JP2004177042A - トイレ暖房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】便座に着座した使用者の臀部および腰部に効率良く温風を送風し、且つ男性小便時のような非着座状態でトイレを使用する際は温風の流出口が塞口され清潔性を保持できるトイレ暖房装置を提供する。
【解決手段】温風発生装置から送風される温風を流入する流入口と複数の流出口とを有する送風ダクトを便座後方立ち上がり部の上方に配置し、便座上の使用者へ温風を吹き付けるトイレ暖房装置において、前記送風ダクトは便座の開動作に伴い移動することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】温風発生装置から送風される温風を流入する流入口と複数の流出口とを有する送風ダクトを便座後方立ち上がり部の上方に配置し、便座上の使用者へ温風を吹き付けるトイレ暖房装置において、前記送風ダクトは便座の開動作に伴い移動することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレ内の暖房用として温風発生装置からの温風を便座後方上端部に配置した流出口から便座及び便座に着座した使用者の臀部に向かって送風するトイレ暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冬場の寒い時期でも使用者が快適に排便できるよう本体ケースの前面に縦長の透孔を複数備え、透孔から人体に温風を送風する便器装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
便器装置は、本体ケース内部に配置された送風ファンと温風ヒータを兼用し局部乾燥用温風送出通路と暖房用温風送出通路を切替ることにより、局部と人体背面に向けて温風を送風している。
【0003】
【特許文献1】
実公昭60−11189号公報(第1−2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、便座は使用者の着座範囲とは別に着座や離座する時に動きやすいよう便座開口部の後方が幅広に形成されているため、従来の便器装置のように本体ケースに透孔が設けられている場合、使用者が便座に着座した時に透孔から臀部や腰部までの距離が遠くなる。
その結果、透孔から送風される温風の風速が低いと温風は大気中に拡散して使用者に届かず暖まらない。
また、周囲温度が低くなると温風の風速が高くても温風から大気中に奪われる熱量が多くなるため、使用者に届いた時の温風の温度は低くなり、使用者は満足な暖房感を得ることができない。
【0005】
更に、従来例では、透孔が常に露出しているため、男性小便時や手洗い時に汚水が透孔から浸入し、細菌の発生、繁殖等衛生性を損なう課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、便座に着座した使用者の臀部および腰部に効率良く温風を送風し、且つ男性小便時のような非着座状態でトイレを使用する際は温風の流出口が塞口され清潔性を保持できるトイレ暖房装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明においては、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、温風発生装置から送風される温風を流入する流入口と複数の流出口とを有する送風ダクトを便座後方立ち上がり部の上方に配置し、便座上の使用者へ温風を吹き付けるトイレ暖房装置において、前記送風ダクトは便座の開動作に伴い移動(例えば回動)することを特徴とする。
【0008】
本発明では、温風発生装置から送風される温風を便座後方立ち上がり部の上方から着座している人体に向かって吹き出すため、使用者と流出口との距離を最短に設定でき、冬場の低温時にも大気中に拡散する熱量を最小限に制限でき、暖をとるのに効果的で露出している腰から臀部に小風量で暖か感を供給でき、風圧による不快感や皮膚に熱量を奪われた風が他の部位に回り込むことが無く快適である。また、男性の小便や便座裏面の清掃のように非着座時に便座を回動させ直立状態でトイレを使用する場合には、送風ダクトが便座に同期して回動し、流出口が使用者に対向しないように便座後端がカバーするため、汚水の侵入が無く、長期間使用時にも衛生性が保持される。
【0009】
本発明において請求項2記載の発明は、前記送風ダクトは便座表面層の一部を利用して形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明では、風路を形成する送風ダクトの人体と対向しない側の部材を便座表面層と共有しているため、1部材省略でき、便座側への突出量が小さく、コンパクトに構成できる。従って、使用者が着座する際に便座の着座面の位置の制約を感じることが無く、従来のトイレ使用感を維持したまま、腰から臀部に温風を受けることができ快適である。また、便座及び送風ダクトの回動時に相互の公差によるがたつきがないため異音の発生がなく、長期間使用しても摩耗によって便座表面層の光沢感が損なわれることがない。更に、使用者がもたれかかった場合の強度も便座で受けることができ使い勝手の良いトイレ暖房装置になる。
