JP2004178983A - 燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステム - Google Patents

燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステム Download PDF

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Abstract

【課題】低気温下時などにより、燃料電池スタックが低温になっているときに、パージ時間が長時間となって、発電が不安定になることを回避する。
【解決手段】測定したセル電圧Vc中、最低セル電圧が発電電流Ihに応じて予め定められた閾値電圧より低い場合には、測定温度Tcが高くかつ測定発電電流Ihが大きいときに比較して、測定温度Tcが低くかつ測定発電電流Ihが小さいときに、パージ時間を短い時間に制御するようにする。これにより、低温時に過度に電解質膜が冷やされることをも防止し、かつ発電電流Ihが小さいときに水素を無駄に排出しないようにできる。このように制御することで、周囲温度や発電電流Ihが変動しても安定な発電を継続することができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステムに関し、特に、燃料電池スタックの発電効率が落ちてきたときに、アノード電極側から排気システムに水等をパージして発電効率を上げる燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側にそれぞれアノード電極およびカソード電極を配置した電解質膜(電解質)・電極構造体を、セパレータによって挟んで保持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質膜・電極構造体およびセパレータからなるセルを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
燃料電池において、アノード電極に供給された燃料ガス、例えば、水素含有ガスは、電極触媒上で水素イオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード電極側へと移動し、その移動の間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード電極には、酸化剤ガス、例えば、空気等の酸素含有ガスが供給されているために、このカソード電極において、前記水素イオン、前記電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
上記の燃料電池では、セパレータの面内に、アノード電極に対向して燃料ガスを流すための燃料ガス流路(反応ガス流路)と、カソード電極に対向して酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路(反応ガス流路)とが設けられている。また、セパレータ間には、必要に応じて冷却媒体を流すための冷却媒体流路が前記セパレータの面に沿って設けられ、燃料電池装置とされている。
【0005】
このような燃料電池装置では、燃料電池スタックの発電を安定に行うために、アノード電極側に溜まった水やカソード電極側にある窒素が電解質膜を透過して水素循環系内に溜まった窒素等の不純物を大気に排出すること、いわゆるパージが必要とされている(特許文献1,特許文献2参照)。なお、パージの際には、水や窒素とともに水素も一部排出される。
【0006】
上記特許文献1の「燃料電池発電装置のオフガスリサイクル方式」には、反応に使用された燃料ガスの一部を不純物とともにパージする技術が記載されている。
【0007】
上記特許文献2の「燃料電池装置」には、水素以外の不純物が水素給排気系に蓄積されあるいは電極に付着すると燃料電池スタックの出力性能が時間とともに低下してくることを考慮して、一定時間毎に水素排気系内のガス(不純物を含む水素ガス)を所定時間だけ大気にパージすること、あるいは燃料電池スタックの電圧低下を検出してパージする技術が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−22714号公報(段落[0017],[0018],図1)
【特許文献2】
特開2000−243417号公報(段落[0027],[0032],図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、外気温(周囲温度)が比較的に低温であるとき、その外気で冷やされた水素の貯留タンクから水素循環系に低温の水素が供給されるが、このときに長時間のパージを行うと、水素循環系のアノード電極側に低温で多量の水素が入ってくることになる。
【0010】
この低温の水素が電解質膜に触れると、電解質膜のその部分の温度が低下し、発電が安定化されずに、逆に不安定になる場合があるということをこの出願の発明者が見いだした。
【0011】
しかしながら、上記特許文献1あるいは特許文献2に係る技術では、低温時における考慮が払われていないので、低温時でも長時間のパージがなされ、この長時間のパージを原因として発電が不安定になるという問題がある。
【0012】
実際上、発電電流が小さい低出力動作の場合には、水素圧力が低いので、大気に排出するパージの流速が遅くなり、結果としてあまり効果が期待できず、水素を無駄に排出することになるという懸念もある。
【0013】
