JP3922936B2 - 電気機器の状態情報収集システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業の属する技術分野】
本発明は、電気機器の状態情報を収集する方法および電気機器の状態情報を収集するサーバコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器の状態情報を収集する方法およびそのための装置としては、以下の二つがある。ひとつは、電力会社等が実施する電気機器負荷実態調査業務(ロードサーベイ)において、負荷実態調査対象電気機器に接続して計測するロードサーベイメータである。このロードサーベイメータで取得できる電気機器の状態情報は、電力量のみであった。また、このロードサーベイメータは、対象機器毎に取り付けが必要となるものであり、電気機器負荷実態調査対象の顧客の日常生活に支障になるくらい大きい箱状のものであった。さらに、取得したデータを受信するセンター装置を含めてすべて当該調査専用のシステムで構成されるものであり、取得したデータは、電力会社等が基礎データとして使用するものであった。
【0003】
もうひとつは、対象電気機器とコンセントの間に接続して電力量や通電時間を計測・取得する方法である。この場合の計測装置は、表示部に計測結果を表示することができるものの、計測の開始時期の設定や計測したデータの活用は、該計測装置を取り付ける電気使用者に委ねられており、計測の前後に電力会社等の電気供給者とのシステム連係はないものであった。すなわち、計測した電気機器の状態情報は、電気使用者が任意に取得する参考値にすぎず、電力会社等の電気供給者に連係されるような、実際の電気料金の計算根拠となり得るものではなかった。
【0004】
現在の電気料金制度では電気料金の請求単位は、建物単位または世帯単位であるため、電力量を計量する単位も請求単位と同じになる。すなわち、電気機器別の電力量を計量する必要性も、電力量以外の電気機器の状態情報を取得する必要性もなく、したがって、電気機器の状態情報を根拠にした電気料金の算出を可能にする方法および電気機器の状態情報を根拠にした電気料金の算出を可能にするサーバコンピュータは、これまで存在しなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、無線および/または有線通信を介して接続されている電気機器の電力量、通電時間、使用回数、電源のON/OFFなどの状態情報(以下、総称して「電気機器の状態情報」という。)を収集する方法を提供するとともに、電気機器の状態情報を収集することができるサーバコンピュータを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、該電気機器との通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得することを特徴とする。
【0007】
本発明のサーバコンピュータは、サーバコンピュータと状態情報収集の対象となる一以上の電気機器とで構成されており、該サーバコンピュータと該電気機器とが無線および/または有線通信を介して接続されているシステムにおけるサーバコンピュータであって、そのサーバコンピュータが、該電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、該電気機器との通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得し、記憶装置に保持する機能を有することを特徴とする。
本発明のサーバコンピュータは、さらに複数の仮想機器、および/または、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定、および/または、各仮想機器を通じて取得した記録までを含めた包含仮想機器およびさらには複数の包含仮想機器を統括する統括仮想機器を作成し、保持し、および/または動作させる機能を有し、および/または、配送する機能を有しており、その場合、本発明は、サーバコンピュータと状態情報収集の対象となる一以上の電気機器とで構成されており、該サーバコンピュータと該電気機器とが無線および/または有線通信を介して接続されているシステムにおけるサーバコンピュータであって、そのサーバコンピュータが、該電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、該電気機器との通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得し、記憶装置に保持する機能を有すること、さらに複数の仮想機器、および/または、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定、および/または、各仮想機器を通じて取得した記録までを含めた包含仮想機器およびさらには複数の包含仮想機器を統括する統括仮想機器を作成し、保持し、および/または動作させる機能を有し、および/または、配送する機能を有することを特徴とするサーバコンピュータである。
【0008】
本発明のサーバコンピュータは、他のサーバが作成した包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を呼び寄せ、保持し、および/または、動作させることができ、包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を操作することによって、複数の電気機器それぞれの情報を変更、および/または、監視・制御を行うことができ、その場合、本発明は、サーバコンピュータと状態情報収集の対象となる一以上の電気機器とで構成されており、該サーバコンピュータと該電気機器とが無線および/または有線通信を介して接続されているシステムにおけるサーバコンピュータであって、そのサーバコンピュータが、該電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、該電気機器との通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得し、記憶装置に保持する機能を有すること、好ましくはさらに複数の仮想機器、および/または、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定、および/または、各仮想機器を通じて取得した記録までを含めた包含仮想機器およびさらには複数の包含仮想機器を統括する統括仮想機器を作成し、保持し、および/または動作させる機能を有し、および/または、配送する機能を有し、また、他のサーバが作成した包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を呼び寄せ、保持し、および/または、動作させることができ、包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を操作することによって、複数の電気機器それぞれの情報を変更、および/または、監視・制御を行うことができることを特徴とするサーバコンピュータである。
【0009】
本発明のサーバコンピュータは、固定エージェントを配送、常駐させるリモートステーションシステムを装備し、外部につながる電気機器の状態情報収集および制御を仮想機器を用いて行うとともに、それらの状態情報にもとづいて情報の加工・演算などを実施することができる機能を有しており、その場合、本発明は、サーバコンピュータと状態情報収集の対象となる一以上の電気機器とで構成されており、該サーバコンピュータと該電気機器とが無線および/または有線通信を介して接続されているシステムにおけるサーバコンピュータであって、そのサーバコンピュータが、該電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、該電気機器との通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得し、記憶装置に保持する機能を有すること、好ましくはさらに複数の仮想機器、および/または、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定、および/または、各仮想機器を通じて取得した記録までを含めた包含仮想機器およびさらには複数の包含仮想機器を統括する統括仮想機器を作成し、保持し、および/または動作させる機能を有し、および/または、配送する機能を有し、また、他のサーバが作成した包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を呼び寄せ、保持し、および/または、動作させることができ、包含仮想機器、および/または、統括仮想機器を操作することによって、複数の電気機器それぞれの情報を変更、および/または、監視・制御を行うことができることを特徴とするサーバコンピュータである。
