JP2004175476A - ダブルデッキエレベータの制御装置 - Google Patents

ダブルデッキエレベータの制御装置 Download PDF

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Koichi Mishima
浩一 三島
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Abstract

【課題】急速な速度変化により乗客に不快感を与えることなく、目的階の階高に合わせて階間調整を確実かつ安全に行う。
【解決手段】走行時に停止可能最寄階決定部32によりかご枠が規定の減速度で減速して停止可能な最寄階を決定する。制御開始位置判定部33によりかご枠11が停止可能最寄階に到達したことを検出すると、制御開始決定部36により当該階床に対する呼びの有無を調べ、呼びがある場合に階間距離制御部31に制御開始指令を出す。また、減速開始位置判定部38によりかご枠11が減速開始位置に到達したことを検出すると、減速開始決定部39から走行制御部30に対して減速開始指令を出す。これにより、かご枠の減速開始するよりも早く階間距離制御が開始され、急な速度変化によって乗客に不快感を与えることなく、かご枠が当該階床で停止する前に階間調整を完了できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つのかご室が上下に連結されたダブルデッキエレベータに用いられる制御装置に係り、特に、エレベータ運転中にかご室間の相対距離を各階の高さに合わせて調整可能なかご室間調整機構を備えたダブルデッキエレベータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超高層ビル等では、ビルのスペース効率を向上させるために、ビル内の縦の交通手段として、かご室を上下2段に構成した大量輸送が可能なダブルデッキエレベータが用いられる。この種のダブルデッキエレベータでは、建物の各階床の高さが一定でない場合にも、上下のかご室が同時に着床できるように、例えば図9に示すように、クランク機構7を用いて、かご枠1内の上下のかご室2、4をそれぞれ反対方向に移動させてかご室間の相対距離を調整するかご室間調整機構とを備えたものが知られている。
【0003】
図9に示す例は、かご枠1の中央部に取付けられたクランク機構7に上部かご室2と下部かご室4が取付けられ、お互いの重量でバランスしている状態で、モータ8とボールネジ9によって相反する方向に駆動される。また、特に図示しないが、上下の一方のかご室を固定し、他方のかご室を可変としてかご室間の相対距離を調整するものもある。
【0004】
ここで、エレベータ(つまり、上かごと下かごを持つかご枠)の走行中に階間距離を制御する方式として、目的階の決定後にエレベータが減速を開始するのとほぼ同時に、その目的階の階高に合わせるように階間距離制御(階間調整あるいはかご室間調整とも呼ばれる)を開始する方式が知られている(例えば特許文献1)。
【0005】
なお、エレベータの減速期間中に階間調整を行うのは、減速期間でないと、エレベータの停止階が確定せず、かご室間の距離をどのくらい取っていいのかが分からないことと、エレベータの定速期間中にかご室間調整を行うと、その調整動作による速度変化が乗客にそのまま伝わってしまい、不快感を与えてしまうことによる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−302115号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように、エレベータの減速開始とほぼ同時に階間調整を開始する方式では、例えば1階床のみの走行時のように、エレベータの減速期間が短く、しかも、そのときの調整距離が大きい場合(つまり、階高差が大きい場合)に、エレベータの到着までに調整動作が間に合わないといった問題が生じる。この場合、調整動作を間に合わせるために、階間調整速度を上げることが考えられるが、短期間に急速な速度変化が生じることになるため、振動や騒音が大きくなり、乗客に不快感を与えてしまうことになる。
【0008】
また、停電などが発生した場合には、エレベータを一旦停止させた後で、そこから最寄階まで走行させることが行われる。このような場合、最寄階までの距離が極めて短いため、エレベータが当該階床に着床するまでに階間調整を完了させることは困難であり、エレベータの着床と同時に戸開してしまうと、非常に危険な状態となる。
【0009】