【0011】
本発明において請求項3記載の発明は、前記送風ダクトは便座とは別体形成されており、便座から着脱自在であることを特徴とする。
【0012】
本発明では、送風ダクトが便座と着脱自在に構成されているため、吹き出し口から送風ダクト内部に汚物や大気中の埃が入り込んだ場合にも、速やかに送風ダクトを便座から分離し、風路を隅々までお手入れ可能になり、清潔性を保持できる。
【0013】
本発明において請求項4記載の発明は、前記吹き出し口に前記送風ダクトの形態を識別する識別手段を設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明では、吹き出し口に送風ダクトの形態を認識できる識別手段を設けたため、送風方向を、使用者の体型に合うように送風ダクトを取り替えたり、夏場の高温時に背中から首筋にかけて涼を取るように変更する場合においても、それぞれの送風ダクトを自動的に識別し、あらかじめ制御部に組み込まれたプログラムにより送風ダクト形状に対比する風量、風温を選択し送風することができ、より快適なトイレ環境を提供できる。
【0015】
本発明において請求項5記載の発明は、前記流出口の温風吹き出し方向は、便座の開動作に伴う移動とは独立して変更可能であること特徴とする。
【0016】
本発明では、流出口が便座の回動方向に移動し自由に吹き出す角度を調整することができるため、使用者の体型や着座姿勢に係わらず、好みの部位に向かい温風を供給できる。
【0017】
本発明において請求項6記載の発明は、前記温風発生装置の吹き出し口と前記送風ダクトの流入口とがフレキシブル材で接続したことを特徴とする。
【0018】
本発明では、温風発生装置からの風を排出する吹き出し口と送風ダクトの流入口とをフレキシブル材で構成したため、温風発生装置から吹き出し口までの部材が本体ケースなど便座以外の部品に固定された場合にも、フレキシブル部材が便座の回動時の吹き出し口と送風ダクトのねじれを吸収するため、局部的に応力集中することがなく信頼性のある暖房装置を提供できる。
【0019】
本発明において請求項7記載の発明は、前記温風発生装置の吹き出し口と前記送風ダクトの流入口とは、便座が閉じているときだけ嵌合することを特徴とする。
【0020】
本発明では、便座閉時に送風ダクトと便座外に設置された温風発生装置の流入口との接続を便座閉時に連通し、便座開時は開放しているため、便座回動時に接続部の回転モーメントが発生せず従来通りの便座回動動作が確保される。従ってトイレの使用感を損なわず、着座時暖か感を給でき、快適なトイレ暖房装置を提供できる。また、男性小便時のような便座非使用時には、吹き出し口からトイレ内に向かって温風を送風するため、便座・便蓋に熱を奪われること無く、部屋の温度を昇温でき、無駄のないトイレ暖房装置を提供できる。
【0021】
本発明において請求項8記載の発明は、前記流出口の周辺の一部に凸部を設けたことを特徴とする。
【0022】
本発明では、流出口周辺に人体が流出口を塞がないように突起物を設けたため、お尻の大きな人又は身長の高い人が便座後方側に座わった場合にも、流出口を閉塞しダクト内の昇温による樹脂部品や電子部品の熱劣化が無く、安全である。また皮膚が送風ダクトに接触することがなく火傷する危険もない安全なトイレ暖房装置を提供できる。
【0023】
本発明において請求項9記載の発明は、前記送風ダクトの表面に断熱材を設けたことを特徴とする。
【0024】
本発明では、送風ダクトの表面であり、使用者が触れる可能性のある部分を断熱材で構成したため、便座後方側に座わり、送風ダクトに皮膚が接触してもダクト内部の熱を人体に伝熱することがない。又低温時に大気中への放熱を抑制することもできるので、安全且つ省エネルギーなトイレ暖房装置が可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係るトイレ暖房装置を説明する。
(実施例1)
図1にトイレ暖房装置の外観図を示し、図2に図1のA視図を示す。図3に送風ダクト7の詳細構造を示し、図4に便座,便蓋,送風ダクトの着脱構造を示す。尚図3(a)の上段は吹き出し口9及び送風ダクト7の上方図、下段は正面図、図3(b)に図3(a)のd−d’断面図、図3(c)に同e−e’断面図、図3(d)に同f−f’断面図を示す。
【0026】
トイレ暖房装置1は、便座2の後方に本体ケース3があり、本体ケース3にはヒンジ5が設置されており、ヒンジ5を軸に便座2が回動自在に配設されている。便座2の後方は本体ケース3の前側3aの形状に併せ角度θを形成し上方部に立ち上がる立ち上がり部2cが形成されている。そして、この立ち上がり部2cのヒンジ5に近い上方2a(立ち上がり部2cにおいて、開口部2bよりもヒンジ5に近い位置)には送付ダクト7が形成されており、この送風ダクト7の前側面には複数の流出口8が配置している。送風ダクト7は便座2と同様ヒンジ5を同軸に回動自在に構成されており、便座の動きと同期して回動するようヒンジ5の最外周に接続している。本体ケース3内には温風発生装置即ち送風ファン、ヒータ(共に図示せず)が配置してあり、温風発生装置の吹き出し口9と送風ダクトの流入口7aとは便座2の側面且つ本体ケース3の上面で接続されている。また、便座2の上方には便蓋4が配置されており、便座2同様本体ケース3に設置されているヒンジ6を軸に回動自在に配設されている。便座2,便蓋4を回動するためのヒンジ5,6はどちらを使用しても構わない。
