JP2004175584A - 水素製造装置及び水素製造方法 - Google Patents

水素製造装置及び水素製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】改質ガス又はオフガス中の水蒸気を効率的に除去し、かつこのような水蒸気を有効に活用し、水素製造にあたっての効率を向上させるようにした水素製造装置及び水素製造方法を提供する。
【解決手段】炭化水素と水を原料として水蒸気改質反応により水素を製造するスチームリフォーマ6と、水蒸気分離装置17とを含み、水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスから、上記水蒸気分離装置17で水蒸気を分離し、上記水蒸気分離装置17により水蒸気の分離されているオフガスをスチームリフォーマで燃焼するように構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素製造装置及び水素製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチームリフォーマを用いた水素製造装置ではメタンやメタノール等の炭化水素や含酸素炭化水素からなるガスを原料として水蒸気改質反応させ、発生した水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水及び未反応ガス等を含む改質ガスを水素分離装置に供給し、水素を分離製造する。ここで、水素分離装置とは、吸着剤を用いて圧力スイング法や温度スイング法により水素を分離する吸着分離装置や、水素のみを選択的に透過する水素分離膜を用いる膜分離装置などが利用できる。ここで、水素を分離除去したオフガスは、反応器の燃焼用バーナーに供給し、バーナーで燃焼することとしていた。
また、スチームリフォーマに水素分離膜を内蔵し、水素のみを選択的に分離するようにした水素分離型リフォーマがあり、該水素分離型リフォーマでは改質ガス中の水素がリフォーマ内で連続的に分離されるため、リフォーマからは高純度水素及びオフガスが排出される。水素分離膜としては、例えばパラジウム合金からなるものが利用されている。
オフガスは、リフォーマの燃焼用バーナーに供給し、このようなバーナーで燃焼し、リフォーマで必要な加熱源としていた。
【0003】
しかし、オフガスに含まれる水分は、60mol%に達する場合があり、単位体積あたりの発熱量を低下させ、燃焼を不安定にさせることがあった。
また、従来のスチームリフォーマは、水蒸気改質用の水蒸気を多量に必要とし、例えば、原料ガスに含有される炭化水素の炭素(C)のモル当り水蒸気(S)のモル量をS/C比で表すと、3程度である。このため、熱効率の観点からできるだけ水蒸気を削減するなどの改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に対してなされたもので、改質ガス又はオフガス中の水蒸気を効率的に除去し、かつこのような水蒸気を有効に活用し、水素製造にあたっての効率を向上させるようにした水素製造装置及び水素製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る水素製造装置は、炭化水素と水を原料として水蒸気改質反応により水素を製造するスチームリフォーマと、水蒸気分離装置とを含み、水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスから、上記水蒸気分離装置で水蒸気を分離し、上記水蒸気分離装置により水蒸気の分離されているオフガスをスチームリフォーマで燃焼するように構成したことを特徴とする。
【0006】
本発明では、水蒸気分離装置で分離した水蒸気を、改質される原料に添加するように構成することが好ましい。また、水蒸気分離装置は、膜分離装置とすることが好適である。さらに、該膜分離装置の水蒸気発生側に原料ガスを流通させ、原料ガスの加湿と加熱を同時に行なうことが好適である。
またさらに、上記水蒸気分離装置の前段又は後段に上記水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスの冷却装置を設けることが好適である。ここで、水蒸気分離装置を経たガスの後段に冷却装置を設け、この冷却装置で凝結した水分を除去する装置を設けることが好ましい。
【0007】
また、本発明に係る水素製造装置は、その好適な実施の形態で、炭化水素と水を原料として水素を製造するスチームリフォーマと、水蒸気分離装置とを含み、該水蒸気分離装置を経た改質ガスから水素を分離した後、得られるオフガスを上記スチームリフォーマで燃焼するようにしている。