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、急速な速度変化により乗客に不快感を与えることなく、目的階の階高に合わせて階間調整を確実かつ安全に行うことのできるダブルデッキエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るダブルデッキエレベータの制御装置は、上下に2つのかご室を搭載したかご枠の走行制御を行う走行制御手段と、上記かご枠のかご室間の相対距離を制御する階間距離制御手段とを備えたダブルデッキエレベータの制御装置において、上記かご枠の走行時に現在の位置から規定の減速度で減速して停止可能な最寄階を決定する停止可能最寄階決定手段と、この停止可能最寄階決定手段によって決定された停止可能最寄階に対する階間距離制御の開始位置を求める制御開始位置判定手段と、この制御開始位置判定手段によって求められた制御開始位置に上記かご枠が到達したときに、上記停止可能最寄階に対する呼びの有無を調べ、呼びがあれば、その階床の階高に合わせて上記階間距離制御手段による階間距離制御を開始させる制御開始決定手段と、上記階間距離制御手段の階間距離制御中に当該階床に対して上記かご枠が減速を開始しなければならない位置に到達したときに、上記走行制御手段による減速制御を開始させる減速決定手段とを具備して構成される。
【0011】
このような構成によれば、かご枠の走行に伴って停止可能最寄階が求められ、その停止可能最寄階にかご枠に到達したときに、当該階床に応答すべき呼びがあれば、かご枠の減速開始よりも前に階間距離制御が開始される。これにより、急速な速度変化により乗客に不快感を与えることなく、着床前に階間調整を完了させることができる。
【0012】
また、本発明の請求項2に係るダブルデッキエレベータの制御装置は、上下に2つのかご室を搭載したかご枠の走行制御を行う走行制御手段と、上記かご枠のかご室間の相対距離を制御する階間距離制御手段とを備えたダブルデッキエレベータの制御装置において、上記かご枠の走行時に現在の位置から規定の減速度で減速して停止可能な最寄階を決定する停止可能最寄階決定手段と、この停止可能最寄階決定手段によって決定された停止可能最寄階に対する階間距離制御の開始位置を求める制御開始位置判定手段と、この制御開始位置判定手段によって求められた制御開始位置に上記かご枠が到達したときに、上記停止可能最寄階に対する呼びの有無を調べ、呼びがあれば、その階床の階高に合わせて上記階間距離制御手段による階間距離制御を開始させる制御開始決定手段と、上記階間距離制御手段の階間距離制御とほぼ同時に上記かご枠を減速させた場合に必要な減速度を求める減速度判定手段と、この減速度判定手段によって求められた減速度に基づいて上記走行制御手段による減速制御を開始させる減速決定手段とを具備して構成される。
【0013】
このような構成によれば、かご枠の走行に伴って停止可能最寄階が求められ、その停止可能最寄階にかご枠に到達したときに、当該階床に応答すべき呼びがあれば、階間距離制御と減速制御がほぼ同時に開始され、その際にかご枠の減速度が階間距離制御の完了に合わせて調整制御される。これにより、急速な速度変化により乗客に不快感を与えることなく、着床前に階間調整を完了させることができる。
【0014】
また、本発明の請求項3では、請求項1または請求項2に記載のダブルデッキエレベータの制御装置において、上記かご枠が目的階に到着したときに、上記階間距離制御手段による階間距離制御が完了しているか否かを検出する制御完了検出手段と、この距離制御完了検出手段によって階間距離制御が完了していないことが検出された場合に、その階間距離制御の完了が検出されるまでの間、上記かご室の戸開を禁止する戸開禁止手段とをさらに具備したことを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、かご枠が目的階に到着したときに、階間距離制御が完了しているかどうかが検出され、階間距離制御が未完了の場合にはかご室の戸開が禁止され、階間距離制御が完了した時点で戸開される。これにより、例えば目的階までの距離が極端に短くて階間距離制御が間に合わないような場合に、不用意に戸開することを防止して、乗客の安全を確保することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は本発明が適用されるダブルデッキエレベータの構成を模式的に示す図であり、図中の11はかご枠、12と13はかご枠11内に設けられた上部かご室と下部かご室を示している。
【0018】
上部かご室12および下部かご室13はかご枠11に搭載され、上部かご室12および下部かご室13のいずれか一方または双方に両者間の距離を調整するためのかご室駆動装置14が設けられている。なお、本発明において、このかご室駆動装置14の構成については特に限定されるものではない。
【0019】
このエレベータの最上部には機械室15があり、そこに巻上機16が設置されている。かご枠11は、この巻上機16のモータ軸に設けられたシーブ17に巻き掛けられたメインロープ18の一端に連結されている。このメインロープ18の他端にはカウンタウェイト19が連結されており、巻上機16の駆動によるシーブ17の回転に伴い、かご枠11とカウンタウェイト19がつるべ式に昇降するような構成になっている。
