JP2004176072A - 金属錯体光増感剤と光電気化学電池 - Google Patents

金属錯体光増感剤と光電気化学電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 光電気化学電池において光増感剤として使用される新たな色素金属錯体を得ること。
【解決手段】 式MLYXとして表される光増感剤金属錯体を提供する。式MYLXにおいて、Mはルテニウムもしくはオスミウムを表し、Yは少なくとも一つの結合基によって置換されたタイプ2,2’: 6’2”−ターピリジル誘導体の三座リガンドを表し、4,4,4”ポジションが好ましく、酸基である前記結合基は、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であり、カルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基であるのが好ましく、Lはタイプ2-(2’-ピリジル)-キノリンまたはタイプ2,2’-ビピリジルの置換または非置換二座リガンドを表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型のカルボキシル基によって4,4’ポジションに置換されるか、C1-30アルキル基によって置換されるのが好ましく、Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は新たな光増感剤分子と、前光増感剤分子を純度の高い形で取得する新たな合成過程と、前光増感剤の光電気化学電池での使用に関する。
色素増感型太陽電池として知られる従来の光電気化学電池は、ワイドバンドギャップ半導体金属酸化物粒子(酸化チタンなど)の多孔質膜に存在する陽極光電極で構成されており、前多孔膜の表面には光増感剤分子(または色素)が吸着している。このような電池としては、例えば特許文献1に記載されたものがよく知られている。同公報に記載される光電気化学電池は太陽放射光などの光エネルギーを電気エネルギーに変換できるものである。このような光電気化学電池は最終例と図1において説明されている。
本光電気化学装置の主要素の一つには、適切な官能基(結合基)によって半導体に吸着した光増感剤分子がある。この光増感剤分子は光を取り込み、色素分子の励起状態から半導体基盤の導電帯までの電子注入を高める。 酸化色素が酸化還元メディエーター(レドックスメディエーター)により再生される。色素分子は、高波長域にわたり集光性効率が高いだけでなく、熱的および光化学的に安定するという性質を持ち、これらの性質は本光電気化学装置の安定性及び光量子から電子への変換効率の向上などの点において欠くことのできない重要なものである。
このような光電気化学電池に適応するものとして、今までさまざまな光増感剤が報告されている。光増感剤の主な系列として有機色素、有機金属化合物、遷移金属錯体などがあり、これらはすべて結合基を含むものである。現在最良とされている光増感剤は、ルテニウムという金属ポリピリジン錯体に属する。化学、光物理学の分野では、遷移金属であるポリピリジン錯体のその励起状態における性質が非常に特異であることに注目し、ポリピリジン錯体に対する研究を大規模に進めている(例えば、非特許文献1、非特許文献2)。 このような錯体の吸収スペクトラは、主に“金属-リガンド間の遷移LMCT(metal-to-ligand charge-transfer)”と呼ばれる電気遷移であり、可視域での大きなの吸収帯で占められている。
単色素および光アノード上の金属酸化物半導体(酸化チタンなど)を使用するこのようなタイプの光電気化学電池を理論的に分析すると、波長幅が400nmから900〜1000nm間の入射光が完全に吸収され電気エネルギーに変換される際に、標準太陽放射光での最高電力変換効率を取得することができる。この値は、前出波長幅における国際規格の太陽放射照度AM1.5での積算値から求められ、最高光電流36mA/cm2に相当する。
さまざまな状況下でのこのようなタイプの光電気化学電池の安定性は現在研究中であるため、公開されているデータはごく僅かである。このようなタイプの光電気化学電池の安定性は、光電気化学電池の稼動中またはスタンバイ中における、さまざまなコンポーネント同士の相互作用やシーリングだけでなく、色素、電解液など、電池が用いるさまざまなコンポーネントの安定性によっても決まる。温度の変動、連続放射、紫外線、周囲湿度など、さまざまな状況下での安定性は、それぞれの電池の具体的な用途もしくは目標耐久期間などに従ってチェックされなければならない。特に色素分子の安定性という点には注意を払わなければならない。通常光増感剤溶液は、多くの場合可視光が連続放射される際に光化学的に安定しない。また色素が酸化した状態においても安定しない。一方、励起状態では電子をすばやく光電極金属酸化物に注入し(ほぼピコ秒と等しい)、中間酸化状態が酸化還元メディエーター(I2 / I)によってすばやく再生されるため、本発明における分子で構成される光電気化学電池ははるかに安定している。光増感剤に関する限りでは、光電気化学電池の安定性は、中間色素状態となる可能性がある劣化反応と色素基底状態に対する再生反応の両反応間の動的バランスに部分的に起因し、他の電池のコンポーネントと相互に作用する色素の熱的および化学的安定性も考慮されなければならない。
これまでに光電気化学電池で光増感剤として使われるものとしてさまざまな分子が特許請求されてきたが、効率的なものはごく僅かである。効率的な分子とは以下の条件を満たす必要があるため、その取得はとても困難である。
−熱的または光化学的に安定している。
−例えば広波長域にわたり減衰係数が大きいなど、集光性が高いものである。
−基底状態または励起状態のエネルギーレベルが適切であり、従って酸化還元電位(レドックスポテンシャル)が適切である。
−例えば高注入率または低バックリアクション率など、注入効率高いものである。
−光電極酸化金属への結合が良好で、単分子層上の光電極酸化金属の受光範囲が広い。
現在、性能が最も高いとされる光増感剤として、ポリピリジンとNCSリガンドを持つルテニウム錯体で構成される2種類の光増感剤が報告されている。それらは“赤色素(red dye)”と呼ばれる特許文献2における シス-ジチオシアナート−ビス(4,4’−ジカルボキシリック−2,2’−ビピリジル)−ルテニウム(II)であり、これはRu(dcbpy)2(NCS)2と略され、またもう一つは“黒色素(black dye)”と呼ばれる特許文献3における トリスチオシアナート(4,4’−トリカルボキシリック−2,2’: 6’,2”−ターピリジル)−ルテニウム(II)であり、これはRu(tcterpy)(NCS)3と略される。このような色素で構成される光電気化学電池のスペクトル反応(IPCE)は、赤色素では800nm、黒色素では900nm(図2)である近赤外光域から開始する。光電流の積算値は通常、赤色素では10-16mA/cm2 黒色素では15-20mA/cm2 であり、これは酸化チタン光電極の構造および電解液の種類などによって決まってくる。
