JP2008133144A - 水素製造システム及びこれを用いた排熱回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排熱回収を可能とし、ボイラでの燃料消費量を削減することにより、排熱回収効率を向上させた水素製造システム及びこれを用いた排熱回収方法を提供する。
【解決手段】本実施例に係る水素製造システム10Aは、炭化水素を主成分とする原料ガスG中に含まれる硫黄分を除去する脱硫器101と、脱硫された前記原料ガスG中の炭化水素を改質触媒により改質し、生成された水素のみを選択的に分離して取り出す水素製造装置105とを有する水素製造システムにおいて、前記脱硫器101から前記水素製造装置105に前記原料ガスGを送給する原料ガス供給ラインL1-1に前記原料ガスGを加湿する加湿器11Aを有し、前記水素製造装置105で生成された水素を前記加湿器11Aに送給する水素供給ラインL4-1を有してなるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭化水素を含有する原料ガスから水素を製造する水素製造装置に用いられ、排熱回収効率を向上させた水素製造システム及びこれを用いた排熱回収方法に関する。
都市ガスなどの炭化水素とスチームとを原料として水素を生成する水素製造装置を用いた水素製造システムの開発が進められており、水素を得る方法の一つとしてPSA(Pressure Swing Adsorption)方式を用いて、原料として例えばナフサ、LPG、製油所オフガス、天然ガス等の炭化水素から吸着剤の吸着力の差と圧力変動を利用し、水素以外の不純物を除去して水素のみを得る方法がある。
また、水素を得る他の方法として、水素製造用反応管内に設けた改質触媒上で水蒸気改質反応とCOシフト反応により水素(H2)を生成し、生成された水素(H2)のみを水素分離膜モジュールに内蔵された水素分離膜を用いて回収することで、高純度の水素(H2)を製造する方法がある。
従来の水素分離膜を用いた水素製造装置を有する水素製造システムの一例として、従来の水素製造システムを図10に示す。図10は、従来の水素製造システムの構成を示す構成図である。図10に示すように、従来の水素製造システム100は、炭化水素を主成分とする原料ガスG中に含まれる硫黄分を除去する脱硫器101と、スチーム102を供給するボイラ103と、前記脱硫器101において脱硫された前記原料ガスGと前記スチーム102との混合ガス104中の前記原料ガスGに含まれる炭化水素から水素(H2)を生成し、生成された水素(H2)のみを回収する水素製造装置105とからなるものである。この水素製造装置105は、前記混合ガス104中の前記原料ガスGに含まれる炭化水素を改質触媒により改質し水素を生成する改質器106と、生成された水素のみが透過可能な水素分離膜107と、前記改質器106を加熱する燃焼炉108とからなるものである。
前記脱硫器101において前記原料ガスG中の硫黄成分が除去された前記原料ガスGは、原料ガス供給ラインL1を介して送給され、スチーム供給ラインL2を介して送給された前記スチーム102と混合する。この混合したガスは、混合ガス104として、混合ガス供給ラインL3を介して前記水素製造装置105に送給される。そして、前記水素製造装置105内に送給された前記混合ガス104中の前記原料ガスGは、前記改質器106内の前記改質触媒によって水素(H2)を生成し、前記水素分離膜107によって生成された水素(H2)のみを分離し、水素供給ラインL4を介して送給された水素(H2)を回収することにより、高純度の水素(H2)を得るようにしている。
また、未反応の前記原料ガスGはオフガス109として前記水素製造装置105から排出され、前記水素製造装置105において燃焼された燃焼ガスは燃焼排ガス110として、排出される。
また、空気供給部111から供給される空気112第一の空気供給ラインL5を介して前記ボイラ103に送給され、この空気112と外部から供給される水とにより前記ボイラ103で前記スチーム102を発生させるようにしている。
図10に示すような前記水素分離膜107を用いて水素を回収する方式を採用している従来の水素製造システム100は、PSA方式を採用している水素製造システムに比べ排熱の回収効率が向上し、補助動力の削減が可能である。そのため、従来の水素製造システム100は、水素の製造をする際、PSA方式を採用する水素製造システムに比べシステム効率が例えば10%程度良くすることができる(特許文献1を参照)。
特開2005−15262号公報
しかし、前記スチーム102を発生する前記ボイラ103は燃料消費量が大きく、システム効率は十分には良くないため、更にシステム効率の向上を図る上でシステム効率向上の妨げとなる、という問題がある。
また、図10に示すような従来の水素製造システム100は、前記水素製造装置105から排出されるオフガス、燃焼排ガス、又は水素冷却器及びオフガス冷却器等の冷却器から排出される冷却水の排熱の回収が十分でない、という問題がある。
本発明は、前記問題に鑑み、排熱回収を可能とし、ボイラでの燃料消費量を削減することにより、排熱回収効率を向上させた水素製造システム及びこれを用いた排熱回収方法を提供することにある。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、炭化水素を主成分とする原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫器と、脱硫された前記原料ガス中の炭化水素を改質触媒により改質し、生成された水素のみを選択的に分離して取り出す水素製造装置とを有する水素製造システムにおいて、前記脱硫器から前記水素製造装置に前記原料ガスを送給する原料ガス供給ラインに前記原料ガスを加湿する加湿器を介装してなることを特徴とする水素製造システムにある。
第2の発明は、第1の発明において、前記加湿器の熱源が、前記水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置から排出される未反応のオフガス、前記水素製造装置から排出される燃焼排ガス、熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものであることを特徴とする水素製造システムにある。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記水素製造装置で生成された水素を前記加湿器の熱源として供給する水素供給ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第4の発明は、第3の発明において、前記水素供給ラインに、空気供給部より供給される空気と熱交換する第一の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システムにある。