【0020】
なお、巻上機16には、例えばパルスジェネレータ、近接スイッチなどからなるかご位置検出器(図示省略)が設けられている。このかご位置検出器によってかご枠11の位置が検出されると、その検出信号が主制御装置20に入力される。なお、高速エレベータの場合には、上記かご位置検出器がガバナ(調速機)に設置されていることもある。かご枠11には、かご室駆動装置14により駆動される上部かご室12と下部かご室13の位置を検出するためのかご室位置検出器(図示省略)が設けられている。このかご室位置検出器によってかご室の位置が検出されると、その検出信号がかご制御装置21に入力される。
【0021】
主制御装置20は、機械室15に設置されており、巻上機16の駆動制御の他、ホール呼びに対するかごの割当て制御などを含むエレベータ全体の群制御を行う。かご制御装置21は、かご枠11の上あるいは下に設置されており、主制御装置20の制御の下で当該かご枠11の動作制御を行う。主制御装置20およびかご制御装置21は、それぞれにプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成される。
【0022】
図2は本発明の第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図である。このエレベータ制御装置は、主制御装置20およびかご制御装置21によって構成されるものであり、図2では、これらの制御装置20、21によって実現される階間距離制御に関する部分を機能的に示してある。「階間距離制御」とは、上部かご室12と下部かご室13との相対距離を目的階の階高に合わせて調整するための制御のことを言い、「階間調整」あるいは「かご室間調整」などとも呼ばれる。
【0023】
第1の実施形態におけるエレベータ制御装置を機能的に示すと、図2のようになる。すなわち、このエレベータ制御装置は、走行制御部30、階間距離制御部31、停止可能最寄階決定部32、制御開始位置判定部33、階高情報記憶部34、かご枠位置検出部35、制御開始決定部36、呼び情報記憶部37、減速開始位置判定部38、減速開始決定部39を備える。
【0024】
これらの機能のうち、例えば階間距離制御部31はかご制御装置21に設けられ、それ以外のものは主制御装置20に設けられる。なお、各機能をどのように配置するのかは任意であり、すべての機能を主制御装置20に持たせても良いし、かご制御装置21に持たせることでもよい。
【0025】
走行制御部30は、かご枠11の走行制御を行う。階間距離制御部31は、かご枠11の上部かご室12と下部かご室13との間の相対距離を調整制御する。
停止可能最寄階決定部32は、走行時にかご枠11が現在の位置から規定の減速度で減速して停止することのできる最寄階(これを停止可能最寄階と称す)を求める。制御開始位置判定部33は、この停止可能最寄階に対して階間制御を開始しなければならない位置を求める。
【0026】
階高情報記憶部34は、各階の階高情報を記憶している。図3にその階高情報記憶部34の例を示す。例えば1Fを基準階とした場合、各階の階高情報はその1Fを基準とした累積値によって表される。つまり、1F,2F,3F…の各階の高さがh1,h2,h3…であるとすると、1Fの階高情報は基準値「0」、2Fの階高情報は「h1」、3Fの階高情報は「h1+h2」、4Fの階高情報は「h1+h2+h3」…といったように表される。なお、この階高情報の設定の仕方は任意であり、例えば各階の高さを各階の階高情報として設定しても良い。
【0027】
かご枠位置検出部35は、昇降路内におけるかご枠11の現在位置を検出する。詳しくは、上述した巻上機16に設置されたかご位置検出器から出力される検出信号に基づいてかご枠11がどこに存在するのかを検出する。制御開始決定部36は、階間距離制御を開始させる位置にかご枠11が到達したときに、停止可能最寄階に対する呼びの有無を調べ、呼びがあった場合にその呼びのあった階床の階高情報に基づいて階間距離制御部31による階間距離制御を開始させる。呼び情報記憶部37は、ホール呼びあるいはかご呼びのあった階を記憶する。減速開始位置判定部38は、かご枠11が減速を開始しなければならない位置を求める。減速開始決定部39は、減速開始位置判定部38によって求められた減速開始位置にかご枠11が到達したときに、走行制御部30による減速制御を開始させる。
【0028】
次に、第1の実施形態の動作を説明する。
【0029】
図4は第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
【0030】
かご枠11の走行開始時において(ステップA11のYes)、まず、停止可能最寄階決定部32は、現在位置から規定の減速で減速した場合に停止することのできる停止可能最寄階を決定する(ステップA12)。詳しくは、現在の走行速度、次の目的階までの残距離などを用いて、その時点で減速して停止できる最寄り階を求める。通常、この停止可能最寄階は次の階となる。
