JP2004179017A - コネクタ補助部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源用コネクタを用いた回路を備える装置のメンテナンス時の作業効率や当該装置を製造する際の生産効率を低下させることなく、電源用コネクタの接触不良を防止したい。
【解決手段】コードが接続されたコンタクトを収納したメス側コネクタに装着するコネクタ補助部材であって、コンタクトに接続されたコードを前記コンタクトが挿入されるメス側コネクタの背面に固定するコード固定部と、該コード固定部を有し前記メス側コネクタの背面に直交する上面又は底面に配置する本体と、前記コード固定部が前記コードを前記メス側コネクタの背面に固定する位置で前記本体を前記メス側コネクタに装着する装着部とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】コードが接続されたコンタクトを収納したメス側コネクタに装着するコネクタ補助部材であって、コンタクトに接続されたコードを前記コンタクトが挿入されるメス側コネクタの背面に固定するコード固定部と、該コード固定部を有し前記メス側コネクタの背面に直交する上面又は底面に配置する本体と、前記コード固定部が前記コードを前記メス側コネクタの背面に固定する位置で前記本体を前記メス側コネクタに装着する装着部とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードティスクドライブなどに用いられる電源用コネクタに装着するコネクタ補助部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電源用コネクタを説明する図である。
パーソナルコンピュータに搭載されるハードディスクドライブやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブにおいて、図3に示すようなコネクタ(例えば、AMP社製コマーシャルメイテンロックコネクタ)が、電源用コネクタとして標準的に用いられている。図3に示すような電源用コネクタは、メス側のコネクタ(以下、「メス側コネクタ5」という。)と、オス側のコネクタ(以下、「オス側コネクタ14」という。)とからなる。
【0003】
メス側コネクタ5は、図3(a)に示すように、突起部14を有する複数のコンタクト収納孔13を備える。コンタクト収納孔13は、コード6が接続される円筒状のコンタクト12を収納する。コンタクト12は、切り欠き部17を有する。
【0004】
メス側コネクタ5の突起部14の部分の径は、コンタクト12の径より若干小さい。コンタクト12をコンタクト収納孔13に挿入する際、コンタクト12は圧入され、突起部14を通過する。コンタクト収納孔13に挿入されたコンタクト12は、図3(b)に示すように、コンタクト12の一部がコンタクト収納孔13の突起部14に引っかかり、コンタクト収納孔13から抜けにくくなる。
【0005】
オス側コネクタ15は、図3(c)に示すように、コンタクト12が差し込まれるピン16を複数備え、例えば、回路基板上に配置される。
【0006】
メス側コネクタ5をオス側コネクタ15に差し込んだ場合、図3(d)に示すように、コンタクト12がピン16に挿入され、コンタクト12の内側とピン16の表面とが接触する。このことにより、コンタクト12に接続されたコード6につながる回路と、オス側コネクタ15が接続される回路とが通電可能な状態となる。
【0007】
回路と回路とを電気的に接続する2個の部材からなるコネクタとしては、特許文献1に開示されているような、コンタクトにコードが接続され、コンタクトを圧入したメス側コネクタ(特許文献1においては「ボディ」)とコードとをキャップにより覆い、メス側コネクタの貫通孔を相手方のピン(特許文献1においては「ピンコンタクト」)が挿入する程度の大きさにし、ピンをコンタクトに挿入することにより、不要な外力によるコンタクトの変形やコネクタ内部への異物による接触不良を防止するコネクタがある。
【0008】
また、特許文献2に開示されているような、複数の細い信号線が連なったケーブル(フラットケーブル)を取り囲むように形成した箱型のメス側コネクタ(特許文献2においては「雄側コネクタ」)にフラットケーブル取り付け、メス側コネクタをオス側コネクタ(特許文献2においては「雌側コネクタ」)に挿入し、メス側コネクタとオス側コネクタの両者が外れないようにロックし、メス側コネクタとオス側コネクタとでフラットケーブルの複数の信号線を確実に接続するコネクタがある。
【0009】
【特許文献1】特開平10−270113号公報
【特許文献2】実開平05−090849号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述した図3に示すような電源用コネクタを用いるハードディスクドライブは、パーソナルコンピュータ以外に、オーディオ信号やビデオ信号を記憶する記憶装置として長時間信号記録再生装置等の専用装置にも用いられることがある。このような専用装置に用いられるハードディスクドライブは、メンテナンス等により、専用装置からハードディスクドライブを取り外したり取り付ける頻度が、パーソナルコンピュータからハードディスクドライブを取り外したり取り付ける頻度より高い。
【0011】
前述した図3に示すような電源用コネクタにおいて、メス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しを繰り返した場合、コンタクト12の切り欠き部17が広がり、コンタクト12とピン16との接触面積が小さくなり、コンタクト12とピン16との間に隙間ができ、接触不良となる場合がある。
