JP2004177966A - 有機感光体、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

有機感光体、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層を有する有機感光体、これを利用した画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる有機感光体は、導電性支持体と、電荷発生化合物及び電子輸送化合物の塩を含有する光導電要素と、を含むことを特徴とする。例えば上記光導電要素は、導電性支持体上部に位置して電荷発生化合物を有する光導電層、及び光導電層上部に位置して電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層を含む。これにより「Vacc」及び「Vdis」のような光電特性を最適化させることによってサイクルを繰り返した後にも優れたトナー画像を得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法に利用されるのに適した、特に無機塩のような塩を含むオーバーコート層を有する有機感光体、これを利用した画像形成装置及び画像形成方法に関する。
例えば電子写真法(電子写真方式を利用した画像形成法)において、導電性の支持体に絶縁性の光導電層を有する、プレート、ディスク、シート、ベルト、ドラムなどのような形態を有する有機感光体は、まず光導電層の表面を均一に静電気的に帯電させた後、その帯電された表面を所定パターンに露光させることによって画像を形成する。露光により光が表面と衝突する領域で電荷が選択的に消散されて所定パターンの帯電領域及び非帯電領域(潜像と称する)が形成される。上記静電潜像の付近に液相または固相のトナーが供給され、小さなトナー滴または粒子は帯電または非帯電領域のうち一つに付着して光導電層の表面上にトナー画像を形成する。その結果、形成されたトナー画像は紙のような適当な最終のまたは媒介性受容体表面に転写されるか、または光導電層はその画像のための最終受容体として作用する。画像形成工程を数回反復して単一な画像をなすところ、別個の色彩成分よりなる画像を重畳させるか、または陰影画像を発生させることによってフルカラー最終画像を完成および/または追加的な画像を再生する。
有機感光体には単一層と多重層との光導電要素ともに使われてきた。単一層の具現例では、電荷輸送物質及び電荷発生物質が高分子結合剤と結合され、その結果、導電性の支持体に付着される。一方、多重層の具現例においては電荷輸送物質と電荷発生物質とが分離された層の要素として存在し、そのそれぞれは選択的に高分子結合剤と結合されて導電性支持体に付着される。この場合、2つの配列が可能であるが、第1の配列(二重層配列)では電荷発生層が導電性支持体に付着され、電荷輸送層はその電荷発生層の上部に付着される。第2の配列(逆二重層配列)では、電荷輸送層と電荷発生層との順序が後先になる。
単一層と多重層との光導電要素いずれの場合にも、電荷発生物質の目的は露光により電荷キャリア(すなわち、正孔および/または電子)を生成することである。電荷輸送物質の目的は、前記電荷キャリアのうちの少なくとも一つ、一般的に正孔を収容し、光導電要素上に表面電荷の放電を促進するために電荷輸送層を通じてその電荷キャリアを輸送することである。前記電荷輸送物質は電荷輸送化合物、電子輸送化合物、またはこれらの組合せ物である。電荷輸送化合物が使われる場合、電荷輸送化合物は正孔キャリアを収容し、その正孔キャリアを電荷輸送化合物を有する層を通じて輸送する。電子輸送化合物が使われる場合には、電子輸送化合物は電子キャリアを収容し、その電子キャリアを電子輸送化合物を有する層を通じて輸送する。
米国特許出願公開第2002/0128349号明細書 米国特許出願公開第2002/0086916号明細書 米国特許出願公開第2002/0197552号明細書
このような有機感光体においては,例えば画像形成のサイクルを繰り返した後にも優れたトナー画像を得るために、有機感光体が受容できる電荷量(許容電圧「Vacc」)及び放電時電荷保有(放電電圧「Vdis」)のような光電特性をより向上させることが望まれる。
そこで、本発明は「Vacc」及び「Vdis」のような有機感光体の光電特性を向上させるために電子輸送化合物の塩を含有する新規の光導電層を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、(a)導電性支持体と、(b)前記導電性支持体上部に位置し、電荷発生化合物及び電子輸送化合物の塩を含有する光導電要素とを含むことを特徴とする有機感光体が提供される。また、上記光導電要素は、電荷発生化合物を含有する光導電層と、前記光導電層上部に位置して第1結合剤及び前記電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層とを含むことが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、(a)光画像形成装置と、(b)前記光画像形成成分から光を受容する前記有機感光体とを含む画像形成装置が提供される。また、上記画像形成装置はトナー供給器をさらに含んでもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、(a)前記有機感光体の表面に電荷を印加する段階と、(b)前記有機感光体の表面を画像方式通り露光させて、選択された領域の電荷を消散させることによって前記有機感光体の表面上に帯電領域及び非帯電領域のパターンを形成する段階と、(c)前記表面をトナーと接触させてトナー画像を形成する段階と、(d)前記トナー画像を支持体に転写する段階と、を含む電子写真画像形成方法が提供される。
本発明によれば、電子輸送化合物の塩を含有する新規のオーバーコート層を有する有機感光体を用いることによって、「Vacc」及び「Vdis」のような光電特性を最適化させることができ、画像形成のサイクルを繰り返した後にも優れたトナー画像を得られる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明にかかる改善された有機感光体は、少なくとも一つの電荷発生化合物及び電子輸送化合物の塩を含む光導電要素を含む。いくつかの具現例で、たとえ選択的または追加的に電子輸送化合物の塩が光導電層に存在するとしても、光導電要素は電子輸送化合物の塩を有するオーバーコート層を含む。一般的にオーバーコート層は光導電層上部に位置し、例えば、単一層または逆転二重層いずれも可能である。
オーバーコート層は、例えば、有機感光体の表面に離型層として供給される。有機感光体に存在する電子輸送化合物の塩は電子写真分野で有機感光体の性能を向上させ、特に湿式トナーに基づいた装置を含み、正の表面電荷を有して作動するように考案された有機感光体の場合にさらに望ましい。いくつかの具現例で、少なくとも一つの電子輸送化合物の塩を有するオーバーコート層は、高い「Vacc」、低い「Vdis」、サイクリングに対する優秀な機械的摩耗性、及びオゾン、キャリア流体、及び汚染物質に対する優秀な化学的耐性を提供する。
電荷輸送組成物が収容できる電荷量は収容電圧(Vacc)として知られたパラメータにより表され、放電時の電荷保有量は放電電圧(Vdis)として知られたパラメータにより表される。高品質の画像を得るために、Vaccは増加させ、Vdisは減少させることが望ましい。
有機感光体は一般的にその下に置かれた層を機械的な劣化、キャリア流体、コロナガス、及びオゾンのような化学物質による攻撃から保護するオーバーコート層を含む。一般的にオーバーコート層が望ましく保護するために、有機感光体は特定の機械的な特性を有さねばならず、一般的に実質的に均一な厚さに適用されねばならない。また、オーバーコート材料は有機感光体の光電特性に不利な影響を与えないように選択されねばならない。
オーバーコート層は高いVaccが得られて表面に沿って生じる潜像スプレッド(Latent Image Spread:LIS)が低くなるように一般的に高伝導率を有する最上部面を有してはならない。
しかしながら、オーバーコート層は一般的に下の電荷発生層(単一層または逆二重層)からの電子に対して、または電荷輸送層(二重層)からの正孔に対して高い電気抵抗率を有していないために、オーバーコート層が高いVdisを有するか、または光導電体の極性に反対になる電荷を捕獲してはならない。
下層を保護するために本技術分野で記述された有機感光体のためのオーバーコート層がある。オーバーコート層の大部分は非常に小さな導電性を有する高分子結合剤を含む。その結果、高分子オーバーコート層を有する有機感光体のVdisは逆に影響される。高分子オーバーコート層を有する有機感光体のVdisを向上させるために、高分子オーバーコート層の導電性を増加させる新しい方式が望ましい。高いVacc、低いVdis、拡張サイクリング及びプリンティング中の優秀な機械的な摩耗性、及びオゾン、キャリア流体、及び汚染物質に対する優秀な化学的耐性を付与するオーバーコート層を有する追加的な有機感光体のための特別な具現例が要求され続けている。
有機感光体の光電特性を改善させる電子輸送化合物を含むオーバーコート層は、参照として本願に統合された未公開の米国特許出願第10/396,536号(発明の名称:電子輸送層を有する有機感光体、出願人:Zhu、出願日:2003年3月25日)にさらに詳細に記述されている。さらに、特に正の表面電荷を有して使われる有機感光体のために、光導電要素を通じて電子輸送を改善することを望ましい。
一般的に、電子輸送組成物は、重合体を有する複合物で適当な電子移動性を表す一方、潜在的な電子捕獲に比べて大きい電子親化度を有する。いくつかの具現例で、電子輸送組成物は酸素よりさらに小さな還元電位を有する。電荷輸送組成物が一般的に酸化されやすくて還元され難い一方、一般的に電子輸送組成物は還元されやすくて酸化され難い。いくつかの具現例では、電子輸送化合物は常温で、少なくとも約1×10−13cm/Vsのゼロ磁場電子移動性で、また他の具現例では、少なくとも約1×10−10cm/Vs、追加的な具現例では、少なくとも約1×10−8cm/Vs、及び他の具現例では少なくとも約1×10−6cm/Vsのゼロ磁場電子移動性を有する。なお、当業者ならば明示された範囲内で電子移動性の他の範囲が予想でき、現在の開示内容範囲内にあることが認識できる。
電子輸送化合物の塩を光導電性要素に混合することは特にVdisを低める面で、光導電要素の性能を改善できる。電子輸送化合物の塩は、例えば光導電層および/またはオーバーコート層内に存在できる。例えば電子輸送化合物の塩は、電子輸送化合物から誘導された陽イオン及び陰イオンを含む。塩は概して化合物のうち少なくとも2種、すなわち陽イオンと陰イオン間に重要な程度のイオン結合を有している化合物を指称する。陰イオンと陽イオンとはその自体でイオン内に共有結合を有することができる。また、塩は3つのイオンを有するMgClのような2つ以上のイオンを含むことができる。
