JP2004187818A - 耳あて - Google Patents
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Abstract
【課題】安定的に着用することのできる小型の耳あてを提供する。
【解決手段】マスクを併用する際には、襟部104をカバー部103に対して折り返し、マスクの耳紐301を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける(a)。そして、襟部104を折り戻して通常の形態とする(b)。使用する際には、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、マスクを口に掛けるようにする(c)。これにより、マスクの良好な装着と、マスクの紐による耳あての装着の安定化が図られる
【選択図】図3
【解決手段】マスクを併用する際には、襟部104をカバー部103に対して折り返し、マスクの耳紐301を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける(a)。そして、襟部104を折り戻して通常の形態とする(b)。使用する際には、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、マスクを口に掛けるようにする(c)。これにより、マスクの良好な装着と、マスクの紐による耳あての装着の安定化が図られる
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防寒等に用いられる耳あてに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
防寒等に用いられる耳あてとしては、頭部に掛けるフレームの両端に耳を覆う耳カバー部を連結した、ちょうどオーバーヘッド型のヘッドホンのような形状を有する耳あてが広く普及している。
また、頭部に掛けるフレームを備えずに、耳を覆う耳カバー部を、そのまま耳に引っ掛けるように着用するタイプの耳あても知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の耳あてによれば、頭部にフレームを掛ける必要があるために、髪型によっては、適正に着用することができなかったり、耳あての着用により髪型が乱れてしまうなどの問題があった。また、頭部に掛けるフレームがあるために、耳あて全体のサイズが比較的大きくならざるを得ず、携帯や収容にかさばるものであった。
【0004】
一方、耳カバー部を耳に引っ掛けるように着用するタイプの耳あては、装着が安定しないために外れやすいという問題がある。また、このタイプの耳あては、耳あてと同時に耳掛け式のマスクを着用することが困難であるという問題もある。
【0005】
そこで、本発明は、安定的に着用することのできる小型の耳あてを提供することを課題とする。また、併せて、本発明は、マスクとの同時着用に適した耳あてを提供することを課題する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のために本発明は、左右1対の耳カバーよりなる耳あてにおいて、前記耳カバーを、耳を挿入するための耳挿入口を有すると共に、耳挿入口から挿入された耳を覆う形状を有するカバー部と、前記カバー部の外側に設けられた、前記カバー部側に向かって開いた漏斗形状を有する、前記耳挿入口の周りで前記カバー部に対して前記漏斗形状の内周側開口の縁が固定された襟部とを含めて構成したものである。
【0007】
このような耳あてによれば、各耳カバーのカバー部と襟部との間にできる溝に、顎紐やマスクの耳紐を掛け回して、耳あてを使用することができる。そして、これら顎紐やマスクによって、各耳カバーが耳から外れないように安定化することができるようになる。また、逆に言えば、マスクを支障なく安定的に着用することができる。また、このような耳あては、頭部に掛けるフレーム等を用いないので、小型であり、携帯や収容に適している。
【0008】
さて、このような耳あてにおいては、前記襟部に、下部に設けられた紐通し用の孔を設けることが好ましい。このような紐通し用の孔を設けるようにしても良い。このような、紐通し用の孔を設ければ、顎紐をこの紐通し用の孔に通して使用することにより、襟部の形状によらず、顎紐が耳カバーから顎下方向に素直に延びるようにして、耳あて着用時の装着感や安定度を高めことができる。
【0009】
また、このような耳あてにおいては、前記襟部を、前記カバー部との固定部で、当該襟部が前記カバー部と反対の側に向かって開いた漏斗形状となるように、折り返し可能とすることが、前述したマスクの耳ひもや顎ひもの装着を容易化する上で好ましい。
【0010】
