JP2004178453A - 家電機器利用度合監視システムと利用度合監視端末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】家電機器の利用者が、その家電機器を販売・貸与した機器提供会社と、利用度合いに応じた料金の支払契約を締結し、利用者宅には家電機器と及び機器提供会社と通信が可能な利用度合監視端末を設置し利用度合いに応じた料金の支払いを可能にするというシステムとその利用度合監視端末を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電機器の販売・貸与にあたり、家電機器の利用度合いに応じた料金を徴収するシステムに係わり、利用度合いを数値化する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家電機器のネットワーク接続技術が進むにつれ、家電機器と法人が持つコンピュータとを接続し情報交換を行うことで、新たなビジネス形態が出来つつある。特許文献1(特開2002−150115号公報)に示されるように、家電機器の販売及び貸与といったビジネスにおいて、機器製造者、機器販売・貸与会社、使用者をネットワークで接続し、各種情報を利用者に提供しかつ同様にして取得した機器情報を元に購入料金やレンタル料金の情報取得を可能としている。また、料金の支払い徴収においてはネットワークを使用した決済方法を使用している。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−150115号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これまで家電機器の販売・貸与に関わるビジネスはビジネスの手段がネットワークを使うか否かによらず、各利用者一律の料金体系を持っていた。
【0005】
このため、家電機器を購入した利用者側では「利用頻度の少ない家電機器は購入したくない」「購入したが購入金額に見合うほど使わずに年月が経ち廃棄してしまった」などという割高感がある。一方レンタルやリースといったビジネス形態においても「レンタルしているがレンタル料金に見合うほど使わないので解約したい」などという割高感があった。このような割高感がある一方、購入金額に関係無く「購入金額は高かったが、頻繁に使ったので結果的に安い買い物だった」という割安感をもつ利用者も存在する。
【0006】
このように利用者毎に価値感が異なるのは、利用回数や利用時間などの利用度合いに個人差があるためである。
【0007】
電気やガスなどのライフラインの多くは利用者毎の不公平感を極力少なくするため、基本料金制度と使用料メータなどを使った従量制の併用により解決している。
【0008】
しかし、家電機器にはこのような制度もなく、使用料メータなども存在しなかった事からビジネスとして確立されておらず、機器と機器提供会社のコンピュータがネットワークで接続されても解決できない。
【0009】
本発明は、家電機器の購入・貸与の契約をした利用者が、利用にあたって支払う料金に対し「割安感」が得られるようにする事を目的とし、電気・ガスの使用料メータに相当する機器とそれを使ったシステムの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明による家電機器利用度合監視システムと利用度合監視端末の代表的な例としては、家電機器の利用者が、その家電機器を販売・貸与した機器提供会社と、利用度合いに応じた料金の支払契約を締結し、利用者宅に利用度合監視端末を設置し、家電機器と利用度合監視端末さらに機器提供会社と情報通信が可能な通信設備で構成される。
【0011】
目的を達成させるための第1の手段について説明する。利用者宅には、機器提供会社と契約した1つ以上の家電機器と、機器提供会社から販売もしくは貸与された家電機器と通信可能な利用度合監視端末とを備える。利用者が家電機器を利用した場合に、家電機器から利用度合監視端末に対し、家電機器の利用情報が提供され、利用度合監視端末はその利用情報に基づいて利用料金を算出する。算出された利用料金情報は機器提供会社にデータとして送られる。利用料金は、機器提供会社から利用者に直接的または、クレジット会社などを通じて間接的に請求される。料金の支払いは銀行振込やインターネットを利用した一般的な電子決済が考えられる。利用料金の請求手段、支払手段については本発明の解決手段には含まれないので、詳細説明は省略する。