またさらに、上記スチームリフォーマとして、水素のみを選択的に透過する水素透過膜を組込み高純度の水素を製造する水素分離型リフォーマを採用することも本発明に含まれる。
【0008】
本発明は、他の側面において、水素製造方法であり、該水素製造方法は、原料と水をスチームリフォーマに供給し、水蒸気改質反応により水素を得ると共に、水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスを水蒸気分離装置に供給して、水蒸気を分離し、上記水蒸気分離装置により水蒸気の分離されているオフガスを上記スチームリフォーマに供給して燃焼させることを含む。
【0009】
このような水素製造方法では、水蒸気分離装置で分離した水蒸気を原料と共に、上記スチームリフォーマに供給することが好適である。さらに、上記水蒸気分離装置として膜分離装置を用い、膜分離装置の水蒸気発生側に原料ガスを流通させ、原料ガスの加湿と加熱を同時に行なうことが好適である。
またさらに、上記水蒸気分離装置の前段又は後段に設けた冷却装置により、上記水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスを冷却することが好適である。この場合、水蒸気分離装置の後段に設けた冷却装置によって、該水蒸気分離装置を経たガスを冷却し、凝結した水分を除去することをさらに含むことが好適である。
【0010】
また、本発明に係る水素製造方法は、その好適な実施の形態で、原料と水をスチームリフォーマに供給し、水素を含む改質ガスを得ると共に、該改質ガスを水蒸気分離装置に供給して、水蒸気を分離し、さらに上記水素分離装置で水素を分離して排出されたオフガスを上記スチームリフォーマに供給して燃焼させることを含む。
【0011】
またさらに、上記スチームリフォーマとして、水素のみを選択的に透過する水素透過膜を組込み高純度の水素を製造する水素分離型リフォーマを用い、該水素分離型リフォーマで得られるオフガスを、上記水蒸気分離装置に供給し、水蒸気を分離することも、本発明に係る水素製造方法の実施の形態に含まれる。
【0012】
本明細書中、「水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガス」とは、水素分離膜を組み込んでいないスチームリフォーマでは、水蒸気を含む「改質ガス」のことを意味する。このような「改質ガス」は、水素を分離していないので、水素を含む。「オフガス」は、このような「改質ガス」から水素を除去したガス、又は水素分離型リフォーマから排出されるオフガスのように、もともと水素を含まないガスの両方の概念に相当する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面に示した実施の形態を参照しながら、本発明に係る水素製造装置及び水素製造方法を説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る水素製造装置の一実施の形態についてその概要を示す。
この水素製造装置及びこれを用いて水素を製造する方法を、水素製造の流れを中心として説明する。
この水素製造装置では、原料ガス1を燃焼器2、ボイラ18へ供給するガス3と、スチームリフォーマ6の改質触媒層4へ供給するガス5とに分割する。なお、原料ガス1は、天然ガス、都市ガス等の炭化水素が一般的である。もっとも、本発明の目的に反しない限りこれらに限定されるものではない。
【0015】
スチームリフォーマ6は、ガス3と空気7の供給を受け、ガス3を燃焼させる。また、ガス5は、供給される水8に由来する水蒸気9と混合する。この混合ガス10を改質触媒層4に導入する。改質触媒層4では以下の反応(1)〜(3)によって原料ガスが水素、一酸化炭素及び二酸化炭素に改質される。
+ nHO = nCO + (n+m/2)H (1)
+ 2nHO= nCO +(2n+m/2)H (2)
+ nCO= 2nCO + m/2H (3)
【0016】
本実施の形態では、従来と異なり、改質ガスから水蒸気を分離した後、水素分離装置に供給して水素を分離する。すなわち、改質ガスは、空気7(一次空気)と熱交換器15で熱交換し、空気7を加熱する。ここで、改質ガスは、約200℃以下となる。その後、水蒸気分離装置17で、水蒸気を分離する。
改質ガスは、水素分離装置16に送られ、水素22のみを分離した後、弁11を経たガス3、上記空気7(一次空気)と同様、燃焼器2に供給される。ここで燃焼器に供給されるオフガス中の水蒸気は、予め水蒸気分離装置17で水蒸気を除去しているので燃焼器2のバーナーによる燃焼効率を良好に保つことができる。
