JP2004175295A - 車載機器制御装置 - Google Patents

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寿信 福倉
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Abstract

【課題】盗難された車載機器を利用不可とすることが可能な車載機器制御装置を提供すること。
【解決手段】カーナビゲーション装置1は、車両の動作状態や当該装置のオン・オフによらず、電源ラインA3を介して常時バッテリー2から電力が供給されている。ECU8はA/D変換器5が生成した電圧データから、電源ラインA3の電圧が所定電圧以下であると判断した場合には、電力供給が停止したものとして、取外フラグを0にリセットする。カーナビゲーション装置1がオンされる度に、ECU8は取外フラグの値を参照し、これが0である場合には、パスワード認証の認証結果がOKとならない限り、各種ナビゲーション動作の実行を開始しない。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された機器の動作状態を制御する車載機器制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の盗難を防止する装置として、例えば特許文献1に示されている装置がある。
【0003】
この従来装置は、ユーザーの所有する携帯電話の電話番号を予め登録しておき、これをユーザー認証に利用する。ユーザーが車両を利用する際には、所有する携帯電話を従来装置に接続して、当該携帯電話の電話番号を従来装置へ送信する。ユーザーの接続した携帯電話の電話番号が事前に登録されていない場合や、ユーザーが携帯電話を接続せずに車両を起動した場合には、従来装置は車両に対してエンジンの始動禁止を指令したり、負荷の駆動を指令したりする。これにより、車両はエンジンの始動を禁止し、ホーンやヘッドライトを連続駆動または間欠駆動する等の防犯動作を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−220029号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年では車両の盗難と共に、車載機器を狙った盗難も増加している。車載機器は小型で高価なものが多いことから、盗難に遭いやすい。また、盗難された車載機器は、一見しただけでは正規品と区別がつかず、そのまま利用できることから、正規品として流通してしまう可能性もある。
【0006】
本発明は、前記の問題点を鑑み、盗難された車載機器を利用不可とすることが可能な車載機器制御装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の車載機器制御装置では、車両に搭載された機器の動作状態を制御する車載機器制御装置であって、車載機器は、車両に搭載された電源から常時電力の供給を受けるものであり、電源から機器への電力の供給状態を監視する監視手段と、監視手段によって、電源から機器への電力の供給が停止されたことが確認された状態において、機器への電力の供給が再開された場合に、機器を動作させるために必要な所定の操作が行われたか否かを判定する判定手段とを備え、判定手段が所定の操作が行われたと判定したとき、機器を動作可能な状態にすることを特徴とする。
【0008】
車搭機器の多くは、内部データ保持のために、車両の動作状態や当該機器のオン・オフにかかわらず、車両に搭載された電源から常時電力を供給される。すると、電源から機器への電力供給が停止されるのは、当該機器が意図的に車両から取り外された場合であることになる。本車載機器制御装置では、電源から機器への電力の供給が停止されたことが監視手段によって確認された状態において、機器への電力の供給が再開された場合に、判定手段は機器を動作させるために必要な所定の操作が行われたか否かを判定し、所定の操作が行われたと判定したときに、機器を動作可能な状態にする。これにより、盗難等によって車載機器が車両から取り外されても、所定の操作が行われない限り、当該車載機器は利用不可となるのである。また、その結果として、盗難された車載機器が正規品として流通するのを防止することができる。
【0009】
請求項2に記載のように、監視手段は、電源から機器への電力の供給が停止されたことを確認したか否かを示すフラグを有し、判定手段は、フラグを参照することにより、電源から機器への電力の供給が停止されたことが監視手段によって確認された状態であるか否かを確認することが望ましい。これにより、判定手段はフラグの状態によって、電源から機器への電力の供給が停止されたことを監視手段によって確認された状態であるか否か、すなわち、車載機器が車両から取り外されたか否かを、容易かつ確実に確認することができる。
