JP2004183328A - ピッキング防止錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピッキングによる不正開扉を安価で且つ確実に防止ができるピッキング防止錠を提供する。
【解決手段】ドア1の室内側にロックバー嵌合係止部材14を固定し、該ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー11をドア枠側に水平方向にスライド可能に設け、該ロックバーをロックバー移動手段により、施錠位置と開錠位置に移動させる。ロックバー移動手段は室内からは手動で直接作動でき、室外からはキーによって作動される。ロックバー移動手段は、ロックバー11の他端部に作動アーム16を揺動可能に連結し、該作動アームの回転軸心をスリーブに回転自在に嵌合されたドライバーピン21に固定し、該ドライバーピン21の他端部にキー溝が形成され、キーを指し込んでドライバーピン21を回動させることによって作動アーム16が一体に揺動して開錠することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ドア1の室内側にロックバー嵌合係止部材14を固定し、該ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー11をドア枠側に水平方向にスライド可能に設け、該ロックバーをロックバー移動手段により、施錠位置と開錠位置に移動させる。ロックバー移動手段は室内からは手動で直接作動でき、室外からはキーによって作動される。ロックバー移動手段は、ロックバー11の他端部に作動アーム16を揺動可能に連結し、該作動アームの回転軸心をスリーブに回転自在に嵌合されたドライバーピン21に固定し、該ドライバーピン21の他端部にキー溝が形成され、キーを指し込んでドライバーピン21を回動させることによって作動アーム16が一体に揺動して開錠することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄関ドア等のピッキング防止用補助キーとして適用可能なピッキング防止錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅やオフィス等の開閉扉の鍵穴に針金やピッキング用具を挿入して不正開錠して侵入する事件が多発している。それを防止するために、シリンダー錠等の構造を複雑にしたり、アラーム機構を設けたりしたピッキング防止態様の鍵が種々提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2,特許文献3及び特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−272262号公報
【特許文献2】
特開平10−131563号公報
【特許文献3】
特開2002−97823号公報
【特許文献4】
特開2002−174059号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記ピッキング防止態様鍵は、従来使用している鍵と取り替えて新しく装着する必要があり、しかも高価である等の問題点がある。
そこで、本発明は従来使用している鍵はそのままに状態で使用でき、且つ簡単で安価な装置を従来の鍵と別個に付加的に設置することによって、ピッキングによる不正開扉を安価で且つ確実に防止ができるピッキング防止錠を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明のピッキング防止錠は、開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等の固定部材との間に設けられるピッキング防止錠であって、ロックバー嵌合係止部材、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、前記ロックバー嵌合係止部材と、前記ロックバー及びロックバー移動手段の何れかがドアの室内側面に固定され、他方が固定部材の室内側面に設けられてなり、前記ロックバー移動手段は室内からは手動で直接作動でき、室外からはキーによって作動されるようにしてなることを特徴とする。
【0006】
前記ロックバー移動手段は、固定部に一端部を中心に揺動可能に軸着され、揺動端部が前記ロックバーの他端部に揺動可能に連結された作動アーム、固定部材を貫通して設けられたスリーブ、該スリーブに回転自在に嵌合され一端部が前記作動アームの一端に固定され、他端部に前記キーが嵌合するキー溝が形成されて前記スリーブ内に位置するように配置されたドライバーピンとからなる構成することができる。前記キー溝はそれぞれのキーに対応して異なる形状を有し、それぞれ専用のキーでしかドライバーピンを回転することができないように構成してある。また、前記スリーブ先端は外壁面に面していてキー差込み穴となっており、該キー差込み穴は目隠し板で目隠しすることによって、外部から発見できないようにするのが望ましい。
