JP2004180858A - 外科手術用器具 - Google Patents

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昌幸 入江
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Abstract

【課題】様々な手術手技が行えるとともに、手術時間の短縮を図ることができる外科手術用器具を提供する。
【解決手段】その軸方向に少なくとも2つの略直線状のポート2a,2bを有し、体内に挿入される長尺の外套管2と、細長い略軸状の挿入部32およびこの挿入部32の基端部に配置されハンドルユニット41を備えた本体部と、この本体部の先端部に配置されハンドルユニット41をその取付部から屈曲操作すると挿入部32の軸心方向から外れる方向に屈曲する処置部33とを備え、外套管2のポート2aに挿通される多自由度鉗子3とを具備する。そして、この多自由度鉗子3がポート2aに挿通された状態で、ハンドルユニット41はこの多自由度鉗子3が挿通されたポート2aの延長軸上から外れた位置に配置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、体内に挿入される外科手術用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡を使用した外科手術が広く行われている。この種の外科手術では患者の体壁に複数の穴を開け、その穴の1つから内視鏡を体内に挿入するとともに、他の穴から長い手術器具(処置具)を体内に挿入するようにしている。そして、内視鏡で体内の生体組織を観察しながら同時に手術器具で生体組織の処置を行うことができるようになっている。
【0003】
この外科手術時には、1本または複数本の手術器具が内視鏡と同時に使用される。そのため、1人の術者が内視鏡と複数本の手術器具とを同時に操作することは困難であるので、例えば助手に内視鏡を操作させながら術者が両方の手に持った手術器具を操作するなどの作業が通常は行われている。
【0004】
また、例えば特許文献1には、体内に挿入される挿入チューブに軸方向に延びる2つの貫通孔を設け、一方の貫通孔に内視鏡を挿入し、他方の貫通孔に手術器具を挿入させた構成の外科手術用器具が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第6,221,007号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、内視鏡下手術においては、例えば内視鏡、鉗子、クリップ、持針器、超音波メスなど、様々な器具が必要とされる。そして、前述した従来の外科手術においては、それらの器具を術者が両手で持って操作し、必要に応じてそれらの器具を持ち替えながら手術が進められる。術者が両手で操作する手術器具を体内に挿入するためには、体壁に複数の穴をあける必要がある。また、内視鏡の操作を術者の助手が行うような場合には、内視鏡を体内に挿入するための穴も体壁にあけなければならず、穴の数が多くなってしまう。
【0007】
さらに、助手が内視鏡操作を行う場合には、術者が助手に指示を出して内視鏡を移動させることが必要になる。そのため、内視鏡の向きを術者が望む方向に正しく向ける作業が難しく、手術時間が長くなるとともに術者を疲労させる要因となる。
【0008】
また、特許文献1の外科用器具では、挿入チューブの貫通孔に挿入された手術器具は貫通孔の軸線方向に沿って移動させることしかできない。このような拘束があるため、手術器具の作業範囲が比較的狭いという問題がある。さらに、内視鏡と組み合わされるのは1本の手術器具のみであるから、それだけで複雑な作業を行うことは困難である。
【0009】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、例えば内視鏡下手術において、体壁にあける穴の数を減らし、かつ、体壁にあける穴をなるべく小さくして低侵襲化を図りながらも複雑な作業を可能にし、さらに、鉗子や内視鏡などの任意の手術器具(処置具)を組み合わせて使えることにより、様々な手術手技が行えるとともに、手術時間の短縮を図ることができる外科手術用器具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、外科手術用器具は、少なくとも2つのポートを有し、体内に挿入される長尺の挿入手段と、細長い挿入部およびこの挿入部の基端部に配置されハンドルを有する操作部を備えた本体部と、この本体部の先端部に配置され前記操作部をその取付部から屈曲操作すると挿入部の軸心方向から外れる方向に屈曲する処置部とを備え、前記挿入手段のポート内に挿通される処置具とを具備し、前記処置具が前記ポートに挿通された状態で、前記操作部は、この処置具が挿通されたポートの延長軸上から外れた位置に配置されていることを特徴とする。
【0011】
このため、挿入手段に設けられた1つのポートから処置部が挿入部の軸心方向から外れた方向に屈曲可能な処置具(多自由度鉗子)が挿入されたときに、多自由度鉗子の操作部が、挿入されたポートの延長軸上から外れた位置に配置可能とすることで、もう1つのポートから他の手術器具を挿入したときに、多自由度鉗子の操作部がその手術器具と干渉しない位置に配置でき、これにより小さい1つの穴から複数の器具を体内に挿入して操作可能になるとともに、多自由度鉗子の先端部の処置部が屈曲操作可能とすることで、より複雑な作業を可能としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について図1ないし図15を用いて説明する。
(全体構成)
まず、この実施の形態にかかる外科手術用器具1の概略構成について図1ないし図4を用いて説明する。
図1ないし図4に示すように、外科手術用器具1は外套管(挿入手段)2を備えている。この外套管2の長さL1(図3参照)は、350mm以下であることが好適である。この外套管2には、第1のポート2aおよび第2のポート2bが並設され、かつ、これらのポート2a,2bは外套管2の先端部から基端部まで挿通されている。すなわち、第1のポート2aおよび第2のポート2bが外套管2の軸方向に沿って形成されている。第1のポート2aには例えば後述する多自由度鉗子(処置具)3が、第2のポート2bには例えば観察装置としての後述する硬性鏡(内視鏡)5がそれぞれ挿入されるようになっている。なお、第2のポート2bの内径は、通常の内視鏡下手術で用いられている硬性鏡、鉗子、クリップなどを挿入可能な径に設定されている。
【0014】
図3および図4に示すように、この外套管2の基端部には、気密部材11が設けられ、この気密部材11の前方の流体が後方側に流れることを防止し、もしくは、気密部材11の後方の流体が前方に流れることを防止し、第1のポート2aおよび第2のポート2bにおける気密が保持されるようになっている。また、第1のポート2aの基端部には、剛性を有する材質で形成された屈曲したパイプ状のガイド部材14が取り付けられている。したがって後述する多自由度鉗子3は、ガイド部材14の内部を通して第1のポート2a内に導かれるようになっている。
【0015】
(硬性鏡の構成)
ところで、硬性鏡5の先端部の内部には、図示しないが、光ガイド部や観察光学系(図示せず)が形成され、この先端部から前方を観察可能となっている。 一方、図1に示すように、硬性鏡5の基端部には、光ガイド部に接続され、照明光を導光可能な光ケーブル接続部6と、観察光学系により導かれた観察画像を撮像するCCDカメラ7を接続するための接続部8とが配設されている。光ケーブル接続部6には、光ケーブル21が接続され、この光ケーブル21を経由して図示しない光源に繋がれている。CCDカメラ7には、電気ケーブル22が接続され、この電気ケーブル22を経由して図示しないカメラコントロールユニットに繋がれている。
【0016】
(多自由度鉗子の構成)
図5は、この実施の形態の多自由度鉗子3の全体の外観を示すものである。 図5に示すように、この実施の形態にかかる多自由度鉗子3は、細長い略軸状の挿入部32と、この挿入部32の基端部に設けられた操作部保持部4とからなる本体部を有している。そして、この挿入部32(本体部)の先端部には処置部33が設けられている。また、操作部保持部4(本体部)の基端部にはハンドルユニット(操作部)41が設けられている。
【0017】
そして、この多自由度鉗子3は、例えば特開2001−299768号公報に開示されているのと同様に、ハンドルユニット41の操作により処置部33が挿入部32の軸心方向に一致する方向と、軸心方向から外れる方向との間を屈曲可能に連結されている。
【0018】
そして、この実施の形態の多自由度鉗子3においては、その挿入部32が柔軟で屈曲可能に形成されている。図6に示すように、この挿入部32は、湾曲部材51と、この湾曲部材51上に被せられたブレード52と、さらにこのブレード52上に被せられた外皮53とを備えている。
湾曲部材51は、図7に示すような略螺旋状の金属材で形成され、その長手軸に対して直交する方向(長手軸から外れる方向)に任意に曲げることができるようになっている。また、ブレード52は金属の細線を筒状に編んだもの、外皮53は剛性樹脂によりそれぞれ形成されている。湾曲部材51が屈曲可能であり、さらに、ブレード52および外皮53がそれぞれ柔軟に形成されているので、挿入部32は柔軟で屈曲可能となっている。
【0019】
また、図8(A)(B)に示すように、湾曲部材51の略螺旋形状の内腔部には、それぞれ細径棒からなり、開閉リンクを構成する第1の駆動棒35と、回動リンクを構成する第2の駆動棒36および第3の駆動棒37とが挿通され、これらの駆動棒35,36,37が挿入部32の先端部から突出している。これら第1ないし第3の駆動棒35,36,37はそれぞれ弾性部材で形成され、湾曲可能な挿入部32の中をその軸方向にそれぞれ独立して進退自在となっている。
【0020】
また、本体部の先端に設けられた処置部33は次の通りに構成されている。 図5に示すように、挿入部32の先端部には前方に向かって突出し、剛性を有する支持部38が一体に設けられている。この支持部38の先端部には、開閉可能な一対の処置片39a,39bを備えたジョー39と、このジョー39の処置片39a,39b間を開閉操作し、かつ、ジョー39全体を挿入部32の軸心方向とこの軸心方向から外れる方向との間を屈曲可能に連結された先端側リンク機構40とが設けられている。この先端側リンク機構40には、処置片39a,39bの基端部が連結されているとともに、第1ないし第3の駆動棒35,36,37の先端部がそれぞれ連結されている。
【0021】
一方、本体部の基端部のハンドルユニット41には、ジョー39の処置片39a,39bを開閉操作する2つの鉗子ハンドル(第1のハンドル42および第2のハンドル43)と、これらのハンドル42,43間を開閉可能に、かつ、ハンドルユニット41全体を操作部保持部4の軸心方向とこの軸心方向から外れる方向との間を屈曲操作可能に連結された手元側リンク機構(操作部取付部)44とが設けられている。
