JP2004177613A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】パッシブアライメントにより光ファイバと半導体光学素子とを光学的に結合する構造を有し、気密性の良い光モジュールを提供する。
【解決手段】光モジュール1は、パッケージ10と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50とを備える。光モジュール1では、搭載部材30に搭載された半導体光学素子32がパッケージ10に収容されている。パッケージ10のフェルール保持部10fにはフェルール50が挿入されている。パッケージ10に収容された光ファイバ40はガイド溝30bに沿って配置され、半導体光学素子32と光学的に結合されている。パッケージ10の外側にあるフェルール50の第2の部分50fとフェルール保持部10fの外周面は封止部60によって覆われており、パッケージ10の気密が確保されている。
【選択図】 図1
【解決手段】光モジュール1は、パッケージ10と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50とを備える。光モジュール1では、搭載部材30に搭載された半導体光学素子32がパッケージ10に収容されている。パッケージ10のフェルール保持部10fにはフェルール50が挿入されている。パッケージ10に収容された光ファイバ40はガイド溝30bに沿って配置され、半導体光学素子32と光学的に結合されている。パッケージ10の外側にあるフェルール50の第2の部分50fとフェルール保持部10fの外周面は封止部60によって覆われており、パッケージ10の気密が確保されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光モジュールは、半導体光学素子と光ファイバとを備え、光ファイバの一端面と半導体光学素子とが光学的に結合されている。光モジュールは、光ファイバの一端面と半導体光学素子とを光学的に結合する方法によって、次の二つのタイプに分類される。一つは、いわゆるアクティブアライメント法によって半導体光学素子と光ファイバとの相対的な位置関係を調整することによって、半導体光学素子と光ファイバとが光学的に結合されるタイプの光モジュールである。他の一つは、搭載面とガイド溝とを有する搭載部材を用い、搭載面に半導体光学素子を搭載し、ガイド溝に沿って光ファイバを配置するいわゆるパッシブアライメント法によって半導体光学素子と光ファイバとが光学的に結合されるタイプの光モジュールである。前者の光モジュールでは、ハーメチックガラスによって封止された気密性の高いパッケージに半導体光学素子を収容して、パッケージの外側に置かれた光ファイバと半導体光学素子とを光学レンズを介して光学的に結合することができる。一方、後者の光モジュールの場合、搭載部材上において光ファイバと半導体光学素子との位置合わせが行われるため、半導体光学素子をパッケージに収容して気密封止し、パッケージの外側に光ファイバを配置する構造を採り難い。したがって、半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材の全体を樹脂によって覆う構成が一般に採られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−108870号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のパッシブアライメント法が採用された光モジュールでは、搭載部材を樹脂によって覆う構成より気密性の優れた構成の光モジュールの開発が望まれていた。
【0005】
そこで本発明は、パッシブアライメント法により光ファイバと半導体光学素子とを光学的に結合する構造を有し、気密性の良い光モジュールを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の光モジュールは、光ファイバと、フェルールと、半導体光学素子と、搭載部材と、パッケージと、封止部とを備える。フェルールは、所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、第1の部分に含まれる第1の端面と、第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有する。フェルール挿入孔には、第1の端面から突き出るように光ファイバが挿入されている。搭載部材は、半導体光学素子が搭載される搭載面と、光ファイバが配置されるガイド溝とを有する。パッケージは、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と搭載部材とを収容する。フェルール挿入孔を介して第1の部分がパッケージの収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置されている。第1の端面から突き出された光ファイバは、搭載部材のガイド溝に配置され、その一端面が半導体光学素子と光学的に結合される。封止部は、第2の部分の側面とパッケージの外側の面とを覆う樹脂体からなり、フェルール挿入孔を封止する。
【0007】
この光モジュールでは、パッケージは壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材を収容する。そして、フェルールの第2の部分の側面と、パッケージの外側の面とが樹脂体からなる封止部によって覆われることによって、パッケージのフェルール挿入孔が封止されている。封止部によってフェルール挿入孔が封止されることによって、パッケージの気密が確保される。したがって、気密性を高めた光モジュールが提供される。
【0008】
また、本発明の光モジュールにおいては、パッケージは、第1の壁から所定軸に沿ってパッケージの外側へ延出するフェルール保持部を更に有し、フェルール挿入孔は所定軸に沿ってフェルール保持部を貫通しており、フェルールは第1の部分が所定の収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置され、封止部は、第2の部分の側面とフェルール保持部の側面とを覆っていることを特徴とすることが好ましい。
【0009】
この光モジュールでは、フェルール挿入孔にフェルールが挿入されることによって、フェルールはフェルール保持部に安定して保持される。
【0010】
