JP2004177268A - 試料固定器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワックス、銀ペースト、カーボンペースト、または導電性テープなどの接着材を不要とし、効率よくかつ正確に試料の断面(例えば半導体チップの観察所望断面であるデバイス断面)が現れるように研磨し、研磨後はそのまま分析装置に設置できる試料固定器具を提供する。
【解決手段】研磨装置用取り付け治具1と、基台部2と、試料固定中板3と、試料固定部4と、取り付けねじ5とを備える試料固定器具10とし、研磨装置用取り付け治具1を分析装置用取り付け治具(図示せず)に交換し、半導体チップ等の試料を試料固定器具に取り付けたままで研磨装置または分析装置に載置できるような試料固定器具とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料を固定する試料固定器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、試料の一具体例である半導体チップのデバイス断面を観察するような場合、従来では、試料固定器具にワックスなどの接着剤で半導体チップを固着し、研磨装置に試料固定器具を取り付けて半導体チップを所望のデバイス断面に到達するまで研磨し、その後に試料固定器具から取り外された半導体チップを電子顕微鏡に設置した上でデバイス断面の観察を行っていた。
【0003】
続いて、さらに詳細な手順について図を参照しつつ説明する。
図7は、従来技術の研磨装置に用いられる試料固定器具の構成図であり、図7(a)は斜視図、図7(b)はA矢視図、図7(c)はB矢視図である。
まず、ワックスを用いて半導体チップ100を試料固定器具200に接着する必要があり、金属製である試料固定器具200をホットプレート上で加温して、試料固定器具200の温度を上昇させる。
【0004】
そして、この試料固定器具200に図示しない固形ワックスをのせて溶かし、そこに試料である半導体チップ100を配置して図7(a),(c)に示すように固定する。半導体チップ100の位置は研磨面が水平になるよう、目視によりピンセットなどで微調整しながら固定する。その後、試料固定器具200を冷却してワックスを硬化させ、試料である半導体チップ100が固着するまで放置しておく。
【0005】
そして、図7(a),(c)で示すように、試料固定器具200に半導体チップ100が完全に固定された状態とした上で、研磨装置の装着部(図示せず)に試料固定器具200の段付き孔部201を嵌め込んで装着し、その後に研磨を開始して、半導体チップ100を所望のデバイス断面に到達するまで研磨する。
【0006】
研磨終了後、試料固定器具200を再びホットプレート上に配置し、加温によりワックスを溶解させ、半導体チップ100を試料固定器具200から取り外す。この試料固定器具200は、有機溶剤や純水等で洗浄したのち乾燥させる。続いて、半導体チップ100のデバイス断面の分析目的に応じて分析装置が選択され、この選択された分析装置専用の試料台に銀ペースト、カーボンペースト、導電性テープなど用いて半導体チップ100を装着する。この後分析装置を用いてデバイス断面の分析が行われる。分析はこのような手順で行われていた。
【0007】
上記した従来技術では半導体チップ100の研磨を何回も行う必要があって煩雑なものであった。しかしながら、研磨を小刻みに行ってデバイス断面を確かめないと所望の観察断面を超えて研磨されてしまい、狙いとおりのデバイス断面試料を作製できない場合もあり、このような複数回にわたる研磨は現状回避できないものであった。
【0008】
そこで半導体チップを少ない研磨回数で所望のデバイス断面が現れるように研磨することができる治具が、例えば、特許文献1(発明の名称:半導体試料研磨用治具)に開示されている。特許文献1に記載の半導体試料研磨用治具は、半導体試料を貼り付ける被研磨物保持部が観察所望個所までしか下降しないようにするため、観察所望個所と高さが一致するようになされたボールを同時に下降させ、ボールが研磨面に接触したらそれ以上の半導体試料の下降を停止するような治具である。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−243732号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7を用いて説明した従来技術、および、特許文献1に記載された従来技術では、ワックス等の接着剤を用いて半導体チップを貼り付けて固着させていることに起因する以下(1)〜(5)のような各種の問題点を有するものであった。