【0010】
本発明のサーバコンピュータは、さらに、固定エージェントを配送、常駐させるリモートステーションシステムを装備し、外部につながる電気機器の状態情報収集および制御を仮想機器を用いて行うとともに、それらの状態情報にもとづいて情報の加工・演算などを実施することができる機能を有することを特徴とする。
本発明のサーバコンピュータは、さらに、電気機器の状態情報および現状値を、あらかじめ登録されたスケジュールに従って収集・保存したり、指定された情報の状態変化記録の保存や指定周期でのアナログ値のトレンド記録、日報・月報等の作成を行うとともに、仮想機器を介して現状値の表示および保存データのネットワーク経由による閲覧を行うことができる機能を有することを特徴とする。
【0011】
本発明のサーバコンピュータは、上記のサーバコンピュータにおいて、記憶装置に保持した該電気機器の状態情報を参照して、該電気機器の電気料金を計算する機能を有することを特徴とする。
【0012】
本発明のサーバコンピュータは、上記のサーバコンピュータにおいて、記憶装置に保持する情報、より具体的には、記憶装置に保持した該電気機器の状態情報および/または電気料金に係る情報を送信する機能を有することを特徴とする。
【0013】
本発明のサーバコンピュータは、上記のサーバコンピュータにおいて、記憶装置に保持する情報、より具体的には、記憶装置に保持した該電気機器の状態情報および/または電気料金に係る情報を、無線および/または有線を介して、電気機器に表示させる機能を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施の形態について図を使って説明する。
電気機器の状態情報を取得する方法を、電気機器の状態情報を取得することができるサーバコンピュータを使用した場合において説明する。
〈ハードウエア構成〉
図1は、サーバコンピュータと電気機器を住宅内に設置した場合の構成を示すシステム構成図の例である。電気機器8は、電気機器8の状態情報を取得するため、およびサーバコンピュータ1と通信するためのインターフェース7を内蔵しており、電灯線9でサーバコンピュータ1と接続されている。電気機器6はインターフェース5を電気機器6の外側、すなわち電気機器6の電源ケーブルに接続することで電気機器8と同様の手順でサーバコンピュータ1と通信できる。このようにインターフェースは、電気機器に内蔵させることと、電気機器の外側で電気機器に接続させることが可能である。
ただし、サーバコンピュータと電気機器との通信において、ここでは電力線通信方法で説明するが、通信方法は必ずしもこれに限定されるものではなく、他の通信方法であってもよい。
サーバコンピュータ1は、CPU2、記憶装置3、外部通信装置4とで構成されており、電源の供給を受けるために電灯線9に接続されている。サーバコンピュータ1のCPU2は、リアルタイムオペレーティングシステムおよびJava(登録商標)実行環境などのシステムや、電気機器ごとの電気料金を計算するアプリケーションプログラムを実行・制御するための中央演算装置である。サーバコンピュータ1の記憶装置3は不揮発性メモリなどで構成されており、収集した電気機器の状態情報やプログラムを保持することができる。サーバコンピュータ1の外部通信装置4は、例えばPHSなどの外部通信装置を指すものである。
【0015】
《電力量データ収集基板》
前出の電気機器に内蔵、および/または、外付けするインターフェースについて、図を使って説明する。
図2は、サーバコンピュータと通信し、電気機器の状態情報を得るためのインターフェース(以下、「電力量データ収集基板」という。)の構成図である。
サーバコンピュータが電気機器の状態情報を収集するには、電気機器本来の機能をコントロールする仕組み以外に、電気機器の電力量などを計測してサーバコンピュータへ伝達する機能、およびサーバコンピュータからの指令を受け取る機能を持ったインターフェースが必要となる。このインターフェースが電力量データ収集基板であり、電力量データ収集基板は電気機器に内蔵することができるものである。また、電気機器の外側において当該電気機器の電源ケーブルに接続することも可能である。
なお、電力量データ収集基板は各種回路等が組み込まれた構成の基板であるが、ヒューズやCT回路などを除く部分については、それらを縮小してワンチップ化することが技術的に可能であるため、仮に電力量データ収集基板の機能がネットワーク家電への対応などに効用がある場合は、ワンチップ化、量産化が加速するとともに、さらに電気機器の制御機能を含むインターフェースとしても活用できうるものである。
【0016】
電力量データ収集基板20はヒューズ28、CT(Current Transformer)回路25、電圧分圧回路24、電圧変換回路27、電力量計測IC22、電流変換回路26、マイクロコンピュータ21、電灯線通信モジュール23で構成され、これらの構成要素は基板上のパターン(銅箔)で接続されている。ただし、CT回路25の交流電流センサーに貫通させる部分のみ電源ケーブル(銅線)である。
[CT回路] CT回路25は、貫通型の交流電流センサー(例えば、U_RD社製CT−6−L−Z)と抵抗を中心とした構成であり、交流電流センサーに電源ケーブルを貫通させて電源ケーブルに流れる電流を捕捉し、交流電流センサーでとらえた電源ケーブルに流れる電流を抵抗で交流電圧に変換するものである。交流電圧への変換は、電力量計測IC22への入力が交流電圧であることを要するためである。
[電圧分圧回路] 電圧分圧回路24から電力量計測IC22へ入力する交流電圧の許容範囲は−0.66ボルトから+0.66ボルト(実効値0.93ボルト)であることから、実際は−100ボルトから+100ボルト(実効値141ボルト)の電圧を電力量計測IC22へ入力する前に許容範囲に適合した電圧に変換する必要がある。そこで、電圧分圧回路24では抵抗値の異なる2個の抵抗を直列に接続する。その抵抗比にもとづいて許容範囲内の電圧に変換された交流電圧を電力量計測IC22および電圧変換回路27への入力とする。
[電圧変換回路] 電圧変換回路27は絶対値回路と平滑化回路で構成されており、電圧分圧回路24により変換された交流電圧をマイクロコンピュータ21が認識できる範囲の直流電圧(0ボルト〜+5ボルト)に変換してマイクロコンピュータ21への入力とする。
[電流変換回路] 電流変換回路26は絶対値回路と平滑化回路で構成されており、CT回路25により変換された交流電圧をマイクロコンピュータ21が認識できる範囲の直流電圧(0ボルト〜+5ボルト)に変換してマイクロコンピュータ21への入力とする。
[電力量計測IC] 電力量計測IC22(例えば、アナログ・デバイセズ社製AD7755APS)は、電流値(CT回路25からの出力)と電圧値(電圧分圧回路24からの出力)を乗算してパルス信号を発信する集積回路であり、CT回路25からの出力(許容範囲は−0.47ボルト〜+0.47ボルト)と、電圧分圧回路24からの出力(許容範囲は−0.66ボルト〜+0.66ボルト)を用いて単位時間当たりの電力量に相当する周波数を計算し、この周波数のパルス信号をマイクロコンピュータ21への入力とする。
[電灯線通信モジュール] 電灯線通信モジュール23は電灯線通信ができるトランシーバであり、マイクロコンピュータ21から出力された情報を電灯線通信ができるようにデータ変換してサーバコンピュータ側の電灯線通信モジュールへ送り出す。また、サーバコンピュータ側の電灯線通信モジュールからの指令を受け取る。
[マイクロコンピュータ] マイクロコンピュータ21(例えば、東芝製ニューロンチップ)はプログラム(例えば、NeuronC言語で記述されたプログラム)を持ち、電圧変換回路27から出力された直流電圧を変換式を用いて交流電圧値に変換し、電流変換回路26から出力された直流電圧を変換式を用いて交流電流値に変換し、電力量計測IC22から出力されたパルス信号を電力(W)に変換し、電力(W)の値から対象機器の電源ON/OFFを判定し、電力(W)を電力量(Wh)に変換し、それぞれ求めた値をマイクロコンピュータ21の記憶領域にあるネットワーク変数に保持する。また、電灯線通信モジュール23を介した電灯線通信をコントロールするものである。
