JP2004180385A - スイッチング電源 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明はスイッチング電源に関し、確実に出力電圧の起動を検出することができ、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することを目的としている。
【解決手段】複数のスイッチング電源を持ち、これらスイッチング電源を一定の順番で立ち上げていくようにしたスイッチング電源において、出力電圧の立ち上がりを滑らかに上昇させるためのソフトスタート回路の制御信号を検出し、この制御信号がある値に達した時に、他の電源を起動するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のスイッチング電源を持ち、これらスイッチング電源を一定の順番で立ち上げていくようにしたスイッチング電源において、出力電圧の立ち上がりを滑らかに上昇させるためのソフトスタート回路の制御信号を検出し、この制御信号がある値に達した時に、他の電源を起動するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスイッチング電源に関し、更に詳しくは複数のスイッチ電源を所定の順序でオンしていくようにしたスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
多種の電源電圧を扱う負荷装置において、その装置が正常に動作するために電源の投入の順序が規定されている場合がある。このため、電源装置はこの規定に従って、個々の電源の投入順序を制御するシーケンス起動回路を必要とする。
【0003】
図6は従来のスイッチング電源(コンバータともいう)の第1の構成例を示すブロック図である。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示し、遅延信号方式で電源のオンを決定する回路を示している。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1のスイッチング電源10及び第2のスイッチング電源20に接続されている。
【0004】
第1のスイッチング電源10において、1は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路1の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。3は整流・平滑回路2の出力段に接続される負荷である。
【0005】
4は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、5は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路5の出力は、前記制御回路4に与えられている。また、整流・平滑回路2の出力は、制御回路4に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。
【0006】
6はスイッチSWの後段から入力電圧Eiを取り入れ、信号遅延を行なう遅延回路である。該遅延回路6の出力は、第2のスイッチング電源20にオン/オフ(ON/OFF)信号として入力されている。
【0007】
第2のスイッチング電源20において、11は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路11の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。13は整流・平滑回路12の出力段に接続される負荷である。
【0008】
14は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、15は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路15の出力は、前記制御回路14に与えられている。また、整流・平滑回路12の出力は、制御回路14に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。また、前記第1のスイッチング電源10の遅延回路6の出力は、制御回路14にON/OFF信号として入っている。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0009】
スイッチSWがオンになると、第1のスイッチング電源10の制御回路14は電力変換回路1の動作を制御し、その出力が一定値になるように電力変換回路1のスイッチング素子のオン幅を制御する。この場合において、制御回路4にはソフトスタート回路5の出力が入力されているので、整流・平滑回路2の出力は穏やかに立ち上がる。この整流・平滑回路2からは、スイッチング電源の出力が取り出され、負荷3にパワーを供給する。
【0010】
一方、入力電圧Eiに接続された遅延回路6の出力は、入力電圧Eiの遅延しした信号をON/OFF信号として第2のスイッチング回路20の制御回路14に与える。第2のスイッチング電源20の基本的動作は、第1のスイッチング電源10と同じである。
【0011】
制御回路14は、第1のスイッチング電源10が立ち上がってから、電力変換回路11の駆動を制御する。この結果、第2のスイッチング電源20は、第1のスイッチング電源が立ち上がってから所定時間経過した後、立ち上がるようになる。
【0012】
図7は従来のスイッチング電源の第2の構成例を示すブロック図である。図6と同一のものは同一の符号を付して示す。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示し、出力電圧検出方式で電源のオンを決定する回路を示している。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1の電源10及び第2の電源20に接続されている。
【0013】
7は第1のスイッチング電源10の出力電圧を受けてその出力電圧を監視する出力電圧監視回路であり、その出力は第2のスイッチング電源20の制御回路14にON/OFF制御信号として入っている。その他の構成は、図6と同一であるので、その説明は省略する。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0014】
スイッチSWがオンになると、第1のスイッチング電源10の制御回路14は電力変換回路1の動作を制御し、その出力が一定値になるように電力変換回路1のスイッチング素子のオン幅を制御する。この場合において、制御回路4にはソフトスタート回路5の出力が入力されているので、整流・平滑回路2の出力は穏やかに立ち上がる。この整流・平滑回路2からは、スイッチング電源の出力が取り出され、負荷3にパワーを供給する。
【0015】
第1のスイッチング電源10の出力は、出力電圧監視回路7によりモニタされており、その出力電圧が所定値以上の値に立ち上がったら、制御回路14にオン信号を与える。制御回路14は、第1のスイッチング電源10が立ち上がってから、電力変換回路11の駆動を制御する。この結果、第2のスイッチング電源20は、第1のスイッチング電源が立ち上がってから所定時間経過した後、立ち上がるようになる。
【0016】
なお、複数のスイッチング素子を順次、ソフトスタートさせて、それぞれ予め設定された電圧の電力を供給させるようにしたスイッチング電源がある(例えば特許文献1参照)。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−164825号公報(第5頁、第6頁、図2)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す遅延回路方式では、入力電源の投入信号を遅延して次の電源に伝達するため、直接に出力電圧の状態を監視してシーケンスの制御を行なっていない。従って、電源の起動からその電源の出力電圧の立ち上がりまでに遅延時間は必ず存在するので、その遅れ時間を加味して、遅延信号回路の遅延時間の設定を行なう必要がある。