【0011】
(1)研磨中に半導体チップが試料固定器具から剥がれることがあり、作業を中断したのち、再び試料を装着しなければならないという問題があった。
(2)試料固定器具に対する半導体チップの位置決めを正確に行った上で貼り付けることが難しく、また、正確に貼り付けたとしてもワックス等が硬化するにつれて硬化収縮等により半導体チップが移動するようなことがあり、これら要因のため、例えば、半導体チップの研磨面が半導体デバイスパターンに対して斜めに研磨されてしまい、狙いとおりのデバイス断面が現れた半導体チップを作製できない場合があった。
【0012】
(3)研磨後の半導体チップは、有機溶剤や純粋等で洗浄したのち乾燥して仕上げる。しかし、ワックスが断面試料中に入り込んだ場合は、再洗浄が必要となるために不要な手間を要することがあった。さらに、ワックスなどがデバイス断面に付着したことに気が付かないでSEM(走査型電子顕微鏡)に装着して観察すると、ワックスの表面が帯電して高解像度観察ができず、洗浄からやり直すためさらに時間を要するなどの問題があった。
【0013】
(4)研磨後の半導体チップの断面を電子線、イオン線、光、あるいは探針を利用した分析装置試料台に固定する際には、銀ペースト、カーボンペースト、導電性テープなどの接着材を使用する必要があるために煩雑な作業となる。また、分析装置においても水平だしなど、労力を要する作業が必要になるという問題があった。
(5)分析装置別の試料台に半導体チップを着脱するために前記したような接着材を用いる必要があり、この接着材による半導体チップの汚染も懸念されるという問題があった。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワックス、銀ペースト、カーボンペースト、または導電性テープなどの接着材を不要とし、効率よくかつ正確に試料の断面(例えば半導体チップの観察所望のデバイス断面)が現れるように研磨し、研磨後はそのまま分析装置に設置できる試料固定器具を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、請求項1に係る発明の試料固定器具は、
取り付けねじと、
取り付けねじが挿通される孔部およびこの孔部の軸方向と略水平方向に突出する突設部を有する試料固定部と、
取り付けねじが挿通される孔部、試料が載置される載置面および載置面から互いに間隔を空けて突出する所定の厚さを有する複数の当て板部を有する試料固定中板と、
取り付けねじが螺挿されるねじ孔部および取り付け部を有する基台部と、
を備える試料固定器具であって、
前記基台部の取り付け部に、研磨装置用取り付け治具、または、分析装置用取り付け治具を交換して取り付けることができるように構成し、研磨装置用取り付け治具を介して研磨装置に試料固定器具を取り付けて試料の研磨を行い、その後に分析装置用取り付け治具を介して試料固定器具を分析装置に取り付けることで、試料固定器具から試料を取り外すことなく分析を行えるようにしたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項2に係る発明の試料固定器具は、
請求項1に記載の試料固定器具において、
複数個所で基台部と試料固定部との間に試料を挟持させ、取り付けねじで試料固定部を押圧してそれぞれの試料を固定することを特徴とする。
【0017】
また、請求項3に係る発明の試料固定器具は、
請求項1又は請求項2に記載の試料固定器具において、
前記分析装置は、電子線、イオン線若しくは光を利用した分析装置、または、探針を利用した分析装置であることを特徴とする。
【0018】
また、請求項4に係る発明の試料固定器具は、
