JP2004194020A - 自動フレーミングカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パンモータにより一方向の測距が可能な測距ユニット(発光素子、受光素子)の測距方向が変更され(S108〜128)、距離情報と距離情報が所定値以上変化したパン方向の角度情報とで人物のパン方向のサイズL(及び中心点O)が算出される。そして、パン方向のサイズLが予め設定された範囲内のときに人物候補と決定され(S124)、人物候補のうち位置Jに最も近い人物候補が最終的な人物候補と決定され(S134)、最終的な人物候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに最終的な人物候補が撮影すべき人物と決定され(S146〜150)、チルトモータにより測距方向が変更さて撮影される。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動フレーミングカメラに係り、特に、静止状態の被写体を探し出して自動的にフレーミングする自動フレーミングカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人の顔の画像情報を元に本人であるか否かを自動的に認証する認証システムの開発や物体の特定部位を自動的に認識する認識システム等の開発が進められている。これらのシステムでは、認証又は認識に必要な画像情報の情報量が多ければ誤判断を防ぐことができるので、被写体となる人物の顔や物体の特定部位をフレーミングした画像が必要となる。このフレーミングを自動的に行うには、人物や物体にカメラの撮影方向を向け、人物の顔や物体の特定部位を捉えて撮影する必要がある。
【0003】
その方法として、人物を含む画像を連続的に入力して時間的に連続する複数の画像間の差分画像を生成し、人物の肩及び頭頂部の位置を基準に輪郭を設定して、顔等の人物領域を抽出する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、画像移動前と画像移動後の差分に対して輪郭抽出を行って人物の顔等へカメラの撮影方向を変更することができる。
【0004】
また、被写体が発する音声方向にカメラを向ける技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、音声方向に自動的にカメラを向けることができるので、音声を発出する人物等を撮影することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−43381号公報(図2、段落番号「0033」〜「0037」)
【特許文献2】
特開平9−289609号公報(図1、段落番号「0022」、「0023」)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、画像を取得しながら高速で人物領域を抽出する画像処理を行う必要があるので、まずは人物が画像内に入っている必要がある。そのためには、あらかじめ人物が撮影画角内に入るような案内表示が必要である。
【0007】
また、特許文献2の技術では、広角の画角を持ったカメラで撮影するため、人物の部分の画像情報量が少なくなったり、複数の人物が同一画角に入った場合などの目的の人物判別が困難であったりする。更に、音声を発しない被写体に対しての使用はできず、また複数の人物等の被写体が同時に音声を発しているような公共の場所では目的の被写体の特定が難しく、音による方向の検知は音の反射の問題や音の指向性の精度の問題から、被写体を正確に捕えてフレーミングして撮影するには不向きである。
【0008】
本発明は上記事案に鑑み、自動的に被写体を判別し撮影すべき被写体にフレーミングして撮影可能な自動フレーミングカメラを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被写体を撮影するための撮影手段と、一方向の距離を測距する測距手段と、前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向とを一体に変更する方向変更手段と、前記方向変更手段により変更された角度を検知する角度検知手段と、を備え、前記測距手段により得られる距離情報と、前記測距方向の変更により前記距離情報が所定値以上変化した方向の前記角度検知手段により得られる角度情報とにより被写体のサイズを算出する算出手段と、前記サイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体と決定する被写体決定手段と、を有する。
【0010】
第1の態様の自動フレーミングカメラでは、測距手段により一方向の距離が測距され、方向変更手段により撮影手段の撮影方向と測距手段の測距方向とが一体に変更され、角度検知手段により方向変更手段で変更された角度が検知される。算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化した方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のサイズが算出される。被写体決定手段により被写体のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体と決定され、方向変更手段により撮影手段の撮影方向が変更され、撮影手段により撮影すべき被写体が撮影される。本態様によれば、自動フレーミングカメラからの被写体位置の遠近に拘わらず、算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化した方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のサイズが算出されるので、そのサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体と決定して撮影すべき被写体の判別精度を向上させると共に、方向変更手段により撮影手段の撮影方向を変更して撮影すべき被写体にフレーミングして撮影することができる。