【0017】
一方、ガス5は、水蒸気分離装置17で、水蒸気が透過して来る側にスイープガスとして流す。これによって、ガス5を加湿することができる。水8は、ボイラ18で加熱され水蒸気となって、ガス5に混合される。しかし、このように予め加湿しておくことにより、ボイラ18の負担が軽減し、全体として熱効率が良くなる。本実施の形態から了解されるように、水蒸気分離装置17は、水蒸気の分離を行うと同時に原料となるガス5の加湿を行うという優れた機能を発揮する。
【0018】
さらに、この実施の形態では、燃焼器2からの燃焼排ガス19を熱交換器20に通し、ガス10を加熱し、水蒸気改質反応における熱源のひとつとして燃焼排ガス19を活用している。燃焼排ガス19は、さらに、熱交換器21で冷却水によって冷却した後、系外に排出される。
なお、都市ガス等のイオウ成分を含むものを原料として用いる場合には、予め図示しない脱硫器でイオウ成分を除去する。
【0019】
水蒸気分離装置
ここで、上記水蒸気分離装置17について、その一実施の形態を図2について説明する。
図2の実施の形態に係る水蒸気分離装置17内には、後述するようにエレメント(水蒸気透過膜)が配設されており、該エレメントの表面は、混合物(液体又は気体)中の水分又は水蒸気を選択的に透過させる特性を有している。このため、スチームリフォーマ6から排出される改質ガスの中から、水蒸気のみが水蒸気分離装置17内のエレメントを通過して分離される。
【0020】
水蒸気分離装置17の内部に設置されるエレメント(水蒸気透過膜)の構造には、中空型の円管、ハニカム構造、平板型等がある。本実施の形態は、円管型のエレメントを用いた水蒸気分離装置(膜分離装置)17として実施している。
【0021】
水蒸気分離装置17は、供給した改質ガス(入口ガス)を、該改質ガス中に含まれる水蒸気(膜透過ガス)と、残りの可燃成分(空気、未反応炭化水素原料等)等とに分離する機能を有している。以下、図2(a)について説明を進める。この水蒸気分離装置17は、ケーシング51の内部に円筒状のエレメント(水蒸気透過膜)52が設置された構成となっている。
ケーシング51は、改質ガスを投入する入口ノズル53と、スイープガスを投入するスイープガスノズル54と、膜透過ガス及びスイープガスが流出する透過ガスノズル55と、水蒸気を除去したオフガスが流出する出口ノズル56とを備えた密閉容器である。
【0022】
ケーシング51の内部は、上下一対の仕切板57、58によって、スイープガス室59、入口・出口ガス室60及び透過ガス室61の3つの空間に仕切られている。スイープガス室59には、スイープガスノズル54が開口し、入口・出口ガス室60には、入口ノズル53及び出口ノズル56が開口し、さらに、透過ガス室61には、透過ガスノズル55が開口している。
なお、入口ノズル53は、反応領域11に連通し、改質ガスを導入し、出口ノズル56は、出口ガス領域12に開口して水蒸気を除去した改質ガスを流出させる。
【0023】
エレメント52は、一端がスイープガス室59に開口し、かつ、他端が透過ガス室61に開口するようにして、上下一対の仕切板57、58を貫通して複数設けている。このエレメント52として、例えば、特許第1700388号公報、特許第1700389号公報、特許第21115931号公報、特許第2808479号公報、特願平08−128182号公報、特公平8−32298号公報に記載されているシリカゲル膜等の無機分離膜が使用可能である。
これらに記載されているシリカゲル膜は、耐熱性や耐酸性があり、有機酸又は有機溶剤/水混合物からの水分離や、水蒸気を含むガス中から水蒸気を高性能で分離・除去することができる。
【0024】
次に、水蒸気分離装置17における水蒸気分離の作用を説明する。
原料及び水蒸気の供給を受けて、スチームリフォーマ6では、排出された改質ガスは、水蒸気分離装置17の入口ガスとして、入口ノズル53から入口・出口ガス室60へ流れ込む。この改質ガス中に含まれている水蒸気は、出口ノズルへ向けて流れ出て行く過程で矢印62[図2(b)参照]のようにエレメント52を透過し、エレメント52の中空部52aに入り込む。この結果、改質ガスは、中空部52a内の水蒸気(膜透過ガス)と、エレメント52を透過しない水蒸気以外の他の成分(出口ガス)とに分離する。
【0025】