【0019】
しかしながら、個々の電源の特性、負荷の状態や環境条件により、この遅れ時間は変化するので、この遅延時間の調整は、個別に行なう必要があり、煩雑なものとなる。
【0020】
一方、図7に示す出力電圧検出方式は、入出力が絶縁されている電源においては、出力電圧の監視信号をフォトカプラのような絶縁素子にて1次入力側に制御信号を送る必要がある。しかしながら、電源の出力電圧監視回路は、その電源自身からしか電力を得られないので、出力電圧が立ち上がっていることを監視するためには、停止時にはフォトカプラを滅灯状態に、通常運転時にはフォトカプラを常に発光状態としなければならない。
【0021】
しかしながら、フォトカプラは常時発光状態で使用すると、特性が劣化するので、寿命や信頼性の低下を避けることができない。また、近年、回路素子の低電圧化により、フォトカプラの発光側の順方向電圧が約1.1Vであるので、出力電圧が1.2V以下になるとフォトカプラが動作しなくなる。これにより、出力電圧検出方式は、低電圧回路には使用することができない。
【0022】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、確実に出力電圧の起動を検出することができ、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
(1)図1は本発明の原理ブロック図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示す。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1の電源10及び第2の電源20に接続されている。
【0024】
第1のスイッチング電源10において、1は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路1の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。3は整流・平滑回路2の出力段に接続される負荷である。
【0025】
4は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、5は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路5の出力は、前記制御回路4に与えられている。また、整流・平滑回路2の出力は、制御回路4に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。
【0026】
8はソフトスタート回路5の出力を受けて、ソフトスタートを検出するソフトスタート検出回路である。該ソフトスタート検出回路8の出力は、第2のスイッチング電源20にON/OFF制御信号として与えられている。
【0027】
第2のスイッチング電源20において、11は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路11の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。13は整流・平滑回路12の出力段に接続される負荷である。
【0028】
14は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、15は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路15の出力は、前記制御回路14に与えられている。また、整流・平滑回路12の出力は、制御回路14に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。また、前記第1のスイッチング電源10のソフトスタート検出回路8の出力は、制御回路14にON/OFF信号として入っている。
【0029】
本発明は、第1のスイッチング電源10のソフトスタート検出回路の出力を第2のスイッチング電源20の制御回路14にON/OFF制御信号として与えているのが特徴である。このソフトスタート検出回路8の出力を第2のスイッチング電源のON信号として用いている原理について以下に説明する。
【0030】
ソフトスタート回路5は、電源の起動時において、出力側に接続されているコンデンサの充電電流を抑制し、また出力電圧の立ち上がりを滑らかに上昇させるための回路である。もし、ソフトスタート回路がないと、制御回路4は電源投入時に出力電圧が0Vのため、最大のオン時間幅でスイッチングを始める。
【0031】
よって、最大オン時間幅でスイッチングが行なわれると、急峻に出力電圧が立ち上がり、出力側のコンデンサには急激な充電電流が流れる。そして、この急激な充電電流により、電源のスイッチング素子や整流素子に過電流が流れて破損したり、トランスやチョークコイルが飽和する等の問題が生じる。
【0032】
また、急激な出力電圧の立ち上がりに制御回路4の応答が追随できずに、出力電圧にオーバシュートが生じるという問題も生じる。よって、電源の起動時において、強制的にスイッチングのオン幅を抑えて、徐々に出力電圧が上昇するように制御するソフトスタート回路5が必要となっている。
【0033】
そして、このソフトスタート回路5は、出力電圧が定格値になるまで、スイッチング幅を制御しているので、このソフトスタート回路5の状態を監視していれば、出力電圧の立ち上がりの状態を監視することができることになる。
【0034】
本発明はこのような原理に基づいて、出力電圧をモニタする代わりに、ソフトスタート回路の出力をモニタし、第2のスイッチング回路20に立ち上げ信号(ON信号)を与えているものである。
【0035】
従って、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
(2)請求項2記載の発明は、前記ソフトスタート回路は、入力電源より作成する補助電源を用い、補助電源の後段に配置されたコンデンサを充電させ、その充電電圧に基づいて制御信号を発生するものであることを特徴とする。
【0036】
このように構成すれば、出力電圧に対応したソフトスタート回路を実現することができ、第2のスイッチング電源の起動を確実に行なうことができる。
(3)請求項3記載の発明は、スイッチング電源のスイッチング素子のオン幅を制御するパルス幅制御回路への出力電圧のフィードバックを、実際の出力電圧ではなく、変換トランスの3次巻線から得るようにしたことを特徴とする。
【0037】
このように構成すれば、出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0039】
図2は制御回路とソフトスタート回路の構成例を示す図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、31は鋸波又は三角波を生成する発振器、32は電源の出力電圧を検出してフィードバックする出力電圧検出回路、33は電源起動時から徐々に変化する電圧スロープ信号を発生する電圧スロープ発生回路である。該電圧スロープ発生回路33は、ソフトスタート回路5と同じ回路である。
【0040】
IC1は発振器31、出力電圧検出回路32及び電圧スロープ発生回路33の出力を受けて、出力電圧の制御を行なうパルス幅制御信号を送出するパルス幅制御変調回路である。IC2は電圧スロープ発生回路33の電圧信号と基準電圧Vrを比較してON/OFF制御信号を出力する比較器である。該比較器IC2は、図1のソフトスタート検出回路8と同じものである。発振器31と、出力電圧検出回路32は、図1の制御回路4に含まれる。
【0041】
このように構成された回路の動作を図3を用いて説明すれば、以下の通りである。図3は、本発明の各部の動作波形を示す図である。図3において、(a)はIC1、IC2の入力信号、(b)はパルス幅制御変調回路IC1の出力制御信号、(c)は出力電圧、(d)は比較器IC2の出力である。(a)において、▲1▼〜▲4▼は、図2の▲1▼〜▲4▼と同じ信号である。即ち、▲1▼は電圧スロープ発生信号、▲2▼は出力電圧検出信号、▲3▼は基準電圧信号、▲4▼は発振器31の出力信号である。
