JP2005122924A - 電気光学装置、その製造方法、および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、その製造方法、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 表示される画像の変更に要するコストを低減する。
【解決手段】 電気光学装置100は、平板状の基材10と、基材10の板面に区画された複数の単位領域51の各々に設けられた画素電極11と、画素電極11に対して基材10とは反対側に設けられた陰極15と、複数の単位領域51のうち所定の画像を構成する領域である画素領域511に選択的に設けられて画素電極11と陰極15との間に介在するOLED(有機発光ダイオード)素子21とを有する。一方、複数の単位領域のうち画素領域511以外の領域である非画素領域512には画素電極11と陰極15とを電気的に絶縁させる絶縁体31が設けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電流の供給や電圧の印加といった電気的な作用を輝度(階調)や透過率の変化といった光学的な作用に変換する電気光学素子を用いて画像を表示する技術に関する。
有機発光ダイオード(以下「OLED(Organic Light Emitting Diode)」という)素子などの電気光学素子を用いて画像を表示する装置は、マトリクス状に配列された画素により多様な画像を表示するドットマトリクス型と、特定の画像を固定的に表示するセグメント型とに大別される。このうちセグメント型の電気光学装置においては、例えば特許文献1に示されるように、表示されるべき画像の形状となるようにパターニングされた電極によって電気光学素子が駆動される。
特開2001−244081(段落0027および第1図)
しかしながら、このセグメント型の電気光学装置においては、電極をパターニングするためのフォトマスクを表示されるべき画像ごとに作成する必要があるため、画像が異なる電気光学装置を新たに製造するために多大なコストを要するという問題がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示される画像の変更に要するコストを低減することにある。
この目的を達成するために、本発明に係る電気光学装置の第1の特徴は、平板状の基材と、基材の板面に区画された複数の単位領域に設けられた第1電極と、第1電極に対して基材とは反対側に設けられた第2電極と、複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域である画素領域に選択的に設けられて第1電極と第2電極との間に介在する電気光学素子とを設けたことにある。この構成によれば、所望の画像に応じて選択された画素領域に電気光学素子を設けることによって当該画像の表示が実現されるから、異なる画像を表示する電気光学装置を製造する場合であっても、各電極を画像に応じた形状にパターニングするためのフォトマスクを画像ごとに用意する必要はない。したがって、本発明によれば、それぞれ異なる画像を表示する電気光学装置を製造するコストを低減することができる。なお、本発明における電気光学素子とは、電流の供給や電圧の印加といった電気的な作用を輝度(発光量)や透過率の変化といった光学的な特性の変化に変換するための素子である。電気光学素子の典型的な例は、有機エレクトロルミネッセンス素子や発光ポリマーなどの有機発光ダイオード(OLED)素子である。
複数の単位領域のうち画素領域以外の単位領域(非画素領域)において第1電極と第2電極とが電気的に導通すると、画素領域の電気光学装置を駆動するときに非画素領域の第1電極と第2電極とに電流が流れて電力が無駄に消費されることとなる。そこで、本発明の望ましい態様において、複数の単位領域のうち画素領域以外の単位領域である非画素領域において第1電極と第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体が設けられる。この態様によれば、非画素領域において第1電極と第2電極との間に電流は流れないから消費電力の低減が図られる。
さらに、本発明に係る電気光学装置の第2の特徴は、平板状の基材と、基材の板面に区画された複数の単位領域に設けられた第1電極と、第1電極に対して基材とは反対側に設けられた第2電極と、複数の単位領域の各々に設けられて第1電極と第2電極との間に介在する電気光学素子と、複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域以外の単位領域である非画素領域に選択的に設けられて第1電極と第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体とを設けたことにある。この構成によれば、所望の画像に応じて選択された非画素領域に絶縁体が設けられる一方、画素領域に設けられた電気光学素子によって当該画像の表示が実現されるから、異なる画像を表示する電気光学装置を製造する場合であっても、各電極を画像に応じた形状にパターニングするためのフォトマスクを画像ごとに用意する必要はない。したがって、本発明によれば、それぞれ異なる画像を表示する電気光学装置を製造するコストを低減することができる。
本発明に係る電気光学装置の好適な態様において、基材の板面に垂直な方向からみて電気光学素子の一部と重なるとともに第1電極と第2電極との間に介在する部分絶縁体が設けられる。この態様によれば、電気光学素子から発せられて観察側に出射する光量(または電気光学素子を透過して観察側に出射する光量)を画素領域のうち部分絶縁体の占める割合に応じて決定することができるから、豊かな階調表示が実現される。例えば、各電気光学素子に対する印加電圧が総ての単位領域にわたって等しい場合であっても、各電気光学素子による表示階調は、当該電気光学素子と重なるように設けられた部分絶縁体の大きさに応じて異なる。換言すれば、各階調ごとに電気的な作用を異ならせる仕組み(例えば電気光学素子への印加電圧を各単位領域ごとに異ならせる仕組み)を要することなく階調表示が実現される。
