JP2004175580A - 水蒸気改質装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水蒸気改質を行う改質部1の内側反応室4から外側反応室3に熱を伝達するため、外側反応室3と内側反応室4に伝熱部10,23を設けた水蒸気改質装置において、内部伝熱部23から外部伝熱部10への伝熱効率を向上し、装置の小型化、高効率化を図る。
【構成】ガス流路を形成した耐熱性のハニカム構造体または伝熱フィンを前記外部伝熱部10,内部伝熱部23に配置する。
【選択図】 図1
【構成】ガス流路を形成した耐熱性のハニカム構造体または伝熱フィンを前記外部伝熱部10,内部伝熱部23に配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料ガスを水蒸気と反応させて水蒸気改質を行う装置に関し、特に水蒸気改質を行う改質部に外側反応室と内側反応室を平行に設け、内側反応室から外側反応室に熱を伝達するため、外側反応室と内側反応室に伝熱部を設けた水蒸気改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタン等の炭化水素、メタノール等の脂肪族アルコール類、或いはジメチルエーテル等のエーテル類などの原料ガスと水蒸気の混合物を水蒸気改質触媒の存在下に水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを生成する装置が従来から知られている。このような水蒸気改質装置は工業用、家庭用または車両搭載用の燃料電池などに水素を供給するために使用できる。
水蒸気改質装置の主要な構成要素である改質反応部には、水蒸気改質反応に必要な熱量を外部から供給する外熱式と、内部の自己酸化熱を利用した内熱式がある。
【0003】
前者の外熱式は、バーナー等を設けた燃焼部からの燃焼ガスで改質反応部の壁面を外部から加熱し、その壁を通して内部の改質反応に必要な熱を供給するものである。また後者の内熱式は、改質反応部の内部で先ず原料ガスの一部を酸素と反応させ、次いでその酸化熱を改質反応熱として水蒸気改質反応を行うようにしたものである。
【0004】
水蒸気改質により水素リッチな改質ガスを生成するとき、原料ガスとしてメタンを使用した場合の反応式は、
CH4 + 2H2 O → CO2 + 4H2 (1)
で示すことができ、水蒸気改質反応に必要な温度は700〜750℃の範囲とされる。
【0005】
また部分酸化反応を行うとき、原料ガスとしてメタンを使用した場合の反応式は、
CH4 + 1/2 ・O 2 = CO + 2H2 (2)
で示すことができ、部分酸化反応に必要な温度は250℃以上の範囲とされる。
前記内熱式の改質反応部を用いた水蒸気改質装置が知られている(例えば、特許文献1。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−192201号公報
【0007】
図17は内熱式の水蒸気改質装置を構成する改質部の模式図であり、図18はそのA−A断面図である。改質部1は容器状に形成され、その外壁1aの内側には断熱層が形成される。改質部1の内部は伝熱性のよい金属板で筒状に形成した仕切り板2により仕切られた筒状の外側反応室3と内側反応室4が同軸的に配置される。なお、内側反応室が複数間隔を開けて外側反応室内に配置されたものも知られている。
【0008】
外側反応室3の下部にはガス供給部6が設けられ、そのガス供給部6は原料ガスと水蒸気の混合物を供給する配管5に連通する。また外側反応室3の内部には下から順に多孔性の支持板7,8および9が配置され、支持板7と8の間に外側伝熱部10、支持板8と9の間に水蒸気改質触媒層11がそれぞれ設けられる。
【0009】
内側反応室4の上部は改質部1内において前記外側反応室3の上部と連通されると共に、該上部に酸素含有ガス(通常は空気)供給用の配管12の先端に設けたノズル部13が配置される。また内側反応室4の下部にはガス排出部15が設けられ、そのガス排出部15は改質ガス移送用の配管14に連通する。さらに内側反応室4の内部には下から順に多孔性の支持板16,17、18、19および20が配置される。
【0010】
支持板16と17の間に低温シフト触媒層21、支持板17と18の間に高温シフト触媒層22、支持板18と19の間に内側伝熱部23、支持板19と20の間に水蒸気改質触媒と酸化触媒を混合した混合触媒層24がそれぞれ設けられる。
【0011】
水蒸気改質触媒は原料ガスを水蒸気改質する触媒層であり、例えばNiS−SiO2 ・Al2 O3 などのNi系改質反応触媒が望ましい。またWS2 −SiO2 ・Al2 O3 やNiS−WS2 ・SiO2 ・Al2 O3 などの改質反応触媒も使用できる。
【0012】
混合触媒層に均一に分散される酸化触媒は、原料ガスと水蒸気の混合物中の原料ガスを酸化反応し、その酸化熱により混合触媒層を水蒸気改質反応温度に昇温度するものであり、例えば白金(Pt)やパラジウム(Pd)を使用することができる。水蒸気改質触媒に対する酸化触媒の混合割合は、水蒸気改質すべき原料ガスの種類に応じて1〜5%程度の範囲で選択される。
外側伝熱部10または内側伝熱部23には、例えばアルミナボールのような伝熱粒子が充填される。
【0013】
次に上記改質部1により原料ガスと水蒸気の混合物を改質する方法について説明する。平常運転時には内側伝熱部23、高温シフト触媒層22および低温シフト触媒層21の各部の熱が仕切り板2を介して外側伝熱部10に伝熱され、それによって外側伝熱部10に充填された伝熱粒子は例えば下層で300℃程度、上層で600℃程度まで昇温する。配管5から25℃〜150℃程度の原料ガスと水蒸気の混合物を外側反応室3のガス供給部6に導入すると、内部を上昇する間に外側伝熱部10で加熱され、600℃程度の温度になって水蒸気改質触媒層11に流入し、そこで原料ガスの一部が水蒸気改質して改質ガスを生成する。
【0014】
生成した改質ガス、および未反応の原料ガスおよび水蒸気は外側反応室3の上部から内側反応室4の上部に流入する。内側反応室4では先ず上部の混合触媒層24で原料ガスの一部がノズル部13から供給される酸素含有ガスと反応して自己酸化し、その酸化熱により混合触媒層を改質に必要な温度、例えば700℃程度の温度に上昇させ、残りの原料ガスを水蒸気改質して水素リッチな改質ガスに変換する。
【0015】
生成した改質ガスは混合触媒層からその下流側の内側伝熱部23に流入し、そこで伝熱粒子と熱交換してから高温シフト触媒層22および低温触媒層21の順に通過してガス排出部15から配管14へ流出する。改質ガスは内側伝熱部23入口部で700℃〜650度程の高温領域にあり、その熱エネルギーを内側伝熱部23の伝熱粒子が吸収し、その熱エネルギーを外側反応室4の外側伝熱部10上部の伝熱粒子に伝達する。また500℃〜300℃程度の温度領域になる高温シフト触媒層22と300℃〜200℃程度の温度領域にある低温触媒層21の各熱エネルギーは外側伝熱部10下部の伝熱粒子に伝達する。なお高温シフト触媒層22および低温触媒層21は、改質ガスに僅かに残存する一酸化炭素をシフト触媒と反応させて低減するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記外側伝熱部10および内側伝熱部23は熱伝達媒体として直径が数mm程度の球体からなる伝熱粒子を使用している。しかし球体による熱伝導は球同士の点接触で行われるため熱伝達効率は必ずしもよくない。しかも軽量化を考慮して多孔質の球体を使用した場合にはさらに熱伝導効率が悪くなる。そのため内側反応室4から外側反応室3への単位面積あたりの伝熱量をあまり大きくできないという問題がある。