第5の発明は、第4の発明において、前記空気供給部より供給される空気、又は前記第一の熱交換部において熱交換された空気をボイラに供給する第一の空気供給ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れか一つにおいて、前記水素製造装置から排出される未反応の前記オフガスを前記加湿器の熱源として供給するオフガス供給ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第7の発明は、第6の発明において、前記オフガス供給ラインに、空気供給部より供給される空気と熱交換する第二の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システムにある。
第8の発明は、第6又は第7の発明において、前記空気供給部より供給される空気、又は前記第二の熱交換部において熱交換された空気を前記水素製造装置に供給する第二の空気供給ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第9の発明は、第6乃至第8の発明の何れか一つにおいて、前記加湿器から排出される前記オフガスを前記水素製造装置に供給するオフガス回収ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第10の発明は、第1乃至第9の発明の何れか一つにおいて、前記水素製造装置から排出された燃焼排ガスを前記加湿器の熱源として供給する燃焼排ガス供給ラインを有することを特徴とする水素製造システムにある。
第11の発明は、第10の発明において、前記燃焼排ガス供給ラインに、前記原料ガスとボイラより供給されるスチームとの混合ガスと熱交換する第三の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システムにある。
第12の発明は、第1至第11の発明の何れか一つにおいて、前記水素製造装置で生成された水素と熱交換する第四の熱交換部に介装され、熱交換された熱交換水を前記加湿器の水供給源及び熱源として供給する熱交換水供給ラインを有してなることを特徴とする水素製造システムにある。
第13の発明は、第1乃至第12の発明の何れか一つの水素製造システムを用いて、前記水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置から排出される未反応のオフガス、又は前記水素製造装置から排出される燃焼排ガス、熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものから排熱の回収を行なうことを特徴とする排熱回収方法。
本発明によれば、前記原料ガスを前記水素製造装置に送給する前記原料ガス供給ラインに前記原料ガスを加湿する加湿器を有することにより、スチームを発生させるボイラの負荷を軽減することができる。
また、前記加湿器の熱源に、前記水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置において排出される前記オフガス、又は前記燃焼排ガス、前記熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものを用いることにより、前記水素製造装置において発生する排熱を有効に回収することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例に係る水素製造システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施例に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。
図1に示すように、本実施例に係る水素製造システム10Aは、炭化水素を主成分とする原料ガスG中に含まれる硫黄分を除去する脱硫器101と、脱硫された前記原料ガスG中の炭化水素を改質触媒により改質し、生成された水素のみを選択的に分離して取り出す水素製造装置105とを有する水素製造システムにおいて、前記脱硫器101から前記水素製造装置105に前記原料ガスGを送給する原料ガス供給ラインL1-1に前記原料ガスGを加湿する加湿器11Aを介装し、前記水素製造装置105で生成された水素を前記加湿器11Aの熱源として送給する水素供給ラインL4-1を有してなるものである。
即ち、本実施例に係る水素製造システム10Aは、前記加湿器11Aの熱源に、前記水素製造装置105において生成された水素を用い、前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給し、前記原料ガスGを加湿してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記原料ガス供給ラインL1-1に前記原料ガスG中の硫黄成分を除去する前記脱硫器101を介装し、炭化水素を主成分とする前記原料ガスG中に含まれる硫黄分を除去するようにしている。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記脱硫器101で硫黄分が除去された前記原料ガスGを加湿する前記加湿器11Aを設けている。前記脱硫器101において前記原料ガスG中に含まれる硫黄分が除去された後、前記原料ガスGは前記原料ガス供給ラインL1-1を介して前記加湿器11Aに送給するようにしている。
ここで、前記加湿器11Aの構造について、図2を用いて説明する。
図2は、前記加湿器11Aの構造を示す概略図である。図2に示すように、前記加湿器11Aは二重管構造となっており、水供給部12より水供給ラインL6を介して供給される水13を溜めると共に原料ガス供給ラインL1-1を介して供給される前記原料ガスGを前記水13と接触させる本体14と、その本体14の側面を囲むように形成された外管15とからなるものである。また、前記本体14は、該本体14内下部に、供給されたガスを細かい気泡に分散し、前記本体14内に均一に前記原料ガスGを流すガス分散板16と、前記本体14内上部に、ガス中に含まれるミスト等を捕集するデミスタ17とからなるものである。また、前記水13としては例えばイオン交換水等を用いることができる。