また、このような耳あてにおいては、前記襟部の漏斗形状を、当該漏斗形状の高さが、前記耳カバー使用時において当該耳カバーの使用者からみて下方前方に向かって低くなるものとするのが良い。このようにすることにより、マスクの耳紐を耳カバーからマスクとの連結部の方向に引っかかりなく素直に延びるようすることができ、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る耳あては、左右1対の耳カバーより成り、左右の耳カバーは、左右に対称な形状を有する。
図1aに、左右1対の耳カバーのうちの左の耳カバーの使用状態における形状を示す。
図中、a1が耳カバーの前面を、a2が右側面を、a3が後面を、a4が左側面を、a5が上面を、a6が下面を表している。なお、ここで言う前後左右上下の方向は、耳あてを着用した状態における着用者から見た方向としている。
図示するように、耳カバー100の右面には耳挿入口101が設けられており、全体として右面を上とするドーム型の形状を有している。また、右側面下方には、紐通孔102が設けられている。
ここで、図1b1に、図1a2の切断線A−Aによる耳カバー100の通常状態における切断端部を示すように、耳カバー100は、耳挿入口101を開口とする袋形状を有するカバー部103と、カバー部103の耳挿入口101の縁に、内周の縁が固定された漏斗形状(ラッパ形状)の襟部104とを有する。そして、前述した紐通孔102は、襟部104の右側面下方に設けられている。
【0012】
さて、襟部104は、カバー部103に対して耳挿入口101の縁で折り返すことにより、図1b1と同箇所の切断端部を示す図1c1に示すように、カバー部103に対して右方向に漏斗状に開いた状態とすることができる。
【0013】
すなわち、耳カバー100には、図1b2に示す通常の形態と、図1c2に示す紐装着時の形態とを任意にとらせることができる。
次に、本実施形態において、耳挿入口101は、図1dに耳挿入口縁の耳カバー左側面からの高さを示すように、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成している。
【0014】
以上、左の耳カバー100の形状について説明した。なお、右カバーの形状は、以上の左の耳カバー100の説明において、左右を交替したものとなる。
次に、このような耳あての使用例について説明する。
図2は、ゴム紐を用いて形成した顎紐201を用いて耳あてを安定的に装着する使用例を示したものである。
図2aに示すように、この場合には、まず、襟部104をカバー部103に対して折り返し、顎紐201の端をカバー部103と反対の側から紐通孔102に通し、顎紐201の端に作った輪を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける。そして、襟部104を戻して、図2bに示すように通常の形態とする。
【0015】
また、耳あてを使用する際には、図2cに示すように、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、顎紐201を顎に掛ける。
ここで、本実施形態に係る耳あてにおいては、前述したように、耳挿入口101が、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成されている。そして、この耳挿入口101の形状と紐通孔102を設けたことによって、耳あて装着時において、顎紐201が耳あてから顎方向に引っかかりなく素直に延びるようになる。したがって、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができる。
【0016】
次に、図3は、マスクと耳あてを併用する場合の使用例を示したものである。
図3aに示すように、この場合には、まず、襟部104をカバー部103に対して折り返し、マスクの耳紐301を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける。そして、襟部104を戻して、図3bに示すように通常の形態とする。
【0017】
また、マスクと耳あてを使用する際には、図3cに示すように、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、マスクを口に掛ける。
ここで、本実施形態に係る耳あてにおいては、前述したように、耳挿入口101が、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成されている。そして、この耳挿入口101の形状によって、耳あて及びマスク装着時において、マスクの各耳紐301が耳カバー100からマスクとの連結部の方向に引っかかりなく素直に延びるようになる。したがって、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができる。
【0018】
なお、この耳挿入口101の立体的な形状は、耳あての強度を高め耳あてのドーム型の形状を保つ作用も奏している。
以下、以上のような耳あての具体例について説明する。
図4、5は、縫製による耳あての製造手順を示したものである。