【0012】
第2の解決手段として第1の解決手段を実現するために、利用度合監視端末はインターネットを通じて、家電機器の利用者に家電機器を販売もしくは貸与した機器提供会社と接続され、さらに前記機器提供会社を通じて製造会社と接続される。このように利用度合い監視端末は、インターネットを通じて、間接的に製造会社と接続されることで、製造会社との情報交換を可能にし、家電機器の能力・寸法・容積など個別情報を製造会社から取得する事を可能とする。さらに利用度合監視端末は、前記機器提供会社を通じて保守会社と間接的に接続されることで、保守会社と情報交換を可能にし、利用度合監視端末からは家電機器の利用情報の一部として故障情報を保守会社に送る事を可能となり、保守会社は利用者に対し保守サービスを実現できる。このように利用度合監視システムは、保守会社と連携した保守サービスシステムを実現する事が出来る。
【0013】
第3の解決手段として第1の解決手段を実現するために、機器提供会社は機器を提供している利用者に対し機器の利用度合に応じて利用料金を先払いまたは後払いのどちらに対しても請求可能な利用料金情報を含む機器利用度合情報が必要になる。利用者と後払い契約を行った場合は、利用度合監視端末から機器提供会社に対し、利用者がこれまでに使った利用度合いを通知する。先払い契約の場合に利用度合監視端末は、支払済み金額に相当する利用度合とこれまでに使った度合いの差、すなわち「残り度合い」を通知し、それに相当する利用料金を返金すれば良い。尚、本発明の説明中では特にことわりがない限り「これまでに使った利用度合」を「利用度合」として説明する。
【0014】
第4の解決手段として、第1の解決手段を実現するために、利用度合監視端末は、家電機器の種類により異なる利用情報をもとにそれぞれ利用度合に数値変換し、機器提供会社が家電機器利用者に請求する利用料金または、返金する未使用料金に換算する必要がある。機器を利用方法の観点から大別すると、常に通電され利用者の意思に関係無く運転・停止を繰り返している「常時運転家電機器」と、利用者の意思により通電されかつ利用者の意思により運転・停止が行われる「利用時運転家電機器」とに大別される。また、機器の制御方法という観点から大別すると、マイコン等を使った「制御機能を持った家電機器」と機械的仕掛けで動く「制御機能なし家電機器」に大別され、後者は利用度監視端末が必要とする情報を提供する事が不可能な場合が多く、かつ情報交換も不可能な場合がほとんどである。このため、利用度合監視端末は、「常時運転家電機器」の利用度合いを監視する事を可能とし、また「利用時運転家電機器」の利用度合いを監視する事を可能とするほか、通信制御を含む「制御機能なし家電機器」を監視できるようにする。
【0015】
第5の解決手段は、第1の解決手段を実現するため、利用度合監視端末には各家電機器に対応した通信手段を持つ事にある。家電機器には、外部との通信手段を持たないものが多い。このような機器と情報交換する手段として、家電機器の電気回路から直接信号を取り出し、利用度合監視端末に接続する方法があり、これに対応するため利用度合監視端末には入力ポートを備える。また、家電機器には、エアコンディショナやテレビジョンなどのようにリモコンで操作する機器があるが、これは赤外線通信を利用したものが多いため、利用度合監視端末には赤外線通信ポートを備える。赤外線通信ポートは、双方向通信を実現するため、受信・送信の両方を備える。また、家電機器には、ホームネットワークに対応した機器があるが、このような機器は何らかのホームネットワーク規格に従った制御機能を持ったものが多く、他の家電機器と比較して処理能力が高い。ほとんどの機器の場合、利用度合監視端末が必要とする情報を問合せ形式によって入手する事が可能である。このため利用度合監視端末にはホームネットワークインターフェースを備える。ただし、本発明では特定のホームネットワーク規格に対応させるのではなく、機器の動作状態を問い合わせる機能に留め、実際の接続には各規格に合ったアダプタを用いる事とし、特定規格に合わせるアダプタについては本発明の対象外とする。
【0016】
第6の解決手段は、第4の解決手段を実現させるため、利用度合監視端末には、各家電機器が持つ家電機器利用方法にそれぞれ対応した、利用度合を示すポイントに変換する機能として、利用度合演算処理部を持たせる。
【0017】