前記水素製造装置105から前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給された水素は、前記本体14と外管15との間に形成される空間を通過し、前記原料ガスGと熱交換し、加温するようにしている。そして、前記加湿器11Aと熱交換された水素は、前記水素排出ラインL4-2を介して前記加湿器11Aの外に排出されるようにしている。
前記原料ガス供給ラインL1-1を介して前記本体14内に供給された前記原料ガスGは、前記水供給ラインL6を介して前記本体14内に供給された前記水13と気液混合するようにしている。このとき、前記本体14内の前記ガス分散板16により、前記本体14内に均一に前記原料ガスGの気泡を細かく分散し、前記原料ガスGと前記水13との接触面積を上昇させるようにしている。これにより、前記原料ガスG中に水分を効率良く含ませるようにすることができる。
また、前記本体14内の前記水13の量は、液面調節計18により計測され、図示しない制御装置(CPU)により、本体14内に供給する前記水13の量を調整するようにしている。即ち、前記本体14内の前記水13の水量が多い場合には、前記水13の量を調整する弁Vを絞り前記水供給ラインL6から供給される前記水13の量を少なくするようにしている。また、前記本体14内の前記水13の水量が少ない場合には、前記弁Vを開いて前記水供給ラインL6から供給される前記水13の量を多くし、前記本体14内の前記水13の量を調整し制御するようにしている。
そして、水分を含んだ前記原料ガスGは、前記デミスタ17において前記原料ガスG中のミスト、例えば前記脱硫器101で除去しきれなかった硫黄分のミスト等を捕集するようにしている。これにより、前記水素製造装置105にミスト等が前記原料ガスGと共に供給され、前記改質器106内に設けられている改質触媒の触媒性能の低下を防止することができる。
このとき、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給された水素の温度が例えば500℃の時、前記加湿器11Aの前記本体14内の前記原料ガスGを含む前記水13の温度は例えば140℃まで上昇させることができる。また、前記加湿器11Aの外に排出される前記水素排出ラインL4-2の水素の温度は例えば218℃にまで低下させることができる。
よって、前記加湿器11Aにおいて前記原料ガスGを加湿することにより、前記原料ガスG中に水分を含ませることができるため、前記原料ガスGに前記スチーム102を供給するために要する前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記水素製造装置105において生成される水素は例えば500℃と高温であるため、生成される水素を水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11Aに送給し、前記加湿器11Aの熱源として用いることにより、前記水素製造装置105で生成された前記水素から発生する排熱を有効に回収することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記水素製造装置105において生成された水素を前記加湿器11Aで熱交換した後、水素を冷却するようにすることにより、図示しない水素冷却器等での水素を冷却するために要する負荷を軽減することができる。このため、前記図示しない水素冷却器のコンパクト化を図ることができる。
また、前記加湿器11Aから排出され原料ガス供給ラインL1-2を介して送給された前記原料ガスGは、スチーム供給ラインL2を介して送給された前記スチーム102と混合し、前記混合ガス104となる。そして、前記混合ガス104は混合ガス供給ラインL3を介して前記水素製造装置105に送給されるようにしている。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記水素製造装置105は、前記原料ガスGを水素に改質する改質触媒を有する改質器106と、水素のみを選択的に透過させる水素分離膜107と、前記改質器106を加熱する燃焼炉108とを有してなるものである。前記原料ガスGと前記スチーム102との前記混合ガス104を前記改質器106内の前記改質触媒により改質して水素を生成させ、前記水素分離膜107によって生成した水素のみを選択的に取り出すようにしている。また、前記燃焼炉108は、該燃焼炉108内に供給される燃焼ガスや前記原料ガスGを燃焼し、高温の燃焼排ガス110により前記改質器106を加熱するようにしている。
本実施例に係る水素製造システム10Aのように、前記加湿器11Aとスチーム供給ラインL2を介して送給される前記スチーム102とにより前記原料ガスGには水分を給水することができる。このため、前記ボイラ103が故障した場合等のおいても、前記加湿器11Aにおいて水分を含有した前記原料ガスGを常に前記水素製造装置105に送給することができるため、前記改質器106内の前記改質触媒のコーキングを防止し、前記改質触媒の劣化を防止することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aでは、前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給された水素は、前記加湿器11Aにおいて前記原料ガスGと熱交換した後、水素は前記水素排出ラインL4-2を介して回収される。
また、本実施例に係る水素製造システム10Aの他の構成について図3に示す。
図3は、本実施例に係る水素製造システム10Aの他の構成を示す概略図である。図3に示すように、本実施例に係る水素製造システム10Bは、前記水素製造装置105で生成された水素を前記加湿器11Aに送給する前記水素供給ラインL4-1に空気供給部111より供給される空気112と熱交換する第一の熱交換器20を介装してなるものである。
本実施例では、前記第一の熱交換器20によって、前記空気供給部111より供給される前記空気112を前記水素製造装置105で生成された水素と熱交換し、加熱した前記空気112を前記ボイラ103に供給することにより、前記ボイラ103において燃焼するために要する前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。
また、前記ボイラ103では前記ボイラ103から排出される燃焼排ガス熱を前記ボイラ103に供給する図示しない給水に熱回収することで前記ボイラ103でのボイラ効率を高めている。このため、前記第一の熱交換器20を通し加温していない前記空気112を前記ボイラ103に供給すると、前記ボイラ103の燃焼排ガス熱で加熱された図示しない給水の加熱効率を妨げる可能性がある。