そこで本発明は水蒸気改質装置における伝熱部における低伝熱効率の問題を解決することを課題とし、その問題を解決した新しい伝熱部を有する水蒸気改質装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明に係る第1の発明は、原料ガスを水素リッチな改質ガスに水蒸気改質が行なわれる改質部1を有し、
その改質部1は、伝熱性を有する仕切り板2により外側反応室3と内側反応室4に仕切られ、その内側反応室4から外側反応室3に熱を伝達するため、外側反応室3と内側反応室4に外側伝熱部10,内側伝熱部23を設けた水蒸気改質装置において、
ガス流路31(41)を形成した耐熱性のハニカム構造体30または伝熱フィン40を前記外側伝熱部10,内側伝熱部23に配置したことを特徴とする水蒸気改質装置である(請求項1)。
【0018】
上記水蒸気改質装置において、前記ガス流路は、それを流れるガスが仕切り板側に偏るように構成でできる(請求項2)。
【0019】
上記水蒸気改質装置において、内側反応室における伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向中心部に、ガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項3)。
【0020】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室における伝熱部に配置したハニカム構造体の周辺部に、ガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項4)。
【0021】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室または内側反応室に配置した伝熱フィンの周辺部にガス流路を形成しない充填物を配置することにより、それら伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項5)。
【0022】
前記課題を解決する本発明に係る第2の発明は、水蒸気改質を行う改質部を伝熱性の仕切り板により外側反応室と内側反応室に仕切り、内側反応室から外側反応室に熱を伝達するため、外側反応室と内側反応室に伝熱部を設けた水蒸気改質装置であり、前記伝熱部に接する仕切り板の両面に遠赤外線放射塗料層を形成したことを特徴とする(請求項6)。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る水蒸気改質装置の主要部は図17に示すものと同じであるが、その伝熱部に特徴がある。従って、図面により主として特徴部分である伝熱部について説明する。
【0024】
図1は本発明に係る水蒸気改質装置の伝熱部を示す斜視図であり、(a)は内側反応室4に設ける内側伝熱部23、(b)は外側反応室3に設ける外側伝熱部10である。なお図17に示す改質部1の構造に合わせて、外側伝熱部10は内側伝熱部23より軸方向(図面上下方向)が長く形成される。
また図2は図1(a)の内側伝熱部23を図1(b)の外側伝熱部10の内側上部に組み込んで改質部1を構成した状態を示す平面図である。
【0025】
図1(b)に示す外側伝熱部10は、仕切り板2と外壁1aの間にセラミック構造体30を配置(もしくは充填)することにより構成され、図1(a)に示す内側伝熱部23は、仕切り板2の内側に同様なハニカム構造体30を配置(もしくは充填)することにより構成される。
【0026】
ハニカム構造体30は改質反応温度である700℃以上の耐熱性を有する材料、例えばセラミック材を成形して作られる。このようなセラミック製のハニカム構造体は、従来からガソリンエンジンの三元触媒などに使用されているが、本発明に用いるハニカム構造体もそれと同様な構造を有する。このハニカム構造体30は軸方向と直交する方向に蜂の巣状のセルが二次元的に連続し、軸各セルの孔部が方向に連通する多数の微細なガス流路31の集合体を形成する。
【0027】
上記のように構成した外側伝熱部10と内側伝熱部23を組合せることにより、図2に示す改質部1部分が形成される。内側反応室4に配置される内側伝熱部23に蓄積される熱エネルギーは、その内部に配置したハニカム構造体30を構成する各セルの熱伝導により伝熱し、次いで仕切り板2に熱伝導により伝熱し、さらに外側反応室3に配置される外側伝熱部10のハニカム構造体30を構成する各セルの熱伝導により伝熱する。その際、各セルにおける伝熱は面接触により行われるので、伝熱粒子のような点接触に比べて伝熱効率が著しく高い。
【0028】
図3は図2の実施の形態の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態では外側伝熱部10と内側伝熱部23の各ハニカム構造体30に形成したガス流路を流れるガスが、仕切り板2側に偏って流れるように構成したことに特徴があり、そのほかは図2の例と同様に構成される。外側伝熱部10と内側伝熱部23のガス流路3をこのように構成すると、内側反応室4から外側反応室3への熱伝導がより効率的に行われる。
【0029】
ガス流路31を流れるガス流量を上記のように非対称とするには、仕切り板2側の流体抵抗を仕切り板2と反対側(外壁1a側)より小さくする方法がある。ガス流路31に流体抵抗の小さい領域を形成するには、例えば当該領域のセル密度を小さくしてその空間比率を大きくし、逆に流体抵抗の大きい領域を形成するには、当該領域のセル密度を小さくしてその空間比率を小さくする。
【0030】
図3の実施の形態では、流体抵抗が仕切り板2側の方からその反対側に向かって次第に大きくなる、すなわちセル群の空間比率が反対側に向かって次第に大きくなるようなセル構造になっている。このようにするとガス流路31を流れるガスはそれに応じた流量分布になって流線も乱れない。
【0031】
図4は図1(a)に示す内側伝熱部23を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。このハニカム構造体30はセラミック材を成形して作ることができ、その成形に際して周辺部のみセル群を形成すると共に、中央部の上側部分に閉鎖部30aを形成することにより、下側にガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。このようにするとハニカム構造体30のガス流路31は、その外面側、すなわち仕切り板2側にガスが偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0032】
図5は図4のハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。
このハニカム構造体30もセラミック材を成形して作ることができるが、図4の例と異なりハニカム構造体30を縦方向に2つに分割して成形し、シール兼隙間調整用の耐熱性のセパレータ30cを介してそれらを組合せる方法を採用することにより製造および組立てを容易にしたことに特徴がある。成形に際しては、各分割体の周辺部のみにセル群を形成し、中央部(対向側)の上下に閉鎖部30a,30aを形成することにより、その中間部にガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。そしてこの一対のハニカム構造体30を筒状の仕切板2内に挿入すると共に、両ハニカム構造体30の中間にセパレータ30cを介装することにより、隙間なく仕切板2内に一対のハニカム構造体30を挿入することができる。