このうち、可燃性ガス成分を含む水蒸気以外の出口ガス(膜非透過ガス)は、出口ノズル56から下流側の出口ガス領域12へ流出する。なお、水蒸気分離装置17では、水蒸気が完全に除去されないことがあるので、出口ガスにはある程度の残存水蒸気が含まれている場合もある。この出口ガスは、図1について説明したように、燃焼器2に供給する。
【0026】
一方、エレメント52を透過した水蒸気は、スイープガスノズル54から流入し、中空部52aを通って透過ガスノズル55から流出するスイープガスの流れを推進力とし、このスイープガスと共に流出する。こうして分離した水蒸気及びスイープガスは、スチームリフォーマ6に供給される。図1について説明した通り、スイープガスとしてガス5を利用しており、ガス5は、加湿した状態で、スチームリフォーマ6に供給することができる。
なお、水蒸気分離装置17に流す改質ガスとスイープガスとの量比は、都市ガスを原料として用いる場合、体積比で1.0 〜 5.0が好適である。最終的に、スチームリフォーマ6に供給するガス10のS/C(スチーム/カーボン)比は、モル比で1.5〜 4.0の範囲である。
【0027】
図3に、本発明に係る水素製造装置の他の実施の形態を示す。
この実施の形態では、水蒸気分離装置17を経たオフガス14を熱交換器27で冷却水によって冷却し、気液分離タンク28で凝結した水を排水として排出している。これによって、改質ガス14から水分をさらに除去している。なお、図1と同一の構成・機能を有する要素は、図1と同一の符号で示している。
【0028】
図4は、本発明に係る水素製造装置の他の実施の形態についてその概要を示す。
この水素製造装置及びこれを用いて水素を製造する方法を、水素製造の流れを中心として説明する。
この水素製造装置では、スチームリフォーマとして、水素のみを選択的に透過する水素透過膜を組込み高純度の水素を製造する水素分離型リフォーマ62を採用している。
この水素製造装置では、原料ガス1を燃焼器2、ボイラ18へ供給するガス3と、水素分離型リフォーマ62の改質触媒層4へ供給するガス5とに分割する。なお、原料ガス1は、天然ガス、都市ガス等の炭化水素が一般的である。もっとも、本発明の目的に反しない限りこれらに限定されるものではない。
【0029】
水素分離型リフォーマ62は、ガス3と空気7の供給を受け、ガス3を燃焼させる。また、ガス5は、供給される水8に由来する水蒸気9と混合する。この混合ガス10を改質触媒層4に導入する。改質触媒層4では図1について説明したものと同様の反応(1)〜(3)によって原料ガスが水素、一酸化炭素及び二酸化炭素に分解される。
【0030】
これら分解ガスのうち水素だけが例えばパラジウム合金からなる水素分離膜12を通して透過部13に分離される。
水素分離型リフォーマ62の水素製造の原理そのものは、従来の水素製造装置と略同様である。
【0031】
本実施の形態では、従来と異なり、分解ガスから水素だけを除いたオフガス14から水蒸気を分離する。すなわち、オフガス14は、空気7(一次空気)と熱交換器15で熱交換し、空気7を加熱した後、ガス5を予熱器16で予熱する。ここで、オフガス14は、約200℃以下となる。その後、水蒸気分離装置17で、水蒸気を分離する。
オフガス14は、弁11を経たガス3、上記空気7(一次空気)と同様、燃焼器2に供給される。ここでオフガス14からは、予め水蒸気分離装置17で水蒸気を除去しているので燃焼器2のバーナーによる燃焼効率を良好に保つことができる。
【0032】
一方、予熱器16で予熱したガス5は、水蒸気分離装置17で、水蒸気が透過して来る側にスイープガスとして流す。これによって、ガス5を加湿することができる。水8は、ボイラ18で加熱され水蒸気となって、ガス5に混合される。しかし、このように予め加湿しておくことにより、ボイラ18の負担が軽減し、全体として熱効率が良くなる。本実施の形態から了解されるように、水蒸気分離装置17は、水蒸気の分離を行うと同時に原料となるガス5の加湿を行うという優れた機能を発揮する。
【0033】
さらに、この実施の形態では、燃焼器2からの燃焼排ガス19を熱交換器20に通し、ガス10を加熱し、水蒸気改質反応における熱源のひとつとして燃焼排ガス19を活用している。燃焼排ガス19は、さらに、熱交換器21で冷却水によって冷却した後、系外に排出される。
【0034】
また、得られた水素22は、熱交換器23、24で、各々ボイラ用空気25、水8と熱交換し、これらを加熱する。そして、水素22は、熱交換器26で冷却水によって冷却した後、燃料電池等の後段の機器に送られる。
なお、都市ガス等のイオウ成分を含むものを原料として用いる場合には、予め図示しない脱硫器でイオウ成分を除去する。
【0035】
水蒸気分離装置
