JP2004187648A - ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法 - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物を用いてポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を効率よく合成することができる製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(2)
【化1】
Figure 2004187648

(式中、R1 はフェニル構造、チエニル構造又はシクロヘキシル構造を有する残基を表し、nは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、nは0でもよい。)
で示される3−ヒドロキシアルカン酸の少なくとも何れか一つを原料として、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物に、該PHAを生合成せしめる工程を含むPHAの製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルの一種であるポリヒドロキシアルカノエートを微生物を用いて製造する製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、環境保護の観点から、資源のリサイクル、廃棄物の削減、廃棄物の安全性の向上等が世界的に意識されている。
【0003】
このような状況下において、人体に対して無害であり、かつ微生物等の作用により分解可能な樹脂、即ち、生分解性樹脂の開発が進められており、例えば、多くの微生物がポリエステル構造を有する生分解性樹脂(ポリヒドロキシアルカノエート:以下略記する場合はPHAと記載する)を生産し、菌体内に蓄積することが報告されている(非特許文献1参照)。
【0004】
PHAは、従来のプラスチックと同様に、溶融加工等により各種製品の生産に利用することができる上に、自然界で微生物により完全分解されるという利点を有しており、従来の多くの合成高分子化合物のように自然環境に残留して汚染を引き起こすことがない。また、生体適合性にも優れており、医療用軟質部材等としての応用も期待されている。
【0005】
このような微生物産生PHAは、その生産に用いる微生物の種類や培地組成,培養条件等により、様々な組成や構造のものとなり得ることが知られており、これまで主に、PHAの物性の改良という観点から、このような組成や構造の制御に関する研究がなされてきた。
【0006】
3−ヒドロキシ酪酸ユニットをはじめとする、比較的簡単な構造のモノマーユニットが重合したPHAの生合成としては、次の例が挙げられる。アルカリゲネス・ユウトロファス・H16株(Alcaligenes eutropus H16、ATCC No.17699)及びその変異株は、その培養時の炭素源を変化させることによって、3−ヒドロキシ酪酸ユニットと3−ヒドロキシ吉草酸ユニットとの共重合体を様々な組成比で生産することが報告されている(特許文献1参照)。
【0007】
また、近年、炭素数が12程度までの中鎖長(medium−chain−length:mclと略記)の3−ヒドロキシアルカン酸ユニットからなるPHAについての研究が精力的に行なわれている。例えば、シュードモナス・オレオボランス・ATCC29347株(Pseudomonas oleovorans ATCC 29347)に、炭素源として非環状脂肪族炭化水素を与えることにより、炭素数が6から12までの3−ヒドロキシアルカン酸ユニットを有するPHAが生産されることが開示されている(特許文献2参照)。
【0008】
ところで、上記例で合成されているPHAは、いずれも側鎖にアルキル基を有するモノマーユニットからなるPHA、即ち、「usual PHA」である。しかし、PHAのより広範囲な応用、例えば機能性ポリマーとしての応用を考慮した場合、アルキル基以外の置換基を側鎖に導入したPHA、即ち、「unusual PHA」が極めて有用であることが期待される。置換基の例としては、芳香環を含むもの(フェニル基、フェノキシ基、ベンゾイル基等)や、不飽和炭化水素、エステル基、アリル基、シアノ基、ハロゲン化炭化水素、エポキシド等が挙げられる。これらの中でも、特に、芳香環を有するPHAの研究が盛んになされている。
【0009】
例えば、5−フェニル吉草酸を基質として、シュードモナス オレオボランス(Pseudomonas oleovorans)が3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸ユニットを含むPHAを生産することが報告されており、該ユニットが含まれていることに起因すると思われる、ポリマー物性の変化が認められている(非特許文献2参照)。
【0010】
また、3−ヒドロキシ−5−(モノフルオロフェノキシ)吉草酸ユニット或いは3−ヒドロキシ−5−(ジフルオロフェノキシ)吉草酸ユニットを含むPHAに関する発明が開示されており、その効果として、置換基をもつ中鎖脂肪酸を資化して、側鎖末端が1から2個のフッ素原子で置換されたフェノキシ基を有するポリマーを合成することができ、融点が高く良い加工性を保ちながら、立体規則性、撥水性を与えることができるとしている(特許文献3参照)。
【0011】
これらの報告は側鎖がアルキル基である一般的なPHAとは異なり、いずれもPHAの側鎖に芳香環を有しており、それに由来する物性を有するポリマーを得る上で有益である。
【0012】