【0007】
上記目的を達成する請求項2の発明のピッキング防止錠は、開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等との間に設けられるピッキング防止錠であって、ドアの室内側面に固定されたロックバー嵌合係止部材、前記固定部材側に水平方向にスライド可能に設けられ、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、該ロックバー移動手段は、モータ及び該モータの回転を前記ロックバーの直進運動に変換する伝動機構とからなり、該モータは室外からは携帯可能なリモートコントローラ又は室外に設置された定置リモートコントローラにより駆動できるようしてなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1及び図2に示す実施形態により詳細に説明する。
図1〜図3は本発明に係るピッキング防止錠の一実施形態を示している。
本実施形態のピッキング防止錠は、通常の開閉扉に付いている鍵と別個に隠し鍵として設けるものであり、通常のメインロックキーとで二重鍵を構成する。図1(a)は、本実施形態のピッキング防止錠を室内から見た図であり、図2は室外から見た図である。
図中1はドアであり、2はドア枠、3はドアに設けられた取っ手4と一体になっているメインロックキーである。本実施形態のピッキング防止錠1は、ドア枠2とドア1との間に設けられたものであり、固定部であるドア枠2に横方向にスライドするロックバー11と該ロックバーのロックバー移動手段12及びロックバーガイド13を設け、ドアに前記ロックバー11が嵌合するロックバー嵌合係止部材14を設けてなる。ロックバーガイド13及びロックバー嵌合係止部材14は、図1(b)に断面を示すように取付フランジ部15を有する容易に破壊することのできない金属製のU字状アングル材で構成され、ドア框8及びドア1に中心軸線が一致するように取付フランジ部15を介して固定されている。
【0009】
ロックバー11は、帯状鋼板で構成され、ロック時はそのドア側先端部がドアの開閉に邪魔にならない位置まで図1(a)実線に示すようにロックバーガイド13側に引っ込み、ロック時にはロックバー嵌合係止部材14とロックバーガイド13側に跨って嵌合することによって、ドアが開くのを阻止するようになっている。ロックバー11の他端部には、室内からは該ロックバーを自由に左右動できるように指係合片19が設けられていると共に、室外からはキーによって左右動できるように、次のようなロックバー移動手段が設けられている。
【0010】
ロックバー移動手段12は、ロックバー11の他端部にドア側に設けられた作動アーム16に形成された長溝17に嵌合するピン18が突出形成され、該ピンが作動アーム16の長溝17に嵌合して作動アームとロックバーが連動され、作動アームが他端を中心に揺動することによって、ロックバー11を図において左右動させるようになっている。本実施形態では、前記ロックバー移動手段はドア枠パネル部5の中間横桟9に設けられ、該中間横桟9に設けられたコ字状アングル材で形成された軸受けブラケット20内に回動自在に軸受けされたドライバーピン21が一体に固定されている。
【0011】
ドライバーピン21は、中間横桟9を貫通して固定されたスリーブ22に回転自在に嵌合され、その先端が図3(b)に示すように、中間横桟9の外側面から内側にへっこんで見えない位置に位置するような長さに形成され、その先端部に所定形状のキーが嵌合するキー溝23が形成されている。したがって、ブッシュ22内のドライバーピン21の先端部から外壁面7までの円筒穴がキー差込み穴24を構成している。キー溝23は、通常のキーと同様に個別に違う形状に形成され、例えば図3(c)の(イ)〜(ニ)に示すよう、マイナス形、プラス形、矩形、星形等任意形状に形成され、その形状は持ち主しか分からないようにする。キー25は、キー差込み穴24に嵌合するロッド26を有し、その先端部27がそれぞれのキー溝23に対応した形状に形成されている。したがって、キー25を指し込んでその先端部27をキー溝に嵌合させた状態で回動させることによって、ドライバーピン21が回動して作動アーム16が一体に揺動する。
【0012】
キー差込み穴24は、図2に示すように、外部から小さな穴にしか見えず、鍵穴として目立ないように構成されている。本実施形態では、ドア枠のパネル部5の中間横桟9に設けられているため、該中間横桟9にスライド可能に目隠し板28を設け、通常は該目隠し板図2で仮想線で示す位置にあってキー差込み穴を目隠ししてあり、外部からはそこに鍵穴があることは分からないようにしている。