しかしこの分子を光電気化学電池に適用する際、この性質が不適当になる場合がある。その理由の一つに、このような色素では、800〜1000nmの近赤外域において太陽光の集光性が低い吸収スペクトルを持つことがあげられる。
セルの劣化の原因はさまざまであるが、最も重要な原因として色素の劣化があげられる。赤色素で構成される光電気化学電池では、高温時、特に摂氏60℃を超えた場合に安定性が欠けるというのが一致した見解である。一方、発明者たちによる分析によると、赤色素で構成された光電気化学電池より、黒色素で構成された光電気化学電池の方の安定性が低いと考えられており、ここでは色素の劣化が見られる。
現在、光電気化学電池において性能と安定性のバランスが一番よく取れているのは、いわゆる赤色素を使用した光電気化学電池とされている。しかし今までは、光増感剤の改良において、安定性の向上よりも性能の向上の方に力を入れてきた。近年まで赤色素、黒色素それぞれにおける安定性の欠如の原因は、配位性溶媒内の色素溶液のサイクリックボルタンメトリックプロットの解釈に従って(メタノールやアセトニトリルなど)、その酸化されやすい性質からNCS付属リガンドの損失と考えられてきた(非特許文献3) 。
あらゆる単座リガンド(キレート効果のために多座リガンドの方が金属の中心ともっと強く結合している)を避けたり、NCSよりも酸化しにくいハロゲンのような補助リガンドを用いたりして、NCSまたはNC補助リガンドを一切使用せずに金属錯体を取得する試みが報告されている。一般化学式MLL’またはMYY’Y”で表されるいくつかの錯体が報告されている(ここではMはルテニウムまたはオスミウム、Lは三座リガンド、Yは二座リガンドを表す)。しかし、それらのスペクトル反応は赤色素と比べるとかなり低い。一方、補助リガンドとして塩素またはヨウ素を含む金属ポリピリジン錯体が報告されているが、これらのスペクトル反応も赤色素と比べるとかなり低いか(非特許文献4)、もしくは光増感剤としては使用できないレベルである(非特許文献5)。このように反応が低いのは、通常NCSまたはCNリガンドはσドネーティングキャラクターおよびπアクセプティングキャラクターを持っているのに対し、ハロゲンリガンドはσおよびπドネーティングキャラクターを持っているものとして、σおよびπ結合によって金属に電荷を提供するためである。 従って、このようなハロゲンリガンドを持つ金属錯体は、光電気化学電池の光増感剤として使用されるには極めて低い酸化還元位しか備えていないと考えられている。
さらに効率的な光増感剤を取得するために、一つの色素体の二座リガンドによって変えられた3つのNCS補助リガンドの間の2箇所にだけ、黒色素に似たルテニウム錯体(ターピリジル誘導体リガンド)を配置し集光性を高めるという方法がいくつか試されてきた。例えば、特許文献3によると、二座リガンドは2,2’−ビピリジルまたはo-フェナントロリンC1-30 アルキル誘導体であり、非特許文献6、非特許文献7によると、二座リガンドはアセチルアセトンのようなβジケトン誘導体である。
しかしこのような色素は、赤色素または黒色素ほどの高いスペクトル反応をみせず、すべての色素は不安定の原因となるNCSまたはCS補助リガンドを含んでいる。
集光性を高めるその他の方法としては、少数のオスミウム錯体を用いるものがある。Os(II)ポリピリジル錯体に関する説(非特許文献2)によると、この錯体の吸収スペクトルは、可視赤色光または近赤外光域まで拡張する可能性がある(ルテニウム錯体と比べて)。これは、三重項状態へのスピン禁制遷移(3MLCT)と対応して、吸収スペクトルは上記の光領域にて新たな吸収帯を現すためである。この吸収帯は、スピン軌道結合定数(λso)がオスミウムにおいては極めて高く、ルテニウムにおいては低いために現れる。錯体Os(tcterpy)2とOs(tcterpy)(NCS)3を合成すると、酸化還元レベル(レドックスレベル)が低い、または注入率が低いなどという理由のために、光増感剤として使用する際には、吸収スペクトルの範囲は広いが、高い反応を見せないものとなる。また、特許文献3によると、ターピリジル誘導体リガンドのオスミウム錯体がいくつか報告されているが、赤色素よりも高いスペクトル反応を示していない。たとえ高いスペクトル反応を示しているものがあったとしても、それはさらに補助リガンドとしてNCSまたはNCを含んでいるものである。
米国特許第508436号 国内特許公開公報WO94/04497 米国特許第6245988B1号 A. Juris, Coord. Chem. Rew., 84,85(1988) T.J.Meyer, Pure Appl. Chem., 58,1193(1986) F. Cecchet et al. J. Phys. Chem. B 2002,106,3926 Nazeeruddin et al., J. Am. Chem. Soc., 1993, 155, 6382 Nazeeruddin et al., J. Chem. Soc. Dalton Trans., 1997, 4571 A. Islam et al., NerJ. Chem. 2002,26,966 H. Arakawa et al., proceedings ECS 201 Meeting, 2002
本発明の目的は、前出光電気化学電池において光増感剤として使用される新たな色素金属錯体を得るものであり、それは特に高温時において電池の安定性を損なうNCSとNC基を含まずに、750−1000mm域における赤色素と同等もしくはそれよりも高いスペクトル反応を示すものである。詳述すると、本発明は最大1000nmの近赤外光域まで拡張された光電気化学電池のスペクトル反応を示す光増感剤を得るものである。