請求項3に記載の試料固定器具において、
前記分析装置は、電子線を使用するSEM(走査型電子顕微鏡)であって、
前記分析装置用取り付け治具は、試料プローブ支持台へ装着されることを特徴とする。
【0019】
また、請求項5に係る発明の試料固定器具は、
請求項3に記載の試料固定器具において、
前記分析装置は、探針を使用するAFM(原子間力顕微鏡)、SCM(走査型キャパシタンス顕微鏡)又はSSRM(走査型広がり抵抗顕微鏡)であって、
前記分析装置用取り付け治具は、試料ステージへ装着されることを特徴とする。
【0020】
また、請求項6に係る発明の試料固定器具は、
試料載置面と、
該試料載置面に対して略垂直に形成された背板部と、
該背板部との間で前記試料を挟持する試料固定部と、
を備える試料固定器具であって、
前記器具は研磨装置用取り付け治具、または分析装置用取り付け治具を交換して取り付けることができる取り付け部を有し、研磨装置用取り付け治具を介して研磨装置に試料固定器具を取り付けて試料の研磨を行い、その後に分析装置用取り付け治具を介して試料固定器具を分析装置に取り付けることで、試料固定器具から試料を取り外すことなく分析を行えるようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項7に係る発明の試料固定器具は、
取り付けねじと、
取り付けねじが挿通される孔部およびこの孔部の軸方向と略水平方向に突出する突設部を有する試料固定部と、
取り付けねじが挿通される孔部、試料が載置される載置面および載置面から互いに間隔を空けて突出する所定の厚さを有する複数の当て板部を有する試料固定中板と、
取り付けねじが螺挿されるねじ孔部および取り付け部を有する基台部と、
を備える試料固定器具ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の試料固定器具の実施形態について説明する。図1は試料固定器具の斜視分解図である。図2は試料が固定された試料固定器具の構成図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は左側面図、図2(c)は平面図である。図3は他の試料固定器具の斜視分解図である。図4は試料が固定された他の試料固定器具の構成図であり、図4(a)は正面図、図4(b)は平面図である。なお、本実施形態では説明をより具体的にするため、試料の一具体例として半導体チップを挙げて以下説明する。
【0023】
図1,図2に示される試料固定器具10は、研磨装置(図示せず)に取り付けることができるように研磨装置用取り付け治具を含む構成である。
この試料固定器具10は、図1に示すように、研磨装置用取り付け治具1と、基台部2と、試料固定中板3と、試料固定部4と、取り付けねじ5とを備えている。
【0024】
続いて、各構成について図面を参照しつつ説明する。
図1で示すように、試料固定中板3は、その両側の二個の孔部3aに挿通された取り付けねじ5により、基台部2のねじ孔部2aに螺着される。これにより基台部2に試料固定中板3が固定される。
また、試料固定部4は、試料固定部4の孔部4aおよび試料固定中板3の中央の孔部3aに挿通された取り付けねじ5により、基台部2のねじ孔部2aに螺着される。これにより基台部2に試料固定部4が固定される。
【0025】
さらに、基台部2は、その基台部2の取り付け部(詳しくは孔部)2bに研磨装置用取り付け治具1の取り付け部(詳しくは突出部)1aを嵌め込むことで取り付けられる。なお、基台部2と研磨装置用取り付け治具1との取り付け部は、この他にも、例えばねじとねじ孔など各種の構成を採用することができる。このようにして試料固定器具10が組み立てられ、図2(a),(b),(c)で示すような構成となる。この場合、研磨装置への装着が可能となる。
【0026】
この試料固定装置10の研磨装置用取り付け治具1を取り外し、分析装置用取り付け治具6へ交換できるような構成を採用している。具体的には、図3,4に示される試料固定器具20が、分析装置(図示せず)に取り付けることができる分析装置用取り付け治具6を備えた構成である。