【0017】
《仮想機器》
マイクロコンピュータは電灯線通信モジュールを使用して電灯線を介したサーバコンピュータとの通信が可能であり、マイクロコンピュータが収集した電気機器の状態情報をサーバコンピュータが取得することが可能である。
マイクロコンピュータは、マイクロコンピュータを内蔵した電気機器またはマイクロコンピュータを外付けした電気機器を住宅内で特定できる固有のサブネット/ノードアドレスを持ち、電気機器を制御可能にするNeuronC言語で記述された制御プログラムと、例えば、電灯線などの制御系通信網を介してサーバコンピュータとデータ通信可能なプロトコルを有する制御系通信プログラムなどを持つ。この制御系通信プログラムは外部からの要求を受けて、マイクロコンピュータが持つ機器の状態情報を示すネットワーク変数を書き込みおよび読み込む機能を有する。
サーバコンピュータは、情報系通信網と制御系通信網を接続するゲートウェイ機能を有し、機器管理情報として、仮想機器生成時に使用するクラスが特定できる機器のVMクラス番号、マイクロコンピュータの持つサブネット/ノードアドレスが特定できる性格を持つリアルIDを持つサーバプログラムと、仮想機器からマイクロコンピュータへの要求に呼応するドライバプログラム(例えば、ECHELON社製LonTalkインターフェースドライバ)と、例えば電気料金計算などのアプリケーションプログラムが存在する。
【0018】
仮想機器はJava(登録商標)言語で記述されたソフトウエアオブジェクトであって、機器の状態情報を変数として持つ部分、およびアプリケーションプログラムとマイクロコンピュータが持つ機器の状態情報ならびに機器の状態情報を変数として持つ部分とを対応させるメソッドで構成される。
図3により、住宅において、電気機器の仮想機器を使って電力量を得る方法を説明する。電気機器48の電力量を得る場合には、アプリケーションプログラム41がまず、VMクラス番号44とリアルID45を指定して電気機器48の仮想機器42を生成する。次にアプリケーションプログラム41が仮想機器42に対し電力量取得のメソッド43を指定すると、仮想機器42はマイクロコンピュータ49が持つ電力量の格納されたネットワーク変数51を特定できるセレクタNo50を指定し、サーバコンピュータ40の持つリアルID45と、メソッド43に呼応するドライバプログラム46によって電力量データ収集基板52にあるマイクロコンピュータ49に対して、マイクロコンピュータ49との通信手段であるLonTalkプロトコル47(ECHELON社製)を使用して通信し、電力量を得る。アプリケーションプログラム41は仮想機器42に書き込まれた電力量を読み込んで電力量を得ることができる。
一旦、生成された仮想機器42はアプリケーションプログラム41を用いて削除しない限り常駐しており、アプリケーションプログラム41はこの仮想機器42に対する2回目以降の電力量取得などの要求においては仮想機器42を生成する必要はなくなる。
サーバコンピュータは、電気機器の仮想機器を読み込むことによって電力量や電源の状態を得ることができる。
【0019】
〈電気機器の状態情報の取得方法〉
サーバコンピュータ上で動作する電気機器の電力量を必要とするアプリケーションプログラムは、必要とする期間の電力量を得るため、必要とする期間の初期時点においてマイクロコンピュータが持つ電力量を0(ゼロ)にリセットし、必要とする期間の末期時点でマイクロコンピュータが持つ電力量を読み取ることで、必要な電力量を得ることができる。アプリケーションプログラムによる電力量データの0(ゼロ)リセットや電力量の読み取りは、アプリケーションプログラムが電力量データ収集基板の仮想機器を呼び出し、その仮想機器に対して所定の命令を与えることで実行できる。
マイクロコンピュータが認識する電気機器の電源ON/OFFの判定方法は、電力(W)と対象機器の電源ON/OFF判定基準にもとづくものである。対象機器の電源ON/OFF判定基準は、電気機器個別の電源ON状態の電力(W)として認められる範囲の下限値であり、あらかじめマイクロコンピュータが持つプログラムに記述されており、マイクロコンピュータはこれと電力(W)とを比較し、電力(W)が上回った場合をONと判定し、逆に電力(W)が下回った場合をOFFと判定する。このONまたはOFFのイベント情報は、マイクロコンピュータが電灯線通信モジュールを使ってサーバコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムに対して変化があった都度、発信できるため、アプリケーションプログラムでは、ONまたはOFFの回数やONからOFFまでの通電時間の計算が可能となる。
【0020】
次に、電気機器の状態情報を取得し、記憶装置に保持するサーバコンピュータに関する機能について説明する。
〈ハードウエア構成〉
図1は、サーバコンピュータと電気機器を住宅内に設置した場合の構成を示すシステム構成図の例である。
電気機器8は、電気機器8の状態情報を取得するため、およびサーバコンピュータ1と通信するためのインターフェース7を内蔵しており、電灯線9でサーバコンピュータ1と接続されている。電気機器6はインターフェース5を電気機器6の外側、すなわち電気機器6の電源ケーブルに接続することで電気機器8と同様の手順でサーバコンピュータ1と通信できる。このようにインターフェースは、電気機器に内蔵させることと、電気機器の外側で電気機器に接続させることが可能である。
サーバコンピュータ1は、CPU2、記憶装置3、外部通信装置4とで構成されており、電源の供給を受けるために電灯線9に接続されている。サーバコンピュータ1のCPU2は、リアルタイムオペレーティングシステムおよびJava(登録商標)実行環境などのシステムや、電気機器ごとの電気料金を計算するアプリケーションプログラムを実行・制御するための中央演算装置である。サーバコンピュータ1の記憶装置3は不揮発性メモリなどで構成されており、収集した電気機器の状態情報やプログラムを保持することができる。サーバコンピュータ1の外部通信装置4は、例えばPHSなどの外部通信装置を指すものである。
〈処理手順〉
サーバコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムは、例えば10分間隔などの予め設定された時刻にスケジューラから起動要求され、動作を開始する。
該アプリケーションプログラムの動作について、図4によって説明する。
以下は、電気機器の状態情報のうち、電力量と通電時間を取得する例である。電気機器は複数あるものとし、また、仮想機器から取得する電力量は前回取得後、今回取得要求するまでの間に使用された電力量とする。
・電気機器の状態情報を取得する対象となる全電気機器について電力量と通電時間の取得処理が終了しているか調べ(S1)、
・処理が終了していなければ、
・対象となる電気機器の仮想機器を読み込み(S2)、
・対象となる電気機器の仮想機器から電気機器の電力量と通電時間を取得し(S3)、
・取得した電気機器の電力量と通電時間を記憶装置に保存し(S4)、
・対象となる電機機器の仮想機器の電力量をリセット(ゼロクリア)し(S5)、
・再び、電気機器の状態情報を取得する対象となる全電気機器の処理が終了しているかの判定処理(S1)に戻り、条件が成立するまでS2〜S5の処理を繰り返す。
状態情報の取得の対象となる全電気機器の処理が終了していれば、
終了する。
【0021】
次に、電気機器の電気料金を計算するサーバコンピュータに関する機能について説明する。
〈電気料金計算の前提〉
以下に、サーバコンピュータと電気機器を住宅内に設置した場合の電気料金計算の例を示す。
現在の電気料金制度では、電気料金の計算単位を1ヵ月ごとと定めており、計算の根拠となる電力量を確定させる検針行為を毎月1回行っている。
本発明における電気機器毎の電気料金の計算を現在の電気料金制度が踏襲された形態のもとで実行されるものと仮定し、請求単位となる住宅全体の電気料金とは別に、その内訳として電気機器毎の電気料金を計算するものとする。
また、電気料金計算の対象となる電気機器には電力量データ収集基板を接続し、1日毎の電力量を計測し、記憶装置に保存しているものとする。
なお、住宅全体の電力量を計測する電力量計についても、電気機器と同様にインターフェースを接続することで仮想機器を読み込み、指示数を読み取ることができる。