現時点で最良とされる光増感剤においては、上述の問題に加え、光増感剤の合成過程や純度の高い分子を取得する点で問題がある。この分野の研究者の間では、赤色素や黒色素などの光増感剤を合成する際には副産物や不純物が生成され、光電気化学電池の光増感剤として使用される際にこれらの生成物が分子の性能を大きく左右してしまうことが知られている(知られていないものもある)。現在、黒色素を合成する過程では、まずターピリジル誘導体リガンド(tcterpy)とRuCl3をジメチルホルムアミド(DMF)溶媒内で反応させ、中間錯体 Ru(tcterpy)Cl3を取得する。今まで発明者達はこのような合成過程を再現してきており、この過程においてさまざまな副産物が生成され、ジメチルホルムアミド溶媒内の錯体はルテニウムの配位であり、数割の錯体はRu(tcterpy)2であることを発見してきている。これらの副産物は続く反応ステップにおいてさらに副産物を生成し、それらのうちのいくつかは分離が困難で光増感剤の効率を低下させるものである。
したがって本発明のもう一つの目的は、光電気化学電池において効率的な合成を可能にするために不可欠な、純度の高い状態の分子の取得ができる、光増感剤とその光増感剤の新たな合成過程を得るものである。
本発明は、これらすべての問題を解決するために式MLYXとして表すことのできる光増感剤金属錯体を提供するものである。同式において、
― Mはルテニウムもしくはオスミウムを表す。
― Yは少なくとも一つの結合基によって置換されたタイプ2,2’: 6’2”−ターピリジル誘導体の三座リガンドを表し、4,4,4”ポジションが好ましく、酸基である概結合基は、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であり、カルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基であるのが好ましい。
− Lはタイプ2-(2’-ピリジル)-キノリンまたはタイプ2,2’-ビピリジルの置換または非置換二座リガンドを表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型のカルボキシル基によって4,4’ポジションに置換さるか、C1-30アルキル基によって置換されるのが好ましい。
− Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましい。
詳述すると、本発明は式Iaを持つ光増感剤金属錯体を提供する。
Figure 2004176072
同式において
− Mはルテニウムもしくはオスミウムを表す。
− Zはカルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基などの結合基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型である。
− Rは水素を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性または陰イオンのカルボキシ基か、C1-30アルキル基である。
− Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましい。
さらに詳述すると、本発明は以下の式Ibを持つ光増感剤金属錯体を提供する。
Figure 2004176072
同式において
− Mはルテニウムもしくはオスミウムを表す。
− Zはカルボキシル、ホスホニウム、ボロンなどの結合基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型である。
− Rは水素を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性または陰イオンのカルボキシ基か、C1-30アルキル基である。
− Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましい。
上記式Ia, Ibにおいて、三座リガンドLは、Zによって4,4’,4”ポジションに置換された2,2’:6’2”-ターピリジル 誘導体を表し、カルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基などの結合基、特にカルボキシル基(COOH)である。結合基Zは酸基、無機陽イオン(アルカリやアースアルカリ(earth-alkaline)や他のミネラル陽イオンなど)によってバランスが保たれた陰イオンと一体の塩、アルキルアンモニウムやイミダゾリウムなどの有機陽イオンの型に成りうる。
詳述すると、上記Ia、IbにおけるZはカルボキシル基(COOH)を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型である。
タイプ2-(2’-ビピリジル)-キノリンの色素体リガンドである式Iaの二座リガンドYと、タイプ2,2’-ビピリジルである式Ibの二座リガンドYにおいて、Rはまたカルボキシル基(COOH)であるのが好ましく、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型である。
式IaとIbにおけるこれらの錯体は通常電荷を有する(+1)。従って、電荷均衡の取得のために対陰イオンが必要となる。この陰イオンは、光増感剤となる分子の性質に影響を与えないものであればどのような種類でもよい。しかし、この陰イオンは、純度の高い状態での分子取得の容易さ、光電気化学電池の光アノード(アセトニトリルやエタノールなど)の色素吸収の過程において使われる有機溶媒における分子の溶解度、そしてその過程での陰イオンの副作用などに基づいた基準に沿って選ばなければならない。陰イオンの一例として過塩素酸塩、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロボレイト、トリフレートなどが挙げられる。また、必要量の対陰イオンによってバランスを保ち、従来の無機陽イオン(アルカリ性金属イオンなど)または有機陽イオン(アルキルアンモニウム、イミダゾリウムなど)の中から選ばれた、三座リガンドの酸性結合基Zおよび二座リガンドのカルボキシル誘導体を中和させることで、このような光増感剤をニュートラル型または陰イオン型として取得することが可能である。
本発明のその他の目的としては光増感剤の合成過程があり、以下のようなステップで構成される。
1. 沸点の高い非配位性溶媒を用いて、(TBA)2Os(Cl)6 またはRu(Cl)3 のような金属M前駆体を化学量論的質量の三座Lと反応させ、対応 MLCl3錯体を形成する。この溶媒はn-ブタノールのようなアルコールが好ましい。
2. MLCl3と二座Yリガンドを反応させる。
3. 必要であれば熱による置換反応によってMLYCl錯体のクロライドを他のハロゲンに置換する。