【0042】
スイッチSWがオンになり、電源が起動されると、電圧スロープ発生回路33は、徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波状の一定周期の信号▲4▼を発生する。最初は出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧が0のため信号出力▲2▼も0となる。ここで、電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼が発振器31の三角波電圧▲4▼より低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。つまり、“L”レベルから“H”レベルになる。
【0043】
そして、図に示すように、時間経過と共に電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼が低くなるにつれて、発振器31の出力である三角波▲4▼が電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼を超えるようになり、この超えた部分がパルス幅として(b)に示すように現れてきて、パルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0044】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力電圧値▲2▼も徐々に上昇していく。そして、出力電圧値が定格値になった時に、フィードバック制御となり、出力電圧はある一定値に落ち着く。
【0045】
つまり、電源の起動から出力電圧が規格値に達するまでの出力電圧値とソフトスタート回路の出力信号、ここでは電圧スロープ発生回路33の電圧信号値は比例関係にある。よって、このソフトスタート回路の信号、ここでは電圧スロープ発生回路33の電圧信号を監視すれば、直接出力電圧値を検出することなく、出力電圧の立ち上がりの状態を検出することができる。そこで、この電圧スロープ発生回路33の電圧信号▲1▼をある基準電圧値▲3▼であるVrと比較して、ある値に達したら比較器IC2を反転させ(“L”レベルから“H”レベルに反転)、次に起動させる第2のスイッチング電源20に起動信号を送出する。このようにしてシーケンス起動を制御することができる。
【0046】
なお、図3の波形は、動作原理を説明するために、数周期にて出力電圧が立ち上がっているように示されているが、実際はもっと長い周期で出力電圧は立ち上がる。
【0047】
このように、本発明によれば、出力電圧をモニタする代わりに、ソフトスタート回路の出力をモニタし、第2のスイッチング回路20に立ち上げ信号(ON信号)を与えているものである。従って、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
【0048】
図4は本発明の一実施の形態例を示す回路図である。図1、図2と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、Vin+、Vin−は入力電圧Eiが入力される入力端子である。Q1は入力電圧Eiをスイッチングするスイッチング素子で、例えばFETが用いられる。T1は変換トランスであり、スイッチング素子Q1は変換トランスT1の1次側をスイッチングする。トランスT1の1次側には、スイッチSWを介して入力電圧Eiが印加されている。
【0049】
2はトランスT1の2次巻線側に設けられた整流・平滑回路である。該整流・平滑回路2の出力端子Vo+、Vo−は負荷3に接続されている。32はトランスT1の3次巻線に接続され、出力電圧に対応する電圧を発生する出力電圧検出回路である。該出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧のフィードバック信号としてパルス幅制御変調回路IC1に与えられる。35はスイッチング素子Q1を駆動する駆動回路である。駆動回路35、スイッチング素子Q1及び変換トランスT1とで図1の電力変換回路1を構成している。
【0050】
36は該スイッチング電源の制御回路を動作させるための補助電源であり、入力電圧Eiから作られる。C1はコンデンサ、R1は該コンデンサC1と接続される抵抗である。コンデンサC1と抵抗R1の直列回路は、電圧スロープ信号発生回路を構成している。電圧スロープ信号▲1▼は、コンデンサC1と抵抗R1の接続点から取り出される。
【0051】
31は三角波を発生する発振器、IC1はスイッチング素子Q1の駆動信号を発生するパルス幅制御変調回路である。該パルス幅制御変調回路31には、前記電圧スロープ信号▲1▼と、出力電圧検出回路32の出力である出力電圧信号▲2▼と、発振器31の出力である三角波▲4▼が入力されている。そして、パルス幅制御変調回路IC1の出力は、駆動回路35を介してスイッチング素子Q1に与えられる。
【0052】
Q2はコンデンサC1の両端に接続され、コンデンサC1の電圧を急速に放電或いは放電させるためのトランジスタであり、そのエミッタは補助電源36の出力に接続されている。R2は補助電源36の出力に接続された抵抗、R3は該抵抗R2と接続される抵抗、Q3は該抵抗R3にそのコレクタが接続されるトランジスタである。該トランジスタQ3のエミッタはコモンラインに接続されている。また、トランジスタQ2のベースは、抵抗R2とR3の接続点に接続されている。
【0053】
R4、R6はトランジスタQ3のベースに接続されるバイアス抵抗、R5はトランジスタQ3のベースとエミッタ間に接続される抵抗である。トランジスタQ3のベースには、前段のスイッチング電源からの電源オン信号入力が端子RCinを介して入力されている。この回路では、初段のスイッチング電源なので、電源オン信号は0Vである。
【0054】
IC2は、電圧スロープ信号▲1▼と基準電圧▲3▼(Vr)とを比較する比較器である。該比較器IC2の出力は、電源オン信号として端子RCoutから出力されており、ここでは第2のスイッチング電源20の入力端子RCinに電源オン信号として入力されている。
【0055】
発振器31の出力は、スイッチング周波数の三角波▲4▼を発生させる回路である。この三角波のピーク値は、補助電源36の電圧、即ち抵抗R1の初期電圧よりも十分に低いものとする。なお、パルス幅制御変調回路IC1へフィードバックする出力電圧は、通常は出力電圧を直接取り出すのが普通であるが、近年の出力電圧の低電圧化により出力電圧検出回路32を動作させる駆動電圧不足を解決するために、トランスT1の巻線電圧が巻数比に比例することを利用してトランスT1の第3巻線電圧から出力電圧を得るようにしている。この結果、出力電圧が出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0056】
以上の構成は、第2のスイッチング電源20についても同様である。詳細な説明は省略する。T2は変換トランス、12は整流・平滑回路、41は発振器、42は電圧検出回路、Q4はスイッチング素子としてのFET、45は該スイッチング素子Q4の駆動回路、46は補助電源、IC3はパルス幅制御変調回路、IC4は比較器、R6〜R11は抵抗、C2はコンデンサ、Q5、Q6はトランジスタである。このように構成された回路の動作を図5に示す動作波形図を参照しつつ説明すれば、以下の通りである。
【0057】
図5は本発明の一実施の形態例の各部の動作波形を示す図である。図5において、(a)はIC1、IC2の入力信号、(b)はパルス幅制御変調回路IC1の出力制御信号、(c)は出力電圧、(d)はIC2の出力である。(a)において、▲1▼〜▲4▼は、図4の▲1▼〜▲4▼と同じ信号である。即ち、▲1▼は電圧スロープ発生信号、▲2▼は出力電圧検出信号、▲3▼は基準電圧信号、▲4▼は発振器31の出力信号である。
