JP2004177632A - 画面接続型表示装置 - Google Patents

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圭佑 松山
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Abstract

【課題】複数の投影機からの画像光を並べて一つの大画面表示をする場合に、画面内に境界線が生じないようにした画面接続型表示装置を提供する。
【解決手段】画面接続型表示装置10は、複数の投影機12と並列して投影部14を構成し、且つ、これと同様の導光体18を投影機12と同様に並べてスクリーン部16を構成し、導光体18の画像光入力端面18Aに、対応する投影機12から画像光を投影可能とし、該導光体18の反対側の端面である画像光出力端面18Bを、前記画像表示面12よりも中心側に偏倚させて、画面内に枠部が生じることない統一画像表示面20を形成する。導光体18は光ファイバー22を束ねてなり、画像光入力端面18Aから画像光出力端面18Bの間で光路が、統一画像表示面20の中心側に寄せられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画面接続型表示装置に係り、特に、複数の投影機により投影した画像を接続して大画面表示する場合に、画面内に境界線が生じないようにした画面接続型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイ等の大型の平面表示パネルが開発されている。
【0003】
このプラズマディスプレイや液晶ディスプレイの場合、画面サイズを大型にする程、製造過程における歩留りが低下するので、大きさには限界がある。このため、例えば100インチの画面寸法を得ようとするときには、4台の50インチプラズマディスプレイを並べて、4枚の画面により全体として一つの大きな画面を形成するようにしている。
【0004】
又、100インチあるいはそれ以上のサイズのスクリーンに複数の投影機から画像を投影し、大きな画面を形成することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者の場合、各平面ディスプレイには必ず枠が設けられているので、4枚の画面を接続して1枚の画像を表示すると、中心に十字形の枠が出てしまって、画像が見難く、表示対象によっては枠付の画面に適さない場合もあった。
【0006】
又、複数の投影機からスクリーン上に投影された画像は、境界線が発生し易いという問題点があった。
【0007】
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、スクリーンに複数の投影機から画像を投影し、大きな画面を形成する場合に、画面中に境界線が形成されないようにした画面接続型表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、画像光入力端面及びこれと反対側端部の画像光出力端面を備えた複数の導光体と、これら複数の導光体における前記画像光入力端面側の端部を各々独立して取り囲んで支持する入力端固定枠と、前記複数の導光体に対応してこれと同数設けられ、対応する導光体における前記画像光入力端面に画像を投影する投影機と、を有してなり、前記導光体は略同一長さの複数の光ファイバーを束ねて、且つ、前記画像光入力端面側の端部及び画像光出力端面側の端部において接着固定して構成され、前記複数の導光体は、全部の画像光出力端面が、その外周で相互に接近して接続された状態で、並んで配置されて一枚の面一な統一画像表示面を構成していることを特徴とする画面接続型表示装置により上記目的を達成するものである。
【0009】
又、前記入力端固定枠を一体的に連続してなる基端枠部材を設けるようにしてもよい。
【0010】
更に、前記画像表示面の正面方向から見て、前記枠部と略同一形状、同数の入力端固定枠を一体的に連続してなる基端枠部材を設け、この基端枠部材の各入力端固定枠内に、前記複数の導光体の画像光入力側端部を各々独立して取り囲んで拘束、固定するようにしてもよい。
【0011】
更に又、前記複数の導光体の前記画像光出力端面側端部を、前記統一画像表示面を構成している状態での該統一画像表示面の外周位置で、拘束枠部材により取り囲んで固定支持すると共に、この拘束枠部材と前記基端枠部材とを一体的に構成してもよい。
【0012】
