JP2004174374A - 非磁性金属選別装置 - Google Patents

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Masayuki Asaishi
昌之 浅石
Akihiro Nomura
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Abstract

【課題】少なくとも非磁性金属と非金属とが含まれた廃棄物から、効率よく非磁性金属を選択して分別することのできる、非磁性金属選別装置を提供する。
【解決手段】少なくとも非磁性金属と非金属とが混在する廃棄物から非磁性金属を選別する非磁性金属選別装置1であって、その廃棄物から誘導電磁力によって非磁性金属を選別する誘導電磁力選別手段20と、この誘導電磁力選別手段20の下流上方から輸送されてきた廃棄物に風を送る(矢印14)ことにより非金属を選別する風力選別手段10とを備える非磁性金属選別装置1により、上記課題を解決する。この風力選別手段10が、誘導電磁力選別手段20の下流上方に空気供給機構を有し、非金属が排出される非金属排出部38に空気排出機構を有することにより、誘導電磁力選別手段20の下流上方から非金属排出部38に向かう空気の流れ14、19をつくることが好ましい。また、風力選別手段10を備える他は、装置1が閉鎖系であることにより、効率よく非磁性金属と非金属とを分別することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非磁性金属と非金属の混在する廃棄物から非磁性金属を選別する非磁性金属選別装置に関し、更に詳しくは、誘導電磁力、および風力を利用した非磁性金属選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
缶、びん、プラスチック、可燃物、その他のゴミ(廃棄物)を分別するゴミ分別システムが地方公共団体等のゴミ処理場に設置されている。そのシステムに備えられる装置として、誘導電磁力を利用した非磁性金属選別装置が従来より知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。この非磁性金属選別装置は、廃棄物から磁力選別手段により鉄缶等の磁性金属が除去された後に、アルミ缶とペットボトルとの混合物、破砕物の混合物、アルミニウムと可燃物との混合物等の非磁性金属と非金属とが混合した廃棄物から、アルミ缶等の非磁性金属を選別する装置である。
【0003】
こうした従来のアルミ缶等の非磁性金属選別装置の一般的なものを図2に示す。従来の非磁性金属選別装置50には、図2に示されるように、廃棄物輸送手段21として駆動ローラ23とコンベヤベルト25と従動ローラ26とを備えたベルトコンベヤに、誘導電磁力によりアルミ缶等の非磁性金属を飛ばすマグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段22を備えた誘導電磁力選別手段20が備えられている。また、非磁性金属選別装置50には、この誘導電磁力選別手段20が作動して、非磁性金属の選別が行われることにより、装置内に粉塵が発生するため、空気吸引をして粉塵を吸い取る集塵機51が備えられている。
【0004】
非磁性金属選別装置50においては、アルミ缶等の非磁性金属は、マグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段22により、この下流上方に飛び上がって落下する軌跡35を描き、遠方の非磁性金属排出部36へ入る。一方、ペットボトルや可燃物等の非金属はベルトコンベヤ21の終端部24から放物線のような軌跡37を描いて落下し、近方の非金属排出部38へ入る。このようにして非磁性金属と非金属とは、仕分けられて分別される。
【0005】
このようにして、鉄缶等の磁性金属が除去された廃棄物から、アルミ缶等の非磁性金属と、その他の不可避的に混入する紙片、布片、プラスチック袋片、ビニールひも、木片、プラスチック片等の非金属とを分別することができる。分別された非磁性金属は、資源として再利用される。
【特許文献1】
特開平9−215943号公報
【特許文献2】