本図4の実施の形態で、水蒸気分離装置17に関しては、上記図1の実施の形態について説明したものと同様の構造・機能を有している。したがって、図2に関して説明した内容が、図4の実施の形態でもそのまま適用される。ただし、図2の説明で改質ガスとして記載したガスは、オフガスと読み替える。図4の実施の形態では、水素分離膜12で水素を除去したオフガスを水蒸気分離装置17に送るからである。なお、この実施の形態では、水素分離装置16を別途に設ける必要がないので、装置全体をコンパクトにできる利点がある。
【0036】
図5に、図4の実施の形態を変更した形態を示す。
この実施の形態では、水蒸気分離装置17を経たオフガス14を熱交換器27で冷却水によって冷却し、気液分離タンク28で凝結した水を排水として排出している。これによって、オフガス14から水分をさらに除去している。なお、図4と同一の構成・機能を有する要素は、図4と同一の符号で示している。
【0037】
図6に、図4の実施の形態をさらに変更した形態を示す。
この実施の形態では、図4の実施の形態と異なり、ガス5を熱交換器29で、燃焼排ガス19を用いて加熱することとしている。燃焼排ガス19の持つ熱を活用することとしている。なお、図4と同一の構成・機能を有する要素は、図4と同一の符号で示している。
【0038】
他の実施の形態
本発明に係る水素製造装置及び水素製造方法は、上記した実施の形態に限られるものではなく、当業者にとって自明な変更・修飾・付加は、全て本発明の技術的範囲に含まれる。
【0039】
【実施例】
実施例
上記のような実施の形態について説明した本発明による水蒸気分離装置を用いた水素製造装置と従来の水素製造装置の水蒸気発生に要するエネルギーを比較した。その結果を表1に示す。
本発明による水蒸気分離装置を用いたシステムと従来の水蒸気分離装置を用いたシステムにおいて、水素を製造するための原料の炭化水素流量を一定とし、S/C=3になるように加湿を行なうことを想定すると、従来システムに対して、本発明のシステムでは、60〜90%の燃料消費量でS/C=3相当の加湿が可能になる。すなわち、本発明では、水蒸気分離装置を用いて改質ガス中の水蒸気を分離し、原料の炭化水素ガスを加湿できるため、ボイラで製造する水蒸気量を低減でき、ボイラの燃料消費量の削減に繋がる。さらに、改質ガス中の水蒸気は水蒸気分離装置により分離されているため、水蒸気量は低下しており、該改質ガスを冷却するための冷却水量も削減できることになる。
【0040】
【表1】
Figure 2004175584
【0041】
【発明の効果】
上記したところから明らかなように、本発明によれば、水蒸気の分離されていない改質ガス又はオフガス中の水蒸気を効率的に除去し、かつこのような水蒸気を有効に活用し、水素製造にあたっての効率を向上させるようにした水素製造装置及び水素製造方法が提供される。
より具体的には、本発明に係る水素製造装置及び水素製造方法による主な利点は、以下のとおりである。
(1) 上記したように水蒸気発生用のボイラの熱量を削減できるためシステムの熱効率の向上、及びボイラ本体のコンパクト化が可能である。
(2) 改質ガスを冷却するための冷却水量を削減できる。それによって、冷却水循環用ポンプの動力低減による熱効率の向上を図ることができる。
(3) 水蒸気分離装置を用いて原料ガスを予熱できるため、予熱用の熱交換器をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素製造装置の一実施の形態を説明する概念図である。
【図2】本発明に係る水素製造装置で採用することのできる水蒸気分離装置の一実施の形態を説明する図であり、(a)は、その概念図であり、(b)は、その原理を説明する模式的斜視図である。
【図3】本発明に係る水素製造装置の他の実施の形態を説明する概念図である。
【図4】本発明に係る水素製造装置のうち、水素分離型リフォーマを用いた実施の形態を説明する概念図である。
【図5】本発明に係る水素製造装置のうち、水素分離型リフォーマを用いた他の実施の形態を説明する概念図である。
【図6】本発明に係る水素製造装置のうち、水素分離型リフォーマを用いたさらに他の実施の形態を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 原料ガス
2 燃焼器
4 改質触媒層
6 スチームリフォーマ
12 水素分離膜
13 透過部
14 オフガス
16 水素分離装置
17 水蒸気分離装置
18 ボイラ
19 燃焼排ガス
28 気液分離タンク
51 ケーシング
52 エレメント
53 入口ノズル
54 スイープガス
55 透過ガスノズル