今回の電気料金の計算は、一般住宅用用途の電気の需給契約で実際に最も多く適用している契約種別を用いて説明する。この契約種別の電気料金は、電力量の増加に伴って適用される料金単価も増加する逓増料金制による単価設定がなされており、最低料金と電力量料金に区分される。
以下に一例として、電気料金の計算モデルを示す。
電力量が0キロワット時から11キロワット時までのものに一律に最低料金が適用され、それをこえる電力量について、電力量料金が適用される。
電力量料金は、
・電力量が11キロワット時をこえ120キロワット時までの1キロワット時につき適用される第1段および、
・電力量が120キロワット時をこえ300キロワット時までの1キロワット時につき適用される第2段および、
・電力量が300キロワット時をこえる1キロワット時につき適用される第3段
の3段階で構成される。
この他、四半期ごとの原油価格や為替レートによって変動する燃料費調整単価の加減算および、口座振替割引額の減算を行ったものが早収料金である。燃料費調整単価は、電力量が0キロワット時から11キロワット時までのものに一律に適用される単価(以下、「燃調単価(最低)」という。)と、電力量が11キロワット時をこえる1キロワット時につき適用される単価(以下、「燃調単価(低圧)」という。)の2段階で構成される。なお、早収料金は、電気料金が一定の期間に支払われる場合の呼称でもあり、この期間を越えて支払われる場合は、これに遅収料金が加算される。
また、電気料金の支払方法(以下、「支払種別」という。)は、金融機関の預金口座から引き落とす口座振替とそれ以外の2種類であり、支払種別が口座振替の場合は50円の割引がなされる。
なお、電気料金計算で使用する単価のうち、燃調単価(最低)および燃調単価(低圧)は四半期で変動することから、プログラムに渡すパラメータとしてサーバコンピュータの記憶装置に保持することとする。一方、最低料金単価、電力料金単価1、電力料金単価2、電力料金単価3は、料金改定を経て変更されるものであり、過去の料金改定を見たとき数年間は変更がないことと、料金改定がある場合は料金制度も変更される可能性があることから、プログラム本体に記述することとする。
【0022】
上記のような電気料金の計算モデルを前提として、以下、処理手順について説明する。 〈処理手順〉
アプリケーションプログラムは、検針日にスケジューラから起動要求され、動作を開始する。
該アプリケーションプログラムの動作について、図5〜7によって説明する。
・記憶装置から前回検針日、前回指示数、支払種別、燃調単価(最低)、燃調単価(低圧)、電気機器の1日毎の電力量を取得し(S6)、
・電力量計の仮想機器を読み込み(S7)、
・電力量計の仮想機器から現在の指示数を取得し(S8)、
・現在の指示数から前回指示数を減算することで、住宅の1ヶ月の電力量を求め(S9)、
・住宅の1ヶ月の電力量が12キロワット時未満か比較し(S14)、
・条件が成立するならS22へ分岐し、条件が成立しないのであれば次の処理へ行き
・住宅の1ヶ月の電力量が12キロワット時以上120キロワット時以下か比較し(S15)、
・条件が成立するなら、住宅の1ヶ月の電力量から11キロワット時を減算した結果に電力料金単価1を乗算して電力量料金第1段を計算し(S16)、S22へ分岐し、条件が成立しないのであれば、次の処理へ行き、
・120キロワット時から11キロワット時を減算した結果に電力料金単価1を乗算して電力量料金第1段を計算し(S17)、
・住宅の1ヶ月の電力量が121キロワット時以上300キロワット時以下か比較し(S18)、
・条件が成立するなら、住宅の1ヶ月の電力量から120キロワット時を減算した結果に電力料金単価2を乗算して電力量料金第2段を計算し(S19)、S22へ分岐し、条件が成立しないのであれば、次の処理へ行き、
・300キロワット時から120キロワット時を減算した結果に電力料金単価2を乗算して電力量料金第2段を計算し(S20)、
・住宅の1ヶ月の電力量から300キロワット時を減算した結果に電力料金単価3を乗算して電力量料金第3段を計算し(S21)、
・電力量料金第1段と電力量料金第2段と電力量料金第3段を加算して段別料金を計算し(S22)、
・住宅の1ヶ月の電力量が11キロワット時以下か比較し(S23)、
・条件が成立するなら、燃調単価(最低)を燃料費調整額とし(S24)、条件が成立しないのであれば、住宅の1ヶ月の電力量から11キロワット時を減算した結果に燃調単価(低圧)を乗算し、その結果に燃調単価(最低)を加算して燃料費調整額を計算し(S25)、
・支払種別が口座振替か比較し(S26)、
・条件が成立するなら、口座振替割引額を50円にし(S27)、条件が成立しないのであれば、口座振替割引額を0円にし(S28)、
・最低料金単価と段別料金と燃料費調整額を加算した結果から口座振替割引額を減算し、小数点以下を切捨てして早収料金を計算し(S29)、
・早収料金に0.05(税率)を乗算し、小数点以下を切捨てして消費税相当額を計算し(S30)、
・早収料金と消費税相当額を加算して住宅の1ヶ月間の電気料金を計算し(S31)、 ・電気料金計算の対象となる全電気機器について、処理が終了しているか判定し(S10)、
・処理が終了していなければ、電気機器xについて、記憶装置から取得した1日ごとの電力量を用いて、前回検針日から前日までの電力量を加算して、1ヶ月間の電力量を求め(S11)、電気機器xの1ヶ月間の電力量を住宅の1ヶ月間の電力量で除算して住宅の電力量に占める電気機器xの電力量のウエイト(これを「電力量率」という。)を求め、(S12)、電気機器xの電力量率と住宅の1ヶ月間の電気料金を乗算し、電気機器xの電気料金を求め(S13)、
・再び、電気料金計算の対象となる全電気機器の処理が終了しているかの判定処理(S10)に戻り、条件が成立するまでS11〜S13の処理を繰り返し、電気料金計算の対象となる全電気機器の処理が終了していれば、
終了する。
【0023】
次いで、電気機器の状態情報および/または電気料金に係る情報を送信するサーバコンピュータに関する機能について説明する。
一つ以上の電気機器のある住宅にサーバコンピュータが設置されており、このサーバコンピュータが取得した電気機器の状態情報および/または電気料金を外部のセンター装置に送信する場合、サーバコンピュータは、サーバコンピュータの記憶装置に保持している電気機器毎の状態情報および/または電気料金を取り出し、WAN(例えばPHS網)を介してセンター装置に送信することができる。
【0024】
《包含仮想機器および統括仮想機器》
さらに、状態情報を取得する電気機器が住宅内に多数存在する場合や、住宅が多数存在する場合、例えば地域毎に各住宅内の個々の電気機器を管理する場合において、センター装置等へデータを送信して機器の状態情報を取得したり、機器毎の電気料金情報を取得しようとする際、センター装置と個々の住宅のデータを円滑に連携し、かつセンター装置の負荷を軽減するために用いる包含仮想機器と統括仮想機器について説明する。
包含仮想機器とは、サーバと制御系通信網上でつながれている各電気機器の仮想機器と、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定、および/または、各仮想機器を通じて取得した記録までを含めたものである。また、統括仮想機器とは、これらの複数の包含仮想機器を統括するものである。
以下、図を用いて説明する。
図8においては、使用者5410と使用者5510の2名がおり、使用者5410宅内では、制御系通信網159上で電気機器156が、制御系通信網591上で電気機器561、562がリモートコントロールサーバ154(以下、単に「サーバ154」ということがある。)と結ばれている。使用者5510宅内では、電気機器157が制御系通信機能を有していないため入出力装置161を介して制御系通信網160上で、また、制御系通信網601上で電気機器571と、制御系通信網602上で電気機器572とがそれぞれサーバ155と結ばれている。
一方、使用者5410と使用者5510にあるサーバ154と155は、中央管理センター5110とWAN170を介して接続されている。
また、中央管理センター5110は、例えば電気機器を使用者5410にレンタルしている電気事業者5010が持つクライアント端末152と、同じく電気機器を使用者5510にレンタルしている電気事業者5020が持つクライアント端末153と、それぞれWAN170を介して接続されている。この場合、電気事業者が持つクライアント端末は、パソコンでも、PDAでも、携帯電話でもよいが、包含仮想機器自体を配信するときにはパソコンが適しており、クライアント端末への通報が電子メールでよいときは、携帯電話が適しているなど、本実施例に限定されるものではない。