特開平10−76177号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、紙片、布片、プラスチック袋片、ビニールひものようなシート状の非金属は、空気抵抗が大きく、軽量であるため、木片やプラスチック片のような塊状の非金属が落下する軌跡37と異なり、アルミ缶等が落下する軌跡35に近い軌跡41を描いて非磁性金属選別装置50内を落下する。そのため、シート状で空気抵抗が大きい非金属は、非磁性金属排出部36と、非金属排出部38との間の仕切板39の付近に落下することになり、非磁性金属排出部36に入ってしまう確率が高くなる。その結果、資源として再生利用する非磁性金属に、シート状の非金属が多く混在してしまうという問題があった。なお、集塵機51は、通常、粉塵が発生する箇所付近の上部に備えられている。この集塵機51により空気を吸引するために、誘導電磁力選別手段20の下流上方において、上向きの空気の流れ52ができることも、このような問題を助長している。
【0007】
この問題に対し、仕切板39の位置を非磁性金属排出部36側に移動させて、非磁性金属の選別効率を上げることが考えられる。しかしながら、こうした場合には、シート状の非金属の軌跡41に近い軌跡で落下する非磁性金属が、非金属排出部38に入ってしまう場合がある。そのため、この場合にも非磁性金属の選別効率が低下し、非金属として集めた集団に非磁性金属が混在してしまうため、非磁性金属選別装置を含めたゴミ分別システム全体として、ゴミの分別効率が非常に悪くなるという問題があった。
【0008】
そのため、これらの問題に対し、非磁性金属の軌跡と非金属の軌跡とを明確に分ける手段が必要とされる。そうした非磁性金属の落下軌跡を変える手段としては、ベルトコンベヤ21の速度を調整すること、非磁性金属に働く誘導電磁力の大きさを調整すること、及び非磁性金属に働く誘導電磁力の上下方向の角度を調整すること等が考えられる。
【0009】
しかしながら、ベルトコンベヤの速度を変えた場合には、非磁性金属と非金属とを含む廃棄物にかかる輸送方向向きの力が異なるものの、非磁性金属、非金属の双方に対して同様の力がかかるため、この手段によっては非磁性金属と非金属の落下軌跡を明確に分けられない。
【0010】
また、非磁性金属に働く誘導電磁力の大きさを変えることにより、非磁性金属と非金属との落下軌跡を明確に分けようとする場合には、誘導電磁力を従来のものよりも大きくしなければならない。このように誘導電磁力を大きくした場合には、非磁性金属がベルトコンベヤ終端部24で大きく飛び上がり遠方へ落下することとなり、非磁性金属排出部36をベルトコンベヤ終端部24から遠くする必要があるため、非磁性金属選別装置50自体を大きくする必要がある。そのため、誘導電磁力選別手段20の誘導電磁力を大きくするためのコストが必要であり、また、非磁性金属選別装置50自体を大きくすることは、ゴミ分別システムが設置される敷地の広さに制限がある場合には不向きである。
【0011】
また、非金属に働く誘導電磁力の上下方向の角度を調整して、非磁性金属と非金属との落下軌跡を明確に分けようとする場合には、ベルトコンベヤの搬送速度によって非磁性金属が飛び出すことを助長するという非磁性金属選別装置50の性質上、角度の調整範囲が限られており、非磁性金属とシート状の非金属とが明確に分けられるほどの調整はできないのが実状である。
【0012】
さらに、こうした手段によっても依然としてシート状の非金属と塊状の非金属の落下軌跡が異なり、非磁性金属とシート状の非金属の落下軌跡が近いということには変わりがないため、非磁性金属の選別効率が低くなるという問題は改善されない。このように非磁性金属に非金属が多く混入していると、非磁性金属が再生資源として利用されないため、非磁性金属を選別したことが無駄になってしまうという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、上述した問題が生じず、非磁性金属と非金属とを効率よく分別することができる非磁性金属選別装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために提供される本発明の非磁性金属選別装置は、少なくとも非磁性金属と非金属とが混在する廃棄物から前記非磁性金属を選別する非磁性金属選別装置であって、前記廃棄物から誘導電磁力によって前記非磁性金属を選別する誘導電磁力選別手段と、前記誘導電磁力選別手段の下流において前記廃棄物に風を送ることにより、前記非金属を選別する風力選別手段と、を備えることに特徴を有する。