さらに他の態様において、相互に隣接する単位領域の各間隙に隔壁が設けられ、電気光学素子は、隔壁により囲まれた領域内に設けられる。この態様によれば、電気光学物質を含む液滴を隔壁により囲まれた単位領域に着弾させることによって電気光学素子を形成する比較的安価な方法(液滴吐出法)を利用し得る。もっとも、これ以外の方法によっても電気光学素子は形成され得る。
本発明の他の態様において、第1電極および第2電極の各々は、複数の単位領域にわたって連続する単一の電極である。この態様によれば、第1電極および第2電極を微細な配線のパターンに成形(パターニング)する必要がないから製造コストの低減が図られる。一方、第1電極を、各々が異なる単位領域に設けられた複数の画素電極とした構成も採用され得る。この構成によれば、各単位領域に形成された画素電極に対して異なる電圧を印加することができる。例えば、複数の単位領域を各々が異なる色に対応する2以上のグループに区分したときに、各単位領域に設けられた画素電極に印加される電圧を当該単位領域の属するグループごとに異ならせれば、各色ごとに異なる光学的な特性を得ることができる。さらに、第1電極を複数の画素電極とした態様においては、第1電極と第2電極との間に介在する抵抗層が所定の抵抗率を有する導電性材料によって設けられる。この態様によれば、いずれかの画素電極と第2電極とが何らかの原因によって仮に短絡したとしても、その画素電極に配線を介して接続された他の画素電極(およびその画素電極に対応する電気光学素子)に当該短絡の影響が及ぶことが抑えられる。
上記目的を達成するために、本発明に係る製造方法の第1の特徴は、平板状の基材の板面に区画された複数の単位領域に第1電極を形成する工程と、複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域である画素領域に電気光学素子を選択的に形成する工程と、電気光学素子を挟んで第1電極と対向する第2電極を形成する工程とを有することにある。この方法によれば、複数の単位領域の一部に電気光学素子を選択的に形成することによって所定の画像を表示する電気光学装置が得られるから、表示すべき画像ごとに異なるフォトマスクを用意する必要はない。したがって、本発明によれば、それぞれ異なる画像を表示する電気光学装置を製造するコストを低減することができる。
さらに、本発明に係る製造方法の第2の特徴は、平板状の基材の板面に区画された複数の単位領域に第1電極を形成する工程と、複数の単位領域の各々に電気光学素子を形成する工程と、電気光学素子を挟んで第1電極と対向する第2電極を形成する工程と、複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域以外の単位領域である非画素領域に第1電極と第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体を形成する工程とを有することにある。この方法によれば、複数の単位領域の一部に絶縁体を選択的に形成することによって所定の画像を表示する電気光学装置が得られるから、表示すべき画像ごとに異なるフォトマスクを用意する必要はない。したがって、本発明によれば、それぞれ異なる画像を表示する電気光学装置を製造するコストを低減することができる。
この製造方法のうち電気光学素子を形成する工程においては、電気光学物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を基材上に着弾させることによって電気光学素子を形成することができる。この方法によれば製造コストがさらに低減される。さらに、電気光学素子を形成する工程よりも前の工程であって相互に隣接する単位領域の各間隙に隔壁を形成する工程を実施する一方、電気光学素子を形成する工程においては、隔壁により囲まれた領域内に電気光学物質を含む液滴を着弾させる方法も望ましい。この方法によれば、電気光学素子を確実に所期の位置に形成することができる。一方、絶縁体も液滴吐出法により形成され得る。すなわち、本発明に係る製造方法のうち絶縁体を形成する工程においては、絶縁性物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を基材上に着弾させることによって絶縁体が形成される。
また、基材の板面に垂直な方向からみて電気光学素子の一部と重なるように第1電極と第2電極との間に介在する部分絶縁体を形成する工程が実施される場合には、絶縁性物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を基材上に着弾させることによって部分絶縁体を形成することが望ましい。この方法によれば、部分絶縁層をフォトリソグラフィ技術などを用いて形成する場合と比較して製造コストを低減することができる。
なお、上記第1および第2の特徴に係る製造方法においては、各工程の前後が特に明示されている場合を除き、各工程が実施される順番は任意である。例えば、第1の特徴に係る製造方法において、第1電極を形成する工程と電気光学素子を形成する工程と第2電極を形成する工程と(第2の特徴に係る製造方法においてはさらに絶縁体を形成する工程)がいかなる順番で実施されるかは不問である。
図面を参照しながら本発明を実施するための具体的な形態を説明する。以下では、OLED素子の一例である有機エレクトロルミネッセンス素子を電気光学素子として用いた電気光学装置に本発明が適用された形態を例示するが、本発明の適用され得る範囲をこの装置に限定する趣旨ではない。また、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
<A:電気光学装置の構成>