さて、中央管理センター5110が使用者5410と5510から電気機器の状態情報や稼働状況、電気機器毎に個別に計算した電気料金情報などをそれぞれの電気事業者5010、5020に提供する場合の一例を説明する。
具体的に説明すると、使用者5410宅内にあるサーバ154には、固定エージェント610が常駐しており、固定エージェント610は、モニタリング機能612と仮想機器包含機能611を有している。このうち、モニタリング機能612は、各仮想機器を通じて電気機器を監視したり、状態情報を取得して記録する状態監視・記録機能613と、各仮想機器のふるまいを設定するスケジュール/連動制御機能614を有している。このうち、仮想機器包含機能611は、サーバと制御系通信網上で結ばれている各電気機器の仮想機器156a、561a、562aと、各仮想機器のふるまいなどの機能を記述した固定エージェントの設定542と、各仮想機器を通じて取得した記録541までを含めて包含仮想機器を作成する機能である。
また、使用者5510宅内にあるサーバ155には、固定エージェント620が常駐しており、固定エージェント620は、固定エージェント610と同じく、モニタリング機能622と仮想機器包含機能621を有している。
なお、包含仮想機器を作成する際には、通信のトラフィック量を軽減するために、センター装置が必要とする情報や設定、記録に絞って作成することもできる。また、使用者毎に包含仮想機器を作成することができるので、センター装置で管理する単位も、例えば使用者毎にするなど、明確となり、管理が容易になる。
さて、中央管理センター5110内にあるセンターサーバ151(以下、単に「センター151」ということがある)が、使用者5410宅内にあるサーバ154に制御系通信網上で結ばれている各電気機器の状態情報や電気料金情報を取得する場合、センター151は、サーバ154にある固定エージェント610が作成した包含仮想機器154Sbを呼び寄せ、保持し、操作することによって状態情報や電気料金情報を取得することができる。センター151が使用者5510宅内にあるサーバ155に制御系通信網上で結ばれている各電気機器の状態情報を取得する場合も、同じくサーバ155にある固定エージェント620が作成した包含仮想機器155Sbを呼び寄せ、保持し、操作することによって状態情報や電気料金情報を取得することができる。
センター151は、これら包含仮想機器から得られた情報にもとづき、センター側で使用料金や電気料金を計算した場合は、その結果などを電気機器をレンタルしている電気事業者5010や5020に通知することもできるし、電気機器の状態情報から機器の異常と判定された場合に、電気事業者5010や5020に電子メールや電話などを通じて異常を通報したり、包含仮想機器自体を送信したりすることができる。
なお、電気機器の状態情報や電気料金情報は使用者のプライバシーに関わることであるので、情報の取得にあたっては使用者の同意を得ることはもちろんのこと、取得した情報の取り扱いにおいても、外部に流出させないなど、プライバシーを侵害しない措置が必要である。
【0025】
さらに、図9によって、地域毎に地域管理センターを設置して使用者宅の電気機器や電気機器毎の電気料金を管理する場合、各使用者宅にあるサーバが保持している包含仮想機器を呼び寄せて、包含仮想機器を統括するために作成された仮想機器である統括仮想機器を用いれば、より迅速かつ円滑にセンターサーバが各リモートコントロールサーバに制御系通信網上で結ばれている電気機器の状態情報を取得することができることを説明する。なお、ここでは、わかりやすく説明するため、使用者が3者の場合で説明する。
すなわち、図9は、図8のシステム構成において、使用者6510が追加され、例えば、地域管理センター9010を設置し、中央管理センター5110を地域管理センターと位置づけた場合のシステム構成図である。
このとき、使用者6510宅内では、電気機器650は制御系通信機能を有していないために入出力装置164を介して制御系通信網604上で、電気機器651と652は制御系通信網605上でサーバ165と結ばれている。サーバ165には、サーバ154や155に常駐している固定エージェント610や620と同じく、仮想機器包含機能とモニタリング機能を有する固定エージェント630が常駐している。地域管理センター9010において、サーバ190は、WAN170を介して使用者5410、5510、6510宅内にそれぞれあるサーバ154、155、165と結ばれており、また、サーバ190には、他のサーバが作成し、サーバ190が呼び寄せ、保持している包含仮想機器を統括する統括仮想機器を作成する包含仮想機器統括機能901を有している。
地域管理センター内のサーバ190は、サーバ154、155、165がそれぞれ作成した包含仮想機器154Sf、155Sf、165Sfを呼び寄せ、保持しており、包含仮想機器統括機能901によって、統括仮想機器190Tbを作成する。中央管理センター内のサーバ151は、この統括仮想機器190Tbを呼び寄せ、保持している。この統括仮想機器190Tbは、使用者5410宅内のサーバ154、使用者5510宅内のサーバ155、使用者6510宅内のサーバ165が作成し、地域管理センター内のサーバ190が呼び寄せ、保持している包含仮想機器154Sf,155Sf,165Sfと常に情報を共有している。また包含仮想機器154Sfは、サーバ154に保持されている仮想機器156a、561a、562aと、また包含仮想機器155Sfは、サーバ155に保持されている仮想機器157a、571a、572aと、包含仮想機器165Sfは、サーバ165に保持されている仮想機器650a、651a、652aと常に情報が共有されており、仮想機器156a、561a、562a、157a、571a、572a、650a、651a、652aは、各電気機器と常に情報を共有している。したがって、統括仮想機器190Tbは、サーバ154、155、165に制御系通信網上で結ばれている各電気機器と常に情報を共有していることになるため、中央管理センター内にあるセンター151は、サーバ190が作成した統括仮想機器190Tbを呼び寄せ、保持し、操作することによって、サーバ154、155、165に制御系通信網上で接続されている各電気機器と効率よく状態情報や電気料金情報を取得することができる。
なお、統括仮想機器を作成する際にも、センターや電気事業者の端末で必要とする情報や設定、記録に絞って作成することもでき、こうすることで、通信のトラフィック量を軽減することができる。これは、使用者が増えれば増えるほど、その効果を発揮することができる。
中央管理センター5110は、センター151が呼び寄せ、保持している地域管理センター9010のサーバ190が作成した統括仮想機器190Tbから各使用者宅のそれぞれの電気機器の状態情報や電気料金情報を取得し、これにもとづき、電気事業者がレンタルしている使用者宅の各電気機器毎の使用料金を計算し、電気事業者に提供することができるうえ、各使用者宅の電気機器の状態情報から異常と認められた場合には、機器をレンタルしている電気事業者に電子メールや電話を通じて、異常を通報することができる。
なお、図10は、地域管理センター内のサーバ190が使用者5410宅内のサーバ154と使用者5510宅内のサーバ155、使用者6510宅内のサーバ165がそれぞれ作成した包含仮想機器154Sf、155Sf、165Sfを呼び寄せ、保持している状態を、また図11は、地域管理センター内のサーバ190が作成し、中央管理センター内にあるセンター151がサーバ190から呼び寄せ、保持している統括仮想機器190Tbの詳細を示したものである。
【0026】
このように、包含仮想機器や統括仮想機器を利用すれば、各センターは、情報を共有したり、状態情報を取得しようとしている電気機器毎の仮想機器を呼び寄せ、保持し、操作したりすることなく、効率的に状態情報や電気料金情報の取得を行うことができ、また管理も容易になる。
なお、これら包含仮想機器や統括仮想機器の登録工程は、電気機器を仮想機器に登録する工程とほぼ同じである。
【0027】
〈固定エージェントの配送、常駐〉
また、電気機器の状態情報を取得するために用いられるサーバコンピュータは、固定エージェントを配送、常駐させる機能を有している。