又、前記導光体の画像光入力面側端部及び画像光出力面側端部の各々で、該導光体を構成する複数の光ファイバーの端部が一体的に接着固定され、且つ、両端部の中間部では湾曲可能な自由状態としてもよい。
【0013】
又、前記複数の導光体の少なくとも一部における画像光入力端面及び画像光出力端面が、該導光体を構成する光ファイバーの軸線方向に対して略同一方向に傾斜した平面としてもよい。
【0014】
更に、前記画像光入力端面及び画像光出力端面の光ファイバーの軸線方向に対する傾斜角度は、前記光ファイバーの直交端面に対する許容入射角度よりも小さくなるようにしてもよい。
【0015】
又、前記導光体を構成する複数の光ファイバーは、少なくとも前記画像光出力端面では、光ファイバーの端面において、縦方向及び横方向に、該光ファイバーの直径に等しいピッチで並べられ、接着、固定されるようにしてもよい。
【0016】
又、前記画像光入力端面と対応する前記投影機との間の光路上に、該投影機からの投影画像光を略平行光にするフレネルレンズを設けるようにしてもよい。
【0017】
更に、前記導光体の前記画像入力端面を、これと対応する前記投影機の光出射口を中心とする凹円弧面形状としてもよい。
【0018】
又、前記投影機は、DLP型プロジェクタとしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態の例を図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
図1に示されるように、この実施の形態の例に係る画面接続型表示装置10は、各々が縦3横4のノーマルサイズの画像光を出射する、例えばDLP(ディジィタル・ライト・プロセッサ:商標)型の投影機12を、縦3台、横4台、計12台並べて構成された投影部14と、この投影部14から投影された画像光が結像するスクリーン部16とから構成されている。
【0021】
このスクリーン部16は、前記12台の投影機12により投影された画像光の結像位置に各々設けられた12本の導光体18から構成されていて、画像光を前方に導き、12本の導光体18の前端面によって形成されている統一画像表示面20に、12台の投影機12から投影された画像の合成画面を表示するようにされている。
【0022】
前記画像光入力端面18Aと対応する前記投影機12との間の光路上に、該投影機12からの投影画像光を略平行光にするフレネルレンズ13を設けてある。これらフレネルレンズ13は、投影機12及び導光体18と同数の12枚設けられている。
【0023】
前記導光体18は、略同一長さの複数の光ファイバー22を束ねて構成され、その一方のフレネルレンズ13側の端面が画像光入力端面18A、他方の端面が画像光出力端面18Bとされ、画像光入力端面18Aから入力された画像光を、反対側の端面である画像光出力端面18Bからそのまま出力するようにされている。前記導光体18を構成する光ファイバー22は樹脂製であることが望ましい。
【0024】
この光ファイバー22は、前記画像光入力端面18A及び画像光出力端面18Bの位置でそれぞれ接着剤によって一体的に接着固定されている。これら画像光入力端面18Aと画像光出力端面18Bの間の部分は、接着しないで自由状態として湾曲可能としても良く、又必要な湾曲をさせた後に接着剤で固定してもよい。
【0025】
前記12本の導光体18は、図2、図3に示されるように、支持枠部材24によって支持され、その画像光入力端面18A側の端部は個別に入力端固定枠26Aにより支持され、又、反対側の画像光出力端面18Bは前記入力端固定枠26Aの分だけ中心側に寄せられて、内側に境界線のない、且つ、縦9、横16のハイビジョンサイズの統一画像表示面20を構成するように保持されている。
【0026】
更に詳細には、図4に示されるように、前記支持枠部材24は、導光体18の、画像光入力端面18A側部分を保持する基端枠部材26と、画像光出力端面18B側を保持する拘束枠部材28から構成されている。なお、図1において、支持枠部材24としては、拘束枠部材28を取除いた基端枠部材26のみが示されている。
【0027】
前記基端枠部材26は、前記導光体18と同数の前記入力端固定枠26Aを一体的に連続して形成したものであり、各々の入力端固定枠26Aは、導光体18の、画像光入力端面18A側端部を縦3、横4の比の長方形に取り囲んで拘束、固定するようにされている。
【0028】
前記拘束枠部材28は、その内側に、前記12枚の画像光入力端面18Aを接続した大きさの、即ち統一画像表示面20の大きさの、縦9、横16の長方形状であって、その内側に、12本の導光体18の画像光出力端面18Bを相互に接触隣接する状態で取り囲んで固定支持するようにされている。前記入力端固定枠26A及び拘束枠部材28における導光体18の端部の支持固定は、接着剤によると良い。