第7の解決手段は、第6の解決手段を実現させるため、冷蔵庫や電気便座などに代表される「常時運転家電機器」の利用度合をポイントに数値変換する機能を前出の利用度合演算処理部に持たせる。冷蔵庫や電気便座などに代表される「常時運転家電機器」では、通電されていても利用者が利用しているわけではないため、冷蔵庫のドアや便座の蓋が開閉された事で利用者が家電機器を利用したとみなし、この開閉情報を数値化したポイントに変換することで利用者の利用度合とする。例えば、冷蔵庫のドアを1秒間隔で監視し、ドアが10秒間開いていたと認識した場合、「冷蔵庫利用度合10」とする。
【0018】
第8の解決手段は、第6の解決手段を実現させるため、扇風機に代表される「利用時運転家電機器」の利用度合をポイントに数値変換する機能を前出の利用度合演算処理部に持たせる。機器の操作スイッチのON/OFFで利用したとみなし、このON/OFF情報を数値化したポイントに変換する事で利用者の利用度合とする。例えば、扇風機のスイッチを1分間隔で常に監視し、スイッチが押されてから次に押されるまで30分間あった場合、「扇風機利用度合30」とする。このときONを示す信号とOFFを示す信号が、何らかの規則により区別されている場合は、その規則に従った監視方法を行う。
【0019】
第9の解決手段は、第6の解決手段を実現するため、「利用時運転家電機器」の種類の1つとして、エアーコンディショナーやテレビジョンに代表される、赤外線通信を使った家電機器の利用度合をポイントに数値変換する機能を前出の利用度合演算処理部に持たせる。リモコンから家電機器本体に送られる操作内容をを利用度合監視端末が傍受し、利用者が家電機器を操作しようとする内容を利用者の利用度合を示すポイントに変換する。利用者がリモコンの運転ボタンを押した場合、運転を示す赤外線データが出力され、機器本体が受信し「運転指令」と認識し機器を制御するが、この赤外線データを利用度合監視端末も受信し、利用していると判断する。同様に停止を示す赤外線データを受信した場合は、利用が終了したと判断する。例えば、エアコンディショナの場合、赤外線データを常に監視し運転データを受信したら、停止データの監視に入る。運転データを受信してから停止データを受信するまでの時間が30分間であった場合、「エアコンディショナ利用度合30」とする。このときの赤外線通信方式及び、運転/停止を示す内容などの通信仕様は、家電機器製造会社・機種によって異なる事が考えられるため、インターネット等を利用して製造会社からデータ仕様を入手する事で解決できる。本発明では、通信仕様を入手する具体的方法については範囲外とする。
【0020】
第10の解決手段は、第6の解決手段を実現するため、「利用時運転家電機器」の種類の1つとして、エアーコンディショナーに代表される赤外線双方向通信を使った家電機器において、リモコンが家電機器に対し運転状態を問い合わせる機能を有し、かつ家電機器がリモコンに対し回答の返信を行うという機能を持っている場合、リモコンと同様に利用度合監視端末が家電機器に対し現在の運転状態を問い合わせる事で、その結果を利用者が家電機器を操作した内容と判断し利用者の利用度合を示すポイントに変換する事が可能となる。利用度合監視端末が家電機器に対し「状態問合せ」を行い、回答が「運転」状態であった場合、家電機器が利用中であると判断する。例えば、エアコンディショナの場合、利用度合監視端末からエアコンディショナに対し1分間隔に動作状態を問い合わせる。状態「運転」が20分間であった場合、「エアコンディショナ利用度合20」とする。このときの赤外線通信方式及び、運転/停止を示す内容などの通信仕様は、家電機器製造会社・機種によって異なる事が考えられるため、インターネット等を利用して製造会社からデータ仕様を入手する事で解決できる。本発明では、通信仕様を入手する具体的方法については範囲外とする。
【0021】
第11の解決手段は、解決手段4を実現するために、オーブントースターや換気扇に代表される「制御機能の無い家電機器」の電源部に電流センサーを追加し、電流値の有無または大小を取得し、利用者の利用度合を示すポイントに変換する。例えば、オーブントースターに追加された電流センサーを1分間隔で監視し、電流が3分間流れていたと認識した場合、「オーブントースター利用度合3」とする。
【0022】