【0011】
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、被写体を撮影するための撮影手段と、一方向の距離を測距する測距手段と、前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向とを一体にパン/チルト方向に変更するパン/チルト方向変更手段と、前記パン/チルト方向変更手段により変更されたパン/チルト方向の角度を検知する角度検知手段と、を備え、前記測距手段により得られる距離情報と、前記測距方向の変更により前記距離情報が所定値以上変化したパン/チルト方向の前記角度検知手段により得られる角度情報とにより被写体のパン/チルト方向のサイズを算出する算出手段と、前記パン方向のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体候補と決定する第1の被写体決定手段と、前記被写体候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに前記被写体候補を撮影すべき被写体と決定する第2の被写体決定手段と、を有する。
【0012】
第2の態様の自動フレーミングカメラでは、測距手段により一方向の距離が測距され、パン/チルト方向変更手段により撮影手段の撮影方向と測距手段の測距方向とが一体にパン/チルト方向に変更され、角度検知手段によりパン/チルト方向変更手段で変更されたパン/チルト方向の角度が検知される。算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化したパン/チルト方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のパン/チルト方向のサイズが算出される。第1の被写体決定手段によりパン方向のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体候補と決定され、第2の被写体決定手段により被写体候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに被写体候補が撮影すべき被写体と決定される。本態様によれば、自動フレーミングカメラからの被写体位置の遠近に拘わらず、算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化したパン/チルト方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のパン/チルト方向のサイズを算出して、第1の被写体決定手段によりパン方向のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体候補と決定し、第2の被写体決定手段により被写体候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに被写体候補を撮影すべき被写体と決定して、予め設定された範囲外の被写体を排除することができるため、撮影すべき被写体の判別精度が向上すると共に、パン/チルト方向変更手段により撮影手段の撮影方向がパン/チルト方向に変更されるので、撮影すべき被写体にフレーミングして撮影することができる。
【0013】
本発明の第2の態様において、例えば、撮影すべき被写体が人物の場合に、人物の足(股)の部分で距離情報が所定値以上変化することを回避することができるので、パン/チルト方向変更手段によるパン方向の方向変更は、撮影すべき被写体に応じた所定高さで行われることが好ましいと共に、所定高さ未満のものは測距されないので、被写体の判別精度を更に向上させることができる。また、本態様において、第1の被写体決定手段が、被写体候補が複数の場合に、予め設定されたパン方向角度及び距離位置に最も近い被写体候補を被写体候補として決定してもよし、予め設定されたパン方向の角度範囲及び距離範囲内に位置している被写体候補を被写体候補として決定してもよい。
【0014】
上記態様において、測距手段は赤外光を発光する発光素子と赤外光の反射光を受光する受光素子とを有し、発光素子がパルス発光すれば、発光時間を短縮することができるので、省電力化を図ることができる。このとき、パルス発光の発光間隔を、測距手段の測距可能な最大距離において、撮影すべき被写体に対し少なくとも3回のパルス発光で測距する発光間隔とすれば、被写体が人物の場合に、人物を測距する分解能となるので、人物を測距することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明を、人物の顔を自動的にフレーミングする自動フレーミングカメラに適用した第1の実施の形態について説明する。
【0016】
(構成)
図1に示すように、図示しない壁面には人が出入可能なドア33が具設されている。ドア33の近傍(左側)には、人物の顔を撮影する自動フレーミングカメラ(以下、カメラと略称する。)1が配置されている。カメラ1の上側には、人物にカメラ1の方向に顔を向けるよう指示するステッカ35が壁面に貼付されている。ドア33の前には人物Aが立っており、カメラ1の正面にはブロック状の花台Cが立設されている。花台Cの右側には人物Bが立っており、人物Bと壁面との間には略円柱状のゴルフバックDが配置されている。カメラ1は、図示しないインターフェースを介してパーソナルコンピュータ等の図示しないホスト部に接続されている。また、ホスト部は、ドア33の鍵を施解錠する図示しない施解錠部及びドア33を人物が通過したか否かを判断する図示しないセンサにそれぞれ接続されている。カメラ1で撮影された人物の顔の画像情報は、図示しないインターフェースを介してホスト部へ送出される。ホスト部では、人物の顔の特徴量等のデータを抽出するために人物の顔の画像情報についての処理がなされ、ホスト部のデータベースに蓄積された人物の特徴量と一致する場合にドア33が解錠される。
