JP2004191504A - 光ケーブル - Google Patents

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JP2004191504A
JP2004191504A JP2002357112A JP2002357112A JP2004191504A JP 2004191504 A JP2004191504 A JP 2004191504A JP 2002357112 A JP2002357112 A JP 2002357112A JP 2002357112 A JP2002357112 A JP 2002357112A JP 2004191504 A JP2004191504 A JP 2004191504A
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JP2002357112A
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Akimi Yamazaki
昭実 山崎
Michio Suematsu
道雄 末松
Masayoshi Yamanaka
正義 山中
Takashi Matsuzawa
隆志 松澤
Etsuo Ino
悦男 井野
Yoshio Hashimoto
佳夫 橋本
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

【課題】光ケーブル内に間欠的に充填された間欠固定材の位置を外部から識別することができる光ケーブルを提供する。
【解決手段】略半円弧状に曲げた2本のフォーミングテープ5a,5bを対面配置してなる筒状の内部空隙7に、光ファイバ3を収容するとともに間欠固定材を所定間隔で注入して光ファイバ3を固定する。そして2本のフォーミングテープ5a,5bの中央部近傍には抗張力体11a,11bを配置し、フォーミングテープの合せ目近傍には引き裂き用のリップコード13a,13bを配置して、これら部材を一括シースすることで被覆する。その際にシース9表面に間欠固定材を充填した位置に対応するように印刷部17を設け、この印刷部17に間欠固定材が充填されている旨を示す印刷シールを貼付する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後分岐性を有する光ケーブルに関し、特に、作業性を向上させる光ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、後分岐性を有する光ケーブルとして、図4に示すような構造の光ケーブル101が特許文献1により提案されている。
【0003】
図4において、光ファイバ103は複数の光ファイバ素線を示しており、1対の略半円弧状のフォーミングパイプ105,105内の内部空隙107にルースに収容されている。このフォーミングパイプ105は、ポリエチレン,可塑化ポリ塩化ビニルなどからなるシース109で被覆されている。シース109の形成は通常の押出被覆法によって行われる。さらに、シース109内には、鋼線,黄銅線などの金属線あるいは繊維強化プラスチックなどからなる2本の抗張力体111,111と、プラスチック紐などからなる2本のリップコード113,113とが埋設されている。
【0004】
抗張力体111は、光ファイバ103を挟んで対称の位置に配置され、2本のリップコード113,113は2本の抗張力体111,111を結ぶ線(図中y軸)に対して直交する線上(図中x軸)に光ファイバ103を挟んで対称の位置に配置されている。
【0005】
さらに、フォーミングパイプ105内には、複数の光ファイバ103を支持してフォーミングパイプ105の内部空隙107にルースに収容するための柔かいホットメルト接着剤などからなる間欠固定材(図示略)が光ケーブルの長手方向に間欠的に充填されている。
【0006】
このような構造の光ケーブル101にあっては、これを後分岐する際、両方のリップコード113を引っ張ってシース109を切り裂くことで、光ケーブルが二分割されて、収納された光ファイバ103を取り出すことができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−122763号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような構造の光ケーブル101にあっては、フォーミングパイプ105の内部空隙107に収容されている光ファイバ103の横方向移動を抑制するために間欠固定材が充填されている。