JP2004186017A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な構成で、発光層への電子注入を確実に行うことが可能な電気光学装置を提供する。
【解決手段】本発明の電気光学装置1は、陰極12と陽極111との間に発光層110bを備え、該発光層110b内に陰極12から電子を注入させるための金属化合物150が含有されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光層を備える電気光学装置として、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称す)素子を備える有機EL装置がある。有機EL素子は、対向する一対の電極の間に、有機EL層(発光層)を含む有機機能層が配置されるものが一般的である。有機EL装置では、輝度、発光効率等の発光特性を向上させるために、電極から有機EL層への電子注入を促進するための電子注入層を形成する場合があり、この電子注入層は、例えば蒸着法により形成されるのが一般的であった。例えば、特許文献1、2参照。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−17574号公報
【特許文献2】
特開11−26167号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような電子注入層の形成は手間が掛かるとともに、構造が複雑化し、当該有機EL装置が大型化(厚型化)してしまう場合がある。
また、電子注入層を形成するには、例えばマスク蒸着と呼ばれる方法が用いられているが、この方法によれば、蒸着箇所を特定するためのマスクが必要となるだけでなく、マスクと基板とを高い精度で位置合わせする必要があり、基板上に蒸着箇所が多数ある場合の位置合わせが困難となる場合があった。
【0005】
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、簡便な構成で、発光層への電子注入を確実に行うことが可能な電気光学装置とその製造方法、並びに電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の電気光学装置は、陰極と陽極との間に発光層を備えてなる電気光学装置であって、前記発光層内に前記陰極から電子を注入させるための金属化合物が含有されていることを特徴とする。
【0007】
このような構成の電気光学装置によると、発光層に電子を注入するための電子注入層を別途設ける必要が無いため、その製造プロセスが簡便化されるとともに、当該電気光学装置の構造も簡単なものとなる。また、例えば、発光層の面内において所定領域毎に異なる金属化合物を含有させる場合にも、発光層の各領域を形成する際に、各領域の発光層形成材料と金属化合物とを混ぜ合わせた状態で各発光層を形成すれば、簡便に領域毎に異なる金属化合物を含有させることが可能となる。すなわち、発光層を発光色毎に領域化する場合に、発光色に応じて電子注入率を異ならせることが好ましいが(具体的には青色発光領域は、赤色発光領域に比して高い電子注入率であることが好ましい)、本発明によると、上記のように発光層の領域毎に異なる金属化合物を容易に含有させることが可能なため、発光効率の一層高い電気光学装置を簡便に提供可能となるのである。さらに、従来のように発光層上に別途電子注入層を形成した場合には、発光層の各発光色の領域に対応して異なる電子注入層を位置合わせする必要があり、非常に手間が掛かるが、本発明ではそのような手間が一切省略できる利点も併せ持っている。
【0008】
本発明の電気光学装置において、前記金属化合物は、前記発光層を構成する発光材料に電子を注入するに十分な仕事関数を有する金属の有機化合物とすることができる。このような金属有機化合物を発光層に含有させることにより、陰極から発光層への電子注入を促進させることが可能となる。特に、金属化合物として、周期律表1A族と、周期律表2A族と、希土類と、の中から選択される少なくとも1つの金属元素を含有してなるものとすることができ、具体的には、金属元素として、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選択されるものを用いることができる。また、金属化合物は、上記金属元素のキノリノール錯体、シクロペンタジエニド錯体、金属アルコキシ化合物、有機酸金属塩のいずれかにて構成されることが好ましい。
【0009】
なお、前記金属化合物は、前記発光層に対し0.1重量%〜10重量%含有されていることが好ましく、さらに好ましくは1重量%〜2重量%程度含有されているのがよい。このような範囲の金属化合物を含有させることにより、電子注入効率が一層向上することとなる。
【0010】