さらに近年、側鎖にシクロヘキシル基を有するPHAの開発も進められている。シクロヘキシル基をモノマーユニット中に含むPHAは、通常の脂肪族ヒドロキシアルカン酸をユニットとして含むPHAとは異なる高分子物性や機能性を示すことが期待されており、シュードモナス・オレオボランスによる生産の例が報告されている(非特許文献3参照)。
【0013】
この報告によれば、シュードモナス・オレオボランスを、ノナン酸とシクロヘキシル酪酸或いはシクロヘキシル吉草酸の共存する培地中で培養すると、シクロヘキシル基を含むユニットと、ノナン酸由来のユニットを含むPHAが得られている。
【0014】
これら置換基を側鎖に有したPHAは、導入した置換基の特性に起因する、極めて有用な機能、特性を具備した「機能性ポリマー」としての展開が期待できる。生分解性に加えて、このような機能性を兼ね備えた優れたポリマーと、そのようなポリマーを生産し菌体内に蓄積し得る微生物、並びに、そのような微生物を用いた当該ポリマーの効率的な生産方法の開発は、極めて有用かつ重要であると考えられる。
【0015】
ところで、様々な置換基を側鎖に導入したPHA、即ち、一般式(1)で示されるモノマーユニットを含むPHAは、先に挙げたシュードモナス・オレオボランスの報告例等に示される通り、導入しようとする置換基を有したアルカン酸、例えば、フェニル基を有したアルカン酸である5−フェニル吉草酸を化学合成したのち、これを微生物に与えて培養し、生産されたPHAを抽出する方法により製造することができる。
【0016】
【特許文献1】
特公平6−15604号公報
【特許文献2】
特許公報第2642937号
【特許文献3】
特許公報第2989175号
【非特許文献1】
生分解性プラスチック研究会編「生分解性プラスチックハンドブック」(株)エヌ・ティー・エス、1995年、p.178−197
【非特許文献2】
Chirality,3号,1991年、p.492−494
【非特許文献3】
Macromolecules,30号,1997、p.1611−1615
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アルカン酸を化学合成して微生物に与えることからなるPHAの製造方法に於いては、導入しようとする置換基の種類や数、位置等によっては、該アルカン酸を化学合成する上で大きな制約を受ける場合が数多くある。或いは、その化学合成における工程が数段階にも渡る化学反応を要する場合が多い。そのため、工業生産レベルでの合成が困難であったり、あるいは、合成に多大な時間、手間及び費用を要したりすること等があった。
【0018】
本発明は、この様な従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、微生物を用いてPHAを効率よく合成することができる方法を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、置換脂肪酸と比較して合成或いは入手の容易な原料を用いた、PHAの製造方法を開発すべく、鋭意研究を重ねてきた結果、以下の発明に至った。
【0020】
即ち、本発明は、PHAの製造方法であって、3−ヒドロキシアルカン酸を原料として、該3−ヒドロキシアルカン酸に対応するモノマーユニットを分子中に含んでなるPHAの生産能を有する微生物に、該PHAを生合成せしめる工程を含むことを特徴とする製造方法に関するものである。
【0021】
また、本発明は、下記一般式(1)
【0022】
【化13】
Figure 2004187648
【0023】
(式中、R1 はフェニル構造を有する残基、チエニル構造を有する残基またはシクロヘキシル構造を有する残基を表し、mは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1 がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、mは0でもよい。複数のユニットが存在する場合、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示されるモノマーユニットの少なくとも何れか一つを分子中に含んでなるPHAの製造方法であって、下記一般式(2)
【0024】
【化14】
Figure 2004187648
【0025】
(式中、R1は前記と同じものを表し、nは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、nは0でもよい。)
で示される3−ヒドロキシアルカン酸の少なくとも何れか一つを原料として、前記一般式(1)で示されるモノマーユニットの少なくとも何れか一つを分子中に含んでなるPHAの生産能を有する微生物に、該PHAを生合成せしめる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法に関するものである。
【0026】
また、本発明は、前記一般式(1)中のR1 は、
下記一般式(3)
【0027】
【化15】
Figure 2004187648
【0028】
(式中、R2 は芳香環への置換基を示し、R2 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CH=CH2 基、COOR3 (R3 はH原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(4)
【0029】
【化16】
Figure 2004187648
【0030】