第12の解決手段は、解決手段4を実現するために、ネットワーク家電など規格化された通信プロトコールを持った家電機器に対応した利用度合演算処理部を持たせた利用度合監視端末とする。ホームネットワークに対応した機器の多くは、何らかのホームネットワーク規格に従った制御機能を持ったものが多く、他の家電機器と比較して外部との通信処理能力が高い。ほとんどの機器の場合、利用度合監視端末が必要とする情報を問合せ形式によって入手する事が可能である。家電機器に状態を問い合わせることで機器の運転状態を取得し、利用者の利用度合を示すポイントに変換する事が可能である。利用度合監視端末が家電機器に対し「状態問合せ」を行い、回答が「運転」状態であった場合、家電機器が利用中であると判断する。例えば、洗濯機の場合、利用度合監視端末からエアコンディショナに対し1分間隔に動作状態を問い合わせる。状態「運転」が20分間であった場合、「洗濯機利用度合20」とする。ただし、本発明では特定のホームネットワーク規格に対応させるのではなく、機器の動作状態を問い合わせる事で利用度合いを示すポイントに変換する手段に留め、実際の接続には各規格に合ったホームネットワークアダプタを用いる事とし、特定規格に合わせるアダプタについては本発明の対象外とする。
【0023】
第13の解決手段は、解決手段4を実現するために、ネットワーク家電など規格化された通信プロトコールを持った家電機器の状態変化通知機能に対応した利用度合演算処理部を持たせた利用度合監視端末とする。第12の解決手段で述べたようにホームネットワークに対応した機器の多くは、何らかのホームネットワーク規格に従った制御機能を持ったものが多い。ホームネットワークの通信規則として家電機器の運転状態が変化した時にその内容家電機器が通知する機能がある。本発明では家電機器が持つ状態変化時の通知内容を取得し、利用者の利用度合を示すポイントに変換する事を可能にした利用度合演算処理部を利用度合監視端末に持たせる。例えば利用者が電子レンジで食品を加熱調理の操作を行うと、電子レンジは「停止」状態から「運転」状態に変化し、さらに状態が変化した事をホームネットワークを経由して他の機器に通知する。ホームネットワークに接続された利用度合監視端末は、電子レンジが「運転」状態に状態が変化した事、すなわち利用者が利用している事を認識する。同様に加熱調理が終了すると電子レンジが「停止」状態を自動通知し、利用度合監視端末は、電子レンジが「停止」状態に状態が変化した事、すなわち利用者の利用が終了した事を認識する。利用度合監視端末の利用度合演算処理部は「運転」状態の通知から「停止」状態の通知が届く期間を利用期間と判断し利用度合としてポイントに変換する。
【0024】
第7の解決手段から第13の解決手段までの7つの解決手段として、利用度合を数値化されたポイントに変換する手法を述べたが、さらに利用内容を加味した利用度合い係数を持ち数値化されたポイントに変換する機能を持つ利用度合演算処理部とする。
【0025】
例えば、オーブントースターの場合、追加された電流センサーの値毎に利用度合い係数を割り当てる。1アンペアを係数1、2アンペアを係数2とし、電流値が1アンペアで3分間流れていたと認識した場合、「オーブントースター利用度合3」、電流値が2アンペアで5分間流れていた場合、「オーブントースター利用度合10」とする。
【0026】
また、扇風機の例の場合、風量に対応した利用度係数を持つ。微風を係数1、弱風を係数2、強風を係数3とし、微風のスイッチが押された状態が10分間あった場合「扇風機利用度合10」とし、強風のスイッチが押された状態が20分あった場合「扇風機利用度合60」する。
【0027】
これらの利用度係数は、機器提供会社が製造会社から得た機器情報を元に各製品毎にあらかじめ決定しておき、インターネットを経由して利用度監視端末に設定される。
【0028】
尚、利用度合い監視システムとしては、利用度合演算処理部を機器提供会社に持つ事も可能とする。
【0029】
第14の実現手段として、機器提供会社から利用度合監視端末にデータを送る機能の説明をする。利用度合監視端末にWebサーバ機能を搭載し、機器提供会社に設置されたコンピュータからインターネットを経由し利用度合監視端末のWebサーバーに対し家電機器に関するデータを送信することを可能とする。
【0030】
第15の実現手段として、実現手段14で送受信されるデータについて説明する。機器提供会社が製造会社から入手した商品名・型式・容量・出力・価格などの商品情報と前出の利用度合係数及び利用度合いポイントに対応した利用料単価をインターネットを経由して利用度合監視端末のWebサーバー宛てに送り、利用度合監視端末は受け取った情報を元に演算処理部で家電機器の利用度合いポイント及び利用料金を算出出来るようにする。また、このデータ郡にサービスポイントを追加する事で、利用料金の値引きやキャンペーンサービスなどに応用が可能となる。