これにより光ファイバ103の横方向移動は抑制できるが、間欠固定材が充填されている位置が外部から認識することができないため、光ケーブルを切断又は皮剥ぎ作業を行う際に、取り出した光ファイバに間欠固定材が付着している場合、手、作業工具及び作業領域を汚し作業効率を低下させるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、間欠的に充填された間欠固定材の位置を明確にすることにより作業性を向上させる光ケーブルを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、複数の光ファイバ素線からなる光ファイバと、略半円弧状に曲げた1対のフォーミングテープと、この1対のフォーミングテープの端部同士を所定間隔を隔てて対面配置してなる円筒状の内部空隙と、内部空隙に収容配置された光ファイバを固定するために所定間隔で所定長注入される間欠固定材からなる固定材充填部と、1対のフォーミングテープの弧の中央部近傍に縦添えされる一対の抗張力体と、1対のフォーミングテープの合せ目近傍に縦添えされる一対のリップコードと、光ファイバを内包したフォーミングテープ、抗張力体およびリップコードを一括して収容するシースと、固定材充填部の配置位置に対応するシース表面に設けられる識別マークとを備えることで、間欠固定材の注入位置を外部から識別することができるので、光ケーブルの切断時や切開時に手を汚さず作業を行うことができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、複数の光ファイバ素線からなる光ファイバと、略半円弧状に曲げた1対のフォーミングテープと、1対のフォーミングテープの端部同士を所定間隔を隔てて対面配置してなる円筒状の内部空隙と、内部空隙に収容配置された光ファイバを固定するために所定間隔で所定長注入される間欠固定材からなる固定材充填部と、1対のフォーミングテープの弧の中央部近傍に縦添えされる一対の抗張力体と、1対のフォーミングテープの合せ目近傍に縦添えされる一対のリップコードと、光ファイバを内包したフォーミングテープ、抗張力体およびリップコードを一括して収容するシースと、固定材充填部の所定間隔に対応する前記シース表面に設けられる識別マークとを備えることで、間欠固定材の注入位置を外部から識別することができるので、光ケーブルの切断時や切開時に手を汚さず作業を行うことができる。
【0012】
更に、請求項3記載の発明は、間欠固定材が注入される所定長を、架設用クロージャ又は地下用クロージャのクロージャ長より短くすることで、光ケーブルをクロージャに収容したときに、確実にクロージャ内に間欠固定材の注入されていない箇所が存在することになるので、この箇所を切断又は切開することで作業工具や作業領域を汚さずに作業を行うことができる。
【0013】
また更に、請求項4記載の発明は、識別マークを布設環境に応じて印刷シール、刻印又は突起状物とすることで、様々な環境下であっても確実に間欠固定材の注入箇所を判別することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す断面図であり、具体的に図1(a)は光ケーブルの断面および外観図であり、図1(b)は側面断面図である。
【0016】
図1に示す光ケーブル1は、複数の光ファイバ素線からなる光ファイバ3と、1対の略半円弧状のフォーミングテープ5a,5bと、光ファイバ3を収容する内部空隙7と、内部空隙7に収容配置された光ファイバ3を固定するために所定間隔で注入される間欠固定材からなる固定材充填部19と、伸長方向の張力を吸収する抗張力体11a,11bと、シースの引き裂きに用いるリップコード13a,13bと、このケーブルを構成する様々な部材を収容するシース9とから構成されており、リップコード13a,13bの脇は突起部15a,15bが形成されている。
【0017】
ここで光ファイバ3は、例えばコア径が10μm、クラッド径が125μmからなる裸光ファイバをUV樹脂等で1次被覆して径250μmとなったSM型光ファイバ素線を8本集合させたものである。
【0018】
フォーミングテープ5a,5bは、1対の略半円弧状のフォーミングテープ5a,5bが所定間隔をあけて対面配置されており、このように配置されてなるフォーミングテープ5a,5bのなす内部空隙7に光ファイバ3が収容されている。ここでフォーミングテープ5a,5bは、幅5.2mmを有する高剛性ラミネートフィルムである。なお上記構成からなる内部空隙の直径は、3.5mmである。
【0019】
抗張力体11a,11bは、鋼線,黄銅線などの金属線あるいは繊維強化プラスチックなどからなり、光ファイバ3を挟んで対称の位置に配置される。一方2本のリップコード13a,13bは、アラミド繊維やプラスチック等の6000d(デニール)程度の繊維を撚り合せた紐などをからなり、2本の抗張力体11a,11bを結ぶ線に対して直交する線上に光ファイバ3を挟んで対称の位置に配置される。
【0020】
シース9の成形は、通常の押出被覆法によって行われる。このシース9内には2本の抗張力体11a,11bと、2本のリップコード13a,13bが光ファイバ3に縦添えされて埋設されている。
【0021】
フォーミングテープ5a,5bで形成された内部空隙7に収容された複数の光ファイバ3は、内部空隙7内でルースに収容されている。そのためこれら光ファイバ3が光ケーブル断面に対して横方向に移動しないように、柔かい間欠固定材などで間欠的に固定されている。
【0022】
間欠固定材は、例えば柔らかいスチレン系熱可塑性樹脂などであり、これに限らず横方向の移動を抑制しつつ所定の光ケーブル曲げ特性を保持できるものであれば特に材質は限定しない。すなわちジェリー等でもよい。つまり具体例にはα−オレフィン系オイルからなるOP308(BPケミカル)である。
【0023】