【0010】
請求項3に記載のように、内蔵電源を備え、監視手段は、電源から電力の供給が停止されたとき、内蔵電源による電力供給を受けて、フラグを電力供給停止を示す状態に変更することが望ましい。監視手段への電力を電源のみから供給すると、本車載機器制御装置が車両から取り外された場合、電源から本車載機器制御装置への電力供給が停止してしまうため、監視手段はフラグの状態を変更することができなくなる。内蔵電源を設け、電源からの電力供給が停止した場合には内蔵電源から電力供給を受けることで、監視手段はフラグの状態を電力供給停止を示す状態に変更することが可能となるのである。
【0011】
請求項4に記載のように、パスワードを入力するパスワード入力手段を設け、所定の操作は、パスワード入力手段から入力されたパスワードと、事前に設定されたパスワードとの照合を行い、これらが一致することを確認する操作であることが望ましい。これにより、ユーザーが修理等のために車載機器を車両から取り外した場合においても、パスワード入力手段からパスワードを入力することで、車載機器を動作可能な状態にすることが可能となる。
【0012】
請求項5に記載のように、音声を入力する音声入力手段を設け、所定の操作は、音声入力手段から入力された音声の音声パターンと、事前に記憶された音声パターンとの一致度を算出し、これが所定の一致度よりも大きいことを確認する操作であることが望ましい。ユーザーの音声には固有の音声パターンがあり、これを他人が意図的に真似ることはできない。音声入力手段から入力された音声の音声パターンと、事前に記憶された音声パターンとの一致度を算出し、これが所定の一致度よりも大きいことを確認する操作を行うことにより、ユーザーを正確かつ確実に判別して、車載機器を動作可能な状態とすることが可能となる。
【0013】
請求項6に記載のように、車載機器制御装置は、機器に内蔵されていることが望ましい。本車載機器制御装置を車載機器の外部に設けると、車載機器を盗難した者によって破壊されたり、車載機器から取り外されたりする可能性がある。本車載機器制御装置を車載機器に内蔵することにより、本車載機器制御装置を確実に動作させることが可能となる。
【0014】
本車載機器制御装置は、カーナビゲーション装置に対して好適に用いることができる。カーナビゲーション装置は小型で、なおかつ高価なため、車載機器の中でも特に盗難に遭いやすい。また、盗難されたカーナビゲーション装置は、一見しただけでは正規品との区別がつかず、そのまま利用できるため、正規品として流通してしまう可能性がある。本車載機器制御装置をカーナビゲーション装置に組み込んで動作させることにより、当該カーナビゲーション装置が盗難されても、所定の操作が行われない限り、当該カーナビゲーション装置は利用不可となるのである。また、その結果として、盗難されたカーナビゲーション装置が正規品として流通するのを防止することもできるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である車載機器制御装置の全体構成を示すブロック図である。本実施形態の車載機器制御装置は、カーナビゲーション装置1に内蔵されて動作する。
【0016】
電源であるバッテリー2は、車載用バッテリーであり、電源ラインA3と電源ラインB4の2つの電源ラインによってカーナビゲーション装置1へ電力を供給する。
【0017】
電源ラインA3は、車両の動作状態やカーナビゲーション装置1のオン・オフによらず、バッテリー2から出力される電力を常時カーナビゲーション装置1内部の電源ユニット9へ伝送する電源ラインである。電源ラインA3によって電源ユニット9へ伝送された電力は、カーナビゲーション装置1における各種ナビゲーション動作の実行や内部データ保持のために利用される。
【0018】
一方、電源ラインB4は、図示しない車両のイグニッションスイッチがオンされている間のみ、すなわち、車両が利用されている間のみ、バッテリー2から出力される電力を電源ユニット9へ伝送する電源ラインであり、車両のイグニッションスイッチがオンであるかオフであるかの判定に利用される。
【0019】
監視手段であるA/D変換器5は、電源ラインA3の電圧を計測してディジタル変換し、電源ラインA3の電圧に対応する電圧データを生成する。電圧データの生成は、カーナビゲーション装置1のオン・オフおよび車両の動作状態によらず、常に一定時間毎に行われる。