すなわち、この具体例においては、まず、二枚の布の表面を合わせて縁を一部を残して重ね縫いすることにより袋状にした図4aに示す形状の襟部用部材401を製作する。そして、図4bに示すように襟部用部材401を表面が表となるようにひっくり返し、二枚の布で形成される袋に補強板402を挿入し袋の口を重ね縫いして閉じると共に、図4cに示すように二枚の布と補強板402を重ね縫いして固定する。
【0019】
そして、図4dに示すように、襟部用部材401の下に、表面を上にしたカバー部挿入口側布403を配置し、図4eに示すように襟部用部材401の内側縁のところで重ね縫いし、カバー部挿入口側布403の内側を襟部用部材401の内側縁に合わせて切り取る。ここで、カバー部挿入口側布403と襟部用部材401の縫い合わせは、図4gに示すように、カバー部挿入口側布403の端を折り返して襟部用部材401に縫い合わせることにより行う。このようにすることにより、耳挿入口101の縁を耳挿入口101の開口面と垂直な方向に立ち上がらせ、耳挿入口101の強化と、襟部104のカバー部103に対する、耳挿入口101を変形することのないスムーズな折り返しが可能となる。
【0020】
次に、図4fに示すように、襟部用部材401の端と端を重ねて襟部用部材401が漏斗状になるように縫うと共に、カバー部挿入口側布403の端と端を重ねて襟部用部材401に合わせて漏斗状になるよう縫う。
次に、図5aに示すように、襟部用部材401をカバー部挿入口側布403の開口にくぐらせて裏返し、カバー部挿入口側布403の下にカバー部外側用部材404を配置する。ここで、カバー部外側用部材404は、二枚の布で、二枚の布の表面が外側となるように布状の断熱材を挟みこんだものである。さて、次に、図5bに示すようにクリップ等を用いて、カバー部挿入口側布403の下にカバー部外側用部材404を固定し、図5cに示すように、カバー部挿入口側布403とカバー部外側用部材404の外周側の縁を重ね縫い、楕円状の形状に切り取る。そして、カバー部挿入口側布403とカバー部外側用部材404を、襟部用部材401の開口にくぐらせて裏返して、図5dに示す形状とし、図5eに示すように、鳩目405をつけて紐通孔102を形成し、一つの耳カバー100を完成する。
【0021】
ところで、襟部用部材401として厚手の生地を使用する場合、生地の厚みが襟部104の折り返しの障害となることがある。そこで、このような場合には、図4aに示す形状の襟部用部材401に代えて、図6aに示すような開口の回りを一重にした襟部用部材401を用いるようにすることが好ましい。
【0022】
このような襟部用部材401を用いることにより、図6bに示すように、カバー部挿入口側布403との連結部付近の部分601のみ、布が一重となり、他部602は布が二重となる形状が得られ、スムーズに襟部104の折り返しを行えるようになる。
【0023】
次に、図7a〜eに、耳あての他の具体例を示す。
図7aに左の耳カバー100を例にとり示すように、この具体例では、耳カバー100を、襟形成部材702と、外カバー部703とより構成している。襟形成部材702は、ボリエチレンなどの化学樹脂を用いて形成しており、図示するように漏斗形状を有する内部襟部704と外部襟部705とを逆向きに開くように連結したような形状を有している。そして、図7bの耳カバー100の右側面図の切断線B−Bによる切断端部を表した図7cに示すように、袋状の外カバー部703に、襟形成部材702の内部襟部704を差し入れることにより耳カバー100が形成されている。そして、襟形成部材702の外部襟部705が、襟部104として、図7cと同箇所の切断端部を表す図7dに示すように折り返すことができるようになっている。
【0024】
また、襟形成部材702の外部襟部705の外カバー部703側の面には、使用時に耳の後ろ側となる部分に、紐脱落防止用のストッパ706を固定的に設けている。また、耳挿入口101の襟には、環状のクッション部材707を設けており、このクッション部材707は、図7eに示すような噛合溝を用いた取付構造により、襟形成部材702に取り付けられている。また、ストッパ706には、折り返し時に襟部104に追従して変形して襟部104の折り返しの障害とならないようにするための、切れ込みが間隔をおいて設けられている。
さて、図7fは、耳あてのさらに他の具体例の断面構造を示すものである。
図示するように、この耳あてでは、図7a〜eに示した耳あての襟形成部材702と外カバー部703に代えて、ポリエチレン等の合成樹脂で形成した襟形成部材801とポリエチレン等の合成樹脂で形成した外カバー部803とを用い、両者の形状を襟形成部材801の下部端と外カバー部803の上部端で噛み合って、ドーム形状を形成するものとしたものである。なお、図中の802は、襟形成部材801の内周に設けた環状のクッション部材802である。