図1は、本実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。同図に示されるように、この電気光学装置100は表示パネル1と電源回路8とを有する。図1および表示パネル1の断面図である図2に示されるように、表示パネル1はガラスやプラスチックなどからなる平板状の基材10を有する。本実施形態に係る表示パネル1は、後述するOLED素子から発せられた光が基材10を透過して観察側(図2における下側)に出射されるボトムエミッション型のパネルである。
基材10の板面は、X方向およびY方向にわたってマトリクス状に配列する多数の領域(以下「単位領域」という)51に区画されている。図1および図2に示されるように、基材10の板面上にはOLED素子の陽極として機能する複数の画素電極11が設けられている。これらの画素電極11は、各単位領域51ごとに設けられた矩形状の電極であり、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)などの光透過性を有する導電性材料により形成される。さらに、X方向に隣接する各画素電極11の間隙には、Y方向に延在して一端が電源回路8に接続された配線12が設けられている。Y方向に並ぶ複数の画素電極11は共通の配線12を介して電源回路8に接続される。
図2に示されるように、画素電極11および配線12が設けられた基材10の板面には各単位領域51を仕切る隔壁14が設けられている。この隔壁14は、X方向またはY方向に相互に隣接する単位領域51の各間隙と重なるように格子状に設けられて基材10の板面から突出する。換言すれば、隔壁14により周囲を囲まれるように区画された領域を単位領域51として捉えることができる。上述した配線12は、図2に示されるように、格子状の隔壁14のうちY方向に延在する部分によって覆われている。
一方、複数の画素電極11が設けられた基材10の板面は電源回路8に接続された陰極15によって覆われている。この陰極15は、複数の単位領域51にわたって連続する単一の電極であり、アルミニウムや銀などの単体金属やこれらの金属を主成分として含む合金など光反射性を有する導電性材料により形成されている。陰極15が形成された基材10の板面はその全域にわたり封止層17によって覆われている。この封止層17は、基材10側への酸素や水分の侵入を妨げるための層である。これにより、基材10上に形成された陰極15や発光層60が酸素や水分などの接触によって劣化することが防止される。
一方、電源回路8は、各画素電極11および陰極15に電力を供給する回路である。さらに詳述すると、電源回路8は、各画素電極11に配線12を介して電源電圧の高位側を印加する一方、陰極15に対して電源電圧の低位側(接地電位)を印加する。
本実施形態に係る電気光学装置100は特定の画像(以下「対象画像」という)を固定的に表示する装置である。この表示を実現するために、多数の単位領域51のなかから対象画像を構成する各ドットに相当するものとして選択された複数の単位領域51のみに電気光学素子たるOLED素子21が設けられている。さらに詳述すると、多数の単位領域51のうち対象画像を構成する単位領域51(以下では特に「画素領域511」という場合がある)にあっては、図2に示されるように、画素電極11を底面として隔壁14により四方を囲まれた空間(窪み)に入り込むようにOLED素子21が設けられる。したがって、各OLED素子21は画素電極11と陰極15との間に介在する。このOLED素子21は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層が画素電極11側からみてこの順に積層された構造を有する。各画素領域511のOLED素子21は、赤色、緑色および青色のいずれかの色に対応する波長の光を発する。ここで、図3は、各色のOLED素子21の配列の態様を示す平面図である。同図におけるIIーII線からみた断面図が図2に相当する。図3に示されるように、本実施形態においては、Y方向に並ぶ画素領域511に同一色のOLED21が配置された構成(いわゆるストライプ配列)となっている。
これに対し、図2および図3に示されるように、多数の単位領域51のうち画素領域511以外の単位領域51(すなわち対象画像を構成する各ドットに該当しない単位領域51である。以下では特に「非画素領域512」という場合がある)にOLED素子21は設けられていない。その代わりに、各非画素領域512には、図2に示されるように、画素電極11を底面として隔壁14により四方を囲まれた空間に入り込むように、電気的な絶縁性を有する材料からなる絶縁体31が設けられている。したがって、各絶縁体31は画素電極11と陰極15との間に介在して両者を電気的に絶縁する。以上の構成のもと、電源回路8から各画素電極11および陰極15との間に電圧が印加されると、画素領域511のみに配置されたOLED素子21が各色に発光して対象画像が表示されることとなる。ここで、非画素領域512に絶縁体31を設けない構成においては画素電極11と陰極15とが導通することとなるため、対象画像の表示に際して非画素領域512にも電流が流れて電力が無駄に消費される。これに対し、本実施形態のように絶縁体31を設けた構成によれば画素電極11と陰極15とが絶縁体31により絶縁されているから非画素領域512に電流は流れず、したがって消費電力を低減することができる。もっとも、消費電力が問題とならないのであれば、非画素領域512に絶縁体31を設けない構成(すなわち画素電極11と陰極15とが導通する構成)も採用され得る。また、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層からなるOLED素子21を画素領域511に設ける一方、非画素領域512にはこれらの各層のうち少なくとも発光層を設けない構成も採用され得る。この構成によっても、多数の単位領域51のうち画素領域511のみを選択的に発光させて対象画像を表示させることができる。