【0015】
この発明によれば、非磁性金属と非金属とを分別する過程において、誘導電磁力選別手段の下流で、廃棄物に対して風を送ることにより、風力選別によって比較的重い非磁性金属および塊状の非金属には大きな影響を与えず、比較的軽いシート状の非金属に対して風力が働き、非金属を排出する側にシート状の非金属を落下させることができる。その結果、シート状で軽い非金属の落下軌跡を塊状の非金属の落下軌跡に近づけることができる。そのため、非金属と非磁性金属との軌跡を明確に分けることができ、特に非磁性金属から非金属を分離する分離効率を向上させることができる。
【0016】
上記本発明の非磁性金属選別装置においては、前記風力選別手段は、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記廃棄物に風を送ることにより、前記非金属を選別することに特徴を有する。
【0017】
この発明によれば、誘導電磁力選別手段の下流上方から廃棄物に対して風を送ることにより、シート状の非金属を効率よく分別することができ、非磁性金属から非金属を分離する分離効率を向上させることができる。
【0018】
上記本発明の非磁性金属選別装置においては、前記風力選別手段が、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記廃棄物に風を送る空気供給機構を有し、前記非金属が排出される非金属排出部に空気排出機構を有することにより、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記非金属排出部に向かう空気の流れをつくることに特徴を有する。具体的には、前記風力選別手段が、前記空気供給機構から供給される空気量と前記空気排出機構から排出される空気量とが略同一であることにより、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記非金属排出部に向かう空気の流れをつくることが好ましい。
【0019】
この発明によれば、空気供給機構によって廃棄物に風を吹き付けることにより、比較的重い非磁性金属および塊状の非金属には大きな影響を与えず、比較的軽いシート状の非金属に対して風力が働き、非金属を排出する側にシート状の非金属を落下させることができ、両者の軌跡を明確に分けている。その結果、非金属が非磁性金属に混入することを抑制することができる。さらに、非金属排出部に空気排出機構を備えるので、非金属排出部に向けた空気の流れを装置内につくることができ、軽いシート状の非金属が非金属排出部に向けて落下するのを補助することができる。また、空気供給機構から供給される空気量と空気排出機構から排出される空気量とが略同一であることにより、非金属排出部に向けた乱れの少ない空気の流れをつくることができ、非磁性金属から非金属を分離する分離効率をより向上させることができる。
【0020】
上記本発明の非磁性金属選別装置においては、前記風力選別手段を備える他は、装置が閉鎖系であることに特徴を有する。
【0021】
この発明によれば、装置を閉鎖系にすることにより、風力選別手段による誘導電磁力選別手段の下流上方から非金属排出部に向けた空気の流れ以外の空気の流れをなくしているため、風力選別手段による空気の流れに、他から影響を及ぼすことが極力抑えられる。その結果、装置内に風力選別手段による乱れのない空気流れができる。そうすると、その空気の流れがシート状の軽い非金属に対して有効に働き、効率よく非磁性金属と非金属とを分別することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の非磁性金属選別装置について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の非磁性金属選別装置1の一例を示す説明図である。非磁性金属選別装置1は、誘導電磁力選別手段20、その下流の風力選別手段10を備えている。また、非磁性金属選別装置1は、非磁性金属と非金属を含んだ廃棄物を導入する廃棄物導入部31、非磁性金属を仕分けるシュートである非磁性金属排出部36、非金属を仕分けるシュートである非金属排出部38、非磁性金属排出部36と非金属排出部38を仕切る、仕切板39を備えている。
【0023】
