JP2004180466A - インバータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来例では、発熱部分であるアクティブコンバータ回路部スイッチング素子近傍と、インバータ回路部スイッチング素子群近傍に2個以上の温度素子を設けている。
【解決手段】本発明では、アクティブコンバータ回路部のスイッチング素子の温度上昇と、インバータ回路部スイッチング素子群の温度上昇が、入力電源電圧との間で、ある関係になることに着目し、予めその関係を求め、アクティブコンバータ回路スイッチング素子近傍かインバータ回路のスイッチング素子近傍のどちらかに温度検出素子を設け、その温度検出素子の検出温度と、入力電源電圧と、前記予め求めた関係より、制御マイコンにより、各パワー素子の温度を予測し、各パワー素子の温度が保護の必要な温度となった場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くし、各素子の発熱抑え、温度保護を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明では、アクティブコンバータ回路部のスイッチング素子の温度上昇と、インバータ回路部スイッチング素子群の温度上昇が、入力電源電圧との間で、ある関係になることに着目し、予めその関係を求め、アクティブコンバータ回路スイッチング素子近傍かインバータ回路のスイッチング素子近傍のどちらかに温度検出素子を設け、その温度検出素子の検出温度と、入力電源電圧と、前記予め求めた関係より、制御マイコンにより、各パワー素子の温度を予測し、各パワー素子の温度が保護の必要な温度となった場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くし、各素子の発熱抑え、温度保護を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブコンバータ回路と、電動機を駆動するための三相インバータ回路をひとつのモジュールに内蔵し、そのアクティブコンバータ回路とインバータ回路を制御する制御マイコンから構成されるインバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクティブコンバータ回路と、電動機を駆動するための三相インバータ回路をひとつのモジュールに内蔵し、そのアクティブコンバータ回路とインバータ回路を制御する制御マイコンから構成されるインバータ装置の例として、特開2002−159194号がある。本発明は、同じモジュールの中に制御マイコンやインバータドライブ回路、電動機ロータ位置検出回路等までも内蔵し、電源回路をモジュールの樹脂のケース上部に取り付けるようにした例である。
【0003】
この例では詳細に述べられていないが、アクティブコンバータ回路とインバータドライブ回路をひとつのモジュールとして構成した場合、発熱部分として、アクティブコンバータ回路のパワースイッチング素子(前記例ではアクティブコンバータ回路のIGBT(insulated gate bipolar transisnter))と、インバータ回路のスイッチング素子群(前記例ではIGBTとダイオード6個によるインバータブリッジ)がある。かつこれらの素子は、その温度がある一定温度以上になると破壊する特性を持っている。このため、通常は何らかの方法でスイッチング素子が破壊しないよう保護制御を行う。
【0004】
前記実施例でもアクティブコンバータ回路及びインバータ回路部スイッチング素子群の温度情報により電動機の制御を行い、スイッチング素子が制限温度を超えて、破壊しないよう保護する制御をしている。この例では、発熱部であるアクティブコンバータ回路のパワー素子近傍の温度を検知する温度素子と、インバータ回路部のスイッチング素子群の温度を検知する温度検知素子を設け、両方の温度を検出し、どちらかでも素子の制限温度を超える可能性がある場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くすることにより、素子の温度上昇を抑えて破壊を防止するという、温度保護制御を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−159194号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例では、発熱部分であるアクティブコンバータ回路部スイッチング素子近傍と、インバータ回路部スイッチング素子群近傍に2個以上の温度素子を設ける必要があった。
【0007】