また、図2および図3に示されるように、複数の画素領域511のうち対象画像を構成する各ドットの階調に応じて選択された画素領域511(例えば図2における左側の画素領域511)には、基材10の板面に垂直な方向からみてOLED素子21の一部と重なるように部分絶縁体22が設けられている。この部分絶縁体22は、電気的な絶縁性を有する材料により形成されて画素電極11と陰極15との間に介在する。なお、図2の例では、OLED素子21と陰極15との間に部分絶縁体22を介在させた構成が示されているが、この構成に代えて、またはこの構成とともに、画素電極11とOLED素子21との間に部分絶縁体22を介在させた構成も採用され得る。各画素領域511のOLED素子21から発せられて観察側に出射する光量は、画素領域511のうち部分絶縁体22が占める面積の割合に応じたものとなる。例えば、画素領域511のうち部分絶縁体22の占める面積が大きければ当該画素領域511のOLED素子21から観察側に出射する光量(輝度)が少なくなり、部分絶縁体22の占める面積が小さければ当該画素領域511のOLED素子21から観察側に出射する光量が多くなるといった具合である。このように、本実施形態によれば、各画素領域511に設けられる部分絶縁体22の面積を適宜に調整することによって各画素領域511の輝度(階調)が任意に制御され得る。したがって、表示パネル1の構成は極めて簡易であるにも拘わらず、多様で高品位な表示が実現される。
さらに、各画素領域511には、画素電極11と陰極15との間に介在するように、所定の抵抗率を有する導電性材料からなる抵抗層23が設けられている。ここで、画素電極11と陰極15との間に抵抗層23を設けない構成においては、ある画素電極11と陰極15とが何らかの原因により短絡した場合に配線12の電位が陰極15の電位まで低下し、この影響が当該画素電極11に配線12を介して接続された他の画素電極11にも及ぶこととなる。これに対し、本実施形態のように抵抗層23が設けられた構成のもとでは、仮にひとつの画素電極11と陰極15とが短絡したとしても、その画素電極11に配線12を介して接続された他の画素電極11(Y方向に並ぶ画素電極11)の画素領域511に対して当該短絡により与えられる影響を抑えることができる。なお、図2に示されるように、本実施形態においては抵抗層23をOLED素子21と陰極15との間に介在させた構成が例示されているが、この抵抗層23を画素電極11とOLED素子21との間に介在させた構成も採用され得る。ただし、ボトムエミッション型の表示パネル1においてはOLED素子21から発せられた光が画素電極11から基材10を介して観察側に出射するから、光の損失を抑えて輝度を確保するという観点からすると、図2に示されるように抵抗層23をOLED素子21からみて観察側とは反対側に設けた構成(すなわちOLEDから発せられた光が抵抗層23を経由することなく基材10側に出射する構成)が望ましいと言える。
<B:電気光学装置の製造方法>
次に、上述した電気光学装置100の製造方法を説明する。
まず、図4(a)に示されるように、基材10の面上に配線12と画素電極11とが形成される。より具体的には、アルミニウムや銀、銅などからなる導電性の薄膜をスパッタリングなどの成膜技術により形成した後、この薄膜に対してフォトリソグラフィ技術を用いたパターニング処理を施すことによって配線12が得られる。一方、画素電極11についても同様に、インジウム錫酸化物や酸化インジウム、酸化亜鉛系アモルファスなどの透明導電材料からなる薄膜に対してパターニング処理を施すことによって得られる。なお、導電性の薄膜を配線12および画素電極11に相当する領域が残るように除去することによって、配線12と画素電極11とを共通の導電膜からひとつの工程にて形成するようにしてもよい。また、表示パネル1がトップエミッション型である場合には、画素電極11に光透過性は要求されないから、アルミニウムや銀などの単体金属やこれらを主成分として含む合金など光反射性を有する導電性材料(あるいは光透過性を有さない導電性材料)によって画素電極11が形成される。
続いて、図4(b)に示されるように、基材10のうち配線12と画素電極11とが形成された面上に隔壁14が形成される。具体的には、ポリイミドやアクリル、ポリアミドといった感光性の有機材料を基材10上に塗布した後に加熱により硬化させ、この薄膜に対して所定のフォトマスクを用いた露光と現像とを施すことによって格子状の隔壁14が得られる。さらに、隔壁14に対してCF、SiFまたはBFなどのガスを反応ガスとしたプラズマ処理が施されて、その表面が撥液性(撥水性)を呈するように改質される。なお、隔壁14の表面を改質するのではなく、隔壁14となる有機材料に弗化物を添加することにより隔壁14自体に撥液性を持たせるようにしてもよい。
次に、図4(c)に示されるように、隔壁14により区画された多数の単位領域51のうち画素領域511に対して選択的に各色のOLED素子21が形成される。この形成には液滴吐出法(インクジェット法)が用いられる。すなわち、図4(c)に示されるように、多数の単位領域51のうち所望の画像を構成する画素領域511の上方に吐出口71を移動させたうえで、この吐出口71から電気光学物質を含む液滴を吐出して画素領域511に着弾させる。これを総ての画素領域511について繰り返したうえで乾燥させることによりOLED素子21が得られる。なお、OLED素子21の正孔輸送層は、例えば、ポリチオフェン誘導体やポリピロール誘導体、あるいはこれらにドーピングを施した材料により形成される。より具体的には、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを溶媒としてのポリスチレンスルフォン酸に分散させたうえで水を加えた分散液(PEDOT/PSSの分散液)が吐出口71から吐出されて正孔輸送層が形成される。また、OLED素子21の発光層は、例えば、ポリフルオレン誘導体(PV)、ポリパラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリジアルキルフルオレン(PDAF)、ポリフルオレンベンゾチアジアゾール(PFBT)、ポリアルキルチオフェン(PAT)、あるいはポリメチルフェニルシラン(PMPS)など公知である各種の材料により形成される。また、これらの高分子材料に対し、ペリレン系色素、クマリン系色素またはローダミン系色素といった高分子材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6またはキナクリドンといった低分子材料をドープした材料によっても発光層は形成され得る。