また、本発明の電気光学装置においては、前記発光層と前記陰極とが接する形にて形成され、該陰極が前記金属化合物中の金属を還元する還元性金属を含んで構成されていることが好ましい。このような電気光学装置によると、金属化合物中の金属が還元され、発光層内部に拡散し、当該金属の原子と発光層形成材料の分子は渾然一体となり、電子注入性が高い状態となる。ここで、陽極に電流が流れた際には、陽極の正孔が発光層に注入され、また、陰極の電子は金属化合物の作用により発光層に注入され、正孔と電子とが結合するので、好適に発光する電気光学装置となる。なお、前記還元性金属としては、例えばMg、Ca、Alから選択される1ないし複数の金属を用いることができる。
【0011】
また、本発明の電気光学装置において、前記発光層は、複数のドットが平面内で所定パターンにて形成された構成をなし、各ドットは少なくとも異なる色を発光可能な発光材料を含んでなるとともに、前記各色の発光材料に対して、それぞれ金属化合物が選択的に含有されているものとすることができる。上述したように、本発明の電気光学装置では、パターン形成された発光層の異なる領域に、異なる金属化合物を含有させる場合において好適であり、例えば上記のような異なる色のドットに異なる金属化合物を選択的に含有させる場合にも好適である。したがって、本発明によると、異なる色のドットに対して異なる金属化合物を容易に含有させることが可能で、例えば1のドットに金属化合物を含有させ、他のドットに含有させない、若しくは異なる金属化合物を含有させるような選択を適宜行うことが可能となる。
【0012】
次に、本発明の電気光学装置の製造方法は、上記記載の電気光学装置の製造方法であって、基材上に陽極を形成する工程と、前記陽極上側に前記発光層を形成する工程と、前記発光層上側に陰極を形成する工程とを含み、前記発光層を形成する工程において、発光層を形成する材料と、前記金属化合物とを溶媒中に溶解ないし分散させた溶液を、前記陽極の上側に成膜する工程を含むことを特徴とする。
【0013】
このような製造方法によると、発光層形成と同時に、該発光層内に金属化合物を含有させることが可能となり、その製造プロセスが簡便なものとなる。しかも、溶液中に溶解ないし分散させた発光層形成材料に対し、例えば異なる色の発光層形成材料を含む溶液毎に異なる金属化合物を含有させる(若しくは一部の溶液のみに金属化合物を含有させる)ことで、異なる色の発光層に対して異なる金属化合物を含有させることも可能となり、例えば色毎に所望パターンにて発光層を形成する場合には、該色毎に金属化合物を選択することを極めて簡便に実現可能となる。なお、成膜方法としては、例えばスピンコート法、液滴吐出装置を用いたインクジェット法等を採用することができる。
【0014】
また、前記陰極を形成する工程において、前記発光層上に、前記金属化合物中の金属を還元する還元性金属を蒸着により成膜する工程を含むものとすることができる。これにより、還元性金属を含んでなる陰極を簡便に形成することが可能なり、当該電気光学装置の電気注入効率を一層向上させることが可能となる。
【0015】
次に、本発明の電子機器は、上述した電気光学装置を表示手段として備えることを特徴とする。本発明の電子機器としては、例えば、携帯電話機、移動体情報端末、時計、ワープロ、パソコンなどの情報処理装置などを例示することができる。このような電子機器の表示部に、本発明の電気光学装置を採用することによって、良好な発光特性及び発光寿命の表示部を備え、低コストの電子機器を提供することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する各図において、図面上で認識可能な大きさとするために、縮尺は各層や各部材ごとに異なる場合がある。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、本発明の電気光学装置の一実施形態としての有機EL装置を示すものであって、特にアクティブマトリクス型の有機EL装置に適用した実施の形態例を模式的に示す図である。また、この有機EL装置1は、薄膜トランジスタを用いたアクティブ型の駆動方式を採用している。
【0018】
有機EL装置1は、基板2の上に、回路素子としての薄膜トランジスタを含む回路素子部14、画素電極(陽極)111、有機EL層(有機EL素子)を含む機能層110、陰極12、及び封止部3等を順次積層した構造からなる。
【0019】
基板2としては、本例ではガラス基板が用いられている。ガラス基板の他にも、シリコン基板、石英基板、セラミックス基板、金属基板、プラスチック基板、プラスチックフィルム基板等、電気光学装置や回路基板に用いられる公知の様々な基板が適用される。基板2内には、発光領域としての複数の画素領域Aがマトリクス状に配列されており、カラー表示を行う場合、例えば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する画素領域Aが所定の配列で構成される。各画素領域Aには、画素電極111が配置され、その近傍には信号線132、電源線133、走査線131及び図示しない他の画素電極用の走査線等が配置されている。画素領域Aの平面形状は、図に示す矩形の他に、円形、長円形など任意の形状が適用される。
【0020】