このため価格が高くなったり、温度素子を設けるためのスペースが必要で、モジュールの大型化を招く結果となっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、アクティブコンバータ回路部のスイッチング素子の温度上昇と、インバータ回路部スイッチング素子群の温度上昇が、入力電源電圧との間で、ある関係になることに着目し、予めその関係を求めておくと共に、アクティブコンバータ回路スイッチング素子近傍かインバータ回路のスイッチング素子近傍のどちらか一方に温度検出素子を設け、その温度検出素子の検出温度と、入力電源電圧と、前記予め求めた関係より、制御マイコンにより、各パワー素子の温度を予測し、各パワー素子の温度が保護の必要な温度となった場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くし、各素子の発熱抑え、温度保護を行うようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係わるインバータ装置の一実施例を図に基づいて説明する。
【0010】
図1に、実施例の構成を示す。
【0011】
この図において、1は交流電源、2は全波整流回路、3はインバータ制御モジュール、4はアクティブコンバータ回路部、5はインバータ回路用スイッチング素子群、6は電動機、7はシステムを制御する制御マイコン、8はインバータ回路部を駆動する6個の入出力を持つドライブ回路、10はインバータ回路用スイッチング素子群近傍に設けた温度検知器、9は温度検知器10の制御マイコン7のA/D変換入力ポートへ入力するための温度検出回路、11は整流回路2の出力電圧のレベルを制御マイコンのA/D変換入力ポートへ入力するための電圧変換回路である。12はアクティブコンバータ回路用リアクター、13はアクティブコンバータ回路の出力に接続され、出力電圧の変動を平滑するための、電解コンデンサである。
【0012】
アクティブコンバータ回路4は、IGBT41、ダイオード42、コンデンサ43及び44、電流検出回路45、力率改善回路46で構成され、電圧を上昇させると共に力率を改善する。コンデンサ43は、整流回路2との接続端子21から入力される直流電源に並列に接続されて構成される。
【0013】
IGBT41のエミッタは、直流電源の−側に直列に接続された電流検出回路45の出力側に接続され、IGBT41のゲートには、制御マイコン7からの力率改善指令信号に基づいて力率を制御する力率改善回路46に接続される。ダイオード42は、IGBT41のコレクタとコンデンサ13の+側との間に直列に接続される。当然、コンデンサ13は、ダイオード42の出力側とIGBT41のエミッタとの間に接続されている。
【0014】
なお、リアクター12がアクティブコンバータ回路4に対して直流電圧の+側に直列に端子23を介して外付けされて構成され、電解コンデンサ13もアクティブコンバータ回路4に対してダイオード42の出力側の電解コンデンサ13の両端に並列に端子23を介して外付け接続されて構成される。
【0015】
以上、説明したように、アクティブコンバータ回路4は、整流回路2から得られる直流電源電圧よりも高い出力電圧を得ることができる昇圧チョッパ回路を構成し、制御マイコン7からのPWM(Pulse Width Modulation)制御指令に基く力率改善回路46によってIGBTを高周波スイッチング(高周波でオン・オフ)させることによって、整流回路2から得られる電源電圧と同相の電源電流をリアクター12に流すことにより、力率を改善することができるものである。即ち、IGBT41をオンすると、整流回路2から得られる直流電源からリアクター12に電流が流れ、このリアクターにエネルギーが蓄えられることになる。そこで、電流値が一定値に達したところでIGBT41をオフすると、リアクター12に蓄えられたエネルギーはダイオード42を通して負荷回路に移り、電解コンデンサ13を充電する。このIGBT41のオン、オフを繰り返すことにより、電源電圧の昇圧を行うことになる。
【0016】
スイッチング素子群5は、IGBTとダイオード各6個によるインバータブリッジで構成され、三相のインバータ駆動波形を生成する。即ち、スイッチング素子群5は、アクティブコンバータ回路4から出力される直流電源に対して、エミッタとコレクタとの間にダイオード52を接続したIGBT51の2つを直列に接続した組を3つ並列に接続してインバータブリッジを構成し、電動機6に対して三相のインバータ駆動波形を生成するものである。
【0017】
スイッチング素子群5の制御は、制御マイコン7がドライブ回路8に対して6本のPWM信号を出力し、これに従ってドライブ回路8がスイッチング素子群5をオン・オフ制御することで行う。
【0018】
図示していないが、制御マイコンは何らかの速度指令信号に応じてPWM信号の周波数を決定し、電動機の速度指令を行うようになっている。
【0019】