また、本発明の光モジュールは、光ファイバと、フェルールと、ナットと、半導体光学素子と、搭載部材と、パッケージと、封止部とを備える。フェルールは、定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、第1の部分に含まれる第1の端面と、第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有する。第1の部分はその側面から所定軸に交差する面に沿って延出する延出部を有する。第2の部分はその側面にネジ部を有する。光ファイバ挿入孔には、第1の端面から突き出るように光ファイバが挿入されている。ナットは、ネジ部に螺合する。搭載部材は、半導体光学素子が搭載される搭載面と、光ファイバが配置されるガイド溝とを有する。パッケージは、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と搭載部材とを収容する。フェルールは、フェルール挿入孔を介して第1の部分が所定の収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置されている。第1の端面から突き出された光ファイバは、搭載部材のガイド溝に沿って配置され、その一端面は半導体光学素子と光学的に結合されている。パッケージの第1の壁は、ナットと延出部の間に挟まれている。封止部は、シール部材からなり、パッケージの第1の壁が有する面と、フェルールの第1の部分の側面とに密着し、フェルール挿入孔を封止する。
【0011】
この光モジュールでは、パッケージは壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材を収容する。そして、シール部材からなる封止部が、パッケージの第1の壁に含まれる面とフェルールの第1の部分の側面とに密着することによって、フェルール挿入孔が封止される。フェルール挿入孔が封止部によって封止されることによって、パッケージの気密が確保される。したがって、気密性の良い光モジュールが提供される。また、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を、第1の部分が有する延出部と、第2の部分のネジ部に螺合するナットとが挟み込むことによって、フェルールはパッケージに安定して固定される。
【0012】
また、本発明の光モジュールにおいては、延出部は、所定軸に交差する方向に沿う第1の面と、所定の閉曲線に沿って第1の面に設けられた溝部とを有する。封止部は、シール部材からなり、第1の面に設けられた溝部に配置されており、第1の壁と溝部の内壁面に密着していることを特徴とすることが好適である。
【0013】
この光モジュールでは、フェルールの延出部とナットとによって第1の壁を挟むことによって、フェルールの第1の面に設けられた溝部の内壁面とパッケージの第1の壁とに、封止部を強固に密着させることができる。したがって、パッケージのフェルール挿入孔における気密性が更に高められている。
【0014】
また、本発明の光モジュールにおいては、フェルールは金属からなることを特徴とすることが好適である。フェルールを金属によって構成することによって、フェルール自体の気密性が高められる。
【0015】
また、本発明の光モジュールにおいては、フェルールは、その側面から光ファイバ挿入孔まで設けられた半田注入孔を更に有し、光ファイバは側面に金属膜がを有しており、フェルールの光ファイバ挿入孔は、半田注入孔から注入される半田によって封止されていることを特徴とすることが好ましい。
【0016】
この発明によれば、半田注入孔から注入される半田が、光ファイバ挿入孔の内壁面と光ファイバの側面との隙間を封止する。したがって、光ファイバ挿入孔における気密性が高められる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる光モジュールについて説明する。なお、以下の実施形態に関する説明においては、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
【0018】
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる光モジュール1について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、光モジュール1の一部破断斜視図である。図2は、図1におけるII−II線断面図である。図3は、図1におけるIII−III線断面図である。光モジュール1は、パッケージ10と、搭載部材30と、リード端子20と、セラミック端子基板22と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50と、封止部60とを備える。
【0019】
パッケージ10は、所定軸X(図2の所定軸X)に交差する面に沿う前壁10a及び後壁10c、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁10b、上壁10d、及び底壁10e、並びにセラミック端子基板22とを備える。前壁10a、後壁10c、側壁10b、上壁10d、及び底壁10eは、金属からなる。これら前壁10a、側壁10b、後壁10c、上壁10d、及び底壁10eによって収容空間10hが形成されている。前壁10aには、所定軸Xに沿ってパッケージ10の外側に延出するフェルール保持部10fが設けられている。フェルール保持部10fには所定軸Xに沿って伸びるフェルール挿入孔10gが設けられている。フェルール挿入孔10gは、パッケージ10の外側から内側まで貫通している。
【0020】
セラミック端子基板22は、パッケージ10の側壁10b及び後壁10cにそれぞれ接合されている。セラミック端子基板22は、例えば半田によって側壁10b及び後壁10cに接合される。セラミック端子基板22は、セラミック層22a及び22bを有する。セラミック層22aとセラミック層22bとの間には、導体パターン22cが形成されている。導体パターン22cは、パッケージ10の内側から外側まで通じている。導体パターン22cは、パッケージ10の内側において、パッケージ10に収容された半導体光学素子32と電気的に接合されている。また、導体パターン22cは、パッケージ10の外側において、複数のリード端子20と電気的に接続されている。セラミック端子基板22とパッケージ10とは、半田等によって強固に密着されているので、パッケージ10は気密性が高い。
【0021】
パッケージ10の収容空間10hには、搭載部材30が収容されている。搭載部材30は、搭載面30aを有する。搭載面30aには半導体光学素子32が搭載されている。半導体光学素子32としては、例えば、レーザダイオードといった半導体発光素子や、フォトダイオードといった半導体受光素子が用いられる。搭載部材30には、ガイド溝30bが形成されている。このガイド溝30bに沿って光ファイバ40が配置されることによって、光ファイバ40の一端面と半導体光学素子32とが光学的に結合される。
【0022】
光ファイバ40は、その一部がフェルール50によって覆われている。フェルール50は、例えば、金属によって構成されている。フェルール50は、所定軸Xに沿って順に設けられた第1の部分50eと第2の部分50fとを有する。また、フェルール50は、第1の端面50aと第2の端面50bとを有する。第1の端面50aは第1の部分50eに含まれ、第2の端面50bは第2の部分50fに含まれている。フェルール50は、所定軸Xに沿って第1の端面50aから第2の端面50bまで伸びる光ファイバ挿入孔50cを有している。光ファイバ挿入孔50cには、光ファイバ40が第1の端面50aから突き出るように挿入されている。フェルール50は、パッケージ10のフェルール保持部10fに設けられたフェルール挿入孔10gに挿入されている。フェルール50は、フェルール挿入孔10gに挿入されることによって、フェルール保持部10fに安定して保持されている。フェルール50は、フェルール挿入孔10gを介して、第1の部分50eがパッケージ10の収容空間10hに収容されており、第2の部分50fがパッケージ10の外側に配置されている。第1の端面50aから突き出た光ファイバ40は、搭載部材30に設けられたガイド溝30bに沿って配置されている。