本願で記述された有機感光体は、写真複写機、スキャナ、電子写真法に基づいた電子装置だけでなくレーザープリンタなどに特に有用である。有機感光体の用途は下のレーザープリンタの用途に関する部分でさらに詳細に記述されているが、電子写真技術により駆動される他の装置に対する応用は下の議論により一般化される。高品質の画像、特に多重サイクル後に高画質の画像を形成するために、それぞれの層内の組成物が特別な層を形成するための高分子結合剤と均一な溶液を形成し、材料のサイクリング中にオーバーコート層を通じてほとんど均一に分布させることが望ましい。
電子写真的な応用において、有機感光体内の電荷発生化合物は光を吸収して電子−正孔対を形成する。この電子−正孔対は、大きい電場下で適当な時間フレームにかけて輸送されて電場を発生させる表面電荷を局部的に放電させることができる。特定位置に電場の放電を通じて光により描かれたパターンに本質的に符合される表面電荷パターンをなす。その次にこの電荷パターンはトナー付着を誘導するために使われる。本願で記述された電荷輸送組成は特に電荷を輸送するのに効果的であり、特に電荷発生化合物により電子−正孔対から正孔を輸送する時に効果的である。望ましくは、特定の電子輸送化合物は電荷輸送組成物と共に使われることもある。改善された電子輸送化合物の塩の形態は本願に記載されている。
電荷発生化合物と適当な輸送組成物とを含む材料よりなる層は有機感光体内に存在する。有機感光体を使用して二次元の画像をプリントするために、有機感光体は少なくとも画像一部を形成するための二次元の表面を有している。その次に画像形成工程は有機感光体のサイクリングにより全体画像の形成を完成して/または後続画像を処理し続ける。有機感光体はプレート、柔軟性ベルト、ディスク、硬質ドラム、硬質または軟質ドラムを包むシートなどの形態で提供できる。
有機感光体は導電性支持体と電荷発生層とを特徴とする光導電要素を含むことができる。有機感光体は、一般的に光を吸収して電子と正孔対とを発生させるために光を吸収する電荷発生物質を含む。有機感光体材料は正孔、すなわち正電荷キャリアを輸送するのに効果的な電荷輸送化合物をさらに含むこともある。いくつかの具現例で、光導電要素は、高分子結合剤内に電荷輸送組成物及び電荷発生化合物いずれも有する単一層を有する。その外に具現例では、電荷発生化合物が電荷発生層と別個の電荷輸送層に存在する。他には、電荷発生層は電荷輸送層と導電性支持体間に介在される。電荷発生化合物及び電荷輸送化合物を含む一つの層を有する単一層構造は、正の表面電荷を有して使われる有機感光体用に特に適している。
上記有機感光体はレーザープリンタのような電子写真画像装置に含まれる。この装置で、画像は物理的具現例から形成されて光画像に変換され、有機感光体上部でスキャニングされて表面残像を形成する。表面潜像は有機感光体の表面上部にトナーを引っ張るために使われ、この時、トナー画像は有機感光体上部に投射された光画像と同一か、あるいはネガティブ画像である。トナーは湿式や乾式トナーを使用する。トナーは有機感光体の表面から紙シートのような受容体表面に転写される。トナーの転写後に、全体表面は放電され、感光材料は再びサイクルを行う準備をする。画像形成装置は、例えば紙受容媒体の伝達および/または感光体の運動のための複数の支持ローラ、光画像を形成するための適当な光学機器、レーザーのような光源、トナーソース、供給システム及び適切な調節システムを含む。
電気写真法を利用した画像形成方法は一般的に(a)前述した有機感光体の表面に電荷を印加する段階、(b)有機感光体表面を画像方式通りに露光させて選択された領域の電荷を消散させることによって有機感光体表面に帯電及び非帯電されたパターンを形成する段階、(c)有機感光体表面を、有機液体に着色剤粒子を分散させた分散液を含む湿式トナーのようなトナーと接触させてトナーを有機感光体の帯電または非帯電された領域に引っ張ることによってトナー画像を形成する段階、及び(d)支持体にトナー画像を転写する段階を含む。
構造式及び基の定義により化合物を記述するに当って、化学的に容認される命名形式でいくつかの用語が使われる。「基」、「モイエティ(moiety)」、及び「誘導体(derivative)」という用語は特別な意味を有する。基という用語は総称的な化学物質(例えば、アルキル基、スチルベニル基、フェニル基など)がその基の結合構造と一致する任意の置換基を有することを示す。例えばアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソオクチル、ドデシルのようなアルキル物質を含み、またクロロメチル、ジブロモエチル、1,3−ジシアノプロピル、1,3,5−トリヒドロキシヘキシル、1,3,5−トリフルオロシクロヘキシル、1−メトキシ−ドデシル、フェニルプロピルのような置換されたアルキルを含む。しかし、上記命名法と一致しても根源的な基の根本的な結合構造を変更させるいかなる置換もこの用語の範囲内に含まれていない。例えばスチルベニル基を言及する場合、3−メチルスチルベニルのような置換は上記用語に含まれるが、一方、3,3−ジメチルスチルベニルの置換はこのような置換によりフェニル基の環結合構造が非芳香族形態に変わるので許容されない。
アルキルモイエティまたはフェニルモイエティのような、モイエティという用語が使われる場合、その用語は化学物質が置換されていないことを示す。例えば、アルキルモイエティという用語は分枝鎖、直鎖、環の形態に関係なく、非置換されたアルキル炭化水素基だけを示す。誘導体という用語が使われる場合、上記用語はいずれか一つの化合物が他の化合物から誘導されたり得られて母体になる必須な要素を含むことを示す。
ここで、有機感光体としての具現例としては以下の通りとなる。すなわち、有機感光体は、例えばプレート、シート、柔軟性ベルト、ディスク、硬質ドラム、または硬質または軟質ドラムを包むシートの形態が可能であり、柔軟性ベルト及び硬質ドラムは一般的に市販されるものを使用する。また、有機感光体は、例えば導電性支持体及び導電性支持体上部に一つまたは複数層の形態に位置した光導電要素を含む。光導電要素は電荷発生層及び選択的に追加層を含む光導電層に対して一つまたは複数のオーバーコートまたはアンダーコートを含む。
光導電要素は、いくつかの具現例での電子輸送化合物だけでなく高分子結合剤に電荷輸送化合物及び電荷発生化合物いずれも含むことができるが、この物質は同じ層および/または別途の層に存在する。例えば電荷輸送化合物及び電荷発生化合物は単一層に存在する。しかし、他の具現例では、光導電要素は電荷発生層及びこれと別個の電荷輸送層を特徴とする二重層構造を含む。電荷発生層は導電性支持体及び電荷輸送層間に介在される。また、光導電要素は電荷輸送層が導電性支持体及び電荷発生層間に介在された構造を有する。
導電性支持体は、例えば柔軟性ウェブまたはベルトのような柔軟性を有するか、あるいは、例えばドラム形態の非柔軟性を有する。ドラムは画像形成工程中にドラムを回転させるドライブにドラムを付着させた中空シリンダー構造を有することができる。柔軟性のある導電性支持体は、通常、絶縁支持体及び光導電材料に適用される薄層の導電材料を含む。
絶縁支持体は、例えばポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート)、ポリイミド、ポリスルホン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニル樹脂、ポリビニルフルオライド、ポリスチレンなどの重合体を形成する紙またはフィルムである。支持用基材として使われる重合体の特殊な例としては、ポリエーテルスルホン(StabarTMS−100,ICIから購入可能)、ポリビニルフルオライド(Tedlar(登録商標),E.I DuPont de Nemours&Companyから購入可能、ポリビスフェノール−Aポリカーボネート(MakrofolTM,Mobay Chemical Companyから購入可能)、及び無定形のポリエチレンテレフタレート(MelinarTM,ICI Americas,Inc.から購入可能)を含む。
導電性材料は、グラファイト、分散されたカーボンブラック、ヨード化物、ポリピロール及びCalgon(登録商標)導電性高分子261(Calgon Corporation,Inc,Pittsburgh,Pa.から商業的に購入可能)のような導電性重合体、アルミニウム、チタン、クロム、黄銅、金、銅、パラジウム、ニッケル、またはステンレススチールなどの金属、または錫酸化物またはインジウム酸化物のような金属酸化物が使われる。特に望ましい具現例で、導電性物質はアルミニウムである。
光導電体支持体は、一般に、要求される機械的安定性を付与するための適切な厚さを有する。例えば、柔軟性ウェブ支持体は約0.01〜約1mm厚さを有する一方、ドラム支持体は一般に約0.5mm〜約2mm間の厚さを有する。
電荷発生化合物は染料または顔料のように光を吸収して電荷キャリアを発生させる物質である。適当な電荷発生化合物の非制限的な例には、無金属フタロシアニン類(H.W.Sandis,Inc.製品のELA 8034 無金属フタロシアニンまたはSanyo Color Works.Ltd.製品のCGM−X01)、チタンフタロシアニン、銅フタロシアニン、オキシチタンフタロシアニン(または「チタニルオキシフタロシアニン」と称し、電荷発生化合物として作用できる結晶相または結晶相の混合物を含む)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、スクアリリウム系染料及び顔料、ヒドロキシ置換スクアリリウム系顔料、ペリルイミド類、多核キノン類(Indofast(登録商標)
Double Scarlet,Indofast(登録商標) Violet Lake B,Indofast(登録商標) Brilliant Scarlet及びIndofast(登録商標) Orangeという商品名でAllied Chemical Corporationから購入可能)、キナクリドン類(MonastralTM Red,MonastralTM Violet及びMonastralTM Red Yという商品名でDuPontから購入可能)、ペリノン類を含むナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸誘導体顔料、テトラベンゾポルフィリン類とテトラナフタロポルフィリン類、インディゴ系及びチオインディゴ系染料、ベンゾチオキサンテン誘導体、ペリレン3,4,9,10−テトラカルボン酸誘導体顔料、ビスアゾ−、トリスアゾ−及びテトラキスアゾ顔料を含むポリアゾ顔料、ポリメチン系染料、キナゾリン基を含む染料、3次アミン類、非晶質セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−砒素及びセレン−砒素、カドミウムスルホセレナイド、カドミウムセレナイド、カドミウムスルフィド及びこれらの混合物のようなセレン合金を含む。いくつかの具現例で、電荷発生化合物はオキシチタンフタロシアニン(例えば任意の相も可能)、ヒドロキシガリウムフタロシアニンまたはこれらの組合せ物を含む。