上記構成のインバータ装置の動作時、発熱量が大きく温度上昇が大きいのは、スイッチング動作により発熱する、アクティブコンバータ回路のIGBT41とインバータ回路のスイッチング群のIGBT51である。
【0020】
インバータ回路のIGBT51の温度上昇は、インバータ回路に供給される直流電圧Voと電動機駆動出力によって決まる。このため、直流電圧Voを制御マイコン7で一定に制御しておき、モータ電流検出器14の電流を一定にしておけば温度上昇もほぼ一定になる。
【0021】
一方、アクティブコンバータ回路部IGBT41の温度上昇は、電動機出力が一定であっても、入力電源電圧Viと出力電源電圧Voとの関係で変化する。アクティブコンバータ回路は、入力電圧よりも高い出力電圧を得る回路であるが、同じ出力電圧と出力電流を得る場合、入力電圧が低い程、IGBT41のスイッチング損失が大きくなり、発熱量が増え、温度上昇が大きくなる。
【0022】
ちなみに、ある装置で測定した結果を、図2に示す。図2は、交流電圧を横軸に、アクティブフィルタ回路部IGBT温度、インバータ回路部IGBT温度、インバータ回路部温度検知器検出温度を縦軸に表したものである。
【0023】
本結果からわかるように、アクティブフィルタ回路部IGBT温度、インバータ回路部IGBT温度、インバータ回路部温度検知器検出温度は、入力電源電圧に関して、一定の関係となることがわかる。即ち、インバータ回路部温度検知器検出温度と入力電源電圧情報より、アクティブフィルタ回路部IGBT、インバータ回路部IGBT温度を求めることができることが判る。
【0024】
本発明は、この関係に着目し、インバータ回路部近傍温度検知器検出温度と入力電源電圧情報より各部IGBTの温度を求め、各部IGBT温度が各素子の制限値近くになった場合や、制限値を超えた場合に、電動機の回転数を低下するなどしてインバータ回路の出力を抑え、結果として各IGBTの温度上昇を少なくするよう制御するものである。
【0025】
その制御のための制御マイコンの処理の内容を図3に示す。
【0026】
温度検知素子の検知した温度T1を、入力電源電圧V1により温度補正値ΔTを算出して補正した温度T2を用いて温度上昇を判断し、電動機運転抑制制御を行うものである。
【0027】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、温度上昇に対するスイッチング素子の保護抑制制御の作動値を、インバータ装置の動作状況により補正できるので、スイッチング素子の保護が確実に行え、かつ、運転可能範囲の広いインバータ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図である。
【図2】本発明の動作説明図である。
【図3】本発明による制御説明図である。
【符号の説明】
1…交流電源、2…全波整流回路、3…インバータ制御モジュール、4…アクティブコンバータ回路部、5…インバータ回路用スイッチング素子群、6…電動機、7…制御マイコン、8…インバータ回路部ドライブ回路、9…温度検出回路、10…温度検知器、11…電圧変換回路、12…アクティブコンバータ回路用リアクター、13…電解コンデンサ、21…接続端子、22…端子(リアクタ用)、23…端子(電解コンデンサ用)、41…IGBT、42…ダイオード、43…コンデンサ、44…コンデンサ、45…電流検出回路、46…力率改善回路、51…IGBT、52…ダイオード。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブコンバータ回路と、電動機を駆動するための三相インバータ回路をひとつのモジュールに内蔵し、そのアクティブコンバータ回路とインバータ回路を制御する制御マイコンから構成されるインバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクティブコンバータ回路と、電動機を駆動するための三相インバータ回路をひとつのモジュールに内蔵し、そのアクティブコンバータ回路とインバータ回路を制御する制御マイコンから構成されるインバータ装置の例として、特開2002−159194号がある。本発明は、同じモジュールの中に制御マイコンやインバータドライブ回路、電動機ロータ位置検出回路等までも内蔵し、電源回路をモジュールの樹脂のケース上部に取り付けるようにした例である。
【0003】
この例では詳細に述べられていないが、アクティブコンバータ回路とインバータドライブ回路をひとつのモジュールとして構成した場合、発熱部分として、アクティブコンバータ回路のパワースイッチング素子(前記例ではアクティブコンバータ回路のIGBT(insulated gate bipolar transisnter))と、インバータ回路のスイッチング素子群(前記例ではIGBTとダイオード6個によるインバータブリッジ)がある。かつこれらの素子は、その温度がある一定温度以上になると破壊する特性を持っている。このため、通常は何らかの方法でスイッチング素子が破壊しないよう保護制御を行う。