よって、前記第一の熱交換器20で加温された前記空気112を前記ボイラ103に供給することで、前記第一の熱交換器20を通さずに前記空気112を前記ボイラ103に供給する場合に比べ、前記ボイラ103の燃焼排ガス熱で加熱された図示しない給水の加熱効率を妨げることなく、前記ボイラ103に前記空気112を供給することができる。この結果、前記ボイラ103での給水の加熱効率を更に向上させ、前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。
このとき、本実施例に係る水素製造システム10Bでは、前記第一の熱交換器20において前記空気112と熱交換した後、前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給された水素の温度が例えば100℃の時、前記加湿器11Aの本体内の前記原料ガスGを含む前記水13の温度を例えば70℃に上昇させることができる。また、前記加湿器11Aの外に排出される前記水素排出ラインL4-2の温度は例えば74℃にまで低下させることができる。
従って、本実施例によれば、前記原料ガス供給ラインL1-1に前記加湿器11Aを介装し、前記原料ガスGを加湿することにより、前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。また、前記水素製造装置105において生成された水素を前記加湿器11Aの熱源に用いることにより、前記原料ガスGを加温し、前記水素製造装置105で生成された水素から発生する排熱を回収することができる。また、前記水素を冷却するために要する負荷を軽減することができるため、図示しない水素冷却器のコンパクト化を図ることができる。また、常に水分を含有した前記原料ガスGを前記水素製造装置105に送給することができるため、前記改質器106内の改質触媒のコーキングを防止し、改質触媒の劣化を防止することができる。
本実施例においては、前記ボイラ103からの前記スチーム102の供給量は、前記加湿器11Aで検出される前記水13の温度と前記加湿器11A内の圧力に基づいて調整され、前記水供給部12より前記加湿器11Aに供給される水量に応じ、圧力制御するようにしてもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本実施例においては、前記水素製造装置105に備えられた前記燃焼炉108で図示しない前記燃焼ガスを燃焼することにより前記水素製造装置105内の前記改質器106及び前記水素製造装置105内に送給される前記原料ガスGを加熱するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記改質器106において排出される未反応ガスや反応により生じた他の成分を含むガス等のオフガス109も前記改質器106及び前記原料ガスGを加熱するための熱源として用いるようにしてもよい。
また、本実施例においては、前記原料ガスGは炭化水素を含有する原料ガスであればよく、都市ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、LPガス、天然ガス、その他二種類以上の炭化水素の混合物を含有する炭化水素ガスを用いるようにしてもよい。
本発明による実施例2に係る水素製造システムについて、図4を参照して説明する。
図4は、本実施例に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。
本実施例に係る水素製造システムは、実施例1に係る水素製造システムの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図4に示すように、本実施例に係る水素製造装置システム10Cは、図1に示す水素製造システム10Aの前記水素供給ラインL4-1及び前記水素排出ラインL4-2を除き、前記水素製造装置105から排出された未反応の前記オフガス109を前記加湿器11Aの熱源として送給するオフガス供給ラインL7-1を更に有してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Cは、前記加湿器11Aの熱源に、前記水素製造装置105から排出される未反応の前記オフガス109を用い、前記オフガス供給ラインL7-1を介して前記加湿器11A内に送給し、前記原料ガスGを加湿してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Cでは、前記加湿器11Aの構造は、図1に示す水素製造システム10Aの前記加湿器11Aの構造と同様のものであるため、説明は省略する。
前記加湿器11Aにおいて前記原料ガスGを加湿することにより、前記原料ガスG中に水分を含ませることができるため、前記原料ガスGに前記スチーム102を供給するために要する前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Cでは、前記水素製造装置105から排出される未反応の前記オフガス109は例えば150℃であるため、前記オフガス109をオフガス供給ラインL7-1を介して前記加湿器11Aに送給し、前記加湿器11Aの熱源として用いることにより、前記水素製造装置105から排出される前記オフガス109から発生する排熱を有効に回収することができる。
更に、前記オフガス109は蒸気を多量に含有しているため、その凝縮熱を前記加湿器11Aにおいて回収することもできる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Cでは、前記加湿器11Aから排出される前記オフガス109を前記水素製造装置105に供給するオフガス回収ラインL7-2を設けるようにしている。
前記加湿器11Aから排出される前記オフガス109を前記オフガス回収ラインL7-2を介して前記水素製造装置105の前記燃焼炉108に供給することにより、前記燃焼炉108での燃焼ガスの熱源として用いることができる。
これにより、前記水素製造装置105での燃料消費量を削減することができる。また、前記水素製造装置105から排出される前記オフガス109を冷却するためにオフガス冷却器を設ける必要がないため、前記オフガス109を冷却するために要する熱量を削減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Cでは、前記オフガス供給ラインL7-1に、前記空気供給部111より供給される前記空気112と熱交換する第二の熱交換器30を介装し、該第二の熱交換器30において熱交換された前記空気112を前記水素製造装置105の前記燃焼炉108に供給する第二の空気供給ラインL8を有するようにしている。