【0022】
このハンドルユニット41には2つのハンドル42,43を枢軸45によって回動自在に連結されたハンドル支持部46が設けられている。また、第1のハンドル42の他端部には、術者が操作時に親指以外の指を掛ける指掛けリング42aが設けられている。第2のハンドル43には、術者が操作時に親指を掛ける指掛けリング43aが設けられている。
【0023】
手元側リンク機構44には、2つのハンドル42,43の各一端部が連結されているとともに、第1の駆動棒35と、第2の駆動棒36および第3の駆動棒37との基端部がそれぞれ連結されている。
【0024】
また、この実施の形態では、多自由度鉗子3のハンドルユニット41は操作部保持部4の軸心方向から外れた2方向(図8(A)(B)に示す第1の屈曲方向と、図9(A)(B)に示す第2の屈曲方向と)にそれぞれ首振り状態で屈曲操作可能となっている。
図8(A)(B)に示す第1の屈曲方向では、図8(A)に示すように、このハンドルユニット41全体を操作部保持部4の軸心方向に沿って真っ直ぐに伸ばした基準位置と、図8(B)に示すように、ハンドルユニット41全体を操作部保持部4の軸心方向から第1のハンドル42の方向に2つのハンドル42,43の開閉操作方向の面に沿って略直角に屈曲させた屈曲位置との間を屈曲操作可能となっている。
ハンドルユニット41が図8(A)に示す基準位置で保持されている状態では、処置部33のジョー39は挿入部32の軸心方向に沿って真っ直ぐに伸ばされた基準位置で保持されるようになっている。そして、ハンドルユニット41が図8(A)に示す基準位置から図8(B)に示す屈曲位置に屈曲操作された場合には、このハンドルユニット41の動作に連動して第2および第3の駆動棒36,37が挿入部32に対して相対的に後退し、処置部33のジョー39が図8(B)中に矢印で示すように、ハンドルユニット41の動作方向と同方向に挿入部32の軸心方向から略直角に屈曲される屈曲位置に屈曲操作されるようになっている。
これにより、処置部33のジョー39を挿入部32の軸心方向から外れる方向に屈曲操作させる1軸方向の自由度が確保されている。
【0025】
さらに、図9(A)(B)は、図8(A)(B)に示す状態から多自由度鉗子3を挿入部32の軸周り方向に90°回転操作させた状態を示す。なお、図9(B)はハンドルユニット41全体を例えば図9(B)中の斜め下方向に回動操作させた屈曲位置を示す。
【0026】
図9(A)に示すように、このハンドルユニット41全体を操作部保持部4の軸心方向に沿って真っ直ぐに伸ばした基準位置と、図9(B)に示すように、ハンドルユニット41全体を上下方向に回動操作される屈曲位置との間を屈曲操作可能となっている。
ハンドルユニット41が図9(A)に示す基準位置で保持されている状態では、処置部33のジョー39は挿入部32の軸心方向に沿って真っ直ぐに伸ばされた基準位置で保持されるようになっている。そして、ハンドルユニット41が図9(A)に示す基準位置から図9(B)に示す屈曲位置に屈曲操作された場合には、このハンドルユニット41の動作に連動して第2および第3の駆動棒36,37が軸方向に沿って互いに異なる方向に進退し、処置部33のジョー39が図9(B)中に矢印で示すように、ハンドルユニット41の動作方向と同方向に挿入部32の軸心方向から外れる斜め上方向に屈曲させた屈曲位置に屈曲操作されるようになっている。
これにより、処置部33のジョー39を挿入部32の軸心方向から外れる方向(図8(A)(B)に示す第1の屈曲方向とは異なる方向)に屈曲操作させる上述した1軸方向とは異なる他の1軸方向の自由度が確保されている。
【0027】
したがって、この実施の形態の多自由度鉗子3では、処置部33のジョー39を挿入部32の軸心方向から外れた2方向(図8(A)(B)に示す第1の屈曲方向と、図9(A)(B)に示す第2の屈曲方向と)に首振り状態で屈曲させる2軸方向の自由度が確保されている。
【0028】
そして、多自由度鉗子3の操作時には2つのハンドル42,43間を枢軸45を中心として開閉操作することにより、第1の駆動棒35が軸方向に移動するようになっている。このとき、2つのハンドル42,43間を開操作することにより第1の駆動棒35を前進させると、第1および第2の処置片39a,39bが開くようになっている。逆に、2つのハンドル42,43間を閉操作することにより第1の駆動棒35を後退させると、第1および第2の処置片39a,39bが閉じるようになっている。
【0029】
また、多自由度鉗子3が外套管2の第1のポート2a内に挿入された場合、第1のポート2aの先端出口部に当接される部分に対応する多自由度鉗子3の部分には、先端ストッパピン12(図3および図4参照)が設けられ、また、操作部保持部4の硬質の先端面は、ガイド部材14の基端部に当て付けられるようになっている。これら先端ストッパピン12およびガイド部材14の基端部は、多自由度鉗子3が外套管2に対して軸方向の移動を規制する移動規制手段として機能するようになっている。
【0030】
(多自由度鉗子の構成による作用)
上記の構成により、多自由度鉗子3は次のように作用する。
図10に示すように、挿入部32が屈曲(湾曲)可能であることから、ハンドルユニット41は挿入部32の先端部に対して矢印A方向、矢印B方向、および、それらの動きを組み合わせた任意の方向に動かすことができる。
【0031】
図11に示すように、挿入部32が湾曲した状態であっても、ハンドルユニット41を矢印Aで示すように操作部保持部4の軸周りに回転させると、挿入部32が矢印Bで示すように、その軸周りに回転する(図3中の矢印Aで示す動きに対応)。
【0032】
図5に示すように、ハンドルユニット41を矢印A方向、矢印B方向、および、それらを組み合わせた任意の方向に動かすと、これらの操作に対応して処置部33のジョー39が矢印C、矢印Dで示す動き、および、それらの動きを組み合わせた任意の方向に動かされる。
また、ハンドル42、ハンドル43の開閉操作により、第1の駆動棒35が進退し、ジョー39aおよびジョー39bが互いに対して開閉する。
【0033】
(上記構成による作用)
上記のような構成により、この実施の形態にかかる外科手術用器具1は、次のような動きが可能となる。
まず、図12に示すように、外科手術用器具1は、体壁Hに開けられた穴に設けられたトラカール10を通して体内に挿入される。
外科手術用器具1は、体壁Hに開けたトラカール10の刺入点Oを中心とした矢印A、矢印Bで示す動き、および、それらの動きを組み合わせた任意の方向に動かされる。
【0034】
図3に示すように、先端ストッパピン12が第1のポート2aの先端出口部に当て付き、操作部保持部4の先端面がガイド部材14の基端部に当て付くことによって、多自由度鉗子3の軸方向の動きが外套管2に対して移動規制される。このため、多自由度鉗子3のハンドルユニット41を持って前後方向(軸方向)に操作すると、図12に矢印Cで示すように、第1のポート2aに多自由度鉗子3が挿通された外套管2がトラカール10の軸方向に沿って動かされる。
同様に、多自由度鉗子3および硬性鏡5がそれぞれ配設された第1および第2のポート2a,2bが外套管2の軸中心から偏心された位置に設けられているので、多自由度鉗子3のハンドルユニット41を持っての操作、もしくは、硬性鏡5の操作により、図12に矢印Dで示すように、外套管2がその軸周りに回転する。
外套管2の第1のポート2aに挿通された多自由度鉗子3は、図3に矢印Aで示すように、第1のポート2aの軸周りに回転する。
外套管2の第2のポート2bに挿通された硬性鏡5は、図3に矢印Bで示すように、第2のポート2bの軸方向に動かされ、さらに、図3に矢印Cで示すように、第2のポート2bの軸周りに回転する。
【0035】
通常の内視鏡下外科手術で用いられる硬性鏡は、その有効長L2(図3参照)が300mm程度となっている。このため、外套管2の長さL1が350mm以下であるこの実施の形態における外科手術用器具1では、通常の内視鏡下手術で用いられている硬性鏡5が使用可能である。
【0036】
(クリップアプライヤーを外套管に組み合わせた構成)
図13はこの実施の形態の外科手術用器具1のシステムにおいて、外套管2に設けられた第2のポート2bに、通常、内視鏡下手術で用いられるクリップアプライヤー61を挿入した図である。すなわち、上述した実施の形態において、硬性鏡5をクリップアプライヤー61に変更した実施例である。
図13に示すように、クリップアプライヤー61は、その先端部に設けられた処置部62と、基端部に設けられた操作部63とを備えている。また、クリップアプライヤー61を外套管2の第2のポート2bに挿入した場合においても、気密部材11により気密が保たれるようになっている。
【0037】
(クリップアプライヤーと外套管とを組み合わせたときの作用)
図12に示すように、外科手術用器具1は、体壁Hに配設したトラカール10の刺入点Oを中心とした矢印A、矢印Bで示す動き、および、それらの動きを組み合わせた任意の方向に動かされる。これは、上述した硬性鏡5と組み合わせた場合と同様である。
【0038】
多自由度鉗子3の先端ストッパピン12が第1のポート2aの先端出口部に当て付き、操作部保持部4の先端面がガイド部材14の基端部に当て付いていることによって、多自由度鉗子3の軸方向の動きが外套管2に対して移動規制されている。このため、多自由度鉗子3のハンドルユニット41を持って前後方向にトラカール10の軸方向に沿って操作することにより、図12に矢印Cで示すように、外套管2がトラカールに対してその軸方向に動かされる。これは、上述した硬性鏡5と組み合わせた場合と同様である。
【0039】
第1および第2のポート2a,2bが外套管2の軸中心から偏心された位置に設けられているので、多自由度鉗子3のハンドルユニット41を持っての操作、もしくは、クリップアプライヤー61の操作部63を持っての操作により、図12に矢印Dで示すように、外套管2がその軸周りに回転する。これは、上述した硬性鏡5と組み合わせた場合と同様である。
外套管2の第1のポート2aに挿通された多自由度鉗子3は、図3に矢印Aで示すように、第1のポート2aの軸周りに回転する。これは、上述した硬性鏡5と組み合わせた場合と同様である。
外套管2の第2のポート2bに挿通されたクリップアプライヤー61は、図13に矢印Bで示すように、第2のポート2bの軸方向に動かされ、さらに、図13に矢印Cで示すように、第2のポート2bの軸周りに回転する。
【0040】
そして、このような操作を行って所望の位置に外科手術用器具1を所望の位置に配置した後、所望の位置でクリップアプライヤー61の操作部63の操作を行うことにより、クリップアプライヤー61の先端部に設けられた処置部62により、クリッピングが行われる(図14参照)。