【0012】
また、前述した図3に示すような電源用コネクタでは、一般的に、メス側コネクタ5のコンタクト12に太く固いコードが接続される。
【0013】
図4は、装置内に回路を取り付けた場合の電源用コネクタを説明する図である。
メス側コネクタ5のコンタクト12は、コンタクト収納孔13との間の隙間により若干移動可能である。電源用コネクタは、コンタクト12に太いコード6が接続されるため、当該電源用コネクタを用いた回路を装置内部に取り付ける際に、メス側コネクタ5に接続されているコード6が曲げられた状態で回路が取り付けられることがある。コード6が曲がることによりコンタクト12に力が加わり、コンタクト12がコンタクト収納孔13の中で移動することがある。
【0014】
コンタクト12がコンタクト収納孔13の中で移動可能であるため、コンタクト12がピン16に斜めの状態で差し込まれ、切り欠き部17が広がる場合がある。コンタクト12の切り欠き部17が広がると、コンタクト12とピン16とが接触不良を起こすことがある。この電源用コネクタの接触不良が原因により、装置に安定した電力が供給されず回路が正常に動作しなくなり、装置を破壊する虞がある。
【0015】
また、接触不良を防止する手段として、特許文献1や特許文献2に開示されているコネクタを用いることが考えられる。しかし、特許文献1に開示されているコネクタは、コード毎にコネクタを接続しなければならない。このため、複数のコードを回路に接続するためには、コードの本数分のコネクタが必要になり、メンテナンス等におけるハードディスクドライブ等の取り外しや取り付けの際に手間がかかり、作業効率が低下する。
【0016】
また、特許文献2に開示されているコネクタは、微小電流が流れる信号線からなるフラットケーブル用のコネクタである。フラットケーブルは、微小電流が流れる信号線として用いることができるが、大電流が流れる電源用ケーブルには適していない。このため、当該コネクタも電源用コネクタとして用いることができない。
【0017】
さらに、複数の回路を組み合わせて1台の装置を製造する工程において、全ての回路に用いられている電源用コネクタを特許文献1や特許文献2に開示されているコネクタに変更すると、コネクタを変更する作業が増え時間がかかり、生産効率が低下する。また、コネクタ変更に要するコストもかかる。
【0018】
本発明は、電源用コネクタを用いた回路を備える装置のメンテナンス時の作業効率や当該装置を製造する際の生産効率を低下させることなく、電源用コネクタにおける接触不良を防止することができるコネクタ補助部材を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コードが接続されたコンタクトを収納したメス側コネクタに装着するコネクタ補助部材であって、コンタクトに接続されたコードを前記コンタクトが挿入されるメス側コネクタの背面に固定するコード固定部と、該コード固定部を有し前記メス側コネクタの背面に直交する上面又は底面に配置する本体と、前記コード固定部が前記コードを前記メス側コネクタの背面に固定する位置で前記本体を前記メス側コネクタに装着する装着部とを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のコネクタ補助部材の一実施例の概略構成とコネクタ補助部材をメス側コネクタに装着した状態とを示す図である。
図1(a)に示すように、コネクタ補助部材1は、板金からなり、本体2、コード固定部3、装着部4を備える。コード固定部3は、本体2に備えられ、コネクタ補助部材1がメス側コネクタ5に装着した場合に、コード6をメス側コネクタ5に押さえつける。装着部4は、本体2に備えられ、コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着する。
【0021】
コネクタ補助部材1は、図1(b)に示すようにメス側コネクタ5に装着する。本体2は、メス側コネクタ5の底面7側に配置される。本実施例では、本体2は、メス側コネクタ5の底面7側に配置されるとしたが、メス側コネクタ5の上面10側に配置されてもよい。
【0022】
コード固定部3は、メス側コネクタ5の背面(コード6が出ている面)8に配置される。装着部4は、メス側コネクタ5の側面9から上面10にわたって配置される。装着部4は、L字状の形状であり、コネクタ補助部材1は、本体2とL字状の装着部4とによりメス側コネクタ5に固定される。
【0023】
本実施例において、コネクタ補助部材1のコード固定部3は、図1(a)に示すようにL字状であるが、それに限定されない。コード固定部3は、例えば、本体2に垂直に設けた平板であり、当該平板のコード6が接触する部分にプラスチック、樹脂等を装着した構成でもよい。
【0024】
図1(c)において、コネクタ補助部材1は、メス側コネクタ5の底面7側から装着する。装着部4の一部は、メス側コネクタ5の側面9に設けられた突出部11の一部と接触し、コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に固定する。このことにより、コネクタ補助部材1は、コード固定部3がコード6を介してメス側コネクタ5の背面8を押圧するように装着される。
【0025】
コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着する際、コンタクト12に接続されているコード6は、コネクタ補助部材1の装着部3により図1(c)の矢印Aの方向に引っ張られる。コード6が矢印Aの方向に引っ張られると、コード6に接続されているコンタクト12は、図1(c)の矢印Bの方向に引っ張られ、コンタクト12の一部とコンタクト収納孔13の突起部14とが接触し、コンタクト収納孔13の内部に固定される。