本発明の非磁性金属選別装置1は、アルミニウム、ステンレス、銅等の非磁性金属と、木、紙、プラスチック、布等の可燃物や不燃物を含む非金属とを含む廃棄物から、非磁性金属を効率よく選別するものである。
【0024】
誘導電磁力選別手段20は、廃棄物輸送手段21と、マグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段22とで構成される。廃棄物輸送手段21としては、例えば、ベルトコンベヤが用いられる。ベルトコンベヤは、図1に示すように、可動であるゴムベルト25と、このゴムベルト25を動かす駆動ローラ23と、ゴムベルトの動きを補助する従動ローラ26とから構成される。駆動ローラ23は、図示しない駆動装置と接続されている。廃棄物の投入部31から投入された非磁性金属と非金属とを含む廃棄物は、廃棄物輸送手段21によってベルトコンベヤ終端部24まで輸送される。廃棄物輸送手段21により廃棄物が輸送される速度は、特に限定されず、廃棄物の量などにもよるが、一般的には40〜100m/min程度とされる。
【0025】
マグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段22は、磁石をドラム中で回転させることにより、誘導電磁力を発生させるものである。マグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段22は、廃棄物輸送手段(ベルトコンベヤ)21の下流側に設けられた従動ローラ26内に設けられる。誘導電磁力発生手段22を構成する外部ドラムは非磁性材料で形成され、その内部には外部ドラムと同心状に、又は偏心して永久磁石回転子27が回転自在に設けられる。この永久磁石回転子27は、外周部に複数の永久磁石を有する。複数の永久磁石は、円周方向に沿って等角度間隔で固着されていて、交互にN極とS極が外部ドラム側に位置するように、かつ、外表面が外部ドラムの内周面に近接するように配置される。永久磁石回転子27は、図示しない永久磁石回転子駆動装置によって、外部ドラムと同方向に回転駆動され、しかも、その回転速度は外部ドラムの回転速度よりも充分大きく、高速に設定されている。
【0026】
ベルトコンベヤ21上を流れる非磁性金属には、永久磁石回転子27が高速で回転することによる誘導電磁力が働き、渦電流が流れる。この渦電流による磁束と永久磁石回転子27によって発生する磁束によって、非磁性金属は、斥力を受け、ベルトコンベヤ終端部24から飛び出し、非磁性金属排出部36に至る軌跡35を描いて落下する。一方、塊状の非金属は誘導電磁力の影響を一切受けないので、ベルトコンベヤ終端部24から放物線を描いて自然落下し(図1の軌跡37)、非金属排出部38に仕分けられる。
【0027】
また、誘導電磁力選別手段20として、従来より公知のマグネットドラム回転式の誘導電磁力によるアルミ缶等の非磁性金属選別装置に用いられているものを用いることもできる。
【0028】
風力選別手段10は、誘導電磁力選別手段20の下流上方から非金属排出部38に向かって、空気の流れ(図1の矢印14、矢印19に相当する。)をつくったものである。具体的には、誘導電磁力選別手段20の下流上方に空気供給機構が設けられ、非金属排出部38側に空気排出機構が設けられる。なお、本発明における上方、下方は、非磁性金属選別装置の使用状態における、上方、下方を示す。
【0029】
空気供給機構は、例えば、空気を装置1内に送り出す送風機13と、その空気を通す空気管12と、廃棄物に風を当てる開口部11とからなる。なお、空気供給機構は開口部11のみから構成されてもよく、また、開口部11と空気の流れ方向を作るためのノズルとから構成されてもよい。このような構成であっても、後述する空気排出機構により装置1中の空気を吸引することにより装置1内に空気流れをつくり、廃棄物に風を当てることが可能である。そして、この実施形態において、風力選別手段10を有さない場合のシート状の非金属の軌跡41は、上述のように塊状の非金属の軌跡37の上方になるため、空気供給機構は、廃棄物に上方から風を吹き付ける(矢印14)。なお、廃棄物に風を吹き付ける方向は、上方からのみに限定されず、誘導電磁力選別手段の方式により、廃棄物の排出方向の側面から風を吹き付ける態様としてもよい。
【0030】