【0017】
図2に示すように、カメラ1は、後述するカメラ部本体を覆うヘルメット状のケーシング2aと、ケーシング2aの前方開口部を覆う半球状のフード2bとを備えている。ケーシング2aには、例えば、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等の材質を用いることができ、フード2bには、例えば、PC(ポリカーボネート)等の材質を用いることができる。
【0018】
図3に示すように、カメラ部本体は、カメラ部本体を支持し雲台として機能する板金製の第1フレーム7を有している。第1フレーム7は、中央部が矩形板状とされており、(カメラ部本体の)正面側の中央部に上方に折り曲げられた突起を有している。この突起の正面側には、赤外線を発光(投光)する赤外LED14が固定されている。一方、第1フレーム7の突起とは反対側(背面側)の中央部からは、上方に断面L字状の支持部材が延出されている。
【0019】
第1フレーム7の中央部で突起の近傍、及び、支持部材の正面側には、樹脂製の第2フレーム8をパン方向(水平方向)に回動可能に支持するパン方向支持軸10がそれぞれ上下方向に突設されており、パン方向支持軸10は、第1フレーム7の中央部及び支持部材で軸支されている。第2フレーム8は、正面側から見たときに、正面側中央を原点とした第1象限部が切り欠かれた概ね四角形の形状を有している。
【0020】
第2フレーム8の内側には、樹脂製で板状の第3フレーム9が配置されている。第3フレーム9の正面側中央部には、人物の顔を撮影するための撮影レンズ3の焦点位置に配置され、画像をフレーム転送又はインターライン転送によりビデオ出力するCCD等の撮像素子4が固定されている。撮影レンズ3には、通常、光学系内に挿入されるIR(赤外線)カットフィルタを欠いた固定焦点レンズが用いられている。
【0021】
また、第3フレーム9の正面側には、撮影レンズ3の両側に、3mm程度の赤外スポット光を発光する円柱状の発光素子5と、発光素子5からの反射赤外光を受光する円柱状の受光素子6とが固定されている。発光素子5、撮影レンズ3(撮像素子4を含む。以下、同じ。)及び受光素子6は、略水平方向に直線状に、かつ、同一方向に配設されている。発光素子5と受光素子6とは、アクティブ方式の測距ユニットを構成しており、測距ユニットの測距可能な最大距離Rは約5m〜10mとされている(図6参照)。なお、測距可能な最大距離Rとは、発光素子5が発光する赤外光の反射光を受光し得る距離、すなわち、発光素子5から発光された赤外光の反射光と、その他の一般光とが受光素子6で区別される距離とされている。
【0022】
発光素子5及び受光素子6の筒胴外周側面からは、それぞれ撮像素子4の反対側に略水平方向に、第3フレームを第2フレームに対してチルト方向(垂直方向)に回動可能に支持するチルト方向支持軸11が突設されている。これらのチルト方向支持軸11は、同軸線上にあり、第2フレームに軸支されている。発光素子5及び受光素子6のチルト方向支持軸11の突設位置は、垂直方向で第2フレームに最も近い位置で、第3フレームに固定された全ての部材に対して垂直方向での重心位置(正面側から見たときに発光素子5及び受光素子6を上下に均等に2分する直径位置)にあたると共に、第3フレームに固定された全ての部材に対して奥行き方向での重心位置にあたる位置とされている。
【0023】
第3フレーム9の裏面側で中央からやや発光素子5寄りの位置からは、第3フレーム9とほぼ同じ厚さの板材がカメラ部本体の背面方向に突設されている。この板材の中央部には長穴が形成されている。また、第3フレーム9の裏面側には、撮像素子4の作動を制御するCCD作動制御回路及び後述するようにカメラ部本体を制御する制御回路(図4の符号20参照)の制御基板がマウントされている。なお、制御基板からはリード線が導出されており、上述したホスト部との接続を確保するためにケーシング2aの背面側に配置された図示しないコネクタ部に接続されている。
【0024】
第2フレーム8の一側(発光素子5側)からは、断面略く字状のモータ固定板が背面方向へ延出されている。モータ固定板の先端部には、第3フレーム9を略垂直方向にチルト駆動させるためのステッピングモータ(以下、チルトモータという。)12が、チルトモータ12から延出された円柱状の2本の固定アーム12bを介してねじ止め固定されている。チルトモータ12のモータ軸には、略L字状の駆動レバー12aが嵌着されている。駆動レバー12aの先端部は、上述した第3フレーム9の板材の長穴に挿入されている。
【0025】
一方、第1フレーム7の中央部の裏面側(底面側)には、第2フレーム9を略水平方向にパン駆動させるためのステッピングモータ(以下、パンモータという。)13が、パンモータ13から延出された図示しない円柱状の2本の固定アームを介してねじ止め固定されている。パンモータ13のモータ軸には、略L字状の駆動レバー13aが嵌着されている。駆動レバー13aの先端部は、発光素子5と受光素子6とのほぼ中間点位置に対応する第2フレーム9の位置に形成されたU字状切り欠きに挿入されている。
【0026】