【0031】
第16の実現手段として、第15で算出された製品毎の利用度合い及び利用料金の累計を、利用度合監視端末の表示処理部に表示する事で利用者に現在の利用ポイント及び料金を知らせる。すなわち機器提供会社から請求される利用料金を通知する手段となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明である家電機器利用度合監視システムと利用度合監視端末1のインターネット接続構成について図1を使って説明する。利用者宅▲1▼71に設置された利用度合監視端末1は、宅内ネットワーク73を経由して各家電機器2と接続され、利用度合監視端末1は、インターネット6を経由して、販売会社41、レンタル会社42、リース会社43などの機器提供会社4と接続される。機器提供会社4は、インターネット6を経由して製造会社3と接続され、同様に保守会社5と接続される。このようなインターネット接続構成をもって家電機器利用度合監視システムが実現される。
【0033】
本発明である家電機器利用度合監視システム1と機器提供会社4の情報伝達経路を図2を使って説明する。利用者宅▲2▼72と機器提供会社4が後払い契約を締結している場合の形態を説明する。利用者宅▲1▼71に設置された利用度合監視端末1は家電機器2から利用状況通知88を取得し、利用度合いに数値変換処理した後利用度合通知81を機器提供会社4に送り、機器提供会社4は受け取ったデータを元に利用料金請求82として利用者宅▲1▼71に送り、利用者宅▲1▼71では請求された金額として利用料金83を支払うという経路をもって本システムの1つが完成する。
【0034】
また、利用者宅▲2▼72と機器提供会社4が後払い契約を締結している場合の形態を説明する。利用者宅▲2▼72に設置された利用度合監視端末1は家電機器2から利用状況通知88を取得し、利用度合いに数値変換処理した後利用度合通知81を機器提供会社4に送り、機器提供会社4は受け取ったデータを元に未使用分通知84として利用者宅▲2▼72に送り、さらに機器提供会社4は未使用料金返金85の処理をおこなうという経路をもって本システムの1つが完成する。
【0035】
また、利用度合い通知81と同じ手段をもって機器の故障通知86を機器提供会社4に送ると、機器提供会社4は保守会社5に修理を依頼し、保守会社5は利用者宅▲2▼72に修理サービスを行うという、本システムの応用システムも対応可能となる。
【0036】
家電機器の種類に応じた利用情報を利用度合監視端末に伝送する場合の情報伝達経路を図3を使って説明する。
【0037】
家電機器を利用方法の観点から大別すると、常に通電され利用者の意思に関係無く運転・停止を繰り返している常時運転家電機器20と、利用者の意思により通電されかつ利用者の意思により運転・停止が行われる利用時運転家電機器21とに大別される。また、機器の制御方法という観点から大別すると、マイコン等を使った制御機能を持った家電機器21と機械的仕掛けで動く制御機能なし家電機器22に大別される。
【0038】
常時運転家電機器20は、家電基本機能201の他に電源202と機能制御203と通信制御204で構成され、機能制御203から通信制御204を経由して動作情報205が利用度合監視端末1に送られる。利用度合監視端末1は宅内通信制御11と利用度合演算処理部12と表示処理部13と通信ネットワーク制御14で構成され、機器から送られてきた動作情報205は、宅内通信制御11で受信され、その情報を利用度合演算処理部12が利用度合いに変換し、その結果を表示処理部に表示するとともに通信ネットワーク制御14が送信するという経路によって機器提供会社4に情報が送られる。
【0039】
同様に利用時運転家電機器21では、家電基本機能211の他に電源212と機能制御213と通信制御214で構成され、機能制御213から通信制御214を経由して運転/停止情報215が利用度合監視端末1に送られる。機器から送られて来た運転/停止情報215は、宅内通信制御11で受信され、その情報を利用度合演算処理部12が利用度合いに変換し、その結果を表示処理部に表示するとともに通信ネットワーク制御14が送信するという経路によって機器提供会社4に情報が送られる。