(式中、R4 は芳香環への置換基を示し、R4 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、SCH3 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(5)
【0031】
【化17】
Figure 2004187648
【0032】
(式中、R5 は芳香環への置換基を示し、R5 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(6)
【0033】
【化18】
Figure 2004187648
【0034】
(式中、R6 は芳香環への置換基を示し、R6 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR7 、SO28 (R7 はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R8 はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(7)
【0035】
【化19】
Figure 2004187648
【0036】
(式中、R9 は芳香環への置換基を示し、R9 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR10、SO211(R10はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R11はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(8)
【0037】
【化20】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(9)
【0038】
【化21】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(10)
【0039】
【化22】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(11)
【0040】
【化23】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(12)
【0041】
【化24】
Figure 2004187648
【0042】
(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、からなる群より選択される少なくとも一つの基を表すことを特徴とする前記の製造方法に関するものである。
【0043】
また、本発明は、前記微生物に前記PHAを生合成せしめる工程では、原料として、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸の少なくとも一つを含む培地中で、前記微生物を培養することを特徴とする前記の製造方法に関するものである。
【0044】
また、本発明は、前記微生物が、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物である前記の製造方法に関するものである。
また、本発明は、前記微生物が、シュードモナス チコリアイ YN2株(Pseudomonas cichorii YN2;FERM BP−7375)、シュードモナス チコリアイ H45株(Pseudomonas cichorii H45、FERM BP−7374)、シュードモナス・ジェッセニイ P161株(Pseudomonas jessenii P161、FERM BP−7376)、シュードモナス プチダ P91株(Pseudomonas putida P91、FERMBP−7373)のいずれが1つ以上の株である前記の製造方法に関するものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(3−ヒドロキシアルカン酸)
本発明に於いては、PHAを製造するための原料として、3−ヒドロキシアルカン酸を用いることができる。
【0046】
本発明に於いて、下記一般式(1)
【0047】
【化25】
Figure 2004187648
【0048】
(式中、R1はフェニル構造を有する残基、チエニル構造を有する残基またはシクロヘキシル構造を有する残基を表し、mは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、mは0でもよい。複数のユニットが存在する場合、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示されるモノマーユニットの少なくとも何れか一つを分子中に含んでなるPHAを製造するための原料として用いられる3−ヒドロキシアルカン酸としては、下記一般式(2)
【0049】
【化26】
Figure 2004187648
【0050】
(式中、R1は前記と同じものを表し、nは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、nは0でもよい。)で示される、フェニル構造、チエニル構造、シクロヘキシル構造の少なくともいずれかの構造を有する残基を含んでなる3−ヒドロキシアルカン酸を挙げることができる。
【0051】
本発明に於いて原料として用いられる、フェニル構造を有する残基を含んでなる3−ヒドロキシアルカン酸としては、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸であって、式中R1 が、
下記一般式(3)
【0052】
【化27】
Figure 2004187648
【0053】