【0031】
ここで、制御開始位置判定部33は、上記停止可能最寄階決定部32によって決定された停止可能最寄階に対応した階高情報を階高情報記憶部34から読み取り、この階高情報とかご枠位置検出部35によって検出されるかご枠11の現在地の位置情報、さらに現在の走行速度などの各情報に基づいて、階間距離制御部31によって階間距離制御を開始しなければならない位置を求める。つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床に対し、かご枠11がその何m手前で階間距離制御を開始すれば、着床前に階間距離制御を完了できるのかを所定のアルゴリズムに従って計算する(ステップA13)。
【0032】
階間距離制御の開始位置にかご枠11が到達すると(ステップA14のYes)、制御開始位置判定部33は停止可能最寄階決定部32および制御開始決定部36にその旨を伝える。この指令を受けた停止可能最寄階決定部32は、呼び情報記憶部37から停止可能最寄階として設定された階床に対する呼び情報を読み出して、当該階床に呼びが登録されているか否かを判断する。その結果、当該階床に応答すべき呼びがなければ(ステップA15のNo)、停止可能最寄階決定部32は停止可能最寄階をかご枠走行方向の次の階へ変更する(ステップA16)。
【0033】
一方、停止可能最寄階として設定された階床に応答すべき呼びがあった場合には(ステップA15のYes)、制御開始決定部36は階間距離制御部31に対して当該階床の階高に合わせるように階間距離制御を開始する指令を伝える(ステップA17)。これにより、階間距離制御部31によって目的階(つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床)の階高に合わせた階間距離制御が開始される。
【0034】
また、制御開始決定部36は、減速開始位置判定部38に対して階間距離制御を開始したことを伝える。減速開始位置判定部38は、上記制御開始決定部36から階間距離制御の開始通知を受けた後で、上記停止可能最寄階決定部32によって決定された停止可能最寄階に対応した階高情報を階高情報記憶部34から読み取り、この階高情報とかご枠位置検出部35によって検出されるかご枠11の現在の位置情報、さらに現在の走行速度などの各情報に基づいて、走行制御部30によって減速制御を開始しなければならない位置を求める。つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床に対し、かご枠11がその何m手前で減速制御を開始すれば、規定の減速度で停止できるのかを所定のアルゴリズムに従って計算する(ステップA18)。
【0035】
減速開始位置にかご枠11が到達すると(ステップA19のYes)、減速開始決定部39はその旨を指令を走行制御部30に伝える。これにより、走行制御部30によってかご枠11の減速制御が開始される(ステップA20)。
【0036】
このように、かご枠11の走行中に規定速度で減速して停止可能な階床を常に監視しながら、その階床に呼びがあった場合に、かご枠11が減速開始するよりも早く階間距離制御を開始することによって、急な速度変化によって乗客に不快感を与えることなく、かご枠11が当該階床で停止する前に階間調整を完了させることができる。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0038】
上記第1の実施形態では、かご枠11が減速開始するよりも早く階間距離制御を開始することで階間調整を着床時に間に合わせるようにしたが、第2の実施形態では、かご枠11の減速開始とほぼ同時に階間距離制御も開始する。その際、階間調整のための時間をかせぐために、かご枠11の減速度を調整する。すなわち、上記第1の実施形態ではかご枠11の減速度を一定としていたものを、階間距離制御に要する時間に合わせてかご枠11の減速度を制御することを特徴としている。
【0039】
図5は本発明の第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の機能構成を示すブロック図である。なお、図2(第1の実施形態)と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0040】
すなわち、第2の実施形態において、このエレベータ制御装置は、走行制御部30、階間距離制御部31、停止可能最寄階決定部32、制御開始位置判定部33、階高情報記憶部34、かご枠位置検出部35、制御開始決定部36、呼び情報記憶部37、減速開始決定部39、減速度判定部40を備える。上記第1の実施形態と機能的に異なる点は減速開始位置判定部38がなく、減速度判定部40が追加されている点である。この減速度判定部40は、制御開始決定部36によって階間距離制御の開始指令を受けたときに、その階間距離制御とほぼ同時にかご枠11の減速を開始した場合に必要な速度を求める。