56 出口ノズル
57、58 仕切板
59 スイープガス室
60 入口・出口ガス室
61 透過ガス室
62 水素分離型リフォーマ

Claims (15)

  1. 炭化水素と水を原料として水蒸気改質反応により水素を製造するスチームリフォーマと、水蒸気分離装置とを含み、水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスから、上記水蒸気分離装置で水蒸気を分離し、上記水蒸気分離装置により水蒸気の分離されているオフガスをスチームリフォーマで燃焼するように構成したことを特徴とする水素製造装置。
  2. 上記水蒸気分離装置で分離した水蒸気を、改質される原料に添加するように構成したことを特徴とする請求項1の水素製造装置。
  3. 上記水蒸気分離装置が膜分離装置であることを特徴とする請求項1又は2の水素製造装置。
  4. 上記膜分離装置の水蒸気発生側に原料ガスを流通させ、原料ガスの加湿と加熱を同時に行なうようにしたことを特徴とする請求項3の水素製造装置。
  5. 上記水蒸気分離装置の前段又は後段に上記水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスの冷却装置を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかの水素製造装置。
  6. 上記水蒸気分離装置を経たガスの後段に設けた冷却装置と、該冷却装置で凝結した水分を除去する装置とを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの水素製造装置。
  7. 炭化水素と水を原料として水素を製造するスチームリフォーマと、水蒸気分離装置とを含み、該水蒸気分離装置を経た改質ガスから水素を分離した後、得られるオフガスを上記スチームリフォーマで燃焼するように構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの水素製造装置。
  8. 上記スチームリフォーマが、水素のみを選択的に透過する水素透過膜を組込み高純度の水素を製造する水素分離型リフォーマであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの水素製造装置。
  9. 原料と水をスチームリフォーマに供給し、水蒸気改質反応により水素を得ると共に、水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスを水蒸気分離装置に供給して、水蒸気を分離し、上記水蒸気分離装置により水蒸気の分離されているオフガスを上記スチームリフォーマに供給して燃焼させることを含むことを特徴とする水素製造方法。
  10. 上記水蒸気分離装置で分離した水蒸気を原料と共に、上記スチームリフォーマに供給することを特徴とする請求項9の水素製造方法。
  11. 上記水蒸気分離装置として膜分離装置を用い、膜分離装置の水蒸気発生側に原料ガスを流通させ、原料ガスの加湿と加熱を同時に行なうことを特徴とする請求項9又は10のいずれかの水素製造方法。
  12. 上記水蒸気分離装置の前段又は後段に設けた冷却装置により、上記水蒸気改質反応後得られる水蒸気を含むガスを冷却するようにしたことを特徴とする請求項9〜11のいずれかの水素製造方法。
  13. 上記水蒸気分離装置の後段に設けた冷却装置によって、該水蒸気分離装置を経たガスを冷却し、凝結した水分を除去することをさらに含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれかの水素製造方法。
  14. 原料と水をスチームリフォーマに供給し、水素を含む改質ガスを得ると共に、該改質ガスを水蒸気分離装置に供給して、水蒸気を分離し、さらに上記水素分離装置で水素を分離して排出されたオフガスを上記スチームリフォーマに供給して燃焼させることを含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれかの水素製造方法。
  15. 上記スチームリフォーマとして、水素のみを選択的に透過する水素透過膜を組込み高純度の水素を製造する水素分離型リフォーマを用い、該水素分離型リフォーマで得られるオフガスを、上記水蒸気分離装置に供給し、水蒸気を分離すること含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれかの水素製造方法。
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