【0029】
図2及び図3に示されるように、前記導光体18における画像光入力端面18Aに対して画像光出力端面18Bは、導光体18が統一画像表示面20の中心に向けて湾曲されることにより中心側に偏倚した状態で拘束枠部材28に拘束されている。
【0030】
ここで、前記拘束枠部材28の内側における画像光出力端面18Bは、図6に拡大して示されるように、導光体18を構成する光ファイバー22が、その端面において該光ファイバー22の直径と等しいピッチで縦方向及び横方向に並列されているので、隣接する画像光出力端面18B間では、その接続線が、画像光出力端面18B内での、隣接する光ファイバー22間の境界線と同一であり、画像光出力端面18Bから出力される画像に継ぎ目が生じることがない。
【0031】
図6に、この画面接続型表示装置10の画像信号処理回路を示す。
【0032】
この処理回路は、DVD(デジタルバーサタイルディスク)、CD(コンパクトディスク)、テレビ信号受像機、ビデオテープレコーダー、ハードディスク、等の画像情報源30からの画像情報を分割して、或いは分割しないで前記12台の投影機12に送る分割ボードを含む制御装置32から構成されている。
【0033】
制御装置32における分割ボードは、画像情報源30からの画像信号を、縦3、横4のノーマル画面の場合は画面接続型表示装置10における右側又は左側の9台の投影機12に画像信号を送り、縦9、横16のハイビジョン画面の場合は12台全部の投影機12に画像信号を送り、それぞれ、統一画像表示面20からノーマルサイズの画像表示又はハイビジョンサイズの画像表示をし、或いは必要であれば、各投影機12に同一の画像を表示するように切り換える。
【0034】
なお、上記実施の形態の例において、導光体18を構成する光ファイバー22は、画像光出力端面18Aと画像光出力端面18Bとの間で湾曲されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、導光体18は、画像光入力端面18Aから入力した画像光を中心に寄せて統一画像表示面20に表示できるものであれば良い。
【0035】
従って、例えば図7、図8に示されるように、導光体34を構成する光ファイバー22の中心軸線に対して、画像光入力端面34Aと画像光出力端面34Bが略同一方向に傾斜した平面となるようにしてもよい。図7、図8の符号35は図2、3に示されると同様の支持枠部材であり、基端枠支持部材36と拘束枠部材38とから構成されている。
【0036】
この場合、光ファイバー22の端面は画像表示面12から入射する光に対して傾いているので、この傾斜角度が大き過ぎると、光ファイバー22内に入射できない。従って、前記傾斜角度は、前記光ファイバー22の直交端面に対して入射可能な許容入射角度よりも小さく設定する必要がある。
【0037】
又、図1〜5に示される導光体でも光ファイバー22への入射角を小さくするために、フレネルレンズ13が設けられられているが、投影機12からの画像光投影角度が小さい場合は、フレネルレンズは不要である。
【0038】
なお上記実施の形態の例において、投影機12がDLP方式の場合について説明したが、これは透過型液晶を用いたもの等の他の投影機を用いてもよい。
【0039】
また、上記実施の形態の例に係る画面接続型表示装置10は、12台の投影機12及び12本の導光体を並べて、一枚の統一画像表示面20を構成するようにしたものであるが、本発明はこれに限定されるものでなく、2以上の投影機及び導光体を並べて、一枚の統一画像表示面を形成する場合に適用され、従って、複数の投影機及び導光体を縦横方向に並べる場合のみならず、縦方向にのみ或いは横方向にのみ並べる場合にも適用されるものである。
【0040】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、複数の投影機からの画像光を複数並べて一つの大きな画像を表示する場合に、画面内に境界線が生じない統一画像表示をすることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例に係る画面接続型表示装置を示す斜視図
【図2】図1のII−II線に沿う断面図
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図