この発明は、このような種々の課題を考慮してなされたものであり、安定した発電を継続することを可能とする燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステムを提供することを目的とする。
【0014】
また、この発明は、周囲温度や発電電流が変動しても、安定した発電を継続することを可能とする燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステムを提供することを目的とする。
【0015】
さらに、この発明は、燃料電池スタックを構成するセルの電圧に応じて最適なパージ制御を行うことを可能とする燃料電池システムにおけるパージ方法およびそのシステムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
【0017】
この発明の燃料電池システムにおけるパージ方法は、複数のセル(12)が電気的に直列に接続された燃料電池スタック(14)のアノード電極に水素が供給され、カソード電極に空気が供給されて発電し、発電電流(Ih)を負荷に供給する前記燃料電池スタックの前記アノード電極側に溜まる水等を間欠的にパージする方法において、以下の特徴(1)−(4)を有する。
【0018】
(1) 前記各セルの電圧(Vc)を測定する過程(ステップS2)と、前記発電電流を測定する過程(ステップS1)と、前記各セルの電圧中、最低セル電圧(Vcmin)を求め、求めた最低セル電圧と前記発電電流に応じて予め定められた閾値電圧(Vth)との比較結果に応じて、パージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させる時間制御過程(ステップS3,S4,S13,S14,S6,S9)とを有する。
【0019】
この発明では、最低セル電圧と発電電流に応じて予め定められ閾値電圧との比較結果に応じてパージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させるようにしているので、セルが保護され安定した発電を継続することができる。
【0020】
(2) 上記特徴(1)において、前記時間制御過程では、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合のパージ時間(t1−t3のいずれか)を、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合のパージ時間(t0)に比較して長く制御する一方、パージインターバル時間(t4,t5)を、前記最低セル電圧が閾値電圧より高い場合のパージインターバル時間(t6,t7)に比較して短く制御している。
【0021】
この発明によれば、最低セル電圧が閾値電圧より低い場合には、パージ時間を長くする一方、パージインターバル時間を短くしているので、積極的にパージが行われ、セルの回復を早めることができる。
【0022】
(3) 上記特徴(1)または(2)において、さらに、前記燃料電池スタックの温度(Tc)を測定する過程(ステップS3,S13)を有し、前記時間制御過程では、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合に、測定温度および測定発電電流に拘わらずパージ時間を一定の時間(t0)に制御する一方、測定温度に拘わらず測定発電電流が小さくなるにしたがってパージインターバル時間を長い時間(t6<t7)に制御し、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合に、測定温度が低くなりかつ測定発電電流が小さくなるにしたがって、パージ時間を短い時間(t1<t2<t3)に制御する一方、パージインターバル時間を長い時間(t5>t4)に制御する。
【0023】
この発明によれば、測定された最低セル電圧が閾値電圧以上の値である場合には、発電が安定に継続されていると判断して、測定された最低セル電圧が閾値電圧以下の値である場合に比較して、パージ時間を短く制御し、パージインターバル時間を長く制御しているので、燃料ガスのパージ量を少なくすることができ、燃料ガスの利用率が向上する。その一方、測定された最低セル電圧が閾値電圧以下の値である場合に、測定温度が低くなりかつ測定発電電流が小さくなるにしたがってパージ時間が短くなるように制御しているので、低温時に過度に電解質膜が冷やされることがなくなり、また、発電電流が小さいときに水素を無駄に排出しないようにできる。このように制御することで、周囲温度や発電電流が変動しても安定な発電を継続することができる。また、燃料電池スタックを構成するセルの電圧に応じて最適なパージ制御を行うことができる。
【0024】
(4) 上記特徴(1)−(3)において、前記燃料電池スタックの温度を、前記燃料電池スタックを冷却する冷却媒体の温度とすることで、冷却媒体の温度が急激には変動しないことから、結果として滑らかな応答のパージ制御を行うことができる。
【0025】
また、この発明の燃料電池システムは、複数のセル(12)が電気的に直列に接続された燃料電池スタック(14)のアノード電極に水素が供給され、カソード電極に空気が供給されて発電し、発電電流(Ih)を負荷に供給する前記燃料電池スタックの前記アノード電極側に溜まる水等を間欠的にパージするシステムにおいて、以下の特徴(5),(6)を有する。
【0026】