間欠固定材が充填される充填長は、30cmである。なおここで間欠固定材の充填長は30cmとしたが、充填長はこれに限定されるものではなく、少なくとも電信柱に設置される架設用クロージャやマンホール地下に設置される地下用クロージャの長さよりも短ければよい。一方、間欠固定材が充填されてなる固定材充填部19は、隣接する固定材充填部19との間隔が500cmである。この間隔は、500cmに限定されるものではなく、収容された光ファイバ3の移動が抑制できる程度(伝送特性が低下しない程度)の間隔を有していればよい。
【0024】
またシース9表面には、固定材充填部19の配置位置を外部に認識させるために印刷部17を設ける。この印刷部17は、固定材充填部19の配置位置に対応付けて表面上に設けられる。また印刷部17には識別マークとして、間欠固定材が充填されている旨を印刷したシールを貼る。または、ケーブルの布設環境により紙シールが貼れない場合は、間欠固定材が充填されている長さを示す刻印を刻み込む。さらに、視覚確認が困難な環境下では、間欠固定材が充填されている長さに対応した突起部を設ける。
【0025】
次に、光ケーブル1の作用効果について説明する。
【0026】
まず、図1に示すように、光ファイバ3を複数本(例えば8本)準備しておく。
【0027】
次いで、2本のフォーミングテープ5a,5bを略半円弧状に曲げて、このフォーミングテープ5a,5bの長手方向と平行な端同士を揃え合わせ、内部が筒状となるように内部空隙7を形成し、この形成と同時に内部空隙7に光ファイバ3を収容配置して、間欠固定材を30cmの長さで500cm間隔で注入する。すなわち充填長は30cmとなる。この時2本のフォーミングテープ5a,5bの端部間は0.5〜1.5mm程度隙間があいている。
【0028】
次いで、これら光ファイバ3を内包する2本のフォーミングテープ5a,5bを覆うようにシース9を押出被覆する。
【0029】
押出被覆法は、光ファイバ3が収容された筒状のフォーミングテープ5a,5bの外周に熱可塑性樹脂を押出して成形するものである。この時、略半円弧状の2本のフォーミングテープ5a,5bの半円弧の中央部近傍には、伸長方向の張力を吸収する抗張力体11a,11bをそれぞれ1本づつ配置し、2本のフォーミングテープ5a,5bの合せ目にはシース9の引き裂きに用いるリップコード13a,13bを配置し、このリップコード13a,13bの脇には外部からリップコードの収容位置を識別できるように突起部15a,15bが長手方向に連設されている。そのため断面が円形で円周上の対向する位置に突起部が設けられた金型口から一気に押出成形することで光ケーブル1を形成する。
【0030】
次いで、形成された光ケーブル1のシース9表面上に、間欠固定材が充填された位置を識別するための印刷部17を設ける。固定材充填部19と印刷部17の対応付けは、予め光ケーブルの端部から何cmのところを始点に何cm毎に間欠固定材を注入しているか計算しておき、これに対応する位置に印刷シールを貼る。またはシース時に内部空隙7内に間欠固定材を充填すると同時にシース9表面に印刷シールを貼付してもよい。この間欠固定材の充填と、シース9表面に印刷シールを貼付との連動動作は、例えば内部空隙7に間欠固定材注入用パイプを挿入し、間欠固定材の注入時間と対応付けて、シース表面上に印刷シールを貼付していくようにしてもよい。
【0031】
つまり本実施の形態では、2本のフォーミングテープ5a,5bを略半円弧状に曲げ、フォーミングテープ5a,5bの長手方向に平行な端を一定間隔を隔てて対面するよう配置し、このようにしてなる筒状の内部空隙7に光ファイバ3を収容配置するとともに間欠固定材を500cm間隔で注入し、これら光ファイバ3および間欠固定材を内包する2本のフォーミングテープ5a,5bの外周をシース9で被覆する。その際にシース9には、略半円弧状の2本のフォーミングテープ5a,5bの中央部近傍に伸長方向の張力を吸収する抗張力体11a,11bを縦添えし、この抗張力体11a,11bを結んだ線の直交する線上に光ファイバ3を挟んで対称する位置にシース9を引き裂き用のリップコード13a,13bを縦添えしてこれらを一括シースし、間欠固定材が充填されている固定材充填部19に対応するシース9表面に印刷部17を設けて、この印刷部17に、間欠固定材が充填されている旨を示す印刷シールを貼付する。
【0032】
このようにして形成された光ケーブル1を印刷部17が設けられていない部分を選んで切断した場合、切断面のリップコード13a,13bを左右に引っ張ってシース9を引き裂き取り出した光ファイバ3は、間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。また、側面から切開した場合も、切開部から取り出した光ファイバ3は間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。
【0033】
この結果、間欠的に充填された間欠固定材の位置を明確にすることにより、作業性を向上することができる。
【0034】
なお本実施の形態においては、印刷部17が設けられた部分に間欠固定材が充填されるようにしたが、これに限らず印刷部17が設けられた部分には充填されておらず、印刷部17以外の部分に間欠固定材が充填されているようにしてもよい。