【0013】
本実施形態のピッキング防止錠は、以上のように構成され、室内から単に指係合片19に指をかけて図1においてロックバー11を左側に押せば、簡単に移動してロックバー11がドアに設けられたロックバー固定部材14に嵌合し、ロアが開かないように係止することができる。従って、この状態ではドアはメインロックキーと二重にロックされていることになり、例えメインロックキーがピッキングにより解錠されても、ドアは開く事ができず、外部からの侵入を防ぐ事ができる。そして、室内からは、その状態で右側に押せば簡単にロックバー11がロックバー固定部材14から抜け、子供でも容易にドアを開くことができる。
【0014】
一方、外出する場合は、室外からはドアのメインロックキーをかけた状態で、目隠し板28を図2の実線位置に移動させて、キー差込み穴24にキー25を差込み、その先端部27をキー溝23に嵌合させ、キー25を回動させると、ドライバーピン21が回動し、それに応じて作動アーム16が一体に揺動し、ロックバー11を揺動させることができる。従って、外部からはキー操作によって、ロックバーを簡単に左右動でき、ドアを二重にロックできる。ロック後は目隠し板をスライドさせてキー差込み穴24を覆うことによって、外部からは二重ロックキーのシステムの存在が気付かれることがなく、ピッキング防止を図ることができる。そして、外部からのロックの解除は、施錠の場合と反対の動作を行えば簡単に開錠できる。
【0015】
図4〜図5は、本発明のピッキング防止錠の他の実施形態を示している。本実施形態は、ドアに設けられたロックバー嵌合係止部材14に、ドア枠等の固定部材に設けられたロックバーとが嵌合して、ドアがロックされることは前記実施形態と同様であるが、本実施形態では、ロックバーの駆動をモータで行い、且つ外部からはリモートコントロールで開閉できるようにした点が相違している。
即ち、本実施形態のピッキング防止錠30では、図5にその要部を拡大して断面形状が示されているように、ロックバー31はその先端部が直角に屈曲して作動部32となっており、該作動部に正逆回転制御可能なモータ33の出力軸34に形成されたネジ36に螺合する内ネジ穴が形成され、モータの出力軸34と螺合している。モータ33は適宜のブラケット35を介して、室内側のドア框8に固定されている。そして、室内には、図示してないが、モータを正逆回転させるスイッチが設けられ、該スイッチを作動させることによって、自動的にロックバー31が左右動して、施錠及び開錠が簡単にできるように構成されている。そして、室内からは停電などの時には、手動でも簡単に開閉できるように、出力軸を手動でも容易に回転できるように構成されている。
【0016】
また、前記モータ33は、室外からも駆動できるように、リモートコントロールスイッチが設けられており、外部からは携帯用のリモートコントローラを作動させることにより、開閉できるようになっている。なお、携帯用リモートコントローラに代えて、玄関の外側壁に予め設定したコード番号を入力することによって開閉する固定式リモートコントローラを配置しても良い。
【0017】
図6及び図7は、本発明のピッキング防止錠のさらに他の実施形態であり、図4〜図5に示す実施形態の変形例である。本実施形態のピッキング防止錠40では、ロックバー41にラック42を形成し、モータ42の出力軸43に固定したピニオン44と噛み合うように構成されている。ロックバー41は、図7に示すように、ピニオンが形成されている作動部45を平行となるように屈曲して構成することによって、嵩張らずにコンパンクトに構成することができる。本実施形態の作動機構は、前記実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0018】
以上、本発明の種種の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、前記全ての実施形態では、ロックバー嵌合係止部材をドアの室内側面に固定し、ロックバー及びロックバー移動手段を固定部材側に設けてあるが、これと逆に、ロックバー及びロックバー移動手段をドアの室内側面に固定し、ロックバー嵌合係止部材を固定部材側に設けてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、構造が簡単で剛健に且つ安価に製造することができ、しかもドア等に簡単に装着することが可能であり、従来の鍵と別個に付加的に設置することによって、ピッキングによる不正開扉を安価で且つ確実に防止ができる。また、請求項2の発明によれば、さらに前記ロックバー移動手段は室内からは子供でも手動で簡単に直接作動でき、室外からは特定のキーによって作動されるので、安全で且つ確実にピッキングを防止することができる。