(5) 前記各セルの電圧(Vc)を測定する手段(16)と、前記発電電流を測定する手段(32)と、前記各セルの電圧中、最低セル電圧を求め、求めた最低セル電圧と前記発電電流に応じて予め定められた閾値電圧との比較結果に応じてパージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させる時間制御手段(16)とを有する。
【0027】
この発明では、時間制御手段により、最低セル電圧と発電電流に応じて予め定められ閾値電圧との比較結果に応じてパージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させるようにしているので、セルが保護され安定した発電を継続することができる。
【0028】
(6) 上記特徴(5)において、前記時間制御手段は、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合に、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合に比較して、パージ時間を長い時間に制御する一方、パージインターバル時間を短い時間に制御する。
【0029】
この発明によれば、最低セル電圧が閾値電圧より低い場合には、パージ時間を長くする一方、パージインターバル時間を短くしているので、積極的にパージが行われ、セルの回復を早めることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、この発明の一実施形態が適用された燃料電池システム10の構成を示している。
【0032】
この燃料電池システム10は、基本的には、複数のセル12が電気的に直列に接続された燃料電池スタック14と、この燃料電池スタック14を含む燃料電池システム10の全体的な動作を制御する制御部16とから構成されている。
【0033】
各セル12は、周知のようにアノード電極と電解質膜(この実施形態では固体高分子膜)とカソード電極からなる燃料電池がセパレータにより挟まれて保持された構造とされている。
【0034】
燃料電池スタック14は、このように構成される各セル12が積層され、両端に電圧取出板であるターミナルプレート18,20が取り付けられ、さらにターミナルプレート18,20の両側がエンドプレート22により保持固定された構造とされている。
【0035】
そして、ターミナルプレート18,20に発生する燃料電池スタック14の両端の電圧(高圧電圧であるスタック電圧)Vhが負荷、たとえば車両を推進するためのモータに印加される。
【0036】
なお、負荷へ供給される電流、換言すれば発電電流Ihは、ターミナルプレート20と負荷との間に挿入された発電電流測定手段としての電流計32を通じて制御部16により検出される。
【0037】
また、燃料電池スタック14を構成する各セル12の発生電圧(セル電圧)Vcは、セル電圧測定手段および時間制御手段として機能する制御部16により検出され、スタック電圧Vhは、検出した各セル電圧Vcを全て加算することにより求められる。
【0038】
一方、燃料電池スタック14を構成するエンドプレート22の一端側にはアノード電極に対する燃料ガスの供給ポート24とカソード電極に対する空気の供給ポート26とが設けられ、他端側には燃料ガスおよび水等のアノード電極側の排出ポート28と、空気および水のカソード電極側の排出ポート30が設けられている。
【0039】
燃料ガスの供給ポート24には、燃料電池スタック14の発電時に、燃料ボンベ50から圧力制御弁(燃料供給弁)54を介して燃料ガスである水素(H)が供給される。
【0040】
空気の供給ポート26には、大気である外気への連通口からコンプレッサ60を通じて圧縮空気が供給される。この圧縮空気の圧力が信号圧として、燃料供給弁54の弁開度制御ポートに供給される。
【0041】
すなわち、燃料供給弁54は、空気供給ポート26の空気圧、換言すればコンプレッサ60の出口側圧力(カソード電極の入口側圧力)を信号圧として弁開度が制御され、アノード電極への供給水素量を制御する。
【0042】
さらに、燃料ガスの排出ポート28と排気システムとの間には、開閉弁(水素パージ弁)70が設けられている。また、燃料ガスの排出ポート28と供給ポート24との間には、循環ポンプ72が接続されている。水素パージ弁70が開かれているときには、排出ポート28と排気システムとが連通され、排出ポート28から水と水素,窒素等が排気システムに供給されて排出される。その一方、水素パージ弁70が閉じられているときには、循環ポンプ72により排出ポート28からの水素が供給ポート24にもどされ、水素が有効利用される。
【0043】
空気および水の排出ポート30は、圧力制御弁である排圧弁73を介して外気に連通し、外気に対して水等が排出される。
【0044】
さらに、エンドプレート22間には、燃料電池スタック14における電気化学反応が円滑に行われるように燃料電池スタック14を冷却するための冷却媒体循環通路が設けられている。冷却媒体は、制御部16の制御下にポンプ80により燃料電池スタック14内を循環する。冷却媒体の温度(便宜上、水温ともいう。
)Tcは、温度検出手段としての温度センサ82により燃料電池スタック14の入口側で検出され、制御部16に供給される。なお、燃料電池スタック14の温度の検出は、冷却媒体の燃料電池スタック14の入口側の温度に限らず、燃料電池スタック14に供給される空気供給ポート26近傍の温度、あるいは燃料電池スタック14に供給される燃料ガス供給ポート24近傍の温度の少なくとも一つの燃料電池スタック14の入口側の温度で検出することができる。