【0020】
パスワード入力手段であるリモコン6は、例えばテンキーと機能キーとから構成される多機能リモコンであり、カーナビゲーション装置1に対して各種ナビゲーション動作の実行を指示する。特に本実施形態では、ユーザーはリモコン6からパスワードの入力を行う。各種ナビゲーション動作の実行の指示や、パスワードの入力に関しては、例えばタッチディスプレイに表示されたキーにタッチすることにより行うこととしてもよい。
【0021】
メモリ7は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶素子からなり、取外フラグおよび照合フラグを記憶する。
【0022】
取外フラグは、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力の供給が停止されたか否かを示すフラグであり、0か1かのいずれかの値をとる。取外フラグの値が1である場合は、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力の供給が停止していないことを示す。一方、取外フラグの値が0である場合は、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力の供給が停止したことを示す。
【0023】
照合フラグは、パスワード照合の実行が許可されているか否かを示すフラグであり、0か1かのいずれかの値をとる。照合フラグの値が0である場合は、パスワード照合の実行が許可されていることを示す。一方、照合フラグの値が1である場合は、パスワード照合の実行が禁止されていることを示す。
【0024】
また、メモリ7は、事前に設定されたパスワードを記憶する。なお、取外フラグ、照合フラグ、およびパスワードの記憶に関しては、例えばメモリカードに記憶することとしても良い。
【0025】
判定手段であるECU8は、リモコン6からの指示に従って各種ナビゲーション動作を実行する。特に本実施形態では、ECU8は、リモコン6から入力されたパスワードと、メモリ7に記憶されているパスワードとの照合を行い、これが一致することを確認する処理を行う。パスワードの一致が確認されると、メモリ7に記憶されている取外フラグの値を1にセットし、各種ナビゲーション動作の実行を開始する。なお、この操作は、メモリ7に記憶されている照合フラグの値が0である場合にのみ実行される。その際、リモコン6から入力されたパスワードが、メモリ7に記憶されているパスワードと、例えば3回連続して不一致であった場合には、メモリ7に記憶されている照合フラグの値を1にセットすることも行う。
【0026】
また、ECU8は、A/D変換器5が生成した電圧データを受け取り、当該電圧データの示す電圧が所定電圧以下である場合に、メモリ7に記憶されている取外フラグの値を0にリセットする。この操作は、車両の動作状態およびカーナビゲーション装置1のオン・オフによらず、A/D変換器5が電圧データを生成するたびに実行される。
【0027】
電源ユニット9は、例えば変圧器から構成され、電源ラインA3および電源ラインB4から受け取った電力を、カーナビゲーション装置1に搭載されている各種機器の定格電流・定格電圧に従って分配する。
【0028】
ディスプレイ10は、例えば車載用液晶ディスプレイであり、各種ナビゲーション表示を行う。特に本実施形態では、ディスプレイ10は、パスワードを入力するよう要求する表示画面や、カーナビゲーション装置1が使用できないことを通知する表示画面を表示する。各種ナビゲーション表示および各種表示画面の表示に関しては、例えば車載用ヘッドアップディスプレイ等を用いても良い。
【0029】
なお、カーナビゲーション装置1には図示しない小型電池が内蔵されており、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力供給が停止しても、内部データの保持が可能な構成となっている。
【0030】
図2は、第1実施形態の車載機器制御装置が、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力の供給状態を監視する処理のフローチャートである。本フローチャートの処理は、A/D変換器5が電圧データを生成するたびに実行される。
【0031】
ステップ201では、ECU8はA/D変換器5が生成した電圧データを受け取る。ステップ202では、ステップ201で受け取った電圧データから、電源ラインA3の電圧が所定電圧以下であるか否かを判定する。電源ラインA3の電圧が所定電圧以下であれば、ステップ203へ進み、メモリ7に記憶された取外フラグの値を0にリセットする。そうでない場合は、そのまま処理を終了する。