前出合成過程の問題点に対し、本発明では、n-ブタノールのような非配位性で沸点の高い溶媒を使用し、この溶媒の中で、他の溶媒配位を持つ種、またはML2のような他の錯体を生成することなく、対応MLCl3錯体を形成するために化学量論的質量の三座Lに対して反応させて、(TBA)2Os(Cl)6または Ru(Cl)3 のような金属M前駆体を取得する。第二の反応ステップへと進み、二つの塩素リガンドの代用と、置換反応による一つの二座Yリガンドの配位を含む二座Yリガンドが加えられる。熱による置換反応によって、対応クロライド含有錯体(X=Cl)から、ヨウ化物誘導体(X=1)または錯体の他のハロゲン誘導体が生成される。
本発明の他の目的として、透明基盤上に沈積、焼結されている金属酸化物半導体粒子の膜を所有する陽極、前出金属酸化物粒子の表面に吸着する光増感剤、陰極、陽極・陰極間のスペースを埋める電解液で構成される光電気化学電池があり、光増感剤は本発明に関する光増感剤であることを特徴とする。
上記のように光電気化学電池で光増感剤として使用される本発明の金属錯体はすべて、赤色素に匹敵する全整色のスペクトル反応を見せ、CNまたはSCNリガンドを一切含まないため色素の安定性は向上する。酸化状態の色素の安定性は、例えばメタノールのような配位性溶媒の中で色素溶液と共に取得される可逆サイクリックボルタモグラムの発生により確認ができる。
特に、本発明においてオスミウム錯体はすべて900nmにて25%〜50%のスペクトル反応を見せており、この波長域での反応としては従来のどの光増感剤よりも優れた結果である(図2参照)。積算された光電流は13〜20 mA/cm2であり、赤色素に匹敵するかそれよりも高い。このように近赤外光域まで拡張するのは、1000M-1cm-1よりも大きい吸収減衰係数を持ち、吸収帯の吸収スペクトルが800〜900nmであるためであり、このような金属錯体はこれまで報告されていなかった。これは下記の実施例9のテーブルIにはっきりと示されており、ここでは本発明の色素と他の色素とが比較されている(他で報告されたものや、発明者による合成によるものである)。
本発明においてルテニウム錯体は800nmを超える値まで拡張する広範囲のスペクトル反応を見せ、これは赤色素の反応よりも優れている(積算光電流は実施例9のテーブル2に示すよりも高い)。CNまたはSCNリガンド(図3参照)を一切含まないため安定性を損ねることはなく、ルテニウム錯体を使用してこのように高いスペクトル反応を得ることができるのは本発明が初めてである。酸化状態の色素の安定性は、例えばメタノールのような配位性溶媒で色素溶液と共に取得される可逆サイクリックボルタモグラムの発生により確認ができる。
特定の三座Lリガンドは、露光拡張係数を増加させ、可視の吸収スペクトルが赤色素と同等に優れている金属錯体を供給すると考えられている。
キレート効果によって、二座リガンドYは錯体の熱的安定性とモル吸光係数を増加させる。置換基Rでの変更により、分子の酸化還元レベルを調節することができる。
一方、ハロゲンリガンドは錯体の金属にσおよびπ結合によって電荷を提供するので、発生する酸化還元位は光増感剤として使用するには低すぎるという危険がある。本発明によって、この二座リガンドとハロゲンリガンドとのコンビネーションにより、金属センターから電荷を引き抜く傾向がある二座リガンドYの電子効果と、電荷を供給するハロゲンとの間によりよい補償を提供することであり、従って典型的なヨウ素/ヨウ化物酸化還元メディエーターの使用して、本発明における光電気化学電池に適用されるのに十分な高さのレベルで色素酸化還元レベルを保つことが分かってきている。さらにこのようなハロゲンリガンドは、πアクセプティングリガンドからπドネーティングリガンドへ補助リガンドが変動することによって吸収スペクトルが近赤外光へ移行することに関連する。
集光性と安定性の獲得、詳述すると色素の安定性を高めるためには、二座リガンドLと補助ハロゲンリガンドXのコンビネーションによってNCEリガンドを代用することが考えられる。
本発明の好適な例を以下に挙げる。
錯体[Os II(H3tcterpy)(bpyq)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’: 6’,2”-ターピリジルで、(bpyq)は2-(2’-ピリジル)キノリンである。
a) (H3tcterpy)リガンドは次の資料に記載の方法で準備する。
[Nazeeruddin et al., J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 1613]
b) (bpyq)リガンドは[C.M. Harris et al, Aust. J. Chem. 1972, 25, 1631] に記載の方法で準備する。
c) 中間錯体 (TBA)2Os(Cl)6 (ここでTBAはテトラブチルアンモニウム(+1)陽イオンを示す)は、水性溶液のTBAClの沈殿反応によって適応TBA塩へと変換された商業用の(NH4)2[Os(Cl)6]で準備する。固形物質はフィルタにかけられて真空状態で乾燥させる。n-ブタノール内で(TBA4)2[Os(Cl)6]塩を7時間還流させて化学量的分量の(H3tcterpy)と反応させる。これによりn-ブタノール中で[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液が取得される。
d) 上記のように準備されたn-ブタノール中[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液を、化学量的分量の(bpyq)と25時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。そしてその固形物質をTBAOHを加えたpH12の水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。沈殿物はフィルタ処理し、ジクロロメタンで洗浄し乾かす。錯体はさらに溶離剤としてpH7の水を使用し、セファデックスLH20カラムで純化し、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。
陰イオン錯体のH-NMR [Os(tcterpy)(bpyq)Cl ](TBA)2 (300MHz,CD3OD)δppm:6.88(1H,d,H7a), 7.25(1H,t,H8a), 7.44(1H,t,H9a), 7.6(2H,d,H5,5”), 7.66(2H,d,H6,6”), 7.78(1H,d,H10a), 7.96(1H,t,H3a), 8.17(2H,m,H4a,5a), 8.67(1H,d,H6a), 8.98(2H,s,H3,3”), 9.12(1H,d,H2a), 9.2(2H,s,H3’,5’), 10.26(1H,d,H1a).