(e)はスイッチング電源20のパルス幅制御変調回路IC3の入力信号、(f)はパルス幅制御変調回路IC3の出力信号、(g)はスイッチング電源20の出力電圧である。
【0058】
先ず、図4の回路の動作を概説する。スイッチSWがオンになり、電源が起動されると、電圧スロープ発生回路は、徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波状の一定周期の信号▲4▼を発生する。最初は出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧が0のため信号出力▲2▼も0となる。ここで、電圧スロープ発生回路の電圧信号値▲1▼が発振器31の三角波電圧▲4▼より低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。即ち、“L”レベルから“H”レベルになる。
【0059】
そして、図に示すように、時間経過と共に電圧スロープ発生回路の電圧信号値▲1▼が低くなるにつれて、発振器31の出力である三角波▲4▼が電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼を超えるようになり、この超えた部分がパルス幅として(b)に示すように現れてきて、パルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0060】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力電圧値▲2▼も徐々に上昇していく。そして、出力電圧値が定格値になった時に、フィードバック制御となり、出力電圧はある一定値に落ち着く。
【0061】
つまり、電源の起動から出力電圧が規格値に達するまでの出力電圧値とソフトスタート回路の出力信号、ここでは電圧スロープ発生回路の電圧信号値は比例関係にある。よって、このソフトスタート回路の信号、ここでは電圧スロープ発生回路の電圧信号を監視すれば、直接出力電圧値を検出することなく、出力電圧の立ち上がりの状態を検出することができる。そこで、この電圧スロープ発生回路の電圧信号▲1▼をある基準電圧値▲3▼であるVrと比較して、ある値に達したら比較器IC2を反転させ(“H”レベルから“L”レベルに反転)、次に起動させる第2のスイッチング電源20に起動信号を送出する。このようにしてシーケンス起動を制御することができる。
【0062】
通常の動作においては、トランスT1の2次巻線に比例した3次巻線の巻線電圧を出力電圧検出回路32が検出した定格電圧値よりも上昇すると、パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅を狭め、定格電圧よりも下降するとパルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅を広げて出力電圧を一定にするようにフィードバック制御を行なう。
【0063】
また、通常の動作状態では、コンデンサC1は充電を完了し、抵抗R1の両端電圧▲1▼は0Vに下がっており、出力電圧検出回路32の出力信号▲2▼よりも低いため、抵抗R1の両端電圧値▲1▼は、パルス幅制御変調回路IC1の動作には影響を与えない。
【0064】
起動時においては、第1のスイッチング電源10のトランジスタQ3のベースは0Vに接地されているので、オフ状態、トランジスタQ2オフ状態でコンデンサC1の両端は解放されている。これにより、コンデンサC1は充電を開始し、抵抗R1の両端の電位▲1▼が基準電圧▲3▼(Vr)よりも高い状態になっているので、比較器IC2の出力は“H”状態となっている。
【0065】
また、第2のスイッチング電源20のトランジスタQ6のベースは、比較器IC2の出力である“H”レベルを入力するので、トランジスタQ6はオン状態となり、トランジスタQ5もオン状態となり、抵抗R6の電圧▲5▼は常に発振器41の三角波信号▲7▼より高い状態のままとなる。これにより、パルス幅制御変調回路IC3は、出力が0の状態となり、スイッチング電源20は動作停止状態となる。
【0066】
従って、第1のスイッチング電源10が起動すると、コンデンサC1が徐々に充電されて、抵抗R1の両端電圧は徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波上の一定周期の信号▲4▼を出力している。出力電圧検出回路32は、出力電圧が0Vのため、信号出力▲2▼も0となる。
【0067】
ここで、抵抗R1の両端電圧▲1▼が発振器31の三角波電圧値▲4▼よりも低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。そして、図5に示すように、時間経過と共に抵抗R1の両端電圧▲1▼が低くなるにつれてこのパルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0068】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力▲2▼も徐々に上昇して出力電圧が定格値になった時にある一定値に落ち着く。そして、抵抗R1の両端電圧値▲1▼が徐々に垂下して、それに伴いパルス幅が広がり、出力電圧は上昇し、抵抗R1の両端電圧▲1▼が基準電圧Vrの電圧値▲3▼以下になると、比較器IC2が“H”から“L”に切り替わる。
【0069】
第1のスイッチング電源10の比較器IC2が“H”から“L”に切り替わると、第2のスイッチング電源のトランジスタQ6のベース電位が“L”に落ちるので、トランジスタQ6はオンからオフ状態になり、同様にトランジスタQ5もオンからオフ状態になって、コンデンサC2を解放する。
【0070】
これにより、第2のスイッチング電源20のコンデンサC2が充電を開始し、抵抗R6の両端電圧▲5▼が図5の(e)に示すように徐々に垂下する。そして、第1のスイッチング電源10と同様に徐々にパルス幅を広げて出力電圧が立ち上がる。この時の動作は、上述した第1のスイッチング電源10の動作と全く同じである。
【0071】
このように、第1のスイッチング電源10の出力電圧が立ち上がってから、第2のスイッチング電源20が起動するシーケンス起動制御が行なわれることになる。
【0072】
上述の実施の形態例では、2台のスイッチング電源を接続して電源の投入順序制御を行なった場合を示したが、本発明はこれに限るものではなく、3台以上のスイッチング電源が接続される場合でも同様に適用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば以下の効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、出力電圧に対応したソフトスタート回路を実現することができ、第2のスイッチング電源の起動を確実に行なうことができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0074】
このように、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができ、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の制御回路とソフトスタート回路の構成例を示す図である。
【図3】本発明の各部の動作波形を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態例を示す回路図である。
【図5】本発明の一実施例の形態例の各部の動作波形を示す図である。
【図6】従来のスイッチング電源の第1の構成例を示すブロック図である。
【図7】従来のスイッチング電源の第2の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電力変換回路
2 整流・平滑回路
3 負荷
4 制御回路
5 ソフトスタート回路
8 ソフトスタート検出回路
10 第1のスイッチング電源
11 電力変換回路
12 整流・平滑回路