【0023】
フェルール50は、半田注入孔50dを有する。図4(a)は、図1に示すII−II線断面におけるフェルール50の拡大断面図である。図4(b)は、図1に示すIV−IV線断面におけるフェルール50の拡大断面図である。半田注入孔50dは、フェルール50の側面から光ファイバ挿入孔50cまで伸びている。また、光ファイバ40は、その側面に金属膜40aを有することができる。この金属膜40aは、例えば金メッキにより形成される。半田注入孔50dから半田が注入されると、光ファイバ挿入孔50cに半田が流れ込み、光ファイバ40の側面と光ファイバ挿入孔50cの内壁面との間が半田62によって埋められる。このように、半田注入孔50dから注入される半田62が、光ファイバ挿入孔50cからパッケージ10の内側への通路を封止することによって、パッケージ10の気密が確保され、光モジュール1の気密性が高められる。
【0024】
フェルール50の第2の部分50fの側面と、フェルール保持部10fの外周面とは、封止部60により覆われている。封止部60は、例えば加熱モールドによって形成される。封止部60を加熱モールドによって製造する場合、その材料としては、エポキシ樹脂などのモールド樹脂を用いることができる。なお、封止部60には、例えば感光性接着剤などの常温硬化接着剤等も用いることができる。封止部60は、フェルール50の側面と、フェルール保持部10fの外周面とを覆うことによって、フェルール挿入孔10gを封止している。封止部60がフェルール挿入孔10gを封止することによって、パッケージ10の気密が確保され、光モジュール1の気密性が高められている。
【0025】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態にかかる光モジュール2について図5〜図7を参照しつつ説明する。図5は、光モジュール2の一部破断斜視図である。図6は、図5におけるV−V線断面図である。図7は、図5におけるVI−VI線断面図である。光モジュール2は、パッケージ12と、リード端子24と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50と、封止部60とを備える。搭載部材30、半導体光学素子32、光ファイバ40、フェルール50及び封止部60は第1の実施形態と同様の構成を有するので説明を省略する。
【0026】
パッケージ12は、所定軸X(図6の所定軸X)に交差する面に沿う前壁12a及び後壁12cと、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁12b、上壁12dと、及び底壁12eとを有する。前壁12a、後壁12c、側壁12b、上壁12d、及び底壁12eは、金属からなる。これら前壁12a、側壁12b、後壁12c、上壁12d及び底壁12eによって収容空間12hが形成されている。第1実施形態と同様に前壁12aには、パッケージ12の外側に延出するフェルール保持部12fが設けられている。フェルール保持部12fには所定軸Xに沿って伸びるフェルール挿入孔12gが設けられている。フェルール挿入孔12gには第1実施形態と同様にフェルール50が挿入されている。
【0027】
パッケージ12の側壁12b及び後壁12cには、複数のリード端子挿入孔12iが設けられている。リード端子挿入孔12iにはリード端子24がそれぞれ挿入されている。リード端子挿入孔12iから挿入されたリード端子24は、パッケージ12に収容された半導体光学素子32と電気的に接続される。リード端子挿入孔12iには、ガラス部材26が埋め込まれている。ガラス部材26は、リード端子24とパッケージ12との絶縁を保っている。また、ガラス部材26は、リード端子挿入孔12iを封止している。ガラス部材26としては例えば低融点ガラスを用いることができる。ガラス部材26がリード端子挿入孔12iを封止することによってパッケージ12の気密が確保され、光モジュール2の気密性が高められている。
【0028】
以上、第1及び第2の実施形態の光モジュールを説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されず、種々の変形態様を構成できる。例えば、パッケージの前壁に設けられたフェルール保持部を無くすことができる。この場合には、フェルール挿入孔はパッケージの前壁のみに形成されるので、封止部はパッケージの外側に配置されたフェルールの側面とパッケージの前壁とを連続して覆うように設けられる。
【0029】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態にかかる光モジュール3について図8及び図9を参照しつつ、説明する。図8は光モジュール3の一部破断斜視図である。図9は図8におけるVIII−VIII線断面図である。光モジュール3は、パッケージ14と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、リード端子20と、セラミック端子基板22と、光ファイバ40と、フェルール52とを備える。搭載部材30と半導体光学素子32は、第1実施形態の搭載部材30と半導体光学素子32とそれぞれ同様の構成を有するので説明を省略する。
【0030】
パッケージ14は、所定軸X(図9の所定軸X)に交差する面に沿う前壁14a及び後壁14c、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁14b、上壁14d、及び底壁14e、並びにセラミック端子基板22とを有する。前壁14a、側壁14b、後壁14c、上壁14d、及び底壁14eは、金属によって構成される。これら前壁14a、側壁14b、後壁14c、上壁14d、及び底壁14eによって収容空間14hが形成されている。前壁14aには、フェルール挿入孔14gが設けられている。パッケージ14の側壁14b及び後壁14cには、第1実施形態の光モジュール1と同様に、セラミック端子基板22が接合されている。セラミック端子基板22の構成は、第1実施形態と同様である。また、セラミック端子基板22に接続される複数のリード端子20も第1実施形態と同様の構成を有する。
【0031】
光ファイバ40は、その一部がフェルール52によって覆われている。フェルール52は、例えば、金属によって構成されている。フェルール52は、第1の端面52aと第2の端面52bと、所定軸Xに沿って順に設けられた第1の部分52eと第2の部分52fとを有する。第1の部分52eは第1の端面52aを含み、第2の部分52fは第2の端面52bを含んでいる。
【0032】