【0045】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)90,ROM(Read OnlyMemory)・RAM(Random Access Memory)等のメモリ92,計数・計時手段であるカウンタ・タイマ(タイマという。)94,A/D変換器・D/A変換器・ドライバ等のインタフェース(I/F)96が搭載された制御基板で構成されている。
【0046】
制御部16(のCPU90)は、各種入力(各セル電圧Vc,発電電流Ih,冷却媒体温度Tc等の検出入力)に対応して、メモリ92に格納されているプログラムを実行することで、燃料電池システム10全体を統括して制御する。たとえば、燃料電池システム10が車両に搭載されている場合には、制御部16は、イグニッションスイッチの位置、トランスミッションの位置、パーキングブレーキ、あるいはアクセルペダルさらにはエアコンスイッチ等の状態、および各セル電圧Vc,発電電流Ih,冷却媒体温度Tcに応じて、排圧弁73の排圧の調節、水素パージ弁70の開閉、ポンプ72,80およびコンプレッサ60の駆動(回転数)の制御を行う。
【0047】
この実施形態に係る燃料電池システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、パージ動作について、(i)概括的な全体動作、(ii)詳細動作の順に説明する。
【0048】
まず、(i)パージの概括的な全体動作について説明する。この場合、制御部16により、図示していないアクセル開度等に応じて負荷へ供給される目標の発電電流Itargetが決定されると、制御部16により排圧弁73の開度が調整され、さらにコンプレッサ60の回転数が調節される。このとき、コンプレッサ60の出口圧力を信号圧として燃料供給弁54の開度が調節され、同時に、水素循環ポンプ72の回転数も調節されることで、目標の発電電流Itargetに対応した水素の供給量が調節される。
【0049】
そして、この供給量に対応する水素が水素ボンベ50から、複数のセル12が電気的に直列に接続された燃料電池スタック14のアノード電極の供給ポート24側に供給され、その一方、空気が供給ポート26から供給されて、燃料電池スタック14が電気化学反応により発電し、前記の目標発電電流Itargetに対応した発電電流Ihが負荷に供給される。
【0050】
制御部16は、このような動作の遂行中に、アノード電極側に溜まる水や窒素を排気システム側に間欠的にパージするために水素パージ弁70を間欠的に開くと、このとき、水・窒素とともに水素も排出される。なお、窒素は、カソード電極側にあるものが電解質膜を透過して水素循環系内に溜まってきたものである。
【0051】
ここで、各セルの電圧Vcを制御部16により測定し、測定した各セル電圧Vc中、電圧が最低のセル電圧を求め、この最低セル電圧Vcminに応じてパージを行うパージ時間tpと、パージを行わないパージインターバル時間tpiを制御部16により制御することで、最低セル電圧Vcminを発生しているセル12が保護され、安定した発電を継続することができる。
【0052】
なお、最低セル電圧Vcminを発生しているセル12が保護される理由を説明すると、燃料電池スタック14は、セル12が電気的に直列に接続された構成とされているので、各セル12に流れる電流は、全て発電電流Ihに等しい電流が流れる。そのため、最低セル電圧Vcminを発生しているセル12の内部抵抗に基づく逆起電力が最低セル電圧Vcminに比較して相対的に大きくなり、この最低セル電圧Vcminを発生しているセル12が損傷するおそれがあるからである。
【0053】
この場合、パージをすることで、アノード電極の一部に溜まっている水や窒素が水素とともに吹き飛ばされて排気システムに排出される。このため、再び、アノード電極全体に燃料ガスである水素が行き渡ることになり、セル電圧Vcが回復する。なお、カソード電極側に溜まった水は、排圧弁73を通じて連続的に外気側へ排出されるので、過度に溜まることがない。
【0054】
次に、(ii)パージの詳細動作について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0055】
燃料電池スタック14の発電中に、まずステップS1において、電流計32により発電電流Ihを検出し、この発電電流Ihに対応する閾値電圧(閾値)Vthを算出する。
【0056】
図3は、発電電流Ihに対して予め定められメモリ92に格納されている閾値電圧テーブル(表)の例を示している。閾値電圧Vthを発電電流Ihの増加に対して低下させているのは、発電電流Ihに応じて燃料電池の過電圧が増加することを考慮したためである。なお、図3において、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより高い領域Aは、発電が安定に行われているとみなされる領域(発電安定領域Aという。)であり、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより低い領域Bは、発電が不安定に行われる可能性があるとみなされる領域(便宜上、発電不安定領域Bという。)である。
【0057】
次いで、ステップS2において、燃料電池スタック14を構成する全てのセル12のセル電圧Vcを検出し、検出したセル電圧Vc中、電圧がもっとも低いセル12の電圧を求め最低セル電圧Vcminとし、この最低セル電圧VcminがステップS1で求めた閾値電圧Vthより低いかどうかを判定する(Vcmin<Vth?)。