上述したように隔壁14の表面は撥液性を呈するから、電気光学物質を含む液滴は隔壁14により囲まれた空間(窪み)内に効率よく滞留する。なお、図4(a)に示される工程において、液滴の着弾地点となる画素電極11を表面が親液性を呈する材料により形成すれば、吐出口71から吐出された液滴を画素電極11の表面に効率よく着弾させることができる。また、隔壁14により仕切られた空間の底部に液滴を効率よく滞留させるという観点からすると、親液性を呈する第1層と撥液性を呈する第2層とを基材10側からみてこの順番に積層した薄膜を成形することによって隔壁14を形成する方法も好適である。あるいは、SiOなどの無機材料からなる第1層とアクリルやポリイミドなどの有機材料からなる第2層とを基材10側からみてこの順番に積層した薄膜を成形することによって隔壁14を形成し、この隔壁14に対してプラズマ処理を施す方法も採用され得る。この方法によれば、第1層と第2層とで表面の改質の度合いが異なる(第2層が第1層よりも高い撥液性を呈する)から、液滴を効率的に滞留させることができる。
以上の工程によりOLED素子21が形成されると、図4(d)に示されるように、非画素領域512に絶縁体31が形成されるとともに特定の画素領域511の一部と重なるように部分絶縁体22が形成される。これらの形成には液滴吐出法が用いられる。すなわち、絶縁性材料を含む液滴を吐出口72から適宜に吐出させて基材10上に着弾させることにより、非画素領域512の全域を覆う絶縁体31と画素領域511の一部を覆う部分絶縁体22とが形成される。このように液滴吐出法を用いる場合、絶縁体31および部分絶縁体22は、水またはアルコールなどの溶媒に対して分散または溶解し、なおかつ電気的な絶縁性を有する材料である必要がある。この要件を満たす材料としては、多価アルコール(例えばポリビニルアルコール)、アクリル樹脂(例えばポリ酢酸ビニルやポリアクリル酸ビニル)、有機珪素化合物(例えばテトラエトキシシラン(TEOS)やアニノプロピルトリメトキシシラン)など公知である各種の材料が挙げられる。なお、ここでは絶縁体31と部分絶縁体22とをひとつの工程にて一括して形成する場合を例示したが、これらの各部を別個の工程にて形成してもよい。
次いで、図5(a)に示されるように、画素領域511に形成されたOLED素子21と重なるように抵抗層23が形成される。この抵抗層23は、ポリシリコンなどの半導体材料、または、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液や有機珪素材料など所定の抵抗率を有する各種の導電性材料により形成される。抵抗層23が半導体材料により形成される場合には、その厚さや不純物の注入量を適宜に調整することによって抵抗値を任意に制御することができる。また、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルといった各種の金属、あるいは導電性ポリマーや超伝導体など各種の導電性材料からなる微粒子が分散された液体材料によって抵抗層23を形成してもよい。この場合には抵抗層23の形成に液滴吐出法を用いることができる。すなわち、導電性の微粒子が分散された液滴を吐出口(図示略)から基材10に向けて吐出してOLED素子21の表面に着弾させることより抵抗層23が形成される。この方法においては、溶媒に対する導電性粒子の分散量(濃度)や液滴量を適宜に調整することによって抵抗層23の抵抗値を任意に制御することができる。
次いで、図5(b)に示されるように、基材10の全面を覆うように(すなわち隔壁14とOLED素子21または絶縁体31とを覆うように)陰極15が形成される。この形成には、真空蒸着やスパッタリングなど各種の成膜技術が用いられる。この陰極15は、アルミニウム、マグネシウム、リチウムまたはカルシウムといった各種の単体材料や、これらの材料を主成分として含む合金など各種の導電性材料によって形成される。なお、各々が異なる材料からなる複数の層を積層することによって陰極15を形成してもよい。例えば、LiOとAlとの積層や、LiFとAlとの積層、あるいはMgFとAlとの積層などにより陰極15が形成され得る。また、トップエミッション型の表示パネル1であれば、OLED素子21から観察側(基材10とは反対側)に向かう光の損失を抑えるために、インジウム錫酸化物などの光透過性を有する導電性材料によって陰極15が形成される。
この後、図5(c)に示されるように、基材10の全面を覆うように封止層17が形成される。この封止層17は、各種の無機化合物により形成されるものであり、好ましくは珪素化合物、すなわち珪素窒化物や珪素酸窒化物、珪素酸化物などによって形成される。ただし、これ以外の材料、例えばアルミナや酸化タンタル、酸化チタン、さらには他のセラミックスなどによって封止層17が形成されてもよい。このように封止層17が無機化合物により形成されれば、特に陰極15が無機化合物により形成される場合に封止層17と陰極15との密着性が高まり、これにより封止層17が欠陥のない緻密な層となって酸素や水分に対するバリア性がより良好になる。