また、封止部3は、水や酸素の侵入を防いで陰極12あるいは機能層110の酸化を防止するものであり、基板2に塗布される封止樹脂、及び基板2に貼り合わされる封止基板3b(封止缶)等を含む。封止樹脂の材料としては、例えば、熱硬化樹脂あるいは紫外線硬化樹脂等が用いられ、特に、熱硬化樹脂の1種であるエポキシ樹脂が好ましく用いられる。封止樹脂は、基板2の周縁に環状に塗布されており、例えば、マイクロディスペンサ等により塗布される。封止基板3bは、ガラスや金属等からなり、基板2と封止基板3bとは封止樹脂を介して張り合わされる。
【0021】
図2は、上記有機EL装置1の回路構造を示している。
図2において、基板2上には、複数の走査線131と、走査線131に対して交差する方向に延びる複数の信号線132と、信号線132に並列に延びる複数の電源線133とが配線されている。また、走査線131及び信号線132の各交点毎に上記画素領域Aが形成されている。
信号線132には、例えば、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを含むデータ側駆動回路103が接続されている。また、走査線131には、シフトレジスタ及びレベルシフタを含む走査側駆動回路104が接続されている。
【0022】
画素領域Aには、走査線131を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用の第1の薄膜トランジスタ123と、この薄膜トランジスタ123を介して信号線132から供給される画像信号を保持する保持容量135と、保持容量135によって保持された画像信号がゲート電極に供給される駆動用の第2の薄膜トランジスタ124と、この薄膜トランジスタ124を介して電源線133に電気的に接続したときに電源線133から駆動電流が流れ込む画素電極111(陽極)と、画素電極111と対向電極12(陰極)との間に挟み込まれる機能層110とが設けられている。機能層110は、有機EL素子としての有機EL層を含む。
【0023】
画素領域Aでは、走査線131が駆動されて第1の薄膜トランジスタ123がオンとなると、そのときの信号線132の電位が保持容量135に保持され、この保持容量135の状態に応じて、第2の薄膜トランジスタ124の導通状態が決まる。また、第2の薄膜トランジスタ124のチャネルを介して電源線133から画素電極111に電流が流れ、さらに機能層110を通じて対向電極12(陰極)に電流が流れる。そして、このときの電流量に応じて、機能層110が発光する。
【0024】
図3は、上記有機EL装置1における表示領域の断面構造を拡大した図である。この図3には赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する3つの画素領域の断面構造が示されている。前述したように、有機EL装置1は、基板2上に、TFTなどの回路等が形成された回路素子部14、画素電極(陽極)111、機能層110が形成された発光素子部11、及び陰極12が順次積層されて構成されている。
この有機EL装置1では、機能層110から基板2側に発した光が、回路素子部14及び基板2を透過して基板2の下側(観測者側)に出射されるとともに、機能層110から基板2の反対側に発した光が陰極12により反射されて、回路素子部14及び基板2を透過して基板2の下側(観測者側)に出射されるようになっている。
【0025】
回路素子部14には、基板2上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜2cが形成され、この下地保護膜2c上に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜141が形成されている。なお、半導体膜141には、ソース領域141a及びドレイン領域141bが高濃度Pイオン打ち込みにより形成されている。なお、Pが導入されなかった部分がチャネル領域141cとなっている。
さらに回路素子部14には、下地保護膜2c及び半導体膜141を覆う透明なゲート絶縁膜142が形成され、ゲート絶縁膜142上にはAl、Mo、Ta、Ti、W等からなるゲート電極143(走査線)が形成され、ゲート電極143及びゲート絶縁膜142上には透明な第1層間絶縁膜144aと第2層間絶縁膜144bが形成されている。ゲート電極143は半導体膜141のチャネル領域141cに対応する位置に設けられている。また、第1、第2層間絶縁膜144a、144bを貫通して、半導体膜141のソース、ドレイン領域141a、141bにそれぞれ接続されるコンタクトホール145,146が形成されている。
【0026】
そして、第2層間絶縁膜144b上には、ITO等からなる透明な画素電極111が所定の形状にパターニングされて形成され、一方のコンタクトホール145がこの画素電極111に接続されている。
また、もう一方のコンタクトホール146が電源線133に接続されている。
このようにして、回路素子部14には、各画素電極111に接続された駆動用の薄膜トランジスタ123が形成されている。なお、回路素子部14には、前述した保持容量135及びスイッチング用の薄膜トランジスタ124も形成されているが、図3ではこれらの図示を省略している。