【0025】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、以上の実施形態では、カバー部103の耳挿入口101の縁に、襟部104の漏斗形状の内周の縁が一致するようにしたが、襟部104の漏斗形状の内周の縁が、カバー部103の耳挿入口101の縁よりも外側となるように、襟部104とカバー部103を連結等するようにしても良い。また、襟部104をカバー部103に対して全くまたは部分的に折り返しできないように形成することもでき、この場合には、顎紐201やマスクは、顎ひもの端に設けた環やマスクの耳紐301を、襟部104とカバー部103との間にできる溝に挿入して掛け回した上で、使用するようにするようにすれば良い。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、安定的に着用することのできる小型の耳あてを提供することができる。また、マスクとの同時着用に適した耳あてを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る耳あての構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る耳あての使用例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る耳あての使用例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【符号の説明】
100:耳カバー、101:耳挿入口、102:紐通孔、103:カバー部、104:襟部、201:顎紐、301:耳紐、401:襟部用部材、402:補強板、403:カバー部挿入口側布、404:カバー部外側用部材、405:鳩目、702:襟形成部材、703:外カバー部、704:内部襟部、705:外部襟部、706:ストッパ、707:クッション部材、801:襟形成部材、802:クッション部材、803:外カバー部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、防寒等に用いられる耳あてに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
防寒等に用いられる耳あてとしては、頭部に掛けるフレームの両端に耳を覆う耳カバー部を連結した、ちょうどオーバーヘッド型のヘッドホンのような形状を有する耳あてが広く普及している。
また、頭部に掛けるフレームを備えずに、耳を覆う耳カバー部を、そのまま耳に引っ掛けるように着用するタイプの耳あても知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の耳あてによれば、頭部にフレームを掛ける必要があるために、髪型によっては、適正に着用することができなかったり、耳あての着用により髪型が乱れてしまうなどの問題があった。また、頭部に掛けるフレームがあるために、耳あて全体のサイズが比較的大きくならざるを得ず、携帯や収容にかさばるものであった。
【0004】
一方、耳カバー部を耳に引っ掛けるように着用するタイプの耳あては、装着が安定しないために外れやすいという問題がある。また、このタイプの耳あては、耳あてと同時に耳掛け式のマスクを着用することが困難であるという問題もある。
【0005】
そこで、本発明は、安定的に着用することのできる小型の耳あてを提供することを課題とする。また、併せて、本発明は、マスクとの同時着用に適した耳あてを提供することを課題する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のために本発明は、左右1対の耳カバーよりなる耳あてにおいて、前記耳カバーを、耳を挿入するための耳挿入口を有すると共に、耳挿入口から挿入された耳を覆う形状を有するカバー部と、前記カバー部の外側に設けられた、前記カバー部側に向かって開いた漏斗形状を有する、前記耳挿入口の周りで前記カバー部に対して前記漏斗形状の内周側開口の縁が固定された襟部とを含めて構成したものである。
【0007】
このような耳あてによれば、各耳カバーのカバー部と襟部との間にできる溝に、顎紐やマスクの耳紐を掛け回して、耳あてを使用することができる。そして、これら顎紐やマスクによって、各耳カバーが耳から外れないように安定化することができるようになる。また、逆に言えば、マスクを支障なく安定的に着用することができる。また、このような耳あては、頭部に掛けるフレーム等を用いないので、小型であり、携帯や収容に適している。
【0008】
さて、このような耳あてにおいては、前記襟部に、下部に設けられた紐通し用の孔を設けることが好ましい。このような紐通し用の孔を設けるようにしても良い。このような、紐通し用の孔を設ければ、顎紐をこの紐通し用の孔に通して使用することにより、襟部の形状によらず、顎紐が耳カバーから顎下方向に素直に延びるようにして、耳あて着用時の装着感や安定度を高めことができる。
【0009】