【0058】
もし、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vth以上の値である発電安定領域Aにある場合には、最低セル電圧Vcminは、安定な発電のために余裕のある値となっており、換言すれば保護を必要とする値ではないと判断し、いわゆる定期パージ処理(通常パージ処理)の設定をステップS3で行う。
【0059】
定期パージ処理を行う際、このステップS3では、さらに、燃料電池スタック14の温度を測定する。この実施形態で燃料電池スタック14の温度は、燃料電池スタック14を冷却する冷却媒体の温度(単に、水温ともいう。)Tcを代用(置換)して測定している。代用して測定している理由は、温度センサ82により検出される冷却媒体の温度Tcは、燃料電池スタック14のカソード電極に供給される水素と同じ温度であると考えることができるからである。すなわち、冷却媒体が冷えているときには、水素も冷えていると考えることができ、周囲温度が冷えていれば、水素も冷却媒体も同様に冷えているからである。もちろん、冷却媒体の温度Tcに代替して水素の温度を直接測定してもよい。
【0060】
そこで、このステップS3では、冷却媒体の温度TcとステップS1で測定してある発電電流Ihとを変数として、図4Aに示す定期パージ時間マップ(テーブル)102からパージ時間(水素パージ弁70を開いて、水,窒素,水素を排気システム側へ排出している時間)tpを求める。
【0061】
実際上、Vcmin≧Vthの条件では、パージ時間tpは、tp=t0と温度Tcの高低、発電電流Ihの大小に拘わらず一定の時間、後述するように最も短いパージ時間t0に設定している。
【0062】
また、ステップS4では、冷却媒体の温度Tcと発電電流Ihとを変数として、図4Bに示す定期パージインターバル時間マップ(テーブル)104からパージインターバル時間(水素パージ弁70を閉じていてパージが行われていない時間)tpiを求める。
【0063】
実際上、Vcmin≧Vthの条件では、パージインターバル時間tpiは、温度Tcには無関係に、発電電流Ihが小さくなるにしたがって、短いパージインターバル時間t6から長いパージインターバル時間t7に制御している(t6<t7)。
【0064】
図5の(A),(B)は、発明の理解の容易化のために、Vcmin≧Vthの条件下での(A)発電電流Ihが比較的に大きい場合のパージ時間t0とパージインターバル時間t6と、(B)発電電流Ihが比較的に小さい場合のパージ時間t0とパージインターバル時間t7との相対的な関係のタイミング図の一例を示している。図5の(A),(B)においては、t6<t7である。
【0065】
図5の(A),(B)から分かるように、発電電流Ihが大きい場合には、水等の溜まり方が早いのでパージインターバル時間tpiを発電電流Ihが小さい場合に比較して短い時間にしている。ただ、同じパージ時間tp=t0でもアノード電極側の圧力が高くなっているので、排出量が多くなり、十分にパージ可能である。もちろん、発電電流Ihに応じて、パージ時間t0を変えることも可能であるが、目安としては、(発電電流Ih大のときのパージ時間tp/パージインターバル時間tpi)>(発電電流Ih小のときのパージ時間tp/パージインターバル時間tpi)になっていればよい。
【0066】
次に、ステップS5において、メモリ92中あるいはCPU90中のレジスタ内のパージフラグFpを参照することで、パージ時間tpの経過中か(フラグFpがセット:Fp=1)パージインターバル時間tpiの経過中か(フラグFpがクリア:Fp=0)どうかを確認する。
【0067】
パージインターバル時間tpiの経過中である場合には(Fp=0)、ステップS6において、パージインターバルタイマとして機能しているタイマ94の計時時間がパージインターバル時間tpi(ステップS4の処理後の場合には、tpi=t6かt7)になっているかどうかが確認され、経過していない場合には、ステップS7において、パージフラグFpがクリアされる(Fp←0)。クリアされている場合には、そのクリアが継続される。
【0068】
そして、ステップS1−S6までの処理を所定時間毎に繰り返し、ステップS6の判定が成立したとき、すなわちパージインターバル時間タイマとして機能しているタイマ94の計時時間が設定したパージインターバル時間tpi(ステップS4の処理後の場合には、tpi=t6かt7)になった場合には、ステップS6の判定が肯定となるので、ステップS8において、パージフラグFpがセットされる(Fp←1)。
【0069】
そこで、次に、ステップS1−S4の処理後にステップS5の判定が肯定となり、水素パージ弁70が開とされてパージが開始され、ステップS9において、今度は、パージ時間タイマとして機能するタイマ94の計時時間がパージ時間tp(ステップS3の処理後の場合には、tp=t0)になっているかどうかが確認され、経過していない場合には、ステップS10において、パージフラグFpがセットされる(Fp←1)。セットされている場合には、そのセットが継続される。
【0070】
そして、ステップS1−S5,S9までの処理を繰り返し、ステップS9の判定が成立したとき、すなわちパージ時間タイマとして機能しているタイマ94の計時時間が設定したパージ時間tp(ステップS3の所定後の場合には、tp=t0)になった場合には、ステップS9の判定が肯定となるので、ステップS11において、パージフラグFpがクリアされる(Fp←0)。
【0071】