【0041】
なお、上記第1の実施形態と同様に、これらの機能のうち、例えば階間距離制御部31はかご制御装置21に設けられ、それ以外のものは主制御装置20に設けられるが、各機能をどのように配置するのかは任意であり、すべての機能を主制御装置20に持たせても良いし、かご制御装置21に持たせることでもよい。
【0042】
次に、第2の実施形態の動作を説明する。
【0043】
図6は第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
【0044】
かご枠11の走行開始時において(ステップB11のYes)、まず、停止可能最寄階決定部32は、現在位置から規定の減速で減速した場合に停止することのできる停止可能最寄階を決定する(ステップB12)。詳しくは、現在の走行速度、次の目的階までの残距離などを用いて、その時点で減速して停止できる最寄り階を求める。通常、この停止可能最寄階は次の階となる。
【0045】
ここで、制御開始位置判定部33は、上記停止可能最寄階決定部32によって決定された停止可能最寄階に対応した階高情報を階高情報記憶部34から読み取り、この階高情報とかご枠位置検出部35によって検出されるかご枠11の現在地の位置情報、さらに現在の走行速度などの各情報に基づいて、階間距離制御部31によって階間距離制御を開始しなければならない位置を求める。つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床に対し、かご枠11がその何m手前で階間距離制御を開始すれば、着床前に階間距離制御を完了できるのかを所定のアルゴリズムに従って計算する(ステップB13)。
【0046】
階間距離制御の開始位置にかご枠11が到達すると(ステップB14のYes)、制御開始位置判定部33は停止可能最寄階決定部32及び制御開始決定部36にその旨を伝える。この指令を受けた停止可能最寄階決定部32は、呼び情報記憶部37から停止可能最寄階として設定された階床に対する呼び情報を読み出して、当該階床に呼びが登録されているか否かを判断する。その結果、当該階床に応答すべき呼びがなければ(ステップB15のNo)、停止可能最寄階決定部32は停止可能最寄階をかご枠走行方向の次の階へ変更する(ステップB16)。
【0047】
一方、停止可能最寄階として設定された階床に応答すべき呼びがあった場合には(ステップB15のYes)、制御開始決定部36は階間距離制御部31に対して当該階床の階高に合わせるように階間距離制御を開始する指令を伝える(ステップB17)。これにより、階間距離制御部31によって目的階(つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床)の階高に合わせた階間距離制御が開始される。
【0048】
また、制御開始決定部36は、減速開始決定部39および減速度判定部40に対して階間距離制御を開始したことを伝える。減速度判定部40は、上記制御開始決定部36から階間距離制御の開始通知を受けた後で、上記停止可能最寄階決定部32によって決定された停止可能最寄階に対応した階高情報を階高情報記憶部34から読み取り、この階高情報とかご枠位置検出部35によって検出されるかご枠11の現在の位置情報、さらに現在の走行速度などの各情報に基づいて、かご枠11が停止可能最寄階に向かって減速するために必要な減速度を求める。
つまり、上記停止可能最寄階として設定された階床に対し、階間距離制御と減速制御を同期させた場合に、かご枠11をどのくらいの速度で減速すれば、階間距離制御の完了時に停止できるのかを所定のアルゴリズムに従って計算する(ステップB18)。
【0049】
この減速度判定部40によって求められた減速度の情報は減速開始決定部39に与えられる。減速開始決定部39は、制御開始決定部36から階間距離制御の開始通知を受けたときに、上記減速度でかご枠11を減速運転するように走行制御部30に伝える。これにより、走行制御部30によってかご枠11の減速制御が開始され、かご枠11は上記減速度で目的階へ向かうことになる(ステップB19)。
【0050】
このように、階間距離制御の開始とほぼ同時にかご枠11の減速制御を開始することでも、そのときの減速度を目的階までの残距離に応じて階間距離制御に間に合わせるように決定することで、上記第1の実施形態と同様に、乗客にも急な速度変化によって不快感を与えることなく、かご枠11が当該階床で停止する前に階間調整を完了させることができる。
【0051】
ただし、第2の実施形態による手法では、かご枠11の目的階までの到着時間を遅らせることになるので、例えば超高速ビルなどのように、エレベータ運転効率が求められる場合には、上記第1の実施形態による手法を適用することが好ましい。
【0052】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0053】