この固定エージェントは、例えば、仮想機器包含機能や、状態監視・記録機能およびスケジュール/連動制御機能を備えたモニタリング機能を有していたり、包含仮想機器統括機能を有しており、外部のセンター装置から配信され、サーバコンピュータ内に常駐したり、サーバコンピュータ自身が固定エージェントを配送したりすることができる。
【0028】
〈スケジュール運転および日報・月報の作成〉
サーバコンピュータは、電気機器の状態情報および現状値を、あらかじめ登録されたスケジュールに従って、例えば30分周期で電気機器の状態情報を収集して保存したり、指定された情報の状態変化記録の保存や指定周期でのアナログ値のトレンド記録や日報・月報等の作成を行うことができる。また、仮想機器を介して現状値の表示および保存データのネットワーク経由による閲覧を行うことができる機能を有している。
【0029】
次に、電気機器の状態情報および/または電気料金に係る情報を電気機器に表示させるサーバコンピュータに関する機能について説明する。
電気機器は、その一つが表示機能の付いた電気機器(以下、「表示機能付電気機器」という。)であってもよく、図12はこの表示機能付電気機器に電気機器の状態情報および/または電気料金を表示させることができるシステム構成図であり、これを使って表示機能について説明する。
表示機能付電気機器62は、HTMLを表示することができ、表示画面部64として液晶画面、入力部65として上下矢印ボタンおよび決定ボタンおよび戻るボタン、電灯線67を介してサーバコンピュータ60とデータ通信可能なマイクロコンピュータ63(例えば、東芝製ニューロンチップ)を内蔵し、また、表示画面部64は、マイクロコンピュータ63とデータの送受信ができ、マイクロコンピュータ63から液晶画面への表示要求を受け取り液晶画面に表示を行う液晶画面描画機能、マイクロコンピュータ63から送信されたHTMLを解析するHTML解析機能、HTMLなどの表示データを保存するデータ保存機能、使用者が入力部65から入力した情報を受け取ることができる機能を持つプログラム部分66を有する。また、マイクロコンピュータ63には、表示画面部64へ表示要求やHTMLを送信する機能を持つプログラムを有する。
HTMLについてはテンプレートのようなものを想定し、HTMLの変動しない部分、(例えば、タイトルやテーブルの罫線)をセンター装置69からサーバコンピュータ60へあらかじめ送信しておく。サーバコンピュータ60は、使用者から要求されて画面作成が必要となった時に、HTMLの変動する部分(例えば、テレビの電力量)をHTMLの変動しない部分に埋め込み、液晶画面に表示するHTMLを作成する方法とする。サーバコンピュータ60には、HTMLの変動しない部分と変動する部分を結合し、表示可能なHTMLを作成する機能、HTMLを表示機能付電気機器62に送信する機能、表示機能付電気機器62に表示要求を送信する機能を有するプログラム(以下、「HTML作成プログラム」という。)が存在する。
【0030】
〈処理手順〉
・センター装置69は、PHS網68を介して住宅70のサーバコンピュータ60に接続し、HTMLの変動しない部分を送信する。
・サーバコンピュータ60は、受信したHTMLの変動しない部分を記憶装置61に保存する。
・HTML作成プログラムは、使用者から電気機器の状態情報を表示するよう要求があった場合、表示要求に該当するデータ(HTMLの変動しない部分と変動する部分)を記憶装置61から抽出し、表示可能なHTMLを作成する。
・HTML作成プログラムは、表示機能付電気機器62の仮想機器を読み込み、仮想機器に対してHTMLを送信し、表示要求を出す。
・仮想機器と同じ情報を持つ表示機能付電気機器62のマイクロコンピュータ63は、受信したHTMLと表示要求を表示画面部64のプログラム部分66に受け渡す。
・表示画面部64のプログラム部分66は、受け取ったHTMLを、HTML解析機能を用いて解析し、液晶画面描画機能を用いて、液晶画面にHTMLを表示する。また、必要であれば、データ保存機能を用いてHTMLを保存することもできる。
【0031】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0032】
実施例1
図13にもとづいて、サーバコンピュータと一つ以上の電気機器とで構成された住宅、および、外部にはセンター装置があって、サーバコンピュータとの通信ができるシステム構成における実施例を説明する。
電気機器85は、電気機器85の状態情報を取得するため、およびサーバコンピュータ80と通信するためのインターフェース84を内蔵しており、電気機器85の電源プラグをコンセントに接続することで分電盤89を介して電灯線90でサーバコンピュータ80と通信できる。電気機器87はインターフェース86を電気機器87の外側、すなわち電気機器87の電源ケーブルに接続することで電気機器85と同様の手順でサーバコンピュータ80と通信できる。このようにインターフェースは、電気機器に内蔵させることと、電気機器の外側で電気機器に接続させることが可能である。
サーバコンピュータ80は、CPU81、記憶装置82、外部通信装置83とで構成されており、電源の供給を受けるために電灯線90に接続されている。なお、サーバコンピュータ80の接続位置に制限はなく、電力量計88と分電盤89の間に接続することも可能であり、また、サーバコンピュータ80を電力量計88内部に備えること、すなわち電力量計88と一体化させる構成も可能である。サーバコンピュータ80のCPU81は、リアルタイムオペレーティングシステムおよびJava(登録商標)実行環境などのシステムや、電気機器ごとの電気料金を計算するアプリケーションプログラムを実行・制御するための中央演算装置である。サーバコンピュータ80の記憶装置82は不揮発性メモリなどで構成されており、収集した電気機器の状態情報やプログラムを保持することができる。サーバコンピュータ80の外部通信装置83は、例えばPHSなどの外部通信装置を指すものである。センター装置92は、例えば電気機器の状態情報をサーバコンピュータ80から受信して、電気機器毎の電気料金請求処理を行うホストコンピュータ93と、サーバコンピュータ80との通信を行うためのPHSなどの外部通信装置95で構成されており、サーバコンピュータ80とはWAN91を介して接続することができる。
本発明のサーバコンピュータ80は、住宅94で使用される電気機器85の仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって電気機器85の状態情報を取得し、サーバコンピュータ80の記憶装置82に保存している。また、サーバコンピュータ80は、住宅94で使用される電気機器87についても、同様に電気機器87の仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって電気機器87の状態情報を取得し、サーバコンピュータ80の記憶装置82に保存している。
サーバコンピュータ80は、予め設定されたタイミングに達しスケジューラから要求があるとき、および/または、センター装置92からの指令があるときに、サーバコンピュータ80の記憶装置82に保存している電気機器の状態情報、および/または、電気機器の状態情報にもとづいてサーバコンピュータ80が計算した電気料金をセンター装置92のホストコンピュータ93に送信する。
サーバコンピュータ80が電気料金の計算を行う場合は、サーバコンピュータ80に電気料金の計算をするためのアルゴリズムを含んだアプリケーションプログラムを常駐させておき、アプリケーションプログラムが電気機器の状態情報のうち、予め定められたパラメータ(例えば、電力量など)を、サーバコンピュータ80の記憶装置82に保存している電気機器の状態情報から取得することで電気機器毎の電気料金の計算を行うとともに、計算結果をサーバコンピュータ80の記憶装置82に保存する。
センター装置92は、サーバコンピュータ80から送信される電気機器の状態情報、および/または、電気機器の状態情報にもとづいてサーバコンピュータ80が計算した電気料金を受信する。
センター装置92が電気料金の計算を行う場合は、センター装置92が受信した電気機器の状態情報のうち、予め定められたパラメータ(例えば、電力量など)と、電気料金を計算するためのアルゴリズムにより、センター装置92のホストコンピュータ93が電気機器毎の電気料金を計算するとともに、これを課金のためのデータに変換して、金融機関への口座振替依頼処理に連係することができる。