【0004】
前記実施例でもアクティブコンバータ回路及びインバータ回路部スイッチング素子群の温度情報により電動機の制御を行い、スイッチング素子が制限温度を超えて、破壊しないよう保護する制御をしている。この例では、発熱部であるアクティブコンバータ回路のパワー素子近傍の温度を検知する温度素子と、インバータ回路部のスイッチング素子群の温度を検知する温度検知素子を設け、両方の温度を検出し、どちらかでも素子の制限温度を超える可能性がある場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くすることにより、素子の温度上昇を抑えて破壊を防止するという、温度保護制御を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−159194号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例では、発熱部分であるアクティブコンバータ回路部スイッチング素子近傍と、インバータ回路部スイッチング素子群近傍に2個以上の温度素子を設ける必要があった。
【0007】
このため価格が高くなったり、温度素子を設けるためのスペースが必要で、モジュールの大型化を招く結果となっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、アクティブコンバータ回路部のスイッチング素子の温度上昇と、インバータ回路部スイッチング素子群の温度上昇が、入力電源電圧との間で、ある関係になることに着目し、予めその関係を求めておくと共に、アクティブコンバータ回路スイッチング素子近傍かインバータ回路のスイッチング素子近傍のどちらか一方に温度検出素子を設け、その温度検出素子の検出温度と、入力電源電圧と、前記予め求めた関係より、制御マイコンにより、各パワー素子の温度を予測し、各パワー素子の温度が保護の必要な温度となった場合、電動機の回転を抑制し、負荷を軽くし、各素子の発熱抑え、温度保護を行うようにした。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係わるインバータ装置の一実施例を図に基づいて説明する。
【0010】
図1に、実施例の構成を示す。
【0011】
この図において、1は交流電源、2は全波整流回路、3はインバータ制御モジュール、4はアクティブコンバータ回路部、5はインバータ回路用スイッチング素子群、6は電動機、7はシステムを制御する制御マイコン、8はインバータ回路部を駆動する6個の入出力を持つドライブ回路、10はインバータ回路用スイッチング素子群近傍に設けた温度検知器、9は温度検知器10の制御マイコン7のA/D変換入力ポートへ入力するための温度検出回路、11は整流回路2の出力電圧のレベルを制御マイコンのA/D変換入力ポートへ入力するための電圧変換回路である。12はアクティブコンバータ回路用リアクター、13はアクティブコンバータ回路の出力に接続され、出力電圧の変動を平滑するための、電解コンデンサである。
【0012】
アクティブコンバータ回路4は、IGBT41、ダイオード42、コンデンサ43及び44、電流検出回路45、力率改善回路46で構成され、電圧を上昇させると共に力率を改善する。コンデンサ43は、整流回路2との接続端子21から入力される直流電源に並列に接続されて構成される。
【0013】
IGBT41のエミッタは、直流電源の−側に直列に接続された電流検出回路45の出力側に接続され、IGBT41のゲートには、制御マイコン7からの力率改善指令信号に基づいて力率を制御する力率改善回路46に接続される。ダイオード42は、IGBT41のコレクタとコンデンサ13の+側との間に直列に接続される。当然、コンデンサ13は、ダイオード42の出力側とIGBT41のエミッタとの間に接続されている。
【0014】
なお、リアクター12がアクティブコンバータ回路4に対して直流電圧の+側に直列に端子23を介して外付けされて構成され、電解コンデンサ13もアクティブコンバータ回路4に対してダイオード42の出力側の電解コンデンサ13の両端に並列に端子23を介して外付け接続されて構成される。
【0015】