【0027】
図2(a)に示すように送風ダクト7は、着座した使用者の臀部から腰部に温風を送風できるよう便座2が閉状態の時は流出口8が便器の前方に対向している。一方、図2(b)に示す、便座が開状態のときは、流出口8は便座の回動に併せ天井を向くように構成されている。従って、仮に男性の小便や便器清掃時の汚水が飛び跳ねた場合も、便座2の立ち上がり部2cで流出口8を覆うため、常に清潔性を保持できる。尚便座2が閉状態(図2a)の時送風ダクト7が立ち上がり部2cの上方2aに設置されるよう、送風ダクト7の重心を前方側に設定したり便座の回動に負荷にならず、便座2が図2(b)の起立状態で保持できる微弱なスプリングの付勢力を利用しても良い。但し便座回動時それぞれの重力に応じた回転速度により相互が干渉し異音の発生につながる。その為送風ダクト7の裏面または便座2の送風ダクトと対向する部分に緩衝材を配置すると良い。
【0028】
便座2,送風ダクト7,便蓋4の分離構造を図4に示す。便座2、便蓋4が開状態(図4の状態)のとき、ヒンジ5,6の取付部材20のひっかかり部20aを図4(b)のb方向に回動させると、本体側の突起部材21のくぼみ部21aの嵌合が解除され、便座2を上方に引き上げると本体ケース3から取り外すことができる。便座2,送風ダクト7,便座4を同軸で回動させ、共通の軸受け部に前記取付部材を設ければ同時に便座2,便蓋4を取り外すことができる。その後ヒンジ5,6を図4(a)のz方向にスライドさせるとそれぞれの部材を分離することができる。従ってトイレ暖房装置の各パーツを全て分離できるため、簡単に汚れを拭き取ることができ清潔性を保持できるトイレ暖房装置を提供できる。
【0029】
温風発生装置は便座2の内部に構成しても良いが、便座着座面を局所的に加熱する危険性があるため、上記のごとく本体ケース3に設けるのが望ましい。その結果、便座2の回動時、送風ダクト7と温風発生装置の吹き出し口9の接続部にねじれが生じる。本構成では、送風ダクト7の流入口13が略半円形状で構成されており、その内周部に吹き出し口9から送風された温風を取り入れる吸引口13aが設けられている。一方吹き出し口9は吸引口13aと対向する位置に孔9aが設けられており、便座2が閉状態の時、流入口13aが図3(b)のg方向に回動し、吹き出し口9の孔9aと対向する。この際流入口13aと孔9aの位置が一致していれば、他方向への風の漏れは無視できるため、シール構造を設けなくても良い。次に便座2が男性小便時のように開状態になる場合は、送風ダクト7は送風ダクトの中心が回転軸ではなく、ヒンジ5及び6が回転軸であるため、流入口13aが図3(b)のhの方向に移動し、孔9aと分離した状態になる。従って、便座2の回動によるねじれ力を受ける部材が無く信頼性の高いトイレ暖房装置が可能である。また本構造では、便座開状態の時も温風発生装置から温風を供給し続けると孔9aからトイレ内の空間に向かって吹き出すため、便座2及び便蓋4の一部を無駄に加熱することなく部屋全体を昇温できるため効率の良いトイレ暖房装置となる。この送風ダクト7と吹き出し口9の嵌合方式はこの構造に限定することはなく、吹き出し口に流入口を挿入するように嵌合させても良い。ただし、嵌合部の風路面積が小さくなると風量が制限されるため、できるだけ大きな風路を確保するのが望ましい。
【0030】
本発明では、図3に示すように送風ダクト7と流入口13とを別部材で設けているため、図3(d)のように使用者が流出口8を任意の方向に変えることができる。従って冬場の露出部分の寒いときには送風ダクト7をi方向に回転させ流出口8が臀部から腰部にかけて対向するようにし、夏場のトイレ空間が暑い場合には、送風ダクト7をj方向に回転させ、温風発生装置のヒータへの通電を停止し、背筋から首筋にかけて涼風を送風すると、最適な風を最適な方向に送風することができる。
【0031】
また、着座脱可能な送風ダクトの構造を利用し、あらかじめ涼風送風用と温風送風用を設け、季節に併せて送風ダクト7を取り替えるとそれぞれの風に最適な流出口8を設計でき、より快適な環境を使用者に提供できる。その際送風ダクト7の種類を識別するため図3(b)に示すように流入口13に磁石17、流出口にホールic18を設け、ホールic18の出力強度や出力数を検出し、自動的に送風ダクト7の種類を判断し、送風ダクトに応じた風を送風できるように温風発生装置を制御すると良い。このように送風ダクト7を認識できる手段を設けると、送風ダクトの種類だけでなく、脱着状態も認識できるため、清掃時のようにダクトを分離している時に送風を確実に停止する安全装置としても利用できる。この送風ダクト状態を識別する手段はホールicに限定することなく、送風ダクト7の先端に突起を設け、吹き出し口9に設けたスイッチを押下したり、フォトカプラを遮蔽する構造を利用しても良い。
【0032】