このようにして、ステップS2の判定が否定の場合には、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより大きい場合の発電安定領域A(図3参照)における、図4Aに示す定期パージ時間マップ102と、図4Bに示す定期パージインターバル時間マップ104とを参照したパージ時間制御(図5の(A)または図5の(B)参照)が行われる。
【0072】
次に、ステップS2の判定において、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthよりも小さい場合の発電不安定領域B(図3参照)のパージ制御処理について説明する。
【0073】
すなわち、燃料電池スタック14の発電中に、ステップS1において、電流計32により検出された発電電流Ihに対応する閾値電圧Vthを図2の閾値電圧テーブルを参照して算出し、ステップS2において、検出したセル電圧Vc中、最低セル電圧VcminがステップS1で求めた閾値電圧Vthより低かった場合の、いわゆるセル電圧低下時のパージ処理について説明する。
【0074】
セル電圧低下時のパージ処理を行う際にも、ステップS13では、燃料電池スタック14の温度を温度センサ82により検出される冷却媒体の温度Tcとして測定する。
【0075】
そして、このステップS13では、冷却媒体の温度TcとステップS1で測定してある発電電流Ihとを変数として、図6Aに一例を示すセル電圧低下時のパージ時間マップ(テーブル)112からパージ時間(水素パージ弁70を開いて水,窒素,水素を排気システム側へ排出している時間)tpを求める。図6Aにおいて、パージ時間t1,t2,t3は、t1<t2<t3の大小関係を持たせている。
【0076】
図6Aから分かるように、セル電圧低下時(Vcmin<Vth)のパージ時間tpは、測定温度Tcが高くかつ測定発電電流Ihが大きいときのパージ時間t3に比較して、測定温度Tcが低くかつ測定発電電流Ihが小さいときには短いパージ時間t1となるような関係を持たせている。測定温度Tcと測定発電電流Ihが中間の領域では、標準のパージ時間t2となる関係を持たせている。さらに細かく設定することもできる。
【0077】
また、ステップS14では、冷却媒体の温度Tcと発電電流Ihとを変数として、図6Bに示すセル電圧低下時のパージインターバル時間マップ(テーブル)114からパージインターバル時間(水素パージ弁70を閉じていてパージが行われていない時間)tpiを求める。図6Bにおいて、パージインターバル時間t4,t5は、t4<t5の大小関係を持たせている。
【0078】
図6Bから分かるように、セル電圧低下時(Vcmin<Vth)のパージインターバル時間tpiは、測定温度Tcが高くかつ測定発電電流Ihが大きいときのパージインターバル時間t4に比較して、測定温度Tcが低くかつ測定発電電流Ihが小さいときには短いパージ時間t5となるような関係を持たせている。さらに細かく設定することもできる。
【0079】
なお、セル電圧Vcが通常時(Vcmin>Vth)のパージ時間t0,パージインターバル時間t6,t7に対して、セル電圧Vcの低下時(Vcmin<Vth)のパージ時間t1−t3,パージインターバル時間t4,t5との大小関係は、t0<t1<t2<t3≪t4<t5<t6<t7に設定している。t0−t3はパージ時間tpであり、t4−t7はパージインターバル時間tpiである。
【0080】
図5の(C),(D)は、発明の理解の容易化のために、Vcmin<Vthの条件下での(C)測定温度Tcが比較的に低く、かつ発電電流Ihが比較的に小さい場合のパージ時間t1とパージインターバル時間t5と、(D)測定温度Tcが比較的に高く、かつ発電電流Ihが比較的に大きい場合のパージ時間t3とパージインターバル時間t4との相対的な関係のタイミング図の一例を示している。
【0081】
図5の(C),(D)から分かるように、測定温度Tcが低くて発電電流Ihが小さい場合には、測定温度Tcが高くて発電電流Ihが高い場合に比較して、パージ時間tpを短い時間にする一方、パージインターバル時間tpiを長くすることで、低温・小電流時に、セル12内の電解質膜の温度が必要以上に低下することを未然に回避して発電の安定化を図っている。
【0082】
ただし、最低セル電圧Vcminは、閾値電圧Vthよりも低い電圧となっているので(Vcmin<Vth)、最低セル電圧Vcminを回復させるために、パージ時間t1,t3は、図5の(A),(B)に示す通常時(Vcmin>Vth)のパージ時間t0よりも長い時間にしている。
【0083】
以下、上述したのと同様に、ステップS5において、パージフラグFpを参照することで、パージ時間tpの経過中かパージインターバル時間tpiの経過中かを確認する。
【0084】
パージインターバル時間tpiの経過中である場合には、ステップS6において、パージインターバルタイマとして機能しているタイマ94の計時時間がパージインターバル時間tpi(ステップS14の処理後の場合には、tpi=t4かt5)になっているかどうかが確認され、経過していない場合には、ステップS7において、パージフラグFpがクリアされる。
【0085】
そして、ステップS1,S2,S13,S14,S5,S6までの処理を所定時間毎に繰り返し、ステップS6の判定が成立したとき、すなわちタイマ94の計時時間がパージインターバル時間tpi(ステップS14の処理後の場合には、tpi=t4かt5)になった場合には、ステップS6の判定が肯定となるので、ステップS8において、パージフラグFpがセットされる。