電子写真法に利用できる電荷輸送化合物にはいろいろな種類がある。本願で記述した有機光導電体としては、当該技術分野で公知のいかなる電荷輸送化合物も使われる。適当な電荷輸送化合物には、ピラゾリン誘導体、フルオレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体、カルバゾールヒドラゾン誘導体、トリアリルアミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナフチレン、または少なくとも2以上のヒドラゾン基及びトリフェニルアミンとカルバゾール、ジュロリジン、フェノチアジン、フェナジン、フェノキサジン、フェノキサチン、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ジベンゾ(1,4)ダイオキシン、チアントレン、イミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、インドール、インダゾール、ピロール、プリン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズイソチアゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、チオフェン、チアナフテン、キナゾリンまたはシノリンのようなヘテロサイクル類よりなる群から選択された2以上の基を含む多重ヒドラゾン化合物を含むが、これらに制限されるものではない。いくつかの具現例で、電荷輸送化合物は三菱製紙株式会社のMPCT−10、MPCT−38、MPCT−46のようなスチルベン誘導体である。
いくつかの具現例で、本発明の光導電要素は一つ以上の電子輸送化合物を含む。電子輸送化合物の塩は光導電層および/またはオーバーコート層のような、光導電要素に使われるのに望ましい。
電子輸送化合物の塩は光導電要素で単独でまたは中性の電子輸送化合物のような追加的な電子輸送化合物と共に使われる。複数の電子輸送化合物が使われる場合、上記の他の電子輸送化合物は同じ層および/または別個の層に存在する。いくつかの具現例で、光導電層は中性の電子輸送化合物を含み、オーバーコート層は電子輸送化合物の塩を含む。
一般的に、適当な具現例で、当該技術分野で公知の一つ以上の電子輸送化合物も使われうる。適当な電子輸送化合物の非制限的な例としてはブロモアニリン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン及び1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、(2,3−ジフェニル−1−インデニリデン)マロノニトリル、4H−チオピラン−1,1−ジオキシド及びその誘導体(例えば、4−ジシアノメチレン−2,6−ジフェニル−4H−チオピラン−1,1−ジオキシド、4−ジシアノメチレン−2,6−ジ−m−トリル−4H−チオピラン−1,1−ジオキシド)及び非対称置換された2,6−ジアリール−4H−チオピラン−1,1−ジオキシド(例えば、4H−1,1−ジオキソ−2−(p−イソプロピルフェニル)−6−フェニル−4−(ジシアノメチリデン)チオピランと4H−1,1−ジオキソ−2−(p−イソプロピルフェニル)−6−(2−チエニル)−4−(ジシアノメチリデン)チオピラン)、ホスファ−2,5−シクロヘキサジエンの誘導体、のようなアルコキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル誘導体(例えば、(4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル、(4−フェネトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル、(4−カルビトキシ−9−フルオレニリデン)マロノニトリルとジエチル(4−n−ブトキシカルボニル−2,7−ジニトロ−9−フルオレニリデン)−マロネート)、アントラキノンジメタン誘導体(例えば、11,11,12,12−テトラシアノ−2−アルキルアントラキノジメタンと11,11−ジシアノ−12,12−ビス(エトキシカルボニル)アントラキノジメタン)、アントロン誘導体(例えば、1−クロロ−10−[ビス(エトキシカルボニル)メチレン]アントロン、1,8−ジクロロ−10−[ビス(エトキシカルボニル)メチレン]アントロン、1,8−ジヒドロキシ−10−[ビス(エトキシカルボニル)メチレン]アントロンと1−シアノ−10−[ビス(エトキシカルボニル)メチレン]アントロン)、7−ニトロ−2−アザ−9−フルオレニリデンマロノニトリル、ジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、キニン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、スクシン酸無水物、マレイン酸無水物、ジブロモマレイン酸無水物、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、N,N−ジアルキルアニリン誘導体、ジフェニルアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラシアノキノンジメタン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン誘導体及び2,4,8−トリニトロチオキサントン誘導体を含む。望ましくは、電子輸送化合物は(4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル、(4−ペンエトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル、(4−カルビトキシ−9−フルオレニリデン)マロノニトリルのような(アルコキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル誘導体、及びジエチル(4−n−ブトキシカルボニル−2,7−ジニトロ−9−フルオレニリデン)−マロネートを含む。
結合剤を有するオーバーコートに電子輸送化合物の塩を添加することが、オーバーコートを含む有機感光体の「Vdis」を減少させうるものと明らかになった。適当な電子輸送化合物の塩としては、例えば電子輸送化合物から誘導された陽イオン及び陰イオンよりなる塩を含む。適当な陽イオンの非制限的な例としてはNH 、K、Li、Na、Rb、Cs、Ca+2、Mg+2、Sr+2、Ba+2、Al+3、Co+2、Ni+2、Cu+2、及びZn+2を含む。酸性基を有する任意の中性電子輸送化合物は塩基によって本発明に適当な対応する陰イオンに転換される。例えば当該技術分野で公知の電子輸送化合物の構造で酸無水物基、カルボン酸基、スルホン酸基、及びホスホン酸基は、対応するカルボン酸、スルホン酸、及びホスホン酸基に各々変換される。
塩誘導体から形成できる適当な電子輸送化合物の非制限的な例としては、例えば、ニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロ−9−フルオレノン誘導体、トリニトロ−9−フルオレノン誘導体、テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体、2,4,5,7−テトラニトロキサンチン誘導体、2,4,8−トリニトロチオキサンチン誘導体、2,6,8−トリニトロ−インデノ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン誘導体、及び1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、(2,3−ジフェニル−1−インデニリデン)マロニトリル誘導体、4H−チオピラン−1,1−ジオキシド誘導体、非対称置換された2、6−ジアリル−4H−チオピラン−1,1−ジオキシド誘導体、ホスファ−2,5−シクロヘキサジエン誘導体、(アルコキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロニトリル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、7−ニトロ−2−アザ−9−フルオレニリデン−マロニトリル誘導体、ジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、キニン誘導体、2,4,8−トリニトロチオキサンチン、ジニトロベンゼン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、スクシン酸無水物、マレイン酸無水物、ジブロモマレイン酸無水物、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、N,N−ジアルキルアニリン誘導体、ジフェニルアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、2,4,7−テトラニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノン誘導体、2,4,5,7−テトラニトロキサンチン誘導体及び2,4,8−トリニトロチオキサンチン誘導体を含む。関心のあるいくつかの具現例で、本発明のための電子輸送化合物の陰イオンは次の化学式1〜3で構成されたグループから選択される。
Figure 2004177966
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上記電子輸送化合物の塩を形成するために、酸性電子輸送化合物は適当な塩基と結合できる。塩基の陽イオンは上記塩の陽イオンになり、電子輸送化合物の陰イオンは上記塩の陰イオンになる。一般的に、上記塩の形成は水溶液上で行われるが、例えば過量の塩基及び酸を添加して上記電子輸送化合物の塩を得る。いくつかの具現例で、上記塩は他の溶剤、一般的に、アルコールのような極性溶剤で形成される。電子輸送化合物の塩を得た後に、結合剤および/または他の化合物を上記塩と結合するために、上記塩及び適当な適当な溶液で溶解され/または分散される結合剤および/または他の化合物を選択できる。
UV吸収剤は紫外線を吸収した後、熱として発散させることができる。UV抑制剤は紫外線により発生した自由ラジカルを捕獲した後、エネルギー発散と共に活性安定剤モイエティを再生するものと見なされる。電子輸送化合物とUV安定剤との相乗效果関係の面で、UV安定化能力が経時的な有機感光体の劣化減少にさらに有利であるとしても、UV安定剤の特別な長所がUV安定化性能であることではない。理論により制限されるものではないが、UV安定剤により寄与される相乗效果関係は化合物の電子的性質と関係があり、結局これはUV安定化機能に寄与し、電子輸送化合物と共同で電子誘導経路を設定するのにさらに寄与する。特に、電子輸送化合物とUV安定剤とが結合されてなる有機感光体はサイクルが反復されるほどさらに安定した収容電圧Vaccを表すことができる。電子輸送化合物及びUV安定剤両方を含む層を有する有機感光体の改善された相乗效果作用は、参照として本願に統合された未公開の米国特許出願第10/425,333号(発明の名称:光安定剤を含む有機感光体、出願人:Zhu、出願日:2003年4月28日)により詳細に記述されている。