更に本発明では、図3(a),(d)に示すように、使用者が送風ダクト7によりかかった際、複数の流出口8を閉塞しないように送風ダクト7の流出口8の上部周辺に凸部19を設けている。その結果風路内に温風が滞留し、異常加熱を生じ樹脂部品の変形や電子部品の破壊等を起こす危険がない。流出口8がいかなる場合にも閉塞されない構造としては、この方法に限定することはなく、送風ダクト7の背面に安全口を設けて排気しても良い。但し、温風が安全口からも排気されるため、できるだけエネルギーロスの少ない位置、形状、サイズに設計する必要がある。また、本発明では、送風ダクト7の表層7zを断熱材で構成しているため、万が一送風ダクト7内に熱の滞留が生じ異常加熱した場合にも皮膚への熱伝達量が制限されるため、火傷する心配がない。断熱材の材料としては発泡ウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡スチレン、発泡ポリエチレン等の各種発泡材や植毛加工を施したり、しぼ加工を用い皮膚との接触面積を小さくする構造を採用しても良い。
【0033】
以上の構成により、使用者が便座2に着座し、温風発生装置を作動させると便座2の立ち上がり部に構成した流出口8から使用者の臀部から腰部に向かって温風を送風するため、空気中に拡散する熱量を最小限に抑えることができ、少ない風量、少ない熱量で暖かか感を提供できる。その為、風の圧力を感じたり、熱量を奪われた風が人体に沿って大腿部の方に回り込む不快感がなく、日溜まりのようなふわっとしたポカポカ感を感じることができる。このように従来のトイレ暖房では、暖房便座からの熱量だけで人体を保温していたのに対し、本発明では人体の中心部の温度に近く、寒いときに暖めると効果があるといわれている腰部に向かって熱量を供給するため、トイレルーム全体を暖めなくても暖か感を供給できる省エネルギーな暖房装置となる。風量を抑えていることから単位時間当たりの熱量が小さく長時間送風しても低温火傷する心配が無く安全である。
【0034】
(実施例2)
図5にトイレ暖房装置の第2の実施例の外観図を示し、図6に送風ダクトの脱着構造を示す。
【0035】
本実施例は第1の実施例と異なり便座2の回動時、送風ダクト37と温風発生装置の吹き出し口39の接続部に生じるねじれを解消するため、接続部42にフレキシブル性を有する部材を設けている。従って接続部42は、便座32が閉状態(実線時)でねじれが無く、便座32の開状態(点線時)でねじれるように構成すると、便座使用時に温風を送風する時、接続部42のねじれによる接続部内部の風路圧損がなく、設定通りの温風を使用者に供給でき、便座開閉操作時にねじれ力による荷重を最小限に抑えることができ、使用感を損なうことなく暖房装置を構成することができる。このねじれ部材は、材料にゴム系やエラストマー系等の弾性部材を使用しても良いし、フレキ管のように任意の方向に曲げられる構造の配管を用いても良い。尚便座32,本体ケース,便蓋の配置は第1の実施例と同様のため省略する。
【0036】
図6に示すように流出口38をベース材40とカバー41の2部品に分離すると万が一汚水が浸入した際も、カバー41をはずして清掃でき清潔性を保持できる。このようにベース材40を便座32と一体に構成すると便座と送風ダクト間に隙間が無くなり、便座2の回動時に部材間の接触による異音が発生したり、摩耗することが無い。またヒンジに嵌合させる構造や便座32が開から閉に移行する場合に自動的に送風ダクトが便座2の後端に戻るような構成が必要なく省設計が可能になる。但し便座32のヒンジ付近は一般的に使用者の着座時の応力が最もかかり、厚肉成形していることから、ベース材40が変形しやすくなっている。その為、ベース材40が変形しないようあらかじめ成形時の樹脂の流動性、内部応力を考慮した補強リブを立てたり、ベース材40の変形量見込み、カバー材41を設計しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】トイレ暖房装置の第1の実施例の外観図である。
【図2】図1のA視図である。
【図3】送風ダクト構造図である。
【図4】便座,便蓋、送風ダクト着脱構造図である。
【図5】トイレ暖房装置の第2の実施例の外観図である。
【図6】送風ダクト吹き出し口着脱構造図である。
【符号の説明】
1,31 トイレ暖房装置
2,32 便座装置
3 本体ケース
4 便蓋
5,6 ヒンジ
7,37 送風ダクト
8,38 流出口
9,39 吹き出し口
13 便座開閉検知素子
17 磁石
18 ホールic
19 凸部
20 取付部材
21 突起部材
40 ベース材
41 カバー
42 接続部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレ内の暖房用として温風発生装置からの温風を便座後方上端部に配置した流出口から便座及び便座に着座した使用者の臀部に向かって送風するトイレ暖房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冬場の寒い時期でも使用者が快適に排便できるよう本体ケースの前面に縦長の透孔を複数備え、透孔から人体に温風を送風する便器装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