また、このような耳あてにおいては、前記襟部を、前記カバー部との固定部で、当該襟部が前記カバー部と反対の側に向かって開いた漏斗形状となるように、折り返し可能とすることが、前述したマスクの耳ひもや顎ひもの装着を容易化する上で好ましい。
【0010】
また、このような耳あてにおいては、前記襟部の漏斗形状を、当該漏斗形状の高さが、前記耳カバー使用時において当該耳カバーの使用者からみて下方前方に向かって低くなるものとするのが良い。このようにすることにより、マスクの耳紐を耳カバーからマスクとの連結部の方向に引っかかりなく素直に延びるようすることができ、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る耳あては、左右1対の耳カバーより成り、左右の耳カバーは、左右に対称な形状を有する。
図1aに、左右1対の耳カバーのうちの左の耳カバーの使用状態における形状を示す。
図中、a1が耳カバーの前面を、a2が右側面を、a3が後面を、a4が左側面を、a5が上面を、a6が下面を表している。なお、ここで言う前後左右上下の方向は、耳あてを着用した状態における着用者から見た方向としている。
図示するように、耳カバー100の右面には耳挿入口101が設けられており、全体として右面を上とするドーム型の形状を有している。また、右側面下方には、紐通孔102が設けられている。
ここで、図1b1に、図1a2の切断線A−Aによる耳カバー100の通常状態における切断端部を示すように、耳カバー100は、耳挿入口101を開口とする袋形状を有するカバー部103と、カバー部103の耳挿入口101の縁に、内周の縁が固定された漏斗形状(ラッパ形状)の襟部104とを有する。そして、前述した紐通孔102は、襟部104の右側面下方に設けられている。
【0012】
さて、襟部104は、カバー部103に対して耳挿入口101の縁で折り返すことにより、図1b1と同箇所の切断端部を示す図1c1に示すように、カバー部103に対して右方向に漏斗状に開いた状態とすることができる。
【0013】
すなわち、耳カバー100には、図1b2に示す通常の形態と、図1c2に示す紐装着時の形態とを任意にとらせることができる。
次に、本実施形態において、耳挿入口101は、図1dに耳挿入口縁の耳カバー左側面からの高さを示すように、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成している。
【0014】
以上、左の耳カバー100の形状について説明した。なお、右カバーの形状は、以上の左の耳カバー100の説明において、左右を交替したものとなる。
次に、このような耳あての使用例について説明する。
図2は、ゴム紐を用いて形成した顎紐201を用いて耳あてを安定的に装着する使用例を示したものである。
図2aに示すように、この場合には、まず、襟部104をカバー部103に対して折り返し、顎紐201の端をカバー部103と反対の側から紐通孔102に通し、顎紐201の端に作った輪を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける。そして、襟部104を戻して、図2bに示すように通常の形態とする。
【0015】
また、耳あてを使用する際には、図2cに示すように、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、顎紐201を顎に掛ける。
ここで、本実施形態に係る耳あてにおいては、前述したように、耳挿入口101が、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成されている。そして、この耳挿入口101の形状と紐通孔102を設けたことによって、耳あて装着時において、顎紐201が耳あてから顎方向に引っかかりなく素直に延びるようになる。したがって、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができる。
【0016】
次に、図3は、マスクと耳あてを併用する場合の使用例を示したものである。
図3aに示すように、この場合には、まず、襟部104をカバー部103に対して折り返し、マスクの耳紐301を襟部104とカバー部103の間のくびれに掛ける。そして、襟部104を戻して、図3bに示すように通常の形態とする。
【0017】
また、マスクと耳あてを使用する際には、図3cに示すように、左右の耳カバー100に、左右の耳をそれぞれ耳挿入口101より挿入して装着し、マスクを口に掛ける。
ここで、本実施形態に係る耳あてにおいては、前述したように、耳挿入口101が、下方から上方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなり、前方から後方にかけて耳カバー左側面からの高さが大きくなるように形成されている。そして、この耳挿入口101の形状によって、耳あて及びマスク装着時において、マスクの各耳紐301が耳カバー100からマスクとの連結部の方向に引っかかりなく素直に延びるようになる。したがって、極めて安定的かつ装着感良く、耳あてを装着することができる。