【0026】
コード6は、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3との間に配置される部分が湾曲し、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3とにより、メス側コネクタ5の背面8に固定される。
【0027】
このため、メス側コネクタ5に接続されたコード6に力が加わっても、その力は、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分に加わり、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3との内側に配置されたコード6にかかる力は低減する。
【0028】
図2は、本実施例のコネクタ補助部材を装着したメス側コネクタをオス側コネクタに差し込んだ状態を示す構成図である。
コネクタ補助部材1を装着したメス側コネクタ5をオス側コネクタ15に差し込むと、図2に示すように、コンタクト12は、オス側コネクタ15のピン16に挿入される。この状態で、コード6に対して力が加わっても、その力は、メス側コネクタ5とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分に加わり、メス側コネクタ5とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分よりメス側コネクタ5の内側に配置されるコード6に加わる力は低減する。
【0029】
このため、コンタクト12には、外部からの余分な力が加わらず、ピン16に挿入された状態を維持する。したがって、コンタクト12の切り欠き部17が広がり、接触不良を起こすことを防止することができる。
【0030】
また、コード6は、コネクタ補助部材1によりメス側コネクタ5に固定しているため、装置のメンテナンス等におけるメス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しの際に、コード6の変形に応じてコンタクト12がメス側コネクタ5のコンタクト収納孔13の内部を移動することがない。このことにより、メス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しを繰り返しても、コンタクト12の切り欠き部17が広がることによる接触不良を防止することができる。
【0031】
また、コネクタ補助部材1のコード固定部3は、コンタクト収納孔13のメス側コネクタ5の背面8を覆うように配置されるため、コンタクト収納孔13のメス側コネクタ5の背面8からのチリ等の侵入を防ぐことができる。このことにより、コンタクト収納孔13から侵入したチリ等がコンタクト12に付着し、メス側コネクタ5をオス側コネクタ14に差し込んだ際にコンタクト12がピン16と接触せず、接触不良を起こすことを防止することができる。
【0032】
また、コネクタ補助部材1は、金属の板金で形成しているため、装着部4を折り曲げることにより容易にコネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着することができ、装着部4をメス側コネクタ5から外すことにより容易にコネクタ補助部材1をメス側コネクタ5から取り外すことができる。したがって、装置の製造工程においてハードディスクドライブ等を装置に取り付ける際にも、ハードディスクドライブ等の電源コネクタにコネクタ補助部材1を簡単に取り付けることができ、生産効率が低下することがない。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電源用コネクタを用いた回路を備える装置のメンテナンス時の作業効率や当該装置を製造する際の生産効率を低下させることなく、電源用コネクタにおける接触不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコネクタ補助部材の一実施例の概略構成とコネクタ補助部材をメス側コネクタに装着した状態とを示す図。
【図2】本実施例のコネクタ補助部材を装着したメス側コネクタをオス側コネクタに差し込んだ状態を示す構成図。
【図3】従来の電源用コネクタを説明する図。
【図4】装置内に回路を取り付けた場合の電源用コネクタを説明する図。
【符号の説明】
1・・・コネクタ補助部材、2・・・本体、3・・・コード固定部、4・・・装着部、5・・・メス側コネクタ、6・・・コード、7・・・底面、8・・・背面、9・・・側面、10・・・上面、11・・・突出部、12・・・コンタクト、13・・・コンタクト収納部、14・・・突起部、15・・・オス側コネクタ、16・・・ピン、17・・・切り欠き部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードティスクドライブなどに用いられる電源用コネクタに装着するコネクタ補助部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の電源用コネクタを説明する図である。
パーソナルコンピュータに搭載されるハードディスクドライブやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブにおいて、図3に示すようなコネクタ(例えば、AMP社製コマーシャルメイテンロックコネクタ)が、電源用コネクタとして標準的に用いられている。図3に示すような電源用コネクタは、メス側のコネクタ(以下、「メス側コネクタ5」という。)と、オス側のコネクタ(以下、「オス側コネクタ14」という。)とからなる。