【0033】
このように構成すると、各分割体を組合せたハニカム構造体30のガス流路31には、その外面側、すなわち仕切り板2側にガスが偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。なおハニカム構造体30は2分割に限らず、3分割以上としてもよい。
【0034】
図6は図1(a)に示す外側伝熱部10を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。このハニカム構造体30もセラミック材を成形して作ることができ、成形に際して、内側(仕切り板2側)のみにセル群を形成し、外側(外影1a側)には軸方向(図面上下方向)に所定間隔を置いて複数の突条30dを形成することにより、各突条30d間に周方向のガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。
【0035】
このように構成すると、ハニカム構造体30に形成されるガス流路31は、そこを流れるガスが仕切り板2側に偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。なお、このハニカム構造体30を外側反応室3内に配置すると、外壁1aの内側に設けた耐熱性のウール等によって構成される断熱層1bの内側が各突条30dの先端部に接触する。
【0036】
図7は図2のさらに別の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図2の例と異なり、外側伝熱部10および内側伝熱部23を構成する各ハニカム構造体30の代わりに伝熱フィン40を使用したことに特徴がある。そして伝熱フィン40と仕切り板2または外壁1aとの空間は軸方向(紙面に垂直な方向)に貫通しており、該空間部分にガス流路41が形成される。
【0037】
伝熱フィン40は改質反応温度である700℃以上の耐熱性を有する伝熱性のよい金属材料、例えば耐熱性を有するステンレス系材料、チタン系材料で作ることが望ましいが、低温部に配置される部分はアルミニウム系材料を使用することもできる。なお伝熱フィン40は仕切り板2、または仕切り板2と外壁1aの両者にロウ付けされ、そのロウ付けに使用できるロウ材としてニッケル系のものがある。
このような伝熱フィン40は、ハニカム構造体30と同様に熱伝導による伝熱が面接触により行われるので、伝熱粒子のような点接触と比べて伝熱効率が著しく高い。
【0038】
図8は図7の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図7の例と異なり、外側伝熱部10と内側伝熱部23の伝熱フィン40をそれぞれ複数列設けたことに特徴がある。外側伝熱部10には2列の伝熱フィン40を設け、その隣接部を中間板42にロウ付けし、端部を仕切り板2または外壁1aにロウ付けしている。また内側伝熱部23には3列の伝熱フィン40を設け、その隣接部を2つの中間板42にロウ付けし、端部を仕切り板2にロウ付けしている
このように構成すると、熱伝導に寄与する面接触部がより増加するので、伝熱効率をさらに向上させることができる。
【0039】
図9は図7の別の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図7の例と異なり、外側伝熱部10と内側伝熱部23に配置した伝熱フィン40の片側などに耐熱性のウール等の充填物43を配置したことに特徴がある。すなわち外側伝熱部10内側と、内側伝熱部23の外側とに各伝熱フィン40を配置し、それ以外の部分には伝熱フィンを配置しない。外側伝熱部10ではその伝熱フィン40が存在しない外周部分に充填物43が充填され、内側伝熱部23では伝熱フィン40の存在しない中央部分に充填物43が充填される。
このようにすると、軸方向に連通するガス通路41のガスが仕切り板2側に偏って流れるようにでき、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0040】
図10は伝熱フィン40の種々の形態を示す部分的な斜視図である。図10の(a)はフィンが滑らかな波形に形成され、(b)は矩形の波形に形成され、(c)はオフセットの波形に形成された例であり、いずれのフィン形も前記伝熱フィン40として使用できる。
【0041】
図11は外側伝熱部10と内側伝熱部23を仕切り板2に形成した実施の形態を示す斜視図である。仕切り板2の外側にバジル加工などにより細長い板状の伝熱フィン40を設けており、伝熱フィン40の外側には軸方向(図面上下方向)に平行に整列する空間が設けられ、その片面側の空間が外側伝熱部10のガス流路41を形成し、多面側の空間が内側伝熱部23のガス流路41を形成する。
このように内側伝熱部23側の伝熱フィン40を省略すると、部品数が減少して構造が簡単になり、コスト的に有利になる。
【0042】
図12は図11の変形例を示す部分的な斜視図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2の内側に突出する伝熱フィン40を形成したこと特徴がある。このような伝熱フィンは仕切り板2にスプール加工やエンボス加工して形成することができ、この伝熱フィン40の間に内側伝熱部23側のガス流路41が形成される。この実施の形態も図11の例と同様に、部品数が減少し構造が簡単になり、コスト的にも有利になる。
【0043】
図13は図11の変形例の内部を示す斜視図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2にバジル加工などにより波型の伝熱フィン40を形成し、その内側に配置した筒体44の内部に耐熱性のウール等の充填物43を充填したことに特徴がある。
このようにすると、内側伝熱部23におけるガス通路41に流れるガスを仕切り板2側に偏らせることができ、図3の例と同様な効果を奏することができる。さらに内側伝熱部23側にも伝熱フィン40を設けた場合に近い効果が得られる。
【0044】
図14は図11の変形例の内部を示す斜視図である。この実施の形態は図11の例と同様に、仕切り板2にバジル加工などにより波型の伝熱フィン40を形成するが、それに対向する外壁1a部分をスプール加工またはエンボス加工などにより内側に突出させたことに特徴がある。このようにすると外側伝熱部10におけるガス通路41に流れるガスを仕切り板2側に偏らせることができ、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0045】
図15は図11の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2にスプール加工やエンボス加工などにより波型の伝熱フィン40を形成し、その伝熱フィン40を外側伝熱部10,内側伝熱部23に共用としたことに特徴がある。このようにすると外側伝熱部10,内側伝熱部23の両方に伝熱フィン40を独立して設けた場合と同様な効果が得られと共に、部品数が減少して構造が簡単になり、コスト的に有利になる。
【0046】