【0032】
通常、カーナビゲーション装置1は内部データ保持のために、車両の動作状態や当該カーナビゲーション装置1のオン・オフにかかわらず、バッテリー2から常時電力が供給されている。電源ラインA3の電圧を一定時間毎に監視し、電源ラインA3の電圧が所定電圧以下である場合に取外フラグの値を0にリセットすることで、ECU8は、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力の供給が停止したか否か、すなわち、カーナビゲーション装置1が車両から取り外されたか否かを、取外フラグの値によって、容易かつ確実に確認することが可能となるのである。すなわち、図2に示すフローチャートの処理が、A/D変換器5とともに監視手段として機能する。
【0033】
このように、カーナビゲーション装置1が車両から取り外された場合でも、内蔵されている図示しない小型電池から供給される電力によって内部データの保持が可能となっている。また、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力供給が停止すると取外フラグの値が0にリセットされる。すなわち、取外フラグの値が消去され、デフォルトの値である0に戻るのである。
【0034】
図3は、第1実施形態の車載機器制御装置が、カーナビゲーション装置1の起動に際して行う処理のフローチャートである。本フローチャートの処理は、図示しないカーナビゲーション装置1のスイッチがオンされるたびに実行される。
【0035】
ステップ301では、ECU8はメモリ7から取外フラグの値を読み出して参照する。取外フラグの値が1であれば、ステップ304へ進み、各種ナビゲーション動作の実行を開始する。取外フラグの値が0であれば、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力供給が停止した、すなわち、カーナビゲーション装置1が車両から取り外されたとして、ステップ302へ進む。
【0036】
ステップ302では、カーナビゲーション装置1を動作させるために必要な操作である認証処理を行う。本実施形態における認証処理は、パスワードによる認証処理(以降、パスワード認証と記述する)であり、詳細な動作に関しては後述する。ステップ303では、ステップ302で行ったパスワード認証の認証結果を確認する。認証結果がOKであれば、ステップ304へ進み、各種ナビゲーション動作の実行を開始する。認証結果がNGであれば、ステップ305へ進み、カーナビゲーション装置1が利用できないことを通知する表示画面を表示して、処理を終了する。
【0037】
図4は、第1実施形態の車載機器制御装置が、パスワード認証を行う際の処理に関するフローチャートである。本フローチャートの処理は、図3のフローチャートにおける認証処理を行うステップに対応するものである。
【0038】
ステップ401では、ECU8はメモリ7から照合フラグの値を読み出して参照する。照合フラグの値が0であればステップ402へ進み、パスワード照合を開始する。照合フラグの値が1であれば、パスワード照合が禁止されているものとしてステップ410へ進み、認証結果をNGとして処理を終了する。
【0039】
ステップ402では、ECU8の内部カウンタであるパスワード入力カウンタの値を0にリセットする。ステップ403では、パスワードを入力するよう要求する表示画面をディスプレイ10に表示し、リモコン6からパスワードが入力されるまでウェイトする。
【0040】
ステップ404では、リモコン6から入力されたパスワードが、メモリ7に記憶されたパスワードと一致するか否かを判定する。リモコン6から入力されたパスワードがメモリ7に記憶されたパスワードと一致した場合には、ステップ405へ進み、取外フラグを1にセットする。その後、ステップ406へ進み、認証結果をOKとして処理を終了する。これにより、ユーザーが修理等のためにカーナビゲーション装置1を車両から取り外した場合においても、ユーザーは正しいパスワードを入力することで、カーナビゲーション装置1の各種ナビゲーション動作の実行を開始させることができる。一方、リモコン6から入力されたパスワードが、メモリ7に記憶されたパスワードと一致しなかった場合には、ステップ407へ進み、パスワード入力カウンタの値を1だけ加算する。
【0041】