(式中、R2 は芳香環への置換基を示し、R2 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CH=CH2 基、COOR3 (R3 はH原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(4)
【0054】
【化28】
Figure 2004187648
【0055】
(式中、R4 は芳香環への置換基を示し、R4 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、SCH3 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各
モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(5)
【0056】
【化29】
Figure 2004187648
【0057】
(式中、R5 は芳香環への置換基を示し、R5 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(6)
【0058】
【化30】
Figure 2004187648
【0059】
(式中、R6 は芳香環への置換基を示し、R6 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR7 、SO28 (R7 はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R8 はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(7)
【0060】
【化31】
Figure 2004187648
【0061】
(式中、R9 は芳香環への置換基を示し、R9 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR10、SO211(R10はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R11はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基、
下記一般式(8)
【0062】
【化32】
Figure 2004187648
で示される基からなる群より選択される少なくとも1つである3−ヒドロキシアルカン酸を挙げることができる。
【0063】
本発明に於いて原料として用いられる、チエニル構造を有する残基を含んでなる3−ヒドロキシアルカン酸としては、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸であって、式中R1が、
下記一般式(9)
【0064】
【化33】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(10)
【0065】
【化34】
Figure 2004187648
で示される基、
下記一般式(11)
【0066】
【化35】
Figure 2004187648
で示される基からなる群より選択される少なくとも1つである3−ヒドロキシアルカン酸を挙げることができる。
【0067】
本発明に於いて原料として用いられる、シクロヘキシル構造を有する残基を含んでなる3−ヒドロキシアルカン酸としては、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸であって、式中R1が、
下記一般式(12)
【0068】
【化36】
Figure 2004187648
【0069】
(式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
で示される基からなる群より選択される少なくとも1つである3−ヒドロキシアルカン酸を挙げることができる。
【0070】
本発明で原料として用いる3−ヒドロキシアルカン酸は、比較的容易に化学合成することが可能である。
【0071】
例えば、下記式(13)
【0072】
【化37】
Figure 2004187648
で示されるモノマーユニットを分子中に含んでなるPHAを、微生物を用いて製造する場合、下記式(14)
【0073】
【化38】
Figure 2004187648
で示される3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸を原料として用いることができるが、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸は、下記反応式(15)
【0074】
【化39】
Figure 2004187648
で示される、簡便でかつ反応工程数の少ない方法で取得することが可能である。
【0075】
(PHA)
本発明に於いては、3−ヒドロキシアルカン酸を原料として用いることによって、PHAが効率的に製造される。
本発明に於いて、前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸を原料として製造されるPHAとしては、前記一般式(1)で示される、フェニル構造、チエニル構造、シクロヘキシル構造の少なくともいずれかの構造を有する残基を含んでなるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAを挙げることができる。
【0076】
本発明に於いて製造される、フェニル構造を有する残基を含んでなるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAとしては、前記一般式(1)で示されるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAであって、式中R1 が、前記一般式(3)から前記一般式(8)で示される基からなる群より選択される少なくとも1つであるPHAを挙げることができる。