フェルール52の第1の部分52eは、その側面に延出部52gを有している。図10は、フェルール52の斜視図である。延出部52gは、所定軸Xに交差する面に沿っている。延出部52gは、所定軸Xに交差する方向に沿う面52hを有している。延出部52gは、更に面52hから所定軸Xに沿う方向に設けられた溝部52iを有している。溝部52iは所定の閉曲線52kに沿って設けられている。溝部52iにはシール部材56が埋め込まれている。シール部材56としては、ゴム等の弾性を有する部材を用いることができ、Oリングが例示される。
【0033】
フェルール52は、更に所定軸Xに沿って第1の端面52aから第2の端面52bまで設けられた光ファイバ挿入孔52cを有している。光ファイバ挿入孔52cには、第1の端面52aから突き出るように光ファイバ40が挿入されている。フェルール52は、パッケージ14のフェルール挿入孔14gに挿入され、第1の部分52eがパッケージ14に収容され、第2の部分52fがパッケージ14の外側に配置されている。第1の部分52eから突き出された光ファイバ40は、搭載部材30のガイド溝30bに沿って配置されて、その一端面が半導体光学素子32と光学的に結合されている。
【0034】
フェルール52の第2の部分52fは、その側面にネジ部52jが設けられている。ネジ部52jには、ナット58が締め付けられており、ナット58と延出部52gの面52hとによってパッケージ14の前壁14aが挟み込まれている。フェルール52は、延出部52gとナット58とによって前壁14aを挟み込むことによって、パッケージ14に安定して固定される。延出部52gの溝部52iに埋め込まれたシール部材56は、溝部52iの内壁面と、パッケージ14の前壁14aの内壁面とに密着している。このようにシール部材56がフェルール挿入孔14gからパッケージ14の内側への通路を封止することによって、パッケージ14の気密が確保されており、光モジュール3の気密性が高められている。
【0035】
また、第1実施形態の光モジュール1と同様に、フェルール52はその側面から光ファイバ挿入孔52cまで伸びる半田注入孔52dを有することができ、光ファイバ40は、その側面に金属膜を有することができる。そして、半田注入孔52dから注入される半田62によって、光ファイバ挿入孔52cを封止することができる。
【0036】
以上、本発明の第3実施形態にかかる光モジュール3について説明したが、本発明はこの第3実施形態に限定されることなく、種々の変形態様を構成できる。例えば、第3実施形態の光モジュール3においては、延出部52gに溝部52iが設けられており、シール部材56が溝部52iに埋め込まれていた。これに代えて、溝部をパッケージ14の前壁14aの内壁面に設け、溝部にシール部材56を収容する。このシール部材56を溝部の内壁面と、延出部52gの面52hに密着させることによっても、フェルール挿入孔14gからパッケージ14の内側への水分の侵入を防止することができる。また、シール部材56を、第1の部分52eと第2の部分52fとの間のフェルール52の側面と、フェルール挿入孔14gの内壁面とに密着させても良い。
【0037】
また、パッケージ14に接合されたセラミック端子基板22に代えて、第2の実施形態と同様に、パッケージ14の側壁14b及び後壁14cにリード端子挿入孔を設けて、このリード端子挿入孔にリード端子を挿入しても良い。そして、第2実施形態と同様にガラス部材によってリード端子挿入孔を封止することによって、パッケージ14の気密を確保することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パッシブアライメントにより光ファイバと半導体光学素子とを光学的に結合する構造を有し、気密性の良い光モジュールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図2】図2は、図1におけるII−II線断面図である。
【図3】図3は、図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図4(a)は、図1におけるII−II線断面においてフェルールを拡大した断面図である。図4(b)は、図1におけるIV−IV線断面においてフェルールを拡大した断面図である。
【図5】図5は、第2実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図6】図6は、図5におけるV−V線断面図である。
【図7】図7は、図5におけるVI−VI線断面図である。
【図8】図8は、第3実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図9】図9は、図8におけるVIII−VIII線断面図である。
【図10】図10は、第3実施形態にかかる光モジュールが備えるフェルールの斜視図である。
【符号の説明】
1〜3…光モジュール、10,12,14…パッケージ、10f,12f…フェルール保持部、10g,12g,14g…フェルール挿入孔、10a,12a,14a…前壁、10b,12b,14b…側壁、10c,12c,14c…後壁、20,24…リード端子、22…セラミック端子基板、26…ガラス部材、30…搭載部材、30a…搭載面、30b…ガイド溝、32…半導体光学素子、40…光ファイバ、40a…金属膜、50,52…フェルール、50c,52c…光ファイバ挿入孔、50d,52d…半田注入孔、50e,52e…第1の部分、50f,52f…第2の部分、52g…延出部、52i…溝部、52j…ネジ部、56…シール部材、58…ナット、60…封止部、62…半田
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光モジュールは、半導体光学素子と光ファイバとを備え、光ファイバの一端面と半導体光学素子とが光学的に結合されている。光モジュールは、光ファイバの一端面と半導体光学素子とを光学的に結合する方法によって、次の二つのタイプに分類される。一つは、いわゆるアクティブアライメント法によって半導体光学素子と光ファイバとの相対的な位置関係を調整することによって、半導体光学素子と光ファイバとが光学的に結合されるタイプの光モジュールである。他の一つは、搭載面とガイド溝とを有する搭載部材を用い、搭載面に半導体光学素子を搭載し、ガイド溝に沿って光ファイバを配置するいわゆるパッシブアライメント法によって半導体光学素子と光ファイバとが光学的に結合されるタイプの光モジュールである。前者の光モジュールでは、ハーメチックガラスによって封止された気密性の高いパッケージに半導体光学素子を収容して、パッケージの外側に置かれた光ファイバと半導体光学素子とを光学レンズを介して光学的に結合することができる。一方、後者の光モジュールの場合、搭載部材上において光ファイバと半導体光学素子との位置合わせが行われるため、半導体光学素子をパッケージに収容して気密封止し、パッケージの外側に光ファイバを配置する構造を採り難い。したがって、半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材の全体を樹脂によって覆う構成が一般に採られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−108870号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のパッシブアライメント法が採用された光モジュールでは、搭載部材を樹脂によって覆う構成より気密性の優れた構成の光モジュールの開発が望まれていた。