ステップ408は、パスワード入力カウンタの値が3であるか、すなわち、リモコン6から入力されたパスワードが、メモリ7に記憶されたパスワードと3回連続して不一致であったか否かを判定する。パスワード入力カウンタの値が3である、すなわち、リモコン6から入力されたパスワードが、メモリ7に記憶されたパスワードと3回連続して不一致であった場合は、ステップ409へ進み、照合フラグを1にセットして以降のパスワード照合の実行を禁止する。その後、ステップ410へ進み、認証結果をNGとして処理を終了する。一方、パスワード入力カウンタの値が2以下であれば、ステップ403へ戻り、再度パスワードを入力するよう要求する表示画面を表示し、リモコン6から再度パスワードが入力されるまでウェイトする。
【0042】
このように、本実施形態の車載機器制御装置は、バッテリー2からカーナビゲーション装置1への電力供給が停止すると取外フラグの値を0にリセットする。その後、バッテリー2や他の電源からカーナビゲーション装置1への電力供給が再開されると、パスワード認証を行い、認証結果がOKであればカーナビゲーション装置1の各種ナビゲーション動作の実行を開始する。通常、カーナビゲーション装置は内部データ保持のために、車両の動作状態や、当該カーナビゲーション装置のオン・オフに関わらず、バッテリーから常時電力が供給されている。すると、バッテリーからカーナビゲーション装置への電力供給が停止されるのは、当該カーナビゲーション装置が意図的に車両から取り外された場合であることになる。本車載機器制御装置をカーナビゲーション装置に組み込んで動作させることにより、盗難等によってカーナビゲーション装置が車両から取り外されても、パスワード認証の認証結果がOKとならない限り、当該カーナビゲーション装置は利用不可となる。また、その結果として、盗難されたカーナビゲーション装置が正規品として流通するのを防止することができるのである。
【0043】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態である車載機器制御装置の全体構成を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態では、上述の第1実施形態においてマイク11を新たに設けた点が第1実施形態と異なる。
【0044】
音声入力手段であるマイク11は、入力された音声から音声信号を生成し、ECU8へ出力する。
【0045】
本実施形態のメモリ7は、前述の第1実施形態における各種データに加え、ユーザーの音声パターンを記憶している。
【0046】
本実施形態のECU8は、前述の第1実施形態における各種機能に加え、マイク11が生成した音声信号から音声パターンを抽出し、メモリ7に記憶された音声パターンとの一致度を算出し、前述の一致度が所定の一致度よりも大きい場合には、取外フラグの値を1にセットする機能を有する。
【0047】
その他の構成・動作については、前述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0048】
図6は、第2実施形態の車載機器制御装置が、音声認証を行う際の処理に関するフローチャートである。本フローチャートの処理は、前述の第1実施形態における図3のフローチャートの認証処理を行うステップに対応するものである。
【0049】
ステップ601では、ECU8は、マイク11から音声を入力するよう要求する表示画面をディスプレイ10に表示し、マイク11から音声が入力されるまでウェイトする。ステップ602では、マイク11から入力された音声の音声パターンを抽出する。
【0050】
ステップ603では、ステップ602で抽出した音声パターンとメモリ7に記憶されたユーザーの音声パターンとの一致度を算出し、所定の一致度以上であるか否かを判定する。所定の一致度以上であった場合には、ステップ604へ進み、取外フラグを1にセットする。その後、ステップ605へ進み、認証結果をOKとして処理を終了する。一方、所定の一致度に満たない場合は、ステップ606へ進み、認証結果をNGとして処理を終了する。
【0051】
このように、本実施形態の車載機器制御装置では、音声による認証処理を行う。ユーザーの音声には固有の音声パターンがあり、これを他人が意図的に真似ることはできない。音声を利用して認証処理を行うことにより、ユーザーを正確かつ確実に判別して、カーナビゲーション装置を動作可能な状態とすることが可能となるのである。
【0052】
なお、上述した各実施形態の車載機器制御装置は、単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。
【0053】
また、上述した各実施形態の車載機器制御装置において、取外フラグを記憶するメモリとしてDRAM等の揮発性メモリを使用し、電源が供給されているときには、取外フラグのセット状態を維持し、電源の供給停止に伴って、取外フラグがリセットされるように構成することもできる。この場合、揮発性メモリ(取外フラグ)が監視手段としての役割を果たすことになる。