【0018】
なお、この耳挿入口101の立体的な形状は、耳あての強度を高め耳あてのドーム型の形状を保つ作用も奏している。
以下、以上のような耳あての具体例について説明する。
図4、5は、縫製による耳あての製造手順を示したものである。
すなわち、この具体例においては、まず、二枚の布の表面を合わせて縁を一部を残して重ね縫いすることにより袋状にした図4aに示す形状の襟部用部材401を製作する。そして、図4bに示すように襟部用部材401を表面が表となるようにひっくり返し、二枚の布で形成される袋に補強板402を挿入し袋の口を重ね縫いして閉じると共に、図4cに示すように二枚の布と補強板402を重ね縫いして固定する。
【0019】
そして、図4dに示すように、襟部用部材401の下に、表面を上にしたカバー部挿入口側布403を配置し、図4eに示すように襟部用部材401の内側縁のところで重ね縫いし、カバー部挿入口側布403の内側を襟部用部材401の内側縁に合わせて切り取る。ここで、カバー部挿入口側布403と襟部用部材401の縫い合わせは、図4gに示すように、カバー部挿入口側布403の端を折り返して襟部用部材401に縫い合わせることにより行う。このようにすることにより、耳挿入口101の縁を耳挿入口101の開口面と垂直な方向に立ち上がらせ、耳挿入口101の強化と、襟部104のカバー部103に対する、耳挿入口101を変形することのないスムーズな折り返しが可能となる。
【0020】
次に、図4fに示すように、襟部用部材401の端と端を重ねて襟部用部材401が漏斗状になるように縫うと共に、カバー部挿入口側布403の端と端を重ねて襟部用部材401に合わせて漏斗状になるよう縫う。
次に、図5aに示すように、襟部用部材401をカバー部挿入口側布403の開口にくぐらせて裏返し、カバー部挿入口側布403の下にカバー部外側用部材404を配置する。ここで、カバー部外側用部材404は、二枚の布で、二枚の布の表面が外側となるように布状の断熱材を挟みこんだものである。さて、次に、図5bに示すようにクリップ等を用いて、カバー部挿入口側布403の下にカバー部外側用部材404を固定し、図5cに示すように、カバー部挿入口側布403とカバー部外側用部材404の外周側の縁を重ね縫い、楕円状の形状に切り取る。そして、カバー部挿入口側布403とカバー部外側用部材404を、襟部用部材401の開口にくぐらせて裏返して、図5dに示す形状とし、図5eに示すように、鳩目405をつけて紐通孔102を形成し、一つの耳カバー100を完成する。
【0021】
ところで、襟部用部材401として厚手の生地を使用する場合、生地の厚みが襟部104の折り返しの障害となることがある。そこで、このような場合には、図4aに示す形状の襟部用部材401に代えて、図6aに示すような開口の回りを一重にした襟部用部材401を用いるようにすることが好ましい。
【0022】
このような襟部用部材401を用いることにより、図6bに示すように、カバー部挿入口側布403との連結部付近の部分601のみ、布が一重となり、他部602は布が二重となる形状が得られ、スムーズに襟部104の折り返しを行えるようになる。
【0023】
次に、図7a〜eに、耳あての他の具体例を示す。
図7aに左の耳カバー100を例にとり示すように、この具体例では、耳カバー100を、襟形成部材702と、外カバー部703とより構成している。襟形成部材702は、ボリエチレンなどの化学樹脂を用いて形成しており、図示するように漏斗形状を有する内部襟部704と外部襟部705とを逆向きに開くように連結したような形状を有している。そして、図7bの耳カバー100の右側面図の切断線B−Bによる切断端部を表した図7cに示すように、袋状の外カバー部703に、襟形成部材702の内部襟部704を差し入れることにより耳カバー100が形成されている。そして、襟形成部材702の外部襟部705が、襟部104として、図7cと同箇所の切断端部を表す図7dに示すように折り返すことができるようになっている。
【0024】
また、襟形成部材702の外部襟部705の外カバー部703側の面には、使用時に耳の後ろ側となる部分に、紐脱落防止用のストッパ706を固定的に設けている。また、耳挿入口101の襟には、環状のクッション部材707を設けており、このクッション部材707は、図7eに示すような噛合溝を用いた取付構造により、襟形成部材702に取り付けられている。また、ストッパ706には、折り返し時に襟部104に追従して変形して襟部104の折り返しの障害とならないようにするための、切れ込みが間隔をおいて設けられている。
さて、図7fは、耳あてのさらに他の具体例の断面構造を示すものである。
図示するように、この耳あてでは、図7a〜eに示した耳あての襟形成部材702と外カバー部703に代えて、ポリエチレン等の合成樹脂で形成した襟形成部材801とポリエチレン等の合成樹脂で形成した外カバー部803とを用い、両者の形状を襟形成部材801の下部端と外カバー部803の上部端で噛み合って、ドーム形状を形成するものとしたものである。なお、図中の802は、襟形成部材801の内周に設けた環状のクッション部材802である。