また、上述した各種の珪素化合物のなかから選択された異なる材料からなる複数の層を積層することによって封止層17を形成してもよい。より具体的には、珪素化合物からなる層と珪素酸窒化物からなる層とを陰極15側からみてこの順番に積層し、あるいは珪素酸窒化物からなる層と珪素酸化物からなる層とを陰極15側からみてこの順番に積層することによって封止層17を形成することが望ましい。一方、トップエミッション型の表示パネル1においては封止層17が光透過性を有する必要がある。このため、封止層17の材質や膜厚を適宜に調整することにより、封止層17に可視光領域に属する光を照射したときの光線透過率を80%以上とすることが望ましい。また、基材10の全面を覆うように封止部材(図示略)が不活性ガス雰囲気中にて貼り合わされた構成としてもよい。この構成のもとで封止部材と基材10とにより囲まれた密閉空間にOLED素子21を配置すれば、OLED素子21を大気中の酸素や水分から隔離することができる。
上述した封止層17が形成された後、基材10のうち縁辺の近傍に電源回路8が実装されて電気光学装置100が得られる。本実施形態に係る電気光学装置100によれば、画素ごとに薄膜トランジスタなどのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス駆動方式の一般的な電気光学装置と比較して極めて簡易な構成にも拘わらず(すなわち画像の表示のために最小限必要な構成要素のみを設けた構成にも拘わらず)、高品位かつ高精細な表示が実現される。
以上に説明したように、本実施形態によれば、各々に画素電極11と陰極15とが設けられた多数の単位領域51のうち対象画像を構成する画素領域511のみにOLED素子21が形成される。この構成によれば、画素電極11および配線12を形成する工程と隔壁14を形成する工程と陰極15および封止層17を形成する工程とを、対象画像の内容に拘わらず共通化することができる。特に、画素電極11を形成するためのフォトマスクを対象画像の内容に応じて変更する必要はない。したがって、各々が異なる対象画像を表示するための表示パネル1を作成するためのコストが著しく低減される。換言すると、製造コストを増大させることなく、利用者の要望に応じた種々の表示画像を表示し得る表示パネル1を作成することができる。しかも、本実施形態においては、OLED素子21と絶縁体31および部分絶縁体22が比較的安価な液滴吐出法により形成されるという利点もある。
<C:変形例>
以上に説明した実施形態はあくまでも例示である。この形態に対しては本発明の趣旨から逸脱しない範囲で種々の変形が加えられ得る。具体的には、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態においては非画素領域512にOLED素子21を設けない構成を例示したが、画素領域511および非画素領域512の双方にOLED素子21を設けてもよい。例えば、図6に示されるように、画素領域511および非画素領域512の双方にOLED素子21を設ける一方、このうち非画素領域512に絶縁体31を形成することによって画素電極11と陰極15とを電気的に絶縁させる。この構成によっても上記実施形態と同様の効果が得られる。ただし、非画素領域512のOLED素子21には電流が供給されないから対象画像の表示には寄与しない。したがって、材料を効率的に利用するという観点からすると、画素領域511のみにOLED素子21を設けて非画素領域512にはOLED素子21を設けない構成が望ましいと言える。また、液滴吐出法により非画素領域512に絶縁体31を形成する場合には、その液滴の着弾地点が親水性を呈することが望ましい。一方、画素電極11はOLED素子21よりも高い親水性を呈するのが一般的である。したがって、絶縁体31となる液滴を効率よく滞留させるという観点からしても、非画素領域512にはOLED素子21を設けずに液滴の着弾地点を画素電極11とすることが望ましいと言える。
(2)OLED素子21の光学的特性、特に電流値と発光量(輝度)との関係は各色のOLED素子21ごとに異なるから、電源回路8から各画素電極11に供給される電力を画素領域511の各色ごとに異ならせることが望ましい。例えば、上記実施形態に示したように各色のOLED素子21がストライプ配列される場合には、各色に対応する配線12の断面積や抵抗率を調整することにより電気的な特性を異ならせた構成や、各色に対応する配線に対して電源回路8により印加される電圧を異ならせた構成を採用することが望ましい。この構成によれば、各色に対応する画素電極11ごとに異なる電圧が印加されることとなるから、各色のOLED素子21の特性に合わせた高品位な表示が実現される。
一方、上記実施形態においては同一色に対応するOLED素子21がY方向に並ぶ構成を例示したが、各色に対応するOLED素子21の配列方法はこれに限られず、任意の配列方法が採用され得る。例えば、図7に示されるように、赤色、緑色および青色の各色に対応するOLED素子21がランダムに配列する構成も採用され得る。この構成にあっても、上述したように各色に対応する画素電極11ごとに配線12の電気的な特性を異ならせることが望ましい。この事情に鑑み、図8に示されるように、それぞれ異なる色に対応する複数の配線12(12R、12Gおよび12B)が設けられた構成も好適である。同図に示される態様において、X方向に隣接する単位領域51の各間隙には、絶縁層を介して相互に絶縁された3本の配線12R、12Gおよび12Bが設けられている。さらに、Y方向に並ぶ複数の画素電極11のうち赤色に対応する画素電極11は配線12Rに接続され、緑色に対応する画素電極11は配線12Gに接続され、青色に対応する画素電極11は配線12Bに接続されている。この構成においても、各色に対応する配線12の断面積や抵抗率を調整することにより電気的な特性を異ならせ、あるいは各色に対応する配線12に対して電源回路8により印加される電圧を異ならせれば、各色に対応する画素電極11ごとに異なる電圧が印加されることとなる。