【0040】
制御機能無し家電機器22は、家電基本機能221と電源222で構成され、電源222に電源センサ223を付加した構成とする。電源センサ223は電源222に接続し検知した電流値である電流検知225を利用度合監視端末に送る。
【0041】
利用度合監視端末1が持つ通信インターフェースを図4を使って説明する。通信機能無し家電機器23に対応した通信インターフェースとして入力ポート110を持ち、赤外線通信機能付き家電機器24に対応した通信インターフェースとして赤外線通信I/F111を持ち、シリアル通信機能付き家電機器25に対応した通信インターフェースとしてシリアル通信I/F112を持ち、ホームネットワーク家電機器26に対応した通信インターフェースとしてホームネットワークI/F113を持つことで各機器との接続を可能とする。
【0042】
利用度合監視端末1の通信ネットワーク制御部14の構成と機器提供会社4との接続について図5を使って説明する。利用度合監視端末1には、Webサーバ141とEthernet(登録商標)ドライバ142とOS143で構成される通信ネットワーク制御部14を持つことで、インターネット6を経由し機器を提供する販売会社41のコンピュータ411、またはレンタル会社42のコンピュータ421、またはリース会社43のコンピュータ431からそれぞれ接続が可能となる。
【0043】
常時運転家電機器20の利用度合い監視手段について図6を使って説明する。冷蔵庫や電気便座のドア・蓋の状態信号91を定期的に監視し、確認結果が利用なしの場合確認タイミング▲1▼A1では利用ポイントの加算を行わなず、利用ありの場合確認タイミング▲2▼A2の場合利用ポイントを加算することで利用度合を監視可能となる。
【0044】
利用時運転家電機器21の利用度合い監視について図7を使って説明する。洗濯機などの操作SWの状態信号92を定期的に監視し、確認結果がOFFの時点確認タイミング▲1▼A1では利用ポイントの加算を行わなず、確認結果がONになった時点確認タイミング▲2▼A2で加算処理を開始し、確認結果が再びOFFになった時点確認タイミング▲3▼A3で加算処理を終了することで利用度合を監視可能となる。
【0045】
赤外線通信データを利用した利用度合い監視について図8を使って説明する。通常赤外線機能付き家電機器24のリモコンは、赤外線機能付き家電機器24本体に運転操作信号B1を送ることで家電機器の運転が始まるため、赤外線機能付き家電機器24に送られた信号B1を傍受して同一内容の信号B11を受信し運転開始を認識することで利用ポイントの加算確認タイミング▲4▼A4が開始される。同様にして停止操作の信号B21を傍受して利用ポイント加算確認タイミング▲4▼A4を終了し、利用度合いを監視する。
【0046】
赤外線双方向リモコンの問合せ機能を利用した利用度合い監視方法について図9を使って説明する。利用度合監視端末1は状態問合せC11を送信することで赤外線機能付き家電機器24は停止状態通知C12を返し、利用度合監視端末1は利用中でないと認識する。一定期間後状態問合せC21を送ることで利用度合監視端末1は運転状態C22を受信し利用者の利用が始まった事を認識する。この処理を次の停止状態通知C42を受信するまで繰り返し、利用ポイントの加算を行い、利用度合いを監視する。本方式はホームネットワークの問合せ機能を利用した場合にも適用が可能である。
【0047】
ホームネットワークの状態通知機能を利用した利用度合い監視方法について図10を使って説明する。状態通知機能を持ったホームネットワーク家電機器26は、停止状態から運転状態に変化した時点で運転状態通知D1を送信し、受信した利用度合監視端末1は利用者の利用が始まった事を認識する。同様にホームネットワーク家電機器26は運転状態から停止状態に変化した時点で停止状態通知D2を送信し、受信した利用度合監視端末1は利用者の家電機器利用が終了したと認識できる。利用度合監視端末1はこの間の時間を計測することで利用度合いを監視する事が出来る。
【0048】
利用度合いと利用料金の関係を図11を使って説明する。通常家電機器2には標準販売価格または標準貸与価格E1と限界販売価格E4が設定されており、これら価格に対し実売価格E2が存在する。機器提供会社は実売価格E2と限界販売価格E4の差が販売・貸与利益E3となる。この時の利益が大きければ家電機器の購入者である利用者は割高感を感じやすくなるため、利用度合いにあった利用度合い従量制E6を支払うことで割安感を得られるようにする。