【0025】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、以上の実施形態では、カバー部103の耳挿入口101の縁に、襟部104の漏斗形状の内周の縁が一致するようにしたが、襟部104の漏斗形状の内周の縁が、カバー部103の耳挿入口101の縁よりも外側となるように、襟部104とカバー部103を連結等するようにしても良い。また、襟部104をカバー部103に対して全くまたは部分的に折り返しできないように形成することもでき、この場合には、顎紐201やマスクは、顎ひもの端に設けた環やマスクの耳紐301を、襟部104とカバー部103との間にできる溝に挿入して掛け回した上で、使用するようにするようにすれば良い。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、安定的に着用することのできる小型の耳あてを提供することができる。また、マスクとの同時着用に適した耳あてを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る耳あての構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る耳あての使用例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る耳あての使用例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る耳あての具体例を示す図である。
【符号の説明】
100:耳カバー、101:耳挿入口、102:紐通孔、103:カバー部、104:襟部、201:顎紐、301:耳紐、401:襟部用部材、402:補強板、403:カバー部挿入口側布、404:カバー部外側用部材、405:鳩目、702:襟形成部材、703:外カバー部、704:内部襟部、705:外部襟部、706:ストッパ、707:クッション部材、801:襟形成部材、802:クッション部材、803:外カバー部。
Claims (4)
- 左右1対の耳カバーよりなる耳あてであって、
前記耳カバーは、
耳を挿入するための耳挿入口を有すると共に、前記耳挿入口から挿入された耳を覆う形状を有するカバー部と、
前記カバー部の外側に設けられた、前記カバー部側に向かって開いた漏斗形状を有する、前記耳挿入口の周りで前記カバー部に対して前記漏斗形状の内周側開口の縁が固定された襟部とを有することを特徴とする耳あて。 - 請求項1記載の耳あてであって、
前記襟部は、下部に設けられた紐通し用の孔を有することを特徴とする耳あて。 - 請求項1または2記載の耳あてであって、
前記襟部は、前記カバー部との固定部で、当該襟部が前記カバー部と反対の側に向かって開いた漏斗形状となるように、折り返し可能であることを特徴とする耳あて。 - 請求項1、2、3または3記載の耳あてであって、
前記襟部の漏斗形状は、当該漏斗形状の高さが、前記耳カバー使用時において当該耳カバーの使用者からみて下方前方に向かって低くなるものであることを特徴とする耳あて。
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JP2002357484A Pending JP2004187818A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 耳あて |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004187818A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100702688B1 (ko) * | 2005-10-26 | 2007-04-02 | 손세화 | 귀마개를 갖는 마스크 |
JP2011229876A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-17 | Daizo Yamamoto | 取り外しができる耳あて付きマスク |
KR102276972B1 (ko) * | 2020-11-26 | 2021-07-13 | 고영진 | 방한용 귀마개 |
JP7307258B1 (ja) * | 2022-12-12 | 2023-07-11 | 直弘 馬場 | 頭部装着具およびマスク |
-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002357484A patent/JP2004187818A/ja active Pending
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