【0003】
メス側コネクタ5は、図3(a)に示すように、突起部14を有する複数のコンタクト収納孔13を備える。コンタクト収納孔13は、コード6が接続される円筒状のコンタクト12を収納する。コンタクト12は、切り欠き部17を有する。
【0004】
メス側コネクタ5の突起部14の部分の径は、コンタクト12の径より若干小さい。コンタクト12をコンタクト収納孔13に挿入する際、コンタクト12は圧入され、突起部14を通過する。コンタクト収納孔13に挿入されたコンタクト12は、図3(b)に示すように、コンタクト12の一部がコンタクト収納孔13の突起部14に引っかかり、コンタクト収納孔13から抜けにくくなる。
【0005】
オス側コネクタ15は、図3(c)に示すように、コンタクト12が差し込まれるピン16を複数備え、例えば、回路基板上に配置される。
【0006】
メス側コネクタ5をオス側コネクタ15に差し込んだ場合、図3(d)に示すように、コンタクト12がピン16に挿入され、コンタクト12の内側とピン16の表面とが接触する。このことにより、コンタクト12に接続されたコード6につながる回路と、オス側コネクタ15が接続される回路とが通電可能な状態となる。
【0007】
回路と回路とを電気的に接続する2個の部材からなるコネクタとしては、特許文献1に開示されているような、コンタクトにコードが接続され、コンタクトを圧入したメス側コネクタ(特許文献1においては「ボディ」)とコードとをキャップにより覆い、メス側コネクタの貫通孔を相手方のピン(特許文献1においては「ピンコンタクト」)が挿入する程度の大きさにし、ピンをコンタクトに挿入することにより、不要な外力によるコンタクトの変形やコネクタ内部への異物による接触不良を防止するコネクタがある。
【0008】
また、特許文献2に開示されているような、複数の細い信号線が連なったケーブル(フラットケーブル)を取り囲むように形成した箱型のメス側コネクタ(特許文献2においては「雄側コネクタ」)にフラットケーブル取り付け、メス側コネクタをオス側コネクタ(特許文献2においては「雌側コネクタ」)に挿入し、メス側コネクタとオス側コネクタの両者が外れないようにロックし、メス側コネクタとオス側コネクタとでフラットケーブルの複数の信号線を確実に接続するコネクタがある。
【0009】
【特許文献1】特開平10−270113号公報
【特許文献2】実開平05−090849号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述した図3に示すような電源用コネクタを用いるハードディスクドライブは、パーソナルコンピュータ以外に、オーディオ信号やビデオ信号を記憶する記憶装置として長時間信号記録再生装置等の専用装置にも用いられることがある。このような専用装置に用いられるハードディスクドライブは、メンテナンス等により、専用装置からハードディスクドライブを取り外したり取り付ける頻度が、パーソナルコンピュータからハードディスクドライブを取り外したり取り付ける頻度より高い。
【0011】
前述した図3に示すような電源用コネクタにおいて、メス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しを繰り返した場合、コンタクト12の切り欠き部17が広がり、コンタクト12とピン16との接触面積が小さくなり、コンタクト12とピン16との間に隙間ができ、接触不良となる場合がある。
【0012】
また、前述した図3に示すような電源用コネクタでは、一般的に、メス側コネクタ5のコンタクト12に太く固いコードが接続される。
【0013】
図4は、装置内に回路を取り付けた場合の電源用コネクタを説明する図である。
メス側コネクタ5のコンタクト12は、コンタクト収納孔13との間の隙間により若干移動可能である。電源用コネクタは、コンタクト12に太いコード6が接続されるため、当該電源用コネクタを用いた回路を装置内部に取り付ける際に、メス側コネクタ5に接続されているコード6が曲げられた状態で回路が取り付けられることがある。コード6が曲がることによりコンタクト12に力が加わり、コンタクト12がコンタクト収納孔13の中で移動することがある。
【0014】
コンタクト12がコンタクト収納孔13の中で移動可能であるため、コンタクト12がピン16に斜めの状態で差し込まれ、切り欠き部17が広がる場合がある。コンタクト12の切り欠き部17が広がると、コンタクト12とピン16とが接触不良を起こすことがある。この電源用コネクタの接触不良が原因により、装置に安定した電力が供給されず回路が正常に動作しなくなり、装置を破壊する虞がある。
【0015】
また、接触不良を防止する手段として、特許文献1や特許文献2に開示されているコネクタを用いることが考えられる。しかし、特許文献1に開示されているコネクタは、コード毎にコネクタを接続しなければならない。このため、複数のコードを回路に接続するためには、コードの本数分のコネクタが必要になり、メンテナンス等におけるハードディスクドライブ等の取り外しや取り付けの際に手間がかかり、作業効率が低下する。
【0016】
また、特許文献2に開示されているコネクタは、微小電流が流れる信号線からなるフラットケーブル用のコネクタである。フラットケーブルは、微小電流が流れる信号線として用いることができるが、大電流が流れる電源用ケーブルには適していない。このため、当該コネクタも電源用コネクタとして用いることができない。