【0041】
通常、内視鏡下手術で使用される手術器具の有効長は、300mm程度となっていることから、外套管2の長さL1が350mm以下であるこの実施の形態にかかる外科手術用器具1では、クリップアプライヤー61に限らず、通常の内視鏡下手術で用いられている手術器具、例えば電気メス、超音波凝固切開装置等が第2のポート2bを通して体内に挿入して使用可能である。
【0042】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことがいえる。
図10に矢印Aおよび矢印Bで示すように、多自由度鉗子3の挿入部32は屈曲可能となっている。これにより、多自由度鉗子3を屈曲したガイド部材14を通して第1のポート2aに挿入することが可能になり、多自由度鉗子3のハンドルユニット(操作部)41は、第1のポート2aの延長軸上から外れた位置に配置される。よって、例えば図4に示すように、多自由度鉗子3の処置部33を所望の方向に向けるために、ハンドルユニット41が第2のポート2bに挿入された手術器具の方向に屈曲操作されるときにおいても、ハンドルユニット41と、医療器具(硬性鏡5やクリップアプライヤー61など)との干渉を防止することができる。このため、第2のポート2bに挿入された医療器具を自由に操作することができるようになるとともに、多自由度鉗子3も自由に操作することができる。また、多自由度鉗子3の処置部33が、挿入部32の先端部の軸心方向から外れた方向に屈曲可能であることで自由度が増し、より複雑な作業を行うことができる。
【0043】
さらに、第1および第2のポート2a,2bに配設された器具同士の干渉が防止されるので多自由度鉗子3の自由度を保ちながらも外套管2に設けられた第1のポート2aと第2のポート2bとの間を極力近づけることが可能となるので、外套管2の外径を小さくすることができる。よって、この実施の形態における外科手術用器具1を用いるために体壁Hに開ける穴も小さくすることができる。さらに、多自由度鉗子3ともう1つの手術器具の2つを体壁Hに開けた1つの穴から挿入することができ、体壁Hに開ける穴の数を減らすことができ、患者に対する侵襲を抑えることができる。
【0044】
外套管2の長さL1が、350mm以下に設定されているので、硬性鏡5やクリップアプライヤー61に限らず、通常の内視鏡下手術で用いられている有効長300mm程度の手術器具を第2のポート2bを通して使用することができ、それらの手術器具を多自由度鉗子3と連携させるなどして様々な処置を行うことができる。
【0045】
第2のポート2bに挿入される手術器具として硬性鏡5を使うことができ、この場合は通常の内視鏡下手術のように、硬性鏡5を持つ術者の助手に対し、術者が指示を出して硬性鏡5の向きを変える必要はなく、術者の思う所望の方向に硬性鏡5を向けることができる。よって、様々な手術器具を使用できることと合わせて、操作が簡便になり、手術時間の短縮を図ることができる。
【0046】
なお、この実施の形態においては、多自由度鉗子3は剛性を有する材質で形成された屈曲したパイプ状のガイド部材14内を通して第1のポート2aに挿入されているが、このガイド部材14は必須のものではない。この実施の形態の変形例としてガイド部材14を除いた例を図15に示す。なお、この変形例の場合は、多自由度鉗子3の挿入部32の第1のポート2a後端出口部近傍に対応した位置に後端ストッパピン13が設けられ、第1のポート2aの先端出口部に設けられた先端ストッパピン12と合わせて多自由度鉗子3の外套管2に対する軸方向の移動を規制する移動規制手段を構成している。
【0047】
図15に示すように、この変形例においては、ガイド部材14が除かれているので、多自由度鉗子3を外套管2の第1のポート2aに挿入した状態においてもハンドルユニット(操作部)41を図10に示すように、挿入部32の先端部に対して矢印A、矢印Bで示す動き、および、それらの動きを組み合わせた任意の方向に動かすことができる。これにより、第1のポート2aに挿入される多自由度鉗子3のハンドルユニット41の位置の自由度が増し、術者の立ち位置と、第2のポート2bに挿入される手術機器との位置関係に合わせて、適当な位置に多自由度鉗子3の位置を持ってくることが可能になるという効果を得ることができる。
【0048】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図16ないし図26を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0049】
(全体構成)
図16はこの実施の形態の外科手術用器具71のシステム全体の概略構成を示すものである。図16に示すように、この外科手術用器具71には1つの操作ユニット72と、この操作ユニット72を支持する支持部73とが設けられている。
【0050】
この支持部73には、例えば手術用ベッドや手術室の床などの固定部(図示せず)に固定されるベース74が設けられている。このベース74には略鉛直方向に支軸75が立設されている。この支軸75はベース74に対して支軸75の軸回り方向に回転可能となっている。また、この支軸75の上端部には略平行四辺形状のリンク機構部76が配設されている。このリンク機構部76には、2本の横リンクアーム76a,76bと、2本の縦リンクアーム76c,76dとがそれぞれ平行に配置され、これら4本のリンクアーム76a,76b,76c,76dで平行四辺形状のリンク機構部76が形成されている。さらに、平行四辺形状の上辺位置に配置された横リンクアーム76aの先端部は横方向(横リンクアーム76aの軸方向)に延出され、この横リンクアーム76aの延出端部には操作ユニット72を後述する外套管82に取り付ける取付部材77が配設されている。
【0051】
一方、リンク機構部76の平行四辺形状の下辺位置に配置された横リンクアーム76bの後端部にはバランス用の第1の錘78が、平行四辺形状の縦リンクアーム76dの下端部にはバランス用の第2の錘79がそれぞれ配設されている。これらバランス用の第1の錘78およびバランス用の第2の錘79は、取付部材77に取り付けられる操作ユニット72に対してバランスを取るように設定されている。すなわち、ベース74に立設された支軸75やリンク機構部76に無理な力が加わり、バランスが崩れるのを防止するようになっている。
【0052】
さらに、支持部73には、縦リンクアーム76dと横リンクアーム76bとの交差部の関節部に第1の調整ノブ80が、ベース74に対して支軸75の動きを調整する第2の調整ノブ81がそれぞれ取り付けられている。そして、これらの第1の調整ノブ80および第2の調整ノブ81の締め込み量によってリンク機構部76を動かす(平行四辺形状を変化させる)際の動き易さ(重さや固さ)などが調整されるようになっている。
【0053】
また、操作ユニット72には、体内に挿入される外套管(挿入手段)82が設けられている。図17に示すように、この外套管82は予め患者の体壁Hに刺入されたトラカール83内に挿入され、このトラカール83内を通して体内に挿入されるようになっている。
【0054】
そして、この外套管82は、図17に示すように、支持部73のリンク機構部76の動きによって、患者の体壁Hにおけるトラカール83の刺入点Oを中心に図17中に矢印Aで示す第1の首振り方向、同図17中に矢印Bで示すように第1の首振り方向に対して直交する第2の首振り方向、および、同図17中に矢印Cで示すように、トラカール83の軸方向に沿った方向にそれぞれ移動可能に取付部材77に支持されている。
【0055】
また、図18は外套管82を先端側から見た正面図を、図19は図18の18A−18A線に沿う断面図を、図20は図18の18B−18B線に沿う断面図をそれぞれ示すものである。これらの図18ないし図20に示すように、外套管82にはその軸方向に対して略平行な複数、この実施の形態では7つのポート82a−82gが形成されている。
【0056】
ここで、外套管82の軸心位置に配置されたポート82a内にはカメラ保持シャフト84a(図19参照)が挿入され、このカメラ保持シャフト84aの先端部には、観察手段としてCCDカメラ84が取り付けられている。さらに、軸心位置のポート82aの両側に配設されたポート82b,82c(図18参照)には、例えば第1の実施の形態における多自由度鉗子3と同様の構成を有する第1の多自由度鉗子(処置具)85および第2の多自由度鉗子(処置具)86がそれぞれ挿入されるようになっている。すなわち、一方のポート82bは、第1の多自由度鉗子85用の鉗子ガイド穴として、他方のポート82cは、第2の多自由度鉗子86用の鉗子ガイド穴としてそれぞれ形成されている。これら第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86の構成は、第1の実施の形態で説明した多自由度鉗子3と同じ構成を有するので、以降、第1および第2の多自由度鉗子85,86の各部の名称については、第1の実施の形態で用いた符号と同じ符号を用いて説明する。
【0057】
鉗子ガイド穴(ポート82b,82c)は、第1および第2の多自由度鉗子85,86の軸方向の移動および軸回りの回転以外の動きを規制しているため、第1および第2の多自由度鉗子85,86の軸方向の移動および各軸回りの回転以外の動きは、外套管82全体の動きとして伝えられる。つまり、これら鉗子ガイド穴82b,82cは、第1および第2の多自由度鉗子85,86と外套管82とを連動させる連動手段として機能するようになっている。
【0058】
また、図18中で、軸心位置のポート82aの上側に設けられたポート82dには、導光用の光ファイバによって形成されたライトガイド87が挿通されている。さらに、図18中で、軸心位置のポート82aの下側に設けられたポート82eには、手術器具として、例えば鋏鉗子88が挿入されている。また、ポート82f,82gは、図18中のポート82eの左右側部に設けられ、他の手術器具が挿入される処置具ポートとして使用されるようになっている。なお、図19に示すように、外套管82の基端部末端部には、2本のハンドル90が取り付けられている。また、この外套管82の基端部内周面側(ポート82a−82g)には気密部材91が配設されている。
【0059】
一方、図19に示すように、外套管82の基端部外周面には上述した支持部73への取り付け用のフランジ部89が形成されている。また、支持部73の取付部材77には、図20に示すように、内周面にフランジ挿入溝92aを有するフランジ受け92が設けられている。図19および図20に示すように、このフランジ挿入溝92aには外套管82のフランジ部89が挿入されている。そして、外套管82は支持部73の取付部材77におけるフランジ受け92のフランジ挿入溝92aに沿って軸回り方向に回転可能に支持されている。
【0060】