例えば、停電時にかご枠11を最寄階へ移動させる場合など、目的階までの距離が極端に短い場合、さらにはその目的階との階高差が大きい場合には、上記第1あるいは第2の実施形態による手法を用いも階間調整が間に合わないこともあり、着床時に階間調整が未完の状態で戸開してしまう危険性がある。そこで、第3の実施形態では、階間調整が未完の状態での戸開を禁止制御することを特徴とする。
【0054】
図7は本発明の第3の実施形態におけるエレベータ制御装置の機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは、戸開制御に関する機能のみを示すものとすし、階間距離制御に関する各機能については上記第1の実施形態(図2)あるいは上記第2の実施形態(図5)の構成と同様であるとする。
【0055】
図7に示すように、第3の実施形態におけるエレベータ制御装置は、走行制御部30、階間距離制御部31、制御完了検出部41、戸開閉制御部42、戸開禁止部43を備える。上記第1、第2の実施形態と同様に、これらの機能のうち、例えば階間距離制御部31はかご制御装置21に設けられ、それ以外のものは主制御装置20に設けられる。なお、各機能をどのように配置するのかは任意であり、すべての機能を主制御装置20に持たせても良いし、かご制御装置21に持たせることでもよい。
【0056】
走行制御部30は、かご枠11の走行制御を行う。階間距離制御部31は、かご枠11の上部かご室12と下部かご室13との間の相対距離を調整制御する。
制御完了検出部41は、走行制御部30からの走行開始通知と階間距離制御部31からの制御完了通知を受けて、かご枠11の走行開始後にそのかご枠11に対する離間距離制御(階間調整)が完了したか否かを検出し、その結果を戸開禁止部43に送る。戸開閉制御部42は、かご枠11の上部かご室12および下部かご室13の各ドア(不図示)に対する開閉制御を行う。戸開禁止部43は、制御完了検出部41からの離間距離制御の完了通知に応じて、戸開閉制御部42に対して戸開禁止の指令を出す。
【0057】
次に、第3の実施形態の動作を説明する。
【0058】
図8は第3の実施形態におけるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャートである。
【0059】
かご枠11の走行時において、上記第1の実施形態あるいは上記第2の実施形態で説明したように、かご枠11が目的階に向かって減速を開始する前あるいは減速とほぼ同時に階間距離制御部31による階間調整制御が開始される。かご枠11の走行が開始されると、走行制御部30からその旨の通知が制御完了検出部41に対して送られる(ステップC11)。また、階間調整制御が開始されたときに、階間距離制御部31からその旨の通知が制御完了検出部41に対して送られる(ステップC12)。
【0060】
ここで、かご枠11が目的階へ到着した場合に(ステップC13のYes)、制御完了検出部41は階間調整制御が完了しているか否かを判断する(ステップC14)。つまり、着床時に階間距離制御部31から階間調整制御の完了通知が送られて来たか否かを判断する。なお、かご枠11が目的階へ到着したか否かは、図2などに示したかご枠位置検出部35によって検出されるかご枠位置によって判断される。
【0061】
かご枠11が目的階に到着したときに、階間距離制御がまだ完了していない場合には(ステップC14のNo)、制御完了検出部41は階間距離制御が未完状態である旨を戸開禁止部43に通知する。これにより、戸開禁止部43から戸開閉制御部42に対して戸開禁止指令が出力され、戸開閉制御部42によって階間距離制御が完了するまでの間、かご枠11の上部かご室12および下部かご室13の各ドアの戸開が禁止された状態となる(ステップC16)。
【0062】
また、かご枠11が目的階に到着したときに、階間距離制御が完了していれば(ステップC14のNo)、制御完了検出部41は階間距離制御が完了した旨を戸開禁止部43に通知する。これにより、戸開禁止部43から戸開閉制御部42に対して戸開解除指令が出力され、戸開閉制御部42によってかご枠11の上部かご室12および下部かご室13の各ドアが着床とほぼ同時に開くようになる(ステップC16)。
【0063】
このように、階間距離制御中は戸開を禁止制御し、着床時に階間距離制御が完了したことを確認してから戸開を行うことで、例えば目的階までの距離が極端に短くて着床時に階間距離制御が間に合わないような場合に、不用意に戸開することを防止して、乗客の安全を確保することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、走行時にかご枠が停止可能な最寄階を監視し、その停止可能最寄階に呼びがあった場合に、かご枠の減速開始するよりも早く階間距離制御を開始するか、あるいは、階間距離制御の開始とほぼ同時にかご枠の減速制御を開始し、そのときの減速度を階間距離制御の完了に合わせて調整制御することで、従来のように急な速度変化によって乗客に不快感を与えることなく、かご枠が当該階床で停止する前に階間調整を完了させることができる。