【0005】
そこで本発明は、パッシブアライメント法により光ファイバと半導体光学素子とを光学的に結合する構造を有し、気密性の良い光モジュールを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の光モジュールは、光ファイバと、フェルールと、半導体光学素子と、搭載部材と、パッケージと、封止部とを備える。フェルールは、所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、第1の部分に含まれる第1の端面と、第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有する。フェルール挿入孔には、第1の端面から突き出るように光ファイバが挿入されている。搭載部材は、半導体光学素子が搭載される搭載面と、光ファイバが配置されるガイド溝とを有する。パッケージは、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と搭載部材とを収容する。フェルール挿入孔を介して第1の部分がパッケージの収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置されている。第1の端面から突き出された光ファイバは、搭載部材のガイド溝に配置され、その一端面が半導体光学素子と光学的に結合される。封止部は、第2の部分の側面とパッケージの外側の面とを覆う樹脂体からなり、フェルール挿入孔を封止する。
【0007】
この光モジュールでは、パッケージは壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材を収容する。そして、フェルールの第2の部分の側面と、パッケージの外側の面とが樹脂体からなる封止部によって覆われることによって、パッケージのフェルール挿入孔が封止されている。封止部によってフェルール挿入孔が封止されることによって、パッケージの気密が確保される。したがって、気密性を高めた光モジュールが提供される。
【0008】
また、本発明の光モジュールにおいては、パッケージは、第1の壁から所定軸に沿ってパッケージの外側へ延出するフェルール保持部を更に有し、フェルール挿入孔は所定軸に沿ってフェルール保持部を貫通しており、フェルールは第1の部分が所定の収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置され、封止部は、第2の部分の側面とフェルール保持部の側面とを覆っていることを特徴とすることが好ましい。
【0009】
この光モジュールでは、フェルール挿入孔にフェルールが挿入されることによって、フェルールはフェルール保持部に安定して保持される。
【0010】
また、本発明の光モジュールは、光ファイバと、フェルールと、ナットと、半導体光学素子と、搭載部材と、パッケージと、封止部とを備える。フェルールは、定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、第1の部分に含まれる第1の端面と、第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有する。第1の部分はその側面から所定軸に交差する面に沿って延出する延出部を有する。第2の部分はその側面にネジ部を有する。光ファイバ挿入孔には、第1の端面から突き出るように光ファイバが挿入されている。ナットは、ネジ部に螺合する。搭載部材は、半導体光学素子が搭載される搭載面と、光ファイバが配置されるガイド溝とを有する。パッケージは、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と搭載部材とを収容する。フェルールは、フェルール挿入孔を介して第1の部分が所定の収容空間に収容されると共に、第2の部分がパッケージの外側に配置されている。第1の端面から突き出された光ファイバは、搭載部材のガイド溝に沿って配置され、その一端面は半導体光学素子と光学的に結合されている。パッケージの第1の壁は、ナットと延出部の間に挟まれている。封止部は、シール部材からなり、パッケージの第1の壁が有する面と、フェルールの第1の部分の側面とに密着し、フェルール挿入孔を封止する。
【0011】
この光モジュールでは、パッケージは壁部を有し、壁部によって形成される所定の収容空間に半導体光学素子と光ファイバとを搭載した搭載部材を収容する。そして、シール部材からなる封止部が、パッケージの第1の壁に含まれる面とフェルールの第1の部分の側面とに密着することによって、フェルール挿入孔が封止される。フェルール挿入孔が封止部によって封止されることによって、パッケージの気密が確保される。したがって、気密性の良い光モジュールが提供される。また、フェルール挿入孔が形成された第1の壁を、第1の部分が有する延出部と、第2の部分のネジ部に螺合するナットとが挟み込むことによって、フェルールはパッケージに安定して固定される。
【0012】
また、本発明の光モジュールにおいては、延出部は、所定軸に交差する方向に沿う第1の面と、所定の閉曲線に沿って第1の面に設けられた溝部とを有する。封止部は、シール部材からなり、第1の面に設けられた溝部に配置されており、第1の壁と溝部の内壁面に密着していることを特徴とすることが好適である。
【0013】
この光モジュールでは、フェルールの延出部とナットとによって第1の壁を挟むことによって、フェルールの第1の面に設けられた溝部の内壁面とパッケージの第1の壁とに、封止部を強固に密着させることができる。したがって、パッケージのフェルール挿入孔における気密性が更に高められている。
【0014】
また、本発明の光モジュールにおいては、フェルールは金属からなることを特徴とすることが好適である。フェルールを金属によって構成することによって、フェルール自体の気密性が高められる。
【0015】
また、本発明の光モジュールにおいては、フェルールは、その側面から光ファイバ挿入孔まで設けられた半田注入孔を更に有し、光ファイバは側面に金属膜がを有しており、フェルールの光ファイバ挿入孔は、半田注入孔から注入される半田によって封止されていることを特徴とすることが好ましい。
【0016】
この発明によれば、半田注入孔から注入される半田が、光ファイバ挿入孔の内壁面と光ファイバの側面との隙間を封止する。したがって、光ファイバ挿入孔における気密性が高められる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる光モジュールについて説明する。なお、以下の実施形態に関する説明においては、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を附し、重複する説明は省略する。
【0018】