以上、説明したように、アクティブコンバータ回路4は、整流回路2から得られる直流電源電圧よりも高い出力電圧を得ることができる昇圧チョッパ回路を構成し、制御マイコン7からのPWM(Pulse Width Modulation)制御指令に基く力率改善回路46によってIGBTを高周波スイッチング(高周波でオン・オフ)させることによって、整流回路2から得られる電源電圧と同相の電源電流をリアクター12に流すことにより、力率を改善することができるものである。即ち、IGBT41をオンすると、整流回路2から得られる直流電源からリアクター12に電流が流れ、このリアクターにエネルギーが蓄えられることになる。そこで、電流値が一定値に達したところでIGBT41をオフすると、リアクター12に蓄えられたエネルギーはダイオード42を通して負荷回路に移り、電解コンデンサ13を充電する。このIGBT41のオン、オフを繰り返すことにより、電源電圧の昇圧を行うことになる。
【0016】
スイッチング素子群5は、IGBTとダイオード各6個によるインバータブリッジで構成され、三相のインバータ駆動波形を生成する。即ち、スイッチング素子群5は、アクティブコンバータ回路4から出力される直流電源に対して、エミッタとコレクタとの間にダイオード52を接続したIGBT51の2つを直列に接続した組を3つ並列に接続してインバータブリッジを構成し、電動機6に対して三相のインバータ駆動波形を生成するものである。
【0017】
スイッチング素子群5の制御は、制御マイコン7がドライブ回路8に対して6本のPWM信号を出力し、これに従ってドライブ回路8がスイッチング素子群5をオン・オフ制御することで行う。
【0018】
図示していないが、制御マイコンは何らかの速度指令信号に応じてPWM信号の周波数を決定し、電動機の速度指令を行うようになっている。
【0019】
上記構成のインバータ装置の動作時、発熱量が大きく温度上昇が大きいのは、スイッチング動作により発熱する、アクティブコンバータ回路のIGBT41とインバータ回路のスイッチング群のIGBT51である。
【0020】
インバータ回路のIGBT51の温度上昇は、インバータ回路に供給される直流電圧Voと電動機駆動出力によって決まる。このため、直流電圧Voを制御マイコン7で一定に制御しておき、モータ電流検出器14の電流を一定にしておけば温度上昇もほぼ一定になる。
【0021】
一方、アクティブコンバータ回路部IGBT41の温度上昇は、電動機出力が一定であっても、入力電源電圧Viと出力電源電圧Voとの関係で変化する。アクティブコンバータ回路は、入力電圧よりも高い出力電圧を得る回路であるが、同じ出力電圧と出力電流を得る場合、入力電圧が低い程、IGBT41のスイッチング損失が大きくなり、発熱量が増え、温度上昇が大きくなる。
【0022】
ちなみに、ある装置で測定した結果を、図2に示す。図2は、交流電圧を横軸に、アクティブフィルタ回路部IGBT温度、インバータ回路部IGBT温度、インバータ回路部温度検知器検出温度を縦軸に表したものである。
【0023】
本結果からわかるように、アクティブフィルタ回路部IGBT温度、インバータ回路部IGBT温度、インバータ回路部温度検知器検出温度は、入力電源電圧に関して、一定の関係となることがわかる。即ち、インバータ回路部温度検知器検出温度と入力電源電圧情報より、アクティブフィルタ回路部IGBT、インバータ回路部IGBT温度を求めることができることが判る。
【0024】
本発明は、この関係に着目し、インバータ回路部近傍温度検知器検出温度と入力電源電圧情報より各部IGBTの温度を求め、各部IGBT温度が各素子の制限値近くになった場合や、制限値を超えた場合に、電動機の回転数を低下するなどしてインバータ回路の出力を抑え、結果として各IGBTの温度上昇を少なくするよう制御するものである。
【0025】
その制御のための制御マイコンの処理の内容を図3に示す。
【0026】
温度検知素子の検知した温度T1を、入力電源電圧V1により温度補正値ΔTを算出して補正した温度T2を用いて温度上昇を判断し、電動機運転抑制制御を行うものである。
【0027】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、温度上昇に対するスイッチング素子の保護抑制制御の作動値を、インバータ装置の動作状況により補正できるので、スイッチング素子の保護が確実に行え、かつ、運転可能範囲の広いインバータ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図である。
【図2】本発明の動作説明図である。
【図3】本発明による制御説明図である。
【符号の説明】
1…交流電源、2…全波整流回路、3…インバータ制御モジュール、4…アクティブコンバータ回路部、5…インバータ回路用スイッチング素子群、6…電動機、7…制御マイコン、8…インバータ回路部ドライブ回路、9…温度検出回路、10…温度検知器、11…電圧変換回路、12…アクティブコンバータ回路用リアクター、13…電解コンデンサ、21…接続端子、22…端子(リアクタ用)、23…端子(電解コンデンサ用)、41…IGBT、42…ダイオード、43…コンデンサ、44…コンデンサ、45…電流検出回路、46…力率改善回路、51…IGBT、52…ダイオード。