【0035】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す断面図である。なお、本実施の形態では、全体構成は、図1に示す構成と同様であり、間欠固定材が充填されていることを示す識別マークの形状のみ異なるものである。そこで同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0036】
本実施の形態における特徴は、図2に示すように、識別マークとして、間欠固定材が充填されている位置に対応付けてシース9表面に間欠突起部21a,21bを設けることにある。
【0037】
つまり第2の実施の形態に係る光ケーブルは、1対の略半円弧状のフォーミングテープ5a,5bが幅0.5〜1.5の間隙を有して対面配置されてなる筒状の内部空隙7に複数の光ファイバ3がルースに収容されており、この光ファイバ3がケーブル断面に対して横方向に移動しないように一定間隔で間欠固定材が注入されている。またこの光ケーブル1のシース9内には、フォーミングテープ5a,5bの長手方向の合せ目にリップコード13a,13bが配置されており、このリップコード13a,13bを結ぶ線の直交する線上に光ファイバ3を挟んで対称に抗張力体11a,11bが配置されている。そしてこのような断面構成を有する光ファイバのシース9の表面には、間欠固定材が充填されている位置に対応する位置に間欠突起部21a,21bが設けられている。
【0038】
次に、光ケーブル1の作用効果について説明する。
【0039】
まず、図2に示すように、光ファイバ3を複数本(例えば8本)準備しておく。
【0040】
次いで、2本のフォーミングテープ5a,5bを略半円弧状に曲げてこのフォーミングテープ5a,5bの長手方向と平行な端同士を揃え合わせ、内部が筒状となる内部空隙7を形成し、この形成と同時に内部空隙7に光ファイバ3を収容配置し、この内部空隙7内に間欠固定材を30cmの長さ、500cm間隔で注入する。この時2本のフォーミングテープ5a,5bの端部間はわずかに一定間隔あけて配置する。その間隔は0.5〜1.5mm程度である。
【0041】
次いで、光ファイバ3が収容された筒状のフォーミングテープ5a,5bの半円弧の中央部近傍に抗張力体11a,11bを1本づつ配置し、またフォーミングテープ5a,5bの合せ目にリップコード13a,13bを配置して、リップコード13a,13bの脇に外部からリップコードの収容位置を識別できるような突起部15a,15bを形成し、更に抗張力体11a,11bの脇に外部から固定材充填部19の位置が識別できるような間欠突起部21a,21bを形成する。そのために断面が円形でかつ円周上に十文字状の突起部が設けられた金型口から一気に押出成形することで光ケーブル1を形成する。
【0042】
次いで、形成された光ケーブル1のシース9表面上に、間欠固定材が充填された位置を識別するための間欠突起部21a,21bを設ける。固定材充填部19と間欠突起部21a,21bの対応付けは、予め光ケーブルの端部から何cmのところを始点に何cm毎に間欠固定材を注入しているか計算しておき、これに対応する位置に間欠突起部21a,21bを設けるためのシース押出しを行う。この間欠固定材の充填と、間欠突起部21a,21bの形成との連動動作は、例えば内部空隙7に間欠固定材注入用パイプを挿入し、間欠固定材の注入時間と対応付けて、シース表面上に間欠突起部21a,21bを設けるようにしてもよい。
【0043】
このようにして形成された光ケーブル1を間欠突起部21a,21bが設けられていない部分を選んで切断した場合、切断面のリップコード13a,13bを左右に引っ張ってシース9を引き裂き取り出した光ファイバ3は、間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。また、側面から切開した場合も、切開部から取り出した光ファイバ3は間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。
【0044】
この結果、間欠的に充填された間欠固定材の位置を明確にすることにより、作業性を向上することができる。
【0045】
なお本実施の形態においては、間欠突起部21a,21bが設けられた部分に間欠固定材が充填されるようにしたが、これに限らず間欠突起部21a,21bが設けられた部分以外の部分に間欠固定材が充填されるようにすることで、間欠突起部21a,21bが形成されている箇所を切開すれば、手、作業工具及び作業領域を汚すことなく光ファイバ3を引き出すことができる。
【0046】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す断面図である。なお、本実施の形態では、全体構成は、図1に示す構成と同様であり、間欠固定材が充填されていることを示す識別マークの形状のみ異なるものである。そこで同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
本実施の形態における特徴は、図3に示すように、識別マークとして、間欠固定材が充填されている位置に対応付けて突起部15a,15bの形状を間欠形成することにある。
【0048】