また、請求項3の構成によれば、外部からは二重ロックキーのシステムの存在が気付かれることがなく、ピッキング防止を図ることができる。また、請求項4の発明によれば、電動で駆動することができ、外部からはコード番号を入力しなければ開錠できないので、より確実にピッキング防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態に係るピッキング防止錠の室側からみた平面図であり、(b)はそのA―A断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るピッキング防止錠の外側からみた平面図であある。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係るピッキング防止錠のロックバー移動手段を示す断面図であり、(b)はその要部拡大図、(c)は(b)におけるドライバの右側面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るピッキング防止錠の平面断面図である。
【図5】図4における要部拡大図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係るピッキング防止錠の室側からみた平面図である。
【図7】図6におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
1 ドア 2 ドア枠
11、31、41 ロックバー
13、ロックバーガイド 14 ロックバー嵌合固定部材
16 作動アーム 19 指係合片
21 ドライバーピン 22 スリーブ
23 キー溝 24 キー差込み穴
25 キー 26 先端部
28 目隠し板 33、42 モータ
44 ピニオン 46 ラック
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄関ドア等のピッキング防止用補助キーとして適用可能なピッキング防止錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、住宅やオフィス等の開閉扉の鍵穴に針金やピッキング用具を挿入して不正開錠して侵入する事件が多発している。それを防止するために、シリンダー錠等の構造を複雑にしたり、アラーム機構を設けたりしたピッキング防止態様の鍵が種々提供されている(例えば、特許文献1、特許文献2,特許文献3及び特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−272262号公報
【特許文献2】
特開平10−131563号公報
【特許文献3】
特開2002−97823号公報
【特許文献4】
特開2002−174059号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の上記ピッキング防止態様鍵は、従来使用している鍵と取り替えて新しく装着する必要があり、しかも高価である等の問題点がある。
そこで、本発明は従来使用している鍵はそのままに状態で使用でき、且つ簡単で安価な装置を従来の鍵と別個に付加的に設置することによって、ピッキングによる不正開扉を安価で且つ確実に防止ができるピッキング防止錠を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の発明のピッキング防止錠は、開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等の固定部材との間に設けられるピッキング防止錠であって、ロックバー嵌合係止部材、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、前記ロックバー嵌合係止部材と、前記ロックバー及びロックバー移動手段の何れかがドアの室内側面に固定され、他方が固定部材の室内側面に設けられてなり、前記ロックバー移動手段は室内からは手動で直接作動でき、室外からはキーによって作動されるようにしてなることを特徴とする。
【0006】
前記ロックバー移動手段は、固定部に一端部を中心に揺動可能に軸着され、揺動端部が前記ロックバーの他端部に揺動可能に連結された作動アーム、固定部材を貫通して設けられたスリーブ、該スリーブに回転自在に嵌合され一端部が前記作動アームの一端に固定され、他端部に前記キーが嵌合するキー溝が形成されて前記スリーブ内に位置するように配置されたドライバーピンとからなる構成することができる。前記キー溝はそれぞれのキーに対応して異なる形状を有し、それぞれ専用のキーでしかドライバーピンを回転することができないように構成してある。また、前記スリーブ先端は外壁面に面していてキー差込み穴となっており、該キー差込み穴は目隠し板で目隠しすることによって、外部から発見できないようにするのが望ましい。