前記空気供給部111より供給される前記空気112を前記第二の熱交換器30において前記オフガス109で加温した後、前記燃焼炉108に送給することにより、前記燃焼炉108において燃焼ガスを燃焼するために要する熱量を軽減することができる。
また、前記第二の熱交換器30と熱交換した前記空気112は、前記燃焼炉108に代えて前記ボイラ103に供給するようにしてもよい。また、両方に供給するようにしてもよい。
また、本実施例のように、前記加湿器11Aと前記スチーム供給ラインL2を介して送給される前記スチーム102とにより前記原料ガスGに水分を給水することができる。このため、前記ボイラ103が故障した場合等のおいても、前記加湿器11Aにおいて水分を含有した前記原料ガスGを常に前記水素製造装置105に送給することができるため、前記改質器106内の改質触媒のコーキングを防止し、改質触媒の劣化を防止することができる。
このとき、本実施例に係る水素製造システム10Cでは、前記水素供給ラインL4-1を介して前記加湿器11A内に送給されたオフガス109の温度が例えば150℃の時、前記加湿器11Aの本体内の前記原料ガスGを含む前記水13の温度は例えば120℃に上昇させることができる。また、前記加湿器11Aの外に排出される前記オフガス回収ラインL7-2の温度は例えば135℃にまで低下させることができる。
従って、本実施例によれば、前記水素製造装置105から排出される未反応の前記オフガス109を前記加湿器11Aの熱源に用いることにより、前記水素製造装置105から排出される前記オフガス109から発生する排熱を有効に回収することができる。また、前記加湿器11Aから排出される前記オフガス109を前記オフガス回収ラインL7-2を介して前記水素製造装置105内の前記燃焼炉108に供給することにより、燃焼ガスの熱源として用いることができるため、前記水素製造装置105での燃料消費量を削減することができる。また、図示しないオフガス冷却器を設ける必要がないため、前記オフガス109を冷却するために要する熱量を削減することができる。また、前記第二の熱交換器30を設けることにより加温した前記空気112を前記燃焼炉108に送給することができるため、前記燃焼炉108において燃焼ガスを燃焼するために要する熱量を軽減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Cは、実施例1に係る水素製造システム10A又は10Bと組み合わせるようにしても良い。実施例1の水素製造システム10Aと組み合わせ、前記水素製造装置105で生成される水素及び前記水素製造装置105から排出される未反応の前記オフガス109を前記加湿器11Aの熱源に用いることにより、前記原料ガスGを加湿すると共に、前記水素製造装置105において発生した排熱を更に有効に回収することができる。
更に、実施例1に係る水素製造システム10Bと組み合わせ、前記第一の熱交換器20において加熱された前記空気112を前記燃焼炉108に供給するようにしてもよい。
本発明による実施例3に係る水素製造システムについて、図5を参照して説明する。
図5は、本実施例に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。
本実施例に係る水素製造システムは、実施例1に係る水素製造システムの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図5に示すように、本実施例に係る水素製造装置システム10Dは、図1に示す水素製造システム10Aの前記水素供給ラインL4-1及び前記水素排出ラインL4-2を除き、前記水素製造装置105から排出される燃焼排ガス110を前記加湿器11Aの熱源として供給する燃焼排ガス供給ラインL9-1を更に有してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Dは、前記加湿器11Aの熱源に、前記水素製造装置105から排出される燃焼排ガス110を用い、前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を介して前記加湿器11A内に送給し、前記原料ガスGを加温してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Dでは、前記加湿器11Aの構造は、図1に示す水素製造システム10Aの前記加湿器11Aの構造と同様のものであるため、説明は省略する。
本実施例に係る水素製造システム10Dでは、前記加湿器11Aにおいて前記原料ガスGを加湿することにより、前記原料ガスG中に水分を含ませることができるため、前記原料ガスGに前記スチーム102を供給するために要する前記ボイラ103の負荷を軽減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Dでは、前記原料ガス供給ラインL1-1を介して前記加湿器11A内に供給された前記原料ガスGは、前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を介して前記加湿器11A内に供給された前記燃焼排ガス110と熱交換される。よって、前記燃焼排ガス110の熱を前記加湿器11Aの熱源として用いることにより、前記水素製造装置105で発生する前記燃焼排ガス110から発生する排熱を有効に回収することができる。
このとき、本実施例に係る水素製造システム10Dでは、前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を介して前記加湿器11A内に送給される前記燃焼排ガス110の温度が例えば225℃の時、前記加湿器11A本体内の前記原料ガスGを含む前記水13の温度は例えば120℃に上昇させることができる。また、前記加湿器11Aの外に排出される前記燃焼排ガス供給ラインL9-2の前記燃焼排ガス110の温度は例えば135℃にまで低下させることができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Dは、前記燃焼排ガス110の温度変化に対する前記加湿器11A内の前記水13の温度変化が大きく熱交換率が良いため、実施例1及び実施例2の水素製造システムに比べて、最も効率よく熱交換を行なうことができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Dは、前記燃焼排ガス供給ラインL9-1に、前記混合ガス104と熱交換する第三の熱交換器40を介装するようにしている。