図16は本発明に係る水蒸気改質装置の別の伝熱部を示す部分平面図である。この実施の形態において、図示の外側伝熱部10は図17に示す改質部1の外側反応室3側に配置され、図示の内側伝熱部23はその内側反応室4側に配置される。そして外側伝熱部10と内側伝熱部23を区分する仕切り板2の両面に遠赤外線放射塗料層50がそれぞれ形成される。
【0047】
遠赤外線放射塗料層50は金属板の表面に耐熱性を有する遠赤外線塗料を塗布することにより形成できる。遠赤外線放射塗料層50に被加熱体から遠赤外線を輻射すると、それを層内に熱エネルギーとして蓄積し、それによって温度上昇した遠赤外線放射塗料層50から、その熱が再び遠赤外線放射として外部に放出される。
本発明に使用できる遠赤外線塗料としては、例えばオキツモ株式会社から市販されている型式「W−500」、「W−600」がある。
【0048】
外側伝熱部10,23を形成する部分の仕切り板2に上記のように遠赤外線放射塗料層50を形成することにより、内側伝熱部23における高温状態の物質から輻射した遠赤外線を内側反応室4側の遠赤外線放射塗料層50が吸収し、それを熱エネルギーとして蓄積する。その蓄積した熱エネルギーは外側伝熱部10側の遠赤外線放射塗料層50に熱伝導により伝達してその温度を上昇させる。すると温度上昇した遠赤外線放射塗料層50から遠赤外線が外側伝熱部10側に放射し、そこを流れる原料ガスと水蒸気の混合物を加熱する。従って仕切り板2に遠赤外線放射塗料層50を形成することにより、内側伝熱部23から外側伝熱部10への伝熱効率を向上することができる。
【0049】
なお、外側伝熱部10や内側伝熱部23に図1〜図6のようなハニカム構造体30や図7〜図9、図11〜図15のような伝熱フィン40を設ける場合も、図16のようにその仕切り板2の両面に遠赤外線放射塗料層50を形成してもよく、その場合には前記両方の効果を発揮させることが可能になる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の第1の発明に係る水蒸気改質装置は、前記のようにガス流路を形成した耐熱性のハニカム構造体または伝熱フィンを伝熱部に配置したことを特徴とする。そのため内側伝熱部から外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率が向上し、装置の小型化、高効率化を計ることができる。
【0051】
上記水蒸気改質装置において、前記ガス流路は、それを流れるガスが仕切り板側に偏るように構成できる。このようにすると内側伝熱部から外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0052】
上記水蒸気改質装置において、内側反応室の伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向中心部にガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路を流れるガスを仕切り板側に偏らせることができる。このように構成すると内側反応室側のハニカム構造体使用の伝熱部から外側反応室側のハニカム構造体使用の伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0053】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室の伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向周辺部にガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路を流れるガスが仕切り板側に偏るように構成できる。このように構成することによって、内側反応室側のハニカム構造体使用の内側伝熱部から外側反応室側のハニカム構造体使用の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0054】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室または内側反応室に配置した伝熱フィンの軸方向周辺部に、ガス流路を形成しない充填物を配置し、それによってそれら伝熱部のガス流路を流れるガスが仕切り板側に偏るようにすることができる。このように構成することによって、内側反応部側の伝熱フィン使用の内側伝熱部から外側反応部側の伝熱フィン使用の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0055】
また、本発明の第2の発明に係る水蒸気改質装置は、前記のように伝熱部に接する仕切り板の両面に遠赤外線放射塗料層を形成したことを特徴とする。そのため内側反応室側の内側伝熱部から外側反応室側の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率が向上し、装置の小型化、高効率化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水蒸気改質装置の各伝熱部を示す斜視図。
【図2】図1(a)の内側伝熱部23を図1(b)の外側伝熱部10の内側上部に組み込んで改質部1を構成した状態を示す平面図。
【図3】図2の実施の形態の変形例を示す部分的な平面図。
【図4】図1(a)に示す内側伝熱部23を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図5】図4のハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図6】図1(a)に示す外側伝熱部10を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図7】図2のさらに別の変形例を示す部分的な平面図。
【図8】図7の変形例を示す部分的な平面図。
【図9】図7の別の変形例を示す部分的な平面図。
【図10】伝熱フィン40の種々の形態を示す部分的な斜視図。
【図11】外側伝熱部10と内側伝熱部23を仕切り板2に形成した実施の形態を示す斜視図。
【図12】図11の変形例を示す部分的な斜視図。
【図13】図11の変形例の内部を示す斜視図。
【図14】図11の変形例の内部を示す斜視図。
【図15】図11の変形例を示す部分的な平面図。
【図16】本発明に係る水蒸気改質装置の別の伝熱部を示す部分平面図。
【図17】内熱式の水蒸気改質装置を構成する改質部の模式図。
【図18】図17のA−A断面図。
【符号の説明】
1 改質部
1a 外壁
1b 断熱層
2 仕切り板
3 外側反応室
4 内側反応室
5 配管
6 ガス供給部
7,8,9 支持板
10 外側伝熱部
11 水蒸気改質触媒層
12 配管
13 ノズル部
14 配管
15 ガス排出部
16,17,18,19,20 支持板
21 低温シフト触媒層
22 高温シフト触媒層
23 内側伝熱部
24 混合触媒層
30 ハニカム構造体
30a 閉鎖部
30b 中空部
30c セパレータ
30d 突条
31 ガス流路
40 伝熱フィン
41 ガス流路
42 固定板
43 充填物
44 筒体
50 遠赤外線放射塗料層