つまり第3の実施の形態に係る光ケーブルは、1対の略半円弧状のフォーミングテープ5a,5bが幅0.5〜1.5の間隙を有して対面配置されてなる筒状の内部空隙7に複数の光ファイバ3がルースに収容されており、この光ファイバ3がケーブル断面に対して横方向に移動しないように一定間隔で間欠固定材が注入されている。またこの光ケーブル1のシース9内には、フォーミングテープ5a,5bの長手方向の合せ目にリップコード13a,13bが添設されており、このリップコード13a,13bを結ぶ線の直交方向に光ファイバ3を挟んで対称に抗張力体11a,11bが添設されている。そして間欠固定材が充填されている位置に対応するようにリップコード13a,13bの脇に間欠突起部23が設けられている。
【0049】
次に、光ケーブル1の作用効果について説明する。
【0050】
まず、図3に示すように、光ファイバ3を複数本(例えば8本)準備しておく。
【0051】
次いで、2本のフォーミングテープ5a,5bを略半円弧状に曲げてこのフォーミングテープ5a,5bの長手方向と平行な端同士を揃え合わせ、内部が筒状となる内部空隙7を形成し、この形成と同時に内部空隙7に光ファイバ3を収容配置し、間欠固定材を500cmの間隔で30cm注入する。この時2本のフォーミングテープ5a,5bの端部間は切開しやすいように0.5〜1.5mm程度あけて配置する。
【0052】
次いで、光ファイバ3が収容された筒状のフォーミングテープ5a,5bの半円弧の中央部近傍に抗張力体11a,11bを1本づつ配置し、またフォーミングテープ5a,5bの合せ目にリップコード13a,13bを配置して、リップコード13a,13bの脇に外部からリップコードの収容位置を識別できるような間欠突起部23を形成する。このときこの間欠突起部23は間欠固定材が注入された位置のみに対応付けて設けるようにし、間欠固定材が注入されてない位置には間欠突起部23を設けないようにする。そこで断面が円形でかつ円周上の対向する位置に突起部が設けられた金型口を使用して一気に押出成形することで光ケーブル1を形成する。
【0053】
このとき、固定材充填部19の配置位置に対応して間欠突起部23を設けるために、予め光ケーブルの端部から何cmのところを始点に何cm毎に間欠固定材を注入しているか計算しておき、これに対応する位置に間欠突起部23を設けるためのシース押出しを行う。この間欠固定材の充填と、間欠突起部23の形成との連動動作は、例えば内部空隙7に間欠固定材注入用パイプを挿入し、間欠固定材の注入時間と対応付けて、シース表面上に間欠突起部23を設けるようにしてもよい。
【0054】
このようにして形成された光ケーブル1を間欠突起部23が設けられていない部分を選んで切断した場合、切断面のリップコード13a,13bを左右に引っ張ってシース9を引き裂き取り出した光ファイバ3は、間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。また、側面から切開した場合も、切開部から取り出した光ファイバ3は間欠固定材が付着していないので確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがない。
【0055】
この結果、間欠的に充填された間欠固定材の位置を明確にすることにより、作業性を向上することができる。
【0056】
なお本実施の形態においては、間欠突起部23が設けられた部分に間欠固定材が充填されるようにしたが、これに限らず間欠突起部23が設けられた部分以外の部分に間欠固定材が充填されるようにすることで、間欠突起部23が形成されている箇所を切開すれば、手、作業工具及び作業領域を汚すことなく光ファイバ3を引き出すことができる。
【0057】
【発明の効果】
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、2本のフォーミングテープ5a,5bを略半円弧状に曲げ、フォーミングテープ5a,5bの長手方向に平行な端を一定間隔を隔てて対面するよう配置して、内部が筒状となる内部空隙7を形成し、このようにしてなる筒状の内部空隙7に光ファイバ3を収容配置するとともに間欠固定材を所定間隔で注入する。そして2本のフォーミングテープ5a,5bの中央部近傍には抗張力体11a,11bを配置し、合せ目にはリップコード13a,13bを配置して、これら部材を一括シースするとともに間欠固定材が充填されている固定材充填部19に対応するシース9表面に印刷部17を設け、この印刷部17に間欠固定材が充填されている旨を示す印刷シールを貼付することで、間欠固定材の位置を外部から容易に識別する。これにより印刷部17が設けられていない部分を選んで切断したときに、間欠固定材が付着していない光ファイバを取り出すことができるので、確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがなく効率よく作業を行うことができる。
【0058】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明が印刷部17と固定材充填部と対応付けていたのに代えて、固定材充填部以外の部分に印刷部17を設けることで、間欠固定材の位置を外部から容易に識別できるようにする。これにより印刷部17が設けられている部分を選んで切断したときに、間欠固定材が付着していない光ファイバを取り出すことができるので、確実に手、作業工具及び作業領域を汚すことがなく効率よく作業を行うことができる。