前記混合ガス104を記第三の熱交換器40において加温した後、前記水素製造装置105に送給することにより、前記水素製造装置105において前記混合ガス104を加熱するのに要する熱量を軽減することができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Dでは、前記加湿器11Aから排出される前記燃焼排ガス110を前記水素製造装置105に供給し、前記水素製造装置105内の燃焼炉108において燃焼ガスの熱源として用いるようにしても良い。この結果、前記水素製造装置105での燃料消費量を削減することができる。
また、本実施例のように、前記加湿器11Aと前記スチーム供給ラインL2を介して送給される前記スチーム102とにより前記原料ガスGに水分を給水することができるため、前記ボイラ103が故障した場合等のおいても、前記加湿器11Aにおいて水分を含有した前記原料ガスGを常に前記水素製造装置105に送給することができるため、前記改質器106内の改質触媒のコーキングを防止し、改質触媒の劣化を防止することができる。
従って、本実施例によれば、前記水素製造装置105から排出される前記燃焼排ガス110を前記加湿器11Aの熱源に用いることにより、前記原料ガスGを加湿し、前記水素製造装置105で発生する前記燃焼排ガス110から発生する排熱を回収することができる。また、前記第三の熱交換器40において前記燃焼排ガス110と前記混合ガス104とを熱交換することにより、前記水素製造装置105において前記混合ガス104を加熱するのに要する熱量を軽減することができる。
また、本実施例では、加湿器の構造として前記加湿器11Aを用いているが、本発明は限定されるものではなく、他の構造の加湿器を用いるようにしてもよい。
前記加湿器の他の構造について、図6を参照して説明する。
図6は、前記加湿器の他の構造を示す概略図である。図6に示すように、前記加湿器11Bは、前記加湿器11B内の底部を通過する前記燃焼排ガス供給ラインL9-1が螺旋状に形成されている。前記燃焼排ガス110が前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を介して前記加湿器11B底部を通過する際に前記原料ガスGと熱交換するようにしている。
前記加湿器11B内の底部で前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を螺旋状に形成することにより、前記加湿器11B内での前記燃焼排ガス供給ラインL9-1の水との接触面積を増大させることができるため、前記燃焼排ガス供給ラインL9-1を介して前記水13と前記燃焼排ガス110とを有効に熱交換することができる。
また、本実施例では、前記加湿器11B内の底部を通過する前記燃焼排ガス供給ラインL9-1の形状を螺旋状に形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、棒状等であっても良い。
また、この前記加湿器11Bは、本実施例に限定されるものではなく、実施例1、2においても用いることができる。
また、本実施例に係る水素製造システム10Dは、実施例1又は実施例2の水素製造システムと組み合わせるようにしても良い。
二つの水素製造システムを組み合わせた水素製造システムについて、図7を参照して説明する。
図7は、二つの水素製造システムを組み合わせた水素製造システムの構成を示す概略図である。図7に示すように、水素製造システム10Eは、実施例2の水素製造システム10Cと実施例3の水素製造システム10Dとを組み合わせたものである。実施例2の水素製造システム10Cと実施例3の水素製造システム10Dとを組み合わせ、前記水素製造装置105から排出される未反応の前記オフガス109及び前記燃焼排ガス110を前記加湿器11Aの熱源に用いることにより、前記原料ガスGを加湿し、前記水素製造装置105において発生した排熱の回収が可能である。
また、本実施例に係る水素製造システム10Eは、実施例2の水素製造システム10Cに代えて実施例1の水素製造システム10A、10Bと組み合わせるようにしても良い。
本発明による実施例4に係る水素製造システムについて、図8を参照して説明する。
図8は、本実施例に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。
本実施例に係る水素製造システムは、実施例1乃至実施例4に係る水素製造システムの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図8に示すように、本実施例に係る水素製造システム10Fは、図1に示す水素製造システム10Aの前記水素供給ラインL4-1が前記加湿器11Aに送給されず、系外に排出されるようにし、前記水素製造装置105で生成された水素と冷却水供給部50から排出される冷却水51とを熱交換する第四の熱交換器52に介装され、前記冷却水51が熱交換された熱交換水53を加湿器11Cの水供給源及び熱源として供給する熱交換水供給ラインL10-1を有してなるものである。
本実施例に係る水素製造システム10Fは、前記加湿器11Cの水供給源及び熱源に、前記冷却水供給部50から排出される冷却水51を前記第四の熱交換器52において前記水素製造装置105で生成された水素と熱交換した熱交換水53を用い、前記熱交換水供給ラインL10-1を介して前記加湿器11C内に送給し、前記原料ガスGを加湿してなるものである。
また、本実施例に係る水素製造システム10Fでは、前記加湿器11Aに代えて前記加湿器11Cを用いている。
前記加湿器11Cの構造について、図9を参照して説明する。
図9は、前記加湿器11Cの構造を示す概略図である。図9に示すように、前記加湿器11Cは、前記熱交換水供給ラインL10-1を介して送給される前記熱交換水53を前記加湿器11C内に供給し、前記原料ガスGの加湿用の水として用いるようにしている。また、前記加湿器11C内には、該前記加湿器11C内下部に供給されたガスを細かい気泡にする前記ガス分散板16と、前記本体14内上部にガス中に含まれるミスト等を捕集する前記デミスタ17とからなるものである。
よって、前記冷却水51を前記第四の熱交換器52において加温した後、前記加湿器11Cに送給することにより、前記原料ガスGの水供給源にすると共に、前記加湿器11Cの熱源に用いることができる。