適当な光安定剤の非制限的な例として、例えばTinuvin144及びTinuvin292(Ciba Specialty Chemical、Terrytown,NYから購入可能)のようなヒンダードトリアルキルアミン、Tinuvin123(Ciba Specialty Chemicalから購入可能)のようなヒンダードアルコキシジアルキルアミン、Tinuvin328、Tinuvin900、及びTinuvin928(Ciba Specialty Chemicalから購入可能)のようなベンゾトリアゾール、Sanduvor3041(Clariant Corp.,Charlotte、N.C.から購入可能さ)のようなベンゾフェノン、Arbestab(Robinson Brothers Ltd,West Midlands,Great Britainから購入可能)のようなニッケル化合物、サリシレート、シアノシンナメート、ベンジリデンマロネート、ベンゾエート、Sanduvor VSU(Clariant Corp.,Charlotte,N.C.から購入可能)のようなオキサニリド、Cyagard UV−1164(Cytet Industries Inc.,N.J.から購入可能)のようなトリアジン、Luchem(Atochem North America、Buffalo、NYから購入可能)のような高分子の立体的なヒンダードアミン(polymeric sterically hindered amines)が挙げられる。いくつかの具現例で、光安定剤は下記化学式4、5を有するヒンダードトリアルキルアミンで構成された基から選択される。
Figure 2004177966
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上記化学式4,5におけるR,R,R,R,R,R,R,R10,R11,R12,R13,R15は、相互独立的に水素、アルキル基、またはエステル、またはエーテル基であり、R,R及びR14は相互独立的にアルキル基であり、Xは、−O−CO−(CH−CO−O−(mは2〜20)で構成された基から選択された連結基である。
一般的に結合剤は、適当な具現例の場合、電荷輸送化合物(電荷輸送層または単一層構造の場合に)、電荷発生化合物(電荷発生層または単一層構造の場合に)、および/または電子輸送化合物を分散させるか、溶解させる。例えば、電荷発生層及び電荷輸送層両方の場合に使われる適当な高分子結合剤の例としては、一般的に、ポリスチレン−co−ブタジエン、ポリスチレン−co−アクリロニトリル、改質アクリル系重合体、ポリビニルアセテート、スチレン−アルキル樹脂、ソヤ−アルキル樹脂、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、スチレン重合体、ポリビニルブチラル、アルキル樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル類、ポリスルホン類、ポリエーテル類、ポリケトン類、フェノキシ系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリシロキサン類、ポリ(ヒドロキシエーテル)系樹脂、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ノボラック、ポリ(フェニルグリシジルエーテル)−co−ジシクロペンタジエン、上記重合体に使われた単量体の共重合体及びその組合せ物が挙げられる。いくつかの具現例でポリカーボネート、ポリビニルブチラルが特に望ましい。例えば、適当なポリカーボネート結合剤の例としては、ビスフェノールAから誘導されたポリカーボネートA、シクロへキシリデンビスフェノールから誘導されたポリカーボネートZ、メチルビスフェノルAから誘導されたポリカーボネートC及びポリエステルカーボネートが挙げられる。適当なポリビニルブチラルバインダーとしては、例えば日本の積水化学から購入可能なBX−1とBX−5とがある。結合剤は水性系や水分散高分子結合剤である。本願で記述したオーバーコート層に適当な水性系高分子結合剤として非制限的な例には、AnduraTM−50、−100、及び−200(Air Productから購入可能)、Shakopee、MN 55379のようなポリウレタン、HybridurTM−560、−570、及び−580(Air Productから購入可能)、ウレタン−アクリル樹脂、AncarezTMAr 550(Air Productから購入可能)、及びBeckopoxTM(Solutia Inc.,St.Louis,MOから購入可能)のようなエポキシ樹脂がある。
一つまたはそれ以上の層のための適当な選択的な添加剤には、例えば酸化防止剤、カップリング剤、分散剤、硬化剤、界面活性剤及びこれらの組合せなどがある。
光導電要素は通常的に約10〜約45ミクロン(μm)の厚さを有し、望ましくは約12〜約40ミクロンの厚さを有する。別個の電荷発生層及び別個の電荷輸送層を有する二重層の具現例で、電荷発生層は一般的に約0.5〜2ミクロンの厚さを有し、電荷輸送層は約5〜35ミクロンの厚さを有する。電荷輸送化合物及び電荷発生化合物が同じ層に含まれた具現例で、電荷発生化合物及び電荷輸送組成を有する層は約7〜30ミクロンの厚さを有する。別個の電子輸送層を有する具現例で、電子輸送層は約0.5〜10ミクロン、より望ましい具現例では約1〜3ミクロンの平均厚さを有する。一般的に、電子輸送オーバーコート層は機械的耐摩耗性を増加させ、キャリア流体及び大気中の水分に対する抵抗性を増加させ、コロナガスによる感光体の劣化を減少させる。なお、当業者ならば上記範囲内で厚さの範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
本願で記述した有機感光体の場合、電荷発生化合物の量は、光導電層の重量基準に約0.5〜25重量%であり、望ましくは約1〜15重量%であり、より望ましくは約2〜10重量%である。電荷輸送化合物の量は、光導電層の重量基準に約10〜80重量%であり、望ましくは約35〜60重量%であり、より望ましくは約45〜55重量%である。現在、選択的な電子輸送化合物の量は光導電層の重量基準に少なくとも約2重量%であり、望ましくは約2.5〜25重量%であり、より望ましくは約4〜20重量%である。結合剤の量は、光導電層の重量基準に約15〜80重量%であり、より望ましくは約20〜75重量%である。なお、当業者ならば、上記の組成の明示された範囲内で結合剤含量の範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
別個の電荷発生層及び電荷輸送層を有する二重層を具備する具現例の場合、電荷発生層は一般的に、電荷発生層の重量基準に、例えば約10〜90重量%であり、望ましくは約15〜80重量%であり、より望ましくは約20〜75重量%の結合剤を含む。電荷発生層において選択的な電子輸送化合物の含量は、電荷発生層の重量基準に、一般的に約2.5重量%であり、望ましくは約4〜30重量%であり、より望ましくは約10〜25重量%である。電荷輸送層は一般的に約20〜70重量%の結合剤を含み、望ましくは約30〜50重量%の結合剤を含む。なお、当業者ならば上記範囲内で二重層具現例の結合剤濃度の範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
電荷発生化合物及び電荷輸送化合物を有する単一層の具現例で、光導電層は一般的に結合剤、電荷輸送化合物及び電荷発生化合物を含む。電荷発生化合物の量は、光導電層の重量基準に、約0.05〜25重量%であり、望ましくは約2〜15重量%である。電荷輸送化合物の含量は、通常的な添加物のような選択的な添加物及び結合剤を含む光導電層の残留物と共に、光導電層の重量基準に例えば約10〜80重量%、望ましくは約25〜65重量%、より望ましくは約30〜60重量%、より望ましくは約35〜55重量%である。電荷輸送組成物及び電荷発生化合物を有する単一層は、一般的に約10〜75重量%、望ましくは約20〜60重量%、望ましくは約25〜50重量%の結合剤を含む。選択的に、電荷発生化合物及び電荷輸送化合物を有する層は電子輸送化合物を含む。選択的な電子輸送化合物の含量は、光導電層の重量基準に、一般的に少なくとも約2.5重量%であり、望ましくは約4〜30重量%であり、より望ましくは約10〜25重量%である。なお、当業者ならば上記の層の明示された範囲内で組成厚さの範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
一般的に、電子輸送層を有する任意の層は、UV光安定剤をさらに含むことが望ましい。特に、電子輸送層は一般的に電子輸送化合物、結合剤、及び選択的なUV光安定剤を含むことができる。電子輸送化合物を含むオーバーコート層は、参照として本願に統合された上記米国特許出願第10/396,536号にさらに詳細に記述されている。例えば、この文献で記述された電子輸送化合物は、本願で記述された光導電体の離型層として使うことができる。電子輸送層の電子輸送化合物は、電子輸送層の重量基準に、例えば約10〜50重量%の量であり、望ましくは約20〜40重量%の量である。なお、当業者であれば、上記の層について明示された範囲内で組成範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
光導電体の一つまたはそれ以上の適切な任意層においてUV光安定剤は、特定層の重量基準に、一般的に約0.5〜25重量%の含量で使われるが、望ましくは約1〜10重量%の量である。なお、当業者であれば、上記の層について明示された範囲内で組成範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
例えば、光導電層は、有機溶媒に一つまたはそれ以上の電荷発生化合物、電荷輸送化合物、電子輸送化合物、UV光安定剤、及び高分子結合剤のような成分を分散したり溶解させ、それぞれの下層上部に上記分散液および/または溶液をコーティングし、これを乾燥させることによって形成できる。特に、成分は高剪断力の均質化、ボールミーリング、アトリッターミーリング、高エネルギービード(サンド)ミーリングまたは分散液の形成時に粒径縮小に効果的であると知られた他のサイズ縮小工程またはミキシング手段によりさらに分散される。多重層を有する光導電要素の場合、この層は一般的に望ましい構造を形成するために連続的に適用される。