便器装置は、本体ケース内部に配置された送風ファンと温風ヒータを兼用し局部乾燥用温風送出通路と暖房用温風送出通路を切替ることにより、局部と人体背面に向けて温風を送風している。
【0003】
【特許文献1】
実公昭60−11189号公報(第1−2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、便座は使用者の着座範囲とは別に着座や離座する時に動きやすいよう便座開口部の後方が幅広に形成されているため、従来の便器装置のように本体ケースに透孔が設けられている場合、使用者が便座に着座した時に透孔から臀部や腰部までの距離が遠くなる。
その結果、透孔から送風される温風の風速が低いと温風は大気中に拡散して使用者に届かず暖まらない。
また、周囲温度が低くなると温風の風速が高くても温風から大気中に奪われる熱量が多くなるため、使用者に届いた時の温風の温度は低くなり、使用者は満足な暖房感を得ることができない。
【0005】
更に、従来例では、透孔が常に露出しているため、男性小便時や手洗い時に汚水が透孔から浸入し、細菌の発生、繁殖等衛生性を損なう課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、便座に着座した使用者の臀部および腰部に効率良く温風を送風し、且つ男性小便時のような非着座状態でトイレを使用する際は温風の流出口が塞口され清潔性を保持できるトイレ暖房装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明においては、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、温風発生装置から送風される温風を流入する流入口と複数の流出口とを有する送風ダクトを便座後方立ち上がり部の上方に配置し、便座上の使用者へ温風を吹き付けるトイレ暖房装置において、前記送風ダクトは便座の開動作に伴い移動(例えば回動)することを特徴とする。
【0008】
本発明では、温風発生装置から送風される温風を便座後方立ち上がり部の上方から着座している人体に向かって吹き出すため、使用者と流出口との距離を最短に設定でき、冬場の低温時にも大気中に拡散する熱量を最小限に制限でき、暖をとるのに効果的で露出している腰から臀部に小風量で暖か感を供給でき、風圧による不快感や皮膚に熱量を奪われた風が他の部位に回り込むことが無く快適である。また、男性の小便や便座裏面の清掃のように非着座時に便座を回動させ直立状態でトイレを使用する場合には、送風ダクトが便座に同期して回動し、流出口が使用者に対向しないように便座後端がカバーするため、汚水の侵入が無く、長期間使用時にも衛生性が保持される。
【0009】
本発明において請求項2記載の発明は、前記送風ダクトは便座表面層の一部を利用して形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明では、風路を形成する送風ダクトの人体と対向しない側の部材を便座表面層と共有しているため、1部材省略でき、便座側への突出量が小さく、コンパクトに構成できる。従って、使用者が着座する際に便座の着座面の位置の制約を感じることが無く、従来のトイレ使用感を維持したまま、腰から臀部に温風を受けることができ快適である。また、便座及び送風ダクトの回動時に相互の公差によるがたつきがないため異音の発生がなく、長期間使用しても摩耗によって便座表面層の光沢感が損なわれることがない。更に、使用者がもたれかかった場合の強度も便座で受けることができ使い勝手の良いトイレ暖房装置になる。
【0011】
本発明において請求項3記載の発明は、前記送風ダクトは便座とは別体形成されており、便座から着脱自在であることを特徴とする。
【0012】
本発明では、送風ダクトが便座と着脱自在に構成されているため、吹き出し口から送風ダクト内部に汚物や大気中の埃が入り込んだ場合にも、速やかに送風ダクトを便座から分離し、風路を隅々までお手入れ可能になり、清潔性を保持できる。
【0013】
本発明において請求項4記載の発明は、前記吹き出し口に前記送風ダクトの形態を識別する識別手段を設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明では、吹き出し口に送風ダクトの形態を認識できる識別手段を設けたため、送風方向を、使用者の体型に合うように送風ダクトを取り替えたり、夏場の高温時に背中から首筋にかけて涼を取るように変更する場合においても、それぞれの送風ダクトを自動的に識別し、あらかじめ制御部に組み込まれたプログラムにより送風ダクト形状に対比する風量、風温を選択し送風することができ、より快適なトイレ環境を提供できる。
【0015】
本発明において請求項5記載の発明は、前記流出口の温風吹き出し方向は、便座の開動作に伴う移動とは独立して変更可能であること特徴とする。
【0016】
本発明では、流出口が便座の回動方向に移動し自由に吹き出す角度を調整することができるため、使用者の体型や着座姿勢に係わらず、好みの部位に向かい温風を供給できる。
【0017】