従って、第3フレーム9はチルト方向支持軸11で第2フレーム8に対してチルト方向に回動可能に軸支され、第2フレーム8はパン方向支持軸10で第1フレーム7に対して回動可能に軸支されているので、第3フレーム9に固定された発光素子5、撮影レンズ3及び受光素子6は、パンモータ13及びチルトモータ12の駆動により、水平及び垂直方向に一体に方向(向き)を変更可能な構造とされている。なお、チルトモータ12及びパンモータ13には、本例でのステッピングモータの代わりに駆動レバー12a、13aを半周(180°)未満回動させる回動位置センサー付きのメータを用いても良い。
【0027】
図4に示すように、カメラ部本体は、チルトモータ12及びパンモータ13の駆動、並びに、発光素子5、受光素子6及び発光LED14の赤外線の発光・受光を制御する制御回路20を有している。制御回路20は、CPU、RAM、ROM及びインターフェースを内蔵したマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)21、マイコン21からのH(ハイ)レベル信号により発光素子5を発光させるドライバ25、演算回路を有し受光素子6で受光した赤外反射光を光電変換して被写体までの距離を測距する測距デバイス22、マイコン21からのH(ハイ)レベル信号により赤外LED14を発光させるドライバ26、及び、チルトモータ12、パンモータ13を正逆転の双方向に駆動するドライバ28、29を含んで構成されている。マイコン21は測距デバイス22に接続されており、測距デバイス22は受光素子6に接続されている。また、マイコン21はドライバ25、26に接続されており、ドライバ25、26はそれぞれ発光素子5、発光LED14に接続されている。更に、マイコン21は、ドライバ28、29に接続されており、ドライバ28はパンモータ13に、ドライバ29はチルトモータ12にそれぞれ接続されている。
【0028】
(動作)
次に、フローチャートを参照して、本実施形態のカメラ1の動作について説明する。なお、マイコン21は既にROMに記憶されたプログラムや後述する所定値等のデータのRAMへの展開を行う初期処理を終了しており、撮像素子4を人物の顔に向かせてフレーミングし撮像するためのフレーミングルーチンが実行可能な状態にあるものとする。
【0029】
図5に示すように、このフレーミングルーチンでは、まずステップ102において、ホスト部から駆動命令(信号)を受信するまで待機する。駆動命令(信号)は、ホスト部がドア33の施錠を確認したときにホスト部からカメラ1の制御回路20に送信される。
【0030】
次のステップ104では、ドライバ25にHレベル信号を出力して発光素子5を点灯させる。これにより、受光素子6は人物で反射した赤外反射光を受光可能な状態となる。
【0031】
次のステップ106では、ドライバ28、29にパンモータ13及びチルトモータ12を駆動させ、カメラ部本体(測距ユニット)が初期方向X、すなわち、パン方向左端かつチルト方向下端を向くように移動させる(図6参照)。また、カメラ1から人物までの距離(距離情報)、初期方向Xからのカメラ1の回転角度を表すパンモータ13及びチルトモータ12のRAMに記憶されたパルス数をリセット(ヌルに)する。
【0032】
図6に示すように、測距ユニットの測距方向は、パン方向(水平方向)で初期方向Xから終端方向Yの範囲内に規制されている。また、チルト方向(垂直方向)でチルトモータ12の可動範囲に依存して規制されている。チルト方向下端は、撮影方向が人物に応じた所定高さh(例えば、1m)になるように設定されている(図7参照)。すなわち、パン駆動時にパルス光が人物の胴体を横切るように設定されている。
【0033】
次のステップ108では、ドライバ28にパンモータ13を駆動させて、測距方向を(時計回りに)パン方向に移動させる。これにより、測距方向は、チルト方向を初期方向のままとして、パン方向に初期方向Xから終端方向Yまで移動することになる(図6参照)。
【0034】
次にステップ110において、受光素子6で受光した信号に所定値以上変化があるか、すなわち、距離情報に所定値(例えば、1m)以上変化があるか否かを判断する。測距デバイス22は、受光素子6からの電圧により人物までの距離を測距しており、図6に示すように、人物Aの左右端の点G、点H、花台Cの左端の点を含むパン動作中の各測距方向でその測距情報(距離)をマイコン21に出力している。
【0035】
ステップ110で否定判断のときは(初期方向Xから点Gまでは、測距可能距離外で赤外線の反射光は受光できない状態又は十分遠方の距離が検知されている。)、ステップ128へ進み、肯定判断のときは、次のステップ112において、ステップ110での距離情報の変化が大きい距離情報から小さい距離情報に変化したか否かを判断する。
【0036】
ステップ112で肯定判断のときは、初期方向Xから所定値(例えば、1m)以上の距離情報の変化のあった方向の点(人物Aの左端の点G)までドライバ28がパンモータ13に出力したパルス数の値及びそこでの測距デバイス22からの測距情報をRAMに記憶し、ステップ128に進む。これにより、人物Aの左端の点Gの位置が得られる。
【0037】
ステップ112で否定判断のときは、次のステップ116で初期方向Xから所定値以上距離情報の変化のあった方向の点(人物Aの右端の点H)までドライバ28がパンモータ13に出力したパルス数の値及びそこでの測距デバイス22からの測距情報をRAMに記憶する。これにより、人物Aの右端の点Hの位置が得られる。
【0038】
次いでステップ118で左端の距離情報及びパルス数が記憶されているか否かを判断し、否定判断のときはステップ126に進み、肯定判断のときは、人物Aの左右端の距離情報及びパルス数が記憶されているので、ステップ120で距離m及び角度θから人物Aのパン方向の実際のサイズL及び人物Aの中心点O(図9参照)を演算する。
【0039】