さらに、図21に示すように、フランジ受け92の外周面には支持部73の取付部材77が固定されている。このフランジ受け92の外端面には、図20に示すように、スコープ保持台93Aが設けられている。このスコープ保持台93Aにはフランジ受け92の外端面に突設されたスコープ保持アーム93が設けられている。このスコープ保持アーム93の先端部には第1のスコープ保持部材94aの一端部が連結されている。この第1のスコープ保持部材94aの他端部側には略L字状の第2のスコープ保持部材94b(図21参照)が対向配置されている。そして、図21に示すように、第1のスコープ保持部材94aと第2のスコープ保持部材94bとの間にはカメラ保持シャフト84aが挟持されている。なお、第1のスコープ保持部材94aと第2のスコープ保持部材94bとの間にはスコープ固定ねじ95が取り付けられている。これにより、外套管82が支持部73の取付部材77におけるフランジ受け92のフランジ挿入溝92aに沿って軸回り方向に回転されても、カメラ保持シャフト84aは固定状態で保持されるようになっている。
【0061】
なお、図16に示すように、カメラ保持シャフト84aの基端部には、光ケーブル接続部96と、電気接点部97とが設けられている。光ケーブル接続部96には光ケーブル98を経由して、図示しない光源装置が接続されている。さらに、電気接点部97には、電気ケーブル99を経由して、図示しないカメラコントロールユニットが接続されている。
【0062】
また、図19および図22に示すように、第2の多自由度鉗子86の挿入部32の先端部外周面には、外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の先端部周縁部位に突き当たる状態で係合される先端ストッパピン102が突設されている。図19に示すように、第2の多自由度鉗子86の挿入部32の中間部外周面(屈曲部よりもやや先端側)には外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の後端部周縁部位に突き当たる状態で係合される後端ストッパピン103が突設されている。ここで、先端ストッパピン102と後端ストッパピン103との間隔は外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の両端間の長さよりも大きくなるように設定されている。そして、第2の多自由度鉗子86は、先端ストッパピン102が外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の先端部周縁部位に突き当たる状態で係合された先端係合位置と、後端ストッパピン103が鉗子ガイド穴(ポート82c)の後端部周縁部位に突き当たる状態で係合された後端係合位置との間の範囲で軸方向に移動可能に支持されている。第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86ともに外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82b,82c)に挿入されていることにより、図22中に矢印Aで示すように、外套管82に対して第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86はそれぞれ独立に軸方向に移動可能に支持され、さらに、同図22中に矢印Bで示すように、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86は、それぞれその軸周りに回転可能に支持されている。
【0063】
(作用)
次に、上記の外科手術用器具71の構成によるこの実施の形態の作用について説明する。
この実施の形態の外科手術用器具71の使用時には、図16に示すように支持部73のリンク機構部76の取付部材77に操作ユニット72が取り付けられる。この操作ユニット72の外套管82の軸心に設けられたポート82a(カメラガイド穴)内にはCCDカメラ84が挿入された状態で装着されている。この状態で、予め患者の体壁Hに刺入されたトラカール83内に操作ユニット72を挿入し、このトラカール83内を通して体内に挿入する。
【0064】
続いて、外套管82のポート82b内に第1の多自由度鉗子85を、ポート82c内に第2の多自由度鉗子86をそれぞれ挿入しておく。また、ポート82e(ガイド穴)内には必要に応じて、例えば鋏鉗子88のような手術器具が挿入される。この状態で、術者が第1および第2の多自由度鉗子85,86のハンドルユニット(操作部)41を握ってこれを操作すると、操作ユニット72全体が次の通りに自由に動かされる。
【0065】
術者が第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86にそれぞれ設けられたハンドルユニット41を保持し、これらハンドルユニット41を上下左右に動かすと、外科手術用器具71は、図17に示すように患者の体壁Hにおけるトラカール83の刺入点Oを中心として、図17中に矢印Aで示す第1の首振り方向、同図17中に矢印Bで示すように第1の首振り方向に対して直交する第2の首振り方向、および、これ以外の任意の首振り方向にそれぞれ移動させて処置を行うことができる。
【0066】
さらに、第2の多自由度鉗子86の挿入部32の先端部外周面に突設された先端ストッパピン102が、外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の先端部周縁部位に突き当たる状態まで第2の多自由度鉗子86を手前側に引き、その状態でさらに第2の多自由度鉗子86を手元側に引くことにより、第2の多自由度鉗子86とともに外套管82が図17中に矢印Cで示す方向(手元側)に移動される。同様に、第2の多自由度鉗子86の挿入部32の中間部外周面に突設された後端ストッパピン103が外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の後端部周縁部位に突き当たる状態まで第2の多自由度鉗子86を押し、その状態で、さらに第2の多自由度鉗子86を押すと、第2の多自由度鉗子86とともに外套管82が図17中に矢印Cで示す方向(術者から遠ざかる向き)に移動する。このため、操作ユニット72の外套管82に装着されているCCDカメラ84と、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86とが一緒に同時に同方向に移動する。なお、これらと同様の動きは術者がハンドル90を握り、このハンドル90を操作することによっても行われる。
【0067】
以上、外套管82とCCDカメラ84と多自由度鉗子85,86とを連動させた動きについて説明した。次に、CCDカメラ84と多自由度鉗子85,86、および、鋏鉗子88のそれぞれ独立した動きについて説明する。
図23(A)(B)(C)は、操作ユニット72全体が支持部73のリンク機構部76のフランジ受け92間で回動する回動動作を説明する説明図である。ここで、図23(A)は支持部73のリンク機構部76のフランジ受け92間で操作ユニット72全体が軸回り方向の回転角度が0°の定位置で保持されている状態を示す。この状態で、術者が第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86のハンドルユニット41を握り、操作ユニット72全体を時計回り方向、あるいは反時計回り方向に回転させる。
【0068】
図23(B)は同図23(B)中に矢印Aで示すように、操作ユニット72全体を定位置から反時計回り方向に軸回りに回転駆動させた状態、図23(C)は同図23(C)中に矢印Bで示すように、操作ユニット72全体が定位置から時計回り方向に軸回りに回転駆動させた状態をそれぞれ示す。
【0069】
このとき、CCDカメラ84はスコープ保持台93A(図20参照)によって非回転状態で保持されている。このため、操作ユニット72の回転によって第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86を一緒に同時に同方向に回転させた場合であっても、CCDカメラ84の観察視野は固定したままの状態で保持される。この動きは術者がハンドル90を握り、それを操作することによっても同様である。
【0070】
また、外套管82内に装着されているCCDカメラ84と、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86とは次の通りにそれぞれ独立に動かすこともできる。CCDカメラ84は、図21に示す固定ねじ95によって外套管82のポート82a内でその軸回りに回転可能および固定可能となっている。また、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86は図22中に矢印Aで示すように外套管82に対してそれぞれ独立に軸方向に沿って移動する。
【0071】
さらに、第1の多自由度鉗子85は、図10中に矢印Aおよび矢印Bで示すように、その挿入部32が屈曲する。同様に、第2の多自由度鉗子86もその挿入部32が屈曲する。また、第1の多自由度鉗子85、第2の多自由度鉗子86は、図11中に矢印Aおよび矢印Bで示すように、屈曲した挿入部の軸周りに回転する。この動作により、多自由度鉗子85,86は、図22中に矢印Bで示すように、外套管82のポート82b内でその軸回り方向に回転する。これにより、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86はそれぞれ独立に軸回り方向に回転する。
【0072】
また、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86は、それぞれハンドルユニット41の第1のハンドル42および第2のハンドル43を開閉操作することにより、ジョー39の処置片39a,39bが開閉操作される。
【0073】
さらに、第1の多自由度鉗子85のハンドルユニット41を図8(A)に示す操作部保持部4の軸心方向に対して真っ直ぐに伸ばした基準位置から、図8(B)に示す第1の屈曲方向に屈曲操作した場合には、このハンドルユニット41の動作に連動して処置部33のジョー39が、図8(B)中に矢印で示すように、ハンドルユニット41の動作方向と同方向に挿入部32の軸心方向から略直角に屈曲させた屈曲位置に屈曲される。
【0074】
また、第1の多自由度鉗子85のハンドルユニット41を図9(A)に示す操作部保持部4の軸心方向に対して真っ直ぐに伸ばした基準位置から、図9(B)に示す第2の屈曲方向に屈曲操作した場合には、このハンドルユニット41の動作に連動して処置部33のジョー39が図9(B)中に矢印で示すように、ハンドルユニット41の動作方向と同方向に挿入部32の軸心方向から外れる斜め上方向に屈曲させた屈曲位置に屈曲される。なお、第2の多自由度鉗子86もこの第1の多自由度鉗子85と同様に操作される。第1および第2の多自由度鉗子85,86がこれらの動きをするときでも、外套管82は支持部73によって保持されているため動くことが防止される。