本発明において請求項6記載の発明は、前記温風発生装置の吹き出し口と前記送風ダクトの流入口とがフレキシブル材で接続したことを特徴とする。
【0018】
本発明では、温風発生装置からの風を排出する吹き出し口と送風ダクトの流入口とをフレキシブル材で構成したため、温風発生装置から吹き出し口までの部材が本体ケースなど便座以外の部品に固定された場合にも、フレキシブル部材が便座の回動時の吹き出し口と送風ダクトのねじれを吸収するため、局部的に応力集中することがなく信頼性のある暖房装置を提供できる。
【0019】
本発明において請求項7記載の発明は、前記温風発生装置の吹き出し口と前記送風ダクトの流入口とは、便座が閉じているときだけ嵌合することを特徴とする。
【0020】
本発明では、便座閉時に送風ダクトと便座外に設置された温風発生装置の流入口との接続を便座閉時に連通し、便座開時は開放しているため、便座回動時に接続部の回転モーメントが発生せず従来通りの便座回動動作が確保される。従ってトイレの使用感を損なわず、着座時暖か感を給でき、快適なトイレ暖房装置を提供できる。また、男性小便時のような便座非使用時には、吹き出し口からトイレ内に向かって温風を送風するため、便座・便蓋に熱を奪われること無く、部屋の温度を昇温でき、無駄のないトイレ暖房装置を提供できる。
【0021】
本発明において請求項8記載の発明は、前記流出口の周辺の一部に凸部を設けたことを特徴とする。
【0022】
本発明では、流出口周辺に人体が流出口を塞がないように突起物を設けたため、お尻の大きな人又は身長の高い人が便座後方側に座わった場合にも、流出口を閉塞しダクト内の昇温による樹脂部品や電子部品の熱劣化が無く、安全である。また皮膚が送風ダクトに接触することがなく火傷する危険もない安全なトイレ暖房装置を提供できる。
【0023】
本発明において請求項9記載の発明は、前記送風ダクトの表面に断熱材を設けたことを特徴とする。
【0024】
本発明では、送風ダクトの表面であり、使用者が触れる可能性のある部分を断熱材で構成したため、便座後方側に座わり、送風ダクトに皮膚が接触してもダクト内部の熱を人体に伝熱することがない。又低温時に大気中への放熱を抑制することもできるので、安全且つ省エネルギーなトイレ暖房装置が可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例に係るトイレ暖房装置を説明する。
(実施例1)
図1にトイレ暖房装置の外観図を示し、図2に図1のA視図を示す。図3に送風ダクト7の詳細構造を示し、図4に便座,便蓋,送風ダクトの着脱構造を示す。尚図3(a)の上段は吹き出し口9及び送風ダクト7の上方図、下段は正面図、図3(b)に図3(a)のd−d’断面図、図3(c)に同e−e’断面図、図3(d)に同f−f’断面図を示す。
【0026】
トイレ暖房装置1は、便座2の後方に本体ケース3があり、本体ケース3にはヒンジ5が設置されており、ヒンジ5を軸に便座2が回動自在に配設されている。便座2の後方は本体ケース3の前側3aの形状に併せ角度θを形成し上方部に立ち上がる立ち上がり部2cが形成されている。そして、この立ち上がり部2cのヒンジ5に近い上方2a(立ち上がり部2cにおいて、開口部2bよりもヒンジ5に近い位置)には送付ダクト7が形成されており、この送風ダクト7の前側面には複数の流出口8が配置している。送風ダクト7は便座2と同様ヒンジ5を同軸に回動自在に構成されており、便座の動きと同期して回動するようヒンジ5の最外周に接続している。本体ケース3内には温風発生装置即ち送風ファン、ヒータ(共に図示せず)が配置してあり、温風発生装置の吹き出し口9と送風ダクトの流入口7aとは便座2の側面且つ本体ケース3の上面で接続されている。また、便座2の上方には便蓋4が配置されており、便座2同様本体ケース3に設置されているヒンジ6を軸に回動自在に配設されている。便座2,便蓋4を回動するためのヒンジ5,6はどちらを使用しても構わない。
【0027】
図2(a)に示すように送風ダクト7は、着座した使用者の臀部から腰部に温風を送風できるよう便座2が閉状態の時は流出口8が便器の前方に対向している。一方、図2(b)に示す、便座が開状態のときは、流出口8は便座の回動に併せ天井を向くように構成されている。従って、仮に男性の小便や便器清掃時の汚水が飛び跳ねた場合も、便座2の立ち上がり部2cで流出口8を覆うため、常に清潔性を保持できる。尚便座2が閉状態(図2a)の時送風ダクト7が立ち上がり部2cの上方2aに設置されるよう、送風ダクト7の重心を前方側に設定したり便座の回動に負荷にならず、便座2が図2(b)の起立状態で保持できる微弱なスプリングの付勢力を利用しても良い。但し便座回動時それぞれの重力に応じた回転速度により相互が干渉し異音の発生につながる。その為送風ダクト7の裏面または便座2の送風ダクトと対向する部分に緩衝材を配置すると良い。
【0028】