(3)上記実施形態においては、単位領域51ごとに別個の画素電極11が形成された構成を例示したが、これに代えて、図9に示されるように、複数の単位領域51にわたって連続する単一の電極19を設けて電源回路8に接続した構成も採用され得る。この構成においては、各画素領域511のOLED素子21に供給される電力が等しくなるが、上述した部分絶縁体22の大きさや抵抗層23の抵抗値を適宜に調整することによって各画素領域511の輝度は任意に制御され得る。また、上記実施形態においては、画素領域511のみに抵抗層23を設けた構成を例示したが、非画素領域512にも同様の抵抗層23が形成され得る。この構成によれば、非画素領域512の画素電極11と陰極15とが短絡した場合であっても、この短絡の影響が画素領域511による画像の表示に及ぶことを回避することができる。
(4)OLED素子21、絶縁体31、部分絶縁体22および抵抗層23を形成する方法は液滴吐出法に限られない。例えば、OLED素子21は、これを構成する材料をレーザにより基材10上に転写する方法によっても形成され得る。また、蒸着法やスピンコート法などにより表示領域の全体にわたってOLED素子21を形成してもよい。このようにOLED素子21が総ての単位領域51に形成された場合であっても、絶縁体31や部分絶縁体22を適宜に形成することによって多様な画像の表示が実現される。すなわち、単位領域51の一部に対して絶縁体31を選択的に形成することによって画素領域511と非画素領域512とを区別することができる。また、画素領域511のうち部分絶縁体22が占める面積の割合を適宜に選定することにより、各画素領域511のOLED素子21から観察側に出射する光量(または他の電気光学物質を透過して観察側に出射する光量)を任意に調整することができる。
(5)上記実施形態においてはボトムエミッション型の表示パネル1を例示したが、トップエミッション型の表示パネル1にも本発明が適用されることはもちろんである。ここで、ボトムエミッション型の表示パネル1においては出射光量の損失を抑える観点からOLED素子21と陰極15との間に抵抗層23を介在させた構成を例示したが、トップエミッション型の表示パネル1においては画素電極11とOLED素子21との間に抵抗層23を介在させた構成が望ましい。
(6)上記実施形態においては各色のOLED素子21を用いることによりカラー画像を表示可能な電気光学装置100を例示したが、ひとつの色に対応するOLED素子21を用いてモノクロ表示のみを行なう電気光学装置100にも本発明は適用され得る。また、ひとつの色(例えば白色)に対応するOLED素子21を各画素領域511に設けるとともに、OLED素子21に対して観察側に赤色、緑色または青色のカラーフィルタを各単位領域51ごとに設け、これによりカラー画像を表示する構成も採用され得る。なお、上記実施形態においては赤色、緑色および青色のOLED素子21を用いてカラー画像の表示を実現する構成を例示したが、これらのOLED素子21に代えて、またはこれとともに、例えば黄色や紫色など他の色に対応する波長の光を発するOLED素子を設けてもよい。
(7)本発明はOLED素子以外の電気光学素子を用いた電気光学装置にも適用され得る。本発明が適用され得る電気光学装置としては、ヘリウムやネオンなどの高圧ガスを電気光学素子として用いたプラズマディスプレイパネル(PDP)や、蛍光体を電気光学素子として用いたフィールドエミッションディスプレイ(FED)などが挙げられる。
<D:電子機器>
次に、本発明に係る電気光学装置を有する電子機器について説明する。図10は、本発明を適用した電気光学装置を有する携帯電話機の構成を示す斜視図である。この図に示されるように、携帯電話機1200は、利用者により操作される複数の操作ボタン1202、他の端末装置から受信した音声を出力する受話口1204、および他の端末装置に送信される音声を入力する送話口1206のほかに、各種の画像を表示する電気光学装置100を有する。この電気光学装置100の表示領域は第1領域101と第2領域102とに区分される。このうち第1領域101は、ドットマトリクス型の表示方式により各種の画像が適宜に変化しつつ表示される領域である。一方、第2領域102は、本発明の適用により対象画像を固定的に表示する領域である。すなわち、第2領域102においては、当該領域102を区画した多数の単位領域51のうち対象画像を構成する画素領域511のみに電気光学素子(例えばOLED素子21)が選択的に配置されている。
なお、本発明に係る電気光学装置が利用され得る電子機器としては、図10に示される携帯電話機のほかにも、ノートパソコンや、液晶テレビ、ビューファインダ型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置のうち表示パネルの構成を示す断面図である。 画素領域および非画素領域の配列の態様を示す平面図である。 同電気光学装置の製造方法を示す工程図である。 同電気光学装置の製造方法を示す工程図である。 変形例に係る表示パネルの構成を示す断面図である。 画素領域および非画素領域の他の配列の態様を示す平面図である。 変形例に係る表示パネルの構成を示す断面図である。 変形例に係る表示パネルの構成を示す断面図である。 本発明に係る電子機器の一例たる携帯電話機の構成を示す斜視図である。
符号の説明
100……電気光学装置、1……表示パネル、8……電源回路、10……基材、11……画素電極、12……配線、14……隔壁、15……陰極、17……封止層、19……電極、21……OLED素子、22……部分絶縁体、23……抵抗層、31……絶縁体、51……単位領域、511……画素領域、512……非画素領域、71,72……吐出口。

Claims (19)

  1. 平板状の基材と、
    前記基材の板面に区画された複数の単位領域に設けられた第1電極と、
    前記第1電極に対して前記基材とは反対側に設けられた第2電極と、