【0065】
さらに、階間距離制御中は戸開を禁止し、着床時に階間距離制御が完了したことを確認してから戸開するようにしたことで、着床時に不用意に戸開することを防止して、乗客の安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるダブルデッキエレベータの構成を模式的に示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】上記エレベータ制御装置に設けられた階高情報記憶部の一例を示す図。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の処理動作を示すフローチャート。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の機能構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の処理動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるエレベータ制御装置の機能構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるエレベータ制御装置の動作を示すフローチャート。
【図9】ダブルデッキエレベータのかご室間の相対距離を調整するかご室間調整機構の一例を示す図。
【符号の説明】
11…かご枠
12…上部かご室
13…下部かご室
20…主制御装置
21…かご制御装置
30…走行制御部
31…階間距離制御部
32…停止可能最寄階決定部
33…制御開始位置判定部
34…階高情報記憶部
35…かご枠位置検出部
36…制御開始決定部
37…呼び情報記憶部
38…減速開始位置判定部
39…減速開始決定部
40…減速度判定部
41…制御完了検出部
42…戸開閉制御部
43…戸開禁止部

Claims (3)

  1. 上下に2つのかご室を搭載したかご枠の走行制御を行う走行制御手段と、上記かご枠のかご室間の相対距離を制御する階間距離制御手段とを備えたダブルデッキエレベータの制御装置において、
    上記かご枠の走行時に現在の位置から規定の減速度で減速して停止可能な最寄階を決定する停止可能最寄階決定手段と、
    この停止可能最寄階決定手段によって決定された停止可能最寄階に対する階間距離制御の開始位置を求める制御開始位置判定手段と、
    この制御開始位置判定手段によって求められた制御開始位置に上記かご枠が到達したときに、上記停止可能最寄階に対する呼びの有無を調べ、呼びがあれば、その階床の階高に合わせて上記階間距離制御手段による階間距離制御を開始させる制御開始決定手段と、
    上記階間距離制御手段の階間距離制御中に当該階床に対して上記かご枠が減速を開始しなければならない位置に到達したときに、上記走行制御手段による減速制御を開始させる減速決定手段と
    を具備したことを特徴とするダブルデッキエレベータの制御装置。
  2. 上下に2つのかご室を搭載したかご枠の走行制御を行う走行制御手段と、上記かご枠のかご室間の相対距離を制御する階間距離制御手段とを備えたダブルデッキエレベータの制御装置において、
    上記かご枠の走行時に現在の位置から規定の減速度で減速して停止可能な最寄階を決定する停止可能最寄階決定手段と、
    この停止可能最寄階決定手段によって決定された停止可能最寄階に対する階間距離制御の開始位置を求める制御開始位置判定手段と、
    この制御開始位置判定手段によって求められた制御開始位置に上記かご枠が到達したときに、上記停止可能最寄階に対する呼びの有無を調べ、呼びがあれば、その階床の階高に合わせて上記階間距離制御手段による階間距離制御を開始させる制御開始決定手段と、
    上記階間距離制御手段の階間距離制御とほぼ同時に上記かご枠を減速させた場合に必要な減速度を求める減速度判定手段と、
    この減速度判定手段によって求められた減速度に基づいて上記走行制御手段による減速制御を開始させる減速決定手段と
    を具備したことを特徴とするダブルデッキエレベータの制御装置。
  3. 上記かご枠が目的階に到着したときに、上記階間距離制御手段による階間距離制御が完了しているか否かを検出する制御完了検出手段と、
    この距離制御完了検出手段によって階間距離制御が完了していないことが検出された場合に、その階間距離制御の完了が検出されるまでの間、上記かご室の戸開を禁止する戸開禁止手段と
    をさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のダブルデッキエレベータの制御装置。
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