【0027】
発光素子部11は、複数の画素電極111上の各々に積層された機能層110と、機能層110同士の間に配されて各機能層110を区画するバンク部112とを主体として構成されている。機能層110上には陰極12が配置されている。発光素子である有機EL素子10は、画素電極111、陰極12、及び機能層110等を含んで構成される。
ここで、画素電極111は、ITOにより形成されてなり、平面視略矩形にパターニングされて形成されている。この画素電極111の厚さは、50〜200nmの範囲が好ましく、特に150nm程度がよい。
【0028】
バンク部112は、図3に示すように、基板2側に位置する無機物バンク層112a(第1バンク層)と基板2から離れて位置する有機物バンク層112b(第2バンク層)とが積層されて構成されている。
無機物バンク層112aは、例えば、SiO、TiO等の無機材料からなる。また、有機物バンク層112bは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性のあるレジストから形成されている。
【0029】
機能層110は、画素電極111上に積層された正孔注入/輸送層110aと、正孔注入/輸送層110a上に隣接して形成された有機EL層(発光層)110bとから構成されている。
正孔注入/輸送層110aは、正孔を有機EL層110bに注入する機能を有するとともに、正孔を正孔注入/輸送層110a内部において輸送する機能を有する。このような正孔注入/輸送層110aを画素電極111と有機EL層110bの間に設けることにより、有機EL層110bの発光効率、寿命等の素子特性が向上する。また、有機EL層110bでは、正孔注入/輸送層110aから注入された正孔と、陰極12から注入される電子が有機EL層で再結合し、発光が得られる。
【0030】
有機EL層110bは、赤色(R)に発光する赤色有機EL層110b、緑色(G)に発光する緑色有機EL層110b、及び青色(B)に発光する青色有機EL層110bの発光波長帯域が互いに異なる3種類からなり、各有機EL層110b〜110bが所定の配列(例えばストライプ状)で配置されている。
有機EL層110bのうち、本実施形態では、青色有機EL層110bのみに、陰極12から有機EL層110bを構成する発光材料への電子の注入を促進させる金属有機化合物150が選択的に含有されている。
【0031】
金属有機化合物150は、リチウムを中心金属としたリチウムキノリノール錯体によって構成されており、有機EL層110b(詳しくは青色有機EL層110b)内に分散されている。なお、金属有機化合物150に用いられる材料としては、リチウムキノリノール錯体以外のものを用いてもよく、周期律表1A族と、周期律表2A族と、希土類(例えば仕事関数が3eV以下のもの)との中から選択される金属元素、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca,Sr,Ba、La、Ce,Pr,Nd,Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選択される金属元素を有した錯体が好ましい。錯体の例としては、ナトリウムキノリノール錯体等が挙げられる。
一方、金属有機化合物150は、上記金属元素のキノリノール錯体以外にも、シクロペンタジエニド錯体、金属アルコキシ化合物、有機酸金属塩等として構成することもできる。
なお、金属有機化合物150は、有機EL層11b(詳しくは青色有機EL層110b)に対し0.1重量%〜10重量%(具体的には1重量%)含有されているが、好ましくは1重量%〜2重量%程度含有されているのがよい。
【0032】
このような構成によると、有機EL層110bに電子を注入するための電子注入層を別途設ける必要が無いため、その製造プロセスが簡便化されるとともに、当該有機EL素子10、ひいては有機EL装置1の構造も簡単なものとなる。
また、各色の有機EL層110b,110b,110bでは、それぞれ発光効率が異なるため、電子注入を促進させる役割を担う金属有機化合物150を各層毎に最適なものを混入させることが好ましいが、本実施形態では最も発光効率の低い青色有機EL層110bのみに混入させたのである。このように、本実施形態では有機EL層110b上に電子注入層を別途形成する構成ではなく、有機EL層110b内に金属有機化合物150を混入させる構成を採用したために、電子注入を促進させたい有機EL層110b(本実施形態の場合、青色有機EL層110b)に電子注入層を位置合わせして選択的に積層させる等の面倒な工程を行わなくても、当該有機EL層110b(本実施形態の場合、青色有機EL層110b)に金属有機化合物150を混入させるのみの簡便な方法により発光効率を向上させることが可能となる。
【0033】
本実施形態では、青色有機EL層110b内にのみ金属有機化合物150を含有させたが、その他の有機EL層110b、すなわち赤色有機EL層110b,緑色有機EL層110b内にそれぞれ好ましい金属有機化合物を含有させることもできる。この場合、それぞれの発光効率に対応させて、好ましい仕事関数を有する金属の有機化合物を適宜選択することができる。