【0054】
また、上述した各実施形態の車載機器制御装置では、カーナビゲーション装置が車両から取り外されたことの検知や、カーナビゲーション装置の起動時における認証処理をソフトウェアによって行っているが、例えば電源ラインのコネクタが外れた場合は専用のキーによって起動する等、ハードウェアによって行うこととしてもよい。
【0055】
最後に、本車載機器制御装置は、カーナビゲーション装置に内蔵することで好適に用いることができる。本車載機器制御装置をカーナビゲーション装置の外部に設けると、カーナビゲーション装置を盗難した者によって破壊されたり、カーナビゲーション装置から取り外されたりする可能性があるが、カーナビゲーション装置に内蔵することにより、本車載機器制御装置を確実に動作させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である車載機器制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の車載機器制御装置において、バッテリーからカーナビゲーション装置への電力の供給状態を監視する処理のフローチャートである。
【図3】第1実施形態の車載機器制御装置が、カーナビゲーション装置の起動に際して行う処理のフローチャートである。
【図4】第1実施形態の車載機器制御装置が、パスワード認証を行う際の処理に関するフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態である車載機器制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図6】第2実施形態の車載機器制御装置が、音声認証を行う際の処理に関するフローチャートである。
【符号の説明】
1…カーナビゲーション装置、2…バッテリー、3…電源ラインA、4…電源ラインB、5…A/D変換器、6…リモコン、7…メモリ、8…ECU、9…電源ユニット、10…ディスプレイ

Claims (7)

  1. 車両に搭載された機器の動作状態を制御する車載機器制御装置であって、
    前記車載機器は、車両に搭載された電源から常時電力の供給を受けるものであり、
    前記電源から前記機器への電力の供給状態を監視する監視手段と、
    前記監視手段によって、前記電源から前記機器への電力の供給が停止されたことが確認された状態において、前記機器への電力の供給が再開された場合に、前記機器を動作させるために必要な所定の操作が行われたか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段が所定の操作が行われたと判定したとき、前記機器を動作可能な状態にすることを特徴とする車載機器制御装置。
  2. 前記監視手段は、前記電源から前記機器への電力の供給が停止されたことを確認したか否かを示すフラグを有し、
    前記判定手段は、前記フラグを参照することにより、前記電源から前記機器への電力の供給が停止されたことが前記監視手段によって確認された状態であるか否かを確認することを特徴とする請求項1記載の車載機器制御装置。
  3. 内蔵電源を備え、
    前記監視手段は、前記電源から電力の供給が停止されたとき、前記内蔵電源による電力供給を受けて、前記フラグを電力供給停止を示す状態に変更することを特徴とする請求項2記載の車載機器制御装置。
  4. パスワードを入力するパスワード入力手段を設け、
    前記所定の操作は、前記パスワード入力手段から入力されたパスワードと、事前に設定されたパスワードとの照合を行い、これらが一致することを確認する操作であることを特徴とする請求項1記載の車載機器制御装置。
  5. 音声を入力する音声入力手段を設け、
    前記所定の操作は、前記音声入力手段から入力された音声の音声パターンと、事前に記憶された音声パターンとの一致度を算出し、これが所定の一致度よりも大きいことを確認する操作であることを特徴とする請求項1記載の車載機器制御装置。
  6. 前記車載機器制御装置は、前記機器に内蔵されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の車載機器制御装置。
  7. 前記機器は、カーナビゲーション装置であることを特徴とする請求項6記載の車載機器制御装置。
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