【0049】
【発明の効果】
家電機器の多くはこれまで各利用者一律の料金体系であったため、利用度合いの少ない家電機器は割高感があったが、利用者が利用度合監視端末を使ったシステムを導入することで、利用者自身が家電機器を利用した度合いに応じた利用料を払えば良くなるため、割高感を感じなくなる。
【0050】
機器提供会社や製造会社にとっては、消費者である利用者が割高感を理由に購入を控えると言う事が少なくなる事で販売・貸与の台数も伸びる事になる。
【0051】
本システムの応用展開として、自動故障通知や製造会社への利用者情報通知などのサービスも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】家電機器利用度合監視システムと利用度合監視端末のインターネット接続構成図。
【図2】情報の伝達経路図。
【図3】利用度合監視端末と家電機器間の情報伝達経路図。
【図4】利用度合監視端末が持つ通信インターフェースを示す図。
【図5】通信ネットワーク制御部と機器提供会社の接続図。
【図6】常時運転家電機器の利用度合い監視を示す図。
【図7】利用時運転家電機器の利用度合い監視を示す図。
【図8】赤外線通信データを利用した利用度合い監視を示す図。
【図9】赤外線双方向リモコンの問合せ機能を利用した利用度合い監視方法を説明する図。
【図10】ホームネットワークを利用した利用度合い監視を示す図。
【図11】利用度合いと利用料金の関係を示す図。
【符号の説明】
1…利用度合監視端末、11…宅内通信制御、110…入力ポート、111…赤外線通信I/F、112…シリアル通信I/F、113…ホームネットワークI/F、12…利用度合演算処理部、13…表示処理部、14…通信ネットワーク制御部、141…Webサーバ、142…Ethernet(登録商標)ドライバ、143…OS、2…家電機器、20…常時運転家電機器、201…家電基本機能、202…電源、203…機能制御、204…通信制御、205…動作情報、21…利用時運転家電機器、211…家電基本機能、212…電源、213…機能制御、214…通信制御、215…運転/停止、22…制御機能無し家電機器、221…家電基本機能、222…電源、223…電流センサ、225…電流検知、23…通信機能なし家電機器、24…赤外線通信機能付き家電機器、25…シリアル通信機能付き家電機器、26…ホームネットワーク家電機器、3…製造会社、4…機器提供会社、41…販売会社、411…コンピュータ、42…レンタル会社、421…コンピュータ、43…リース会社、431…コンピュータ、5…保守会社、6…インターネット、7…利用者宅、71…利用者宅▲1▼、72…利用者宅▲2▼、73…宅内ネットワーク、81…利用度合い通知、82…利用料金請求、83…利用料金支払い、84…未使用分通知、85…未使用料金返金、86…故障通知、87…修理サービス、88…利用状況通知、91…ドア・蓋開閉信号、92…操作SW、ON信号、93…操作SW、OFF信号、A1…確認タイミング▲1▼、A2…確認タイミング▲2▼、A3…確認タイミング▲3▼、A4…確認タイミング▲4▼、B1…運転操作、B11…運転操作、B2…停止操作、B21…停止操作、C11…状態問合せ、C12…「停止」状態通知、C21…状態問合せ、C22…「運転」状態通知、C31…状態問合せ、C32…「運転」状態通知、C41…状態問合せ、C42…「停止」状態通知、D1…「運転」状態通知、D2…「停止」状態通知、E1…標準販売価格/標準貸与価格、E2…実売価格、E3…販売・貸与利益、E4…限界販売価格、E5…利用料金上限額、E6…機器提供会社利益、E7…利用料金下限額。
Claims (16)
- 1つ以上の家電機器と、その家電機器と通信可能な利用度合監視端末とを備え、前記家電機器の利用者が家電機器を利用するに当たり、家電機器が利用度合監視端末に提供する家電機器の利用情報に基づいた利用度合に応じて利用料金を算出するシステムとその利用度合監視端末。
- 請求項1において、利用度合監視端末はインターネットを通じて、家電機器の利用者に家電機器を販売もしくは貸与した機器提供会社と接続され、さらに前記機器提供会社を通じて製造会社と接続され、さらに前記機器提供会社を通じて保守会社と接続されることで実現可能な家電機器の利用度合監視システムと機器利用度合監視端末。