【0034】
次に、陰極(対向電極)12は、発光素子部11の全面に形成されており、画素電極111と対になって機能層110に電流を流す役割を果たす。この陰極12は、上記金属有機化合物150のリチウム(Li)イオンを還元できるものとして、本例ではカルシウム層12aとアルミニウム層12bとが積層されて構成されている。このとき、有機EL層110bに近い側の層(本実施形態の場合、カルシウム層12a)には、金属有機化合物150の金属イオンを還元できるものを設けることが好ましい。このような還元作用を示すものとしては、カルシウム以外にも、例えばアルミニウム,マグネシウム等を用いることも可能で、その層厚は例えば2〜50nmの範囲が好ましい。また、アルミニウム層12bは、有機EL層110bから発せられた光を基板2側に反射させるもので、Al膜の他、Ag膜、AlとAgの積層膜等からなることが好ましい。また、その厚さは、例えば100〜1000nmの範囲が好ましい。
【0035】
このように構成された有機EL装置1においては、金属有機化合物150が混入された青色有機EL層110bでは、陰極12からの電子注入が促進されて発光が効果的に生じる。一方、赤色有機EL層110b及び緑色有機EL層110bでは、陰極12のカルシウム層12aが有機EL層110bに直接に接して有機EL層110bに電子を注入する役割を果たす。
また、本実施形態の有機EL装置1は、蒸着法を用いて形成された電子注入層を備えた有機EL装置の場合と比較しても、同程度の発光特性及び発光寿命を得ることができる。
その一方で、蒸着法を用いて形成された電子注入層を備えた有機EL装置の場合と比較して、上述の通り、その製造プロセスが極めて簡便化され、その構成も非常に簡単なものとなる。
【0036】
次に、上記有機EL装置1を製造する方法について図4(a)〜(d)を参照して説明する。なお、基板2上には、それぞれ先の図3に示した、薄膜トランジスタを含む回路素子部14、バンク部112(有機物バンク層112a、無機物バンク層112b)、及び画素電極111がすでに形成されているものとする。
【0037】
本例の製造方法は、(1)正孔注入/輸送層形成工程、(2)有機EL層形成工程、(3)陰極形成工程、及び(4)封止工程等を有する。なお、ここで説明する製造方法は一例であって、必要に応じてその他の工程が追加されたり、上記の工程の一部が除かれたりする。なお、(1)正孔注入/輸送層形成工程、(2)有機EL層形成工程は、液滴吐出装置を用いた液体吐出法(インクジェット法)を用いて行った。
【0038】
(1)正孔注入/輸送層形成工程
図4(a)に示すように、画素電極111が形成された基板2上に、正孔注入/輸送層110aを形成する。
正孔注入/輸送層形成工程では、例えば、液体吐出法を用いることにより、正孔注入/輸送層形成材料を含む組成物を画素電極111上に吐出する。その後に乾燥処理及び熱処理を行い、画素電極111上に正孔注入/輸送層110aを形成する。
なお、この正孔注入/輸送層形成工程を含め、以降の工程は、例えば窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
【0039】
液体吐出法による正孔注入/輸送層の形成手順としては、液体を吐出するための吐出ヘッド(図示略)に、正孔注入/輸送層の材料を含有する組成物インクを充填し、吐出ヘッドの吐出ノズルを、バンク部112の開口部内に位置する画素電極111に対向させ、吐出ヘッドと基板2とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御されたインク滴を吐出する。その後、吐出後のインク滴を乾燥処理して組成物インクに含まれる極性溶媒(液体材料)を蒸発させることにより、正孔注入/輸送層が形成される。
【0040】
ここで用いる組成物としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)等の混合物を、極性溶媒に溶解させた組成物を用いることができる。極性溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルブタノール、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)及びその誘導体、カルビト−ルアセテート、ブチルカルビト−ルアセテート等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。
より具体的な組成物の組成としては、PEDOT:PSS混合物(PEDOT/PSS=1:20):12.52重量%、PSS:1.44重量%、IPA:10重量%、NMP:27.48重量%、DMI:50重量%のものを例示できる。なお、組成物の粘度は2〜20Ps程度が好ましく、特に4〜15cPs程度が良い。
【0041】
(2)有機EL層形成工程