13 負荷
14 制御回路
15 ソフトスタート回路
20 第2のスイッチング電源
SW スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明はスイッチング電源に関し、更に詳しくは複数のスイッチ電源を所定の順序でオンしていくようにしたスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
多種の電源電圧を扱う負荷装置において、その装置が正常に動作するために電源の投入の順序が規定されている場合がある。このため、電源装置はこの規定に従って、個々の電源の投入順序を制御するシーケンス起動回路を必要とする。
【0003】
図6は従来のスイッチング電源(コンバータともいう)の第1の構成例を示すブロック図である。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示し、遅延信号方式で電源のオンを決定する回路を示している。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1のスイッチング電源10及び第2のスイッチング電源20に接続されている。
【0004】
第1のスイッチング電源10において、1は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路1の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。3は整流・平滑回路2の出力段に接続される負荷である。
【0005】
4は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、5は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路5の出力は、前記制御回路4に与えられている。また、整流・平滑回路2の出力は、制御回路4に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。
【0006】
6はスイッチSWの後段から入力電圧Eiを取り入れ、信号遅延を行なう遅延回路である。該遅延回路6の出力は、第2のスイッチング電源20にオン/オフ(ON/OFF)信号として入力されている。
【0007】
第2のスイッチング電源20において、11は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路11の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。13は整流・平滑回路12の出力段に接続される負荷である。
【0008】
14は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、15は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路15の出力は、前記制御回路14に与えられている。また、整流・平滑回路12の出力は、制御回路14に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。また、前記第1のスイッチング電源10の遅延回路6の出力は、制御回路14にON/OFF信号として入っている。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0009】
スイッチSWがオンになると、第1のスイッチング電源10の制御回路14は電力変換回路1の動作を制御し、その出力が一定値になるように電力変換回路1のスイッチング素子のオン幅を制御する。この場合において、制御回路4にはソフトスタート回路5の出力が入力されているので、整流・平滑回路2の出力は穏やかに立ち上がる。この整流・平滑回路2からは、スイッチング電源の出力が取り出され、負荷3にパワーを供給する。
【0010】
一方、入力電圧Eiに接続された遅延回路6の出力は、入力電圧Eiの遅延しした信号をON/OFF信号として第2のスイッチング回路20の制御回路14に与える。第2のスイッチング電源20の基本的動作は、第1のスイッチング電源10と同じである。
【0011】
制御回路14は、第1のスイッチング電源10が立ち上がってから、電力変換回路11の駆動を制御する。この結果、第2のスイッチング電源20は、第1のスイッチング電源が立ち上がってから所定時間経過した後、立ち上がるようになる。
【0012】
図7は従来のスイッチング電源の第2の構成例を示すブロック図である。図6と同一のものは同一の符号を付して示す。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示し、出力電圧検出方式で電源のオンを決定する回路を示している。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1の電源10及び第2の電源20に接続されている。
【0013】
7は第1のスイッチング電源10の出力電圧を受けてその出力電圧を監視する出力電圧監視回路であり、その出力は第2のスイッチング電源20の制御回路14にON/OFF制御信号として入っている。その他の構成は、図6と同一であるので、その説明は省略する。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
【0014】
スイッチSWがオンになると、第1のスイッチング電源10の制御回路14は電力変換回路1の動作を制御し、その出力が一定値になるように電力変換回路1のスイッチング素子のオン幅を制御する。この場合において、制御回路4にはソフトスタート回路5の出力が入力されているので、整流・平滑回路2の出力は穏やかに立ち上がる。この整流・平滑回路2からは、スイッチング電源の出力が取り出され、負荷3にパワーを供給する。
【0015】
第1のスイッチング電源10の出力は、出力電圧監視回路7によりモニタされており、その出力電圧が所定値以上の値に立ち上がったら、制御回路14にオン信号を与える。制御回路14は、第1のスイッチング電源10が立ち上がってから、電力変換回路11の駆動を制御する。この結果、第2のスイッチング電源20は、第1のスイッチング電源が立ち上がってから所定時間経過した後、立ち上がるようになる。
【0016】
なお、複数のスイッチング素子を順次、ソフトスタートさせて、それぞれ予め設定された電圧の電力を供給させるようにしたスイッチング電源がある(例えば特許文献1参照)。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−164825号公報(第5頁、第6頁、図2)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す遅延回路方式では、入力電源の投入信号を遅延して次の電源に伝達するため、直接に出力電圧の状態を監視してシーケンスの制御を行なっていない。従って、電源の起動からその電源の出力電圧の立ち上がりまでに遅延時間は必ず存在するので、その遅れ時間を加味して、遅延信号回路の遅延時間の設定を行なう必要がある。
【0019】
しかしながら、個々の電源の特性、負荷の状態や環境条件により、この遅れ時間は変化するので、この遅延時間の調整は、個別に行なう必要があり、煩雑なものとなる。
【0020】
一方、図7に示す出力電圧検出方式は、入出力が絶縁されている電源においては、出力電圧の監視信号をフォトカプラのような絶縁素子にて1次入力側に制御信号を送る必要がある。しかしながら、電源の出力電圧監視回路は、その電源自身からしか電力を得られないので、出力電圧が立ち上がっていることを監視するためには、停止時にはフォトカプラを滅灯状態に、通常運転時にはフォトカプラを常に発光状態としなければならない。
【0021】
しかしながら、フォトカプラは常時発光状態で使用すると、特性が劣化するので、寿命や信頼性の低下を避けることができない。また、近年、回路素子の低電圧化により、フォトカプラの発光側の順方向電圧が約1.1Vであるので、出力電圧が1.2V以下になるとフォトカプラが動作しなくなる。これにより、出力電圧検出方式は、低電圧回路には使用することができない。