- 請求項1において、機器提供会社は機器を提供している利用者に対し機器の利用度合に応じて利用料金を先払いまたは後払いのどちらに対しても請求可能な機器利用度合情報の入手を可能にするシステム及び機器利用度合監視端末。
- 請求項1において、利用度合監視端末は、家電機器の種類により異なる利用情報を、機器提供会社が家電機器利用者に請求する利用料金または、返金する未使用料金に換算するための利用度合情報に変換するシステム及び利用度合監視端末。
- 請求項4において、利用度合監視端末は、家電機器の種類により異なる接続手段に対応した接続手段をそれぞれ持つことで、利用度合を監視可能な家電機器の制限を最小にした利用度合監視端末。
- 請求項4において、利用度合監視端末は、家電機器の種類により異なる利用者の家電機器利用方法をそれぞれに対応した利用度合を示すポイントに数値変換することを可能とする利用度合監視端末。
- 請求項4において、常時運転している家電機器の利用度合を示すポイントに数値変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項4において、利用時のみ運転する家電機器の利用度合を示すポイントに数値変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項8において、利用時のみに運転する家電機器のうち赤外線通信を使いリモコンから家電機器本体に操作内容を伝える家電機器において、前出の赤外線通信の内容を傍受し、利用者が家電機器を操作しようとする内容を利用者の利用度合を示すポイントに数値変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項8において、利用時のみ運転する家電機器のうち赤外線双方向通信機能を持った家電機器において、前出の赤外線双方向通信で家電機器に対し運転状態を問い合わせ、利用者の利用度合を示すポイントに数値変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項4において、制御機能の無い家電機器の電源部に電流センサーを追加し、その電流値の有無または大小を取得し、利用者の利用度合を示すポイントに変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項4において、家電機器の種類の1つとして、ネットワーク家電など規格化された通信プロトコールを持った家電機器に対し、状態を問い合わせることで機器の運転状態を取得し、利用者の利用度合を示すポイントに変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 請求項4において、家電機器の種類の1つとして、ネットワーク家電など規格化された通信プロトコールを持った家電機器が、稼動状態が変化した時にその変化後の状態を発信する機能を持っている場合、利用者の利用度合を示すポイントに変換する事を特徴とする利用度合監視端末。
- 機器提供会社から利用度合監視端末にデータを送る際の手段として、利用度合監視端末にWebサーバ機能を搭載したシステム。
- 機器提供会社が製造会社から入手した商品情報と機器提供会社が取り決めた利用料単価をインターネットを経由して利用度合監視端末に送り、演算処理部で家電機器の利用料金を算出する事を特徴とする利用度合監視システム。
- 請求項15において、利用料金累計を表示する事で利用者に現在の利用料金を通知する事を特徴とする利用度合監視端末。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11093952B2 (en) | 2012-12-19 | 2021-08-17 | Panasonic Intellectual Property Corporation Of America | Information displaying method, information displaying system, information displaying program, and method for providing information displaying program |
-
2002
- 2002-11-29 JP JP2002346664A patent/JP2004178453A/ja active Pending
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