次に、図4(b)及び図4(c)に示すように、正孔注入/輸送層110aが積層された画素電極111上に有機EL層110bを形成する。図4(b)では、青色有機EL層110bを形成し、続いて図4(c)のように赤色有機EL層110b、緑色有機EL層110bを順次形成する。
ここでは液体吐出法により、有機EL層用材料を含む組成物インクを正孔注入/輸送層110a上に吐出し、その後に乾燥処理及び熱処理して、バンク部112に形成された開口部内に各色有機EL層110bを形成する。
【0042】
有機EL層形成工程では、正孔注入/輸送層110aの再溶解を防止するために、有機EL層形成の際に用いる組成物インクの溶媒として、正孔注入/輸送層110aに対して不溶な無極性溶媒を用いる。この場合、無極性溶媒に対する正孔注入/輸送層110aの表面の濡れ性を高めるために、有機EL層形成の前に表面改質工程を行うのが好ましい。表面改質工程は、例えば上記無極性溶媒と同一溶媒又はこれに類する溶媒を液体吐出法、スピンコート法又はディップ法等により正孔注入/輸送層110a上に塗布した後に乾燥することにより行う。なお、ここで用いる表面改質用溶媒は、組成物インクの無極性溶媒と同一なものとして例えば、シクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を例示でき、組成物インクの無極性溶媒に類するものとしては、例えばトルエン、キシレン等を例示することができる。
【0043】
液体吐出法による有機EL層の形成手順としては、まず青色有機EL層の形成に際しては、吐出ヘッド(図示略)に、青色有機EL層を形成する材料及び金属有機化合物(リチウムキノリノール錯体)150を含有する組成物インクを充填し、吐出ヘッドの吐出ノズルを、バンク部112の開口部内に位置する青色(B)用の正孔注入/輸送層110aに対向させ、吐出ヘッドと基板2とを相対移動させながら、吐出ノズルから1滴当たりの液量が制御されたインク滴を吐出する。吐出されたインク滴は、正孔注入/輸送層110a上に広がってバンク部112の開口部内に満たされる。続いて、吐出後のインク滴を乾燥処理することにより組成物インクに含まれる無極性溶媒が蒸発し、金属有機化合物150が含有された青色有機EL層110bが形成される。
【0044】
青色有機EL層110bを形成する発光材料としては、例えばジスチリルビフェニルおよびその誘導体、クマリンおよびその誘導体、テトラフェニルブタジエンおよびその誘導体などの有機EL材料からなるものを用いることができる。また、金属有機化合物150としては、リチウムキノリノール錯体以外にも、仕事関数の低い上述の周期律表1A族金属と、周期律表2A族金属と、希土類金属を用いることができる。一方、無極性溶媒としては、正孔注入/輸送層に対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。
【0045】
続いて、図4(c)に示すように、正孔注入/輸送層110aが積層された赤色(R)及び緑色(G)用の画素電極111の上に、赤色有機EL層110b及び緑色有機EL層110bをそれぞれ形成する。この赤色及び緑色有機EL層形成工程は、前述した青色有機EL層形成工程と同様の手順で行われる。即ち、液体吐出法により、有機EL層用材料を含む組成物インクを正孔注入/輸送層110a上に吐出した後に乾燥処理及び熱処理して、バンク部112に形成された開口部内に有機EL層を形成する。なお、赤色有機EL層110bを形成する発光材料としては、例えばローダミンおよびその誘導体などの有機EL材料からなるものを用いることができ、緑色有機EL層110bを形成する発光材料としては、例えばキナクリドンおよびその誘導体などの有機EL材料からなるものを用いることができる。
【0046】
(3)陰極形成工程
次に、図4(d)に示すように、画素電極(陽極)111と対をなす対向電極(陰極)12を形成する。即ち、各色有機EL層110b及びバンク部112を含む基板2上の領域全面に、カルシウム層12aとアルミニウム層12bとを順次積層して陰極12を形成する。これにより、各色有機EL層110bの形成領域全体に、陰極12が積層され、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する有機EL素子がそれぞれ形成される。
【0047】
陰極12は、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等で形成することが好ましく、特に蒸着法で形成することが、熱による有機EL層110bの損傷を防止できる点で好ましい。また陰極12上に、酸化防止のためにSiO、SiN等の保護層を設けても良い。
【0048】
(4)封止工程
最後に、有機EL素子(発光素子)が形成された基板2と封止基板3b(図1参照)とを封止樹脂を介して封止する。例えば、熱硬化樹脂または紫外線硬化樹脂からなる封止樹脂を基板2の周縁部に塗布し、封止樹脂上に封止基板3bを配置する。
封止工程は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。大気中で行うと、陰極12にピンホール等の欠陥が生じていた場合にこの欠陥部分から水や酸素等が陰極12に侵入して陰極12が酸化されるおそれがあるので好ましくない。