この試料固定器具20は、図3に示すように、分析装置用取り付け治具6と、基台部2と、試料固定中板3と、試料固定部4と、取り付けねじ5とを備えている。
【0027】
続いて、各構成について図面を参照しつつ説明する。
図3で示すように、基台部2と、試料固定中板3と、試料固定部4と、取り付けねじ5は、図1,図2を用いて説明した試料固定器具10と同じ構成であるが、研磨装置用取り付け治具1に代えて、分析装置用取り付け治具6が基台部2に取り付けられている。
【0028】
この基台部2と分析装置用取り付け治具6の取り付け部6aは、研磨装置用取り付け治具1との取り付け部1aと共通の構成であるため交換可能になされている。なお、この取り付け部6aも、ねじなど各種の構成を採用することができる。このようにして試料固定器具20が組み立てられ、図4(a),(b)で示すような構成となる。この場合分析装置への装着が可能となる。
【0029】
続いて、このような試料固定器具10,20を用いる半導体チップの観察について図を参照しつつ説明する。図5はSEMによる観察を説明する説明図、図6はAFMによる観察を説明する説明図である。
まず、図1,図2で示す試料固定器具10に試料である半導体チップ100を固定する。この場合、図1,図2(c)で示すように、試料固定中板3の当て板部3bの間の載置面3cに配置する。このとき、図2(c)で示すように、半導体チップを2個配置したり、または図示しないが半導体チップ100を1個配置することも可能である。
【0030】
この場合、半導体チップ100の厚さは少なくとも当て板3bの厚さ以上(図2(c),図4(b)では同じ厚さとして図示している。)である必要がある。また、当て板3bの間隔は半導体チップ100の幅とほぼ同じとなるように構成されており、研磨の際のずれ防止に有効である。
このように試料固定中板3の載置面3cに配置された半導体チップ100が、基台2の背板部2cおよび試料固定部4の突設部4bにより半導体チップ100を挟んだ状態で取り付けねじ5により締め付けられ、図2(a),(c)で示すように、半導体チップ100が固定される。
【0031】
このように半導体チップ100を固定し、この試料固定器具10の研磨装置用取り付け治具1の段付き孔部1b(図2(b),(c)参照)に、図示しない研磨装置の装着部を嵌め込んで取り付ける。そして、所定の条件にて半導体チップ100の研磨を開始する。研磨を行い、観察所望のデバイス断面近傍で研磨を停止し、純水洗浄したのちにエアガンなどで乾燥して、観察所望のデバイス断面)の候補とする。
【0032】
そして、この断面の顕微鏡観察を行う。例えば、電子線を利用したSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察する場合には、研磨装置用取り付け治具1から分析装置用取り付け治具6(図4参照)へ交換し、図5で示すように、SEM用の試料プローブ支持台31から突出する取り付けねじ部31aを分析装置用取り付け治具6のねじ孔部(図3,図4(a)参照)6bへ螺挿して固定した後にSEM試料室内へ挿入してSEM用試料ステージ30に載置する。その後、半導体チップ100のデバイス断面の顕微鏡観察を行うこととなり、その結果、デバイス断面について観察、測長等の分析が行われる。
【0033】
なお、他の分析として、例えば、探針を利用したAFM(原子間力顕微鏡)を用いて観察する場合には、基台部2から研磨装置用取り付け治具1を取り外し、図6で示すようにAFM用試料ステージ40の吸引孔41上に配置して真空チャックにより固定した上で、探針42をインゲージさせる。この結果、半導体チップ100のデバイス断面について観察、測長等の分析が行われる。
【0034】
このように試料固定器具20は、電子線、イオン線、光、あるいは探針を利用した分析装置用の試料固定器具として使用でき、上記のSEM.AFM以外にも、例えば、走査型プローブ顕微鏡の応用分野であるSCM(走査型キャパシタンス顕微鏡)、SSRM(走査型広がり抵抗顕微鏡)、SNOM等のSPM(操作型プローブ顕微鏡)全般の試料固定器具に適用が可能である。これらAFM,SCM,SSRM、SNOM等のSPMでは従来では専用の試料固定器具がなかったので、これらの分析装置へ適用できる本発明の試料固定器具は非常に有用である。