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料ガスを水蒸気と反応させて水蒸気改質を行う装置に関し、特に水蒸気改質を行う改質部に外側反応室と内側反応室を平行に設け、内側反応室から外側反応室に熱を伝達するため、外側反応室と内側反応室に伝熱部を設けた水蒸気改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタン等の炭化水素、メタノール等の脂肪族アルコール類、或いはジメチルエーテル等のエーテル類などの原料ガスと水蒸気の混合物を水蒸気改質触媒の存在下に水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを生成する装置が従来から知られている。このような水蒸気改質装置は工業用、家庭用または車両搭載用の燃料電池などに水素を供給するために使用できる。
水蒸気改質装置の主要な構成要素である改質反応部には、水蒸気改質反応に必要な熱量を外部から供給する外熱式と、内部の自己酸化熱を利用した内熱式がある。
【0003】
前者の外熱式は、バーナー等を設けた燃焼部からの燃焼ガスで改質反応部の壁面を外部から加熱し、その壁を通して内部の改質反応に必要な熱を供給するものである。また後者の内熱式は、改質反応部の内部で先ず原料ガスの一部を酸素と反応させ、次いでその酸化熱を改質反応熱として水蒸気改質反応を行うようにしたものである。
【0004】
水蒸気改質により水素リッチな改質ガスを生成するとき、原料ガスとしてメタンを使用した場合の反応式は、
CH4 + 2H2 O → CO2 + 4H2 (1)
で示すことができ、水蒸気改質反応に必要な温度は700〜750℃の範囲とされる。
【0005】
また部分酸化反応を行うとき、原料ガスとしてメタンを使用した場合の反応式は、
CH4 + 1/2 ・O 2 = CO + 2H2 (2)
で示すことができ、部分酸化反応に必要な温度は250℃以上の範囲とされる。
前記内熱式の改質反応部を用いた水蒸気改質装置が知られている(例えば、特許文献1。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−192201号公報
【0007】
図17は内熱式の水蒸気改質装置を構成する改質部の模式図であり、図18はそのA−A断面図である。改質部1は容器状に形成され、その外壁1aの内側には断熱層が形成される。改質部1の内部は伝熱性のよい金属板で筒状に形成した仕切り板2により仕切られた筒状の外側反応室3と内側反応室4が同軸的に配置される。なお、内側反応室が複数間隔を開けて外側反応室内に配置されたものも知られている。
【0008】
外側反応室3の下部にはガス供給部6が設けられ、そのガス供給部6は原料ガスと水蒸気の混合物を供給する配管5に連通する。また外側反応室3の内部には下から順に多孔性の支持板7,8および9が配置され、支持板7と8の間に外側伝熱部10、支持板8と9の間に水蒸気改質触媒層11がそれぞれ設けられる。
【0009】
内側反応室4の上部は改質部1内において前記外側反応室3の上部と連通されると共に、該上部に酸素含有ガス(通常は空気)供給用の配管12の先端に設けたノズル部13が配置される。また内側反応室4の下部にはガス排出部15が設けられ、そのガス排出部15は改質ガス移送用の配管14に連通する。さらに内側反応室4の内部には下から順に多孔性の支持板16,17、18、19および20が配置される。
【0010】
支持板16と17の間に低温シフト触媒層21、支持板17と18の間に高温シフト触媒層22、支持板18と19の間に内側伝熱部23、支持板19と20の間に水蒸気改質触媒と酸化触媒を混合した混合触媒層24がそれぞれ設けられる。
【0011】
水蒸気改質触媒は原料ガスを水蒸気改質する触媒層であり、例えばNiS−SiO2 ・Al2 O3 などのNi系改質反応触媒が望ましい。またWS2 −SiO2 ・Al2 O3 やNiS−WS2 ・SiO2 ・Al2 O3 などの改質反応触媒も使用できる。
【0012】
混合触媒層に均一に分散される酸化触媒は、原料ガスと水蒸気の混合物中の原料ガスを酸化反応し、その酸化熱により混合触媒層を水蒸気改質反応温度に昇温度するものであり、例えば白金(Pt)やパラジウム(Pd)を使用することができる。水蒸気改質触媒に対する酸化触媒の混合割合は、水蒸気改質すべき原料ガスの種類に応じて1〜5%程度の範囲で選択される。
外側伝熱部10または内側伝熱部23には、例えばアルミナボールのような伝熱粒子が充填される。
【0013】
次に上記改質部1により原料ガスと水蒸気の混合物を改質する方法について説明する。平常運転時には内側伝熱部23、高温シフト触媒層22および低温シフト触媒層21の各部の熱が仕切り板2を介して外側伝熱部10に伝熱され、それによって外側伝熱部10に充填された伝熱粒子は例えば下層で300℃程度、上層で600℃程度まで昇温する。配管5から25℃〜150℃程度の原料ガスと水蒸気の混合物を外側反応室3のガス供給部6に導入すると、内部を上昇する間に外側伝熱部10で加熱され、600℃程度の温度になって水蒸気改質触媒層11に流入し、そこで原料ガスの一部が水蒸気改質して改質ガスを生成する。
【0014】
生成した改質ガス、および未反応の原料ガスおよび水蒸気は外側反応室3の上部から内側反応室4の上部に流入する。内側反応室4では先ず上部の混合触媒層24で原料ガスの一部がノズル部13から供給される酸素含有ガスと反応して自己酸化し、その酸化熱により混合触媒層を改質に必要な温度、例えば700℃程度の温度に上昇させ、残りの原料ガスを水蒸気改質して水素リッチな改質ガスに変換する。
【0015】
生成した改質ガスは混合触媒層からその下流側の内側伝熱部23に流入し、そこで伝熱粒子と熱交換してから高温シフト触媒層22および低温触媒層21の順に通過してガス排出部15から配管14へ流出する。改質ガスは内側伝熱部23入口部で700℃〜650度程の高温領域にあり、その熱エネルギーを内側伝熱部23の伝熱粒子が吸収し、その熱エネルギーを外側反応室4の外側伝熱部10上部の伝熱粒子に伝達する。また500℃〜300℃程度の温度領域になる高温シフト触媒層22と300℃〜200℃程度の温度領域にある低温触媒層21の各熱エネルギーは外側伝熱部10下部の伝熱粒子に伝達する。なお高温シフト触媒層22および低温触媒層21は、改質ガスに僅かに残存する一酸化炭素をシフト触媒と反応させて低減するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記外側伝熱部10および内側伝熱部23は熱伝達媒体として直径が数mm程度の球体からなる伝熱粒子を使用している。しかし球体による熱伝導は球同士の点接触で行われるため熱伝達効率は必ずしもよくない。しかも軽量化を考慮して多孔質の球体を使用した場合にはさらに熱伝導効率が悪くなる。そのため内側反応室4から外側反応室3への単位面積あたりの伝熱量をあまり大きくできないという問題がある。
そこで本発明は水蒸気改質装置における伝熱部における低伝熱効率の問題を解決することを課題とし、その問題を解決した新しい伝熱部を有する水蒸気改質装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明に係る第1の発明は、原料ガスを水素リッチな改質ガスに水蒸気改質が行なわれる改質部1を有し、
その改質部1は、伝熱性を有する仕切り板2により外側反応室3と内側反応室4に仕切られ、その内側反応室4から外側反応室3に熱を伝達するため、外側反応室3と内側反応室4に外側伝熱部10,内側伝熱部23を設けた水蒸気改質装置において、
ガス流路31(41)を形成した耐熱性のハニカム構造体30または伝熱フィン40を前記外側伝熱部10,内側伝熱部23に配置したことを特徴とする水蒸気改質装置である(請求項1)。
【0018】
上記水蒸気改質装置において、前記ガス流路は、それを流れるガスが仕切り板側に偏るように構成でできる(請求項2)。