空気排出機構は、例えば、空気吸引ダクト16と、空気を吸引しつつ装置外に排出する空気量を調整する吸引空気量調節ダンパ17とからなる。なお、空気排出機構として、図示しないが、空気流量を調節する排気ファンが備えられていることが好ましい。空気排出機構は、装置内の空気を吸引して、装置内に空気排出機構に向かう空気の流れをつくる(矢印19)。
【0031】
こうした風力選別手段10により、廃棄物輸送手段21によって輸送され、ベルトコンベヤ終端部24から離れたシート状の非金属、塊状の非金属、非磁性金属からなる廃棄物に、非金属排出部38向きの風が当たる(矢印14)。その結果、極めて軽いシート状の非金属に非金属排出部38向きの力が加わり、非磁性金属に近い軌跡ではなく、塊状の非金属と同様の軌跡15で落下するようになる。一方、非磁性金属は、ほとんど風の影響を受けることなく、軌跡35を描いて非磁性金属排出部36へ落下する。このようにして、シート状の非金属の落下する軌跡15と非磁性金属の落下する軌跡35が明確に分かれるため、非磁性金属排出部36における非磁性金属の選別効率が極めて高いものとなる。
【0032】
空気供給機構から送られる(供給される)空気量と空気排出機構から排出される空気量は、同一となるように調整されることが好ましい。これにより、上述した風力選別が一定して行われることになり、非磁性金属選別効率が安定するという利点がある。この空気流量の調整は、例えば、送風機13、ダンパ17、図示しない排気ファン等によって行われる。
【0033】
空気供給機構から供給される空気流量の範囲は、特に限定されないが、シート状の非金属に対して非金属排出部38向きの力を与えることができ、かつ、非磁性金属に対して落下軌道を変える力を与えない範囲の値とする。この空気流量の範囲は、非磁性金属選別装置1の大きさ、規模にもよるので特定はできないが、ベルト巾400mm程度、ベルトコンベヤ終端部24から仕切板39までの距離が600mm程度の規模の非磁性金属選別装置1において、2〜3m/s程度の空気流量とすることにより、良好な非磁性金属選別効率を得ることができる。
【0034】
空気供給機構を構成する開口部11は、装置1内に供給する空気がシート状の非金属にあたるよう、ベルトコンベヤ終端部24と仕切板39の上端との間に空気が流れるように設定する。開口部11は、特に、ベルトコンベヤ終端部24と仕切板39の上端との間であって、非金属排出部38の奥に向けて空気を供給できるように設定することが好ましい。
【0035】
また、開口部11は、廃棄物輸送手段21により輸送されてくる非磁性金属と非金属全体に風が当たるような形状、向きとする。具体的には、開口部11はベルトコンベヤ21のコンベヤベルト25の巾方向(廃棄物の輸送方向に略垂直な方向)に平坦な形状であり、扇形に空気が排出できるようになっていることが好ましい。開口部11から扇形に空気を排出できることにより、ベルトコンベヤ25より輸送されてくる全ての非金属に風をあてることができ、非磁性金属排出部36に入る非金属を減少させることができる。また、開口部11の幅を、ベルトコンベヤ25の幅と同程度にすることによっても、同様に非金属全体に風をあてることができ、同様の効果が得られる。
【0036】
また、非磁性金属選別装置1は、上述した風力選別手段10によって空気の流れをつくる以外には、実質的に空気の流れがない閉鎖系とすることが好ましい。装置を閉鎖系にした場合には、風力選別手段10による空気の流れ14は、他から影響を及ぼされないため、乱れのないものとなる。このことにより、その廃棄物に吹き付ける風の流れ14、19がシート状の軽い非金属に対して有効に働き、効率よく非磁性金属と非金属とを分別することができる。
【0037】
非磁性金属選別装置1を閉鎖系にする手段としては、廃棄物導入部31に繋がる装置1の上流に設けられた機器と、非磁性金属排出部36、非金属排出部38等に繋がる装置1の下流に設けられた機器において、集塵、または風力選別を行うことにより、装置1外に吸引する空気量及び装置1内に吹き込まれる空気量を最小とすることが挙げられる。また、他の手段としては、装置1の上流及び下流に設けられた上記の機器を、共に空気流通において閉鎖系とすることが挙げられる。これらの手段により、非磁性金属選別装置1内における空気の流れが、風力選別手段10による空気流れ以外には極力生じないようにする。
【0038】