人物Aのパン方向の実際のサイズLの演算について説明する。図6に示すように、まず、カメラ1から人物Aの左端の点Gまでの距離lと、カメラ1から人物Aの右端の点Hまでの距離rとからその中間の値{(距離l+距離r)/2}を演算し、カメラ1から人物Aまでの距離mとする。次に、初期方向Xから点Hまでのパルス数から、初期方向Xから点Gまでのパルス数を減算し人物Aの角度θとする。そして、距離m×tanθを演算し人物Aのパン方向の実際のサイズLとする。
【0040】
次に、人物Aの中心点Oの演算について説明する。まず、ステップ114、116で記憶した点G及び点Hまでのパルス数の値を読み出し、その中間のパルス数の値を{点Gまでのパルス数+点Hまでのパルス数)/2})で演算して、演算したパルス数の位置(方向)を人物の体軸位置(体軸方向角度)とする。極座標表示で(距離m、体軸方向角度θm)を人物Aの中心点Oとする。
【0041】
次のステップ122では、人物Aのパン方向の実際のサイズLが所定範囲(例えば、40cm以上80cm以下)内か否かを判断し、否定破断のときはステップ128に進み、肯定判断のときは次のステップ124で人物Aの中心点O(距離m、体軸方向角度θm)をRAMに記憶する。これにより、人物候補が決定される。
【0042】
次にステップ126では、次の人物候補の左右端の記憶にそなえて、ステップ114、ステップ116で記憶した距離情報及びパルス数をリセットする。ステップ128では、パルス数が所定値に等しいか否かを判定することにより、カメラ1の撮影方向が終端方向Yか否かを判断し、否定判断のときはステップ108に戻りパン駆動を続行し(例えば、点Gから点H)、肯定判断のときは、カメラ1の撮影方向が終端方向Yなので、ステップ130でドライバ28にパン駆動を停止させる。
【0043】
従って、パン駆動により、人物A、花台C、人物B及びゴルフバックDのうち人物候補として人物A、Bのそれぞれの中心点(人物Aの場合には、中心点O)が決定される。
【0044】
図8に示すように、人物Aが花台Cと重なるときには、パン駆動により人物Aの左端の点G、右端の点Hでそれぞれ所定値以上の距離情報の変化があるため、人物Aが人物候補として記憶される(ステップ124)。その後、左右端がリセット(ステップ126)されるので、花台Cの左端の点Pは記憶されないまま花台Cの右端の点Qが記憶されるため、花台Cは人物候補として記憶されない。これにより、左端の点Pを検知することができない花台Cは、人物候補として記憶されない。
【0045】
また、図9に示すように、カメラ1の初期方向Xと重なる方向に花台Eが配置されているときには、花台Eの左端の点Mは撮影方向範囲外なので記憶されない。パン駆動が開始すると、花台Eの右端の点Kで初めて距離情報に所定値以上の変化があるので、花台Eの右端の点Kが記憶される。しかし、花台Eの左端の点は記憶されていないので、花台Eは人物候補として記憶されない。また、終端方向Yと重なる方向に人物Fが立っているときには、人物Fの左端の点Tを記憶し(ステップ114)た後、撮影方向範囲外の人物Fの右端の点Uに撮影方向を変更する前に、終端方向Yでパン駆動が停止する。終端方向Yでは、所定値以上の距離情報の変化がないため(ステップ110で否定判断)、人物Fの右端の点は記憶されないので、人物Fは、人物候補として記憶されない(ステップ130)。このような場合では人物Fは撮影可能な画角外に一部はみ出しているので、人物候補として記憶されなくても問題とならない。
【0046】
次にステップ132において、ステップ124で記憶した人物候補が存在するか否かを判断し、否定判断のときはステップ102に戻り、肯定判断のときは次のステップ134で、予め設定されたカメラ1の正面の位置J(例えば、パン方向に初期方向Xから40度の角度かつカメラ1から1mの位置)から人物候補の中心点までの距離を演算し比較し、この位置Jに最も近い人物候補を最終的な人物候補として選択(決定)する。これにより、人物候補が複数の場合に、位置Jに最も近い人物Aが最終的な人物候補と決定(選択)される。
【0047】
次にステップ138では、測距ユニットの測距方向を終端方向Yから位置Jに最も近い人物Aの中心点Oの方向に向かせるために、パンモータ13を逆転駆動させる。なお、初期方向Xから終端方向Yまでドライバ28がパンモータ13へ出力するパルス数は一定であり、初期方向Xから中心点Oまでのパルス数は演算されているので、測距ユニットの測距方向を終端方向Yから中心点Oに向かせるためのパルス数を演算することができる。
【0048】
従って、測距ユニットは、測距方向をチルト方向下端(水平方向)のままにして、パンモータ13の正転駆動により、初期方向Xから人物A、花台C、人物B及びゴルフバックDを通過して終端方向Yまで向き、終端方向Yで一旦停止した後、パンモータ13の逆転駆動により、位置Jに最も近い中心点Oの方向を向くこととなる。
【0049】
ステップ140では、測距ユニットがチルト方向下端から上方を向くようにドライバ29にチルトモータ12を駆動させ、次のステップ142において、信号変化があるか否かを判断する。すなわち、図7に示すように、測距ユニットを中心点Oから上方に向かせると、人物Aの頭部端(上端)の点Vで信号変化が得られるが、ステップ142では、この信号変化で測距方向が点V越えたか否かを判断する。
【0050】
ステップ142で否定判断のときは、ステップ144において、測距範囲内の終端(上端位置)となるチルト方向の終端位置まで駆動させたか否かを判断し、否定判断のときは測距方向を更に上方に向かせるためにステップ140に戻り、肯定判断のときは、人物Aが移動したと考えられるので、ステップ102に戻る。なお、測距範囲の上端位置は、身長がおよそ2.5mを超える人は存在しないことやカメラ1の垂直(高さ)方向の設置位置を考慮して設定することができる。
【0051】
ステップ142で肯定判断のときには、次のステップ146で人物Aのチルト方向のサイズが所定範囲(例えば、1.2m以上2.5m以下)内か否かを判断し、否定判断のときはステップ102に戻り、肯定判断のときは人物Aを撮影すべき人物と決定し、ステップ148でチルトモータ12を逆転駆動させる。