【0035】
さて、観察終了後に観察所望のデバイス断面でないと判断された場合には、再度、研磨装置に取り付けて同様の研磨を行う。以下、これら研磨と分析を繰り返し行って観察所望のデバイス断面まで研磨し、その観察所望のデバイス断面が現れた半導体チップ100を作製し、その分析を行うこととなる。本発明の試料固定器具はこのようなものとなる。
【0036】
以上、本発明の試料固定器具について説明した。
本発明の試料固定器具の第1特徴として試料をネジ止めできるようにしたため、従来法のようにホットプレートで暖めた後にワックスで接着する等の煩雑な作業を不要とし、かつ研磨中に半導体チップ100が外れるような事態も起こらなくなったため、半導体チップ100の観察所望のデバイス断面を効率よくかつ正確に出現させた試料を作製することができる。
さらに、ワックス等接着材を使用しないことの副次的な効果として、断面が汚染されるおそれがなくなり、断面の洗浄も純水洗浄のみでよくなり、清浄な断面を用いて分析することができる。
【0037】
本発明の試料固定器具の第2の特徴として、試料固定中板3を設け、その載置面3cに半導体チップ100を設置するようにしたため、試料固定中板3の取り付け角度を調整して半導体チップ100の固定時に水平だしができるようになり、精度のよい研磨が可能となった。
また、試料の厚さに応じて、当て板部3bの厚さが異なる試料固定中板3を選んで取り付けることで、種々の厚さの試料に容易に対応できる。
【0038】
本発明の試料固定器具の第3の特徴として、半導体チップ100を試料固定器具10,20に固定したまま研磨・洗浄・顕微鏡観察という一連の作業を行うことができるようになった。このため、研磨装置と分析装置との間を往復する場合でも、試料固定器具10,20とともに半導体チップ100が移動できるようになったため、取り扱いが用意である。また、半導体チップ100を手で触ることや接着という作業が不要なため清浄な状態を維持しつつ取り扱うことができる。
【0039】
本発明の試料固定器具の第4の特徴としては、2個の半導体チップ100を同時に研磨することができ、所要時間を短縮化し分析効率を向上させることができる。
本発明の試料固定器具の第5の特徴としては、電子線、イオン線、光、あるいは探針を利用した分析装置用の試料固定器具として共用化することができる。
例えば、この試料固定器具は、例えば電子線を利用したSEM用試料ホルダーとして機能し、デバイス断面の観察、測長、分析を行ったのちに、例えば探針を利用したAFM測定をしたい場合においても半導体チップ100を着脱することなく、引き続きAFM用試料ホルダーとして機能することができるため、半導体チップ100の表面のラフネス、表面電位、キャパシタンスなどを分析できるという効果がある。このように、電子線、イオン線、光あるいは探針を利用した分析装置用の試料固定器具として共用化できるために、従来必要であった複数個の試料固定器具が不要となり、随時、試料の載せ換えを必要としないところに、工数の減少によるコストダウンができた。
【0040】
なお、本実施形態では半導体チップ100を試料の一具体例として一括して説明を行ったが、本発明の試料固定器具10,20により固定できる試料は半導体チップに限定される趣旨でないのはいうまでもなく、各種の試料(例えば、金属・鉱物等)を固定できる。特に研磨装置で断面を研磨する必要がある試料を固定する場合に威力を発揮する。
【0041】
【発明の効果】
以上本発明によれば、ワックス、銀ペースト、カーボンペースト、または導電性テープなどの接着材を不要とし、効率よくかつ正確に試料の断面(例えば半導体チップの観察所望のデバイス断面)が現れるように研磨し、研磨後はそのまま分析装置に設置できる試料固定器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料固定器具の斜視分解図である。
【図2】試料が固定された試料固定器具の構成図である。
【図3】他の試料固定器具の斜視分解図である。
【図4】他の試料が固定された試料固定器具の構成図である。