【図4】同画面接続型表示装置における導光体を支持するための支持枠部材を示す斜視図
【図5】同画面接続型表示装置に用いる導光体の画像光出力端面の一部を拡大して示す正面図
【図6】同画面接続型表示装置における画像信号処理系統を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態の第2例に係る画面接続型表示装置の要部を示す図2と同様の断面図
【図8】同図3と同様の断面図
【符号の説明】
10…画面接続型表示装置
12…投影機
13…フレネルレンズ
14…投影部
16…スクリーン部
18、34…導光体
18A、34A…画像光入力端面
18B、34B…画像光出力端面
20…統一画像表示面
22…光ファイバー
24、35…支持枠部材
26、36…基端枠部材
26A…入力端固定枠
28、38…拘束枠部材
30…画像情報源
32…制御装置

Claims (11)

  1. 画像光入力端面及びこれと反対側端部の画像光出力端面を備えた複数の導光体と、これら複数の導光体における前記画像光入力端面側の端部を各々独立して取り囲んで支持する入力端固定枠と、前記複数の導光体に対応してこれと同数設けられ、対応する導光体における前記画像光入力端面に画像を投影する投影機と、を有してなり、前記導光体は略同一長さの複数の光ファイバーを束ねて、且つ、前記画像光入力端面側の端部及び画像光出力端面側の端部において接着固定して構成され、前記複数の導光体は、全部の画像光出力端面が、その外周で相互に接近して接続された状態で、並んで配置されて一枚の面一な統一画像表示面を構成していることを特徴とする画面接続型表示装置。
  2. 請求項1において、前記複数の導光体の前記画像光出力端面側端部を、前記統一画像表示面を構成している状態での該統一画像表示面の外周位置で、拘束枠部材により取り囲んで固定支持したことを特徴とする画面接続型表示装置。
  3. 請求項1において、前記入力端固定枠を一体的に連続してなる基端枠部材を設けたことを特徴とする画面接続型表示装置。
  4. 請求項3において、前記複数の導光体の前記画像光出力端面側端部を、前記統一画像表示面を構成している状態で該統一画像表示面の外周を拘束枠部材により取り囲んで固定支持すると共に、この拘束枠部材と前記基端枠部材とを一体的に構成したことを特徴とする画面接続型表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記導光体の画像光入力面側端部及び画像光出力端面側端部の各々で、該導光体を構成する複数の光ファイバーの端部が一体的に接着固定され、且つ、両端部の中間部では湾曲可能な自由状態とされていることを特徴とする画面接続型表示装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記複数の導光体の少なくとも一部における画像光入力端面及び画像光出力端面が、該導光体を構成する光ファイバーの軸線方向に対して略同一方向に傾斜した平面であることを特徴とする画面接続型表示装置。
  7. 請求項6において、前記画像光入力端面及び画像光出力端面の光ファイバーの軸線方向に対する傾斜角度は、前記光ファイバーの直交端面に対する許容入射角度よりも小さいことを特徴とする画面接続型表示装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記導光体を構成する複数の光ファイバーは、少なくとも前記画像光出力端面では、光ファイバーの端面において、縦方向及び横方向に、該光ファイバーの直径に等しいピッチで並べられ、接着、固定されたことを特徴とする画面接続型表示装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記画像光入力端面と対応する前記投影機との間の光路上に、該投影機からの投影画像光を略平行光にするフレネルレンズを設けたことを特徴とする画面接続型表示装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記導光体の前記画像入力端面を、これと対応する前記投影機の光出射口を中心とする凹円弧面形状としたことを特徴とする画面接続型表示装置。
  11. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、前記投影機は、DLP型プロジェクタであることを特徴とする画面接続型表示装置。
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