【0086】
そこで、次に、ステップS1,S2,S13,S14の処理後にステップS5の判定が肯定となり、水素パージ弁70が開とされてパージが開始され、ステップS9において、今度は、タイマ94の計時時間がパージ時間tp(ステップS13の処理後の場合には、tp=t1−t3のいずれか)になっているかどうかが確認され、経過していない場合には、ステップS10において、パージフラグFpがセットされる。
【0087】
そして、ステップS1,S2,S13,S14,S5,S9までの処理を繰り返し、ステップS9の判定が成立したとき、すなわちタイマ94の計時時間がパージ時間tp(ステップS13の所定後の場合には、tp=t1−t3のいずれか)になった場合には、ステップS9の判定が肯定となるので、ステップS11において、パージフラグFpがクリアされる。
【0088】
このようにして、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより低下した場合の発電不安定領域B(図3参照)における、図6Aに示すセル電圧低下時のパージ時間マップ112と図6Bに示すセル電圧低下時のパージインターバル時間マップ114とを参照したパージ時間制御が行われる。
【0089】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、複数のセル12が電気的に直列に接続された燃料電池スタック14のアノード電極に水素が供給され、カソード電極に空気が供給されて発電し、発電電流Ihを負荷に供給する燃料電池スタック14のアノード電極側に溜まる水等を水素とともに水素パージ弁70から間欠的にパージする際に、各セルの電圧Vcと、発電電流Ihとを測定する。そして、制御部16により、測定した各セル12の電圧Vc中、最低セル電圧Vcminを求め、求めた最低セル電圧Vcminと発電電流Ihに応じて予め定められた閾値電圧Vthとの比較結果に応じて、パージを行うパージ時間tpと、パージを行わないパージインターバル時間tpiを変化させるようにしているので、セルが保護され安定した発電を継続することができる。
【0090】
ここで、制御部16は、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより小さい場合のパージ時間(t1−t3のいずれか)を、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより大きい場合のパージ時間t0に比較して長い時間に制御する一方、パージインターバル時間(t4,t5)を、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより大きい場合のパージインターバル時間(t6,t7)に比較して短い時間に制御するようにしているので、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより小さい場合には、積極的にパージが行われ、セルの回復を早めることができる。
【0091】
ただし、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより大きい場合には、発電が安定に継続されていると判断して、パージ時間tpを測定温度Tcおよび測定発電電流Ihに拘わらず一定の時間t0とする一方、パージインターバル時間tpiを測定発電電流Ihが小さいときには大きいときに比較して短い時間に制御する(t6<t7)。
【0092】
また、最低セル電圧Vcminが閾値電圧Vthより小さい場合には、測定温度Tcが高くかつ測定発電電流Ihが大きいときに比較して、測定温度Tcが低くかつ測定発電電流Ihが小さいときに、パージ時間tpを短い時間に制御する(t1<t2<t3)。
【0093】
このように制御することで、低温時に過度に電解質膜が冷やされることがなくなり、また、発電電流Ihが小さいときに水素を無駄に排出しないようにできる。結果として、周囲温度や発電電流Ihが変動しても安定な発電を継続することができる。よって、この実施形態によれば、パージ制御が効率よく行われて、燃料電池スタック14を構成するセル12の電圧に応じて最適なパージ制御を行うことができ、燃料電池システム10の発電を安定に継続することができる。
【0094】
なお、上述した、図3に示した閾値電圧Vthと発電電流Ihとの関係、図4A,図4B,図6A,図6Bに示した温度Tcと発電電流Ihを変数として決定されるパージ時間tpやパージインターバル時間tpiは一例であり、個々の燃料電池スタック14に対して、設計的あるいは実験的に最適な値を設定することができる。
【0095】
また、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、最低セル電圧に応じてパージを行うパージ時間、パージを行わないパージインターバル時間を制御するようにしているので、セルが保護され安定した発電を継続することができるという効果が達成される。
【0097】
また、この発明によれば、周囲温度や発電電流が変動しても、安定した発電を継続することができる。
【0098】
さらに、この発明によれば、燃料電池スタックを構成するセルの電圧に応じて最適なパージ制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態が適用された燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】パージ処理の制御フローチャートである。