【図5】SEMによる観察を説明する説明図である。
【図6】AFMによる観察を説明する説明図である。
【図7】従来技術の研磨装置に用いられる試料固定器具の構成図である。
【符号の説明】
10,20 試料固定器具
1 研磨装置用取り付け治具
1a 取り付け部
1b 段付き孔部
2 基台部
2a ねじ孔部
2b 取り付け部
2c 背板部
3 試料固定中板
3a 孔部
3b 当て板部
3c 載置面
4 試料固定部
4a 孔部
4b 突設部
5 取り付けねじ
6 分析装置用取り付け治具
6a 取り付け部
6b ねじ孔部
30 SEM用試料ステージ
31 試料プローブ支持台
31a 取り付けねじ部
40 AFM用試料ステージ
41 吸引孔
42 探針
100 半導体チップ
200 試料固定器具
201 段付き孔部

Claims (7)

  1. 取り付けねじと、
    取り付けねじが挿通される孔部およびこの孔部の軸方向と略水平方向に突出する突設部を有する試料固定部と、
    取り付けねじが挿通される孔部、試料が載置される載置面および載置面から互いに間隔を空けて突出する所定の厚さを有する複数の当て板部を有する試料固定中板と、
    取り付けねじが螺挿されるねじ孔部および取り付け部を有する基台部と、
    を備える試料固定器具であって、
    前記基台部の取り付け部に、研磨装置用取り付け治具、または、分析装置用取り付け治具を交換して取り付けることができるように構成し、研磨装置用取り付け治具を介して研磨装置に試料固定器具を取り付けて試料の研磨を行い、その後に分析装置用取り付け治具を介して試料固定器具を分析装置に取り付けることで、試料固定器具から試料を取り外すことなく分析を行えるようにしたことを特徴とする試料固定器具。
  2. 請求項1に記載の試料固定器具において、
    複数個所で基台部と試料固定部との間に試料を挟持させ、取り付けねじで試料固定部を押圧してそれぞれの試料を固定することを特徴とする試料固定器具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の試料固定器具において、
    前記分析装置は、電子線、イオン線若しくは光を利用した分析装置、または、探針を利用した分析装置であることを特徴とする試料固定器具。
  4. 請求項3に記載の試料固定器具において、
    前記分析装置は、電子線を使用するSEM(走査型電子顕微鏡)であって、
    前記分析装置用取り付け治具は、試料プローブ支持台へ装着されることを特徴とする試料固定器具。
  5. 請求項3に記載の試料固定器具において、
    前記分析装置は、探針を使用するAFM(原子間力顕微鏡)、SCM(走査型キャパシタンス顕微鏡)又はSSRM(走査型広がり抵抗顕微鏡)であって、
    前記分析装置用取り付け治具は、試料ステージへ装着されることを特徴とする試料固定器具。
  6. 試料載置面と、
    該試料載置面に対して略垂直に形成された背板部と、
    該背板部との間で前記試料を挟持する試料固定部と、
    を備える試料固定器具であって、
    前記器具は研磨装置用取り付け治具、または分析装置用取り付け治具を交換して取り付けることができる取り付け部を有し、研磨装置用取り付け治具を介して研磨装置に試料固定器具を取り付けて試料の研磨を行い、その後に分析装置用取り付け治具を介して試料固定器具を分析装置に取り付けることで、試料固定器具から試料を取り外すことなく分析を行えるようにしたことを特徴とする試料固定器具。
  7. 取り付けねじと、
    取り付けねじが挿通される孔部およびこの孔部の軸方向と略水平方向に突出する突設部を有する試料固定部と、
    取り付けねじが挿通される孔部、試料が載置される載置面および載置面から互いに間隔を空けて突出する所定の厚さを有する複数の当て板部を有する試料固定中板と、
    取り付けねじが螺挿されるねじ孔部および取り付け部を有する基台部と、
    を備える試料固定器具ことを特徴とする試料固定器具。
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