感光体はその上部に選択的に一つまたは複数の付加層を有することができる。付加層には、障壁層、離型層、保護層、または接着層のようなサブ層またはオーバーコート層が可能である。離型層または保護層は光導電体要素の最上部に形成される。障壁層は離型層と光導電要素間に介在されたり、光導電要素をオーバーコートするのに使われる。障壁層はその下層が摩耗されることを防止する。接着層は、光導電要素、障壁層及び離型層、またはこれらの組合せの間に位置して接着性を改善させる。サブ層は電荷遮断層であり、導電性支持体と光導電要素間に位置する。サブ層はまた導電性支持体と光導電要素間に位置してこれらの接着性を改善させる。
オーバーコート層のための結合剤には、例えば、フルオロ化重合体、シロキサン重合体、フルオロシリコン重合体、シラン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリ(メチルメタクリレート−co−メタクリル酸)、ウレタン樹脂、ウレタン−エポキシ樹脂、アクリレート−ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、またはこれらの組合せ物のような重合体が可能である。望ましくは、結合剤は有機重合体であり、より望ましくは、結合剤はシルセスキオキサンでない重合体である。上記の結合剤はソルベント系や水性系いずれも可能である。望ましくは、オーバーコート結合剤は水性系または水分散高分子結合剤である。本願で記述したオーバーコート層に適当な水性系高分子結合剤として非制限的な例には、AnduraTM−50、−100、及び−200(Air Productから購入可能)、Shakopee、MN 55379のようなポリウレタン、HybridurTM−560、−570、及び−580(AirProductから購入可能)、ウレタン−アクリル樹脂、AncarezTMAr 550(Air Productから購入可能)、及びBeckopoxTM(Solutia Inc.,St.Louis,MOから購入可能)のようなエポキシ樹脂である。オーバーコート結合剤は水性系ポリウレタンであることが望ましい。しかし、高分子結合剤の大部分は小さな電気導電度を有し、したがって変更されない限り高いVdisを示す。
例えば、適当な障壁層は、架橋能力があるシロキサノール−コロイダルシリカコーティング及び水酸化シルセスキオキサン−コロイダルシリカコーティングのようなコーティングと、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテル/マレイン酸無水物共重合体、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ゼラチン、澱粉、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアセテート、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリカーボネート、ポリビニルブチラル、ポリビニルアセトアセタル、ポリビニルホルマル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート類、ポリビニルカルバゾール類、上記重合体に使われた単量体の共重合体、ビニルクロライド/ビニルアセテート/ビニルアルコール三元共重合体、ビニルクロライド/ビニルアセテート/マレイン酸三元共重合体、エチレン/ビニルアセテート共重合体、ビニルクロライド/ビニリデンクロライド共重合体、セルロース重合体及びこれらの混合物のような有機結合剤を含む。障壁層は選択的に乾式シリカ(Fumed
Silica)、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、またはこれらの組合せ物のような小さな無機粒子を含有することもある。障壁層は参照として本願に統合された未公開の米国特許出願第6,001,522号(発明の名称:有機重合体及びシリカを含む光導電要素用障壁層、出願人:Woo)にさらに詳細に記載されている。最上部にコーティングされた離型層は本発明の技術分野で公知の任意の離型層組成を含むことができる。望ましくは、離型層はフルオロ化重合体、シロキサン重合体、フルオロシリコン重合体、シラン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、またはこれらの組合わせである。離型層は架橋された重合体を含むことができる。
離型層は例えば本発明の技術分野で公知の任意の離型層組成を含むことができる。望ましくは、離型層はフルオロ化重合体、シロキサン重合体、フルオロシリコン重合体、シラン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリ(メチルメタクリレート−co−メタクリル酸)、ウレタン樹脂、ウレタン−エポキシ樹脂、アクリレート−ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、またはこれらの組合せ物を含む。さらに望ましくは、離型層は架橋された重合体を含む。
保護層は化学的及び機械的劣化から有機感光体を保護できる。保護層は本発明の技術分野で公知の任意の保護層組成を含むことができる。望ましくは、保護層はフルオロ化重合体、シロキサン重合体、フルオロシリコン重合体、ポリシラン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリ(メチルメタクリレート−co−メタクリル酸)、ウレタン樹脂、ウレタン−エポキシ樹脂、アクリレート−ウレタン樹脂、ウレタン−アクリル樹脂、またはこれらの組合せ物を含む。さらに望ましくは、保護層は架橋された重合体を含む。
オーバーコート層は、参照として本願に統合された上記米国特許出願第10/396,536号にさらに詳細に記述されている。本願に記述されたように、電子輸送化合物の塩はオーバーコート層に置換されて、オーバーコートを有する有機感光体の光電特性を向上させうる。電子輸送化合物は、例えば本発明の離型層に使われうる。オーバーコート層の電子輸送化合物の量は、離型層の重量基準に約1〜50重量%であり、望ましくは約2〜40重量%であり、より望ましくは約5〜30重量%であり、さらに望ましくは約10〜20重量%である。なお、当業者ならば上記の明示された範囲内で組成の範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあるということが認識できる。
一般的に、接着層はポリエステル、ポリビニルブチラル、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレート、ポリ(ヒドロキシアミノエーテル)のようなフィルム形成用重合体を含む。
サブ層は、例えば、ポリビニルブチラル、有機シラン、加水分解性シラン、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、シリコンなどを含むことができる。望ましくは、サブ層は約20〜2,000A間の乾燥厚さを有する。金属酸化物導電性粒子を含むサブ層は約1〜25ミクロン間の厚さを有する。なお、当業者ならば上記の明示された範囲内で組成及び厚さの範囲を別途に設定でき、それが本発明の範囲内にあることが認識できる。
本願で記載された感光体は乾式または湿式トナー現像に関する画像形成工程に使用し適している。例えば、本発明の技術分野で公知のあらゆる乾式または湿式トナーは本発明の工程及び装置に使用できる。湿式トナー現像は高解像度の画像を提供し、乾式トナーに比べて画像定着に必要なエネルギーがさらに少ないために望ましい。適当な湿式トナーは本発明の技術分野で公知のものである。湿式トナーは一般的にキャリア流体に分散されたトナー粒子を含む。トナー粒子は着色剤/顔料、樹脂結合剤、および/または電荷制御剤を含む。湿式トナーのいくつかの具現例では、樹脂対顔料の比は1:1〜10:1(1/1〜10/1)であり、望ましくは4:1〜8:1(4/1〜8/1)である。湿式トナーは特許文献1〜3にさらに詳細に記載されており、これらはいずれも参照として本願に統合されている。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
(実施例1:電子輸送化合物の合成)
本実施例においては、いくつかの具現例で有機感光体の形成のための電子輸送化合物の塩を含む電子輸送化合物の合成または入手方法について記載する。
(「4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン」マロノニトリルの製造)
460gの濃縮硫酸(Sigma−Aldrich製品、Milwaukee、WI、4.7モル、分析級)と100gのジフェン酸(0.41モル、Acros Fisher Scientific Company Inc.製品、Hanover Park,IL)を温度計、機械的攪拌器及び還流コンデンサーが備えられた1リットルの3口の丸底フラスコに添加した。加熱マントルを使用して上記フラスコを135〜145℃で12分間加熱した後、室温に冷却させた。その後、この溶液を3リットルの水を入れた4リットルの三角フラスコに添加した。上記混合物を機械的に攪拌して1時間緩慢に加熱した。黄色固体をろ過した後、洗浄水のpHが中性になるまで熱い水で洗浄した。上記固体を空気中で一晩中乾燥させた。上記黄色固体は融点が223〜224℃のフルオレノン−4−カルボン酸(75g、80%収率)であった。フルオレノン−4−カルボン酸のH−NMR スペクトルはBruker Instrumentの300MHz NMRでd−DMSOで得た。ピークはδ=7.39〜7.50(m,2H);δ=7.79〜7.70(q,2H)、δ=7.74〜7.85(d,1H)、δ=7.88〜8.00(d,1H)、及びδ=8.18〜8.30(d,1H)で見つけられたが、ここでdは二重線、tは三重線、mは多重線であり、ddは復二重線、qは五重線である。
フルオレノン−4−カルボン酸70g(0.312モル)、n−ブタノール(Fisher Scientific Company Inc.,Hanover Park,ILから市販用で購入)480g(6.5モル)、トルエン1000ml、及び濃い硫酸4mlをディーンスターク(Dean Stark)装置が連結された還流コンデンサー及び攪拌器が備えられた2リットルの丸底フラスコに添加した。この溶液を5時間激しく攪拌及び還流し、その間に約6gの水がディーンスターク装置に収集された。その後、上記フラスコを室温に冷却させた。上記溶媒を蒸発させ、残留物を4リットルの3%重炭酸ナトリウム水溶液に攪拌しながら添加した。上記固体をろ過した後、洗浄液のpHが中性になるまで水で洗浄し、フードで一晩中乾燥させた。生成物はn−ブチルフルオレノン−4−カルボキシラートエステル(70g、80%収率)であった。n−ブチルフルオレノン−4−カルボキシラートエステルのH−NMRスペクトルはBruker Instrumentの300MHz NMRでCDClで得られた。ピークはδ=0.87〜1.09(t,3H)、δ=1.42〜1.70(m,2H)、δ=1.75〜1.88(q,2H)、δ=4.26〜4.64(t,2H)、δ=7.29〜7.45(m,2H)、δ=7.46〜7.58(m,1H)、δ=7.60〜7.68(dd,1H)、δ=7.75〜7.82(dd,1H)、δ=7.90〜8.00(dd,1H)、δ=8.25〜8.35(dd,1H)で得られた。