【0052】
次のステップ150において、測距方向が人物Aの顔の中心点Wに向いたか否かを判断するために、チルトモータ12に15cm程度に相当する所定パルス数が出力されたか否かを判定する。ステップ150で否定判断のときは、チルトモータ12の逆転駆動を続行するためにステップ148へ戻り、肯定判断のときは、ステップ152において、チルトモータ12の逆転駆動を停止させる。
【0053】
本実施形態のカメラ1ように人物Aの顔のフレーミングを行う場合に、カメラ1の撮影方向が点Vのときには、人物の顔のサイズは大凡決められているので、点Vから例えば15cm程度の下方の位置を人物Aの顔の中心と考えることができる。
【0054】
次のステップ154では、発光LEDを点灯させ、次のステップ156でフレーミングの完了をホスト部へ報知するフレーミング完了信号を出力する。これにより、ホスト部は、撮像素子4からの画像を取り込み、上述したように、人物Aの顔の特徴量等のデータを抽出する画像処理を行い、ホスト部のデータベースに蓄積された人物Aの特徴量と一致するか否かを判断し、一致する場合にドア33を解錠する。ステップ158では、発光LEDを消灯し、ステップ160で発光素子5を消灯し、ステップ102に戻る。
【0055】
ホスト部は、ドア33に配置されたセンサによって人物がドア33を通過したか否かを判断し、センサにより安全を確認した後、カメラ1の制御回路20に駆動命令の信号を出力する。
【0056】
(作用等)
次に、本実施形態のカメラ1の作用等について説明する。
【0057】
本実施形態のカメラ1では、パンモータ13により一方向の測距が可能な測距ユニット(発光素子、受光素子)の測距方向が変更され(ステップ108〜128)、距離mと、角度θとにより人物Aのパン方向の実際のサイズL及び中心点Oが算出される(ステップ108〜ステップ126)。パン方向の実際のサイズLが予め設定された範囲(40cm以上80cm以下)内のときに人物候補と決定される(ステップ122)。このため、カメラ1からの人物位置に拘わらず距離mと角度θとから人物のパン方向の実際のサイズLを算出することができ、その実際のサイズLが予め設定された範囲内のとき人物と決定することができるので、人物の判別精度を向上させることができると共に、パンモータ13により体軸方向にフレーミングすることができる。
【0058】
また、本実施形態のカメラ1では、チルト方向で、距離と、角度とで最終的な人物候補のチルト方向の実際のサイズが算出され(ステップ140〜ステップ146)、最終的な人物候補のチルト方向の実際のサイズが所定範囲内のときに撮影すべき人物と決定される。このため、人物候補の高さが所定範囲外の街路樹や床に置かれ荷物を、人物候補から排除することができるので(ステップ146)、撮影すべき人物の特定精度を更に向上させることができると共に、チルトモータ12により撮影すべき人物の顔の中心点Wにフレーミングして撮影することができる。
【0059】
更に、本実施形態のカメラ1では、パンモータ13によるパン方向の方向変更は、人物に応じた所定高さh、すなわち、地上から垂直方向に1mの高さで行った。このため、人物Aの足の部分の中抜け(受光素子6が赤外光を受光しなくなる)することがないので、人物Aの端の誤判断を回避することができると共に、このパン方向の高さが所定高さh未満のものは測距されないので、例えば、仮に人物Aの前に高さ1m未満のものが置かれていても精度よく人物Aを判別しフレーミングすることができる。
【0060】
また、本実施形態のカメラ1では、各人物候補の中心点(位置)が記憶されているので、人物候補の位置に拘わらず、予め設定されたパン方向角度(例えば、40度)及び距離(カメラ1から1mの位置)の位置Jに最も近い人物候補を最終的な人物候補と決定することができる。このため、例えばカメラ1やドア33付近の所定位置等に人物位置を指定する案内をせずに人物を選択することが可能となる。
【0061】
また更に、本実施形態のカメラ1では、測距ユニットは赤外光を発光する発光素子5と赤外光の反射光を受光する受光素子6とを有しているので、人物までの距離を測距することができる。
【0062】
そして、本実施形態のカメラ1では、人物を判別してフレーミングするために、各所定値を人物の特徴に合わせるようにしたので、人物の位置に拘わらず撮影すべき人物を判別してフレーミングすることができる。
【0063】
なお、本実施形態では、予め設定された位置Jに最も近い人物候補を選択する例を示したが、位置Jに限定されるものではなく、図6に示すように、パン方向の所定角度範囲及び水平方向の所定距離範囲S内に位置している人物候補を選択するようにしてもよい。このようにすれば、例えば公共の道路上で近辺に多数の人物がいるとしても、人物を選択することができると共に、選択された人物が複数でも、それぞれの人物に対して撮影すべきか否かを判別してフレーミングするようにすれば、フレーミング時間を短縮することができる。
【0064】
また、本実施形態では、初期方向Xから所定値(例えば、1m)以上の距離情報の変化のあった人物Aの左端の点Gまでのパルス数の値及びそこでの測距情報をRAMに記憶する例を示したが、この所定値(測距デバイス22の測距精度)を1mより小さく、例えば人物の厚さ程度の違いを測距可能に設定することで、より精度のよく撮影すべき人物を決定することができる。
【0065】
更に、本実施形態では、人物Aのチルト方向の高さが所定範囲内か否かを判断し、肯定判断のときに、撮影すべき人物と決定する例を示したが(ステップ140〜ステップ146)、これらのステップ(チルト方向の判断)を省略し、ステップ134で決定された最終的な人物候補を撮影すべき人物と決定してもよいし、人物のチルト方向の高さが所定値以下か否かを判断せず、所定値以上か否かを判断することで、撮影すべき人物と決定してもよい。これにより、フレーミング時間を短縮し省電力化を図ることができる。