【0075】
さらに、図20に示すように、外套管82のポート82eに挿入された鋏鉗子88においても、その操作部101の操作により、図20中に矢印Aで示すように、ポート82eに沿ってその軸方向に沿って移動し、矢印Bで示すように、その軸周りに回転する。加えて、操作部101の操作により鋏鉗子88の処置部100が開閉操作される。
以上がCCDカメラ84、多自由度鉗子85,86、および鋏鉗子88のそれぞれ独立した動きである。
【0076】
また、この実施の形態の外科手術用器具71では上述した操作ユニット72の動きと、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86の動きとを組み合わせることにより、さらに多彩に第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86がそれぞれ操作される。例えば、図24は第1の多自由度鉗子85における処置部33のジョー39を首振り状態に屈曲させるとともに、操作ユニット72が回転していない状態で第1の多自由度鉗子85のみを軸回り方向に回転させた状態を示す。この状態では、第1の多自由度鉗子85における処置部33のジョー39の先端の回転範囲M1は比較的小さな範囲で保持される。
【0077】
また、図25は、図24と同様に、第1の多自由度鉗子85における処置部33のジョー39を首振り状態に屈曲させた状態で外科手術用器具71における操作ユニット72全体を回転させるとともに、第1の多自由度鉗子85を同時に軸回り方向に回転させた状態を示す。この状態では、第1の多自由度鉗子85における処置部33のジョー39の先端の回転範囲M2は図24の回転範囲M1よりも大きな範囲に変更される。
【0078】
また、図26はこの実施の形態の外科手術用器具71において、ポート82eに挿入する手術器具として軟性の電気メス104を使用した例である。ここでは、第2の多自由度鉗子86で患者の体内臓器などの処置対象組織H1の一部を把持する。この状態で外套管82の処置具ポート82eを通して電気メス104を体内に挿入する。その後、この電気メス104を第1の多自由度鉗子85で把持し、処置対象組織H1に導いてこの処置対象組織H1を電気メス104によって処置する。
【0079】
(効果)
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことがいえる。
この実施の形態の外科手術用器具71では、外套管82の1つのポート82bに挿入される第1の多自由度鉗子85の先端部に設けられた処置部33を挿入部32の軸心方向から外れた方向に首振り状態で屈曲させることにより、第1の多自由度鉗子85を動かす際の自由度を高め、第1の多自由度鉗子85の操作性を高めることができる。なお、第2の多自由度鉗子86も同様である。
【0080】
また、外套管82には、第1および第2の多自由度鉗子85,86の他の処置具が挿入される処置具ポートとして使用される3つのポート82e,82f,82gが設けられ、ここから鋏鉗子88を例とする通常の内視鏡下外科手術で用いられているような手術器具を挿入して操作(処置)を行うことができる。
【0081】
この実施の形態においては、観察装置として外套管82の先端部にCCDカメラ84を取り付けており、外套管2の基端部には、光ケーブル接続部96に繋げられる光ケーブル98と、電気接続部97に繋げられる電気ケーブル99とがあるだけであり、手術器具の操作部が入る空間が確保されている。加えて、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86のそれぞれの挿入部32は、任意の方向に屈曲可能となっていることから、多自由度鉗子85,86のハンドルユニット41と、ポート82e,82f,82gに挿入した手術器具との干渉を避ける位置に持ってくることができ、手術器具と、第1および第2の多自由度鉗子85,86との操作の自由度を確保しつつ、各ポート同士の間隔を狭めて配置することができる。このため、外套管82の外径を小さくすることができる。つまり、体壁Hに開ける穴を小さいものとすることができる。
【0082】
なお、ポート82e,82f,82gに挿入される手術器具は、図26に示すように軟性の処置具(電気メス104)でもよく、このときは第1の多自由度鉗子85または第2の多自由度鉗子86で軟性処置具を掴んで処置を行うことができる。
【0083】
これらのことにより、この実施の形態においては、低侵襲化を図りながらも非常に高い操作性を得ることができる。
また、この実施の形態の外科手術用器具71では1つの操作ユニット72の外套管82のポート内にCCDカメラ84と第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86とを挿入して組み込んだので、これらを1人の術者が同時に移動させるなどの操作を行うことができる。よって、通常の内視鏡下手術のように、観察装置となる硬性鏡を持つ術者の助手に対して術者が指示を出して硬性鏡の向きを変える必要はなく、術者の思う所望の方向を観察できることから手術時間を短縮することができる。さらに、内視鏡(硬性鏡)の向きを変えるなどの移動を行ったときでもCCDカメラ84と第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86との位置関係が変わることがないので、例えば腹腔内の作業をあたかも術者が直接自分の目で見ながら、直接自分の手で行っているかのように作業をすることができる。そのため、患者の体壁Hにあける穴の数を減らし、かつ、処置具の操作性を高めることができ、外科手術の作業性を高めることができる。
【0084】
さらに、第2の多自由度鉗子86は、先端ストッパピン102が外套管82の鉗子ガイド穴(ポート82c)の先端部周縁部位に突き当たる位置と、後端ストッパピン103が外套管82の鉗子ガイド穴82cの後端部周縁部位に突き当たる位置との範囲で、軸方向に移動可能に支持されている。先端ストッパピン102が外套管82の鉗子ガイド穴82cの先端部周縁部位に突き当たる位置まで第2の多自由度鉗子86を手元側に引き、その状態からさらに第2の多自由度鉗子86を手元側に引く、もしくは、後端ストッパピン103が、外套管82の鉗子ガイド穴82cの後端部周縁部位に突き当たる位置まで第2の多自由度鉗子86を押し、その状態からさらに第2の多自由度鉗子86を押していくことにより、鉗子から手を離さずに、操作ユニット72をその軸方向に移動することが可能となる。
【0085】
第1および第2の多自由度鉗子85,86の操作による操作ユニット72のトラカール83の軸方向に沿った移動に加え、第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86の操作により、操作ユニット72を図17中に示すように、患者の体壁Hにおけるトラカール83の刺入点Oを中心に、図17中の矢印Aで示す第1の首振り方向、同図17中に矢印Bで示すような第2の首振り方向、および、これ以外の任意の首振り方向にそれぞれ移動させることが可能であり、術者は第1の多自由度鉗子85および第2の多自由度鉗子86から手を離すことなく操作ユニット72を操作することができる。これにより、外科手術の作業性をさらに高めることができる。
【0086】
したがって、この実施の形態の外科手術用器具71では、体壁Hに開ける穴を減らし、その穴を小さいものとすることにより低侵襲化を図り、かつ、より少ない術者で手術器具の操作を行うことが可能となる。さらに、第1の多自由度鉗子85や第2の多自由度鉗子86の自由度を高め、作業性を高めることにより、複雑で高度な外科手術を行うことができ、かつ、その外科手術の手術時間を短縮することができる。
【0087】
[第3の実施の形態]
また、第3の実施の形態について図27および図28を用いて説明する。この実施の形態は第2の実施の形態の変形例であって、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。なお、全体の構成図は、図16とほぼ同様になるので省略する。
【0088】
(構成)
この実施の形態は、第2の実施の形態における、第1および第2の多自由度鉗子85,86を図27に示す多自由度鉗子111と置き換えたものである。この実施の形態における多自由度鉗子111は、その挿入部32が例えばステンレス材のような剛性を有するパイプで構成されており、かつ、その挿入部32が途中で曲げられている。
【0089】
(作用)
これにより、多自由度鉗子111が第2の実施の形態における外套管82のポート82bおよびポート82cに挿入されたとき、ポート82e、ポート82f、ポート82gに挿入されて使用される手術器具との干渉が防止される。また、図28中の矢印Aで示すように、多自由度鉗子111のハンドルユニット41を挿入部32の先端部の軸に沿って大きく回すと、多自由度鉗子111の挿入部32の先端部が矢印Bで示すように、その軸心周りに回転する。
【0090】
(効果)
以上の作用により、この実施の形態においても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施の形態においては、多自由度鉗子111を簡単な機構で構成することが可能となる。また、多自由度鉗子111のハンドルユニット41を持って外套管82全体を動かす際にも、多自由度鉗子111が剛性を有するため、その操作を行い易くなるという効果を得ることができる。
【0091】
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図29ないし図35を用いて説明する。この実施の形態は第2の実施の形態の変形例であって、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0092】
(構成)
図29は、この実施の形態の外科手術用器具121の概略図を示すものである。この外科手術用器具121は、予め患者の体壁Hに刺入されたトラカール123内に挿入され、このトラカール123を通して、外套管(挿入手段)122が挿入されるようになっている。
【0093】
図30に外套管122の先端面を、図31に図30の30A−30A線に沿う断面図を示す。これら図30および図31に示すように、外套管122には、その軸方向に対して略平行な複数、この実施の形態では7つのポート122a−122gが形成されている。
【0094】