【0049】
この後、基板2の配線に陰極12を接続するとともに、基板2上あるいは外部に設けられる駆動IC(駆動回路)に回路素子部14(図1参照)の配線を接続することにより、本例の有機EL装置1が完成する。
【0050】
上述した製造方法により、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3種類の有機EL層110bのうち、青色有機EL層110bに対してのみに、金属有機化合物150が選択的に含有されることとなる。このような方法により、各色の発光効率に応じて、簡便に各色毎に金属有機化合物を適宜選択可能となる。また、上述した製造方法のうち、(1)正孔注入/輸送層形成工程、(2)有機EL層形成工程においては、一貫して液体吐出法が用いられるので工程の簡略化を図ることができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、有機EL装置の第2実施形態について図1及び図3を用いて説明する。第1実施形態においては、機能層110から発した光が基板2の下側(観測者側)に出射されようになっているのに対し、本実施形態においては封止基板3bの上側(観測者側)に出射するようになっている。本実施形態と第1実施形態との相違点は主として材料構成であり、本実施形態においては第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0052】
本実施形態は、基板2の対向側である封止基板3b側から発光を取り出す構成であるので、基板2としては透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えば、アルミナ等のセラミック、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したものの他に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
【0053】
また、画素電極111としては、必ずしも透明性材料に限る必要がなく、陽極の機能を満たす好適な材料が用いられ、また、光反射性を有する材料が好ましく、Al等が採用される。なお、画素電極111として透明金属のITO等を採用する場合には、その下層にAl薄膜等を形成し、光反射性を有する構成が好ましい。
【0054】
また、陰極12の材料としては、透明性を有する必要があり、ITO等の透明金属が採用される。ここで、ITOと有機EL層110bとの間には、透明性を有する膜厚でAl薄膜を形成してもよい。透明性を有する膜厚としては、50nm以下が好ましい。このようなAl薄膜を形成することによって、有機EL層110bへの電子注入性を促進させるだけでなく、ITOをスパッタで形成する際のプラズマダメージを抑制し、また、陰極12を透過・侵入する水分や酸素から有機EL層110bを保護することができる。また、封止基板3bの材料としては、透明性を有する好適な材料が採用される。
【0055】
このように構成された有機EL装置においては、第1実施形態と同様の効果が得られると共に、封止基板3b側から機能層110の発光を出射させることが可能になる。
【0056】
(第3実施形態)
図5は、本発明の電子機器の実施の形態例を示している。
本例の電子機器は、上述した有機EL装置を表示手段として備えている。図5は、携帯電話の一例を示した斜視図で、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は前記の有機EL装置を用いた表示部を示している。このように本発明の電気光学装置に係る有機EL装置を表示手段として備える電子機器は、良好な発光特性を得ることができとともに、電子機器の低価格化を図ることができる。
【0057】
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の有機EL素子を備えたフルカラーの有機EL装置を示したが、青色発光用有機EL装置について本発明の構成を適用することも可能である。すなわち、図3に示した青色(B)に対応する画素領域と同様の発光部を構成し、例えば基板2上にITO(陽極)111、正孔注入/輸送層110a、青色有機EL層110b、カルシウム層12a、アルミニウム層12bなる層構造を備えた青色発光用有機EL装置として本発明の構成を採用することができる。この場合も、青色有機EL層110bには金属有機化合物(リチウムキノリノール錯体)150が含有され、該青色有機EL層110bの発光効率を向上させている。
【0058】
このような青色発光用有機EL装置を製造する際しては、以下のような方法を採用することができる。まず、基板2上にITO(陽極)111、正孔注入/輸送層110aを積層し、その後、例えば上述したジスチリルビフェニル等の青色発光用有機EL材料と、金属有機化合物(リチウムキノリノール錯体)150とをキシレン溶液等の無極性溶媒に溶解ないし分散させた液状組成物を、上記正孔注入/輸送層110a上にスピンコート等により成膜し、青色有機EL層110bを得る。そして、この青色有機EL層110b上に陰極としてカルシウム層12a、アルミニウム層12bを蒸着させることにより、青色発光用有機EL装置を製造することができる。