【0077】
本発明に於いて製造される、チエニル構造を有する残基を含んでなるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAとしては、前記一般式(1)で示されるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAであって、式中R1 が、前記一般式(9)から前記一般式(11)で示される基からなる群より選択される少なくとも1つであるPHAを挙げることができる。
【0078】
本発明に於いて製造される、シクロヘキシル構造を有する残基を含んでなるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAとしては、前記一般式(1)で示されるモノマーユニットを少なくとも分子中に含んでなるPHAであって、式中R1 が、前記一般式(12)で示される基からなる群より選択される少なくとも1つであるPHAを挙げることができる。
【0079】
(PHAの製造方法)
本発明のPHAの製造方法に用いる微生物は、前記の3−ヒドロキシアルカン酸を含む培地中で培養した際、前記した対応するモノマーユニットを含むPHAを生産し、その細胞内に蓄積する微生物であれば、如何なる微生物であっても良い。例えば、PHA産生能を有するシュードモナス属に属する微生物が挙げられる。好適なシュードモナス属に属する微生物の一例としては、シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseudomonas cichorii YN2;FERM BP−7375)、シュードモナス・チコリアイ・H45株(Pseudomonas cichorii H45;FERM BP−7374)、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株(Pseudomonas jessenii P161;FERM BP−7376)、シュードモナス プチダP91株(Pseudomonas putida P91、FERM BP−7373)の4種の菌株が挙げられる。
【0080】
これら4種の微生物は、寄託者として本願出願人を名義として、先に国内寄託され、その後、その原寄託よりブタペスト条約に基づく寄託へと移管され、国際寄託機関としての経済産業省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所よりそれぞれ、前記の受託番号を付与され、現在の、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている。また、PHA産生能を有する菌株として、既に、特開2002−80571号に記載されている微生物である。
【0081】
また、シュードモナス属に属する微生物に加えて、例えば、アエロモナス属(Aeromonas sp.)、コマモナス属(Comamonas sp.)、バークホルデリア属(Burkholderia sp.)等に属し、前記の3−ヒドロキシアルカン酸を原料として、前記した対応するモノマーユニットを含むPHAを生産する微生物を用いることも可能である。
【0082】
本発明にかかるPHAの製造方法は、原料の前記の3−ヒドロキシアルカン酸を含む培地中で、前記したPHA産生能を有する微生物を培養することで、対応するモノマーユニットを含むPHAを生産させ、細胞内に蓄積させる。
【0083】
微生物の通常の培養、例えば、保存菌株の作製、PHAの生産に必要とされる菌数や活性状態を確保するための増殖等には、用いる微生物の増殖に必要な成分を含有する培地を適宜選択して用いる。例えば、微生物の生育や生存に悪影響を及ぼすものでない限り、一般的な天然培地(肉汁培地、酵母エキス等)や、栄養源を添加した合成培地等、如何なる種類の培地をも用いることができる。温度、通気、攪拌等の培養条件は、用いる微生物に応じて適宜選択する。
【0084】
一方、前記したPHA生産微生物を用いて、目的とするモノマーユニットを含むPHAを製造する際には、培地として、PHA生産用の原料として、このモノマーユニットに対応する、前記の3−ヒドロキシアルカン酸に加えて、微生物の増殖用炭素源を少なくとも含んだ無機培地等を用いることができる。原料の前記3−ヒドロキシアルカン酸は、培地当たり0.01%〜1%(w/v)の範囲、より好ましくは、0.02%〜0.2%(w/v)の範囲に初期の含有率を選択することが望ましい。
【0085】
培地には、微生物が増殖に利用する増殖基質を別途添加することが好ましい。この増殖基質は、酵母エキスやポリペプトン、肉エキスといった栄養素を用いることが可能である。更に、糖類等から、用いる菌株に応じて、増殖基質としての有用性を考慮して、適宜選択することができる。
【0086】
これら種々の増殖基質のうち、糖類としては、グリセロアルデヒド、エリトロース、アラビノース、キシロース、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトースといったアルドース、グリセロール、エリトリトール、キシリトール等のアルジトール、グルコン酸等のアルドン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸等のウロン酸、マルトース、スクロース、ラクトースといった二糖等から選ばれる1つ以上の化合物が好適に利用できる。
【0087】
