するようにし、
    上記確認サイトは、上記被監視サイト経由で転送されてきた詳細な監視情報を元にして、上記被監視サイトに異常が発生したのが間違いないか判定するとともに、上記記録媒体に記録されている詳細な情報を上記監視サイトに送信することを上記被監視サイトに指示することを特徴とする監視システム。
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