【0019】
上記水蒸気改質装置において、内側反応室における伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向中心部に、ガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項3)。
【0020】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室における伝熱部に配置したハニカム構造体の周辺部に、ガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項4)。
【0021】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室または内側反応室に配置した伝熱フィンの周辺部にガス流路を形成しない充填物を配置することにより、それら伝熱部のガス流路における仕切り板側の流体抵抗をその反対側より小さくできる(請求項5)。
【0022】
前記課題を解決する本発明に係る第2の発明は、水蒸気改質を行う改質部を伝熱性の仕切り板により外側反応室と内側反応室に仕切り、内側反応室から外側反応室に熱を伝達するため、外側反応室と内側反応室に伝熱部を設けた水蒸気改質装置であり、前記伝熱部に接する仕切り板の両面に遠赤外線放射塗料層を形成したことを特徴とする(請求項6)。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る水蒸気改質装置の主要部は図17に示すものと同じであるが、その伝熱部に特徴がある。従って、図面により主として特徴部分である伝熱部について説明する。
【0024】
図1は本発明に係る水蒸気改質装置の伝熱部を示す斜視図であり、(a)は内側反応室4に設ける内側伝熱部23、(b)は外側反応室3に設ける外側伝熱部10である。なお図17に示す改質部1の構造に合わせて、外側伝熱部10は内側伝熱部23より軸方向(図面上下方向)が長く形成される。
また図2は図1(a)の内側伝熱部23を図1(b)の外側伝熱部10の内側上部に組み込んで改質部1を構成した状態を示す平面図である。
【0025】
図1(b)に示す外側伝熱部10は、仕切り板2と外壁1aの間にセラミック構造体30を配置(もしくは充填)することにより構成され、図1(a)に示す内側伝熱部23は、仕切り板2の内側に同様なハニカム構造体30を配置(もしくは充填)することにより構成される。
【0026】
ハニカム構造体30は改質反応温度である700℃以上の耐熱性を有する材料、例えばセラミック材を成形して作られる。このようなセラミック製のハニカム構造体は、従来からガソリンエンジンの三元触媒などに使用されているが、本発明に用いるハニカム構造体もそれと同様な構造を有する。このハニカム構造体30は軸方向と直交する方向に蜂の巣状のセルが二次元的に連続し、軸各セルの孔部が方向に連通する多数の微細なガス流路31の集合体を形成する。
【0027】
上記のように構成した外側伝熱部10と内側伝熱部23を組合せることにより、図2に示す改質部1部分が形成される。内側反応室4に配置される内側伝熱部23に蓄積される熱エネルギーは、その内部に配置したハニカム構造体30を構成する各セルの熱伝導により伝熱し、次いで仕切り板2に熱伝導により伝熱し、さらに外側反応室3に配置される外側伝熱部10のハニカム構造体30を構成する各セルの熱伝導により伝熱する。その際、各セルにおける伝熱は面接触により行われるので、伝熱粒子のような点接触に比べて伝熱効率が著しく高い。
【0028】
図3は図2の実施の形態の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態では外側伝熱部10と内側伝熱部23の各ハニカム構造体30に形成したガス流路を流れるガスが、仕切り板2側に偏って流れるように構成したことに特徴があり、そのほかは図2の例と同様に構成される。外側伝熱部10と内側伝熱部23のガス流路3をこのように構成すると、内側反応室4から外側反応室3への熱伝導がより効率的に行われる。
【0029】
ガス流路31を流れるガス流量を上記のように非対称とするには、仕切り板2側の流体抵抗を仕切り板2と反対側(外壁1a側)より小さくする方法がある。ガス流路31に流体抵抗の小さい領域を形成するには、例えば当該領域のセル密度を小さくしてその空間比率を大きくし、逆に流体抵抗の大きい領域を形成するには、当該領域のセル密度を小さくしてその空間比率を小さくする。
【0030】
図3の実施の形態では、流体抵抗が仕切り板2側の方からその反対側に向かって次第に大きくなる、すなわちセル群の空間比率が反対側に向かって次第に大きくなるようなセル構造になっている。このようにするとガス流路31を流れるガスはそれに応じた流量分布になって流線も乱れない。
【0031】
図4は図1(a)に示す内側伝熱部23を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。このハニカム構造体30はセラミック材を成形して作ることができ、その成形に際して周辺部のみセル群を形成すると共に、中央部の上側部分に閉鎖部30aを形成することにより、下側にガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。このようにするとハニカム構造体30のガス流路31は、その外面側、すなわち仕切り板2側にガスが偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0032】
図5は図4のハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。
このハニカム構造体30もセラミック材を成形して作ることができるが、図4の例と異なりハニカム構造体30を縦方向に2つに分割して成形し、シール兼隙間調整用の耐熱性のセパレータ30cを介してそれらを組合せる方法を採用することにより製造および組立てを容易にしたことに特徴がある。成形に際しては、各分割体の周辺部のみにセル群を形成し、中央部(対向側)の上下に閉鎖部30a,30aを形成することにより、その中間部にガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。そしてこの一対のハニカム構造体30を筒状の仕切板2内に挿入すると共に、両ハニカム構造体30の中間にセパレータ30cを介装することにより、隙間なく仕切板2内に一対のハニカム構造体30を挿入することができる。
【0033】
このように構成すると、各分割体を組合せたハニカム構造体30のガス流路31には、その外面側、すなわち仕切り板2側にガスが偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。なおハニカム構造体30は2分割に限らず、3分割以上としてもよい。
【0034】
図6は図1(a)に示す外側伝熱部10を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図である。このハニカム構造体30もセラミック材を成形して作ることができ、成形に際して、内側(仕切り板2側)のみにセル群を形成し、外側(外影1a側)には軸方向(図面上下方向)に所定間隔を置いて複数の突条30dを形成することにより、各突条30d間に周方向のガス流路31を形成しない中空部30bを設ける。
【0035】