原料化合物と共存させる、これらの増殖基質は、通常、培地あたり0.1%〜5%(w/v)の範囲、より好ましくは、0.2%〜2%(w/v)の範囲にその含有率を選択することが望ましい。
【0088】
また、複数種類のモノマーユニットをポリマー分子中に含むPHAを生産させる場合、前記の培地中に、所望のモノマーユニットに対応する複数種類の3−ヒドロキシアルカン酸を添加して培養する方法を採用することが可能である。
【0089】
微生物にPHAを生産・蓄積させる培養方法としては、一旦十分に増殖させた後に、塩化アンモニウムのような窒素源を制限した培地へ菌体を移し、目的ユニットの基質となる化合物を加えた状態でさらに培養すると生産性が向上する場合がある。例えば、異なる培養条件からなる工程を複数段接続した多段方式の採用が挙げられる。
【0090】
より具体的には、(培養工程1)として、原料の3−ヒドロキシアルカン酸、並びに増殖基質となる糖類を含む培地中で微生物を培養する工程を対数増殖後期から定常期の時点まで続け、一旦菌体を遠心分離等で回収した後、これに続き、(培養工程2)として、原料の3−ヒドロキシアルカン酸、ならびに増殖基質となる糖類とを含む培地中(好ましくは窒素源を含まない)で、培養工程1で培養・増殖した微生物の菌体をさらに培養する工程を行う方法等である。
【0091】
培養温度は、上記の菌株が良好に増殖可能な温度であればよく、例えば、15〜40℃、好ましくは20〜35℃の範囲、より好ましくは20℃〜30℃の範囲に選択することが適当である。
また培養時のpHは、4.0〜10.0の範囲が好ましい。
【0092】
培養は、液体培養、固体培養等、利用する微生物が増殖し、培地中に含有される原料のアルカン酸から、前記モノマーユニットを含むPHAを生産する培養方法ならば、如何なる培養方法をも用いることができる。さらには、原料、増殖基質、さらには酸素の供給が適正に行われるならば、バッチ培養、フェドバッチ培養、半連続培養、連続培養等の種類も問わない。例えば、液体バッチ培養の形態としては、振盪フラスコによって振盪させて酸素を供給する方法、ジャーファーメンターによる攪拌通気方式の酸素供給方法がある。
【0093】
上記の培養方法に用いる無機培地としては、リン源(リン酸塩等)、窒素源(アンモニウム塩、硝酸塩等)等、微生物の増殖に必要な成分を含んでいる培地であれば如何なるものでも良く、例えば、MSB培地、M9培地等を挙げることができる。
【0094】
例えば、後に述べる実施例において用いたM9培地の組成を以下に示す。
【0095】
[M9培地]
Na2HPO4 6.2g
KH2PO4 3.0g
NaCl 0.5g
NH4Cl 1.0g
(培地1リットル中、pH7.0)
【0096】
更に、良好な増殖と、それに伴うPHAの生産のためには、上記の無機塩培地に、例えば、以下に示す微量成分溶液を0.3%(v/v)程度添加して、必須微量元素を補うことができる。
【0097】
[微量成分溶液]
ニトリロ三酢酸 1.5g
MgSO4 3.0g
MnSO4 0.5g
NaCl 1.0g
FeSO4 0.1g
CaCl2 0.1g
CoCl2 0.1g
ZnSO4 0.1g
CuSO4 0.1g
AlK(SO42 0.1g
3BO3 0.1g
Na2MoO4 0.1g
NiCl2 0.1g
(溶液1リットル中、pH7.0)
【0098】
本発明に用いる微生物は、前記の培養方法により、前記モノマーユニットを含むPHAを産生し、その菌体内に蓄積する。従って、本発明のPHAの製造方法では、培養後、その培養菌体から、目的とするPHAを分離回収する工程を設ける。
【0099】
この微生物の培養菌体からのPHAの回収には、溶媒抽出法を利用して、可溶化したPHAを細胞由来の不溶成分と分離し、回収する手段を用いることができる。通常行われているクロロホルム抽出が最も簡便であるが、クロロホルム以外に、ジクロロメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン等が用いられる場合もある。また、有機溶媒が使用しにくい環境中においては、SDS等の界面活性剤処理、リゾチーム等の酵素処理によって、PHA以外の菌体内成分を可溶化・除去することによって、不溶性画分として、PHAのみを回収する方法を採ることもできる。さらには、超音波破砕法、ホモジナイザー法、圧力破砕法、ビーズ衝撃法、摩砕法、擂潰法、凍結融解法等の微生物細胞を破砕する処理を行って、細胞中に蓄積されたPHAのみを分離、回収する方法を採ることもできる。
【0100】
なお、本発明のPHAの製造方法において、微生物の培養、その間における、培養される微生物におけるPHAの生産と菌体への蓄積を行う工程、並びに、培養後、その菌体からのPHA回収を行う工程は、上記の方法に限定されるものではない。
【0101】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。これら実施例は、本発明の最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は、これら実施例により限定されるものではない。なお、以下における「%」は特に標記した以外は重量基準である。また、以下の配合における部数は全て質量部である。
【0102】
調製例1
3−フェニルプロピルアルデヒド2.0g、ブロモ酢酸エチル10.0g、亜鉛1.5g、ジオキサン20mlを混合し一晩撹拌したのち、反応液を濾過し、濾液に水と酢酸エチルを加え分液した。有機層を分取し、無水硫酸ナトリウムを加えて脱水し、濾過後溶媒を減圧留去した。これをシリカカラム精製して、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸エチル1.0gを得た。