また、非磁性金属選別装置1をより完全に閉鎖系とする手段としては、非磁性金属、非金属を含む廃棄物を非磁性金属選別装置1内に導入する廃棄物導入部31、選別された非磁性金属を排出する非磁性金属排出部36、非金属を排出する非金属排出部38、等の廃棄物等の出入りがある部分に、二重ダンパ18を設けること、ロータリーバルブを設けること等が挙げられる。
【0039】
二重ダンパ18を設ける場合には、必ず一方のダンパを閉じた状態にする。上側のダンパ上に廃棄物等を所定量蓄積させ、このダンパが開いたときに廃棄物等が下側のダンパ上に落下し、下側のダンパ上に残る。次いで、上側のダンパを閉じ、下側のダンパを開いたときに廃棄物等が導入、または排出される。その際、必ず一方のダンパが閉じた状態となっているので、導入部、排出部ともに、実質的に空気の出入りがなく、非磁性金属選別装置1を閉鎖系とすることができる。
【0040】
このように、本発明における閉鎖系とは、装置1の作動中は廃棄物、選別された非磁性金属及び非金属等の物体の装置内外の出入りはあるが、風力選別手段10によるもの以外には空気の出入りをなくしたものである。
【0041】
本発明の非磁性金属選別装置1は、上述した風力選別手段10を備えた構成としたことにより、非磁性金属と非金属とが含まれた廃棄物から、効率よく非磁性金属を選別することができる。
【0042】
【実施例】
以上説明した、図1に示されるような本発明の非磁性金属選別装置を用いて、実際に廃棄物である資源ゴミの分別を行った。
【0043】
本発明の非磁性金属選別装置にプラスチック袋片、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、木片、プラスチック片等を含む資源ゴミを、10kg/min程度の速度で投入し、その資源ゴミをベルトコンベヤにより70m/min程度の速度で輸送し、回転ドラム式誘導電磁力発生機により誘導電磁力を発生させた。そして、送風機により空気供給機構の開口部から3m/s程度の速度で空気を送風した。一方、吸引ダクトの先に送風機とほぼ同じ排気容量の排気ファンを備えて装置内の空気を排気した。なお、この非磁性金属選別装置の上流側に備えられる集塵機の集塵機能が小さく作用するようにし、送風機による風以外の空気流れの影響を極力受けないようにした。これを30分間続けることにより、資源ゴミを分別した。その結果、非磁性金属排出部に蓄積された資源ゴミは、非磁性金属が92重量%とその他の非金属が含まれたものであった。
【0044】
一方、図2に示されるような従来の非磁性金属選別装置を用いて資源ゴミの分別を行った。風力選別手段を用いず、集塵機により15m/s程度の速度で空気吸引を行った他は、上記実施例と同様にして資源ゴミを分別した。なお、このとき、非磁性金属選別装置は特に閉鎖系とはしていない。その結果、非磁性金属排出部に蓄積された資源ゴミは、非磁性金属が80重量%程度とその他の非金属が含まれたものであった。
【0045】
これより、本発明の風力選別手段を備えた非磁性金属選別装置においては、従来の非磁性金属選別装置に比べ、非磁性金属排出部における非磁性金属の選別効率が極めて向上したものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の非磁性金属選別装置によれば、非磁性金属と非金属とを分別する過程において、誘導電磁力選別手段の下流で、廃棄物に対して風を送ることにより、風力選別によって比較的重い非磁性金属および塊状の非金属には大きな影響を与えず、比較的軽いシート状の非金属に対して風力が働き、非金属を排出する側にシート状の非金属を落下させることができる。その結果、シート状で軽い非金属の落下軌跡を塊状の非金属の落下軌跡に近づけることができる。そのため、非金属と非磁性金属との軌跡を明確に分けることができ、特に非磁性金属から非金属を分離する分離効率を向上させることができる。
【0047】
本発明によれば、誘導電磁力選別手段の下流上方から廃棄物に対して風を送ることにより、シート状の非金属を効率よく分別することができ、非磁性金属から非金属を分離する分離効率を向上させることができる。
【0048】