一方、サーバコンピュータ80が電気料金の計算を行う場合は、サーバコンピュータ80が計算した電気料金をセンター装置92が受信すると、センター装置92のホストコンピュータ93は、電気料金を課金のためのデータに変換して、金融機関への口座振替依頼処理に連係することができる。
【0033】
実施例2
本発明がもたらしうるビジネスの一例を、図14を用いて説明する。
図14は、本発明を用いた、使用者の生活を見守るシステムの概略図である。本発明のサーバコンピュータは、一人暮らしの高齢者など(以下、「使用者」という。)が生活している使用者宅内に設置されている電気機器の状態情報を、取得、保持し、その収集したデータをあらかじめ設定したタイミングでセンター装置へ送信する。
本システムを利用した生活見守りサービスを提供するサービスプロバイダ104は、センター装置102が受信した状態情報をもとにして、使用者101の生活に異常がないかどうかを判断することや、また、サービスプロバイダ104が、センター装置102が受信した状態情報を、例えば、使用者101の子や孫などの遠隔地に住む家族(以下、「見守り者」という。)に提供することによって、見守り者106が使用者101の日常生活を見守ることができる。このとき、一方で、見守り者106が、使用者101の日常の生活を見守るために電気機器の稼働状態を照会することも考えられる。生活見守りサービスの対象となる電気機器は、その状態情報から使用者101の生活の様子が判断できる電気機器であり、その使用形態、使用頻度などは、使用者毎に様々であるため、使用者101および見守り者106が協議のうえ、どの電気機器の、どの状態情報を活用するのかを決定することになる。
サービスプロバイダ104、使用者101および見守り者106の三者は、使用者101の電気機器の状態情報をサービスプロバイダ104および見守り者106が取得、照会、活用することに関し、契約を締結する。センター装置102運営者はこの契約にもとづき、生活見守りサービスに係る認証を与える。
生活見守りサービスの内容を以下、例記する。
サービスプロバイダ104は、インターネット網などのWAN103を介してセンター装置102にある電気機器の状態情報を取得して、見守り者106に対して電子メールなどを用いて定期的に情報を連係したり、サービスプロバイダ104のコンピュータ105上で電気機器の状態情報を照会したりするサービスを提供する。この場合、見守り者106はパソコン107などを用いて、サービスプロバイダ104のコンピュータ105にアクセスして電気機器の状態情報を照会することにより、使用者101と同居していなくても、使用者101の生活の様子を推測することができる。
このとき、サービスプロバイダ104は情報の提供方法として、単にデータを羅列するのではなく、グラフや表を使ってデータを見やすく編集することや、過去1週間、10日間といった単位で情報を提供し、現在と過去の実績を比較しやすくし、使用者の生活での異常を容易に発見できるようにしてもよい。
一方、見守り者106からサービスプロバイダ104にアクセスする方法だけでなく、サービスプロバイダ104が使用者101の電気機器の状態情報をチェックする方法、すなわち、安否の確認が必要と考えられる場合(例えば、テレビの電源が終日ONにならないとか、冷蔵庫が終日開閉されていないというような場合)に、警告を発生させるアプリケーションプログラムをサービスプロバイダ104内のコンピュータ105で動作させて、現在の使用状態が異常と判断したときに、サービスプロバイダ104から使用者101および/または見守り者106にその旨を連絡するといったサービスも考えられる。
なお、センター装置運営者がサービスプロバイダとなって該システムのサービスを提供するケースもあり得る。
このシステムにより、見守り者106は手間をかけず、居ながらにして使用者101の生活を見守ることができるとともに、使用者101にとっては、生活を見守られるための装置や通信に係る煩わしさを意識することなく、また、自分の生活リズムを変えることなく、見守り者106から見守られる安心感を得ることができる。さらに、該サーバコンピュータ100が電気機器毎の状態情報を収集することから、使用者101が使用する電気機器を新規に買い換えても、電気機器側の手当てはいらず、そのままの使用で生活見守りサービスを継続することができる。
【0034】
実施例3
本発明がもたらしうるビジネスの一例を、図15を用いて説明する。
本発明の実施例のうち、リース会社がファクシミリをリースする場合の電気機器別課金システムについて説明する。
本発明によるサーバコンピュータ111、住宅内に設置されたファクシミリ114は電灯線112に接続されており、電力量を計量するために電力量計器113が存在している。
リース会社115は、該住宅内に設置されたファクシミリ114をファクシミリ114の使用者(以下、「使用者」という。)にリースしている。この場合、ファクシミリ114の所有権はリース会社115に留保されている。
使用者は、ファクシミリ114を使用した回数にもとづいて算出した機器使用料金をリース会社115に支払う契約をリース会社115と締結している。なお、使用者はファクシミリ114の通信料金を電話会社に、電気料金を電気事業者に支払うことになる。サーバコンピュータ111は、電気料金およびファクシミリ114の機器使用料金の課金に必要なデータ(以下、「課金データ」という。)を収集、保存している。リース会社115は、サーバコンピュータ111の設置者である電気事業者116にファクシミリ114の該機器使用料金の徴収を委託する。
サーバコンピュータ111に保存した課金データは、センター装置117で回収、加工され、電気事業者116に送信される。
電気事業者116は、該住宅全体の当該使用者名義の電気料金、すなわち該住宅で使用された電気料金を、該使用者へ請求するのに併せて、ファクシミリ114の機器使用料金の請求、徴収を代行することとし、該使用者に対して電気料金およびファクシミリ114の機器使用料金を請求するとともに、該使用者の振替銀行口座が設定されている金融機関118に対して、電気料金および機器使用料金の振替依頼をする。また、電気事業者116は、ファクシミリ114の機器使用料金に係る課金データをリース会社115に通知する。金融機関118は、該住宅全体の電気料金およびファクシミリ114の機器使用料金を当該使用者の振替銀行口座から引き落とし、振替結果を電気事業者116に通知するとともに、当該機器使用料金をリース会社115の口座に振り込む。リース会社115は、電気事業者116から予めデータ通知された課金データと振込金額が一致しているかどうかを確認する。
なお、サーバコンピュータ111を用いることにより、ファクシミリ114使用分のみに係る電力量を計測することもできるため、電気事業者は、該住宅全体の電力量からファクシミリ114の電力量を差し引いた電力量に相当する電気料金については、該使用者に、また、ファクシミリ114の電力量に相当する電気料金については、第三者、例えばリース会社115に、請求するような電気料金体系を適用することもできる。
以上は、ファクシミリ114を使用した回数にもとづいて機器使用料金を算出する例を記載しているが、サーバコンピュータ111を用いることによって取得できる他の状態情報、例えば、電力量、通電時間等にもとづいた機器使用料金を算出、課金することも可能である。
【0035】
次に、金融機関118が介在しないケースについて説明する。
電気事業者116がセンター装置117の運営者となっているとする。ファクシミリ114の機器使用料金の被課金者(必ずしも、ファクシミリ114の使用者でなくてもよい。例えば、遠隔地に住む使用者の家族)が、リース会社115とファクシミリ114の機器使用料金支払者として契約する。電気事業者116がこの契約の締結の仲介をすることになる。被課金者は、ファクシミリ114の機器使用料金の支払義務者として、センター装置117に登録される。このとき、該被課金者は、センター装置117にクレジットを預託する。電気事業者116は、リース会社115に代わってファクシミリ114の機器使用料金の課金・料金回収を行う。電気事業者116は、課金データをもとに計算したファクシミリ114の機器使用料金を被課金者から預託されたクレジットから差し引き、リース会社115に連係する。
また、リース会社115が、既存のカード会社のサービスを利用して、該機器使用料金を回収することや、既存の電子決済システムに該課金情報を電子データとして連係することによって、該機器使用料金を電子収納することも考えられる。