【0103】
3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸エチル1.0gをエタノールに溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液を添加して、40℃で一晩撹拌した。1N塩酸でpH1とし、酢酸エチルで抽出後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて脱水した。濾過後溶媒を減圧留去し、残留物をカラム精製して、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸0.5gを得た。
【0104】
得られた3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸を高速液体クロマトグラフィー(HPLC;島津LC−10AD,SPD−10AV、カラム;YMC−Pack A−302、移動相;20%CH3 CN(50mM HCO3 Et3 NH含有))により分析した。その結果、純度はピークエリア比で98%であった。
【0105】
実施例1
ポリペプトン(日本製薬株式会社製)0.5%、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸0.1%を含むM9培地200mlに、シュードモナス・チコリアイ・YN2株を植菌し、30℃、125ストローク/分で振盪培養した。40時間後、菌体を遠心分離により回収し、冷メタノールにて一度洗浄して真空乾燥した。
【0106】
この乾燥菌体ペレットを20mlクロロホルムに懸濁し、35℃で67時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブラン・フィルターで濾過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮した。この濃縮液を冷メタノール中に加えて、PHAを再沈澱させ、沈澱物のみを回収し真空乾燥した。
【0107】
得られたPHAの平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC−8220、カラム;東ソー TSK−GEL Super HM−H、溶媒;クロロホルム、ポリスチレン換算)により評価した。その結果、数平均分子量Mn=160000であった。
【0108】
さらに、得られたPHAは、常法に従ってメタノリシスを行ったのち、ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(GC−MS,島津QP−5050,EI法)で分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同定を行った。菌体乾燥重量、ポリマー重量及び前記TICのエリア比から算出した、PHAの各ユニットのTIC比率を表1に示す。
【0109】
【表1】
Figure 2004187648
【0110】
以上の結果より、当該PHAは3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸ユニットを含むPHAであることが確認された。
【0111】
実施例2
3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸の替わりに、3−ヒドロキシ−5−(2−チエニル)吉草酸を用いる以外は、実施例1と同様にして、3−ヒドロキシ−5−(2−チエニル)吉草酸ユニットを含むPHAを得る。
【0112】
実施例3
3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸の替わりに、3−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸を用いる以外は、実施例1と同様にして、3−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸ユニットを含むPHAを得る。
【0113】
【発明の効果】
本発明により、ポリヒドロキシアルカノエートを効率よく合成することが可能となった。とりわけ、機能性ポリマー等として有用な、フェニル構造、チエニル構造、シクロヘキシル構造を有する残基を含むモノマーユニットを分子中に含んでなるポリヒドロキシアルカノエートを効率よく合成することが可能となった。

Claims (6)

  1. ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法であって、3−ヒドロキシアルカン酸を原料として、該3−ヒドロキシアルカン酸に対応するモノマーユニットを分子中に含んでなるポリヒドロキシアルカノエートの生産能を有する微生物に、該ポリヒドロキシアルカノエートを生合成せしめる工程を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 下記一般式(1)
    Figure 2004187648
    (式中、R1 はフェニル構造を有する残基、チエニル構造を有する残基またはシクロヘキシル構造を有する残基を表し、mは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1 がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、mは0でもよい。複数のユニットが存在する場合、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示されるモノマーユニットの少なくとも何れか一つを分子中に含んでなるポリヒドロキシアルカノエートの製造方法であって、下記一般式(2)