【0059】
このような青色発光用有機EL装置においても、青色有機EL層110bに含有された金属有機化合物150は該青色有機EL層110bに対して十分低い仕事関数を有しており、蒸着したカルシウム層12aはリチウムイオンを還元する作用を有する。したがって、陰極12(アルミニウム層12b)から青色有機EL層110bへの電子注入が促進され、当該青色発光用有機EL装置は高い発光効率を有することとなる。
【0060】
以上、本発明の各実施形態を示したが、本発明はこれらに限定されることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内で適宜変更可能であり、例えば発光層を形成するEL材料としては、低分子EL材料、高分子EL材料のいずれをも採用することが可能で、各材料に対してリチウムキノリノール等の金属化合物を含有させて構成することができ、各材料を用いた電気光学装置のそれぞれについて本発明の効果を発現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL装置の構成を模式的に示す説明図。
【図2】アクティブマトリクス型有機EL装置の回路を示す回路図。
【図3】有機EL装置の表示領域の断面構造を示す拡大図。
【図4】有機EL装置の製造方法を説明するための説明図。
【図5】本発明の電子機器の実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…有機EL装置(電気光学装置)、12…陰極、110b…有機EL層(発光層)、111…画素電極(陽極)、150…金属有機化合物(金属化合物)

Claims (12)

  1. 陰極と陽極との間に発光層を備えてなる電気光学装置であって、前記発光層内に前記陰極から電子を注入させるための金属化合物が含有されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記金属化合物は、前記発光層を構成する発光材料に電子を注入するに十分な仕事関数を有する金属の有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記金属化合物は、周期律表1A族と、周期律表2A族と、希土類と、の中から選択される少なくとも1つの金属元素を含有してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記金属元素は、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選択されるものであることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 前記金属化合物は、前記金属元素のキノリノール錯体、シクロペンタジエニド錯体、金属アルコキシ化合物、有機酸金属塩のいずれかであることを特徴とする請求項3又は4に記載の電気光学装置。
  6. 前記金属化合物は、前記発光層に対し0.1重量%〜10重量%含有されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  7. 前記発光層と前記陰極とが接する形にて形成され、該陰極が前記金属化合物中の金属を還元する還元性金属を含んで構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  8. 前記還元性金属は、Mg、Ca、Alから選択される1ないし複数の金属であることを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置。
  9. 前記発光層は、複数のドットが平面内で所定パターンにて形成された構成をなし、各ドットは少なくとも異なる色を発光可能な発光材料を含んでなるとともに、前記各色の発光材料に対して、それぞれ金属化合物が選択的に含有されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電気光学装置の製造方法であって、
    基材上に陽極を形成する工程と、
    前記陽極上側に前記発光層を形成する工程と、
    前記発光層上側に陰極を形成する工程とを含み、
    前記発光層を形成する工程において、発光層を形成する材料と、前記金属化合物とを溶媒中に溶解ないし分散させた溶液を、前記陽極の上側に成膜する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 前記陰極を形成する工程において、前記発光層上に、前記金属化合物中の金属を還元する還元性金属を蒸着により成膜する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電気光学装置を表示手段として備えることを特徴とする電子機器。
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