    前記複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域である画素領域に選択的に設けられて前記第1電極と前記第2電極との間に介在する電気光学素子と
    を具備する電気光学装置。
  2. 前記複数の単位領域のうち画素領域以外の単位領域である非画素領域に設けられて前記第1電極と前記第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体
    を具備する請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 平板状の基材と、
    前記基材の板面に区画された複数の単位領域に設けられた第1電極と、
    前記第1電極に対して前記基材とは反対側に設けられた第2電極と、
    前記複数の単位領域の各々に設けられて前記第1電極と前記第2電極との間に介在する電気光学素子と、
    前記複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域以外の単位領域である非画素領域に選択的に設けられて前記第1電極と前記第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体と
    を具備する電気光学装置。
  4. 前記基材の板面に垂直な方向からみて前記電気光学素子の一部と重なるように設けられて前記第1電極と前記第2電極との間に介在する部分絶縁体
    を具備する請求項1または3に記載の電気光学装置。
  5. 相互に隣接する単位領域の各間隙に設けられた隔壁を具備し、
    前記電気光学素子は、前記隔壁により囲まれた領域内に設けられている
    請求項1または3に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1電極および前記第2電極の各々は、前記複数の単位領域にわたって連続する単一の電極である
    請求項1または3に記載の電気光学装置。
  7. 前記第1電極は、各々が異なる単位領域に設けられた複数の画素電極である
    請求項1または3に記載の電気光学装置。
  8. 前記複数の単位領域を各々が異なる色に対応する2以上のグループに区分したときに、前記各単位領域に設けられた画素電極に印加される電圧が当該単位領域の属するグループごとに異なる
    請求項7に記載の電気光学装置。
  9. 所定の抵抗率を有する導電性材料により形成されて前記第1電極と前記第2電極との間に介在する抵抗層
    を具備する請求項1または3に記載の電気光学装置。
  10. 前記電気光学素子は有機発光ダイオード素子である
    請求項1から9のいずれかに記載の電気光学装置。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の電気光学装置を備える電子機器。
  12. 平板状の基材の板面に区画された複数の単位領域に第1電極を形成する工程と、
    前記複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域である画素領域に電気光学素子を選択的に形成する工程と、
    前記電気光学素子を挟んで前記第1電極と対向する第2電極を形成する工程と
    を有する電気光学装置の製造方法。
  13. 前記第1電極を形成する工程と前記第2電極を形成する工程との間の工程であって前記複数の単位領域のうち前記画素領域以外の単位領域である非画素領域に前記第1電極と前記第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体を形成する工程
    を有する請求項12に記載の電気光学装置の製造方法。
  14. 平板状の基材の板面に区画された複数の単位領域に第1電極を形成する工程と、
    前記複数の単位領域の各々に電気光学素子を形成する工程と、
    前記電気光学素子を挟んで前記第1電極と対向する第2電極を形成する工程と、
    前記複数の単位領域のうち所定の画像を構成する単位領域以外の単位領域である非画素領域に前記第1電極と前記第2電極とを電気的に絶縁させる絶縁体を形成する工程と
    を有する電気光学装置の製造方法。
  15. 前記電気光学素子を形成する工程においては、電気光学物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を前記基材上に着弾させることによって前記電気光学素子を形成する
    請求項12または14に記載の電気光学装置の製造方法。
  16. 前記電気光学素子を形成する工程よりも前の工程であって相互に隣接する単位領域の各間隙に隔壁を形成する工程を有し、
    前記電気光学素子を形成する工程においては、前記隔壁により囲まれた領域内に前記電気光学物質を含む液滴を着弾させる
    請求項15に記載の電気光学装置の製造方法。
  17. 前記絶縁体を形成する工程においては、絶縁性物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を前記基材上に着弾させることによって前記絶縁体を形成する
    請求項13または14に記載の電気光学装置の製造方法。
  18. 前記基材の板面に垂直な方向からみて前記電気光学素子の一部と重なるように、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する部分絶縁体を形成する工程
    を有する請求項12または14に記載の電気光学装置の製造方法。
  19. 前記部分絶縁体を形成する工程においては、絶縁性物質を含む液滴を吐出口から吐出し、この液滴を前記基材上に着弾させることによって前記部分絶縁体を形成する
    請求項18に記載の電気光学装置の製造方法。
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