なお、該電気機器の貸与者および/または課金者がリース会社115ではなく、家電メーカ等の第三者である場合、ファクシミリ114の機器使用料金の回収を、電気事業者116に委託することも考えられる。さらに、センター装置117運営者が、電気機器別の機器使用料金と併せて、他の公共料金等の課金・回収を、代行することも考えられる。
【0036】
《用途》
以下のような用途への適用が考えられる。
a.電気機器別状態情報収集システム
b.電気負荷実態調査システム
c.電気機器別課金システム
d.高齢者等の生活モニタリングシステム
e.セキュリティサービスシステム
【0037】
【発明の効果】
電力会社等が実施してきたこれまでの電気機器負荷実態調査は、大型の専用機器やシステムの取り付けが必要であり、データも電力量しか計測できなかったが、本発明のサーバコンピュータを各住宅に配設することによって、電気機器毎の電力量のほか、通電時間、使用回数や電源のON/OFFなどの電気機器固有の状態情報を外部から取り出すことができる。本発明によれば、電気機器負荷実態調査のために必要な機器は、コンパクトなものになり、対象となる顧客(電気の使用者)の生活の支障になることなく、電気機器毎の使用データを収集することができ、電気事業の運営に資するデータを得ることができる。一方、電気の使用者にとっては、特別な装置を用意することなく、実際の電気料金と連動した電気機器毎の電力量や電気料金が把握できるため、省エネ意識を向上することができる。
さらに、本発明の包含仮想機器および統括仮想機器を用いることにより、使用者宅内に電気機器が多数存在したり、地域単位で使用者宅内の多数の機器を管理する場合にも、通信回線の制約にとらわれることなく、スムースに、外部のセンター装置へデータを送信することができる。
本発明をもとにしたシステムにより、電気機器の設置場所は住宅に限ることなく、オフィスビル、工場、農場等での、電気機器毎の状態情報を遠隔地で取得することを活用するサービスを創設することができる。
電気機器毎に課金することができ、必ずしも当該電気機器の使用者が電気料金を支払わなくてもよい仕組み、電気料金の収納単位が建物・部屋単位でない仕組み、ひいてはインターネットによる電子決済機能とリンクした仕組みを容易に構築すること(新しい電気料金制度の設定)ができる。このことにより、電気の使用者以外(居住者)の者、例えば、家電メーカやマーケティングリサーチ会社が、電気の使用者の協力を得て、電気機器を設置し、その使用状況をリサーチすることができる。
電気機器毎の使用回数や電力量に応じた電気料金の支払が可能になるため、電気機器のリースを普及させることができ、また、電気機器の使い回しを促進することができる。ひいては、電気機器の使い捨て等を抑制することができ、環境保護、二酸化炭素削減などに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーバコンピュータと電気機器を住宅内に設置した場合の構成を示すシステム構成図の例である。
【図2】電力量データ収集基板の構成図である。
【図3】仮想機器説明図である。
【図4】電気機器状態情報取得の処理手順について説明する図面である。
【図5】サーバコンピュータと電気機器を住宅内に設置した場合の電気料金計算の例を説明する図面である。
【図6】電気料金の計算の処理手順について説明する図面である。
【図7】図6の続きの図面である。
【図8】電気事業者が2者の場合の包含仮想機器および統括仮想機器を説明するシステム構成図である。
【図9】電気事業者が3者の場合の包含仮想機器および統括仮想機器を説明するシステム構成図である。
【図10】サーバが保持する包含仮想機器の状態を示す図である。
【図11】センターが保持する統括仮想機器を詳細に示す図である。
【図12】表示機能付電気機器に電気機器の状態情報および/または電気料金を表示させることができるシステム構成図である。
【図13】サーバコンピュータと一つ以上の電気機器とで構成された住宅、および、外部にはセンター装置があって、サーバコンピュータとの通信ができるシステム構成における実施例1を説明する図面である。
【図14】使用者の生活を見守るシステム(実施例2)の概略図である。
【図15】リース会社がファクシミリをリースする場合の電気機器別課金システム(実施例3)について説明する図面である。

Claims (8)

  1. 使用者宅内の通信網に接続されたサーバコンピュータと、該通信網に接続されるインターフェースおよび電気機器の状態情報を取得するマイクロコンピュータを備えた一以上の電気機器と、該サーバコンピュータと無線および/または有線通信の情報系通信網を介して接続されているセンターサーバと、該情報系通信網と接続され、所定の地域の使用者を管理する一以上のサーバ(190)とからなる電気機器の状態情報収集システムであって、
    サーバコンピュータには、固定エージェントが常駐し、該固定エージェントは、電気機器と同じ情報を持つ分身として記述されたソフトウエアオブジェクトであり、かつ、マイクロコンピュータとの通信に使われる複数の通信プロトコルをその中に隠蔽した仮想機器を作成し、電気機器の状態情報を取得した仮想機器を呼び寄せ、読み込むことによって、該電気機器の状態情報を取得し、サーバコンピュータの記憶装置に保持する機能と、各仮想機器を通じて取得した各電気機器の状態情報を保持する包含仮想機器を作成する機能とを有し、
    サーバ(190)は、固定エージェントが作成した包含仮想機器を呼び寄せ、保持し、操作することによって電気機器の状態情報を取得する統括仮想機器を作成する機能を有し、
    センタサーバは、前記サーバ(190)が作成した統括仮想機器および/または前記サーバコンピュータが作成した包含仮想機器を呼び寄せ、保持し、操作することによって前記一以上の電気機器の状態情報を取得することができるシステム。
  2. 前記サーバコンピュータは、スケジューラと、予め設定された時刻にスケジューラにより起動されるアプリケーションプログラムとを有し、
    該アプリケーションプログラムは、対象となる全ての電気機器について、仮想機器を読み込み、該電気機器の電力量と通電時間を取得し、サーバコンピュータの記憶装置に保存し、該電気機器の電力量をリセットする工程を順次繰り返す機能を有することを特徴とする請求項1の電気機器の状態情報収集システム。
  3. 前記サーバコンピュータのアプリケーションプログラムは、前記電気機器の電力量と通電時間に基づき料金を算出し、サーバコンピュータの記憶装置に保存する機能を有することを特徴とする請求項2の電気機器の状態情報収集システム。
  4. 前記電気機器には、使用者宅内の電力量計が含まれることを特徴とする請求項1、2または3の電気機器の状態情報収集システム。
  5. 前記サーバコンピュータのアプリケーションプログラムは、検針日にスケジューラに起動され、サーバコンピュータの記憶装置から、前回検針日、前回指示数、支払種別、燃調単価、各電気機器の1日毎の電力量を取得し、電力量計の仮想機器を呼び寄せ、読み込み、現在の指示数を取得し、現在の指示数から前回指示数を減算することで使用者宅の1ヶ月の電力量を算出し、該電力量に基づいて料金を算出し、サーバコンピュータの記憶装置に保持する機能を有することを特徴とする請求項4の電気機器の状態情報収集システム。
  6. 前記電気機器のうち、一以上の電気機器は表示機能の付いた電気機器であって、
    前記サーバコンピュータのアプリケーションプログラムは、前記センターサーバからの送信データをサーバコンピュータの記憶装置に記憶し、使用者からの表示要求に該当するデータを記憶装置から抽出し、加工し、該表示機能の付いた電気機器の仮想機器を介して表示要求に該当するデータを表示させることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかの電気機器の状態情報収集システム。
  7. 前記サーバコンピュータのアプリケーションプログラムは、電気機器の状態情報および/または料金に係る情報を前記情報通信網経由で閲覧させる機能を有することを特徴とする請求項2ないし6のいずれかの電気機器の状態情報収集システム。
  8. 前記センターサーバは、前記固定エージェントを各使用者宅内のサーバコンピュータに配信する機能を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかの電気機器の状態情報収集システム。
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