【0022】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、確実に出力電圧の起動を検出することができ、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
(1)図1は本発明の原理ブロック図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。図に示す例では、第1のスイッチング電源10と第2のスイッチング電源20が設けられている場合を示す。入力電圧Eiは、スイッチSWを介して第1の電源10及び第2の電源20に接続されている。
【0024】
第1のスイッチング電源10において、1は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路1の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。3は整流・平滑回路2の出力段に接続される負荷である。
【0025】
4は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、5は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路5の出力は、前記制御回路4に与えられている。また、整流・平滑回路2の出力は、制御回路4に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。
【0026】
8はソフトスタート回路5の出力を受けて、ソフトスタートを検出するソフトスタート検出回路である。該ソフトスタート検出回路8の出力は、第2のスイッチング電源20にON/OFF制御信号として与えられている。
【0027】
第2のスイッチング電源20において、11は入力電圧Eiを入力して電力変換を行なう電力変換回路、2は該電力変換回路11の出力を受けて整流・平滑して直流電圧を発生させる整流・平滑回路である。13は整流・平滑回路12の出力段に接続される負荷である。
【0028】
14は電力変換回路1の動作を制御する制御回路、15は穏やかな電圧出力を得るためのソフトスタート回路である。該ソフトスタート回路15の出力は、前記制御回路14に与えられている。また、整流・平滑回路12の出力は、制御回路14に出力電圧を一定にするためのフィードバック信号として与えられている。また、前記第1のスイッチング電源10のソフトスタート検出回路8の出力は、制御回路14にON/OFF信号として入っている。
【0029】
本発明は、第1のスイッチング電源10のソフトスタート検出回路の出力を第2のスイッチング電源20の制御回路14にON/OFF制御信号として与えているのが特徴である。このソフトスタート検出回路8の出力を第2のスイッチング電源のON信号として用いている原理について以下に説明する。
【0030】
ソフトスタート回路5は、電源の起動時において、出力側に接続されているコンデンサの充電電流を抑制し、また出力電圧の立ち上がりを滑らかに上昇させるための回路である。もし、ソフトスタート回路がないと、制御回路4は電源投入時に出力電圧が0Vのため、最大のオン時間幅でスイッチングを始める。
【0031】
よって、最大オン時間幅でスイッチングが行なわれると、急峻に出力電圧が立ち上がり、出力側のコンデンサには急激な充電電流が流れる。そして、この急激な充電電流により、電源のスイッチング素子や整流素子に過電流が流れて破損したり、トランスやチョークコイルが飽和する等の問題が生じる。
【0032】
また、急激な出力電圧の立ち上がりに制御回路4の応答が追随できずに、出力電圧にオーバシュートが生じるという問題も生じる。よって、電源の起動時において、強制的にスイッチングのオン幅を抑えて、徐々に出力電圧が上昇するように制御するソフトスタート回路5が必要となっている。
【0033】
そして、このソフトスタート回路5は、出力電圧が定格値になるまで、スイッチング幅を制御しているので、このソフトスタート回路5の状態を監視していれば、出力電圧の立ち上がりの状態を監視することができることになる。
【0034】
本発明はこのような原理に基づいて、出力電圧をモニタする代わりに、ソフトスタート回路の出力をモニタし、第2のスイッチング回路20に立ち上げ信号(ON信号)を与えているものである。
【0035】
従って、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
(2)請求項2記載の発明は、前記ソフトスタート回路は、入力電源より作成する補助電源を用い、補助電源の後段に配置されたコンデンサを充電させ、その充電電圧に基づいて制御信号を発生するものであることを特徴とする。
【0036】
このように構成すれば、出力電圧に対応したソフトスタート回路を実現することができ、第2のスイッチング電源の起動を確実に行なうことができる。
(3)請求項3記載の発明は、スイッチング電源のスイッチング素子のオン幅を制御するパルス幅制御回路への出力電圧のフィードバックを、実際の出力電圧ではなく、変換トランスの3次巻線から得るようにしたことを特徴とする。
【0037】
このように構成すれば、出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0039】
図2は制御回路とソフトスタート回路の構成例を示す図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、31は鋸波又は三角波を生成する発振器、32は電源の出力電圧を検出してフィードバックする出力電圧検出回路、33は電源起動時から徐々に変化する電圧スロープ信号を発生する電圧スロープ発生回路である。該電圧スロープ発生回路33は、ソフトスタート回路5と同じ回路である。
【0040】
IC1は発振器31、出力電圧検出回路32及び電圧スロープ発生回路33の出力を受けて、出力電圧の制御を行なうパルス幅制御信号を送出するパルス幅制御変調回路である。IC2は電圧スロープ発生回路33の電圧信号と基準電圧Vrを比較してON/OFF制御信号を出力する比較器である。該比較器IC2は、図1のソフトスタート検出回路8と同じものである。発振器31と、出力電圧検出回路32は、図1の制御回路4に含まれる。
【0041】
このように構成された回路の動作を図3を用いて説明すれば、以下の通りである。図3は、本発明の各部の動作波形を示す図である。図3において、(a)はIC1、IC2の入力信号、(b)はパルス幅制御変調回路IC1の出力制御信号、(c)は出力電圧、(d)は比較器IC2の出力である。(a)において、▲1▼〜▲4▼は、図2の▲1▼〜▲4▼と同じ信号である。即ち、▲1▼は電圧スロープ発生信号、▲2▼は出力電圧検出信号、▲3▼は基準電圧信号、▲4▼は発振器31の出力信号である。
【0042】
スイッチSWがオンになり、電源が起動されると、電圧スロープ発生回路33は、徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波状の一定周期の信号▲4▼を発生する。最初は出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧が0のため信号出力▲2▼も0となる。ここで、電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼が発振器31の三角波電圧▲4▼より低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。つまり、“L”レベルから“H”レベルになる。
【0043】