元素分析[Os II(H3tcterpy) (bpyq) (Cl)] (PF6)はOsC32N5H21O6ClPF6で、計算値:C=40.79%,N=7.43%, H=2.25%; 検出値:C=40.35%,N=7.13%, H=2.40%.
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.1Vと-1.24Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.65Vであり、OsII/OsIII遷移に対応している。
請求項1に記載の減衰係数で270, 290, 325, 380, 450, 530, 630, 830nmで吸収率の頂点となる。
錯体[Os II(H3tcterpy)(H2dcbpy)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(H2dcbpy)は4,4’-ジカルボキシリック-(2,2’-ビピリジル)である。
a) (H2dcbpy)リガンドは、商用のものか、硫酸の中で重クロム酸塩により4,4’-ジメチル-(2,2’-ビピリジル)を酸化させたもを準備する。
b) 実施例1のc)で準備されたn-ブタノール中[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液を、化学量的分量の(H2dcbpy)と10時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質はNaOHを加えたpH12の水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。沈殿物はフィルタ処理され、ジクロロメタンで洗浄し乾かす。錯体はさらに溶離剤としてpH7の水を使用し、セファデックスLH20カラムで純化し、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。

陰イオン錯体H-NMR [Os(tcterpy)(dcbpy)Cl ](TBA)4 (300MHz,D2O)δppm: 1.02(48H,t,CH3), 1.2(32H,m,CH2), 1.33(32H,m,CH2), 3.15(32H,m,CH2), 7.24(1H,d,H5a), 7.33(1H,d,H2a), 7.6(2H,d,H5,5”), 7.66(2H,d,H6,6”), 8.27(1H,d,H6a), 8.83(1H,s,H3a), 8.9(2H,s,H3,3”), 9.06(2H,s,H3’,5’), 9.2(1H,s,H4a) , 10.12(1H,d,H1a).
元素分析[Os II(H3tcterpy)(H2dcbpy)(Cl)] (PF6)はOsC30N5H19O10ClPF6で、計算値:C=36.76%,N=7.14%, H=1.95%; 検出値:C=37.86%,N=7.54%, H=2.20%.
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.3Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.67Vであり、OsII/OsIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、2000M-1cm-1よりも高い減衰係数で290, 315, 340, 385, 480, 530, 635, 820nmで吸収率の頂点となる。
錯体[Os II(H3tcterpy)(dmbpy)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(dmbpy)は4,4’-ジメチル-(2,2’-ビピリジル)である。
a) (dmbpy)リガンドは、商用のものか、[Sprintshnik et al, J. Am. Chem. Soc. 1977, 99, 4947] に記載の方法で準備する。
b) 実施例1のc)の方法で準備されたn-ブタノール中[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液は、化学量的分量の(dmbpy)と29時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質はNaOHを加えたpH12の水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。沈殿物はフィルタ処理され、ジクロロメタンで洗浄し乾かす。錯体はさらに溶離剤としてpH7の水を使用し、セファデックスLH20カラムで純化し、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。
陰イオン錯体H-NMR [Os(tcterpy)(dmbpy)Cl](TBA)2 (300MHz,D2O)δppm: 0.8(24H,t,CH3), 1.2(16H,m,CH2), 1.44(16H,m,CH2), 2.2(3H,s,CH3), 2.8(3H,s,CH3), 3.05(16H,t,CH3), 6.48(1H,d,H5a), 6.75(1H,d,H2a), 7.39(2H,d,H5,5”), 7.56(1H,d,H6,6”), 7.65(1H,d,H6a), 7.98(1H,s,H4a), 8.45(1H,s,H3a), 8.62(2H,s,H3,3”), 8.73(2H,s,H3’,5’), 9.48(1H,d,H1a).
元素分析[Os(H3tcterpy)(dmbpy)(Cl)](PF6)はOsC30N5H23O6ClPF6で、P.M.=920.18 :計算値:C=39.16%,N=7.61%, H=2.52%; 検出値:C=39.83%,N=8.18%, H=2.42%.