【0059】
更に、請求項3記載の発明は、間欠固定材が注入される所定長を、架設用クロージャ又は地下用クロージャのクロージャ長より短くすることで、光ケーブルをクロージャに収容したときに、確実にクロージャ内に間欠固定材の注入されていない箇所が存在することになるので、この箇所を切断又は切開することで作業工具や作業領域を汚さずに作業を行うことができる。その結果、作業性を向上させることができる。
【0060】
また更に、請求項4記載の発明は、識別マークを布設環境に応じて印刷シール、刻印又は突起状物とすることで、様々な環境下であっても確実に間欠固定材の注入箇所を判別することができる。その結果、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す外観図(a)および側面断面図(b)である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す外観図(a)および側面断面図(b)である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光ケーブル1の構成を示す外観図(a)および側面断面図(b)である。
【図4】従来の光ケーブル101の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…光ケーブル
3…光ファイバ
5a,5b…フォーミングテープ
7…内部空隙
9…シース
11a,11b…抗張力体
13a,13b…リップコード
15a,15b…突起部
17…印刷部
19…固定材充填部
21a,21b,23…間欠突起部
101…光ケーブル
103…光ファイバ
105…フォーミングパイプ
107…内部空隙
109…シース
111…抗張力体
113…リップコード

Claims (4)

  1. 複数の光ファイバ素線からなる光ファイバと、
    略半円弧状に曲げた1対のフォーミングテープと、
    前記1対のフォーミングテープの端部同士を所定間隔を隔てて対面配置してなる円筒状の内部空隙と、
    前記内部空隙に収容配置された前記光ファイバを固定するために所定間隔で所定長注入される間欠固定材からなる固定材充填部と、
    前記1対のフォーミングテープの弧の中央部近傍に縦添えされる一対の抗張力体と、
    前記1対のフォーミングテープの合せ目近傍に縦添えされる一対のリップコードと、
    前記光ファイバを内包した前記フォーミングテープ、前記抗張力体および前記リップコードを一括して収容するシースと、
    前記固定材充填部の配置位置に対応する前記シース表面に設けられる識別マークとを備えたことを特徴とする光ケーブル。
  2. 複数の光ファイバ素線からなる光ファイバと、
    略半円弧状に曲げた1対のフォーミングテープと、
    前記1対のフォーミングテープの端部同士を所定間隔を隔てて対面配置してなる円筒状の内部空隙と、
    前記内部空隙に収容配置された前記光ファイバを固定するために所定間隔で所定長注入される間欠固定材からなる固定材充填部と、
    前記1対のフォーミングテープの弧の中央部近傍に縦添えされる一対の抗張力体と、
    前記1対のフォーミングテープの合せ目近傍に縦添えされる一対のリップコードと、
    前記光ファイバを内包した前記フォーミングテープ、前記抗張力体および前記リップコードを一括して収容するシースと、
    前記固定材充填部の所定間隔に対応する前記シース表面に設けられる識別マークと、
    を備えたことを特徴とする光ケーブル。
  3. 前記間欠固定材が注入される所定長は、
    架設用クロージャ又は地下用クロージャのクロージャ長より短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ケーブル。
  4. 前記識別マークは、
    印刷シール、刻印又は突起状物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007041568A (ja) * 2005-07-08 2007-02-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 多心光ファイバケーブル
WO2008130004A1 (ja) * 2007-04-19 2008-10-30 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 光エレメント集合ケーブル
JP2011169932A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ケーブル
WO2023176319A1 (ja) * 2022-03-14 2023-09-21 株式会社フジクラ 光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブルの製造方法

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