【0066】
また更に、本実施形態では、人物候補が複数いるときに、所定位置に最も近い人物候補を最終的な人物候補とする例を示したが、ステップ146で否定判断のときに、ステップ132に戻り、所定位置に次に近い人物候補に対してチルト方向の判断(ステップ142〜ステップ146)をすることで、各人物候補を所定位置に近い順にフレーミングするようにしてもよい。これにより、更にフレーミング時間を短縮し省電力を図ることができる。
【0067】
更に、本実施形態では、チルト方向下端でパン方向のスキャンを実行した後に所定位置に最も近い人物の中心点の方向に撮影方向を変更する例を示したが、パン方向のスキャン途中で人物候補を記憶したときに、その時点でパン駆動を停止してこの人物候補の中心点の方向にパン駆動してチルト方向の動作に移行するようにしてもよい。これにより、人物候補が撮影領域内にいるときに終端方向Yまでパン駆動する必要がなくなるので、フレーミング完了までに要する時間を短縮することができる。
【0068】
更にまた、本実施形態では、カメラ1のパン駆動が時計回りの例を示したが、反時計回りにパン駆動してもよい。また、終端方向Yでパン駆動を停止する例を示したが、終端方向Yから反時計回りにパン駆動を続行し、再び初期方向Xに戻ったときにパン駆動を停止するようにしてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、カメラ1のチルト方向下端が水平方向に1mの高さとなる例を示したが、カメラ1のチルト方向下端の撮影方向が花台Cよりも高い方向となる位置にカメラ1を設置することで、仮に花台より後方に人物が位置していても人物と判別しフレーミングすることができる。
【0070】
そして、本実施形態では、人物を判別しフレーミングするために、各所定値を人物の特徴に合わせる例を示したが、例えば、各所定値を他のものに合わせるようにすれば、他のものにも適用することができることは云うまでもない。
【0071】
(第2実施形態)
次に、本発明をカメラに適用した第2の実施の形態について説明する。本実施形態では、発光素子がパルス発光するものである。なお、本実施形態において、上述した第1実施形態と同一のステップには同一の符号を付してその説明を省略し、異なる箇所のみ説明する。
【0072】
本実施形態のカメラの制御回路は、発光素子に電気を供給するコンデンサを1個有している。コンデンサは、図示しないスイッチング素子に接続されており、スイッチング素子により充放電切替される。発光素子は、マイコンからの所定時間毎のHレベル信号により、所定発光間隔でパルス発光する(フラッシュのように瞬間的に強い光を発光する)。
【0073】
図6に示すように、パルス発光の発光間隔Δtは、測距ユニットの測距可能な最大距離Rにおいて、人物に対して少なくとも3回のパルス発光で測距する発光間隔に設定されている(人物Bの場合には、点P1、点P2、点P3にスポット光が照射される)。すなわち、初期方向Xから終端方向Yまでカメラの撮影方向を変更するのに要する時間をT、初期方向Xと終端方向Yとがなす角をφ(度)、測距可能な最大距離をR、人物のパン方向のサイズをLとしたときに、パンモータ13の回転角速度は角度φ/時間Tとなり、時間T:2πR×φ/360=発光間隔Δt:人物のパン方向のサイズL/3の関係から、発光間隔Δtは、60LT/πRφとして求められる。
【0074】
本実施形態のカメラでは、ステップ102で予め定められたコンデンサの充電時間が経過したか否かを判断し、否定判断のときには、パン駆動するのに十分な電気量を充電するまでパン駆動(パルス発光)せずに待機する。
【0075】
本実施形態のカメラでは、発光素子は、パルス発光でフラッシュのように瞬間的に強い光を発光するので、効果的に測距可能な最大距離Rの人物を照らすことができると共に、発光時間を短縮することができるので、省電力化を図ることができる。また、パルス発光の発光間隔は、測距ユニットの測距可能な最大距離Rにおいて、撮影すべき人物に対し少なくとも3回のパルス発光で測距される発光間隔に設定されている。このため、3回のパルス発光の2回目を人物の体軸位置とする分解能(フレーミング精度の最低条件)を確保して、人物を測距(決定)することができる。更に、初期方向Xから終端方向Yに至るまでの発光回数が少なくなるので、省電力化を図ることができ、コンデンサ充電時間を短縮によりフレーミング終了までに要する時間を短縮することができる。また、人物Bより近い人物Aは、3回以上のパルス発光を受けることになるので、中心点の算出の誤差をより少なくすることができる。
【0076】
なお、本実施形態では、測距ユニットは1個のコンデンサを有し、コンデンサを充電してからパン駆動(パルス発光)を開始する例を示したが、コンデンサを複数有するようにしてもよい。