【0007】
上記目的を達成する請求項2の発明のピッキング防止錠は、開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等との間に設けられるピッキング防止錠であって、ドアの室内側面に固定されたロックバー嵌合係止部材、前記固定部材側に水平方向にスライド可能に設けられ、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、該ロックバー移動手段は、モータ及び該モータの回転を前記ロックバーの直進運動に変換する伝動機構とからなり、該モータは室外からは携帯可能なリモートコントローラ又は室外に設置された定置リモートコントローラにより駆動できるようしてなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1及び図2に示す実施形態により詳細に説明する。
図1〜図3は本発明に係るピッキング防止錠の一実施形態を示している。
本実施形態のピッキング防止錠は、通常の開閉扉に付いている鍵と別個に隠し鍵として設けるものであり、通常のメインロックキーとで二重鍵を構成する。図1(a)は、本実施形態のピッキング防止錠を室内から見た図であり、図2は室外から見た図である。
図中1はドアであり、2はドア枠、3はドアに設けられた取っ手4と一体になっているメインロックキーである。本実施形態のピッキング防止錠1は、ドア枠2とドア1との間に設けられたものであり、固定部であるドア枠2に横方向にスライドするロックバー11と該ロックバーのロックバー移動手段12及びロックバーガイド13を設け、ドアに前記ロックバー11が嵌合するロックバー嵌合係止部材14を設けてなる。ロックバーガイド13及びロックバー嵌合係止部材14は、図1(b)に断面を示すように取付フランジ部15を有する容易に破壊することのできない金属製のU字状アングル材で構成され、ドア框8及びドア1に中心軸線が一致するように取付フランジ部15を介して固定されている。
【0009】
ロックバー11は、帯状鋼板で構成され、ロック時はそのドア側先端部がドアの開閉に邪魔にならない位置まで図1(a)実線に示すようにロックバーガイド13側に引っ込み、ロック時にはロックバー嵌合係止部材14とロックバーガイド13側に跨って嵌合することによって、ドアが開くのを阻止するようになっている。ロックバー11の他端部には、室内からは該ロックバーを自由に左右動できるように指係合片19が設けられていると共に、室外からはキーによって左右動できるように、次のようなロックバー移動手段が設けられている。
【0010】
ロックバー移動手段12は、ロックバー11の他端部にドア側に設けられた作動アーム16に形成された長溝17に嵌合するピン18が突出形成され、該ピンが作動アーム16の長溝17に嵌合して作動アームとロックバーが連動され、作動アームが他端を中心に揺動することによって、ロックバー11を図において左右動させるようになっている。本実施形態では、前記ロックバー移動手段はドア枠パネル部5の中間横桟9に設けられ、該中間横桟9に設けられたコ字状アングル材で形成された軸受けブラケット20内に回動自在に軸受けされたドライバーピン21が一体に固定されている。
【0011】
ドライバーピン21は、中間横桟9を貫通して固定されたスリーブ22に回転自在に嵌合され、その先端が図3(b)に示すように、中間横桟9の外側面から内側にへっこんで見えない位置に位置するような長さに形成され、その先端部に所定形状のキーが嵌合するキー溝23が形成されている。したがって、ブッシュ22内のドライバーピン21の先端部から外壁面7までの円筒穴がキー差込み穴24を構成している。キー溝23は、通常のキーと同様に個別に違う形状に形成され、例えば図3(c)の(イ)〜(ニ)に示すよう、マイナス形、プラス形、矩形、星形等任意形状に形成され、その形状は持ち主しか分からないようにする。キー25は、キー差込み穴24に嵌合するロッド26を有し、その先端部27がそれぞれのキー溝23に対応した形状に形成されている。したがって、キー25を指し込んでその先端部27をキー溝に嵌合させた状態で回動させることによって、ドライバーピン21が回動して作動アーム16が一体に揺動する。
【0012】
キー差込み穴24は、図2に示すように、外部から小さな穴にしか見えず、鍵穴として目立ないように構成されている。本実施形態では、ドア枠のパネル部5の中間横桟9に設けられているため、該中間横桟9にスライド可能に目隠し板28を設け、通常は該目隠し板図2で仮想線で示す位置にあってキー差込み穴を目隠ししてあり、外部からはそこに鍵穴があることは分からないようにしている。
【0013】