【図3】発電電流と閾値電圧と最低セル電圧との対応関係を示す説明図である。
【図4】図4Aは、最低セル電圧が閾値電圧以上であるときの定期パージ時間のマップを示す説明図、
図4Bは、最低セル電圧が閾値電圧以上であるときの定期パージインターバル時間のマップを示す説明図である。
【図5】図5(A)は、最低セル電圧が閾値電圧以上であって発電電流が比較的に大きい場合のパージ制御タイミング図、
図5(B)は、最低セル電圧が閾値電圧以上であって発電電流が比較的に小さい場合のパージ制御タイミング図、
図5(C)は、最低セル電圧が閾値電圧以下であって発電電流が小さく水温が低い場合のパージ制御タイミング図、
図5(D)は、最低セル電圧が閾値電圧以下であって発電電流が大きく水温が高い場合のタイミング図である。
【図6】図6Aは、最低セル電圧が閾値電圧以下であるあるときのパージ時間のマップを示す説明図、
図6Bは、最低セル電圧が閾値電圧以下であるときのパージインターバル時間のマップを示す説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 12…セル
14…燃料電池スタック 16…制御部
18,20…ターミナルプレート 22…エンドプレート
24…燃料ガスの供給ポート 26…空気の供給ポート
28,30…排出ポート 32…電流計
50…燃料ボンベ 54…圧力制御弁(燃料供給弁)
60…コンプレッサ 70…開閉弁(水素パージ弁)
72…循環ポンプ 73…圧力制御弁(排圧弁)
80…ポンプ 90…CPU
92…メモリ 94…タイマ(カウンタ・タイマ)
96…インタフェース(I/F)

Claims (6)

  1. 複数のセルが電気的に直列に接続された燃料電池スタックのアノード電極に水素が供給され、カソード電極に空気が供給されて発電し、発電電流を負荷に供給する前記燃料電池スタックの前記アノード電極側に溜まる水等を間欠的にパージする方法において、
    前記各セルの電圧を測定する過程と、
    前記発電電流を測定する過程と、
    前記各セルの電圧中、最低セル電圧を求め、求めた最低セル電圧と前記発電電流に応じて予め定められた閾値電圧との比較結果に応じて、パージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させる時間制御過程と
    を有することを特徴とする燃料電池システムにおけるパージ方法。
  2. 請求項1記載のパージ方法において、
    前記時間制御過程では、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合に、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合に比較して、パージ時間を長い時間に制御する一方、パージインターバル時間を短い時間に制御する
    ことを特徴とする燃料電池システムにおけるパージ方法。
  3. 請求項1または2記載のパージ方法において、さらに、
    前記燃料電池スタックの温度を測定する過程を有し、
    前記時間制御過程では、
    前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合に、測定温度および測定発電電流に拘わらずパージ時間を一定の時間に制御する一方、測定温度に拘わらず測定発電電流が小さくなるにしたがってパージインターバル時間を長い時間に制御し、
    前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合に、測定温度が低くなりかつ測定発電電流が小さくなるにしたがってパージ時間を短い時間に制御し、測定温度が低くなりかつ測定発電電流が小さくなるにしたがってパージインターバル時間を長い時間に制御する
    ことを特徴とする燃料電池システムにおけるパージ方法。
  4. 請求項1−3のいずれか1項に記載のパージ方法において、
    前記燃料電池スタックの温度は、前記燃料電池スタックを冷却する冷却媒体の温度とする
    ことを特徴とする燃料電池システムにおけるパージ方法。
  5. 複数のセルが電気的に直列に接続された燃料電池スタックのアノード電極に水素が供給され、カソード電極に空気が供給されて発電し、発電電流を負荷に供給する前記燃料電池スタックの前記アノード電極側に溜まる水等を間欠的にパージするシステムにおいて、
    前記各セルの電圧を測定する手段と、
    前記発電電流を測定する手段と、
    前記各セルの電圧中、最低セル電圧を求め、求めた最低セル電圧と前記発電電流に応じて予め定められた閾値電圧との比較結果に応じて、パージを行うパージ時間と、パージを行わないパージインターバル時間を変化させる時間制御手段と
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項5記載の燃料電池システムにおいて、
    前記時間制御手段は、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より低い場合に、前記最低セル電圧が前記閾値電圧より高い場合に比較して、パージ時間を長い時間に制御する一方、パージインターバル時間を短い時間に制御する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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