Claims (4)
- 入力される直流電源よりも昇圧された直流電源を得る昇圧チョッパ回路を構成するアクティブコンバータ回路と、該アクティブコンバータ回路から出力される昇圧された直流電源を元に電動機を駆動するための三相インバータ回路をひとつのモジュールに内蔵し、そのアクティブコンバータ回路とインバータ回路を制御する制御マイコンから構成されるインバータ装置において、
アクティブコンバータ回路の入力電圧を検出する電圧検出回路と、インバータ回路またはアクティブコンバータ回路の電力素子の近傍温度を検出する温度検出器を備え、温度検出器の検出温度と入力電源電圧の関係で、インバータ回路の制御内容を変更するようにしたことを特徴とするインバータ装置。 - インバータ回路またはアクティブコンバータ回路の電力素子近傍に備えた温度検出器の検出温度、インバータ回路の電力素子温度、アクティブコンバータ回路の電力素子温度、入力電源電圧の関係を予め計算式として持っておき、前記温度検出素子の検出温度と入力電源電圧の情報より、インバータ回路の電力素子温度、アクティブコンバータ回路の電力素子温度を予測し、その結果によってインバータ制御回路の制御内容を変更するようにしたことを特徴とする請求項1項記載のインバータ装置。
- インバータ回路またはアクティブコンバータ回路の電力素子近傍に備えた温度検出器の検出温度、インバータ回路の電力素子温度、アクティブコンバータ回路の電力素子温度、入力電源電圧の関係を予めテーブルデータとして制御マイコン内に持っておき、そのテーブルデータにより前記温度検出素子の検出温度と入力電源電圧の情報より、インバータ回路の電力素子温度、アクティブコンバータ回路の電力素子温度を予測し、その結果によってインバータ制御回路の制御内容を変更するようにしたことを特徴とする請求項1項記載のインバータ装置。
- 請求項3項のテーブルデータをEEPROMなどの電気的に書き込み、消去が可能な素子に記憶させておき、そのデータを制御マイコンで読み出し、読み出したデータとインバータ回路近傍に設けた温度検出素子の温度、及び入力電源電圧の情報より、インバータ回路の電力素子温度、アクティブコンバータ回路の電力素子温度を予測し、その結果によってインバータ制御回路の制御内容を変更するようにしたことを特徴とする請求項1項記載のインバータ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002346659A JP2004180466A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | インバータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002346659A JP2004180466A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | インバータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004180466A true JP2004180466A (ja) | 2004-06-24 |
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ID=32707472
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002346659A Pending JP2004180466A (ja) | 2002-11-29 | 2002-11-29 | インバータ装置 |
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JP (1) | JP2004180466A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2008081722A1 (ja) * | 2007-01-04 | 2008-07-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 負荷装置の制御装置、および車両 |
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JP2013183571A (ja) * | 2012-03-02 | 2013-09-12 | Mitsubishi Electric Corp | 電力変換装置並びにそれを備えた圧縮機、送風機、空気調和機及び冷蔵庫 |
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