そして、図に示すように、時間経過と共に電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼が低くなるにつれて、発振器31の出力である三角波▲4▼が電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼を超えるようになり、この超えた部分がパルス幅として(b)に示すように現れてきて、パルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0044】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力電圧値▲2▼も徐々に上昇していく。そして、出力電圧値が定格値になった時に、フィードバック制御となり、出力電圧はある一定値に落ち着く。
【0045】
つまり、電源の起動から出力電圧が規格値に達するまでの出力電圧値とソフトスタート回路の出力信号、ここでは電圧スロープ発生回路33の電圧信号値は比例関係にある。よって、このソフトスタート回路の信号、ここでは電圧スロープ発生回路33の電圧信号を監視すれば、直接出力電圧値を検出することなく、出力電圧の立ち上がりの状態を検出することができる。そこで、この電圧スロープ発生回路33の電圧信号▲1▼をある基準電圧値▲3▼であるVrと比較して、ある値に達したら比較器IC2を反転させ(“L”レベルから“H”レベルに反転)、次に起動させる第2のスイッチング電源20に起動信号を送出する。このようにしてシーケンス起動を制御することができる。
【0046】
なお、図3の波形は、動作原理を説明するために、数周期にて出力電圧が立ち上がっているように示されているが、実際はもっと長い周期で出力電圧は立ち上がる。
【0047】
このように、本発明によれば、出力電圧をモニタする代わりに、ソフトスタート回路の出力をモニタし、第2のスイッチング回路20に立ち上げ信号(ON信号)を与えているものである。従って、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
【0048】
図4は本発明の一実施の形態例を示す回路図である。図1、図2と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、Vin+、Vin−は入力電圧Eiが入力される入力端子である。Q1は入力電圧Eiをスイッチングするスイッチング素子で、例えばFETが用いられる。T1は変換トランスであり、スイッチング素子Q1は変換トランスT1の1次側をスイッチングする。トランスT1の1次側には、スイッチSWを介して入力電圧Eiが印加されている。
【0049】
2はトランスT1の2次巻線側に設けられた整流・平滑回路である。該整流・平滑回路2の出力端子Vo+、Vo−は負荷3に接続されている。32はトランスT1の3次巻線に接続され、出力電圧に対応する電圧を発生する出力電圧検出回路である。該出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧のフィードバック信号としてパルス幅制御変調回路IC1に与えられる。35はスイッチング素子Q1を駆動する駆動回路である。駆動回路35、スイッチング素子Q1及び変換トランスT1とで図1の電力変換回路1を構成している。
【0050】
36は該スイッチング電源の制御回路を動作させるための補助電源であり、入力電圧Eiから作られる。C1はコンデンサ、R1は該コンデンサC1と接続される抵抗である。コンデンサC1と抵抗R1の直列回路は、電圧スロープ信号発生回路を構成している。電圧スロープ信号▲1▼は、コンデンサC1と抵抗R1の接続点から取り出される。
【0051】
31は三角波を発生する発振器、IC1はスイッチング素子Q1の駆動信号を発生するパルス幅制御変調回路である。該パルス幅制御変調回路31には、前記電圧スロープ信号▲1▼と、出力電圧検出回路32の出力である出力電圧信号▲2▼と、発振器31の出力である三角波▲4▼が入力されている。そして、パルス幅制御変調回路IC1の出力は、駆動回路35を介してスイッチング素子Q1に与えられる。
【0052】
Q2はコンデンサC1の両端に接続され、コンデンサC1の電圧を急速に放電或いは放電させるためのトランジスタであり、そのエミッタは補助電源36の出力に接続されている。R2は補助電源36の出力に接続された抵抗、R3は該抵抗R2と接続される抵抗、Q3は該抵抗R3にそのコレクタが接続されるトランジスタである。該トランジスタQ3のエミッタはコモンラインに接続されている。また、トランジスタQ2のベースは、抵抗R2とR3の接続点に接続されている。
【0053】
R4、R6はトランジスタQ3のベースに接続されるバイアス抵抗、R5はトランジスタQ3のベースとエミッタ間に接続される抵抗である。トランジスタQ3のベースには、前段のスイッチング電源からの電源オン信号入力が端子RCinを介して入力されている。この回路では、初段のスイッチング電源なので、電源オン信号は0Vである。
【0054】
IC2は、電圧スロープ信号▲1▼と基準電圧▲3▼(Vr)とを比較する比較器である。該比較器IC2の出力は、電源オン信号として端子RCoutから出力されており、ここでは第2のスイッチング電源20の入力端子RCinに電源オン信号として入力されている。
【0055】
発振器31の出力は、スイッチング周波数の三角波▲4▼を発生させる回路である。この三角波のピーク値は、補助電源36の電圧、即ち抵抗R1の初期電圧よりも十分に低いものとする。なお、パルス幅制御変調回路IC1へフィードバックする出力電圧は、通常は出力電圧を直接取り出すのが普通であるが、近年の出力電圧の低電圧化により出力電圧検出回路32を動作させる駆動電圧不足を解決するために、トランスT1の巻線電圧が巻数比に比例することを利用してトランスT1の第3巻線電圧から出力電圧を得るようにしている。この結果、出力電圧が出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0056】
以上の構成は、第2のスイッチング電源20についても同様である。詳細な説明は省略する。T2は変換トランス、12は整流・平滑回路、41は発振器、42は電圧検出回路、Q4はスイッチング素子としてのFET、45は該スイッチング素子Q4の駆動回路、46は補助電源、IC3はパルス幅制御変調回路、IC4は比較器、R6〜R11は抵抗、C2はコンデンサ、Q5、Q6はトランジスタである。このように構成された回路の動作を図5に示す動作波形図を参照しつつ説明すれば、以下の通りである。
【0057】
図5は本発明の一実施の形態例の各部の動作波形を示す図である。図5において、(a)はIC1、IC2の入力信号、(b)はパルス幅制御変調回路IC1の出力制御信号、(c)は出力電圧、(d)はIC2の出力である。(a)において、▲1▼〜▲4▼は、図4の▲1▼〜▲4▼と同じ信号である。即ち、▲1▼は電圧スロープ発生信号、▲2▼は出力電圧検出信号、▲3▼は基準電圧信号、▲4▼は発振器31の出力信号である。
(e)はスイッチング電源20のパルス幅制御変調回路IC3の入力信号、(f)はパルス幅制御変調回路IC3の出力信号、(g)はスイッチング電源20の出力電圧である。
【0058】
先ず、図4の回路の動作を概説する。スイッチSWがオンになり、電源が起動されると、電圧スロープ発生回路は、徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波状の一定周期の信号▲4▼を発生する。最初は出力電圧検出回路32の出力は、出力電圧が0のため信号出力▲2▼も0となる。ここで、電圧スロープ発生回路の電圧信号値▲1▼が発振器31の三角波電圧▲4▼より低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。即ち、“L”レベルから“H”レベルになる。
【0059】
そして、図に示すように、時間経過と共に電圧スロープ発生回路の電圧信号値▲1▼が低くなるにつれて、発振器31の出力である三角波▲4▼が電圧スロープ発生回路33の電圧信号値▲1▼を超えるようになり、この超えた部分がパルス幅として(b)に示すように現れてきて、パルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0060】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力電圧値▲2▼も徐々に上昇していく。そして、出力電圧値が定格値になった時に、フィードバック制御となり、出力電圧はある一定値に落ち着く。