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.26Vと-1.42Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.55Vであり、OsII/OsIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、2000M-1cm-1よりも高い減衰係数で245, 290, 340, 395, 480, 550, 650, 880nmで吸収率の頂点となる。
錯体[Os II(H3tcterpy)(bpy)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(bpy)は(2,2’-ビピリジル)である。
実施例1のc)の方法で準備されたn-ブタノール中[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液は、化学量的分量の(bpy)と35時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質をTBAOHを加えたpH12の水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。沈殿物はフィルタ処理され、ジクロロメタンで洗浄し乾かす。錯体はさらに溶離剤としてpH7の水を使用し、セファデックスLH20カラムで純化し、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。
陰イオン錯体H-NMR [Os(tcterpy)(bpy)Cl](TBA)2 (300MHz,D2O)δppm: 1.02(48H,t,CH3), 1.2(32H,m,CH2), 1.33(32H,m,CH2), 3.15(32H,m,CH2), 7.24(1H,d,H5a), 7.33(1H,d,H2a), 7.6(2H,d,H5,5”), 7.66(2H,d,H6,6”), 8.27(1H,d,H6a), 8.83(1H,s,H3a), 8.9(2H,s,H3,3”), 9.06(2H,s,H3’,5’), 9.2(1H,s,H4a), 10.12(1H,d,H1a)
元素分析[Os(H3tcterpy)(bpy)(Cl)](PF6)はOsC28N5H19O6ClPF6で、P.M.=892.12 :計算値:C=37.69%,N=7.8%, H=2.14%; 検出値:C=36.8%,N=7.3%, H=1.9%.
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.27Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.61Vであり、OsII/OsIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、1000M-1cm-1よりも高い減衰係数で245, 290, 340, 390, 480, 540, 650, 880nmで吸収率の頂点となる。
錯体[Os II(H3tcterpy)(tbbpy)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(tbbpy)は4-4’-ジ-ター -ブチル-(2,2’-ビピリジル)である。
実施例1のc)の方法で準備されたn-ブタノール中[Os II(H3tcterpy)(Cl)3] (TBA)溶液は、化学量的分量の(tbbpy)と23時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質をTBAOHを加えたpH12の水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。沈殿物はフィルタ処理され、ジクロロメタンで洗浄し乾かす。錯体はさらに溶離剤としてpH7の水を使用し、セファデックスLH20カラムで純化し、さらにHPF6を加えてpH2で沈殿させる。
陰イオン錯体H-NMR [Os(tcterpy)(tbpy)Cl](TBA)2 (300MHz,D2O)δppm: 0.9(24H,t,CH3), 1.02(9H,s,HB), 1.2(16H,m,CH2), 1.43(16H,m,CH2), 1.43(9H,m,HA), 3.05(16H,t,CH2), 6.67(1H,d,H5a), 6.83(1H,d,H2a), 7.38(2H,,H5,5”), 7.52(2H,,H6,6”), 7.87(1H,d,H6a), 8.05(1H,s,H3a), 8.44(1H,s,H4a), 8.61(2H,s,H3,3”), 8.73(2H,s,H3’,5’), 9.55(1H,d,H1a)
元素分析[Os(H3tcterpy)(tbbpy)(Cl)](PF6)はOsC36N5H35O6ClPF6で、P.M.=1004.17 :計算値:C=43.05%, N=6.97%, H=3.5%; 検出値:C=40.2%,N=6.52%, H=3.57%.
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.32Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.55Vであり、OsII/OsIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、1500M-1cm-1よりも高い減衰係数で290, 340, 390, 470, 535, 640, 870nmで吸収率の頂点となる。
錯体[RuII(H3tcterpy)(bpyq)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(bpyq)は2-(2’-ピリジル)キノリンである。
a) (H3tcterpy)リガンドは実施例1のa)に記載の方法で準備する。
b) (bpyq)リガンドは実施例1のb)に記載の方法で準備する。
c) RuCl33H2O塩はn-ブタノール中で、化学量的分量の(H3tcterpy)と6時間還流反応させる。n-ブタノール中で[RuII(H3tcterpy)(Cl)3]溶液が取得される。
d) 上記のように準備されたn-ブタノール中[RuII(H3tcterpy)(Cl)3]溶液を化学量的分量の(bpyq)と8時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質を水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2の状態で沈殿させて、沈殿物を乾燥させる。その生成物はさらに溶離剤としてのエタノールを使用し、セファデックスLH20カラムで純化される。もう一つの方法として、HPF6を加えた後、乾燥された生成物はさらにpH10の水性溶液TBAOHに溶かされ、その後溶液はpH8の状態に調整される。溶液はpH8の水性溶液TBAOHを溶離剤として使ってセファデックスLH20カラム純化される。錯体を含む分留物はph2の状態で沈殿、フィルタ処理、乾燥させられ、ジクロロメタンで洗浄される。
陰イオン錯体のH-NMR [Ru(H3tcterpy)(bpyq)Cl ](PF6) (400MHz,CD3OD)δppm: 7(1H,d,H7a), 7.25(1H,t,H8a), 7.45(1H,t,H9a), 7.8(2H,d,H5,5”), 7.88(2H,d,H6,6”), 8.05(1H,d,H10a), 8.4(1H,t,H3a), 8.5(2H,m,H4a,5a), 8.7(1H,d,H6a), 9(2H,s,H3,3”), 9.1(1H,d,H2a), 9.28(2H,s,H3’,5’), 10.65(1H,d,H1a).