これにより、フレーミング中に未使用のコンデンサを充電することができるので、コンデンサの充電時間によりフレーミング時間が長くなることを防止することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、自動フレーミングカメラからの被写体位置の遠近に拘わらず、算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化した方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のサイズが算出されるので、そのサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体と決定して撮影すべき被写体の判別精度を向上させると共に、方向変更手段により撮影手段の撮影方向を変更して撮影すべき被写体にフレーミングして撮影することができ、本発明の第2の態様によれば、自動フレーミングカメラからの被写体位置の遠近に拘わらず、算出手段により測距手段で得られる距離情報と、測距方向の変更で距離情報が所定値以上変化したパン/チルト方向の角度検知手段で得られる角度情報とで被写体のパン/チルト方向のサイズを算出して、第1の被写体決定手段によりパン方向のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体候補と決定し、第2の被写体決定手段により被写体候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに被写体候補を撮影すべき被写体と決定して、予め設定された範囲外の被写体を排除することができるため、撮影すべき被写体の判別精度が向上すると共に、パン/チルト方向変更手段により撮影手段の撮影方向がパン/チルト方向に変更されるので、撮影すべき被写体にフレーミングして撮影することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な第1実施形態の自動フレーミングカメラの配置位置を模式的に示す外観斜視図である。
【図2】第1実施形態の自動フレーミングカメラの外観斜視図である。
【図3】第1実施形態の自動フレーミングカメラのカメラ部本体の概略構成を示す外観斜視図である。
【図4】第1実施形態の自動フレーミングカメラの制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の自動フレーミングカメラの制御回路のマイコンが実行するフレーミングルーチンのフローチャートである。
【図6】第1実施形態の自動フレーミングカメラの測距方向を模式的に示す説明図である。
【図7】第1実施形態のカメラのチルト方向の動作を模式的に示す説明図である
【図8】被写体が測距方向に重なった場合の第1実施形態のカメラの動作を説明する説明図である。
【図9】被写体の端部がフレーミングの範囲内から外れた場合の第1実施形態のカメラの動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 自動フレーミングカメラ
3 撮影レンズ(撮影手段の一部)
4 撮像素子(撮影手段の一部)
5 発光素子(測距手段の一部)
6 受光素子(測距手段の一部)
12 チルトモータ((パン/チルト)方向変更手段の一部)
13 パンモータ((パン/チルト)方向変更手段の一部)
20 制御回路(測距手段の一部、(パン/チルト)方向変更手段の一部、角度検知手段の一部、算出手段の一部、(第1/第2の)被写体決定手段の一部)
22 測距デバイス(測距手段の一部)
Claims (7)
- 被写体を撮影するための撮影手段と、
一方向の距離を測距する測距手段と、
前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向とを一体に変更する方向変更手段と、
前記方向変更手段により変更された角度を検知する角度検知手段と、を備え、
前記測距手段により得られる距離情報と、前記測距方向の変更により前記距離情報が所定値以上変化した方向の前記角度検知手段により得られる角度情報とにより被写体のサイズを算出する算出手段と、
前記サイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体と決定する被写体決定手段と、
を有することを特徴とする自動フレーミングカメラ。 - 被写体を撮影するための撮影手段と、
一方向の距離を測距する測距手段と、
前記撮影手段の撮影方向と前記測距手段の測距方向とを一体にパン/チルト方向に変更するパン/チルト方向変更手段と、
前記パン/チルト方向変更手段により変更されたパン/チルト方向の角度を検知する角度検知手段と、を備え、
前記測距手段により得られる距離情報と、前記測距方向の変更により前記距離情報が所定値以上変化したパン/チルト方向の前記角度検知手段により得られる角度情報とにより被写体のパン/チルト方向のサイズを算出する算出手段と、
前記パン方向のサイズが予め設定された範囲内のときに撮影すべき被写体候補と決定する第1の被写体決定手段と、
前記被写体候補のチルト方向のサイズが予め設定された範囲内のときに前記被写体候補を撮影すべき被写体と決定する第2の被写体決定手段と、
を有することを特徴とする自動フレーミングカメラ。 - 前記パン/チルト方向変更手段によるパン方向の方向変更は、撮影すべき被写体に応じた所定高さで行われることを特徴とする請求項2に記載の自動フレーミングカメラ。
- 前記第1の被写体決定手段は、前記被写体候補が複数の場合に、予め設定されたパン方向角度及び距離位置に最も近い被写体候補を前記被写体候補として決定することを特徴とする請求項2に記載の自動フレーミングカメラ。
- 前記第1の被写体決定手段は、前記被写体候補が複数の場合に、予め設定されたパン方向の角度範囲及び距離範囲内に位置している被写体候補を前記被写体候補として決定することを特徴とする請求項2に記載の自動フレーミングカメラ。
- 前記測距手段は赤外光を発光する発光素子と前記赤外光の反射光を受光する受光素子とを有し、前記発光素子はパルス発光することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動フレーミングカメラ。
- 前記パルス発光の発光間隔は、前記測距手段の測距可能な最大距離において、前記撮影すべき被写体に対し少なくとも3回のパルス発光で測距する発光間隔であることを特徴とする請求項6に記載の自動フレーミングカメラ。
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