【0017】
さらに、複数の回路を組み合わせて1台の装置を製造する工程において、全ての回路に用いられている電源用コネクタを特許文献1や特許文献2に開示されているコネクタに変更すると、コネクタを変更する作業が増え時間がかかり、生産効率が低下する。また、コネクタ変更に要するコストもかかる。
【0018】
本発明は、電源用コネクタを用いた回路を備える装置のメンテナンス時の作業効率や当該装置を製造する際の生産効率を低下させることなく、電源用コネクタにおける接触不良を防止することができるコネクタ補助部材を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コードが接続されたコンタクトを収納したメス側コネクタに装着するコネクタ補助部材であって、コンタクトに接続されたコードを前記コンタクトが挿入されるメス側コネクタの背面に固定するコード固定部と、該コード固定部を有し前記メス側コネクタの背面に直交する上面又は底面に配置する本体と、前記コード固定部が前記コードを前記メス側コネクタの背面に固定する位置で前記本体を前記メス側コネクタに装着する装着部とを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のコネクタ補助部材の一実施例の概略構成とコネクタ補助部材をメス側コネクタに装着した状態とを示す図である。
図1(a)に示すように、コネクタ補助部材1は、板金からなり、本体2、コード固定部3、装着部4を備える。コード固定部3は、本体2に備えられ、コネクタ補助部材1がメス側コネクタ5に装着した場合に、コード6をメス側コネクタ5に押さえつける。装着部4は、本体2に備えられ、コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着する。
【0021】
コネクタ補助部材1は、図1(b)に示すようにメス側コネクタ5に装着する。本体2は、メス側コネクタ5の底面7側に配置される。本実施例では、本体2は、メス側コネクタ5の底面7側に配置されるとしたが、メス側コネクタ5の上面10側に配置されてもよい。
【0022】
コード固定部3は、メス側コネクタ5の背面(コード6が出ている面)8に配置される。装着部4は、メス側コネクタ5の側面9から上面10にわたって配置される。装着部4は、L字状の形状であり、コネクタ補助部材1は、本体2とL字状の装着部4とによりメス側コネクタ5に固定される。
【0023】
本実施例において、コネクタ補助部材1のコード固定部3は、図1(a)に示すようにL字状であるが、それに限定されない。コード固定部3は、例えば、本体2に垂直に設けた平板であり、当該平板のコード6が接触する部分にプラスチック、樹脂等を装着した構成でもよい。
【0024】
図1(c)において、コネクタ補助部材1は、メス側コネクタ5の底面7側から装着する。装着部4の一部は、メス側コネクタ5の側面9に設けられた突出部11の一部と接触し、コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に固定する。このことにより、コネクタ補助部材1は、コード固定部3がコード6を介してメス側コネクタ5の背面8を押圧するように装着される。
【0025】
コネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着する際、コンタクト12に接続されているコード6は、コネクタ補助部材1の装着部3により図1(c)の矢印Aの方向に引っ張られる。コード6が矢印Aの方向に引っ張られると、コード6に接続されているコンタクト12は、図1(c)の矢印Bの方向に引っ張られ、コンタクト12の一部とコンタクト収納孔13の突起部14とが接触し、コンタクト収納孔13の内部に固定される。
【0026】
コード6は、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3との間に配置される部分が湾曲し、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3とにより、メス側コネクタ5の背面8に固定される。
【0027】
このため、メス側コネクタ5に接続されたコード6に力が加わっても、その力は、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分に加わり、メス側コネクタ5の背面8とコネクタ補助部材1のコード固定部3との内側に配置されたコード6にかかる力は低減する。
【0028】
図2は、本実施例のコネクタ補助部材を装着したメス側コネクタをオス側コネクタに差し込んだ状態を示す構成図である。
コネクタ補助部材1を装着したメス側コネクタ5をオス側コネクタ15に差し込むと、図2に示すように、コンタクト12は、オス側コネクタ15のピン16に挿入される。この状態で、コード6に対して力が加わっても、その力は、メス側コネクタ5とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分に加わり、メス側コネクタ5とコネクタ補助部材1のコード固定部3とに挟まれた部分よりメス側コネクタ5の内側に配置されるコード6に加わる力は低減する。
【0029】
このため、コンタクト12には、外部からの余分な力が加わらず、ピン16に挿入された状態を維持する。したがって、コンタクト12の切り欠き部17が広がり、接触不良を起こすことを防止することができる。
【0030】