本実施形態のピッキング防止錠は、以上のように構成され、室内から単に指係合片19に指をかけて図1においてロックバー11を左側に押せば、簡単に移動してロックバー11がドアに設けられたロックバー固定部材14に嵌合し、ロアが開かないように係止することができる。従って、この状態ではドアはメインロックキーと二重にロックされていることになり、例えメインロックキーがピッキングにより解錠されても、ドアは開く事ができず、外部からの侵入を防ぐ事ができる。そして、室内からは、その状態で右側に押せば簡単にロックバー11がロックバー固定部材14から抜け、子供でも容易にドアを開くことができる。
【0014】
一方、外出する場合は、室外からはドアのメインロックキーをかけた状態で、目隠し板28を図2の実線位置に移動させて、キー差込み穴24にキー25を差込み、その先端部27をキー溝23に嵌合させ、キー25を回動させると、ドライバーピン21が回動し、それに応じて作動アーム16が一体に揺動し、ロックバー11を揺動させることができる。従って、外部からはキー操作によって、ロックバーを簡単に左右動でき、ドアを二重にロックできる。ロック後は目隠し板をスライドさせてキー差込み穴24を覆うことによって、外部からは二重ロックキーのシステムの存在が気付かれることがなく、ピッキング防止を図ることができる。そして、外部からのロックの解除は、施錠の場合と反対の動作を行えば簡単に開錠できる。
【0015】
図4〜図5は、本発明のピッキング防止錠の他の実施形態を示している。本実施形態は、ドアに設けられたロックバー嵌合係止部材14に、ドア枠等の固定部材に設けられたロックバーとが嵌合して、ドアがロックされることは前記実施形態と同様であるが、本実施形態では、ロックバーの駆動をモータで行い、且つ外部からはリモートコントロールで開閉できるようにした点が相違している。
即ち、本実施形態のピッキング防止錠30では、図5にその要部を拡大して断面形状が示されているように、ロックバー31はその先端部が直角に屈曲して作動部32となっており、該作動部に正逆回転制御可能なモータ33の出力軸34に形成されたネジ36に螺合する内ネジ穴が形成され、モータの出力軸34と螺合している。モータ33は適宜のブラケット35を介して、室内側のドア框8に固定されている。そして、室内には、図示してないが、モータを正逆回転させるスイッチが設けられ、該スイッチを作動させることによって、自動的にロックバー31が左右動して、施錠及び開錠が簡単にできるように構成されている。そして、室内からは停電などの時には、手動でも簡単に開閉できるように、出力軸を手動でも容易に回転できるように構成されている。
【0016】
また、前記モータ33は、室外からも駆動できるように、リモートコントロールスイッチが設けられており、外部からは携帯用のリモートコントローラを作動させることにより、開閉できるようになっている。なお、携帯用リモートコントローラに代えて、玄関の外側壁に予め設定したコード番号を入力することによって開閉する固定式リモートコントローラを配置しても良い。
【0017】
図6及び図7は、本発明のピッキング防止錠のさらに他の実施形態であり、図4〜図5に示す実施形態の変形例である。本実施形態のピッキング防止錠40では、ロックバー41にラック42を形成し、モータ42の出力軸43に固定したピニオン44と噛み合うように構成されている。ロックバー41は、図7に示すように、ピニオンが形成されている作動部45を平行となるように屈曲して構成することによって、嵩張らずにコンパンクトに構成することができる。本実施形態の作動機構は、前記実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0018】
以上、本発明の種種の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、前記全ての実施形態では、ロックバー嵌合係止部材をドアの室内側面に固定し、ロックバー及びロックバー移動手段を固定部材側に設けてあるが、これと逆に、ロックバー及びロックバー移動手段をドアの室内側面に固定し、ロックバー嵌合係止部材を固定部材側に設けてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、構造が簡単で剛健に且つ安価に製造することができ、しかもドア等に簡単に装着することが可能であり、従来の鍵と別個に付加的に設置することによって、ピッキングによる不正開扉を安価で且つ確実に防止ができる。また、請求項2の発明によれば、さらに前記ロックバー移動手段は室内からは子供でも手動で簡単に直接作動でき、室外からは特定のキーによって作動されるので、安全で且つ確実にピッキングを防止することができる。また、請求項3の構成によれば、外部からは二重ロックキーのシステムの存在が気付かれることがなく、ピッキング防止を図ることができる。