ここで、図30および図31に示すように、外套管122の軸心位置に配置されたチャンネルポート122a内にはカメラ保持シャフト124aが挿入され、このカメラ保持シャフト124aの先端部には、観察装置としてのCCDカメラ124が設けられている。また、図30中で、軸心位置のポート122aの右側に設けられたポート122dには導光用の光ファイバによって形成されるライトガイド127が挿入されるようになっている。
【0095】
さらに、軸心位置のポート122aの上下両側に設けられたポート122b,122cには後述する第1の多自由度鉗子(処置具)125および第2の多自由度鉗子(処置具)126がそれぞれ挿入されるようになっている。そして、一方のポート122bは、第1の多自由度鉗子125用の鉗子ガイド穴として、他方のポート122cは、第2の多自由度鉗子126用の鉗子ガイド穴としてそれぞれ形成されている。鉗子ガイド穴(ポート122b,122c)は、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126の軸方向の移動および軸回りの回転以外の動きを規制しているため、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126の軸方向の移動および軸回りの回転以外の動きは、外套管122全体の動きとして伝えられる。つまり、この鉗子ガイド穴(ポート122b,122c)は、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126と外套管122とを連動させる連動手段として機能するようになっている。
【0096】
さらに、図30中で、軸心位置のポート122aの左側に設けられた3つのポート122e,122f,122gは他の手術器具が挿入される処置具ポートとして使用されるようになっている。以下、この実施の形態においては、ポート122eに鋏鉗子128が挿入されたものとして説明する。
【0097】
図29に示すように、上記ポート122a−122gを備えた外套管122は、トラカール123を通して体内に挿入される。図31に示すように、このトラカール123の内周には、外套管122に対して摩擦抵抗が大きく気密保持機能を兼ねる摺動部材137が配設され、外套管122の移動を規制するようになっている。また、外套管122に設けられたポート122a−122gの基端側開口部には、気密部材136が設けられ、気密が保たれるようになっている。さらに、外套管122の基端部には、外套管122と一体的に構成された鉗子ガイド部材129が設けられている。
【0098】
第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126には、後述する駆動力伝達機構部135が設けられている。この駆動力伝達機構部135が鉗子ガイド部材129に設けられたガイド部134に案内されることで、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、それぞれ独立して軸方向に移動可能に保持されるようになっている。さらに、第2の多自由度鉗子126の後述する挿入部32の先端部外周面には、外套管122の鉗子ガイド穴122cの先端部周縁部位に突き当たる状態で係合される先端ストッパピン138が突設されている。
【0099】
また、鉗子ガイド部材129の上面には、図29に示すように、光ケーブル接続部130と、電気接続部131とが設けられている。光ケーブル接続部130は、光ケーブル132を経由して図示しない光源装置に接続され、この光ケーブル132および光ケーブル接続部130からライトガイド127に光を供給するようになっている。さらに、電気接続部131は、電気ケーブル133を経由してカメラコントロールユニット(CCU)に接続され、CCDカメラ124の画像が電気接続部131および電気ケーブル133を介してCCUに伝送されるようになっている。
【0100】
(第1の多自由度鉗子および第2の多自由度鉗子の構成)
次に、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126の構成について、図32(A)(B)、図33(A)(B)(C)、図34(A)(B)を用いて説明する。なお、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126の中で、第1の実施の形態における多自由度鉗子3と同様の構成を有する部分については、第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。また、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、略同一構成になっているので、ここでは第1の多自由度鉗子125の構成のみを説明し、第2の多自由度鉗子126についてはその説明を省略する。
【0101】
この実施の形態における第1の多自由度鉗子125の平面図を図32(A)に、その側面図を図32(B)に示す。
図32(A)(B)に示すように、第1の多自由度鉗子125は、挿入部32と、この挿入部32の基端部に接続された駆動力伝達機構部135と、この駆動力伝達機構部135にその先端部が接続された操作部保持部141とからなる本体部を備えている。挿入部32(本体部)の先端部には、支持部38と、この支持部38の先端部に設けられた先端側リンク機構40と、この先端側リンク機構40に連動する処置片39とからなる処置部33が設けられている。また、操作部保持部141(本体部)の基端部には、手元側リンク機構(操作部取付部)44を含むハンドルユニット41が保持されている。
【0102】
ここで、処置部33、ハンドルユニット41の構成は、第1の実施の形態における多自由度鉗子3と略同一の構成となっている。よって、これらの構成、作用についての詳細は省略し、ここでは、上述した本体部の構成について主に説明する。
図32(A)(B)に示すように、駆動力伝達機構部135には、ベース142が設けられている。このベース142には、操作部保持部141を回転可能に支持する第1の軸受部材143が取り付けられている。そして、図32(A)に示すように、操作部保持部141の先端部には、第1のプーリ144が取り付けられている。
【0103】
また、ベース142には、第2の軸受部材145および第3の軸受部材146が設けられ、これらの軸受部材145,146でシャフト147が回転可能に支持されている。そして、シャフト147の基端および先端には、それぞれ第2のプーリ148および第3のプーリ149が取り付けられている。また、第2のプーリ148と第1のプーリ144との間にはベルト150が掛けられている。これにより、操作部保持部141の回転はシャフト147の回転として伝えられるようになっている。
【0104】
さらに、ベース142には、挿入部32を回転可能に支持する第4の軸受部材151が設けられている。挿入部32は剛性を有し、略パイプ状の形状となっている。そして、挿入部32の基端部には、第4のプーリ152が取り付けられている。また、第4のプーリ152と第3のプーリ149との間には、ベルト153が掛けられている。これにより、シャフト147の回転は、挿入部32の回転として伝えられるようになっている。
【0105】
上記の構成により、操作部保持部141の回転は、挿入部32の回転として伝えられるようになっている。つまり、ハンドルユニット41を操作部保持部141の軸周りに、図32中の矢印Gで示すように回転させることで、処置部33を、同図32(A)中の矢印Hで示すように、挿入部32の軸周りに回転することが可能となる。
【0106】
次に、駆動力伝達機構部135における第1の駆動棒35、第2の駆動棒36および第3の駆動棒37(図8および図9参照)の保持方法について説明する。ここで、この実施の形態における第1の多自由度鉗子125の駆動棒は、駆動力伝達機構部135を挟んで手元側と先端側とで分割されている。よって、ここでは、手元側の駆動棒を第1の手元側駆動棒35a、第2の手元側駆動棒36a、および第3の手元側駆動棒37aとし、先端側の駆動棒を第1の先端側駆動棒35b、第2の先端側駆動棒36b、および第3の先端側駆動棒37bとして区別する。
【0107】
第1の手元側駆動棒35a、第2の手元側駆動棒36a、および第3の手元側駆動棒37aは、操作部保持部141の中を通って手元側リンク機構44に接続されている。また、第1の先端側駆動棒35b、第2の先端側駆動棒36b、および第3の先端側駆動棒37bは、それぞれ挿入部32の中を通って先端側リンク機構40に接続されている。これは第1の実施の形態における、多自由度鉗子3と同様である。
【0108】
一方、ベース142には、ガイドレール154が形成されている。このガイドレール154上には、ガイドレール154の軸線方向に沿ってそれぞれ独立して移動可能な第1のガイドブロック155、第2のガイドブロック156、および第3のガイドブロック157が挿入部32側から操作部保持部141側に向かって順に設けられている。図32(B)に示すように、この第1のガイドブロック155上には挿入部32および操作部保持部141の軸方向に対して直交する方向に広がった第1のベアリング保持部材158が、第2のガイドブロック156上には同様に第2のベアリング保持部材159が、そして、第3のガイドブロック157上には同様に第3のベアリング保持部材160がそれぞれ設けられている。これにより、第1のベアリング保持部材158は、図32(A)に矢印Dで示すように、ガイドレール154の軸線方向に沿って移動可能となる。同様に、第2のベアリング保持ユニット159は矢印Eで示すように、第3のベアリング保持ユニット160は矢印Fで示すように、ガイドレール154の軸線方向に沿って移動可能となっている。
【0109】
図32(A)に示すように、第1のベアリング保持部材158には、その両端にそれぞれ第1のベアリング161および第2のベアリング162が保持されている。同様に、第2のベアリング保持部材159には第3のベアリング163および第4のベアリング164が、第3のベアリング保持部材160には第5のベアリング165および第6のベアリング166が保持されている。このとき、第1のベアリング161、第3のベアリング163、および第5のベアリング165の回転軸は、第1の軸受部材143に回転可能に取り付けられた操作部保持部141の回転軸と同軸に配置されている。一方、第2のベアリング162、第4のベアリング164、および第6のベアリング166の回転軸は、第4の軸受部材151に回転可能に取り付けられた挿入部32の回転軸と同軸に配置されている。
【0110】
これらの各ベアリング161−166と、多自由度鉗子125の各駆動棒35,36,37の取り付けについて、図32(A)(B)、図33(A)(B)(C)を用いて説明する。
図33(A)は、図32における第1のベアリング保持部材158に第1のベアリング161を取り付けた取付部を図32中に示す矢印Aの方向から見た図である。同様に、図32中に示す矢印Bの方向から見た第2のベアリング保持部材159に第3のベアリング163を取り付けた取付部を図33(B)に、図32中に示す矢印Cの方向から見た第3のベアリング保持ユニット160に第5のベアリング165を取り付けた取付部を図33(C)に示す。