    Figure 2004187648
    (式中、R1は前記と同じものを表し、nは1〜8から選ばれた整数である。ただし、R1がシクロヘキシル構造を有する残基である場合、nは0でもよい。)
    で示される3−ヒドロキシアルカン酸の少なくとも何れか一つを原料として、前記一般式(1)で示されるモノマーユニットの少なくとも何れか一つを分子中に含んでなるポリヒドロキシアルカノエートの生産能を有する微生物に、該ポリヒドロキシアルカノエートを生合成せしめる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記一般式(1)中のR1 は、
    下記一般式(3)
    Figure 2004187648
    (式中、R2 は芳香環への置換基を示し、R2 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CH=CH2 基、COOR3 (R3 はH原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、
    下記一般式(4)
    Figure 2004187648
    (式中、R4 は芳香環への置換基を示し、R4 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、SCH3 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、
    下記一般式(5)
    Figure 2004187648
    (式中、R5 は芳香環への置換基を示し、R5 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、
    下記一般式(6)
    Figure 2004187648
    (式中、R6 は芳香環への置換基を示し、R6 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR7 、SO28 (R7 はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R8 はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、
    下記一般式(7)
    Figure 2004187648
    (式中、R9 は芳香環への置換基を示し、R9 はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、COOR10、SO211(R10はH原子、Na原子、K原子、CH3 基、C25 基のいずれかを表し、R11はOH基、ONa基、OK基、ハロゲン原子、OCH3 基、OC25 基のいずれかを表す)、CH3 基、C25 基、C37 基、(CH32 −CH基または(CH33 −C基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、
    下記一般式(8)
    Figure 2004187648
    で示される基、
    下記一般式(9)
    Figure 2004187648
    で示される基、
    下記一般式(10)
    Figure 2004187648
    で示される基、
    下記一般式(11)
    Figure 2004187648
    で示される基、
    下記一般式(12):
    Figure 2004187648
    (式中、R12は芳香環への置換基を示し、R12はH原子、ハロゲン原子、CN基、NO2 基、CH3 基、C25 基、C37 基、CF3 基、C25 基またはC37 基であり、複数のモノマーユニットが存在する場合、各モノマーユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
    で示される基、からなる群より選択される少なくとも一つの基を表すことを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記微生物に前記ポリヒドロキシアルカノエートを生合成せしめる工程では、原料として前記一般式(2)で示される3−ヒドロキシアルカン酸の少なくとも一つを含む培地中で、前記微生物を培養することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記微生物が、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物である請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記微生物が、シュードモナス チコリアイ YN2株(Pseudomonas cichorii YN2;FERM BP−7375)、シュードモナス チコリアイ H45株(Pseudomonas cichorii H45、FERM BP−7374)、シュードモナス・ジェッセニイ P161株(Pseudomonas jessenii P161、FERM BP−7376)、シュードモナス プチダ P91株(Pseudomonas putida P91、FERMBP−7373)のいずれが1つ以上の株である請求項5に記載の製造方法。
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