n−ブチルフルオレノン−4−カルボキシラートエステル70g(0.25モル)、純粋なメタノール750ml、マロノニトリル(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WIから商業的に購入)37g(0.55モル)、ピペリジン(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WIから商業的に購入)20滴を攪拌器及び還流コンデンサーが備えられた2リットルの3口の丸底底のフラスコに添加した。この溶液を8時間還流した後、フラスコを常温に冷却させた。オレンジ色の粗生成物をろ過した後、メタノール70mlに2回、水150mlに1回ずつ洗浄し、フードで一晩中乾燥させた。上記オレンジ色の粗生成物を活性炭を使用してアセトン600mlとメタノール300mlとの混合物に再結晶させた。上記フラスコを16時間0℃に置いた。そして、結晶をろ過し、50℃の真空オーブンで6時間乾燥させて純粋な(4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル60gが得られた。固形分の融点(m.p.)は99〜100℃に明らかになった。(4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリルのH−NMRスペクトルはBruker Instrumentの300MHz NMRでCDClで得られた。ピークはδ=0.74〜1.16(t,3H)、δ=1.38〜1.72(m,2H)、δ=1.70〜1.90(q,2H)、δ=4.29〜4.55(t,2H)、δ=7.31〜7.43(m,2H)、δ=7.45〜7.58(m,1H)、δ=7.81〜7.91(dd,1H)、δ=8.15〜8.25(dd,1H)、δ=8.42〜8.52(dd,1H)、δ=8.56〜8.66(dd,1H)で得られた。
(9−フルオレノン−4−カルボン酸の製造)
460gの濃縮硫酸(Sigma−Aldrich製品、Milwaukee、WI、4.7モル、分析級)と100gのジフェン酸(0.41モル、Acros Fisher Scientific Company Inc.製品、Hanover Park,IL)を温度計、機械的攪拌器及び還流コンデンサーが備えられた1リットルの3口の丸底フラスコに添加した。加熱マントルを使用して上記フラスコを135〜145℃で12分間加熱した後、室温に冷却させた。その後、この溶液を3リットルの水を入れた4リットルの三角フラスコに添加した。上記混合物を機械的に攪拌して1時間緩慢に加熱した。黄色固体をろ過した後、洗浄水のpHが中性になるまで熱い水で洗浄した。上記固体を空気中で一晩中乾燥させた。上記黄色固体は融点が223〜224℃のフルオレノン−4−カルボン酸(75g、80%収率)であった。フルオレノン−4−カルボン酸のH−NMR スペクトルはBruker Instrumentの300MHz NMRでd−DMSOで得られた。ピークはδ=7.39〜7.50(m,2H);δ=7.79〜7.70(q,2H)、δ=7.74〜7.85(d,1H)、δ=7.88〜8.00(d,1H)、及びδ=8.18〜8.30(d,1H)で見つけられたが、ここでdは二重線、tは三重線、mは多重線であり、ddは復二重線、qは五重線である。上記前駆体は、下記に記載された電子輸送化合物を合成するのに使用した。
(「4−カルボキシ−9−フルオレニリデン」マロニトリルの製造)
208gの9−フルオレノン−4−カルボン酸(0.93モル)、3リットルのメタノール(Across Fisher Scientific Company Inc.製品、Hanover Park,IL)、237.8gのマロニトリル(3.6モル、Aldrich Chemicals Co.から購入)及び2.81gのピペリジン(0.033モル、Aldrich Chemicals Co.から購入)を機械的攪拌器及び還流コンデンサーを具備した5リットルの3口の丸底フラスコに添加した。この溶液を一晩中還流させた。その後、上記フラスコを室温に冷却させ、オレンジ色の生成物をろ過した。このオレンジ色の生成物を1リットルのメタノールで攪拌し、30分間沸かしてろ過した後、100mlのメタノールで洗浄した後、60℃で8時間真空オーブンで乾燥した。上記化合物は上記化学式1の陰イオンを有する塩を形成するのに使われる。
(「4−カルボキシ−9−フルオレニリデン」マロニトリルのナトリウム塩の製造)
5gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリル及び95gの蒸溜水を8ozの広口びんに添加した。固形の水酸化ナトリウムをあらゆる固形分が溶解されるまで過量添加した。1N HClの溶液をpHが10〜11から7〜8に落ちるまで添加した。その後に上記溶液をろ過し、上記ろ過液は以後の評価及び感光体を構成するのに使用した。
(「4−カルボキシ−9−フルオレニリデン」マロニトリルのアンモニウム塩の製造)
1gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリル及び99gの蒸溜水を8ozの広口びんに添加した。その後、過量の水酸化アンモニウム溶液をあらゆる固形分が溶解されるまで添加した。1N HClの溶液をpHが10〜11から7〜8に落ちるまで添加した。その後、上記溶液をろ過し、ろ過液は以後の評価及び感光体を構成するのに使用した。
2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸の製造)
2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸は下記の方法により製造される。9−フルオレノン−4−カルボン酸(11.2g、0.05モル)を500mlの丸いフラスコに置く。その後、300mlの赤い蒸気を有する硝酸を10分間常温で上記フラスコに添加する。それから50mlの濃縮硫酸を5分間添加する。その結果、溶液を10分間常温で攪拌した後、一定に攪拌しながら1.5リットルの氷水に徐々に注ぐ。そして固形生成物をろ過により収集して5%塩酸水溶液で洗浄し、その後、24時間60℃で真空で乾燥する。
(「2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸」マロニトリルの製造)
1モルの2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸、3リットルのメタノール、3.6モルのマロニトリル(Aldrich Chemicals Co.から購入)及び2.81gのピペリジン(0.033モル、Aldrich Chemicals Co.から購入)を機械的攪拌器及び還流コンデンサーを具備した5リットルの3口の丸底フラスコに添加した。この溶液を一晩中還流させた。その後、上記フラスコを室温に冷却させて、オレンジ色の生成物をろ過した。このオレンジ色生成物を1リットルのメタノールで攪拌し、30分間沸かしてろ過した後、100mlのメタノールで洗浄した後に60℃で8時間真空オーブンで乾燥した。その結果、(2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸)マロニトリル生成物が得られた。上記生成化合物は上記化学式2の陰イオンを有する塩を形成するのに使われる。
(「2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸」マロニトリルのナトリウム塩の製造)
(2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸)マロニトリルのナトリウム塩は下記の方法により製造される。5gの(2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸)マロニトリル及び95gの蒸溜水を8ozの広口びんに添加する。固形の水酸化ナトリウムをあらゆる固形分が溶解されるまで過量添加する。1N HClの溶液をpHが10〜11から7〜8に落ちるまで添加した。その後、この溶液をろ過し、ろ過液は以後の評価及び感光体を構成するのに使用した。
(「2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸」マロニトリルのアンモニウム塩の製造)
1gの(2,7−ジニトロフルオレノン−4−カルボン酸)マロニトリル及び99gの蒸溜水を8ozの広口びんに添加する。水酸化アンモニウム溶液をあらゆる固形分が溶解される時まで過量添加する。1N HClの溶液をpHが10〜11から7〜8に落ちるまで添加した。その後、この溶液をろ過し、ろ過液は以後の評価及び感光体を構成するのに使用した。
(2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩)
2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(カタログ番号25,993−4)の製品はAldrich(Milwaukee,WI)から購入できる。上記生成化合物は上記化学式3の陰イオンを有する塩を形成するのに使われる。
(実施例2:有機感光体の製造)
本実施例は5個の有機感光体サンプル及び3個の比較サンプルの製造について記載している。これらサンプル及び比較サンプルは下記の実施例で評価した。
(比較サンプルA)