このように構成すると、ハニカム構造体30に形成されるガス流路31は、そこを流れるガスが仕切り板2側に偏って流れるので、図3の例と同様な効果を奏することができる。なお、このハニカム構造体30を外側反応室3内に配置すると、外壁1aの内側に設けた耐熱性のウール等によって構成される断熱層1bの内側が各突条30dの先端部に接触する。
【0036】
図7は図2のさらに別の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図2の例と異なり、外側伝熱部10および内側伝熱部23を構成する各ハニカム構造体30の代わりに伝熱フィン40を使用したことに特徴がある。そして伝熱フィン40と仕切り板2または外壁1aとの空間は軸方向(紙面に垂直な方向)に貫通しており、該空間部分にガス流路41が形成される。
【0037】
伝熱フィン40は改質反応温度である700℃以上の耐熱性を有する伝熱性のよい金属材料、例えば耐熱性を有するステンレス系材料、チタン系材料で作ることが望ましいが、低温部に配置される部分はアルミニウム系材料を使用することもできる。なお伝熱フィン40は仕切り板2、または仕切り板2と外壁1aの両者にロウ付けされ、そのロウ付けに使用できるロウ材としてニッケル系のものがある。
このような伝熱フィン40は、ハニカム構造体30と同様に熱伝導による伝熱が面接触により行われるので、伝熱粒子のような点接触と比べて伝熱効率が著しく高い。
【0038】
図8は図7の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図7の例と異なり、外側伝熱部10と内側伝熱部23の伝熱フィン40をそれぞれ複数列設けたことに特徴がある。外側伝熱部10には2列の伝熱フィン40を設け、その隣接部を中間板42にロウ付けし、端部を仕切り板2または外壁1aにロウ付けしている。また内側伝熱部23には3列の伝熱フィン40を設け、その隣接部を2つの中間板42にロウ付けし、端部を仕切り板2にロウ付けしている
このように構成すると、熱伝導に寄与する面接触部がより増加するので、伝熱効率をさらに向上させることができる。
【0039】
図9は図7の別の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図7の例と異なり、外側伝熱部10と内側伝熱部23に配置した伝熱フィン40の片側などに耐熱性のウール等の充填物43を配置したことに特徴がある。すなわち外側伝熱部10内側と、内側伝熱部23の外側とに各伝熱フィン40を配置し、それ以外の部分には伝熱フィンを配置しない。外側伝熱部10ではその伝熱フィン40が存在しない外周部分に充填物43が充填され、内側伝熱部23では伝熱フィン40の存在しない中央部分に充填物43が充填される。
このようにすると、軸方向に連通するガス通路41のガスが仕切り板2側に偏って流れるようにでき、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0040】
図10は伝熱フィン40の種々の形態を示す部分的な斜視図である。図10の(a)はフィンが滑らかな波形に形成され、(b)は矩形の波形に形成され、(c)はオフセットの波形に形成された例であり、いずれのフィン形も前記伝熱フィン40として使用できる。
【0041】
図11は外側伝熱部10と内側伝熱部23を仕切り板2に形成した実施の形態を示す斜視図である。仕切り板2の外側にバジル加工などにより細長い板状の伝熱フィン40を設けており、伝熱フィン40の外側には軸方向(図面上下方向)に平行に整列する空間が設けられ、その片面側の空間が外側伝熱部10のガス流路41を形成し、多面側の空間が内側伝熱部23のガス流路41を形成する。
このように内側伝熱部23側の伝熱フィン40を省略すると、部品数が減少して構造が簡単になり、コスト的に有利になる。
【0042】
図12は図11の変形例を示す部分的な斜視図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2の内側に突出する伝熱フィン40を形成したこと特徴がある。このような伝熱フィンは仕切り板2にスプール加工やエンボス加工して形成することができ、この伝熱フィン40の間に内側伝熱部23側のガス流路41が形成される。この実施の形態も図11の例と同様に、部品数が減少し構造が簡単になり、コスト的にも有利になる。
【0043】
図13は図11の変形例の内部を示す斜視図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2にバジル加工などにより波型の伝熱フィン40を形成し、その内側に配置した筒体44の内部に耐熱性のウール等の充填物43を充填したことに特徴がある。
このようにすると、内側伝熱部23におけるガス通路41に流れるガスを仕切り板2側に偏らせることができ、図3の例と同様な効果を奏することができる。さらに内側伝熱部23側にも伝熱フィン40を設けた場合に近い効果が得られる。
【0044】
図14は図11の変形例の内部を示す斜視図である。この実施の形態は図11の例と同様に、仕切り板2にバジル加工などにより波型の伝熱フィン40を形成するが、それに対向する外壁1a部分をスプール加工またはエンボス加工などにより内側に突出させたことに特徴がある。このようにすると外側伝熱部10におけるガス通路41に流れるガスを仕切り板2側に偏らせることができ、図3の例と同様な効果を奏することができる。
【0045】
図15は図11の変形例を示す部分的な平面図である。この実施の形態は図11の例と異なり、仕切り板2にスプール加工やエンボス加工などにより波型の伝熱フィン40を形成し、その伝熱フィン40を外側伝熱部10,内側伝熱部23に共用としたことに特徴がある。このようにすると外側伝熱部10,内側伝熱部23の両方に伝熱フィン40を独立して設けた場合と同様な効果が得られと共に、部品数が減少して構造が簡単になり、コスト的に有利になる。
【0046】
図16は本発明に係る水蒸気改質装置の別の伝熱部を示す部分平面図である。この実施の形態において、図示の外側伝熱部10は図17に示す改質部1の外側反応室3側に配置され、図示の内側伝熱部23はその内側反応室4側に配置される。そして外側伝熱部10と内側伝熱部23を区分する仕切り板2の両面に遠赤外線放射塗料層50がそれぞれ形成される。
【0047】
遠赤外線放射塗料層50は金属板の表面に耐熱性を有する遠赤外線塗料を塗布することにより形成できる。遠赤外線放射塗料層50に被加熱体から遠赤外線を輻射すると、それを層内に熱エネルギーとして蓄積し、それによって温度上昇した遠赤外線放射塗料層50から、その熱が再び遠赤外線放射として外部に放出される。
本発明に使用できる遠赤外線塗料としては、例えばオキツモ株式会社から市販されている型式「W−500」、「W−600」がある。
【0048】
外側伝熱部10,23を形成する部分の仕切り板2に上記のように遠赤外線放射塗料層50を形成することにより、内側伝熱部23における高温状態の物質から輻射した遠赤外線を内側反応室4側の遠赤外線放射塗料層50が吸収し、それを熱エネルギーとして蓄積する。その蓄積した熱エネルギーは外側伝熱部10側の遠赤外線放射塗料層50に熱伝導により伝達してその温度を上昇させる。すると温度上昇した遠赤外線放射塗料層50から遠赤外線が外側伝熱部10側に放射し、そこを流れる原料ガスと水蒸気の混合物を加熱する。従って仕切り板2に遠赤外線放射塗料層50を形成することにより、内側伝熱部23から外側伝熱部10への伝熱効率を向上することができる。