便座2,送風ダクト7,便蓋4の分離構造を図4に示す。便座2、便蓋4が開状態(図4の状態)のとき、ヒンジ5,6の取付部材20のひっかかり部20aを図4(b)のb方向に回動させると、本体側の突起部材21のくぼみ部21aの嵌合が解除され、便座2を上方に引き上げると本体ケース3から取り外すことができる。便座2,送風ダクト7,便座4を同軸で回動させ、共通の軸受け部に前記取付部材を設ければ同時に便座2,便蓋4を取り外すことができる。その後ヒンジ5,6を図4(a)のz方向にスライドさせるとそれぞれの部材を分離することができる。従ってトイレ暖房装置の各パーツを全て分離できるため、簡単に汚れを拭き取ることができ清潔性を保持できるトイレ暖房装置を提供できる。
【0029】
温風発生装置は便座2の内部に構成しても良いが、便座着座面を局所的に加熱する危険性があるため、上記のごとく本体ケース3に設けるのが望ましい。その結果、便座2の回動時、送風ダクト7と温風発生装置の吹き出し口9の接続部にねじれが生じる。本構成では、送風ダクト7の流入口13が略半円形状で構成されており、その内周部に吹き出し口9から送風された温風を取り入れる吸引口13aが設けられている。一方吹き出し口9は吸引口13aと対向する位置に孔9aが設けられており、便座2が閉状態の時、流入口13aが図3(b)のg方向に回動し、吹き出し口9の孔9aと対向する。この際流入口13aと孔9aの位置が一致していれば、他方向への風の漏れは無視できるため、シール構造を設けなくても良い。次に便座2が男性小便時のように開状態になる場合は、送風ダクト7は送風ダクトの中心が回転軸ではなく、ヒンジ5及び6が回転軸であるため、流入口13aが図3(b)のhの方向に移動し、孔9aと分離した状態になる。従って、便座2の回動によるねじれ力を受ける部材が無く信頼性の高いトイレ暖房装置が可能である。また本構造では、便座開状態の時も温風発生装置から温風を供給し続けると孔9aからトイレ内の空間に向かって吹き出すため、便座2及び便蓋4の一部を無駄に加熱することなく部屋全体を昇温できるため効率の良いトイレ暖房装置となる。この送風ダクト7と吹き出し口9の嵌合方式はこの構造に限定することはなく、吹き出し口に流入口を挿入するように嵌合させても良い。ただし、嵌合部の風路面積が小さくなると風量が制限されるため、できるだけ大きな風路を確保するのが望ましい。
【0030】
本発明では、図3に示すように送風ダクト7と流入口13とを別部材で設けているため、図3(d)のように使用者が流出口8を任意の方向に変えることができる。従って冬場の露出部分の寒いときには送風ダクト7をi方向に回転させ流出口8が臀部から腰部にかけて対向するようにし、夏場のトイレ空間が暑い場合には、送風ダクト7をj方向に回転させ、温風発生装置のヒータへの通電を停止し、背筋から首筋にかけて涼風を送風すると、最適な風を最適な方向に送風することができる。
【0031】
また、着座脱可能な送風ダクトの構造を利用し、あらかじめ涼風送風用と温風送風用を設け、季節に併せて送風ダクト7を取り替えるとそれぞれの風に最適な流出口8を設計でき、より快適な環境を使用者に提供できる。その際送風ダクト7の種類を識別するため図3(b)に示すように流入口13に磁石17、流出口にホールic18を設け、ホールic18の出力強度や出力数を検出し、自動的に送風ダクト7の種類を判断し、送風ダクトに応じた風を送風できるように温風発生装置を制御すると良い。このように送風ダクト7を認識できる手段を設けると、送風ダクトの種類だけでなく、脱着状態も認識できるため、清掃時のようにダクトを分離している時に送風を確実に停止する安全装置としても利用できる。この送風ダクト状態を識別する手段はホールicに限定することなく、送風ダクト7の先端に突起を設け、吹き出し口9に設けたスイッチを押下したり、フォトカプラを遮蔽する構造を利用しても良い。
【0032】
更に本発明では、図3(a),(d)に示すように、使用者が送風ダクト7によりかかった際、複数の流出口8を閉塞しないように送風ダクト7の流出口8の上部周辺に凸部19を設けている。その結果風路内に温風が滞留し、異常加熱を生じ樹脂部品の変形や電子部品の破壊等を起こす危険がない。流出口8がいかなる場合にも閉塞されない構造としては、この方法に限定することはなく、送風ダクト7の背面に安全口を設けて排気しても良い。但し、温風が安全口からも排気されるため、できるだけエネルギーロスの少ない位置、形状、サイズに設計する必要がある。また、本発明では、送風ダクト7の表層7zを断熱材で構成しているため、万が一送風ダクト7内に熱の滞留が生じ異常加熱した場合にも皮膚への熱伝達量が制限されるため、火傷する心配がない。断熱材の材料としては発泡ウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡スチレン、発泡ポリエチレン等の各種発泡材や植毛加工を施したり、しぼ加工を用い皮膚との接触面積を小さくする構造を採用しても良い。
【0033】
以上の構成により、使用者が便座2に着座し、温風発生装置を作動させると便座2の立ち上がり部に構成した流出口8から使用者の臀部から腰部に向かって温風を送風するため、空気中に拡散する熱量を最小限に抑えることができ、少ない風量、少ない熱量で暖かか感を提供できる。その為、風の圧力を感じたり、熱量を奪われた風が人体に沿って大腿部の方に回り込む不快感がなく、日溜まりのようなふわっとしたポカポカ感を感じることができる。このように従来のトイレ暖房では、暖房便座からの熱量だけで人体を保温していたのに対し、本発明では人体の中心部の温度に近く、寒いときに暖めると効果があるといわれている腰部に向かって熱量を供給するため、トイレルーム全体を暖めなくても暖か感を供給できる省エネルギーな暖房装置となる。風量を抑えていることから単位時間当たりの熱量が小さく長時間送風しても低温火傷する心配が無く安全である。