また、請求項4の発明によれば、電動で駆動することができ、外部からはコード番号を入力しなければ開錠できないので、より確実にピッキング防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態に係るピッキング防止錠の室側からみた平面図であり、(b)はそのA―A断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るピッキング防止錠の外側からみた平面図であある。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係るピッキング防止錠のロックバー移動手段を示す断面図であり、(b)はその要部拡大図、(c)は(b)におけるドライバの右側面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るピッキング防止錠の平面断面図である。
【図5】図4における要部拡大図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に係るピッキング防止錠の室側からみた平面図である。
【図7】図6におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
1 ドア 2 ドア枠
11、31、41 ロックバー
13、ロックバーガイド 14 ロックバー嵌合固定部材
16 作動アーム 19 指係合片
21 ドライバーピン 22 スリーブ
23 キー溝 24 キー差込み穴
25 キー 26 先端部
28 目隠し板 33、42 モータ
44 ピニオン 46 ラック
Claims (4)
- 開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等の固定部材との間に設けられるピッキング防止錠であって、ロックバー嵌合係止部材、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、前記ロックバー嵌合係止部材と、前記ロックバー及びロックバー移動手段の何れかがドアの室内側面に固定され、他方が固定部材の室内側面に設けられてなり、前記ロックバー移動手段は室内からは手動で直接作動でき、室外からはキーによって作動されるようにしてなることを特徴とするピッキング防止錠。
- 前記ロックバー移動手段は、固定部に一端部を中心に揺動可能に軸着され、揺動端部が前記ロックバーの他端部に揺動可能に連結された作動アーム、固定部材を貫通して設けられたスリーブ、該スリーブに回転自在に嵌合され一端部が前記作動アームの一端に固定され、他端部に前記キーが嵌合するキー溝が形成されて前記スリーブ内に位置するように配置されたドライバーピンとからなることを特徴とする請求項1に記載のピッキング防止錠。
- 前記スリーブ先端は外壁面に面していてキー差込み穴となっており、該キー差込み穴は目隠し板で目隠しされている請求項2に記載のピッキング防止錠。
- 開閉可能なドアと、該ドアの固定枠等との間に設けられるピッキング防止錠であって、ドアの室内側面に固定されたロックバー嵌合係止部材、前記固定部材側に水平方向にスライド可能に設けられ、前記ロックバー嵌合係止部材に先端部が嵌合してドアの開きを阻止するロックバー、該ロックバーを前記ロックバー嵌合係止部材との嵌合係止位置と非嵌合係止位置に移動させるロックバー移動手段とからなり、該ロックバー移動手段は、モータ及び該モータの回転を前記ロックバーの直進運動に変換する伝動機構とからなり、該モータは室外からは携帯可能なリモートコントローラ又は室外に設置された定置コントローラにより駆動できるようしてなることを特徴とするピッキング防止錠。
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---|---|---|---|
JP2002351675A JP2004183328A (ja) | 2002-12-03 | 2002-12-03 | ピッキング防止錠 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007032150A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Sekisui House Ltd | 玄関ドア |
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-
2002
- 2002-12-03 JP JP2002351675A patent/JP2004183328A/ja active Pending
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