このとき、本実施例に係る水素製造システム10Fでは、前記第四の熱交換器52において前記空気112と熱交換した後、前記熱交換水供給ラインL10-1を介して前記加湿器11A内に送給された水素の温度が例えば150℃の時、前記加湿器11Cの本体内の前記原料ガスGを含む前記水13の温度は例えば120℃に上昇させることができる。また、前記加湿器11Cの外に排出される熱交換水排出ラインL10-2の温度は例えば135℃にまで低下させることができる。
従って、本実施例によれば、前記冷却水供給部50から排出される冷却水51を前記第四の熱交換器52において前記水素製造装置105において生成される水素と熱交換した後、熱交換水供給ラインL10-1を介して前記加湿器11Cに送給することにより、前記原料ガスGを加湿する共に、前記加湿器11Cの熱源にも用いることができる。
また、本実施例においては、前記冷却水供給部50としては、例えばオフガス冷却器又は水素冷却器等があるが、これに限定されるものではない。
また、本実施例においては、前記第四の熱交換器52を前記熱交換水供給ラインL10-1に介装しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記第四の熱交換器52を介装しなくても良い。
また、本実施例では、水素製造装置105において生成された水素を用いて前記冷却水51と熱交換し加温するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記水素製造装置105において排出される未反応の前記オフガス109、又は前記水素製造装置105から排出される前記燃焼排ガス110の何れか一つ又はこれらを組み合わせて前記冷却水51と熱交換し加温するようにしてもよい。
実施例1〜実施例4においては、前記水素製造装置105として、前記改質器106内で改質触媒により生成された水素を前記水素分離膜107により回収する装置を用いて説明したが、本発明はこれらには限定されるものではく、例えば炭化水素を改質し、水素を選択的に取り出すことができる装置であれば、他の装置を用いるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例について述べたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
[試験例]
次に、これら実施例1〜実施例4に係る水素製造システムを用いて、加湿器によって原料ガス中に含まれた水蒸気量から水素製造システム全体における排熱の回収割合について検討した試験結果について説明する。
試験例1は、図1に示す実施例1に係る水素製造システム10Aを用いて行なった試験結果であり、試験例2は、図3に示す実施例1に係る他の水素製造システム10Bを用いて行なった試験結果であり、試験例3は、図4に示す実施例2に係る水素製造システム10Cを用いて行なった試験結果であり、試験例4は、図5に示す実施例3に係る水素製造システム10Dを用いて行なった試験結果であり、試験例5は、図4に示す実施例2に係る水素製造システム10Cと図5に示す実施例3に係る水素製造システム10Dと組み合わせた図7に示す水素製造システム10Eを用いて行なった試験結果であり、試験例6は、図8に示す実施例4に係る水素製造システム10Fを用いて行なった試験結果である。
試験例1〜6の前記加湿器の熱源のある方の熱源側として前記加湿器に供給した熱源と、その流量と、前記加湿器に供給された熱源の入口ガス温度と、その出口ガス温度とを表1に示す。
Figure 2008133144
また、前記加湿器の加湿器の水、原料ガスのある方の加湿器内側として前記加湿器内の水の温度と、前記加湿器内の圧力と、前記加湿器に供給した原料ガスとして用いた都市ガスの13Aの流量と、前記加湿器によって13A中に含まれた水蒸気量とを表1に示す。
また、試験例1〜6においてシステム全体の水蒸気量に対する前記加湿器によって13A中に含まれた水蒸気量の排熱回収割合を表1に示す。
尚、試験例1〜6で、排熱回収割合を算出する際、実際に水素製造システムを運転するために必要な水蒸気量は例えば30kg/h程度である。そのため、試験例1〜6では水素製造システム全体の水蒸気量を30kg/hとし、この時に前記加湿器によって13A中に含まれた水蒸気量から排熱回収割合を算出した。
また、本試験例で前記加湿器に供給した熱源は、水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置から排出される未反応のオフガス、又は前記水素製造装置から排出される燃焼排ガス、熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたもの何れかを用いて行なった。
表1より、実施例1に係る水素製造システム10Aを用いて行なった試験例1では、前記加湿器で発生した水蒸気量は0.27kg/hであり、この時の排熱回収割合は、0.918367%であった。
また、実施例1に係る水素製造システム10Bを用いて行なった試験例2では、前記加湿器で発生した水蒸気量は4.79kg/hであり、この時の排熱回収割合は、16.3%であった。
試験例1と試験例2とは共に実施例1に係る水素製造システムを用いたものであるが、
試験例1の水蒸気量の方が試験例2の水蒸気量より大きい値を示した。これは、実施例1に係る水素製造システム10Aを用いて行なった試験例1では、水素製造装置105で生成された水素を空気と熱交換することなく直接前記加湿器11Aに供給しているため、前記加湿器内の13Aは高温の水素と熱交換することができたため、13Aガス中により多量の水分を含有することができるためである。
また、実施例2に係る水素製造システム10Cを用いて行なった試験例3と、実施例3に係る水素製造システム10Dを用いて行なった試験例4とでは、前記加湿器で発生した水蒸気量は何れも2.1kg/hであり、この時の排熱回収割合は何れも7.14286%であった。このことから、約7.14%程度ボイラでの燃焼を削減することができることが確認された。
また、実施例2に係る水素製造システム10Cと実施例3に係る水素製造システム10Dとを組み合わせて行なった試験例5では、前記加湿器で発生した水蒸気量は4.20kg/hであり、この時の排熱回収割合は14.3%であった。このことから、他の試験例に比べてボイラでの燃焼量を最も削減することができることが確認された
また、実施例4に係る水素製造システム10Eを用いて行なった試験例6では、前記加湿器で発生した水蒸気量は0.1kg/hであり、この時の排熱の回収効率は0.340136%であった。