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる光モジュール1について図1〜図3を参照しつつ説明する。図1は、光モジュール1の一部破断斜視図である。図2は、図1におけるII−II線断面図である。図3は、図1におけるIII−III線断面図である。光モジュール1は、パッケージ10と、搭載部材30と、リード端子20と、セラミック端子基板22と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50と、封止部60とを備える。
【0019】
パッケージ10は、所定軸X(図2の所定軸X)に交差する面に沿う前壁10a及び後壁10c、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁10b、上壁10d、及び底壁10e、並びにセラミック端子基板22とを備える。前壁10a、後壁10c、側壁10b、上壁10d、及び底壁10eは、金属からなる。これら前壁10a、側壁10b、後壁10c、上壁10d、及び底壁10eによって収容空間10hが形成されている。前壁10aには、所定軸Xに沿ってパッケージ10の外側に延出するフェルール保持部10fが設けられている。フェルール保持部10fには所定軸Xに沿って伸びるフェルール挿入孔10gが設けられている。フェルール挿入孔10gは、パッケージ10の外側から内側まで貫通している。
【0020】
セラミック端子基板22は、パッケージ10の側壁10b及び後壁10cにそれぞれ接合されている。セラミック端子基板22は、例えば半田によって側壁10b及び後壁10cに接合される。セラミック端子基板22は、セラミック層22a及び22bを有する。セラミック層22aとセラミック層22bとの間には、導体パターン22cが形成されている。導体パターン22cは、パッケージ10の内側から外側まで通じている。導体パターン22cは、パッケージ10の内側において、パッケージ10に収容された半導体光学素子32と電気的に接合されている。また、導体パターン22cは、パッケージ10の外側において、複数のリード端子20と電気的に接続されている。セラミック端子基板22とパッケージ10とは、半田等によって強固に密着されているので、パッケージ10は気密性が高い。
【0021】
パッケージ10の収容空間10hには、搭載部材30が収容されている。搭載部材30は、搭載面30aを有する。搭載面30aには半導体光学素子32が搭載されている。半導体光学素子32としては、例えば、レーザダイオードといった半導体発光素子や、フォトダイオードといった半導体受光素子が用いられる。搭載部材30には、ガイド溝30bが形成されている。このガイド溝30bに沿って光ファイバ40が配置されることによって、光ファイバ40の一端面と半導体光学素子32とが光学的に結合される。
【0022】
光ファイバ40は、その一部がフェルール50によって覆われている。フェルール50は、例えば、金属によって構成されている。フェルール50は、所定軸Xに沿って順に設けられた第1の部分50eと第2の部分50fとを有する。また、フェルール50は、第1の端面50aと第2の端面50bとを有する。第1の端面50aは第1の部分50eに含まれ、第2の端面50bは第2の部分50fに含まれている。フェルール50は、所定軸Xに沿って第1の端面50aから第2の端面50bまで伸びる光ファイバ挿入孔50cを有している。光ファイバ挿入孔50cには、光ファイバ40が第1の端面50aから突き出るように挿入されている。フェルール50は、パッケージ10のフェルール保持部10fに設けられたフェルール挿入孔10gに挿入されている。フェルール50は、フェルール挿入孔10gに挿入されることによって、フェルール保持部10fに安定して保持されている。フェルール50は、フェルール挿入孔10gを介して、第1の部分50eがパッケージ10の収容空間10hに収容されており、第2の部分50fがパッケージ10の外側に配置されている。第1の端面50aから突き出た光ファイバ40は、搭載部材30に設けられたガイド溝30bに沿って配置されている。
【0023】
フェルール50は、半田注入孔50dを有する。図4(a)は、図1に示すII−II線断面におけるフェルール50の拡大断面図である。図4(b)は、図1に示すIV−IV線断面におけるフェルール50の拡大断面図である。半田注入孔50dは、フェルール50の側面から光ファイバ挿入孔50cまで伸びている。また、光ファイバ40は、その側面に金属膜40aを有することができる。この金属膜40aは、例えば金メッキにより形成される。半田注入孔50dから半田が注入されると、光ファイバ挿入孔50cに半田が流れ込み、光ファイバ40の側面と光ファイバ挿入孔50cの内壁面との間が半田62によって埋められる。このように、半田注入孔50dから注入される半田62が、光ファイバ挿入孔50cからパッケージ10の内側への通路を封止することによって、パッケージ10の気密が確保され、光モジュール1の気密性が高められる。
【0024】
フェルール50の第2の部分50fの側面と、フェルール保持部10fの外周面とは、封止部60により覆われている。封止部60は、例えば加熱モールドによって形成される。封止部60を加熱モールドによって製造する場合、その材料としては、エポキシ樹脂などのモールド樹脂を用いることができる。なお、封止部60には、例えば感光性接着剤などの常温硬化接着剤等も用いることができる。封止部60は、フェルール50の側面と、フェルール保持部10fの外周面とを覆うことによって、フェルール挿入孔10gを封止している。封止部60がフェルール挿入孔10gを封止することによって、パッケージ10の気密が確保され、光モジュール1の気密性が高められている。
【0025】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態にかかる光モジュール2について図5〜図7を参照しつつ説明する。図5は、光モジュール2の一部破断斜視図である。図6は、図5におけるV−V線断面図である。図7は、図5におけるVI−VI線断面図である。光モジュール2は、パッケージ12と、リード端子24と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、光ファイバ40と、フェルール50と、封止部60とを備える。搭載部材30、半導体光学素子32、光ファイバ40、フェルール50及び封止部60は第1の実施形態と同様の構成を有するので説明を省略する。
【0026】
パッケージ12は、所定軸X(図6の所定軸X)に交差する面に沿う前壁12a及び後壁12cと、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁12b、上壁12dと、及び底壁12eとを有する。前壁12a、後壁12c、側壁12b、上壁12d、及び底壁12eは、金属からなる。これら前壁12a、側壁12b、後壁12c、上壁12d及び底壁12eによって収容空間12hが形成されている。第1実施形態と同様に前壁12aには、パッケージ12の外側に延出するフェルール保持部12fが設けられている。フェルール保持部12fには所定軸Xに沿って伸びるフェルール挿入孔12gが設けられている。フェルール挿入孔12gには第1実施形態と同様にフェルール50が挿入されている。
【0027】