【0111】
図33(A)(B)(C)にそれぞれ示すように、第1のベアリング161の内輪には第1の駆動棒保持部材167が、第3のベアリング163の内輪には第3の駆動棒保持部材169が、第5のベアリング165の内輪には第5の駆動棒保持部材171がそれぞれ取り付けられている。そして、第3の手元側駆動棒37aは、第5の駆動棒保持部材171に設けられた第1の駆動棒ガイド穴176(図33(C)参照)、および第3の駆動棒保持部材169に設けられた第2の駆動棒ガイド穴174(図33(B)参照)の中を軸方向に移動可能に保持されながら通り抜けている。そして、第3の手元側駆動棒37aの先端部は第1の駆動棒保持部材167に設けられた第1の駆動棒固定穴173(図33(A)参照)に接着固定されている。
同様に、第2の手元側駆動棒36aは、第5の駆動棒保持部材171に設けられた第3の駆動棒ガイド穴177(図33(C)参照)の中を軸方向に移動可能に保持されながら通り抜け、第2の手元側駆動棒36aの先端部が第3の駆動棒保持部材169に設けられた第2の駆動棒固定穴175(図33(B)参照)に接着固定されている。
また、第1の手元側駆動棒35aは、第5の駆動棒保持部材171に設けられた第3の駆動棒固定穴178(図33(C)参照)に接着固定されている。
【0112】
なお、各駆動棒と駆動棒保持部材との接続関係は、先端側(挿入部32側)に関しても同様である。すなわち、第3の先端側駆動棒37bは、第2の駆動棒保持部材168の図示しない駆動棒固定穴に接着固定されている。また、第2の先端側駆動棒36bは、第2の駆動棒保持部材168に設けられた図示しない駆動棒ガイド穴の中を軸方向に移動可能に保持されながら通り抜け、その端面が第4の駆動棒保持部材170に設けられた図示しない駆動棒固定穴に接着固定されている。
同様に、第1の先端側駆動棒35bは、第2の駆動棒保持部材168、第4の駆動棒保持部材170にそれぞれ設けられた図示しない駆動棒ガイド穴の中を軸方向に移動可能に保持されながら通り抜け、その端面は、第6の駆動棒保持部材172に設けられた図示しない駆動棒固定穴に接着固定されている。
【0113】
(多自由度鉗子の独立した動き)
上記構成により、多自由度鉗子125は次のような動きが可能となる。
ハンドルユニット41の操作により第3の手元側駆動棒37aがその軸方向に動かされると、その動きは第1の駆動棒保持部材167および第1のベアリング161に伝えられる。よって、この動きは、第1のベアリング保持部材158の図32中の矢印Dで示される動きとなる。この動きがさらに第2のベアリング162および第2の駆動棒保持部材168に伝えられ、結果的に第2の駆動棒保持部材168に接着固定された第3の先端側駆動棒37bの軸方向の動きとなる。
同様に、第2の手元側駆動棒36aがその軸方向に動かされると、その動きは第2のベアリング保持部材159の図32中に矢印Eで示す動きとして伝えられ、結果的に先端側駆動棒36bの軸方向の動きとなる。また、第1の手元側駆動棒35aがその軸方向に動かされると、その動きは第3のベアリング保持部材160の図32中に矢印Fで示す動きとして伝えられ、結果的に先端側駆動棒35bの軸方向の動きとなる。
【0114】
このようにして、各手元側駆動棒35a,36a,37aの動きがそれぞれ独立して先端側駆動棒35b,36b,37bの動きとして伝えられることにより、第1の実施の形態における多自由度鉗子3の動きと同様に、ハンドルユニット41の操作によって処置部33のジョー39が挿入部32の軸心方向から外れた方向に首振り状態で屈曲される。また、ハンドルユニット41の第1のハンドル42と第2のハンドル43との開閉動作により、処置部33の処置片39a,39bが開閉される。
【0115】
なお、図32(A)の矢印Gで示すように、ハンドルユニット41を操作部保持部141の軸周りに回転させたときは、第3の手元側駆動棒37a、第2の手元側駆動棒36a、および第1の手元側駆動棒35aも同様に同軸周りに回転するが、この動きは、第1のベアリング161、第3のベアリング163、および第5のベアリング165の回転として吸収される。一方、この矢印G方向の回転によって第1のプーリ144が回転され、それに伴ってベルト150が回転し、そして第2のプーリ148が回転する。そして、第2のプーリ148の回転に伴ってシャフト147を介して第3のプーリ149が回転する。この第3のプーリ149の回転に伴ってベルト153が回転し、第4のプーリ152が回転する。この第4のプーリ152の回転に伴って第4の軸受部材151に回転力が伝えられて挿入部32が回転する。したがって、挿入部32も図32(A)中の矢印Hで示すように、挿入部32の軸周りに回転する。第3の先端側駆動棒37b、第2の先端側駆動棒36bおよび第1の先端側駆動棒35bも同様に同軸周りに回転するが、この動きは、第2のベアリング162、第4のベアリング164、および第6のベアリング166の回転として吸収される。
【0116】
また、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、それぞれ独立してハンドルユニット41の第1のハンドル42および第2のハンドル43の開閉動作により処置部33の処置片39a,39bが開閉する。また、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、それぞれ独立してハンドルユニット41の操作を行うことにより処置部33のジョー39が挿入部32の軸心方向から外れた方向に首振り状態で屈曲する。
この屈曲状態を図34(A)(B)に示す。図34(A)は、この実施の形態における多自由度鉗子125を図32(A)と同方向から見た簡略図であり、この図34(A)には、ハンドルユニット41の操作により処置片39を第1の方向に屈曲操作した状態を示している。また、図34(B)は、この実施の形態における多自由度鉗子を図32(B)と同方向から見た簡略図であり、この図34(B)では、ハンドルユニット41の操作により、処置片39を図34(A)の屈曲方向に対して90°異なる第2の方向に屈曲した図を示している。
【0117】
図34(A)に示すように、この実施の形態においては、多自由度鉗子125,126の操作部保持部141の軸は、挿入部32の軸に対して平行に移動された位置に置かれている。よって、ハンドルユニット41の操作により処置片39を屈曲動作させたとき、図34(A)に角度Aで示すハンドルユニット41の操作角度と、同図34(A)中に角度Bで示す処置片39の移動角度とは同じとなる。つまり、挿入部32の軸方向に対するハンドルユニット41と処置片39とは常に平行となる。同様に、図34(B)に示すように、ハンドルユニット41の操作により、処置片39を屈曲動作させたとき、図34(B)に角度Cで示すハンドルユニット41の操作角度と、同図34(B)中に角度Dで示す処置片39の移動角度とは同じとなる。つまり、この場合においても、挿入部32に対するハンドルユニット41と処置片39とは平行となる。
以上が、この実施の形態における多自由度鉗子125の独立した動きである。
【0118】
(外科手術用器具全体の動き)
上記構成により、この実施の形態における外科手術用器具121は、図35に示すような動作が可能となる。
外套管122のポート122b,122cにそれぞれ挿入された第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126のハンドルユニット(操作部)41を持って上下、左右に動かすことにより、患者の体壁Hにおけるトラカール123の刺入点Oを中心として、同図35中に矢印Aで示す第1の首振り方向、矢印Bで示す第2の首振り方向、および、これ以外の任意の首振り方向にそれぞれ移動する。また、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126のハンドルユニット41を持って操作を行うことにより、同図35中に矢印Cで示す外套管122の中心軸周りに回転する。さらに、第2の多自由度鉗子126を駆動力伝達部材135の前面部(図31中にEで示す)が鉗子ガイド部材129に設けられたガイド部134の突き当て面(図31中にFで示す)に突き当たるまで作業者から遠ざかる方向に押されて、その状態からさらに第2の多自由度鉗子126を押す、もしくは、第2の多自由度鉗子126をその先端ストッパピン138が外套管122のガイド穴122cの先端部周縁部位に突き当たるまで作業者に近づく方向に引いていき、その状態からさらに第2の多自由度鉗子126を引くことにより、外套管122が図35に矢印Dで示す方向に移動する。
【0119】
以上のように、外套管122に対して第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、そのハンドルユニット41を持って操作することにより、図31中に矢印Aで示すように、その軸方向にそれぞれ独立して動かされる。この操作を行う時には、外套管122は摩擦抵抗が大きい摺動部材137によりトラカール123に対して保持されているので、外套管122自体がその軸方向に動いてしまうことが防止される。
【0120】
また、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126は、図31中に矢印Bで示すように、ハンドルユニット41を持って操作することにより、その挿入部32の軸周りにそれぞれ独立して動かされる。
以上が、この実施の形態における、外科手術用器具121全体の動きである。
【0121】
また、この実施の形態における外科手術用器具121は、例えば鋏鉗子128のような手術器具と組み合わせて使用される。鋏鉗子128は外套管122に設けられたポート122eに挿入して使用される。よって、鋏鉗子128はその操作部140の操作により、図31中に矢印Cで示すような軸方向の動き、矢印Dで示すような軸回りに回転される。さらに、操作部140の操作により、鋏鉗子128の処置部139の開閉動作が行われる。
【0122】
このように、鋏鉗子128を外套管122に設けられたポート122eに挿入して使用する際でも、この実施の形態においては、その第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126の操作部保持部141の軸は、挿入部32の軸に対して平行に移動された位置にあるため、鋏鉗子128の操作部140と、第1の多自由度鉗子125および第2の多自由度鉗子126のハンドルユニット41とが干渉し合うことが防止され、それぞれの操作の自由度が確保される。
【0123】
(効果)