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.98Vであり、RuII/RuIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、1500M-1cm-1よりも高い減衰係数で340, 390, 525, 680nmで吸収率の頂点となる。
錯体[RuII(H3tcterpy)(tbbpy)(Cl)] (PF6)を準備する。ここでは(H3tcterpy)は4,4’,4”-トリカルボキシリック-2,2’:6’,2”-ターピリジルで、(tbbpy)は4-4’-ジ-ター -ブチル- (2,2’-ピリジル)である。
実施例6のc)のように準備されたn-ブタノール中[RuII(H3tcterpy)(Cl)3]溶液は、化学量的分量の(tbbpy)と8時間還流反応させる。溶液は回転させながら蒸発させ乾燥させる。その固形物質を水に溶かし、さらにHPF6を加えてpH2の状態で沈殿させて、沈殿物を乾燥させる。その生成物はさらに溶離剤としてのエタノールを使用しセファデックスLH20カラムで純化される。もう一つの方法としては、HPF6を加えた後、その生成物はさらにpH10の水性溶液TBAOHに溶かされ、その後溶液はpH8の状態に調整される。溶液はセファデックスLH20カラムで、pH8の水性溶液TBAOHを溶離剤として使い純化される。錯体を含む分留物はph2の状態で沈殿、フィルタ処理、乾燥させられ、ジクロロメタンで洗浄される。
陰イオン錯体のH-NMR [Ru(H3tcterpy)(tbbpy)Cl](PF6) (400MHz,CD3OD)δppm: 1.3(9H,s,HB), 1.6(9H,s,HA), 5.9(1H,d,H5a), 5.95(1H,d,H2a), 6.55(4H,m,H5,6,5”,6”), 6.75(1H,d,H6a), 7.07(1H,s,H3a), 7.32(1H,s,H4a), 7.48(2H,s,H3,3”), 7.6(2H,s,H3’,5’), 8.28(1H,d,H1a).
サイクリックボルタンメトリー(ガラス状カーボン作用電極、プラチナ対極、SCE照合電極、メタノール溶媒、0.1M TBAPF6不活性電極)によると、頂点はSCEに対して-1.33Vで、リガンドの不可逆性還元に対応している。そして可逆性頂点はSCEに対してE1/2で0.88Vであり、RuII/RuIII遷移に対応している。
200nm〜1100nm(エタノール溶液)のUV-vis-NIR 分光は、1500M-1cm-1よりも高い減衰係数で340, 405, 510, 680nmで吸収率の頂点となる。
光増感剤を使用する光電気化学電池の準備
光増感剤を使用する光電気化学電池の製造方法を説明する。陽極は酸化チタン粒子で構成され、粒子は[Barbe et al., J. Am. Ceram. Soc., (1997) ,80,3157] に記載されている方法と類似したオートクレーブ方式で生成され、ナノクリスタル粒子サイズの水性ソル状態で取得さたものである。酸化チタンフィルムは、酸化チタンソルを使ったドクター・ブレード方式で透明導電酸化(TCO)ガラス(例えば日本板硝子株式会社製の1m2あたり10Ωの電気抵抗を有するもの)へ溶着される。室温でフィルムを乾燥させた後に、電極は450℃で20分間焼結され、薄さ18μmの多孔性酸化チタンフィルムが生成される。
そして、[Nazeeruddin et al., J. Am. Chem. Soc., (1993), 115, 6382] に記載されている方法と同様に、光増感剤の5・10-4Mのエタノール溶液に酸化チタンフィルムを24時間浸し、酸化チタンフィルムの表面に色素が付着し、乾燥窒素気流下の溶液から電極が取り出される。プラチナ触媒が溶着されているもう一つの透明導電酸化(TCO)ガラスで構成される対電極を追加し、 [Nazeeruddin et al., J. Am. Chem. Soc., (1993), 115, 6382] さらに電解液を導入して、光電気化学電池が完成する。電解液の一例として、γ-ブチロラクトンに溶解した1M Lil plus 0.1 MI2などが挙げられる。
図1は光電気化学電池の概略図で動作原理を表すものである。太陽光が陽極20のガラス21と透明導電層22を通過し、半導体層から成るフィルム23に到達し、酸化チタンクリスタル粒子24の表面に吸着した光増感剤(または色素)25に吸収される。色素は励起し、電子を酸化チタンに注入する。この電子注入の後に、色素25は酸化する。酸化チタンに注入された電子は酸化チタンフィルム23を通過し,透明導電層22に到達する。そして電子は外部回路を通って陰極に到達する。陰極では、透明導電層12に溶着されているプラチナ触媒と、電解液30の間のインターフェースにて酸化還元メディエーターの還元反応が起こる。ここでは陰極10に到達した電子は電解液30中でI2と反応し(I3種として現れる)Iを生成する。陰極で電子を受け取るこのI種は、酸化チタンクリスタル粒子24間の気孔26を埋めている電解液30へ移動し、酸化状態にある色素25を減少させる。このようにして光電気化学電池のサイクルは終了する。
結果
1―合成
本発明における光増感剤を合成する新たな合成ルートは、合成過程の第一ステップで不必要な副産物、例えば配位性溶媒錯体やビス三座リガンドなどを生成することなくハロゲン錯体を取得できるという利点を持つ。発明者はNCSやCNを含む錯体のジメチルホルムアミドに基づいた研究文献にあるような合成ルートを再現し、塩素錯体が分離されるべきステップを行わないようにしてきた。ルテニウムの場合、RuCl3と(H3tcterpy)リガンドを1対1の割合で反応、還流させて合成していた。ジメチルホルムアミドをリガンドとする錯体が存在するために、4時間の還流の後にNMRはメチル基に対応して2.58と3.1ppmで最高値となる。これは配位ジメチルホルムアミドと対応し、2049cm-1(ν(CN)に割り当てられる)と1970cm-1(ν(CO)に割り当てられる)における帯域に現れる赤外線分光により確認されている。しかし、本発明の合成ルートではこれらの帯域は存在しない。ジメチルホルムアミドルートで取得された赤外帯は、カラムクロマトグラフィーによる純化ステップの後でも残ったままである。このようなステップではさらに、紫外線−可視分光によって錯体Ru(H3tcterpy)2に属する不純物が見つけられている。
従って、従来の数々の合成ルートでは、効率的な光増感剤に必要である純度の高い状態で錯体を含むハロゲンを分離することができなかった。
2-光電気化学パフォーマンス
2-1テーブル1や図2は、さまざまな光増感剤を使用した光電気化学電池のスペクトル反応(IPCE)の結果である。
本発明のオスミウム錯体はすべて900nmにて25%〜50%のスペクトル反応を示し、この波長域においては従来のどのような光増感剤よりも優れた結果であった(図2)。積算光電流値は13〜20mA/cm2であり、赤色素に匹敵するか、もしくはそれよりも高い結果であった。また1000M-1cm-1を超える吸収減衰係数で、吸収帯800-900nmで近赤外光域にまで拡張し、このような性質を持つ金属錯体は今まで報告されていない。