比較サンプルAは蒸気コーティングされたアルミニウム層(CP Films,Martinsville,VAから商業的に購入)を有する76.2ミクロン(3mil)厚さのポリエステル支持体を具備した単一層の有機感光体である。単一層の有機感光体用コーティング溶液は、テトラヒドロフラン(Sigma−Aldrich,Milwaukee,WIから商業的に購入)に溶解された20%(4−n−ブトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル892.5g、テトラフランに溶解された25%MPCT−10(三菱製紙から商業的に購入した電荷輸送化合物)2475.2g、テトラヒドロフランに溶解された14%ポリビニルブチラル樹脂(積水化学から商業的に購入したBX−1)2128.9g、テトラヒドロフランに溶解された15%Tinuvin(登録商標)−292 158.67g、15%Tinuvin(登録商標)−928 130.9g(二つともCiba Specialty Chemicals,Inc.,Terrytow N,NYから商業的に購入)、及びテトラヒドロフラン939.9gを予備混合して製造する。その次に上記混合物に、19%チタニルオキシフタロシアニン(H.W.Sands Corp.,Jupiter,FLから商業的に購入)及びポリビニルブチラル樹脂(積水化学から商業的に購入したBX−5)を2.3:1の重量比で含むCGM顔料分散液(mill−base)273.9gを添加する。上記CGM顔料分散液は、水平サンドミル(Netzsch Incorporated,Exon,PAから商業的に購入したモデルLMC12 DCMS)でメチルエチルケトン651g内のポリビニルブチラル樹脂(BX−5)49g及びチタニルオキシフタロシアニン(H.W.Sands Corp.、Jupiter、FL)112.7gを、1ミクロンのジルコニウムビードを使用してリサイクルモードによって6時間ミーリングすることによって得られる。あらゆるコーティング成分を混合した後に、コーティング溶液は40ミクロンフィルターを通じてろ過される。ろ過された溶液は分当り10フィートのウェブ速度でウェブコーティング器により上述された支持体にコーティングされ、その次に110℃の温度で20フィートのオーブンで乾燥(すなわち、110℃で2分間乾燥)する。乾燥されたコーティングの厚さは約13ミクロンであることが分かった。
(比較サンプルB)
比較サンプルBは比較サンプルAの有機感光体の上部にコーティングされたオーバーコート層を有する。オーバーコート層用コーティング溶液は、助溶剤であるARCOSOLV(登録商標)DPNB(すなわち、Lyondell Chemical,Newtown Square,PAから商業的に購入したジプロピレングリコールノルマルブチルエーテル)の47.4g内で界面活性剤であるBYK(登録商標)−333(すなわち、BYK(登録商標)−Chemie USA,Walling ford,CTから商業的に購入したポリエーテルモディファイポリ−ジメチル−シロキサン)1.0gを予備混合することによって製造された。オーバーコート層用コーティング溶液を製造するために、別個の容器でMacekote(登録商標)−8539(すなわち、Mace Adhesives&Coatings Co.,Inc.,Dudley,MAから商業的に購入した水分散されたポリウレタン)71.4gを脱イオン水404.8gで希釈させ、その次に予備混合溶液24.2gを添加した。混合後に、上記コーティング溶液は50ミクロンの間隔を有するナイフコーターを使用することによって比較サンプルAの光導電要素上にコーティングされ、その後95℃のオーブンで5分間乾燥された。
(比較サンプルC)
比較サンプルCは、オーバーコートのためのコーティング溶液がさらに多くの固形分の含量を有するという点を除いては比較サンプルBとほとんど類似に製造され、蒸気コーティングされたアルミニウム層(CP Films,Martinsville,VAから商業的に購入)を有する76.2ミクロン(3mil)厚さのポリエステル支持体上部にコーティングされた。上記最終サンプルは光伝導層を有していないため、抵抗度の測定が要らない。上記予備混合溶液は、助溶剤であるARCOSOLV(登録商標)DPNB(すなわち、Lyondell Chemical,Newtown Square,PAから商業的に購入したジプロピレングリコールノルマルブチルエーテル)の22.5g内で界面活性剤であるBYK(登録商標)−333(すなわち、BYK(登録商標)−Chemie USA,Wallingford,CTから商業的に購入したポリエーテルモディファイポリ−ジメチル−シロキサン)の0.5gを予備混合することによって製造された。コーティング溶液を製造するために、別個の容器でMacekote(登録商標)−8539(すなわち、Mace Adhesives&Coatings Co.,Inc.,Dudley,MAから商業的に購入した水分散されたポリウレタン)7.14gを脱イオン水16.7gで希釈させ、その次に予備混合溶液1.15gを添加した。上記コーティングの厚さは、Fischerscope(登録商標) Multi Measuring System(Version−Permascope by Fischer Technology,Inc.,Windsor,CT)を使用して測定した結果3.1ミクロンであった。
(サンプル1)
サンプル1は比較サンプルB用に製造された28.5gのコーティング溶液を1.5gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリルのナトリウム塩と混合することによって製造されるという点を除いては、比較サンプルBに記載されたものと同じ方法によって製造された。
(サンプル2)
サンプル2は比較サンプルB用に製造された27.0gのコーティング溶液を3.0gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリルのナトリウム塩と混合することによって製造されるという点を除いては、比較サンプルBに記載されたものと同じ方法によって製造された。
(サンプル3)
サンプル3は、オーバーコート層用コーティング溶液が4.1gの商品名Macekote(登録商標)−8539(すなわち、水分散されたポリウレタン、Mace Adhesives&Coatings Co.,Inc.,Dudley,MAから商業的に購入)を17.0gの脱イオン水で希釈した後、比較サンプルB用に製造された1.45gの予備混合溶液及び7.5gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリルのアンモニウム塩を添加して製造されたという点を除いては比較サンプルBに記載されたものと同じ方法によって製造された。
(サンプル4)
サンプル4は、オーバーコート層用コーティング溶液が3.9gの商品名Macekote(登録商標)−8539(すなわち、水分散されたポリウレタン、Mace Adhesives&Coatings Co.,Inc.,Dudley,MAから商業的に購入)を9.7gの脱イオン水で希釈した後、比較サンプルB用に製造された1.45gの予備混合溶液及び15.0gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリルのアンモニウム塩を添加して製造されたという点を除いては比較サンプルBに記載されたものと同じ方法によって製造された。
(サンプル5)
サンプル5は、オーバーコート層用コーティング溶液が4.0gの商品名Macekote(登録商標)−8539(すなわち、水分散されたポリウレタン、Mace Adhesives&Coatings Co.,Inc.,Dudley,MAから商業的に購入)を8.2gの脱イオン水で希釈した後、比較サンプルB用に製造された0.3gの予備混合溶液及び3.1gの(4−カルボキシ−9−フルオレニリデン)マロニトリルのナトリウム塩を添加して製造されたという点を除いては比較サンプルCに記載されたものと同じ方法によって製造された。上記乾燥されたコーティングの厚さは、Fischerscope Multi Measuring System(Version−Permascope by Fischer Technology,Inc.,Windsor,CT)を使用して測定した結果約3.1ミクロンであった。
(実施例3:静電気テスト)
本実施例は実施例2で記述された内容により製造された有機感光剤サンプルに対する静電気テストの結果を示す。
塩を含むオーバーコート層を有する本願に記載された有機感光体の静電気サイクリング性能は、例えば160mm直径のドラム周囲にラッピングされた3つのサンプルストリップまで試験できる出願人の研究所で考案されかつ開発されたテストベッドを使用して測定された。上記サンプルについての結果は、有機感光体を支持するためのベルト、ドラムのような他の支持体構造物を有して得られた結果を示す。
160mm直径のドラムを使用したテストで、各々8.8cmの幅及び50cmの長さを有する3つのコーティングされたサンプルストリップを並べて50.3cmの円周を有するアルミニウムドラムの周辺に完壁に固定させた。望ましくは、上記ストリップのうち少なくとも一つは精密にウェブコーティングされ、内部参照ポイントとして使われるコントロールサンプルである。逆二重層構造を有するコントロールサンプルはテスターの内部的なチェックとして使われた。本静電気サイクルリングテスターにおいて、上記ドラムは8.13cm/sec(3.2ips)の速度で回転し、テスターにおける各ステーションの選定は下記表1に示されている。表1は、8.13cm/secでドラム(直径:160mm)周囲の静電気テストステーションを示す。
(表1)
Figure 2004177966
上記イレーズバーは、有機感光体の表面に放電させる720nmの波長を有するレーザー発光ダイオード(LED)の配列である。スコロトロン帯電器は有機感光体の表面に目的の正電荷の輸送を可能にするワイヤを含む。
上記表1によれば、第1静電プローブ(Trek344TM静電気メーター、Trek,Inc.Medina,NY)はレーザーストライクステーション後の0.34秒及びスコロトロン後の0.78秒に発生する一方、第2プローブ(Trek 344TM 静電気メーター)は第1プローブから1.21秒及びスコロトロンから1.99秒に位置する。あらゆる測定は雰囲気温度及び相対湿度で行われる。
静電測定値はテストのステーション上で数回遂行した値を集めて得られた。最初の3つの診断テスト(初期プロッドテスト、初期VlogE、初期ダークディケイ)は新しいサンプルの静電気サイクリングを測定するためであり、最後の3つの同じ診断テスト(最終プロッドテスト、最終VlogE、最終ダークディケイ)は上記サンプルのサイクリング後に進まれる。また、上記の測定は下記の「ロングラン」下で記載されたとおりテスト中に周期的に行われた。レーザーは780nmの波長、600dpi、50ミクロンのスポットサイズ、60ナノセカンド/ピクセルの露光時間、秒当たり1,800行のスキャン速度、及び100%のデューティーサイクルとして調節される。デューティーサイクルとは画素クロック周期の露光パーセントである。すなわち、レーザーは100%デューティーサイクルで画素当り60ナノセカンドで完全に照射される。
(静電テスト項目)
1)プロッドテスト
イレーズバーは診断テスト中にオンになり、サンプルは各サイクル当り回転初期に再帯電される(帯電器がオフと表示される場合は除外)。3回の完全なドラム回転(レーザーオフ状態)中にサンプルをコロナ帯電(イレーズバーは常にオン状態)し、第4回転でレーザーで放電(780nm及び600dpi、50TMスポットサイズ、60ナノセカンド/ピクセルの露光、1800ライン/秒のスキャン速度及び100%デューティーサイクル使用)し、次の3回転(レーザーオフ状態)間完全帯電し、第8回転(コロナ及びレーザーオフ状態)で720nmのイレーズランプだけで放電して残留電圧(Vres)を得、最後に最終3回(レーザーオフ状態)間完全帯電させた。コントラスト電圧VconはVaccとVdisとの差をいい、機能的なダークディケイVddは第1プローブ及び第2プローブにより測定された電荷収容電位差をいう。