また、コード6は、コネクタ補助部材1によりメス側コネクタ5に固定しているため、装置のメンテナンス等におけるメス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しの際に、コード6の変形に応じてコンタクト12がメス側コネクタ5のコンタクト収納孔13の内部を移動することがない。このことにより、メス側コネクタ5とオス側コネクタ15との抜き差しを繰り返しても、コンタクト12の切り欠き部17が広がることによる接触不良を防止することができる。
【0031】
また、コネクタ補助部材1のコード固定部3は、コンタクト収納孔13のメス側コネクタ5の背面8を覆うように配置されるため、コンタクト収納孔13のメス側コネクタ5の背面8からのチリ等の侵入を防ぐことができる。このことにより、コンタクト収納孔13から侵入したチリ等がコンタクト12に付着し、メス側コネクタ5をオス側コネクタ14に差し込んだ際にコンタクト12がピン16と接触せず、接触不良を起こすことを防止することができる。
【0032】
また、コネクタ補助部材1は、金属の板金で形成しているため、装着部4を折り曲げることにより容易にコネクタ補助部材1をメス側コネクタ5に装着することができ、装着部4をメス側コネクタ5から外すことにより容易にコネクタ補助部材1をメス側コネクタ5から取り外すことができる。したがって、装置の製造工程においてハードディスクドライブ等を装置に取り付ける際にも、ハードディスクドライブ等の電源コネクタにコネクタ補助部材1を簡単に取り付けることができ、生産効率が低下することがない。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電源用コネクタを用いた回路を備える装置のメンテナンス時の作業効率や当該装置を製造する際の生産効率を低下させることなく、電源用コネクタにおける接触不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコネクタ補助部材の一実施例の概略構成とコネクタ補助部材をメス側コネクタに装着した状態とを示す図。
【図2】本実施例のコネクタ補助部材を装着したメス側コネクタをオス側コネクタに差し込んだ状態を示す構成図。
【図3】従来の電源用コネクタを説明する図。
【図4】装置内に回路を取り付けた場合の電源用コネクタを説明する図。
【符号の説明】
1・・・コネクタ補助部材、2・・・本体、3・・・コード固定部、4・・・装着部、5・・・メス側コネクタ、6・・・コード、7・・・底面、8・・・背面、9・・・側面、10・・・上面、11・・・突出部、12・・・コンタクト、13・・・コンタクト収納部、14・・・突起部、15・・・オス側コネクタ、16・・・ピン、17・・・切り欠き部。
Claims (1)
- コードが接続されたコンタクトを収納したメス側コネクタに装着するコネクタ補助部材であって、コンタクトに接続されたコードを前記コンタクトが挿入されるメス側コネクタの背面に固定するコード固定部と、該コード固定部を有し前記メス側コネクタの背面に直交する上面又は底面に配置する本体と、前記コード固定部が前記コードを前記メス側コネクタの背面に固定する位置で前記本体を前記メス側コネクタに装着する装着部とを備えることを特徴とするコネクタ補助部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002344820A JP2004179017A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | コネクタ補助部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002344820A JP2004179017A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | コネクタ補助部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004179017A true JP2004179017A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32706158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002344820A Withdrawn JP2004179017A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | コネクタ補助部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004179017A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107834324A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-03-23 | 恒安科技(中山)有限公司 | 一种防爆连接器 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002344820A patent/JP2004179017A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107834324A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-03-23 | 恒安科技(中山)有限公司 | 一种防爆连接器 |
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