【0049】
なお、外側伝熱部10や内側伝熱部23に図1〜図6のようなハニカム構造体30や図7〜図9、図11〜図15のような伝熱フィン40を設ける場合も、図16のようにその仕切り板2の両面に遠赤外線放射塗料層50を形成してもよく、その場合には前記両方の効果を発揮させることが可能になる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の第1の発明に係る水蒸気改質装置は、前記のようにガス流路を形成した耐熱性のハニカム構造体または伝熱フィンを伝熱部に配置したことを特徴とする。そのため内側伝熱部から外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率が向上し、装置の小型化、高効率化を計ることができる。
【0051】
上記水蒸気改質装置において、前記ガス流路は、それを流れるガスが仕切り板側に偏るように構成できる。このようにすると内側伝熱部から外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0052】
上記水蒸気改質装置において、内側反応室の伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向中心部にガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路を流れるガスを仕切り板側に偏らせることができる。このように構成すると内側反応室側のハニカム構造体使用の伝熱部から外側反応室側のハニカム構造体使用の伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0053】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室の伝熱部に配置したハニカム構造体の軸方向周辺部にガス流路を形成しない中空部を設けることにより、該伝熱部のガス流路を流れるガスが仕切り板側に偏るように構成できる。このように構成することによって、内側反応室側のハニカム構造体使用の内側伝熱部から外側反応室側のハニカム構造体使用の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0054】
上記水蒸気改質装置において、外側反応室または内側反応室に配置した伝熱フィンの軸方向周辺部に、ガス流路を形成しない充填物を配置し、それによってそれら伝熱部のガス流路を流れるガスが仕切り板側に偏るようにすることができる。このように構成することによって、内側反応部側の伝熱フィン使用の内側伝熱部から外側反応部側の伝熱フィン使用の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率がさらに向上する。
【0055】
また、本発明の第2の発明に係る水蒸気改質装置は、前記のように伝熱部に接する仕切り板の両面に遠赤外線放射塗料層を形成したことを特徴とする。そのため内側反応室側の内側伝熱部から外側反応室側の外側伝熱部への熱伝導による熱伝導効率または熱交換効率が向上し、装置の小型化、高効率化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水蒸気改質装置の各伝熱部を示す斜視図。
【図2】図1(a)の内側伝熱部23を図1(b)の外側伝熱部10の内側上部に組み込んで改質部1を構成した状態を示す平面図。
【図3】図2の実施の形態の変形例を示す部分的な平面図。
【図4】図1(a)に示す内側伝熱部23を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図5】図4のハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図6】図1(a)に示す外側伝熱部10を構成するハニカム構造体30の変形例を示す部分的な斜視図。
【図7】図2のさらに別の変形例を示す部分的な平面図。
【図8】図7の変形例を示す部分的な平面図。
【図9】図7の別の変形例を示す部分的な平面図。
【図10】伝熱フィン40の種々の形態を示す部分的な斜視図。
【図11】外側伝熱部10と内側伝熱部23を仕切り板2に形成した実施の形態を示す斜視図。
【図12】図11の変形例を示す部分的な斜視図。
【図13】図11の変形例の内部を示す斜視図。
【図14】図11の変形例の内部を示す斜視図。
【図15】図11の変形例を示す部分的な平面図。
【図16】本発明に係る水蒸気改質装置の別の伝熱部を示す部分平面図。
【図17】内熱式の水蒸気改質装置を構成する改質部の模式図。
【図18】図17のA−A断面図。
【符号の説明】
1 改質部
1a 外壁
1b 断熱層
2 仕切り板
3 外側反応室
4 内側反応室
5 配管
6 ガス供給部
7,8,9 支持板
10 外側伝熱部
11 水蒸気改質触媒層
12 配管
13 ノズル部
14 配管
15 ガス排出部
16,17,18,19,20 支持板
21 低温シフト触媒層
22 高温シフト触媒層
23 内側伝熱部
24 混合触媒層
30 ハニカム構造体
30a 閉鎖部
30b 中空部
30c セパレータ
30d 突条
31 ガス流路
40 伝熱フィン
41 ガス流路
42 固定板
43 充填物
44 筒体
50 遠赤外線放射塗料層
Claims (6)
- 原料ガスを水素リッチな改質ガスに水蒸気改質が行なわれる改質部1を有し、
その改質部1は、伝熱性を有する仕切り板2により外側反応室3と内側反応室4に仕切られ、その内側反応室4から外側反応室3に熱を伝達するため、外側反応室3と内側反応室4に夫々外側伝熱部10,内側伝熱部23を設けた水蒸気改質装置において、
ガス流路31(41)を形成した耐熱性のハニカム構造体30または伝熱フィン40を前記外側伝熱部10,内側伝熱部23に配置したことを特徴とする水蒸気改質装置。 - 請求項1において、前記ガス流路31(41)は、それを流れるガスが仕切り板2側に偏るように構成されていることを特徴とする水蒸気改質装置。
- 請求項2において、内側反応室4の内側伝熱部23に配置したハニカム構造体30の中心部に、ガス流路31を形成しない中空部30bを設けたことを特徴とする水蒸気改質装置。
- 請求項2において、外側反応室3の外側伝熱部10に配置したハニカム構造体30の周辺部に、ガス流路31を形成しない中空部30bを設けたことを特徴とする水蒸気改質装置。
- 請求項2において、外側反応室3または内側反応室4に配置した伝熱フィン40の周辺部に、ガス流路41を形成しない充填物43を配置したことを特徴とする水蒸気改質装置。
- 水蒸気改質を行う改質部1を伝熱性で筒状の仕切り板2により外側反応室3と内側反応室4に仕切り、内側反応室4から外側反応室3に熱を伝達するため、外側反応室3と内側反応室4に外側伝熱部10,内側伝熱部23を設けた水蒸気改質装置において、
前記外側伝熱部10,内側伝熱部23に接する仕切り板2の両面に遠赤外線放射塗料層50を形成したことを特徴とする水蒸気改質装置。
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-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002340095A patent/JP2004175580A/ja active Pending
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