2)VLOGE
このテストは固定された露光時間及び一定の初期電位を有するレーザー電力(露光持続時間50ns)の関数としてベルトの放電電圧をモニタリングして、多様なレーザー強度レベルに対する光導電体の光誘導された放電を測定する。上記の完全なサンプルは各ドラムの回転当り増加するレーザー電圧水準で帯電されかつ放電された。上記サンプルの機能的な感光度、S780nm、及び作動電力装置を確認した結果、セミログ的なプロット(Voltage versus log E)が生じる。
3)ダークディケイ(DARK DECAY)
このテストは90秒間レーザーまたはイレーズ照射を行わずに経時的な暗所での電荷収容損失を測定し、i)電荷発生層から電荷輸送層への残留正孔の注入、ii)捕獲された電荷の熱放出、及びiii)表面またはアルミニウム底面から電荷の注入の指標として使われうる。上記サンプルは完全帯電された後に止められ、プローブは90秒の周期間表面電圧を測定した。初期電圧でディケイは経時的にプロットされた。
4)ロングラン(LONGRUN)
上記サンプルを各サンプル−ドラム回転ごとに下記順序によって100回のドラム回転中に静電気的にサイクリングした。上記サンプルをコロナで帯電し、レーザーを周期的にオンオフして(80〜100゜セクション)サンプルの一部を放電させ、最後にイレーズランプは次のサイクルを準備するために前のサンプルを放電させた。レーザーは、サンプルの第1セクションは決して露光されず、第2セクションは常に露光され、第3セクションは決して露光されず、最後のセクションは常に露光されるようにサイクリングした。このパターンを総100回のドラム回転中に反復し、100サイクルのロングラン中に毎5回目のサイクル後に周期的にデータを記録した。
5)ロングランテスト後、プロッドテスト、VLOGE、ダークディケイ診断テストを再実行した。
下記表2は初期及び最終プロッドテスト診断の結果を示す。帯電収容電圧(Vacc、第3サイクルから得た第1プローブ平均電圧)、放電電圧(Vdis、第4サイクルから得た第1プローブ平均電圧)、及び残留電圧(Vres、第8サイクルから得た第1プローブ平均電圧)に対する値を初期サイクル及び最終サイクルに対して記録した。表2は、100サイクル後の静電気結果を示す。
(表2)
Figure 2004177966
表2における参考事項は以下の通りである。
1)Vacc、Vdis、及びVresは各々帯電収容電圧、放電電圧、及び残留電圧である。
2)△Vacc、△Vdisはサイクルの開始及び終了で電荷収容電圧と放電電圧との差である。
3)表に列挙されたそれぞれの実施例についての静電気結果は、100サイクルの1〜3回の静電気テスト実施後に各サンプルの1〜5セクションで得られた平均値である。
(実施例4:体積抵抗率測定)
比較サンプルC及びサンプル5の体積抵抗率は参照として本願に統合されたASTMD−257テスト法(名称:Standard Test Methods for DC Resistance or Conductance of Insulating materials)により測定された。
抵抗/抵抗率プローブ(Model−803B by electro−TechSystem Inc.,Glenside,PA)を利用して200V電圧下で電流を測定した。コーティング膜の体積抵抗率(V.Rm,in ohm.cm)は製造業者により提示された下記の数式(1)によって計算された。
V.Rm=7.1*Rm/t・・・(1)
数式1におけるRmは印加電圧U(すなわち、Rm=U/I、ここでU=200ボルト)下で測定された電流I(nA)から計算されたコーティング膜の抵抗をいい、tはコーティング厚さ(cm)の測定値である。オーバーコートサンプルの体積抵抗率を下記表3に示す。
(表3)
Figure 2004177966
表3については、測定された電流に対するデータは電圧を加えた直後(すなわち、0.5及び1秒)に測定され、その次に測定された電流が安定化する7分まで30秒毎に測定された。
上記表3の測定結果によれば、塩を添加したサンプルが塩がない比較サンプルより注目するほどさらに小さな体積抵抗率を有することがわかる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、追加的な置換、置換基間の変更、及び他の合成方法と用途が本発明が開示した目的及び範囲内に属することを当業者ならば理解できる。上記の具現例は本発明を説明するためのものであって、本発明がこれに限定されるものではない。追加的な具現例は請求範囲内に属する。本発明が特定具現例を参考として記述されているが、本発明の概念及び範囲を離脱せずに多様な形態及び内容の変化が行なわれうることを当業者であれば認識できる。
本発明は、例えば電子写真法を利用する画像形成に使用する有機感光体、画像形成装置及び画像形成方法に適用可能である。

Claims (27)

  1. 導電性支持体と、
    前記導電性支持体上部に位置し、電荷発生化合物及び電子輸送化合物の塩を含有する光導電要素と、
    を含むことを特徴とする有機感光体。
  2. 前記光導電要素は、電荷輸送化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  3. 前記電荷輸送化合物は、スチルベニル基を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  4. 前記光導電要素は、
    前記電荷発生化合物を含有する光導電層と、
    前記光導電層上部に位置して第1結合剤及び前記電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  5. 前記光導電層は、少なくとも一つの電子輸送化合物をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
  6. 前記第1結合剤は、水性系高分子結合剤であることを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
  7. 前記オーバーコート層の塩の含量は、1〜50重量%であることを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
  8. 前記オーバーコート層の塩の含量は、5〜25重量%であることを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
  9. 前記塩が下記化学式1〜3のいずれかの陰イオンを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
  10. 前記光導電層は、第2結合剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  11. 前記導電性支持体及び前記光導電要素間に位置した下部層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  12. 前記オーバーコート層及び前記光導電要素間に位置した障壁層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  13. 光画像形成成分と、
    光画像形成成分から光を受容し、導電性支持体と、前記の導電性支持体上部に位置して少なくとも一つの電荷発生化合物及び少なくとも一つの電子輸送化合物の塩を含有する光導電要素とを有する有機感光体と、
    を含むことを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記光導電層は、少なくとも一つの電子輸送化合物をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記光導電層は、
    前記電荷発生化合物と、
    前記光導電層上部に位置して第1結合剤及び前記電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層と、
    を含むことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  16. 前記第1結合剤は、水性系高分子結合剤であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記オーバーコート層の塩の含量は、1〜50重量%であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  18. 前記塩は、下記化学式1〜3のいずれかの陰イオンを含むことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
  19. 前記光導電要素は、第2結合剤をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  20. (a)導電性支持体と、前記導電性支持体上部に位置して電荷発生化合物及び電子輸送化合物の塩を含む光導電要素とを含む有機感光体の表面に電荷を印加する段階と、
    (b)前記有機感光体の表面を照射光により画像方式通り露光させ、選択された領域の電荷を消散させて前記表面に帯電領域及び非帯電領域よりなるパターンを形成する段階と、
    (c)前記表面をトナーと接触させてトナー画像を形成する段階と、
    (d)前記トナー画像を支持体に転写する段階と、
    を含む画像形成方法。
  21. 前記光導電要素は、電子輸送化合物をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
  22. 前記光導電要素は、電荷輸送化合物をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
  23. 前記光導電要素は、
    前記電荷発生化合物を含有する光導電層と、
    前記光導電層上部に位置して第1結合剤及び前記電子輸送化合物の塩を含有するオーバーコート層と、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
  24. 前記第1結合剤は、水性系高分子結合剤であることを特徴とする請求項23に記載の画像形成方法。
  25. 前記オーバーコート層の塩の含量は、1〜50重量%であることを特徴とする請求項23に記載の画像形成方法。
  26. 前記塩が下記化学式1〜3のいずれかの陰イオンを含むことを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
    Figure 2004177966
  27. 光導電要素は、第2結合剤をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
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