パッケージ12の側壁12b及び後壁12cには、複数のリード端子挿入孔12iが設けられている。リード端子挿入孔12iにはリード端子24がそれぞれ挿入されている。リード端子挿入孔12iから挿入されたリード端子24は、パッケージ12に収容された半導体光学素子32と電気的に接続される。リード端子挿入孔12iには、ガラス部材26が埋め込まれている。ガラス部材26は、リード端子24とパッケージ12との絶縁を保っている。また、ガラス部材26は、リード端子挿入孔12iを封止している。ガラス部材26としては例えば低融点ガラスを用いることができる。ガラス部材26がリード端子挿入孔12iを封止することによってパッケージ12の気密が確保され、光モジュール2の気密性が高められている。
【0028】
以上、第1及び第2の実施形態の光モジュールを説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されず、種々の変形態様を構成できる。例えば、パッケージの前壁に設けられたフェルール保持部を無くすことができる。この場合には、フェルール挿入孔はパッケージの前壁のみに形成されるので、封止部はパッケージの外側に配置されたフェルールの側面とパッケージの前壁とを連続して覆うように設けられる。
【0029】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態にかかる光モジュール3について図8及び図9を参照しつつ、説明する。図8は光モジュール3の一部破断斜視図である。図9は図8におけるVIII−VIII線断面図である。光モジュール3は、パッケージ14と、搭載部材30と、半導体光学素子32と、リード端子20と、セラミック端子基板22と、光ファイバ40と、フェルール52とを備える。搭載部材30と半導体光学素子32は、第1実施形態の搭載部材30と半導体光学素子32とそれぞれ同様の構成を有するので説明を省略する。
【0030】
パッケージ14は、所定軸X(図9の所定軸X)に交差する面に沿う前壁14a及び後壁14c、所定軸Xに沿って設けられた一対の側壁14b、上壁14d、及び底壁14e、並びにセラミック端子基板22とを有する。前壁14a、側壁14b、後壁14c、上壁14d、及び底壁14eは、金属によって構成される。これら前壁14a、側壁14b、後壁14c、上壁14d、及び底壁14eによって収容空間14hが形成されている。前壁14aには、フェルール挿入孔14gが設けられている。パッケージ14の側壁14b及び後壁14cには、第1実施形態の光モジュール1と同様に、セラミック端子基板22が接合されている。セラミック端子基板22の構成は、第1実施形態と同様である。また、セラミック端子基板22に接続される複数のリード端子20も第1実施形態と同様の構成を有する。
【0031】
光ファイバ40は、その一部がフェルール52によって覆われている。フェルール52は、例えば、金属によって構成されている。フェルール52は、第1の端面52aと第2の端面52bと、所定軸Xに沿って順に設けられた第1の部分52eと第2の部分52fとを有する。第1の部分52eは第1の端面52aを含み、第2の部分52fは第2の端面52bを含んでいる。
【0032】
フェルール52の第1の部分52eは、その側面に延出部52gを有している。図10は、フェルール52の斜視図である。延出部52gは、所定軸Xに交差する面に沿っている。延出部52gは、所定軸Xに交差する方向に沿う面52hを有している。延出部52gは、更に面52hから所定軸Xに沿う方向に設けられた溝部52iを有している。溝部52iは所定の閉曲線52kに沿って設けられている。溝部52iにはシール部材56が埋め込まれている。シール部材56としては、ゴム等の弾性を有する部材を用いることができ、Oリングが例示される。
【0033】
フェルール52は、更に所定軸Xに沿って第1の端面52aから第2の端面52bまで設けられた光ファイバ挿入孔52cを有している。光ファイバ挿入孔52cには、第1の端面52aから突き出るように光ファイバ40が挿入されている。フェルール52は、パッケージ14のフェルール挿入孔14gに挿入され、第1の部分52eがパッケージ14に収容され、第2の部分52fがパッケージ14の外側に配置されている。第1の部分52eから突き出された光ファイバ40は、搭載部材30のガイド溝30bに沿って配置されて、その一端面が半導体光学素子32と光学的に結合されている。
【0034】
フェルール52の第2の部分52fは、その側面にネジ部52jが設けられている。ネジ部52jには、ナット58が締め付けられており、ナット58と延出部52gの面52hとによってパッケージ14の前壁14aが挟み込まれている。フェルール52は、延出部52gとナット58とによって前壁14aを挟み込むことによって、パッケージ14に安定して固定される。延出部52gの溝部52iに埋め込まれたシール部材56は、溝部52iの内壁面と、パッケージ14の前壁14aの内壁面とに密着している。このようにシール部材56がフェルール挿入孔14gからパッケージ14の内側への通路を封止することによって、パッケージ14の気密が確保されており、光モジュール3の気密性が高められている。
【0035】
また、第1実施形態の光モジュール1と同様に、フェルール52はその側面から光ファイバ挿入孔52cまで伸びる半田注入孔52dを有することができ、光ファイバ40は、その側面に金属膜を有することができる。そして、半田注入孔52dから注入される半田62によって、光ファイバ挿入孔52cを封止することができる。
【0036】
以上、本発明の第3実施形態にかかる光モジュール3について説明したが、本発明はこの第3実施形態に限定されることなく、種々の変形態様を構成できる。例えば、第3実施形態の光モジュール3においては、延出部52gに溝部52iが設けられており、シール部材56が溝部52iに埋め込まれていた。これに代えて、溝部をパッケージ14の前壁14aの内壁面に設け、溝部にシール部材56を収容する。このシール部材56を溝部の内壁面と、延出部52gの面52hに密着させることによっても、フェルール挿入孔14gからパッケージ14の内側への水分の侵入を防止することができる。また、シール部材56を、第1の部分52eと第2の部分52fとの間のフェルール52の側面と、フェルール挿入孔14gの内壁面とに密着させても良い。
【0037】
また、パッケージ14に接合されたセラミック端子基板22に代えて、第2の実施形態と同様に、パッケージ14の側壁14b及び後壁14cにリード端子挿入孔を設けて、このリード端子挿入孔にリード端子を挿入しても良い。そして、第2実施形態と同様にガラス部材によってリード端子挿入孔を封止することによって、パッケージ14の気密を確保することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パッシブアライメントにより光ファイバと半導体光学素子とを光学的に結合する構造を有し、気密性の良い光モジュールが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図2】図2は、図1におけるII−II線断面図である。