テーブル1 : オスミウム金属で構成された光電気化学電池のさまざまな光増感剤の比較で、赤色-近赤外域の吸収帯と900nmでのスペクトル反応をそれぞれ比較した結果である。
Figure 2004176072
2-2 本発明のルテニウム錯体は、800nmを超す高スペクトル反応を示し、光電流の積算値は16mA/cm2よりも高く、これは赤色素の値よりも高い。CNやSCNリガンドを含まないルテニウム錯体で、色素の安定性を増加させながらこのような高いスペクトル反応を示すのは初めてのことである(図3参照)。酸化状態の色素の安定性は、例えばメタノールのような配位性溶液で色素溶液と共に取得される可逆サイクリックボルタモグラムの発生により確認ができる。
テーブル2:以下のような素子で構成された光電気化学電池のルテニウムを使用したさまざまな光増感剤の比較で、赤色域の吸収帯と750nmでのスペクトル反応をそれぞれ比較した結果である。
Figure 2004176072
光電気化学電池の構造と原理を表す図である。 オスミウム錯体で構成される光電気化学電池のスペクトル反応例と、赤色素及び黒色素のスペクトル反応との比較結果である。 ルテニウム錯体で構成される光電気化学電池のスペクトル反応例と、赤色素及び黒色素のスペクトル反応との比較結果である。
符号の説明
10. 陰極、11. ガラス、12. 透明導電性層、20. 陽極、21. ガラス、22. 透明導電層、23. 酸化チタンフィルム、24. 酸化チタンクリスタル粒子、25. 光増感剤(または色素)、26. 酸化チタンクリスタル粒子間の気孔、30. 電解液

Claims (10)

  1. 式MLYXとして表される光増感剤金属錯体において、
    Mはルテニウムもしくはオスミウムを表し、
    Yは少なくとも一つの結合基によって置換されたタイプ2,2’: 6’2”−ターピリジル誘導体の三座リガンドを表し、4,4,4”ポジションが好ましく、酸基である前記結合基は、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であり、カルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基であるのが好ましく、
    Lはタイプ2-(2’-ピリジル)-キノリンまたはタイプ2,2’-ビピリジルの置換または非置換二座リガンドを表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型のカルボキシル基によって4,4’ポジションに置換されるか、C1-30アルキル基によって置換されるのが好ましく、
    Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましいことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  2. 式Iaを備える請求項1に記載の光増感剤金属錯体において、
    Figure 2004176072
    Mはルテニウムもしくはオスミウムを表し、
    Zはカルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基などの前記結合基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であり、
    Rは水素を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性または陰イオンのカルボキシ基か、C1-30アルキル基であり、
    Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましいことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  3. 式Ibとして表される光増感剤金属錯体において、
    Figure 2004176072
    Mはルテニウムもしくはオスミウムを表し、
    Zはカルボキシル基、ホスホニウム基、ボロン基などの前記結合基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であり、
    Rは水素を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性または陰イオンのカルボキシ基か、C1-30アルキル基であり、
    Xはハロゲンを表し、塩素またはヨウ素が好ましいことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、前記化学式で、Zはカルボキシル基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であることを特徴とする光増感剤金属錯体。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の式Ibとして表される光増感剤金属錯体において、前記化学式でRはカルボキシル基を表し、陽イオンによってバランスが保たれる酸性型または陰イオン型であることを特徴とする光増感剤金属錯体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、前記化学式でXは塩素を表すことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、前記化学式でMはオスミウムを表すことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、前記化学式でMはルテニウムを表すことを特徴とする光増感剤金属錯体。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、前記光増感剤の合成過程は、
    沸点の高い非配位性溶媒を用いて、(TBA)2Os(Cl)6 またはRu(Cl)3 のような金属M前駆体を化学量論的質量の三座Lと反応させ、対応 MLCl3錯体を形成し、この溶媒はn-ブタノールのようなアルコールが好ましく、
    MLCl3と二座Yリガンドを反応させ、
    必要であれば熱による置換反応によってMLYCl錯体のクロライドを他のハロゲンに置換するという合成過程であることを特徴とする光増感剤金属錯体。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の光増感剤金属錯体において、光電気化学電池は透明基盤上に沈積、焼結されている金属酸化物半導体粒子のフィルム(23)を持つ陽極(20)、前出金属酸化物粒子の表面に吸着した光増感剤(25)、陰極(10)、陽極・陰極間のスペースを埋める電解液(30)で構成される光電気化学電池であり、光増感剤は本発明に関する光増感剤であることを特徴とする光増感剤金属錯体。
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