【0061】
つまり、電源の起動から出力電圧が規格値に達するまでの出力電圧値とソフトスタート回路の出力信号、ここでは電圧スロープ発生回路の電圧信号値は比例関係にある。よって、このソフトスタート回路の信号、ここでは電圧スロープ発生回路の電圧信号を監視すれば、直接出力電圧値を検出することなく、出力電圧の立ち上がりの状態を検出することができる。そこで、この電圧スロープ発生回路の電圧信号▲1▼をある基準電圧値▲3▼であるVrと比較して、ある値に達したら比較器IC2を反転させ(“H”レベルから“L”レベルに反転)、次に起動させる第2のスイッチング電源20に起動信号を送出する。このようにしてシーケンス起動を制御することができる。
【0062】
通常の動作においては、トランスT1の2次巻線に比例した3次巻線の巻線電圧を出力電圧検出回路32が検出した定格電圧値よりも上昇すると、パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅を狭め、定格電圧よりも下降するとパルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅を広げて出力電圧を一定にするようにフィードバック制御を行なう。
【0063】
また、通常の動作状態では、コンデンサC1は充電を完了し、抵抗R1の両端電圧▲1▼は0Vに下がっており、出力電圧検出回路32の出力信号▲2▼よりも低いため、抵抗R1の両端電圧値▲1▼は、パルス幅制御変調回路IC1の動作には影響を与えない。
【0064】
起動時においては、第1のスイッチング電源10のトランジスタQ3のベースは0Vに接地されているので、オフ状態、トランジスタQ2オフ状態でコンデンサC1の両端は解放されている。これにより、コンデンサC1は充電を開始し、抵抗R1の両端の電位▲1▼が基準電圧▲3▼(Vr)よりも高い状態になっているので、比較器IC2の出力は“H”状態となっている。
【0065】
また、第2のスイッチング電源20のトランジスタQ6のベースは、比較器IC2の出力である“H”レベルを入力するので、トランジスタQ6はオン状態となり、トランジスタQ5もオン状態となり、抵抗R6の電圧▲5▼は常に発振器41の三角波信号▲7▼より高い状態のままとなる。これにより、パルス幅制御変調回路IC3は、出力が0の状態となり、スイッチング電源20は動作停止状態となる。
【0066】
従って、第1のスイッチング電源10が起動すると、コンデンサC1が徐々に充電されて、抵抗R1の両端電圧は徐々に垂下する電圧信号▲1▼を発生する。また、発振器31は三角波上の一定周期の信号▲4▼を出力している。出力電圧検出回路32は、出力電圧が0Vのため、信号出力▲2▼も0となる。
【0067】
ここで、抵抗R1の両端電圧▲1▼が発振器31の三角波電圧値▲4▼よりも低くなると、パルス幅制御変調回路IC1は出力を反転する。そして、図5に示すように、時間経過と共に抵抗R1の両端電圧▲1▼が低くなるにつれてこのパルス幅制御変調回路IC1の出力信号幅は徐々に増えていく。
【0068】
パルス幅制御変調回路IC1の出力パルス幅が徐々に増えていくに従い、出力パルス幅に比例して出力電圧が徐々に上昇していく。これにより、出力電圧検出回路32の出力▲2▼も徐々に上昇して出力電圧が定格値になった時にある一定値に落ち着く。そして、抵抗R1の両端電圧値▲1▼が徐々に垂下して、それに伴いパルス幅が広がり、出力電圧は上昇し、抵抗R1の両端電圧▲1▼が基準電圧Vrの電圧値▲3▼以下になると、比較器IC2が“H”から“L”に切り替わる。
【0069】
第1のスイッチング電源10の比較器IC2が“H”から“L”に切り替わると、第2のスイッチング電源のトランジスタQ6のベース電位が“L”に落ちるので、トランジスタQ6はオンからオフ状態になり、同様にトランジスタQ5もオンからオフ状態になって、コンデンサC2を解放する。
【0070】
これにより、第2のスイッチング電源20のコンデンサC2が充電を開始し、抵抗R6の両端電圧▲5▼が図5の(e)に示すように徐々に垂下する。そして、第1のスイッチング電源10と同様に徐々にパルス幅を広げて出力電圧が立ち上がる。この時の動作は、上述した第1のスイッチング電源10の動作と全く同じである。
【0071】
このように、第1のスイッチング電源10の出力電圧が立ち上がってから、第2のスイッチング電源20が起動するシーケンス起動制御が行なわれることになる。
【0072】
上述の実施の形態例では、2台のスイッチング電源を接続して電源の投入順序制御を行なった場合を示したが、本発明はこれに限るものではなく、3台以上のスイッチング電源が接続される場合でも同様に適用することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば以下の効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができる。本発明によればフォトカプラを用いないので、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
(2)請求項2記載の発明によれば、出力電圧に対応したソフトスタート回路を実現することができ、第2のスイッチング電源の起動を確実に行なうことができる。
(3)請求項3記載の発明によれば、出力電圧が極めて低い電圧である場合にも、確実にフィードバック信号を得ることができる。
【0074】
このように、本発明によれば、確実に出力電圧の起動を検出することができ、低電圧化にも対応したシーケンス制御を行なうことができるスイッチング電源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の制御回路とソフトスタート回路の構成例を示す図である。
【図3】本発明の各部の動作波形を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態例を示す回路図である。
【図5】本発明の一実施例の形態例の各部の動作波形を示す図である。
【図6】従来のスイッチング電源の第1の構成例を示すブロック図である。
【図7】従来のスイッチング電源の第2の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電力変換回路
2 整流・平滑回路
3 負荷
4 制御回路
5 ソフトスタート回路
8 ソフトスタート検出回路
10 第1のスイッチング電源
11 電力変換回路
12 整流・平滑回路
13 負荷
14 制御回路
15 ソフトスタート回路
20 第2のスイッチング電源
SW スイッチ
Claims (3)
- 複数のスイッチング電源を持ち、これらスイッチング電源を一定の順番で立ち上げていくようにしたスイッチング電源において、
出力電圧の立ち上がりを滑らかに上昇させるためのソフトスタート回路の制御信号を検出し、
この制御信号がある値に達した時に、他の電源を起動するように構成したスイッチング電源。 - 前記ソフトスタート回路は、入力電源より作成する補助電源を用い、補助電源の後段に配置されたコンデンサを充電させ、その充電電圧に基づいて制御信号を発生するものであることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源。
- スイッチング電源のスイッチング素子のオン幅を制御するパルス幅制御回路への出力電圧のフィードバックを、実際の出力電圧ではなく、変換トランスの3次巻線から得るようにしたことを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源。
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