【図3】図3は、図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図4(a)は、図1におけるII−II線断面においてフェルールを拡大した断面図である。図4(b)は、図1におけるIV−IV線断面においてフェルールを拡大した断面図である。
【図5】図5は、第2実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図6】図6は、図5におけるV−V線断面図である。
【図7】図7は、図5におけるVI−VI線断面図である。
【図8】図8は、第3実施形態にかかる光モジュールの一部破断斜視図である。
【図9】図9は、図8におけるVIII−VIII線断面図である。
【図10】図10は、第3実施形態にかかる光モジュールが備えるフェルールの斜視図である。
【符号の説明】
1〜3…光モジュール、10,12,14…パッケージ、10f,12f…フェルール保持部、10g,12g,14g…フェルール挿入孔、10a,12a,14a…前壁、10b,12b,14b…側壁、10c,12c,14c…後壁、20,24…リード端子、22…セラミック端子基板、26…ガラス部材、30…搭載部材、30a…搭載面、30b…ガイド溝、32…半導体光学素子、40…光ファイバ、40a…金属膜、50,52…フェルール、50c,52c…光ファイバ挿入孔、50d,52d…半田注入孔、50e,52e…第1の部分、50f,52f…第2の部分、52g…延出部、52i…溝部、52j…ネジ部、56…シール部材、58…ナット、60…封止部、62…半田
Claims (6)
- 光ファイバと、
所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、前記第1の部分に含まれる第1の端面と、前記第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有し、前記第1の端面から突き出るように前記光ファイバ挿入孔に前記光ファイバが挿入されたフェルールと、
半導体光学素子と、
前記半導体光学素子が搭載される搭載面と、前記光ファイバが配置されるガイド溝とを有する搭載部材と、
フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、当該壁部によって形成される所定の収容空間に前記半導体光学素子と前記搭載部材とを収容するパッケージと、
前記フェルール挿入孔を封止する封止部と
を備え、
前記フェルール挿入孔を介して前記第1の部分が前記パッケージの収容空間に収容されると共に、前記第2の部分が前記パッケージの外側に配置されており、
前記第1の端面から突き出された前記光ファイバは、前記搭載部材の前記ガイド溝に配置され、前記光ファイバの一端面が前記半導体光学素子と光学的に結合されており、
前記封止部は、前記第2の部分の側面と前記パッケージの外側の面とを覆う樹脂体からなる
光モジュール。 - 前記パッケージは、前記第1の壁から前記所定軸に沿って前記パッケージの外側へ延出するフェルール保持部を更に有し、
前記フェルール挿入孔は前記所定軸に沿って前記フェルール保持部を貫通しており、
前記封止部は、前記第2の部分の側面と前記フェルール保持部の側面とを覆う樹脂体からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。 - 光ファイバと、
所定軸に沿って順に設けられた第1及び第2の部分と、前記第1の部分に含まれる第1の端面と、前記第2の部分に含まれる第2の端面と、光ファイバ挿入孔とを有し、前記第1の部分はその側面から前記所定軸に交差する面に沿って延出する延出部とを有し、前記第2の部分はその側面にネジ部を有し、前記第1の端面から突き出るように前記光ファイバ挿入孔に前記光ファイバが挿入されたフェルールと、
前記ネジ部に螺合するナットと、
半導体光学素子と、
前記半導体光学素子が搭載される搭載面と、前記光ファイバが配置されるガイド溝とを有する搭載部材と、
フェルール挿入孔が形成された第1の壁を含む壁部を有し、当該壁部によって形成される所定の収容空間に前記半導体光学素子と前記搭載部材とを収容するパッケージと、
前記フェルール挿入孔を封止する封止部と
を備え、
前記フェルールは、前記フェルール挿入孔を介して前記第1の部分が前記所定の収容空間に収容されると共に、前記第2の部分が前記パッケージの外側に配置されており、
前記第1の端面から突き出された前記光ファイバは、前記搭載部材の前記ガイド溝に配置され、前記光ファイバの一端面は前記半導体光学素子と光学的に結合されており、
前記パッケージの第1の壁は、前記ナットと前記延出部との間に挟まれており、
前記封止部は、前記パッケージの第1の壁が有する面と、前記第フェルールの第1の部分の側面とに密着するシール部材からなる
光モジュール。 - 前記延出部は、前記所定軸に交差する方向に沿う第1の面と、所定の閉曲線に沿って前記第1の面に設けられた溝部とを有し、
前記封止部は、前記パッケージの第1の壁が有する面と前記溝部の内壁面とに密着するシール部材からなる
ことを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。 - 前記フェルールは金属からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光モジュール。
- 前記フェルールは、その側面から前記光ファイバ挿入孔まで設けられた半田注入孔を更に有し、
前記光ファイバは、その側面に形成された金属膜を更に有し、
前記フェルールの光ファイバ挿入孔は、前記半田注入孔から注入される半田によって封止されている
ことを特徴とする請求項5に記載の光モジュール。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002342805A JP2004177613A (ja) | 2002-11-26 | 2002-11-26 | 光モジュール |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010504506A (ja) * | 2006-09-20 | 2010-02-12 | レオニ オートモーティヴ リーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | エバネッセント場センサ線用のフェルール |
US8342756B2 (en) | 2009-12-22 | 2013-01-01 | Jds Uniphase Corporation | Hermetic seal between a package and an optical fiber |
WO2013099496A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | 住友電気工業株式会社 | 光ケーブル端末固定具、光ケーブルの端末固定構造及び光モジュール |
-
2002
- 2002-11-26 JP JP2002342805A patent/JP2004177613A/ja active Pending
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