以上のように、本発明に係る水素製造システム及びこれを用いた排熱回収方法は、前記脱硫器から原料ガスを前記水素製造装置に送給する原料ガス供給ラインに加湿器を介装することにより、ボイラの負荷を軽減することができ、前記加湿器の熱源に、前記水素製造装置において生成された水素、オフガス、燃焼排ガス、冷却水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものを用いることで、前記水素製造装置において発生した排熱を有効に回収することができるため、排熱回収効率を向上させた水素製造システムに用いて適している。
本発明の実施例1に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。 加湿器の構造を示す概略図である。 本発明の実施例1に係る水素製造システムの他の構成を示す概略図である。 本発明の実施例2に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。 本発明の実施例3に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。 加湿器の他の構造を示す概略図である。 本発明の実施例3に係る水素製造システムの他の構成を示す概略図である。 本発明の実施例4に係る水素製造システムの構成を示す概略図である。 加湿器の他の構造を示す概略図である。 従来の水素製造システムの構成を示す概略図である。
符号の説明
10A〜10E 水素製造システム
11A〜11C 加湿器
12 水供給部
13 水
14 本体
15 外管
16 ガス分散板
17 デミスタ
18 液面調節計
20 第一の熱交換器
30 第二の熱交換部
40 第三の熱交換器
50 冷却水供給部
51 冷却水
52 第四の熱交換器
53 熱交換水
G 原料ガス
101 脱硫器
102 スチーム
103 ボイラ
104 混合ガス
105 水素製造装置
106 改質器
107 水素分離膜
108 燃焼炉
109 オフガス
110 燃焼排ガス
111 空気供給部
112 空気
1-1 原料ガス供給ライン
1-2 原料ガス供給ライン
2 スチーム供給ライン
3 混合ガス供給ライン
4-1 水素供給ライン
4-2 水素排出ライン
5 第一の空気供給ライン
6 水供給ライン
7-1 オフガス供給ライン
7-2 オフガス回収ライン
8 第二の空気供給ライン
9-1 燃焼排ガス供給ライン
9-2 燃焼排ガス供給ライン
10-1 熱交換水供給ライン
10-2 熱交換水排出ライン
V 弁

Claims (13)

  1. 炭化水素を主成分とする原料ガス中に含まれる硫黄分を除去する脱硫器と、脱硫された前記原料ガス中の炭化水素を改質触媒により改質し、生成された水素のみを選択的に分離して取り出す水素製造装置とを有する水素製造システムにおいて、
    前記脱硫器から前記水素製造装置に前記原料ガスを送給する原料ガス供給ラインに前記原料ガスを加湿する加湿器を介装してなることを特徴とする水素製造システム。
  2. 請求項1において、
    前記加湿器の熱源が、前記水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置から排出される未反応のオフガス、前記水素製造装置から排出される燃焼排ガス、熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものであることを特徴とする水素製造システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記水素製造装置で生成された水素を前記加湿器の熱源として供給する水素供給ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  4. 請求項3において、
    前記水素供給ラインに、空気供給部より供給される空気と熱交換する第一の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システム。
  5. 請求項4において、
    前記空気供給部より供給される空気、又は前記第一の熱交換部において熱交換された空気をボイラに供給する第一の空気供給ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記水素製造装置から排出される未反応の前記オフガスを前記加湿器の熱源として供給するオフガス供給ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  7. 請求項6において、
    前記オフガス供給ラインに、空気供給部より供給される空気と熱交換する第二の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システム。
  8. 請求項6又は7において、
    前記空気供給部より供給される空気、又は前記第二の熱交換部において熱交換された空気を前記水素製造装置に供給する第二の空気供給ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  9. 請求項6乃至8の何れか一つにおいて、
    前記加湿器から排出される前記オフガスを前記水素製造装置に供給するオフガス回収ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  10. 請求項1乃至9の何れか一つにおいて、
    前記水素製造装置から排出された燃焼排ガスを前記加湿器の熱源として供給する燃焼排ガス供給ラインを有することを特徴とする水素製造システム。
  11. 請求項10において、
    前記燃焼排ガス供給ラインに、前記原料ガスとボイラより供給されるスチームとの混合ガスと熱交換する第三の熱交換部を介装してなることを特徴とする水素製造システム。
  12. 請求項1乃至11の何れか一つにおいて、
    前記水素製造装置で生成された水素と熱交換する第四の熱交換部に介装され、熱交換された熱交換水を前記加湿器の水供給源及び熱源として供給する熱交換水供給ラインを有してなることを特徴とする水素製造システム。
  13. 請求項1乃至12の何れか一つの水素製造システムを用いて、前記水素製造装置において生成された水素、前記水素製造装置から排出される未反応のオフガス、又は前記水素製造装置から排出される燃焼排ガス、熱交換された熱交換水の何れか一つ又はこれらを組み合わせたものから排熱の回収を行なうことを特徴とする排熱回収方法。
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