また、本発明によれば、空気供給機構によって廃棄物に風を吹き付けることにより、比較的重い非磁性金属および塊状の非金属には大きな影響を与えず、比較的軽いシート状の非金属に対して風力が働き、非金属を排出する側にシート状の非金属を落下させることができ、両者の軌跡を明確に分けている。その結果、非金属が非磁性金属に混入することを抑制することができる。さらに、非金属排出部に空気排出機構を備えるので、空気供給機構による風が非金属にあたった後に、非金属排出部に向けた空気の流れを装置内につくることができ、軽いシート状の非金属が非金属排出部に向けて落下するのを補助することができる。また、空気供給機構から供給される空気量と空気排出機構から排出される空気量とが略同一であることにより、非金属排出部に向けた乱れの少ない空気の流れをつくることができ、非磁性金属から非金属を分離する分離効率をより向上させることができる。
【0049】
さらに、本発明によれば、装置を閉鎖系にすることにより、風力選別手段による誘導電磁力選別手段の下流上方から非金属排出部に向けた空気の流れ以外の空気の流れをなくしているため、風力選別手段による空気の流れに、他から影響を及ぼすことが極力抑えられる。その結果、装置内に風力選別手段による乱れのない空気流れができる。そうすると、その空気の流れがシート状の軽い非金属に対して有効に働き、効率よく非磁性金属と非金属とを分別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非磁性金属選別装置の一例を示す断面図である。
【図2】従来の非磁性金属選別装置の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の非磁性金属選別装置
10 風力選別手段
11 開口部
12 空気管
13 送風機
14 送風機による空気の流れ
15 非金属(シート状、塊状)の軌跡
16 空気吸引ダクト
17 吸引空気量調整ダンパ
18 二重ダンパ
19 吸引ダクトによる空気の流れ
20 誘導電磁力選別手段
21 廃棄物輸送手段(ベルトコンベヤ)
22 マグネットドラム回転式誘導電磁力発生手段
23 駆動ローラ
24 ベルトコンベヤ終端部
25 コンベヤベルト
26 従動ローラ
27 永久磁石回転子
31 廃棄物投入部
35 非磁性金属の軌跡
36 非磁性金属排出部
37 塊状の非金属の軌跡(本発明におけるシート状の非金属の軌跡)
38 非金属排出部
39 仕切板
41 従来の非磁性金属選別装置におけるシート状の非金属の軌跡
50 従来の非磁性金属選別装置
51 集塵機
52 集塵機による空気の流れ

Claims (5)

  1. 少なくとも非磁性金属と非金属とが混在する廃棄物から前記非磁性金属を選別する非磁性金属選別装置であって、
    前記廃棄物から誘導電磁力によって前記非磁性金属を選別する誘導電磁力選別手段と、
    前記誘導電磁力選別手段の下流において前記廃棄物に風を送ることにより、前記非金属を選別する風力選別手段と、
    を備えることを特徴とする非磁性金属選別装置。
  2. 前記風力選別手段は、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記廃棄物に風を送ることにより、前記非金属を選別することを特徴とする請求項1に記載の非磁性金属選別装置。
  3. 前記風力選別手段が、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記廃棄物に風を送る空気供給機構を有し、前記非金属が排出される非金属排出部に空気排出機構を有することにより、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記非金属排出部に向かう空気の流れをつくることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非磁性金属選別装置。
  4. 前記風力選別手段が、前記空気供給機構から供給される空気量と前記空気排出機構から排出される空気量とが略同一であることにより、前記誘導電磁力選別手段の下流上方から前記非金属排出部に向かう空気の流れをつくることを特徴とする請求項3に記載の非磁性金属選別装置。
  5. 前記風力選別手段を備える他は、装置が閉鎖系であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の非磁性金属選別装置。
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