以上の作用により、この実施の形態における外科手術用器具121は、第2の実施の形態における効果に加えて次のような効果を得ることができる。
この実施の形態においては、使用される多自由度鉗子125,126に剛性があるので、多自由度鉗子125,126のハンドルユニット41を持って外科手術用器具121全体を動かす際の操作を容易にすることができる。
また、図34(A)(B)に示すように、この実施の形態において使用される多自由度鉗子125,126は、そのハンドルユニット41の向きと、処置片39の向きとが一致するようになっている。これにより、術者が多自由度鉗子125,126を用いて作業をするときの処置片39のコントロールを非常に容易に行うことができるという効果を得ることができる。
【0124】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行われるすべての実施を含む。
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0125】
[付記]
(付記項1) 少なくとも2つのポートを有し、体内に挿入される長尺の挿入手段と、
細長い挿入部およびこの挿入部の基端部に配置されハンドルを有する操作部を備えた本体部と、この本体部の先端部に配置され前記操作部をその取付部から屈曲操作すると挿入部の軸心方向から外れる方向に屈曲する処置部とを備え、前記挿入手段のポート内に挿通される処置具と
を具備し、前記処置具が前記ポートに挿通された状態で、前記操作部は、この処置具が挿通されたポートの延長軸上から外れた位置に配置されていることを特徴とする外科手術用器具。
(付記項2) 挿入手段の長さを、350mm以下としたことを特徴とする付記項1に記載の外科手術用器具。
(付記項3) 観察手段として、挿入手段にCCDカメラを備えたことを特徴とする付記項1に記載の外科手術用器具。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、内視鏡、鉗子、クリップといった、現在内視鏡下手術で用いられている様々な手術器具を先端に自由度を持つ多自由度鉗子と組み合わせて使用することができる。多自由度鉗子と、さらにそれと組み合わせて使用される手術器具とが体壁に開けられた1つの穴から挿入可能となり、加えて、操作の自由度を確保して複雑な作業を可能としながらも、体壁に開ける穴を小さなものにすることで、低侵襲化を図ることができる。また、任意の手術器具と組み合わせて使えることにより、様々な手術手技が行えるとともに、手術時間の短縮を図ることができる。
例えば内視鏡下手術において、体壁にあける穴の数を減らし、かつ、体壁にあける穴をなるべく小さくして低侵襲化を図りながらも複雑な作業を可能にし、さらに、鉗子や内視鏡などの任意の手術用器具を組み合わせて使えることにより、様々な手術手技が行えるとともに、手術時間の短縮を図ることができる外科手術用器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具の全体的な概略構成を示す斜視図。
【図2】図1に示す外科手術用器具を先端側から見た正面図。
【図3】図2の2A−2A線に沿う部分断面図(側面図)。
【図4】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における処置具(多自由度鉗子)の操作状態を示す平面図(側面図)。
【図5】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)を示す全体的な斜視図。
【図6】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の挿入部の構成を説明するための概略的な説明図。
【図7】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の挿入部を構成する湾曲管の概略的な説明図。
【図8】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の動作状態を示すもので、(A)はハンドルユニットおよび処置部を真直ぐに伸ばした状態を示す側面図、(B)はハンドルユニットおよび処置部を第1の屈曲方向に屈曲させた状態を示す側面図。
【図9】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の動作状態を示すもので、(A)はハンドルユニットおよび処置部を真直ぐに伸ばした状態を示す平面図、(B)はハンドルユニットおよび処置部を第2の屈曲方向に屈曲させた状態を示す平面図。
【図10】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の挿入部の湾曲動作を説明するための概略的な説明図。
【図11】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の挿入部が湾曲した状態における軸周り方向の回転を説明するための概略的な説明図。
【図12】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具の作用を説明するための概略的な説明図。
【図13】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具において、クリップアプライヤーをポート内に挿通させた状態を示す平面図(側面図)。
【図14】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具において、クリップアプライヤーを使用して生体組織を処置する処置状態を説明するための概略的な説明図。
【図15】第1の実施の形態にかかる外科手術用器具の変形例を示す概略的な部分断面図(側面図)。
【図16】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具の全体的な概略構成を示す斜視図。
【図17】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における操作ユニットの作用を説明するための概略的な説明図。
【図18】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具を先端側から見た正面図。
【図19】図18に示す18A−18A線に沿う断面図。
【図20】図18に示す18B−18B線に沿う断面図。
【図21】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における後面のスコープ保持部材の取り付け状態を示す平面図。
【図22】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における外套管に対する多自由度鉗子(処置具)の動きを説明するための説明図。
【図23】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における操作ユニットの動きを説明するもので、(A)は操作ユニット全体が定位置で保持されている状態を示す正面図、(B)は操作ユニット全体が半時計回り方向に回転した状態を示す正面図、(C)は操作ユニット全体が時計回り方向に回転した状態を示す正面図。
【図24】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における操作ユニットが回転していない状態で第1の多自由度鉗子のみを軸回り方向に回転させた状態を説明するための説明図。
【図25】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具における操作ユニットを回転させるとともに第1の多自由度鉗子を同時に軸回り方向に回転させた状態を説明するための説明図。
【図26】第2の実施の形態にかかる外科手術用器具の使用時に外套管のポートを通して電気メスを体内に挿入させた状態を説明するための説明図。
【図27】第3の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の構成を説明するための概略的な説明図。
【図28】第3の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の軸回りの回転を説明するための概略的な説明図。
【図29】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具全体の概略構成を示す斜視図。
【図30】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具を先端側から見た正面図。
【図31】図30に示す30A−30A線に沿う断面図。
【図32】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の構成を示し、(A)は多自由度鉗子の概略的な平面図、(B)は多自由度鉗子の概略的な側面図。
【図33】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の駆動棒の取り付けを説明するための説明図で、(A)は図35に示す矢印A方向から見た正面図、(B)は図35に示す矢印B方向から見た正面図、(C)は図35に示す矢印C方向から見た正面図。
【図34】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具における多自由度鉗子(処置具)の動作状態を示し、(A)は処置部を第1の屈曲方向に屈曲させた状態を示す概略的な平面図、(B)は処置部を第2の屈曲方向に屈曲させた状態を示す概略的な側面図。
【図35】第4の実施の形態にかかる外科手術用器具の作用を説明するための概略的な説明図。
【符号の説明】
1…外科手術用器具、2…外套管、2a…第1のポート、2b…第2のポート、3…多自由度鉗子、4…操作部保持部、5…硬性鏡(内視鏡)、10…トラカール、12…先端ストッパピン、13…後端ストッパピン、14…ガイド部材、32…挿入部、33…処置部、40…先端側リンク機構、41…ハンドルユニット、44…手元側リンク機構、51…湾曲部材、52…ブレード、53…外皮

Claims (1)

  1. 少なくとも2つのポートを有し、体内に挿入される長尺の挿入手段と、
    細長い挿入部およびこの挿入部の基端部に配置されハンドルを有する操作部を備えた本体部と、この本体部の先端部に配置され前記操作部をその取付部から屈曲操作すると挿入部の軸心方向から外れる方向に屈曲する処置部とを備え、前記挿入手段のポート内に挿通される処置具と
    を具備し、前記処置具が前記ポートに挿通された状態で、前記操作部は、この処置具が挿通されたポートの延長軸上から外れた位置に配置されていることを特徴とする外科手術用器具。
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