【0034】
(実施例2)
図5にトイレ暖房装置の第2の実施例の外観図を示し、図6に送風ダクトの脱着構造を示す。
【0035】
本実施例は第1の実施例と異なり便座2の回動時、送風ダクト37と温風発生装置の吹き出し口39の接続部に生じるねじれを解消するため、接続部42にフレキシブル性を有する部材を設けている。従って接続部42は、便座32が閉状態(実線時)でねじれが無く、便座32の開状態(点線時)でねじれるように構成すると、便座使用時に温風を送風する時、接続部42のねじれによる接続部内部の風路圧損がなく、設定通りの温風を使用者に供給でき、便座開閉操作時にねじれ力による荷重を最小限に抑えることができ、使用感を損なうことなく暖房装置を構成することができる。このねじれ部材は、材料にゴム系やエラストマー系等の弾性部材を使用しても良いし、フレキ管のように任意の方向に曲げられる構造の配管を用いても良い。尚便座32,本体ケース,便蓋の配置は第1の実施例と同様のため省略する。
【0036】
図6に示すように流出口38をベース材40とカバー41の2部品に分離すると万が一汚水が浸入した際も、カバー41をはずして清掃でき清潔性を保持できる。このようにベース材40を便座32と一体に構成すると便座と送風ダクト間に隙間が無くなり、便座2の回動時に部材間の接触による異音が発生したり、摩耗することが無い。またヒンジに嵌合させる構造や便座32が開から閉に移行する場合に自動的に送風ダクトが便座2の後端に戻るような構成が必要なく省設計が可能になる。但し便座32のヒンジ付近は一般的に使用者の着座時の応力が最もかかり、厚肉成形していることから、ベース材40が変形しやすくなっている。その為、ベース材40が変形しないようあらかじめ成形時の樹脂の流動性、内部応力を考慮した補強リブを立てたり、ベース材40の変形量見込み、カバー材41を設計しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】トイレ暖房装置の第1の実施例の外観図である。
【図2】図1のA視図である。
【図3】送風ダクト構造図である。
【図4】便座,便蓋、送風ダクト着脱構造図である。
【図5】トイレ暖房装置の第2の実施例の外観図である。
【図6】送風ダクト吹き出し口着脱構造図である。
【符号の説明】
1,31 トイレ暖房装置
2,32 便座装置
3 本体ケース
4 便蓋
5,6 ヒンジ
7,37 送風ダクト
8,38 流出口
9,39 吹き出し口
13 便座開閉検知素子
17 磁石
18 ホールic
19 凸部
20 取付部材
21 突起部材
40 ベース材
41 カバー
42 接続部材
Claims (9)
- 温風発生装置から送風される温風を流入する流入口と複数の流出口とを有する送風ダクトを便座後方立ち上がり部の上方に配置し、便座上の使用者へ温風を吹き付けるトイレ暖房装置において、前記送風ダクトは便座の開動作に伴い移動することを特徴とするトイレ暖房装置。
- 前記送風ダクトは便座表面層の一部を利用して形成されていることを特徴とする請求項1記載のトイレ暖房装置。
- 前記送風ダクトは便座とは別体形成されており、便座から着脱自在であることを特徴とする請求項1記載のトイレ暖房装置。
- 前記吹き出し口に前記ダクトの形態を識別する識別手段を設けたことを特徴とする請求項3記載のトイレ暖房装置。
- 前記流出口の温風吹き出し方向は、便座の開動作に伴う移動とは独立して変更可能であること特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載のトイレ暖房装置。
- 前記送風ダクトの流入口が温風発生装置の吹き出し口とフレキシブル材で接続されていることを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載のトイレ暖房装置。
- 前記送風ダクトの流入口が温風発生装置の吹き出し口とは、便座が閉じているときだけ嵌合することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のトイレ暖房装置。
- 前記流出口の周辺の一部に凸部を設けたことを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載のトイレ暖房装置。
- 前記送風ダクトの表面に断熱材を設けたことを特徴とする請求項1乃至8何れか1項記載のトイレ暖房装置。
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- 2002-11-28 JP JP2002345663A patent/JP2004177042A/ja active Pending
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